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JP2018197329A - 室温硬化性組成物 - Google Patents

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JP2018197329A JP2017103424A JP2017103424A JP2018197329A JP 2018197329 A JP2018197329 A JP 2018197329A JP 2017103424 A JP2017103424 A JP 2017103424A JP 2017103424 A JP2017103424 A JP 2017103424A JP 2018197329 A JP2018197329 A JP 2018197329A
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Abstract

【課題】加水分解性ケイ素基を含む室温硬化性組成物に関して、特にコンクリート(モルタル)に対する耐水接着性が良好な硬化物を与え、環境や人体への負荷が少ない硬化性組成物の提供。【解決手段】加水分解性ケイ素基を有する有機重合体(A)、及びフェノール性水酸基を有するカシューナッツ殻液誘導体(B)を含有する硬化性組成物。有機重合体(A)100重量部に対し、カシューナッツ殻誘導体(B)が50〜200重量部である、硬化性組成物。有機重合体(A)の主鎖がポリオキシアルキレン(A1)及び/又は(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)であることが好ましい、硬化性組成物。前記硬化性組成物と、モルタルと、の構造接着体。【効果】前記硬化性組成物はコンクリート(モルタル)耐水接着性を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、ケイ素原子上に水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成し得るケイ素基(以下、「反応性ケイ素基」ともいう。)を有する有機重合体を含む硬化性組成物に関する。
分子中に少なくとも1個の加水分解性ケイ素基を有する有機重合体は、室温においても湿分等によってシリル基が加水分解し、さらに縮合反応によってシロキサン結合が3次元的に形成され、ゴム状硬化物が得られることが知られている。 有機重合体中には人体への影響が懸念される化合物が使用されておらず、近年、人体や環境への負荷が小さい環境適合型技術としても注目を集めており、適用範囲の拡大が期待されている。
例えば、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン重合体は、シーリング材、接着剤、塗料などの用途に広く使用されている。対象となる被着基材は多種にわたるが、その中でもコンクリート(モルタル)、木材などの多孔質基材は難接着基材として知られており、特に耐水試験後における接着性の低下などがしばしば課題として挙げられる。
ここで、カルダノール、カシューナッツ油、カシューナッツ殻液などの非鉱物油及びその誘導体が、シロキサン配合物用の有機増量剤として使用できることが知られている(特許文献1)。また、ポリエステル系樹脂に、フェノール性水酸基をエステル化した誘導体を可塑剤として配合することで、柔軟性、耐ブリード性に優れた樹脂組成物が提供されることが知られている(特許文献2)。さらに、反応性ケイ素基を有する有機重合体に、芳香族系の可塑剤を配合することで、様々な基材に対して良好な接着性を有する硬化性組成物を提供することが知られている(特許文献3)。しかしながら、多孔質基材に対する接着性は検討されておらず、耐水試験後の接着性低下の課題解決には至っていない。
特表2010−506034号公報 特開2010−064967号公報 特開2004−323843号公報
本発明の目的は、加水分解性ケイ素基を有する有機重合体からなる硬化性組成物であって、多孔質基材、特にコンクリート(モルタル)への耐水接着性が良好な組成物を提供することにある。
本発明者らは、加水分解性ケイ素基を有する有機重合体(A)に、フェノール性水酸基を有するカシューナッツ殻液誘導体(B)を含有させることが前記課題の解決に有効であることを見出した。
すなわち、本発明は
(1)加水分解性ケイ素基を有する有機重合体(A)、及びフェノール性水酸基を有するカシューナッツ殻液誘導体(B)を含有する硬化性組成物、
(2)成分(B)が成分(A)100重量部に対して50〜200重量部であることを特徴とする(1)に記載の硬化性組成物、
(3)成分(A)の有機重合体の主鎖が、ポリオキシアルキレン(A1)及び/または(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)であることを特徴とする(1)または(2)に記載の硬化性組成物、
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性組成物とモルタルとの接着構造体、
に関する。
本発明の硬化性組成物は、良好な耐水接着性を有する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の(A)成分である加水分解性ケイ基を有する有機重合体としては特に制限はなく、例えばその主鎖骨格は一般に知られているオキシアルキレン系重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、飽和炭化水素系重合体、ポリエステル系重合体等の有機重合体を使用することができる。その中でも低温特性、可とう性、その他成分への相溶性の良さから、オキシアルキレン系重合体が特に好ましく、以下の重合体(A)の説明では、代表例としてオキシアルキレン系重合体を主鎖骨格とするものについて記述する。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体は、以下の一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する。
−SiR 3−a (1)
(式中、Rは、炭素数1〜20の置換あるいは非置換の炭化水素基を表す。Xはそれぞれ独立に水酸基または加水分解性基を表す。aは0または1を示す。)。
一般式(1)中のRとしては、具体的には、例えば、例えばメチル基、エチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基等のアリール基;ベンジル基等のアラルキル基や、R’がメチル基、フェニル基等である−OSi(R’)で示されるトリオルガノシロキシ基;フルオロメチル基、ジフルオロメチル基などのフルオロアルキル基;クロロメチル基、1−クロロエチル基などのクロロアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、フェノキシメチル基、1−メトキシエチル基などのアルコキシアルキル基;アミノメチル基、N−メチルアミノメチル基、N,N−ジメチルアミノメチル基などのアミノアルキル基;アセトキシメチル基、メチルカルバメート基、2−シアノエチル基などがあげられる。これらの中では、原料の入手性からメチル基がより好ましい。
一般式(1)中のXで表される加水分解性基としては、公知の加水分解性基があげられ、具体的には、例えば、水素、ハロゲン、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基などがあげられる。これらの中では、ハロゲン、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基が活性が高いため好ましく、加水分解性が穏やかで取扱いやすいことからメトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基が特に好ましい。またエトキシ基やイソプロペノキシ基は、反応により脱離する化合物がそれぞれエタノール、アセトンであり、安全性の点で好ましい。
一般式(1)で表わされる反応性ケイ素基としては、具体的には、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリス(2−プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、(クロロメチル)ジメトキシシリル基、(メトキシメチル)ジメトキシシリル基、(メトキシメチル)ジエトキシシリル基、(エトキシメチル)ジメトキシシリル基が好ましい。これらの中では、ジメトキシメチルシリル基、トリメトキシシリル基が強度の高い硬化物が得られるため好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体は、比較的ガラス転移温度が低く、得られる硬化物が耐寒性に優れる。また、透湿性が高く1液型組成物にした場合に深部硬化性に優れ、更に接着性にも優れるといった特徴を有する。
具体的には、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシプロピレン−ポリオキシブチレン共重合体等のポリオキシアルキレン系重合体などがあげられる。
ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖構造は、1種類だけの繰り返し単位からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。
特にシーラント、接着剤などに使用される場合には、オキシプロピレンの繰り返し単位を重合体主鎖構造の50重量%以上、好ましくは80重量%以上有するポリオキシプロピレン系重合体から成るものが非晶質であることや比較的低粘度である点から好ましい。
重合体の主鎖構造は、発明の効果を損なわない範囲で、オキシアルキレン構造以外の重合体構造を有していてもよい。
重合体の主鎖構造は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖を有していてもよい。より高強度の硬化物を得たい場合には、分岐鎖状の重合体であることが好ましい。より高伸びの硬化物を得たい場合には、直鎖状であることが好ましい。重合体が分岐鎖を有する場合には、分岐鎖数が1〜4個が好ましく、分岐鎖数が1個が最も好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体は、開始剤の存在下、重合触媒を用いて、環状エーテル化合物の開環重合反応により得られるものが好ましい。
環状エーテル化合物としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これら環状エーテル化合物は1種のみでもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。これら環状エーテル化合物のなかでは、非晶質で比較的低粘度なポリエーテル重合体を得られることから、特にプロピレンオキシドを用いることが好ましい。
開始剤としては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどのアルコール類;数平均分子量が300〜4,000であって、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレンジオール、ポリオキシエチレントリオールなどのポリオキシアルキレン系重合体などがあげられる。
ポリオキシアルキレン系重合体の合成法としては、例えば、KOHのようなアルカリ触媒による重合法、特開昭61−215623号に示される有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような遷移金属化合物−ポルフィリン錯体触媒による重合法、特公昭46−27250号、特公昭59−15336号、米国特許3278457号、米国特許3278458号、米国特許3278459号、米国特許3427256号、米国特許3427334号、米国特許3427335号等に示される複合金属シアン化物錯体触媒による重合法、特開平10−273512号に例示されるポリホスファゼン塩からなる触媒を用いる重合法、特開平11−060722号に例示されるホスファゼン化合物からなる触媒を用いる重合法等、があげられ、特に限定されるものではないが、製造コストや、分子量分布の狭い重合体が得られることなどの理由から、複合金属シアン化物錯体触媒による重合法がより好ましい。
重合体の分子量分布(Mw/Mn)は特に限定されないが、狭いことが好ましく、2.0未満が好ましく、1.6以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましい。
重合体の数平均分子量は、GPCによるポリスチレン換算で、下限は8,000以上が好ましく、9,000以上がより好ましく、10,000以上が特に好ましい。上限は、50,000以下が好ましく、35,000以下がより好ましく、30,000以下が特に好ましい。重合体の数平均分子量が小さいと粘度が低いため硬化性組成物を使用する際の作業性がよくなる。一方で、得られる硬化物が硬くなり、伸び特性が低下する傾向がある。分子量が大きすぎると、反応性ケイ素基濃度が低くなりすぎ、硬化速度が遅くなる可能性がある。また、粘度が高くなりすぎ、取扱いが困難となる傾向がある。
反応性ケイ素基の導入方法は特に限定されず、公知の方法を利用することができる。以下に導入方法を例示する。
(i)ヒドロシリル化:先ず、原料となる重合体(前駆重合体と記すこともある)に不飽和結合を導入し、この不飽和結合に対してヒドロシラン化合物をヒドロシリル化反応により付加させる方法である。不飽和結合の導入方法は任意の方法を利用できるが、例えば、水酸基などの官能基を有する前駆重合体に、この官能基に対して反応性を示す基および不飽和基を有する化合物を反応させ、不飽和基含有重合体を得る方法や、不飽和結合を有する重合性モノマーを共重合させる方法がある。
(ii)反応性基含有重合体(前駆重合体)とシランカップリング剤との反応:水酸基、アミノ基、不飽和結合などの反応性基を有する前駆重合体と、その反応性基と反応して結合を形成し得る基および反応性ケイ素基の両方を有する化合物(シランカップリング剤とも呼ばれる)とを反応させる方法である。前駆重合体の反応性基とシランカップリング剤の反応性基の組合せとしては、水酸基とイソシアネート基、水酸基とエポキシ基、アミノ基とイソシアネート基、アミノ基とチオイソシアネート基、アミノ基とエポキシ基、アミノ基とアクリル構造とのマイケル付加、カルボン酸基とエポキシ基、不飽和結合とメルカプト基などが挙げられるがこれに限らない。
(i)の方法は、反応が簡便で、反応性ケイ素基の導入量の調整や、得られる反応性ケイ素基含有重合体の物性が安定であるため好ましい。(ii)の方法は反応の選択肢が多く、反応性ケイ素基導入率を高めることが容易で好ましい。
(i)の方法で使用されるヒドロシラン化合物の一部を例示する。トリクロロシラン、ジクロロメチルシラン、ジクロロフェニルシラン、(メトキシメチル)ジクロロシランなどのハロゲン化シラン類;ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、(クロロメチル)ジメトキシシラン、(メトキシメチル)ジメトキシシランなどのアルコキシシラン類;トリイソプロペニロキシシラン、(クロロメチル)ジイソプロペニロキシシラン、(メトキシメチル)ジイソプロペニロキシシランなどのイソプロペニロキシシラン類(脱アセトン型)などがあげられる。
(ii)の方法で使用できるシランカップリング剤としては、以下の化合物があげられる。不飽和結合と反応する、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、メルカプトメチルジメトキシメチルシランなどのメルカプトシラン類;水酸基と反応する、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルジメトキシメチルシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、イソシアネートメチルトリメトキシシラン、イソシアネートメチルトリエトキシシラン、イソシアネートメチルジメトキシメチルシランなどのイソシアネートシラン類;水酸基、アミノ基、カルボン酸基と反応する、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルジメトキシメチルシランなどのエポキシシラン類;イソシアネート基、チオイソシアネート基と反応する、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)プロピルジメトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチル)プロピルトリエトキシシラン、3−(N−エチルアミノ)−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルジエトキシメチルシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、(2−アミノエチル)アミノメチルトリメトキシシラン、N,N'−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、ビス(3−(トリメトキシシリル)プロピル)アミンなどのアミノシラン類;3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシランなどのヒドロキシアルキルシラン類など。上記のシランカップリング剤は一例であり、類似の反応を利用または応用してシリル基を導入することができる。
重合体の主鎖骨格中には本発明の効果を大きく損なわない範囲でウレタン結合成分等の他の成分を含んでいてもよい。ウレタン結合成分としては特に限定されないが、イソシアネート基と活性水素基との反応により生成する基(以下、アミドセグメントともいう)を挙げることができる。
主鎖にウレタン結合やエステル結合を含有する重合体を含む硬化性組成物を硬化させた硬化物は、水素結合の作用等により、高い硬度が得られたり、強度が向上するなどの効果が得られる場合がある。一方で、ウレタン結合は熱などにより開裂する可能性もある。そのような特性を本発明の硬化性組成物に付与する目的で、重合体にアミドセグメントを導入したり、敢えてアミドセグメントを排除することもできる。アミドセグメントを有するポリオキシアルキレン系重合体は、粘度が高くなる傾向がある。また、アミドセグメントを有するポリオキシアルキレン系重合体は、硬化性が向上する場合もある。
前記アミドセグメントは一般式(2):
−NR−C(=O)− (2)
(Rは炭素数1〜10の有機基または水素原子を表す)で表される基である。
前記アミドセグメントとしては、具体的には、イソシアネート基とヒドロキシ基との反応、または、アミノ基とカーボネートとの反応により生成するウレタン基;イソシアネート基とアミノ基との反応により生成する尿素基;イソシアネート基とメルカプト基との反応により生成するチオウレタン基などを挙げることができる。また、本発明では、上記ウレタン基、尿素基、および、チオウレタン基中の活性水素が、更にイソシアネート基と反応して生成する基も、一般式(2)の基に含まれる。
アミドセグメントと反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体の工業的に容易な製造方法を例示すると、末端に活性水素含有基を有するポリオキシアルキレン系重合体に、過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて、ポリウレタン系主鎖の末端にイソシアネート基を有する重合体とした後、あるいは同時に、該イソシアネート基の全部または一部に一般式(3):
Z−R−SiR 3−a (3)
(R、X、aは前記と同じ。Rは2価の有機基であり、より好ましくは炭素原子数1から20の炭化水素基である。Zは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、メルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ばれた活性水素含有基である)で表されるケイ素化合物のZ基を反応させる方法により製造されるものを挙げることができる。
また、末端に活性水素含有基を有するポリオキシアルキレン系重合体に一般式(4):
O=C=N−R−SiR 3−a (4)
(R、R、X、aは前記と同じ。)で示される反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物とを反応させることにより製造されるものを挙げることができる。
一般式(3)のケイ素化合物としては特に限定はないが、具体的に例示すると、γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、(N−フェニル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン等のヒドロキシ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;等が挙げられる。また、特開平6−211879号(米国特許5364955号)、特開平10−53637号(米国特許5756751号)、特開平10−204144号(EP0831108)、特開2000−169544号、特開2000−169545号に記載されている様に、各種のα,β−不飽和カルボニル化合物と一級アミノ基含有シランとのMichael付加反応物、または、各種の(メタ)アクリロイル基含有シランと一級アミノ基含有化合物とのMichael付加反応物もまた、一般式(3)のケイ素化合物として用いることができる。
一般式(4)の反応性ケイ素基含有イソシアネート化合物としては特に限定はないが、具体的に例示すると、γ−トリメトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−メチルジメトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−メチルジエトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−(メトキシメチル)ジメトキシシリルプロピルイソシアネート、トリメトキシシリルメチルイソシアネート、トリエトキシメチルシリルメチルイソシアネート、ジメトキシメチルシリルメチルイソシアネート、ジエトキシメチルシリルメチルイソシアネート、(メトキシメチル)ジメトキシシリルメチルイソシアネート等が挙げられる。
重合体の主鎖骨格中にアミドセグメントを含む場合、アミドセグメントは1分子あたり平均で、1〜10個が好ましく、1.5〜5個がより好ましく、2〜3個が特に好ましい。1個よりも少ない場合には、硬化性が十分ではない場合があり、10個よりも大きい場合には、重合体が高粘度となり取り扱い難くなる可能性がある。
硬化性組成物の粘度を低くしたり、作業性を改善することなどを目的とする場合、重合体には実質的にアミドセグメントを含まないことが好ましい。
重合体は、1つの末端部位に2個以上の反応性ケイ素基を含有していてもよい。具体的な製法については特許文献(WO2013/18020)を参考にできる。
重合体の反応性ケイ素基の1分子当たりの平均個数は、下限は、1.2個以上が好ましく、1.3個以上がより好ましく、1.5個以上が最も好ましい。上限は、6.0個以下が好ましく、5.5個以下がより好ましく、5.0個以下が最も好ましい。反応性ケイ素基数が1.2個以下では高強度の硬化物が得られなくなる可能性があるため好ましくない。反応性ケイ素基数が6.0個以上では高伸びの硬化物が得られなくなる可能性があるため好ましくない。
重合体の反応性ケイ素基の平均個数は、反応性ケイ素基が直接結合した炭素上のプロトンを高分解能H−NMR測定法により定量する方法により求めた平均個数と定義している。本発明における重合体中の反応性ケイ素基の平均個数の計算においては前駆重合体に対し、反応性ケイ素基を導入した際に、反応性ケイ素基が導入されなかった前駆重合体および副反応によって得られる、反応性ケイ素基が導入されていない重合体についても、同一の主鎖構造を有する重合体の成分の一部とみなして、反応性ケイ素基の一分子中の平均個数を計算する際の母数(分子数)に含めて計算を行う。
本発明の重合体は1種のみで使用してもよく、2種以上を併用して使用してもかまわない。
本発明では、フェノール性水酸基を有するフェノール性水酸基を有するカシューナッツ殻液誘導体(B)を加えることで、硬化物のコンクリート(モルタル)への耐水接着性を飛躍的に高めることができる。
カシューナッツ殻液とは、カシューナッツ殻油又はカシューナッツオイルとも呼ばれている。カシューナッツトリー(Anacardium accidentale L.,ウルシ科)の実の殻に含まれている油状の液体である。シューナッツトリー(Anacardium accidentale L.,ウルシ科)の実の殻からカシューナッツ殻液を採取する方法として溶剤抽出法と加熱法があり、産地では主として加熱法が用いられる。即ち、カシューナッツ殻液は、カシューナッツの殻を乾留するか、又は、カシューナッツの殻から直接、溶剤抽出することによって得られる。カシューナッツ殻液の成分としては、抽出法の場合はアナカルド酸とカルドールが主成分であり、加熱法の時は、カルダノールとカルドールが主成分である。
(B)成分は(A)成分100重量部に対して5〜500重量部が好ましく、20〜300重量部がより好ましく、50〜200部が特に好ましい。(B)成分が少ない場合、得られる硬化物の耐水接着性が不十分になり、逆に多すぎる場合には、硬化物の弾性率が小さくなりすぎて接着強度が低下することや、硬化時間が遅くなるといった課題が生じる場合がある。
本発明の硬化性組成物には、反応性ケイ素基を有する重合体(A)の硬化触媒を使用する。
硬化触媒としては、公知のものを任意に使用することができ、たとえば、カルボン酸錫、カルボン酸鉛、カルボン酸ビスマス、カルボン酸カリウム、カルボン酸カルシウム、カルボン酸バリウム、カルボン酸チタン、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸ハフニウム、カルボン酸バナジウム、カルボン酸マンガン、カルボン酸鉄、カルボン酸コバルト、カルボン酸ニッケル、カルボン酸セリウムなどのカルボン酸金属塩;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、ビス(アセチルアセトナート)ジイソプロポキシチタン、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトセテート)などのチタン化合物;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫フタレート、ジブチル錫ジオクタノエート、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ビス(メチルマレエート)、ジブチル錫ビス(エチルマレエート)、ジブチル錫ビス(ブチルマレエート)、ジブチル錫ビス(オクチルマレエート)、ジブチル錫ビス(トリデシルマレエート)、ジブチル錫ビス(ベンジルマレエート)、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ビス(エチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(オクチルマレエート)、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ビス(ノニルフェノキサイド)、ジブテニル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、モノブチルスズトリジブチル錫ビス(エチルアセトアセトナート)、ジブチル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物、ジオクチル錫ビス(ネオデカノエート)、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物、ジオクチル錫塩と正珪酸エチルとの反応物などの有機錫系化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどのアルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)などのジルコニウム化合物類;テトラブトキシハフニウムなどの各種金属アルコキシド類;有機酸性リン酸エステル類;トリフルオロメタンスルホン酸などの有機スルホン酸類;塩酸、リン酸、ボロン酸などの無機酸類、DBU、グアニジンなどのアミジン化合物などがあげられる。
本発明の硬化性組成物を加熱硬化によって硬化させる場合には、公知の加熱硬化型触媒を使用することがでるが、モノブチルスズトリス(2−エチルヘキサノエート)(商品名:SCAT24(日東化成製)等)、テトラブチルアンモニウムアセテート(商品名:Catana N416(SACHEM製)等)やテトラブチルホスホニウムアセテート(商品名:Catana N563(SACHEM製)等)に代表されるオニウム塩、ジルコニウムトリス(2−エチルヘキサノエート)等の触媒を使用することで、室温での貯蔵安定性と高温での硬化活性のバランスがよく、泡の混入が少ない良好な硬化物を得ることができる。
本発明の硬化性組成物には、可塑剤を添加してもよい。可塑剤の添加により、硬化性組成物の粘度やスランプ性および硬化性組成物を硬化して得られる硬化物の硬度、引張り強度、伸びなどの機械特性が調整できる。可塑剤の具体例としては、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル化合物;ビス(2−エチルヘキシル)−1,4−ベンゼンジカルボキシレートなどのテレフタル酸エステル化合物(具体的には、商品名:EASTMAN168(EASTMAN CHEMICAL製));1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステルなどの非フタル酸エステル化合物(具体的には、商品名:Hexamoll DINCH(BASF製));アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、コハク酸ジイソデシル、アセチルクエン酸トリブチルなどの脂肪族多価カルボン酸エステル化合物;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルなどの不飽和脂肪酸エステル化合物;アルキルスルホン酸フェニルエステル(具体的には、商品名:Mesamoll(LANXESS製));トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェートなどのリン酸エステル化合物;トリメリット酸エステル化合物;塩素化パラフィン;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニルなどの炭化水素系油;プロセスオイル;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤;スルホン酸アミド可塑剤(商品名:Ketjenflex(Axcentive製)、トップサイザー(富士アドケミカル製))などをあげることができる。
本発明の硬化性組成物は加熱硬化によっても硬化性組成物が得られるが、その場合、スルホン酸アミド系可塑剤を使用することで、硬化物の発泡が抑制され、また硬化性を促進させることができる。
高分子可塑剤も使用することができる。高分子可塑剤を使用すると低分子可塑剤を使用した場合に比較して、初期の物性を長期にわたり維持することができる。更に、該硬化物にアルキド塗料を塗付した場合の乾燥性(塗装性)を改良できる。高分子可塑剤の具体例としては、ビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤;数平均分子量500以上、更には1,000以上のポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールあるいはこれらポリエーテルポリオールのヒドロキシ基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;ポリスチレンやポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン等があげられるが、これらに限定されるものではない。
可塑剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、5〜150重量部が好ましく、10〜120重量部がより好ましく、特に20〜100重量部が好ましい。5重量部未満では可塑剤としての効果が発現しなくなり、150重量部を超えると硬化物の機械強度が不足する。可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また低分子可塑剤と高分子可塑剤を併用してもよい。なお、これら可塑剤は重合体製造時に配合することも可能である。
本発明の組成物には溶剤または希釈剤を添加することができる。溶剤及び希釈剤としては、特に限定されないが、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エステル、ケトン、エーテルなどを使用することができる。溶剤または希釈剤を使用する場合、組成物を屋内で使用した時の空気への汚染の問題から、溶剤の沸点は、150℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましく、250℃以上が特に好ましい。上記溶剤または希釈剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。

本発明の硬化性組成物は、シランカップリング剤、シランカップリング剤の反応物、またはシランカップリング剤以外の化合物を接着性付与剤として添加することができる。
そのようなシランカップリング剤の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、(アミノメチル)ジメトキシメチルシラン、(アミノメチル)トリメトキシシラン、(フェニルアミノメチル)ジメトキシメチルシラン、(フェニルアミノメチル)トリメトキシシラン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン等のアミノ基含有シランカップリング剤;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、α−イソシアネートメチルトリメトキシシラン、α−イソシアネートメチルジメトキシメチルシラン等のイソシアネート基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(β−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類;メチル(N−ジメトキシメチルシリルメチル)カルバメート、メチル(N−トリメトキシシリルメチル)カルバメート、メチル(N−ジメトキシメチルシリルプロピル)カルバメート、メチル(N−トリメトキシシリルプロピル)カルバメート等のカルバメートシラン類;(メトキシメチル)ジメトキシメチルシラン、(メトキシメチル)トリメトキシシラン、(エトキシメチル)トリメトキシシラン、(フェノキシメチル)トリメトキシシラン等のアルコキシ基含有シラン類;3−(トリメトキシシリル)プロピル無水コハク酸、3−(トリエトキシシリル)プロピル無水コハク酸等の酸無水物含有シラン類等を挙げることができる。また、これらの部分縮合物や、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル等もシランカップリング剤として用いることができる。これらのシランカップリング剤は単独で用いても良いし、組合わせて用いても良い。シランカップリング剤の反応物としては、イソシアネートシランと水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物との反応物;アミノシランのマイケル付加反応物;アミノシランとエポキシ基含有化合物との反応物、エポキシシランとカルボン酸基含有化合物、アミノ基含有化合物との反応物なども挙げられる。
シランカップリング剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、特に0.5〜10重量部が好ましい。
シランカップリング剤以外の接着性付与剤の具体例としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。これら接着性付与剤は添加することにより被着体に対する接着性を改善することができる。
また、本発明の組成物には、シリケートを添加することができる。このシリケートは、架橋剤として作用し、本発明の硬化性組成物から得られる硬化物の復元性、耐久性、および、耐クリープ性を改善する機能を有する。また更に、接着性および耐水接着性、高温高湿条件での接着耐久性を改善する効果も有する。シリケートとしてはテトラアルコキシシランおよびアルキルアルコキシシランまたはそれらの部分加水分解縮合物が使用できる。
シリケートの具体例としては、たとえばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、エトキシトリメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、メトキシトリエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン(テトラアルキルシリケート)、および、それらの部分加水分解縮合物があげられる。
テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物は、本発明の復元性、耐久性、および、耐クリープ性の改善効果がテトラアルコキシシランよりも大きい為により好ましい。
前記テトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物としては、たとえば通常の方法でテトラアルコキシシランに水を添加し、部分加水分解させて縮合させたものがあげられる。また、オルガノシリケート化合物の部分加水分解縮合物は、市販のものを用いることができる。このような縮合物としては、例えば、メチルシリケート51、エチルシリケート40(いずれもコルコート(株)製)等が挙げられる。
シリケートを使用する場合、その使用量は(A)成分100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。
本発明の硬化性組成物には、(C)成分以外に種々の充填剤を配合することができる。充填剤としては、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸、水酸化アルミニウム、およびカーボンブラックのような補強性充填剤;重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、酸化チタン、有機ベントナイト、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、PVC粉末、PMMA粉末など樹脂粉末のような充填剤;石綿、ガラス繊維およびフィラメントのような繊維状充填剤等が挙げられる。
充填剤は、特開2001−181532号公報に記載されているように、酸化カルシウムなどの脱水剤と均一に混合した後、気密性素材で構成された袋に封入し、適当な時間放置することにより予め脱水乾燥することも可能である。この低水分量充填剤を使用することにより、特に一液型組成物とする場合、貯蔵安定性を改良することができる。
これら充填剤の使用により強度の高い硬化物を得たい場合には、主にヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラック、水酸化アルミニウム、表面処理微細炭酸カルシウム、および活性亜鉛華などから選ばれる充填剤が好ましく、その使用量は(A)成分100重量部に対して、1〜200重量部が好ましい。
また、低強度で破断伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、重質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーンなどから選ばれる充填剤を、(A)成分100重量部に対して5〜200重量部の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。なお、一般的に炭酸カルシウムは、比表面積の値が大きいほど硬化物の破断強度、破断伸び、接着性の改善効果は大きくなる。炭酸カルシウムを使用する場合、表面処理微細炭酸カルシウムと重質炭酸カルシウムなどの粒径が大きい炭酸カルシウムを併用することが望ましい。表面処理微細炭酸カルシウムの粒径は0.5μm以下が好ましく、表面処理は脂肪酸や脂肪酸塩で処理されていることが好ましい。また、粒径が大きい炭酸カルシウムの粒径は1μm以上が好ましく表面処理されていないものを用いることができる。表面処理した炭酸カルシウム粉を製造するための表面処理剤としては、パルミチン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等に代表される脂肪酸や不飽和脂肪酸、及び、ロジン酸系化合物等のカルボン酸及びそのエステル、ヘキサメチルジシラザン、クロロシラン、アミノシラン等のシラン化合物、パラフィン系化合物などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。なかでも、表面処理剤がカルボン酸であると、硬化性シリコーン系樹脂組成物とした場合に、一層硬化遅延が生じにくくなることから好ましい。さらに、カルボン酸のなかでも飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸が、より一層硬化遅延が生じにくくなることから、特に好ましい。もちろんこれら充填剤は1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよい。脂肪酸表面処理膠質炭酸カルシウムと表面処理がされていない重質炭酸カルシウムなど粒径が1μm以上の炭酸カルシウムを併用して用いることもできる。
充填剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、1〜300重量部が好ましく、特に10〜200重量部が好ましい。
組成物の作業性(キレなど)向上や硬化物表面を艶消し状にするために、有機バルーン、無機バルーンを添加してもよい。これらの充填剤は表面処理することもでき、1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用することもできる。作業性(キレなど)向上には、バルーンの粒径は0.1mm以下が好ましい。硬化物表面を艶消し状にするためには、5〜300μmが好ましい。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じてタレを防止し、作業性を良くするためにタレ防止剤を添加しても良い。また、タレ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。また、特開平11−349916号公報に記載されているような粒子径10〜500μmのゴム粉末や、特開2003−155389号公報に記載されているような有機質繊維を用いると、チクソ性が高く作業性の良好な組成物が得られる。これらタレ防止剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
タレ防止剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましい。
本発明の硬化性組成物には、酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると硬化物の耐候性を高めることができる。酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系が例示できるが、特にヒンダードフェノール系が好ましい。同様に、チヌビン622LD,チヌビン144; CHIMASSORB944LD,CHIMASSORB119FL(以上いずれもチバ・ジャパン株式会社製);アデカスタブLA−57,アデカスタブLA−62, アデカスタブLA−67,アデカスタブLA−63,アデカスタブLA−68(以上いずれも株式会社ADEKA製); サノールLS−770, サノールLS−765,サノールLS−292, サノールLS−2626,サノールLS−1114,サノールLS−744(以上いずれも三共ライフテック株式会社製)に示されたヒンダードアミン系光安定剤を使用することもできる。酸化防止剤の具体例は特開平4−283259号公報や特開平9−194731号公報にも記載されている。
酸化防止剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、特に0.2〜5重量部が好ましい。
本発明の硬化性組成物には、光安定剤を使用することができる。光安定剤を使用すると硬化物の光酸化劣化を防止できる。光安定剤としてベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物等が例示できるが、特にヒンダードアミン系が好ましい。
光安定剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、特に0.2〜5重量部が好ましい。
本発明の硬化性組成物に光硬化性物質を配合する場合、特に不飽和アクリル系化合物を用いる場合、特開平5−70531号公報に記載されているようにヒンダードアミン系光安定剤として3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤を用いるのが組成物の保存安定性改良のために好ましい。3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤としてはチヌビン622LD,チヌビン144;CHIMASSORB119FL(以上いずれもチバ・ジャパン株式会社製);アデカスタブLA−57,LA−62,LA−67,LA−63(以上いずれも株式会社ADEKA製);サノールLS−765,LS−292,LS−2626,LS−1114,LS−744(以上いずれも三共ライフテック株式会社製)などの光安定剤が例示できる。
本発明の硬化性組成物には、紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を使用すると硬化物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチレート系、置換トリル系及び金属キレート系化合物、SABO STAB UV312(SABO社製)として市販されているようなオキサニリド系化合物等が例示できるが、特にベンゾトリアゾール系が好ましく、市販名チヌビンP、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン571(以上、BASF社製)が挙げられる。2−(2H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−2−イル)−フェノール系化合物が特に好ましい。さらに、フェノール系やヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系光安定剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用して使用するのが好ましい。
紫外線吸収剤の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、特に0.2〜5重量部が好ましい。
上記酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤は、使用温度、暴露環境、透明性要求等に応じて、適宜選択できる。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、フェノキシトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどのアリールアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン;トリス(トリメチルシリル)ボレート、トリス(トリエチルシリル)ボレートなどのトリアルキルシリルボレート類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。前記物性調整剤を用いることにより、本発明の組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、逆に硬度を下げ、破断伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
特に、加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物は硬化物の表面のべたつきを悪化させずに硬化物のモジュラスを低下させる作用を有する。特にトリメチルシラノールを生成する化合物が好ましい。加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物としては、特開平5−117521号公報に記載されている化合物をあげることができる。また、ヘキサノール、オクタノール、デカノールなどのアルキルアルコールの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのRSiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物、特開平11−241029号公報に記載されているトリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールあるいはソルビトールなどの水酸基数が3以上の多価アルコールの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのRSiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物をあげることができる。
また、特開平7−258534号公報に記載されているようなオキシプロピレン重合体の誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのRSiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物もあげることができる。さらに特開平6−279693号公報に記載されている架橋可能な加水分解性ケイ素含有基と加水分解によりモノシラノール含有化合物となりうるケイ素含有基を有するポリオキシアルキレン系重合体を使用することもできる。
本発明には、基材への接着性や密着性を高める目的、あるいはその他必要に応じて粘着付与樹脂を添加できる。粘着付与樹脂としては、特に制限はなく通常使用されているものを使うことが出来る。
具体例としては、テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂およびこれを水素添加した水素添加テルペン樹脂、テルペン類をフェノール類と共重合させたテルペン−フェノール樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、キシレン−フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5C9炭化水素共重合樹脂等)、水添石油樹脂、DCPD樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
スチレン系ブロック共重合体及びその水素添加物としては、特に限定されず、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)などが挙げられる。
このなかでも、重合体及び可塑剤との相溶性が高く、高い密着効果が得られることからテルペン−フェノール樹脂が好ましい。一方、色調が重要とされる場合は、炭化水素樹脂が好ましい。
粘着付与樹脂の使用量は(A)成分100重量部に対して2〜100重量部が好ましく、5〜50重量部であることがより好ましく、5〜30部であることがさらに好ましい。2重量部より少ないと基材への接着、密着効果が得られにくく、また100重量部を超えると硬化性組成物の粘度が高くなりすぎ取扱いが困難となる場合がある。
本発明の組成物においてはエポキシ基を含有する化合物を使用できる。エポキシ基を有する化合物を使用すると硬化物の復元性を高めることができる。エポキシ基を有する化合物としてはエポキシ化不飽和油脂類、エポキシ化不飽和脂肪酸エステル類、脂環族エポキシ化合物類、エピクロルヒドリン誘導体に示す化合物及びそれらの混合物等が例示できる。 具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化あまに油、ビス(2−エチルヘキシル)−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカーボキシレート(E−PS)、エポキシオクチルステアレ−ト、エポキシブチルステアレ−ト等があげられる。これらのなかではE−PSが特に好ましい。エポキシ化合物は(A)成分100重量部に対して0.5〜50重量部の範囲で使用するのがよい。
本発明の組成物には光硬化性物質を使用できる。光硬化性物資を使用すると硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、硬化物のべたつきや硬化物の耐候性を改善できる。光硬化性物質とは、光の作用によってかなり短時間に分子構造が化学変化をおこし硬化などの物性的変化を生ずるものである。この種の化合物には有機単量体、オリゴマー、樹脂或いはそれらを含む組成物等多くのものが知られており、市販の任意のものを採用し得る。代表的なものとしては、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が使用できる。不飽和アクリル系化合物としては、アクリル系又はメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物であって、プロピレン(又はブチレン、エチレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)ジメタクリレート等の単量体又は分子量10,000以下のオリゴエステルが例示される。具体的には、例えば特殊アクリレート(2官能)のアロニックスM−210、アロニックスM−215、アロニックスM−220、アロニックスM−233、アロニックスM−240, アロニックスM−245; (3官能)のアロニックスM305、アロニックスM−309、アロニックスM−310、アロニックスM−315、アロニックスM−320、アロニックスM−325、及び(多官能)のアロニックスM−400 などが例示できるが、特にアクリル官能基を含有する化合物が好ましく、また1分子中に平均して3個以上の同官能基を含有する化合物が好ましい。(以上アロニックスはいずれも東亜合成化学工業株式会社の製品である。)。
ポリケイ皮酸ビニル類としては、シンナモイル基を感光基とする感光性樹脂でありポリビニルアルコールをケイ皮酸でエステル化したものの他、多くのポリケイ皮酸ビニル誘導体が例示される。アジド化樹脂は、アジド基を感光基とする感光性樹脂として知られており、通常はジアジド化合物を感光剤として加えたゴム感光液の他、「感光性樹脂」(昭和47年3月17日出版、印刷学会出版部発行、第93頁〜、第106頁〜、第117頁〜)に詳細な例示があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤を加えて使用することができる。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの増感剤やアミン類などの促進剤を添加すると、効果が高められる場合がある。光硬化性物質は(A)成分100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用するのがよく、0.1重量部以下では耐候性を高める効果はなく、20重量部以上では硬化物が硬くなりすぎて、ヒビ割れを生じる傾向がある。
本発明の組成物には酸素硬化性物質を使用することができる。酸素硬化性物質には空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示でき、空気中の酸素と反応して硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し表面のべたつきや硬化物表面へのゴミやホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質の具体例には、キリ油、アマニ油などで代表される乾性油や、該化合物を変性してえられる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコン樹脂;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合させてえられる1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン、C5〜C8ジエンの重合体などの液状重合体や、これらジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単量体とをジエン系化合物が主体となるように共重合させてえられるNBR、SBRなどの液状共重合体や、さらにはそれらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。これらのうちではキリ油や液状ジエン系重合体がとくに好ましい。又、酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果が高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニウム等の金属塩や、アミジン化合物等が例示される。酸素硬化性物質の使用量は、(A)成分100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。前記使用量が0.1重量部未満になると汚染性の改善が充分でなくなり、20重量部をこえると硬化物の引張り特性などが損なわれる傾向が生ずる。特開平3−160053号公報に記載されているように酸素硬化性物質は光硬化性物質と併用して使用するのがよい。
本発明の組成物にはエポキシ樹脂を添加することができる。エポキシ樹脂を添加した組成物は特に接着剤、殊に外壁タイル用接着剤として好ましい。エポキシ樹脂としてはエピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリン−ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、p−オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどのごとき多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などのごとき不飽和重合体のエポキシ化物などが例示されるが、これらに限定されるものではなく、一般に使用されているエポキシ樹脂が使用されうる。エポキシ基を少なくとも分子中に2個含有するものが、硬化に際し反応性が高く、また硬化物が3次元的網目をつくりやすいなどの点から好ましい。さらに好ましいものとしてはビスフェノールA型エポキシ樹脂類またはノボラック型エポキシ樹脂などがあげられる。これらのエポキシ樹脂の使用割合は、重量比で重合体(A)/エポキシ樹脂=100/1〜1/100の範囲である。重合体(A)/エポキシ樹脂の割合が1/100未満になると、エポキシ樹脂硬化物の衝撃強度や強靱性の改良効果がえられがたくなり、重合体(A)/エポキシ樹脂の割合が100/1をこえると、重合体硬化物の強度が不十分となる。好ましい使用割合は、硬化性樹脂組成物の用途などにより異なるため一概には決められないが、たとえばエポキシ樹脂硬化物の耐衝撃性、可撓性、強靱性、剥離強度などを改善する場合には、エポキシ樹脂100重量部に対して、重合体及びを1〜100重量部、さらに好ましくは5〜100重量部使用するのがよい。一方、硬化物の強度を改善する場合には、(A)成分100重量部に対してエポキシ樹脂を1〜200重量部、さらに好ましくは5〜100重量部使用するのがよい。
エポキシ樹脂を添加する場合、本発明の組成物には、エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を併用できることは当然である。使用し得るエポキシ樹脂硬化剤としては、特に制限はなく、一般に使用されているエポキシ樹脂硬化剤を使用できる。具体的には、例えば、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペリジン、m−キシリレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、アミン末端ポリエーテル等の一級、二級アミン類;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリプロピルアミンのような三級アミン類、及び、これら三級アミン類の塩類;ポリアミド樹脂類;イミダゾール類;ジシアンジアミド類;三弗化硼素錯化合物類、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ドデシニル無水琥珀酸、無水ピロメリット酸、無水クロレン酸等のような無水カルボン酸類;アルコール類;フェノール類;カルボン酸類;アルミニウム又はジルコニウムのジケトン錯化合物等の化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、硬化剤も単独でも2種以上併用してもよい。
エポキシ樹脂の硬化剤を使用する場合、その使用量はエポキシ樹脂100重量部に対し、0.1〜300重量部の範囲である。
エポキシ樹脂の硬化剤としてケチミンを用いることができる。ケチミンは、水分のない状態では安定に存在し、水分によって一級アミンとケトンに分解され、生じた一級アミンがエポキシ樹脂の室温硬化性の硬化剤となる。ケチミンを用いると1液型の組成物を得ることができる。このようなケチミンとしては、アミジン化合物とカルボニル化合物との縮合反応により得ることができる。
ケチミンの合成には公知のアミジン化合物、カルボニル化合物を用いればよいが、たとえばアミジン化合物としてはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、1,3−ジアミノブタン、2,3−ジアミノブタン、ペンタメチレンジアミン、2,4−ジアミノペンタン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、p,p’−ビフェニレンジアミンなどのジアミン;1,2,3−トリアミノプロパン、トリアミノベンゼン、トリス(2−アミノエチル)アミン、テトラ(アミノメチル)メタンなどの多価アミン;ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミンなどのポリアルキレンポリアミン;ポリオキシアルキレン系ポリアミン;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノシラン;などが使用されうる。また、カルボニル化合物としてはアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ジエチルアセトアルデヒド、グリオキサール、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類;シクロペンタノン、トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、トリメチルシクロヘキサノン等の環状ケトン類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジブチルケトン、ジイソブチルケトン等の脂肪族ケトン類;アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸メチルエチル、ジベンゾイルメタン等のβ−ジカルボニル化合物;などが使用できる。
本発明の硬化性組成物には、ポリリン酸アンモニウム、トリクレジルホスフェートなどのリン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、および、熱膨張性黒鉛などの難燃剤を添加することができる。上記難燃剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
難燃剤は(A)成分100重量部に対して、5〜400質量部、好ましくは50〜200質量部の範囲で使用される。
本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、溶剤、防かび剤などがあげられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。本明細書にあげた添加剤の具体例以外の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特開2001−72854号の各公報などに記載されている。
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することも可能であり、硬化剤として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と重合体組成物を使用前に混合する2成分型として調製することもできる。
硬化性組成物が1成分型の場合、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減圧などにより脱水するのが好ましい。前記硬化性組成物が2成分型の場合、反応性ケイ素基を有する重合体を含有する主剤に硬化触媒を配合する必要がないので配合剤中には若干の水分が含有されていてもゲル化の心配は少ないが、長期間の貯蔵安定性を必要とする場合には脱水乾燥するのが好ましい。脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物の場合は加熱乾燥法、液状物の場合は減圧脱水法または合成ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲルなどを使用した脱水法が好適である。また、イソシアネート化合物を少量配合してイソシアネート基と水とを反応させて脱水してもよい。かかる脱水乾燥法に加えてメタノール、エタノールなどの低級アルコール;n−プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合物を添加することにより、さらに貯蔵安定性は向上する。
脱水剤、特にビニルトリメトキシシランなどの水と反応し得るケイ素化合物の使用量は、(A)成分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、特に0.5〜10重量部が好ましい。
本発明の硬化性組成物の調製法には特に限定はなく、例えば上記した成分を配合し、ミキサーやロールやニーダーなどを用いて常温または加熱下で混練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が採用されうる。
本発明の硬化性組成物は、粘着剤、建造物・船舶・自動車・道路などのシーリング材、接着剤、型取剤、防振材、制振材、防音材、発泡材料、塗料、吹付材、塗膜防水剤などに使用できる。本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、耐水接着性が良好の為に、これらのなかでも、シーリング材、接着剤として用いることがより好ましい。
また、太陽電池裏面封止材などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、弾性接着剤、コンタクト型接着剤、スプレー型シール材、クラック補修材、タイル張り用接着剤、粉体塗料、注型材料、医療用ゴム材料、医療用粘着剤、医療機器シール材、食品包装材、サイジングボードなどの外装材の目地用シーリング材、コーティング材、プライマー、電磁波遮蔽用導電性材料、熱伝導性材料、ホットメルト材料、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、各種成形材料、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤などの様々な用途に利用可能である。更に、単独あるいはプライマーの助けをかりてガラス、磁器、木材、金属、樹脂成形物などの如き広範囲の基質に密着しうるので、種々のタイプの密封組成物および接着組成物としても使用可能である。また、本発明の硬化性組成物は、内装パネル用接着剤、外装パネル用接着剤、タイル張り用接着剤、石材張り用接着剤、天井仕上げ用接着剤、床仕上げ用接着剤、壁仕上げ用接着剤、車両パネル用接着剤、電気・電子・精密機器組立用接着剤、ダイレクトグレージング用シーリング材、複層ガラス用シーリング材、SSG工法用シーリング材、または、建築物のワーキングジョイント用シーリング材、としても使用可能である。
以下に、具体的な実施例をあげて本発明をより詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。

(合成例)
数平均分子量が約3,000のポリオキシプロピレントリオールと約3,000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量14,000のポリオキシプロピレントリオールを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレントリオールの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに3−クロロ−1−プロペンを水酸基に対して1.2当量添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン500gに対して白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3重量%のイソプロパノール溶液)50μlを加え、撹拌しながら、DMS(ジメトキシシラン)6.7gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去することで1分子あたりのケイ素基が平均1.7個である反応性ケイ素基含有ポリオキシプロピレン重合体(A)を得た。
得られた反応性ケイ素基含有有機重合体を用いて、表1に示す各成分を、同表に示す配合量で量りとり、自転公転型攪拌機(商品名SPEED MIXER DAC400FVZ)を用いて、2300回転で混合攪拌を行い硬化性組成物を得た。このようにして得られた硬化性組成物を使用し、物性評価を行った。
Figure 2018197329
表1に示すように、フェノール性水酸基を有するカシューナッツ殻液誘導体を使用することで、モルタル耐水接着性が良好な硬化物を得ることができた。フェノール性水酸基を有していないカシューナッツ殻液誘導体を用いた場合ではそのような効果は得られず、フェノール性水酸基が耐水接着性改善に寄与していると考えられる。その原因としては、フェノール性水酸基によってモルタルとの親和性が向上するためであると考えている。
尚、表1〜3において各配合剤は下記の通りである。
Ultra LITE 2023:Cardolite製フェノール性水酸基を有するカルダノールを主成分とするカシューナッツ殻液誘導体。
LITE 2100R:フェノール性水酸基を有し芳香環上にアルキル置換基を有する変性カルダノールを主成分とするカシューナッツ殻液誘導体。
GX−5166:フェノール性水酸基部分がエトキシ化された変性カルダノールを主成分とするカシューナッツ殻液誘導体。
LITE 2020:フェノール性水酸基部分がヒドロキシエチル化された変性カルダノールを主成分とするカシューナッツ殻液誘導体。
DINP:ジェイプラス製フタル酸ジイソノニル
Socal U1S2:Solvay製重質炭酸カルシウム
RFK−2:Tronox製酸化チタン
Crayvallac SLX:Arkema製アミドワックス
チヌビン770:BASF製ヒンダードアミン系光安定剤
チヌビン326:BASF製ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
VTMO:エボニック製ビニルトリメトキシシラン
AMMO:エボニック製アミノプロピルトリメトキシシラン
DAMO:エボニック製ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン
TIB KAT 223:TIBケミカル製ジオクチルスズジセチルアセトネート

Claims (4)

  1. 加水分解性ケイ素基を有する有機重合体(A)、及びフェノール性水酸基を有するカシューナッツ殻液誘導体(B)を含有する硬化性組成物。
  2. 成分(B)が成分(A)100重量部に対して50〜200重量部であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 成分(A)の有機重合体の主鎖が、ポリオキシアルキレン(A1)及び/または(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A2)であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物とモルタルとの接着構造体。
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