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JP2018183550A - 予防管理支援装置及びシステム - Google Patents

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JP2018183550A JP2017096022A JP2017096022A JP2018183550A JP 2018183550 A JP2018183550 A JP 2018183550A JP 2017096022 A JP2017096022 A JP 2017096022A JP 2017096022 A JP2017096022 A JP 2017096022A JP 2018183550 A JP2018183550 A JP 2018183550A
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Abstract

【課題】 非侵襲性測定によって、被検者の血管系疾患の病状の度合いと突発的な発症の可能性を推定する電子機器及びシステムを提供する。
【解決手段】 被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得するセンサー部と、その取得されたデータからフラクタル情報を抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標に基づいて、被験者の病状の発生度合いと発症の可能性を推定することを特徴とした制御部とを持ち、被験者に報知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、予防管理支援装置及びシステムに関する。
近年、健康管理装置及び健康管理システムとして、血管系疾患の突発的な発症の危険性を事前に客観的に予測し、予防する健康管理装置及び健康管理システムの必要性が注目されている。
例えば、車の運転者の、心不全、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、虚血性貧血、貧血、等々の病の突発的な発症の危険性を事前に客観的に予測し、予防することが出来れば、単に一人の人間の命を救うだけでなく、巻き添えになるかもしれない多くの人命を間接的に救うことが出来るばかりか、経済的な側面においても、このような健康管理装置及び健康管理システムが普及すれば、国レベルでの医療費の削減に貢献することが可能となる。
ところで、特許文献1の被験者の健康状態を推定する健康管理装置及び健康管理システムでは、非侵襲性の脈波測定によって得られた被験者の血糖値から血液の流動性及び糖代謝又は脂質代謝の状態を推定しそれを提示する方法が提案されている。
しかしながら、非侵襲性の測定によって得られた被験者の生体内情報から血糖値を予測し、その予測に基づいて、血管系疾患のさらにより詳しい病状について解析、予測しようとするとき、特許文献1のように、伝播速度やと、脈波の前進波と反射波の時間差と振幅差の比、といった説明変数を決定論的な解析方法で扱った場合、これらの変数は被験者の体温、脈拍、さらに外気温、等々の外乱の影響を受け易く、従って、解析には様々な補正が必要になって、システムの構成は複雑になると同時に、解析の精度は制限されることになる。
また、血糖値の予測と共に、糖尿病と密接なかかわりのある、心不全、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、虚血性貧血、貧血、等々の血管系疾患の突発的な発症の危険性を事前に客観的に予測するためには、たかだか数個の説明変数では、解析は困難であるだけでなく、たとえ説明変数を増やしたとしても、上記のような決定論的な解析方法で扱った場合、補正はさらに複雑になると同時に、精度上の問題で解析不可能であることが予想される。
特開WO 2016/174839 A1号国際公報
本発明が解決しようとする課題
本発明は、上記の課題を解決するためのもので、被験者の血糖値の予測と共に、血管系疾患の病状の発生度合いと発症の可能性を客観的に予測するための解析方法と、それに基づく健康管理装置及び健康管理システムを提供するものである。
課題を解決するための手段
本発明は、上記の課題を解決するために、下記の予防管理支援装置及びシステムを提供するものである。
(1) 被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得するセンサー部と、その取得されたデータからフラクタル情報を抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状の発生度合いと発症の可能性を推定する制御部とを持ち、被験者に報知する予防管理支援装置。
(2) 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状の発生度合いと発症の可能性を推定する制御部とを持ち、被験者に報知する(1)の予防管理支援装置。
(3) 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の血糖値を推定する制御部とを持ち、被験者に報知する(1)または(2)の予防管理支援装置。
(4) 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の血管性疾患の突発性の病状の発生度合いと発症の可能性を推定する制御部とを持ち、被験者に報知する(1)から(3)の予防管理支援装置。
(5) 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の神経系疾患の病状の発生度合いと発症の可能性を推定する制御部とを持ち、被験者に報知する(1)から(4)の予防管理支援装置。
(6) 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状が血管系疾患なのか、神経系疾患なのかを区別する制御部とを持ち、被験者に報知する(1)から(5)の予防管理支援装置。
(7) 被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得するセンサー部と、その取得されたデータからフラクタル情報を抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状の度合いと発症の可能性を推定する制御部とを持ち、被験者に報知する予防支援装置を備え、任意の時間間隔で連続的に被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得しながら、上記の予防支援する予防管理管理システム。
(8) 被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得するセンサー部と、その取得されたデータからフラクタル情報を抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状の発生度合いと発症の可能性を推定する制御部とを持ち、被験者に報知する予防支援装置を備え、任意の時間間隔で連続的に被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得しながら、上記の予防支援し、かつ被験者の病状の必要性に応じて被験者に警告のサインを発する報知装置を備える予防管理支援システム。
発明の効果
本発明によれば、非侵襲性で簡便に被検者の血管系疾患の病状の度合いと突発的な発症の可能性を推定することが出来る電子機器及びシステムを提供できる。
本予防管理支援装置を示した説明図である。
測定部と電源部の図である。 測定部を首に装着した図である。 測定部と電源部の機能構成図を示す図である。 線形予測係数のフラクタル情報について説明した図である。 健康な被験者(I)、健康な被験者(II)、糖尿病の被験者、および糖尿病予備軍の被験者の血糖値の実測値と、算出された値を1時間毎に表示した図である。 三人の健康な被験者と、健康ではあるものの、やや血圧の高い二人の被験者の、それぞれの状態の、Am−Bm位相空間内での位置を、1時間毎に、5時間にわたって測定した図である。 脳梗塞を引き起こす前の糖尿病の被験者のAm,Bm位相空間の中のAm,Bm値の変動と、As,Bs値の変動を1時間毎に、10時間にわたって測定した図である。 脳梗塞を発症後に治療を受けている、血糖値スパイクを示している被験者のAm,Bm位相空間の中のAm,Bm値の変動と、As,Bs値の変動を1時間毎に、11時間にわたって測定した図である。 未病状態の被験者群と、血管系疾患を発病した被験者群のAm−Bm位相空間中の位置で、Am,Bmの指標だけでは、未病状態と発病状態とは互いに交錯して区別できず、被験者の発病の可能性の有無を予測できないことを示す図である。 頸椎ヘルニアの病状の推移と初期の肺がんの被験者のAm−Bm位相空間内での位置と、分散As、Bsの大きさで示した図である。 被験者から取得されたデータから算出されたMMマトリクスの例を示す。 システムの作動のフローチャートを示す。
本装置は、軽量小型のデジタルマイクロフォン、または圧力センサー、または加速度センサーを、首の丸みに沿って湾曲した厚さ1mm、幅8mm、長さ25mm前後の板状の硬質プラスチック樹脂(あるいはアルミなど)の二つ一組の、一方の一端から50mm程の位置(この位置は被験者の首の太さによって調整してよい)に固定し、デジタルマイクロフォンが左頸動脈(実際は、生体内音、圧力または加速度情報が得られる場所ならどこでもよいが、利便性を考えて、左頸動脈とした)の上辺りに当たるように固定されており、板状の硬質プラスチック樹脂(あるいはアルミなど)の他端はペアーの他方の板状の硬質プラスチック樹脂(あるいはアルミなど)と、板バネで結合されて、頸部を柔らかく挟み込む構造になっている。このときペアーの板状の硬質プラスチック樹脂(あるいはアルミなど)が、頸動脈部にデジタルマイクフォンが適切に固定される程度に、柔らかく触れる程度で他の部分はなるべく首に振れないように隙間を作る形状にすることが、蒸れやアレルギーを防ぐうえで好ましい。また首に触れる部分はガーゼのような布を巻いてもよい。この測定部は20g前後の極めて軽量なもので、被験者の胸元(あるいは手元)の電源部から切り離されて、配線によって接続されているので、測定部の重みが首に負担を掛けることは殆どない。
デジタルマイクロフォンが左頸動脈からの生体内音情報(圧力または加速度情報でもよいが、装置全体の簡便性を考慮して、音情報とした)を、一定時間ごとに、10秒間作動させて取得し、測定部のカラーの端から、適切な長さの配線で接続された被験者の胸元(あるいは手元)の電源部のメモリー部に記録すると同時に、送信部からWiFi又はBlueToothで制御部に転送する。制御部はサーバー、表示部をスマートフォン、あるいは制御部をタブレット端末、またはパソコンのように表示部を一体化してもよいが、連続測定するためには、待機電力を考慮して、制御部はサーバー、表示部をスマートフォンとするのが望ましい。
本装置の起動は、まず被験者が胸元の電源部のカウンターに測定すべき回数を指定し、スイッチを入れると、一時間ごとに電源部に内蔵された五つのタイマーは連動して、次のような一連の動作を行う。
(1) スクランブルタイマーT1は一時間後の測定の約二分前に、振動モーターおよびスクランブルタイマーT2のスイッチをONにして、被検者に測定の開始を事前に知らせると同時に、被験者にスマートフォンのアプリケーションソフトを起動するように促す。
(2) 2分後スクランブルタイマーT2が起動して、フォトカプラを介してデジタルマイク、LED、録音機、スクランブルタイマーT3のスイッチをONにし、被験者の左頸動脈からの生体内音情報の測定が開始されると同時に、LEDが点滅して、被検者に測定中であることを知らせると共に、被験者の生体内情報をwavファイルに変換して録音機に保存される。
(3) 10秒後スクランブルタイマーT2が停止すると、スクランブルタイマーT3が起動して、フォトカプラを介してLEDをOFFにし、被検者に測定が終わったことを知らせると共に、スクランブルタイマーT4をON、wavファイルの再生をON、および電源部に内蔵された送信部のWiFiまたはBlueToothをONにして、スマートフォンにwavファイルを送信する。
(4) 10秒後スクランブルタイマーT4が起動して、フォトカプラを介して先のwavファイルのdeleteをONして、録音部をはじめの状態に戻す。
(5) 10秒後アフターアイドルタイマーが起動して、フォトカプラを介してスクランブルタイマーT1をON、およびカウンターをONにし、測定回数がカウントされる。カウンターは指定された測定回数になると、一連の測定は終了して電源部のスイッチを自動的に切るが、そうでなければ、再び一時間おきに測定が繰り返される。
一方、スマートフォンの側では、一時間おきに送信されたwavファイルをさらにサーバーに送信する。サーバー側では、一連の解析を行い、その結果をスマートフォンの側に返信して表示する。このとき、被験者の病状が、突発的な発症の危険性があると推定されるときは、表示を赤く点滅させるなどして、被検者に注意を促す。
図12に上述のフローチャートを示す。
本予防管理支援装置及びシステムでは、被検者から長時間、断続的な繰り返し測定を可能にするため、各測定時間は10秒間とし、被験者は測定開始を事前に振動モーターで知らされ、測定中を知らせるLEDが点滅中は、声を発しない、また極端な騒音環境に身を置かないという測定条件だけで、他の如何なる条件を科すことなく非侵襲性の測定と血糖値算出が可能である。これは、被検者の生体内の音、圧力または加速度信号情報を一定時間(約10秒間)取得した情報からフラクタル情報を抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標に基づくことによって、音、圧力または加速度信号情報の解析時に外乱の影響を受け難くくしているためである。これによって、血糖値算出の精度を上げるとともに、測定条件を緩和して測定装置の簡略化が可能となり、非侵襲性の測定と相まって被験者の負担を軽減し、装置の小型、軽量化、携帯化が可能となり、さらには血管性疾患及び神経性疾患の病状の進行度合いの連続的な変化を測定、客観的な尺度で発症の危険性を分析、発症の危険性を事前に回避することを可能にする。こうした測定を一定の時間間隔で,計5回から10回測定をすることが病状のより正確な把握には望ましい。
本発明の被験者の血管系疾患には、左房不全、ストレス性心不全、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、虚血性心不全、虚血性貧血、等々の突発性の病状が含まれる。また、本発明の被験者の神経系疾患には、頸椎ヘルニア、脊椎ヘルニア、肺がんの腫瘍による神経圧迫、等々が含まれる。
上記の確率密度分布を要素とする指標を具体的に説明する。
まず、測定部で被検者の生体内の音(または圧力または加速度)信号を介して一定時間(約10秒間)に取得された情報はメモリー部に記録保存する。この記録されたデータから任意の次元(精度と計算速度を考慮して、10次元が望ましい)の、計約40000個の線形予測係数を算出する。この線形予測係数をフラクタル情報として、各次元ごとに任意の幅で(ここでは0.1とした)デジタル化し、次元ごとに正規化した確率密度分布を要素とするマトリクス(以後MMマトリクスと呼ぶ)を指標とする。
図4で、線形予測係数のフラクタル情報について説明する。
図4は、被験者の8000cycle/secでサンプリングした音信号情報から得た10次元の線形予測係数の時系列の繰り返しパターンを示したものである。次元ごとの線形予測係数はそれぞれにランダムに変動するが、その変動には、その時点での被験者固有の境界領域(アトラクター)があり、線形予測係数はその境界領域内を埋め尽くすようにランダムに変動しながら、全体として生体内情報を伝える。これは、神経伝達情報も同じで、個々の値の外乱の影響を、ランダムな全体の情報の中で吸収することで、外乱の影響を受け難くするためである。従って、次元ごとの線形予測係数は、確率密度の情報として置き換えられて生体内情報を伝える。
図11に64歳の女性の被験者から取得されたデータから算出されたMMマトリクスの例を示す。
次に、この算出されたMMマトリクスから血糖値を算出する方法を示す。
まず、MMマトリクスの各次元ごとの最大確率密度、及び確率密度の重心を要素とするベクトルをそれぞれA、Bとし、それらベクトル要素の平均をAm、Bm、分散をAs、Bs、等々の一連のパラメーター群を、血糖値を目的変数とする説明変数として、式
BloodSugar1、BloodSugar2、BloodSugar3に示すような非線形の互いに絡み合った三つの式から求められる。これは、健康な被験者の血糖値の変動と、糖尿病予備軍(血糖値スパイクを示す被験者)の血糖値の変動と、糖尿病の被験者の血糖値の変動は、それぞれ振幅特性と周期特性が異なりながらも、部分的に互いに重なり合っているためである。そのため、血糖値の算出は、健康な被験者の血糖値の変動領域を領域1、糖尿病の被験者の血糖値の変動領域を領域2、糖尿病予備軍(血糖値スパイクを示す被験者)の血糖値の変動領域を領域3、として上記の三つの式をそれぞれの領域に応じて重複して適用している。
以下に上述の三式を示す。
Figure 2018183550
Figure 2018183550
Figure 2018183550
以下に上記の式を適用した実施例を示す。
実施例1
図5(a)のグラフは、健康な被験者(I)の血糖値の実測値(太い実線:TERUMOメヂィセーフミニGR−102で測定した値)と、上記の血糖値の算出式によって計算された値(細い実線)を1時間毎に表示したものである。グラフの縦軸のスケールが拡大されているが、実際は血糖値の変動は小さくなだらかに推移している。
実施例2
図5(b)のグラフは、健康な被験者(II)の血糖値の実測値(太い実線:TERUMOメヂィセーフミニGR−102で測定した値)と、上記の血糖値の算出式によって計算された値(細い実線)を1時間毎に表示したものである。ここでもグラフの縦軸のスケールが拡大されているが、実際は血糖値の変動は小さくなだらかに推移している。
実施例3
図5(c)のグラフは、糖尿病の被験者の血糖値の実測値(太い実線:TERUMOメヂィセーフミニGR−102で測定した値)と、上記の血糖値の算出式によって計算された値(細い実線)を1時間毎に表示したものである。上の二例に対して、一般に糖尿病の被験者の場合、血糖値は高い位置で乱高下するが、治療中の糖尿病の被験者(図5(c)のグラフの被験者)の場合、比較的低い位置でなだらかな推移があるかと思えば、突然急激な上昇または下降変動(この場合は突然急激な上昇)を起こすことがしばしばあるが、上記の計算式はその変動の傾向を正確に捉えてる。
実施例4
図5(d)のグラフは、糠尿病予備軍の被験者の血糖値の実測値(太い実線:TERUMO メヂィセーフミニGR−102で測定した値)と、上記の血糖値の算出式によって計算された値(細い実線)を1時間毎に表示したものである。ここでは明らかに、被験者は血糖値スパイクの症状を示し、血糖値は食事の前後で乱高下を繰り返しているが、ここでも、上記の計算式はその変動の傾向を正確に捉えてる。
実際、本予防管理システムの制御部で算出された血糖値は、特許文献1の算出システムよりもずっと簡便で、測定条件も遥かに緩やかであるにもかかわらず、特許文献1で算出された血糖値の精度よりも高く、測定範囲も広い。本予防管理システムと予防支援装置で算出された血糖値と、測定器(TERUMO メヂィセーフミニGR−102)で実測した血糖値との差の絶対値は、血糖値範囲83mg/dlから229mg/dlで、16.9mg/dl以下で、これは実用範囲の値である。算出された血糖値は、危険度に応じて色分けして表示部に表示される。
以下に実測値、本アルゴリズムによる計算値、誤差を表1に示す。
Figure 2018183550
本予防管理システムの制御部は、上記の血糖値の算出と並行して、被験者の血管系疾患及び神経系疾患の分析を行う。このとき、被験者の血流と血圧を、上記のMMマトリクスから生成される二つのベクトル、最大確率密度ベクトルAと確率密度の重心ベクトルBの、それぞれのベクトル要素の平均値Am、Bmで再定義することによって、この拡張定義された血流ベクトルと血圧ベクトルの変動と、その時刻での拡張定義された血流ベクトル要素と血圧ベクトル要素のそれぞれの分散As、Bsは、被験者の病状の状態を推定し、未病から発病に至る経過と,その分散閾値Ax,Bxを明確にし、予防することに大いに役立つ。
上記を具体的に説明する。
ベクトルA,Bの要素の平均値Am、Bmが作る位相空間内で、被験者のこの拡張定義された血流ベクトルAmと血圧ベクトルBmの変動と、その時刻での拡張定義された血流ベクトル要素と血圧ベクトル要素のそれぞれの分散As,Bsは、被験者の病状に応じて刻々と変動するが、被験者が健康体の場合、Am、Bmが作る位相空間内で、血流ベクトルAmと血圧ベクトルBmは、ある特定の位置から殆ど動かないと同時に、血流ベクトル要素と血圧ベクトル要素のそれぞれの分散As,Bsは、極めて小さく、血管系疾患(心不全、ストレス性心不全、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、虚血性貧血、虚血性心不全、脳溢血、等々)の未病状態から発病に至る過程での閾値、即ち、分散閾値Ax、及びBxをはるかに下回る。これに対して、何らかの血管系疾患及び神経系疾患の病状、あるいは病状の兆候がある被験者の場合(糖尿病患者や、その予備軍はこれに当てはまる)、血流ベクトルAmと血圧ベクトルBmは、その病状の進行度合いに従って、健康な被験者の位置Hから遠ざかって、一日の内に幾度か不規則な螺旋状の変動を繰り返すと同時に、血流ベクトル要素と血圧ベクトル要素のそれぞれの分散As,Bsもまた、不規則な変動を繰り返す。このとき重要なのは、Am−Bm位相空間内で、被験者の(Am,Bm)点の位置が、健康な被験者の位置Hより左下にあって、被験者の分散Bsが分散閾値Bx(=2.0)を超えると、血管系疾患(心不全、ストレス性心不全、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、虚血性貧血、虚血性心不全、脳溢血、等々)の発病の危険性が高く、被験者の(Am,Bm)点の位置が、健康な被験者の位置Hより右上にあって、被験者の分散Asが分散閾値Axを超えると、血管系疾患(脳溢血)の発病の危険性が高いということが、以下に示す本予防管理システムの実施例によって推測される。
実施例5
図6は、20代から50代にわたる三人の健康な被験者と、64歳と86才の、健康ではあるものの、やや血圧の高い(140前後)の二人の被験者の、それぞれの状態の、Am−Bm位相空間内での位置を、1時間毎に、5時間にわたって測定したものである。
前者の三人の健康な被験者の位置は、同じH点(Am(H),Bm(H))から全く動かないのに対し、後者の二人は、H点よりやや右下の同じ地点から動かなかった。これは、後者の二人が、健康ではあるもののやや血圧が高いという病状(即ち、Bm>Bm(H)、かつAm<Am(H))と合致する。さらに、前者の三人の被験者の分散As、Bsは、後者の二人の分散As、Bsより小さくなっている。このことは、即ち、Am−Bm位相空間内での位置と共に、分散As、Bsの大きさが、健康状態の指標となることを確認するものである。
実施例6
図7の星形プロットとそれを囲む四角形は、脳梗塞を引き起こす前の糖尿病の被験者(88歳女性)KのAm,Bm位相空間の中のAm,Bm値の変動と、As,Bs値の変動を1時間毎に、10時間にわたって測定したものである。
先に述べたように、何らかの血管系疾患及び神経系疾患の病状、あるいは病状の兆候がある被験者の場合(糖尿病患者や、その予備軍はこれに当てはまる)、血流ベクトルAmと血圧ベクトルBmは、その病状の進行度合いに従って、健康な被験者の位置Hから遠ざかって、不規則な螺旋状の変動を繰り返すと同時に、血流ベクトル要素と血圧ベクトル要素のそれぞれの分散As,Bsもまた、不規則な変動を繰り返しているが、この被験者kの分散Bsは大きくなっているものの、この時点ではまだ、脳梗塞を引き起こす可能性のある分散閾値Bx=2.0を超えていない。(ただし、指標Bmの基準値の取り方によって、Bxの値は変わる)
実施例7
図8の方形プロットとそれを囲む四角形は、比較的軽い脳梗塞を発症後に治療を受けている、血糖値スパイクを示している被験者(66歳男性)FのAm,Bm位相空間の中のAm,Bm値の変動と、As,Bs値の変動を1時間毎に、11時間にわたって測定したものである。
この被験者Fの場合、上記の被験者Kと似たような病状にあるものの、被験者Kと違って治療のために血流をよくする薬を服用しているため、被験者FのAm値は、被験者KのAm値より高めに推移しているものと推察される。被験者Fの分散Bsは大きくなっているものの、この時点では最早、脳梗塞を引き起こす可能性のある分散閾値Bx=2.0を超えていない。(ただし、先に述べたように指標Bmの基準値の取り方によって、Bxの値は変わる)
図9は、未病状態の被験者群のAm−Bm位相空間中の変動する位置(星形プロットまたは三角プロット)と、ストレス性心不全、左房不全、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、虚血性貧血、等々の血管系疾患を発病した被験者群のAm−Bm位相空間中の変動する位置(方形プロット)で、Am,Bmの指標だけでは、未病状態と発病状態とは互いに交錯して区別できず、被験者の発病の可能性の有無を予測することはできないことを示す。
先に述べたように、図6、および図7において、健康者および未病状態の被験者の指標Am,Bmの位置でのそれぞれの四角形は、分散As、Bsをあらわし、その全てがBsに関して分散閾値Bx=2.0を超えていない。(ただし、先に述べたように指標Bmの基準値の取り方によって、Bxの値は変わる)
図8において、脳梗塞を発症後に治療を受けている被験者の指標Am,Bmの位置(星形プロット)でのそれぞれの四角形は、分散As、Bsをあらわし、その全てがBsに関して分散閾値Bx=2.0を超えていない。(ただし、先に述べたように指標Bmの基準値の取り方によって、Bxの値は変わる)
一方、図8において、ストレス性心ほとんど不全、左房不全、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、虚血性貧血、等々の血管性疾患を発病した被験者群の中で、未治療の被験者の指標Am、Bmの位置(四角形プロット)でのそれぞれの四角形は、全てBsに関して分散閾値Bx=2.0を超えているが、治療中の被験者では、分散閾値Bx=2.0を超えていなかった。(ただし、先に述べたように指標Bmの基準値の取り方によって、Bxの値は変わる)
以上のことから、被験者の血管系疾患の発病の可能性の有無を予測する指標は、Am−Bm位相空間内での位置と共に、分散As、Bsの大きさであると帰結される。
実施例8
図10は、60歳男性Nの神経系疾患(頸椎ヘルニア)の病状の推移と67歳男性Gの初期の肺がんの被験者のAm−Bm位相空間内での位置と、分散As、Bsの大きさで示したものである。Am、Bm位相空間内での血管系疾患の病状の推移は、不規則な螺旋状の変動を繰り返しながら、健康な被験者の位置H点から遠ざかるということは、どの位置で、分散As、Bsがそれぞれの閾値を超えるかによって、心不全、左房不全、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、虚血性貧血、等々のどのような血管性疾患を発病したとしてもおかしくないを示している。一方、神経系疾患(頸椎ヘルニア)の被験者NのAm−Bm位相空間内での位置(四角形のポイント)の推移と、がんによって神経系の一部が圧迫されている被験者GのAm−Bm位相空間内での位置(逆三角形のポイント)は、規則な螺旋上に沿って緩慢な発病をする特徴がある。これは、(頸椎ヘルニア、脊椎ヘルニア、等々の)神経系疾患や神経が何らかの理由で圧迫されているような場合、神経の抑制作用と活性作用の正常状態からの微妙な位相のずれが、血流と血圧の位相変動として現れているためだと推測される。被験者N、Gの痛みの症状や食道から心臓周辺にかけての違和感は極めて似ていた。以上のことから、被験者の病状が血管系疾患なのか、あるいは神経系疾患なのか、あるいは神経が何らかの理由(例えば、がん)で圧迫されているのか、の判断には、Am−Bm位相空間内のどの位置で、分散As、Bsのどちらかがそれぞれの閾値にどれだけ近づいているか、と同時に、被験者の病状が、Am−Bm位相空間内でどのような軌道を描いているか、ということが重要な要素であるということが分かった。
110.カラー 120.デジタルマイクロフォン 又は圧力センサー 又は加速度センサー 150.板バネ または スプリング 180.配線 200.電源部 210.タイマー部 220.カウンター 230.LED 240.振動モーター 250.記録部 260.送信部(WiFi 又は BlueTooth) 300.スマートフォン 及び サーバー 又はパソコン 又 はタブレット端末
本装置は、軽量小型のデジタルマイクロフォン、または圧力センサー、または加速度センサーを、首の丸みに沿って湾曲した厚さ1mm、幅8mm、長さ25mm前後の板状の硬質プラスチック樹脂(あるいはアルミニウムなど)の二つ一組の、一方の一端から50mm程の位置(この位置は被験者の首の太さによって調整してよい)に固定し、デジタルマイクロフォンが左頸動脈(実際は、生体内音、圧力または加速度情報が得られる場所ならどこでもよいが、利便性を考えて、左頸動脈とした)の上辺りに当たるように固定されており、板状の硬質プラスチック樹脂(あるいはアルミニウムなど)の他端はペアーの他方の板状の硬質プラスチック樹脂(あるいはアルミニウムなど)と、板バネで結合されて、頸部を柔らかく挟み込む構造になっている。このときペアーの板状の硬質プラスチック樹脂(あるいはアルミニウムなど)が、頸動脈部にデジタルマイクフォンが適切に固定される程度に、柔らかく触れる程度で他の部分はなるべく首に振れないように隙間を作る形状にすることが、蒸れやアレルギーを防ぐうえで好ましい。また首に触れる部分はガーゼのような布を巻いてもよい。この測定部は20g前後の極めて軽量なもので、被験者の胸元(あるいは手元)の制御部及び電源部から伸びた配線によって接続されているので、測定部の重みが首に負担を掛けることは殆どない。
デジタルマイクロフォンが左頸動脈からの生体内音情報(圧力または加速度情報でもよいが、装置全体の簡便性を考慮して、音情報とした)を、一定時間ごとに、10秒間作動させて取得し、測定部のカラーの端から、適切な長さの配線で接続された被験者の胸元(あるいは手元)の制御部のメモリー部に記録すると同時に、送信部からWiFi又はBlueToothで表示部に転送する。連続測定するためには、待機電力を考慮して、表示部をスマートフォンとするのが望ましい。
本装置、まず被験者が胸元の電源部のスイッチを入れると、一時間ごとに被験者の左頸動脈からの生体内音情報の測定が開始される10秒前に、振動モーターが作動して被検者に測定が開始されることを事前に知らせ、測定中の10秒間はLEDが点滅して被検者に測定中であることを知らせる。その後、被験者の生体内情報は制御部で8000cycle/secのサンプリングでwavファイルに変換され、線形予測係数が計算され、MMマトリクスが計算されて、その結果は記録部に保存される。さらに、そのMMマトリクスから得られた解析パラメーター群は、WiFiを介して、スマートフォンに送信されて、被験者の病状を、その病状に対応した色彩でグラン表示する。
Figure 2018183550
Figure 2018183550
ここで、
Figure 2018183550
Figure 2018183550
ここで、
Figure 2018183550
ここで、
Figure 2018183550
Figure 2018183550
ここで、
Figure 2018183550
領域内1:
領域内2 および 領域内3 以外の領域
領域内2:
Figure 2018183550
領域内3:
Figure 2018183550
なお、ここでBxl、Bxml、等々の記号の値は次のようである。
Figure 2018183550
110.カラー 120.デジタルマイクロフォン 又は圧力センサー 又は加速度センサー 150.板バネ または スプリング 180.配線 200.電源部 210.制御部 220.記録部 230.送信部(WiFi 又はBlueTooth) 240.振動モーター 250.LED 300.スマートフォン 及び サーバー 又はパソコン 又はタブレット端末

Claims (8)

  1. 被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得するセンサー部と、その取得されたデータからフラクタル情報を抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状の発生度合いと発症の可能性を推定することを特徴とする制御部とを持ち、被験者に報知する予防管理支援装置。
  2. 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状の発生度合いと発症の可能性を推定することを特徴とした請求項1の予防管理支援装置。
  3. 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標と基づいて、被験者の血糖値を推定することを特徴とした請求項1−2の予防管理支援装置。
  4. 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の血管性疾患の突発性の病状の発生度合いと発症の可能性を推定することを特徴とした請求項1−3の予防管理支援装置。
  5. 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の神経系疾患の病状の発生度合いと発症の可能性を推定することを特徴とした請求項1−4の予防管理支援装置。
  6. 前記制御部は、前記取得された音、圧力または加速度情報の線形予測係数を前記のフラクタル情報として抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状が血管系疾患なのか、神経系疾患なのかを区別することを特徴とした請求項1−5の予防管理支援装置。
  7. 被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得するセンサー部と、その取得されたデータからフラクタル情報を抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標とに基づいて、被験者の病状の発生度合いと発症の可能性を推定することを特徴とした制御部とを持ち、被験者に報知する予防支援装置を備え、任意の時間間隔で連続的に被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得しながら、上記の予防支援する予防管理管理システム。
  8. 被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得するセンサー部と、その取得されたデータからフラクタル情報を抽出し、そこから算出された確率密度分布を要素とする指標に基づいて、被験者の病状の発生度合いと発症の可能性を推定することを特徴とした制御部とを持ち、被験者に報知する予防支援装置を備え、任意の時間間隔で連続的に被検者の生体内の音、圧力または加速度情報を取得しながら、上記の予防支援し、かつ被験者の病状の必要性に応じて被験者に警告のサインを発する報知装置を備える予防管理支援システム。
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