JP2019094627A - 扉制御システム - Google Patents
扉制御システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019094627A JP2019094627A JP2017222494A JP2017222494A JP2019094627A JP 2019094627 A JP2019094627 A JP 2019094627A JP 2017222494 A JP2017222494 A JP 2017222494A JP 2017222494 A JP2017222494 A JP 2017222494A JP 2019094627 A JP2019094627 A JP 2019094627A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- door
- reader
- portable device
- outdoor
- indoor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000004891 communication Methods 0.000 claims abstract description 75
- 230000004044 response Effects 0.000 claims description 140
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 15
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 16
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 12
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 12
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 12
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 10
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 6
- 230000006870 function Effects 0.000 description 6
- 230000004913 activation Effects 0.000 description 5
- 238000000034 method Methods 0.000 description 4
- 230000008569 process Effects 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 230000009471 action Effects 0.000 description 2
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 2
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- 210000003813 thumb Anatomy 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Lock And Its Accessories (AREA)
Abstract
【課題】正当な利用者の扉の解錠や開扉や入退室を円滑に維持しつつ、携帯器の不測の認証に起因する扉の施解錠や開閉扉を簡易な構成で抑制する。【解決手段】扉制御システム1は、所定の通信範囲内の携帯器3から識別情報3aを受信する室外リーダ4及び室内リーダ5と、扉に対して一方側(室外側)に設けられていて、室外リーダ4や室内リーダ5で受信した識別情報3aを正当と認証した場合に、扉を施解錠する制御ユニット8と、扉の解錠後の所定の無効化タイミング時に、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内の携帯器3に記憶されている無効フラグ3bをオンに設定する無効設定部24とを備える。制御ユニット8は、携帯器3の無効フラグ3bがオンに設定されている場合には、扉の施解錠を無効にする。【選択図】図1
Description
本発明は、携帯器の固有の識別情報を認証したときに、扉の施解錠又は開閉を制御する扉制御システムに関する。
従来から、ホテルやオフィスビル等の商業施設又は公共施設の出入口や、集合住宅又は一般住宅のエントランスや玄関等では、その部屋又は領域への入退室又は入退場を制限するために、利用者の保持するリモコンやICカード等の携帯器に記憶された識別情報を認証したときに扉の電気錠を解錠する電気錠システムや、識別情報を認証したときに扉の開閉を制御する自動ドアシステム等の扉制御システムが採用されている。
扉制御システムは、携帯器から識別情報を読み取るリーダを扉又は扉の近傍に備え、リーダは、扉の近傍の携帯器に向けて応答要求信号を常時発信する。携帯器は、この応答要求信号に応答して固有の識別情報を含む応答信号をリーダへ送信する。例えば、扉制御システムとしての電気錠システムは、リーダが携帯器から読み取った識別情報を正当と認証した場合に、電気錠の解錠を許可する。また、電気錠システムにおいて、解錠した電気錠は、扉近傍に設けた施錠操作手段を操作することにより施錠される。
例えば、特許文献1に開示されるような扉用錠装置では、リーダとしての先読み部が、利用者に所持されて応答要求信号に対して認証用ID信号を出力する携帯器に所定時間間隔で応答要求信号を出力し、受信したID信号に対する認証結果を格納していて、電気錠制御部が、先読み部への認証成立情報の格納を条件に電気錠部を解錠駆動し、先読み部の格納情報が認証不成立に変化するまで解錠状態を維持した後、施錠状態に移行させるように構成されている。
しかしながら、上記のような扉制御システムでは、例えば、携帯器を所持した利用者が玄関室内側にいる場合や、携帯器を玄関付近に置き忘れた場合等、携帯器がリーダの通信可能領域内にある場合には、携帯器は、リーダから応答要求信号を受信するたびに応答信号を発信するので、利用者の意図に沿わずにこの応答信号の識別情報が認証されて電気錠の解錠や自動ドアの開扉を可能にして、不正入室が可能になってしまう。
また、扉制御システムでは、携帯器やリーダにセンサ等を備えて、その検知結果により携帯器が置き忘れたものか否かを判定する構成のものがある。しかしながら、このような構成では、センサ等の部品の追加により、各機器の構成が複雑化し、設備コストが増加する懸念がある。なお、不正入室を抑制するために、扉操作や入退室時に、利用者に何らかの操作を要求する場合には、利用者の扉操作や入退室が滞り、利便性が低下する。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、正当な利用者の扉の解錠や開扉や入退室を円滑に維持しつつ、携帯器の不測の認証に起因する扉の施解錠や開閉扉を簡易な構成で抑制する扉制御システムを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の扉制御システムは、携帯器から固有の識別情報を認証したときに、扉の施解錠又は開閉を制御する扉制御システムであって、所定の通信範囲内の前記携帯器から前記識別情報を受信する読取装置と、前記読取装置で受信した前記識別情報を正当と認証した場合に、前記扉を施解錠又は開閉する制御装置と、前記扉の解錠後又は開扉後の所定の無効化タイミング時に、前記通信範囲内の前記携帯器に記憶されている無効フラグをオンに設定する無効設定部と、を備え、前記携帯器の前記無効フラグがオンに設定されている場合には、前記扉の施解錠又は開閉扉を無効にすることを特徴とする。
上述した本発明の第1の扉制御システムによれば、扉の解錠や開扉等に伴う所定の無効化タイミングに応じて、読取装置の通信範囲内の各携帯器の無効フラグをオンに設定することにより、通信範囲内に存在する携帯器の連続的な使用を規制することができる。これにより、携帯器が扉近傍に置き忘れられた場合や、携帯器を保持する利用者が入室後に扉近傍に存在する場合でも、その携帯器を利用できないので、室外側での施解錠又は開閉扉が不測に許可されることがなくなり、不正入室を抑制することができる。また、携帯器毎に無効フラグを設定することにより、一の携帯器の無効フラグがオンの場合でも、他の携帯器の無効フラグがオフであれば、他の携帯器を正当に保持する利用者は、抑制されることなく、扉の施解錠や開閉扉を行うことができる。従って、携帯器を正当に保持する利用者毎の行動に合わせて、扉制御システムの利用者の利便性を高めることが可能となる。更に、携帯器が置き忘れであるか否かを検知するセンサを備える必要がないため、簡易な構成で、且つ低コストで不正入室の抑制が可能となる。
本発明の第2の扉制御システムは、上述した本発明の第1の扉制御システムにおいて、前記読取装置は、前記通信範囲内の前記携帯器へ応答要求信号を送信し、前記携帯器は、前記応答要求信号に応答して前記識別情報及び前記無効フラグを含む応答信号を前記読取装置へ送信し、前記制御装置は、前記読取装置が前記携帯器から前記応答信号を送信したとき、当該応答信号の前記無効フラグがオフの場合には、当該応答信号の前記識別情報の認証を可能にすると共に前記扉の施解錠又は開閉を有効にする一方、当該応答信号の前記無効フラグがオンの場合には、当該応答信号の前記識別情報の認証を不能にすると共に前記扉の施解錠又は開閉を無効にすることを特徴とする。
上述した本発明の第2の扉制御システムによれば、制御装置は、読取装置の通信範囲内に入った携帯器毎に無効フラグを判断することができ、通信範囲内の携帯器に対して扉の解錠や開扉を許可するか否かをより正確且つ現実的に判定することが可能となる。
本発明の第3の扉制御システムは、上述した本発明の第1の扉制御システムにおいて、前記読取装置は、前記通信範囲内の前記携帯器へ応答要求信号を送信し、前記携帯器は、前記応答要求信号に応答して前記識別情報を含む応答信号を前記読取装置へ送信するように構成されていて、更に、前記携帯器は、前記無効フラグがオフに設定されている場合には、前記応答要求信号に応答して前記応答信号を前記読取装置へ送信することで、前記制御装置による当該応答信号の前記識別情報の認証を可能にすると共に前記扉の施解錠又は開閉を有効にする一方、前記無効フラグがオンに設定されている場合には、前記応答信号の送信を停止することで、前記制御装置による当該応答信号の前記識別情報の認証を不能にすると共に前記の施解錠又は開閉を無効にすることを特徴とする。
上述した本発明の第3の扉制御システムによれば、携帯器自身の制御によって、無効フラグの判断に基づいて応答信号の送信及び送信停止を制御することで、制御装置による無効フラグの判定をすることなく、扉の解錠や開扉を許可するか否かをより正確且つ現実的に判定することが可能となる。従って、制御装置の改良や交換を最小限に抑制して、不正入室の抑制を実現することができる。
また、本発明の第4の扉制御システムは、本発明の第1〜第3の何れかの扉制御システムにおいて、前記読取装置は、所定の無効解除タイミング時に、前記通信範囲内の前記携帯器へ無効解除信号を送信し、前記携帯器は、前記無効解除信号に応じて前記無効フラグをオフに設定することを特徴とする。
上述した本発明の第4の扉制御システムによれば、簡易な構成で携帯器の無効フラグのオン及びオフを切り換えることが可能となる。
また、本発明の第5の扉制御システムは、本発明の第1〜第3の何れかの扉制御システムにおいて、前記携帯器は、前記通信範囲外となった場合には、前記無効フラグをオフに設定することを特徴とする。
上述した本発明の第5の扉制御システムによれば、正当な携帯器を保持する利用者は、読取装置の通信範囲外に移動するという日常的で簡易な操作によって、無効フラグの設定を解除することができる。換言すれば、携帯器が読取装置の通信範囲内に存在するという、必要最小限の条件下で、無効フラグをオンに設定している。これにより、携帯器の使用を規制して不正入室を確実に抑制すると共に、特別な操作を行わずに携帯器を扉から離すことによって使用規制を解除できるので、利用者は、安全且つ円滑に、扉の操作及び入退室を行うことができ、利用者の利便性を向上することが可能である。
本発明によれば、正当な利用者の扉の解錠や開扉や入退室を円滑に維持しつつ、携帯器の不測の認証に起因する扉の施解錠や開閉扉を簡易な構成で抑制する。
本発明の実施形態に係る扉制御システム1について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る扉制御システム1の構成の概略を示すブロック図、図2〜図3は、本発明の第1実施形態に係る扉制御システムの動作例を示すフローチャートである。
扉制御システム1は、例えば、部屋の入退室を制限する扉を電動で施解錠する電気錠装置2と、固有のIDである識別情報3aを記憶した非接触キー等の携帯器3とを備える。また、扉制御システム1は、携帯器3から識別情報3aを読み取る室外リーダ4(読取装置)及び室内リーダ5(読取装置)と、電気錠装置2の施解錠を操作する室外操作部6(操作部)及び室内操作部7と、電気錠装置2を制御する制御ユニット8(制御装置)とを備える。即ち、第1実施形態の扉制御システム1は、識別情報3aを認証することで扉の電気錠装置2を施解錠する電気錠システムである。
電気錠装置2は、例えば、デッドボルト(図示せず)及び該デッドボルトを移動させる電動アクチュエータ(図示せず)からなる施解錠機構10と、電動アクチュエータを駆動するためのモータ等の駆動部11とを備えて構成される。デッドボルトは、扉の戸先から突出するように移動して扉枠のストライク内に固定されることにより扉を施錠して開扉不能にし、他方、ストライクから抜脱するように移動して扉内に引き込まれることにより扉を解錠して開扉可能にする。電気錠装置2は、制御ユニット8に接続されていて、制御ユニット8から施錠又は解錠を指示する制御信号を受けて、この制御信号に応じて駆動部11が電動アクチュエータを駆動する。
携帯器3は、各種情報を読み出し/書き込み可能に記憶する記憶領域を有するICチップ等の電子部品を設けていて、特に、扉の施解錠許可の認証に必要な情報として、利用者情報等の固有の識別情報3aを記憶領域に予め記憶している。携帯器3は、扉に対して一方側(例えば、室外側)及び他方側(室内側)の何れでも利用可能である。
また、携帯器3は、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部6)の解錠操作を無効にするために、オン/オフ切換可能な無効フラグ3bを記憶領域に記憶している。例えば、無効フラグ3bは、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部6)の解錠操作(例えば、室外解錠ボタン14の操作)がされたときに、その操作部(室外操作部6)のそれ以降の解錠操作(例えば、室外解錠ボタン14の操作)を無効にする場合にオンに設定される。換言すれば、無効フラグ3bがオフに設定されている場合には、室外操作部6の解錠操作は有効となり、無効フラグ3bがオンに設定されている場合には、室外操作部6の解錠操作は無効となる。携帯器3は、制御ユニット8から送信される無効信号を受信した場合に、この無効信号に応じて無効フラグ3bをオンに切り換える一方、制御ユニット8から送信される無効解除信号を受信した場合に、この無効解除信号に応じて無効フラグ3bをオフに切り換える。
携帯器3は、電磁波や電波又は磁界結合や電界結合によって室外リーダ4及び室内リーダ5と非接触通信(近距離無線通信)可能であって、所定の通信半径(通信範囲)内で通信信号を送受信することができる。携帯器3は、室外リーダ4又は室内リーダ5と通信信号を送受信することにより、室外リーダ4及び室内リーダ5に接続された制御ユニット8と通信することができる。携帯器3は、室外リーダ4又は室内リーダ5(制御ユニット8)から送信された応答要求信号に応答して、識別情報3a及び無効フラグ3bを含む応答信号を室外リーダ4又は室内リーダ5(制御ユニット8)へ送信する。
携帯器3は、例えば、室外リーダ4又は室内リーダ5からの電磁波や電波又は磁界結合や電界結合に応じて電力を発生させるパッシブタグを備えたICカード等のカード状記憶媒体や、内蔵した電池等の電源より電力が供給されるアクティブタグを備えたリモコンキーでよい。なお、携帯器3は、室外リーダ4及び室内リーダ5と非接触通信可能で利用者が携帯可能な記憶媒体であればこれらに限定されない。
携帯器3は、例えば、応答要求信号に応じて起動してもよく、若しくは、電源ボタン(図示せず)の操作に応じて起動してもよく、あるいは、常時起動していてもよい。例えば、応答要求信号に応じて起動するタイプの携帯器3は、通常はスリープ状態であって、応答要求信号に応じて起動して起動状態となり、応答信号を無線で送信する。換言すれば、携帯器3は、正常な応答要求信号を受信できなければ、起動や応答信号の送信ができない。なお、携帯器3は、応答信号の送信後に再びスリープ状態に切り換えられてよい。
室外リーダ4及び室内リーダ5は、それぞれ部屋の外側及び内側で、扉の表面又はその周囲の壁面等に設けられる。室外リーダ4及び室内リーダ5は、制御ユニット8を介して又は直接的に外部電源(図示せず)に接続されて電力供給を受けてもよく、あるいは電池を内蔵して構成されてその電池から電力供給を受けてもよい。
また、室外リーダ4及び室内リーダ5は、常時、起動状態であってもよく、あるいは、通常はスリープ状態であって、起動指示に応じて起動状態に切り換えられてもよい。なお、室外リーダ4及び室内リーダ5は、スリープ状態から起動状態に切り換えられた場合、所定の起動期間経過後に、又は停止指示に応じて、起動状態からスリープ状態に切り換えられるとよい。室外リーダ4及び室内リーダ5は、操作に応じて起動指示及び停止指示を発信する起動ボタン(図示せず)及び停止ボタン(図示せず)を備えてもよく、あるいは、人検知に応じて起動指示及び停止指示を発信する起動センサ(図示せず)及び停止センサ(図示せず)を備えてもよい。
室外リーダ4及び室内リーダ5は、電磁波や電波又は磁界結合や電界結合によって一つ以上の携帯器3と非接触通信(近距離無線通信)可能なリーダ又は送受信装置であり、所定の通信半径(通信範囲)内で通信することができる。室外リーダ4及び室内リーダ5は、例えば、携帯器3に向けて応答要求信号を送信すると共に、この応答要求信号に応答した携帯器3からの応答信号を受信可能になっている。
例えば、室外リーダ4及び室内リーダ5は、所定の周波数帯(例えば、134MHz)の電磁波や電波又は磁界結合や電界結合による応答要求信号を、扉に対してそれぞれ室外側及び室内側で携帯器3に対応するために、1〜2mの通信半径で送信する。例えば、応答要求信号は、所定の周期のパルスで生成され、室外リーダ4及び室内リーダ5は、この所定の周期のパルスを、所定の時間間隔毎(周期的)に送信する。室外リーダ4及び室内リーダ5は、制御ユニット8に接続されていて、携帯器3から受信した応答信号から識別情報3a及び無効フラグ3bを読み取り、制御ユニット8へ送信する。
室外操作部6及び室内操作部7は、それぞれ扉に対して外側(一方側)及び内側(他方側)で、即ち、部屋の外側及び内側で、扉の表面又はその周囲の壁面等に設けられる。室外操作部6及び室内操作部7は、利用者による扉(電気錠装置2)の施錠操作及び解錠操作を受け付けるように構成される。室外操作部6及び室内操作部7は、それぞれ室外リーダ4及び室内リーダ5と一体に構成されてもよく、あるいは別体で構成されてもよい。
例えば、室外操作部6は、室外で扉(電気錠装置2)を施錠するための室外施錠ボタン13と、室外で扉を解錠するための室外解錠ボタン14とを備える。また、室内操作部7は、室内で扉(電気錠装置2)を施錠するための室内施錠ボタン15と、室内で扉を解錠するための室内解錠ボタン16とを備える。室外操作部6及び室内操作部7は、それぞれ制御ユニット8と有線又は無線で通信可能に接続されている。
室外施錠ボタン13及び室内施錠ボタン15は、各操作に応じて扉の施錠を指示する指示信号を制御ユニット8に入力し、室外解錠ボタン14及び室内解錠ボタン16は、各操作に応じて扉の解錠を指示する指示信号を制御ユニット8に入力する。なお、室外施錠ボタン13及び室外解錠ボタン14は、別個のボタンで構成されていてよいが、操作毎に切り換わる単一のボタンで構成されていてもよい。また、室内施錠ボタン15及び室内解錠ボタン16も、別個のボタンで構成されていてよいが、操作毎に切り換わる単一のボタンで構成されていてもよい。
制御ユニット8は、扉制御システム1の全体の動作を統括制御するCPU(Central Processing Unit)等の制御部20と、この制御部20による制御に必要な情報を記憶する記憶部21とを備える。また、制御ユニット8は、認証部22と、電気錠制御部23(扉制御部)と、無効設定部24を備える。なお、制御ユニット8は、扉の開動作及び閉動作を検知する扉開閉センサ25に接続されていて、扉の開動作及び閉動作の検知結果を扉開閉センサ25から入力する。
記憶部21は、扉制御システム1の各部および各種機能を制御するためのプログラムやデータを記憶している。制御部20は、認証部21からプログラムやデータを読み取ってそのプログラムを実行することにより、各部および各種機能を制御する。例えば、認証部22、電気錠制御部23及び無効設定部24は、記憶部21に記憶されて制御部20によって実行されるプログラムで構成されてよい。
記憶部21は、電気錠装置2の施解錠を許可される携帯器3の識別情報3aを認証情報26として予め記憶し、認証情報26は、認証部22による認証処理に用いられる。例えば、記憶部21は、一つ以上の携帯器3の識別情報3aのそれぞれに対応する一つ以上の認証情報26を記憶してよい。
認証部22は、室外リーダ4又は室内リーダ5から携帯器3の識別情報3aを受信して、その識別情報3aと記憶部21に記憶された認証情報26とを比較して、識別情報3aが正当と認証できるか否かを判定する。例えば、認証部22は、識別情報3aが認証情報26と一致した場合、その識別情報3aを正当と認証する一方、識別情報3aが認証情報26と一致しない場合、その識別情報3aを認証できない(認証不可)と判定する。なお、認証部22は、一旦認証した識別情報3aを認証中と設定し、認証中の識別情報3aについて認証の繰り返しを行わない。また、認証部22は、識別情報3aを認証してから、所定の認証時間が経過した後、又はその識別情報3aを受信しなくなった後は、その識別情報3aについて認証中の設定を解除する。
電気錠制御部23は、認証部22による識別情報3aの認証結果及びその識別情報3aに対応する無効フラグ3bに基づいて、室外操作部6又は室内操作部7の施錠操作又は解錠操作に応じて電気錠装置2の施錠又は解錠を制御する。
電気錠制御部23は、認証中の識別情報3aが存在していない場合、室外操作部6及び室内操作部7の施解錠操作を無効にしてよく、例えば、室外操作部6及び室内操作部7の施解錠操作を受け付けず、電気錠装置2の施解錠を行わない。あるいは、認証中の識別情報3aが存在していない場合に、制御ユニット8が、室外操作部6及び室内操作部7の稼働を停止することで施解錠操作を無効にしてもよい。換言すれば、制御ユニット8は、認証部22によって少なくとも一つの識別情報3aに認証中を設定している場合に、稼働信号を室外操作部6及び室内操作部7へ送信して室外操作部6及び室内操作部7を稼働させる。そして、制御ユニット8は、認証部22によって識別情報3aの認証中の設定が全て解除された場合に、稼働停止信号を室外操作部6及び室内操作部7へ送信して室外操作部6及び室内操作部7の稼働を停止させる。
一方、電気錠制御部23は、認証中の識別情報3aが存在している場合、室外リーダ4又は室内リーダ5から受信している携帯器3の無効フラグ3bに基づいて、室外操作部6及び室内操作部7の施解錠操作を制御する。例えば、電気錠制御部23は、室外操作部6の室外施錠ボタン13又は室内操作部7の室内施錠ボタン15から施錠の指示信号を受信すると、無効フラグ3bに拘らず、電気錠装置2を施錠する制御信号を電気錠装置2へ送信する。更に、電気錠制御部23は、室内操作部7の室内解錠ボタン16から解錠の指示信号を受信すると、無効フラグ3bに拘らず、電気錠装置2を解錠する制御信号を電気錠装置2へ送信する。
また、電気錠制御部23は、室外操作部6の室外解錠ボタン14から解錠の指示信号を受信すると、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bに基づいて、解錠操作を無効にすべきか否かを判断する。
このとき、電気錠制御部23は、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bがオフである場合、その解錠の指示信号の元となる室外操作部6の解錠操作を有効と判断して、電気錠装置2を解錠する制御信号を電気錠装置2へ送信する。
一方、電気錠制御部23は、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bがオンである場合、その解錠の指示信号の元となる室外操作部6の解錠操作を無効と判断して、電気錠装置2の解錠を行わない。
なお、電気錠制御部23は、無効フラグ3bに基づく解錠操作の判断を、通常モードと無効優先モードとで切り換えて実行してもよい。通常モードでは、識別情報3a及び無効フラグ3bを含む一つ以上の応答信号を受信しているとき、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bが少なくとも一つ以上オフである場合には、解錠操作を有効と判断する。これに対して、無効優先モードでは、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bが少なくとも一つ以上オンである場合には、解錠操作を無効と判断する。
無効設定部24は、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部6)の解錠操作後の所定の無効化タイミング時に、室外リーダ4又は室内リーダ5の通信範囲内に存在する携帯器3に対して、無効フラグ3bをオンにする無効信号を室外リーダ4及び室内リーダ5を介して送信する。なお、室外リーダ4又は室内リーダ5の通信範囲内に一つ以上の携帯器3が存在する場合には、無効信号は全ての携帯器3に対して送信される。即ち、無効設定部24は、扉に対して一方側の操作部の解錠操作に基づいて扉に対して一方側の利用者を検出していて、この利用者の検出時に電気錠装置2が解錠されるときを無効化タイミングとする。
ここで、無効化タイミング時とは、扉に対して一方側(室外側)で電気錠装置2が解錠されるとき、例えば、室外操作部6の解錠操作に応じて電気錠装置2が解錠されるときであり、具体的には、制御ユニット8(電気錠制御部23)が解錠の指示信号を室外解錠ボタン14から受信した時点や、解錠の制御信号を電気錠装置2へ送信した時点、若しくはこの解錠の制御信号に応じて電気錠装置2が解錠を行う時点に設定されてよい。又は、無効化タイミング時とは、室外操作部6の解錠操作後に扉が開動作されるときや、その開動作後に扉が閉動作されるときに設定されてもよく、あるいは、解錠後からドアの開扉までの期間や、ドアの開扉後から閉扉までの期間に設定されてもよい。なお、扉の開動作及び閉動作は、扉開閉センサ25の検知結果に基づいて判定する。あるいは、無効化タイミング時とは、室外操作部6の解錠操作後の扉の開動作及び閉動作後に、室内操作部7の施錠操作に応じて電気錠装置2が施錠されるときに設定されてもよい。
また、無効設定部24は、所定の無効解除タイミング時に、室外リーダ4又は室内リーダ5の通信範囲内に存在する携帯器3に対して、無効フラグ3bをオフにする無効解除信号を室外リーダ4及び室内リーダ5を介して送信する。なお、室外リーダ4又は室内リーダ5の通信範囲内に一つ以上の携帯器3が存在する場合には、無効解除信号は全ての携帯器3に対して送信される。
ここで、無効解除タイミング時とは、扉に対して一方側(室外側)で電気錠装置2が施錠されるとき、例えば、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部6)の施錠操作に応じて電気錠装置2が施錠されるときであり、具体的には、制御ユニット8(電気錠制御部23)が施錠の指示信号を室外施錠ボタン13から受信した時点や、施錠の制御信号を電気錠装置2へ送信した時点、若しくはこの施錠の制御信号に応じて電気錠装置2が施錠を行う時点に設定されてよい。又は、無効解除タイミング時とは、室外操作部6の解錠操作後の扉の開動作後に、扉に対して他方側(室内側)で扉が閉動作されるときや、その閉動作後に、扉に対して他方側(室内側)で扉が施錠されるときに設定されてもよい。
次に、このような構成を備えた扉制御システム1において室外側の解錠操作時の動作例について図2のフローチャートを参照しながら説明する。即ち、この動作例は、利用者が、施錠された扉に対して室外側から室内側に移動する場合を想定している。
先ず、扉制御システム1は、室外リーダ4及び室内リーダ5を作動させて、室外リーダ4及び室内リーダ5は、扉近傍の通信範囲内で携帯器3に向けた応答要求信号を周期的に発信することで、携帯器3からの応答信号の受信待ち状態となる。このようにして、扉制御システム1は、室外リーダ4及び室内リーダ5によって携帯器3の検知を繰り返す。
この応答要求信号が室外又は室内における扉近傍に存在する携帯器3によって受信されると、携帯器3が応答要求信号に応じて起動して、固有の識別情報3a及び無効フラグ3bを含む応答信号を室外リーダ4又は室内リーダ5へと発信する。そして、室外リーダ4又は室内リーダ5は、携帯器3から応答信号を受信することで携帯器3を検知し(ステップS1:YES)、また、その応答信号から識別情報3a及び無効フラグ3bを読み取って制御ユニット8へと送信する。
制御ユニット8では、室外リーダ4又は室内リーダ5から携帯器3の識別情報3a及び無効フラグ3bを受信すると、認証部22が、その識別情報3aと記憶部21に記憶された認証情報26とを比較して、その識別情報3aについて正当か否かを認証する(ステップS2)。そして、識別情報3aが認証不可である場合には(ステップS2:NO)、一連の動作を終了し、扉制御システム1は、室外リーダ4及び室内リーダ5による携帯器3の検知処理(ステップS1)を繰り返すことになる。
一方、識別情報3aが正当と認証される場合には(ステップS2:YES)、認証部22は、その識別情報3aを認証中と設定する。これにより、制御ユニット8は、室外操作部6や室内操作部7による解錠操作や施錠操作を受け付ける各操作の待ち状態となる。
例えば、認証中の識別情報3aが存在している間に、室外操作部6の室外解錠ボタン14によって解錠操作が行われると(ステップS3:YES)、室外解錠ボタン14から制御ユニット8に解錠の指示信号が送信される。なお、識別情報3aが認証されてから、解錠操作や施錠操作が行われずに(ステップS3:NO)、所定の認証時間が経過すると(ステップS4:YES)、その識別情報3aの認証中の設定が解除されて、一連の動作を終了し、扉制御システム1は、室外リーダ4及び室内リーダ5による検知器3の検知処理(ステップS1)を繰り返すことになる。
制御ユニット8では、室外解錠ボタン14から解錠の指示信号を受信すると、電気錠制御部23が、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bがオンである場合(ステップS5:YES)、室外操作部6の解錠操作を無効と判断して、電気錠装置2を解錠する制御信号を送信することなく、一連の動作を終了し、扉制御システム1は、室外リーダ4及び室内リーダ5による検知器3の検知処理(ステップS1)を繰り返すことになる。
一方、電気錠制御部23は、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bがオフである場合(ステップS5:NO)、室外操作部6の解錠操作を有効と判断して、電気錠装置2を解錠する制御信号を電気錠装置2へと送信する。そして、電気錠装置2は、解錠の制御信号に基づいて駆動部11を駆動して施解錠機構10を作動させることで扉を解錠する(ステップS6)。
このとき、無効設定部24は、室外側での扉の解錠時(例えば、電気錠制御部23によって解錠操作を有効と判断されるとき、電気錠制御部23から電気錠装置2へ解錠の制御信号が送信されるとき、又は電気錠装置2によって扉が解錠されるとき)に、室外リーダ4又は室内リーダ5の通信範囲内に存在する携帯器3に対して無効フラグ3bをオンにする無効信号を送信する(ステップS7)。この無効信号に応じて、通信範囲内の携帯器3の無効フラグ3bがオンに設定される。
そして、利用者は、解錠された扉を開扉すると共に室外側から室内側に移動することができる。この扉が閉扉された後、認証中の識別情報3aが存在している間に、室内操作部7の室内施錠ボタン15によって施錠操作が行われると(ステップS8:YES)、室内施錠ボタン15から制御ユニット8に施錠の指示信号が送信される。
制御ユニット8では、室内施錠ボタン15から施錠の指示信号を受信すると、電気錠制御部23は、携帯器3の無効フラグ3bに拘らず、電気錠装置2を施錠する制御信号を電気錠装置2へと送信する。そして、電気錠装置2は、施錠の制御信号に基づいて駆動部11を駆動して施解錠機構10を作動させることで扉を施錠する(ステップS9)。
次に、このような構成を備えた扉制御システム1において室外側の施錠操作時の動作例について図3のフローチャートを参照しながら説明する。即ち、この動作例は、利用者が、施錠された扉に対して室内側から室外側に移動する場合を想定している。なお、携帯器3には、無効フラグ3bがオンに設定されているものとする。
この動作例において、室外リーダ4及び室内リーダ5の作動後、携帯器3の識別情報3aを認証して、室外操作部6や室内操作部7による解錠操作や施錠操作の待ち状態になるまでの動作(ステップS11〜S12)は、図3に示すフローチャートの動作例(ステップS1〜S2)と同様であるので、その説明を省略する。
そして、認証中の識別情報3aが存在している間に、室内操作部7の室内解錠ボタン16によって解錠操作が行われると(ステップS13:YES)、室内解錠ボタン16から制御ユニット8に解錠の指示信号が送信される。なお、識別情報3aが認証されてから、解錠操作や施錠操作が行われずに(ステップS13:NO)、所定の認証時間が経過すると(ステップS14:YES)、その識別情報3aの認証中の設定が解除されて、一連の動作を終了し、扉制御システム1は、室外リーダ4及び室内リーダ5による携帯器3の検知処理(ステップS11)を繰り返すことになる。
制御ユニット8では、室内解錠ボタン16から解錠の指示信号を受信すると、電気錠制御部23が、携帯器3の無効フラグ3bに拘らず、電気錠装置2を解錠する制御信号を電気錠装置2へと送信する。そして、電気錠装置2は、解錠の制御信号に基づいて駆動部11を駆動して施解錠機構10を作動させることで扉を解錠する(ステップS15)。
そして、利用者は、解錠された扉を開扉すると共に室内側から室外側に移動することができる。この扉が閉扉された後、認証中の識別情報3aが存在している間に、室外操作部6の室外施錠ボタン13によって施錠操作が行われると(ステップS16:YES)、室外施錠ボタン13から制御ユニット8に施錠の指示信号が送信される。
制御ユニット8では、室外施錠ボタン13から施錠の指示信号を受信すると、電気錠制御部23は、携帯器3の無効フラグ3bに拘らず、電気錠装置2を施錠する制御信号を電気錠装置2へと送信する。そして、電気錠装置2は、施錠の制御信号に基づいて駆動部11を駆動して施解錠機構10を作動させることで扉を施錠する(ステップS17)。
このとき、無効設定部24は、室外側での扉の施錠時(例えば、室外施錠ボタン13から施錠の指示信号を受信したとき、電気錠制御部23から電気錠装置2へ施錠の制御信号が送信されるとき、又は電気錠装置2によって扉が施錠されるとき)に、室外リーダ4又は室内リーダ5の通信範囲内に存在する携帯器3に対して無効フラグ3bをオフにする無効解除信号を送信する(ステップS18)。この無効解除信号に応じて、通信範囲内の携帯器3の無効フラグ3bがオフに設定される。
上記した第1実施形態では、本発明の扉制御システム1を、携帯器3の無効フラグ3bを制御ユニット8によって判断することで、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部6)の解錠操作を無効にする例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、他の実施形態では、本発明の扉制御システム1は、携帯器3の無効フラグ3bを携帯器3自身によって判断することで、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部6)の解錠操作を無効にすることもできる。
このような他の実施形態では、携帯器3は、自身のICチップに内蔵されるCPU等によって、無効フラグ3bや応答要求信号、応答信号を判断する。例えば、携帯器3は、無効フラグ3bがオンに設定されている場合には、応答信号の送信を停止することで、制御ユニット8(認証部22)による識別情報3aの認証を不能にし、これによって室外操作部6の解錠操作を無効にすることができる。この場合、携帯器3は、無効フラグ3bを制御ユニット8へ送信する必要はなく、制御ユニット8(電気錠制御部23)は、無効フラグ3bに拘らず、認証部22による識別情報3aの認証結果に基づいて、電気錠装置2の施解錠を制御する。
一例として、携帯器3は、応答要求信号を、室外リーダ4から送信された室外応答要求信号であるか、室内リーダ5から送信された室内応答要求信号であるかを判断するように構成される。そして、携帯器3は、無効フラグ3bに拘らず室内応答要求信号を受信したとき、又は無効フラグ3bがオフに設定されていて室外応答要求信号を受信したときに、識別情報3aを含む応答信号を室外リーダ4又は室内リーダ5へ送信する。一方、携帯器3は、無効フラグ3bがオンに設定されていて室外応答要求信号を受信したときには、応答信号の送信を停止する。
この例では、室外リーダ4及び室内リーダ5は、互いに異なる室外応答要求信号及び室内応答要求信号をそれぞれ送信するように構成される。また、室外リーダ4及び室内リーダ5は、それぞれ室外側及び室内側で室外操作部6及び室内操作部7が操作されるとき、又は室外操作部6及び室内操作部7への利用者の接近を人感センサ等によって検知したときに、室外応答要求信号及び室内応答要求信号を送信する。
換言すれば、利用者の室外操作部6へのアクセスがあるとき、室外リーダ4は室外応答要求信号を送信するが、室内リーダ5は室内応答要求信号を送信しない。同様に、利用者の室内操作部7へのアクセスがあるとき、室内リーダ5は室内応答要求信号を送信するが、室外リーダ4は室外応答要求信号を送信しない。従って、携帯器3では、室外応答要求信号又は室内応答要求信号の受信によって、オンの無効フラグ3bに基づく応答信号の送信停止をすべきか否かを判断することができる。
また、携帯器3では、無効フラグ3bがオンに設定されていて室外応答要求信号を受信した場合に、起動状態のままで、応答信号を送信停止するように制御してもよいが、起動状態からスリープ状態に移行することで、応答信号を送信停止してもよい。
上記した第1実施形態では、扉に対して他方側(室内側)で扉(電気錠装置2)を施解錠するために、室内リーダ5及び室内操作部7を備え、室内操作部7の施解錠操作によって室内側から扉(電気錠装置2)を施解錠する構成を説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、他の実施形態では、室内リーダ5及び室内操作部7に代えて、室内側から手動で電気錠装置2の施解錠機構10を施解錠可能なサムターンやキーシリンダー等の手動操作機構(図示せず)を備えてよい。なお、このように手動操作機構を備えることで、上記のように室外応答要求信号及び室内応答要求信号を識別することなく、携帯器3は、室外リーダ4からの応答要求信号の受信を判断する。また、手動操作機構による施解錠を検知する手動操作センサ(図示せず)を備えることで、制御ユニット8では、室外側における施解錠操作を確認することができる。
上記した第1実施形態では、本発明の扉制御システム1を、識別情報を認証することで扉の電気錠装置2を施解錠する電気錠システムに適用した例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、第2実施形態では、本発明の扉制御システム30を、エントランス等に備わる扉(自動ドア)の開閉を制御する自動ドアシステムに適用することもできる。以下では、第2実施形態の扉制御システム30について図4を参照しながら説明するが、図1〜図3に示す上記の第1実施形態の扉制御システム1と同様の構成及び機能については、説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態の扉制御システム30は、例えば、携帯器3、室外リーダ4、室内リーダ5及び制御ユニット8(制御装置)に加えて、扉開閉装置31、室外操作部32(操作部)及び室内操作部33を備える。制御ユニット8は、制御部20、記憶部21及び認証部22に加えて、扉開閉装置31を制御する扉開閉制御部34(扉制御部)及び無効設定部35を備える。扉開閉装置31は、扉の開動作及び閉動作を検知する扉開閉センサ36に接続されていて、制御ユニット8は、扉の開動作及び閉動作の検知結果を扉開閉センサ36から入力する。扉開閉制御部34及び無効設定部35は、記憶部21に記憶されて制御部20によって実行されるプログラムで構成されてよい。
なお、携帯器3の識別情報3aは、扉の開閉許可の認証に必要な情報であり、記憶部21は、扉開閉装置31の開閉を許可される携帯器3の識別情報3aを認証情報37として予め記憶する。例えば、記憶部21は、一つ以上の携帯器3の識別情報3aのそれぞれに対応する一つ以上の認証情報37を記憶してよい。
また、携帯器3の無効フラグ3bは、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部32)の開扉操作(例えば、室外開扉ボタン40の操作)がされたときに、その操作部(室外操作部32)のそれ以降の開扉操作(例えば、室外開扉ボタン40の操作)を無効にする場合にオンに設定される。
扉開閉装置31は、制御ユニット8(扉開閉制御部34)によって制御されて自動ドアを開閉する機構である。自動ドアは、スライドドアや開き戸の何れで構成されてもよい。なお、開き戸の場合には、自動ドアの開閉に対する障害物を検知する障害物センサ(図示せず)を備え、扉開閉装置31は、障害物がない場合に自動ドアを開閉させる。
第2実施形態の室外操作部32及び室内操作部33は、扉(電気錠装置2)の施錠操作及び解錠操作を受け付ける第1実施形態の室外操作部6及び室内操作部7に対して、扉(扉開閉装置31)の開扉操作及び閉扉操作を受け付ける点で異なるが、略同様に構成される。例えば、室外操作部32は、室外で扉を開扉するための室外開扉ボタン40と、室外で扉を閉扉するための室外閉扉ボタン41とを備える。また、室内操作部33は、室内で扉を開扉するための室内開扉ボタン42と、室内で扉を閉扉するための室内閉扉ボタン43とを備える。室外開扉ボタン40及び室内開扉ボタン42は、各操作に応じて扉の開扉を指示する指示信号を制御ユニット8に入力し、室外閉扉ボタン41及び室内閉扉ボタン43は、各操作に応じて扉の閉扉を指示する指示信号を制御ユニット8に入力する。
第2実施形態の扉開閉制御部34は、扉(電気錠装置2)の施錠及び解錠を制御する第1実施形態の電気錠制御部23に対して、扉(扉開閉装置31)の開扉及び閉扉を制御する点で異なるが、略同様に構成される。
扉開閉制御部34は、認証部22による識別情報3aの認証結果及びその識別情報3aに対応する無効フラグ3bに基づいて、室外操作部32又は室内操作部33の開扉操作又は閉扉操作に応じて扉開閉装置31の開扉又は閉扉を制御する。
扉開閉制御部34は、認証中の識別情報3aが存在していない場合、室外操作部32及び室内操作部32の開閉操作を無効にしてよく、例えば、室外操作部32及び室内操作部32の開閉操作を受け付けず、扉開閉装置31の開閉を行わない。あるいは、認証中の識別情報3aが存在していない場合に、制御ユニット8が、室外操作部32及び室内操作部32の稼働を停止することで開閉操作を無効にしてもよい。換言すれば、制御ユニット8は、認証部22によって少なくとも一つの識別情報3aに認証中を設定している場合に、稼働信号を室外操作部32及び室内操作部32へ送信して室外操作部32及び室内操作部32を稼働させる。そして、制御ユニット8は、認証部22によって識別情報3aの認証中の設定が全て解除された場合に、稼働停止信号を室外操作部32及び室内操作部32へ送信して室外操作部32及び室内操作部32の稼働を再び停止させる。
一方、扉開閉制御部34は、認証中の識別情報3aが存在している場合、室外リーダ4又は室内リーダ5から受信している携帯器3の無効フラグ3bに基づいて、室外操作部32及び室内操作部32の開閉操作を有効にする。例えば、扉開閉制御部34は、室外操作部32の室外閉扉ボタン41又は室内操作部33の室内閉扉ボタン43から閉扉の指示信号を受信すると、無効フラグ3cに拘らず、扉開閉装置31を閉扉する制御信号を扉開閉装置31へ送信する。更に、扉開閉制御部34は、室内操作部33の室内開扉ボタン42から開扉の指示信号を受信すると、無効フラグ3cに拘らず、扉開閉装置31を開扉する制御信号を扉開閉装置31へ送信する。
また、扉開閉制御部34は、室外操作部32の室外開扉ボタン40から開扉の指示信号を受信すると、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3cに基づいて、開扉操作を無効にすべきか否かを判断する。
このとき、扉開閉制御部34は、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bがオフである場合、その開扉の指示信号の元となる室外操作部32の開扉操作を有効と判断して、扉開閉装置31を開扉する制御信号を扉開閉装置31へ送信する。
一方、扉開閉制御部34は、認証中の識別情報3aに対応する無効フラグ3bがオンである場合、その開扉の指示信号の元となる室外操作部32の開扉操作を無効と判断して、扉開閉装置31の開扉を行わない。
なお、扉開閉制御部34は、無効フラグ3bに基づく開扉操作の判断を、通常モードと無効優先モードとで切り換えて実行してもよい。
無効設定部35は、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部32)の開扉操作後の所定の無効化タイミング時に、室外リーダ4又は室内リーダ5の通信範囲内に存在する携帯器3に対して、無効フラグ3bをオンにする無効信号を室外リーダ4及び室内リーダ5を介して送信する。即ち、無効設定部35は、扉に対して一方側の操作部の開扉操作に基づいて扉に対して一方側の利用者を検出していて、この利用者の検出時に扉開閉装置31が開扉されるときを無効化タイミングとする。
ここで、無効化タイミング時とは、扉に対して一方側(室外側)で扉が開扉されるとき、例えば、室外操作部32の開扉操作に応じて扉開閉装置31が開扉されるときであり、具体的には、制御ユニット8(扉開閉制御部34)が開扉の指示信号を室外開扉ボタン40から受信した時点や開扉の制御信号を扉開閉装置31へ送信した時点、若しくはこの開扉の制御信号に応じて扉開閉装置31が開扉を行う時点に設定されてよい。又は、無効化タイミング時とは、室外操作部32の開扉操作に応じて扉が開扉された後に、扉に対して他方側(室内側)で扉が閉扉されるときであり、具体的には、制御ユニット8(扉開閉制御部34)が閉扉の指示信号を室内閉扉ボタン43から受信した時点や閉扉の制御信号を扉開閉装置31へ送信した時点に設定されてもよい。あるいは、無効化タイミング時とは、扉の開扉後から閉扉までの期間に設定されてもよい。なお、扉の開扉及び閉扉は、扉開閉センサ36の検知結果に基づいて判定してもよい。
また、無効設定部35は、所定の無効解除タイミング時に、室外リーダ4又は室内リーダ5の通信範囲内に存在する携帯器3に対して、無効フラグ3bをオフにする無効解除信号を室外リーダ4及び室内リーダ5を介して送信する。
ここで、無効解除タイミング時とは、扉に対して一方側(室外側)で扉が閉扉されるとき、例えば、扉に対して一方側の操作部(例えば、室外操作部32)の閉扉操作に応じて扉開閉装置31が閉扉されるときであり、具体的には、制御ユニット8(扉開閉制御部34)が閉扉の指示信号を室外閉扉ボタン41から受信した時点や、閉扉の制御信号を扉開閉装置31へ送信した時点、若しくはこの閉扉の制御信号に応じて扉開閉装置31が閉扉を行う時点に設定されてよい。又は、無効解除タイミング時とは、室外操作部32の開扉操作に応じて扉が開扉された後に、扉に対して他方側(室内側)で扉が閉扉されるときであり、具体的には、制御ユニット8(扉開閉制御部34)が閉扉の指示信号を室内閉扉ボタン43から受信した時点や閉扉の制御信号を扉開閉装置31へ送信した時点に設定されてもよい。
上記した実施形態では、扉制御システム1、30が、扉に対して一方側(室外側)に扉の施解錠又は開閉を操作する室外操作部6、32(操作部)と、室外リーダ4や室内リーダ5で受信した識別情報3aを正当と認証した場合に室外操作部6、32の操作に応じて扉を施解錠又は開閉する制御ユニット8(制御装置)と、を備える例を説明した。そして、上記した実施形態では、制御ユニット8(無効設定部24、35)が、室外操作部6、32の解錠操作後又は開扉操作後の所定の無効化タイミング時に、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内の携帯器3に記憶されている無効フラグ3bをオンに設定する例を説明した。しかしながら、本発明の扉制御システム1、30の構成及び無効フラグ3bの設定は、これらの例に限定されない。
例えば、他の実施形態では、扉制御システム1、30は、室外操作部6、32を備えずに構成され、制御ユニット8は、室外リーダ4や室内リーダ5で受信した識別情報3aを正当と認証した場合に、室外リーダ4や室内リーダ5若しくは扉の近傍での利用者の検出に応じて、扉の施解錠又は開閉を制御するように構成されてもよい。この場合、無効フラグ3bは、識別情報3aの認証に応じて行われる扉に対して一方側での解錠又は開扉を無効にする対象(無効対象)を識別するものである。
例えば、制御ユニット8は、室外リーダ4や室内リーダ5が携帯器3から応答信号を受信したときに、利用者を検出してもよい。あるいは、扉制御システム1、30が、利用者を検知する人感センサやその他のセンサを室外リーダ4や室内リーダ5若しくは扉の近傍に備えていて、制御ユニット8は、このようなセンサの検知結果に基づいて利用者を検出してもよい。
電気錠システムとしての扉制御システム1における制御ユニット8は、扉の解錠や開閉が扉に対して一方側(室外側)で行われることを、利用者の検出結果に基づいて判断する。そして、制御ユニット8(無効設定部24)は、扉に対して一方側(室外側)で扉が解錠されるとき、その解錠後に扉に対して一方側(室外側)で扉が開扉されるとき、又はその開扉後に扉に対して他方側(室内側)で扉が閉扉されるときを無効化タイミングとして、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内の携帯器3に記憶されている無効フラグ3bをオンに設定するとよい。ここで、扉が解錠されるときとは、制御ユニット8(電気錠制御部23)から電気錠装置2への解錠を指示する制御信号の送信時又は受信時や、電気錠装置2による扉の解錠時に判断される。また、扉が開扉又は閉扉されるときとは、扉開閉センサ25の検知結果に基づいて判断される。
また、自動ドアシステムとしての扉制御システム30における制御ユニット8(無効設定部35)は、扉に対して一方側(室外側)で扉が開扉されるとき、又はその開扉後に扉に対して他方側(室内側)で扉が閉扉されるときを無効化タイミングとして、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内の携帯器3に記憶されている無効フラグ3bをオンに設定するとよい。ここで、扉が開扉又は閉扉されるときとは、制御ユニット8(扉開閉制御部34)から扉開閉装置31への開扉又は閉扉を指示する制御信号の送信時又は受信時や、扉開閉装置31による扉の開扉時又は閉扉時に判断される。あるいは、扉が開扉又は閉扉されるときとは、扉開閉センサ36の検知結果に基づいて判断される。
また、上記した実施形態では、室外側で施錠又は閉扉されるときを、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内の携帯器3に記憶されている無効フラグ3bをオフに設定する無効解除タイミングとする例を説明したが、本発明は、この例に限定されない。
例えば、他の実施形態では、電気錠システムとしての扉制御システム1における制御ユニット8(無効設定部24)は、室内側で閉扉又は施錠されるときを無効解除タイミングとして解除してもよく、また、室内側で施錠されるときを無効解除タイミングとして解除してもよい。
また、他の実施形態では、自動ドアシステムとしての扉制御システム30における制御ユニット8(無効設定部35)は、室内側で閉扉されるときを無効解除タイミングとして解除してもよい。
あるいは、他の実施形態では、扉制御システム1、30は、他の無効解除タイミングで無効解除信号を送信し、又は無効フラグ3bをオフに設定するように構成されてもよい。
一例として、室内リーダ5や室内操作部7、33が、無効解除ボタン(図示せず)を備えて、制御ユニット8がこの無効解除ボタンの操作に応じて無効解除信号を携帯器3へ送信するように構成されてもよい。
若しくは、他の例として、携帯器3が、無効解除ボタン(図示せず)を備えて、この無効解除ボタンの操作に応じて自身の無効フラグ3bをオフに設定するように構成されてもよい。
若しくは、他の実施形態では、扉制御システム1、30は、例えば、制御ユニット8が無効信号を送信した後、所定時間を経過した時点を無効解除タイミングとして無効解除信号を携帯器3へ送信ように構成されてもよい。
又は、他の実施形態では、扉制御システム1、30は、例えば、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内の携帯器3の特定動作を検出した場合を無効解除タイミングとして、制御ユニット8が無効解除信号を携帯器3へ送信するように構成されてもよい。例えば、携帯器3の特定動作とは、携帯器3を振る動作等、携帯器3に内蔵される加速度センサ等によって、特定のパターンとして識別される動作である。
また、他の実施形態では、扉制御システム1、30は、扉付近の室外リーダ4及び室内リーダ5以外に、携帯器3と通信可能な他のリーダを、扉から外出先へと至る経路の途中、例えば、エントランス、エレベータ、門扉、駐車場、駐輪場等に備えていてもよい。そして、このような他のリーダは、制御ユニット8に接続されていて、携帯器3の通過を検知したときに、その携帯器3の無効フラグ3bをオフに設定するように構成されてもよい。
更に、他の実施形態では、携帯器3と室外リーダ4及び室内リーダ5とは、応答要求信号及び応答信号を通信するための第1通信モードと、無効解除等を行うための第2通信モードとで動作するように構成されてもよい。例えば、第1通信モードは、携帯器3が内蔵する電池によって作動して無線通信を行う近距離モード(通信範囲約10cm)、ハンズフリーモード(通信範囲約1.3m〜1.8m)、リモコンモード(通信範囲約3m)等である。また、第2通信モードは、携帯器3を室外リーダ4や室内リーダ5に近接させたときに、携帯器3が室外リーダ4や室内リーダ5との磁界結合や電界結合によって作動して無線通信を行う近接モード(通信範囲約1〜3cm)等である。そして、第2通信モードでは、携帯器3又は室外リーダ4や室内リーダ5が、磁界結合や電界結合を検出した場合を無効解除タイミングとして、携帯器3の無効フラグ3bをオフに設定するように構成されてもよい。
なお、上記した実施形態では、無効設定部24、35が、携帯器3の無効フラグ3bをオンに設定することで、扉(電気錠装置2)の解錠又は扉(扉開閉装置31)の開扉を無効にする構成について説明したが、扉制御システム1、30は、同様にして、扉(電気錠装置2)の施錠又は扉(扉開閉装置31)の閉扉を無効にするように構成することもできる。
上記した実施形態のように、本発明に係る扉制御システム1、30は、携帯器3から固有の識別情報3aを認証したときに、扉の施解錠又は開閉を制御する電気錠システム又は自動ドアシステム等のシステムである。扉制御システム1、30は、所定の通信範囲内の携帯器3から識別情報3aを受信する室外リーダ4(読取装置)及び室内リーダ5(読取装置)と、室外リーダ4や室内リーダ5で受信した識別情報3aを正当と認証した場合に、扉を施解錠又は開閉する制御ユニット8(制御装置)と、扉の解錠後又は開扉後の所定の無効化タイミング時に、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内の携帯器3に記憶されている無効フラグ3bをオンに設定する無効設定部24、35と、を備える。そして、扉制御システム1、30の制御ユニット8は、携帯器3の無効フラグ3bがオンに設定されている場合には、扉の施解錠又は開閉扉を無効にする。
このような構成により、扉制御システム1、30では、扉の解錠や開扉等に伴う所定の無効化タイミングに応じて、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内の各携帯器3の無効フラグ3bをオンに設定することにより、通信範囲内に存在する携帯器3の連続的な使用を規制することができる。これにより、携帯器3が扉近傍に置き忘れられた場合や、携帯器3を保持する利用者が入室後に扉近傍に存在する場合でも、その携帯器3を利用できないので、室外側での施解錠又は開閉扉が不測に許可されることがなくなり、不正入室を抑制することができる。また、携帯器3毎に無効フラグ3bを設定することにより、一の携帯器3の無効フラグ3bがオンの場合でも、他の携帯器3の無効フラグ3bがオフであれば、他の携帯器3を正当に保持する利用者は、抑制されることなく、扉の施解錠や開閉扉を行うことができる。従って、携帯器3を正当に保持する利用者毎の行動に合わせて、扉制御システム1、30の利用者の利便性を高めることが可能となる。更に、携帯器3が置き忘れであるか否かを検知するセンサを備える必要がないため、簡易な構成で、且つ低コストで不正入室の抑制が可能となる。
また、上記した実施形態によれば、扉制御システム1、30では、室外リーダ4や室内リーダ5は、通信範囲内の携帯器3へ応答要求信号を送信し、携帯器3は、応答要求信号に応答して識別情報3a及び無効フラグ3bを含む応答信号を室外リーダ4や室内リーダ5へ送信し、制御ユニット8は、室外リーダ4や室内リーダ5が携帯器3から応答信号を送信したとき、当該応答信号の無効フラグ3bがオフの場合には、当該応答信号の識別情報3aの認証を可能にすると共に扉の施解錠又は開閉を有効にする一方、当該応答信号の無効フラグ3bがオンの場合には、当該応答信号の識別情報3aの認証を不能にすると共に扉の施解錠又は開閉を無効にするとよい。
これにより、制御ユニット8は、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内に入った携帯器3毎に無効フラグ3bを判断することができ、通信範囲内の携帯器3に対して扉の解錠や開扉を許可するか否かをより正確且つ現実的に判定することが可能となる。
更に、上記した実施形態によれば、扉制御システム1、30では、室外リーダ4や室内リーダ5は、通信範囲内の携帯器3へ応答要求信号を送信し、携帯器3は、応答要求信号に応答して識別情報3aを含む応答信号を室外リーダ4や室内リーダ5へ送信するように構成されていて、更に、携帯器3は、無効フラグ3bがオフに設定されている場合には、応答要求信号に応答して応答信号を室外リーダ4や室内リーダ5へ送信することで、制御ユニット8による当該応答信号の識別情報3aの認証を可能にすると共に扉の施解錠又は開閉を有効にする一方、無効フラグ3bがオンに設定されている場合には、応答信号の送信を停止することで、制御ユニット8による当該応答信号の識別情報3aの認証を不能にすると共に扉の施解錠又は開閉を無効にしてもよい。
また、上記した実施形態によれば、扉制御システム1、30では、携帯器3は、応答要求信号に応じて起動するように構成されていて、無効フラグ3bがオンに設定されている場合には、起動を停止することで、応答信号の送信を停止してもよい。
これにより、携帯器3自身の制御によって、無効フラグ3bの判断に基づいて応答信号の送信及び送信停止を制御することで、制御ユニット8による無効フラグ3bの判定をすることなく、扉の解錠や開扉を許可するか否かをより正確且つ現実的に判定することが可能となる。従って、制御ユニット8の改良や交換を最小限に抑制して、不正入室の抑制を実現することができる。
また、上記した実施形態によれば、扉制御システム1、30では、室外リーダ4や室内リーダ5は、無効化タイミング時に、通信範囲内の携帯器3へ無効信号を送信し、携帯器3は、無効信号に応じて無効フラグ3bをオンに設定するとよい。更に、上記した実施形態によれば、扉制御システム1、30では、室外リーダ4や室内リーダ5は、所定の無効解除タイミング時に、通信範囲内の携帯器3へ無効解除信号を送信し、携帯器3は、無効解除信号に応じて無効フラグ3bをオフに設定するとよい。
これにより、簡易な構成で携帯器3の無効フラグ3bのオン及びオフを切り換えることが可能となる。
なお、上記した実施形態では、扉に対して一方側の操作部、即ち、無効フラグ3bによって施解錠や開閉扉を無効にされる操作部を、室外操作部6、32とする例を説明するが、本発明はこの例に限定されず、他の実施形態では、無効フラグ3bによって施解錠や開閉扉を無効にされる操作部を、室内操作部7、33としてもよい。
次に、本発明の第3実施形態に係る扉制御システム1、30について説明する。第3実施形態の扉制御システム1、30は、図1に示す第1実施形態の電気錠システムとしての扉制御システム1や、図4に示す第2実施形態の自動ドアシステムとしての扉制御システム30と同様の構成及び機能を有する一方、無効フラグ3bの解除タイミングが異なる。以下では、第3実施形態の扉制御システム1、30について、第1実施形態や第2実施形態と同様の構成及び機能については、説明を省略する。
第3実施形態の扉制御システム1、30は、携帯器3は、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内にあるか否かを判定していて、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲外になった場合に、自身の無効フラグ3bをオフに設定するように構成される。例えば、携帯器3は、室外リーダ4や室内リーダ5から所定の時間間隔毎(周期的)に応答要求信号を受信している場合には、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲内にあると判定する一方、所定の時間間隔を超えて室外リーダ4や室内リーダ5から応答要求信号を受信していない場合には、室外リーダ4や室内リーダ5の通信範囲外にあると判定する。
第3実施形態によれば、扉制御システム1、30では、正当な携帯器3を保持する利用者は、室外リーダ4及び室内リーダ5の通信範囲外に移動するという日常的で簡易な操作によって、無効フラグ3bの設定を解除することができる。換言すれば、携帯器3が室外リーダ4及び室内リーダ5の通信範囲内に存在するという、必要最小限の条件下で、無効フラグ3bをオンに設定している。これにより、携帯器3の使用を規制して不正入室を確実に抑制すると共に、特別な操作を行わずに携帯器3を扉から離すことによって使用規制を解除できるので、利用者は、安全且つ円滑に、扉の操作及び入退室を行うことができ、利用者の利便性を向上することが可能である。
本発明の扉制御システムは、複数の扉のそれぞれに認証機能を有する制御ユニットを設けて、携帯器を各扉に共通に使用して施解錠できるように構成することもできる。また、本発明の扉制御システムは、ホテルやオフィスビル等の商業施設又は公共施設の出入口や、集合住宅又は一般住宅のエントランスや玄関等だけでなく、病院、リクリエーション施設、店舗、ショッピングセンター、学校等、様々な建物や、自動車等の乗物に適用することが可能である。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う扉制御システムもまた本発明の技術思想に含まれる。
1 扉制御システム
2 電気錠装置
3 携帯器
3a 識別情報
3b 無効フラグ
4 室外リーダ(読取装置)
5 室内リーダ(読取装置)
6 室外操作部(操作部)
7 室内操作部
8 制御ユニット(制御装置)
13 室外施錠ボタン
14 室外解錠ボタン
15 室内施錠ボタン
16 室内解錠ボタン
20 制御部
21 記憶部
22 認証部
23 電気錠制御部
24 無効設定部
25 扉開閉センサ
26 認証情報
30 扉制御システム
31 扉開閉装置
32 室外操作部(操作部)
33 室内操作部
34 扉開閉制御部
35 無効設定部
36 扉開閉センサ
37 認証情報
40 室外開扉ボタン
41 室外閉扉ボタン
42 室内開扉ボタン
43 室内閉扉ボタン
2 電気錠装置
3 携帯器
3a 識別情報
3b 無効フラグ
4 室外リーダ(読取装置)
5 室内リーダ(読取装置)
6 室外操作部(操作部)
7 室内操作部
8 制御ユニット(制御装置)
13 室外施錠ボタン
14 室外解錠ボタン
15 室内施錠ボタン
16 室内解錠ボタン
20 制御部
21 記憶部
22 認証部
23 電気錠制御部
24 無効設定部
25 扉開閉センサ
26 認証情報
30 扉制御システム
31 扉開閉装置
32 室外操作部(操作部)
33 室内操作部
34 扉開閉制御部
35 無効設定部
36 扉開閉センサ
37 認証情報
40 室外開扉ボタン
41 室外閉扉ボタン
42 室内開扉ボタン
43 室内閉扉ボタン
Claims (5)
- 携帯器から固有の識別情報を認証したときに、扉の施解錠又は開閉を制御する扉制御システムであって、
所定の通信範囲内の前記携帯器から前記識別情報を受信する読取装置と、
前記読取装置で受信した前記識別情報を正当と認証した場合に、前記扉を施解錠又は開閉する制御装置と、
前記扉の解錠後又は開扉後の所定の無効化タイミング時に、前記通信範囲内の前記携帯器に記憶されている無効フラグをオンに設定する無効設定部と、を備え、
前記携帯器の前記無効フラグがオンに設定されている場合には、前記扉の施解錠又は開閉扉を無効にすることを特徴とする扉制御システム。 - 前記読取装置は、前記通信範囲内の前記携帯器へ応答要求信号を送信し、
前記携帯器は、前記応答要求信号に応答して前記識別情報及び前記無効フラグを含む応答信号を前記読取装置へ送信し、
前記制御装置は、前記読取装置が前記携帯器から前記応答信号を送信したとき、当該応答信号の前記無効フラグがオフの場合には、当該応答信号の前記識別情報の認証を可能にすると共に前記扉の施解錠又は開閉を有効にする一方、
当該応答信号の前記無効フラグがオンの場合には、当該応答信号の前記識別情報の認証を不能にすると共に前記扉の施解錠又は開閉を無効にすることを特徴とする請求項1に記載の扉制御システム。 - 前記読取装置は、前記通信範囲内の前記携帯器へ応答要求信号を送信し、
前記携帯器は、前記応答要求信号に応答して前記識別情報を含む応答信号を前記読取装置へ送信するように構成されていて、
更に、前記携帯器は、前記無効フラグがオフに設定されている場合には、前記応答要求信号に応答して前記応答信号を前記読取装置へ送信することで、前記制御装置による当該応答信号の前記識別情報の認証を可能にすると共に前記扉の施解錠又は開閉を有効にする一方、
前記無効フラグがオンに設定されている場合には、前記応答信号の送信を停止することで、前記制御装置による当該応答信号の前記識別情報の認証を不能にすると共に前記扉の施解錠又は開閉を無効にすることを特徴とする請求項1に記載の扉制御システム。 - 前記読取装置は、所定の無効解除タイミング時に、前記通信範囲内の前記携帯器へ無効解除信号を送信し、
前記携帯器は、前記無効解除信号に応じて前記無効フラグをオフに設定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の扉制御システム。 - 前記携帯器は、前記通信範囲外となった場合には、前記無効フラグをオフに設定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の扉制御システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017222494A JP2019094627A (ja) | 2017-11-20 | 2017-11-20 | 扉制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017222494A JP2019094627A (ja) | 2017-11-20 | 2017-11-20 | 扉制御システム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019094627A true JP2019094627A (ja) | 2019-06-20 |
Family
ID=66971127
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2017222494A Pending JP2019094627A (ja) | 2017-11-20 | 2017-11-20 | 扉制御システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2019094627A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021161848A (ja) * | 2020-04-03 | 2021-10-11 | エピック システムズ カンパニー,リミテッド | 扉開閉制御装置 |
| CN114550349A (zh) * | 2022-01-26 | 2022-05-27 | 深圳海翼智新科技有限公司 | 智能门锁的开锁方法、电子设备及门禁系统 |
-
2017
- 2017-11-20 JP JP2017222494A patent/JP2019094627A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021161848A (ja) * | 2020-04-03 | 2021-10-11 | エピック システムズ カンパニー,リミテッド | 扉開閉制御装置 |
| CN114550349A (zh) * | 2022-01-26 | 2022-05-27 | 深圳海翼智新科技有限公司 | 智能门锁的开锁方法、电子设备及门禁系统 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| GB2515005A (en) | Vehicle communication system | |
| KR101866375B1 (ko) | 근접식 출입통제기의 제어 방법 및 그 장치 | |
| JP6817581B2 (ja) | 電気錠制御システム、電気錠システム、電気錠制御システムの制御方法、及びプログラム | |
| JP5457050B2 (ja) | 電子キーシステム及び不審者侵入防止方法 | |
| KR102291323B1 (ko) | 출입 관리 제어 방법 및 시스템 | |
| JP2019094627A (ja) | 扉制御システム | |
| JP6294117B2 (ja) | 電気錠システム | |
| JP7009181B2 (ja) | 扉制御システム | |
| JP2008121354A (ja) | 什器の施解錠システム | |
| JP6903546B2 (ja) | 扉制御システム | |
| JP2014173324A (ja) | 電気錠システム | |
| JP2006128824A (ja) | ホームコントロールシステム、ホームコントロール方法およびホームコントローラ用プログラム | |
| WO2017209030A1 (ja) | 電気錠システム及び電気錠装置 | |
| JP2007264684A (ja) | 侵入通報装置 | |
| CN102795518A (zh) | 电梯、楼层与门的存取控制系统及其方法 | |
| JP5411776B2 (ja) | 出入管理システム | |
| KR101249940B1 (ko) | 출입문 관리장치 및 방법 | |
| JP2019094626A (ja) | 扉制御システム | |
| JP4510474B2 (ja) | 入退室管理システム | |
| JP4936940B2 (ja) | 施解錠システム | |
| JP6125816B2 (ja) | 電気錠システム | |
| JP7609586B2 (ja) | 扉制御システム | |
| JP2019157406A (ja) | 扉制御システム | |
| JP2008297804A (ja) | 入退室管理システム | |
| KR102357353B1 (ko) | 수신신호강도 및 근접센서를 이용한 이엠락 제어시스템 |