JP2018172768A - 耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結材及びその製造方法 - Google Patents
耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結材及びその製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明は耐酸化性、耐摩耗性と耐塩害性の両方に優れる耐熱焼結材とその製造方法の提供を課題とする。【解決手段】本発明に係る耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れた耐熱焼結材は、母相中に硬質相が分散された組織を有し、全体組成が質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3%、Si:3〜7%、C:0.5〜2.5%、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有し、前記母相がFe−Cr−Mo−Siからなり、前記硬質相がCr−Fe−Mo−Cからなり、気孔率が2.0%以下であることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結及びその製造方法に関する。
内燃機関において排ガスのエネルギーを利用してタービンを高速回転させ、その回転力を利用して遠心式圧縮機を駆動し、圧縮した空気をエンジン内に送り込み、内燃機関としての熱効率を高める方式のターボチャージャーが知られている。
内燃機関に付設されるターボチャージャーにおいては、排ガスの一部を分流してタービンへの流入量を調節するノズル機構やバルブ機構が設けられている。
このターボチャージャーに組み込まれる軸受けやブッシュなどの機構部品は、エンジンから排出される高温かつ腐食性の排ガスに常に晒される上に、可動部品であり、摺動特性の面においても優れていることが望まれる。
内燃機関に付設されるターボチャージャーにおいては、排ガスの一部を分流してタービンへの流入量を調節するノズル機構やバルブ機構が設けられている。
このターボチャージャーに組み込まれる軸受けやブッシュなどの機構部品は、エンジンから排出される高温かつ腐食性の排ガスに常に晒される上に、可動部品であり、摺動特性の面においても優れていることが望まれる。
この種の高温かつ腐食性の排ガスに晒される摺動部品においては、従来、高Cr鋳鋼の溶製材あるいは焼結材からなる耐熱部品が使用されている。
従来知られているターボチャージャー用部品の一例として、質量比でCr:32.4〜48.4%、Mo:2.9〜10.0%、Si:0.9〜2.9%、P:0.3〜1.8%、C:0.7〜3.9%、残部Feおよび不可避不純物からなる全体組成を有し、密度比が90%以上で基地中に炭化物が分散した焼結材が知られている(特許文献1参照)。
従来知られているターボチャージャー用部品の一例として、質量比でCr:32.4〜48.4%、Mo:2.9〜10.0%、Si:0.9〜2.9%、P:0.3〜1.8%、C:0.7〜3.9%、残部Feおよび不可避不純物からなる全体組成を有し、密度比が90%以上で基地中に炭化物が分散した焼結材が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている焼結材を含め、この種従来の耐熱部品に望まれる特性として、耐酸化性、耐摩耗性(自己摩耗性)、耐塩害性などがあり、これらの要望を満たし得る高Cr鋳鋼の溶製材あるいは焼結材の開発が進められている。
例えば、フェライト系の高Cr鋳鋼の溶製材として、Fe-34Cr-2Mo-2Si-1.2Cなる組成の合金が知られ、フェライト系の高Cr鋳鋼の焼結材として、Fe-34Cr-2Mo-2Si-2Cなる組成の焼結合金が知られている。
例えば、フェライト系の高Cr鋳鋼の溶製材として、Fe-34Cr-2Mo-2Si-1.2Cなる組成の合金が知られ、フェライト系の高Cr鋳鋼の焼結材として、Fe-34Cr-2Mo-2Si-2Cなる組成の焼結合金が知られている。
従来、ターボ部品の中でも外部に露出する可能性のあるブッシュは耐酸化性、耐摩耗性に加え耐塩害性が要求される。
これに対し全体組成としてCrを34%含む高Cr鋳鋼であっても、母相Cr量は28%程度であり、この高Cr鋳鋼では、耐塩害性は優れているものの、耐酸化性が不足し、耐摩耗性の面で大幅な向上が望まれている。また、高Cr鋳鋼の焼結材である特許文献1に記載の焼結材は硬質相である炭化クロムの析出が多いため、母相のCr量が減少する。このため、特許文献1に記載の焼結材は、耐塩害性について満足できない問題がある。
一方、溶製材の方は組織中の硬質相が少ないため、母相のCr量が多くなり、耐塩害性には優れるものの、硬質相が少ないために耐摩耗性には劣るという問題があった。
これに対し全体組成としてCrを34%含む高Cr鋳鋼であっても、母相Cr量は28%程度であり、この高Cr鋳鋼では、耐塩害性は優れているものの、耐酸化性が不足し、耐摩耗性の面で大幅な向上が望まれている。また、高Cr鋳鋼の焼結材である特許文献1に記載の焼結材は硬質相である炭化クロムの析出が多いため、母相のCr量が減少する。このため、特許文献1に記載の焼結材は、耐塩害性について満足できない問題がある。
一方、溶製材の方は組織中の硬質相が少ないため、母相のCr量が多くなり、耐塩害性には優れるものの、硬質相が少ないために耐摩耗性には劣るという問題があった。
そこで、Moの添加量を増加し、Cr炭化物の分散量を増加した材料であれば、硬質相を増やすことはできるが、Moの多くが硬質相に含まれることになり、炭化物析出による母相Crの減少量を低減できる訳ではない。そのため、母相の周囲を全面硬質相で覆っている訳でもないので、Moの添加量を増加した材料であっても未だ耐塩害性は不充分な問題がある。
このように従来技術では耐酸化性を有しつつ耐摩耗性と耐塩害性の両方の特性を満足できる材料が提供されていなかった。
このため従来の材料は、耐摩耗性と耐塩害性の両立が困難であり、耐摩耗性と耐塩害性のどちらか一方を犠牲として使用されていた。
このように従来技術では耐酸化性を有しつつ耐摩耗性と耐塩害性の両方の特性を満足できる材料が提供されていなかった。
このため従来の材料は、耐摩耗性と耐塩害性の両立が困難であり、耐摩耗性と耐塩害性のどちらか一方を犠牲として使用されていた。
以上の背景において、本発明者が焼結材における耐摩耗性と耐塩害性について鋭意研究したところ、耐摩耗性を得るための硬質相として炭化クロム系の析出物を利用することで母相中のCr量が減少するが、母相にSiを拡散させることで母相の硬度を高めてCr量の減少分による硬度低下を補い、硬質相が少なくても耐摩耗性を向上できることを知見した。この関係を利用し、耐酸化性を有した上で耐摩耗性と耐塩害性の両方に優れさせた耐熱焼結材を提供できることを知見し、本発明に到達した。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、耐酸化性を有した上で耐摩耗性と耐塩害性の両方に優れた耐熱焼結材の提供及びその製造方法の提供を目的とする。
(1)本発明の耐熱焼結材は前記課題を解決するために、母相中に硬質相が分散された組織を有し、全体組成が質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3%、Si:3〜7%、C:0.5〜2.5%、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有し、前記母相がFe−Cr−Mo−Siからなり、前記硬質相がCr−Fe−Mo−Cからなり、気孔率が2.0%以下であることを特徴とする。
FeとCrとMoとSiを含む母相中に、CrとFeとMoとCを含む硬質相を分散させた組織であると、Si添加により母相の強度を高くした上に炭化クロム系の硬質相の分散により耐摩耗性を良好にできる。また、気孔率を低くして緻密な構造とすることにより緻密な焼結材を得ることができる。このため、腐食性の液体や気体に晒されたとして内部まで腐食が進行するおそれが少なく、耐塩害性に優れた焼結材を得ることができる。
従って、優れた耐酸化性を維持した上で優れた耐塩害性と耐摩耗性を両立できる耐熱焼結材を提供できる。
従って、優れた耐酸化性を維持した上で優れた耐塩害性と耐摩耗性を両立できる耐熱焼結材を提供できる。
(2)本発明の全体組成において前記Cr、Mo、Si、Cに加え、B:0.08〜0.8%あるいはP:0.2〜1.2%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物である構成を採用できる。
(3)本発明において、母相がフェライト生地からなり、該フェライト生地中にCr−Fe−Mo−Cからなる硬質粒子が10〜40体積%分散されてなる構成を採用できる。
(3)本発明において、母相がフェライト生地からなり、該フェライト生地中にCr−Fe−Mo−Cからなる硬質粒子が10〜40体積%分散されてなる構成を採用できる。
(4)本発明の耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れた耐熱焼結材の製造方法は、FeとCrとSiを少なくとも含み、必要に応じ更にMoを含むベース粉末に対し、SiとCを少なくとも含み、必要に応じて更にFeとCrとMoの少なくとも1つを含む添加材粉末を、質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3%、Si:3〜7%、C:0.5〜2.5%、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成となるように混合して混合粉末を得る工程と、この混合粉末を加圧して圧粉体を作製する工程と、前記圧粉体を1100〜1280℃に加熱してFeとCrとMoとSiを含む母相中にCrとFeとMoとCを含む硬質相が分散された組織を有し、気孔率2.0%以下の焼結体を形成する工程を備えることを特徴とする。
原料粉末を調整する場合、FeとCrとSiを少なくとも含み、必要に応じ更にMoを含むベース粉末に対し、SiとCを少なくとも含み、必要に応じて更にFeとCrとMoの少なくとも1つを含む添加材粉末を混合すると、ベース粉末に含まれるSiの量を抑制した状態で原料粉末を調整することができる。そして、添加材粉末に含ませたSiを焼結時に拡散させて母相側のSi含有量を3.5〜7.0%の範囲に高くすることができる。
ベース粉末に初めから目的の高い濃度のSiを含有させておくと、ベース粉末が硬くなりすぎ、原料粉末を加圧して圧粉体とする場合に密度を高くすることができず、焼結後の気孔率を低くすることができない。
このため、上述の原料混合粉末とすることで焼結後の母相の強度を高くすることができ、硬質相の析出と相俟って優れた耐摩耗性の耐熱焼結材を製造できる。また、母相に高い濃度のSiを含ませることと気孔率を低くすることで耐塩害性に優れた耐熱焼結材を得ることができる。
ベース粉末に初めから目的の高い濃度のSiを含有させておくと、ベース粉末が硬くなりすぎ、原料粉末を加圧して圧粉体とする場合に密度を高くすることができず、焼結後の気孔率を低くすることができない。
このため、上述の原料混合粉末とすることで焼結後の母相の強度を高くすることができ、硬質相の析出と相俟って優れた耐摩耗性の耐熱焼結材を製造できる。また、母相に高い濃度のSiを含ませることと気孔率を低くすることで耐塩害性に優れた耐熱焼結材を得ることができる。
(5)本発明の製造方法において、前記混合粉末にFeB粉末を全体組成に対しB:0.08〜0.8%となるように、あるいは、FeP粉末を全体組成に対しP:0.2〜1.2%となるように混合することができる。
(6)本発明の製造方法において、前記焼結体を形成する工程により、前記母相中に前記硬質相を10〜40体積%分散させることができる。
(6)本発明の製造方法において、前記焼結体を形成する工程により、前記母相中に前記硬質相を10〜40体積%分散させることができる。
本発明は、全体組成でFe、Cr、Mo、Si、Cを特定量含有し、FeとCrとMoとSiを含む母相中にCrとFeとMoとCを含む硬質相を分散させた組織を有し、母相に含有させるSiの量を高くすることによって母相の強度を高め、炭化クロム系の硬質相の分散により耐摩耗性を良好にできる。また、気孔率を低くして緻密な構造とすることにより緻密な焼結材を得ることができる。このため、腐食性の液体や気体に晒されたとして内部まで腐食が進行するおそれが少なく、耐塩害性に優れた焼結材を得ることができる。
従って、優れた耐酸化性を維持した上で優れた耐塩害性と耐摩耗性を両立できる耐熱焼結材を提供できる。
このため本願の耐熱焼結材は、ターボチャージャーに組み込まれる軸受けやブッシュなどの機構部品、エンジンから排出される高温かつ腐食性の排ガスに常に晒される上に、可動部品であり、摺動特性の面においても優れている機構部品として有効に適用できる。
従って、優れた耐酸化性を維持した上で優れた耐塩害性と耐摩耗性を両立できる耐熱焼結材を提供できる。
このため本願の耐熱焼結材は、ターボチャージャーに組み込まれる軸受けやブッシュなどの機構部品、エンジンから排出される高温かつ腐食性の排ガスに常に晒される上に、可動部品であり、摺動特性の面においても優れている機構部品として有効に適用できる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る耐熱焼結材からなる円筒状の軸受け部材1を示し、この軸受け部材1は一例としてターボチャージャー用のノズル機構やバルブ機構に組み込まれる軸受けに用いられる。図2は軸受け部材1を構成する耐熱焼結材の拡大組織写真の模式図である。
耐熱焼結材は、一例として、図2に示すようにFeとCrとMoとSiを含む母相2の中にFeとCrとMoとCを含む不定形の硬質相3が複数分散された組織を有する。また、図2に示す組織内において黒丸で示す空孔(気孔)5が複数点在されている。
母相2は一例として、質量%でCr:15〜35%、Mo:0.4〜2.5%、Si:3.5〜7.0%を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる組成を有する。このような母相2を得るためには、全体組成としてCrを20〜38%含むことが必要である。
硬質相3は一例として、質量%でCr:40〜75%、Mo:1.0〜4.5%、C:5.0〜8.5%を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる組成を有する。全組織に対する硬質相3の体積分率は10〜40%の範囲であることが好ましい。
また、全体の組成が質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3.0%、Si:3.0〜7.0%、C:0.5〜2.5%を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる組成を有し、組織全体における気孔率が2.0%以下の耐熱焼結材であることが好ましい。
図1は本発明に係る耐熱焼結材からなる円筒状の軸受け部材1を示し、この軸受け部材1は一例としてターボチャージャー用のノズル機構やバルブ機構に組み込まれる軸受けに用いられる。図2は軸受け部材1を構成する耐熱焼結材の拡大組織写真の模式図である。
耐熱焼結材は、一例として、図2に示すようにFeとCrとMoとSiを含む母相2の中にFeとCrとMoとCを含む不定形の硬質相3が複数分散された組織を有する。また、図2に示す組織内において黒丸で示す空孔(気孔)5が複数点在されている。
母相2は一例として、質量%でCr:15〜35%、Mo:0.4〜2.5%、Si:3.5〜7.0%を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる組成を有する。このような母相2を得るためには、全体組成としてCrを20〜38%含むことが必要である。
硬質相3は一例として、質量%でCr:40〜75%、Mo:1.0〜4.5%、C:5.0〜8.5%を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる組成を有する。全組織に対する硬質相3の体積分率は10〜40%の範囲であることが好ましい。
また、全体の組成が質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3.0%、Si:3.0〜7.0%、C:0.5〜2.5%を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる組成を有し、組織全体における気孔率が2.0%以下の耐熱焼結材であることが好ましい。
前記FeとCrとMoとSiを含む母相2は一例としてFe−Cr−Mo−Siからなり、前記FeとCrとMoとCを含む硬質相3は一例としてCr−Fe−Mo−Cからなる炭化物相である。
なお、母相2と硬質相3の組成については後述する実施例試料のEDX分析(エネルギー分散型蛍光X線分析)結果から上述の組成であることが判明している。
なお、母相2と硬質相3の組成については後述する実施例試料のEDX分析(エネルギー分散型蛍光X線分析)結果から上述の組成であることが判明している。
以下、本実施形態の耐熱焼結材における各組成比の限定理由について説明する。
「Cr量:20〜38質量%」
母相2のCr量は耐酸化性の観点から最低限母相中に12質量%以上含まれていることが必要であり、耐酸化性に加えて耐塩害性も満たすためには28質量%以上含まれていることが必要である。しかし、SiやMoも耐酸化性、耐塩害性に寄与することからCr量は15質量%以上含まれていればよい。また、35質量%を超える場合はSi添加の影響もあり、Cr量としては少ないが、σ相を形成し、非常に脆くなるおそれがある。また、耐塩害性も悪化するため、母相2のCr量は15〜35質量%とすることが好ましい。
硬質相3の析出によって母相2のCr量が減るため、母相2のCr量として15〜35質量%を満たすには、全体としてCr含有量を20〜38質量%とする必要がある。
「Cr量:20〜38質量%」
母相2のCr量は耐酸化性の観点から最低限母相中に12質量%以上含まれていることが必要であり、耐酸化性に加えて耐塩害性も満たすためには28質量%以上含まれていることが必要である。しかし、SiやMoも耐酸化性、耐塩害性に寄与することからCr量は15質量%以上含まれていればよい。また、35質量%を超える場合はSi添加の影響もあり、Cr量としては少ないが、σ相を形成し、非常に脆くなるおそれがある。また、耐塩害性も悪化するため、母相2のCr量は15〜35質量%とすることが好ましい。
硬質相3の析出によって母相2のCr量が減るため、母相2のCr量として15〜35質量%を満たすには、全体としてCr含有量を20〜38質量%とする必要がある。
「Mo量:0.5〜3.0質量%」
Moは耐塩害性の向上に寄与する。Moを0.5質量%以上含むことで耐塩害性の向上に寄与し、その向上効果は3.0質量%を超えて含有していても有効であるが効果は飽和する。Moは高価な元素なので、Mo含有量は少ない方がコストの面では望ましく、また、母相2におけるCrのσ相形成に寄与するため、Mo含有量の上限を3.0質量%とすることが好ましい。母相2のMo量を0.4質量%以上にするためには、全体としてMoを0.5質量%以上含むことが好ましい。
Moは耐塩害性の向上に寄与する。Moを0.5質量%以上含むことで耐塩害性の向上に寄与し、その向上効果は3.0質量%を超えて含有していても有効であるが効果は飽和する。Moは高価な元素なので、Mo含有量は少ない方がコストの面では望ましく、また、母相2におけるCrのσ相形成に寄与するため、Mo含有量の上限を3.0質量%とすることが好ましい。母相2のMo量を0.4質量%以上にするためには、全体としてMoを0.5質量%以上含むことが好ましい。
「Si量:3.0〜7.0質量%」
耐塩害性を満足するには母相2のSi量が3.5%以上必要である。そのためには全体としてSi量が3.0質量%以上必要である。全体のSi量が7.0質量%を超える場合は硬くなりすぎて、被削性が悪化し、量産性に欠けた材料となるおそれがある。そのため、耐塩害性、耐摩耗性、量産性の観点から全体のSi量を3.0〜7.0質量%とする必要がある。
耐塩害性を満足するには母相2のSi量が3.5%以上必要である。そのためには全体としてSi量が3.0質量%以上必要である。全体のSi量が7.0質量%を超える場合は硬くなりすぎて、被削性が悪化し、量産性に欠けた材料となるおそれがある。そのため、耐塩害性、耐摩耗性、量産性の観点から全体のSi量を3.0〜7.0質量%とする必要がある。
「C量:0.5〜2.5質量%」
全体のC量が0.5質量%未満のときは析出する硬質相3の量が少なく、耐摩耗性を満足しない。また、全体のC量が2.5質量%を超える場合は硬質相3の析出する量が多くなり過ぎ、母相2のCr量が減るため、耐塩害性を満足しない。そのため、全体に含まれるC量は0.5〜2.5質量%とする必要がある。
「気孔率:2.0%以下」
気孔率が大きいと表面積が増加し、酸化しやすくなる。そのため、気孔率は小さい方が耐酸化性、耐塩害性の向上を図ることでき、気孔率2.0%以下とすることが望ましい。
全体のC量が0.5質量%未満のときは析出する硬質相3の量が少なく、耐摩耗性を満足しない。また、全体のC量が2.5質量%を超える場合は硬質相3の析出する量が多くなり過ぎ、母相2のCr量が減るため、耐塩害性を満足しない。そのため、全体に含まれるC量は0.5〜2.5質量%とする必要がある。
「気孔率:2.0%以下」
気孔率が大きいと表面積が増加し、酸化しやすくなる。そのため、気孔率は小さい方が耐酸化性、耐塩害性の向上を図ることでき、気孔率2.0%以下とすることが望ましい。
「製造方法」
前記耐熱焼結材の製造方法は後に詳述するが、一例として、ベース粉末としてのFe−Cr−Mo−Si合金粉末と、添加材としてのSiC粉末と、焼結助剤としてのFeB粉末を前述の組成範囲となるように秤量し、均一混合して得られた混合粉末を490〜980MPa程度の圧力でプレス成形し、得られたプレス成形体を1100〜1280℃で0.5〜2時間程度焼結することにより得られる。
前記ベース粉末はFe−Cr−Mo−Si合金粉末の代わりにFe−Cr−Si合金粉末を用いても良い。焼結助剤としてFeB粉末の代わりにFeP粉末を用いることもできるが、焼結助剤は省略しても良い。
前記添加材粉末はSiCの他に、FeSi粉末、CrSi粉末、C粉末、FeCr合金粉末、FeMo合金粉末などを前記ベース粉末に対し前述の組成範囲となるように混合しても良い。
前記耐熱焼結材の製造方法は後に詳述するが、一例として、ベース粉末としてのFe−Cr−Mo−Si合金粉末と、添加材としてのSiC粉末と、焼結助剤としてのFeB粉末を前述の組成範囲となるように秤量し、均一混合して得られた混合粉末を490〜980MPa程度の圧力でプレス成形し、得られたプレス成形体を1100〜1280℃で0.5〜2時間程度焼結することにより得られる。
前記ベース粉末はFe−Cr−Mo−Si合金粉末の代わりにFe−Cr−Si合金粉末を用いても良い。焼結助剤としてFeB粉末の代わりにFeP粉末を用いることもできるが、焼結助剤は省略しても良い。
前記添加材粉末はSiCの他に、FeSi粉末、CrSi粉末、C粉末、FeCr合金粉末、FeMo合金粉末などを前記ベース粉末に対し前述の組成範囲となるように混合しても良い。
前述の各粉末を用いる場合、各粉末の粒径(D50)を5〜100μm程度とすることが好ましい。
焼結助剤としてFeB粉末を用いる場合、全体に対するBの添加量として0.08〜0.8%の範囲とすることが望ましい。
焼結助剤としてFeP粉末を用いる場合、全体に対するPの添加量として0.2〜1.2%とすることが好ましい。
焼結助剤はFeBの他にFePを用いても良く、それらを混合して用いても良く、用いる粉末の粒径を5〜20μmとして微粉とする場合、これらの焼結助剤は省略しても良い。
焼結助剤としてFeB粉末を用いる場合、全体に対するBの添加量として0.08〜0.8%の範囲とすることが望ましい。
焼結助剤としてFeP粉末を用いる場合、全体に対するPの添加量として0.2〜1.2%とすることが好ましい。
焼結助剤はFeBの他にFePを用いても良く、それらを混合して用いても良く、用いる粉末の粒径を5〜20μmとして微粉とする場合、これらの焼結助剤は省略しても良い。
原料混合粉末を作製する場合、原料粉末として30〜100μm程度の粒径のものを用いる場合は、焼結助剤を0.4〜4.0%程度添加して焼結すれば、目的の耐熱焼結材を製造できる。焼結助剤を用いない場合は、原料粉末の粒径を5〜20μm程度の微粉にすれば、目的の耐熱焼結材を製造できる。
上述の粒径の原料粉末を用い、焼結助剤としてFeBを用いる場合、全体に対するBの添加量として0.08%を下回る量の場合は低密度化するため耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性のいずれかが劣化するおそれがある。全体に対するBの添加量が0.8%を超えるようでは焼結後の変形が大きくなり、目的の形状を維持できなくなる。例えば、図1に示すような軸受け部材1とした場合に内径あるいは外径の寸法が変化し、製品形状を保てないおそれがある。
上述の粒径の原料粉末を用い、焼結助剤としてFePを用いる場合、全体に対するPの添加量として0.2%を下回る量の場合は耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性のいずれかが劣化し、1.2%を超える添加量の場合は耐塩害性と耐摩耗性が低下する。
上述の粒径の原料粉末を用い、焼結助剤としてFeBを用いる場合、全体に対するBの添加量として0.08%を下回る量の場合は低密度化するため耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性のいずれかが劣化するおそれがある。全体に対するBの添加量が0.8%を超えるようでは焼結後の変形が大きくなり、目的の形状を維持できなくなる。例えば、図1に示すような軸受け部材1とした場合に内径あるいは外径の寸法が変化し、製品形状を保てないおそれがある。
上述の粒径の原料粉末を用い、焼結助剤としてFePを用いる場合、全体に対するPの添加量として0.2%を下回る量の場合は耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性のいずれかが劣化し、1.2%を超える添加量の場合は耐塩害性と耐摩耗性が低下する。
原料粉末として粒径(D50)が10μmの粉末は十分製造可能であるが、粒径が10μm以下になると粉末の体積に対し表面積割合が増えて、粉末の酸素量が増加し、焼結性が低下する。そのため、粒径5μm以下の微粉を用いると気孔率2%以下を達成できない可能性がある。微粉の場合、例えば、粒径5〜20μmのものを用いることができ、それ以上の粒径の原料粉末の場合は焼結助剤の添加が必要になる。
ベース粉末はCr量が多く酸化しやすいため、酸素量を抑えるためにSiが必要となる。Si量を1%よりも若干低くすることはできるが、酸素量抑制のために0.5〜0.8%程度は含有することとなる。このため、ベース粉末は1%程度Siを含有することが望ましい。母相2のSi量を3.5%以上にすることはSi源としてCrSi粉末を必要量添加することで調整することが可能となる。
ベース粉末はCr量が多く酸化しやすいため、酸素量を抑えるためにSiが必要となる。Si量を1%よりも若干低くすることはできるが、酸素量抑制のために0.5〜0.8%程度は含有することとなる。このため、ベース粉末は1%程度Siを含有することが望ましい。母相2のSi量を3.5%以上にすることはSi源としてCrSi粉末を必要量添加することで調整することが可能となる。
前記混合粉末をプレス装置の型に投入し、プレス成形して目的の形状、例えば、筒状の圧粉体を得る。
成形する場合、プレス装置による成形の他に熱間静水圧加圧(HIP)、冷間静水圧加圧(CIP)など、種々の方法を採用しても良い。
この圧粉体に対し、例えば、真空雰囲気あるいは窒素雰囲気中において1100〜1280℃の範囲内の所定の温度で0.5〜2時間程度焼結することでFeとCrとMoとSiを含む母相中にCrとFeとMoとCを含む炭化物系の硬質相を分散させた耐熱焼結材からなる例えば図1に示す筒状の軸受け部材1を得ることができる。
この軸受け部材1を構成する耐熱焼結材は、例えば図2に示すようにFeCrMoSiの母相2中に炭化物系の硬質相3を分散させた金属組織を有する。図2は後述する実施例で製造された耐熱焼結材試料の一例について組織の一部を光学顕微鏡により拡大視した写真の模式図である。図2に示すように耐熱焼結材1の金属組織中には焼結時に生成した気孔5が多少(2.0%以下程度)残留していても良い。
成形する場合、プレス装置による成形の他に熱間静水圧加圧(HIP)、冷間静水圧加圧(CIP)など、種々の方法を採用しても良い。
この圧粉体に対し、例えば、真空雰囲気あるいは窒素雰囲気中において1100〜1280℃の範囲内の所定の温度で0.5〜2時間程度焼結することでFeとCrとMoとSiを含む母相中にCrとFeとMoとCを含む炭化物系の硬質相を分散させた耐熱焼結材からなる例えば図1に示す筒状の軸受け部材1を得ることができる。
この軸受け部材1を構成する耐熱焼結材は、例えば図2に示すようにFeCrMoSiの母相2中に炭化物系の硬質相3を分散させた金属組織を有する。図2は後述する実施例で製造された耐熱焼結材試料の一例について組織の一部を光学顕微鏡により拡大視した写真の模式図である。図2に示すように耐熱焼結材1の金属組織中には焼結時に生成した気孔5が多少(2.0%以下程度)残留していても良い。
FeCrMoSi合金粉末とFeB粉末とSiC粉末を混合し、プレス成形してから焼結した場合、FeBは液相となって他の粉末粒子の粒界に濡れ拡がり、気孔を埋める作用を奏する。このため、前記FeCrMoSi合金粉末とSiC粉末の粒界を液相となったFeBで埋めることができる結果、焼結後の気孔率を低減できる。従って高密度の焼結材とすることができる。
FeB粉末を構成するFeとBは、FeB二元系状態図からも明らかなようにFe−4質量%Bの組成で1174℃に共晶点を有するので、焼結温度で共晶化により液相を呈し、この液相が焼結助剤として作用し、焼結密度を向上させる。このため気孔生成が少なく焼結後の密度の高い焼結体、即ち、気孔率の低い緻密な焼結体を得ることができる。気孔率が低いことで焼結体の内部に外部から腐食性の液体や気体が侵入し難くなり、耐酸化性向上に寄与する。
上述の温度で焼結する場合、FeCrMoSi合金粉末の周囲に存在するFeやCr、Mo、Cが相互拡散するので、炭化物系の硬質相3が析出し、これらの硬質相3母相間に分散する組織となる。即ち、Fe−Cr−Mo−Si母相間にCr−Fe−Mo−Cの組成の炭化物系析出物である硬質相3が分散された組織となる。これら硬質相3の分散により好適な耐摩耗性を得ることができる。
上述の温度で焼結する場合、FeCrMoSi合金粉末の周囲に存在するFeやCr、Mo、Cが相互拡散するので、炭化物系の硬質相3が析出し、これらの硬質相3母相間に分散する組織となる。即ち、Fe−Cr−Mo−Si母相間にCr−Fe−Mo−Cの組成の炭化物系析出物である硬質相3が分散された組織となる。これら硬質相3の分散により好適な耐摩耗性を得ることができる。
ベース粉末として用いるFe−Cr−Mo−Si合金粉末は、Siを含むがこのベース粉末に1%を超えるSiを添加すると硬くなりすぎてプレス成形の際に圧縮が困難となるため、ベース粉末に添加するSi量は1.0%以下とすることが好ましい。
1.0%以下のSiを含むベース粉末を用いて耐熱焼結材を製造する場合、焼結後母相2中に3.0〜7.0質量%のSiを含ませるために添加材としてSiC粉末を用いる。上述の温度と圧力条件で焼結することにより、SiC粉末からSiがベース粉末側に拡散するとともにベース粉末を主体として構成される素地に硬質相3が析出する。SiC粉末からSiが素地側に拡散し、ベース粉末が含有していていたSi量に付加するように素地側のSi量が増加するとともに添加材に含まれているC量に応じた量の硬質相3が析出し、図2に示す組織を有する耐熱焼結材が得られる。
1.0%以下のSiを含むベース粉末を用いて耐熱焼結材を製造する場合、焼結後母相2中に3.0〜7.0質量%のSiを含ませるために添加材としてSiC粉末を用いる。上述の温度と圧力条件で焼結することにより、SiC粉末からSiがベース粉末側に拡散するとともにベース粉末を主体として構成される素地に硬質相3が析出する。SiC粉末からSiが素地側に拡散し、ベース粉末が含有していていたSi量に付加するように素地側のSi量が増加するとともに添加材に含まれているC量に応じた量の硬質相3が析出し、図2に示す組織を有する耐熱焼結材が得られる。
FeベースにCrとMoとSiを含有させたFe−Cr−Mo−Siからなる母相2により耐酸化性と耐塩害性を確保し、更に母相2に3.0〜7.0%添加したSiの影響により母相2の強度を高くすることができる。また、添加材のSiCから供給されるC量に応じた量のCr−Fe−Mo−C系の硬質相3が析出し、硬質相3の耐摩耗性と母相2の強度向上効果が相俟って優れた耐摩耗性が得られる。
硬質相3の生成時、硬質相3が母相2から一部のCrを奪うが、母相中にSiを拡散させて母相中に高濃度のSiを3.0〜7.0%含有させて母相の耐塩害性を向上させるとともに母相強度を高くすることができる。
硬質相3の生成時、硬質相3が母相2から一部のCrを奪うが、母相中にSiを拡散させて母相中に高濃度のSiを3.0〜7.0%含有させて母相の耐塩害性を向上させるとともに母相強度を高くすることができる。
なお、本実施形態においては上述の耐熱焼結材を用いてリング状の軸受け部材1を構成したが、本実施形態の耐熱焼結材はターボチャージャーのノズル機構やバルブ機構に設けられる軸部材やロッド部材、軸受け部材、プレート等に広く適用できるのは勿論である。
以上説明の製造方法により得られた耐熱焼結材において、母相、硬質相いずれも十分な量のCrを含むので、良好な耐酸化性と耐塩害性を示し、硬質相は母相より硬い硬質相からなり、Siを多く含む母相により母相の強度も向上しているので、良好な耐酸化性と耐塩害性に加えて良好な耐摩耗性を有する。
従って上述の軸受け部材1はターボチャージャー等の軸受け部に適用して高温の排ガスに晒されながら軸による摺動を受けた場合であっても、耐酸化性に優れ、耐塩害性に優れ、耐摩耗性に優れる。
従って上述の軸受け部材1はターボチャージャー等の軸受け部に適用して高温の排ガスに晒されながら軸による摺動を受けた場合であっても、耐酸化性に優れ、耐塩害性に優れ、耐摩耗性に優れる。
なお、本実施形態の耐熱焼結材はターボチャージャーの軸の構成材として利用できるほか、耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性について高温の腐食ガスに晒される環境に設けられる各種機構部品の構成材として利用することができるのは勿論である。
以下、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
原料粉末として、表1に示すFe−Cr−Mo−Si合金粉末(ベース粉末)とFeB粉末(焼結助剤)とSiC粉末(添加材)を用意し、これらの粉末を以下の表に示す最終成分組成となるように配合し、V型混合機で30分間混合した後、この混合粉末を成形圧力490〜980MPaにてプレス成形して筒状の圧粉体を作製した。
次に、この圧粉体を真空雰囲気中において、1100〜1280℃の温度で0.5〜2.0時間焼結し、筒状の耐熱焼結材を得た。
いずれの耐熱焼結材も以下の各試験毎に好適な形状に成形し各試験に供した。
原料粉末として、表1に示すFe−Cr−Mo−Si合金粉末(ベース粉末)とFeB粉末(焼結助剤)とSiC粉末(添加材)を用意し、これらの粉末を以下の表に示す最終成分組成となるように配合し、V型混合機で30分間混合した後、この混合粉末を成形圧力490〜980MPaにてプレス成形して筒状の圧粉体を作製した。
次に、この圧粉体を真空雰囲気中において、1100〜1280℃の温度で0.5〜2.0時間焼結し、筒状の耐熱焼結材を得た。
いずれの耐熱焼結材も以下の各試験毎に好適な形状に成形し各試験に供した。
また、他の試験例として以下の表1に示す組成になるように、ベース粉末に対しSi源として、SiC、FeSi、CrSiのいずれかの粉末を用い、C源としてC(炭素粉末)を用い、Cr量およびMo量の調節のためにCrSi、FeCr、FeMoの何れかの粉末を使用し、No.1〜No.31の試料を作製した。
また、焼結助剤としてFeBとFePのいずれかの粉末と焼結助剤を略する場合を使い分け、添加材として以下の他の添加材粉末を使い分けて耐熱焼結材試料を製造した。
また、焼結助剤としてFeBとFePのいずれかの粉末と焼結助剤を略する場合を使い分け、添加材として以下の他の添加材粉末を使い分けて耐熱焼結材試料を製造した。
No.1〜31の試料を作製する場合、用いた粉末の平均粒径は、FeCrMoSi合金粉末(D50=100μm)、FeCrSi合金粉末(D50=100μm)、FeCr合金粉末(D50=40μm)、SiC粉末(D50=10μm)、C粉末(D50=20μm)、CrSi粉末(D50=10μm)、FeMo粉末(D50=60μm)を用いた。また、焼結助剤としてFeB粉末(D50=30μm)とFeP粉末(D50=30μm)を用いた。
No.26〜31の試料を作製する場合は、FeCrMoSi合金粉末(D50=8μm)の微粉末を用いた。
No.26〜31の試料を作製する場合は、FeCrMoSi合金粉末(D50=8μm)の微粉末を用いた。
「気孔率」
気孔率はアルキメデス法にて測定した。
「耐酸化性試験」
耐酸化性試験においては、外径:20mm×内径:10mm×高さ:5mmの寸法を有し、以下の表1〜表5に示される組成成分のリング状耐熱焼結材(軸受け部材)を得、試験を行った。
条件は大気中800℃、100時間保持し、重量の変化量と試料の表面積から酸化増量を求めた。酸化増量の判定基準は1mg/cm2以下を○とし、この値を超える場合は×とした。
気孔率はアルキメデス法にて測定した。
「耐酸化性試験」
耐酸化性試験においては、外径:20mm×内径:10mm×高さ:5mmの寸法を有し、以下の表1〜表5に示される組成成分のリング状耐熱焼結材(軸受け部材)を得、試験を行った。
条件は大気中800℃、100時間保持し、重量の変化量と試料の表面積から酸化増量を求めた。酸化増量の判定基準は1mg/cm2以下を○とし、この値を超える場合は×とした。
「耐摩耗性試験」
ロールオンブロック試験を行うために、ブロックの上に円柱のシャフトを載せ90゜往復回転させる試験を行った。測定温度600℃、30分間行い、往復回数を2000回として摩耗量を評価した。
摩耗量測定は、3Dマイクロスコープにより摩耗面の写真を撮影し、摩耗深さを測定した。摩耗試験片の形状は50×10×5mm厚の焼結材からなる直方体形状のブロックである。相手材のシャフトは、SUS316からなる直径8mm、長さ150mmのステンレスロッドであり、前記ブロックに、加重80Nで、このステンレスロッドを押し付けつつ、モーターの回転軸として、往復回転させて試験した。
耐摩耗性試験の判定基準は40μm未満の試料を○、40μm以上の試料を×とした。
ロールオンブロック試験を行うために、ブロックの上に円柱のシャフトを載せ90゜往復回転させる試験を行った。測定温度600℃、30分間行い、往復回数を2000回として摩耗量を評価した。
摩耗量測定は、3Dマイクロスコープにより摩耗面の写真を撮影し、摩耗深さを測定した。摩耗試験片の形状は50×10×5mm厚の焼結材からなる直方体形状のブロックである。相手材のシャフトは、SUS316からなる直径8mm、長さ150mmのステンレスロッドであり、前記ブロックに、加重80Nで、このステンレスロッドを押し付けつつ、モーターの回転軸として、往復回転させて試験した。
耐摩耗性試験の判定基準は40μm未満の試料を○、40μm以上の試料を×とした。
「耐塩害性試験」
耐塩害性については、塩水噴霧試験(JISZ2371に準ずる)により把握した。5%NaCl水溶液の塩水噴霧(35℃、24時間)により外観上の錆の発生面積率を評価し、錆び発生による腐食面積率が1%以下の試料を合格とした。試験片は外径20mm、内径10mm、高さ5mmのリング状試験片である。
○印は錆びによる腐食面積率が1%以下、×印は錆びによる腐食面積率が1%を超えることを確認できたものに相当する。
以上の試験結果を以下の表1に示す。
耐塩害性については、塩水噴霧試験(JISZ2371に準ずる)により把握した。5%NaCl水溶液の塩水噴霧(35℃、24時間)により外観上の錆の発生面積率を評価し、錆び発生による腐食面積率が1%以下の試料を合格とした。試験片は外径20mm、内径10mm、高さ5mmのリング状試験片である。
○印は錆びによる腐食面積率が1%以下、×印は錆びによる腐食面積率が1%を超えることを確認できたものに相当する。
以上の試験結果を以下の表1に示す。
表1に示すトータル組成(全体組成)毎の耐熱焼結材試料No.1〜31について、耐酸化性試験結果(酸化増量)と気孔率の測定結果及びそれらの判定結果と、耐塩害性について錆び面積率の検査結果と、耐摩耗性について摩耗量とその判定結果を示す。
表1に示す結果から、全体組成が質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3%、Si:3〜7%、C:0.5〜2.5%、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有し、母相がFe−Cr−Mo−Si系合金からなり、硬質相がCr−Fe−Mo−C系合金からなり、気孔率が2.0%以下であるNo.1〜3、8、9、18、21〜23、26、27、29〜31の耐熱焼結材であるならば、耐酸化性に優れ、高温耐摩耗性に優れ、耐塩害性に優れることが明らかである。
表1に示す結果から、全体組成が質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3%、Si:3〜7%、C:0.5〜2.5%、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有し、母相がFe−Cr−Mo−Si系合金からなり、硬質相がCr−Fe−Mo−C系合金からなり、気孔率が2.0%以下であるNo.1〜3、8、9、18、21〜23、26、27、29〜31の耐熱焼結材であるならば、耐酸化性に優れ、高温耐摩耗性に優れ、耐塩害性に優れることが明らかである。
No.4、5の試料は焼結助剤としてFeBを用い、焼結時にFeBを液相として圧粉体の隙間を埋め、気孔率を低く抑える場合に望ましいB量の下限より全体B量を少なくした例である。上述の範囲の粒径の原料粉末を用いた場合、焼結助剤としてのFeBの添加量が0.06%と少ない場合、耐酸化性、耐塩害性ともに劣化した。
また、逆に上述の範囲の粒径の原料粉末を用いた場合、焼結助剤としてのFeBの添加量が0.90%と多すぎる場合、耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性には優れたいたが、No.6の試料は焼結後の変形が大きく、No.7の試料は形状維持が困難であった。この結果から、上述の粒径の原料粉末を用い、焼結助剤としてFeBを使用する場合、焼結助剤Bの添加量は0.08〜0.8%の範囲が望ましい。
また、逆に上述の範囲の粒径の原料粉末を用いた場合、焼結助剤としてのFeBの添加量が0.90%と多すぎる場合、耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性には優れたいたが、No.6の試料は焼結後の変形が大きく、No.7の試料は形状維持が困難であった。この結果から、上述の粒径の原料粉末を用い、焼結助剤としてFeBを使用する場合、焼結助剤Bの添加量は0.08〜0.8%の範囲が望ましい。
No.10の試料は全体組成のCr量を望ましい範囲である20〜38%の範囲より少なくし過ぎた試料であるが耐塩害性に劣る結果となり、No.11の試料は全体組成のCr量を望ましい範囲である20〜38%の範囲より多くし過ぎた試料であるが耐塩害性に劣る結果となった。
No.12の試料は全体組成のC量を望ましい範囲である0.5〜2.5%の範囲より少なくした試料であるが耐摩耗性に劣る結果となり、No.13の試料は全体組成のC量を望ましい範囲である0.5〜2.5%の範囲より多くした試料であるが耐塩害性に劣る結果となった。
No.12の試料は全体組成のC量を望ましい範囲である0.5〜2.5%の範囲より少なくした試料であるが耐摩耗性に劣る結果となり、No.13の試料は全体組成のC量を望ましい範囲である0.5〜2.5%の範囲より多くした試料であるが耐塩害性に劣る結果となった。
No.14の試料は全体組成のSi量を望ましい範囲である3.0〜7.0%の範囲より少なくし過ぎた試料であるが耐塩害性に劣る結果となり、No.15の試料は全体組成のSi量を望ましい範囲である3.0〜7.0%の範囲より僅かに少なくした試料であるが耐塩害性に若干劣る結果となった。
No.16の試料は全体組成のSi量を望ましい範囲である3.0〜7.0%の範囲より多くした試料であるが、耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性には優れていたが、焼結品の加工が不可能であった。
No.17の試料はMoを添加していない試料であるが、耐塩害性に劣る結果となり、No.19の試料はMoを望ましい範囲の上限より多くした例であるが、耐塩害性に劣る結果となった。
No.16の試料は全体組成のSi量を望ましい範囲である3.0〜7.0%の範囲より多くした試料であるが、耐酸化性、耐塩害性、耐摩耗性には優れていたが、焼結品の加工が不可能であった。
No.17の試料はMoを添加していない試料であるが、耐塩害性に劣る結果となり、No.19の試料はMoを望ましい範囲の上限より多くした例であるが、耐塩害性に劣る結果となった。
No.20の試料はNo.1の試料と同等組成であるが、焼結温度を60℃下げて低密度になるように焼結した結果、耐熱焼結材が低密度となり気孔率が高くなり、耐塩害性が低下し、耐摩耗性も低下した。
No.21の試料は焼結助剤としてFeBの代わりにFePを用いた試料であるが、耐酸化性に優れ、耐塩害性と耐摩耗性にも優れていた。
No.22の試料は望ましい範囲内でPを少なく含む試料、No.23の試料は望ましい範囲内でPを多く含む試料であるが、いずれも耐酸化性に優れ、耐塩害性と耐摩耗性にも優れていた。
No.24の試料は望ましい範囲よりPを少なくした試料、No.25の試料は望ましい範囲よりPを多くした試料であるが、耐塩害性が低下し、耐摩耗性も低下した。このことから、焼結助剤としてFeB、FePを添加し、上述の粒径の粉末原料を混合して耐熱焼結材を製造する場合、焼結助剤Pの添加量は0.2〜1.2%の範囲が望ましい。
No.26の試料は焼結助剤を使用せず、代わりにFeCrMoSi合金粉末(D50=10μm)の微粉末を用いた例であるが、耐酸化性に優れ、耐塩害性と耐摩耗性にも優れていた。
No.27の試料はNo.26から焼結温度を40℃下げた試料であり、目的の耐熱焼結材を得ることができたが、No.28の試料はさらに焼結温度を40℃下げた試料であり、目的の耐熱焼結材を得ることができなかった。
No.21の試料は焼結助剤としてFeBの代わりにFePを用いた試料であるが、耐酸化性に優れ、耐塩害性と耐摩耗性にも優れていた。
No.22の試料は望ましい範囲内でPを少なく含む試料、No.23の試料は望ましい範囲内でPを多く含む試料であるが、いずれも耐酸化性に優れ、耐塩害性と耐摩耗性にも優れていた。
No.24の試料は望ましい範囲よりPを少なくした試料、No.25の試料は望ましい範囲よりPを多くした試料であるが、耐塩害性が低下し、耐摩耗性も低下した。このことから、焼結助剤としてFeB、FePを添加し、上述の粒径の粉末原料を混合して耐熱焼結材を製造する場合、焼結助剤Pの添加量は0.2〜1.2%の範囲が望ましい。
No.26の試料は焼結助剤を使用せず、代わりにFeCrMoSi合金粉末(D50=10μm)の微粉末を用いた例であるが、耐酸化性に優れ、耐塩害性と耐摩耗性にも優れていた。
No.27の試料はNo.26から焼結温度を40℃下げた試料であり、目的の耐熱焼結材を得ることができたが、No.28の試料はさらに焼結温度を40℃下げた試料であり、目的の耐熱焼結材を得ることができなかった。
No.29の試料は焼結助剤を用いることなく、実施例1の試料とCr、Mo、Si量において類似組成とした微粉末(D50=10μm)を用いて製造した耐熱焼結材、No.30の試料は実施例2の試料とCr、Mo、Si量において類似組成の微粉末(D50=10μm)を用いて製造した耐熱焼結材、No.31の試料は、実施例3の試料とCr、Mo、Si量において類似組成の微粉末(D50=10μm)を用いて製造した耐熱焼結材である。
これらの試料の結果から、焼結助剤を省略しても混合粉末を微細化することで目的の耐熱焼結材を得ることができるとわかった。
また、No.29の試料について、母相と硬質相のEDX(エネルギー分散型蛍光X線分析装置)分析を行った。その結果、母相が質量%で、Cr:20.3%、Mo:1.3%、Si:3.9%、残部Feの組成を有し、硬質相が質量%で、Cr:62.0%、Mo:3.5%、C:6.1%、残部Feの組成を有していた。
この分析結果から、母相はFe−Cr−Mo−Si相であり、硬質相はCrFeMoC相であることが明らかになった。なお、他の試料についても同様にEDX分析により母相はFe−Cr−Mo−Si相であり、硬質相はCrFeMoC相であることを確認できた。
これらの試料の結果から、焼結助剤を省略しても混合粉末を微細化することで目的の耐熱焼結材を得ることができるとわかった。
また、No.29の試料について、母相と硬質相のEDX(エネルギー分散型蛍光X線分析装置)分析を行った。その結果、母相が質量%で、Cr:20.3%、Mo:1.3%、Si:3.9%、残部Feの組成を有し、硬質相が質量%で、Cr:62.0%、Mo:3.5%、C:6.1%、残部Feの組成を有していた。
この分析結果から、母相はFe−Cr−Mo−Si相であり、硬質相はCrFeMoC相であることが明らかになった。なお、他の試料についても同様にEDX分析により母相はFe−Cr−Mo−Si相であり、硬質相はCrFeMoC相であることを確認できた。
図3は表1に示すNo.2の試料の表面組織拡大写真である。この組織写真に示すように耐熱焼結材試料は母相(Fe−Cr−Mo−Si相)中に不定形の硬質相(Cr−Fe−Mo−C相)が分散された組織を呈した。また、組織の中に黒丸で示す微細な気孔が複数分散されていた。
図4はNo.1〜20の試料について全体Cr量と母相Cr量の関係を測定した結果を示すグラフである。
母相Cr量については耐酸化性と耐塩害性を満たすためには母相中に28%以上のCrが必要とされるが、SiやMoも耐酸化性と耐塩害性に寄与するため、母相中に15%以上のCrを必要とする。母相Cr量が30%を超えるとSi添加の影響もありσ相を生成して脆くなる傾向となるので、母相Cr量は15〜35%の範囲が望ましい範囲となる。このことを考慮すると図4の関係から15〜35%の母相Cr量を得るためには、全体Cr量を20〜38%の範囲に調整することが好ましいことがわかる。
母相Cr量については耐酸化性と耐塩害性を満たすためには母相中に28%以上のCrが必要とされるが、SiやMoも耐酸化性と耐塩害性に寄与するため、母相中に15%以上のCrを必要とする。母相Cr量が30%を超えるとSi添加の影響もありσ相を生成して脆くなる傾向となるので、母相Cr量は15〜35%の範囲が望ましい範囲となる。このことを考慮すると図4の関係から15〜35%の母相Cr量を得るためには、全体Cr量を20〜38%の範囲に調整することが好ましいことがわかる。
1…軸受け部材(耐熱焼結材)、2…母相(Fe−Cr−Mo−Si相)、3…硬質相(Cr−Fe−Mo−C相)、4…空孔(気孔)。
Claims (6)
- 母相中に硬質相が分散された組織を有し、全体組成が質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3%、Si:3〜7%、C:0.5〜2.5%、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有し、前記母相がFe−Cr−Mo−Siからなり、前記硬質相がCr−Fe−Mo−Cからなり、気孔率が2.0%以下であることを特徴とする耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れた耐熱焼結材。
- 全体組成において前記Cr、Mo、Si、Cに加え、B:0.08〜0.8%あるいはP:0.2〜1.2%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物であることを特徴とする請求項1に記載の耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れた耐熱焼結材。
- 母相がフェライト生地からなり、該フェライト生地中にCr−Fe−Mo−Cからなる硬質粒子が10〜40体積%分散されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れた耐熱焼結材。
- FeとCrとSiを少なくとも含み、必要に応じ更にMoを含むベース粉末に対し、SiとCを少なくとも含み、必要に応じて更にFeとCrとMoの少なくとも1つを含む添加材粉末を、
質量%でCr:20〜38%、Mo:0.5〜3%、Si:3〜7%、C:0.5〜2.5%、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成となるように混合して混合粉末を得る工程と、この混合粉末を加圧して圧粉体を作製する工程と、前記圧粉体を1100〜1280℃に加熱してFeとCrとMoとSiを含む母相中にCrとFeとMoとCを含む硬質相が分散された組織を有し、気孔率2.0%以下の焼結体を形成する工程を備えることを特徴とする耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れた耐熱焼結材の製造方法。 - 前記混合粉末にFeB粉末を全体組成に対しB:0.08〜0.8%となるように、あるいは、FeP粉末を全体組成に対しP:0.2〜1.2%となるように混合することを特徴とする請求項4に記載の耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れた耐熱焼結材の製造方法。
- 前記焼結体を形成する工程により、前記母相中に前記硬質相を10〜40体積%分散させることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れた耐熱焼結材の製造方法。
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