JP2018171308A - 人工歯の造形データ生成方法、人工歯の造形データ生成プログラム、人工歯の製造方法、及び人工歯の製造プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度に造形された人工歯を得る。
【解決手段】造形設計システムでは、取得した印象情報から形成する人工歯の印象データを生成すると共に(ステップ102)、造形に用いる材料及び焼成条件に基づいて収縮量を予測して(ステップ104)、予測結果に基づいて印象データを補正することで、造形に用いる三次元の造形データを生成する(ステップ106)。この造形データに基づいて造形、焼成を行う(ステップ108、110)。これにより、印象情報により定まる人工歯を高精度に製造できる。
【選択図】図5
【解決手段】造形設計システムでは、取得した印象情報から形成する人工歯の印象データを生成すると共に(ステップ102)、造形に用いる材料及び焼成条件に基づいて収縮量を予測して(ステップ104)、予測結果に基づいて印象データを補正することで、造形に用いる三次元の造形データを生成する(ステップ106)。この造形データに基づいて造形、焼成を行う(ステップ108、110)。これにより、印象情報により定まる人工歯を高精度に製造できる。
【選択図】図5
Description
本発明は、人工歯の造形データ生成方法、人工歯の造形データ生成プログラム、人工歯の製造方法、及び人工歯の製造プログラムに関する。
従来、歯科治療の際に口腔内に装着される修復物や補綴物(インレー、部分被覆冠、全部被覆冠、ブリッジ、部分床義歯、全部床義歯、インプラント上部構造など)及びそれらに用いられる人工歯などは、そのほとんどが手作業により製作されてきた。
近年、CAD(Computer Aided Design)/CAM(Computer Aided Manufacturing)システムを利用した人工歯や義歯床の製造が提案されている。
近年、CAD(Computer Aided Design)/CAM(Computer Aided Manufacturing)システムを利用した人工歯や義歯床の製造が提案されている。
例えば、特許文献1では、CAD/CAMによる生成情報に基づき、3次元プリンターを使用して、光硬化性粘性混合物を含む組成物による層を積み重ねて、義歯や義歯床を製造する提案がなされている。また、特許文献1では、従来の歯科用組成物は、その遅い反応性及びパテ状のため、3D印刷法に適用不可能であることから、低粘度、適切な硬化速度、最小限の収縮率及び優れた機械的特性を有し、3D印刷法を使用する義歯床及び人工歯の構築に好適であるように配合された、単純で容易に光硬化可能な液体樹脂組成物を提案している。
また、特許文献2では、オートクレープなどにより高温にさらしても形状が変化せずに、3次元生体模型、インプラント又は人工骨などの3次元構造体を得ることができ、3次元構造体をラピッドプロトタイプ法により製造することに適した像形成用組成物を提案している。
一方、人工歯や人工歯を有床義歯として用いた義歯床などにおいては、口腔内に装着されることで大きな荷重が作用する。3Dプリンターにおいて造形に用いられる樹脂材料としては、光硬化型レジンが一般的であるが、光硬化型レジンは、人工歯や有床義歯として口腔内に用いるのにより適した材料・プロセスが求められている。
ここから、人工歯を造形するための樹脂材料の変更、造形した人工歯を焼結する焼結プロセスの実施等により、人工歯の仕上がりの改善が試みられている。
ここから、人工歯を造形するための樹脂材料の変更、造形した人工歯を焼結する焼結プロセスの実施等により、人工歯の仕上がりの改善が試みられている。
例えば、特許文献3では、生体硬組織充填材として、生体における補綴部位の形状を計測して得られた計測値に対して、所定の値で調整した形状データを形成し、形成した形状データに基づいて補綴用型を形成した後、セラミック粉末と硬化性樹脂の混合材を補綴用型に充填・硬化後に焼成した焼成体を用いるように提案している。また、特許文献3では、焼成を行うことで混合樹脂に収縮変形が生じることから、形状データを調整する値として、収縮率の逆数倍を用いるように提案している。
しかしながら、人工歯や有床義歯は、口腔内に装着されるため、僅かな寸法の相違や形状の相違が敏感に感じとられて、装着者に違和感や不快感を生じさせる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、人工歯を高精度に製造できる人工歯の造形データ生成方法、人工歯の造形データ生成プログラム、人工歯の製造方法、及び人工歯の製造プログラムの提供を目的とする。
上記課題を解決するための具体的態様は、以下の通りである。
<1> 形成する人工歯の三次元の印象データを生成する生成ステップと、三次元の造形データに基づき三次元造形装置により造形した造形物を所定の焼成条件で焼成装置により焼成した際の収縮量を、予め定めた予測情報を用いて予測する予測ステップと、予測結果に基づいて焼成後の造形物の寸法が前記形成する人工歯の寸法と同様になるように前記人工歯の印象データを補正して、前記三次元の造形データを生成する補正ステップと、を含む人工歯の造形データ生成方法。
<1> 形成する人工歯の三次元の印象データを生成する生成ステップと、三次元の造形データに基づき三次元造形装置により造形した造形物を所定の焼成条件で焼成装置により焼成した際の収縮量を、予め定めた予測情報を用いて予測する予測ステップと、予測結果に基づいて焼成後の造形物の寸法が前記形成する人工歯の寸法と同様になるように前記人工歯の印象データを補正して、前記三次元の造形データを生成する補正ステップと、を含む人工歯の造形データ生成方法。
<2> 前記予測情報には、前記三次元造形装置において造形に用いる材料、及び前記焼成装置における焼成時間及び焼成温度の焼成条件を含む<1>の人工歯の造形データ生成方法。
<3> 前記予測情報には、前記形成する人工歯の造形に用いた前記三次元の造形データ、及び該造形物の焼成後の三次元の焼結データが含まれる<1>又は<2>の人工歯の造形データ生成方法。
<4> 前記焼成装置により焼成された前記造形物から前記三次元の焼結データを取得する取得ステップと、前記形成する人工歯の印象データ、該形成する人工歯の印象データに対する前記予測結果、生成された前記三次元の造形データ、及び取得された前記三次元の焼結データに基づいて前記予測情報を更新する更新ステップと、を更に含む<1>から<3>の何れかに記載の人工歯の造形データ生成方法。
<5> 前記形成する人工歯の前記印象データは、人工歯の根元側が切除されて有床義歯にされる人工歯の印象データである<1>から<4>の何れかに記載の人工歯の造形データ生成方法。
<6> コンピュータに、<1>から<6>の何れかに記載の人工歯の造形データ生成方法の各ステップを実行させるための人工歯の造形データ生成プログラム。
<3> 前記予測情報には、前記形成する人工歯の造形に用いた前記三次元の造形データ、及び該造形物の焼成後の三次元の焼結データが含まれる<1>又は<2>の人工歯の造形データ生成方法。
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<5> 前記形成する人工歯の前記印象データは、人工歯の根元側が切除されて有床義歯にされる人工歯の印象データである<1>から<4>の何れかに記載の人工歯の造形データ生成方法。
<6> コンピュータに、<1>から<6>の何れかに記載の人工歯の造形データ生成方法の各ステップを実行させるための人工歯の造形データ生成プログラム。
<7> 形成する人工歯の寸法を含む印象情報を受付ける受付ステップと、前記印象情報から前記形成する人工歯の三次元の印象データを生成する生成ステップと、三次元の造形データに基づき三次元造形装置により造形した造形物を所定の焼成条件で焼成装置により焼成した際の収縮量を、予め定めた予測情報を用いて予測する予測ステップと、予測結果に基づいて焼成後の造形物の寸法が前記形成する人工歯の寸法と同様になるように前記人工歯の印象データを補正して、前記三次元の造形データを生成する補正ステップと、前記補正ステップにより生成された前記三次元の造形データに基づき、前記三次元造形装置により造形物を生成する造形ステップと、前記造形物を前記焼成装置により焼成して前記人工歯を形成する焼成ステップと、を含む人工歯の製造方法。
<8> 前記焼成ステップにより焼成された焼成後の造形物から三次元の焼結データを取得するステップと、前記三次元の焼結データと、前記形成する人工歯の前記印象データとを比較して、焼成された造形物を評価する評価ステップと、を含む<7>に記載の人工歯の製造方法。
<9> 前記評価ステップの評価結果に基づいて、前記予測情報を更新する更新ステップを含む<8>に記載の人工歯の製造方法。
<10> コンピュータに、<7>から<9>の何れかに記載の人工歯の製造方法の各ステップを実行させるための人工歯の製造プログラム。
<9> 前記評価ステップの評価結果に基づいて、前記予測情報を更新する更新ステップを含む<8>に記載の人工歯の製造方法。
<10> コンピュータに、<7>から<9>の何れかに記載の人工歯の製造方法の各ステップを実行させるための人工歯の製造プログラム。
以上説明したように本発明によれば、人工歯を高精度に製造できる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図2には、本実施の形態に係る人工歯(有床義歯)の製造工程の概略が示されており、図3には、人工歯が用いられる義歯床の一例が示されている。
図2には、本実施の形態に係る人工歯(有床義歯)の製造工程の概略が示されており、図3には、人工歯が用いられる義歯床の一例が示されている。
図2に示すように、人工歯の製造工程は、受付部としての印象取得工程80、設計部としての造形設計工程82、造形部としての造形工程84、硬化部としての硬化工程86、焼成部としての焼成工程88を含む。人工歯は、印象取得工程80、造形設計工程82、造形工程84、硬化工程86、焼成工程88を経て生成されて、仕上げ工程90において仕上げられる。なお、硬化工程86は、造形工程84に含まれていても良い。
本実施の形態の造形工程84では、ラピッドプロトタイプ法を応用して人工歯の立体像(三次元モデル)を作成する。造形工程84における造形手法としては、結合剤噴射法、指向性エネルギー体積法、材料抽出法、材料噴射法、粉末床溶融結合法、シート積層法、液槽光重合法のほか、積層造形法、光造形法、粉末造形法、熱溶解積層法、及びインクジェット法等、何れを適用しても良い。本実施の形態では、人工歯を製造する樹脂の材料として光硬化型レジン(光硬化型セラミックコンポジットレジン。以下、光硬化型セラミックレジンともいう)を用いており、造形工程84には、光造形法が適用された付加製造技術、所謂三次元造形装置としての3Dプリンター(3D印刷装置)が用いられる。
印象取得工程80は、製造する人工歯の寸法に関する印象情報を取得する(受付ける)。また、印象取得工程80においては、人工歯の造形に用いる材料(光硬化型セラミックレジンの成分)が指定されても良く、印象情報には、人工歯の製造に用いる材料(材料の成分を含む)を含むことが好ましい。さらに、印象情報には、焼成工程88において造形物を焼成する際の焼成条件が含まれることが好ましく、印象取得工程80においては、焼成条件が取得されても良い。
人工歯の寸法には、長さ、幅及び厚さが含まれ、また、人工歯の寸法には、形状が含まれる。また、人工歯の情報には、口腔内における位置が含まれる。なお、個々の人工歯において、長さは、上下方向(Z軸方向)の長さであり、幅は、X軸方向の長さであり、厚さは、Y軸方向の長さとしても良い。
造形設計工程82は、印象情報に基づいた人工歯の三次元データである印象データを生成する。また、造形設計工程82では、生成した印象データに基づいて、後述する予測情報を用いて焼成時の収縮量を予測し、造形工程84において用いる三次元データである造形データを生成する。また、造形設計工程82においては、人工歯の造形に用いる材料(光硬化型セラミックレジンの成分)と共に、焼成工程88において適用される焼成条件が設定される。
造形工程84は、設定された人工歯の材料を用いて、人工歯の造形を行う。また、造形工程84では、造形設計工程82において作成された造形データに基づいて造形を行う。硬化工程86では、光硬化型セラミックレジンを用いた人工歯の造形物を更に光硬化させる。
焼成工程88では、硬化された人工歯の造形物を造形設計工程82において設定された焼成条件に基づいて焼成することで、人工歯の造形物から有機成分等を除去した焼結物を生成する。この後、仕上げ工程90では、焼結物に対してカラーリング等の各種の仕上げ処理を施すことで、製品とする人工歯に仕上げる。また、人工歯を有床義歯として仕上げる場合は、仕上げ工程90において有床義歯の組み付けが行われる。
図3に示すように、人工歯10が用いられる有床義歯12には、義歯床14が含まれる。義歯床14は、人工歯10が固定される部位である床部16を有する。床部16には、複数のソケット部18が形成されている。義歯床14は、口腔内の上顎側又は下顎側に装着される。本実施の形態の義歯床14では、床部16が湾曲されており、口腔内に装着される際に、床部16の湾曲の内側寄りが口腔内奥側の舌側にされ、湾曲の外側が口腔内外側の唇側にされる。
複数のソケット部18のうち少なくとも2つは隣接されている。本実施の形態の義歯床14では、全てのソケット部18が湾曲した床部16に列状に配置されており、複数のソケット部18が列の並び方向に隣接されている。
有床義歯12として用いられる人工歯10は、根元部分が除かれる所謂ティースカットが施された状態で造形される。ソケット部18の各々の形状は、底浅の孔状にされており、ティースカットされた状態にされて製造された人工歯10の根元の形状に合わせられている。ソケット部18の各々には、ティースカットされた状態で製造された人工歯10が嵌め込まれて接着剤によって固定される。
一方、図2に示すように、本実施の形態に係る人工歯の製造工程においては、評価工程92が設けられている。評価工程92では、形成する人工歯10と同様の寸法の焼結物が得られたか否かを評価する。この際、評価工程92では、焼結物の三次元データとしての焼結データを取得すると共に、造形設計工程82から形成する人工歯10の印象データを取得し、印象データと造形データとを比較することで、焼結物を評価する。評価工程92において、形成する人工歯10と同様の寸法と評価された焼結物が仕上げ工程90において人工歯10(又は有床義歯12)として仕上げられる。
図4には、形成する人工歯10、造形された人工歯10の造形物(造形データにより表される造形物)10A、及び造形物10Aを焼成した焼結物(焼結データにより表される焼結物)10Bの概略が斜視図にて示されている。なお、図4には、ティースカットされた人工歯10、及び人工歯10の製造過程における造形物10A及び焼結物10Bが示されている。また、図4では、人工歯10の根元側(義歯床14側)をZ軸の正側にして、X、Y、Z軸を示している。
本実施の形態の製造工程においては、光硬化型セラミックレジンを用いて人工歯10の造形物10Aを生成し、生成した造形物10Aを焼成して焼結物10Bを形成する。このため、造形物10Aと造形物10Aを焼成して得られる焼結物10Bとの間には、寸法等に相違が生じ、造形物10Aに対して焼結物10Bが収縮している。
焼結物10Bの収縮には、造形物の材料(光硬化型セラミックレジンの成分)、焼成条件等が影響する。焼成工程88においては、焼成条件として焼成時間や焼成時間における温度変化などの温度履歴が定められる。また、焼結物10Bの収縮には、造形物10Aを造形する際の環境温度、環境湿度等が影響することも考えられる。
ここから、予測情報としては、造形物の造形に用いる樹脂の材質(光硬化型セラミックレジンの樹脂成分及び樹脂成分ごとの成分割合)、造形環境(例えば、造形工程84における温度及び湿度等)、及び焼成条件(例えば、焼成時間、焼成温度及び焼成温度の時間変化など)と共に、造形データ及び焼結データが関連付けられた情報が用いられる。
本実施の形態の造形設計工程82においては、造形物10Aから焼結物10Bを生成する際の収縮量(収縮率でも良い)を予測し、予測した収縮量に応じて、印象データを補正した造形データ(造形物10A)を生成することで、寸法等が形成する人工歯10と同様になる焼結物10Bが得られるようにしている。また、造形設計工程82では、評価工程92により取得された焼結データを用いて、予測情報の更新を行う。なお、評価工程92において、形成する人工歯10と焼結物との寸法等に相違があると評価された場合には、更新された予測情報に基づいて印象データを再補正して造形データを再生成して、再生成した造形データに基づいた焼結物の作り直しが行われる。
図1には、本実施の形態に係る造形設計システム20の概略構成がブロック図にて示されている。本実施の形態では、造形設計システム20が造形設計工程82における処理機能を担う。また、造形設計システム20は、印象取得工程80及び評価工程92の少なくとも一方における処理機能を担っても良く、更に、造形設計システム20は、造形工程84における処理機能を担っても良い。
本実施の形態では、造形設計システム20にCAD(Computer aided design)システムが用いられており、CADシステムにより造形設計工程82における処理機能を担っている。また、本実施の形態の造形設計システム20は、一例として印象取得工程80、造形工程84及び評価工程92における処理機構を担っており、人工歯10の製造システムとしても機能できるようになっている。
造形設計システム20は、演算処理部22、主記憶部24、入力部26、出力部28、補助記憶部30、及びインターフェイス部32を含んでおり、演算処理部22、主記憶部24、入力部26、出力部28、補助記憶部30、及びインターフェイス部32がバス34を介して相互に接続されたコンピュータによって構成されている。
主記憶部24には、演算処理部22のオペレーションプログラム(OS)等が記憶されており、演算処理部22が主記憶部24からオペレーションプログラムを読み出して実行することで、造形設計システム20が動作する。また、入力部26には、キーボード、マウス、タブレット等の入力デバイスが設けられており、出力部28には、ディスプレイ及びプリンター等の出力デバイスが設けられている。
一方、造形設計システム20のインターフェイス部32には、印象取得工程80及び評価工程92に読取部として用いられる三次元読取装置としての三次元スキャナー(以下、3Dスキャナーという)36、造形工程84に用いられる三次元造形装置としての三次元プリンター(以下3Dプリンターという)38、及び焼成工程88に用いられる焼成装置40が接続されている。また、本実施の形態では、造形工程84における造形時の温度及び湿度などの環境条件を検出する環境センサー42を設けており、環境センサー42が3Dプリンター38と共に造形設計システム20に接続されている。3Dスキャナー36、3Dプリンター38、焼成装置40及び環境センサー42は、LAN(Local Area Network)又はインターネットなどの公衆通信回線網を介して相互にデータ(情報)の送受信可能にされて造形設計システム20に接続されている。これにより、3Dスキャナー36、3Dプリンター38、焼成装置40、及び造形設計システム20が互いに異なる場所(例えば遠隔地)に設けられていても、造形設計システム20により3Dスキャナー36、3Dプリンター38、及び焼成装置40が制御可能にされている。
造形設計システム20の補助記憶部30は、例えば、ハードディスク装置等の情報の書き換えが可能な不揮発性の記憶媒体が用いられている。補助記憶部30には、例えば、市販のCADソフトウェア(3DCADソフトウェア)などの造形設計プログラム44がインストールされている。また、補助記憶部30には、印象取得プログラム46、造形プログラム48、焼成プログラム50、及び評価プログラム52等が記憶されている。さらに、補助記憶部30には、予測情報のデータベース54が形成されていると共に、予測プログラム56及び学習プログラム58が記憶されている。
演算処理部22が、補助記憶部30から造形設計プログラム44、印象取得プログラム46、造形プログラム48、焼成プログラム50、評価プログラム52、予測プログラム56及び学習プログラム58を読み出して実行することで、造形設計システム20は、造形設計部(造形設計工程82)、印象取得部(印象取得工程80)、造形部(造形工程84)、焼成部(焼成工程88)、評価部(評価工程92)、予測部(造形設計工程82)及び学習部(造形設計工程82)としての処理機能を実行する。
予測情報のデータベース54には、造形物の材料(光硬化型セラミックレジンとして用いる樹脂の含有物及び含有物ごとの含有率が特定される情報、樹脂メーカーの商品名でも良い)、造形環境(例えば、造形工程84における温度及び湿度等)、及び焼成条件(例えば、焼成時間、焼成温度、及び焼成温度の時間変化など、総称して温度履歴ともいう)が関連付けられて記憶されている。また、データベース54には、造形物の材料(光硬化型セラミックレジンの成分)、造形環境(例えば、造形工程84における温度及び湿度等)、及び焼成条件(例えば、温度履歴など)の組み合わせに応じた焼結物の収縮量(及び収縮率)が記憶されている。これらの予測情報とは、予め設定された初期値(デフォルト値)が記憶されても良く、また、人工歯10を製造することにより順次蓄積されていても良い。
また、データベース54に記憶される予測情報には、平均的な人工歯10又は一般的な人工歯10を示すモデルデータ、平均データ、又はリファレンスデータが記憶されていても良い。
さらに、データベース54に蓄積される予測情報には、焼成前の造形物の三次元データ(造形データ)、造形物が焼成された焼結物の三次元データ(焼成後の三次元データ、焼結データ)が記憶される。造形データ及び焼結データには、歯の種類ごとに対応する寸法等(長さ、厚さ、幅、形状、及び歯の位置等)が含まれる。また、データベース54に蓄積される予測情報には、造形データ及び焼結データから得られる造形物と焼結物との差分、焼結物の収縮量及び焼結物の収縮率が含まれる。
また、データベース54には、人工歯10を製造するごとに、形成する人工歯10の印象情報から得られる人工歯10の三次元データである印象データが蓄積される。
また、データベース54には、人工歯10を製造するごとに、形成する人工歯10の印象情報から得られる人工歯10の三次元データである印象データが蓄積される。
造形設計システム20では、データベース54に各種の予測情報を格納し、格納した予測情報を用いることで、形成する人工歯10に高精度にあわせた焼結物を製造できる。
次に、図5を参照しながら、本実施の造形設計システム20(造形システム)を具体的に説明する。図5には、造形設計システム20における人工歯10の製造処理が流れ図にて示されている。
人工歯10の製造では、最初のステップ100において、形成する人工歯10の印象情報を取得する。印象情報の取得には、例えば、形成する人工歯10のサンプル(例えば実際の歯)がある場合には、サンプルを3Dスキャナー36に装着して読み取る。これにより、サンプルの三次元画像が得られる。また、人工歯10の製造に用いる材料の指定がある場合、材料に関する情報(樹脂の含有成分及び含有成分ごとの割合、樹脂メーカーの商品名であっても良い)を受け付ける。また、人工歯10の製造する際の焼成温度及び焼成時間等の焼成条件の指定があれば、焼成条件の指定を受ける。
なお、サンプルの三次元画像などの印象情報は、ネットワークを介して入力される印象情報を造形設計システム20が受け付けても良い。また、サンプルの三次元画像に変えて、三次元の印象データが入力される場合、三次元の印象データを印象情報として受け付けても良い。
次のステップ102では、取得した印象情報に基づいて形成する人工歯10の三次元データとしての印象データを生成する。印象データの生成には、市販の3DCADソフトウェア等が用いられ、印象データは、印象情報(サンプルの三次元画像等)から作成することができる。また、有床義歯12として用いる人工歯10を製造する場合には、ティースカットされた形状の印象データが作成される。
印象データを作成すると、ステップ104では、造形物を焼成して焼結物を作成した際に焼結物に生じる収縮量を予測する。この際、印象情報として樹脂の材質及び焼成条件が指定されている場合、指定された樹脂の材料及び焼成条件に基づいて予測情報から収縮量を読み込む。また、樹脂の材質及び焼成条件の少なくとも一方が指定されていない場合、指定されていない条件(樹脂の材質及び焼成条件の少なくとも一方)を、造形設計システム20に接続されている3Dプリンター38及び焼成装置40に合せて設定する。
また、収縮量を予測する際には、環境センサー42によって造形に用いる3Dプリンター38の設置環境の温度及び湿度(環境温度及び環境湿度)を検出し、環境温度及び環境湿度を含めて収縮量を予測することがより好ましい。
この後、ステップ106では、予測した収縮量に基づいて印象データを補正することで、造形物を造形する三次元データとしての造形データを生成する。予測した収縮量(収縮率)に基づいて印象データを補正する場合、印象データをZ軸方向に拡大し、拡大した印象データを3Dプリンター38の解像度に合せてZ軸に沿って分割する。この後、分割した各々のデータ(平面形状を示すデータ)をX−Y軸平面に沿って拡大する。これにより、印象データを容易に且つ高精度に補正して、造形データを生成することができる。
このようにして造形データを作成すると、ステップ108へ移行して、造形処理を行う。造形処理は、3Dプリンター38を用いて、設定された材質の樹脂を造形データに基づいて層状に積み重ねる。これにより、造形データに基づいて造形した造形物10Aが得られる。なお、造形設計システム20は、造形時の3Dプリンター38の設置環境の環境条件(環境温度及び環境湿度)を環境センサー42により検出し、検出した環境条件を、データベース54に格納して予測情報に含める。
ステップ110では、造形されてさらに硬化された造形物10Aに対して、焼成処理が行われる。焼成処理は、焼成装置40を用いて、設定された焼成時間及び焼成温度に基づいて造形物10Aを焼成する。これにより、焼結物10Bが得られる。なお、造形設計システム20は、焼成された焼結物10Bに対する温度履歴を取得して、予測情報としてデータベース54に格納する。
この後、ステップ112では、焼成することで得られる焼結物10Bを3Dスキャナー36に装着して読み取る。これにより得られる焼結物10Bの三次元画像から焼結物10Bの三次元データである焼結データが得られる。
ステップ114、ステップ116では、焼結データと印象データを比較することで、人工歯10に対する焼結物10Bを評価する。この際、焼結データにより示される焼結物10Bの寸法が、人工歯10の寸法等(印象情報に含まれる寸法及び形状、寸法は、長さ、厚さ、幅を含む)と比較されて、焼結物10Bの寸法等が人工歯10の寸法等と一致するか又は一致するとみなせる場合(人工歯10に対して焼結物10Bの寸法等が所定の誤差範囲内である場合)、良好と評価されてステップ116において肯定判定される。なお、形状は、三次元データにて示される。
ステップ116において肯定判定されると、ステップ118に移行して、焼結データを元の印象データに関連付けてデータベース54に格納する。
これに対して、焼結物10Bの寸法が人工歯10の寸法と一致するとみなせない場合(人工歯10に対して焼結物10Bの寸法が所定の誤差範囲を超えている場合)、不良と評価されてステップ116において否定判定される。
ステップ116において否定判定されるとステップ120へ移行する。このステップ120では、造形データに対する焼結データの差分(差分、収縮量及び収縮率)が算出されて、造形データが算出結果と共に、造形データ、樹脂の材質、造形の環境情報、焼成温度、焼成時間、焼成履歴等に関連付けられてデータベース54に格納される。これと共に、ステップ120では、予測情報の更新が行われる。
この後、ステップ104で移行して、更新された予測情報に基づいて元の印象データに対する補正が行われて、人工歯10の作り直しが行われる。また、良好と評価される焼結物10Bが作成されると、作成された焼結物10Bが人工歯10として仕上げられて、有床義歯12が作成される。
このように、造形設計システム20では、形成する人工歯10の印象データを生成すると共に、造形物10Aを所定の焼成条件で焼成した際の収縮量を予測して、予測結果に基づいて造形データを生成する。このために、高精度に人工歯10に合う焼結物10Bを形成することができて、形成する人工歯10を高精度に製造できる。
また、予測に用いる予測情報には、造形に用いる材料である樹脂の材質、及び焼成条件として適用する焼成時間及び焼成温度を含むので、焼結物10Bの収縮量を高精度に予測できる。なお、予測情報には、造形時の環境温度及び環境湿度等の環境条件を含ませることが好ましく、これにより、例えば、造形物中の含水量等が変化して、焼成後の収縮量が変化しても、収縮量を高精度に予測できる。
さらに、予測情報には、形成する人工歯10の印象データ、造形物10Aの造形データ及び焼結物10Bの造形データを含むことが好ましく、これにより、同様の人工歯10の製造が要求(依頼)された場合に、依頼された人工歯10を高精度に製造できる。
造形設計システム20では、焼結物10Bから焼結データを取得して、取得した焼結データに基づいて予測情報を更新(学習)するので、製造する人工歯10の数が増加するにしたがって、より高精度に収縮量を予測できて、人工歯10を高精度に製造できる。
また、造形設計システム20は、根元側が除去(ティースカット)された人工歯10の印象データを生成することで、仕上げ工程90において、人工歯10を有床義歯12として用いる際の義歯床14への組み付けを容易にできる。
さらに、仕上げ工程90においては、作業者が手作業で焼結物10Bを人工歯10として仕上げて、義歯床14への取り付けを行う。このため、焼結物10Bの寸法が形成する人工歯10の寸法と異なると、作業者が手作業で切削作業や研磨作業等を行う必要がある。これに対して、本実施の形態では、焼結データと印象データを比較して、焼結物10Bを評価するので、仕上げ工程90における作業が極めて容易になる。
なお、本実施の形態に造形設計システム20は、印象取得工程80、造形工程84、焼成工程88、及び評価工程92に対する処理機能を合わせもっているが、これに限るものではない。印象取得工程80、造形工程84、焼成工程88、及び評価工程92には、造形設計システム20とは別に制御のためのコンピュータを設けても良い。この場合、印象取得工程80、造形工程84、焼成工程88、及び評価工程92の各々に設けたコンピュータを、LANや公衆通信回線網等を介してデータの送受信が可能にされて造形設計システム20に接続されることが好ましい。これにより、形成する人工歯10の依頼の受け付けから形成する人工歯10となる焼結物10Bの製造までを容易に且つ高精度に行うことができる。
以下、本発明の一実施例を詳細に説明する。本実施例は、人工歯の製造に本発明を適用したものであり、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例では、以下の材料及び機器を使用して、人工歯を製造した。
・材料:3Dプリンター用セラミックレジン(Tethon3D社製、成分:ポーセリン粉末、メタクリレートモノマー、メタクリレートオリゴマー、開始剤)
・CADソフトウェア:Geomagic Design X(3Dシステムズ社)
・3Dプリンター:卓上型3DプリンターForm1+(Formlabs社製)
・3Dプリンターソフトウェア:Preform V2.10.2(Formlabs社製)
・3Dスキャナー:CaraDS360 Scan3.2(HereausKulzer社製)
・UV硬化装置:HiLitePower(HereausKulzer社製)
・3D解析ソフトウェア:Netfabb for Autodesk(Autodesk社製)
・電気炉:FO100(ヤマト科学社製)
・材料:3Dプリンター用セラミックレジン(Tethon3D社製、成分:ポーセリン粉末、メタクリレートモノマー、メタクリレートオリゴマー、開始剤)
・CADソフトウェア:Geomagic Design X(3Dシステムズ社)
・3Dプリンター:卓上型3DプリンターForm1+(Formlabs社製)
・3Dプリンターソフトウェア:Preform V2.10.2(Formlabs社製)
・3Dスキャナー:CaraDS360 Scan3.2(HereausKulzer社製)
・UV硬化装置:HiLitePower(HereausKulzer社製)
・3D解析ソフトウェア:Netfabb for Autodesk(Autodesk社製)
・電気炉:FO100(ヤマト科学社製)
<人工歯の作成>
ある患者の上顎デンチャーデザインデータ(人工歯データ、形状データ)及びティースカットデータを取得し、3次元CADソフトウェアを使用し、人工歯データをティースカットデータに基づいて修正した。これにより、図6に示す右第1歯〜右第7歯、左第1歯〜左第7歯までの各々のティースカットデータを作成した。なお、図6において、歯の各々は、根元部分が上向きにされて示されている。
ある患者の上顎デンチャーデザインデータ(人工歯データ、形状データ)及びティースカットデータを取得し、3次元CADソフトウェアを使用し、人工歯データをティースカットデータに基づいて修正した。これにより、図6に示す右第1歯〜右第7歯、左第1歯〜左第7歯までの各々のティースカットデータを作成した。なお、図6において、歯の各々は、根元部分が上向きにされて示されている。
次に、作成した人工歯データ(各ティースカットデータ)を3Dプリンターソフトに読み込み、3Dプリンターに用いる材料、及び電気炉において適用する焼成条件に基づいて収縮率を予測し、予測した収縮率を考慮して、X、Y、Z軸方向にそれぞれ19%拡大した(予測情報に基づく造形データの作成)。
次に、CADソフトウェアを用いて、造形データにより表される人工歯を配列して、5−30%の角度で傾けてサポートを立てた。サポートは、密度(サポート数密度):1.0、ポイントサイズ(サポート直径):1.0〜1.2mmとした。
次に、3Dプリンター用セラミックレジンを使用し、卓上型3Dプリンターを用いて人工歯を造形した。
造形工程完了後、造形物を卓上型3Dプリンターのプリンタープラットホームから外して、イソプロピルアルコールに浸漬した。10分間浸漬後に、造形物を取り出し、乾燥後、人工歯部とサポート部とを切り離し、歯科技工用ハンドピースを用いて、人工歯部分に残ったサポート部を取り除き、造形物としての人工歯に仕上げた。
次に、UV硬化装置を用いて、造形物として仕上げた人工歯を、15分間UV硬化した。
造形工程完了後、造形物を卓上型3Dプリンターのプリンタープラットホームから外して、イソプロピルアルコールに浸漬した。10分間浸漬後に、造形物を取り出し、乾燥後、人工歯部とサポート部とを切り離し、歯科技工用ハンドピースを用いて、人工歯部分に残ったサポート部を取り除き、造形物としての人工歯に仕上げた。
次に、UV硬化装置を用いて、造形物として仕上げた人工歯を、15分間UV硬化した。
この後、電気炉を用いて、UV硬化した人工歯を焼結した。焼成条件とする焼成温度プロファイルは、以下の通りに設定した。
・0°C−650°C(昇温速度:30°C/hr)
・650°C−1000°C(昇温速度:95°C/hr)
・1000°C−1150°C(昇温速度:130°C/hr)
・1150°C(1hr)
焼成後、冷却し、焼成した人工歯を取り出した。
・0°C−650°C(昇温速度:30°C/hr)
・650°C−1000°C(昇温速度:95°C/hr)
・1000°C−1150°C(昇温速度:130°C/hr)
・1150°C(1hr)
焼成後、冷却し、焼成した人工歯を取り出した。
<人工歯の評価>
入手した床形状データに基づき、CAD/CAMにより義歯床を作製した。この義歯床の人工歯ポケット部に人工歯を入れてみたところ、焼成前の人工歯は、ソケット部に入らなかったが、焼成後の人工歯は、問題なく人工歯ポケット部に入った。
入手した床形状データに基づき、CAD/CAMにより義歯床を作製した。この義歯床の人工歯ポケット部に人工歯を入れてみたところ、焼成前の人工歯は、ソケット部に入らなかったが、焼成後の人工歯は、問題なく人工歯ポケット部に入った。
焼成後の人工歯のそれぞれを、3Dスキャナーを使用してスキャンし、それぞれの焼成後の3Dデータ(三次元データ)を得た。3Dスキャナーの誤差は、30μm程度である。
また、焼成前の人工歯の各々についても、3Dスキャナーを使用してスキャンし、それぞれの焼成前の3Dデータを得ている。
表1には、各人工歯について、焼成前の3Dデータ(焼結前サイズ)及び焼成後の3Dデータ(焼結後サイズ)を示す。表1において「X」、「Y」、「Z」は、X軸、Y軸、Z軸の各々の方向の寸法を示す。また、表1には、各人工歯について算出した焼成前の体積、焼成前の表面積、焼成後の体積、及び焼成後の表面積と共に、焼成前後の収縮率を算出して示している。
表1に示されるように、焼成前後の人工歯は、例えば、X、Y、Z軸方向の長さは、各々平均で23%、22%、24%収縮し、軸方向によって長さの収縮率が異なるうえ、各々の歯の軸方向長さの収縮率自体にもバラツキがある。また、体積や表面積の収縮率も、各々の歯において異なる。
従って、各々の歯の形状によって収縮率(軸方向長さ、体積、表面積)にバラツキがあることから、左右の第1歯から第7歯の各々について、算出された焼成前後の収縮率に基づいて、造形データを再作成して製造することで、上顎デンチャーデザインデータに対して、寸法及び形状に相違のない人工歯を得ることができると期待される。
従って、各々の歯の形状によって収縮率(軸方向長さ、体積、表面積)にバラツキがあることから、左右の第1歯から第7歯の各々について、算出された焼成前後の収縮率に基づいて、造形データを再作成して製造することで、上顎デンチャーデザインデータに対して、寸法及び形状に相違のない人工歯を得ることができると期待される。
次に、5人の患者を被験者として、実際に人工歯(有床義歯)を設けた義歯床を作成し、作成した義歯床を被験者の各々に2日間装着させ、装着感に関するヒヤリングを行った。
その結果、いずれの被験者からも、口腔内に違和感や不快感を生じることがないとの感想が得られた。
その結果、いずれの被験者からも、口腔内に違和感や不快感を生じることがないとの感想が得られた。
10 人工歯
10A 造形物
10B 焼結物
20 造形設計システム
36 3Dスキャナー
38 3Dプリンター(三次元造形装置)
40 焼成装置
42 環境センサー
10A 造形物
10B 焼結物
20 造形設計システム
36 3Dスキャナー
38 3Dプリンター(三次元造形装置)
40 焼成装置
42 環境センサー
Claims (10)
- 形成する人工歯の三次元の印象データを生成する生成ステップと、
三次元の造形データに基づき三次元造形装置により造形した造形物を所定の焼成条件で焼成装置により焼成した際の収縮量を、予め定めた予測情報を用いて予測する予測ステップと、
予測結果に基づいて焼成後の造形物の寸法が前記形成する人工歯の寸法と同様になるように前記人工歯の印象データを補正して、前記三次元の造形データを生成する補正ステップと、
を含む人工歯の造形データ生成方法。 - 前記予測情報には、前記三次元造形装置において造形に用いる材料、及び前記焼成装置における焼成時間及び焼成温度の焼成条件を含む請求項1に記載の人工歯の造形データ生成方法。
- 前記予測情報には、前記形成する人工歯の造形に用いた前記三次元の造形データ、及び該造形物の焼成後の三次元の焼結データが含まれる請求項1又は請求項2に記載の人工歯の造形データ生成方法。
- 前記焼成装置により焼成された前記造形物から前記三次元の焼結データを取得する取得ステップと、
前記形成する人工歯の印象データ、該形成する人工歯の印象データに対する前記予測結果、生成された前記三次元の造形データ、及び取得された前記三次元の焼結データに基づいて前記予測情報を更新する更新ステップと、
を更に含む請求項1から請求項3の何れか1項に記載の人工歯の造形データ生成方法。 - 前記形成する人工歯の前記印象データは、人工歯の根元側が切除されて有床義歯にされる人工歯の印象データである請求項1から請求項4の何れか1項に記載の人工歯の造形データ生成方法。
- コンピュータに、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の人工歯の造形データ生成方法の各ステップを実行させるための人工歯の造形データ生成プログラム。
- 形成する人工歯の寸法を含む印象情報を受付ける受付ステップと、
前記印象情報から前記形成する人工歯の三次元の印象データを生成する生成ステップと、
三次元の造形データに基づき三次元造形装置により造形した造形物を所定の焼成条件で焼成装置により焼成した際の収縮量を、予め定めた予測情報を用いて予測する予測ステップと、
予測結果に基づいて焼成後の造形物の寸法が前記形成する人工歯の寸法と同様になるように前記人工歯の印象データを補正して、前記三次元の造形データを生成する補正ステップと、
前記補正ステップにより生成された前記三次元の造形データに基づき、前記三次元造形装置により造形物を生成する造形ステップと、
前記造形物を前記焼成装置により焼成して前記人工歯を形成する焼成ステップと、
を含む人工歯の製造方法。 - 前記焼成ステップにより焼成された焼成後の造形物から三次元の焼結データを取得するステップと、
前記三次元の焼結データと、前記形成する人工歯の前記印象データとを比較して、焼成された造形物を評価する評価ステップと、
を含む請求項7に記載の人工歯の製造方法。 - 前記評価ステップの評価結果に基づいて、前記予測情報を更新する更新ステップを含む請求項8に記載の人工歯の製造方法。
- コンピュータに、
請求項7から請求項9の何れか1項に記載の人工歯の製造方法の各ステップを実行させるための人工歯の製造プログラム。
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| JP2021093057A (ja) * | 2019-12-12 | 2021-06-17 | マクセルホールディングス株式会社 | 3dデザイナのレーティングシステム、情報提供システム、レーティング方法及びプログラム |
| JP7339145B2 (ja) | 2019-12-12 | 2023-09-05 | マクセル株式会社 | 3dデザイナのレーティングシステム、情報提供システム、レーティング方法及びプログラム |
| JP2021107301A (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-29 | 京セラ株式会社 | 収縮率予測装置、収縮率予測システム、収縮率予測装置の制御方法、セラミックス製品の製造方法 |
| JP2021107302A (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-29 | 京セラ株式会社 | 収縮率予測装置、収縮率予測システム、収縮率予測装置の制御方法、セラミックス製品の製造方法 |
| JP2021107299A (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-29 | 京セラ株式会社 | 収縮率予測装置、収縮率予測システム、収縮率予測装置の制御方法、セラミックス製品の製造方法 |
| JP7257316B2 (ja) | 2019-12-27 | 2023-04-13 | 京セラ株式会社 | 収縮率予測装置、収縮率予測システム、収縮率予測装置の制御方法、セラミックス製品の製造方法 |
| JP7290564B2 (ja) | 2019-12-27 | 2023-06-13 | 京セラ株式会社 | 収縮率予測装置、収縮率予測システム、収縮率予測装置の制御方法、セラミックス製品の製造方法 |
| JP7290565B2 (ja) | 2019-12-27 | 2023-06-13 | 京セラ株式会社 | 収縮率予測装置、収縮率予測システム、収縮率予測装置の制御方法、セラミックス製品の製造方法 |
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