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JP2018178069A - ハイドロゲル構造体、その製造方法、活性エネルギー線硬化型液体組成物、及び用途 - Google Patents

ハイドロゲル構造体、その製造方法、活性エネルギー線硬化型液体組成物、及び用途 Download PDF

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義浩 法兼
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典晃 岡田
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寛 岩田
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Abstract

【課題】透明性に優れ、血管モデル等として有用であり、電気メス等の手術デバイスの使用感が良好な中空管構造を有するハイドロゲル構造体の提供。【解決手段】内径が1.0mm以下の中空管構造を有し、かつ可視光領域における透過率が80%以上であるハイドロゲル構造体である。前記内径が0.3mm以下である態様、前記可視光領域における透過率が、90%以上である態様、前記中空管構造の中空内に、熱により液状に相変化する固体材料が存在する態様などが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、ハイドロゲル構造体、その製造方法、活性エネルギー線硬化型液体組成物、及び用途に関する。
血管治療には、主として瘤部(動脈瘤)の処置や血管のバイパス、切断、吻合などがある。
これらの血管治療に際しては、血管内にワイヤー形状の器具であるカテーテル挿管して行うことが多い。前記カテーテル挿管に関しては、手技トレーニングをすることが必要であるが、前記手技トレーニングは、人体を用いない場合はヒト以外の動物を用いて行うか、血管モデルを用いて行われている。
しかし、ヒト以外の動物を用いた場合、血管は身体の中に存在するため、患部にX線を照射して血管を可視化することにより、カテーテル挿管を行う。そのため、前記手技トレーニングを繰り返し実施した場合は、術者のX線の被曝量が多くなってしまうという問題がある。
そこで、透明な素材から形成されるカテーテル治療シミュレータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、患者の血管を模した血管模型(例えば、特許文献2参照)、硬さが異なる複数の小病変部から形成される血管病変モデル(例えば、特許文献3参照)、術前シミュレーションに使用する血管モデルの製造方法(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
さらに、外科手術等の手技練習用には、シリコーン、ウレタンエラストマー、スチレンエラストマー等により製造された臓器モデルが用いられている。外科医及び補助スタッフには、患者の術後の回復の良否及びクオリティ・オブ・ライフ(QOL)向上のためにも、手技レベルを一定水準以上に向上することが求められている。そのため、触感、内部構造、及び超音波メス、電気メス等の手術デバイスの使用感がより人間の臓器に類似した臓器モデルを提供することが求められている。
また、近年、ハイドロゲルにより構成された臓器モデルには、血管を配置しても、前記血管を切開した際に血液を模した擬似血液の滲出がなく、手術トレーニングの臨場感に欠けるという問題があり、手術トレーニングモデルの臨場感を与えるために、臓器モデル中の血管を切った際に擬似血液が出ることが求められている。
そこで、人間の臓器の質感を再現することを目的とした臓器モデルとして、ポリビニルアルコールを主体とする臓器モデル用成形材料が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
さらに、電気メス等の熱発生デバイスにより切った際に、熱発生デバイスの熱により液化して擬似血液が溶出する素材を用いた臓器モデルが提案されている(例えば、特許文献6参照)。
本発明は、透明性に優れ、血管モデル等として有用であり、電気メス等の手術デバイスの使用感が良好な中空管構造を有するハイドロゲル構造体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のハイドロゲル構造体は、内径が1.0mm以下の中空管構造を有し、かつ可視光領域における透過率が80%以上である。
本発明によると、透明性に優れ、血管モデル等として有用であり、電気メス等の手術デバイスの使用感が良好な中空管構造を有するハイドロゲル構造体を提供することができる。
図1は、本発明の血管モデル(ハイドロゲル構造体)の一例を示す概略図である。 図2Aは、本発明の血管モデル(ハイドロゲル構造体)の一例を示す概略図である。 図2Bは、本発明の血管モデル(ハイドロゲル構造体)の他の一例を示す概略図である。 図3Aは、透明な硬質体を取り付けたハイドロゲル構造体の一例を示す概略上面図である。 図3Bは、透明な硬質体を取り付けたハイドロゲル構造体の一例を示す概略側面図である。 図4は、本発明のハイドロゲル構造体の製造方法に用いられる立体造形装置を用いた造形体製造工程の一例を示す概略図である。 図5は、本発明のハイドロゲル構造体の製造方法に用いられる立体造形装置の一例(積層造形法)を示す概略図である。 図6は、液滴吐出方式により第一の液体と第二の液体とを混合する一例を示す概略図である。 図7は、本発明のハイドロゲル構造体の一形態として、その外形が臓器(肝臓)の形状を模した形状である臓器モデルを示す概略図である。
(ハイドロゲル構造体、血管モデル、及び臓器モデル)
本発明のハイドロゲル構造体は、内径が1.0mm以下の中空管構造を有し、かつ可視光領域における透過率が80%以上である。前記ハイドロゲル構造体としては、更に鉱物、ポリマーを含み、前記ポリマーと前記鉱物とが複合化して形成された三次元網目構造中に、水が包含されているハイドロゲルにより構成されることが好ましい。なお、前記ハイドロゲルとは、水を主成分として含むゲルを意味する。
本発明のハイドロゲル構造体は、従来のカテーテル治療シミュレータでは、使用する材料から製法が限られ、複雑な形状、患者個人データに沿った形状を再現できる3Dプリントに適用できないという問題があり、また、作製される血管モデルは2次元平面上にしか配置できず、実際の3次元立体構造を再現することができないという欠点があり、立体構造の患部を治療するための術前シミュレーションには応用できないという問題があるという知見に基づくものである。
また、本発明のハイドロゲル構造体は、従来の血管模型では、シリコーンゴムなどの可とう性材料を三次元造形して作製されるが、不透明なモデルであり、また、質感も実際の血管とは異なるという問題があるという知見に基づくものである。
さらに、本発明のハイドロゲル構造体は、従来の血管病変モデルでは、硬さが異なる複数の小病変部を構成するために、複数の材料が必要となるという問題がある。また、型による造形のため、患者個人データに基づく造形がしにくく、詳細な構造を再現することが困難であるという知見に基づくものである。
またさらに、本発明のハイドロゲル構造体は、従来の血管モデルの製造方法では、ある程度複雑な形状を形成することはできるが、血管モデルの透過率が高くなく、また、質感も実際の血管とは異なるという問題があるという知見に基づくものである。
また、本発明のハイドロゲル構造体は、従来の臓器モデルには、触感、内部構造、及び使用感が実物の人間の臓器とは異なるという問題があるという知見に基づくものである。
本発明の血管モデルは、本発明のハイドロゲル構造体からなる。
本発明の臓器モデルは、本発明のハイドロゲル構造体からなり、その外形が臓器形状を模した形状である。
本発明のハイドロゲル構造体、血管モデル、及び臓器モデルは、カテーテル挿管手技トレーニング又は術前シミュレーションに好適に用いることができる。
前記ハイドロゲル構造体は、内径が1.0mm以下の中空管構造を有するものであればよく、前記ハイドロゲル構造体自体が中空管構造であり、かつ内径が1.0mm以下の中空管構造を有することが好ましい。例えば、血管モデルの場合、内径が1.0mm以下の血管と内径1.0mm超の血管が連続的かつ分岐してつながる樹状の中空管構造とすることにより、より実際の人体に近い血管網を再現することが可能となる。
本発明のハイドロゲル構造体は、内径が1.0mm以下の中空管構造を有し、0.5mm以下が好ましく、0.3mm以下がより好ましい。前記内径は、ノギスのように機械的に測定する方法、顕微鏡等を用いて測定する方法、ワンショット3D形状測定器(例えば、株式会社キーエンス製)にて測定する方法により測定することが可能である。
また、外径が既知のカテーテルのようなものを用いて、中空管構造内部に挿入し、内径を測定することも可能である。
本発明のハイドロゲル構造体としては、中空管の先端部が細くなっていてもよく、中間部が細くなっていてもよく、一端開口が他端開口よりも細くなっていてもよい。また、分岐状であっても、樹状であってもよく、図1に示すような血管状が好ましい。
前記構造としては、連通していてもよく、管の一部において閉塞部があってもよく、末端が閉塞していてもよい。また、中空管が二重管になっていてもよく、積層されていてもよい。
前記中空管構造としては、例えば、血管、リンパ管、食道、鼻腔、外耳道、咽頭、喉頭、口腔、気管、気管支、細気管支、胃、小腸(例えば、十二指腸、空腸、回腸等)、大腸(例えば、盲腸、結腸、直腸、肛門管等)、膵管、胆嚢管、尿道、胆管等の形状とすることにより、各種術前シミュレーション、手技練習などに用いることができる。
前記血管構造を有する前記ハイドロゲル構造体は、血管モデルとして好適に用いることができる。
前記血管モデルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、動脈、静脈、毛細血管などを再現したものが挙げられる。
図1は、本発明の血管モデル(ハイドロゲル構造体)の一例を示す概略図である。図1に示すように、血管壁部51と、血管空洞部50を有する。この血管壁の厚さを調整することによって、カテーテル挿入時の質感を変化させることができる。例えば、血管膜の厚さを高くすることにより、病気等により硬化した、例えば、血管等の質感も再現することができる。
前記ハイドロゲル構造体としては、前記血管モデル内に血液を模した液体を流すことを可能にするため、液体の流入出口を設け、液体循環装置を取り付けることもできる。
図2Aは、本発明のハイドロゲル構造体の一例を示す概略図である。図2Aに示すように、血管空洞部50及びハイドロゲルからなる血管壁部51を有する血管モデル52の周囲を他の構造体53により覆う構造にすることにより、取扱性や保存性を向上することができる。なお、他の構造体53がハイドロゲルであってもよく、その場合、前記他の構造体53が血管壁部51を兼ねた構造であってもよい(ハイドロゲルである他の構造体53に空洞部50が内包されたハイドロゲル構造体)。
図2Bは、本発明のハイドロゲル構造体の他の一例を示す概略図である。図2Bに示すように、血管空洞部50及び第一のハイドロゲル体からなる血管壁部51を有する血管モデルに、通常の正常な血管と比較して弾性率が低い瘤部55のような部位を、第一のハイドロゲルとは異なる弾性率を有する第二のハイドロゲル体で再現することにより、血管病変モデルを再現することもできる。
また、少なくとも第一のハイドロゲル体及び第二のハイドロゲル体からなる血管壁部を有する血管モデルを作製することもでき、これにより病気等により硬化した血管の質感を再現することもできる。
また、前記他の構造体53が、臓器を模した外形を有していてもよく、臓器モデルとして好適に用いることができる。
前記臓器モデルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、人体内のあらゆる内臓部位を再現することが可能であり、例えば、脳、心臓、膀胱、図7に示すような肝臓、腎臓、膵臓、脾臓、胆嚢、子宮などが挙げられる。
前記ハイドロゲル構造体の可視光領域における透過率としては、80%以上であり、85%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、95%以上が特に好ましい。前記透過率が、80%以上であると、ハイドロゲル構造体の内部を可視化することができる。前記透過率は、例えば、分光光度計(装置名:UV−3100、株式会社島津製作所製、積分ユニット使用)などを用いて測定することができる。なお、前記可視光領域とは、波長400nm以上700nm以下の波長領域を意味する。
前記透過率の測定方法としては、ハイドロゲル構造体を長手方向に切り、平板状のサンプルを形成する。この際、サンプル表面の凹凸の影響による乱反射を防ぐため、積分球ユニットを用いた状態にて測定する。また、細部を測定する場合は、光ファイバーなどを用いて測定することも可能である。前記平板状とは、照射光がサンプルの平坦な部分に照射できればよく、サンプルの形状は、弯曲を有していてもよく、平面状であってもよい。
前記ハイドロゲル構造体の前記中空管構造の少なくとも一部の内壁の算術平均表面粗さとしては、特に限定されないが、外部からの視認性や血管等の内壁再現性の観点から50μm以下であることが好ましい。また、血管にカテーテルを挿入した際のカテーテルの滑りやすさを再現することができる。他にも大腸等の臓器の内壁も再現可能であり、内視鏡を挿入した際に内視鏡が内壁に引っかからないように算術平均表面粗さを調整することができる。前記算術平均表面粗さは、40μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、20μm以下が特に好ましい。なお、前記算術平均表面粗さの下限値は特に限定されないが、血管や臓器の内壁質感の再現性という観点から、0.1μm以上であることが好ましい。
前記算術平均表面粗さは、500μm四方の面積における面粗さとする。なお、前記算術平均表面粗さは、例えば、レーザー顕微鏡(装置名:VK−X100、株式会社キーエンス製)を用いて測定することができる。この算術平均表面粗さは中空管内壁の全体に亘って均一であることが好ましい。
前記ハイドロゲル構造体の前記中空管構造の少なくとも一部の内壁の静摩擦係数としては、0.1以下であることが好ましく、0.05以下がより好ましい。前記静摩擦係数が、0.1以下であると、より生体の質感に近く、カテーテル等の医療機器の挿入時の質感も実際の血管等に近いハイドロゲル構造体を作製することができる。なお、静摩擦係数の下限値は特に限定されないが、0.01以上であることが好ましく、0.02以上であることがより好ましい。
前記静摩擦係数は、ハイドロゲル構造体を中空管の中央部において長手方向に切断し、切断面より測定する。例えば、表面性測定器(装置名:TYPE:38、新東科学株式会社製)等によるボールオンプレート法を用いて、プローブを血管相当部に落とし、点接触にて静摩擦係数を測定することができる。この静摩擦係数は中空管内壁の全体に亘って均一であることが好ましい。
前記ハイドロゲル構造体の前記中空管形状の少なくとも一部の内壁の静摩擦係数は、ハイドロゲル構造体内部に、例えば、溶剤、オイル、湿式伸線用潤滑剤に用いることができる界面活性剤等を塗布することにより調整することができる。これらは、ハイドロゲル構造体内壁に塗布してもよいし、液体の形で管内に流してもよい。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、有機溶剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ハイドロゲル構造体に吸収されることを防ぐ点から、有機溶剤が好ましく、乾燥を防ぐ点から、高沸点溶剤が好ましい。
前記オイルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉱油、シリコーン等の合成油、植物油、ワックス、動物油などが挙げられる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ハイドロゲル構造体中の電解質の影響を受けにくい性質から、非イオン性界面活性剤が好ましい。
前記非イオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミドなどが挙げられる。
前記アニオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫酸アルキル、硫酸アルキルエーテル、硫酸アルキルアミドエーテル、硫酸アルキルアリールポリエーテル、硫酸モノグリセリド、アルキルスルホン酸、アルキルアミドスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、オレフィンスルホン酸、パラフィンスルホン酸、アルキルスルホコハク酸、アルキルエーテルスルホコハク酸、アルキルアミドスルホコハク酸、アルキルサクシンアミド酸、アルキルスルホ酢酸、燐酸アルキル、燐酸アルキルエーテル、アシルサルコシン、アシルイセチオン酸、アシル−N−アシルタウリン等の金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩、マグネシウム塩、塩基性アミノ酸塩などが挙げられる。
前記カチオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、エチル酢酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸分岐脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムなどが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭素数8以上24以下のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を有するアミドアミノ酸型両性界面活性剤、2級アミド型又は3級アミド型のイミダゾリン型両性界面活性剤、炭素数8以上24以下のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を有するカルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、或いはアミドスルホベタイン系両性界面活性剤などが挙げられる。具体的には、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ビス(ステアリル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリン)クロル酢酸錯体、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ココイルアミドプロピルベタイン、ココイルアルキルベタインなどが挙げられる。
前記ハイドロゲル構造体は、下記(1)から(2)の少なくともいずれかを満たすことが好ましい。
(1)前記中空管形状の少なくとも一部が、これを構成するハイドロゲル(第一のハイドロゲル体)とは異なる弾性率を有するハイドロゲル(第二のハイドロゲル体)に接している
(2)前記中空管形状が弾性率の異なる少なくとも2種のハイドロゲルにより形成されている
前記ハイドロゲル構造体(第一のハイドロゲル体)の20%圧縮時の弾性率としては、0.1MPa以上1MPa以下が好ましく、0.2MPa以上0.8MPa以下がより好ましい。前記弾性率の測定は、万能試験機(株式会社島津製作所製、AG−I)、ロードセル1kN、1kN用圧縮治具を用いて、直径1mmの円柱状の金属を、水を主成分として含むハイドロゲル構造体に押しこみ、ロードセルに掛かる圧縮に対する応力をコンピュータに記録し、変位量に対する応力をプロットし、弾性率を測定することができる。前記弾性率は、ハイドロゲル構造体の含水率を調整することにより制御することができる。
図2A及び図2Bに示すような、前記中空管構造を有するハイドロゲル体(第一のハイドロゲル体)52と、異なる弾性率を有するハイドロゲル体(第二のハイドロゲル体)を有するハイドロゲル構造体の場合、図2Aにおける第二のハイドロゲル体53や図2Bにおける瘤部(第二のハイドロゲル体)55の20%圧縮時の弾性率としては、0.005MPa以上0.1MPa以下が好ましく、0.01MPa以上0.05MPa以下がより好ましい。またその70%圧縮時の圧縮強度としては、0.3MPa以上1MPa以下が好ましく、0.4MPa以上0.7MPa以下がより好ましい。
前記ハイドロゲル構造体における一の部位の弾性率をX(MPa)とし、前記一の部位に隣接する他の部位の弾性率をY(MPa)としたとき、弾性率変化の絶対値(|X−Y|)としては、0.1MPa以上であり、0.11MPa以上が好ましい。前記弾性率変化の絶対値(|X−Y|)が、0.1MPa以上であると、同一のハイドロゲル構造体内において弾性率が異なることにより、血管における動脈瘤のような通常の血管よりも弾性率が低い部位を有する、図2Bに示すような血管病変モデルの質感を実現することができる。
前記中空管構造を有するハイドロゲル構造体の含水率としては、前記ハイドロゲル構造体(第一のハイドロゲル体)とは異なる弾性率を有するハイドロゲル(第二のハイドロゲル体)の含水率よりも低いことにより、前記ハイドロゲル構造体とは異なる弾性率を有するハイドロゲルの弾性率よりもハイドロゲル構造体の弾性率を高くすることができ、実際の血管の質感の再現性により優れる。
前記中空管形状を有するハイドロゲル構造体(第一のハイドロゲル体)の含水率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30質量%以上75質量%以下が好ましい。
前記ハイドロゲル構造体とは異なる弾性率を有するハイドロゲルの含水率(第二のハイドロゲル体)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50質量%以上90質量%以下が好ましい。
前記含水率は、例えば、加熱乾燥式水分計(装置名:MS−70、株式会社エー・アンド・デイ製)などを用いて測定することができる。
前記ハイドロゲル構造体は、更に必要に応じて、水、ポリマー、鉱物、有機溶媒、その他の成分を適当な方法により混合し、ハイドロゲル前駆体としてインク化し、このインクを適切な方法にて硬化させて得ることができる。
<ポリマー>
前記ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ハイドロゲルが水を主成分とすることから、水溶性ポリマーが好ましい。前記水溶性ポリマーを含むことにより、水を主成分とするハイドロゲルの強度を保つことができる。
なお、前記水溶性ポリマーの水溶性とは、例えば、30℃の水100gに前記水溶性ポリマーを1g混合して撹拌したとき、その90質量%以上が溶解するものを意味する。
前記ポリマーとしては、例えば、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基等を有するポリマーなどが挙げられる。
前記ポリマーとしては、ホモポリマー(単独重合体)であってもよいし、ヘテロポリマー(共重合体)であってもよく、また、未変性でもよいし、公知の官能基が導入されていてもよく、また塩の形態であってもよい。これらの中でも、ホモポリマーが好ましい。
前記ポリマーとしては、重合性モノマーを重合させることにより得ることができる。前記重合性モノマーについては、後述するハイドロゲル構造体の製造方法において説明する。
前記水溶性ポリマーとしては、重合性モノマーが重合したものであり、前記重合性モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合性モノマーを重合させることにより、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基等を有する水溶性ポリマーが得られる。前記アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基等を有する水溶性ポリマーは、水系のゲルの強度を保つために有利な構成成分である。
前記ポリマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ハイドロゲル構造体全量に対して、0.5質量%以上20質量%以下が好ましい。
<鉱物>
前記鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ハイドロゲルが水を主成分とすることから、水中で一次結晶のレベルで均一に分散可能な層状粘土鉱物が好ましく、水膨潤性層状粘土鉱物がより好ましい。
前記水膨潤性層状粘土鉱物としては、単位格子を結晶内に持つ二次元円盤状の結晶が積み重なった状態を呈しており、前記水膨潤性層状粘土鉱物を水中で分散させると、各単一層状態で分離して円盤状の結晶となる。
前記水膨潤性粘土鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水膨潤性スメクタイト、水膨潤性雲母などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ナトリウムを層間イオンとして含む水膨潤性ヘクトライト、水膨潤性モンモリロナイト、水膨潤性サポナイト、水膨潤性合成雲母が好ましく、高弾性のボーラスが得られる点から、水膨潤性ヘクトライトがより好ましい。前記水膨潤性とは、層状粘土鉱物の層間に水分子が挿入され、水中に分散されることを意味する。
前記鉱物としては、適宜合成したものであってもよいし、市販品であってもよい。
前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合成ヘクトライト(ラポナイトXLG、RockWood社製)、SWN(Coop Chemical Ltd.社製)、フッ素化ヘクトライト SWF(Coop Chemical Ltd.社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記鉱物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ハイドロゲル構造体の弾性率及び硬度の点から、ハイドロゲル構造体全量に対して、1質量%以上40質量%以下が好ましく、1質量%以上25質量%以下がより好ましい。
<有機溶媒>
本発明においては、ハイドロゲル構造体の保湿性を高めるために有機溶媒を添加することができる。
前記有機溶媒としては、例えば、水溶性有機溶媒などが挙げられる。前記水溶性有機溶媒の水溶性とは、前記有機溶媒が水に対して30質量%以上溶解可能であることを意味する。
前記水溶性有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1以上4以下のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルコールエーテル類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、保湿性の点から、多価アルコール、グリセリン、プロピレングリコールが好ましく、グリセリン、プロピレングリコールがより好ましい。
前記有機溶媒の含有量としては、ハイドロゲル構造体全量に対して、10質量%以上50質量%以下が好ましい。前記含有量が、10質量%以上であると、乾燥防止の効果が十分に得られる。また、50質量%以下であると、鉱物が均一に分散される。
<水>
前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などを用いることができる。
前記水には、保湿性付与、抗菌性付与、導電性付与、硬度調整等の目的に応じて有機溶媒等のその他の成分を溶解乃至分散させてもよい。
前記水の含有量としては、ハイドロゲル構造体全量に対して、10質量%以上99質量%以下が好ましく、50質量%以上98質量%以下がより好ましく、60質量%以上97質量%以下が特に好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、安定化剤、表面処理剤、重合開始剤、着色剤、粘度調整剤、接着性付与剤、酸化防止剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分散剤、界面活性剤などが挙げられる。
本発明のハイドロゲル構造体としては、表面が透明な硬質体で覆われていることが好ましい。
図3Aは、透明な硬質体61を取り付けたハイドロゲル構造体60の一例を示す概略上面図である。図3Bは、透明な硬質体61を取り付けたハイドロゲル構造体60の一例を示す概略側面図である。図3A及び図3Bに示すように、表面が透明な硬質体61に覆われていることにより、さらに、血管モデルの形状を維持して施術に際しての取扱性、及び血管モデルの保存性を向上(耐乾燥性及び防腐性を向上、すなわち、硬質体の水蒸気透過度や酸素透過度を低減)することができ、また、血管モデルの外観性を改善することができる。
前記硬質体の形成材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明性の高いプラスチック材料、ガラス等の透明性の高い無機材料などが挙げられる。
前記硬質体の形状、平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記水蒸気透過度としては、500g/m・d以下が好ましい。前記水蒸気透過度は、JIS K7129に基づいて、例えば、水蒸気透過度計(装置名:Lyssy L80、SYSYTECH社製)などにより測定することができる。
前記酸素透過度としては、100,000cc/m/hr/atm以下が好ましい。前記酸素透過度は、JIS Z1702に基づいて、例えば、差圧式ガス透過度計(装置名:Lyssy L100、SYSYTECH社製)などにより測定することができる。
(手技練習具)
本発明の手技練習具は、ハイドロゲル構造体、血管モデル、構造体、及び臓器モデルから選択される少なくとも1種と、カテーテル及び内視鏡の少なくともいずれかと、を有し、更に必要に応じてその他の部材を有する。
前記カテーテルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、血管造影用カテーテル、バルーンカテーテル、脳血管カテーテル、がんカテーテル治療、血管留置カテーテル、吸引留置カテーテル、尿道カテーテルなどが挙げられる。
前記内視鏡としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、喉頭内視鏡、気管支鏡、上部消化管内視鏡、十二指腸内視鏡、小腸内視鏡、大腸内視鏡、胸腔鏡、膀胱鏡、胆道鏡、血管内視鏡などが挙げられる。
本発明のハイドロゲル構造体、血管モデル、及び臓器モデルは、カテーテル挿管手技トレーニングや、手術前のシミュレーションに使用することができる。
ここでいうカテーテル挿管手技トレーニングとは、血管モデルにカテーテルを挿管し、目的の場所に到達させるまでの手技を訓練するものである。この際、目的に応じてカテーテルの太さを変更したり、先端にステントやワイヤー、バルーンなどを設け、これを患部想定箇所にて処置したり、設置する様なトレーニングも含まれる。
血管形状に応じて最適なカテーテルを選択することもトレーニングの一環であり、1つあるいは複数のカテーテルと本発明のハイドロゲル構造体等とをセットで取り扱うことは有用である。
このようなトレーニングに際しては、実際の血管内での状態に似ていることが好ましい。本発明の血管モデル又は構造体は、ハイドロゲルから構成され、その質感が生体に極めて似ていることから有用な材料になる。また、前記ハイドロゲル構造体に液体を流す機構を設け、血流を生じさせた状態にてトレーニングすることも有用である。
従来は、透明な血管モデルが少なかったため、X線を照射して可視化して行っていたトレーニングも、X線暴露のリスクを伴わない状態で実施可能になったことも本発明の有用点である。
(ハイドロゲル構造体の製造方法)
本発明のハイドロゲル構造体の製造方法の第一の態様は、特に限定されないが、例えば、芯部形成材料(支持体形成材料、活性エネルギー線硬化型液体組成物)を用いて柱状芯部(支持体)を形成すると共に、前記柱状芯部を、ハイドロゲル形成材料を用いて被覆するように管状部を形成し、その後、前記柱状芯部を除去することで製造することができる。この際、従来公知のマテリアルジェット法等の積層造形法(層形成工程と層硬化工程の繰返しによる積層により立体物を造形する方法)を用いて作製することが好ましい。なお、前記被覆とは、前記柱状芯部が前記ハイドロゲル形成材料に、少なくとも一部が覆われていればよく、全部が覆われていることが好ましい。また、前記芯部形成材料(支持体形成材料)、及び前記ハイドロゲル形成材料が共に活性エネルギー線硬化型組成物であることが好ましい。また、前記繰返し回数としては、作製するハイドロゲル構造体の大きさ、形状、構造などに応じて異なり一概には規定できないが、1層あたりの平均厚みが10μm以上50μm以下の範囲であれば、精度よく、剥離することもなく造形することが可能である。
本発明のハイドロゲル構造体の製造方法の第二の態様は、中空管構造を有するハイドロゲル構造体の製造方法であって、芯部形成材料を用いて柱状芯部を形成すると共に、前記柱状芯部を、ハイドロゲル形成材料を用いて被覆して管状部を形成する工程を含み、前記芯部形成材料が、活性エネルギー線硬化型組成物であり、前記活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物が熱により液状化する材料であり、さらに必要に応じてその他の工程を含む。
前記ハイドロゲル構造体の製造方法の第二の態様は、ハイドロゲル構造体の製造方法の第一の態様における前記柱状芯部を除去する工程(除去工程)を含まない。
以下、上記マテリアルジェット法によりハイドロゲル構造体を製造する方法の一例について詳述する。
<<層形成工程、及び層形成手段>>
前記層形成工程は、水及び重合性モノマーを含有するハイドロゲル形成材料や後に除去する支持体形成材料を吐出し、それら材料からなる層を形成する工程である。
前記支持体形成材料は、前記ハイドロゲル形成材料とは異なる位置に付与し、硬化後はハイドロゲル構成部を支えるための支持体となる。本発明においては中空管構造を形成するため、積層時には、その中空上部が当該支持体により支持された状態となる。なお、前記「ハイドロゲル形成材料とは異なる位置」とは、支持体形成材料の付与位置と、ハイドロゲル形成材料の付与位置と、が重ならないことを意味し、支持体形成材料の付与位置と、ハイドロゲル形成材料の付与位置と、が隣接していても構わない。
前記層形成工程としての前記形成材料を付与する方法としては、液滴が適切な精度で目的の場所に塗布できる方式であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスペンサー方式、スプレー方式、インクジェット方式などが挙げられる。なお、これらの方式を実施するには公知の装置を好適に使用することができる。
これらの中でも、前記ディスペンサー方式は、液滴の定量性に優れるが、塗布面積が狭くなり、前記スプレー方式は、簡便に微細な吐出物を形成でき、塗布面積が広く、塗布性に優れるが、液滴の定量性が悪く、スプレー流による飛散が発生する。このため、本発明においては、前記インクジェット方式が特に好ましい。前記インクジェット方式は、前記スプレー方式に比べ、液滴の定量性が良く、前記ディスペンサー方式に比べ、塗布面積が広くできる利点があり、複雑な立体形状を精度良くかつ効率よく形成し得る点で好ましい。
前記インクジェット法による場合、前記形成材料を吐出可能なノズルを有する。なお、該ノズルとしては、公知のインクジェットプリンターにおけるノズルを好適に使用することができる。
−ハイドロゲル形成材料(ハイドロゲル前駆体)−
前記ハイドロゲル形成材料は、水及び重合性モノマーを含有し、鉱物、有機溶媒を含有することが好ましく、更に必要に応じて、重合開始剤、その他の成分を含有する。
前記水、前記鉱物、前記有機溶媒、前記その他の成分としては、前記ハイドロゲル構造体と同様のものを用いることができる。
−−重合性モノマー−−
前記重合性モノマーは、不飽和炭素−炭素結合を1つ以上有する化合物であり、紫外線や電子線等の活性エネルギー線により重合する重合性モノマーが好ましい。
前記重合性モノマーとしては、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多官能モノマーとしては、例えば、2官能モノマー、3官能モノマー、4官能以上のモノマーなどが挙げられる。
前記単官能モノマーとしては、不飽和炭素−炭素結合を1つ有する化合物であり、例えば、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体、その他の単官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、又はN,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体としては、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)、N−イソプロピルアクリルアミドなどが挙げられる。
前記その他の単官能モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン(ACMO)、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記単官能モノマーを重合させることにより、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基などを有する水溶性ポリマーを得ることができる。
前記アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基等を有する水溶性ポリマーは、血管モデルの強度を保つために有利な構成成分である。
前記2官能モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記3官能モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアネート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記4官能以上のモノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートエステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記単官能モノマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ハイドロゲル形成材料全量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。前記含有量が、1質量%以上10質量%以下であると、ハイドロゲル形成材料中の鉱物の分散安定性が保たれ、かつハイドロゲル構造体の延伸性を向上させるという利点がある。前記延伸性とは、ハイドロゲル構造体を引っ張った際に伸び、破断しない特性のことをいう。
前記多官能モノマーの含有量としては、ハイドロゲル形成材料全量に対して、0.001質量%以上1質量%以下が好ましく、0.01質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.001質量%以上1質量%以下であると、得られるハイドロゲル構造体の弾性率や硬度を適正な範囲に調整することができる。
前記重合性モノマーの含有量としては、ハイドロゲル形成材料全量に対して、0.5質量%以上20質量%以下が好ましい。前記含有量が、0.5質量%以上20質量%以下であると、ハイドロゲル構造体の強度をより人間の臓器に近い強度にすることができる。
−−重合開始剤−−
前記重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光重合開始剤、熱重合開始剤などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、光(特に波長220nm〜400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
前記光重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤、レドックス(酸化還元)開始剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、過酸化物開始剤が好ましい。
前記過酸化物開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ペルオキソ二硫酸カリウムが好ましい。
<<硬化工程、及び硬化手段>>
前記硬化工程は、前記硬化手段において形成されたハイドロゲル形成材料層や支持体形成材料層の所定領域に、活性エネルギー線を照射して硬化させる工程である。
前記層を硬化する手段としては、例えば、紫外線(UV)照射ランプ、電子線などが挙げられる。また、オゾンを除去する機構が具備されることが好ましい。
前記紫外線(UV)照射ランプの種類としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド、紫外線発光ダイオード(UV−LED)などが挙げられる。
前記超高圧水銀灯は、点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。
前記メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効的であり、Pb、Sn、Fe等の金属のハロゲン化物が用いられ、重合開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。硬化に用いられるランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Fusion System社製のHランプ、Dランプ、又はVランプ等のような市販されているものを使用することができる。
前記紫外線発光ダイオードの発光波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、一般的には365nm、375nm、385nm、395nm、405nmのものがあるが、立体造形物への色の影響を考慮すると、重合開始剤の吸収が大きくなるように、短波長発光の方が有利である。これらの中でも、熱エネルギーの影響を受けやすいハイドロゲルである本発明の立体造形物にも用いる点から、紫外線(UV)照射ランプとして熱の発生が少ない紫外線発光ダイオード(UV−LED)を用いることが好ましい。
硬化後のハイドロゲル材料層は、ポリマーと、鉱物と、が複合化して形成された三次元網目構造の中に、水及び前記水に溶解する成分が包含されているハイドロゲルであることが好ましい。前記ハイドロゲルは、伸張性が向上し、破断なく一体で剥離されることができ、造形後の処理が格段に簡略化される。
−支持体(芯部)形成材料−
前記支持体形成材料(活性エネルギー線硬化型液体組成物)は、本発明のハイドロゲル構造体を支えることが可能な支持体となるものであれば、特に限定されないが、積層後に、中空部内に存在する支持体を除去する観点からは、溶媒に溶解性を示すもの、加熱等により相転移を示し液体になるものなどが好ましい。本発明のハイドロゲル構造体はハイドロゲルであるため、支持体形成材料の除去に際して、水への浸漬は造形物の膨潤を促す場合があり、望ましいものではない。このため、ハイドロゲルを侵さない溶媒への溶解性を示すものが好ましく、また、25℃では固体であるが、50℃では液体となる相変化するものが好ましい。前記支持体形成材料が相変化する材料であると、ハイドロゲル構造体の形成後に、除去が容易となる。
また、本発明のハイドロゲル構造体における中空形状の内部を支持する支持体形成材料(芯部形成材料)と構造体外部を支持する支持体形成材料は同じものでも異なるものでもよい。また中空内部を支持体で満たす必要はなく、支持できる最低限の支持体形状になっていればよく、この場合、支持体で満たす場合よりも除去が効率的に行える。
前記支持体形成材料は、重合性モノマーを含み、更に必要に応じて、重合開始剤、着色剤等を含み、これらは、上記のハイドロゲル形成材料と同様のものを用いることができる。
前記相変化する材料としては、例えば、硬化前の状態では液体であり、ハイドロゲルの場合と同様に、紫外線などの活性エネルギー線を照射することで固化することにより、室温(25℃)の環境下では固体状態、60℃環境下では液体となる性質を有するものなどが挙げられる。
一つの実施形態としては、炭素数14以上の直鎖を有する単官能エチレン性不飽和モノマー(A)(以下、「モノマー(A)」とも称することがある)と、重合開始剤(B)と、前記モノマー(A)を溶解できる溶媒(C)とを含むことが好ましく、モノマー(A)を溶解しにくい溶媒(D)をさらに含むことがより好ましい。
<炭素数14以上の直鎖を有する単官能エチレン性不飽和モノマー(A)>
前記炭素数14以上の直鎖を有する単官能エチレン性不飽和モノマー(A)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリルアクリレート、ドコシルアクリレート等のアクリレート;ステアリルメタクリレート、ドコシルメタクリレート等のメタクリレート;パルミチルアクリルアミド、ステアリルアクリルアミド等のアクリルアミド;ステアリン酸ビニル、ドコシル酸ビニル等のビニルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、光反応性の点から、アクリレート及びアクリルアミド誘導体が好ましく、溶媒への溶解性の点から、ステアリルアクリレートがより好ましい。
前記モノマー(A)の重合反応としては、ラジカル重合、イオン重合、配位重合、開環重合などが挙げられる。これらの中でも、重合反応の制御の点から、ラジカル重合が好ましい。そのため水素結合能を有するモノマー(A)はエチレン性不飽和モノマーが好ましい。これらの中でも、溶融性の点から、単官能エチレン性不飽和モノマーが好ましい。
<重合開始剤(B)>
前記重合開始剤(B)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、立体物を造形する場合、光重合開始剤が好ましい。
前記光重合開始剤としては、光(特に波長220nm以上400nm以下の紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることができる。
前記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、紫外線照射装置の紫外線波長に合わせた光重合開始剤を選択することが好ましい。
<モノマー(A)を溶解できる溶媒(C)>
前記溶媒(C)としては、前記モノマー(A)を溶解することができる溶媒であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリマー側鎖の結晶性の著しい低下を防ぐ点から、炭素数6以上の直鎖を有することが好ましい。
前記炭素数6以上の直鎖を有する溶媒(C)としては、例えば、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル等のエステル;ヘキサノール、デカノール、ドデカノール等のアルコールなどが挙げられる。これらの中でも、硬化物のモデル材に対する支持力を高めるためには、直鎖アルコールが好ましい。ポリマー側鎖の結晶性を維持しつつ、水酸基によって水素結合を構築することができる。更には、第一級炭素に結合したヒドロキシル基が1つ以上ある直鎖アルコールは結晶性の阻害が抑えられるため好ましく、1−ドデカノールがより好ましい。
<モノマー(A)を溶解しにくい溶媒(D)>
前記溶媒(D)は、造形する支持体の反りを軽減する目的で添加する。モノマーに難溶乃至不溶な溶剤を添加することにより、硬化時に生じる内部応力を分散することができると考えられる。
前記溶媒(D)は、モノマー(A)を溶解しにくい溶媒であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、モノマー(A)と溶媒(C)と溶媒(D)とを混和したときに、60℃環境下で相溶して液体として存在することが好ましい。さらにポリマー側鎖の結晶性を阻害することなく硬化物内に留まることができ、かつサポート材インクとして粘度を下げることができるポリオールがより好ましい。
前記ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリブチレングリコール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、エチレンオキサイド/ブチレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)等に代表されるポリエーテル類、ポリカプロラクトンジオール(PCL)、ポリカーボネートジオール、ポリオール/多塩基酸からなるポリエステルポリオールに代表されるポリエステル類、ひまし油、アクリルポリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリプロピレングリコールが好ましい。
なお、前記共重合体としては、ブロック、ランダム、又はこれらを併用することができる。
前記ポリオールの重合度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10以上10,000以下が好ましく、100以上5,000以下がより好ましく、1,000以上3,000以下が特に好ましい。前記重合度が、10以上であると、加温しても揮発せず、硬化物内に留まることができる。また、前記重合度が、10,000以下であると、60℃で粘度を過剰に上げることなく、液体に存在することができる。
前記モノマー(A)を溶解できる、又は溶解にしくい基準としては、溶媒質量の1質量%のモノマーを溶解できるか否かで判断する。すなわち、前記溶媒(C)は自重の1質量%以上のモノマー(A)を溶解でき、前記溶媒(D)は自重の1質量%以上のモノマー(A)を溶解できない。
前記判断の方法は、溶媒(C)又は溶媒(D)に、1質量%のモノマー(A)を入れて12時間撹拌し、未溶解のモノマーが残存しているか否かで行うことができる。
前記支持体形成材料(活性エネルギー線硬化型液体組成物)としては、前記炭素数14以上の直鎖を有する単官能エチレン性不飽和モノマー(A)を20質量%以上70質量%以下含有することが好ましく、30質量%以上60質量%以下含有することがより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型液体組成物は、前記重合開始剤(B)を0.5質量%以上10質量%以下含有することが好ましく、3質量%以上6質量%以下含有することがより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型液体組成物は、モノマー(A)を溶解できる溶媒(C)を20質量%以上70質量%以下含有することが好ましく、30質量%以上60質量%以下含有することがより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型液体組成物は、モノマー(A)を溶解にしくい溶媒(D)を0質量%以上40質量%以下含有することが好ましく、10質量%以上30質量%以下含有することがより好ましい。前記含有量が、0質量%以上40質量%以下であると、前記支持体形成材料が形状を保持しつつ、反りを軽減できる。上記の範囲を超えると、ハイドロゲル構造体の自重や造形時に加わる外力で、前記支持体形成材料が変形してしまう傾向にある。
また、前記モノマー(A)の質量をWa、前記溶媒(C)の質量をWc、前記溶媒(D)の質量をWdとしたとき、60<[(Wc+Wd)/(Wa+Wc+Wd)]<75の関係が成立すると、十分な圧縮応力を確保しつつ、反りを抑えることができる。
液状の前記支持体形成材料から硬化物を得るには、例えば、紫外線照射装置により、200mJ/cm以上の紫外線露光量を照射して硬化することが好ましい。前記紫外線照射装置としては、ハイドロゲル構造体を硬化させるものと同じものを使用することもできる。
造形開始から終了まで、造形空間が温度や湿度が制御されているとことが好ましい。造形物が吸湿又は乾燥を起こしたり、前駆体が固化することを抑えるためである。具体的には、温度25℃以下、湿度は狙いの±5%RHに収まること、さらには95%±5%RHであることが好ましい。
また、造形中は紫外線照射装置から放出される紫外線が外部に放出されないように周りを遮蔽する必要がある。遮蔽は全光を遮蔽する構造体でも構わないし、紫外光を選択的に遮蔽してもよい。
前記モノマー(A)が、前記重合開始剤(B)を含み、紫外線を照射してポリマーとなる際に、溶媒(C)はポリマーに保持される。前記ポリマー(A)は、25℃環境下で炭素鎖が配列することにより固体となる。前記溶媒(C)が、前記ポリマー(A)に保持されると、結晶化による収縮や反りを抑える効果がある。また、炭素数6以上の直鎖を有する溶媒(C)が硬化性の面から好ましい。
また、前記モノマー(A)を溶解できる溶媒(C)が、前記重合開始剤(B)と反応しない非反応性化合物であることが好ましい。
前記モノマー(A)を溶解できる溶媒(C)とは、本発明においては、モノマー(A)が溶媒(C)に溶け込んで均一な液体となるような溶媒をいう。
前記非反応性化合物とは、本発明においては、紫外線を照射しても、化学的な反応をしない化合物をいう。
前記溶媒(C)が、非反応性であると、光重合開始剤で化学的な反応をすることがなく、モノマーの重合反応やポリマー側鎖の結晶化を阻害することがないため好ましい。
−表面張力−
本発明における支持体形成材料の表面張力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃において、20mN/m以上45mN/m以下が好ましく、25mN/m以上34mN/m以下がより好ましい。前記表面張力が、20mN/m以上であると、造形の際に吐出が安定し、吐出方向が曲がるとか、吐出しないということがなく、45mN/m以下であると、造形用の吐出ノズル等に液体を充填する際に、完全に充填することができる。なお、前記表面張力は、例えば、表面張力計(自動接触角計DM−701、協和界面科学株式会社製)などを用いて測定することができる。
−粘度−
本発明における支持体形成材料の粘度としては、25℃において、1,000mPa・s以下が好ましく、300mPa・s以下がより好ましく、100mPa・s以下がさらに好ましく、3mPa・s以上20mPa・s以下が特に好ましく、6mPa・s以上12mPa・s以下が最も好ましい。前記粘度が、1,000mPa・sを超えると、ヘッドを昇温しても吐出しないことがある。なお、前記粘度は、例えば、回転粘度計(VISCOMATE VM−150III、東機産業株式会社製)などを用いて25℃の環境下で測定することができる。
<<<除去工程、及び除去手段>>>
前記除去工程は、前記柱状芯部を含む支持体を除去する工程である。
前記柱状芯部の除去としては、熱により液状化する、前記管状部に対し不溶性の溶剤を用いるなどが挙げられる。なお、前記不溶性とは、例えば、30℃の水100gに前記管状部を1g混合して撹拌したとき、その90質量%以上が溶解しないものを意味する。
<<その他の工程及びその他の手段>>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、層平滑化工程、剥離工程、吐出安定化工程、造形体の清浄工程、造形体の研磨工程などが挙げられる。
(立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置)
本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の活性エネルギー線硬化型液体組成物を用いて立体造形物を製造し、更に必要に応じてその他の工程を含む。
また、本発明の立体造形物の製造方法は、活性エネルギー線硬化型液体組成物の層を積層して立体造形物を製造する方法であって、本発明の活性エネルギー線硬化型液体組成物の硬化物がサポート部となるように積層造形し、積層造形後には加温により前記サポート部を除去し、更に必要に応じてその他の工程を含む。
さらに、本発明の立体造形物の製造装置は、活性エネルギー線硬化型液体組成物が収容された容器と、前記活性エネルギー線硬化型液体組成物を吐出するための吐出手段と、前記吐出手段により吐出された前記活性エネルギー線硬化型液体組成物を硬化するための硬化手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
前記活性エネルギー線硬化型液体組成物は、本願発明の活性エネルギー線硬化型液体組成物(ハイドロゲル構造体の製造方法における層形成工程において用いられる支持体形成材料)と同様のものを用いることができる。
また、前記立体造形物の製造方法としては、活性エネルギー線硬化型液体組成物の硬化物がサポート部となり、本発明のハイドロゲル構造体がモデル部となるように積層造形することが好ましい。
前記活性エネルギー線硬化型組成物が収容された容器としては、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、または容器が遮光性シート等で覆われていることが好ましい。
図4は、本発明のハイドロゲル構造体の製造方法に用いられる立体造形装置を用いた造形体製造工程の一例を示す概略図である。
立体造形装置10は、矢印A、Bいずれの方向にも移動可能なインクジェットヘッド(形成材料吐出手段、吐出手段)を配列したヘッドユニットを用いて、造形物支持基板14上に、ヘッドユニット12からハイドロゲル形成材料を、ヘッドユニット11から支持体形成材料を噴射し、隣接したUV照射機(硬化手段)13によりハイドロゲル形成材料を硬化しながら積層する。
即ち、支持体形成材料(サポート材)をヘッドユニット12から噴射し固化させて溜部を有する第1の支持体層を形成し、その第1の支持体層の溜部にハイドロゲル形成材料をヘッドユニット11から噴射し、そのハイドロゲル形成材料にUV光を照射して硬化させ、更に平滑化部材16を用いて平滑化を行い、第1の造形物層を形成する。
次いで、前記第1の支持体層の上に支持体形成材料を噴射し固化させて溜部を有する第2の支持体層を積層し、その第2の支持体層の溜部にハイドロゲル形成材料を噴射し、UV光を照射して第1の造形物層の上に第2の造形物層を積層し、更に平滑化を行い、造形体17を製作する。
ローラー形状の平滑化部材を使用する場合、操作方向に対して、ローラーを逆転させる方向で回転させると平滑化の効果がより有効に発揮される。
更に、ヘッドユニット11、ヘッドユニット12、及びUV照射機13と、造形体17及び支持体18とのギャップを一定に保つため、積層回数に合わせて、ステージ15を下げながら積層する。
また、立体造形装置10としては、形成材料の回収、リサイクル機構などを付加することも可能である。ノズル面に付着した形成材料を除去するブレードや不吐出ノズルの検出機構を具備していてもよい。更に造形時の装置内環境温度を制御することも好ましい。
上述の装置を用いると、患者個人の治療部位の状態に合わせて、組成分布及び形状制御を行うことができ、患者固有の形状、物性の分布を持たせた血管モデルや臓器モデルを形成することができる。
例えば、被治療者(患者)の個人データを用い、カテーテル治療対象となる患部の血管形状を有することは勿論、必要に応じて血管の硬度分布(組成分布)を設けることができる。この場合も患者個人のデータを基に作製する。
組成分布を与える方法としては、ハイドロゲルに含有される溶媒の量を調整することが挙げられる。これは、前記インクジェットを用いた方式で複数の組成をそれぞれのインクジェットヘッドより吐出する機構の装置を用いることで実現できる。
第一の液体として、ハイドロゲル形成材料(以下、「A液」とも称することがある)を用い、第一ヘッドから吐出する。また、第二の液体として、ハイドロゲル形成材料を希釈可能な溶媒、主に水及び水に可溶な溶媒からなる液体(以下、「B液」とも称することがある)を用い、第二ヘッドから吐出する。更に血管モデルの中空管を形成する場合などに用いられる支持体形成材料を第三の液体として用い、第三ヘッドから吐出する。
前記A液、及び前記B液は、各インクジェットヘッドより所定量印字され、同じ箇所に滴下される液体の量比を精密にコントロールすることが可能である。
以下、本発明のハイドロゲル構造体の製造方法の具体的な実施形態について説明する。
硬度、圧縮応力や弾性率の異なるハイドロゲル構造体を得る方法を更に詳細に記載する。
まず、三次元CADで設計された三次元形状あるいは三次元スキャナやディジタイザで取り込んだ三次元形状のサーフェイスデータあるいはソリッドデータを、STLフォーマットに変換して積層造形装置に入力する。
次に、三次元形状の圧縮応力分布の測定を行う。手法としては、特に制限はないが、例えば、MR Elastography(以下、MRE)を用いることで三次元形状の圧縮応力分布データを得て、このデータを積層造形装置に入力する。入力された圧縮応力データに基づいて、三次元形状のデータに対応する位置に吐出するA液とB液の混合比を決定する。
この入力されたデータに基づいて、造形しようとする三次元形状の造形方向を決める。造形方向は特に制約ないが、通常はZ方向(高さ方向)が最も低くなる方向を選ぶ。
造形方向を確定したら、その三次元形状のX−Y面、X−Z面、Y−Z面への投影面積を求める。得られたブロック形状を一層の厚みでZ方向に輪切り(スライス)にする。一層の厚みは使う材料によるが、通常は20μm以上60μm以下である。造形しようとする造形物が1個の場合はこのブロック形状がZステージ(一層造形毎に一層分ずつ下降する造形物をのせるテーブル)の真中に来るように配置される。また、複数個同時に造形する場合はブロック形状がZステージに配置されるが、ブロック形状を積み重ねることも可能である。これらブロック形状化や輪切りデータ(スライスデータ:等高線データ)やZステージへの配置は、使用材料を指定すれば自動的に作成することも可能である。
次に、造形工程を実施する。図5は、本発明のハイドロゲル構造体の製造方法に用いられる立体造形装置の一例を示す概略図である。図6は、液滴吐出方式により第一の液体と第二の液体とを混合する一例を示す概略図である。異なるヘッドαとβ(図5)を双方向に動かして、A液とB液を所定領域に所定量比で吐出し、ドットを形成する。その際、図6のようにドットにおいてA液とB液を混合し、所定の混合比にすることが可能である。さらに、連続したドットを形成することで、所定の混合比が所定の領域にあるA液及びB液の混合液膜を作製することができる。そしてA液及びB液の混合液膜に紫外線(UV)光を照射することで硬化して、図5のように所定の領域に所定の混合比を有するハイドロゲル膜(層)を形成することができる。
ハイドロゲル膜(層)を一層形成した後に、前記ステージ(図5)が一層分の高さだけ下降する。再度、ハイドロゲル膜上に連続したドットを形成することで、所定の混合比が所定の領域にあるA液及びB液の混合液膜を作製する。A液及びB液の混合液膜に紫外(UV)光を照射することで硬化して、ハイドロゲル膜を形成する。これらの積層を繰り返すことで立体造形が可能となる。
このように立体造形したハイドロゲル構造体は、図5の液膜を立体化したハイドロゲル内にて異なるA液及びB液の混合比を有し、連続的に弾性率を変えることができる。各断層毎に配合比パターンを調整することにより、部分的に任意の物理特性を持つハイドロゲル構造体を得ることができる。
また、ハイドロゲル形成材料を噴射するインクジェットヘッドに紫外(UV)光照射機を隣接させることにより、平滑処理に要する時間を省くことができ、高速造形が可能である。
本発明で使用するハイドロゲル構造体は、ハイドロゲル形成材料と希釈液を組み合わせることにより、同一の材料を用いながら、組成比を変えることにより、硬度を任意に可変することができる。このため、インクジェット方式により造形の際、インクジェットヘッドを複数用い、両者の比率を変えることで、個人データに沿った血管の硬度分布を容易に設けることが可能である。
前記ハイドロゲルは、水を多量に含む構成で人体の組成に極めて近く、質感も非常に近いものである。これを3Dプリントと組み合わせることは、血管モデルを形成する際には非常に有用なことである。
本発明のハイドロゲル構造体、血管モデル、及び臓器モデルは、3Dプリント技術により作製することができるため、患者の患部データに基づき、この形状、物性を再現したモデルを形成することが可能である。このため、難手術前のシミュレーションに有用に用いることができる。
例えば、従来の手術(瘤部へのステント挿入)においては、X線画像から瘤部の形状を読み取り、適切な形状と思われるステントを術中に選択して、これを用いていた。しかし、これは医師(術者)の経験により行われるものであり、判断に時間がかかる場合や、最適なものを選択できなかったケースは多々あった。
瘤部の形状や物性に応じて、どの様な形状の部材(ステントなど)を選択すべきであるかという課題に関しては、術前に検討しておくことで、手術の成功率が高まることが期待できる。
本発明においては、本発明の技術を応用した別の形態の血管モデル、及び臓器モデルも開示される。
本発明のハイドロゲル構造体は、内径が1.0mm以下の中空管構造を有することにある。この構造を造形可能にするためには、前述の通り、支持体形成材料を用いて中空管構造を形成する。前記支持体形成材料としては、熱により液状に相変化する固体材料を用いることが有効であるが、この技術を応用することができる。
前記中空構造を有する血管モデル、及び臓器モデルを造形する際に、中空構造内部を埋める支持体材料を除去せずに造形を完了する。これにより、中空構造は維持されたまま、相変化型の支持体材料が残存した血管モデル、及び臓器モデルが完成する。ここで使用する支持体材料は、色材を含有すること等により、血液を模した赤色に着色されることが好ましい。
前記血管モデル、及び前記臓器モデルとしては、本発明のハイドロゲル構造体の製造方法の第二の態様により得ることができる。
前記血管モデル、及び前記臓器モデルは、超音波メス、電気メスなどの手術デバイスの手技トレーニングに使用することができる。具体的には、臓器モデル内に配置された血管付近の切開を行うトレーニングにおいて、誤って血管に損傷を与えた場合、出血するモデルとして使用でき、非常に有用である。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
なお、構造体の内径は、以下のようにして測定した。
(構造体の内径)
前記構造体の内径は、ワンショット3D形状測定器(株式会社キーエンス製)にて測定した。
測定の確からしさを求めるため、事前にいくつかのサンプルを測定し、これらサンプルの断面を切り出し、ノギスによる測定も行ない、同等の値であることを確認した。
以下の実施例では、非破壊でワンショット3D形状測定器による測定を行った。
(ハイドロゲル形成材料の調製例1)
<ハイドロゲル形成材料Aの調製>
減圧脱気を30分間実施したイオン交換水(以下、「純水」とも称することがある)120.0質量部を撹拌させながら、層状粘土鉱物として[Mg5.34Li0.66Si20(OH)]Na 0.66の組成を有する合成ヘクトライト(ラポナイトXLG、RockWood社製)12.0質量部を少しずつ添加して撹拌した。更に、エチドロン酸(東京化成工業株式会社製)0.6質量部を加えて撹拌して分散液を作製した。
得られた分散液に、重合性モノマーとして、活性アルミナのカラムを通過させ重合禁止剤を除去したアクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)44.0質量部、メチレンビスアクリルアミド(東京化成工業株式会社製)0.4質量部を添加した。
更に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製)20.0質量、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(東京化成工業株式会社製)0.8質量部、サーフロンS−243(AGCセイミケミカル株式会社製)0.6質量部、Irgacure184(BASF社製、4質量%メタノール溶液)1.2質量部を添加して混合し、ハイドロゲル形成材料A(インクA)を調製した。
(ハイドロゲル形成材料の調製例2〜4)
<ハイドロゲル形成材料B〜Dの調製>
ハイドロゲル形成材料の調製例1において、下記表1に示す組成に変更した以外は、ハイドロゲル形成材料の調製例1と同様にして、ハイドロゲル形成材料B〜Dを調製した。
(ハイドロゲル形成材料の調製例5)
<ゲル形成材料Eの調製>
平均重合度約2,000、けん化度89モル%のポリビニルアルコールを、0.9質量%NaCl含有水に溶解させた。この際、ポリビニルアルコールの溶解を促進させるため、60℃に加熱して溶解させた。溶解後、室温まで冷却してゲル形成材料Eを調製した。
なお、前記表1において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・アクリロイルモルホリン:KJケミカルズ株式会社製
・メチレンビスアクリルアミド:東京化成工業株式会社製
・合成ヘクトライト:RockWood社製、商品名:ラポナイトXLG
・グリセリン:阪本薬品工業株式会社製
・エチドロン酸:東京化成工業株式会社製
・N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン:東京化成工業株式会社製
・エマルゲンLS106:花王株式会社製
・サーフロンS−243:AGCセイミケミカル株式会社製
・Irgacure184:BASF社製、4質量%メタノール溶液
(支持体(芯部)形成材料の調製例1)
<支持体形成材料Aの調製>
1−ドデカノール(東京化成工業株式会社製、溶媒(C))58.0質量部、ステアリルアクリレート(東京化成工業株式会社製、ポリマー(A))48.0質量部、Irgacure819(BASF社製、重合開始剤(B))4.0質量部を撹拌し、混合溶解して支持体形成材料Aを調製した。下記表2に組成を示す。
(支持体(芯部)形成材料の調製例2)
<支持体形成材料Cの調製>
1−ドデカノール(東京化成工業株式会社製、溶媒(C))58.0質量部、ポリプロピレングリコール2000(東京化成工業株式会社製、溶媒(D))15.0質量部、ステアリルアクリレート(東京化成工業株式会社製、ポリマー(A))48.0質量部、及びIrgacure819(BASF社製、重合開始剤(B))4.0質量部を撹拌し、混合溶解して支持体形成材料Cを調製した。組成を下記表2に示す。
(支持体(芯部)形成材料の調製例3)
<支持体形成材料Dの調製>
1−ドデカノール(東京化成工業株式会社製、溶媒(C))58.0質量部、ポリプロピレングリコール2000(東京化成工業株式会社製、溶媒(D))30.0質量部、ステアリルアクリレート(東京化成工業株式会社製、ポリマー(A))48.0質量部、及びIrgacure819(BASF社製、重合開始剤(B))4.0質量部を撹拌し、混合溶解して支持体形成材料Dを調製した。組成を下記表2に示す。
(支持体(芯部)形成材料の調製例4)
<支持体形成材料Eの調製>
1−ドデカノール(東京化成工業株式会社製、溶媒(C))58.0質量部、ポリプロピレングリコール2000(東京化成工業株式会社製、溶媒(D))20.0質量部、ステアリルアクリレート(東京化成工業株式会社製、ポリマー(A))28.0質量部、及びIrgacure819(BASF社製、重合開始剤(B))4.0質量部を撹拌し、混合溶解して支持体形成材料Eを調製した。組成を下記表2に示す。
示す。
なお、前記表2において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・ステアリルアクリレート:東京化成工業株式会社製
・1−ドデカノール:東京化成工業株式会社製
・プロピレングリコール2000:東京化成工業株式会社製
・Irgacure819:BASF社製
(支持体(芯部)形成材料の調製例5)
<支持体形成材料Bの調製>
前記支持体形成材料A 100質量部に、以下のようにして調製したマゼンタ顔料分散液3質量部を混合分散して、支持体形成材料Bを調製した。
<マゼンタ顔料分散液の調製>
機械式撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し、65℃まで昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下し、65℃で1時間熟成した。さらに、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、1時間熟成した後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、50質量%のポリマー溶液を800g得た。
ポリマー溶液28g、マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド122)42g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水13.6gを十分に撹拌した後、ロールミルを用いて混練し、ペーストを得た。次に、ペーストを純水200gに投入し、充分に撹拌した後、エバポレータ用いて、メチルエチルケトン、及び水を留去した。さらに、平均孔径が5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターを用いて加圧濾過し、顔料の含有量が15質量%、固形分が20質量%のマゼンタ顔料分散液を得た。
(実施例1)
図4に記載の造形装置を用いて、ハイドロゲル形成材料Aと支持体形成材料A(共に活性エネルギー線硬化型組成物)を吐出、紫外線にて硬化を繰り返して積層造形物を作製した。次に、該積層造形物を、50℃恒温槽に30分間静置し、支持体形成材料Aの硬化物である柱状芯部を液状化させることでこれを取り除き、さらに、50℃の温水で残った柱状芯部を洗い流すことで、図2に示すような中空管構造を有するハイドロゲル構造体(血管モデル)を得た。
得られたハイドロゲル構造体における血管空洞部の内径(中空)が太い部分で5mm、最も細い部分で0.4mmであった。医師によるカテーテル挿入評価に供し、医師がカテーテルを血管の外部から確認することができた。また、マイクロカテーテルがハイドロゲル構造体中の血管空洞部の先端まで到達し、中空管構造が再現できていることが確認された。
試験後、ハイドロゲル構造体を中空管の部分で長手方向に切り、平板状にして、波長400nm以上700nm以下の範囲の透過率を市販の分光光度計(装置名:UV−3100、株式会社島津製作所製、積分ユニット使用)にて測定した。その結果、波長400nm以上700nm以下の範囲において91%以上の透過率を示した。
(実施例2)
実施例1において、ハイドロゲル形成材料Aをハイドロゲル形成材料Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、ハイドロゲル構造体を得た。
カテーテル挿入に際する質感の結果は、実施例1と同等であった。また、透過率は、波長400nm以上700nm以下の範囲において87%以上の透過率を示した。また、得られた構造体中のハイドロゲル構造体における血管空洞部の内径(中空)が太い部分で5mm、最も細い部分で0.3mmであった。
(実施例3)
実施例1において、ハイドロゲル形成材料Aをハイドロゲル形成材料Cに変更した以外は、実施例1と同様にして、ハイドロゲル構造体を得た。
実施例1と同様にして透過率を測定したところ、波長400nm以上700nm以下の範囲において81%以上の透過率を示した。また、得られた構造体中のハイドロゲル構造体における血管空洞部の内径(中空)が太い部分で4mm、最も細い部分で0.2mmであった。
(実施例4)
実施例1にて得たハイドロゲル構造体を、図3A及びBに示すようなガラス製の容器に内蔵した。医師によるカテーテル挿入評価の結果、カテーテル挿入に際する質感、カテーテル動作の目視での確認状況は変わらず、取扱性が向上した。
(実施例5)
実施例1にて得たハイドロゲル構造体を、ポリカーボネート樹脂製の容器に内蔵した。医師によるカテーテル挿入評価の結果、カテーテル挿入に際する質感、カテーテル動作の目視での確認状況は変わらず、取扱性が向上した。
(実施例6)
実施例1において、造形に用いた造形データを、実際の患者の血管CT像より作製したデータに変更した以外は、実施例1と同様にして、ハイドロゲル構造体を得た。次いで、得られたハイドロゲル構造体のCT像を撮り、患者の血管CT像との比較を行った。
その結果、細部の中空形状もほぼ再現でき、誤差±2%の精度でデータを再現していることが明らかとなった。
(実施例7)
実施例1において、中空構造の周囲を形成するハイドロゲルの外形形状を、図7に示すような肝臓を模した形状にした以外は、実施例1と同様にして、臓器モデル(肝臓モデル)を得た。
カテーテル挿入における質感、外部からの視認、透過率データは実施例1と同様であった。外観が臓器に模したものであるため、リアリティーに優れていることが分かった。
(比較例1)
ゲル形成材料Eを用いて、直径8mm、高さ50mmの円柱中空状の円柱を内包する型に注型し、更にゲル化を進めるため、9回の凍結・解凍を施して、得られたポリビニルアルコールゲルから円柱を引き抜き、中空管構造を有するゲル構造体を得た。
実施例1と同様にして、透過率を測定したところ、波長400nm以上700nm以下の範囲において透過率が80%を下回る低い値であった。
前記ゲル構造体をカテーテル挿入試験に供したが、ゲル構造体の不透明性のため、外部からの目視ではカテーテルの細かい動きを確認することができなかった。また、得られたゲル構造体中の中空管は、内径が8mmであった。
(比較例2)
実施例1において、ハイドロゲル形成材料Bをハイドロゲル形成材料Dに変更した以外は、実施例1と同様にして、ハイドロゲル構造体を得た。
実施例1と同様にして、透過率を測定したところ、波長400nm以上700nm以下の範囲において透過率が80%を下回る低い値であった。
得られたハイドロゲル構造体をカテーテル挿入試験に供したが構造体の不透明性(透過率は80%未満)のため、カテーテルの細かい動きを外部から確認することができず、またカテーテルの滑りが悪い結果となった。また、得られたハイドロゲル構造体は、内径(中空)が太い部分で5mm、最も細い部分で1.0mmであった。
(比較例3)
血管部をSUP706(ストラタシス社製)で構成し、血管壁部、本体部をTangoBlack(ストラタシス社製)で構成した以外は、実施例1と同様にして、造形物を得た。得られた造形物を12時間水に浸漬し、支持体形成材料を除去して構造体を得た。
得られた構造体にカテーテルを挿入して質感を確認したところ、血管は非常に硬く、引っ掛かり、実物とは程遠い質感であった。また、得られたハイドロゲル構造体中の中空管は、内径(中空)が太い部分で5mm、最も細い部分で1mmであった。さらに、構造体の透過率は80%未満であった。
次に、以下のようにして、「視認性」、「質感」、及び「保存性」を評価した。結果を下記表3に示す。
(視認性)
分光光度計(装置名:UV−3100、株式会社島津製作所製、積分ユニット使用)を用いて、可視光領域(波長400nm以上700nm以下)における透過率を測定し、下記評価基準に基づいて、「視認性」を評価した。前記透過率が高い場合、ハイドロゲル構造体は透明性に優れる。
−評価基準−
○:波長400nm以上700nm以下の範囲における最も低い透過率が90%以上
△:波長400nm以上700nm以下の範囲における最も低い透過率が80%以上90%未満
×:波長400nm以上700nm以下の範囲における最も低い透過率が80%未満
(質感)
得られた構造体を、医師によるカテーテル挿入評価に供し、カテーテル(商品名:エシュロン10、COVIDIEN社製)の挿入の質感を、下記評価基準に基づいて、「質感」を評価した。
−評価基準−
○:実際の血管と極めて近い質感である
×:実際の血管とは程遠い質感である
(保存性)
実施例1、実施例4、及び実施例5において作製したハイドロゲル構造体を用いて、そのままの状態にて大気下(25℃、55%RH)にて3日間保存し、下記評価基準に基づいて、「保存性」を評価した。
−評価基準−
○:初期状態を維持している
×:表面が若干乾燥して硬度が高くなる
(実施例8)
実施例1において、支持体形成材料Aの代わりに支持体形成材料Bを用いて、ハイドロゲル構造体(血管モデル)を作製した。作製した積層造形物は、中空構造部に内包された支持体形成材料Bが流出しないように、室温(25℃)にてエタノールを染み込ませたコットンにて周囲を拭き取り清掃し、造形を完了した。
作製した積層造形物を、電気メス(一般的電気手術器、プログ DS3−M、株式会社モリタ東京製作所製)にて試験を行った。血管部位を切開すると、支持体形成材料Bが溶融し、疑似血液として流出した。
(実施例9)
実施例5において、支持体形成材料Aを支持体形成材料Cに変更した以外は、実施例5同様にして、中空管構造を有するハイドロゲル構造体(血管モデル)を得た。
得られたハイドロゲル構造物について、実施例1と同様にして、構造体の内径、カテーテル挿入結果、及び透過率を評価した。構造体の内径、カテーテル挿入結果、及び透過率の結果は、実施例5と同じであった。
(実施例10)
実施例5において、支持体形成材料Aを支持体形成材料Dに変更した以外は、実施例5と同様にして、中空管構造を有するハイドロゲル構造体(血管モデル)を得た。
得られたハイドロゲル構造物について、実施例1と同様にして、構造体の内径、カテーテル挿入結果、及び透過率を評価した。構造体の内径、カテーテル挿入結果、及び透過率の結果は、実施例5と同じであった。
(実施例11) 実施例5において、支持体形成材料Aを支持体形成材料Eに変更した以外は、実施例5と同様にして、中空管構造を有するハイドロゲル構造体(血管モデル)を得た。
得られたハイドロゲル構造物について、実施例1と同様にして、構造体の内径、カテーテル挿入結果、及び透過率を評価した。構造体の内径、カテーテル挿入結果、及び透過率の結果は、実施例5と同じであった。
次に、以下のようにして、「支持体の反り」を評価した。結果を下記表4に示す。
(支持体の反り)
ハイドロゲル構造体の造形中に、全体の半分が造形ができた時点で造型機を停止し、ハイドロゲルと支持体の様子を観察し、下記評価基準に基づいて、「支持体の反り」を評価した。なお、実施例5においても、実施例9〜11と同様にして、支持体の反りを評価した。なお、×の状態では、造形を続けることができない
−評価基準−
○:ハイドロゲルと支持体は一体化している
△:支持体の周囲が若干反っている
×:支持体が大きく反っており、インクジェットのヘッドと干渉する
実施例5では、△の状態で造形し造形完了した造形物を確認したところ、端部や中空管の上部で造形の乱れを確認した。
実施例9〜11では、支持体形成材料の中にモノマー(A)を溶解しにくい溶媒(D)を添加することにより、造形される支持体の反りを軽減し、精度のよい造形物を得ることができる。
(ハイドロゲル形成材料の調製例6)
<第一の液体A1の調製>
減圧脱気を30分間実施したイオン交換水(以下、「純水」とも称することがある)51.0質量部を撹拌させながら、層状粘土鉱物として[Mg5.34Li0.66Si20(OH)]Na 0.66の組成を有する合成ヘクトライト(ラポナイトXLG、RockWood社製)5.5質量部を少しずつ添加して撹拌した。更に、エチドロン酸(東京化成工業株式会社製)0.3質量部を加えて40℃にて2時間撹拌して分散液を作製した。
得られた分散液に、重合性モノマーとして、活性アルミナのカラムを通過させ重合禁止剤を除去したアクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)16.8質量部、メチレンビスアクリルアミド(東京化成工業株式会社製)0.2質量部、及びN,N−ジメチルアクリルアミド(KJケミカルズ株式会社製)3.0質量部を添加した。
更に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製)22.0質量、及びエマルゲンLS106(花王株式会社製)0.3質量部を添加した。次に、容器を遮光した後、Irgacure1173(BYK社製)0.5質量部、及びN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(東京化成工業株式会社製)0.4質量部を添加して、30分間撹拌混合した。次に、減圧脱気を10分間行った後、平均孔径が0.8μmであるシリンジフィルター(ADVANTEC社製)を用いてろ過を行うことにより、均質な第一の液体A1を得た。
(希釈材料の調製例1)
<第二の液体B1の調製>
ハイドロゲル形成材料の調製例6において、下記表5に示す組成に変更した以外は、ハイドロゲル形成材料の調製例6と同様にして、第二の液体B1を調製した。
なお、前記表5において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・アクリロイルモルホリン:KJケミカルズ株式会社製
・メチレンビスアクリルアミド:東京化成工業株式会社製
・N,N−ジメチルアクリルアミド:KJケミカルズ株式会社製、単官能モノマー
・合成ヘクトライト:RockWood社製、商品名:ラポナイトXLG
・グリセリン:阪本薬品工業株式会社製
・エチドロン酸:東京化成工業株式会社製
・N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン:東京化成工業株式会社製
・エマルゲンLS106:花王株式会社製
・Irgacure1173:BYK社製
(支持体(芯部)形成材料の調製例6)
<支持体形成材料1の調製>
1−ドデカノール(東京化成工業株式会社製)55.0質量部、ステアリルアクリレート(東京化成工業株式会社製)42.0質量部、及びIrgacure819(BASF社製)3.0質量%を40℃にて調温して30分間撹拌し、混合溶解して支持体形成材料1を調製した。下記表6に組成を示す。
なお、前記表6において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・ステアリルアクリレート:東京化成工業株式会社製
・1−ドデカノール:東京化成工業株式会社製
・Irgacure819:BASF社製
(参考例1〜2)
第一の液体A1、及び第二の液体B1を下記表7の体積比率にて混合して30mm×30mm×8mmの型に流し込み、紫外線照射機(装置名:SPOT CURE SP5−250DB、ウシオ電機株式会社製)を用いて硬化させた後、27℃下で12時間静置することにより、参考例1〜2の圧縮試験用のハイドロゲルサンプルを得た。得られたハイドロゲルサンプルの含水率、及び弾性率を測定した。結果を下記表7に示す。
(含水率)
前記含水率は、加熱乾燥式水分計(装置名:MS−70、株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて測定した。
(弾性率)
前記弾性率は、万能試験機(装置名:AG−I、株式会社島津製作所製)、ロードセル1kN、1kN用圧縮ジグを設け、30mm×30mm×8mmの形状に造形したサンプルを設置した。ロードセルに掛かる圧縮に対する応力をコンピュータに記録し、変位量に対する応力をプロットした。なお、弾性率は20%圧縮時の圧縮応力の傾きを示す。
(実施例12〜13)
図4に記載の造形装置を用いて、下記表8に示す体積比率にて、第一の液体A1及び第二の液体B1と支持体形成材料1(共に活性エネルギー線硬化型組成物)を吐出、紫外線にて硬化を繰り返して積層造形物を作製した。次に、該積層造形物を、50℃恒温槽に30分間静置し、支持体形成材料1の硬化物である支持体(柱状芯部)を液状化させることでこれを取り除き、さらに、50℃の温水で残った支持体(柱状芯部)を洗い流すことで、図1に示すような中空管形状を有するハイドロゲル構造体を得た。得られたハイドロゲル構造体は、いずれも血管壁の方が周囲の他のハイドロゲルと比べて硬い組成であった。これにカテーテルを挿入して質感を確認した結果、実際の血管と極めて近い質感であった。含水率及び弾性率は、参考例1と同様である。
(比較例4〜5)
実施例12において、下記表8に示すような体積比率に変更した以外は、実施例12と同様にして、ハイドロゲル構造体を得た。得られたハイドロゲル構造体にカテーテルを挿入して質感を確認したところ、実物とは異なる質感であった。参考例1と同様にして、弾性率を測定した。結果は、比較例4が血管壁として0.21MPa、他のハイドロゲルとして0.21MPa、比較例5が血管壁として0.02MPa、他のハイドロゲルとして0.02MPaであった。
(比較例6)
支持体(柱状芯部)をSUP706(ストラタシス社製)で構成し、血管壁部、本体部をTangoBlack(ストラタシス社製)で構成した以外は、実施例12と同様にして、造形物を得た。得られた造形物を12時間水に浸漬し、支持体形成材料を除去して構造体を得た。
得られた構造体にカテーテルを挿入して質感を確認したところ、血管は非常に硬く、引っ掛かり、実物とは程遠い質感であった。参考例1と同様にして、弾性率を測定した。結果は、血管壁及び他のハイドロゲルともに、それぞれ、2.0MPaであった。
次に、以下のようにして、「質感」を評価した。結果を下記表8に示す。
(質感)
得られたハイドロゲル構造体を、医師によるカテーテル挿入評価に供し、カテーテル(商品名:エシュロン10、COVIDIEN社製)の挿入の質感を、下記評価基準に基づいて、「質感」を評価した。
−評価基準−
○:実際の血管と極めて近い質感であり、カテーテル挿入練習に好ましく使用できるレベルである
△:実際の血管とは異なる質感であるが、カテーテル挿入練習に使用できるレベルである
×:実際の血管とは程遠い質感であり、カテーテル挿入練習に使用できないレベルである
(実施例14)
実施例12と同様にして得たハイドロゲル構造体をガラス製の容器に内蔵した。カテーテル挿入に際する質感は変わらず、取扱性が向上した。
(実施例15)
実施例12と同様にして得たハイドロゲル構造体をポリカーボネート樹脂製の容器に内蔵した。カテーテル挿入に際する質感は変わらず、取扱性が向上した。
次に、以下のようにして、「保存性」を評価した。
(保存性)
実施例12、実施例14、及び実施例15において作製したハイドロゲル構造体を用いて、そのままの状態にて大気下(25℃、55%RH)にて3日間保存した。
その結果、実施例12のハイドロゲル構造体は表面が若干乾燥して硬度が上がったが、実施例14及び15の構造体は全く変化が認められなかった。
(ハイドロゲル形成材料の調製例7)
<第一の液体A2の調製>
以下、減圧脱気を30分間実施したイオン交換水を純水とする。
まず、純水60.0質量部を撹拌させながら、層状粘土鉱物として[Mg5.34Li0.66Si20(OH)]Na 0.66の組成を有する合成ヘクトライト(商品名:ラポナイトXLG、RockWood社製)を合計6.0質量部となるように少しずつ添加し、撹拌して分散液を作製した。次に、合成ヘクトライトの分散剤としてエチドロン酸0.3質量部を添加した。
次に、得られた分散液に、重合性モノマーとして、活性アルミナのカラムを通過させ重合禁止剤を除去したアクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)22.0質量部、メチレンビスアクリルアミド(有機架橋剤、東京化成工業株式会社製)0.2質量部、乾燥防止剤としてグリセリン10.2質量部、及びエマルゲンLS106(花王株式会社製)0.3質量部を添加して混合した。
次に、重合促進剤としてN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン0.4質量部を添加した後に重合開始剤としてIrgacure184(BASF社製)0.6質量部を添加して撹拌混合した。
撹拌混合の後、減圧脱気を10分間実施した。続いて、ろ過を行うことで、不純物等を除去し、均質な第一の液体A2を得た。下記表9に組成を示す。
(希釈材料の調製例2)
<第二の液体B2の調製>
ハイドロゲル形成材料の調製例7において、下記表9に示す組成に変更した以外は、ハイドロゲル形成材料の調製例7と同様にして、第二の液体B2を得た。
なお、前記表9において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・アクリロイルモルホリン:KJケミカルズ株式会社製
・メチレンビスアクリルアミド:東京化成工業株式会社製
・合成ヘクトライト::RockWood社製、商品名:ラポナイトXLG
・グリセリン:阪本薬品工業株式会社製
・エチドロン酸:東京化成工業株式会社製
・N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン:東京化成工業株式会社製
・エマルゲンLS106:花王株式会社製
・Irgacure184:BASF社製
(参考例3〜5)
ハイドロゲル形成材料として、第一の液体A2、及び第二の液体B2を下記表10の体積比率にて混合して30mm×30mm×8mmの型に流し込み、紫外線照射機(装置名:SPOT CURE SP5−250DB、ウシオ電機株式会社製)を用いて硬化させた後、27℃下で12時間静置することにより、参考例3〜5の圧縮試験用のハイドロゲルサンプルを得た。得られたハイドロゲルサンプルの含水率、及び弾性率を測定した。結果を下記表10に示す。
前記表10の結果から、参考例3〜5は、第一の液体と第二の液体の体積比率を調整することにより所定の強度(圧縮応力、弾性率)と含水率を設定できることが分かった。
(支持体(芯部)形成材料の調製例7)
<支持体形成材料2の調製>
1−ドデカノール(東京化成工業株式会社製)50.0質量部、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)46.0質量部、及びIrgacure819(BASF社製)4.0質量部を撹拌し、混合溶解して支持体形成材料2を調製した。下記表11に組成を示す。
(実施例16)
図4に記載の造形装置を用いて、下記表12に示す体積比率にて、第一の液体A2及び第二の液体B2と支持体形成材料2(共に活性エネルギー線硬化型組成物)を吐出、紫外線にて硬化を繰り返して積層造形物を作製した。次に、該積層造形物を、50℃恒温槽に30分間静置し、支持体形成材料2の硬化物である支持体(柱状芯部)を液状化させることでこれを取り除き、さらに、50℃の温水で残った支持体(柱状芯部)を洗い流すことで、図2Bに示すような中空管形状を有するハイドロゲル構造体を得た。実施例1と同様にして、弾性率、最も細い部分の最大内径、及び透過率を測定した。結果を下記表12及び13に示す。
(実施例17)
実施例16において、下記表12に示す体積比率に変更した以外は、実施例16と同様にして、図2Bに示すような瘤部を有する構造体を得た。実施例1と同様にして、弾性率、最も細い部分の最大内径、及び透過率を測定した。結果を下記表12及び13に示す。
(比較例7〜8)
実施例16において、下記表12に示す各体積比率に変更した以外は、実施例16と同様にして、ハイドロゲル構造体を得た。実施例1と同様にして、弾性率、最も細い部分の最大内径、及び透過率を測定した。結果を下記表12及び13に示す。
(比較例9)
支持体(柱状芯部)をSUP706(ストラタシス社製)で構成し、他のハイドロゲル、血管壁部、及び瘤部をTangoBlack(ストラタシス社製)で構成した以外は、実施例16と同様にして、造形物を得た。得られた造形物を12時間水に浸漬し、支持体形成材料を除去して構造体を得た。参考例1と同様にして、弾性率を測定した。結果は、それぞれ、2.0MPaであった。
また、実施例1と同様にして、「質感」を評価した。結果を下記表13に示す。
実施例16では、瘤部は、実際の瘤部と近い質感を再現することができ、実際の血管と極めて近い質感を再現することができた。
実施例17では、血管壁部は周辺の部分と同じ程度の硬さであったが、血管壁の硬さが低いマウスと同等の硬さの質感を再現することができた。
比較例7〜9では、血管は非常に硬く、引っ掛かり、実物とは程遠い質感であった。
以上の結果から、実施例のように、ハイドロゲル構造体により構成され、部分的に硬さと含水率の調整された血管モデルは、質感が非常に実物に近似した、術前シミュレーション及び血管カテーテル挿入練習に適していることが明らかになった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 内径が1.0mm以下の中空管構造を有し、かつ
可視光領域における透過率が80%以上であることを特徴とするハイドロゲル構造体である。
<2> 前記内径が0.3mm以下である前記<1>に記載のハイドロゲル構造体である。
<3> 前記可視光領域における透過率が、90%以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体である。
<4> 前記中空管構造の中空内に、熱により液状に相変化する固体材料が存在する前記<1>から<3>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体である。
<5> 前記中空管構造の中空内に、色材を含有する前記<4>に記載のハイドロゲル構造体である。
<6> (1)前記中空管構造の少なくとも一部が、これを構成する第一のハイドロゲル体とは異なる弾性率を有する第二のハイドロゲル体に接している、又は
(2)前記中空管構造が弾性率の異なる少なくとも2種のハイドロゲル体により形成されている前記<1>から<5>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体である。
<7> 前記中空管構造を有する第一のハイドロゲル体の含水率が、前記第一のハイドロゲル体とは異なる弾性率を有する第二のハイドロゲル体の含水率よりも低い前記<6>に記載のハイドロゲル構造体である。
<8> 前記中空管構造を有する第一のハイドロゲル体における弾性率が、0.1MPa以上0.5MPa以下であり、
前記第一のハイドロゲル体とは異なる弾性率を有する第二のハイドロゲル体における弾性率が、0.005MPa以上0.1MPa以下である前記<6>から<7>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体である。
<9> 前記中空管構造における一の部位の弾性率をX(MPa)とし、前記一の部位に隣接する他の部位の弾性率をY(MPa)としたとき、弾性率変化の絶対値(|X−Y|)が0.1MPa以上である前記<1>から<8>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体である。
<10> 前記中空管構造の少なくとも一部の内壁の算術平均表面粗さが50μm以下である、又は、前記中空管構造の少なくとも一部の内壁の静摩擦係数が0.1以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体である。
<11> 前記<1>から<10>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体からなることを特徴とする血管モデルである。
<12> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体からなり、その外形が臓器形状を模した形状であることを特徴とする臓器モデルである。
<13> 前記<11>に記載の血管モデル、及び前記<12>に記載の臓器モデルの少なくともいずれかと、
カテーテル及び内視鏡の少なくともいずれかと、を有することを特徴とする手技練習具である。
<14> 中空管構造を有するハイドロゲル構造体の製造方法であって、
芯部形成材料を用いて柱状芯部を形成すると共に、前記柱状芯部を、ハイドロゲル形成材料を用いて被覆して管状部を形成し、前記柱状芯部を除去することを特徴とするハイドロゲル構造体の製造方法である。
<15> 前記柱状芯部、及び前記管状部の形成を積層造形法により行う前記<14>に記載のハイドロゲル構造体の製造方法である。
<16> 前記芯部形成材料、及び前記ハイドロゲル形成材料が共に活性エネルギー線硬化型組成物である前記<14>から<15>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体の製造方法である。
<17> 前記柱状芯部が熱により液状化することで除去される前記<14>から<16>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体の製造方法である。
<18> 中空管構造を有するハイドロゲル構造体の製造方法であって、
芯部形成材料を用いて柱状芯部を形成すると共に、前記柱状芯部を、ハイドロゲル形成材料を用いて被覆して管状部を形成する工程を含み、
前記芯部形成材料が、活性エネルギー線硬化型組成物であり、前記活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物が熱により液状化する材料であることを特徴とするハイドロゲル構造体の製造方法である。
<19> 炭素数14以上の直鎖を有する単官能エチレン性不飽和モノマー(A)と、重合開始剤(B)と、前記単官能エチレン性不飽和モノマー(A)を溶解できる溶媒(C)と、を含み、
その硬化物が25℃環境下では固体であり、60℃環境下では液体であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型液体組成物である。
<20> 前記単官能エチレン性不飽和モノマー(A)を溶解しにくい溶媒(D)をさらに含む前記<19>に記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物である。
<21> 前記<19>から<20>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物を用いて立体造形物を製造することを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<22> 活性エネルギー線硬化型液体組成物の層を積層して立体造形物を製造する方法であって、
前記<19>から<20>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物の硬化物がサポート部となるように積層造形し、積層造形後には加温により前記サポート部を除去することを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<23> 前記<19>から<20>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物の硬化物がサポート部となり、
前記<1>から<10>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体がモデル部となるように積層造形する前記<21>から<22>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<24> 前記<19>から<20>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物が収容された容器と、
前記活性エネルギー線硬化型液体組成物を吐出するための吐出手段と、
前記吐出手段により吐出された前記活性エネルギー線硬化型液体組成物を硬化するための硬化手段と、を有することを特徴とする立体造形物の製造装置である。
前記<1>から<10>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体、前記<11>に記載の血管モデル、前記<12>に記載の臓器モデル、前記<13>に記載の手技練習具、前記<14>から<18>のいずれかに記載のハイドロゲル構造体の製造方法、前記<19>から<20>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び前記<21>から<24>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
10 立体造形装置
11、12 ヘッドユニット
13 UV照射機
14 造形物支持基板
15 ステージ
16 平滑化部材
17 造形体
18 支持体(サポート材)
特開2015−69054号公報 特開2015−219371号公報 特開2012−189909号公報 特開2009−273508号公報 特許第4993519号公報 特許第5745155号公報

Claims (21)

  1. 内径が1.0mm以下の中空管構造を有し、かつ
    可視光領域における透過率が80%以上であることを特徴とするハイドロゲル構造体。
  2. 前記内径が0.3mm以下である請求項1に記載のハイドロゲル構造体。
  3. 前記可視光領域における透過率が、90%以上である請求項1から2のいずれかに記載のハイドロゲル構造体。
  4. 前記中空管構造の中空内に、熱により液状に相変化する固体材料が存在する請求項1から3のいずれかに記載のハイドロゲル構造体。
  5. 前記中空管構造の中空内に、色材を含有する請求項4に記載のハイドロゲル構造体。
  6. (1)前記中空管構造の少なくとも一部が、これを構成する第一のハイドロゲル体とは異なる弾性率を有する第二のハイドロゲル体に接している、又は
    (2)前記中空管構造が弾性率の異なる少なくとも2種のハイドロゲル体により形成されている請求項1から5のいずれかに記載のハイドロゲル構造体。
  7. 前記中空管構造の少なくとも一部の内壁の算術平均表面粗さが50μm以下である、又は、前記中空管構造の少なくとも一部の内壁の静摩擦係数が0.1以下である請求項1から6のいずれかに記載のハイドロゲル構造体。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のハイドロゲル構造体からなることを特徴とする血管モデル。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載のハイドロゲル構造体からなり、その外形が臓器形状を模した形状であることを特徴とする臓器モデル。
  10. 請求項8に記載の血管モデル、及び請求項9に記載の臓器モデルの少なくともいずれかと、
    カテーテル及び内視鏡の少なくともいずれかと、を有することを特徴とする手技練習具。
  11. 中空管構造を有するハイドロゲル構造体の製造方法であって、
    芯部形成材料を用いて柱状芯部を形成すると共に、前記柱状芯部を、ハイドロゲル形成材料を用いて被覆して管状部を形成し、前記柱状芯部を除去することを特徴とするハイドロゲル構造体の製造方法。
  12. 前記柱状芯部、及び前記管状部の形成を積層造形法により行う請求項11に記載のハイドロゲル構造体の製造方法。
  13. 前記芯部形成材料、及び前記ハイドロゲル形成材料が共に活性エネルギー線硬化型組成物である請求項11から12のいずれかに記載のハイドロゲル構造体の製造方法。
  14. 前記柱状芯部が熱により液状化することで除去される請求項11から13のいずれかに記載のハイドロゲル構造体の製造方法。
  15. 中空管構造を有するハイドロゲル構造体の製造方法であって、
    芯部形成材料を用いて柱状芯部を形成すると共に、前記柱状芯部を、ハイドロゲル形成材料を用いて被覆して管状部を形成する工程を含み、
    前記芯部形成材料が、活性エネルギー線硬化型組成物であり、前記活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物が熱により液状化する材料であることを特徴とするハイドロゲル構造体の製造方法。
  16. 炭素数14以上の直鎖を有する単官能エチレン性不飽和モノマー(A)と、重合開始剤(B)と、前記単官能エチレン性不飽和モノマー(A)を溶解できる溶媒(C)と、を含み、
    その硬化物が25℃環境下では固体であり、60℃環境下では液体であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型液体組成物。
  17. 前記単官能エチレン性不飽和モノマー(A)を溶解しにくい溶媒(D)をさらに含む請求項16に記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物。
  18. 請求項16から17のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物を用いて立体造形物を製造することを特徴とする立体造形物の製造方法。
  19. 活性エネルギー線硬化型液体組成物の層を積層して立体造形物を製造する方法であって、
    請求項16から17のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物の硬化物がサポート部となるように積層造形し、積層造形後には加温により前記サポート部を除去することを特徴とする立体造形物の製造方法。
  20. 請求項16から17のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物の硬化物がサポート部となり、
    請求項1から7のいずれかに記載のハイドロゲル構造体がモデル部となるように積層造形する請求項18から19のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  21. 請求項16から17のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型液体組成物が収容された容器と、
    前記活性エネルギー線硬化型液体組成物を吐出するための吐出手段と、
    前記吐出手段により吐出された前記活性エネルギー線硬化型液体組成物を硬化するための硬化手段と、を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。
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