JP2018187343A - 光コヒーレントトモグラフィ血管造影におけるバルク運動除去 - Google Patents
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Abstract
【課題】光コヒーレントトモグラフィ血管造影(OCTA)におけるバルク運動に起因する非相関の雑音を除去する方法を提供する。【解決手段】OCTA Bフレームは、内部のバルク運動速度が一定であると仮定できるセグメントに分割される。この速度は、パーセンタイル分析によりバルク組織であると特定された軸方向(A—ライン)に沿った、非相関対反射率の線形回帰を用いて回復される。バルク運動速度に関する反射率を修正された閾値を計算するために、フィッティングパラメータが用いられる。この閾値より小さい値のボクセルは非血流組織であると特定され、その血流値がゼロに設定される。この閾値より大きい値のボクセルは血流組織であると特定され、非相関—速度の非線形関係を用いて、各ボクセルからバルク運動速度が減算される。【選択図】図1
Description
(政府支援の承認)
本発明は、アメリカ国立衛生研究所により与えられた承認番号DP3 DK104397、R01 EY024544、R01 EY023285およびP30 EY010572に従い、合衆国政府の支援の下でなされた。
本発明は、アメリカ国立衛生研究所により与えられた承認番号DP3 DK104397、R01 EY024544、R01 EY023285およびP30 EY010572に従い、合衆国政府の支援の下でなされた。
(関連出願への相互参照)
本出願は、2017年5月8日に出願された米国仮特許出願第62/503、306号「光コヒーレントトモグラフィ血管造影におけるバルク運動除去のための回帰ベース技術」に基づく利益を主張し、参照によりその開示全体が本明細書に組み込まれる。
本出願は、2017年5月8日に出願された米国仮特許出願第62/503、306号「光コヒーレントトモグラフィ血管造影におけるバルク運動除去のための回帰ベース技術」に基づく利益を主張し、参照によりその開示全体が本明細書に組み込まれる。
本技術分野は、一般には血管造影における光コヒーレントトモグラフィ(OCT)に関し、より具体的にはOCT血管造影におけるバルク運動除去に関する。
光コヒーレントトモグラフィ(OCT)は、生体組織内部構造に関し、高分解能を持ち、断面の深度分解能を持つ、3次元(3D)の画像化のための画像モダリティである。OCTは、異なる深度における組織構造からの後方反射光を測定することを目的とし、低コヒーレント干渉の原理に基づく。これは組織のサンプリングビームが、検出器で参照ビーム(これはサンプリングビームと同じ長さを進み、ミラーで後方反射する)と干渉することを意味する。装置は、OCT画像を得るために光ビームを横方向にスキャンし、反射信号の強度に関する情報を深度の関数として含む一連の軸方向スキャン(A―ライン)を生成する。横方向位置で取得されたA―ラインを連続的に組み合わせることにより(B―ラインとも呼ばれる)、組織構造の2次元セクションの画像化(以後、断面画像と呼ぶ)が実現する。その多様な応用の中で、目の画像化は過去数年にわたり広く医療で利用されてきた。これには前部(角膜および虹彩)と後部(網膜)の両方が含まれる。
OCTによる画像化は、当初、被測定組織の深度分解能を持つ反射プロファイルを生成するために、運動する参照ミラーを必要とした。このモダリティは、タイムドメインOCTとして知られる。その後フーリエドメインOCTとして知られる、静的な参照ミラーを用いる代替的なモダリティが導入された。FD(フーリエドメイン)−OCTは、広帯域光源のスペクトル成分の干渉を個別に測定することにより、深度分解能を持つ画像化を実現する。これは、後でスペクトル成分に分割される入射広帯域パルス光を分光計で測定するか、または代替的に、高速波長掃引光源のスペクトルをスキャンして干渉信号を平衡光検出器で測定することにより実現される。FD―OCTの出現により許されるスキャン速度は劇的に改善され、機能的画像化(血管ネットワークの画像化など)の可能性がもたらされた。
光コヒーレントトモグラフィ血管造影(OCTAまたはOCT血管造影)は、OCTに基づく非侵襲的な血流画像化技術である。これにより、毛細血管レベルの解像度で深度分解能を持つ血管マップの画像化が可能となる。OCTを用いた血流検知は、当初はドップラーOCTを用いて行われた。これは、隣接するプロファイル深度間の位相差を評価することにより、血流を画像化する技術である。一方、より最近のOCTAアルゴリズムは、数学的処理(例えば、非相関、標本偏差、差分、比など)に基づく。この数学的処理により、同じラスタ位置で取得された少なくとも2つの連続するB―スキャン間における、OCT信号の位相および/または強度の差が数値化される。例えばスペックル分散法は、血球の運動に起因するOCT信号の強度分散を決定するために、連続する断面OCT画像間の強度非相関(amplitude decorrelation)を特定する。スペックル分散法の改良版は、分割スペクトル強度非相関血管造影(SSADA)である。これは、強度非相関を計算する前にインターフェログラムを分割し、その後すべてのスペクトル分割から生成された血流画像を平均化する。これにより信号対雑音比が改善される。SSADAは、各横位置において2つのB―スキャンだけを使う。これはスキャン時間を削減するのに役立つ。分割スペクトル強度位相勾配血管造影(SSAPGA)と呼ばれる別のOCTA法は、OCT信号の強度に加えて位相も利用する。これにより、血流の画像品質がさらに改善される。複合OCT信号を利用する別の選択肢は光学マイクロ血管造影と呼ばれ、動的散乱体を静的散乱体から識別するために改良ヒルベルト変換を利用する。これらのモダリティはすべて、1つの共通の目的を持つ。すなわち、血管に相当するピクセル(これは周辺組織を表すピクセルより明るい)を表すために、動的散乱体に起因するOCT信号のスキャン間におけるより大きな変動を利用することである。
目のバルク運動は、種々のOCTAアルゴリズムで検知可能なOCT信号に変動を生じさせる。現在、OCTAにおけるバルク運動の、血流信号に対する寄与を修正することは、各Bフレームの網膜部位における中央非相関値を除去するアルゴリズムによって行われている。
以下の詳細な説明において、本説明の一部をなす添付の図面への参照がされる。図面は例示のみを用いて、実行可能な実施形態を示す。他の実施形態もまた利用可能であることや、本発明の範囲を逸脱することなく構造的または論理的変形が可能であることは理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は限定の意味で解釈されず、実施形態の範囲は添付の請求項およびその均等で定義される。
種々の処理は、連続的に実行される個別の複数の処理とすることにより、実施形態の理解に役立つ仕方で記述することができる。記述の順序に関しては、これらの処理が順序に依存するものと解釈することのないよう留意されたい。
本明細書では「実施形態」「複数の実施形態」といった用語が用いられるが、これらはそれぞれ1つ以上の同一のまたは異なる実施形態を意味する。さらに実施形態に関連して使われる「備える」「含む」「持つ」等の用語は互いに同義である。
種々の実施形態において、試料の構造および/または流れに関する情報は、スペクトル干渉検出に基づき、OCT(構造)およびOCT血管造影(流れ)の画像化を用いて取得することができる。このような画像化は、応用に応じて、2次元(2−D)または3次元(3−D)のものが可能である。構造の画像化は従来技術より深度範囲を拡大し、流れの画像化はリアルタイムで実行することができる。本明細書で開示される構造の画像化および流れの画像化のいずれかまたは両方は、2−Dまたは3−D画像を生成することにより実現できる。
特に断りのない限り本明細書で使われるすべての技術的および科学的用語は、通常の使い方に従うものであり、当業者が理解するものと同じ意味を持つ。本明細書に記載されたものと類似または均等の方法、システム、および装置/材料も本開示の実行または試験に用いることができるが、適切な方法、システム、および装置/材料が以下に記載される。
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許出願、特許および参考文献は、参照としてその全体が本明細書に組み込まれる。矛盾があった場合は、用語の説明も含め、本明細書が調整するだろう。さらに、方法、システム、装置、材料および例はすべて例示のみであり、限定を意図しない。
本開示の種々の実施形態の理解を助けるために、以下に専門用語の説明がされる。
A―スキャン:空間的大きさおよび対象物における構造の位置に関する情報を含む反射率プロファイル。A―スキャンは、OCT装置の光軸に沿って導かれる軸方向スキャンであり、画像化される試料に侵入する。A―スキャンは、反射率情報(例えば信号強度)を、深さ(z方向)の関数として符号化する。A―スキャンはまた、A―ラインとも呼ばれる。
B―スキャン:一連の軸方向スキャン(すなわちA―ライン)を、横方向すなわちx方向またはy方向に組み合わせることで得られる断面トモグラフ。B―スキャンは、試料から得られる平面断面情報を符号化し、一般に画像として表わされる。このことからB―スキャンは、断面画像とも呼ぶことができる。B―スキャンはまた、Bフレームとも呼ばれる。
データセット:本明細書で用いられる用語としてのデータセットとは、関連する空間位置を行―列―深さ(X−y−z軸)の形式に符号化する、保存データ値の順序付けられたアレイ表現である。OCTの文脈では、本明細書で用いられる用語としてのデータセットは、ボクセルの3次元アレイであって、各ボクセルが関連する値(例えば、強度値や相関値)を持つものとしてとして概念化されてもよい。A―スキャンは、データセットの深さ(z軸)方向に沿う共線状のボクセルのセットに相当する。B―スキャンは、隣接するA―スキャンを行または列(x軸またはy軸)方向に組み合わせたセットから構成される。このようなB―スキャンは画像と呼ぶこともでき、これを構成するボクセルはピクセルと呼ぶこともできる。隣接するB―スキャンの集合は組み合わされて、3D画像と呼ばれる、ボクセルデータの3D体積セットを形成することができる。本明細書に記載されたシステムまたは方法において、OCTスキャン装置を用いて取得されるデータセットは「構造OCT」データセットと呼ばれる。その値は例えば、強度および位相情報を伝達する複素数であってよい。この構造OCTデータセットは、「OCT血管造影(OCTA)」データセットと呼ばれる対応するデータセット、すなわち画像化試料内の血流を反映する非相関値のデータセットを計算することに利用することができる。構造OCTデータセットのボクセルとOCT血管造影データセットのボクセルとの間には対応関係がある。従ってこれらのデータセットから得られる値は「重ね合わされて」、構造と流れ(例えば、微視的組織構造と血流)の合成画像が表現されることができ、これらが組み合わされたり、比較されたりすることもできる。
En Face血管造影:OCT血管造影データは、3次元データセットを、2D―en face血管造影と呼ばれる単一の平面画像上に投影したものとして表現することができる。このようなen face血管造影を構成するためには、関心領域を血管造影画像上に投影される網膜OCTスキャンに閉じ込めるための、深度範囲の上限と下限とを特定する必要がある。これらの深度範囲の上限と下限とは、網膜の異なる層間の境界(例えば内境界膜と外網状層との間のボクセルは、網膜内層の2D―en face血管造影を生成するために利用することができる)として特定することができる。本明細書に記載されるように、en face血管造影画像は一旦生成されると、これを網膜脈管構造の種々の特性を定量化するために利用することができる。典型的にはこの定量化は、例えば、動的な脈管構造を表すピクセルを静的な組織から識別するために、血管造影内に閾値を設定することを含む。これらの2D―en face血管造影は、従来の血管造影技術(例えば、蛍光眼底血管造影法(FA)やインドシアニングリーン蛍光眼底血管造影法(ICG)など)と同様に解釈することができるため、医療利用に最適である。2D―en face血管造影を生成するのに使われるのと類似した仕方で、構造OCTデータから2D―en face画像を生成することもまた一般的である。
一般にOCTAは、大血管および小血管における速度範囲から毛細血管における速度範囲にかけて感度がある。連続的なBフレーム間のインタースキャン時間が、当該技術が感度を持つ速度範囲を定める。OCTAはフルオレセイン色素などの外的造影剤を血流内に注入する必要がないため、この内的な運動コントラストは非常に有利である。しかしながら、眼球のバルク運動もまた、種々のOCTアルゴリズムを用いて検知可能なOCT信号に変動を生じさせる。高速のバルク眼球運動(例えば、サッカードやマイクロサッカードなど)および低速の眼球運動(例えば、眼球ドリフト、眼球震動、眼窩脈動など)はいずれも、検知可能なOCTA信号を生成する。バルク運動でなく血流の検知が目的の場合、これらは雑音となり得る。
OCTA画像における眼球運動の効果を除去するための手段がいくつか存在する。サッカードおよびマイクロサッカード運動は、極めて大きなOCTA信号とともに、画像登録中に検知されるBフレーム同士の明らかな分裂を生む。いくつかの技術では、これらの散発的で大きな運動雑音は、画像登録処理中に影響を受けたBフレームを除去することにより簡単に処理することができる。欠落したBフレームは、隣接するBフレーム(例えば単一のボリュームのみが登録された場合)か、他のボリュームからのBフレーム(例えば複数のボリュームスキャンが登録され、まとめられた場合)で置き換えられる。さらに、瞬きやマイクロサッカード中にスキャンが登録されるのを防ぐため、トラッキング―アシスト設計のスキャンが用いられた。
しかしながら、眼球のドリフト、脈動、震動、あるいはOCTシステムの機械的不安定性等に起因する低速かつ小強度のバルク運動(BM)は、ほぼすべてのBフレームで一定程度発生する。従ってこれらは、Bフレームをチェックするだけでは対処できない(使えるデータは、ほとんどまたはまったく残らないだろう)。従来、こうしたより小さなバックグラウンドバルク運動信号は、OCTA信号の中央値で評価され、OCTAのBフレーム全体から減算されていた。確かにこの単純な中央値減算アルゴリズムは、バルク運動に誘発されたOCTA信号(血流により生成されたOCTA信号から区別するため、本明細書では雑音とも呼ばれる)を低減する。しかし依然として残留バルク運動が、OCTA画像上で明るい線の雑音として明確に観測されるため、完全に効果的とはいえない。これは、バルク運動が、Bフレームの中央値で表されるような定常的なのOCTA信号(非相関値)を生成しないからである。実際本発明者らは、バルク運動雑音はBフレーム全体で変化し(特に多数の軸スキャンを持つBフレームに沿って)、反射率信号の対数にほぼ比例し、血流およびバルク運動の合成速度に非線形に関係することに気が付いた。
そこで本明細書には、OCT血管造影におけるバルク運動を除去するための改良されたアルゴリズムが示される。バルク運動除去アルゴリズムは、画像取得中に組織のバルクな運動などが原因で生成された偽の血流信号(非相関)を除去する一方、真の血流信号をOCTA内に保存する。
本明細書に記載されたバルク運動アルゴリズムは、バルク運動をより正確にOCTA画像から除去する。これにより、血流の信号対雑音比と画像コントラストとが改善される。さらに、本明細書に記載されたバルク運動除去アルゴリズムは、脈管ボクセルと非脈管ボクセルとを正確に分離する。これは今度は、健常人における血管密度の計算の再現性を改善する。新たなアルゴリズムによって特定された脈管ネットワークの連続性は保存され、これは脈管ボクセルが正確に特定されたことを示す。
バルク運動除去アルゴリズムは、バルク運動に誘発された偽の血流信号(非相関)に関する統計を取るために、OCTAのBフレームの各々を、横方向の長さに沿ったセグメントに分割することを含んでよい。従来のアルゴリズムは、Bフレームの全体を使用したが、これは均一なバルク運動を持つには大き過ぎる。Bフレームをセグメントに分割することにより、分析単位におけるバルク運動がほぼ均一であることが保証される。
追加的に、または代替的に、本明細書に記載されたバルク運動除去アルゴリズムは、回帰型分析によるバルク運動評価のための非脈管A―ラインを選択するために、パーセンタイル分析を使利用してよい。これは、OCTA画像の非脈管部分を自動的に特定するための正確な方法である。
追加的に、または代替的に、バルク運動除去アルゴリズムは、バルク運動に関連する偽の血流信号(非相関)の回帰モデルを使ってよい。特に非脈管と特定されたA―ラインにおいて、非相関と対数反射率信号との間で線形回帰が行われてよい。従来のアルゴリズムは「バルク運動信号が対数目盛の反射率に比例する」という事実を取り入れなかった。我々のアルゴリズムは、バルク運動をより正確にモデル化するために、この関係を利用する。
追加的に、または代替的に、バルク運動除去アルゴリズムは、バルク運動信号の回帰モデルと、モデルから逸脱したランダム雑音の評価値とを用いて、非脈管ボクセルを脈管ボクセルから分離してよい。これは、脈管ボクセルを非脈管ボクセルから分離するための、自動化された正確な方法である。従来の方法が分離閾値を与えるために中心窩無血管域を利用するのと異なり、本明細書に記載された方法は、特定の無血管領域に依存することなく、任意の解剖学的領域のスキャンで機能することができる。
追加的に、または代替的に、バルク運動除去アルゴリズムは、非相関信号を速度に関係付ける非線形モデルを用いて、バルク運動速度を脈管ボクセルから減算してよい。実験室での実験では、非相関と速度(血流またはバルク運動に起因する)との関係は線形でなく、非相関は飽和速度より高い安定状態に到達した。従って、バルク運動速度を減算することは、非相関値を直接減算することより正確である。これにより、OCTA画像における関心領域から、より正確に血流指数を計算することが可能となる。
以上のことから、バルク運動除去アルゴリズムは、バルク運動を特定し、定量化し、OCTA信号から減算する一連の処理に従ってよい。図1は、種々の実施形態に従い、OCTAにおけるバルク運動を除去する方法100を示すフローチャートである。102で、方法100は、試料(例えば網膜)のOCTデータセットを取得するステップを含んでよい。OCTデータセットは、複数のOCT B―スキャンに相当する反射率値を含む。104で、方法100は、試料のOCTAデータセットを取得するステップを含んでよい。OCTAデータセットは、複数のOCTA B―スキャンに相当する非相関値を含む。例えば複数のOCT B―スキャンは、同じスキャン位置で取得されてよい。またOCTAデータセットのOCTA B―スキャンの非相関値は、同じスキャン位置に関連するOCT B―スキャンの反射率値の間の非相関に相当してよい。
106で、方法100は、複数のOCTA B―スキャンの個々のOCTA B―スキャンを、(例えば、横方向長さに沿った)セグメントに分割するステップを含んでよい。いくつかの実施形態では、OCTA B―スキャンは、セグメント化の前に、先ず複数の組織層に分割されてよい。
108で、方法100は、OCTA B―スキャンの個々のセグメント内の非脈管A―ラインを特定するステップを含んでよい。110で、方法100は、OCTデータセットにおいて、非脈管A―ラインの非相関値と、対応する反射率値の自然対数との間の線形回帰を用いて、各セグメントにおけるバルク運動を評価するステップを含んでよい。いくつかの実施形態では、バルク運動評価は、バルク運動閾値に対応してよい。いくつかの実施形態では、バルク運動閾値は、非相関領域にあってよい。追加的、または代替的に、バルク運動閾値は、反射率領域にあってよい。
112で、方法100は、評価されたバルク運動に基づき、OCTAデータセットおよび/またはOCTデータセットの脈管ボクセルを特定するステップを含んでよい。例えば、脈管ボクセルは、バルク運動非相関閾値より大きい値の非相関値を持つOCTAデータセットのボクセル、および/または、バルク運動反射率閾値より大きい値の反射率値を持つOCTデータセットのボクセルであると特定されてよい。閾値を満たさないボクセルは非脈管であり、バルク運動だけを含むものと考えられてよい。非脈管ボクセルは、OCTAデータセットにおいて非相関値がゼロに設定されてよい。
114で、方法100は、評価されたバルク運動速度を、脈管ボクセルで測定された速度から減算するステップを含んでよい。減算は、非相関領域でなく、速度領域で行われてよい。
116で、方法100は、評価されたバルク運動に関して修正された血流画像を生成するステップを含んでよい。例えば前述のように、非脈管ボクセルは、OCTAデータセットにおいてゼロに設定されてよい。さらに、バルク運動速度が脈管ボクセルの速度から減算されてよく、その後、修正された非相関値を生成するために、修正された速度が非相関領域に再変換されてよい。代替的に、血流画像は速度領域に表されてもよい。
以下、方法100の種々の処理の実現例をさらに詳述する。バルク運動除去方法のいくつかの実施形態では、1つ以上の処理の変形または割愛、および/または、方法100への処理の追加が可能であることは明らかであろう。さらにいくつかの実施形態では、処理は適切な異なる順序でなされてよい。
(OCTAデータセットのセグメント化)
個々のOCTA B―スキャンをセグメント(例えば、方法100の処理106に従う)に分割する前に、またはその一部として、(網膜、角膜、虹彩などの)組織の前縁および後縁が、網膜層間の境界とともに、OCT反射率Bフレーム上で特定されてよい。一般原理は、OCTA分析の関心対象の組織層(以後、スラブと呼ぶ)を分離することである。網膜組織の場合スラブは、硝子体液/網膜と網膜/脈絡膜の境界に定義される。OCTデータセットおよびOCTAデータセットから得られるスラブに相当するデータは、他の領域に相当するデータから分離されてよい。スラブの特定および/または分離は、方向グラフ探査法(例えば、M.Zhang、J.Wang、A.D.Pechauer、T.S.Hwang、S.S.Gao、L.Liu、et al.「黄斑疾患の光コヒーレンストモグラフィ血管造影のための改良された画像処理」 BiomedOptExpress6(12):4661−75(2016)。この文献は、参照として本明細書に組み込まれる)により行われてよい。その後、スラブ内の血流信号の最大非相関値を各横位置に割り当てることにより、en face―OCT血管造影が生成される。網膜脈管ネットワークを表し、バルク運動雑音を含むen face血管造影の例が、図2に示される。
個々のOCTA B―スキャンをセグメント(例えば、方法100の処理106に従う)に分割する前に、またはその一部として、(網膜、角膜、虹彩などの)組織の前縁および後縁が、網膜層間の境界とともに、OCT反射率Bフレーム上で特定されてよい。一般原理は、OCTA分析の関心対象の組織層(以後、スラブと呼ぶ)を分離することである。網膜組織の場合スラブは、硝子体液/網膜と網膜/脈絡膜の境界に定義される。OCTデータセットおよびOCTAデータセットから得られるスラブに相当するデータは、他の領域に相当するデータから分離されてよい。スラブの特定および/または分離は、方向グラフ探査法(例えば、M.Zhang、J.Wang、A.D.Pechauer、T.S.Hwang、S.S.Gao、L.Liu、et al.「黄斑疾患の光コヒーレンストモグラフィ血管造影のための改良された画像処理」 BiomedOptExpress6(12):4661−75(2016)。この文献は、参照として本明細書に組み込まれる)により行われてよい。その後、スラブ内の血流信号の最大非相関値を各横位置に割り当てることにより、en face―OCT血管造影が生成される。網膜脈管ネットワークを表し、バルク運動雑音を含むen face血管造影の例が、図2に示される。
種々の実施形態において、106での方法100のセグメント化処理は、スラブに相当するOCTAデータセットのB―スキャン(Bフレームとも呼ばれる)を、同一サイズの所定の数(例えば5個)のセグメントに分割することを含んでよい。セグメントは、該セグメント内の軸線が、十分短い時間フレーム(一般に1ミリ秒以内)内で、すなわちバルク運動がセグメント内でほぼ一定であると考えられる程度に十分短い時間フレーム内で得られるのに十分な程度小さくてよい。
(非脈管ラインの特定)
方法100の108で、OCTA−Bスキャンの個々のセグメント内の非脈管A―ラインが選択される。バルク運動に起因する信号を除去するために、OCT信号の反射率とバルク運動との関係は、バルク運動がほぼ一定であると考えられる領域で決定される必要がある。この関係を見出すために、非脈管組織に関連するボクセルのみが選択され、線形回帰解析を実行するために利用される。非脈管ボクセルはスラブの至るところで見出すことができる。しかしその血流信号は、脈管構造の下に位置するボクセルの中に、人工的な大きな非相関値を含む。これは、投影雑音、または非相関尾部としても知られる。従って、バルク運動信号の非相関―反射率の関係を見出すためには、関心スラブ内に脈管構造がまったく存在しないA―ラインに含まれるデータを選択することが好ましい。
方法100の108で、OCTA−Bスキャンの個々のセグメント内の非脈管A―ラインが選択される。バルク運動に起因する信号を除去するために、OCT信号の反射率とバルク運動との関係は、バルク運動がほぼ一定であると考えられる領域で決定される必要がある。この関係を見出すために、非脈管組織に関連するボクセルのみが選択され、線形回帰解析を実行するために利用される。非脈管ボクセルはスラブの至るところで見出すことができる。しかしその血流信号は、脈管構造の下に位置するボクセルの中に、人工的な大きな非相関値を含む。これは、投影雑音、または非相関尾部としても知られる。従って、バルク運動信号の非相関―反射率の関係を見出すためには、関心スラブ内に脈管構造がまったく存在しないA―ラインに含まれるデータを選択することが好ましい。
網膜の非脈管A―ライン(バックグラウンドA―ラインとも呼ばれる)は、分析対象のBフレームの個々のセグメントから選択される。非脈管A―ラインのサブセットの選択は、複数の処理を用いて行われてよい。アルゴリズムは最初に、en face血管造影を読み込む。この画像から、大血管の情報を含むA―スキャンが認識され、これは確かに血流データを含むものとして除外される。大血管は、モルフォロジー計算やベッセルネスフィルタを適用することで、大きな投影血流信号または大きな血管径により自動的に特定することができる。
大血管を除外した後に残るA―スキャンの中から、最大非相関値が当該セグメントのA―スキャンの中で最小のもののうち、所定のパーセンテージ(例えば10%)のものが、非脈管A―スキャンとして特定されてよい。フレームセグメントは、局所的血管密度が90%を超えない程度に十分大きいことが仮定されている。このパーセンテージは、実験に参加した8人の健常人における、内網膜血管密度のほぼ上限値である。非脈管A―スキャンを特定するこの技術は、パーセンタイル分析と呼んでもよい。
他の実施形態では、非脈管A―スキャンは、網膜中心窩無血管領域といった組織の既知の非脈管領域を特定することにより、あるいは主成分分析法により特定されてもよい。
(回帰分析に基づくバルク運動の評価)
方法100の110で、非脈管A―スキャンの非相関値と、OCTデータセットにおいて対応する反射率値の自然対数との間の線形回帰を用いて、個々それぞれのセグメント内におけるバルク運動が評価されてよい。前部および後部において実行するために、バルク運動除去アルゴリズムは、非相関と、すでに特定した非脈管(バックグラウンド)A―ラインにおけるボクセルの反射率との関係を見出す。各セグメントで、バルク運動(DBM)に起因する血流信号、および選択されたA―ラインの反射率(R)の自然対数が読み込まれ、単一の反射率ベクトルおよび単一の非相関ベクトルに結び付けられる。反射率ベクトルの値は、反射率の昇順にソートされる。非相関ベクトルはこれに従い、1対1対応を保つようにソートされる。いずれのベクトルも、所定の数のビン(例えば20ビンなどの、5−50のビン)に分割される。各ビン内の値は、結果として得られるビニングされた反射率ベクトル内の値がすべて等距離にあるように平均化される。
方法100の110で、非脈管A―スキャンの非相関値と、OCTデータセットにおいて対応する反射率値の自然対数との間の線形回帰を用いて、個々それぞれのセグメント内におけるバルク運動が評価されてよい。前部および後部において実行するために、バルク運動除去アルゴリズムは、非相関と、すでに特定した非脈管(バックグラウンド)A―ラインにおけるボクセルの反射率との関係を見出す。各セグメントで、バルク運動(DBM)に起因する血流信号、および選択されたA―ラインの反射率(R)の自然対数が読み込まれ、単一の反射率ベクトルおよび単一の非相関ベクトルに結び付けられる。反射率ベクトルの値は、反射率の昇順にソートされる。非相関ベクトルはこれに従い、1対1対応を保つようにソートされる。いずれのベクトルも、所定の数のビン(例えば20ビンなどの、5−50のビン)に分割される。各ビン内の値は、結果として得られるビニングされた反射率ベクトル内の値がすべて等距離にあるように平均化される。
ビニングされた反射率ベクトルと非相関ベクトルとの線形関係を見出すために、線形回帰ルーティンが、すべてのk個のフレームセグメントに関して実行される。フィッティングの勾配(mk)および切片(nk)が保存される。フィッティング曲線の勾配は、雑音の深刻度とともに増加する(図3A、3B1、3B2、3B3および3Cを参照)。この処理で見出された線形関係は、バックグラウンド雑音を除去するとともに、脈管ボクセルからバルク運動を減算するために使われるだろう。この特性により、次の閾値および減算のステップで雑音を選択することができる。
また、各フレームセグメントでビニングされないデータのために、データのフィッティング曲線からのRMS偏差(SBM)が記録されてよい。雑音の深刻度は、より大きなフィッティング勾配に関連付けられてよく、またフィッティング曲線からのより大きなRMS偏差に関連付けられてもよい。このようにして、SBMの値は、回帰ルーティンで得られた勾配mkとほぼ線形な関係にあることが示された(図3D)。ときとして偏差から外れた値が発生するため、第2の線形回帰ステップを実行することが好ましい。これは、閾値処理において各セグメントのRMS偏差を使うというより、すべてのセグメントのmk値(SBM_k=a+bmk)に対するRMS偏差値の全体的傾向を見出すためのものである。
(閾値処理)
種々の実施形態において、式1に従って、バックグラウンドバルク運動非相関閾値DTHが評価される。
閾値方程式の第1部分(mkR+nk)は、前述の第kセグメントのビニングされた非相関/反射率の回帰から得られる。値Rは、ボクセルの反射率値に相当する。mkおよびnkはセグメント全体で同一である一方、Rはセグメント内のボクセルごとに異なる。閾値方程式の第2部分(1.96(a+bmk))は、前述の第2の回帰処理により算出されたRMS偏差値であり、第kセグメントに対応するmkを考慮する。ここで、aおよびbはボリューム全体で同一であり、閾値方程式の第2部分はフレームセグメント内のすべてのボクセルに関して同一である。この閾値は、OCTAデータセット(体積血流データセット)に適用される。対応するDTHより小さな値の非相関値を持つボクセルは、すべて0に設定される。
種々の実施形態において、式1に従って、バックグラウンドバルク運動非相関閾値DTHが評価される。
従来は、en face画像における脈管ピクセルは、中心窩無血管領域(FAZ)で検出される信号に依存する閾値を設定することにより、バックグラウンドから識別されていた。この閾値スキームは、血管密度の定量化や臨床パラメータに利用することができる。このような方法は、本発明が提案する閾値スキームに比べ、2つの欠点を有する。第1は、FAZを含まない領域のスキャンに関し、このような閾値は、FAZの存在する別の領域で取得される必要があるという点である。第2は、定量化の精度が信号強度に依存するという点である。本明細書における閾値スキームでは、バックグラウンド参照を中心窩無血管領域から取得する必要がなく、任意の領域のスキャンで非脈管ボクセルから脈管を特定することができる。
本明細書に記載された閾値処理は、脈管状態をen face血管造影上に保存した。これは、脈管接続パラメータを用いて評価された。このパラメータは、5より大きいグループ内に含まれる血流ピクセルのパーセンテージによるen face血管造影の骨格化版で定義される。en face−OCTAの骨格化は、血管を1ピクセル幅の線に変換するプロセスである。en face網膜血管造影は、異なる大きさの脈管構造を含むため(図4A参照)、骨格化は、大血管および毛細血管では別々に行われてもよい。異なる径の血管の骨格化が別々に行われなかった場合、大血管の識別がときに不正確となるだろう(図4B−4C参照)。図4Bは、骨格化アルゴリズムを、径の異なる血管に別々に適用することによる、オリジナルアルゴリズムの骨格化版を示す。図4Cは、同じアルゴリズムを、en face血管造影に直接適用することで得られた、不正確な骨格化を示す。左上角の、径がより大きな血管は、ほとんど識別ができない。利用可能な骨格化アルゴリズムがの一例は、R.M.Haralick and L.G.Shapiro、Computer and Robot Vision(Addison−Wesley Longman Publishing Co.,Inc.,1992)、p.630に記載されている。この文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明者による実験で、8人の健常なボランティアに行われたスキャンにおいて、脈管接続の著しい悪化は観測されなかった(p>0.1)。
(血流速度修正)
閾値処理後は、脈管ボクセルのみが体積血流データセット内に保存される必要がある。しかしながら、その非相関値は、血球運動の情報以外にバルク運動の情報も含む。従って、より大きなバルク運動に影響されたフレームは、隣接するフレームよりはるかに明るく、バルク運動は非相関値から減算される必要がある。しかしながらバルク運動の効果は、1つのフレームセグメント内のすべての血流ボクセルに関して同一ではない。毛細血管におけるバルク運動の非相関信号に対する寄与は、大血管(ここでは非相関は飽和する(図5B−5C参照))における寄与に比べて著しく大きい。
閾値処理後は、脈管ボクセルのみが体積血流データセット内に保存される必要がある。しかしながら、その非相関値は、血球運動の情報以外にバルク運動の情報も含む。従って、より大きなバルク運動に影響されたフレームは、隣接するフレームよりはるかに明るく、バルク運動は非相関値から減算される必要がある。しかしながらバルク運動の効果は、1つのフレームセグメント内のすべての血流ボクセルに関して同一ではない。毛細血管におけるバルク運動の非相関信号に対する寄与は、大血管(ここでは非相関は飽和する(図5B−5C参照))における寄与に比べて著しく大きい。
非相関は速度に線形に依存しないため、バルク運動寄与の減算は、非相関領域でなく速度領域で行われる必要がある。この目的のために、本明細書には、バルク運動速度をフレームセグメントから評価する方法が記載される。速度の値は、1つのセグメントの中のすべてのボクセルに関して同一であり、非相関と速度とを式2で関係付ける非線形モデルを用いて評価することができる。
このモデルの一例では、飽和値Dsatが、en face血管造影中の血流信号の第99パーセンタイルの0.95倍と定義される。Dbrownianは、そのDsatに対する割合が過去の報告と同じ値であると仮定して評価される。飽和速度vsatは、実験データ(例えば、J.P.Su、R.Chandwani、S.S.Gao、A.D.Pechauer、M.Zhang、J.Wang、Y.Jia,D.Huang,and G.Liu、「マイクロ流体チップを用いた光コヒーレントトモグラフィ血管造影の較正」J Biomed Opt21、086015−086015(2016)に記載されたもの。この文献は、参照により本明細書に組み込まれる)を用いて近似されてよい。実験データは、該実験データを取得するために使用されたOCTシステムと現在使われているOCTシステムとの間の、インタースキャン時間の違いが調整されてよい。偏差DBM,bloodは、血流ボクセルの中央反射率値(図5AのRblood)を用いて、各セグメントで見出されたD対Rの線形回帰から計算される。
種々の実施形態において、各脈管ボクセルに関して評価される速度v0は、式2のDBM,bloodではなく、各ボクセルの相関値D0を用いて計算される。その後、セグメントのバルク運動速度vBMが、各ボクセルで計算された速度から減算される。その後、非線形モデルの逆数を取ることにより(以下の式3参照)、バルク運動の寄与を含まない相関値が取られる。このメカニズムは、高速の血流を表すボクセル(ここでは、バルク運動の非相関値に対する影響は極めて小さい)からの過大な減算を回避する。
(血流画像の生成)
図6Aは、オリジナルの(処理を受けていない)黄斑部スキャンのen face―OCT血管造影を示す。図6Bは、本明細書に記載されたバルク運動除去アルゴリズムによる処理を受けた後のen face血管造影を示す。中心窩のクリーンアップの他に、雑音の出現が修正され、毛細血管とバックグラウンドとのコントラストが改善された。
図6Aは、オリジナルの(処理を受けていない)黄斑部スキャンのen face―OCT血管造影を示す。図6Bは、本明細書に記載されたバルク運動除去アルゴリズムによる処理を受けた後のen face血管造影を示す。中心窩のクリーンアップの他に、雑音の出現が修正され、毛細血管とバックグラウンドとのコントラストが改善された。
(例)
以下の例は、本明細書に記載された方法を説明するためのものである。本開示の観点から、当業者は、過度の実験を行うことなく、これらの例または開示されたものと異なる例の変形が可能であることを理解するだろう。
以下の例は、本明細書に記載された方法を説明するためのものである。本開示の観点から、当業者は、過度の実験を行うことなく、これらの例または開示されたものと異なる例の変形が可能であることを理解するだろう。
(例1 光コヒーレントトモグラフィ血管造影におけるバルク運動を除去するための回帰ベースのアルゴリズムを試験する研究)
(方法)
(データ取得)
健常人の黄斑部および視神経乳頭板の体積OCTAスキャンが、広領域200kHz―OCTシステムを用いて取得された。システムは、中心波長1044nm、チューニング幅104nmのチューナブルレーザ(Axsun(登録商標)社、米国マサチューセッツ州ビレリカ)を用いた波長掃引光源に基づく。横方向分解能は12μm、軸方向分解能は7.5μmであり、これは血流画像上では22.5μmまで増加する。実験参加者はOHSUのCasey眼科研究所で募集され、インフォームド・コンセントが得られた。プロトコルはOHSUの治験倫理委員会で承認され、治験参加者の取扱に関するヘルシンキ宣言の内容が遵守された。スキャンのパターンは、850個のA―ラインからなる800個のBフレームで構成され、8×6mm2の領域をカバーする400個のラスタポジション(y優先)に配置された。各B―スキャンは4.75msで完了した。
(データ取得)
健常人の黄斑部および視神経乳頭板の体積OCTAスキャンが、広領域200kHz―OCTシステムを用いて取得された。システムは、中心波長1044nm、チューニング幅104nmのチューナブルレーザ(Axsun(登録商標)社、米国マサチューセッツ州ビレリカ)を用いた波長掃引光源に基づく。横方向分解能は12μm、軸方向分解能は7.5μmであり、これは血流画像上では22.5μmまで増加する。実験参加者はOHSUのCasey眼科研究所で募集され、インフォームド・コンセントが得られた。プロトコルはOHSUの治験倫理委員会で承認され、治験参加者の取扱に関するヘルシンキ宣言の内容が遵守された。スキャンのパターンは、850個のA―ラインからなる800個のBフレームで構成され、8×6mm2の領域をカバーする400個のラスタポジション(y優先)に配置された。各B―スキャンは4.75msで完了した。
(データ処理)
データは、Matlab(登録商標)リリース2013(Mathworks(登録商標)社、米国マサチューセッツ州ネイティック)を用いて処理された。断面OCT画像が生成され、同じラスタポジションで取得されたBフレームが平均化された。OCTAデータはSSADAアルゴリズムを用いて計算された。硝子体液と内境界膜(ILM)との界面、外網状膜(OPL)と外顆粒層(ONL)との界面、およびブルッフ膜と脈絡膜との界面のセグメント化が、指向性グラフ探査アルゴリズムを用いて自動的に行われた。ILMとOPLとの間に含まれる領域が、血管形成された内網膜である。en face画像は、内網膜スラブ内の血流信号の最大投影によって生成された。セグメント化の誤差は、専門家が手動で修正した。
データは、Matlab(登録商標)リリース2013(Mathworks(登録商標)社、米国マサチューセッツ州ネイティック)を用いて処理された。断面OCT画像が生成され、同じラスタポジションで取得されたBフレームが平均化された。OCTAデータはSSADAアルゴリズムを用いて計算された。硝子体液と内境界膜(ILM)との界面、外網状膜(OPL)と外顆粒層(ONL)との界面、およびブルッフ膜と脈絡膜との界面のセグメント化が、指向性グラフ探査アルゴリズムを用いて自動的に行われた。ILMとOPLとの間に含まれる領域が、血管形成された内網膜である。en face画像は、内網膜スラブ内の血流信号の最大投影によって生成された。セグメント化の誤差は、専門家が手動で修正した。
閾値より大きい値を持つ血流信号の総和を特定することにより、マイクロサッカード雑音に影響されたフレームがen face―OCTA画像上で認識され、分析から除外された。バルク運動の非相関信号に対する寄与と、局所的反射率との関係が認識された。非相関は速度に線形に依存しないため、バルク運動寄与の減算は、非相関領域でなく速度領域で行われる必要がある。非マイクロサッカードフレームは、局所的反射率が急激に変化しない5つのセグメントに分割された。セグメントは、該セグメント内の軸線が、十分短い時間フレーム(1ミリ秒以内)内で、すなわちバルク運動がセグメント内でほぼ一定であると考えられる程度に十分短い時間フレーム内で得られるのに十分な程度小さい。その後、本明細書に記載された、バルク運動速度をフレームセグメントから評価する方法が実行された。
各セグメントで、内網膜血流ボクセルが存在しないA―ラインのグループが選択された。この目的のために、大血管を横切るA―ラインが、en face血管造影の2値大血管マスクにより最初に特定され、その後の分析から除外された。マスクは、大半の毛細血管ピクセルを除去するための強度閾値、散乱ピクセルをクリーンアップするためのモルフォロジー・オープニング(エロージョンとそれに続くディレーション)、大血管中央部の穴を避けるためのガウシアン畳み込みフィルタ、および最後の2値化ステップを連続的に適用することにより構成された。残ったA―ラインの内、非相関信号値が最小となるものから起算して最初の10パーセントが、非血流ボクセルのみから構成されるものとして選択された。選択された閾値は、実験に参加した健常人における、内網膜血管密度のほぼ上限値である。非相関およびセグメント内で選択された反射率データの自然対数はベクトルに変換され、反射率値の昇順にソートされた。その後ベクトルは同じサイズの20個のビンに分割され、各ビンにおける非相関値および反射率値は平均化され、新たなベクトルDbin、Rbinが形成された。線形関係Dbin=f(Rbin)における勾配(mk)および切片(nk)が特定され、すべてのk=2000個のセグメントについて記録された。図3A―3Cに示されるように、線形フィッティングの勾配は、運動がより活発なフレームほど大きかった。ビニングされないデータのRMS偏差(SBM)もまた、各セグメントで記録された。ボリュームスキャンを形成するすべてのセグメントに関し、偏差SBMと勾配mkとの関係を得るために、SBM=a+bmkで表される別の線形フィッティングが行われた(図3D参照)。その後、第kセグメントにおいて、非相関値が式1(以下に再掲)で定義される閾値より小さい値のボクセルは、0に設定された。マイクロサッカード雑音に影響されたフレームでは、A―ラインは選択されず、回帰分析はスキップされ、すべてのボクセルの非相関値はまたも0に設定された。回帰分析のために選択された5個のA―ラインより小さいセグメントのフィッティングパラメータは、同じBフレーム内の隣接するセグメントのパラメータで置き換えられた。
脈管ボクセルは閾値処理後に存続し、血流信号に対するバルク運動DBM,bloodの寄与が、フレームセグメント内の血流ボクセルの中央反射率(図5AのRblood)を用いて得られた。バルク運動速度の評価値が、非相関値と実験室の血流ファントム速度とを関連付ける非線形モデルにより計算された(以下に再掲された式2参照)。
飽和値Dsatが、en face血管造影中の血流信号の第99パーセンタイルの0.95倍として計算された。Dbrownianは、そのDsatに対する割合が、J.P.Su、R.Chandwani、S.S.Gao、A.D.Pechauer、M.Zhang、J.Wang、Y.Jia,D.Huang,and G.Liu、「マイクロ流体チップを用いた光コヒーレントトモグラフィ血管造影の較正」J Biomed Opt21、086015−086015(2016)に記載された報告と同じ値を保つと仮定して評価された。なおこの文献は、参照により本明細書に組み込まれる。飽和速度vsatの値は、上に引用した文献に記載された実験データを用いて、Avanti(登録商標) RTVueXR(登録商標)(Optovue社(登録商標)社、米国カリフォルニア州クレモント)と、本例で使用された広領域システムとの間のインタースキャン時間の違いを調整して近似された。式2はまた、オリジナルの非相関値D0の各々について速度v0を計算するためにも使われた。非相関の値がDsatより大きいボクセルは、式2では速度領域に変換できないため、Dsatおよびvsatの値が適用された。算出されたvBMは、すべての脈管ボクセルにおいてv0から減算され、式3(以下に再掲)を用いてバルク運動のない非相関D1が得られた。このメカニズムは、高速の血流を表すボクセル(ここでは、バルク運動の非相関値に対する影響は極めて小さい(図5B−5C参照))から過大な減算がされることを回避した。
例1の実験で使用されたバルク運動除去方法のフロー図が、図7に示される。
(中央値減算アルゴリズムとの比較)
本明細書に記載された回帰ベースのバルク運動除去メカニズムが、先行方法と比較された。この先行研究では、セグメント化された網膜領域の中央非相関値が、上記で定義されたBフレームセグメント内のすべての網膜ボクセルから減算される。脈管ピクセルをオリジナルの非血流ピクセルと区別するために使われる閾値、および中央値減算血管造影が、en face投影の網膜中心窩無血管領域(FAZ)における非相関から、
を用いて得られた。ここで、
およびσは、それぞれ平均値および標準偏差を表す。
本明細書に記載された回帰ベースのバルク運動除去メカニズムが、先行方法と比較された。この先行研究では、セグメント化された網膜領域の中央非相関値が、上記で定義されたBフレームセグメント内のすべての網膜ボクセルから減算される。脈管ピクセルをオリジナルの非血流ピクセルと区別するために使われる閾値、および中央値減算血管造影が、en face投影の網膜中心窩無血管領域(FAZ)における非相関から、
(インターB―スキャン登録アルゴリズムとの比較)
バルク運動除去へのもう1つのアプローチは、OCTA血流信号を計算する前に、連続するB―スキャン間のバルク運動を補償することである。回帰ベースのバルク運動除去アルゴリズムを用いた雑音除去効果を改善するこの前処理ステップの利点とトレードオフとが評価された。
バルク運動除去へのもう1つのアプローチは、OCTA血流信号を計算する前に、連続するB―スキャン間のバルク運動を補償することである。回帰ベースのバルク運動除去アルゴリズムを用いた雑音除去効果を改善するこの前処理ステップの利点とトレードオフとが評価された。
インターB―スキャン登録のために、我々は、以下に記載されたものと同様の方法をSSADAに適用した。J.Lee、V.Srinivasan、H.Radhakrishnan、and D.A.Boas、「齧歯類の大脳皮質における動的位相分解能光コヒーレントトモグラフィ画像の動き補正」OptExpress 19、21258−21270(2011)。この文献は、参照により本明細書に組み込まれる。簡単にいえば、最初にOCT画像が、横(x)方向および軸(z)方向における2つの因子を用いて、アップサンプルされた。反復的ルーティンが、第2B―スキャンの2つ方向への剛体変位を用いて各位置で取得された、2つのB―スキャンのOCT信号の相互相関を最大化する。最適なシフトを見出した後、これが、スペクトル分割によって生成された11個のペアの各々の第2OCT画像に適用された。このスペクトル分割は、例えば以下に記載される。S.S.Gao、G.Liu、D.Huang、and Y.Jia「スペクトル光コヒーレントトモグラフィシステムにおける分割スペクトル強度非相関血管造影アルゴリズムの最適化」OptLett 40、2305−2308(2015)。最後にOCT画像がダウンサンプルされ、強度非相関信号が計算された。
(画像品質評価)
オリジナルデータを処理した後、セグメント化された網膜スラブ内に残る平均FAZ信号のパーセンテージを用いて、バルク運動減算の効果が評価された。
オリジナルデータを処理した後、セグメント化された網膜スラブ内に残る平均FAZ信号のパーセンテージを用いて、バルク運動減算の効果が評価された。
傍中心窩の信号対雑音比(SNR)が、式4を用いて計算された。傍中心窩環は中心窩と中心が同じであり、外径2.5mm、内径0.6mmを有する。
en face投影に関する血管密度が、傍中心窩内において脈管ピクセルで占められた領域のパーセンテージとして定義された。その変数係数が、インタースキャン血管密度再現性を評価するために使われた。
式5で表されるRMS画像コントラストが、en face血流画像の標準偏差として定義された。
バルク運動を除去した後の脈管状態の保存状況が、脈管接続性によって評価された。この脈管接続性は、en face血管造影の骨格化版で、5より大きいグループに含まれる血流ピクセルのパーセンテージを用いて定義される。en face―OCTAの骨格化は、血管を1ピクセル幅の線に変換するプロセスである。これは、Matlabの画像処理ツールボックスに含まれるbwmorph機能を用いて行われた。この機能は、2値画像上で認識された対象の境界上にあるピクセルを、対象が一定となるまで反復的に除去するアルゴリズムに基づく。en face網膜血管造影は、異なる大きさの脈管構造を含むため(図4A参照)、骨格化は大血管および毛細血管において別々に行われた。異なる径の血管の骨格化が別々に行われなかった場合、大血管の識別がときに不正確となるだろう(図4B−4C参照)。
対になった試料t−テストのp値により、結果の統計的重要性が評価された。
(結果)
8名の健常人の視神経乳頭板および黄斑部が画像化された。マイクロサッカード雑音を含む傍中心窩環を横切るスキャンが本アルゴリズムにより処理されたが、定量的分析からは割愛された。
8名の健常人の視神経乳頭板および黄斑部が画像化された。マイクロサッカード雑音を含む傍中心窩環を横切るスキャンが本アルゴリズムにより処理されたが、定量的分析からは割愛された。
マイクロサッカード雑音を含むA―ラインおよび大血管を認識することに成功した(図8A)。各セグメントで選択されたバックグラウンドA―ラインは、脈管情報を含むものを除外した(図8C)。隣接するセグメントからフィッティングパラメータが取得されるべきセグメントは、得られるバックグラウンドA―ラインが少ないため、全体で3%を超えることはなかった。選択されたA―ラインを含まないセグメントは、マイクロサッカード雑音として位置づけられた。
バルク運動バックグラウンド信号の変化は、en face画像上の中庸なバルク運動に影響された広領域フレームを簡単に検査することにより観測することができた(図9A)。フィッティングパラメータはB―スキャンに沿って大きく変化し(図9B)、セグメントの分割が局所的反射率の変化の影響を低減することに役立つことを示した。これにより、より正確なバルク運動除去が可能となった。
FAZにおけるバックグラウンド信号およびバルク運動雑音フレームは、閾値処理により効果的に除去することができた(図10A−10C)。これにより、毛細血管とバックグラウンドとのコントラストが改善された。その後、雑音ラインに含まれ脈管ピクセルがより明るく現れる部分が、バルク運動速度減算のステップにより修正された(図10D)。(非マイクロサッカードの)雑音フレームに現れた脈管ボクセルからより大きな減算が行われ、飽和に近い非相関値を持つ血流ボクセルでより小さい減算が行われた(図10E)。
従来の中央値減算アルゴリズムに比べ(表1参照)、本明細書に記載された回帰ベースのバルク運動除去アルゴリズムは、より大きな割合の雑音をFAZから除去した。これにより、血管密度計測の再現性がより大きく改善され、血流検知においてより良好な信号対雑音比が得られ、より良好なRMSコントラストが得られた。2つの方法は、同じ脈管連続性を保存した。中央値減算とオリジナル血管造影の間にRMSコントラストの改善は見られなかったが(p>0.05)、回帰ベースの減算後は著しい改善が見られた。オリジナルからの血管密度の著しい減少は、回帰ベースのバルク運動除去アルゴリズム後に観測されなかった(p=0.0687)。CPU上で、中央値ベースアルゴリズムのランニングタイムは4.6秒であり、回帰ベースアルゴリズムのランニングタイムは20.3秒だった。2つのバルク運動除去方法の品質面の比較が、黄斑部および視神経乳頭板のen face血管造影について図11A1−11A7および11B1−11B7に、1つの代表的な断面Bフレームについて図12A−12Eに示される。
インターB―スキャン登録による前補償は、バルク運動除去アルゴリズムの雑音除去効果を改善するのに役立つ(図13D対13Bを参照)。このステップの追加により、フレームごとの生データ処理時間は、CPU上で平均9秒増加した。明るい雑音は、インターB―スキャンだけでは完全には除去できず、脈管ピクセルを特定するためには依然としてバックグラウンド閾値が必要だった。前補償が単純な閾値処理だけでは血管密度の局所的反射率依存性を除去することができなかった一方、本明細書で提案された回帰ベースの閾値処理は、脈管ピクセルの正しい分布を与えた。さらに、得られた画像における毛細血管とバックグラウンドとのコントラストは、前補償が実装されなかった場合に比べやや劣化した。
(議論)
従来、バルク運動のSSADA信号内血流信号に対する寄与を修正することは、中央値減算アルゴリズムを用いて行われた。このアルゴリズムは、実際のバルク運動のバックグラウンドを過小評価し、脈管ボクセルの非相関の飽和を無視していた。本明細書に記載された新たな回帰ベースのバルク運動除去方法は、バルク運動除去の精度を増し、画像品質を改善し、血管密度定量化の再現性を改善する一方、脈管状態を保存する。これは、明るい線の雑音を低減することにより画像解釈を改善し、血管密度の定量化をより正確にする可能性がある。さらに中央値減算アルゴリズムと異なり、脈管をバックグラウンドから認識するとき、FAZのような無血管領域を参照する必要がない。これにより、網膜黄斑(視神経頭など)および前部セグメント外部のスキャン上での血管密度計算が可能となる。回帰ベースのバルク運動除去アルゴリズムはSSADAのために示されるが、潜在的には他のOCTA実装、例えばスペックル偏差や光マイクロ血管造影などにも適用可能である。
従来、バルク運動のSSADA信号内血流信号に対する寄与を修正することは、中央値減算アルゴリズムを用いて行われた。このアルゴリズムは、実際のバルク運動のバックグラウンドを過小評価し、脈管ボクセルの非相関の飽和を無視していた。本明細書に記載された新たな回帰ベースのバルク運動除去方法は、バルク運動除去の精度を増し、画像品質を改善し、血管密度定量化の再現性を改善する一方、脈管状態を保存する。これは、明るい線の雑音を低減することにより画像解釈を改善し、血管密度の定量化をより正確にする可能性がある。さらに中央値減算アルゴリズムと異なり、脈管をバックグラウンドから認識するとき、FAZのような無血管領域を参照する必要がない。これにより、網膜黄斑(視神経頭など)および前部セグメント外部のスキャン上での血管密度計算が可能となる。回帰ベースのバルク運動除去アルゴリズムはSSADAのために示されるが、潜在的には他のOCTA実装、例えばスペックル偏差や光マイクロ血管造影などにも適用可能である。
バルク運動除去アルゴリズムは、以下のような他の特性を含む。すなわち、(1)バックグラウンド非相関値と参照曲線との間の回帰分析、(2)反射率に依存する閾値、および(3)バルク運動を含まない非相関値を得るための、バルク運動速度の脈管ボクセルからの減算、である。閾値処理とvBM評価はいずれも、線形回帰ルーティンの精度に依存する。線形回帰ルーティンは、バックグラウンドA―ラインのみが選択されることを前提とする。もし誤って実際の血流信号を含むボクセルが選択されると、大きな反射率ボクセルでより大きな血流信号が生成される原因となるだろう。これは、フィッティング曲線勾配の過大評価につながる。これにより、より大きな減算値、血管密度の過小評価、および脈管状態の悪化が生じる。本例では、健常人の黄斑のスキャンの平均血管密度が90%を超えないことを仮定して、大血管のマスクが除去された後で、より小さな血流信号を持つA―ラインの最初の10%が選択された。この仮定は血流ボクセルの数を過小評価している。視神経乳頭板のスキャンでは、大きな血管密度を持つ領域では、Bフレーム全体に含まれるA―ラインの最初の5%が選択された。回帰分析の前にボクセル値をビンに平均化することは、時折発生する外れ値に起因する不正確さを最小化するのに役立った。
SSADAの前にインターB―スキャン登録を実行するだけでは、固定閾値処理に伴う欠点を修正することはできなかった。他方、回帰ベースのアルゴリズムを実行するだけで、より高い成功率でかつ短時間に、脈管構造をバックグラウンドから認識することができた。もし毛細血管コントラストの保存または改善のためにインターB―スキャン登録を最適化できれば、BM除去効果をさらに改善するための追加的ステップとなり得るだろう。
このアルゴリズムは、バルク運動バックグラウンドおよび弱強度雑音を除去するために、単一スキャンで入手可能な情報を利用する。しかしながら、マイクロサッカード雑音がOCTAに広く分布している場合は、医療シナリオにおいてより多数のスキャン登録が必要となることが避けられないだろう。商用システムでは、マイクロサッカード運動が記録されることを防ぐための、様々な形態のリアルタイム追跡が導入されてきた。しかしマイクロサッカードの前または後のフレーム間ドリフトは修正されずに残り、真に雑音を含まないOCTAのためには、依然として少なくとも2つのボリュームが登録されることを必要とする。
要約すると本例は、バルク運動のバックグラウンドおよび脈管の非相関に対する寄与を、脈管状態に影響を及ぼすことなく正確に除去する方法を示した。この方法は、バルク運動非相関の、バックグラウンドボクセルの反射率信号に対する依存性を見出し、反射率に依存する閾値ステップによりバックグラウンドを除去し、非相関と速度との間の非線形モデルによって計算されたバルク運動速度値を減算し、最後にバルク運動を含まない非相関値を得る。回帰ベースのバルク運動除去アルゴリズムは、従来の中央値減算アルゴリズムに比べ、画像品質、血管密度測定再現性、およびバルク運動雑音除去の精度を改善した。OCTAの前のOCTインターB―スキャン登録による前補償は、視覚的雑音の除去効果を改善した一方、処理時間を増加させ、毛細血管−バックグラウンドのコントラストを低下させた。回帰ベースのアルゴリズムは、非相関の反射率信号に対する依存性を考慮するため、信号強度が血管特定に及ぼす影響を低減する可能性を示す。さらにこのアルゴリズムは、無血管の参照領域を必要とすることなく、血流ボクセルを特定するために用いることができる。最後にこのアルゴリズムは、3次元のOCTAデータセットのボクセル上の血流信号を修正するため、毛細血管血流指標の定量化精度と、投影分解されたOCTA上の画像品質とを改善することができるだろう。
(例2 バルク運動除去のためのOCT血管造影画像処理システム)
図14は、種々の実施形態に従い、OCT血管造影画像処理システム1400の一例を模式的に示す。システム1400は、OCTシステム1402と、1つ以上のプロセッサまたは計算システム1404とを備える。OCTシステム1402は、OCT干渉写真を備えるOCT画像を取得するように構成される。プロセッサまたは計算システム1404は、本明細書に記載された種々の処理ルーティンを実行するように構成される。OCTシステム1400は、OCT血管造影応用に好適なOCTシステム、例えば波長掃引光源OCTシステムやスペクトル領域OCTシステムを備えてよい。
図14は、種々の実施形態に従い、OCT血管造影画像処理システム1400の一例を模式的に示す。システム1400は、OCTシステム1402と、1つ以上のプロセッサまたは計算システム1404とを備える。OCTシステム1402は、OCT干渉写真を備えるOCT画像を取得するように構成される。プロセッサまたは計算システム1404は、本明細書に記載された種々の処理ルーティンを実行するように構成される。OCTシステム1400は、OCT血管造影応用に好適なOCTシステム、例えば波長掃引光源OCTシステムやスペクトル領域OCTシステムを備えてよい。
種々の実施形態で、OCTシステムは、操作者が様々な処理を実行できるように適応されてよい。例えばOCTシステムは、操作者が、本明細書に記載された方法の様々な要素を、設定および/または起動できるように適応されてよい。いくつかの実施形態では、OCTシステムは、例えば試料上のスキャン動作結果のレポートを含む種々の情報のレポートを生成するように、またはこれらが生成される原因となるように適応されてよい。
表示装置を備えるOCTシステムの実施形態では、データおよび/またはその他の情報が操作者のために表示されてよい。いくつかの実施形態では、表示装置は、(例えばタッチスクリーン、アイコンの作動、ジョイスティックやノブなどの入力装置の操作によって)入力を受信するように適用されてよい。いくつかの場合入力は、1つ以上のプロセッサと(能動的および/または受動的に)通信されてよい。種々の実施形態で、データおよび/または情報は表示されてよく、操作者はこれに応答して情報を入力してよい。
いくつかの実施形態では、前述の方法およびプロセスは、1つ以上のコンピュータを含む計算システムに結び付けられてよい。特に本明細書に記載された方法およびプロセスは、コンピュータアプリケーション、コンピュータサービス、コンピュータAPI、コンピュータライブラリ、および/またはその他のコンピュータプログラムプロダクトとして実行されてよい。
図15は、本明細書に記載された1つ以上の方法および/またはプロセスを実行することのできる、限定されない計算装置1500を模式的に示す。例えば計算装置1500は、前述のシステム1400に含まれるプロセッサを表してよく、OCTシステムまたはOCT画像取得装置と操作的に結合されるか、通信するか、それに組み込まれるかしてよい。計算装置1500は簡略化した形で示されている。本開示の範囲から逸脱することなく、仮想的に任意のコンピュータアーキテクチャが使用されてよいことは理解されるべきである。別の実施形態では、計算装置1500は、マイクロコンピュータ、統合コンピュータ回路、プリント回路基板(PCB)、マイクロチップ、メインフレームコンピュータ、サーバコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ホームエンターテイメントコンピュータ、ネットワークコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス、モバイル通信デバイス、ゲームデバイス等の形を取ってもよい。
計算装置1500は、論理サブシステム1502と、データ保持サブシステム1504とを含む。選択的に計算装置1500は、表示サブシステム1506、通信サブシステム1508、画像化サブシステム1510、および/またはその他の図15に示されない部品などを含んでよい。選択的に計算装置1500はまた、手動起動ボタン、スイッチ、キーボード、マウス、ゲームコントローラ、カメラ、マイクロホン、および/またはタッチスクリーンなどのユーザ入力装置を含んでよい。
論理サブシステム1502は、1つ以上の機械読み取り可能な命令を実行するように構成された物理装置を、1つ以上含んでよい。例えば論理サブシステムは、1つ以上のアプリケーション、サービス、プログラム、ルーティン、ライブラリ、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、その他の論理構成等の一部である1つ以上の命令を実行するように構成されてよい。このような命令は、タスクの実行、データタイプの実装、1つ以上のデバイスの状態変化、その他の所望の結果への到達のために実行されてよい。
論理サブシステムは、ソフトウェア命令を実行するために構成されたプロセッサを1つ以上含んでよい。例えばこの1つ以上のプロセッサは、本明細書に記載された種々の動作を実行するようにプログラムされた物理回路を備えてよい。追加的に、または代替的に、論理サブシステムは、ハードウェアまたはファームウェア命令を実行するように構成された、1つ以上のハードウェアまたはファームウェア論理装置を含んでよい。論理サブシステムのプロセッサはシングルコアまたはマルチコアであってよく、そこで実行されるプログラムは並行または分散処理であるように構成されてよい。選択的に論旨サブシステムは、遠隔に配置されるおよび/または連携処理のために構成される2つ以上の装置に分散される個々のコンポーネントを含んでよい。論理サブシステムの1つ以上の態様は仮想化されてよく、クラウドコンピューティング構成内に配置された遠隔アクセス可能なネットワークコンピューティングデバイスを用いて実行されてよい。
データ保持サブシステム1504は、データ、および/または、本明細書に記載された方法およびプロセスを実現するために論理サブシステムによって実行される命令を保持するように構成された、1つ以上の物理的な非一過性の装置を含んでよい。このような方法およびプロセスが実現されるとき、データ保持サブシステム1504の状態は変化してよい(例えば、別のデータを保持するなど)。
データ保持サブシステム1504は、取り外し可能媒体および/または組み込み装置を含んでよい。特にデータ保持サブシステム1504は、光記憶デバイス(例えばCD(登録商標)、DVD(登録商標)、HD−DVD(登録商標)、Blu−Ray(登録商標)ディスク等)、半導体記憶デバイス(例えばRAM、EPROM、EEPROM等)および/または磁気記憶デバイス(例えばハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、テープドライブ、MRAM等)を含んでよい。データ保持サブシステム1504は、揮発性、非揮発性、動的、静的、読み込み/書き込み、リードオンリー、ランダムアクセス、シーケンシャルアクセス、ロケーションアドレス可能、ファイルアドレス可能、コンテンツアドレス可能といった特性1つ以上を備えるデバイスを含んでよい。いくつかの実施形態では、論理サブシステム1502とデータ保持サブシステム1504とは、特定用途向け集積回路やシステムオンチップといった1つ以上の共通の装置に一体化されてよい。
図15はまた、取り外し可能コンピュータ読み取り可能ストレージメディア1512の形態を取るデータ保持サブシステムの態様を示す。取り外し可能コンピュータ読み取り可能ストレージメディア1512は、データ、および/または、本明細書に記載された方法およびプロセスを実現するために実行可能な命令を、記録および/または伝達するために使われてよい。特に取り外し可能コンピュータ読み取り可能ストレージメディア1512は、CD、DVD、HD−DVD、Blu−Rayディスク、EEPROM、フラッシュメモリカード、USB記憶デバイス、および/またはフロッピーディスクの形を取ってよい。
表示サブシステム1506が含まれる場合、これは、データ保持サブシステム1504に保持されたデータを視覚的に表示するために使われてよい。本明細書に記載された方法およびプロセスがデータ保持サブシステムに保持されたデータを変更し、従ってデータ保持サブシステムの状態を変更するとともに、表示サブシステム1506は同様に変化し、内在するデータの変化を視覚的に表示する。表示サブシステム1506は、仮想的に任意のタイプの技術を使用する表示装置を1つ以上含んでよい。このような表示装置は、論理サブシステム1502および/またはデータ保持サブシステム1504と共通の筐体内で結合されてもよく、またこのような表示装置は周辺表示装置であってもよい。
通信サブシステム1508が含まれる場合、これは、計算装置1500を、1つ以上の他の計算装置に通信可能に結合させるように構成されてよい。通信サブシステム1508は、1つ以上の異なる通信プロトコルに適合する有線および/または無線の通信装置を含んでよい。限定されない例として、通信サブシステムは、無線電話ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク、有線ローカルエリアネットワーク、無線ワイドエリアネットワーク、有線ワイドエリアネットワーク等を介した通信のために構成されてよい。いくつかの実施形態では、通信サブシステムにより、計算装置1500が、メッセージをインターネット等経由で他の装置へおよび/または他の装置から送信および/または受信できるようになってよい。
画像化サブシステム1510が含まれる場合、これは、計算装置1500と通信可能な種々のセンサまたは画像化装置から、任意の好適な画像データを取得および/または処理するために使われてよい。例えば画像化サブシステム1510は、前述のOCTシステム1402のようなOCTシステムの一部として、干渉写真のようなOCT画像データを取得するように構成されてよい。画像化サブシステム1510は、論理サブシステム1502および/またはデータ保持サブシステム1504と共通の筐体内で結合されてもよく、またこのような画像化サブシステムは周辺画像化装置を備えてもよい。画像化サブシステムから受信されたデータは例えば、データ保持サブシステム1504および/または取り外し可能コンピュータ読み取り可能ストレージメディア1512で保持されてよい。
本明細書には、追加的な説明および種々の実施形態を示す図面を含む追加的な文献が添付されている。これらの文献は本開示の一部をなす。
本明細書に記載された構成および/またはアプローチは本質的に例示的なものであり、多くの変形が可能であるがゆえに、これらの特定の実施形態または実施例は限定的意味を意図していないことを理解されたい。本明細書に記載された特定のルーティンまたは方法は、1つ以上の任意の数の処理戦略を表し得る。従って、記載された種々の動作は、説明されたシーケンスでも、別のシーケンスでも、並行動作でも、あるときは割愛されても実行可能である。同様に、前述のプロセスの順序が変更されてもよい。
本開示の主題は、本明細書に記載された種々のプロセス、システム、構成、その他の特性、機能、動作、および/または性質に関するあらゆる新規かつ非自明な組み合わせとサブコンビネーション、ならびにそれらの均等の範囲すべてを含む。
Claims (24)
- 試料の光コヒーレントトモグラフィ(OCT)データセットを取得するステップを備え、該OCTデータセットは反射率値を含み、
前記試料のOCT血管造影(OCTA)データセットを取得するステップをさらに備え、該OCTAデータセットは、複数のOCTA B―スキャンに相当する非相関値を含み、
前記複数のOCTA B―スキャンの個々のOCTA B―スキャンに関連するバルク運動非相関閾値を、それぞれのOCTA B―スキャンの非相関値のサブセットと、対応する反射率値の対数との間の線形回帰に基づいて決定するステップをさらに備え、
閾値処理されたOCTAデータセットを得るために、OCTAデータセットであって、対応するバルク運動非相関閾値より小さい値の非相関値を持つOCTAデータセットの非相関値を0に設定するステップをさらに備え、
前記閾値処理されたOCTAデータセットから血流画像を生成するステップをさらに備える
方法。 - 前記非相関値のサブセットの非相関値と、対応する反射率値の対数とを、前記反射率値に基づいてビンに割り当てるステップと、
それぞれの平均対数反射率値を得るために、各ビン内の反射率値の対数を平均化するステップと、
それぞれの平均非相関値を得るために、各ビン内の非相関値を平均化するステップと、
をさらに備え、
前記平均対数反射率値と前記平均非相関値との間の線形回帰が行われる
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 前記線形回帰は第1の線形回帰であることを特徴とし、
前記第1の線形回帰のフィッティング勾配と、前記非相関値の偏差に相当する平均二乗平方根(RMS)偏差値と、を用いて第2の線形回帰を行うステップをさらに備え、
前記バルク運動非相関閾値は、前記第1の線形回帰と、前記第2の線形回帰と、に基づいて決定される
ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。 - 評価されたバルク運動は非相関領域にあることを特徴とし、
脈管OCTAデータセットに基づいて血流画像を生成するステップは、
前記決定されたバルク運動非相関閾値と飽和値とに基づいて、前記閾値処理されたOCTAデータセットのバルク運動速度ボクセルを決定するステップと、
それぞれの非相関値に基づいて、前記閾値処理されたOCTAデータセットの各ボクセルに関する速度値を決定するステップと、
それぞれの修正された速度値を得るために、バルク運動速度を、前記各ボクセルに関する速度値から減算するステップと、
前記修正された速度値に基づいて、修正された非相関値を得るステップと、
を含み、
前記修正された非相関値から血流画像が生成される
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 前記反射率値のサブセットは、前記個々のOCTA B―スキャンの非脈管A―スキャンに相当する
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - すべてのA―スキャンまたは選択されたA―スキャンのグループの中で、最も小さい最大非相関値を持つA―スキャンの所定のパーセンテージのものを、前記非脈管A―スキャンとして特定するステップをさらに備える
請求項5に記載の方法。 - 前記血流画像は、en face―OCT血管造影であることを特徴とする
請求項1に記載の方法。 - 前記複数のOCTA B―スキャンの個々のOCTA B―スキャンを、横方向に沿った複数のセグメントに分割するステップをさらに備え、
前記バルク運動非相関閾値は、前記複数のセグメントの個々のセグメントについて決定される
ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。 - 試料の光コヒーレントトモグラフィ(OCT)データセットを取得するステップを備え、該OCTデータセットは反射率値を含み、
前記試料のOCT血管造影(OCTA)データセットを取得するステップをさらに備え、該OCTAデータセットは、複数のOCTA B―スキャンに相当する非相関値を含み、
前記複数のOCTA B―スキャンの個々のOCTA B―スキャンを、横方向に沿った複数のセグメントに分割するステップをさらに備え、
それぞれのセグメント内の非脈管A―スキャンと、前記OCTデータセットの対応する反射率値とに基づいて、前記個々のOCTA B―スキャンの各セグメント内のバルク運動を評価するステップをさらに備え、
前記OCTAデータセットと前記評価されたバルク運動とから、血流画像を生成するステップをさらに備える
方法。 - 前記セグメントのすべてのA―スキャンまたは選択されたA―スキャンのグループの中で、最も小さい最大非相関値を持つA―スキャンの所定のパーセンテージのものを、それぞれのセグメント内の前記非脈管A―スキャンとして特定するステップをさらに備える
請求項9に記載の方法。 - 前記バルク運動を評価するステップは、前記非脈管A―スキャンに関連する非相関値と、対応する反射率値の対数との間の線形回帰を行うステップを含む
ことを特徴とする、請求項9に記載の方法。 - 前記非脈管A―スキャンおよび対応する反射率値の対数に関連する非相関値と、対応する非相関値とを、前記反射率値に基づいてビンに割り当てるステップと、
それぞれの平均対数反射率値を得るために、各ビン内の反射率値の対数を平均化するステップと、
それぞれの平均非相関値を得るために、各ビン内の非相関値を平均化するステップと、
をさらに備え、
前記平均対数反射率値と前記平均非相関値との間の線形回帰が行われる
ことを特徴とする、請求項11に記載の方法。 - 前記線形回帰は第1の線形回帰であることを特徴とし、
前記第1の線形回帰のフィッティング勾配と、前記非相関値の偏差に相当する平均二乗平方根(RMS)偏差値と、を用いて第2の線形回帰を行うステップをさらに備え、
前記バルク運動を評価するステップは、前記第1の線形回帰と、前記第2の線形回帰とに基づいて、バルク運動非相関閾値を決定するステップを含む
ことを特徴とする、請求項12に記載の方法。 - 前記血流画像を生成するステップは、
閾値処理されたOCTAデータセットを得るために、OCTAデータセットであって、対応するバルク運動非相関閾値より小さい値の非相関値を持つOCTAデータセットのボクセルを0に設定するステップと、
前記閾値処理されたOCTAデータセットに基づいて血流画像を生成するステップと、
を含む
ことを特徴とする、請求項13に記載の方法。 - 評価されたバルク運動は非相関領域にあることを特徴とし、
脈管OCTAデータセットに基づいて血流画像を生成するステップは、
評価されたそれぞれのバルク運動と飽和値とに基づいて、それぞれのセグメントに関するバルク運動速度を決定するステップと、
それぞれの非相関値に基づいて、前記閾値処理されたOCTAデータセットの各ボクセルに関する速度値を決定するステップと、
それぞれの修正された速度値を得るために、バルク運動速度を、前記各ボクセルに関する速度値から減算するステップと、
前記修正された速度値に基づいて、修正された非相関値を得るステップと、
を含み、
前記修正された非相関値から血流画像が生成される
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。 - 前記血流画像は、en face―OCT血管造影であることを特徴とする
請求項9に記載の方法。 - 光コヒーレントトモグラフィ(OCT)血管造影からバルク運動を除去するためのシステムであって、
OCTシステムと、
論理サブシステムと、
データ保持サブシステムと、
を備え、
前記OCTシステムは、試料のOCTデータセットとOCTAデータセットとを取得するように構成され、
該OCTデータセットは、反射率値を含み、
該OCTAデータセットは、複数のOCTA B―スキャンに相当する非相関値を含み、
前記データ保持サブシステムは、機械読み取り可能な命令を内部に備え、
該命令は、前記論理サブシステムにより、
前記複数のOCTA B―スキャンの個々のOCTA B―スキャンの非相関値のサブセットと、対応する反射率値の対数との間の線形回帰を行い、
前記線形回帰に基づいて、前記個々のOCTA B―スキャンに関連するバルク運動非相関閾値を決定し、
閾値処理されたOCTAデータセットを得るために、OCTAデータセットであって、対応するバルク運動非相関閾値より小さい値の非相関値を持つOCTAデータセットの非相関値を0に設定し、
前記閾値処理されたOCTAデータセットに基づいて、バルク運動を除去された血流画像を生成する
ように実行可能である
ことを特徴とするシステム。 - 前記命令は、前記論理サブシステムにより、
前記非相関値のサブセットの非相関値と、対応する反射率値の対数とを、前記反射率値に基づいてビンに割り当て、
それぞれの平均対数反射率値を得るために、各ビン内の反射率値の対数を平均化し、
それぞれの平均非相関値を得るために、各ビン内の非相関値を平均化する
ようにさらに実行可能であり、
前記平均対数反射率値と前記平均非相関値との間の線形回帰が行われる
ことを特徴とする、請求項17に記載のシステム。 - 前記線形回帰は第1の線形回帰であることを特徴とし、
前記命令は、前記論理サブシステムにより、
前記第1の線形回帰のフィッティング勾配と、前記非相関値の偏差に相当する平均二乗平方根(RMS)偏差値と、を用いて第2の線形回帰を行うようにさらに実行可能であり、
前記バルク運動非相関閾値は、前記第1の線形回帰と、前記第2の線形回帰と、に基づいて決定される
ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。 - 評価されたバルク運動は非相関領域にあることを特徴とし、
前記論理サブシステムは、脈管OCTAデータセットに基づいて血流画像を生成するために、
決定されたバルク運動非相関閾値と飽和値とに基づいて、前記閾値処理されたOCTAデータセットのバルク運動速度ボクセルを決定し、
それぞれの非相関値に基づいて、前記閾値処理されたOCTAデータセットの各ボクセルに関する速度値を決定し、
それぞれの修正された速度値を得るために、バルク運動速度を、前記各ボクセルに関する速度値から減算し、
前記修正された速度値に基づいて、修正された非相関値を得て、
前記修正された非相関値から血流画像が生成される
ことを特徴とする、請求項17に記載のシステム。 - 前記非相関値のサブセットは、各OCTA B―スキャンの非脈管A―スキャンに相当する
ことを特徴とする、請求項17に記載のシステム。 - 前記命令は、前記論理サブシステムにより、
すべてのA―スキャンまたは選択されたA―スキャンのグループの中で、最も小さい最大非相関値を持つA―スキャンの所定のパーセンテージのものを、前記非脈管A―スキャンとして特定する
ようにさらに実行可能である
ことを特徴とする、請求項21に記載のシステム。 - 前記血流画像は、en face―OCT血管造影である
ことを特徴とする、請求項17に記載のシステム。 - 前記命令は、前記論理サブシステムにより、
前記個々のOCTA B―スキャンを、横方向に沿った複数のセグメントに分割するようにさらに実行可能であり、
前記バルク運動非相関閾値は、前記複数のセグメントの個々のセグメントについて決定される
ことを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
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