JP2018135974A - トルク伝達装置及び動作補助装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トルク伝達装置の可撓性ケーブルの伸長を検出可能なトルク伝達装置及び動作補助装置を提供する。
【解決手段】トルク伝達装置は、中間部が従動プーリに巻き付けられ、両端側がそれぞれ第1の駆動プーリ及び第2の駆動プーリに固定された可撓性ケーブルと、従動プーリよりも第1の駆動プーリ側に導出された可撓性ケーブルの基準位置に関連する第1の位置情報、及び、従動プーリよりも第2の駆動プーリ側に導出された可撓性ケーブルの基準位置に関連する第2の位置情報を取得する取得部と、第1の位置情報及び第2の位置情報に基づいて可撓性ケーブルの伸長を検出する伸長検出部と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】トルク伝達装置は、中間部が従動プーリに巻き付けられ、両端側がそれぞれ第1の駆動プーリ及び第2の駆動プーリに固定された可撓性ケーブルと、従動プーリよりも第1の駆動プーリ側に導出された可撓性ケーブルの基準位置に関連する第1の位置情報、及び、従動プーリよりも第2の駆動プーリ側に導出された可撓性ケーブルの基準位置に関連する第2の位置情報を取得する取得部と、第1の位置情報及び第2の位置情報に基づいて可撓性ケーブルの伸長を検出する伸長検出部と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、プーリ及び可撓性ケーブルを用いたトルク伝達装置、及びそのようなトルク伝達装置を備えた動作補助装置に関する。
健常者あるいは障害者の動作を支援あるいは補助する動作補助装置としての人体装着型ロボットが知られている。人体装着型ロボットは、例えば、ユーザに装着される関節部と、ユーザの意図又は動作状態を検出するためのセンサと、関節部に付与するトルクを発生する駆動ユニットと、駆動ユニットの駆動を制御する制御装置とを備えて構成される。一般的に、駆動ユニットは、電気式のモータと、モータの高速回転を人体の動作に適した低速回転に変換する減速機とを備える。変速機は、例えば、1/50〜1/200の変速比で、モータの回転を関節部に伝達する。駆動ユニットは、例えば、ハーモニックドライブ(登録商標)又はウォームギヤとDCモータとを組み合わせて構成される。かかる人体装着型ロボットにおいて、複数のプーリと可撓性ケーブルとを含むトルク伝達装置を用いたロボットがある。プーリ及び可撓性ケーブルを含むトルク伝達装置は、駆動ユニットの配置の自由度を高められるという利点を有する。
ここで、プーリ及び可撓性ケーブルを含むトルク伝達装置においては、可撓性ケーブルの弛み又は伸び(以下、弛み又は伸びを「伸長」ともいう。)が生じると、トルク伝達特性にズレが生じ、伸長が大きくなった場合には可撓性ケーブルの破断に至るという問題がある。このため、可撓性ケーブルの伸長が検出できれば有用であると考えられる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、トルク伝達装置の可撓性ケーブルの伸長を検出可能なトルク伝達装置及び動作補助装置を提供することにある。
本発明のある観点によれば、中間部が従動プーリに巻き付けられ、両端側がそれぞれ第1の駆動プーリ及び第2の駆動プーリに固定された可撓性ケーブルと、従動プーリよりも第1の駆動プーリ側に導出された可撓性ケーブルの基準位置に関連する第1の位置情報、及び、従動プーリよりも第2の駆動プーリ側に導出された可撓性ケーブルの基準位置に関連する第2の位置情報を取得する取得部と、第1の位置情報及び第2の位置情報に基づいて可撓性ケーブルの伸長を検出する伸長検出部と、を備える、トルク伝達装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、両端側がそれぞれ第1の駆動プーリ及び従動プーリに固定された第1の可撓性ケーブルと、両端側がそれぞれ第2の駆動プーリ及び従動プーリに固定された第2の可撓性ケーブルと、第1の可撓性ケーブルの基準位置に関連する第1の位置情報、及び、第2の可撓性ケーブルの基準位置に関連する第2の位置情報を取得する取得部と、第1の位置情報及び第2の位置情報に基づいて第1の可撓性ケーブル及び第2の可撓性ケーブルのうちの少なくとも一方の伸長を検出する伸長検出部と、を備える、トルク伝達装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、上述したいずれかのトルク伝達装置と、相対運動可能に連結されてトルク伝達装置により相対運動が行われる第1のアーム部材及び第2のアーム部材と、を備える、動作補助装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、トルク伝達装置の可撓性ケーブルの伸長を検出することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.トルク伝達装置の全体構成例>
図1を参照して、本実施形態に係るトルク伝達装置10について説明する。図1は、トルク伝達装置10の構成例を示す模式図である。トルク伝達装置10は、可撓性ケーブル9と、第1の駆動プーリ3と、第2の駆動プーリ5と、従動プーリ1と、第1のアクチュエータ11と、第2のアクチュエータ21と、第1の回転センサ13と、第2の回転センサ23と、制御装置30とを備えている。
図1を参照して、本実施形態に係るトルク伝達装置10について説明する。図1は、トルク伝達装置10の構成例を示す模式図である。トルク伝達装置10は、可撓性ケーブル9と、第1の駆動プーリ3と、第2の駆動プーリ5と、従動プーリ1と、第1のアクチュエータ11と、第2のアクチュエータ21と、第1の回転センサ13と、第2の回転センサ23と、制御装置30とを備えている。
可撓性ケーブル9の両端側はそれぞれ第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5に固定され、可撓性ケーブル9の中間部は従動プーリ1に巻き付けられている。具体的に、従動プーリ1から導出された可撓性ケーブル9の一端側の部分9aは第1の駆動プーリ3に固定され、従動プーリ1から導出された可撓性ケーブル9の他端側の部分9bは第2の駆動プーリ5に固定されている。可撓性ケーブル9は、第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5の周囲に複数回巻き付けられて固定されていてもよい。
可撓性ケーブル9としては、例えばスチール製又は合成繊維製のケーブルが用いられる。中でも合成繊維製のケーブルは、スチール製のケーブルに比べて、径が比較的小さなプーリへの巻き付き動作における耐久性に優れていることから、小型化が望まれる装置に適用されるケーブルとしてより好適である。
なお、上記の説明では、可撓性ケーブル9は、一端側の部分9aから他端側の部分9bまで繋がった一本のケーブルであるが、可撓性ケーブル9は、二本に分かれていてもよい。例えば、トルク伝達装置10は、両端側がそれぞれ第1の駆動プーリ3と従動プーリ1とに固定された第1の可撓性ケーブル9aと、両端側がそれぞれ第2の駆動プーリ5と従動プーリ1とに固定された第2の可撓性ケーブル9bとを備えていてもよい。この場合、可撓性ケーブル9a,9bは、第1の駆動プーリ3、第2の駆動プーリ5及び従動プーリ1の周囲に複数回巻き付けられて固定されていてもよい。
第1のアクチュエータ11は、第1の駆動プーリ3を回転駆動する。第2のアクチュエータ21は、第2の駆動プーリ5を回転駆動する。第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21の駆動は、制御装置30の駆動制御部37により制御される。第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21としては、代表的には電気駆動式のロータリーモータが用いられる。この場合、第1のアクチュエータ11の出力軸11aに対して第1の駆動プーリ3が同軸上に固定され、第2のアクチュエータ21の出力軸21aに対して第2の駆動プーリ5が同軸上に固定されている。
第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21は、図示しない減速機構を備えていてもよい。また、第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21は、電気駆動式のリニアモータとリニアモータの直動運動を回転運動に変換するトルク変換機構とを組み合わせたアクチュエータであってもよい。
第1の回転センサ13は、第1の駆動プーリ3の回転角度θ1を検出する。第2の回転センサ23は、第2の駆動プーリ5の回転角度θ2を検出する。第1の回転センサ13及び第2の回転センサ23としては、例えばロータリーエンコーダが用いられるが、これ以外の回転センサであってもよい。第1の回転センサ13により検出される回転角度θ1の情報は、可撓性ケーブル9の一端側の部分9aの基準位置に関連する第1の位置情報の一態様である。また、第2の回転センサ23により検出される回転角度θ2の情報は、可撓性ケーブル9の他端側の部分9bの基準位置に関連する第2の位置情報の一態様である。
第1の位置情報及び第2の位置情報は、可撓性ケーブル9の一端側の部分9a及び他端側の部分9bにそれぞれ適宜設定される基準位置の位置に関連する情報である。可撓性ケーブル9の一端側の部分9aの基準位置は、例えば第1の駆動プーリ3に対する可撓性ケーブル9の一端側の部分9aの先端の固定位置であってもよい。また、可撓性ケーブル9の他端側の部分9bの基準位置は、例えば第2の駆動プーリ5に対する可撓性ケーブル9の他端側の部分9bの先端の固定位置であってもよい。ただし、可撓性ケーブル9の各部分9a,9bの基準位置は適宜設定される不変の位置であれば、先端の固定位置以外の位置であってもよい。
トルク伝達装置10において、第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21のうちの少なくとも一方の駆動により第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5が回転することで、可撓性ケーブル9を介して回転トルクが従動プーリ1に伝達される。これにより、従動プーリ1は、回転トルクを出力可能になっている。
制御装置30は、第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21の駆動を制御する。また、本実施形態に係るトルク伝達装置10において、制御装置30は、可撓性ケーブル9の伸長を検出する。制御装置30の一部又は全部は、例えばマイクロコンピュータ又はマイクロプロセッサユニット等で構成されていてもよく、また、ファームウェア等の更新可能なもので構成されていてもよい。また、制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等であってもよい。
<2.制御装置の構成例及び動作例>
次に、制御装置30の構成例及び動作例について説明する。図1に示したように、制御装置30は、取得部31と、伸長検出部33と、ケーブル伸長特性データベース35と、駆動制御部37とを備える。
次に、制御装置30の構成例及び動作例について説明する。図1に示したように、制御装置30は、取得部31と、伸長検出部33と、ケーブル伸長特性データベース35と、駆動制御部37とを備える。
駆動制御部37は、第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21の駆動を制御する。駆動制御部37は、第1のアクチュエータ11を駆動して第1の駆動プーリ3を回転駆動し、可撓性ケーブル9の一端側の部分9aを第1の駆動プーリ3に巻き取る。これにより、従動プーリ1は、可撓性ケーブルの一端側の部分9aを導出する一方で他端側の部分9bを巻き取る。これに伴って、第2の駆動プーリ5は、可撓性ケーブル9の他端側の部分9bを導出する。
また、駆動制御部37は、第2のアクチュエータ21を駆動して第2の駆動プーリ5を回転駆動し、可撓性ケーブル9の他端側の部分9bを第2の駆動プーリ5に巻き取る。これにより、従動プーリ1は、可撓性ケーブルの他端側の部分9bを導出する一方で一端側の部分9aを巻き取る。これに伴って、第1の駆動プーリ3は、可撓性ケーブル9の一端側の部分9aを導出する。
第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5から可撓性ケーブル9の各部分9a,9bが導出される際に、第1の駆動プーリ3に連動する第1のアクチュエータ11又は第2の駆動プーリ5に連動する第2のアクチュエータ21の回転抵抗が作用する。このため、駆動制御部37により第1のアクチュエータ11又は第2のアクチュエータ21の駆動が制御されると、可撓性ケーブル9の各部分9a,9bには一定の張力が発生する。
第1の駆動プーリ3への可撓性ケーブル9の巻き付き半径r1と第2の駆動プーリ5への可撓性ケーブル9の巻き付き半径r2とが同一である場合、第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5を同一の回転速度でそれぞれ回転させて可撓性ケーブル9を巻き取ることによって、従動プーリ1はいずれかの方向に略同一の回転速度で軸回転する。換言すると、第1の駆動プーリ3への可撓性ケーブル9の巻き付き半径r1と第2の駆動プーリ5への可撓性ケーブル9の巻き付き半径r2とが同一である場合、第1の駆動プーリ3の回転量と第2の駆動プーリ5の回転量とは略同一になる。ただし、可撓性ケーブル9に伸長が生じた場合には、当該伸長量ΔLに相当する分、回転量に差が生じることになる。
取得部31は、可撓性ケーブル9の一端側の部分9aの基準位置に関連する第1の位置情報、及び、可撓性ケーブル9の他端側の部分9bの基準位置に関連する第2の位置情報を取得する。上述のとおり、本実施形態において制御装置30の取得部31は、第1の回転センサ13のセンサ信号に基づいて、第1の位置情報として第1の駆動プーリ3の回転角度θ1の情報を取得する。また、取得部31は、第2の回転センサ23のセンサ信号に基づいて、第2の位置情報として第2の駆動プーリ5の回転角度θ2の情報を取得する。
伸長検出部33は、取得部31が取得した第1の位置情報及び第2の位置情報に基づいて可撓性ケーブル9の伸長を検出する。例えば第1の駆動プーリ3への可撓性ケーブル9の巻き付き半径r1と第2の駆動プーリ5への可撓性ケーブル9の巻き付き半径r2とが同一である場合、伸長検出部33は、第1の位置情報としての第1の駆動プーリ3の回転角度(以下、「第1の回転角度」ともいう。)θ1と、第2の位置情報としての第2の駆動プーリ5の回転角度(以下、「第2の回転角度」ともいう。)θ2との差Δθ(例えば「θ2−θ1」)に基づいて、可撓性ケーブル9の伸長を検出する。
具体的に、例えばトルク伝達装置10の使用開始時の適宜の状態における第1の回転角度θ1_αと第2の回転角度θ2_αとの差Δθ_αをゼロとした場合に、その後に生じる可撓性ケーブル9の伸長量ΔLは以下の式(1)で表すことができる。
ΔL=[(θ2−θ2_α)−(θ1−θ1_α)]×r ・・・(1)
r:第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5の半径(=r1=r2)
ΔL=[(θ2−θ2_α)−(θ1−θ1_α)]×r ・・・(1)
r:第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5の半径(=r1=r2)
例えば第1の駆動プーリ3への可撓性ケーブル9の巻き付き半径r1と第2の駆動プーリ5への可撓性ケーブル9の巻き付き半径r2とが異なる場合に、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLは、上記式(1)の代わりに、下記式(2)で表すことができる。
ΔL=(θ2−θ2_α)×r2−(θ1−θ1_α)×r1 ・・・(2)
ΔL=(θ2−θ2_α)×r2−(θ1−θ1_α)×r1 ・・・(2)
伸長検出部33は、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLを検出する際に、可撓性ケーブル9が有する弾性特性を考慮してもよい。つまり、伸長検出部33は、可撓性ケーブル9に負荷されている張力を無くしたときに生じる萎縮量を考慮することによって、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLの検出精度を高めることができる。
伸長検出部33は、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLを検出した場合、ケーブル伸長特性データベース35を参照して、可撓性ケーブル9の劣化を判定してもよい。ケーブル伸長特性データベース35は、あらかじめ実験又はシミュレーション等によってトルク伝達装置10の使用に伴う可撓性ケーブル135の伸長量ΔLの変化を求めたデータであり、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶素子やCD−ROM、USBメモリ等の記憶装置に記憶される。あるいは、ケーブル伸長特性データベース35は、制御装置30の内部に格納されていなくてもよく、有線又は無線の通信手段を介して制御装置30からのアクセスが可能になっていてもよい。
図2は、ケーブル伸長特性データベース35に格納された特性情報の一例を示している。図2の横軸はトルク伝達装置10の使用時間を示し、縦軸は可撓性ケーブル9の伸長量ΔLを示している。図2に示した例では、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLは、トルク伝達装置10の使用開始直後に比較的速い増大速度で増大した後、緩やかに増大し続ける。そして、可撓性ケーブル9の使用末期が近付くと、再び伸長量ΔLの増大速度が速くなり、最終的には可撓性ケーブル9は破断に至る。なお、図2に示した特性情報はあくまでも一例であって、可撓性ケーブル9の特性は図示した例に限られない。
伸長検出部33は、検出した伸長量ΔLをケーブル伸長特性データベース35の特性情報に照らし、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLに応じてユーザへの通知を行ってもよい。例えば、伸長検出部33は、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLが図2に示す第1の基準値ΔL1に到達したときに警告表示、警告ランプ及び警告音のうちの少なくとも一つによる警告を行ってもよい。また、伸長検出部33は、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLが図2に示す第2の基準値ΔL2に到達したときに交換表示、交換通知ランプ及び交換通知音のうちの少なくとも一つによる警告動作を行ってもよい。
これにより、トルク伝達装置10のユーザ等は、可撓性ケーブル9の交換時期が近付いていることあるいは到来したことを知ることができる。したがって、トルク伝達装置10の使用中に可撓性ケーブル9が突然破断して、トルク伝達が急停止することを抑制することができる。
<3.変形例>
次に、本実施形態に係るトルク伝達装置の変形例について説明する。上記実施形態に係るトルク伝達装置10が第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21を用いていたのに対して、変形例に係るトルク伝達装置は1つのアクチュエータにより第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5を回転駆動する。
次に、本実施形態に係るトルク伝達装置の変形例について説明する。上記実施形態に係るトルク伝達装置10が第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21を用いていたのに対して、変形例に係るトルク伝達装置は1つのアクチュエータにより第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5を回転駆動する。
図3は、変形例に係るトルク伝達装置10Aの構成を示す模式図である。トルク伝達装置10Aは、可撓性ケーブル9と、第1の駆動プーリ3と、第2の駆動プーリ5と、従動プーリ1と、アクチュエータ17と、第1の回転センサ13と、第2の回転センサ23と、ワンウェイクラッチ27と、トーションばね29と、制御装置30とを備えている。可撓性ケーブル9、第1の駆動プーリ3、第2の駆動プーリ5、従動プーリ1、第1の回転センサ13、第2の回転センサ23、及び制御装置30は、上記実施形態に係るトルク伝達装置10の各構成要素と同様に構成することができる。
変形例に係るトルク伝達装置10において、第1の駆動プーリ3への可撓性ケーブル9の巻き付き半径と第2の駆動プーリ5への可撓性ケーブル9の巻き付き半径とは同一となっている。また、第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5は共通の回転軸19により支持されている。回転軸19は、アクチュエータ17の出力軸17aに連結され、アクチュエータ17により回転駆動される。アクチュエータ17は、上記実施形態に係るトルク伝達装置10と同様に電気駆動式のロータリーモータ、あるいは電気駆動式のリニアモータと動力伝達機構との組み合わせによるものとすることができる。かかるアクチュエータ17は、回転軸19を正転及び反転可能になっている。
変形例に係るトルク伝達装置10Aにおいて、第2の駆動プーリ5は回転軸19に対して固定的に支持されている。つまり、第2の駆動プーリ5と回転軸19とは相対回転しないように構成されている。一方、第1の駆動プーリ3は、ワンウェイクラッチ27を介して回転軸19に支持されている。つまり、第1の駆動プーリ3は、回転軸19に対して軸回りの一の方向への自由な相対回転が可能となっている一方で、軸回りの他の方向への相対回転が抑制されている。
図3に示したトルク伝達装置10Aの例では、第2の駆動プーリ5が可撓性ケーブル9の他端側の部分9bを巻き付け得る回転方向に回転軸19が回転する際に、第1の駆動プーリ3と回転軸19との相対回転が可能になっている。逆に、第1の駆動プーリ3が可撓性ケーブル9の一端側の部分9aを巻き付け得る回転方向に回転軸19が回転する際に、第1の駆動プーリ3と回転軸19との相対回転が抑制される。ワンウェイクラッチ27としては、スプラグ式又はカム式等の公知のワンウェイクラッチが適宜用いられる。なお、通常、ワンウェイクラッチにより回転を抑制できる抑制トルクには限度があるため、使用するアクチュエータが生成するトルクに応じて適切な抑制トルクが得られるようにワンウェイクラッチが選択されることが望ましい。
トーションばね29は、可撓性ケーブル9の伸長により、可撓性ケーブル9が第1の駆動プーリ3、第2の駆動プーリ5又は従動プーリ1から脱離することのないように、可撓性ケーブル9の張力を維持する。トーションばね29によって、可撓性ケーブル9の張力を手動で調整することなく、可撓性ケーブル9の伸長に応じて自動で張力が維持されるようになっている。
具体的に、トーションばね29の一端は第1の駆動プーリ3に固定されたワンウェイクラッチ27に固定され、他端は回転軸19に固定されている。トーションばね29の中央部は回転軸19に巻き付けられている。トーションばね29は、ワンウェイクラッチ27を介して、回転軸19に対して相対回転が許容されている方向へと第1の駆動プーリ3を付勢し、第1の駆動プーリ3に対して、常に引張トルクを作用している。トーションばね29のばね荷重は、可撓性ケーブル9に生じさせる所望の張力に応じて適切に設定される。なお、可撓性ケーブル9に張力を付与するための構成要素はトーションばねに限られない。
変形例に係るトルク伝達装置10Aにおいて、アクチュエータ17の非駆動時には、可撓性ケーブル9に対してあらかじめ予負荷が与えられ、可撓性ケーブル9の張力が維持される。予負荷は手動で与えられてもよい。一方、アクチュエータ17により回転軸19が回転すると、第1の駆動プーリ3及び第2の駆動プーリ5は以下のように回転駆動する。
例えば、図3において、第2の駆動プーリ5が可撓性ケーブル9を巻き付ける回転方向に回転軸19が回転する場合、ワンウェイクラッチ27の機能により第1の駆動プーリ3と回転軸19とは相対回転可能になる。このため、第1の駆動プーリ3は回転軸19の回転トルクによって回転することはない。一方、第2の駆動プーリ5は回転軸19の回転に伴って回転するため、可撓性ケーブル9は第2の駆動プーリ5に巻き付けられる。その結果、可撓性ケーブル9の張力により第1の駆動プーリ3は可撓性ケーブル9を導出するようにして回転する。
また、図3において、第1の駆動プーリ3が可撓性ケーブル9を巻き付ける回転方向に回転軸19が回転する場合、ワンウェイクラッチ27の機能により第1の駆動プーリ3は回転軸19の回転トルクにより回転する。したがって、可撓性ケーブル9は、第1の駆動プーリ3に巻き付けられる。このとき、回転軸105に固定された第2の駆動プーリ5も回転軸19の回転トルクにより回転し、可撓性ケーブル9を導出する。
このように、アクチュエータ17の正転駆動又は反転駆動を繰り返すことによって従動プーリ1が双方向に軸回転されて、回転トルクが出力される。その際に、アクチュエータ17が、第2の駆動プーリ5が可撓性ケーブル9を巻き付ける回転方向に回転軸19を回転駆動するごとに、可撓性ケーブル9の張力が略一定に維持されるようになる。
変形例に係るトルク伝達装置10Aにおいては、ワンウェイクラッチ27及びトーションばね29により、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLに相当する分、第1の駆動プーリ3の回転位相が第2の駆動プーリ5の回転位相からずらされることになる。制御装置30は、駆動制御部37が1つのアクチュエータ17の駆動を制御する点以外、上記の実施形態に係るトルク伝達装置10の制御装置30と同様に構成することができる。
変形例に係るトルク伝達装置10Aによっても、制御装置30の伸長検出部33は、可撓性ケーブル9の伸長量ΔLを検出することができる。また、伸長検出部33が発生した伸長量ΔLに応じて警告動作又は交換通知動作を行うことによって、ユーザ等は可撓性ケーブル9の交換時期が近付いていることあるいは到来したことを知ることができる。したがって、トルク伝達装置10の使用中に可撓性ケーブル9が突然破断して、トルク伝達が急停止することを抑制することができる。
<4.動作補助装置への適用例>
次に、図4を参照して、上記実施形態に係るトルク伝達装置10を、動作補助装置としての人体装着ロボット100に適用した例について説明する。図4は、トルク伝達装置10の第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21が生成する動力により関節部120を回転させる人体装着ロボット100の一例を示す説明図である。図4は、理解を容易にするために示した模式図であって、トルク伝達装置10は実際には例えばケースやバック等に収容されて人体の腰や背中に配置されてもよく、あるいは関節部120に隣接して配置されてもよい。
次に、図4を参照して、上記実施形態に係るトルク伝達装置10を、動作補助装置としての人体装着ロボット100に適用した例について説明する。図4は、トルク伝達装置10の第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21が生成する動力により関節部120を回転させる人体装着ロボット100の一例を示す説明図である。図4は、理解を容易にするために示した模式図であって、トルク伝達装置10は実際には例えばケースやバック等に収容されて人体の腰や背中に配置されてもよく、あるいは関節部120に隣接して配置されてもよい。
図示した人体装着ロボット100は、関節部120と、関節部120を中心に回動可能に連結された第1のアーム部112及び第2のアーム部114を有する。第1のアーム部112の上部は、人体の腰に巻き付けられる装着ベルト102に固定されている。また、第2のアーム部114の下部は、人体の大腿部に巻き付けられる装着ベルト104に固定されている。関節部120には従動プーリ1が設けられ、関節部120を中心とする第1のアーム部112と第2のアーム部114との相対回転は、可撓性ケーブル9を介して、トルク伝達装置10の第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21により駆動される。
例えば、関節部120の従動プーリ1には2本の可撓性ケーブル9a,9bが接続され、いずれか一方の可撓性ケーブルを関節部120に向けて送り出し、他方の可撓性ケーブルを関節部120から後退させることにより、第1のアーム部112に対して第2のアーム部114が、時計回りあるいは反時計回りに回動する。可撓性ケーブル9a,9bのそれぞれの端部は、トルク伝達装置10の第1の駆動プーリ3又は第2の駆動プーリ5に固定又は巻き付けられている。図示した可撓性ケーブル9a,9bは、ワイヤや樹脂等からなるケーブルをカバー131,132により被覆したボーデンケーブルとして構成され、カバー131,132の一端部が第1のアーム部112に固定されて可撓性ケーブル9a,9bの先端が関節部120に対して進退可能になっている。可撓性ケーブル9a,9bは、関節部120に巻き付けられて導出された1本の可撓性ケーブル9であってもよい。
かかる人体装着ロボット100において、例えばユーザ(装着者)が歩行する際に、第2のアーム部114を関節部120を中心に時計回りに回動させることにより、ユーザによる足を上げる動作が補助される。例えば制御装置30の駆動制御部37が、筋電位センサやユーザの足の動きを検出するセンサ等によりユーザが足を上げようとしていることを検出すると、第2のアクチュエータ21を駆動させることにより可撓性ケーブル9bを第2の駆動プーリ5に巻き付ける。これにより、可撓性ケーブル9bが関節部120から後退する一方、可撓性ケーブル9aが関節部120に向けて送出される。その結果、従動プーリ1が時計回りに回転し、第2のアーム部114が関節部120を中心に時計回りに回動して、ユーザによる足を上げる動作を補助する力が発生する。
逆に、ユーザが足を下ろそうとしている場合、制御装置30の駆動制御部37は、第1のアクチュエータ11を駆動させることにより可撓性ケーブル9aを第1の駆動プーリ3に巻き付ける。これにより、可撓性ケーブル9aが関節部120から後退する一方、可撓性ケーブル9bが関節部120に向けて送出される。その結果、従動プーリ1が反時計回りに回転し、第2のアーム部114が関節部120を中心に反時計回りに回動して、ユーザによる足を下ろす動作を補助する力が発生する。
本実施形態に係る人体装着ロボット100において、制御装置30の伸長検出部33は、第1のアクチュエータ11及び第2のアクチュエータ21が発生する動力を従動プーリ1に伝達する可撓性ケーブル9a,9bの伸長を検出することができる。また、伸長検出部33が、可撓性ケーブル9a,9bの伸長量ΔLに応じて警告動作又は交換通知動作を行うことにより、ユーザや補助者等は可撓性ケーブル9a,9bが破損するまでに可撓性ケーブル9a,9bを交換することができる。したがって、人体装着ロボット100の使用中に突然補助動作が得られなくなることが抑制される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、トルク伝達装置の適用例として、ユーザの動作の補助力を生成させる動作補助装置が例示されていたが、本発明はかかる例に限定されない。本発明に係るトルク伝達装置は、プーリ及び可撓性ケーブルを用いた種々の装置に適用可能である。
また、上記実施形態では、ロータリーエンコーダ等の回転センサにより検出される回転角度の情報を用いて可撓性ケーブル9の伸長量ΔLを検出していたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、従動プーリ1から第1の駆動プーリ3に導出された可撓性ケーブル9の一端側の部分9a及び従動プーリ1から第2の駆動プーリ5に導出された可撓性ケーブル9の他端側の部分9bに基準位置を定める目印を付し、電磁式の位置センサや撮像センサ等を用いて2つの基準位置の移動量のズレを測定してもよい。
また、上記実施形態の変形例では、2つの回転センサを用いて第1の駆動プーリ3の回転角度θ1及び第2の駆動プーリ5の回転角度θ2を検出していたが、本発明は係る例に限定されない。変形例に係るトルク伝達装置10Aにおいて第2の駆動プーリ5が回転軸19に固定される一方、第1の駆動プーリ3が回転軸19に対して相対回転可能となっている。このため、回転軸19と第1の駆動プーリ3との相対回転角度Δθを検出する一つの回転センサのみとしても、下記式(3)により可撓性ケーブル109の伸長量ΔLを検出することができる。
ΔL=Δθ×r ・・・(3)
ΔL=Δθ×r ・・・(3)
1・・・従動プーリ、3・・・第1の駆動プーリ、5・・・第2の駆動プーリ、9・・・可撓性ケーブル、10・・・トルク伝達装置、11・・・第1のアクチュエータ、13・・・第1の回転センサ、17・・・アクチュエータ、19・・・回転軸、21・・・第2のアクチュエータ、23・・・第2の回転センサ、27・・・ワンウェイクラッチ、29・・・トーションばね、30・・・制御装置、31・・・取得部、33・・・伸長検出部、35・・・ケーブル伸長特性データベース、37・・・駆動制御部、100・・・人体装着ロボット(動作補助装置)
Claims (7)
- 中間部が従動プーリに巻き付けられ、両端側がそれぞれ第1の駆動プーリ及び第2の駆動プーリに固定された可撓性ケーブルと、
前記従動プーリよりも前記第1の駆動プーリ側に導出された前記可撓性ケーブルの基準位置に関連する第1の位置情報、及び、前記従動プーリよりも前記第2の駆動プーリ側に導出された前記可撓性ケーブルの基準位置に関連する第2の位置情報を取得する取得部と、
前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に基づいて前記可撓性ケーブルの伸長を検出する伸長検出部と、
を備える、トルク伝達装置。 - 前記取得部は、前記第1の位置情報として前記第1の駆動プーリの回転角度の情報を取得し、前記第2の位置情報として前記第2の駆動プーリの回転角度の情報を取得する、請求項1に記載のトルク伝達装置。
- 前記第1の駆動プーリ及び前記第2の駆動プーリを回転駆動する共通のアクチュエータと、
前記第1の駆動プーリを支持する回転軸に対して、軸回りの一の方向への前記第1の駆動プーリの相対回転を許容し、軸回りの他の方向への前記第1の駆動プーリの相対回転を抑制するワンウェイクラッチと、
を備える、請求項1又は2に記載のトルク伝達装置。 - 前記第1の駆動プーリを回転駆動する第1のアクチュエータと、
前記第2の駆動プーリを回転駆動する第2のアクチュエータと、
を備える、請求項1又は2に記載のトルク伝達装置。 - 前記伸長検出部は、前記可撓性ケーブルの伸長量が基準値に到達したときに警告動作を行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトルク伝達装置。
- 両端側がそれぞれ第1の駆動プーリ及び従動プーリに固定された第1の可撓性ケーブルと、
両端側がそれぞれ第2の駆動プーリ及び前記従動プーリに固定された第2の可撓性ケーブルと、
前記第1の可撓性ケーブルの基準位置に関連する第1の位置情報、及び、前記第2の可撓性ケーブルの基準位置に関連する第2の位置情報を取得する取得部と、
前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に基づいて前記第1の可撓性ケーブル及び前記第2の可撓性ケーブルのうちの少なくとも一方の伸長を検出する伸長検出部と、
を備える、トルク伝達装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のトルク伝達装置と、
相対運動可能に連結されて前記トルク伝達装置により相対運動が行われる第1のアーム部材及び第2のアーム部材と、
を備える、動作補助装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017031747A JP2018135974A (ja) | 2017-02-23 | 2017-02-23 | トルク伝達装置及び動作補助装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2017031747A JP2018135974A (ja) | 2017-02-23 | 2017-02-23 | トルク伝達装置及び動作補助装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2018135974A true JP2018135974A (ja) | 2018-08-30 |
Family
ID=63366753
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2017031747A Pending JP2018135974A (ja) | 2017-02-23 | 2017-02-23 | トルク伝達装置及び動作補助装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2018135974A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023063032A (ja) * | 2021-10-22 | 2023-05-09 | 本田技研工業株式会社 | 駆動装置 |
| JP2023116566A (ja) * | 2020-05-15 | 2023-08-22 | トヨタ自動車株式会社 | メンテナンスシステム、メンテナンス方法、及びプログラム |
-
2017
- 2017-02-23 JP JP2017031747A patent/JP2018135974A/ja active Pending
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| US12087435B2 (en) | 2020-05-15 | 2024-09-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Maintenance system, maintenance method, and program |
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