JP2018127602A - 樹脂組成物からなるフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、透明性と機械的性質の温度応答性に優れ、施工性に優れるフィルムを提供することにある。【解決手段】フッ化ビニリデン系樹脂(A)を0.01〜27質量%、及び、下記アクリル系樹脂(B)を73〜99.99質量%含有する樹脂組成物からなるフィルム;アクリル系樹脂(B):フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)、及び、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)を有するコポリマー。フッ化ビニリデン系樹脂(A)はポリフッ化ビニリデンであることが好ましい。【選択図】 なし
Description
本発明は、樹脂組成物からなるフィルムに関する。
ポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるアクリル樹脂は、透明性や耐候性に優れ、屋外環境に晒される物品、あるいはそのような物品の保護材として利用されている。しかし、硬く、脆い性質も併せ持つため、応用できる範囲が限定されていた。
アクリル樹脂の改質手法の一つとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)に代表されるフッ化ビニリデン樹脂とのポリマーブレンドが挙げられる。フッ化ビニリデン樹脂の耐候性がアクリル樹脂より高いため、アクリル樹脂の耐候性を損なわない点や、ゴム配合等の改質手法に比べて変形時に白化しにくい点で優位である。
アクリル樹脂の改質手法の一つとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)に代表されるフッ化ビニリデン樹脂とのポリマーブレンドが挙げられる。フッ化ビニリデン樹脂の耐候性がアクリル樹脂より高いため、アクリル樹脂の耐候性を損なわない点や、ゴム配合等の改質手法に比べて変形時に白化しにくい点で優位である。
例えば、特許文献1には、フッ化ビニリデン樹脂の結晶性を保ちつつ、そのサイズをアクリル樹脂の相分離構造を利用して微細化することにより、透明性と強靱さを併せ持つ樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2には、透明性に優れ、引裂き強度をはじめとする機械的性質に優れたフィルムが開示されている。
たしかに、特許文献1に開示された成形体や、特許文献2に開示されたフィルムは、優れた性質を有するが、一方で、機械的性質の温度応答性は不充分であった。例えば、フィルムを曲面に貼りあわせる工程において、加温しても軟化しづらいため、施工に手間がかかる等、実用面では改良の余地があった。
たしかに、特許文献1に開示された成形体や、特許文献2に開示されたフィルムは、優れた性質を有するが、一方で、機械的性質の温度応答性は不充分であった。例えば、フィルムを曲面に貼りあわせる工程において、加温しても軟化しづらいため、施工に手間がかかる等、実用面では改良の余地があった。
本発明の目的は、透明性と機械的性質の温度応答性に優れ、施工性に優れたフィルムを提供することにある。
即ち、本発明は以下の特徴を有する。
[1] フッ化ビニリデン系樹脂(A)を0.01〜27質量%、及び、下記アクリル系樹脂(B)を73〜99.99質量%含有する樹脂組成物からなるフィルム;
アクリル系樹脂(B):フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)、及び、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)を有するコポリマー。
[2] 前記フッ化ビニリデン系樹脂(A)がポリフッ化ビニリデンである、[1]に記載のフィルム。
[3] 示差熱量分析にて30℃から200℃まで10℃/分で昇温したときに、融点が観測されない、[1]又は[2]に記載のフィルム。
[4] ドメイン(C)又はドメイン(D)がマクロモノマー単位を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載のフィルム。
[1] フッ化ビニリデン系樹脂(A)を0.01〜27質量%、及び、下記アクリル系樹脂(B)を73〜99.99質量%含有する樹脂組成物からなるフィルム;
アクリル系樹脂(B):フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)、及び、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)を有するコポリマー。
[2] 前記フッ化ビニリデン系樹脂(A)がポリフッ化ビニリデンである、[1]に記載のフィルム。
[3] 示差熱量分析にて30℃から200℃まで10℃/分で昇温したときに、融点が観測されない、[1]又は[2]に記載のフィルム。
[4] ドメイン(C)又はドメイン(D)がマクロモノマー単位を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載のフィルム。
本発明のフィルムは、透明性と機械的性質の温度応答性に優れ、施工性に優れるため、有用である。
本発明のフィルムは、下記の樹脂組成物を成形して得られる。
フッ化ビニリデン系樹脂(A)を0.01〜27質量%、及び、下記アクリル系樹脂(B)を73〜99.99質量%含有する樹脂組成物。
アクリル系樹脂(B):フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)、及び、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)を有するコポリマー。
以下、本発明に係るフィルムを構成する各成分について説明する。
フッ化ビニリデン系樹脂(A)を0.01〜27質量%、及び、下記アクリル系樹脂(B)を73〜99.99質量%含有する樹脂組成物。
アクリル系樹脂(B):フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)、及び、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)を有するコポリマー。
以下、本発明に係るフィルムを構成する各成分について説明する。
<フッ化ビニリデン系樹脂(A)>
フッ化ビニリデン系樹脂(A)としては、例えば、フッ化ビニリデン単位を70質量%以上含むコポリマー、又は、フッ化ビニリデンのホモポリマー(PVDF)が挙げられる。フッ化ビニリデン系樹脂(A)としては、工業的に入手が容易な点でPVDFが好ましい。
以下、「フッ化ビニリデン系樹脂(A)」を、単に「樹脂(A)」とも記す。
フッ化ビニリデン系樹脂(A)としては、例えば、フッ化ビニリデン単位を70質量%以上含むコポリマー、又は、フッ化ビニリデンのホモポリマー(PVDF)が挙げられる。フッ化ビニリデン系樹脂(A)としては、工業的に入手が容易な点でPVDFが好ましい。
以下、「フッ化ビニリデン系樹脂(A)」を、単に「樹脂(A)」とも記す。
樹脂(A)が前記コポリマーである場合の、フッ化ビニリデンと共重合させるモノマーとしては、例えば、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンが挙げられる。
樹脂(A)の重合方法としては、懸濁重合、乳化重合等、公知の重合方法が挙げられる。
樹脂(A)の重合方法としては、懸濁重合、乳化重合等、公知の重合方法が挙げられる。
樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)は、成形加工に適した溶融粘度を得るために、10万〜100万が好ましく、15万〜80万がより好ましく、18万〜70万が更に好ましい。ここで、Mwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。具体的には、THFや水等の溶媒を溶離液として、ポリメチルメタクリレート換算分子量として求めることができる。
樹脂(A)の市販品(いずれも商品名)としては、例えば、アルケマ(株)製のKynar720、Kynar710、Kynar740、Kynar760;(株)クレハ製のKF#850;ソルベイスペシャリティポリマーズ(株)製のSolef1006、Solef1008、Solef1015、Solef6010、Solef6012、Solef6008が挙げられる。
樹脂(A)は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
樹脂(A)は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
<アクリル系樹脂(B)>
本発明で用いるアクリル系樹脂(B)は、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)、及び、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)を有するコポリマーである。
以下、「アクリル系樹脂(B)」を、単に「樹脂(B)」とも記す。
また、「フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)」を「ドメイン(C)」と記し、「フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)」を「ドメイン(D)」と記す。
本発明で用いるアクリル系樹脂(B)は、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)、及び、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)を有するコポリマーである。
以下、「アクリル系樹脂(B)」を、単に「樹脂(B)」とも記す。
また、「フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)」を「ドメイン(C)」と記し、「フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)」を「ドメイン(D)」と記す。
本発明において「相溶」とは、異種ポリマーを混合して作製した成形体において、各異種ポリマーのいずれにも由来しない単一のTgが観測されることを意味する。また、異種ポリマーとは、互いに組成が異なるポリマーを指す。
尚、成形体とは、例えば熱可塑性の樹脂組成物では、樹脂組成物を溶融したのちに所望の形状を与え、その後冷却して固化させたものをいう。
尚、成形体とは、例えば熱可塑性の樹脂組成物では、樹脂組成物を溶融したのちに所望の形状を与え、その後冷却して固化させたものをいう。
本発明において「ドメイン」とは、相分離構造を構成する一つの相を指す。異種ポリマーを混合して作製した成形体が相分離構造をとる場合、各ドメインに由来するTgが観測される。
本発明において「異なるドメイン」とは、ドメインを構成するモノマー単位のうち少なくとも1種以上のモノマー単位の含有率が、5質量%以上異なるドメインを指す。前記含有率は、10質量%以上異なることが好ましい。
本発明において「異なるドメイン」とは、ドメインを構成するモノマー単位のうち少なくとも1種以上のモノマー単位の含有率が、5質量%以上異なるドメインを指す。前記含有率は、10質量%以上異なることが好ましい。
但し、Tgの値のみでは相溶/非相溶の判断が困難な場合もある。例えば、ドメイン(C)と樹脂(A)が相溶した後のTgと、ドメイン(D)のTgが偶然同じ温度の場合には、混合した成形体は、あたかも単一のTgを持つように見える。
そのため、相溶/非相溶は、混合比を変える等して確かめる必要がある。
そのため、相溶/非相溶は、混合比を変える等して確かめる必要がある。
樹脂(B)は、ドメイン(C)及びドメイン(D)を形成するものであれば如何なるものでもよいが、単独で成形したときにミクロ相分離するものが好ましい。
ミクロ相分離することにより、各相に基づく二つのTgを有するため、樹脂組成物の温度応答性を任意に調整することができる。
ミクロ相分離することにより、各相に基づく二つのTgを有するため、樹脂組成物の温度応答性を任意に調整することができる。
樹脂(B)の成形体の相分離構造はドメインサイズが小さいほど好ましい。ドメインサイズが小さいほど透明性に優れる。
各ドメインのサイズは500nm以下が好ましく、300nm以下がより好ましく、100nm以下が更に好ましい。ドメインサイズが500nm以下であれば、可視光域の波長が散乱し難く、高い透明性が得られる。
各ドメインのサイズの下限は、20nm程度である。即ち、各ドメインのサイズは、20〜500nmが好ましく、20〜300nmがより好ましく、20〜100nmが更に好ましい。
各ドメインのサイズは500nm以下が好ましく、300nm以下がより好ましく、100nm以下が更に好ましい。ドメインサイズが500nm以下であれば、可視光域の波長が散乱し難く、高い透明性が得られる。
各ドメインのサイズの下限は、20nm程度である。即ち、各ドメインのサイズは、20〜500nmが好ましく、20〜300nmがより好ましく、20〜100nmが更に好ましい。
尚、ドメインのサイズとは、海島構造の場合は島相の長軸方向の長さ、共連続構造の場合は、ドメイン間の界面とその最寄りの界面との最短距離を指す。ドメインのサイズは、成形体から厚さ20〜200μmの観察片を作製し、透過型電子顕微鏡にて観察し、任意の5個のドメインについて測定した平均値をいう。
樹脂(B)単独の相分離構造は、海島構造でもよく、共連続構造でもよい。成形体の諸物性は、樹脂(B)を樹脂(A)と混合した後の相分離構造に左右される。
樹脂(B)のMwは、成形体としたときの機械強度を保つためには高い方が好ましいが、Mwが高すぎると流動性が低下し、成形性の低下を招く。
樹脂(B)のMwは、機械強度と成形性を両立する点から、4万〜100万が好ましく、5万〜75万がより好ましく、6万〜50万が更に好ましい。
樹脂(B)のMwは、機械強度と成形性を両立する点から、4万〜100万が好ましく、5万〜75万がより好ましく、6万〜50万が更に好ましい。
樹脂(B)の分子量分布(PDI)は、2.5〜16.0が好ましい。PDIが2.5以上であれば、低分子量体を含むため成形に好適な流動性を確保しやすい。また、16.0以下であれば、成形体の外観不良を招きにくい。PDIは、3.0〜12.0がより好ましく、3.2〜8.0が更に好ましい。
樹脂(B)は、樹脂(B)100質量%に対して、ドメイン(C)を構成するポリマーを1〜50質量%含有することが好ましい。
樹脂(B)中、ドメイン(C)を構成するポリマーの含有率が1質量%以上であれば、樹脂(A)と樹脂(B)とが部分相溶しやすくなる。また、50質量%以下であれば、樹脂(A)と樹脂(B)をブレンドして成形した成形体において、樹脂(A)とドメイン(C)からなる相が島又は共連続な相分離構造をとりやすい。
樹脂(B)中、ドメイン(C)を構成するポリマーの含有率が1質量%以上であれば、樹脂(A)と樹脂(B)とが部分相溶しやすくなる。また、50質量%以下であれば、樹脂(A)と樹脂(B)をブレンドして成形した成形体において、樹脂(A)とドメイン(C)からなる相が島又は共連続な相分離構造をとりやすい。
樹脂(B)は、樹脂(B)100質量%に対して、ドメイン(D)を構成するポリマーを50〜99質量%含有することが好ましい。
樹脂(B)中、ドメイン(D)を構成するポリマーが50質量%以上であれば、樹脂(A)と樹脂(B)をブレンドした際に、樹脂(A)とドメイン(C)からなる相が島もしくは共連続な相分離構造をとりやすい。また、99質量%以下であれば、樹脂(A)と樹脂(B)とが部分相溶しやすくなる。
樹脂(B)におけるドメイン(C)を構成するポリマー及びドメイン(D)を構成するポリマーの含有率の合計は100質量%である。
樹脂(B)中、ドメイン(D)を構成するポリマーが50質量%以上であれば、樹脂(A)と樹脂(B)をブレンドした際に、樹脂(A)とドメイン(C)からなる相が島もしくは共連続な相分離構造をとりやすい。また、99質量%以下であれば、樹脂(A)と樹脂(B)とが部分相溶しやすくなる。
樹脂(B)におけるドメイン(C)を構成するポリマー及びドメイン(D)を構成するポリマーの含有率の合計は100質量%である。
[ドメイン(C)]
ドメイン(C)は、フッ化ビニリデン系樹脂(A)に相溶なドメインである。
樹脂(B)と樹脂(A)とをブレンドしたとき、樹脂(A)はドメイン(C)とのみ相溶する。即ち、樹脂(A)を樹脂(B)にブレンドしても、ミクロ相分離は維持され、温度応答性を維持したまま、機械的性質の改質が可能となる。
ドメイン(C)は、フッ化ビニリデン系樹脂(A)に相溶なドメインである。
樹脂(B)と樹脂(A)とをブレンドしたとき、樹脂(A)はドメイン(C)とのみ相溶する。即ち、樹脂(A)を樹脂(B)にブレンドしても、ミクロ相分離は維持され、温度応答性を維持したまま、機械的性質の改質が可能となる。
ドメイン(C)を構成するポリマー又はポリマー鎖(以下、「ドメイン(C)を構成するポリマー」という。)としては、例えば、樹脂(A)と相溶するポリマー鎖を51質量%以上含むものが挙げられる。樹脂(A)との相溶性を確保するため、前記樹脂(A)と相溶するポリマー鎖の含有率は、60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
樹脂(A)と相溶するポリマー鎖としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、ビニルメチルケトン等のモノマー単位からなるポリマー鎖が挙げられる。この中でも、相溶性の点からメチルメタクリレート単位を含有するポリマー鎖が好ましい。
ドメイン(C)を構成するポリマーは、前記ポリマー鎖の1種を単独で含んでもよく2種以上を含んでもよい。
ドメイン(C)を構成するポリマーは、前記ポリマー鎖の1種を単独で含んでもよく2種以上を含んでもよい。
ドメイン(C)を構成するポリマーは、樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖を含んでもよい。樹脂(A)との相溶性を確保するため、前記樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖の含有率は、ドメイン(C)100質量%中49質量%以下であり、40質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖としては、例えば、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、t−ブチルスチレン等の芳香族ビニルモノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有モノマー;酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル系モノマー;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン系モノマー;ブタジエン、イソプレン等のジエン系モノマー;マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸等からなるポリマー鎖が挙げられる。
ドメイン(C)を構成するポリマーは、前記樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖の1種を単独で含んでもよく2種以上を含んでもよい。
ドメイン(C)を構成するポリマーは、前記樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖の1種を単独で含んでもよく2種以上を含んでもよい。
樹脂(A)と樹脂(B)を混合したときに、樹脂(A)の結晶化を防ぐ点で、ドメイン(C)を構成するポリマーのMwは大きい方が好ましい。具体的には1万〜10万が好ましい。
ドメイン(C)を構成するポリマーのMwが1万以上であれば、樹脂(A)の結晶化を防ぎやすい。また、10万以下であれば、樹脂(B)の製造に際して生産性を損ないにくい。
ドメイン(C)を構成するポリマーのMwが1万以上であれば、樹脂(A)の結晶化を防ぎやすい。また、10万以下であれば、樹脂(B)の製造に際して生産性を損ないにくい。
[ドメイン(D)]
ドメイン(D)は、前記ドメイン(C)とは異なるドメインであって、フッ化ビニリデン系樹脂(A)に非相溶なドメインである。
ドメイン(D)を構成するポリマー又はポリマー鎖(以下、「ドメイン(D)を構成するポリマー」という。)としては、例えば、樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖を51質量%以上含むものが挙げられる。樹脂(A)との非相溶性を確保するため、前記樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖の含有率は、60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
ドメイン(D)は、前記ドメイン(C)とは異なるドメインであって、フッ化ビニリデン系樹脂(A)に非相溶なドメインである。
ドメイン(D)を構成するポリマー又はポリマー鎖(以下、「ドメイン(D)を構成するポリマー」という。)としては、例えば、樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖を51質量%以上含むものが挙げられる。樹脂(A)との非相溶性を確保するため、前記樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖の含有率は、60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
ドメイン(D)を構成するポリマーとしては、前記樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖の1種を単独で含んでもよく2種以上を含んでもよい。
ドメイン(D)を構成するポリマーに適した原料(モノマー)としては、前記樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖を構成するモノマー群として列挙した中で、メチルメタクリレートとの重合性の点から、アルキル(メタ)アクリレートが好ましく、樹脂のTgの点から、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
ドメイン(D)を構成するポリマーに適した原料(モノマー)としては、前記樹脂(A)と非相溶なポリマー鎖を構成するモノマー群として列挙した中で、メチルメタクリレートとの重合性の点から、アルキル(メタ)アクリレートが好ましく、樹脂のTgの点から、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
ドメイン(D)を構成するポリマーは、樹脂(A)と相溶なポリマー鎖を含有してもよいが、ドメイン(C)とドメイン(D)は相分離する必要がある。そのため、ドメイン(D)に含まれる樹脂(A)と相溶なポリマー鎖の量は少ないほど好ましく、ドメイン(D)を構成するポリマー100質量%中49質量%以下であり、40質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
ドメイン(D)に含有される樹脂(A)と相溶なポリマー鎖としては、例えば、ドメイン(C)を構成するポリマーとして例示したものと同様のものが挙げられる。
ドメイン(D)に含有される樹脂(A)と相溶なポリマー鎖としては、例えば、ドメイン(C)を構成するポリマーとして例示したものと同様のものが挙げられる。
<樹脂(B)の製造方法>
樹脂(B)にドメイン(C)及びドメイン(D)を導入する方法としては、ブロック共重合体やグラフト共重合体のブロック鎖とする方法や、それらの混合物と混合する方法等、公知の方法を用いることができる。
更に、前記ブロック共重合体やグラフト共重合体のブロック鎖を合成する方法としては、ATRP(原子移動ラジカル重合)等のリビングラジカル重合やアニオン重合、マクロモノマーを用いた重合等がある。これらの中でも、重合速度や工程数等の生産性の点から、マクロモノマーを用いた重合が好ましい。
尚、本発明において、マクロモノマーとは、重合可能な官能基を有する高分子化合物をいう。
樹脂(B)にドメイン(C)及びドメイン(D)を導入する方法としては、ブロック共重合体やグラフト共重合体のブロック鎖とする方法や、それらの混合物と混合する方法等、公知の方法を用いることができる。
更に、前記ブロック共重合体やグラフト共重合体のブロック鎖を合成する方法としては、ATRP(原子移動ラジカル重合)等のリビングラジカル重合やアニオン重合、マクロモノマーを用いた重合等がある。これらの中でも、重合速度や工程数等の生産性の点から、マクロモノマーを用いた重合が好ましい。
尚、本発明において、マクロモノマーとは、重合可能な官能基を有する高分子化合物をいう。
マクロモノマーは、市販品を用いてもよく、公知の方法でモノマーから製造してもよい。マクロモノマーの製造方法としては、例えば、コバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法、α−ブロモメチルスチレン等のα置換不飽和化合物を連鎖移動剤として用いる方法、重合性基を化学的に結合させる方法、熱分解による方法が挙げられる。
共重合によって簡単に樹脂(B)に導入でき、ドメインサイズやドメイン(D)との相分離構造を簡便に調製できる点で、ドメイン(C)は、マクロモノマー単位を含有することが好ましい。即ち、樹脂(B)は、マクロモノマー単位を含有することが好ましい。
共重合によって簡単に樹脂(B)に導入でき、ドメインサイズやドメイン(D)との相分離構造を簡便に調製できる点で、ドメイン(C)は、マクロモノマー単位を含有することが好ましい。即ち、樹脂(B)は、マクロモノマー単位を含有することが好ましい。
マクロモノマーを用いた重合で樹脂(B)を製造する場合、ドメイン(C)を構成するポリマーの原料としてマクロモノマーを用いる方法と、ドメイン(D)を構成するポリマーの原料としてマクロモノマーを用いる方法が考えられるが、樹脂(B)の役割を果たすならば、いずれの方法でもよい。
ドメイン(C)を構成するポリマーの原料としてマクロモノマーを用いる場合、マクロモノマーのMwは1万〜10万が好ましい。
マクロモノマーのMwが1万以上であれば、樹脂(A)の結晶化を阻害しやすく、樹脂組成物が非晶性となりやすい。また、10万以下であれば、樹脂(B)を重合する際に溶媒に溶解させやすく、生産性を損なわない。
マクロモノマーのMwが1万以上であれば、樹脂(A)の結晶化を阻害しやすく、樹脂組成物が非晶性となりやすい。また、10万以下であれば、樹脂(B)を重合する際に溶媒に溶解させやすく、生産性を損なわない。
ドメイン(C)が含有するマクロモノマー単位(樹脂(B)が含有するマクロモノマー単位)は、樹脂(A)との相溶性の点から、メチルメタクリレート単位を含有することが好ましい。
ドメイン(C)が含有するマクロモノマー単位中のメチルメタクリレート単位の含有率は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。
また、樹脂(B)中のマクロモノマー単位の含有率は、10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。
ドメイン(C)が含有するマクロモノマー単位中のメチルメタクリレート単位の含有率は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。
また、樹脂(B)中のマクロモノマー単位の含有率は、10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。
<樹脂組成物>
本発明に用いる樹脂組成物は、樹脂組成物に含まれるポリマーの総量100質量%に対して、0.01〜27質量%の樹脂(A)、及び73〜99.99質量%の樹脂(B)を含有する。
樹脂(A)の含有率が0.01質量%以上であれば、樹脂組成物からなる成形体を変形させたときに破断しにくく、施工性に優れる。また、27質量%以下であれば、樹脂組成物からなる成形体は非晶性を示し、柔軟性が温度に応じて変化しやすく、曲面追従等の施工性に優れる。
透明性と施工性が共に高い成形体の製造に用いる観点で、樹脂(A)の含有率は0.1〜25質量%が好ましく、1〜23質量%がより好ましい。
本発明に用いる樹脂組成物は、樹脂組成物に含まれるポリマーの総量100質量%に対して、0.01〜27質量%の樹脂(A)、及び73〜99.99質量%の樹脂(B)を含有する。
樹脂(A)の含有率が0.01質量%以上であれば、樹脂組成物からなる成形体を変形させたときに破断しにくく、施工性に優れる。また、27質量%以下であれば、樹脂組成物からなる成形体は非晶性を示し、柔軟性が温度に応じて変化しやすく、曲面追従等の施工性に優れる。
透明性と施工性が共に高い成形体の製造に用いる観点で、樹脂(A)の含有率は0.1〜25質量%が好ましく、1〜23質量%がより好ましい。
樹脂(B)の含有率が73質量%以上であれば、樹脂組成物からなる成形体は非晶性を示し、柔軟性が温度に応じて変化しやすく、曲面追従等の施工性に優れる。また、99.99質量%以下であれば、樹脂組成物からなる成形体を変形させたときに破断しにくく、施工性に優れる。
透明性と施工性が共に高い成形体の製造に用いる観点で、樹脂(B)の含有率は75〜99.9質量%が好ましく、77〜99質量%がより好ましい。
透明性と施工性が共に高い成形体の製造に用いる観点で、樹脂(B)の含有率は75〜99.9質量%が好ましく、77〜99質量%がより好ましい。
樹脂組成物中、樹脂(A)と樹脂(B)の含有率の合計は80〜100質量%が好ましく、90〜100質量%がより好ましく、100質量%が更に好ましい。
本発明のフィルムに用いる樹脂組成物は、フィルムの光学性能や機械特性を損なわない範囲で、必要に応じて添加剤を含有させることができる。添加剤の量は少ないほど好ましく、添加剤の含有量は樹脂組成物100質量部に対して0〜20質量部が好ましく、0〜10質量部がより好ましく、0〜5質量部が更に好ましい。
添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、耐熱安定剤、合成シリカやシリコン樹脂粉末等のブロッキング防止剤、可塑剤、抗菌剤、防カビ剤、ブルーイング剤、帯電防止剤が挙げられる。
添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、耐熱安定剤、合成シリカやシリコン樹脂粉末等のブロッキング防止剤、可塑剤、抗菌剤、防カビ剤、ブルーイング剤、帯電防止剤が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾエート系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、サリチレート系化合物、アクリロニトリル系化合物、金属錯塩系化合物、ヒンダードアミン系化合物;粒子径が0.01〜0.06μm程度の超微粒子酸化チタン、粒子径が0.01〜0.04μm程度の超微粒子酸化亜鉛等の無機系粒子が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光安定剤としては、例えば、N−H型、N−CH3型、N−アシル型、N−OR型等のヒンダードアミン系又はフェノール系の光安定剤が挙げられる。
耐熱安定剤としては、例えば、フェノール系、アミン系、硫黄系又は燐酸系の酸化防止剤が挙げられる。
紫外線吸収剤又は酸化防止剤として、例えば、重合体を構成する主鎖又は側鎖に、前記の紫外線吸収剤又は酸化防止剤を化学結合させた重合体型のものを使用することもできる。
耐熱安定剤としては、例えば、フェノール系、アミン系、硫黄系又は燐酸系の酸化防止剤が挙げられる。
紫外線吸収剤又は酸化防止剤として、例えば、重合体を構成する主鎖又は側鎖に、前記の紫外線吸収剤又は酸化防止剤を化学結合させた重合体型のものを使用することもできる。
上記の必須成分及び所望により任意成分を所定量配合し、ロール、バンバリーミキサー、単軸押出機、二軸押出機等の通常の混練機で混練して樹脂組成物を調製することができる。
<フィルム>
本発明のフィルムは、前記樹脂組成物を成形したものである。
本発明のフィルムは、透明性と機械的性質の温度応答性に優れる。加温により速やかに軟化し、変形させても破断しにくい。簡便に曲面に追従させることができ、施工性に優れる。
本発明のフィルムは、前記樹脂組成物を成形したものである。
本発明のフィルムは、透明性と機械的性質の温度応答性に優れる。加温により速やかに軟化し、変形させても破断しにくい。簡便に曲面に追従させることができ、施工性に優れる。
(透明性)
本発明のフィルムの全光線透過率としては、JIS K7361−1に準拠して測定した場合に80〜100%が好ましく、85〜100%がより好ましく、90〜100%が更に好ましい。
全光線透過率が80%以上あれば、厚いフィルムであったとしても充分な透明感が得られる。
本発明のフィルムの全光線透過率としては、JIS K7361−1に準拠して測定した場合に80〜100%が好ましく、85〜100%がより好ましく、90〜100%が更に好ましい。
全光線透過率が80%以上あれば、厚いフィルムであったとしても充分な透明感が得られる。
本発明のフィルムのヘーズ値としては、JIS K7136に準拠して測定した場合に、0〜10%が好ましく、0〜5%がより好ましく、0〜3%が更に好ましい。ヘーズ値が10%以下であれば、曇りの少ない透明感が得られる。
フィルムは通常、厚さが薄いほど透明性が高いものが得られやすい。そのため、本発明のフィルムの厚は20〜400μmが好ましく、25〜350μmがより好ましく、30〜300μmが更に好ましい。
本発明において、フィルムの厚さは、製膜時の流れ方向に垂直な方向(TD方向)で任意に三か所測定した測定値の平均値をいう。
本発明において、フィルムの厚さは、製膜時の流れ方向に垂直な方向(TD方向)で任意に三か所測定した測定値の平均値をいう。
(機械的性質)
本発明のフィルムは、室温(23℃)下では取扱いやすい弾性率を示し、加温下では施工に適した弾性率と充分高い破断伸度を示す。加温とは、フィルムを熱することで室温以上の温度を与えることを指すが、その温度は施工手法によりさまざまである。本明細書では、特に断りの無い限り、加温下とは40℃での性能を指すこととする。
本発明のフィルムの室温下での弾性率は、JIS K7127を参照し、23℃で200mm/分の速度で測定した場合、100〜1000MPaが好ましい。
100MPa以上あればフィルムとして取り扱うことができる。また、1000MPa以下であれば、室温でも曲面に追従させることができる。
室温下での弾性率は150〜850MPaがより好ましく、200〜600MPaが更に好ましい。
本発明のフィルムは、室温(23℃)下では取扱いやすい弾性率を示し、加温下では施工に適した弾性率と充分高い破断伸度を示す。加温とは、フィルムを熱することで室温以上の温度を与えることを指すが、その温度は施工手法によりさまざまである。本明細書では、特に断りの無い限り、加温下とは40℃での性能を指すこととする。
本発明のフィルムの室温下での弾性率は、JIS K7127を参照し、23℃で200mm/分の速度で測定した場合、100〜1000MPaが好ましい。
100MPa以上あればフィルムとして取り扱うことができる。また、1000MPa以下であれば、室温でも曲面に追従させることができる。
室温下での弾性率は150〜850MPaがより好ましく、200〜600MPaが更に好ましい。
本発明のフィルムの加温下での弾性率としては、JIS K7127を参照し、40℃で200mm/分の速度で測定した場合、1〜700MPaが好ましい。
1MPa以上あれば追従させた後に剥して微調整(リワーク)することができる。また、700MPa以下であれば、凹凸面にも容易に追従させることができる。
加温(40℃)下での弾性率は10〜600MPaがより好ましく、20〜500MPaが更に好ましい。
1MPa以上あれば追従させた後に剥して微調整(リワーク)することができる。また、700MPa以下であれば、凹凸面にも容易に追従させることができる。
加温(40℃)下での弾性率は10〜600MPaがより好ましく、20〜500MPaが更に好ましい。
本発明のフィルムの加温下での破断伸度としては、JIS K7127を参照し、40℃で200mm/分の速度で測定した場合、100%以上伸びることが好ましい。
100%以上あれば、熱をかけてフィルムを変形させても容易には破断せず、施工がしやすい。
破断伸度は高いほどよいが、フィルムは伸ばすほど薄くなり、貼りあわせる面の微小突起等で破れやすくなるため、300%以下が好ましい。
加温(40℃)下での破断伸度は150〜300%がより好ましく、200〜300%が更に好ましい。
100%以上あれば、熱をかけてフィルムを変形させても容易には破断せず、施工がしやすい。
破断伸度は高いほどよいが、フィルムは伸ばすほど薄くなり、貼りあわせる面の微小突起等で破れやすくなるため、300%以下が好ましい。
加温(40℃)下での破断伸度は150〜300%がより好ましく、200〜300%が更に好ましい。
(示差熱量分析)
本発明のフィルムは非晶性である。
本発明において非晶性とは、JIS K7121、3.(1)に準拠して示差走査熱量計で測定したときに、結晶の融解ピークが有意に検出されないことを指す。
結晶性を示す場合、Tgより高温で加熱しても、融点の寄与でフィルムが軟化しないため、充分に追従させることが難しく、施工性に劣る。
本発明のフィルムは非晶性である。
本発明において非晶性とは、JIS K7121、3.(1)に準拠して示差走査熱量計で測定したときに、結晶の融解ピークが有意に検出されないことを指す。
結晶性を示す場合、Tgより高温で加熱しても、融点の寄与でフィルムが軟化しないため、充分に追従させることが難しく、施工性に劣る。
<フィルムの表面処理>
本発明のフィルムは、そのまま用いてもよく、片面あるいは両面に、更に表面加工を施してもよい。
表面加工の具体例としては、耐候性や表面硬度、耐擦傷性、耐薬品性、印刷特性等を高めるためのコーティング処理や、コロナ処理あるいは粘着層を設ける易接着処理等が挙げられる。
本発明のフィルムを任意の箇所に貼り合せて利用する場合に、貼り合せ面との密着性を確保しやすいことから、易接着処理を施した易接着フィルムが好ましい。人が手作業で貼り合せやすい点で、粘着層を設けた易接着フィルムがより好ましく、本発明フィルムと粘着層の界面剥離が起きにくいため、(メタ)アクリレートをモノマー単位とするポリマーを含む粘着層を設けた易接着フィルムが更に好ましい。
尚、本発明のフィルムを任意の箇所に貼り合せて利用する場合、フィルムに前記紫外線吸収剤を配合することで、貼り合せる任意の箇所の紫外線による劣化を防ぐことができる。
本発明のフィルムは、そのまま用いてもよく、片面あるいは両面に、更に表面加工を施してもよい。
表面加工の具体例としては、耐候性や表面硬度、耐擦傷性、耐薬品性、印刷特性等を高めるためのコーティング処理や、コロナ処理あるいは粘着層を設ける易接着処理等が挙げられる。
本発明のフィルムを任意の箇所に貼り合せて利用する場合に、貼り合せ面との密着性を確保しやすいことから、易接着処理を施した易接着フィルムが好ましい。人が手作業で貼り合せやすい点で、粘着層を設けた易接着フィルムがより好ましく、本発明フィルムと粘着層の界面剥離が起きにくいため、(メタ)アクリレートをモノマー単位とするポリマーを含む粘着層を設けた易接着フィルムが更に好ましい。
尚、本発明のフィルムを任意の箇所に貼り合せて利用する場合、フィルムに前記紫外線吸収剤を配合することで、貼り合せる任意の箇所の紫外線による劣化を防ぐことができる。
<フィルムの製造方法>
本発明のフィルムの製造方法としては、前記樹脂組成物を溶融した後、フィルム形状とし、その後冷却して固化させるものであれば、如何なる方法でもよいが、生産性の観点から溶融押出法が好ましい。
溶融押出法の例としては、Tダイ法、インフレーション法が挙げられ、これらのうち経済性の点でTダイ法が好ましい。
溶融押出温度は、170〜240℃程度が好ましい。また、押出機としては、例えば、単軸押出機及び二軸押出機が挙げられる。
本発明のフィルムの製造方法としては、前記樹脂組成物を溶融した後、フィルム形状とし、その後冷却して固化させるものであれば、如何なる方法でもよいが、生産性の観点から溶融押出法が好ましい。
溶融押出法の例としては、Tダイ法、インフレーション法が挙げられ、これらのうち経済性の点でTダイ法が好ましい。
溶融押出温度は、170〜240℃程度が好ましい。また、押出機としては、例えば、単軸押出機及び二軸押出機が挙げられる。
<フィルムの用途>
本発明のフィルムの用途としては、例えば、オーバーレイフィルム、ラミネートフィルム、メディア印刷フィルム等の用途;ウェザーストリップ、バンパー、バンパーガード、サイドマッドガード、ボディーパネル、スポイラー、フロントグリル、ストラットマウント、ホイールキャップ、センターピラー、ドアミラー、センターオーナメント、サイドモール、ドアモール、ウインドモール、窓、ヘッドランプカバー、テールランプカバー、風防部品等の自動車外装用途;インストルメントパネル、コンソールボックス、メーターカバー、ドアロックペゼル、ステアリングホイール、パワーウィンドウスイッチベース、センタークラスター、ダッシュボード等の自動車内装用途;AV機器や家具製品のフロントパネル、ボタン、エンブレム、表面化粧材等の用途;携帯電話等のハウジング、表示窓、ボタン等の用途;家具用外装材用;壁面、天井、床等の建築用内装材用途;サイディング等の外壁、塀、屋根、門扉、破風板等の建築用外装材用途;窓枠、扉、手すり、敷居、鴨居等の家具類の表面化粧材用途;各種ディスプレイ;フレネルレンズ、偏光フィルム、偏光子保護フィルム、位相差フィルム、光拡散フィルム、視野角拡大フィルム、反射フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム、輝度向上フィルム、プリズムシート、マイクロレンズアレイ、タッチパネル用導電フィルム、導光用途フィルム、電子ペーパー用途フィルム等の光学用途;窓ガラス、電車、航空機、船舶等の自動車以外の各種乗り物の内外装用途;瓶、化粧品容器、小物入れ等の各種包装容器及び包装材料;景品や小物等の雑貨等のその他各種用途向けのフィルム;太陽電池表面保護フィルム、太陽電池用封止フィルム、太陽電池用裏面保護フィルム、太陽電池用基盤フィルム、農業用ビニルハウス、高速道路遮音板用保護フィルム並びに交通標識用最表面保護フィルム等が挙げられる。
本発明のフィルムの用途としては、例えば、オーバーレイフィルム、ラミネートフィルム、メディア印刷フィルム等の用途;ウェザーストリップ、バンパー、バンパーガード、サイドマッドガード、ボディーパネル、スポイラー、フロントグリル、ストラットマウント、ホイールキャップ、センターピラー、ドアミラー、センターオーナメント、サイドモール、ドアモール、ウインドモール、窓、ヘッドランプカバー、テールランプカバー、風防部品等の自動車外装用途;インストルメントパネル、コンソールボックス、メーターカバー、ドアロックペゼル、ステアリングホイール、パワーウィンドウスイッチベース、センタークラスター、ダッシュボード等の自動車内装用途;AV機器や家具製品のフロントパネル、ボタン、エンブレム、表面化粧材等の用途;携帯電話等のハウジング、表示窓、ボタン等の用途;家具用外装材用;壁面、天井、床等の建築用内装材用途;サイディング等の外壁、塀、屋根、門扉、破風板等の建築用外装材用途;窓枠、扉、手すり、敷居、鴨居等の家具類の表面化粧材用途;各種ディスプレイ;フレネルレンズ、偏光フィルム、偏光子保護フィルム、位相差フィルム、光拡散フィルム、視野角拡大フィルム、反射フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム、輝度向上フィルム、プリズムシート、マイクロレンズアレイ、タッチパネル用導電フィルム、導光用途フィルム、電子ペーパー用途フィルム等の光学用途;窓ガラス、電車、航空機、船舶等の自動車以外の各種乗り物の内外装用途;瓶、化粧品容器、小物入れ等の各種包装容器及び包装材料;景品や小物等の雑貨等のその他各種用途向けのフィルム;太陽電池表面保護フィルム、太陽電池用封止フィルム、太陽電池用裏面保護フィルム、太陽電池用基盤フィルム、農業用ビニルハウス、高速道路遮音板用保護フィルム並びに交通標識用最表面保護フィルム等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、実施例中の「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を示す。
尚、実施例中の「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を示す。
[評価方法]
実施例、比較例における各評価は、以下の方法により実施した。
(樹脂組成物の評価方法)
(1)分子量及び分子量分布
質量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製、商品名:HLC−8220)を使用し、以下の条件にて測定した。
カラム:TSK GUARD COLUMN SUPER HZ−L(4.6×35mm)と2本のTSK−GEL SUPER HZM−N(6.0×150mm)を直列に接続
溶離液:THF
測定温度:40℃
流速:0.6mL/分
尚、Mw及びMnは、Polymer Laboratories製のピークトップ分子量が1590、10290、55600及び141500である4種のポリメチルメタクリレートを用いて作成した検量線を使用して求めた。
実施例、比較例における各評価は、以下の方法により実施した。
(樹脂組成物の評価方法)
(1)分子量及び分子量分布
質量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製、商品名:HLC−8220)を使用し、以下の条件にて測定した。
カラム:TSK GUARD COLUMN SUPER HZ−L(4.6×35mm)と2本のTSK−GEL SUPER HZM−N(6.0×150mm)を直列に接続
溶離液:THF
測定温度:40℃
流速:0.6mL/分
尚、Mw及びMnは、Polymer Laboratories製のピークトップ分子量が1590、10290、55600及び141500である4種のポリメチルメタクリレートを用いて作成した検量線を使用して求めた。
(フィルムの評価方法)
(2)透過率、ヘーズ
ヘーズメーターNDH2000(日本電色製)を用いて、JIS K7361−1に準拠して全光線透過率を、JIS K7136に準拠してヘーズを測定した。1サンプルにつき三点ずつ測定して平均値を求めた。
(2)透過率、ヘーズ
ヘーズメーターNDH2000(日本電色製)を用いて、JIS K7361−1に準拠して全光線透過率を、JIS K7136に準拠してヘーズを測定した。1サンプルにつき三点ずつ測定して平均値を求めた。
(3)融点
JIS K7121、3.(1)に準拠して前処理したフィルムを細かく切断して測定試料を得た。示差走査熱量測定装置((株)日立ハイテクサイエンス製、商品名:DSC6200)を用いて、30℃から200℃まで10℃/分で昇温し、フィルムの融点を測定した。融点が観測されない場合は、「n.d.」と記録した。
JIS K7121、3.(1)に準拠して前処理したフィルムを細かく切断して測定試料を得た。示差走査熱量測定装置((株)日立ハイテクサイエンス製、商品名:DSC6200)を用いて、30℃から200℃まで10℃/分で昇温し、フィルムの融点を測定した。融点が観測されない場合は、「n.d.」と記録した。
(4)引張試験
フィルムから15mm×150mmの短冊形状の試験片をMD方向に沿って切り出した。テンシロン万能試験機RTC−1250A(オリエンテック製)にてチャック間距離100mmとして、JIS K7127を参照し、引張試験を行った。室温23℃及び40℃にて、速度200mm/分で引張試験を実施し、その時の応力歪み曲線から、それぞれの試験温度における破断伸度、弾性率、降伏応力を求めた。
フィルムから15mm×150mmの短冊形状の試験片をMD方向に沿って切り出した。テンシロン万能試験機RTC−1250A(オリエンテック製)にてチャック間距離100mmとして、JIS K7127を参照し、引張試験を行った。室温23℃及び40℃にて、速度200mm/分で引張試験を実施し、その時の応力歪み曲線から、それぞれの試験温度における破断伸度、弾性率、降伏応力を求めた。
<製造例1>
[分散剤]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた容量1200Lの反応容器内に、17%水酸化カリウム水溶液61.6部、メチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、以下同様)19.1部及び脱イオン水19.3部を仕込んだ。次いで、反応装置内の液を室温にて撹拌し、発熱ピークを確認した後、更に4時間撹拌した。この後、反応装置内の反応液を室温まで冷却してカリウムメタクリレート水溶液を得た。
次いで、撹拌機、冷却管及び温度計を備えた容量1050Lの反応容器内に、脱イオン水900部、2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホン酸ナトリウム(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルSEM−Na)60部、上記のカリウムメタクレート水溶液10部及びメチルメタクリレート 12部を入れて撹拌し、重合装置内を窒素置換しながら、50℃に昇温した。その中に、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業(株)製、商品名:V−50)0.08部を添加し、更に60℃に昇温した。
昇温後、滴下ポンプを利用してメチルメタクレートを0.24部/分の速度で75分間連続的に滴下した。反応溶液を60℃で6時間保持した後、室温に冷却して、透明な水溶液である固形分10%の分散剤を得た。
[分散剤]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた容量1200Lの反応容器内に、17%水酸化カリウム水溶液61.6部、メチルメタクリレート(三菱ケミカル(株)製、以下同様)19.1部及び脱イオン水19.3部を仕込んだ。次いで、反応装置内の液を室温にて撹拌し、発熱ピークを確認した後、更に4時間撹拌した。この後、反応装置内の反応液を室温まで冷却してカリウムメタクリレート水溶液を得た。
次いで、撹拌機、冷却管及び温度計を備えた容量1050Lの反応容器内に、脱イオン水900部、2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホン酸ナトリウム(三菱ケミカル(株)製、商品名:アクリエステルSEM−Na)60部、上記のカリウムメタクレート水溶液10部及びメチルメタクリレート 12部を入れて撹拌し、重合装置内を窒素置換しながら、50℃に昇温した。その中に、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業(株)製、商品名:V−50)0.08部を添加し、更に60℃に昇温した。
昇温後、滴下ポンプを利用してメチルメタクレートを0.24部/分の速度で75分間連続的に滴下した。反応溶液を60℃で6時間保持した後、室温に冷却して、透明な水溶液である固形分10%の分散剤を得た。
<製造例2>
[マクロモノマー]
(コバルト錯体の合成)
撹拌装置を備えた合成装置中に、窒素雰囲気下で、酢酸コバルト(II)四水和物(和光純薬(株)製、和光特級)2.00g(8.03mmol)及びジフェニルグリオキシム(東京化成(株)製、EPグレード)3.86g(16.1mmol)及び予め窒素バブリングにより脱酸素したジエチルエーテル100mlを入れ、室温で2時間攪拌した。
次いで、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(東京化成(株)製、EPグレード)20mlを加え、更に6時間攪拌した。得られたものを濾過し、固体をジエチルエーテルで洗浄し、20℃において12時間真空乾燥し、茶褐色固体のコバルト錯体5.02g(7.93mmol、収率99%)を得た。
[マクロモノマー]
(コバルト錯体の合成)
撹拌装置を備えた合成装置中に、窒素雰囲気下で、酢酸コバルト(II)四水和物(和光純薬(株)製、和光特級)2.00g(8.03mmol)及びジフェニルグリオキシム(東京化成(株)製、EPグレード)3.86g(16.1mmol)及び予め窒素バブリングにより脱酸素したジエチルエーテル100mlを入れ、室温で2時間攪拌した。
次いで、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(東京化成(株)製、EPグレード)20mlを加え、更に6時間攪拌した。得られたものを濾過し、固体をジエチルエーテルで洗浄し、20℃において12時間真空乾燥し、茶褐色固体のコバルト錯体5.02g(7.93mmol、収率99%)を得た。
(マクロモノマーの合成)
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.1部及び製造例1で製造した分散剤(固形分10%)0.26部を入れて撹拌して、均一な水溶液とした。
次に、メチルメタクリレート(MMA)95部、メチルアクリレート(MA)(三菱ケミカル(株)製)5部、上記方法で製造したコバルト錯体0.0016部及び重合開始剤としてパーオクタO(日油(株)製1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、商品名)0.1部を加え、水性分散液とした。次いで、重合装置内を充分に窒素置換し、水性分散液を80℃に昇温してから4時間保持した後に92℃に昇温して2時間保持した。その後、反応液を40℃に冷却して、マクロモノマーの水性懸濁液を得た。この水性懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して、マクロモノマーを得た。
GPCで分析したところ、マクロモノマーのMwは27000、Mnは14000、分子量分布(PDI)は1.9であった。
結果を表1に示す。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.1部及び製造例1で製造した分散剤(固形分10%)0.26部を入れて撹拌して、均一な水溶液とした。
次に、メチルメタクリレート(MMA)95部、メチルアクリレート(MA)(三菱ケミカル(株)製)5部、上記方法で製造したコバルト錯体0.0016部及び重合開始剤としてパーオクタO(日油(株)製1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、商品名)0.1部を加え、水性分散液とした。次いで、重合装置内を充分に窒素置換し、水性分散液を80℃に昇温してから4時間保持した後に92℃に昇温して2時間保持した。その後、反応液を40℃に冷却して、マクロモノマーの水性懸濁液を得た。この水性懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して、マクロモノマーを得た。
GPCで分析したところ、マクロモノマーのMwは27000、Mnは14000、分子量分布(PDI)は1.9であった。
結果を表1に示す。
<製造例3>
[樹脂(B1)]
脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.1部及び製造例1で製造した分散剤0.26部を混合して懸濁用水分散媒を調整した。
冷却管付セパラブルフラスコに、樹脂(A)が相溶するドメイン(C)を形成するモノマーとして、製造例2で合成したマクロモノマー(以下「MM」と記す。)40部、樹脂(A)が非相溶なドメイン(D)を形成するモノマーとしてMMA 24部、n−ブチルアクリレート(BA)(三菱ケミカル(株)製)36部、1−オクタンチオール0.1部を混合し、攪拌しながら50℃に加温して原料シラップを得た。
原料シラップを40℃以下に冷却した後、原料シラップにAMBN(大塚化学(株)製2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、商品名)0.3部を溶解させ、シラップを得た。
[樹脂(B1)]
脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.1部及び製造例1で製造した分散剤0.26部を混合して懸濁用水分散媒を調整した。
冷却管付セパラブルフラスコに、樹脂(A)が相溶するドメイン(C)を形成するモノマーとして、製造例2で合成したマクロモノマー(以下「MM」と記す。)40部、樹脂(A)が非相溶なドメイン(D)を形成するモノマーとしてMMA 24部、n−ブチルアクリレート(BA)(三菱ケミカル(株)製)36部、1−オクタンチオール0.1部を混合し、攪拌しながら50℃に加温して原料シラップを得た。
原料シラップを40℃以下に冷却した後、原料シラップにAMBN(大塚化学(株)製2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、商品名)0.3部を溶解させ、シラップを得た。
次いで、シラップに懸濁用水分散媒を加えた後、窒素バブリングによりセパラブルフラスコ内の雰囲気を窒素置換しながら、攪拌回転数を上げてシラップ分散液を得た。
シラップ分散液を75℃に昇温し、重合発熱ピークが出るまでセパラブルフラスコの外温を保持した。重合発熱ピークが出た後、シラップ分散液が75℃になったところで、シラップ分散液を85℃に昇温し、30分保持して重合を完結させ、懸濁液を得た。
懸濁液を40℃以下に冷却した後に、懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥してコポリマーである樹脂(B1)を得た。
樹脂(B1)のMwは248000、Mnは52000、PDIは4.8であった。
結果を表2に示す。
シラップ分散液を75℃に昇温し、重合発熱ピークが出るまでセパラブルフラスコの外温を保持した。重合発熱ピークが出た後、シラップ分散液が75℃になったところで、シラップ分散液を85℃に昇温し、30分保持して重合を完結させ、懸濁液を得た。
懸濁液を40℃以下に冷却した後に、懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥してコポリマーである樹脂(B1)を得た。
樹脂(B1)のMwは248000、Mnは52000、PDIは4.8であった。
結果を表2に示す。
<製造例4>
[樹脂(B2)]
MM、MMA、BAを表2に記載のように用いたこと以外は、製造例3と同様にして樹脂(B2)を得た。
樹脂(B2)のMwは247000、Mnは57100、PDIは4.3であった。
結果を表2に示す。
[樹脂(B2)]
MM、MMA、BAを表2に記載のように用いたこと以外は、製造例3と同様にして樹脂(B2)を得た。
樹脂(B2)のMwは247000、Mnは57100、PDIは4.3であった。
結果を表2に示す。
<製造例5>
[樹脂(B3)]
冷却管付セパラブルフラスコに、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.1部及び製造例1で製造した分散剤0.26部を混合して懸濁用水分散媒を調整した。
次いで、MMA 64部、BA 36部、1−オクタンチオール0.1部を混合し、懸濁用水分散媒を加えた後、窒素バブリングによりセパラブルフラスコ内の雰囲気を窒素置換しながら、攪拌回転数を上げてモノマー分散液を得た。
モノマー分散液を75℃に昇温し、重合発熱ピークが出るまでセパラブルフラスコの外温を保持した。重合発熱ピークが出た後、モノマー分散液が75℃になったところで、モノマー分散液を85℃に昇温し、30分保持して重合を完結させ、懸濁液を得た。
懸濁液を40℃以下に冷却した後に、懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して樹脂(B3)を得た。
樹脂(B3)のMwは277000、Mnは116000、PDIは2.4であった。
結果を表2に示す。
[樹脂(B3)]
冷却管付セパラブルフラスコに、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.1部及び製造例1で製造した分散剤0.26部を混合して懸濁用水分散媒を調整した。
次いで、MMA 64部、BA 36部、1−オクタンチオール0.1部を混合し、懸濁用水分散媒を加えた後、窒素バブリングによりセパラブルフラスコ内の雰囲気を窒素置換しながら、攪拌回転数を上げてモノマー分散液を得た。
モノマー分散液を75℃に昇温し、重合発熱ピークが出るまでセパラブルフラスコの外温を保持した。重合発熱ピークが出た後、モノマー分散液が75℃になったところで、モノマー分散液を85℃に昇温し、30分保持して重合を完結させ、懸濁液を得た。
懸濁液を40℃以下に冷却した後に、懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して樹脂(B3)を得た。
樹脂(B3)のMwは277000、Mnは116000、PDIは2.4であった。
結果を表2に示す。
<実施例1>
[樹脂組成物の作製]
樹脂(A)としてPVDF((株)クレハ製、商品名:KF#850)0.05部、樹脂(B)として製造例3で作製した樹脂(B1)99.95部を60℃で一晩予備乾燥させた後、ドライブレンドして、φ30mm二軸混練押出機(Werner&Pfleiderer社製)により最高温度220℃で押出し、ペレット状の成形材料(樹脂組成物)を得た。
用いたPVDFは、フッ化ビニリデン単位からなるホモポリマーであり、結晶融点は173℃、Mwは277000であった。
[樹脂組成物の作製]
樹脂(A)としてPVDF((株)クレハ製、商品名:KF#850)0.05部、樹脂(B)として製造例3で作製した樹脂(B1)99.95部を60℃で一晩予備乾燥させた後、ドライブレンドして、φ30mm二軸混練押出機(Werner&Pfleiderer社製)により最高温度220℃で押出し、ペレット状の成形材料(樹脂組成物)を得た。
用いたPVDFは、フッ化ビニリデン単位からなるホモポリマーであり、結晶融点は173℃、Mwは277000であった。
[フィルムの作製]
上記手法で得られたペレットを50℃で一晩予備乾燥させた後、150mm幅のTダイが搭載されたφ30mm単軸押出機(GMエンジニアリング社製)により押出温度180〜220℃、Tダイ温度220℃で一本の冷却ロール温度40℃で製膜して厚さ50μmのフィルムを得た。
フィルムの室温23℃での引張試験結果、40℃での引張試験結果、光学試験結果、示差熱量分析結果を表3に示す。尚、示差熱量分析について、「n.d.」は、融点が観測されなかったことを意味する。
上記手法で得られたペレットを50℃で一晩予備乾燥させた後、150mm幅のTダイが搭載されたφ30mm単軸押出機(GMエンジニアリング社製)により押出温度180〜220℃、Tダイ温度220℃で一本の冷却ロール温度40℃で製膜して厚さ50μmのフィルムを得た。
フィルムの室温23℃での引張試験結果、40℃での引張試験結果、光学試験結果、示差熱量分析結果を表3に示す。尚、示差熱量分析について、「n.d.」は、融点が観測されなかったことを意味する。
<実施例2〜8、比較例1〜3>
樹脂(A)、樹脂(B)を表3に記載のように用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物及びフィルムを得た。
フィルムの評価結果を表3に示す。
樹脂(A)、樹脂(B)を表3に記載のように用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物及びフィルムを得た。
フィルムの評価結果を表3に示す。
実施例1〜7と比較例1より、樹脂(A)と樹脂(B)からなるフィルムは、樹脂(B)単独からなるフィルムに比べて、40℃での引張破断伸度が顕著に優れた。また、実施例1〜7のフィルムは、40℃に加温するだけで弾性率が有意に低下し、曲面に追従させやすいため、施工性に優れる。
比較例2より、樹脂(A)の量比が30質量部になると、融点が観測され、部分的に結晶化することがわかる。結晶化が進行する組成比では、製膜の条件や保管状況により結晶化度が変動するため、機械的性質が安定しない。
実施例8より、樹脂(B2)を用いた場合も、40℃で引張破断伸度が顕著に高い。比較例3より、ランダムコポリマーとして樹脂(B3)を用いた場合には、40℃でも弾性率が高く、曲面に追従させづらい。
実施例8より、樹脂(B2)を用いた場合も、40℃で引張破断伸度が顕著に高い。比較例3より、ランダムコポリマーとして樹脂(B3)を用いた場合には、40℃でも弾性率が高く、曲面に追従させづらい。
以上に例示したように、樹脂(A)と樹脂(B)とを所定の割合で混合することで、透明性と機械的性質の温度応答性に優れ、施工性に優れたフィルムが得られる。
本発明のフィルムは意匠用フィルム、農業用フィルム、車載用フィルム、外装用フィルム、建築内装用フィルム、包装材料等に好適に使用できる。
Claims (4)
- フッ化ビニリデン系樹脂(A)を0.01〜27質量%、及び、下記アクリル系樹脂(B)を73〜99.99質量%含有する樹脂組成物からなるフィルム;
アクリル系樹脂(B):フッ化ビニリデン系樹脂(A)と相溶なドメイン(C)、及び、フッ化ビニリデン系樹脂(A)と非相溶なドメイン(D)を有するコポリマー。 - 前記フッ化ビニリデン系樹脂(A)がポリフッ化ビニリデンである、請求項1に記載のフィルム。
- 示差熱量分析にて30℃から200℃まで10℃/分で昇温したときに、融点が観測されない、請求項1又は2に記載のフィルム。
- ドメイン(C)又はドメイン(D)がマクロモノマー単位を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017021758 | 2017-02-09 | ||
| JP2017021758 | 2017-02-09 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2018127602A true JP2018127602A (ja) | 2018-08-16 |
Family
ID=63172192
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2017239160A Pending JP2018127602A (ja) | 2017-02-09 | 2017-12-14 | 樹脂組成物からなるフィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2018127602A (ja) |
-
2017
- 2017-12-14 JP JP2017239160A patent/JP2018127602A/ja active Pending
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