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JP2018129409A - 基材背面レーザ光照射による金属粉末低温融解に基くパターン配線回路形成方法とその形成された構造物 - Google Patents

基材背面レーザ光照射による金属粉末低温融解に基くパターン配線回路形成方法とその形成された構造物 Download PDF

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JP2018129409A
JP2018129409A JP2017021815A JP2017021815A JP2018129409A JP 2018129409 A JP2018129409 A JP 2018129409A JP 2017021815 A JP2017021815 A JP 2017021815A JP 2017021815 A JP2017021815 A JP 2017021815A JP 2018129409 A JP2018129409 A JP 2018129409A
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英雄 徳久
Hideo Tokuhisa
英雄 徳久
白川 直樹
Naoki Shirakawa
直樹 白川
村田 聡
Satoshi Murata
聡 村田
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Abstract

【課題】耐熱性が低い基材や凹凸がある基材であっても、基材に金属粉末を融着させパターン配線回路を低エネルギーコストで形成するレーザ光照射による金属粉末を用いたパターン配線回路形成法を提供する。
【解決手段】高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する形成材料を用い、基材背面からのレーザ光照射により基材上の低融点金属を融解させることで高融点金属粉末とを導通化させ、基材上にパターン配線回路を形成る方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、基材背面レーザ光照射による金属粉末低温融解に基くパターン配線回路形成方法とその形成された構造物に関する。さらに詳しくは、本発明は、高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する形成材料を用い、基材背面レーザ光照射により低融点金属を低温融解させパターン配線回路を形成する方法、及びその形成された構造物に関する。
従来、製品を造形するコンテナに粉末をリコータにより均一に敷き、次にCADデータに基づきガルバノメーターミラーを通してレーザを照射し、照射部分のみを固化し、この操作を繰り返して積層し三次元製品を作製するレーザ積層造形法が開発されている。レーザ積層造形法では、樹脂粉末、金属粉末、セラミックス粉末、及び複合材料粉末を用い選択的に焼結し造形するものである。これによれば、切削法などの他の加工法では不可能な三次元複雑形状品を迅速、低コストで作製できるとされている。
なかでも、金属粉末を用いレーザ光照射による電気回路形成方法として、絶縁基板上に散布堆積した金属粉末をレーザ光の照射により溶融付着させて、主に強電分野において利用する大電流を扱う電気回路を焼成生成して形成する方法(特許文献1)が提案されている。しかし、高出力レーザにより直接金属溶融を促して電気回路を作製する方法であり、高出力レーザが必要となり、作製時間、費用がかかるという問題がある。
また、金属パターン形成法として、金属微粒子と有機溶媒の混合物からなるペースト材料を用い、絶縁性樹脂の表面に金属微粒子層を形成し、金属微粒子層の表面の所望領域にレーザを照射して、該所望領域にある金属微粒子層を溶融し、レーザの照射により溶融しなかった金属微粒子層を除去することからなる絶縁性樹脂表面に配線を選択的に形成する方法(特許文献2)が提案されている。この方法では、従来の配線金属パターンの形成法であるリフト・オフ法によるよりも配線金属層の不溶部分の無駄が防止され配線形成が簡略化できるが、ペースト材料を用いるので、金属微粒子層の形成に塗布、乾燥工程が必要であり、工程数が多く、かつ作製時間、コストがかかるという問題がある。
導電パターンの形成方法として、下地層、及び20℃における比抵抗が20μΩ・cm以下である金属または複合金属からなり、かつ平均粒子サイズが1〜100nmであるコロイド粒子を含有する微粒子層を有する導電パターン描画用基板にレーザ光を照射する工程からなる形成方法(特許文献3)が提案されている。この方法では、コロイド粒子を準備しこれを含有する微粒子層を基板に形成するのに、作製時間を要するなどの問題がある。
以上のとおり、従来のレーザを用いたパターン配線回路形成方法では、金属微粒子と有機溶媒の混合物からなるペースト材料を原料として用いる必要があったり、コロイド粒子を用いたり、又金属粉をレーザ融解し、細線を形成するためには、レーザ焦点距離を一定にして走査する都合上、表面が平らで均質な金属粉層を作製する必要があった。さらに、表面接着性をよくするために、底部まで十分に融解できるよう金属粉層を薄くする必要があったり、高出力レーザが必要であったり、作製時間、コストがかかるという問題があった。
特開平5−335725号公報 特開平7−321444号公報 特開2004−143571号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、耐熱性が低い基材や凹凸がある基材であっても、金属粉末を融着可能でパターン配線回路形成を基材背面レーザ光照射法により、低エネルギーコストで、簡単な方法でパターン配線回路を形成する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、レーザ光照射により金属粉末を焼結するに際し、基材の背面からレーザ光照射により基材上の低融点金属粉末を融解させ高融点金属粉末とを導通化させることでパターン配線回路の形成が、低エネルギーで短時間に作製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明はこれらの知見に基づいて完成したものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する形成材料を用い、基材背面からのレーザ光照射により基材上の低融点金属を融解させることで高融点金属粉末とを導通化させ、基材上にパターン配線回路を形成する方法。
[2]前記基材が非耐熱性基材であることを特徴とする上記[1]に記載のパターン配線回路を形成する方法。
[3]前記基材が有機物からなる基材であり、基材が一部状態変化を起こすことでパターン配線回路が密着することを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のパターン配線回路を形成する方法。
[4]前記基材が紙、木材、植物であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載のパターン配線回路を形成する方法。
[5]前記パターン配線回路が、微細電極パターンであることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載のパターン配線回路を形成する方法。
[6]高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載のパターン配線回路を形成する方法に用いる形成材料。
[7]高融点金属が500〜1100℃に融点を有する導電性金属であり、低融点金属が100〜300℃に融点を有する導電性金属であることを特徴とする、上記[6]に記載に記載の形成材料。
[8]上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載のパターン配線回路を形成する方法により形成された構造体。
本発明は、高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する形成材料を用い、基材の背面からのレーザ光照射により低融点金属粉末のみを融解、導通化させパターン配線回路を形成するレーザ焼結法であるので、耐熱性が低い基材や凹凸がある基材であっても、低出力レーザ、1造形物当たり低エネルギーコストで効率よく形成できる。また、当該パターン配線回路形成法に用いる形成材料、及び形成された構造体を提供することができる。
本発明の背面レーザ光照射による金属粉末融解メカニズム図。 実施例の背面レーザ光照射によるPET上のAg/SnBi粉末の融解により作製されたグリッド電極パターンの表面顕微鏡写真。 実施例で作製されたグリッド電極パターンの断面顕微鏡写真及びSEM電子顕微鏡写真。 実施例の背面レーザ光照射により葉っぱ上に直接作製された配線パターン。 比較例の上面レーザ光照射によるPET上のAg/SnBi粉末の融解により作製されたグリッド電極パターンの表面顕微鏡写真。
本発明は、高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する形成材料を用い、基材背面から基材を通してのレーザ光照射により、基材上で低融点金属粉末を融解させ高融点金属粉末とが導通化し、基材上にパターン配線回路を形成する方法、当該高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有するレーザ焼結法に用いる形成材料、及びこれらパターン配線回路を形成する方法により形成された構造体に関する。
本発明において、形成材料とは、パターン配線回路を形成するレーザ焼結法に用いる原料材料である。基本的には高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する形成材料であり、それぞれ少なくとも1種の金属粉末を用いることができ、それぞれ複数種の金属粉末を混合して用いてもよい。高融点金属粉末としては、例えば、アルミニウム粉末と、銅粉末を混合してもよく、低融点金属粉末としては各種スズはんだを複数種混合して用いてもよい。
高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合比は、低融点金属粉末が融解し高融点金属粉末とが導通化し配線回路を形成できる範囲ならば、いかなる混合比でも構わない。高融点金属粉末1に対して低融点金属粉末0.1〜10が例示できる。好ましくは、高融点金属粉末1に対して低融点金属粉末0.5〜10の範囲がより好ましい。
本発明において、形成材料としての高融点金属粉末、低融点金属粉末は配線回路を形成するために導電性であることが好ましい。高融点金属としては、500〜1100℃に融点を有する導電性金属、低融点金属としては、100〜300℃に融点を有する導電性金属からなるのが好ましい。
高融点金属としては、アルミニウム、銅、銀、金、及びこれらの合金が例示でき、なかでもアルミニウム及びアルミニウム合金、銅、銅合金、銀、銀合金を用いるのがより好ましい。低融点金属としては、スズ、亜鉛、インジウム、ガリウム、ビスマス、鉛など、及びこれらを主にした合金が例示でき、なかでもスズ基の合金であるはんだを用いるのがより好ましい。スズ-銀-銅系、スズ-銀-ビスマス-インジウム系、スズ-銀系、スズ-亜鉛系、スズ-亜鉛-ビスマス系、スズ-ビスマス系、スズ-インジウム系の鉛フリーのはんだ合金を例示できる。
形成材料としての高融点金属粉末、低融点金属粉末の粒子径は、1nm〜100μmの範囲から選ばれるのが低融点金属粉末を融解させ高融点金属粉末とが金属合金化あるいは粉末がその表面において接合部を有することにより導通化し、配線回路を形成するのに好ましい。好ましくは、100nm〜50μm、より好ましくは500nm〜10μmである。なお、本明細書における平均粒径とは、50%粒径(D50)を指し、レーザー回折、散乱式の粒度分布測定装置により測定することができる。例えば、レーザードップラー法を応用した粒度分布測定装置(日機装(株)製、マイクロトラック(登録商標)粒度分布測定装置)等により測定することができる。
形成材料としての高融点金属粉末、低融点金属粉末の形状は、球形、楕円形、フレーク状などいかなる形状でもよい。また、金属粉末の製法上からしてガスアトマイズ法、水アトマイズ法、遠心力アトマイズ法、メルトスピニング法などの溶解プロセス、スタンプミル法、ボールミル法、メカニカルアロイング法などの機械的プロセス、酸化物還元法、塩化物還元法、湿式冶金法、電解法などの化学的プロセスなどいずれの製法によるものでもよい。
形成材料としての高融点金属粉末、低融点金属粉末を混合して混合粉とする。混合には、従来から用いられている混合装置を用い十分混合する。例えば、市販の高融点金属粉末、低融点金属粉末を用いV型混合器、Wコーンミキサーなどの容器回転型混合器、ジュリアミキサー、フラッシュブレンダーなどを用いて均一に混合すればよい。形成材料としての高融点金属粉末、低融点金属粉末のみを混合してもよいので、容易に混合することができる。
金属粉末に対して必要に応じて防錆剤、フラックスなどの添加剤を添加してもよい。銅粉末と低融点金属粉末との混合粉を形成材料として用いる際には、銅粉末表面の酸化を抑えて低融点金属粉末と混合するのが更によい。そのために、銅粉末表面にあらかじめ耐酸化性の保護膜を設けておくか、混合粉の形成時に、焼成時に酸化膜を除去できるフラックスを添加しておくことがより好ましい。銅粉末表面にあらかじめ設ける耐酸化性の保護膜とは、アルカンチオールに代表される、金属吸着官能基として、カルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、チオール基、ジスルフィド基、リン酸基等を少なくとも1つ有する有機基を有する保護膜が例示できる。また、銅金属の酸化膜除去に使用できるはんだ付け用フラックスを用いることができる。
本発明において、レーザ焼結法とは、形成材料としての基材上の金属粉末に対して、基材背面から基材を通してレーザ光を照射して、基材上の低融点金属粉末を融解し高融点金属粉末とを導通化し基材上にパターン配線回路を形成する方法をいう。具体的には、配線回路を形成する基材に金属粉末をリコータにより敷き、次にCADデータに基づきレーザ光を照射し、照射部分のみの低融点金属粉末を融解し高融点金属粉末とを導通化し、又は金属合金化し、敷きつめられた金属粉末層の照射部分のみを基材に固着させ、パターン配線回路を得るレーザ成形法である。最後に、レーザ光照射の照射部分以外の金属粉末を除去し、配線回路とする。
本レーザ焼結法によれば、形成したい二次元、三次元データ(二次元、三次元CADデータ)、X線CTの輪切りデータ等に基づき必要な部分のみの金属粉末を融解、導通化させ、焼結固化させて製品化しているので、工程が簡略化でき、かつ除去された金属粉末は、再度製品作製に使用することができるので原料金属粉末の無駄が回避できる。
レーザ焼結法に用いるレーザ焼結装置としては、造形部、レーザ光発光装置、ミラー、レーザ制御部を備えた装置であればよい。基材上に堆積させた金属粉末に対して、基材背面から基材を通してレーザ光を照射して、低融点金属粉末を融解し高融点金属粉末とが導通化し、金属合金化し、パターン配線回路を形成できる装置であれば使用できる。具体的には、用いる基材表面に形成材料を略均一に敷き、次にCADデータに基づきレーザ発光装置、ミラーを介してレーザ光を金属粉末の堆積した基材の背面から照射し、照射部分のみの低融点金属粉末を融解し高融点金属粉末とを導通化し、敷きつめられた金属粉末層を照射部分のみ基材上で固化させ、パターン配線回路を得て、更に、この操作後レーザ光照射の照射部分以外の金属粉末を除去できる装置であるならばいかなるものでもよい。
レーザ光照射は、通常の空気中、不活性ガス雰囲気、真空中のいずれの雰囲気で照射されるものでも構わない。好ましくは、酸化防止のため窒素、アルゴン、又はこれらの混合物からなる不活性ガス雰囲気中で行うのがよい。用いるレーザ光は、波長0.75−1.4μm 、光エネルギー0.9−1.7eVの近赤外レーザ、Arレーザなどの気体レーザ、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザなどの固体レーザ、半導体レーザ、色素レーザなど、いずれのレーザ発振器によるものでもよい。また、基材の劣化防止の観点より吸収帯から外れている波長が望ましい。なかでも、波長0.70−1.1μmの近赤外領域の波長の光は生体透過性が高く使用することができる。
レーザ光の出力は、高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する形成材料の低融点金属粉末を融解でき、基材上に密着できる範囲内の出力でよい。好ましくは、レーザ光の出力は、50W以下の低出力で操作される。より好ましくは、10W以下の出力である。低出力で連続モードまたはパルスモードで作動することができる。レーザ光照射の走査ピッチ、走査速度、積層ピッチなど操作条件は形成しようとするパターン配線回路に応じて決めることができる。レーザ光照射のエネルギー密度としては、0.1〜20J/cm以内で選択することができる。
本発明のレーザ光による金属粉末を用いる金属粉末融解メカニズムを図1に示す。金属粉末、即ち、高融点金属粉末(AgまたはCu)と低融点金属粉末(ハンダ粉)を均一の混合した形成材料を基材上に堆積させ、基材の背面からのレーザ光照射により低融点金属粉末が融解し高融点金属粉末とが導通化し、基材上にパターン配線回路が形成できる。基材背面からレーザ光照射を行うため、金属粉の均しは不要で、基材の平滑性により均一な融解が可能となる。また基材底部から一部融解が生じるため、接着性が良好となる。さらに、低出力レーザにより融解が可能なため、非耐熱性基材、即ち、有機物、耐熱性が低いプラスチックフィルム、シート及び生体、葉っぱなどの植物上で行うことができる。
本発明の背面レーザ光照射により作製されたグリッド電極パターンの表面顕微鏡写真を図2に示す。高融点金属粉末と低融点金属粉末を均一に混合した形成材料をPET基材、例えば、基材上に厚さ約30〜60μmに一面に形成し、次に基材の背面からレーザ光を照射する。本発明においては、基材上の金属混合粉が背面レーザ光照射により、金属混合粉中の低融点金属粉末のみが融解し、高融点金属粉末とが導通化しグリッド電極パターンが形成される。即ち、基材背面よりレーザ光照射すると、金属の融解拡散条件に応じてグリッド電極パターンが基材上に形成され固定化される。
本発明の実施例で形成されたグリッド電極パターンの断面顕微鏡写真及びSEM電子顕微鏡写真を図3に示す。図3に示すグリッド電極パターンは、基材上に高融点金属粉末と低融点金属粉末を均一の混合した形成材料を厚さ約30〜60μmに基材上にほぼ一面に堆積形成し、基材背面レーザ光照射をグリッド電極パターン状に照射したものを顕微鏡写真としたものである。図3のグリッド電極パターン断面によれば、基材のグリッド電極パターンが形成された面には基材の一部が若干溶けている状態が確認される。
本発明の実施例での近赤外レーザ光背面照射により葉っぱ上に形成する配線パターン作製図を図4に示す。表面に凹凸がある葉っぱ上に高融点金属粉末と低融点金属粉末を均一に混合した形成材料を略平面均一に堆積し、葉っぱの背面から近赤外レーザ光を照射し、葉っぱ上で低融点金属粉末が融解し高融点金属粉末とが導通化し一体化した配線パターンが形成できる。低出力レーザにより融解が可能なため、耐熱性が低い生体、植物(葉っぱなど)上でも密着して形成できる。また、基材底部から融解するため葉っぱなどのようにある程度の凸凹な表面上においても融解した低融点金属粉末を固着することが可能である。
基材としては、絶縁性基材、導電性基材のいずれでもよく、用途に応じて用いることができる。低出力レーザ照射によって、分解、損傷などが生じない、例えば、有機物からなる基材、プラスチックス、薄紙、厚紙などの紙質材、葉っぱ、植物、箔、薄板など木質材、生体などの耐熱性が低い、非耐熱性基材と称されるいかなる基材でも用いることができる。プラスチックス基材としては、アクリル酸エステル、メチルメタアクリレート(PMMA)樹脂等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂等各種汎用プラスチック、機能性プラスチックが例示できる。また、フレキシブル基材として、ポリイミド基材、ポリエステル基材、ポリオレフィン基材などを用いることもできる。
非耐熱性基材のなかでもプラスチックフィルム、フレキシブルプラスチック基材、生体、葉っぱなどの植物などを基材として用いるのが好ましい。有機物からなる基材の場合、基材が一部状態変化を起こすことでパターン配線回路が密着する。基材がプラスチックス基材の場合、レーザ照射部直下の基材の一部が融解することによりパターン配線回路の密着性が高まるのでより好ましい。又基材の表面に凹凸があってもよく、これらの基材の表面状態に関係なく金属粉末を融解固着させ、パターン配線回路を形成することができる。基材の厚みは、低出力レーザ照射によって基材上の低融点金属粉末を融解することができる厚みならば使用できる。例えば、1μm〜1000μm程度の厚みである。
本発明は、レーザ光照射による金属粉末を用いた金属回路作成法であるので、複雑な形状のパターン配線回路を寸法精度よく製作することができる。また、従来の方法によっては作製できなかった形状のパターン配線回路をも工程数少なく、短時間で、CADデータを基に作製できる。更に、めっき法、スパッタリング、真空蒸着などにより全面に金属層形成し、フォトリソグラフィーにより所望のパターンにエッチングする方法、マスクを用いて導電パターンを形成する方法、はんだや導電ペーストを用いて基板上に描画する方法、転写、圧着の方法とは異なり、作成が簡便で、小ロット生産や従来の方法では作成できないような複雑、微細な形状のパターン配線回路を製造するのに有益である。
本発明は、本発明のパターン配線回路を形成する方法により形成された構造体にも関する。パターン配線回路を形成する方法により形成された構造体とは、基材とその上に形成されたパターン配線回路を備えた構造体をいう。本発明のパターン配線回路を形成する方法は、基材背面からレーザ光照射に基材上方からのレーザ光照射を繰り返して積層し立体構造体を作製することもできる。
従来は、金属粉末をレーザ融解し、細線を形成するためには、レーザ焦点距離を一定にして走査する都合上、表面が平らで均質な金属粉層を作製する必要があった。また、表面接着性をよくするために、底部まで十分に融解できるよう金属粉末層を薄くする必要があった。本発明では、基材背面からレーザ光照射を行うため、金属粉末の均しは不要で、基材の平滑性により均一な融解が可能で、低出力レーザにより融解が可能となる。また底部から融解が生じるため、例えば、プラスチック基材を用いる場合、基材の表面の一部が融解し、金属層、パターン配線回路とが密着し接着性が良好となる。
本発明は、従来のレーザ光照射法で用いている装置をそのままで、基材上の形成材料に対して、レーザ光を基材を通して基材の背面から照射すればよく、高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉末を均一にする必要がなく、凹凸のある基材上にもパターン配線回路を作製することができる。しかも、低出力レーザを用いることで耐熱性の低い基材上に密着して回路を形成することができる。
次に、実施例および比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例などによって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
高融点金属粉末として銀粉末(三井金属鉱業社製SL−3、平均粒径3μm)、低融点金属粉末としてスズ72質量%、ビスマス28質量%からなるスズ合金粉末(三井金属鉱業社製ST−3、平均粒径3μm)を1:1の重量比で混合し金属粉末形成材料を調整した。ポリエチレンテレフタレート(PET:厚み100μm)基板上に混合粉末を30〜60μmの厚さで一面に広げた。ファイバーレーザ(波長:1075nm、出力パワー密度:約6J/cm2)をPET基板背面より連続モードでグリッド電極パターン状に走査し照射した。次に、未照射部分の金属粉末形成材料を除去し、PET基板上に厚さ3〜6μm、線幅25μmのグリッド電極パターンを形成した。形成されたグリッド電極パターンの光学顕微鏡像を図2に示す。また、その時のレーザ照射部断面である導通化したパターンの断面顕微鏡像及びSEM写真を図3に示す。
形成されたパターン配線回路の長さ0.3mm、平均幅1mm、平均高さ4μmのラインを用いて、抵抗を4端子測定器(KB100、KB・esi社製)を用いて測定した。その結果、抵抗値:0.6Ω、比抵抗値:8μΩmであった。また、透過型電子顕微鏡による分析によりPET基板中にスズが銀に拡散し合金を形成していることが観察されている。また、図3の断面観察により、照射部直下のPETが一部融解しており、グリッド電極パターン構造体のPET基板表面に対しての接着性向上に寄与していることがわかる。
[実施例2]
実施例1において、ファイバーレーザ(波長:1075nm、出力パワー密度:約6J/cm2)を植物の葉っぱ背面より連続モードでグリッド電極パターン状に走査し照射した以外は、実施例1と同様にして、葉っぱ上に長さ約1cm、厚さ4μm、線幅1mmの櫛形電極パターンを形成した。形成された櫛型電極パターンの導体部の導通はテスターで確認した。
[比較例1]
高融点金属粉末として銀(三井金属鉱業社製SL−3、平均粒径3μm)だけを用い金属粉末形成材料を調整した。PET基板上に金属粉末形成材料を30〜60μmの厚さで均一に一面に広げた。ファイバーレーザ(波長:1075nm、出力パワー密度:約6J/cm2)を下方より連続モードでグリッド型電極パターン状に走査し照射した。次に、エアガンで未照射部分の金属粉末形成材料を除去すると、未照射部と同様照射部においてもPET上には焼結及び固着されず除去された。
[比較例2]
実施例1において、ファイバーレーザをPET基板上面より連続モードでグリッド電極パターン状に走査し照射した以外は、実施例1と同様にして、PET上にグリッド型電極パターンを形成した。形成されたグリッド電極パターンの光学顕微鏡像を図5に示す。
実施例1において形成されたグリッド電極パターンは、PET基板に強固に密着しており、比抵抗は8μΩm以下であり、レーザ出力、照射法、混合粉末の混合比を最適化すればより微細で低抵抗なパターン配線回路が形成できる。実施例2においては、ファイバーレーザ(波長:1075nm、出力パワー密度:約6J/cm2)を植物の葉っぱ背面より連続モードでグリッド電極パターン状に走査し微細なパターン配線回路が形成できる。
一方、比較例1において形成された金属配線パターンは、低融点金属粉末を配合していないので、高融点金属粉末はPET上に焼結および密着しないため、基板から剥がれてしまった。また、比較例2では、粒子サイズが3μmの金属粉末をPET基板上に均一に広げ堆積することは難しく、照射部において低融点合金粉末の深さ方向の融解可能な距離が異なるため、融解領域が基板近くまで達していない金属粉末照射部は剥がれており、複雑なパターン形成が難しいものであった。
本発明は、原料調整工程、作製工程、後処理工程など多工程を必要とすることなく、低出力レーザを用い1造形物当たり低エネルギーコストで、簡単な方法として背面レーザ光照射による金属粉末を用いたパターン配線回路形成法を提供できる。微細なパターン配線回路として耐熱性が低いPETなどのプラスチックフィルムや葉っぱ、生体などの上に、パターン配線回路が形成でき有用である。

Claims (8)

  1. 高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する形成材料を用い、基材背面からのレーザ光照射により基材上の低融点金属を融解させることで高融点金属粉末とを導通化させ、基材上にパターン配線回路を形成する方法。
  2. 前記基材が非耐熱性基材であることを特徴とする請求項1に記載のパターン配線回路を形成する方法。
  3. 前記基材が有機物からなる基材であり、基材が一部状態変化を起こすことでパターン配線回路が密着することを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン配線回路を形成する方法。
  4. 前記基材が紙、木材、植物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパターン配線回路を形成する方法。
  5. 前記パターン配線回路が、微細電極パターンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のパターン配線回路を形成する方法。
  6. 高融点金属粉末と低融点金属粉末の混合粉を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパターン配線回路を形成する方法に用いる形成材料。
  7. 高融点金属が500〜1100℃に融点を有する導電性金属であり、低融点金属が100〜300℃に融点を有する導電性金属であることを特徴とする、請求項6に記載の形成材料。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のパターン配線回路を形成する方法により形成された構造体。

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