ここで、本開示の様々な実施形態が詳細に参照されることになり、その1以上の実施例が図示される。図面に関する以下の説明の中で、同じ参照番号は同じ構成要素を指している。下記において、個々の実施形態に関する違いのみが説明される。各実施例は、本開示の説明のために提供されているが、本開示を限定することが意図されているわけではない。更に、一実施形態の一部として図示且つ説明されている特徴を、他の実施形態で用いてもよく、或いは他の実施形態と併用してもよい。それにより、更に別の実施形態が生み出される。本説明には、このような修正例及び変形例が含まれることが意図されている。
本開示では、「原料物質」という用語が、蒸発し基板の表面上に堆積される材料として理解され得る。例えば、本明細書で説明される実施形態では、基板の表面上に堆積される蒸発した材料が、有機原料物質であり得る。有機材料の非限定的な例は、以下のもののうちの1以上を含む。すなわち、ITO、NPD、Alq3、キナクリドン、Mg/AG、スターバースト材料などである。
本開示では、「流体連通」という用語が、流体連通している2つの要素が、連結を介して流体を交換することができ、2つの要素間の流体の流れが可能となることと理解され得る。一実施例では、流体連通している要素とは、流体が流通し得る中空構造体を含み得る。ある実施形態によれば、流体連通している要素のうちの少なくとも1つは、管のような要素であり得る。
本開示では、「蒸発源」という用語が、基板上に堆積されるべき原料物質を供給する構成として理解され得る。特に、蒸発源は、堆積装置の真空堆積チャンバなどの真空チャンバ内で、基板上に堆積されるべき原料物質を供給するように構成され得る。本明細書で説明される、ある実施形態によれば、蒸発源は、基板上に堆積されるべき原料物質を蒸発させるように構成され得る。例えば、蒸発源は蒸発器すなわち坩堝を含み、坩堝は基板上に堆積されるべき原料物質を蒸発させ、蒸発源は更に分配ユニットを含み、分配ユニットは特に例えば1以上の出口を通して基板に向かう方向へ蒸発した原料物質を解放する。
本開示では、「坩堝」という用語が、堆積されるべき原料物質を供給する又は含む、デバイス又は容器として理解され得る。通常、坩堝は、基板上に堆積されるべき原料物質を蒸発させるために加熱され得る。本明細書の実施形態によれば、坩堝は、それに対して坩堝によって蒸発された原料物質が運ばれ得るところの分配ユニットと流体連通し得る。
「分配ユニット」又は「分配管」は、蒸発した原料物質を供給するためのユニットであり得る。特に、分配ユニットは、坩堝から1以上の出口を通して蒸発した原料物質を基板へ供給するように構成され得る。「分配ユニット」又は「分配管」は、1以上の出口を含み得る。「分配ユニット」又は「分配管」は、例えば、出口が坩堝から離れている又は直接的に隣接しないように、細長いチューブであり得る。
本開示では、「冷却遮蔽構成」という用語が、能動的に冷却されるように構成された遮蔽構成として理解され得る。特に、本明細書で説明される冷却遮蔽構成は、本明細書で説明されるように、基板上に堆積されるべき原料物質の凝縮温度まで冷却されるように構成され得る。例えば、本明細書で説明される冷却遮蔽構成は、50°C未満、特に40°C未満、更に特に30°C未満、例えば近似的に20°Cの温度まで冷却されるように構成され得る。
本開示では、「加熱遮蔽構成」という用語が、能動的に加熱されるように構成された遮蔽構成として理解され得る。特に、本明細書で説明される加熱遮蔽構成は、本明細書で説明されるように、基板上に堆積されるべき原料物質の蒸発温度に相当する温度まで能動的に加熱されるように構成され得る。本明細書で説明される加熱遮蔽構成は、基板上に堆積されるべき原料物質の蒸発温度より上の温度まで能動的に加熱されるようにも構成され得ることが理解されるべきである。
本開示では、「堆積方向」という用語が、本明細書で説明されるように、分配ユニットの1以上の出口を通して供給される蒸発した原料物質の主たる放出方向として理解され得る。特に、本明細書で説明される堆積方向は、水平に対して+/−20度の範囲内に含まれる方向として理解され得る。
図1は、本明細書の実施形態による、蒸発源100の概略図を示している。特に、図1で例示的に示されているように、蒸発源100は、原料物質を蒸発させるように構成された蒸発坩堝104を含む。更に、蒸発源100は、1以上の出口212を有する分配ユニット130を含む。分配ユニット130は、蒸発坩堝104と流体連通している。分配ユニット130の1以上の出口212は、堆積方向101において基板10へ原料物質を供給するように構成されている。更に、蒸発源100は、1以上の開口部221を含む第1の冷却遮蔽構成201を含む。図1で例示的に示されているように、蒸発源100は、第1の冷却遮蔽構成201から距離を置いて設けられた、加熱遮蔽構成202を更に含む。加熱遮蔽構成202は、1以上の開孔222を含む。第1の冷却遮蔽構成201は、分配ユニット130と加熱遮蔽構成202との間に配置されている。更に、図1で例示的に示されている本明細書の実施形態によれば、蒸発源100は、堆積方向101において1以上の出口212から1以上の開口部221及び1以上の開孔222を通って基板10へ至る、原料物質のための経路を画定するように構成されている。
したがって、本明細書で説明される実施形態による蒸発源を提供することによって、マスクのシャドーイング構成を低減させるために、例えば、マスクを通して、基板に供給される蒸発した原料物質の入射角が制限されるように、堆積方向へ加熱遮蔽構成の後ろの所定の放出角度が提供され得る。したがって、基板上に堆積した原料物質の改良された解像度が実現され得る。更に、有益なことに、本明細書で説明される実施形態による蒸発源は、長い時間にわたり安定した堆積プロセス条件が維持され得るように、加熱遮蔽構成の1以上の開孔及び分配ユニットの1以上の出口の詰まりを抑制し又は完全に避けることさえ提供する。これは何故ならば、加熱遮蔽構成の1以上の開孔を通過しない蒸発した原料物質が、蒸発した原料物質が凝縮するところの第1の冷却遮蔽構成へ後方錯乱し、それによって、後方錯乱した原料物質が第1の冷却遮蔽構成上に収集され得るからである。したがって、加熱遮蔽構成の1以上の開孔及び分配ユニットの1以上の出口は、堆積プロセスを通じてクリーンなままである。
図1で例示的に示されているように、加熱遮蔽構成202の1以上の開孔222は、分配ユニット130の1以上の出口212を通して供給される蒸発した原料物質の放出角度(θ)を制限し得る。したがって、本明細書で説明される実施形態によれば、加熱遮蔽構成202が、基板10に向けて分配される蒸発した原料物質の分配コーン(cone)又はプルーム(plume)318の範囲を定めるように構成され得ることを理解すべきである。特に、加熱遮蔽構成202は、加熱遮蔽構成202から反射した点線の矢印によって、図1で例示的に示されているように、蒸発した原料物質の少なくとも一部分を遮断するように構成され得る。通常、加熱遮蔽構成202の1以上の開孔222は、堆積方向101において分配ユニット130の1以上の出口212と位置合わせされるように配置され得る。特に、加熱遮蔽構成202の1以上の開孔222は、加熱遮蔽構成202の後ろで、すなわち、蒸発した原料物質が1以上の開孔222を通過したときに、所定の放出角度(θ)が提供され得るように構成され配置されている。言い換えると、加熱遮蔽構成202は、分配ユニット130の1以上の出口212のうちの何れかから供給される蒸発した原料物質の(本明細書で堆積方向とも称される)主たる放出方向から、30度より上、特に40度より上、例えば45度より上の、所定の放出角度(θ)を有する蒸発した原料物質を遮断するように適合され得る。したがって、本明細書で説明される実施形態による蒸発源を提供することによって、基板の前に設けられたマスクによってもたらされるシャドーイング効果が低減され、それによって、基板上に堆積される原料物質の改良された解像度が実現され得る。
本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る、実施形態によれば、加熱遮蔽構成202は、第1の温度まで加熱されるように構成されている。特に、そこまで加熱遮蔽構成202が加熱され得るところの第1の温度は、堆積されるべき原料物質の蒸発温度に相当し得る。例えば、加熱遮蔽構成202は、加熱要素を含み得る。加熱要素が、加熱遮蔽構成に設置され又は取り付けられ得る。更に又は代替的に、加熱要素は、加熱遮蔽構成の範囲内に配置され得る。例えば、加熱要素は、熱電加熱デバイスであり得る。したがって、堆積されるべき原料物質の蒸発温度以上まで加熱される加熱遮蔽構成を提供することによって、1以上の出口、例えば、ノズルを離れた蒸発した原料物質の分子が、大きな角度で加熱遮蔽構成の1以上の開孔の周りの壁に衝突するが、加熱遮蔽構成に固着することができない。結果として、加熱遮蔽構成の1以上の開孔は、堆積プロセスを通じてクリーンなままであり、加熱遮蔽構成の1以上の開孔の詰まりが避けられ得る。
本明細書で説明される実施形態によれば、加熱遮蔽構成は、約100°Cから約600°Cまでの蒸発温度、特に、約150°Cから約450°Cまでの蒸発温度まで加熱されるように構成され得る。ある実施形態では、加熱遮蔽構成が、例えば、蒸発した有機材料に対して化学的に不活性な材料を含み得る。ある実施形態によれば、加熱遮蔽構成は、ステンレス鋼、水晶ガラス(quartz crystal glass)、Ta、Ti、Nb、DLC、及びグラファイトから成る群から選択された少なくとも1つの材料を含み、又はそれらの材料のうちの少なくとも1つを用いた被覆を含み得る。したがって、加熱遮蔽構成上の蒸発した原料物質の蓄積が妨げられ得る。
図1で例示的に示されているように、本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る実施形態によれば、第1の冷却遮蔽構成201は、分配ユニット130の1以上の出口212を側方から取り囲むように構成され得る。特に、第1の冷却遮蔽構成201は、堆積されるべき原料物質の凝縮温度まで能動的に冷却されるように構成され得る。したがって、第1の冷却遮蔽構成は、加熱遮蔽構成から後方錯乱した蒸発した原料物質を収集するように構成されている。更に、有益なことに、分配ユニットの1以上の出口は、堆積プロセスを通じてクリーンなままであり、分配ユニットの1以上の出口の詰まりが避けられ、それによって、長い時間にわたり安定した堆積プロセス条件が維持され得る。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、第1の冷却遮蔽構成201は、空気、窒素、水、又は他の適切な冷却流体などの、冷却流体のための導管を有する1以上の金属プレートによって設けられ得る。例えば、冷却流体のための導管は、第1の冷却遮蔽構成に取り付けられ、又は第1の冷却遮蔽構成の範囲内に設けられ得る。更に又は代替的に、第1の冷却遮蔽構成は、熱電冷却デバイス、又は第1の冷却遮蔽構成のために適切な任意の他の冷却デバイスを含み得る。ある実施形態によれば、第1の冷却遮蔽構成は、以下のものから成る群から選択された少なくとも1つの材料を含み得る。すなわち、(例えば、Niめっきで覆われた)Cu、Ta、Ti、Nb、DLC、及びグラファイトである。更に、第1の冷却遮蔽構成は、それらの材料のうちの少なくとも1つを用いた被覆を含み得る。
本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る実施形態によれば、分配ユニット130の1以上の出口212は、図1で例示的に示されているように、分配ユニットの加熱壁135内に設けられ得る。例えば、加熱壁135は、加熱要素を含み得る。加熱要素は、加熱壁135に設置され又は取り付けられ得る。更に又は代替的に、加熱要素は、分配ユニットの加熱壁135の範囲内に配置され得る。例えば、加熱要素は、熱電加熱デバイスであり得る。特に、加熱壁135は、そこまで加熱遮蔽構成が加熱されるところの第1の温度に実質的に相当する第2の温度まで加熱されるように構成されている。したがって、加熱壁と加熱遮蔽構成は、実質的に等しい熱膨張を有するように構成され得る。それによって、加熱壁に連結され得る分配ユニットの1以上の出口は、堆積プロセスを通じて加熱遮蔽構成の1以上の開孔に対して位置合わせされたままである。
本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、加熱遮蔽構成202と分配ユニット130の加熱壁135とは、実質的に等しい熱膨張を示すように構成されている。例えば、加熱遮蔽構成202と分配ユニット130の加熱壁135とは、同じ材料から作られ得る。更に又は代替的に、上述されたように、加熱遮蔽構成202及び/又は分配ユニット130の加熱壁135は、加熱遮蔽構成202の熱膨張と加熱壁135の熱膨張とが等しくなるように加熱されるような、加熱要素を含み得る。例えば、加熱遮蔽構成202が、それから加熱壁135が作られるところの材料よりも高い熱膨張を有する材料から作られている場合には、等しい熱膨張を提供するために、分配ユニット130の加熱壁135が、加熱遮蔽構成202よりも高い温度まで加熱され得る。したがって、有益なことに、加熱壁に連結され得る分配ユニットの1以上の出口の位置は、堆積プロセスを通じて加熱遮蔽構成の1以上の開孔の位置に対して位置合わされたままである。
例示的に図2を参照して、本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る実施形態によれば、蒸発源100の加熱遮蔽構成202は、連結要素232を介して、分配ユニット130の加熱壁135と連結され得る。したがって、分配ユニットの1以上の出口の位置と加熱遮蔽構成の1以上の開孔の位置との位置合わせは改良され得る。
ある実施態様によれば、連結要素232は、分配ユニット130の加熱壁135と加熱遮蔽構成202との間の距離を調整するように構成され得る。例えば、連結要素232は、加熱壁135に対して加熱遮蔽構成202を動かすように構成され得る。したがって、分配ユニット130の加熱壁135と加熱遮蔽構成202との間の距離を調整することによって、加熱遮蔽構成の後ろの蒸発した原料物質の放出角度(θ)が調整され得ることが理解されるべきである。例えば、分配ユニット130の加熱壁135と加熱遮蔽構成202との間の距離を増加させることによって、加熱遮蔽構成の後ろの蒸発した原料物質の放出角度(θ)が低減され得る。したがって、加熱遮蔽構成と基板との間に設けられるマスクのシャドーイング効果が低減され、基板上に堆積した原料物質の改良された解像度がもたらされ得る。
本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る実施形態によれば、蒸発源100は、図2で例示的に示されているように、第2の冷却遮蔽構成203を含む。特に、第2の冷却遮蔽構成203は、堆積方向101において加熱遮蔽構成202の後ろに配置され得る。図2で例示的に示されているように、第2の冷却遮蔽構成203は、堆積方向101において加熱遮蔽構成202の1以上の開孔222と位置合わされるように配置された、1以上の開口部223を含む。したがって、堆積方向に加熱遮蔽構成の後ろに配置される第2の冷却遮蔽構成を提供することによって、マスク20及び/又は基板10における熱負荷が低減され得る。それは、基板上に堆積した原料物質の改良された解像度を実現するために有益であり得る。
本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る実施形態によれば、分配ユニット130の1以上の出口212は、図2で例示的に示されているように、1以上のノズル125である。特に、1以上のノズル125は、堆積方向101に沿って延在するように配置され構成され得る。更に特に、1以上のノズル125は、第1の冷却遮蔽構成201の1以上の開口部221から突出するように配置され構成され得る。例えば、1以上のノズル125は、基板に向かう方向、例えば、堆積方向101において、2mm以上、特に4mm以上、更に特に5mm以上の距離だけ、第1の冷却遮蔽構成201の1以上の開口部221から突出し得る。したがって、分配ユニットの1以上の出口は、長い時間にわたり安定した堆積プロセス条件が維持され得るように、抑制され又は除去さえされ得る。
図3Aから図3Cは、本明細書で説明される実施形態による、蒸発源の部分を示している。図3Aで示されるように、蒸発源は、分配ユニット130又は分配管106、及び蒸発坩堝104を含み得る。例えば、分配ユニット130又は分配管106は、加熱ユニット215を有する細長いチューブであり得る。蒸発坩堝は、坩堝加熱要素225によって蒸発されるべき有機材料などの原料物質のための容器であり得る。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る実施形態によれば、ノズルなどの複数の開口部及び/又は出口が、蒸発源の長さ方向に沿って配置され得る。特に、複数の開口部及び/又は出口は、分配ユニット又は分配管の長さ方向に沿って配置され得る。代替的な実施形態によれば、蒸発源の長さ方向及び/又は分配ユニット、例えば、分配管の長さに沿って延在する1つの細長い開口部が設けられ得る。例えば、細長い開口部は、スリットとすることができる。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、分配ユニット、例えば、分配管が長さ方向へ本質的に垂直に延在する。例えば、分配ユニット又は分配管の長さは、少なくとも堆積装置の中で堆積されるべき基板の高さに相当する。多くの場合では、分配ユニットの長さが、堆積されるべき基板の高さよりも、少なくとも10%又は更に20%だけ長くなる。それは、基板の上端及び/又は基板の下端における均一な堆積を可能にする。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わせ得る、ある実施形態によれば、分配ユニット、特に、分配管の長さは、1.3m以上、例えば、2.5m以上であり得る。図3Aで示されているように、一構成によれば、蒸発坩堝104は、分配ユニット130又は分配管106の下端において設けられている。通常、原料物質は、蒸発坩堝104の中で蒸発する。蒸発した原料物質は、分配管の底に入り、分配管内の複数の開口部を通して本質的に側方へ、例えば、本質的に垂直に方向付けられた基板へ向けて誘導される。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、複数の出口、例えば、分配ユニットの1以上の出口は、水平に対して+/−20度である主たる放出方向を有するように配置されている。ある特定の実施形態によれば、主たる放出方向は、僅かに上方に(例えば、3度から7度上方になど、水平から15度までの範囲内で上方に)方向付けられていてもよい。同様に、望ましくない粒子の発生を低減させ得るように、蒸発方向に対して実質的に垂直となるように基板を僅かに傾斜させてもよい。
図3Bは、特に、蒸発坩堝104に連結された分配ユニット130、例えば、分配管106の蒸発源の一部分の拡大された概略図を示している。蒸発坩堝104と分配管106との間の連結を提供するように構成された、フランジユニット233が設けられ得る。例えば、蒸発坩堝と分配ユニットが、例えば、蒸発源の動作のために、フランジユニットで分離及び連結又は組み立てできる分離したユニットとして提供される。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、分配ユニット130、例えば、分配管106は内部空洞210を有している。更に、加熱ユニット215が、分配ユニット130、特に、分配管106を加熱するために設けられ得る。蒸発坩堝104によって供給された蒸発した原料物質が、分配ユニット130、例えば、分配管106の壁の内側部分において凝縮しないような温度まで、分配ユニット130を加熱することができる。図3Bで例示的に示されているように、2つ以上の熱シールド217が、分配ユニット130のチューブ周囲に設けられ得る。熱シールドは、加熱ユニット215によって提供された熱エネルギーを、内部空洞210に向けて反射し返すように構成されている。したがって、熱シールド217が有益に熱損失を低減させるので、分配ユニット130、例えば、分配管106を加熱するためのエネルギー、すなわち、加熱ユニット215へ提供されるエネルギーが低減され得る。他の分配ユニット及び/又はマスク若しくは基板への熱伝達が低減され得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、熱シールド217は、2つ以上の熱シールド層、例えば、10の熱シールド層などの、5つ以上の熱シールド層を含むことができる。
通常、図3Bで示されるように、熱シールド217は、分配ユニット130、例えば、分配管106内の出口212の位置において開口部を含む。図3Bで示されている蒸発源の拡大図は、4つの出口を示している。出口212は、分配ユニット130又は分配管106の長さ方向に沿って設けられ得る。本明細書で説明されるように、分配ユニット130又は分配管106は、内部に配置された(本明細書で1以上の出口とも称される)複数の開口部を有する、直線的な分配ユニットとして、特に、直線的な分配管として設けられ得る。例えば、分配管は1つの出口を有し得る。例えば、分配管は、分配ユニットの長さ方向に沿って配置された40、50、又は54の出口などの、30を上回る出口を有していてもよい。本明細書の実施形態によれば、出口は、互いから間隔を空けられ得る。例えば、出口は、1cm以上の距離、例えば、1cmから3cmまでの距離など、例えば、2cmの距離によって間隔を空けられ得る。
本明細書で理解されるように、分配ユニット、例えば、分配管は、筐体、空洞、又は管を有している。その中へ、例えば、蒸発坩堝から材料が供給又は誘導され得る。分配ユニットは、分配ユニット内の圧力が分配ユニットの外側より高くなるように、複数の開口部(又は細長いスリット)を有し得る。例えば、分配ユニット内の圧力は、分配ユニットの外側の圧力よりも少なくとも1桁高くすることができる。
動作中に、分配ユニット130、例えば、分配管106は、フランジユニット233において蒸発坩堝104に連結されている。蒸発坩堝104は、蒸発されるべき原料物質を受け入れ、原料物質を蒸発させるように構成されている。図3Bは、蒸発坩堝104のハウジングを通る断面図を示している。図3Bで例示的に示されているように、例えば、蒸発坩堝の上側部分において、蒸発坩堝104の筐体を閉じるためのプラグ252、蓋、カバーなどを使用して閉じられ得る、リフィル開口部が設けられ得る。
図3Bを例示的に参照すると、外側坩堝加熱要素225が、蒸発坩堝104の筐体内に設けられ得る。外側坩堝加熱ユニット225は、蒸発坩堝104の壁の少なくとも一部分に沿って延在し得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、更に又は代替的に、1以上の中央加熱要素が設けられ得る。図3Bは、2つの中央加熱要素を示している。第1の中央加熱要素226と第2の中央加熱要素228は、それぞれ、中央加熱要素に電力を供給するための第1の導体229と第2の導体230を含み得る。
本明細書で説明された、ある実施形態によれば、シールド217及びシールド227などの熱シールドを蒸発源に設けることができる。熱シールドは、蒸発源からのエネルギー損失を低減させ得る。それは、原料物質を蒸発させるために蒸発源によって消費される全体のエネルギーも低減させる。しかし、更なる一態様として、特に、有機材料の堆積について、蒸発源から発した熱放射、殊に、堆積中のマスクと基板に向けられた熱放射が低減され得る。特に、マスクされた基板上での有機材料の堆積について、更には、ディスプレイ製造について、基板及びマスクの温度は、正確に制御される必要がある。蒸発源から発する熱放射は、例えば、熱シールド217及び熱シールド227などの、熱シールドによって低減され又は避けられ得る。
これらのシールドは、蒸発源の外側への熱放射を低減させるための幾つかのシールド層を含むことができる。更なる選択肢として、熱シールドは、空気、窒素、水又は他の適切な冷却流体などの流体によって能動的に冷却されるシールド層を含み得る。本明細書で説明されるまた更なる実施形態によれば、1以上の熱シールドは、蒸発源のそれぞれの部分を取り囲む、例えば、分配管106及び/又は蒸発坩堝104を取り囲む、金属板を含むことができる。本明細書の実施形態によれば、例えば、金属板は、0.1mmから3mmの厚さを有することができ、鉄合金(SS)及び非鉄金属(Cu、Ti、Al)から成る群から選択された少なくとも1つの材料から選択されることができ、及び/又は、例えば、0.1mm以上の間隙によって、互いに間隔が空けられ得る。
本明細書で説明される、ある実施形態によれば、図3A及び図3Bに関連して例示的に示されているように、蒸発坩堝104が、分配ユニット130の下側に設けられている。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、また更なる実施形態によれば、分配ユニット130の中央部分において、又は分配ユニットの下端と分配ユニットの上端との間の別の位置において、蒸気導管242が設けられてもよい。
図3Cは、分配管106と分配管の中央部分において設けられた蒸気導管242とを有する、蒸発源の一実施例を示している。蒸発坩堝104内で生成された蒸発した原料物質は、蒸気導管242を通して分配管106の中央部分へ誘導される。蒸発した原料物質は、複数の出口212を通って分配管106を出て行く。分配管106は、本明細書で説明される他の実施形態に関連して説明されるように、支持体102によって支持される。本明細書のまた更なる実施形態によれば、2つ以上の蒸気導管242が、分配管106の長さに沿った種々の位置において設けられ得る。蒸気導管242は、1つの蒸発坩堝に連結されていてもよく、又は幾つかの蒸発坩堝に連結されていてもよい。例えば、各蒸気導管242は、対応する蒸発るつぼ104を有し得る。代替的には、蒸発坩堝104が、分配管106に連結されている2つ以上の蒸気導管242と流体連通し得る。
本明細書で使用される際に、「分配管」という用語は、蒸発した原料物質を誘導し供給するための管として理解され得る。特に、分配管は、蒸発した原料物質を坩堝から分配管内の複数の(開口部などの)出口へ誘導し得る。本明細書で使用される際に、「複数の出口」という用語は、通常、少なくとも2つ以上の出口を含む。本明細書の実施形態によれば、分配管は、第1の特に長手方向に延在する直線的な分配管であり得る。本明細書で説明される実施形態では、長手方向が、通常、分配管の長さ方向を指す。ある実施形態では、分配管が、円筒形状を有する管を含み得る。円筒は、円状の底形状又は任意の他の適切な底形状、例えば、三角形状を有し得る。
例えば、分配管は、中空の円筒であり得る。「円筒」という用語は、円状の底形状、円状の上形状、及び、上側の円と下側の円を連結する湾曲した表面領域又は外郭を有するものとして、一般的に理解され得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、更なる又は代替的な実施形態によれば、円筒という用語は、数学的意味において、任意の底形状、それと同一の上形状、及び上形状と下形状を連結する湾曲した表面領域又は外郭を有するものとして、更に理解することができる。円筒は、必ずしも円状の断面を有する必要はない。
図4Aは、本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る、本明細書の実施形態による、蒸発源の一部分の概略的な側面図を示している。図4Aで示されているように、分配ユニット130の1以上の出口212は、例えば、マスク20を通して、堆積方向101において基板10へ原料物質を供給するように構成されている。更に、1以上の開口部221を含む第1の冷却遮蔽構成201が、第1の冷却遮蔽構成201から距離を置いて設けられた加熱遮蔽構成202によって遮断された蒸発した原料物質を収集するために設けられている。加熱遮蔽構成202は、1以上の出口212を通して供給された蒸発した原料物質の放出角度(θ)を制限するための1以上の開孔222を含む。更に、堆積方向101において加熱遮蔽構成202の後ろに配置された第2の冷却遮蔽構成203が設けられている。第2の冷却遮蔽構成203は、空気、窒素、水、又は他の適切な冷却流体などの、冷却流体のための導管を有する1以上の金属プレートによって設けられ得る。例えば、冷却流体のための導管は、第2の冷却遮蔽構成に取り付けられ、又は第2の冷却遮蔽構成の範囲内に設けられ得る。更に又は代替的に、第2の冷却遮蔽構成は、熱電冷却デバイス、又は第2の冷却遮蔽構成のために適切な任意の他の冷却デバイスを含み得る。図4Aで例示的に示されているように、第2の冷却遮蔽構成203は、堆積方向101において加熱遮蔽構成202の1以上の開孔222と位置合わされるように配置された、1以上の開口部223を含む。したがって、図4Aで示されているように、蒸発源100は、堆積方向101において1以上の出口212から1以上の開口部221及び1以上の開孔222を通って基板へ至る、原料物質のための経路を画定するように構成されている。1以上の出口212から供給される蒸発した原料物質のうちの一部分は、加熱遮蔽構成202によって遮断される。それによって、加熱遮蔽構成202の後ろの所定の放出角度(θ)が提供され得る。
図4Bを例示的に参照すると、本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、1以上の出口212のうちの少なくとも1つの出口、特に、1以上の出口の各々には、個別の加熱遮蔽構成202及び/又は個別の第2の冷却遮蔽構成203が設けられ得る。例えば、1以上の出口212は、それに対して本明細書で説明される実施形態による個別の加熱遮蔽構成202及び/又は個別の第2の冷却遮蔽構成203が設けられるところの、1以上のノズルであり得る。例えば、図5では、1つの出口212に個別の加熱遮蔽構成202と個別の第2の冷却遮蔽構成203が設けられた、例示的な実施形態が示されている。
図5は、本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る、本明細書の更なる実施形態による、蒸発源の概略的な上面図を示している。不必要な繰り返しを避けるために、図1、図2、及び図4で示された実施形態に対する相違のみが説明される。図5で示されている蒸発源は、三角形状の横断面を有する、分配管106などの、分配ユニット130を含む。分配ユニットの壁は、壁に取り付けられ又は装着された加熱要素380によって加熱され得る。分配ユニットの内部から分配ユニットの外部への熱放射を低減させるために、分配ユニットを取り囲んだ外側シールド302が設けられ得る。通常、外側シールド302は冷却され得る。例えば、外側シールドは、外側シールドに取り付けられた又は外側シールドの範囲内に設けられた、水などの冷却流体のための導管を有する金属プレートによって提供され得る。更に又は代替的に、外側シールドを冷却するために、熱電冷却デバイス又は別の冷却デバイスが設けられ得る。
図5を例示的に参照すると、本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、更なる冷却シールド構成211が設けられ得る。特に、更なる冷却シールド構成211は、1以上の出口のうちの出口の周りから横方向に距離を置いて設けられ得る。特に、更なる冷却遮蔽構成211は、図5で例示的に示されているように、堆積方向101において少なくとも部分的に延在し得る。例えば、更なる冷却遮蔽構成211は、堆積方向へ延在する主たる部分を有するL形状部材であり得る。第1の冷却遮蔽構成に類似して、更なる冷却遮蔽構成211は、本明細書で説明されるように、基板上に堆積されるべき原料物質の凝縮温度まで冷却されるように構成され得る。したがって、加熱遮蔽構成の開孔を通過しない蒸発した原料物質は、更なる冷却遮蔽構成211及び/又は第1の冷却遮蔽構成201に対して後方錯乱し、それらの所で蒸発した原料物質が凝縮すると理解される。それによって、後方錯乱した原料物質は、更なる冷却遮蔽構成及び/又は第1の冷却遮蔽構成上に収集され得る。
本明細書で説明される、ある実施形態では、図5で例示的に示されているように、基板が、マスク20、例えば、シャドーマスクを通して基板10上に堆積した蒸発した原料物質を用いて処理され得る。例えば、インチ当たり800ピクセルより上の高い解像度での堆積のために、基板の表面において形成される蒸発した原料物質の各ピクセルは、通常、蒸発源の出口のうちの2つ以上から放出された蒸発した原料物質によって形成される。例えば、蒸発源の1以上の出口のうちの10個からの蒸発した原料物質が、基板の表面において形成されるピクセルの各々の形成に加わる。本明細書で説明される実施形態は、特に、高い解像度のディスプレイの生産に有益であることが理解されるべきである。特に、マスクにおける蒸発した原料物質の放出角度(θ)を制限するために、1以上の出口から供給される蒸発した原料物質のプルームの放出角度に応じて、蒸発した原料物質を遮断するように構成された、蒸発源を提供することによって、マスクのシャドーイング効果が低減され、基板上に堆積した原料物質の改良された解像度がもたらされる。
本明細書で説明される実施形態では、「1以上の出口からの蒸発した原料物質のプルームの角度」は、蒸発源の任意の数の出口の各々からの蒸発した材料のプルームの角度を含むものとして、当業者によって理解されるべきである。
図6は、本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る、本明細書のまた更なる実施形態による、蒸発源の概略的な上面図を示している。不必要な繰り返しを避けるために、図5で示された実施形態に対する相違のみが説明される。図6は、分配ユニットに隣接し且つ断熱材479を介して分配ユニットに連結された、蒸発器制御ハウジング402にわたり設けられた、3つの分配ユニット、例えば、3つの分配管を有する一実施形態を示している。蒸発器制御ハウジングは、蒸発器制御ハウジング内で大気圧を維持するように構成され、且つスイッチ、バルブ、コントローラ、冷却ユニット、冷却制御ユニット、加熱制御ユニット、電源、及び測定デバイスから成る群から選択された少なくとも1つの要素を収容するように構成されている。本明細書の実施形態では、蒸発源を操作するための構成要素が、大気圧下で蒸発坩堝及び分配ユニットの近くに設けられ、蒸発源と共に堆積装置を通って移動することができる。
本明細書の実施形態では、1以上の出口が、分配管として構成され得る分配ユニット、例えば、分配管106、107、108の各々の長さに沿って分散され得る。各分配ユニットは、(図6で示されていない)蒸発坩堝と流体連通している。各分配ユニット、例えば、分配管106、107、108の複数の開口部の各々は、蒸発した原料物質に対する主たる放出方向101A、101B、101Cを有する。分配ユニットの形状が本質的に三角形であるため、3つの分配ユニットから生じる蒸発コーン又はプルームは、互いに接近しており、それによって、異なる分配ユニット及び出口からの原料物質の混合が改良され得る。図6で示されている例示的な実施形態の加熱遮蔽構成202は、上述の図1、図2、図4、及び図5に関連して説明されたのと同様のやり方で、分配管、例えば、分配管106、107、108の各々から、基板10及び/又はマスク20に向けて供給された蒸発した原料物質の分配コーン又はプルームの範囲を定める。
上述のことに照らして考えると、本明細書で説明される蒸発源の実施形態は、例えば、マスクを通して、基板に供給される蒸発した原料物質の入射角を制限するように構成されていることが理解されるべきである。堆積されるべき原料物質の蒸発温度以上まで加熱され、且つ、主たる放出方向から、30度よりも上の、特に、40度よりも上の、例えば、45度より上の所定の放出角度(θ)を有する蒸発した原料物質を遮断するように適合された、加熱遮蔽構成を提供することによって、基板に供給される蒸発した原料物質の入射角は、例えば、マスクを通って、マスクのシャドーイング効果を低減させるために制限され得る。したがって、基板上に堆積した原料物質の改良された解像度が提供され得る。更に、堆積されるべき原料物質の凝縮温度まで冷却されるように構成され、且つ、分配ユニットの1以上の出口の周り及び後ろに配置された、第1の冷却遮蔽構成を提供することによって、加熱遮蔽構成から後方錯乱した蒸発した原料物質が収集され、それによって、分配ユニットの1以上の出口の詰まりが避けられ得る。それに照らして考えると、小さい角度でノズルを離れる蒸発した原料物質の分子は、開孔を通り抜けるだろう。大きい角度で1以上の出口、例えば、ノズルを離れる分子は、加熱遮蔽構成の1以上の開孔の周りの壁に衝突するが、加熱遮蔽構成に固着しない。何故ならば、加熱遮蔽構成は、堆積されるべき原料物質の蒸発温度以上に加熱されているからである。その代わりに、分子は、後方錯乱し、ノズルの周りに配置された第1の冷却遮蔽構成に衝突する。したがって、蒸発した原料物質、例えば、OLED生産のために使用される蒸発した原料物質は、第1の冷却遮蔽構成において凝縮する。結果として、後方錯乱した蒸発した原料物質は、第1の冷却遮蔽構成上に収集される。それによって、加熱遮蔽構成の1以上の開孔及び分配ユニットの1以上の出口は、クリーンなままであり、それによって、詰まりが抑制され又は完全に除去さえされ得る。したがって、本明細書で説明される実施形態は、長い時間にわたり安定したプロセス条件を提供する。
図7は、本明細書で説明される任意の実施形態による、蒸発源100を含む、真空チャンバ110内で原料物質を堆積させるための堆積装置150の概略的な上面図を示している。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、蒸発源は、並進運動及び軸周囲での回転のために構成される。本明細書の典型的な実施形態によれば、蒸発源は、1以上の蒸発坩堝、及び1以上の分配ユニット、例えば、1以上の分配管を有し得る。例えば、図7で示される蒸発源は、2つの蒸発坩堝104と2つの分配管130を含む。図7で示されているように、第1の基板121と第2の基板122が、蒸発した原料物質を受けるために真空チャンバ110内に設けられている。
本明細書の実施形態によれば、基板をマスキングするためのマスクアセンブリが、基板と蒸発源との間に設けられ得る。マスクアセンブリは、マスク、及びマスクを所定の位置に保持するためのマスクフレームを含み得る。本明細書の実施形態では、1以上の更なる軌道が、マスクアセンブリを支持し配置するために設けられていてもよい。例えば、図7で示される実施形態は、蒸発源100と第1の基板121との間に配置された第1のマスクフレーム131によって支持された第1のマスク133と、蒸発源100と第2の基板122との間に配置された第2のマスクフレーム132によって支持された第2のマスク134とを有する。第1の基板121と第2の基板122は、真空チャンバ110内の(図では示されていない)それぞれの移送軌道上に支持され得る。
図7は、本明細書の実施形態による、加熱遮蔽構成202を更に示し、加熱遮蔽構成202は、本明細書で説明されるように、堆積方向への加熱遮蔽構成の後ろの蒸発した原料物質の放出角度(θ)を制限するために、1以上の出口から供給される蒸発した原料物質のプルームの放出角度に応じて蒸発した原料物質を遮断するように設けられている。本明細書の実施形態では、OLED製造システムなどにおいて、基板上に材料を堆積させるためにマスクが使用されるならば、マスクは、約30μm以下又は約20μmの断面の寸法(例えば、断面の最小寸法)を有するピクセル開口部などの、約50μm×50μm以下のサイズを有するピクセル開口部を有するピクセルマスクであり得る。一実施例では、ピクセルマスクが、約40μmの厚さを有し得る。マスクの厚さとピクセル開口部のサイズを考慮すると、シャドーイング効果が現れ得る。シャドーイング効果によって、マスク内のピクセル開口部の壁が、ピクセル開口部を影で覆う。本明細書で説明される蒸発源を提供することによって、シャドーイング効果は低減され得ることが理解されるべきである。したがって、基板上に堆積した原料物質の改良された解像度が実現され得る。
本明細書で説明される実施形態によれば、基板は、本質的に垂直位置において原料物質を用いて被覆され得る。通常、分配管は、本質的に垂直に延在する線源を提供する。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、本明細書で説明される実施形態では、「垂直」という用語が、特に、基板の配向に対して言及するときに、垂直方向から20度以下、例えば、10度以下の偏差を許容すると理解される。例えば、垂直方向からの幾らかの偏差を有する基板支持体がより安定した基板位置をもたらし得るので、この偏差が提供され得る。しかし、原料物質の堆積中の本質的に垂直な基板の配向は、水平な基板の配向とは異なると考えられる。特に、基板の表面は、一方の基板寸法に対応する1つの方向に延びる線源、及び他方の基板寸法に対応する他方の方向に沿った並進運動によって被覆される。
図7で示されている蒸発源100は、軌道、例えば、(図では示されていない)環状軌道又は直線的なガイド120の上において、堆積装置150の真空チャンバ110内に設けられ得る。軌道又は直線的なガイド120は、蒸発源100の並進移動のために構成されている。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、種々の実施形態によれば、並進運動のためのドライブが、真空チャンバ110又はそれらの組み合わせの範囲内で、トラック又は直線的なガイド120において、蒸発源100内に設けられ得る。
図7は、バルブ105、例えば、ゲートバルブを更に示している。バルブ105は、(図では示されていない)隣接する真空チャンバに対する真空密封を可能にする。本明細書の実施形態によれば、バルブ105は、基板又はマスクの真空チャンバ110の中への且つ/又は真空チャンバ110からの移送のために開かれ得る。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、ある実施形態によれば、保守真空チャンバ111などの更なる真空チャンバが、真空チャンバ110に隣接して設けられる。真空チャンバ110と保守真空チャンバ111は、バルブ109によって連結され得る。バルブ109は、真空チャンバ110と保守真空チャンバ111との間の真空密封を開閉するように構成されている。本明細書の実施形態によれば、蒸発源100は、バルブ109が開放状態にある間、保守真空チャンバ111に移送することができる。その後、バルブは、真空チャンバ110と保守真空チャンバ111との間に真空密封を提供するよう閉じることができる。バルブ109が閉鎖されたならば、保守真空チャンバ111は、真空チャンバ110内の真空を破壊せずに、蒸発源100の保守のために通気及び開放することができる。
説明される材料堆積装置は、例えば、2以上の有機材料などの2以上の原料物質が同時に蒸発される処理方法を含むOLEDデバイス製造のための用途を含む、様々な用途のために使用され得る。図7で示されている実施例では、2つ以上の分配ユニットと対応する蒸発坩堝とが、互いに隣り合って設けられている。
図7で示されている実施形態は、堆積装置に可動蒸発源を設けているが、当業者であれば、上述の実施形態は、処理中に基板が移動する堆積装置にも適用され得ることを理解するだろう。例えば、被覆されるべき基板は、静止した材料堆積構成に沿って誘導され、駆動され得る。
本明細書で説明される実施形態は、特に、例えば、大きい面積の基板上でのOLEDディスプレイ製造のための、有機材料の堆積に関する。ある実施形態によれば、大きい面積の基板又は1以上の基板を支持するキャリアは、少なくとも0.174m2のサイズを有し得る。例えば、堆積システムは、約1.4m2の基板(1.1m×1.3m)に対応するGEN5、約4.29m2の基板(1.95m×2.2m)に対応するGEN7.5、約5.7m2の基板(2.2m×2.5m)に対応するGEN8.5、又は更に約8.7m2の基板(2.85m×3.05m)に対応するGEN10の基板などの大きい面積の基板を処理するように適合され得る。GEN11及びGEN12のような更に次の世代、並びにそれに相当する基板面積を同様に実装することができる。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、本明細書の実施形態によれば、基板の厚さは、0.1から1.8mmまでであり、この基板のための保持構成は、そのような基板の厚さに適合され得る。しかし、特に、基板の厚さは、約0.9mm以下(0.5mm又は0,3mmなど)であり得る。保持構成は、このような基板の厚さに適合されている。通常、基板は、材料堆積に適した任意の材料から作られ得る。例えば、基板は、ガラス(例えば、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラスなど)、金属、ポリマー、セラミック、複合材料、炭素繊維材料、又は堆積プロセスによって被覆できる任意の他の材料若しくは材料の組合せからなる群から選択された材料から作られ得る。
図8Aは、本明細書で説明される実施形態による、基板上に原料物質を堆積させる方法800を示す概略的なブロック図を示している。該方法は、原料物質を蒸発させること(810)、及び蒸発した原料物質を基板へ付けること(820)を含む。更に、蒸発した原料物質を基板に付けること(820)は、分配ユニットの1以上の出口を通して堆積方向へ蒸発した原料物質を供給すること(821)、並びに第1の冷却遮蔽構成の1以上の開口部及び加熱遮蔽構成の1以上の開孔を通して蒸発した原料物質を送ること(822)を含む。特に、本明細書で説明される原料物質を堆積させる方法の実施形態は、本明細書で説明される実施形態による、蒸発源を採用することによって実行される。
本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る、本明細書の実施形態によれば、基板上に原料物質を堆積させる方法は、加熱遮蔽構成を、堆積されるべき原料物質の蒸発温度以上まで加熱することを含み得る。したがって、加熱遮蔽構成上の蒸発した原料物質の蓄積が妨げられ得る。特に、加熱遮蔽構成の1以上の開孔の詰まりが抑制され又は完全に除去さえされ得る。
図8Bを例示的に参照すると、本明細書で説明される任意の他の実施形態と組み合わされ得る、更なる実施形態によれば、該方法は、加熱遮蔽構成によって遮断された蒸発した原料物質の一部分を第1の冷却遮蔽構成上に収集すること(830)を含み得る。したがって、分配ユニットの1以上の出口は、堆積プロセスを通じてクリーンなままであり、分配ユニットの1以上の出口の詰まりが避けられ又は完全に除去さえされ得る。それによって、長い時間にわたり安定した堆積プロセス条件が維持され得る。
したがって、上述のことに照らしてみると、本明細書で説明される基板上に原料物質を堆積させる方法は、加熱遮蔽構成の1以上の開孔及び分配ユニットの1以上の出口の詰まりを抑制すること又は完全に除去することさえ提供する。それによって、長い時間にわたり安定した堆積プロセス条件が実現され得る。更に、本明細書で説明される基板上に原料物質を堆積させる方法の実施形態は、例えば、高い解像度のディスプレイ、特に、高い解像度のOLEDディスプレイの生産のために、シャドーイング効果を低減させること、及び基板上に堆積した原料物質の改良された解像度を提供する。
本明細書では諸例を用いて、ベストモードを含めて本開示を開示し、又は当業者が本開示の主題を実施することを、任意のデバイス又はシステムを作製し且つ使用すること、及び組み込まれている任意の方法を実施することを含めて可能にしている。前述において様々な特定の実施形態を開示してきたが、上述した実施形態の相互に非排他的な特徴は、互いに組み合わせることが可能である。特許性のある範囲は特許請求の範囲によって規定され、その他の実施例は、それが特許請求の範囲の文字通りの言葉と相違しない構造要素を有する場合、又は特許請求の範囲の文字通りの言葉とは実質的な違いがない等価な構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあるものとする。