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JP2018186227A - 積層構造体及びスピン変調素子 - Google Patents

積層構造体及びスピン変調素子 Download PDF

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JP2018186227A JP2017088450A JP2017088450A JP2018186227A JP 2018186227 A JP2018186227 A JP 2018186227A JP 2017088450 A JP2017088450 A JP 2017088450A JP 2017088450 A JP2017088450 A JP 2017088450A JP 2018186227 A JP2018186227 A JP 2018186227A
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勝之 中田
Katsuyuki Nakada
勝之 中田
鈴木 英治
Eiji Suzuki
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Abstract

【課題】強誘電体層と強磁性層の界面に均一な電界を加え、強磁性体のスピン分極率を効率的に変調できる積層構造体及びスピン変調素子を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の一態様にかかる積層構造体は、強磁性層と、前記強磁性層に積層された強誘電体層と、を備え、前記強誘電体層の前記強磁性層側の第1面と、前記第1面と対向する第2面とを結ぶ端面が傾斜している。【選択図】図1

Description

本発明は、積層構造体及びスピン変調素子に関する。
磁性体が有するスピンを利用した素子は、様々な用途で用いられている。例えば、強磁性層と非磁性層の多層膜からなる巨大磁気抵抗(GMR)素子、非磁性層に絶縁層(トンネルバリア層、バリア層)を用いたトンネル磁気抵抗(TMR)素子等の磁気抵抗効果素子が知られている。磁気抵抗効果素子は、磁気センサ、高周波部品、磁気ヘッド、磁気記録媒体及び不揮発性ランダムアクセスメモリ(MRAM)等に利用されている。
磁気抵抗効果素子は、二つの強磁性層の磁化の向きの相対角の違いに伴う抵抗値変化を出力する。二つの強磁性層の磁化の向きが平行の状態を“0”とし、二つの強磁性層の磁化の向きが反平行の状態を“1”とすることで、磁気抵抗効果素子は2値のデータを出力できる。
一方で、近年のデータの高容量化に伴い、データをより高密度に集積することが求められている。その一つの手段として、データを2値以上の多値で記録できる素子の開発が進められている。例えば、特許文献1及び2には、電界を利用して強磁性層のスピン分極率を変調することで、データを多値で記録できる素子が記載されている。
特開2016−63024号公報 特開2016−63062号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の素子は、製造時に素子端面がダメージを受け劣化し、強誘電体層と強磁性体層の界面に均一な電界を加えることができない場合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、強誘電体層と強磁性体層の界面に均一な電界を加え、強磁性体のスピン分極率を効率的に変調できる積層構造体及びスピン変調素子を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる積層構造体は、強磁性層と、前記強磁性層の一面に設けられた強誘電体層と、を備え、前記強誘電体層の前記強磁性層側の第1面と、前記第1面と対向する第2面とを結ぶ端面が傾斜している。
(2)上記態様にかかる積層構造体において、前記第1面の面積は、前記第2面の面積の0.02倍以上1倍未満であってもよい。
(3)上記態様にかかる積層構造体において、前記第1面の面積は、前記第2面の面積の1倍より大きく50倍以下であってもよい。
(4)上記態様にかかる積層構造体において、前記強磁性層の前記強誘電体層側の面の面積が、対向する面の面積より小さくてもよい。
(5)上記態様にかかる積層構造体において、強磁性層はハーフメタルを含んでもよい。
(6)上記態様にかかる積層構造体において、強磁性層は、CoXYの組成式で表記されるホイスラー合金を含み、前記組成式中のXはCr、Mn、V及びFeからなる群から選択される1種以上の元素であり、前記組成式中のYはAl、Si、Ga、Ge、In及びSnからなる群から選択される1種以上の元素であってもよい。
(7)上記態様にかかる積層構造体において、前記強誘電体層はマルチフェロイック材料を含んでもよい。
(8)上記態様にかかる積層構造体において、前記マルチフェロイック材料は、正方晶と菱面体晶との少なくとも一方の結晶相を有してもよい。
(9)上記態様にかかる積層構造体において、前記マルチフェロイック材料は、BiFeO、BiMnO、GaFeO、AlFeO、(Ga,Al)FeO、YMnO、CuFeO、Cr、NiBi13I、LiMnPO、YFe12、TbPO、LiCoPOからなる群から選択されるいずれかを含んでもよい。
(10)第2の態様にかかるスピン変調素子は、上記態様にかかる積層構造体と、前記積層構造体の前記強磁性層に順に積層された非磁性層及び第2強磁性層と、を備える。
上記態様にかかる積層構造体及びスピン変調素子は、強誘電体層と強磁性層の界面に均一な電界を加え、強磁性体のスピン分極率を効率的に変調できる。
本実施形態にかかるスピン変調素子を模式的に示した図である。 強誘電体層の第1面と第2面とを繋ぐ端面が傾斜していないスピン変調素子の断面模式図である。 強誘電体層の第1面の面積が第2面の面積より大きい場合のスピン変調素子の断面模式図である。 スピン変調素子の別の態様の断面模式図である。 スピン変調素子の動作を説明するための模式図である。
以下、本実施形態について、図面を用いてその構成を説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではない。
(スピン変調素子)
図1は、本実施形態にかかるスピン変調素子を模式的に示した図である。図1に示すスピン変調素子100は、積層構造体10と非磁性層20と第2強磁性層30と第1電極40と第2電極50とを備える。
「積層構造体」
積層構造体10は、強誘電体層1と強磁性層2とを備える。図1では、積層構造体10をスピン変調素子100の構成の一部として図示しているが、積層構造体10のみでもAMR(磁気異方性)センサ等として用いることができる。
強誘電体層1は、強誘電特性を有する材料を含む。強誘電体層1の強誘電特性により強磁性層2のスピン分極率を変調する。強誘電体層1の誘電分極によって生じる電荷は、強磁性層2の強誘電体層1側の界面に電荷を誘起する。この界面電荷による電界は、強磁性層2のバンド構造を変え、強磁性層2のスピン分極率を変調する。スピン分極率が変調すると、スピン変調素子100の多値化が実現できる。例えば、強磁性層2のスピン分極率が1.0で第2強磁性層30と平行な場合と、強磁性層2のスピン分極率が0.5で第2強磁性層30と平行な場合とでは、強磁性層2と第2強磁性層30の間の抵抗値が異なるためである。
強誘電特性を有する材料としては、例えば、LaSr1−xMnO(0≦x≦1)、BaSr1−xTiO(0≦x≦1)、PbZrTi1−x(0≦x≦1))が挙げられる。
また強誘電体層1は、強誘電特性だけでなく、強磁性特性も有するマルチフェロイック材料を含むことが好ましい。マルチフェロイック材料としては、BiFeO、BiMnO、GaFeO、AlFeO、(Ga,Al)FeO、YMnO、CuFeO、Cr、NiBi13I、LiMnPO、YFe12、TbPO、LiCoPOからなる群から選択されるいずれかを用いることができる。これらの材料の中でもBiFeOは、キュリー温度及びネール温度が何れも高く、広い温度域で強誘電特性及び強磁性特性を示すため、特に好ましい。
強誘電体層1にマルチフェロイック材料を用いると、強磁性層2に二つの影響を及ぼすことができる。第1の影響は、上述の強誘電特性により強磁性層2のスピン分極率を変調する影響である。第2の影響は、マルチフェロイック材料の有する強磁性特性に由来するものである。
マルチフェロイック材料を用いることで強誘電体層1が強磁性特性を示すと、強誘電体層1に生じる磁化の影響を受けて、強磁性層2の磁化の向きが一方向に強く配向する(第2の影響)。すなわち、マルチフェロイック材料を用いることで強誘電体層1は、その強磁性特性により強磁性層2の磁化をピン止めする効果を有する。強磁性層2の磁化が一方向に強く固定(ピン止め)されると、強磁性層2の磁化の向きが熱等の外因により乱されることが無くなり、磁気抵抗効果に伴う抵抗値変化率(MR比)が大きくなる。
マルチフェロイック材料は、結晶構造によってその特性が異なる。結晶構造が菱面体晶の場合は、強誘電特性及び強磁性特性の双方を示し、特に強磁性特性に優れる。これに対し、結晶構造が正方晶の場合は、強誘電特性に優れるが、強磁性特性はあまり示さない。そのため、マルチフェロイック材料は正方晶と菱面体晶との少なくとも一方の結晶相を有することが好ましく正方晶と菱面体晶の両方の結晶相を有することがより好ましい。
強誘電体層1の強磁性層2側の第1面1Aと第1面1Aと対向する第2面1Bとを結ぶ端面1Cは、積層方向に対して傾斜している。強誘電体層1を誘電分極させる際に、強磁性層2と第1電極40との間に電圧を加えると、第1面1Aと第2面1Bに対して垂直に電界が生じる。そのため、端面1Cが傾斜していれば、端面1Cに沿って電界が生じることが避けられる。
図2は、強誘電体層1の第1面1Aと第2面1Bとを繋ぐ端面1Cが傾斜していないスピン変調素子101の断面模式図である。図2に示すように、端面1Cが傾斜していないと、強誘電体層1の端面1Cに沿って電界が生じる。
端面1Cは、イオンミリングや反応性イオンエッチング等のドライエッチングの手段で作製される。これらの処理を受けた端面1Cは、ダメージを受け劣化している。そのため、端面1C近傍における誘電特性は、強誘電体層1の中央部における誘電特性より劣る。
強誘電体層1は、第1の影響として、誘電分極によって生じる電荷により強磁性層2との界面に電荷を誘起し、この界面電荷により強磁性層2のスピン分極率を変調する。誘電特性に劣る端面1Cの誘電分極により生じる電界が強磁性層2に与える第1の影響は、強誘電体層1の中央部が強磁性層2に与える影響より小さい。すなわち、強誘電体層1の端面1Cにおいて十分な誘電分極の強度を達成しようとして電圧を印加すると、中央部においては過剰な電圧が印加されることになる。つまり、強誘電体層1と強磁性層2の界面に加わる電界の強度が均一にならず、効率的にスピン分極率を変調できなくなる。
これに対し、図1に示す強誘電体層1は、第1面1Aの面積が第2面1Bの面積より小さく、端面1Cが傾斜している。電界は導電体間の最短距離を結ぶように生じるため、第1面1Aの端部から第2面1Bに下した垂線1Aaより外側の領域には電界はほとんど生じない。第1面1Aと第2面1Bの距離が離れている場合は、電界が僅かに浸みだす場合もあるが、第1面1Aと第2面1Bは十分近接している。そのため、図1に示すスピン変調素子100は、強誘電体層1と強磁性層2の界面に加わる電界の強度が均一になり、効率的にスピン分極率を変調できる。
強誘電体層1の端面1Cを傾斜させる構成は特に問わないが、強誘電体層1の第1面1Aの面積と第2面1Bの面積とを異なるように設計すると、強誘電体層1の端面1Cは傾斜する。第1面1Aの面積は、第2面1Bの面積より大きくてもよいし、小さくてもよい。
例えば、図1に示すように第1面1Aの面積が第2面1Bの面積より小さい場合、強磁性層2と接する第1面1A全面に均一な強度の電界が加わる。そのため、強誘電体層1と強磁性層2の界面に蓄積される電荷量を大きくすることができ、スピン変調素子100のスピン分極率の変調の程度を大きくできる。スピン分極率の変調の程度が大きくなると、それぞれの状態における抵抗値差が大きくなる。
これに対し、図3は、強誘電体層1の第1面1Aの面積が第2面1Bの面積より大きい場合のスピン変調素子102の断面模式図である。図3に示すスピン変調素子102は、積層順が図1に示すスピン変調素子100と逆である。積層方向に向かって面積が小さくなる順テーパー形状の方が容易に作製できるため、強誘電体層1の第1面1Aの面積が第2面1Bの面積より大きい場合の一例として図3に示すスピン変調素子102を図示したが、図1に示すスピン変調素子100と積層順を同じとして、積層方向に向かって面積が大きくなる逆テーパー形状としてもよい。
図3に示すスピン変調素子102は、強誘電体層1の強磁性層2側の第1面1Aの面積が第2面1Bの面積より大きい。そのため、強誘電体層1の第2面1Bの端部から第1面1Aに下した垂線1Baより内側の領域には、均一な電界強度の電界が加わる。一方で、誘電特性が充分ではない強誘電体層1の端面1Cには電界は加わらないため、製造時のダメージを受けた素子端部の影響を除去できる。
図3に示すスピン変調素子102は、強誘電体層1と強磁性層2の界面において、垂線1Baより内側の領域では均一な電界強度の電界を与えることができるが、垂線1Baより外側の領域には電界がほとんどかからない。そのため、垂線1Baより外側の領域における強磁性層2のスピン分極率を効率的に変調できず、不利なようにも見える。しかしながら、強磁性層2の端面2Cも製造時にダメージを受ける場合がある。そのため、垂線1Baより内側の領域に均一な電界を与えることで、特性が劣化しているおそれのある端面2C近傍の領域による影響を避けることができる。
すなわち、強誘電体層1の第1面1Aの面積を第2面1Bの面積より小さくすると、界面全体に電荷を与えることができ、多値化したスピン変調素子のそれぞれの状態の抵抗値変化量を大きくできる。一方で、強誘電体層1の第1面1Aの面積を第2面1Bの面積より大きくすると、劣化しているおそれのある強誘電体層1及び強磁性層2の端部の領域による影響を避けることができ、スピン変調素子から出力される信号をよりシャープにできる。求められる性能、用途に応じて、強誘電体層1の形状は選択できる。
強誘電体層1の第1面1Aの面積が第2面1Bの面積より小さい場合は、第1面1Aの面積は第2面1Bの面積の0.02倍以上1倍未満であることが好ましく、0.10倍以上0.998倍以下であることがより好ましく、0.14倍以上0.97倍以下であることがさらに好ましい。
一方で、強誘電体層1の第1面1Aの面積が第2面1Bの面積より大きい場合は、第1面1Aの面積は第2面1Bの面積の1倍より大きく50倍以下であることが好ましく、1.002倍以上10倍以下であることがより好ましく、1.03倍以上6.8倍以下であることがさらに好ましい。
図4は、スピン変調素子の別の態様の断面模式図である。集積回路にスピン変調素子を組み込む場合、第1電極40及び第2電極50は配線を兼ねる場合がある。そのため、図4に示すスピン変調素子103のように、平面方向に延在する第1電極40及び第2電極50の間に、積層構造体10、非磁性層20及び第2強磁性層30が積層される。そして、これらの側面には絶縁体60が設けられる。
スピン変調素子は、第1電極40と第2電極50の間の容量変化を出力する。電界は、第1電極40及び第2電極50に対して垂直にかかるため、積層構造体10の端面の傾斜が大きいと出力される容量のうち絶縁体60の容量が占める割合が大きくなる。すなわち、強誘電体層1の第1面1Aと第2面1Bとが所定の面積関係を満たすと、スピン変調素子が出力する第1電極40と第2電極50の間の容量に不要な容量結合が生じることを低減できる。
強磁性層2は、一方向に磁化が配向した磁性体を含む。強磁性層2を構成する磁性体は、磁気異方性の強い物質を用いることが好ましい。例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属及びこれらの金属を1種以上含み強磁性を示す合金を用いることができる。またこれらの金属と、B、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とを含む合金を用いることもできる。具体的には、FeやCo−Fe等が挙げられる。
また強磁性層2は、ハーフメタルであることが好ましい。ハーフメタルは、片方の電子スピンが金属的なバンド構造を示し、もう片方の電子スピンが絶縁体的なバンド構造を示す物質である。ハーフメタルは、フェルミ面では理想的には1に近い大きなスピン分極率を示す。
またハーフメタルとして、ホイスラー合金、マグネタイト(Fe)、ペロブスカイト型Mn酸化物等が知られているが、ホイスラー合金が特に好ましい。ホイスラー合金は、III−V族半導体との高い格子整合性、室温以上のキュリー温度、フェルミ面近傍での大きなバンドギャップ等の特徴を有し、室温においても高いスピン分極率を示すことができる。
ホイスラー合金は、XYZの化学組成をもつ金属間化合物を含み、Xは、周期表上でCo、Fe、Ni、あるいはCu族の遷移金属元素または貴金属元素であり、Yは、Mn、V、CrあるいはTi族の遷移金属でありXの元素種をとることもでき、Zは、III族からV族の典型元素である。例えば、CoMnGe、CoMnGa、CoFeGa、CoMnSn、CoMnAl、CoFeAl、CoCrAl、CoVAl、CoMnGaSn、CoFe(Ge、Ga)、CoMn(Ge、Ga)、CoFe(Ga、Si)、CoFe(Ge、Si)、CoCrIn、CoCrSn、CoFeSi、CoMnSi及びCoMn1−aFeAlSi1−b(0≦a≦1、0≦b≦1)などが挙げられる。
強磁性層2の強誘電体層1側の面の面積は対向する面の面積より小さいことが好ましい。強磁性層2のスピン分極率を変調するのは、強誘電体層1と強磁性層2との界面の電荷である。強磁性層2の強誘電体層1側の面の面積が対向する面の面積より小さい場合、強磁性層2の端面2Cは、強誘電体層1から広がるように傾斜する。この場合、強磁性層2の端面2Cは、強誘電体層1と強磁性層2との界面の端部より外側に存在する。強誘電体層1と強磁性層2との界面の端部より外側の領域は、界面電荷による影響を受けにくく、スピン変調素子のスピン分極率の変調に与える影響が少ない。強磁性層2の端面2Cは、上述のように製造時のダメージを受け、劣化している場合がある。そのため、この部分を、界面の端部より外側の領域に設けることで、出力される信号の乱れを抑制できる。
「非磁性層」
非磁性層20は絶縁体でも、半導体でも、金属でもよい。非磁性層20が絶縁体からなる場合、強磁性層2、非磁性層20及び第2強磁性層30からなる積層体は、トンネル磁気抵抗(TMR:Tunneling Magnetoresistance)素子となり、非磁性層20が半導体もしくは金属からなる場合、強磁性層2、非磁性層20及び第2強磁性層30からなる積層体は、巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magnetoresistance)素子となる。
非磁性層20には、公知の材料を用いることができる。
例えば、非磁性層20が絶縁体もしくは半導体からなる場合、その材料としては、Hexagonal−BN、Graphene、HfO、Y、TaO、GaO、TiO、InO,BaO,CaF、Al、SiO、MgO、及び、MgAl等を用いることができる。これらの中でも、MgOやMgAlはコヒーレントトンネルが実現できる材料であるため、MR比を大きくすることができる。またMgOやMgAlのMg、Alの一部もしくはすべてが、Zn,Cd、Ag、Pt、Pb、Ga、In、Ge等に置換された材料等も非磁性層20として用いることができる。
また、非磁性層20が金属からなる場合、その材料としては、Cu、Au、Ag、Cr、V、Al、AgZn合金、AgMg合金、NiAl合金等を用いることができる。
「第2強磁性層」
第2強磁性層30は、強磁性層2と非磁性層20と磁気抵抗効果素子を形成する。強磁性層2が固定層の場合、第2強磁性層30は自由層となり、強磁性層2が自由層の場合、第2強磁性層30は固定層となる。
第2強磁性層30の材料には、公知のものを用いることができる。例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属及びこれらの金属を1種以上含み強磁性を示す合金を用いることができる。またこれらの金属と、B、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とを含む合金を用いることもできる。具体的には、Co−FeやCo−Fe−Bが挙げられる。またより高い出力を得るために、第2強磁性層30にホイスラー合金を用いてもよい。
「第1電極、第2電極」
第1電極40及び第2電極50は、導電性を有するものであれば特に問わない。例えば、金、銀、銅、アルミニウム等の金属、これらの合金及び酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の透明導電体等を用いることができる。
上述のように、本実施形態にかかるスピン変調素子は、強誘電体層1の端面1Cが傾斜している。そのため、誘電特性に劣る強誘電体層1の端部に電界が生じることを避け、強磁性層2のスピンの状態を効率的に変えることができる。
(スピン変調素子の製造方法)
スピン変調素子100の製造方法について説明する。まず、基材を準備する。基材は、積層構造体10の積層方向に電圧を印加するために、導電性を有する材料を用いることが好ましい。この場合、基材は第1電極40を兼ねる。
次いで、準備した基材上に、強誘電体層1、強磁性層2、非磁性層20、第2強磁性層30を順に積層する。これらの層は、GMR素子やTMR素子等の磁気抵抗効果素子の強磁性層及び非磁性層と同様の方法で積層することができる。例えば、スパッタリング法、蒸着法、レーザアブレーション法、CVD(化学気相成長)法、分子線エピタキシャル(MBE)法等を用いることができる。
次いで、フォトリソグラフィー等の技術を用いて、積層した構造体の形状を加工する。加工は、マスクを介したイオンミリングや反応性イオンエッチング等のドライエッチングの手段を用いることができる。強誘電体層1の端面1Cは、エッチング条件等を変えることにより、自由に制御できる。
最後に、第2強磁性層30の非磁性層20と反対側の面には、第2電極50を積層する。電極を設けることで、強磁性層2全面に均一に電流を流すことができる。また図3に示すスピン変調素子102を作製する場合は、積層順を反対にしてもよい。
(スピン変調素子の動作)
次いで、スピン変調素子の動作を説明すると共に、どのように多値化が実現されるかについて説明する。
図5は、スピン変調素子100の動作を説明するための模式図である。スピン変調素子100は、第2強磁性層30と強磁性層2に流れる電流を制御するスイッチSW1と、強誘電体層2に電場を印加するスイッチSW2とが接続されている。
まず図5(a)及び(b)に示すように、スイッチSW2が開いている場合、強誘電体層1には電場が印加されない。そのため、スピン変調素子100は、第2強磁性層30と強磁性層2の磁化の向きが反平行の第1状態(図5(a))と、第2強磁性層30と強磁性層2の磁化の向きが平行の第2状態(図5(b))と、の2状態をとる。強磁性層2の磁化の向きは、スイッチSW1を閉じることで、積層体の積層方向にスピン偏極電流を流し、スピントランスファートルク(STT)により反転させる。
次いで、図5(c)及び(d)に示すように、スイッチSW2を閉じ、強誘電体層1に電界を加える。強誘電体層1に電界が印加されると、強誘電体層1は誘電分極の方向を反転する。誘電分極によって生じる電界は、強磁性層2のバンド構造を変え、強磁性層2のスピン分極率を変調する。
例えば、強誘電体層1に正電圧を印加する(図5(c)電圧V方向)と、電界によって強磁性層2のダウンスピンのバンド構造にバンドベンディングが誘起される。そのため、強磁性層2の強誘電体層1側の界面に少数スピンキャリアが誘起され、強磁性層2のスピン分極率は減少する。図5(c)及び(d)では、スピン分極率の減少を矢印の大きさで模式的に図示している。
図5(c)及び(d)に示すように、強磁性層2のスピン分極率が減少した状態でも、第2強磁性層30と強磁性層2の磁化の向きが反平行の第3状態(図5(c))と、第2強磁性層30と強磁性層2の磁化の向きが平行の第4状態(図5(d))と、の2状態をとる。
すなわちスピン変調素子100は、スイッチSW1とスイッチSW2を制御することで、4つの状態が生み出される。4つの状態は、第1状態、第3状態、第4状態、第2状態の順で抵抗値が大きい。
またスピン変調素子100は、強誘電体層1の端面1Cが傾斜している。そのため、誘電特性に劣る強誘電体層1の端部に電界が生じることを避け、強磁性層2のスピンの状態を効率的に変えることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
例えばスピン変調素子は、積層方向に向かって面積が小さくなる順テーパー形状に限られず、積層方向に向かって面積が大きくなる逆テーパー形状でもよく、各層の端面は一定でなくてもよい。また強誘電体層1の第1面1Aと第2面1Bの中心軸は一致していなくてもよい。
1…強誘電体層、2…強磁性層、10…積層構造体、20…非磁性層、30…第2強磁性層、40…第1電極、50…第2電極、100…スピン変調素子、SW1,SW2…スイッチ

Claims (10)

  1. 強磁性層と、
    前記強磁性層の一面に設けられた強誘電体層と、を備え、
    前記強誘電体層の前記強磁性層側の第1面と、前記第1面と対向する第2面とを結ぶ端面が積層方向に対して傾斜している、積層構造体。
  2. 前記第1面の面積は、前記第2面の面積の0.02倍以上1倍未満である、請求項1に記載の積層構造体。
  3. 前記第1面の面積は、前記第2面の面積の1倍より大きく50倍以下である、請求項1に記載の積層構造体。
  4. 前記強磁性層の前記強誘電体層側の面の面積が、対向する面の面積より小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層構造体。
  5. 前記強磁性層はハーフメタルを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層構造体。
  6. 前記強磁性層はXYZの組成式で表記されるホイスラー合金を含み、
    前記組成式中のXは周期表上でCo、Fe、Ni、Cu族の遷移金属元素または貴金属元素であり、YはMn、V、Cr、Ti族の遷移金属又はXの元素種であり、Zは、III族からV族の典型元素である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層構造体。
  7. 前記強誘電体層はマルチフェロイック材料を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層構造体。
  8. 前記マルチフェロイック材料は、正方晶と菱面体晶との少なくとも一方の結晶相を有する、請求項7に記載の積層構造体。
  9. 前記マルチフェロイック材料は、BiFeO、BiMnO、GaFeO、AlFeO、(Ga,Al)FeO、YMnO、CuFeO、Cr、NiBi13I、LiMnPO、YFe12、TbPO、LiCoPOからなる群から選択されるいずれかを含む、請求項7又は8に記載の積層構造体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層構造体と、
    前記積層構造体の前記強磁性層に順に積層された非磁性層及び第2強磁性層と、を備える、スピン変調素子。
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