詳細な説明
本出願の化合物
本出願の第1の局面は、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体に関する:
式中、
各R
1は独立して(C
1〜C
6)アルキル、(C
1〜C
6)ハロアルキル、(C
1〜C
6)アルコキシ、(C
1〜C
6)ハロアルコキシ、ハロゲン、NO
2、NH
2、OH、またはCNであり;
R
2はHまたは(C
1〜C
3)アルキルであり;
R
3はH、(C
1〜C
6)アルキル、または(C
1〜C
6)ハロアルキルであり;
R
4はH、(C
1〜C
6)アルキル、または(C
1〜C
6)ハロアルキルであり;
各R
5は独立して(C
1〜C
6)アルキル、(C
1〜C
6)ハロアルキル、(C
1〜C
6)アルコキシ、(C
1〜C
6)ハロアルコキシ、ハロゲン、NO
2、NH
2、OH、またはCNであり;
R
6はCN、COOH、N((C
1〜C
6)アルキル)-(CH
2)
1〜4-N((C
1〜C
6)アルキル)
2、少なくとも1個のOHで置換された(C
1〜C
6)アルキル、(C
2〜C
6)アルケニル、C
6〜C
10アリール、5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、または5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、該(C
2〜C
6)アルケニル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルはそれぞれ1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよく;
Qは結合または(C
1〜C
6)アルキルリンカーであり;
Tは(C
1〜C
6)アルキル、(C
1〜C
6)アルキルアミノ、ジ(C
1〜C
6)アルキルアミノ、アミノ、アミノカルボニル、(C
1〜C
6)アルキルアミノカルボニル、ジ(C
1〜C
6)アルキルアミノカルボニル、OH、S(O)
qF、または5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、R
6が(C
2〜C
6)アルケニルである場合、Tは(C
1〜C
6)アルキルではなく;
qは1または2であり;
mは0、1、2、または3であり; かつ
nは1、2、または3である。
(1a) 式(I)のいくつかの態様では、mは0である。
(1b) 式(I)のいくつかの態様では、mは1である。
(1c) 式(I)のいくつかの態様では、mは2である。
(1d) 式(I)のいくつかの態様では、mは3である。
(2a) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR1は(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。
(2b) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR1は(C1〜C6)ハロアルキル(例えばCH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、またはCF3)である。
(2c) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR1は(C1〜C6)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、またはヘキシルオキシ)である。
(2d) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR1は(C1〜C6)ハロアルコキシ(例えばClCH2O、FCH2O、Cl2CHO、F2CHO、Cl3CO、またはF3CO)である。
(2e) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR1はハロゲン(例えばF、Cl、Br、もしくはI)、NO2、NH2、OH、またはCNである。
(3a) 式(I)のいくつかの態様では、R2はHである。
(3b) 式(I)のいくつかの態様では、R2は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。
(4a) 式(I)のいくつかの態様では、R3はHである。
(4b) 式(I)のいくつかの態様では、R3は(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、もしくはヘキシル)または(C1〜C6)ハロアルキル(例えばCH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、もしくはCF3)である。
(4c) 式(I)のいくつかの態様では、R3は(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。
(4d) 式(I)のいくつかの態様では、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R3はメチルである。
(5a) 式(I)のいくつかの態様では、R4はHである。
(5b) 式(I)のいくつかの態様では、R4は(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、もしくはヘキシル)または(C1〜C6)ハロアルキル(例えばCH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、もしくはCF3)である。
(5c) 式(I)のいくつかの態様では、R4は(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。
(5d) 式(I)のいくつかの態様では、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R4はメチルである。
(6a) 式(I)のいくつかの態様では、R3およびR4はそれぞれ(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。
(6b) 式(I)のいくつかの態様では、R3およびR4はそれぞれ(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R3およびR4はそれぞれメチルである。
(7a) 式(I)のいくつかの態様では、nは1である。
(7b) 式(I)のいくつかの態様では、nは2である。
(7c) 式(I)のいくつかの態様では、nは3である。
(8a) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR5は(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。
(8b) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、少なくとも1個のR5はメチルである。他のさらなる態様では、少なくとも1個のR5はエチルである。他のさらなる態様では、少なくとも1個のR5はプロピルである。
(8c) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR5は(C1〜C6)ハロアルキル(例えばCH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、またはCF3)である。
(8d) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR5は(C1〜C6)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、またはヘキシルオキシ)である。
(8e) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR5は(C1〜C6)ハロアルコキシ(例えばClCH2O、FCH2O、Cl2CHO、F2CHO、Cl3CO、またはF3CO)である。
(8f) 式(I)のいくつかの態様では、少なくとも1個のR5はハロゲン(例えばF、Cl、Br、もしくはI)、NO2、NH2、OH、またはCNである。
(8g) 式(I)のいくつかの態様では、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、残りのR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、もしくはi-プロピル)、(C1〜C6)ハロアルキル(例えばCH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、もしくはCF3)、(C1〜C6)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、もしくはヘキシルオキシ)、(C1〜C6)ハロアルコキシ(例えばClCH2O、FCH2O、Cl2CHO、F2CHO、Cl3CO、もしくはF3CO)、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、もしくはI)、NO2、NH2、OH、またはCNである。さらなる態様では、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はメチルまたはエチルであり、残りのR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、もしくはi-プロピル)、(C1〜C6)ハロアルキル(例えばCH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、もしくはCF3)、(C1〜C6)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、もしくはヘキシルオキシ)、(C1〜C6)ハロアルコキシ(例えばClCH2O、FCH2O、Cl2CHO、F2CHO、Cl3CO、もしくはF3CO)、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、もしくはI)、NO2、NH2、OH、またはCNである。他のさらなる態様では、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルであり、残りのR5は(C1〜C6)ハロアルキル(例えばCH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、もしくはCF3)、(C1〜C6)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、もしくはヘキシルオキシ)、(C1〜C6)ハロアルコキシ(例えばClCH2O、FCH2O、Cl2CHO、F2CHO、Cl3CO、もしくはF3CO)、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、もしくはI)、NO2、NH2、OH、またはCNである。
(9) 式(I)のいくつかの態様では、R6はCN、COOH、N((C1〜C6)アルキル)-(CH2)1〜4-N((C1〜C6)アルキル)2、少なくとも1個のOHで置換された(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、または5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、該(C2〜C6)アルケニル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルはそれぞれ1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい。
(9a) 式(I)のいくつかの態様では、R6はCNである。
(9b) 式(I)のいくつかの態様では、R6はCOOHである。
(9c) 式(I)のいくつかの態様では、R6はN((C1〜C6)アルキル)-(CH2)1〜4-N((C1〜C6)アルキル)2であり、該(C1-C6)アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、およびヘキシルより選択される。さらなる態様では、R6はN((C1〜C3)アルキル)-(CH2)1〜4-N((C1〜C3)アルキル)2であり、該(C1〜C3)アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、およびi-プロピルより選択される。さらなる態様では、R6はN((C1〜C3)アルキル)-(CH2)1〜2-N((C1〜C3)アルキル)2であり、該(C1〜C3)アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、およびi-プロピルより選択される。さらなる態様では、R6はN(CH3)CH2CH2N(CH3)2である。
(9d) 式(I)のいくつかの態様では、R6は、少なくとも1個のOH(例えば1個のOH、2個のOH、または3個のOH)で置換された(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。さらなる態様では、R6は、少なくとも1個のOH(例えば1個のOH、2個のOH、または3個のOH)で置換された(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R6は、少なくとも1個のOHで置換されたエチルである。さらなる態様では、R6は1,2-ジヒドロキシエチルである。
(9e) 式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい(C2〜C6)アルケニル(例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、またはヘキセニル)である。
(9f) 式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール(例えばピロリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリルなど)である。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環と少なくとも1個の窒素原子とを含むヘテロアリール(例えばピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリルなど)である。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、フラン-3-イル、チオフェン-2-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル、イソオキサゾール-4-イル、または1,2,3-トリアゾール-4-イルである。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいピラゾール-4-イルである。
(9g) 式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール(例えばピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラニル、チオピラニル、ジアジニル、チアジニル、ジオキシニル、トリアジニルなど)である。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、6員環と少なくとも1個の窒素原子とを含むヘテロアリール(例えばピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ジアジニル、チアジニル、トリアジニルなど)である。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、ピリジン-4-イル、ピリジン-3-イル、またはピリミジン-5-イルである。
(9h) 式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えばピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、トリアゾリジニル、オキサジアゾリジニル、イソオキサジアゾリジニル、チアジアゾリジニル、イソチアジアゾリジニルなど)である。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環と少なくとも1個の窒素原子とを含むヘテロシクリル(例えばピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、トリアゾリジニル、オキサジアゾリジニル、イソオキサジアゾリジニル、チアジアゾリジンニル、イソチアジアゾリジニルなど)である。
(9i) 式(I)のいくつかの態様では、R6はCN、COOH、N((C1〜C6)アルキル)-(CH2)1〜4-N((C1〜C6)アルキル)2、少なくとも1個のOHで置換された(C1〜C6)アルキル、5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、または5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、該ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれ1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよく、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。
(9j) 式(I)のいくつかの態様では、R6は5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリールまたは5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、該ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれ1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよく、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。
(9k) 式(I)のいくつかの態様では、R6は5員環または6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリールであり、該ヘテロアリールは1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよく、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。
(9l) 式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいC6〜C10アリールであり、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいC6〜C10アリールであり、TはS(O)qFである。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいC6〜C10アリールであり、TはS(O)2Fである。
(9m) 式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいフェニルであり、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいフェニルであり、TはS(O)qFである。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいフェニルであり、TはS(O)2Fである。
(10a) 式(I)のいくつかの態様では、Qは結合である。
(10b) 式(I)のいくつかの態様では、Qは(C1〜C6)アルキルリンカー(例えばメチルリンカー(-CH2-)、エチルリンカー(-CH2CH2-もしくは-CH(CH3)-)、プロピルリンカー(-CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、もしくは-C(CH3)2-)、ブチルリンカー(-CH2CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2-、-C(CH3)2CH2-、もしくは-CH(CH3)CH(CH3)-)、ペンチルリンカー(-CH2CH2CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2CH2-、-C(CH3)2CH2CH2-、もしくは-CH2C(CH3)2CH2-)、またはヘキシルリンカー(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-)である。さらなる態様では、Qは(C1〜C3)アルキルリンカー(例えばメチルリンカー(-CH2-)、エチルリンカー(-CH2CH2-もしくは-CH(CH3)-)、またはプロピルリンカー(-CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、もしくは-C(CH3)2-))である。さらなる態様では、Qは-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、または-C(CH3)2-である。
(11) 式(I)のいくつかの態様では、Tは(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアミノ、ジ(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ、アミノカルボニル、(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル、ジ(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル、OH、または5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、R6が(C2〜C6)アルケニルである場合、Tは(C1〜C6)アルキルではない。
(11a) 式(I)のいくつかの態様では、Tは(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。さらなる態様では、Tは(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、Tはメチルである。
(11b) 式(I)のいくつかの態様では、Tは(C1〜C6)アルキルアミノ(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノ、ペンチルアミノ、またはヘキシルアミノ)である。
(11c) 式(I)のいくつかの態様では、Tはジ(C1〜C6)アルキルアミノ(例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチルアミノ、またはジヘキシルアミノ)である。さらなる態様では、Tはジ(C1〜C3)アルキルアミノ(例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、またはジプロピルアミノ)である。さらなる態様では、Tはジメチルアミノである。
(11d) 式(I)のいくつかの態様では、Tはアミノである。
(11e) 式(I)のいくつかの態様では、Tはアミノカルボニル(すなわちNH2C(O))である。
(11f) 式(I)のいくつかの態様では、Tは(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル(例えばメチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、ブチルアミノカルボニル、ペンチルアミノカルボニル、またはヘキシルアミノカルボニル)である。さらなる態様では、Tはメチルアミノカルボニル(すなわちCH3NHC(O))である。
(11g) 式(I)のいくつかの態様では、Tはジ(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル(例えばジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、ジプロピルアミノカルボニル、ジブチルアミノカルボニル、ジペンチルアミノカルボニル、またはジヘキシルアミノカルボニル)である。さらなる態様では、Tはジメチルアミノカルボニル(すなわち(CH3)2NC(O))である。
(11h) 式(I)のいくつかの態様では、TはOHである。
(11i) 式(I)のいくつかの態様では、Tは、5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えばピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、トリアゾリジニル、オキサジアゾリジニル、イソオキサジアゾリジニル、チアジアゾリジニル、イソチアジアゾリジニルなど)である。
(11j) 式(I)のいくつかの態様では、Tは、6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えばピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキサニルなど)である。さらなる態様では、Tはモルホリニルである。他のさらなる態様では、Tはテトラヒドロピラニルである。他のさらなる態様では、Tはピペリジニルである。
(11k) 式(I)のいくつかの態様では、TはS(O)Fである。式(I)のいくつかの態様では、TはS(O)2Fである。
式(I)のいくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Q、T、q、m、およびnのいずれか1つに関して定義される各置換基を、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Q、T、q、m、およびnの残りに関して定義されるいずれかの置換基と組み合わせることができる。
(12) いくつかの態様では、mは0であり、R2はHである。
(13) いくつかの態様では、mは0であり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、R3およびR4はそれぞれメチルである。
(14) いくつかの態様では、R2はHであり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R2はHであり、R3およびR4はそれぞれメチルである。
(15) いくつかの態様では、mは0であり、R2はHであり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、R2はHであり、R3およびR4はそれぞれメチルである。
(16) いくつかの態様では、mは0であり、nは1である。
(17) いくつかの態様では、R2はHであり、nは1である。
(18) いくつかの態様では、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは1である。さらなる態様では、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは1である。
(19) いくつかの態様では、mは0であり、R2はHであり、nは1である。
(20) いくつかの態様では、mは0であり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは1である。さらなる態様では、mは0であり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは1である。
(21) いくつかの態様では、R2はHであり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは1である。さらなる態様では、R2はHであり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは1である。
(22) いくつかの態様では、mは0であり、R2はHであり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは1である。さらなる態様では、mは0であり、R2はHであり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは1である。
(23) いくつかの態様では、nは1であり、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、nは1であり、R5はエチルである。
(24) いくつかの態様では、mは0であり、nは1であり、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、nは1であり、R5はエチルである。
(25) いくつかの態様では、R2はHであり、nは1であり、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R2はHであり、nは1であり、R5はエチルである。
(26) いくつかの態様では、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは1であり、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは1であり、R5はエチルである。
(27) いくつかの態様では、mは0であり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは1であり、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは1であり、R5はエチルである。
(28) いくつかの態様では、R2はHであり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは1であり、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R2はHであり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは1であり、R5はエチルである。
(29) いくつかの態様では、mは0であり、R2はHであり、nは1であり、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、R2はHであり、nは1であり、R5はエチルである。
(30) いくつかの態様では、mは0であり、R2はHであり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは1であり、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、R2はHであり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは1であり、R5はエチルである。
(31) いくつかの態様では、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルである。
(32) いくつかの態様では、mは0であり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルである。
(33) いくつかの態様では、R2はHであり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R2はHであり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルである。
(34) いくつかの態様では、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルである。
(35) いくつかの態様では、mは0であり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルである。
(36) いくつかの態様では、R2はHであり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R2はHであり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルである。
(37) いくつかの態様では、mは0であり、R2はHであり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、R2はHであり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルである。
(38) いくつかの態様では、mは0であり、R2はHであり、R3は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、R4は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)であり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、mは0であり、R2はHであり、R3およびR4はそれぞれメチルであり、nは2または3であり、少なくとも1個のR5はエチルである。
(39) いくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、q、m、およびnはそれぞれ(12)〜(38)のいずれか一項に記載の通りであり、R6は(9)〜(9m)のいずれか一項に記載の通りである。
(40) いくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、q、m、およびnはそれぞれ(12)〜(38)のいずれか一項に記載の通りであり、R6は(9a)〜(9k)のいずれか一項に記載の通りである。
(41) いくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、q、m、およびnはそれぞれ(12)〜(38)のいずれか一項に記載の通りであり、R6は(9i)〜(9k)のいずれか一項に記載の通りである。
(42) いくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、q、m、およびnはそれぞれ(12)〜(38)のいずれか一項に記載の通りであり、R6は(9f)〜(9h)のいずれか一項に記載の通りである。
(43) いくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、q、m、およびnはそれぞれ(12)〜(38)のいずれか一項に記載の通りであり、R6は(9f)に記載の通りである。
(44) いくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、q、m、およびnはそれぞれ(12)〜(38)のいずれか一項に記載の通りであり、R6は(9l)または(9m)に記載の通りである。
(45) いくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、q、m、およびnはそれぞれ(12)〜(38)のいずれか一項に記載の通りであり、R6は(9m)に記載の通りである。
いくつかの態様では、式(I)の化合物は、式(II)の構造、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体を有する:
式中、n1は0、1、または2であり、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、Q、T、およびmはそれぞれ本明細書において上記式(I)に定義の通りである。
式(II)のいくつかの態様では、n1は0である。
式(II)のいくつかの態様では、n1は1である。
式(II)のいくつかの態様では、n1は2である。
式(II)のいくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Q、T、q、およびmはそれぞれ、上記式(I)に記載の置換基より選択されうる。
式(II)のいくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Q、T、q、m、およびn1のいずれか1つに関して定義される各置換基を、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Q、T、q、m、およびn1の残りに関して定義されるいずれかの置換基と組み合わせることができる。
いくつかの態様では、式(I)の化合物は、式(IIa)もしくは(IIb)の構造、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体を有する:
式中、R
5およびR
6はそれぞれ本明細書において上記式(I)に定義の通りである。
式(IIa)のいくつかの態様では、R5は(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。
式(IIa)のいくつかの態様では、R5は(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R5はメチルである。他のさらなる態様では、R5はエチルである。他のさらなる態様では、R5はプロピルである。
式(IIa)のいくつかの態様では、R5はエチルである。
式(IIa)のいくつかの態様では、R5は(C1〜C6)ハロアルキル(例えばCH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、またはCF3)である。
式(IIa)のいくつかの態様では、R5は(C1〜C6)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、またはヘキシルオキシ)である。
式(IIa)のいくつかの態様では、R5は(C1〜C6)ハロアルコキシ(例えばClCH2O、FCH2O、Cl2CHO、F2CHO、Cl3CO、またはF3CO)である。
式(IIa)のいくつかの態様では、R5はハロゲン(例えばF、Cl、Br、もしくはI)、NO2、NH2、OH、またはCNである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6はCNである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6はCOOHである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6はN((C1〜C6)アルキル)-(CH2)1〜4-N((C1〜C6)アルキル)2であり、該(C1-C6)アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、およびヘキシルより選択される。さらなる態様では、R6はN((C1〜C3)アルキル)-(CH2)1〜4-N((C1〜C3)アルキル)2であり、該(C1〜C3)アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、およびi-プロピルより選択される。さらなる態様では、R6はN((C1〜C3)アルキル)-(CH2)1〜2-N((C1〜C3)アルキル)2であり、該(C1〜C3)アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、およびi-プロピルより選択される。さらなる態様では、R6はN(CH3)CH2CH2N(CH3)2である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は、少なくとも1個のOH(例えば1個のOH、2個のOH、または3個のOH)で置換された(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。さらなる態様では、R6は、少なくとも1個のOH(例えば1個のOH、2個のOH、または3個のOH)で置換された(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、R6は、少なくとも1個のOHで置換されたエチルである。さらなる態様では、R6は1,2-ジヒドロキシエチルである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい(C2〜C6)アルケニル(例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、またはヘキセニル)である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール(例えばピロリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリルなど)である。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環と少なくとも1個の窒素原子とを含むヘテロアリール(例えばピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリルなど)である。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、フラン-3-イル、チオフェン-2-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル、イソオキサゾール-4-イル、または1,2,3-トリアゾール-4-イルである。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいピラゾール-4-イルである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール(例えばピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラニル、チオピラニル、ジアジニル、チアジニル、ジオキシニル、トリアジニルなど)である。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、6員環と少なくとも1個の窒素原子とを含むヘテロアリール(例えばピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ジアジニル、チアジニル、トリアジニルなど)である。さらなる態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、ピリジン-4-イル、ピリジン-3-イル、またはピリミジン-5-イルである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えばピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、トリアゾリジニル、オキサジアゾリジニル、イソオキサジアゾリジニル、チアジアゾリジニル、イソチアジアゾリジニルなど)である。式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環と少なくとも1個の窒素原子とを含むヘテロシクリル(例えばピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、トリアゾリジニル、オキサジアゾリジニル、イソオキサジアゾリジニル、チアジアゾリジンニル、イソチアジアゾリジニルなど)である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6はCN、COOH、N((C1〜C6)アルキル)-(CH2)1〜4-N((C1〜C6)アルキル)2、少なくとも1個のOHで置換された(C1〜C6)アルキル、5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、または5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、該ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれ1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよく、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリールまたは5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、該ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれ1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよく、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は5員環または6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリールであり、該ヘテロアリールは1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよく、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいC6〜C10アリールであり、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいC6〜C10アリールであり、TはS(O)qFである。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいC6〜C10アリールであり、TはS(O)2Fである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいフェニルであり、Q-Tはいずれも本明細書に記載の置換基より選択されうる。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいフェニルであり、TはS(O)qFである。式(I)のいくつかの態様では、R6は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよいフェニルであり、TはS(O)2Fである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Qは結合である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Qは(C1〜C6)アルキルリンカー(例えばメチルリンカー(-CH2-)、エチルリンカー(-CH2CH2-もしくは-CH(CH3)-)、プロピルリンカー(-CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、もしくは-C(CH3)2-)、ブチルリンカー(-CH2CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2-、-C(CH3)2CH2-、もしくは-CH(CH3)CH(CH3)-)、ペンチルリンカー(-CH2CH2CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2CH2-、-C(CH3)2CH2CH2-、もしくは-CH2C(CH3)2CH2-)、またはヘキシルリンカー(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-)である。さらなる態様では、Qは(C1〜C3)アルキルリンカー(例えばメチルリンカー(-CH2-)、エチルリンカー(-CH2CH2-もしくは-CH(CH3)-)、またはプロピルリンカー(-CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、もしくは-C(CH3)2-))である。さらなる態様では、Qは-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、または-C(CH3)2-である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tは(C1〜C6)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル、またはヘキシル)である。さらなる態様では、Tは(C1〜C3)アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、またはi-プロピル)である。さらなる態様では、Tはメチルである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tは(C1〜C6)アルキルアミノ(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノ、ペンチルアミノ、またはヘキシルアミノ)である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tはジ(C1〜C6)アルキルアミノ(例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチルアミノ、またはジヘキシルアミノ)である。さらなる態様では、Tはジ(C1〜C3)アルキルアミノ(例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、またはジプロピルアミノ)である。さらなる態様では、Tはジメチルアミノである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tはアミノである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tはアミノカルボニル(すなわちNH2C(O))である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tは(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル(例えばメチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、ブチルアミノカルボニル、ペンチルアミノカルボニル、またはヘキシルアミノカルボニル)である。さらなる態様では、Tはメチルアミノカルボニル(すなわちCH3NHC(O))である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tはジ(C1〜C6)アルキルアミノカルボニル(例えばジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、ジプロピルアミノカルボニル、ジブチルアミノカルボニル、ジペンチルアミノカルボニル、またはジヘキシルアミノカルボニル)である。さらなる態様では、Tはジメチルアミノカルボニル(すなわち(CH3)2NC(O))である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、TはOHである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tは、5員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えばピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、トリアゾリジニル、オキサジアゾリジニル、イソオキサジアゾリジニル、チアジアゾリジニル、イソチアジアゾリジニルなど)である。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、Tは、6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えばピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキサニルなど)である。さらなる態様では、Tはモルホリニルである。他のさらなる態様では、Tはテトラヒドロピラニルである。他のさらなる態様では、Tはピペリジニルである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、TはS(O)Fである。式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、TはS(O)2Fである。
式(IIa)または(IIb)のいくつかの態様では、R5、R6、Q、T、およびqのいずれか1つに関して定義される各置換基を、R5、R6、Q、T、およびqの残りに関して定義されるいずれかの置換基と組み合わせることができる。
本出願の別の局面は、
変異ALK(例えばALK G1202R)を阻害するための;
変異ALK(例えばALK G1202R)が役割を果たす疾患または障害(例えばがん)を処置または予防するための;
がんの処置または予防のために変異ALK(例えばALK G1202R)の阻害を必要とすると同定された対象においてがんを処置または予防するための;
ALK標的治療、例えばアレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922による治療に耐性がある疾患または障害(例えばがん)を処置または予防するための;
がん細胞が変異ALK(例えばALK G1202R)を含むがんを処置または予防するための;
SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)を阻害するための;
VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する)ための;
VEGF媒介血管新生が役割を果たす疾患または障害(例えばAMDまたは血管新生依存性がん)を処置または予防するための;
(例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防するための; あるいは
(例えば血管新生依存性がんの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御を必要とすると同定された対象において)血管新生依存性がん(例えば腫瘍性がん)を処置または予防するための、
式(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体に関する:
式中、
各R
1は独立して(C
1〜C
6)アルキル、(C
1〜C
6)ハロアルキル、(C
1〜C
6)アルコキシ、(C
1〜C
6)ハロアルコキシ、ハロゲン、NO
2、NH
2、OH、またはCNであり;
R
2はHまたは(C
1〜C
3)アルキルであり;
R
3はH、(C
1〜C
6)アルキル、または(C
1〜C
6)ハロアルキルであり;
R
4はH、(C
1〜C
6)アルキル、または(C
1〜C
6)ハロアルキルであり;
各R
5は独立して(C
1〜C
6)アルキル、(C
1〜C
6)ハロアルキル、(C
1〜C
6)アルコキシ、(C
1〜C
6)ハロアルコキシ、ハロゲン、NO
2、NH
2、OH、またはCNであり;
R
6'はCN、COOH、N((C
1〜C
6)アルキル)-(CH
2)
1〜4-N((C
1〜C
6)アルキル)
2、少なくとも1個のOHで置換された(C
1〜C
6)アルキル、(C
2〜C
6)アルケニル、C
6〜C
10アリール、5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロアリール、または5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、該(C
2〜C
6)アルケニル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルはそれぞれ1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよく;
Qは結合または(C
1〜C
6)アルキルリンカーであり;
Tは(C
1〜C
6)アルキル、(C
1〜C
6)アルキルアミノ、ジ(C
1〜C
6)アルキルアミノ、アミノ、アミノカルボニル、(C
1〜C
6)アルキルアミノカルボニル、ジ(C
1〜C
6)アルキルアミノカルボニル、OH、S(O)
qF、または5員環もしくは6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリルであり、R
6'が(C
2〜C
6)アルケニルである場合、Tは(C
1〜C
6)アルキルではなく;
qは1または2であり;
mは0、1、2、または3であり; かつ
nは1、2、または3である。
式(Ia)のいくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、Q、T、m、およびnはそれぞれ、式(I)においてR1、R2、R3、R4、R5、Q、T、m、およびnに関して定義の置換基より選択されうる。
式(Ia)のいくつかの態様では、mは式(I)の(1a)〜(1d)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、R1は式(I)の(2a)〜(2e)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、R2は式(I)の(3a)〜(3b)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、R3は式(I)の(4a)〜(4d)および(6a)〜(6b)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、R4は式(I)の(5a)〜(5d)および(6a)〜(6b)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、nは式(I)の(7a)〜(7c)および(8g)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、R5は式(I)の(8a)〜(8g)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、Qは式(I)の(10a)〜(10b)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、Tは式(I)の(11)〜(11m)に定義の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、R6'は、式(I)においてR6に関して(9)〜(9m)に定義の置換基より選択されうる。
式(Ia)のいくつかの態様では、R6'は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、6員環とN、O、およびSより選択される1〜3個のヘテロ原子とを含むヘテロシクリル(例えばピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキサニルなど)である。式(Ia)のいくつかの態様では、R6'は、1個または複数個のQ-Tで置換されていてもよい、5員環と少なくとも1個の窒素原子とを含むヘテロシクリル(例えばピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルなど)である。
式(Ia)のいくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、R6'、Q、T、q、m、およびnのいずれか1つに関して定義される各置換基を、R1、R2、R3、R4、R5、R6'、Q、T、q、m、およびnの残りに関して定義されるいずれかの置換基と組み合わせることができる。
式(Ia)のいくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、q、m、およびnを式(I)の(12)〜(38)に記載のように組み合わせることができ、R6'は先に記載の通りである。
式(Ia)のいくつかの態様では、R1、R2、R3、R4、R5、R6'、Q、T、q、m、およびnを先に記載のように組み合わせることができる。
いくつかの態様では、式(Ia)の化合物は、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)を阻害するための、VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する)ための、あるいは、(例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防するための化合物である。
本出願の別の局面は、
変異ALK(例えばALK G1202R)を阻害する;
変異ALK(例えばALK G1202R)が役割を果たす疾患または障害(例えばがん)を処置または予防する;
がんの処置または予防のために変異ALK(例えばALK G1202R)の阻害を必要とすると同定された対象においてがんを処置または予防する;
ALK標的治療、例えばアレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922による治療に耐性がある疾患または障害(例えばがん)を処置または予防する;
がん細胞が変異ALK(例えばALK G1202R)を含むがんを処置または予防する;
SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)を阻害する;
VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する);
VEGF媒介血管新生が役割を果たす疾患または障害(例えばAMDまたは血管新生依存性がん)を処置または予防する;
(例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防する; あるいは
(例えば血管新生依存性がんの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御を必要とすると同定された対象において)血管新生依存性がん(例えば腫瘍性がん)を処置または予防する、方法であって、
それを必要とする対象に有効量の式(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体を投与する段階を含む方法に関する。
いくつかの態様では、本出願は、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)を阻害する、VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する)、あるいは、(例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防する、方法に関する。
いくつかの態様では、本出願は、
変異ALK(例えばALK G1202R)を阻害するための;
変異ALK(例えばALK G1202R)が役割を果たす疾患または障害(例えばがん)を処置または予防するための;
がんの処置または予防のために変異ALK(例えばALK G1202R)の阻害を必要とすると同定された対象においてがんを処置または予防するための;
ALK標的治療、例えばアレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922による治療に耐性がある疾患または障害(例えばがん)を処置または予防するための;
がん細胞が変異ALK(例えばALK G1202R)を含むがんを処置または予防するための;
SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)を阻害するための;
VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する)ための;
VEGF媒介血管新生が役割を果たす疾患または障害(例えばAMDまたは血管新生依存性がん)を処置または予防するための;
(例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防するための; あるいは
(例えば血管新生依存性がんの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御を必要とすると同定された対象において)血管新生依存性がん(例えば腫瘍性がん)を処置または予防するための、
下記構造
の式(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体に関する。
いくつかの態様では、本出願は、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)を阻害するための、VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する)ための、あるいは、(例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防するための、下記構造
の式(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体に関する。
本出願の別の局面は、
変異ALK(例えばALK G1202R)を阻害する;
変異ALK(例えばALK G1202R)が役割を果たす疾患または障害(例えばがん)を処置または予防する;
がんの処置または予防のために変異ALK(例えばALK G1202R)の阻害を必要とすると同定された対象においてがんを処置または予防する;
ALK標的治療、例えばアレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922による治療に耐性がある疾患または障害(例えばがん)を処置または予防する;
がん細胞が変異ALK(例えばALK G1202R)を含むがんを処置または予防する;
SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)を阻害する;
VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する);
VEGF媒介血管新生が役割を果たす疾患または障害(例えばAMDまたは血管新生依存性がん)を処置または予防する;
(例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防する; あるいは
(例えば血管新生依存性がんの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御を必要とすると同定された対象において)血管新生依存性がん(例えば腫瘍性がん)を処置または予防する、方法であって、
それを必要とする対象に有効量の下記構造
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体を投与する段階を含む方法に関する。
いくつかの態様では、本出願は、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)を阻害する、VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する)、あるいは、(例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防する、方法であって、それを必要とする対象に有効量の下記構造
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体を投与する段階を含む方法に関する。
本出願の非限定的で例示的な化合物としては以下が挙げられる。
本出願の化合物は、ALK中のATP結合部位に結合可能である。いくつかの態様では、本出願の化合物は、野生型ALK中のATP結合部位に結合可能である。いくつかの態様では、本出願の化合物は、1つまたは複数の変異を含むALK中のATP結合部位に結合可能である。いくつかの態様では、本出願の化合物は、野生型ALKおよび/または1つもしくは複数の変異を含むALKの活性を調節(例えば阻害または減少)可能である。いくつかの態様では、変異ALKは、C1156Y、F1174L、L1196M、L1152R、1151 Tins、G1202R、G1269A、およびS1206Yより選択される1つまたは複数の変異を含む。いくつかの態様では、変異ALKは、少なくとも変異G1202Rを、場合によっては1つまたは複数の他のALK変異(例えばC1156Y、F1174L、L1196M、L1152R、1151 Tins、G1269A、およびS1206Y)との組み合わせで含む。さらなる態様では、本出願の化合物は、野生型ALK、ならびに/またはC1156Y、F1174L、L1196M、L1152R、1151 Tins、G1202R、G1269A、およびS1206Yより選択される1つもしくは複数の変異を含むALK変異体の活性を調節(例えば阻害または減少)可能である。さらなる態様では、本出願の化合物は、野生型ALK、ならびに/または少なくとも変異G1202Rを場合によっては1つもしくは複数の他のALK変異(例えばC1156Y、F1174L、L1196M、L1152R、1151 Tins、G1269A、およびS1206Y)との組み合わせで含む変異ALKの活性を調節(例えば阻害または減少)可能である。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)の活性を調節(例えば阻害または減少)可能である。なおさらなる態様では、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)の活性の調節によってVEGF媒介血管新生を制御することができる。
いくつかの態様では、本出願の化合物によるSRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)、ALK、ならびにALK変異体の阻害がIC50により測定される。
いくつかの態様では、本出願の化合物によるSRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)、ALK、ならびにALK変異体の阻害がEC50により測定される。
阻害剤の効力はEC50値により確定可能である。実質的に同様の条件下で確定されるEC50値がより低い化合物は、EC50値がより高い化合物に比べて強力な阻害剤である。いくつかの態様では、実質的に同様の条件は、ALK依存性リン酸化レベルをインビトロまたはインビボで(例えば、野生型ALK、変異ALK、またはその断片を形質導入したBa/F3細胞または腫瘍細胞中で)確定することを含む。いくつかの態様では、実質的に同様の条件は、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)依存性リン酸化レベルをインビトロまたはインビボで確定することを含む。
阻害剤の効力はIC50値によっても確定可能である。実質的に同様の条件下で確定されるIC50値がより低い化合物は、IC50値がより高い化合物に比べて強力な阻害剤である。いくつかの態様では、実質的に同様の条件は、ALK依存性リン酸化レベルをインビトロまたはインビボで(例えば、野生型ALK、変異ALK、またはその断片を形質導入したBa/F3細胞または腫瘍細胞中で)確定することを含む。いくつかの態様では、実質的に同様の条件は、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)依存性リン酸化レベルをインビトロまたはインビボで確定することを含む。
また、本出願の化合物による、野生型ALKおよび1つまたは複数の変異を含むALKの阻害を、細胞増殖がキナーゼ活性に依存する細胞増殖アッセイを使用して測定することができる。例えば、野生型ALK、またはC1156Y、F1174L、L1196M、L1152R、1151 Tins、G1202R、G1269A、およびS1206Yより選択される1つもしくは複数の変異を含むALK変異体を遺伝子導入したBa/F3細胞またはがん細胞株(例えばNSCLC)を使用することができる。増殖アッセイをある範囲の阻害剤濃度で行い、EC50またはIC50を計算する。
ALK活性に対する効果を測定するための代替的方法は、ALKリン酸化をアッセイすることである。例えば、野生型ALKまたは変異ALK(例えばC1156Y、F1174L、L1196M、L1152R、1151 Tins、G1202R、G1269A、および/もしくはS1206Y)をBa/F3細胞またはがん細胞株(例えばNSCLC)(内在性ALKを正常に発現することもあればそうでないこともある)に遺伝子導入することができ、ALKリン酸化を阻害する阻害剤の能力をアッセイすることができる。ALKリン酸化に対する効果を、リン酸化部位特異的ALK抗体を使用するウエスタンブロッティングで測定することができる。
また、本出願の化合物によるSRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)の阻害を、血管新生がSRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)活性に依存する細胞血管新生アッセイ(例えば脈絡膜新生血管アッセイ)を使用して測定することができる。あるいは、本出願の化合物によるSRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)の阻害を、VEGFスプライシングを測定することで評価することもできる。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、野生型ALKに比べて大きな、本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含むALKの阻害を示す。特定の態様では、本出願の化合物は、野生型ALKに比べて少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、25倍、50倍、または100倍大きな、本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含むALKの阻害を示す。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、アレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922を含むがそれに限定されない1つまたは複数の公知のALK阻害剤よりも、野生型ALKの活性を阻害する上で効力が高い。例えば、本化合物は、アレクチニブ、セリチニブ、ブリガチニブ、クリゾチニブ、および/またはPF-06463922よりも、野生型ALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがある。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、アレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922を含むがそれに限定されない1つまたは複数の公知のALK阻害剤よりも、本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含むALKの活性を阻害する上で効力が高い。例えば、本化合物は、アレクチニブ、セリチニブ、ブリガチニブ、クリゾチニブ、および/またはPF-06463922よりも、本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含むALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがある。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、アレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922を含むがそれに限定されない1つまたは複数の公知のALK阻害剤よりも、少なくともG1202R変異を含むALKの活性を阻害する上で効力が高い。例えば、本化合物は、アレクチニブ、セリチニブ、ブリガチニブ、クリゾチニブ、および/またはPF-06463922よりも、少なくともG1202R変異を含むALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがある。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、アレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922を含むがそれに限定されない1つまたは複数の公知のALK阻害剤よりも、本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含むALKの活性を阻害する上で効力が高いが、野生型ALKの活性を阻害する上で効力が低い。例えば、本化合物は、アレクチニブ、セリチニブ、ブリガチニブ、クリゾチニブ、および/またはPF-06463922よりも、本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含むALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがあるが、野生型ALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が低いことがある。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、アレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922を含むがそれに限定されない1つまたは複数の公知のALK阻害剤よりも、少なくともG1202R変異を含むALKの活性を阻害する上で効力が高いが、野生型ALKの活性を阻害する上で効力が低い。例えば、本化合物は、アレクチニブ、セリチニブ、ブリガチニブ、クリゾチニブ、および/またはPF-06463922よりも、少なくともG1202R変異を含むALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがあるが、野生型ALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が低いことがある。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、アレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922を含むがそれに限定されない1つまたは複数の公知のALK阻害剤よりも、本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含むALKの活性を阻害する上で効力が高く、野生型ALKの活性を阻害する上で効力が高い。例えば、本化合物は、アレクチニブ、セリチニブ、ブリガチニブ、クリゾチニブ、および/またはPF-06463922よりも、本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含むALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがあり、野生型ALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがある。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、アレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922を含むがそれに限定されない1つまたは複数の公知のALK阻害剤よりも、少なくともG1202R変異を含むALKの活性を阻害する上で効力が高く、野生型ALKの活性を阻害する上で効力が高い。例えば、本化合物は、アレクチニブ、セリチニブ、ブリガチニブ、クリゾチニブ、および/またはPF-06463922よりも、少なくともG1202R変異を含むALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、約3倍、約5倍、約10倍、約25倍、約50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがあり、野生型ALKの活性を阻害する上で少なくとも約2倍、3倍、5倍、10倍、25倍、50倍、または約100倍効力(例えばIC50により測定)が高いことがある。
いくつかの態様では、本出願の化合物は高い脳曝露量(または脳浸透性)を示す。脳曝露量は、当技術分野において公知の様々な方法によって測定可能である。例えば、脳中の本出願の化合物の濃度と血漿中の該化合物の濃度との間の比(すなわちB:P比)を計算することで、脳曝露量を測定することができる。いくつかの態様では、本出願の化合物は、対象への該化合物の投与の2時間後に少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1.0のB:P比を示す。
いくつかの態様では、本出願の化合物は、アレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922を含むがそれに限定されない1つまたは複数の公知のALK阻害剤よりも高い脳曝露量を示す。いくつかの態様では、本出願の化合物は、1つまたは複数の公知のALK阻害剤のB:P比の少なくとも約2倍、3倍、5倍、10倍、25倍、50倍、または約100倍のB:P比を示す。
定義
本出願を記述するために使用される様々な用語の定義を以下に列挙する。これらの定義は、特定の事例に別途限定されない限り、本明細書および特許請求の範囲の全体を通じて使用されるように、個々にまたはより大きな群の一部として、用語に適用される。
本明細書において使用される「アルキル」という用語は、それぞれ1〜6個または1〜8個の炭素原子を特定の態様において含む飽和直鎖または分岐鎖炭化水素基を意味する。C1〜C6アルキル基の例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基が挙げられるがそれに限定されず、C1〜C8アルキル基の例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「アルケニル」という用語は、2〜6個または2〜8個の炭素原子を特定の態様において含む炭化水素部分から誘導された、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する一価の基を意味する。二重結合は別の基への結合点であってもそうでなくてもよい。アルケニル基としては例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、1-メチル-2-ブテン-1-イル、ヘプテニル、オクテニルなどが挙げられるがそれに限定されない。
「アルコキシ」という用語は-O-アルキル基を意味する。
本明細書において使用される「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1個の芳香環を有し、該芳香環が5〜10個の環原子を有し、そのうち少なくとも1個の環原子がS、O、およびNより選択され、0個、1個、または2個の環原子が独立してS、O、およびNより選択されるさらなるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である、単環式または多環式(例えば二環式もしくは三環式もしくはそれ以上)の縮合または非縮合の基または環系を意味する。ヘテロアリールとしてはピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニルなどが挙げられるがそれに限定されない。
本出願によれば、本明細書に記載の任意のヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールは任意の芳香族基でありうる。芳香族基は置換されていても置換されていなくてもよい。
本明細書において使用される「ヘテロシクリル」という用語は、(i) 各環が酸素、硫黄、および窒素より独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、(ii) 各5員環が0〜1個の二重結合を有し、各6員環が0〜2個の二重結合を有し、(iii) 窒素および硫黄ヘテロ原子が酸化されていてもよく、かつ(iv) 窒素ヘテロ原子が四級化されていてもよい、3員、4員、5員、6員、もしくは7員非芳香環、または二環式基もしくは三環式基の縮合系もしくは非縮合系を意味する。代表的なヘテロシクリル基としては[1,3]ジオキソラン、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、およびテトラヒドロフリルが挙げられるがそれに限定されない。
「アルキルアミノ」という用語は、構造-NH(C1〜C12アルキル)、例えば-NH(C1〜C6アルキル)を有する基を意味し、C1〜C6アルキルは既に定義された通りである。
「ジアルキルアミノ」という用語は、構造-N(C1〜C12アルキル)2、例えば-N(C1〜C6アルキル)2を有する基を意味し、C1〜C6アルキルは既に定義された通りである。
本明細書において使用される「ハル」、「ハロ」、および「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素より選択される原子を意味する。
「アルキルリンカー」という用語は、C1、C2、C3、C4、C5、またはC6直鎖(直鎖状)飽和脂肪族炭化水素基およびC3、C4、C5、またはC6分岐飽和脂肪族炭化水素基を含むように意図されている。例えば、C1〜C6アルキルリンカーはC1、C2、C3、C4、C5、およびC6アルキルリンカー基を含むように意図されている。アルキルリンカーの例としては、メチルリンカー(-CH2-)、エチルリンカー(-CH2CH2-または-CH(CH3)-)、プロピルリンカー(-CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、または-C(CH3)2-)、ブチルリンカー(-CH2CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2-、-C(CH3)2CH2-、または-CH(CH3)CH(CH3)-)、ペンチルリンカー(-CH2CH2CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2CH2-、-C(CH3)2CH2CH2-、または-CH2C(CH3)2CH2-)、およびヘキシルリンカー(-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-)などであるがそれに限定されない、1〜6個の炭素原子を有する部分が挙げられる。
本明細書に記載のように、本出願の化合物は1個または複数個の置換基で、例えば上記で一般的に例示された置換基、または本出願の特定のクラス、サブクラス、および種によって例示される置換基で置換されていてもよい。「置換されていてもよい」という語句が「置換されているかまたは置換されていない」という語句と互換的に使用されることが認識されよう。一般に、「置換された」という用語は、「任意で(optionally)」という用語が先行する場合であれ、そうでない場合であれ、所与の構造中の水素が特定の置換基の基で置き換えられることを意味する。別途指示されない限り、置換されていてもよい基は、基の置換可能な各位置において置換基を有しうるし、任意の所与の構造中の2つ以上の位置が特定の群より選択される2個以上の置換基で置換されていてもよい場合、置換基は各位置において同一でも異なっていてもよい。
アリール、ヘテロアリール、アルキルなどが置換されていてもよいことが理解されよう。
「がん」という用語は以下のがんを含むがそれに限定されない: 口腔類表皮がん: 口腔前庭がん、口唇がん、舌がん、口腔がん、咽頭がん; 心がん: 肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、および奇形腫; 肺がん: 気管支原性肺がん(扁平細胞または類表皮がん、未分化小細胞がん、未分化大細胞がん、腺がん)、肺胞がん(細気管支がん)、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫; 胃腸がん: 食道がん(扁平上皮がん、喉頭がん、腺がん、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃がん(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵がん(管状腺がん、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸がん(腺がん、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸がん(腺がん、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸がん、結腸-直腸がん、結腸直腸がん、直腸がん; 泌尿生殖器がん: 腎がん(腺がん、ウィルムス腫瘍(腎芽腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱がんおよび尿道がん(扁平上皮がん、移行上皮がん、腺がん)、前立腺がん(腺がん、肉腫)、精巣がん(精上皮腫、奇形腫、胚性癌腫、奇形癌腫、絨毛がん、肉腫、間質細胞がん、線維腫、線維腺腫、腺腫様腫瘍、脂肪腫); 肝がん: 肝細胞腫(肝細胞がん)、胆管細胞がん、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆道がん; 骨がん: 骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網細胞肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫瘍脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫、および巨細胞腫瘍; 神経系がん: 頭蓋がん(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜がん(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳がん(星細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形神経膠芽腫、乏突起神経膠腫、シュワン腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫); 婦人科系がん: 子宮がん(子宮内膜がん)、子宮頸がん(子宮頸がん、前腫瘍子宮頸部異形成)、卵巣がん(卵巣がん(漿液性嚢胞腺がん、粘液性嚢胞腺がん、未分類がん)、顆粒膜卵胞膜細胞腫、セルトリ-ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部がん(扁平上皮がん、上皮内がん、腺がん、線維肉腫、黒色腫)、膣がん(明細胞がん、扁平上皮がん、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、ファロピウス管(癌腫)、乳がん; 血液系がん: 血液がん(骨髄性白血病(急性および慢性)、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)、ヘアリーセル; リンパ性障害; 皮膚がん: 悪性黒色腫、基底細胞がん、扁平上皮がん、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、奇胎、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚繊維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺がん: 甲状腺乳頭がん、濾胞性甲状腺がん; 甲状腺髄様がん、未分化甲状腺がん、多発性内分泌腫瘍症2A型、多発性内分泌腫瘍症2B型、家族性甲状腺髄様がん、褐色細胞腫、傍神経節腫; ならびに副腎がん: 神経芽腫。したがって、本明細書に示される「がん性細胞」という用語は、上記で同定したいずれか1つの状態に罹患している細胞を含む。
本明細書における「AMD」という用語は、加齢黄斑変性を意味する。
本明細書における「ALK」という用語は、未分化リンパ腫キナーゼを意味する。
本明細書における「SRPK1」という用語は、セリンリッチタンパク質キナーゼ1を意味する。
本明細書における「SRPK2」という用語は、セリンリッチタンパク質キナーゼ1を意味する。
本明細書における「VEGF」という用語は、血管内皮増殖因子を意味する。
本明細書において使用される「対象」という用語は哺乳動物を意味する。したがって対象とは、例えばイヌ、ネコ、ウマ、雌ウシ、ブタ、モルモットなどを意味する。好ましくは、対象はヒトである。対象がヒトである場合、本明細書において対象を患者と呼ぶことがある。
「処置する」、「処置すること」、および「処置」とは、疾患および/またはその付随する症状を軽減するかまたは寛解させる方法を意味する。
本明細書において使用される「予防すること」または「予防する」は、疾患、状態、または障害の症状または合併症の発症を減少させるかまたは排除することを表す。
本明細書において使用される「AF802」または「アレクチニブ」という用語は、下記化学構造を有する化合物を意味する。
本明細書において使用される「LDK378」または「セリチニブ」という用語は、下記化学構造を有する化合物を意味する。
本明細書において使用される「AP26113」または「ブリガチニブ」という用語は、下記化学構造を有する化合物を意味する。
本明細書において使用される「クリゾチニブ」または「ザーコリ」という用語は、下記化学構造を有する化合物を意味する。
本明細書において使用される「PF-06463922」という用語は、下記化学構造を有する化合物を意味する。
本明細書において使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激感、アレルギー応答などを示さないヒトおよび下等動物の組織と接触させての使用に適しており、かつ妥当なベネフィット/リスク比に相応している、本出願の方法によって形成される化合物の塩を意味する。薬学的に許容される塩は当技術分野において周知である。例えば、S. M. Bergeらは薬学的に許容される塩をJ. Pharmaceutical Sciences, 66: 1-19 (1977)において詳述している。塩は、本出願の化合物の最終単離および精製中にその場で調製してもよく、遊離塩基官能基と好適な有機酸とを反応させることで別途調製してもよい。
薬学的に許容される塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸などの有機酸と形成されるか、あるいはイオン交換などの当技術分野において使用される他の方法を使用して形成される、塩が挙げられるがそれに限定されない。他の薬学的に許容される塩としてはアジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチニン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられるがそれに限定されない。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩はナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。さらなる薬学的に許容される塩は、適切な場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、1〜6個の炭素原子を有するアルキルスルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを使用して形成される無毒のアンモニウムカチオン、四級アンモニウムカチオン、およびアミンカチオンを含む。
本明細書において使用される「薬学的に許容されるエステル」という用語は、インビボで加水分解される、本出願の方法によって形成される化合物のエステルを意味し、ヒト体内で容易に分解されて親化合物またはその塩を残すエステルを含む。好適なエステル基としては例えば、薬学的に許容される脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸、およびアルカン二酸から誘導される基が挙げられ、これらの基において、各アルキル部分またはアルケニル部分は6個以下の炭素原子を有することが有利である。特定のエステルの例としてはギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステル、およびエチルコハク酸エステルが挙げられるがそれに限定されない。
本明細書において使用される「薬学的に許容されるプロドラッグ」という用語は、正しい医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激感、アレルギー応答などを示すヒトおよび下等動物の組織と接触させての使用に適しており、妥当なベネフィット/リスク比に相応しており、かつそれらの所期の用途に有効である、本出願の方法によって形成される化合物のプロドラッグを意味し、かつ、可能であれば、本出願の化合物の両性イオン形態を意味する。本明細書において使用される「プロドラッグ」とは、本出願の式で表される任意の化合物を与えるように代謝的手段によって(例えば加水分解によって)インビボで変換可能な化合物を意味する。例えばBundgaard, (ed.), Design of Prodrugs, Elsevier (1985); Widder, et al. (ed.), Methods in Enzymology, vol. 4, Academic Press (1985); Krogsgaard-Larsen, et al., (ed). "Design and Application of Prodrugs, Textbook of Drug Design and Development, Chapter 5, 113-191 (1991); Bundgaard, et al., Journal of Drug Deliver Reviews, 8:1-38(1992); Bundgaard, J. of Pharmaceutical Sciences, 77:285 et seq. (1988); Higuchi and Stella (eds.) Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems, American Chemical Society (1975); およびBernard Testa & Joachim Mayer, "Hydrolysis In Drug And Prodrug Metabolism: Chemistry, Biochemistry And Enzymology," John Wiley and Sons, Ltd. (2002)において説明されている様々な形態のプロドラッグが当技術分野において公知である。
本出願はまた、本出願の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを含む薬学的組成物、および該プロドラッグを投与することを通じて障害を処置する方法を包含する。例えば、遊離アミノ基、アミド基、ヒドロキシ基、またはカルボキシル基を有する本出願の化合物をプロドラッグに変換することができる。プロドラッグとしては、アミノ酸残基、または2個以上(例えば2個、3個、もしくは4個)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖がアミド結合またはエステル結合を通じて本出願の化合物の遊離アミノ基、ヒドロキシ基、またはカルボン酸基に共有結合した化合物が挙げられる。アミノ酸残基としては、3文字記号で一般的に命名される20種の天然アミノ酸が挙げられるがそれに限定されず、また、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デスモシン、イソデスモシン、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、β-アラニン、γ-アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチン、およびメチオニンスルホンが挙げられる。さらなる種類のプロドラッグも包含される。例えば、遊離カルボキシル基をアミドまたはアルキルエステルとして誘導体化することができる。遊離ヒドロキシ基を、Advanced Drug Delivery Reviews, 1996, 19, 1 15に概説されるように、ヘミコハク酸エステル、リン酸エステル、ジメチルアミノ酢酸エステル、およびホスホリルオキシメチルオキシカルボニルを含むがそれに限定されない基を使用して誘導体化することができる。ヒドロキシ基およびアミノ基のカルバミン酸エステルプロドラッグも含まれ、ヒドロキシ基の炭酸エステルプロドラッグ、スルホン酸エステル、および硫酸エステルも同様に含まれる。アシル基が、エーテル官能基、アミン官能基、およびカルボン酸官能基を含むがそれに限定されない基で置換されていてもよいアルキルエステルでありうるか、またはアシル基が上記のアミノ酸エステルである、(アシルオキシ)メチルエーテルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルとしてのヒドロキシ基の誘導体化も包含される。この種類のプロドラッグはJ. Med. Chem. 1996, 39, 10に記載されている。また、遊離アミンをアミド、スルホンアミド、またはホスホンアミドとして誘導体化することができる。これらすべてのプロドラッグ部分は、エーテル官能基、アミン官能基、およびカルボン酸官能基を含むがそれに限定されない基を包含しうる。
本出願が想定する置換基および変動要素の組み合わせは、安定な化合物を形成させる組み合わせのみである。本明細書において使用される「安定な」という用語は、製造を可能にするために十分な安定性を有し、かつ、本明細書において詳述される目的(例えば対象に対する治療的または予防的投与)に有用であるために十分な期間において化合物の完全性を維持する、化合物を意味する。
本出願はまた、本明細書に開示される化合物またはその薬学的に許容されるエステル、塩、もしくはプロドラッグを薬学的に許容される担体と共に含む、薬学的組成物を提供する。
別の局面では、本出願は、本明細書に開示される化合物を合成する方法を提供する。本出願の化合物の合成は、本明細書および以下の実施例に見ることができる。
別の局面は、本明細書に記載のいずれかの式の同位体標識化合物である。そのような化合物は、該化合物に導入された、放射性であってもなくてもよい1個または複数個の同位元素(例えば3H、2H、14C、13C、18F、35S、32P、125I、および131I)を有する。そのような化合物は、薬物代謝試験および診断、ならびに治療用途に有用である。
本出願の化合物を、該化合物の遊離塩基形態と薬学的に許容される無機酸または有機酸とを反応させることで、薬学的に許容される酸付加塩として調製することができる。あるいは、本出願の化合物の薬学的に許容される塩基付加塩を、該化合物の遊離酸形態と薬学的に許容される無機塩基または有機塩基とを反応させることで調製することもできる。
あるいは、本出願の化合物の塩形態を、出発原料または中間体の塩を使用して調製することもできる。
本出願の化合物の遊離酸形態または遊離塩基形態を、それぞれ対応する塩基付加塩形態または酸付加塩形態から調製することができる。例えば、酸付加塩形態の本出願の化合物を、好適な塩基(例えば水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)で処理することで対応する遊離塩基に変換することができる。塩基付加塩形態の本出願の化合物を、好適な酸(例えば塩酸など)で処理することで対応する遊離酸に変換することができる。
本出願の化合物のプロドラッグを当業者に公知の方法によって調製することができる(例えば、さらなる詳細はSaulnier et al., (1994), Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, Vol. 4, p. 1985を参照)。例えば、適切なプロドラッグを、本出願の非誘導体化化合物と適切なカルバミル化剤(例えば1,1-アシルオキシアルキルカルバノクロリデート、p-ニトロフェニルカーボネートなど)とを反応させることで調製することができる。
本出願の化合物の保護誘導体を、当業者に公知の手段によって作製することができる。保護基を作り出すことおよび除去することに適用可能な技術の詳細な記載はT. W. Greene, "Protecting Groups in Organic Chemistry", 3rd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1999に見ることができる。
本明細書の方法において有用な酸および塩基は当技術分野において公知である。酸触媒は、任意の酸性化学物質であり、無機性(例えば塩酸、硫酸、硝酸、三塩化アルミニウム)または有機性(例えばカンファースルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、イッテルビウムトリフレート)でありうる。酸は、触媒量または化学量論的量で、化学反応を促進するために有用である。塩基は任意の塩基性化学物質であり、無機性(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム)または有機性(例えばトリエチルアミン、ピリジン)でありうる。塩基は、触媒量または化学量論的量で、化学反応を促進するために有用である。
さらに、本出願のいくつかの化合物は1個もしくは複数の二重結合または1個もしくは複数の不斉中心を有する。そのような化合物は、ラセミ体、ラセミ混合物、単一の鏡像異性体、個々のジアステレオマー、ジアステレオマー混合物、およびシスもしくはトランスまたはE-もしくはZ-二重異性形態、ならびに、絶対立体配置の観点から(R)-もしくは(S)-として、またはアミノ酸における(D)-もしくは(L)-として定義可能な他の立体異性形態として生じうる。これらの化合物のすべてのそのような異性形態は明確に本出願に含まれる。
光学異性体は、それぞれの光学活性前駆体から本明細書に記載の手順によって調製してもよく、ラセミ混合物を分割することで調製してもよい。分割は、分割剤の存在下で、クロマトグラフィーによって、もしくは結晶化の繰り返しによって、または当業者に公知であるこれらの技術の何らかの組み合わせによって実行可能である。分割に関するさらなる詳細はJacques, et al., Enantiomers, Racemates, and Resolutions (John Wiley & Sons, 1981)に見ることができる。
「異性」とは、同一の分子式を有するが原子の結合順序または原子の空間配置が異なる化合物を意味する。原子の空間配置が異なる異性体を「立体異性体」と呼ぶ。互いの鏡像ではない立体異性体を「ジアステレオ異性体」と呼び、互いに重ね合わせられない鏡像である立体異性体を「鏡像異性体」、または時に光学異性体と呼ぶ。キラリティーが反対である等量の個々の鏡像異性体を含む混合物を「ラセミ混合物」と呼ぶ。
4個の同一ではない置換基に結合している炭素原子を「キラル中心」と呼ぶ。
「キラル異性体」とは、少なくとも1個のキラル中心を有する化合物を意味する。2個以上のキラル中心を有する化合物は個々のジアステレオマー、または「ジアステレオマー混合物」と呼ばれるジアステレオマーの混合物として存在しうる。1個のキラル中心が存在する場合、立体異性体はそのキラル中心の絶対配置(RまたはS)を特徴としうる。絶対配置とは、キラル中心に結合する置換基の空間配置を意味する。考慮されるキラル中心に結合する置換基はCahn、Ingold、およびPrelogの順位則に従って順位づけられる(Cahn et al., Angew. Chem. Inter. Edit. 1966, 5, 385; errata 511; Cahn et al., Angew. Chem. 1966, 78, 413; Cahn and Ingold, J. Chem. Soc. 1951 (London), 612; Cahn et al., Experientia 1956, 12, 81; Cahn, J. Chem. Educ. 1964, 41, 116)。
「幾何異性体」とは、二重結合の周りの回転障害に起因して存在するジアステレオマーを意味する。これらの配置はシスおよびトランスまたはZおよびEという接頭辞により名称が区別され、これら接頭辞は、Cahn-Ingold-Prelog則に従って複数の基が分子中の二重結合の同一側または反対側に存在することを示す。
さらに、本出願において説明される構造および他の化合物はすべてのそのアトロプ異性体を含む。「アトロプ異性体」とは、2つの異性体の原子が異なって空間配置される立体異性体の一種のことである。アトロプ異性体は、中心結合の周りの大きな基の回転障害により引き起こされる回転制限に起因して存在する。そのようなアトロプ異性体は通常、混合物として存在するが、クロマトグラフィー技術の最近の進展の結果として、限定的な場合に2つのアトロプ異性体の混合物を分離することが可能になった。
「互変異性体」は、平衡状態で存在しかつ1つの異性体から別の異性体に容易に変換される、2つ以上の構造異性体のうちの1つである。この変換により、隣接する共役二重結合の切り替えを伴う水素原子のホルマール移動が生じる。互変異性体は溶液中の一組の互変異性体の混合物として存在する。固体形態では、通常は1つの互変異性体が優勢である。互変異性化が可能な溶液中で、互変異性体の化学平衡に到達する。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒およびpHを含むいくつかの要因に依存する。互変異性体が互変異性化により相互変換可能であるという概念を互変異性と呼ぶ。
ありうる様々な種類の互変異性のうち2つが一般的に観察される。ケト-エノール互変異性では電子および水素原子の同時移動が生じる。グルコースが示すように、環鎖互変異性は、糖鎖分子中のアルデヒド基(-CHO)が同一分子中の1個のヒドロキシ基(-OH)と反応することで該分子が環状(環形)形態になる結果として生じる。一般的な互変異性体の対は以下の通りである: 複素環中(例えばグアニン、チミン、およびシトシンなどの核酸塩基中)のケトン-エノール、アミド-ニトリル、ラクタム-ラクチム、アミド-イミド酸互変異性、アミン-エナミン、ならびにエナミン-エナミン。
本出願の化合物は複数の互変異性形態で表されることもあり、そのような場合、本出願は、本明細書に記載の化合物のすべての互変異性形態を明確に含む(例えば、環系のアルキル化が複数部位におけるアルキル化を生じさせることがある、本出願はすべてのそのような反応生成物を明確に含む)。本明細書に記載の化合物がオレフィン性二重結合または他の幾何不斉中心を含む場合、別途指定されない限り、本化合物はEおよびZ幾何異性体の両方を含むように意図されている。同様に、すべての互変異性形態も含まれるように意図されている。本明細書に現れる任意の炭素-炭素二重結合の配置は、単に便宜的に選択されているだけであり、本文に記載がない限りは特定の配置を指定するようには意図されておらず、したがって、本明細書において任意的にトランスと示される炭素-炭素二重結合はシス、トランス、または任意の割合での両者の混合物でありうる。そのような化合物のすべてのそのような異性形態は明確に本出願に含まれる。
本明細書において、本化合物の構造式はいくつかの場合では便宜的に特定の異性体を表すが、本出願は幾何異性体、不斉炭素に基づく光学異性体、立体異性体、互変異性体などのすべての異性体を含む。
さらに、本出願の化合物、例えば本化合物の塩は、水和形態もしくは非水和(無水)形態で、または他の溶媒分子との溶媒和物として存在しうる。水和物の非限定的な例としては一水和物、二水和物などが挙げられる。溶媒和物の非限定的な例としてはエタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などが挙げられる。
本出願の化合物を本出願の方法中に溶媒和物(例えば水和物)として好都合に調製または形成することができる。本出願の化合物の水和物を、ジオキシン、テトラヒドロフラン、またはメタノールなどの有機溶媒を使用して、水/有機溶媒混合物からの再結晶によって好都合に調製することができる。
「溶媒和物」とは、化学量論的量または非化学量論的量の溶媒を含む溶媒付加体を意味する。いくつかの化合物は、固定されたモル比の溶媒分子を結晶性固体中に捕捉することで溶媒和物を形成する傾向を有する。溶媒が水である場合、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールである場合、形成される溶媒和物はアルコール和物である。水和物は、1個もしくは複数の水分子と、水がその分子状態をH2Oとしてその中で保持する物質の1個の分子との組み合わせによって形成される。
合成された化合物を反応混合物から分離し、さらに、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー、または再結晶などの方法によって精製することができる。当業者が認識するように、本明細書中の式の化合物を合成するさらなる方法は、当業者には明らかであろう。さらに、様々な合成工程を代替的な順列または順序で行うことで所望の化合物を得ることもできる。さらに、本明細書に記載の溶媒、温度、反応時間などは例示のみが目的であり、当業者であれば、反応条件を変動させることで本出願の所望の架橋大環状生成物を生成することができることを認識するであろう。本明細書に記載の化合物を合成する上で有用な合成化学変換ならびに保護基の方法論(保護および脱保護)は当技術分野において公知であり、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T.W. Greene and P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2d. Ed., John Wiley and Sons (1991); L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994); およびL. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)、ならびにそれらの後続の版に記載のものが例えば挙げられる。
本出願の化合物を、本明細書に記載の任意の合成手段によって様々な官能基を付加して修飾することで、選択的な生物特性を高めることができる。そのような修飾は当技術分野において公知であり、所与の生体系(例えば血液、リンパ系、中枢神経系)への生体浸透性を増加させる修飾、経口利用可能性を増加させる修飾、注射による投与を可能にするように溶解性を増加させる修飾、代謝を改変する修飾、および排泄速度を改変する修飾が挙げられる。
本出願の化合物は、化学構造および/または化学名によって本明細書において定義される。化合物が化学構造と化学名との両方によって言及され、化学構造と化学名とが矛盾する場合、化学構造が該化合物の独自性を確定する。
本明細書中の変動要素の任意の定義における、化学基のリストの記載は、任意の単一の基または列挙された基の組み合わせとしての該変動要素の定義を含む。本明細書中の変動要素に関する一態様の記載は、任意の単一の態様としての、または任意の他の態様もしくはその一部分との組み合わせでの、該態様を含む。
本化合物を合成する方法
本出願の化合物は、標準的化学反応を含む種々の方法によって作製することができる。本出願の合成方法は多種多様な官能基を許容しうるものであり、したがって様々な置換出発原料を使用することができる。本方法は一般に、プロセス全体の最後またはその近くで所望の最終化合物を与えるが、特定の場合では、該化合物をその薬学的に許容される塩、エステル、またはプロドラッグにさらに変換することが望ましいことがある。好適な合成経路を以下のスキームに示す。
本出願の化合物は、当業者に公知であるかまたは本明細書の教示に照らせば当業者に明らかであろう標準的な合成方法および合成手順を使用することで、市販の出発原料を使用して、文献公知の化合物を使用して、または容易に調製される中間体から、種々の様式で調製することができる。有機分子の調製用の標準的な合成方法および合成手順、ならびに官能基の標準的な変換および操作は、関連する科学文献から、または当分野の標準的な教科書から得ることができる。任意の1つまたはいくつかの出典に限定されるものではないが、参照により本明細書に組み入れられるSmith, M. B., March, J., March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, 5th edition, John Wiley & Sons: New York, 2001; およびGreene, T.W., Wuts, P.G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons: New York, 1999などの古典的なテキストが、当業者に公知である有機合成の有用でかつ認められた参考教科書である。合成方法に関する以下の記載は、本出願の化合物の調製のための一般的手順を説明するように設計されているが、それを限定するようには設計されていない。
本明細書に開示される化合物は、以下の合成スキームにより部分的に記載される有機合成分野において公知の方法によって調製することができる。以下に記載のスキームにおいては、感受性基または反応性基の保護基が必要に応じて一般的な原理または化学反応に従って使用されることが十分に理解されよう。保護基は有機合成の標準的方法に従って操作される(T. W. Greene and P. G. M. Wuts, "Protective Groups in Organic Synthesis", Third edition, Wiley, New York 1999)。これらの基は、化合物合成の好都合な段階で、当業者には容易に明らかな方法を使用して除去される。選択プロセス、ならびにそれらの実行に関する反応条件および順序は、本明細書に開示される化合物の調製と矛盾しないものとする。
当業者は、本明細書に開示される化合物に立体中心が存在するか否かを認識するであろう。したがって、本出願は両方のありうる立体異性体を含み(合成において指定されない限り)、ラセミ化合物だけでなく個々の鏡像異性体および/またはジアステレオマーも同様に含む。単一の鏡像異性体またはジアステレオマーとしての化合物が望ましい場合、立体特異的合成によって、または最終生成物もしくは任意の好都合な中間体の分割によって得ることができる。最終生成物、中間体、または出発原料の分割は、当技術分野において公知の任意の好適な方法で実現することができる。例えば"Stereochemistry of Organic Compounds" by E. L. Eliel, S. H. Wilen, and L. N. Mander (Wiley-lnterscience, 1994)を参照。
本明細書に記載の化合物は、市販の出発原料から作製してもよく、公知の有機、無機、および/または酵素プロセスを使用して合成してもよい。
本出願において使用されるすべての略語は、"Protective Groups in Organic Synthesis" by John Wiley & Sons, IncもしくはMERCK INDEX by MERCK & Co., Incまたは他の化学書、あるいはAldrichなどの化学物質ベンダーによる化学物質カタログに見られるか、あるいは、当技術分野において公知の使用法に従う。
本出願の化合物は、有機合成分野の当業者に周知のいくつかの様式で調製することができる。例えば、以下に記載の方法を有機合成化学分野において公知の合成方法、または当業者が認識するその変形と共に使用することで、本出願の化合物を合成することができる。好ましい方法としては以下に記載の方法が挙げられるがそれに限定されない。一般的スキームAに概説される工程に従って、本出願の化合物を合成することができる。出発原料は、市販されているか、または報告される文献中の公知の手順で、もしくは例示される通りに作製される。
一般的スキームA
式(I)の化合物を調製する一般的様式を一般的スキームAに例示する。化合物37-bと化合物Aとを好適な溶媒、例えば1,4-ジオキサン中で鈴木カップリングを通じて反応させて式(I)の化合物を得る。
一般的スキームA1
化合物37-bと化合物Bとを好適な溶媒、例えば1,4-ジオキサン中で鈴木カップリングを通じて反応させて化合物40を得る。化合物40は、式(I)の他の化合物を調製するための中間体として使用可能である。
合成スキーム1
a) Pd(Dppf)Cl
2 6mol%、t-BuXphos 8mol%、2M Na
2CO
3水溶液5当量、1,4-ジオキサン 100℃、1時間、次にLiOH 2当量、H
2O、室温
b) ジメチルアミンHCl 1.2当量、HATU 2当量、DIEA 5当量、DMF 54%
スキーム1は化合物6への合成経路を示す。出発原料化合物37(市販)を鈴木カップリング条件、続いてエステル加水分解に供してカルボン酸化合物38を得る。次に化合物38とジメチルアミンHClおよびHATUとを反応させて化合物6を得る。
合成スキーム2
a) Pd
2(dba)
3 6mol%、トリ(o-トリル)9mol%、NaOt-bu 8当量、1,4-ジオキサン 110℃、2時間、48%
化合物37を所望のアミンを使用するBuchwald-Hartwigカップリング条件に供することで、アルキル複素環置換基を有する化合物を調製する(スキーム2)。
合成スキーム3
a) Pd(OAc)
2 5mol%、PPh
3 12mol%、CuI 11mol%、Et
2NH、90℃、4時間、次にTBAF 3当量、THF、4時間
b) TMS-N
3 1.5当量、CuI 5mol%、DMF、MeOH、100℃、4時間、36%
スキーム3は、化合物13、および同様の構造を有する本出願の化合物を調製するための合成経路を示す。
合成スキーム4
a) Pd(Dppf)Cl
2 6mol%、t-BuXphos 8mol%、2M Na
2CO
3水溶液5当量 1,4-ジオキサン100℃、1時間
b) ad-mixβ 5mol%、t-BuOH、H
2O、0℃〜室温、12時間、51%
c) OSO
4 1mol%、オキソン4当量、室温、6時間、82%
スキーム4は、化合物22および24、ならびに同様の構造を有する本出願の化合物を調製するための合成経路を示す。
上記の方法により得られる鏡像異性体、ジアステレオマー、および/またはシス/トランス異性体の混合物を、分離の性質に応じてキラル塩技術、または順相、逆相、もしくはキラルカラムを使用するクロマトグラフィーによって単一の成分に分離することができる。
上記に示す記載および式において、様々な基R1〜R6、m、およびnが、別途指示がある場合を除いて、本明細書に定義の通りであるということを理解すべきである。さらに、合成に関して、スキーム中の化合物は、本明細書に開示される化合物の一般的な合成方法論を例示するための、選ばれた置換基を有する代表例でしかない。
生物学的アッセイ
増殖阻害アッセイ
本出願の化合物を、固定濃度または一連の濃度での増殖阻害アッセイにおいて、形質導入していないかあるいは野生型ALKまたは1つもしくは複数の変異(例えば本明細書に記載の変異)を含むALKを形質導入した様々な細胞(例えばBa/F3細胞、またはNSCLCなどの腫瘍細胞株)中で試験する。細胞を該化合物で異なった期間処理した後、生細胞の割合をMTSアッセイによって確定する。次に、必要であればIC50またはEC50を計算する。
ウエスタンブロッティング
本出願の化合物で処理された細胞からの細胞溶解液をタンパク質含有量に関して均一化し、ランニングバッファーと共にゲル上に添加する。タンパク質をゲルから膜に移し、膜をタンパク質(例えばALK)に対する一次抗体でプローブする。二次抗体を加え、洗浄後、タンパク質の量を、例えばHRP基質試薬のシグナル強度をイメージャで検出することで確定する。
本出願の方法
別の局面では、本出願は、キナーゼ(例えばSRPK(例えばSRPK1および/もしくはSRPK2)、ALK、または変異ALK(例えばALK G1202R))を本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体で阻害する方法を提供する。いくつかの態様では、ALKは、C1156Y、F1174L、L1196M、L1152R、1151 Tins、G1202R、G1269A、およびS1206Yより選択される1つまたは複数の変異を含む。さらなる態様では、変異ALKは少なくとも変異G1202Rを含む。
本出願の別の局面は、疾患を処置または予防する方法であって、それを必要とする対象に有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体を投与する段階を含む方法を提供する。いくつかの態様では、疾患はキナーゼによって媒介される。さらなる態様では、キナーゼはALK(例えば野生型ALKまたは本明細書に記載の変異ALK)である。別の態様では、キナーゼはSRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)である。
いくつかの態様では、疾患はALKによって媒介される(例えば、ALKは疾患の開始または発生において役割を果たす)。さらなる態様では、疾患は本明細書に記載の変異ALKによって媒介される。さらなる態様では、ALK変異体は少なくとも変異G1202Rを含む。
いくつかの態様では、疾患はSRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)によって媒介される(例えば、SRPK1および/またはSRPK2は疾患の開始または発生において役割を果たす)。さらなる態様では、任意の疾患または障害は、異常血管新生または血管新生促進性VEGFアイソフォームの異常過剰産生に関連している。
特定の態様では、疾患はがんまたは増殖性疾患である。
さらなる態様では、がんは非小細胞肺がん(NSCLC)、炎症性筋線維芽細胞腫瘍(IMT)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、扁平上皮がん、神経芽腫、成人および小児腎細胞がん、多形性神経膠芽細胞腫、未分化甲状腺がん、結腸がん、乳がん、前立腺がん、肝がん、膵がん、脳がん、腎がん、卵巣がん、胃がん、皮膚がん、骨がん、胃がん、乳がん、膵がん、神経膠腫、神経膠芽腫、肝細胞がん、乳頭状腎がん、頭頸部扁平上皮がん、白血病、リンパ腫、骨髄腫、または固形腫瘍である。さらなる態様では、がんはNSCLCまたは神経芽腫である。
いくつかの態様では、がんは中枢神経系(CNS)のがんである。いくつかの態様では、がんは、ALK標的治療、例えばアレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922による治療で既に処置されたがんの再発によるがんである。
別の局面では、本出願は、がん細胞が活性化ALKを含むがんを処置または予防する方法であって、それを必要とする対象に有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体を投与する段階を含む方法を提供する。いくつかの態様では、活性化ALKは野生型ALKである。他の態様では、活性化ALKは本明細書に記載の変異ALKである。さらなる態様では、活性化ALKは、少なくとも変異G1202Rを含む変異ALKである。
本出願の別の局面は、がんの処置のためにALKの阻害を必要とすると同定された対象においてがんを処置または予防する方法であって、該対象に有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体を投与する段階を含む方法を提供する。いくつかの態様では、対象は野生型ALKの阻害を必要とする。他の態様では、対象は本明細書に記載の変異ALKの阻害を必要とする。さらなる態様では、対象は、少なくとも変異G1202Rを含む変異ALKの阻害を必要とする。
本出願の別の局面は、ALK標的治療、例えばアレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922による治療に耐性がある疾患または障害(例えばがん)を処置または予防する方法を提供する。
別の局面では、本出願は、がん細胞が変異ALKを含むがんを処置または予防する方法であって、それを必要とする対象に有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体を投与する段階を含む方法を提供する。いくつかの態様では、ALK変異体は本明細書に記載の1つまたは複数の変異を含む。さらなる態様では、ALK変異体は少なくとも変異G1202Rを含む。
本出願の別の局面は、アレクチニブ、セリチニブ、ブリガチニブ、クリゾチニブ、またはPF-06463922を含むがそれに限定されない公知のALK阻害剤に対する耐性を処置または予防する方法であって、それを必要とする対象に有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体を投与する段階を含む方法を提供する。
特定の態様では、本出願は、対象がヒトである本明細書に記載のいずれかの障害を処置する方法を提供する。特定の態様では、本出願は、対象がヒトである本明細書に記載のいずれかの障害を予防する方法を提供する。
別の局面では、本出願は、ALKが役割を果たす疾患を処置または予防するための医薬の製造における使用のための、本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体を提供する。
さらに別の局面では、本出願は、キナーゼ(例えばALKもしくは変異ALK(例えばALK G1202R)、またはSRPK(例えばSRPK1および/もしくはSRPK2))を阻害するための; キナーゼ(例えばALKもしくは変異ALK(例えばALK G1202R)、またはSRPK(例えばSRPK1および/もしくはSRPK2))が役割を果たす疾患または障害(例えばがん)を処置または予防するための; がん細胞が活性化ALKまたは変異ALKを含むがんを処置または予防するための; がんの処置または予防のためにALKまたは変異ALKの阻害を必要とすると同定された対象においてがんを処置または予防するための; ALK標的治療、例えばアレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922による治療に耐性がある疾患または障害(例えばがん)を処置または予防するための; VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する)ための; VEGF媒介血管新生が役割を果たす疾患または障害(例えばAMDまたは血管新生依存性がん)を処置または予防するための; (例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防するための; ならびに/あるいは(例えば血管新生依存性がんの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御を必要とすると同定された対象において)血管新生依存性がん(例えば腫瘍性がん)を処置または予防するための、本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体を提供する。
さらに別の局面では、本出願は、キナーゼ(例えばALKもしくは変異ALK(例えばALK G1202R)、またはSRPK(例えばSRPK1および/もしくはSRPK2))を阻害するための; キナーゼ(例えばALKもしくは変異ALK(例えばALK G1202R)、またはSRPK(例えばSRPK1および/もしくはSRPK2))が役割を果たす疾患または障害(例えばがん)を処置または予防するための; がん細胞が活性化ALKまたは変異ALKを含むがんを処置または予防するための; がんの処置または予防のためにALKまたは変異ALKの阻害を必要とすると同定された対象においてがんを処置または予防するための; ALK標的治療、例えばアレクチニブ(AF802)、セリチニブ(LDK378)、ブリガチニブ(AP26113)、クリゾチニブ(ザーコリ)、および/またはPF-06463922による治療に耐性がある疾患または障害(例えばがん)を処置または予防するための; VEGF媒介血管新生を制御する(例えば阻害する)ための; VEGF媒介血管新生が役割を果たす疾患または障害(例えばAMDまたは血管新生依存性がん)を処置または予防するための; (例えばAMDの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御(例えば阻害)を必要とすると同定された対象において)AMDを処置または予防するための; ならびに/あるいは(例えば血管新生依存性がんの処置または予防のためにVEGF媒介血管新生の制御を必要とすると同定された対象において)血管新生依存性がん(例えば腫瘍性がん)を処置または予防するための、医薬の製造における、本明細書に開示される化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)、あるいはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、または互変異性体の使用を提供する。
本出願の一局面は、過剰または異常な細胞増殖を特徴とする疾患、障害、および状態の処置に有用な化合物を提供する。そのような疾患としては増殖性疾患または過剰増殖性疾患が挙げられるがそれに限定されない。増殖性疾患および過剰増殖性疾患の例としては、がんが挙げられるがそれに限定されない。「がん」という用語は以下のがんを含むがそれに限定されない: 乳がん; 卵巣がん; 子宮頸がん; 前立腺がん; 精巣がん、尿生殖器がん; 食道がん; 喉頭がん、神経膠芽腫; 神経芽腫; 胃がん; 皮膚がん、ケラトアカントーマ; 肺がん、類表皮がん、大細胞がん、小細胞がん、肺腺がん; 骨がん; 結腸がん; 結腸直腸がん; 腺腫; 膵がん、腺がん; 甲状腺がん、濾胞状がん、未分化がん、乳頭がん; 精上皮腫; 黒色腫; 肉腫; 膀胱がん; 肝がんおよび胆道がん; 腎がん; 骨髄障害; リンパ系障害、ホジキン病、ヘアリーセル白血病; 口腔前庭および咽頭がん(口腔がん(oral))、口唇がん、舌がん、口腔がん(mouth)、咽頭がん; 小腸がん; 結腸直腸がん、大腸がん、直腸がん、脳がん、および中枢神経系がん; 慢性骨髄性白血病(CML)および白血病。「がん」という用語は、以下のがん: 骨髄腫、リンパ腫、もしくは、胃がん、腎がんより選択されるがん、または/ならびに、以下のがん: 頭頸部がん、中咽頭がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、子宮内膜がん、肝細胞がん、非ホジキンリンパ腫、および肺がんを含むがそれに限定されない。
「がん」という用語は、腫瘍、新生物、癌腫、肉腫、白血病、リンパ腫などの悪性新生細胞の増殖によって引き起こされる任意のがんを意味する。例えば、がんとしては、中皮腫、白血病、およびリンパ腫、例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、非皮膚末梢性T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)などのヒトT細胞リンパ増殖性ウイルス(HTLV)に関連するリンパ腫、B細胞リンパ腫、急性非リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、成人T細胞白血病リンパ腫、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、または肝細胞がんが挙げられるがそれに限定されない。さらなる例としては、骨髄異形成症候群、小児固形腫瘍、例えば、脳腫瘍、神経芽腫、網膜芽腫、ウィルムス腫瘍、骨腫瘍、および軟部組織肉腫、一般的な成人固形腫瘍、例えば、頭頸部がん(例えば口腔がん、喉頭がん、上咽頭がん、および食道がん)、尿生殖器がん(例えば前立腺がん、膀胱がん、腎がん、子宮がん、卵巣がん、精巣がん)、肺がん(例えば小細胞がんおよび非小細胞がん)、乳がん、膵がん、黒色腫および他の皮膚がん、胃がん、脳腫瘍、ゴーリン症候群に関連する腫瘍(例えば髄芽腫、髄膜腫など)、ならびに肝がんが挙げられる。本化合物によって処置可能ながんのさらなる例示的な形態としては、骨格筋がんまたは平滑筋がん、胃がん、小腸がん、直腸がん、唾液腺がん、子宮内膜がん、副腎がん、肛門がん、直腸がん、副甲状腺がん、および下垂体がんが挙げられるがそれに限定されない。
本明細書に記載の化合物がそれを予防、処置、および研究する上で有用でありうるさらなるがんとしては、例えば結腸がん、家族性大腸腺腫がん、および遺伝性非ポリポーシス大腸がん、または黒色腫がある。さらに、がんとしては、口唇がん、喉頭がん、下咽頭がん、舌がん、唾液腺がん、胃がん、腺がん、甲状腺がん(甲状腺髄様がんおよび甲状腺乳頭がん)、腎がん、腎実質がん、子宮頸がん、子宮体がん、子宮内膜がん、絨毛がん、精巣がん、膀胱がん、黒色腫、脳腫瘍、例えば神経膠芽腫、星細胞腫、髄膜腫、髄芽腫、および末梢性神経外胚葉性腫瘍、胆嚢がん、気管支がん、多発性骨髄腫、基底細胞腫、奇形腫、網膜芽腫、脈絡膜黒色腫、精上皮腫、横紋筋肉腫、頭蓋咽頭腫、骨肉腫、軟骨肉腫、筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、ユーイング肉腫、ならびに形質細胞腫が挙げられるがそれに限定されない。本出願の一局面では、本出願は、本明細書に開示される様々な種類のがんを非限定的に含むがんの処置のための医薬の製造における、本出願の1つまたは複数の化合物の使用を提供する。
本出願はさらに、過形成、異形成、および前がん病変などの細胞増殖性障害の処置または予防を包含する。異形成は、病理医が生検において認識可能な前がん病変の最初期の形態である。該過形成、異形成、および前がん病変が拡大し続けることまたはがん性になることを防止するために、本化合物を投与することができる。前がん病変の例は皮膚、食道組織、乳房、および子宮頸部上皮内組織において生じうる。
本出願の別の局面は、異常血管新生または血管新生促進性VEGFアイソフォームの異常過剰産生を伴う任意の疾患または障害の処置または予防に有用な化合物を提供する。そのような疾患および障害としては、例えば血管疾患(例えば血管収縮、および血管収縮を特徴とする障害、ならびに心血管疾患)、悪性および良性新生物(例えば血管新生依存性がん、例えば腫瘍性がん)、腫瘍転移、炎症性障害、糖尿病、糖尿病性網膜症および他の糖尿病合併症(例えば糖尿病性血管新生)、トラコーマ、水晶体後過形成、血管新生緑内障、加齢黄斑変性、血管腫、移植角膜組織の免疫拒絶反応、眼外傷または眼感染症に関連する角膜血管新生、Osier-Webber症候群、心筋血管新生、創傷肉芽形成、毛細血管拡張症、血友病関節症、血管線維腫、毛細血管拡張症、乾癬、強皮症、化膿性肉芽腫、冠側副血行循環、虚血肢血管新生、ルベオーシス、肥満、関節炎(例えば関節リウマチ)、血球新生、脈管形成、歯肉炎、アテローム性動脈硬化症、子宮内膜症、新生内膜過形成、乾癬、多毛症、ならびに増殖網膜症が挙げられる。いくつかの態様では、本出願は、AMDの処置または予防に有用な化合物を提供する。
本出願の抗血管新生処置は、例えば美容目的で血管発生を阻害するために健康な対象に対して行われる非治療的処置も含みうる。
選択的にスプライシングされたVEGFアイソフォームが関与している他の障害としては、微小血管透過性亢進障害、上皮細胞生存障害、および上皮濾過膜開窓障害が挙げられるがそれに限定されない。そのような状態の例としては、例えばタンパク尿症、尿毒症、微量アルブミン尿症、低アルブミン血症、腎過剰濾過、ネフローゼ症候群、腎不全、肺高血圧症、毛細血管透過性亢進、毛細血管瘤、浮腫、ならびに糖尿病の血管合併症(例えば増殖性および非増殖性の両方の糖尿病性網膜症、ならびに糖尿病性腎症)が挙げられる。
例示的な微小血管透過性亢進障害としては腎障害、例えば糸球体濾過障壁透過性障害(例えば有足細胞透過性障害)が挙げられるがそれに限定されない。
上皮細胞生存を支援するための処置が有効であろう障害の例としては、急性肺線維性疾患、成人呼吸窮迫症候群、成人呼吸窮迫症候群、進行がん、アレルギー性呼吸器疾患、肺胞傷害、血管新生、関節炎、腹水症、喘息、熱傷後の喘息または浮腫、アテローム性動脈硬化症、自己免疫疾患、骨吸収、水疱性類天疱瘡を含む、表皮下水疱の形成を伴う水疱性障害、心血管状態、糸球体細胞またはメサンギウム細胞の増殖を伴う特定の腎疾患、慢性アレルギー性炎症、慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、肝硬変、角膜血管新生、角膜疾患、冠動脈および脳側副血管新生、冠動脈再狭窄、心疾患後の損傷、疱疹状皮膚炎、糖尿病、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、エンドトキシンショック、多形性紅斑、線維症、糸球体腎炎(glomerular nephritis)、糸球体腎炎(glomerulonophritis)、移植片拒絶反応、グラム陰性敗血症、血管腫、肝硬変、肝不全、帯状疱疹、宿主対移植片反応(虚血再灌流障害ならびに腎臓、肝臓、心臓、および皮膚の同種移植片拒絶反応)、感染症中の創傷治癒障害、単純ヘルペスによる感染症、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による感染症、炎症、がん、炎症性腸疾患(クローン病および潰瘍性大腸炎)、炎症性状態、ステント内再狭窄、ステント内狭窄、虚血、虚血性網膜静脈閉塞症、虚血性網膜症、カポジ肉腫、ケロイド、急性炎症中の肝疾患、肺同種移植片拒絶反応(閉塞性気管支炎)、リンパ系悪性腫瘍、黄斑変性、未熟児網膜症、骨髄異形成症候群、心筋血管新生、血管新生緑内障、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)、閉塞性細気管支炎、眼状態または眼疾患、網膜血管増殖を伴う眼疾患、オスラー・ウェーバー・ランデュ病、変形性関節症、卵巣過剰刺激症候群、パジェット病、膵炎、類天疱瘡、多発性嚢胞腎疾患、ポリープ、閉経後骨粗鬆症、子癇前症、乾癬、肺水腫、肺線維症、肺サルコイドーシス、再狭窄、再狭窄、糖尿病性網膜症を含む網膜症、未熟児網膜症、加齢黄斑変性、関節リウマチ、ルベオーシス、サルコイドーシス、敗血症、脳卒中、滑膜炎、全身性エリテマトーデス、甲状腺炎、血栓性微小血管症候群、移植拒絶反応、外傷、腫瘍関連血管新生、移植血管再狭窄、移植血管再狭窄、フォンヒッペル・リンダウ病、ならびに創傷治癒が挙げられる。
本出願のさらに別の局面は、黄斑ジストロフィーの処置または予防に有用な化合物を提供する。筋ジストロフィーの非限定的な例としてはシュタルガルト病/黄色斑眼底、シュタルガルト様黄斑ジストロフィー、常染色体優性牛眼状黄斑ジストロフィー、ベスト黄斑ジストロフィー、成人卵黄様ジストロフィー、パターンジストロフィー、ドイン蜂巣状網膜ジストロフィー、ノースカロライナ黄斑ジストロフィー、MCDR1に似た常染色体優性黄斑ジストロフィー、聴覚消失を伴うノースカロライナ様黄斑ジストロフィー、進行性二重焦点網脈絡膜萎縮症、ソースビー眼底変性症、中心輪紋状脈絡膜ジストロフィー、優性嚢胞様黄斑ジストロフィー、若年性網膜分離症; 潜在性黄斑ジストロフィー、非家族性潜在性黄斑ジストロフィーが挙げられる。障害は、特に網膜上皮障害、例えば地図状萎縮または加齢黄斑変性でありうる。
さらに別の局面では、本出願は、神経因性障害および神経変性障害の処置または予防に有用な化合物を提供する。本出願に従って処置または予防される神経因性障害としては神経因性疼痛ならびに糖尿病性ニューロパチーおよび他のニューロパチーが挙げられる。本出願に従って処置または予防される神経変性障害としては認知型および非認知型の神経変性、神経筋変性、運動感覚神経変性、ならびに眼神経変性が挙げられる。
本出願のさらなる局面では、神経因性障害および神経変性障害の処置は、疼痛(例えば神経因性疼痛)、認知症、加齢性認知障害、アルツハイマー病、アルツハイマー型老年認知症(SDAT)、レビー小体型認知症、血管性認知症、パーキンソン病、脳炎後パーキンソニズム、うつ病、統合失調症、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSH)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、およびブルース型筋ジストロフィーを含む筋ジストロフィー、フックスジストロフィー、筋緊張性ジストロフィー、角膜ジストロフィー、反射性交感神経性ジストロフィー症候群(RSDSA)、神経血管ジストロフィー、重症筋無力症、ランバート・イートン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を含む運動ニューロン疾患、多発性硬化症、体位性低血圧、例えば脳卒中後または事故(例えば頭部外傷もしくは脊髄損傷)後の外傷性ニューロパチーまたは神経変性、バッテン病、コケイン症候群、ダウン症候群、大脳皮質基底核神経節変性症、多系統萎縮症、大脳萎縮症、オリーブ橋小脳萎縮症、歯状核赤核萎縮症、淡蒼球ルイ体萎縮症、球脊髄性萎縮症、視神経炎、硬化性全脳炎(SSPE)、注意欠陥障害、ウイルス感染後脳炎、ポリオ後症候群、ファール症候群、ジュベール症候群、ギラン・バレー症候群、滑脳症、もやもや病、神経細胞移動障害、自閉症症候群、ポリグルタミン病、ニーマン・ピック病、進行性多巣性白質脳症、偽脳腫瘍、レフサム病、ツェルウェーガー症候群、核上性麻痺、フリートライヒ運動失調症、脊髄小脳失調症2型、レット症候群、シャイ・ドレーガー症候群、結節性硬化症、ピック病、慢性疲労症候群、遺伝性ニューロパチー、糖尿病性ニューロパチー、および有糸分裂ニューロパチーを含むニューロパチー、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、変異型CJD、新変異型CJD、ウシ海綿状脳症(BSE)、GSS、FFI、クールー病、およびアルパース症候群を含むプリオンベースの神経変性、ジョセフ病、急性散在性脳脊髄炎、くも膜炎、中枢神経系血管病変、末端ニューロン機能喪失、シャルコー・マリー・トゥース病、クラッベ病、白質ジストロフィー、心不全易罹患性、喘息、てんかん、聴覚神経変性、黄斑変性、色素性網膜炎、ならびに緑内障性視神経変性の処置または予防をもたらす。
本出願のさらに別の局面では、神経因性障害および神経変性障害の処置は、不安障害(例えば急性ストレス障害、パニック障害、広場恐怖症、社交恐怖症、特定恐怖症、強迫性障害、性不安障害、外傷後ストレス障害、身体醜形障害、および全般性不安障害)、小児期障害(例えば注意欠陥多動性障害(ADHD)、アスペルガー障害、自閉症性障害、行為障害、反抗挑戦性障害、分離不安障害、およびトゥレット障害)、摂食障害(例えば神経性食欲不振症および神経性過食症)、気分障害(例えばうつ病、大うつ病性障害、双極性障害(躁うつ病)、季節性感情障害(SAD)、気分循環性障害、および気分変調性障害)、睡眠障害、認知精神障害(例えばせん妄、健忘障害)、人格障害(例えば妄想性人格障害、統合失調質人格障害、統合失調症型人格障害、反社会性人格障害、境界性人格障害、演技性人格障害、自己愛性人格障害、回避性人格障害、依存性人格障害、および強迫性人格障害)、精神障害(例えば統合失調症、妄想性障害、短期精神障害、統合失調症様障害、統合失調感情障害、および共有精神病性障害)、ならびに物質関連障害(例えばアルコール依存症、アンフェタミン依存症、大麻依存症、コカイン依存症、幻覚剤依存症、吸入剤依存症、ニコチン依存症、オピオイド依存症、フェンシクリジン依存症、および鎮静剤依存症)を含むがそれに限定されない、精神障害の処置をもたらす。
本出願の別の局面では、本明細書に開示される化合物を、VEGFR2媒介非炎症性疼痛を処置するために使用することができる。本出願に従って処置または予防されるVEGFR2媒介非炎症性疼痛としては、VEGFR2受容体が疼痛の原因または伝達に関与する非炎症性の神経因性疼痛および侵害受容性疼痛が挙げられる。例えば、本出願の化合物は非炎症性のアロディニアおよび疼痛に対する活性(抗アロディニアおよび鎮痛活性)を示す。この種類の疼痛状態としては、断続的または定常的な形態の慢性痛が挙げられる。そのような疾患状態としては、例えば、腰痛、神経痛、非定型顔面痛などの非定型痛、術後、傷害後(例えば神経損傷を引き起こす手術または傷害の後)に示されるか、あるいはがんまたは細胞毒性療法もしくは放射線療法などのがん治療に伴って示される疼痛、あるいは、糖尿病(糖尿病性ニューロパチー、インスリン神経炎)または他の全身性もしくは自己免疫性の疾患もしくは病態、あるいはそれらの処置に、アルコール依存症に、あるいはHIV感染症に伴うニューロパチー、加齢関連ニューロパチー、あるいは原因不明のニューロパチーを挙げることができる。
上記に従って、本出願はさらに、上記のいずれかの疾患または障害の予防または処置を、該処置を必要とする対象において行うための方法であって、該対象に治療有効量の本出願の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体を投与する段階を含む方法を提供する。上記のいずれかの用途では、所要の投与量は、投与様式、処置される特定の状態、および望まれる効果に応じて変動する。
別の局面では、本出願は、SRPKタンパク質を本出願の化合物で標識する方法であって、該SRPKタンパク質と本出願の化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)とを相互作用させる段階を含む方法を提供する。一態様では、SRPKタンパク質はSRPK1である。別の態様では、SRPKタンパク質はSRPK2である。
一局面では、SRPKタンパク質(例えばSRPK1)は1個または複数個のアミノ酸残基において標識される。一態様では、SRPKタンパク質(例えばSRPK1)は1個のアミノ酸残基において標識される。一態様では、SRPK1タンパク質はアミノ酸残基Y227において標識される。一態様では、SRPK1タンパク質はアミノ酸残基Y227において本出願の化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)で標識される。一態様では、SRPK1タンパク質はアミノ酸残基Y227において化合物37で標識される。
一態様では、SRPKタンパク質と本出願の化合物(例えば、本明細書に開示される式I、Ia、II、IIa、もしくはIIbのいずれかの化合物、または任意の特定の化合物、例えば化合物6〜38)とを相互作用させる段階は、該化合物を該SRPKタンパク質に結合させる段階を包含する。一態様では、本化合物はSRPKタンパク質に1個または複数個のアミノ酸残基において結合する。一態様では、本化合物はSRPKタンパク質に1個のアミノ酸残基において結合する。一態様では、本化合物はSRPKタンパク質にアミノ酸残基Y227において結合する。
SRPKタンパク質を標識するために使用される化合物それ自体を標識することができる。例えば、該化合物を当技術分野において公知の方法に従って放射標識または蛍光標識することができる。
薬学的組成物
別の局面では、本出願は、本明細書に開示される化合物またはその薬学的に許容されるエステル、塩、もしくはプロドラッグを薬学的に許容される担体と共に含む、薬学的組成物を提供する。
本出願の化合物は任意の従来の経路で、特に経腸的に、例えば経口的に、例えば錠剤もしくはカプセル剤の形態で、または非経口的に、例えば注射用溶液剤もしくは懸濁液剤の形態で、局所的に、例えばローション剤、ゲル剤、軟膏剤、もしくはクリーム剤の形態で、または経鼻形態もしくは坐薬形態で、薬学的組成物として投与することができる。薬学的組成物は、本出願の化合物を遊離形態または薬学的に許容される塩形態で組み合わせて含む。例えば、経口用組成物は錠剤またはゼラチンカプセル剤であることができ、錠剤またはゼラチンカプセル剤は有効成分をa) 希釈剤、例えばラクトース、ブドウ糖、ショ糖、マンニトール、ソルビトール、セルロース、および/またはグリシンと共に; b) 潤滑剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩、および/またはポリエチレングリコールと共に; また錠剤用ではc) 結合剤、例えばケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンのり、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドンと共に; 所望であればd) 崩壊剤、例えばデンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、または発泡性混合物と共に; かつ/あるいはe) 吸収剤、着色料、香料、および甘味料と共に含む。注射用組成物は等張水溶液剤または等張水性懸濁液剤であることができ、坐薬は脂肪乳剤または脂肪懸濁液剤から調製することができる。本組成物は滅菌されていてもよく、かつ/または保存料、安定剤、湿潤剤、もしくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩、および/または緩衝剤などの補助剤を含んでいてもよい。さらに、本組成物は他の治療上有用な物質を含んでいてもよい。経皮適用に好適な製剤は、有効量の本出願の化合物を担体と共に含む。担体としては、宿主の皮膚を通過することを支援する吸収性の薬理学的に許容される溶媒を挙げることができる。例えば、経皮装置は包帯の形態であり、包帯は、裏地部材と、本化合物を場合により担体と共に収容するリザーバと、場合によっては、制御された所定の速度で長期間にわたって本化合物を宿主の皮膚に送達する律速バリアと、該装置を皮膚に固定する手段とを含む。マトリックス経皮製剤を使用してもよい。例えば皮膚および眼への局所適用に好適な製剤は、当技術分野において周知の水溶液剤、軟膏剤、クリーム剤、またはゲル剤であることが好ましい。そのような製剤は可溶化剤、安定剤、等張化剤、緩衝剤、および保存料を含んでいてもよい。
本出願の薬学的組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体と共に製剤化された治療有効量の本出願の化合物を含む。本明細書において使用される「薬学的に許容される担体」という用語は、任意の種類の無毒で不活性で固体、半固体、または液体の充填剤、希釈剤、封入材料、または製剤化助剤を意味する。本出願の薬学的組成物をヒトおよび他の動物に経口投与、直腸投与、非経口投与、大槽内投与、膣内投与、腹腔内投与、局所投与(散剤、軟膏剤、もしくは点滴剤として)、頬側投与、または口腔噴霧剤もしくは経鼻噴霧剤として投与することができる。
経口投与用の液体剤形としては、薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルジョン剤、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が挙げられる。液体剤形は、有効化合物以外に、当技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤、および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタン脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含みうる。経口用組成物は、不活性希釈剤以外に、補助剤、例えば湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味料、香味料、ならびに香料を含んでいてもよい。
注射用製剤、例えば滅菌注射用水性または油性懸濁液剤は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して公知の技術に従って製剤化することができる。滅菌注射用製剤は、例えば1,3-ブタンジオール中溶液剤としての、無毒の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液剤、懸濁液剤、または乳剤であってもよい。使用可能な許容される媒体および溶媒としては、水、米国薬局方リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油が溶媒または懸濁媒として通常使用される。この目的で、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激不揮発性油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が注射液剤の調製において使用される。
薬物の効果を延長するには、皮下注射または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが多くの場合望ましい。これは、低い水溶性を有する結晶性材料または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって達成することができる。その場合、薬物の吸収速度は薬物の溶解速度に依存し、溶解速度は結晶の大きさおよび結晶形に依存しうる。あるいは、非経口投与される薬物形態の吸収遅延は、油性媒体に薬物を溶解または懸濁させることで達成される。
直腸投与または経膣投与用組成物は坐薬であることが好ましく、坐薬は、本出願の化合物と、周囲温度では固体であるが体温では液体であり、したがって直腸内または膣腔内で融解して有効化合物を放出する、カカオバター、ポリエチレングリコール、または坐薬ワックスなどの好適な非刺激性の賦形剤または担体とを混合することで調製することができる。
同様の種類の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用する軟充填および硬充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として使用してもよい。
有効化合物は、上記で示した1つまたは複数の賦形剤によるマイクロカプセル化形態であってもよい。錠剤、糖剤、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤といった固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および薬学的製剤化分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルによって調製することができる。そのような固体剤形中では、有効化合物は、ショ糖、ラクトース、またはデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合されうる。そのような剤形は、通常の慣行どおり、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤化潤滑剤および他の錠剤化助剤、例えばステアリン酸マグネシウムおよび結晶セルロースを含んでいてもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでいてもよい。
本出願の化合物の局所投与または経皮投与用の剤形としては軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、溶液剤、噴霧剤、吸入剤、またはパッチ剤が挙げられる。有効成分は、薬学的に許容される担体、および必要に応じて任意の必要な保存料または緩衝剤と、滅菌条件下で混合される。眼科用製剤、点耳剤、眼軟膏剤、眼散剤、および眼溶液剤も、本出願の範囲内にあるものと想定される。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、およびゲル剤は、本出願の有効化合物以外に、動物性脂肪および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、および酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの賦形剤を含みうる。
散剤および噴霧剤は、本出願の化合物以外に、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含みうる。噴霧剤は、クロロフルオロハイドロカーボンなどの通常の噴射剤をさらに含みうる。
経皮パッチ剤は、身体への化合物の制御送達を実現するというさらなる利点を有する。そのような剤形は、化合物を適切な媒体に溶解または分散させることで作製することができる。また、皮膚を通じた化合物の流動を増加させるために、吸収促進剤を使用することができる。律速膜を設けるかまたは化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることで、速度を制御することができる。
本出願の処置方法によれば、障害はヒトまたは他の動物などの対象において、該対象に治療有効量の本出願の化合物を、所望の結果を実現するために必要な量および時間で投与することで処置または予防される。本明細書において使用される、本出願の化合物の「治療有効量」という用語は、対象における障害の症状を減少させるために十分な本化合物の量を意味する。医療分野において十分理解されているように、治療有効量の本出願の化合物は、任意の医学的処置に適用可能である妥当なベネフィット/リスク比で存在する。
一般に、本出願の化合物は、治療有効量で、当技術分野において公知であるいずれかの通常の許容される様式によって、単独でまたは1つもしくは複数の治療剤との組み合わせで投与される。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的健康、使用される化合物の効力、および他の要因に応じて大幅に変動しうる。また、治療量または治療用量は投与経路、および他の剤との同時使用の可能性に応じて変動する。
対象の状態が改善したときに、維持量の本出願の化合物、組成物、または組み合わせを必要に応じて投与することができる。続いて、症状が所望のレベルまで軽減されて、処置が終了すべき場合には、投与量もしくは投与頻度またはその両方を、症状の関数として、改善した状態が保持されるレベルまで減少させることができる。しかし、対象は、疾患症状の任意の再発に対して長期の断続的処置を必要とすることがある。
しかし、本出願の化合物および組成物の一日総使用量が、主治医によって正しい医学的判断の範囲内で決定されることが理解されよう。任意の特定の患者に特有の阻害量は、処置される障害および該障害の重症度; 使用される特定の化合物の活性; 使用される特定の組成物; 患者の年齢、体重、全身的健康、性別、および食事; 使用される特定の化合物の投与時間、投与経路、および排出速度; 処置の持続時間; 使用される特定の化合物と併用または同時使用される薬物; ならびに医療分野において周知である同様の要因を含む種々の要因に依存する。
本明細書において使用される「薬学的組み合わせ」という用語は、2つ以上の有効成分の混合または組み合わせにより得られる製品を意味し、有効成分の固定的組み合わせおよび非固定的組み合わせの両方を含む。「固定的組み合わせ」という用語は、有効成分、例えば本出願の化合物および同時投与剤の両方が単一の実体または剤形の形態で同時に患者に投与されることを意味する。「非固定的組み合わせ」という用語は、有効成分、例えば本出願の化合物および同時投与剤の両方が別々の実体として同時に、並行して、または特定の時間制限なしで順次、患者に投与され、そのような投与によって、患者の体内でこの2つの化合物の治療有効レベルが実現されることを意味する。後者はカクテル療法、例えば3つ以上の有効成分の投与にも当てはまる。
薬学的に許容される担体として役立ちうる材料のいくつかの例としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、リン酸緩衝液、グリシン、ソルビン酸、またはソルビン酸カリウムなどの緩衝物質、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウムなどの塩または電解質、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレンポリオキシプロピレンブロック重合体、羊毛脂、ラクトース、グルコース、およびショ糖などの糖; コーンスターチおよびジャガイモデンプンなどのデンプン; セルロース、ならびにカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロースなどのその誘導体; トラガント末; 麦芽; ゼラチン; タルク; カカオバターおよび坐薬ワックスなどの賦形剤、ピーナッツ油、綿実油; ベニバナ油; ゴマ油; オリーブ油; トウモロコシ油、および大豆油などの油; プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコール; オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル、寒天; 水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤; アルギン酸; パイロジェンフリー水、等張食塩水; リンゲル液; エチルアルコール、ならびにリン酸緩衝液、ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの他の無毒の適合性のある潤滑剤が挙げられるがそれに限定されない。また、製剤者の判断に従って、着色料、放出剤、コーティング剤、甘味料、香味料、および芳香剤、保存料、ならびに抗酸化剤も組成物中に存在しうる。タンパク質キナーゼ阻害剤またはその薬学的塩を、動物またはヒトへの投与用の薬学的組成物に製剤化することができる。タンパク質キナーゼ媒介状態を処置または予防するために有効な量のタンパク質阻害剤と薬学的に許容される担体とを含む、これらの薬学的組成物は、本出願の他の態様である。
別の局面では、本出願は、本明細書に開示される1つもしくは複数の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体より選択されるキナーゼ活性を阻害可能な化合物と、がんを処置することにおける使用のための説明書とを含む、キットを提供する。
別の局面では、本出願は、本明細書に開示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体より選択される、ALK活性を阻害可能な化合物を含む、キットを提供する。
さらなる局面では、本出願は、本明細書に開示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、立体異性体、もしくは互変異性体より選択される、SRPK(例えばSRPK1および/またはSRPK2)活性を阻害可能な化合物を含む、キットを提供する。
本出願を下記の実施例および合成スキームによってさらに説明するが、これらは、本出願の真意または範囲を本明細書に記載される特定の手順に限定するものと解釈されるべきではない。実施例が特定の態様を例示するために示されること、および、実施例が本出願の範囲を限定するようには意図されていないことを理解すべきである。さらに、本出願の様々な他の態様、修正、および等価物が利用可能であり、それらが本出願の真意および/または添付の特許請求の範囲を逸脱することなく当業者に連想されうるということを理解すべきである。
分析法、材料、および機器構成
すべての反応を、0.25mm E. Merckプレコーティングシリカゲルプレート(60 F254)を用いる薄層クロマトグラフィー(TLC)、ならびにSunFire(商標)C18カラム(4.6x50mm、粒径5μm)を使用するWaters LCMSシステム(Waters 2489紫外可視検出器、Waters 3100質量検出器、Waters 515 HPLCポンプ、Waters 2545バイナリーグラジエントモジュール、Waters試薬マネージャー、Waters 2767試料マネージャー)によってモニタリングした: 溶媒勾配 = 0分で100% A、5分で1% A; 溶媒A = 水中0.035% TFA; 溶媒B = CH3CN中0.035% TFA; 流量: 2.5mL/分。反応生成物の精製を、CombiFlash(登録商標)RfをTeledyne Isco RediSep(登録商標)Rf High Performance GoldまたはSilicycle SiliaSep(商標)High Performanceカラム(4g、12g、24g、40g、80g、または120g)と共に使用するフラッシュクロマトグラフィーによって行った。
すべての化合物の純度は95%超であり、Waters LCMSシステムによって分析された。1H NMRおよび13C NMRスペクトルをVarian Inova-400(1Hで400MHz、13Cで75MHz)分光計を使用して得た。1H NMRでのクロロホルム(δ = 7.24)に対する化学シフト、または1H NMRでのジメチルスルホキシド(δ = 2.50)に対する化学シフト、および13C NMRでのジメチルスルホキシド(δ = 39.51)に対する化学シフトが報告される。データを(br = ブロード、s = 一重項、d = 二重項、t = 三重項、q = 四重項、m = 多重項)として報告する。
以下の実施例および本明細書の他の箇所において使用される略語は以下の通りである。
atm 雰囲気
br ブロード
DIPEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DIEA ジイソプロピルエチルアミン
EtOAc 酢酸エチル
HCl 塩酸
h 時間
HATU ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロ-ホスフェート
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー質量分析
m 多重項
MeOH メタノール
MHz メガヘルツ
min 分
MS 質量分析
NMR 核磁気共鳴
Pd2(dba)3 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(dppf)Cl2 ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド
ppm 百万分率
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TBAF フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム
Xphos 2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル
実施例1
9-エチル-6,6-ジメチル-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-11-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル(化合物7)の合成
1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(34mg、0.16mmol)および37(60mg、0.13mmol)を1,4-ジオキサン(5mL)および2M飽和Na
2CO
3水溶液(0.17mL、0.34mmol)に溶解させ、徹底的に脱気した。Pd(dppf)Cl
2(6mg、0.008mmol)およびt-ブチルXPhos(4mg、0.005mmol)を加え、混合物を密封バイアル中で100℃に加熱した。1時間攪拌後、LC-MS分析は反応が完了したことを示した。反応混合物をセライトを通じて濾過し、30→100% CH
3CN/0.035% TFA入りのH
2Oの勾配を使用する逆相HPLCで精製して、所望の化合物をベージュ色固体として得た。
実施例2
8-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)-9-エチル-6,6-ジメチル-11-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル(化合物17)の合成
N,N-ジメチルピペリジン-4-アミン(30mg、0.15mmol)、NaOt-Bu(70mg、0.73mmol)、および37(40mg、0.09mmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に溶解させ、混合物を徹底的に脱気した。Pd2(dba)
3(5mg、0.05mmol)およびトリ(o-トリル)(3mg、0.09mmol)を加えた。混合物を110℃に4時間加熱した。LC-MS分析は所望の生成物への変換を示した。混合物を濾過し、10→60% CH3CN/0.035% TFA入りのH2Oの勾配を使用する逆相HPLCで精製して、所望の化合物を褐色固体(18mg、収率45%)として得た。
実施例3
9-エチル-6,6-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル(化合物13)の合成
エチニルトリメチルシラン(70μL、0.5mmol)および37(200mg、0.45mmol)をジエチルアミン(2mL)に溶解させた。トリフェニルホスフィン(15mg、0.054mmol)およびCuI(10mg、0.05mmol)を加え、溶液を脱気した。Pd(OAc)
2(5mg、0.022mmol)を加え、混合物を90℃に4時間加熱した。混合物をセライトを通じて濾過し、40→100% CH
3CN/0.035% TFA入りのH
2Oの勾配を使用する逆相HPLCで精製して、所望の化合物を白色固体(131mg、収率70%)として得た。この材料をTHF(5mL)に溶解させ、THF中TBAF 1M(0.95mL、0.95mmol)を加えた。混合物を室温で5時間攪拌した。反応液を水で反応停止させ、EtOAc(3X50mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮してアルキンを白色固体として定量的収率で得た。アルキン39(50mg、0.15mmol)およびCuI(3mg、0.007mmol)の9:1 DMF/MeOH混合物(1mL)中溶液にTMS-アジド(30μL、0.22mmol)を加え、100℃で4時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、40→100% CH
3CN/0.035% TFA入りのH
2Oの勾配を使用する逆相HPLCで精製して、所望の化合物を白色固体(20mg、収率36%)として得た。
実施例4
(R)-8-(1,2-ジヒドロキシエチル)-9-エチル-6,6-ジメチル-11-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル(化合物22)の合成
工程1
9-エチル-6,6-ジメチル-11-オキソ-8-ビニル-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル(40)
化合物7を調製するために使用した手順を使用して化合物40(32mg、収率68%)を調製した。
工程2
(R)-8-(1,2-ジヒドロキシエチル)-9-エチル-6,6-ジメチル-11-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル(化合物22)
AD-mixβ(206mg)および化合物40(50mg、0.15mmol)をH
2O(3mL)およびt-BuOHの0℃溶液に溶解させた。混合物を室温にゆっくりと昇温させ、室温で12時間攪拌した。LC-MS分析は出発原料から所望の生成物への完全な変換を示した。反応混合物を濾過し、20→70% CH
3CN/0.035% TFA入りのH
2Oの勾配を使用する逆相HPLCで精製して、所望の化合物を白色固体(28mg、収率51%)として得た。
実施例5
本出願の化合物の合成
実施例1〜4において概説した手順に従って以下の表1の化合物を合成した。
実施例6
生化学試験
増殖および増殖阻害をMTSアッセイにより評価し、アッセイを既に確立された方法に従って行った(Zhou et al., Nature 2009)。MTSアッセイは、細胞培地に可溶性でありかつ分光測定で検出可能であるホルマザン生成物にMTSを細胞によって生体内還元することに基づく、生細胞の数を確定するための比色法である。活性化ALKおよび異なるALK二次変異のBa/F3細胞を72時間の処理に供し、実験当たりの使用細胞数を経験的にかつ既に確立された様式で(Zhou et al., Nature 2009)確定した。すべての実験点を6個のウェル中で設定し、すべての実験を少なくとも3回繰り返した。データをWindows用GraphPad Prismバージョン5.0(GraphPad Software; www.graphpad.com)を使用してグラフで示した。非線形回帰モデルを使用して曲線をS字形用量反応にフィッティングした。
実施例7
臨床的ALK阻害剤との比較でのALK変異体に対する活性
本出願の化合物を、臨床的ALK阻害剤と共に、最も一般的な二次ALK変異体のパネルに対して試験した。EML4-ALKWTもしくは二次変異体形質転換Ba/F3細胞、または細胞毒性対照としての非形質導入Ba/F3を、用量漸増MTSアッセイにおいてALK阻害剤で処理し、72時間後に生存率に関して評価した。平均IC50値(nM)(n=3)を表2に示す。表2に示すように、G1202R変異体は全臨床病期のALK阻害剤に対する耐性を付与する。対照的に、化合物6は、G1202R変異体および報告されている最も一般的な変異体に対する強力な活性を示す。
実施例8
G1202R変異ALKに対する本出願の化合物の活性
本出願の化合物を一点阻害アッセイにおいてBa/F3細胞に対して試験した。EML4-ALKWTもしくはEML4-ALKG1202R形質転換Ba/F3細胞または非形質導入Ba/F3対照を単一用量(1μM)の本出願の化合物で処理した。72時間後、各化合物の未処理対照に対する生存率パーセントをMTSアッセイによって確定した。結果を表3に示す。
実施例9
ALK変異体に対する本出願の化合物の活性
一点阻害アッセイにおいて非形質導入Ba/F3細胞の強力な阻害を示すことなくG1202R変異体の強力な阻害を示した化合物を、最も一般的な二次ALK変異体のパネルに対して試験した。本出願の化合物をEML4-ALKWTまたは二次変異体形質転換Ba/F3細胞中での用量漸増MTSアッセイにおいてBa/F3細胞に対して試験した。非形質導入Ba/F3対照を細胞毒性対照として使用した。72時間後に細胞の生存率を確定し、IC50(nM)を表4に示した。
実施例10
ALK変異体を有する細胞の増殖の本出願の化合物による阻害
本出願の化合物、ならびに臨床病期ALK阻害剤アレクチニブ、セリチニブ(LDK378)、AP26113(ブリガチニブ)、およびクリゾチニブ(ザーコリ)の阻害活性を、NSCLC由来の細胞株(H3122、DFCI76、およびDFCI114)ならびに神経芽腫由来の細胞株(Kelly、LAN-1、SH-SY5Y(F1174L)、SK-N-SH(F1174L)、LAN-5(R1275Q)、SMS-KCNR(R1275Q)、CHLA-20(R1275Q)、SK-N-BE2(wt)、SK-N-FI(wt)、およびSK-N-AS(wt))のパネルにおける異なるALK変異体に対して試験した(表5ならびに図4A、図4B、および図5)。
細胞を96ウェルプレートにウェル当たり4000個で播種し、各化合物に1nM〜10μMの三つ組で72時間曝露した。細胞生存率を、CellTiter-Glo発光細胞生存率アッセイ(Promega)を製造者の説明書に従って使用して評価した。IC50値を、GraphPad Prism 5ソフトウェアを使用して非線形回帰(変数勾配)によって計算した。各実験を少なくとも2回繰り返した。
これらの選択された細胞株は、本化合物の増殖阻害活性に対する感受性の様々なパターンを示した。この感受性は、抗増殖活性がこれらの化合物の他の標的ではなくALKに「標的を定める(on-target)」程度と、これらの各細胞株がALKキナーゼ活性に依存する程度との組み合わせをおそらく反映するものである。例えば、化合物6および32は細胞株のパネル全体にわたってμM以下のEC50を示し、化合物6はすべての神経芽腫細胞株およびALK TKI感受性H3122細胞に対する効力の著しい増加を示した。DFCI76中で化合物6のEML4-ALK活性が、DFCI76中でのさらなる公知の耐性機構であるEGFRシグナル伝達の活性化によって遮蔽されたという事実がおそらくは理由で、L1152R EML4-ALK変異Ba/F3細胞はアレクチニブよりも化合物6によっていっそう強力に阻害された(表5ならびに図6Aおよび図6B)。変異EGFR PC9細胞株は化合物6により阻害されなかった。これは該化合物の標的特異的(on-target)効果をさらに示すものである。化合物32は神経芽腫細胞株中で化合物6よりも効力が高かった。
(表5)ALK変異体を形質導入したNSCLCおよび神経芽腫細胞株のパネルに対する本出願の化合物のEC
50
(表6)様々なALK変異体を形質導入したBa/F3または腫瘍細胞に対する化合物6のIC
50の、臨床的ALK阻害剤との比較
実施例11
本出願の化合物のKINOMESCAN(商標)解析
本出願の化合物のキナーゼ選択性を、456種のキナーゼのパネル(カリフォルニア州サンジエゴ、Ambit Biosciences)にわたってKINOMESCAN(商標)の方法論を使用して評価した。化合物6および32を濃度1μMでスクリーニングした。両化合物はアレクチニブよりもわずかに選択性が低かった。化合物6は化合物32よりも選択性が高く、マッピングされた相互作用はS-スコア(1) = 0.06で34個対39個であった。このことは、神経芽腫細胞株に対する細胞毒性の増加を説明しうる(図3)。化合物6を使用した用量反応解析は、10μM未満でのCSNK2A1の阻害、IC50 = 14nMでのIRAK1の阻害、IC50 = 465nMでのIRAK 4の阻害、IC50 = 14nMでのCLK4の阻害、IC50 = 3nMでのRETの阻害、IC50 = 13nMでのRET V804Lの阻害、およびIC50 = 12nMでのRET V804Mの阻害を明らかにした。化合物32を使用した用量反応解析は、10μM未満でのCSNK2A1の阻害、IC50 = 15nMでのIRAK1の阻害、IC50 = 234nMでのIRAK 4の阻害、IC50 = 4nMでのCLK4の阻害、IC50 = 2nMでのRETの阻害、IC50 = 9nMでのRET V804Lの阻害、およびIC50 = 23nMでのRET V804Mの阻害を明らかにした。
実施例12
本出願の化合物の薬物動態およびCNSバイオアベイラビリティ
化合物6のマウス薬物動態プロファイルは、経口量10mg/kgの後で良好な経口バイオアベイラビリティ(87 %F)、半減期1.69時間、および血漿曝露量64,635(分*ng/mL、AUClast)を示した(表7)。さらに、経口量10mg/kgの2時間後に、化合物6は血漿曝露量0.34μMおよび脳曝露量0.03μMを示した。これは脳/血漿濃度比0.1に等しい。化合物6と比較すると、化合物32は、経口量10mg/kgの後でより低い経口バイオアベイラビリティ(26 %F)、半減期4.7時間、および血漿曝露量109,909(分*ng/mL、AUClast)を示した(表8)。さらに、経口量10mg/kgの2時間後に、化合物32は血漿曝露量0.21μMおよび脳曝露量0.03μMを示した。これは脳/血漿濃度比0.14に等しい。
(表8)化合物6および32のインビボCNS利用可能性
実施例13
分子モデリング
ALKとアレクチニブとの共結晶構造(PDB: 3AOX)に基づく分子モデリング試験(Sakamoto, H. et al., Cancer Cell 2011, 19, 679)を行うことで、本出願の化合物によるALKおよび/またはALK変異体の阻害の構造-活性関係を評価した。モデリングは、化合物6がアレクチニブと同じ骨格ヒンジ接触を作り出すが、化合物6がR1120のグアニジン部分とジメチルアセトアミド基のカルボニル基との間で2つのさらなる水素結合相互作用を形成することを示した(図1A)。さらに、G1202R変異体中で、化合物6はR1202のグアニジン部分とピラゾール環の窒素との間でさらなる水素結合相互作用を形成する(図1B)。モデリング試験では、化合物6のカルボニルアミドがR1120のグアニジン部分と相互作用するためには、ピラゾール環とジメチルアセトアミド部分との間のメチレンスペーサーが好ましいと予測された。
実施例14
IC50(nM)として測定された本出願の化合物のSRPK1阻害活性を表9に示す。
等価物
当業者は、単なる日常的実験を使用することで、本明細書に具体的に記載される特定の態様の数多くの等価物を認識するかまたは確認可能であるであろう。そのような等価物は以下の特許請求の範囲に包含されるように意図されている。