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JP2018170679A - アンテナ装置及び電子機器 - Google Patents

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JP2018170679A
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昌良 山本
Masayoshi Yamamoto
昌良 山本
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】アンテナ導体と相手側アンテナ導体との大小関係に起因して通信特性が低下するのを防ぐ。【解決手段】アンテナ装置1は、通信相手となる外部機器と無線通信を行うために用いられる。アンテナ装置1は、ループ状のアンテナ導体3と、磁性体6とを備える。アンテナ導体3は、少なくとも1回巻回されている。アンテナ導体3の巻回軸P1の方向にみて、少なくとも一の方向においてアンテナ導体3の外周縁33間の幅は、外部機器の相手側アンテナ導体の相手側開口の幅よりも小さい。磁性体6は、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向において、相手側アンテナ導体94とアンテナ導体3との間に位置し、アンテナ導体3上に設けられており、かつ、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向にみて、少なくともアンテナ導体3の内周縁32と重なるように設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置及び電子機器に関する。
従来、近距離無線通信に用いられるアンテナ素子が種々知られている(例えば特許文献1の図8参照)。
特許文献1に記載されたアンテナ素子は、リーダライタと通信する移動体通信端末に用いられており、開口を有するアンテナコイルを備える。特許文献1に記載されたアンテナコイルの開口は、リーダライタのアンテナコイルの開口とほぼ同じ大きさであるから、近距離無線通信が行われるときには、移動体通信端末のアンテナコイルとリーダライタのアンテナコイルとが互いに向かい合う状態となる。
特開2014−23012号公報
ところで、スマートフォンなどのリーダライタ(外部機器)とウェアラブルデバイス(例えばワイヤレスイヤホン)などの小型デバイス(電子機器)との間で通信を行う場合、小型デバイスに用いられるアンテナ導体は、リーダライタのアンテナ導体(相手側アンテナ導体)よりも小さくなる。
この、小型デバイスのアンテナ導体と相手側アンテナ導体の大小関係に起因して、小型デバイスがリーダライタと通信する場合に、通信がしづらくなる場合がある、という問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされた発明であり、本発明の目的は、アンテナ導体と相手側アンテナ導体との大小関係に起因して通信特性が低下するのを防ぐことができるアンテナ装置、及び、このアンテナ装置を備える電子機器を提供することにある。
本発明の一態様に係るアンテナ装置は、通信相手となる外部機器と無線通信を行うために用いられる。前記外部機器は、相手側開口を有するループ状の相手側アンテナ導体を備える。前記アンテナ装置は、ループ状のアンテナ導体と、磁性体とを備える。前記アンテナ導体は、少なくとも1回巻回されている。前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、少なくとも一の方向において前記アンテナ導体の外周縁間の幅は、前記相手側開口の幅よりも小さい。前記磁性体は、前記アンテナ導体の巻回軸の方向において、前記相手側アンテナ導体と前記アンテナ導体との間に位置し、前記アンテナ導体上に設けられており、かつ、前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、少なくとも前記アンテナ導体の内周縁と重なるように設けられている。
本発明の一態様に係る電子機器は、前記アンテナ装置と、前記筐体とを備える。前記筐体は、前記アンテナ装置を収容する。
本発明の上記態様に係るアンテナ装置及び電子機器によれば、アンテナ導体と相手側アンテナ導体との大小関係に起因して通信特性が低下するのを防ぐことができる。
図1Aは、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置の正面図である。図1Bは、図1AのA1−A1線断面図である。 図2は、同上のアンテナ装置の分解斜視図である。 図3は、同上のアンテナ装置の動作時の正面図である。 図4は、図3のA2−A2線断面図である。 図5は、同上のアンテナ装置の動作時における磁束分布を示す分布図である。 図6Aは、本発明の実施形態1の変形例1に係るアンテナ装置の正面図である。図6Bは、図6AのA3−A3線断面図である。 図7Aは、本発明の実施形態1の変形例2に係るアンテナ装置の正面図である。図7Bは、図7AのA4−A4線断面図である。 図8は、同上のアンテナ装置の動作時における磁束分布を示す分布図である。 図9Aは、本発明の実施形態1の変形例3に係るアンテナ装置の断面図である。図9Bは、本発明の実施形態1の変形例4に係るアンテナ装置の断面図である。 図10Aは、本発明の実施形態1の変形例5に係るアンテナ装置の断面図である。図10Bは、本発明の実施形態1の変形例6に係るアンテナ装置の断面図である。図10Cは、本発明の実施形態1の変形例7に係るアンテナ装置の断面図である。図10Dは、本発明の実施形態1の変形例8に係るアンテナ装置の断面図である。 図11Aは、本発明の実施形態2に係るアンテナ装置の断面図である。図11Bは、本発明の実施形態2に係るワイヤレスイヤホンの側面図である。図11Cは、図11BのA5−A5線断面図である。 図12Aは、本発明の実施形態3に係るアンテナ装置の正面図である。図12Bは、図12AのA6−A6線断面図である。 図13は、本発明の実施形態3に係るアンテナ装置の等価回路図である。 図14Aは、本発明の実施形態3の変形例1に係るアンテナ装置の断面図である。図14Bは、本発明の実施形態3の変形例2に係るアンテナ装置の断面図である。 図15は、比較例のアンテナ装置の動作時の断面図である。 図16は、同上のアンテナ装置の動作時における磁束分布を示す分布図である。
以下、各実施形態に係るアンテナ装置及び電子機器について、図面を参照して詳細に説明する。
各実施形態に示す「アンテナ装置」は、ループ状の相手側アンテナ導体と磁界結合を用いた近傍界通信を行うために用いられるアンテナ装置である。例えばNFC(Near Field Communication)等の通信システムに適用される。つまり、各実施形態に示す「アンテナ装置」は、少なくとも磁界結合を利用した通信等の無線伝送システムで用いられる。なお、各実施形態に示す「アンテナ装置」は、実質的に相手側アンテナ導体と電磁界結合(磁界結合及び電界結合)により無線伝送しているものも含む。
各実施形態に示す「アンテナ装置」は、例えばHF帯、特に13.56MHz若しくは6.78MHz又はそれらの近傍の周波数帯が利用される。アンテナ装置の大きさは使用する周波数における波長λに比べて十分に小さく、使用周波数帯においては電磁波の放射効率は低い。アンテナ装置の大きさはλ/10以下である。より具体的には、アンテナ装置の電流経路の長さがλ/10以下である。なお、ここでいう波長とは、導体が形成される基材の誘電性や透磁性による波長短縮効果を考慮した実効的な波長である。
各実施形態に示す「電子機器」は、イヤホン又はRFIDタグのような小型デバイスである。各実施形態で電子機器として用いられるイヤホンとしては、例えばワイヤレスイヤホンがあるが、ワイヤレスイヤホンには限定されない。
(実施形態1)
(1)アンテナ装置の全体構成
以下、実施形態1に係るアンテナ装置について、図面を参照して詳細に説明する。
実施形態1に係るアンテナ装置1は、図1A、図1B及び図2に示すように、基材2と、ループ状のアンテナ導体(コイル導体)3と、2つの接続端子(第1接続端子41、第2接続端子42)と、保護層5と、磁性体6とを備える。なお、図1Bにおいて、各部の厚みは誇張して図示している。他の断面図についても同様である。
アンテナ装置1は、外部機器9(図3及び図4参照)と無線通信を行うために用いられる。アンテナ装置1は、外部機器9に比べて小さい電子機器7(図3及び図4参照)に内蔵されて用いられる。
アンテナ装置1を内蔵する電子機器7と外部機器9との間の通信は、例えば、アンテナ装置1を内蔵する電子機器7と外部機器9との間での認証を目的とする通信である。
(2)外部機器
次に、アンテナ装置1の通信相手となる外部機器9について、図3及び図4を参照して説明する。
外部機器9は、相手側アンテナ装置91と、相手側アンテナ装置91を収容する相手側筐体92とを備える。相手側アンテナ装置91は、基材93と、ループ状の相手側アンテナ導体94と、2つの接続端子951,952と、保護層96とを備える。相手側アンテナ導体94は、相手側開口97を有する。相手側アンテナ導体94は、例えば正方形の枠状になるように導体が複数回巻回された平面コイルである。
外部機器9は、例えば携帯電話(スマートフォンを含む)、ウェアラブル端末(スマートウォッチ等)、ノートパソコン、タブレット端末、PDA、カメラ、ゲーム機である。
(3)アンテナ装置の各構成要素
次に、アンテナ装置1の各構成要素について、図面を参照して詳細に説明する。
基材2は、図2に示すように、例えば樹脂などの絶縁性材料で形成されている正方形状の平板である。例えば、基材2は、ポリイミド、PET(Poly Ethylene Terephthalate:ポリエチレンテレフタレート)又は液晶ポリマー(LCP)などである。
アンテナ導体3は、外部機器9の相手側アンテナ導体94(図3参照)と磁界結合を用いた近距離無線通信のために用いられる。アンテナ導体3は、銅又はアルミニウムなどの導体であり、図1A、図1B及び図2に示すように、例えば正方形の枠状になるように、巻回軸P1と直交する平面に沿って導体が複数回巻回された平面コイルである。アンテナ導体3は、開口31(第1開口)を有し、基材2の第1主面21にスパイラル状に設けられている。より詳細には、アンテナ導体3は、基材2の第1主面21上に、導体が巻回軸P1を中心に第1主面21側から見て反時計回りに複数回巻回されて構成されている。アンテナ導体3の外周縁33は、巻回軸P1の方向からの平面視で、基材2の外周縁よりも内側に位置している。ここで、スパイラル状のアンテナとは、巻回軸と直交する一の平面上において導体が複数回巻回された2次元のアンテナであってもよく、あるいは、導体が巻回軸に沿ってらせん状に複数回巻回された3次元のアンテナであってもよい。
アンテナ導体3が設けられている領域において、アンテナ導体3のうち最も内周にある導体部分の内周縁をアンテナ導体3の内周縁32といい、アンテナ導体3のうち最も外周にある導体部分の外周縁をアンテナ導体3の外周縁33という。また、アンテナ導体3は、第1接続端子41と第2接続端子42とに接続されている。
ところで、図3及び図4に示すように、アンテナ導体3は、相手側アンテナ導体94よりも小さい。アンテナ導体3の寸法W1(外周縁33間の幅)は、相手側アンテナ導体94の相手側開口97の幅W2よりも小さい。アンテナ導体3の開口31の中心と相手側アンテナ導体94の相手側開口97の中心とを一致させたとき、アンテナ導体3の周囲において、アンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に隙間Wgが生じる。
図1A及び図2に示す第1接続端子41及び第2接続端子42は、RFICなどの外部回路とアンテナ導体3とを接続するための導体パターンである。第1接続端子41の平面形状は正方形状であり、第1接続端子41はアンテナ導体3の内周端に接続されている。第2接続端子の平面形状は長方形状であり、第2接続端子42はアンテナ導体3の外周端に形成されている。
図1B及び図2に示す保護層5は、例えば樹脂などの絶縁性材料で形成されており、外力などから基材2及びアンテナ導体3を保護する。保護層5の平面形状は、基材2とほぼ同じ形状である。保護層5を形成する絶縁材料は、例えば、ポリイミド又は液晶ポリマー(LCP)などである。保護層5は、図示しない接着層を介して基材2の第1主面21に貼付されている。
磁性体6は、図1Bに示すように、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向において基材2の第1主面21とは反対側の第2主面22に設けられている。言い換えると、磁性体6は、図4に示すように、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向においてアンテナ導体3と相手側アンテナ導体94とが向かい合うときにアンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に位置するように設けられている。つまり、磁性体6は、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向においてアンテナ導体3に対してアンテナ導体3が相手側アンテナ導体94と対向する側に設けられている。また、言い換えれば、磁性体6は、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向において、相手側アンテナ装置91とアンテナ導体3との間に位置し、アンテナ導体3上に設けられている。ここで、「アンテナ導体3上に設けられている」とは、アンテナ導体3上に直接設けられている状態の他、アンテナ導体3を覆う基材2や保護層5等の上に間接的に設けられている状態等も含む。
磁性体6は、フェライトなどの強磁性材料により形成されている。磁性体6は、基材2及び保護層5よりも高い透磁率を有する。磁性体6に用いられる強磁性材料は、例えばNi−Zn−Cu系フェライト又は六方晶系フェライトである。磁性体6の厚みは、例えば200[μm]〜300[μm]である。
磁性体6は、図1Aに示すように、正方形状であり、アンテナ導体3の全周にわたって、アンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に設けられている。つまり、磁性体6は、第2主面22の全体に設けられている。言い換えると、磁性体6は、巻回軸P1と直交する全方向において、アンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に設けられている。
(4)アンテナ装置の通信時の説明
次に、実施形態1に係るアンテナ装置1を備える電子機器7が外部機器9と通信するときについて、図3及び図4を参照して説明する。比較例として、図15に示すように、アンテナ導体300に対して相手側アンテナ導体94の反対側に磁性体600が設けられているアンテナ装置100の動作についても説明する。比較例のアンテナ装置100は、電子機器700に内蔵されている。
まず、実施形態1に係る電子機器7のアンテナ導体3と外部機器9の相手側アンテナ導体94とが向かい合うように、電子機器7を外部機器9に近づける。このとき、アンテナ導体3の巻回軸P1が外部機器9の相手側アンテナ導体94の巻回軸に沿って、かつ、巻回軸P1の方向からの平面視において、アンテナ導体3の開口31と相手側アンテナ導体94の相手側開口97とが互いに重なるように、電子機器7を外部機器9に近づける。
その後、外部機器9が電子機器7と通信するために外部機器9の相手側アンテナ導体94に電流が流れると、相手側アンテナ導体94の相手側開口97を通る磁束が発生する。相手側アンテナ導体94で発生した磁束のうち、磁束φ1は、アンテナ導体3の外側を通る。一方、相手側アンテナ導体94で発生した磁束のうち、磁束φ2は、アンテナ導体3の開口31よりも相手側アンテナ導体94側を通る。
上述したように、基材2及び保護層5よりも透磁率が高い磁性体6がアンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に設けられている。このため、磁束φ2は、アンテナ導体3の開口31を通るのではなく、磁性体6の内部を通ってアンテナ導体3の中心側から外側に向かうようにアンテナ導体3の周囲を通る。つまり、図4に示すように、磁性体6によって磁束φ2の向きが変化する。これにより、アンテナ導体3の開口31を通る磁束φ3を低減させることができる。
アンテナ導体3の外側を通る磁束φ1によってアンテナ導体3に誘起される誘導電流と、磁性体6の内部を通ってアンテナ導体3の中心側から外側に向かうようにアンテナ導体3の周囲を通る磁束φ2によってアンテナ導体3に誘起される誘導電流とは、互いに同じ向きである。一方、図4で示す磁束φ3によって誘起される誘導電流は、磁束φ1,φ2によって誘起される誘導電流と逆の向きである。つまり、磁性体6がアンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に設けられていることにより、磁性体6がアンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に設けられていない場合に比べて、アンテナ導体3の開口31を通る磁束φ3が減って、磁性体6の内部を通る磁束φ2が増えるから、磁束φ1による誘導電流が磁束φ3による逆向きの誘導電流で相殺されることを抑制できる。これにより、アンテナ導体3に誘起される誘導電流が低減されにくくなり、かつ、磁束φ1と磁束φ2とによりアンテナ導体3に同じ向きの誘導電流が生じて、アンテナ導体3に誘起される誘導電流が強められるため、外部機器9と電子機器7とが通信する際に、所望の通信特性を確保することができる。
図5は、実施形態1に係るアンテナ装置1における磁束分布のシミュレーション結果を示す。シミュレーション結果においても、上述したような磁束分布であることが明らかである。アンテナ導体3の中心上方の磁束は、磁性体6によってアンテナ導体3の外側へ向きを変更し、アンテナ導体3の外側を通る。これにより、アンテナ導体3の周囲において、磁束が反時計回りとなり、アンテナ導体3の外側を通る磁束φ1による誘導電流が相殺されることを抑制できる。
続いて、比較例のアンテナ装置100について説明する。外部機器9が電子機器700と通信するために外部機器9の相手側アンテナ導体94に電流が流れると、相手側アンテナ導体94の相手側開口97を通る磁束が発生する。相手側アンテナ導体94で発生した磁束のうち、磁束φ11は、アンテナ導体300の外側を通る。一方、相手側アンテナ導体94で発生した磁束のうち、磁束φ3は、アンテナ導体300の開口310を通る。
図16は、比較例のアンテナ装置100における磁束分布のシミュレーション結果を示す。比較例のアンテナ装置100の場合、磁性体600がアンテナ導体300の相手側アンテナ導体94(図15参照)とは反対側に設けられているため、アンテナ導体300の外側を通る磁束φ11も、アンテナ導体300の開口310を通る磁束φ13も、両方とも、上側から下側へ通る。このため、アンテナ導体300に誘起される誘導電流は、反対向きとなり、相殺されて低減する。
次に、実施形態1に係るアンテナ装置1のアンテナ導体3と外部機器9の相手側アンテナ導体94との位置関係と通信の可否とについて図3及び図4を参照して説明する。
アンテナ導体3の寸法W1(外周縁33間の幅)は8[mm]であり、相手側アンテナ導体94の相手側開口97の幅W2は40[mm]である。相手側アンテナ導体94の相手側開口97の中心をX座標及びY座標の原点Oとする。X及びYの値は、相手側アンテナ導体94の相手側開口97の中心に対するアンテナ導体3の開口31の中心のシフト量を示す。例えば、X=2、Y=0の場合、アンテナ導体3の開口31の中心が相手側アンテナ導体94の相手側開口97の中心よりもX軸の正方向に2[mm]シフトしていることを示す。
表1は、実施形態1に係るアンテナ装置1のアンテナ導体3と外部機器9の相手側アンテナ導体94との位置関係における通信の可否の結果を示す。表2は、比較例のアンテナ導体300と相手側アンテナ導体94との間に磁性体が設けられていないアンテナ装置100と外部機器9の相手側アンテナ導体94との位置関係における通信の可否の結果を示す。表1及び表2ともに、記号「○」が通信成功を表し、記号「×」が通信失敗を表す。
実施形態1に係るアンテナ装置1の場合、表1に示すように、X軸方向及びY軸方向のいずれにおいても、相手側アンテナ導体94の相手側開口97の中心に対するアンテナ導体3の開口31の中心のシフト量が2[mm]以下の範囲では、全て通信成功となっている。一方、比較例のアンテナ装置100の場合、表2に示すように、相手側アンテナ導体94の相手側開口97の中心に対するアンテナ導体300の開口310の中心のシフト量が2[mm]以下の範囲では、全て通信失敗となっている。上記より、アンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に磁性体6が設けられていることによって、所望の通信特性を確保できているといえる。
(5)効果
以上説明したように、実施形態1に係るアンテナ装置1では、磁性体6は、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向において、相手側アンテナ導体94とアンテナ導体3との間に位置し、アンテナ導体3上に設けられている。さらに、磁性体6は、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向にみて、少なくともアンテナ導体3の内周縁32と重なるように設けられている。これにより、アンテナ導体3が相手側アンテナ導体94の相手側開口97と重なるように、アンテナ導体3と相手側アンテナ導体94とが向かい合うときに、相手側アンテナ導体94で発生した磁束φ2の向きを磁性体6により変更することができる。その結果、アンテナ導体3の外側を通る磁束φ1による誘導電流がアンテナ導体3の内周縁32近傍を通る磁束φ3による逆向きの誘導電流で相殺されることを抑制できる。つまり、相手側アンテナ導体94で発生した磁束によってアンテナ導体3に誘起される誘導電流の低減を抑制することができる。また、磁束φ1と磁束φ2とにより、アンテナ導体3に同じ向きの誘導電流が生じて、アンテナ導体3に誘起される誘導電流を強めることができる。したがって、アンテナ導体3から取り出される受信電力を増加させることができる。
なお、「磁性体6が内周縁32と重なるように設けられている」とは、内周縁32の全てが磁性体6で覆われている場合のほか、内周縁32のほぼ全て(例えば内周縁32の80%以上)が磁性体6で覆われている場合を含む。
特に、実施形態1に係るアンテナ装置1では、アンテナ導体3と相手側アンテナ導体94との間に位置する第2主面22全体に磁性体6が設けられている。これにより、アンテナ導体3の開口31を通る磁束φ3をより低減することができるので、アンテナ導体3の外側を通る磁束φ1による誘導電流が相殺される原因となる磁束φ3を更に低減させることができる。その結果、アンテナ導体3に誘起される誘導電流の低減を更に抑制することができる。
(6)変形例
実施形態1の変形例1として、アンテナ装置1aは、磁性体6(図1A及び図1B参照)に代えて、図6A及び図6Bに示すような磁性体6aを備える。磁性体6aは、開口61(第2開口)を有する。開口61は、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向からの平面視において、アンテナ導体3の開口31の少なくとも一部と重なる。つまり、開口61は、アンテナ導体3の開口31よりもサイズが小さい。
また、磁性体6aは、アンテナ導体3の内周縁32とアンテナ導体3の外周縁33との間の領域に設けられている。磁性体6aは、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向からの平面視において、アンテナ導体3の内周縁32を内包するように設けられている。要するに、磁性体6aは、巻回軸P1において、アンテナ導体3の内周縁32とアンテナ導体3の外周縁33との間の領域と相手側アンテナ導体94(図4参照)との間に位置するように設けられている。
変形例1に係るアンテナ装置1aでは、アンテナ導体3の内周縁32とアンテナ導体3の外周縁33との間の領域と相手側アンテナ導体94(図4参照)との間に磁性体6aが設けられている。これにより、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向においてアンテナ導体3が設けられている領域を磁性体6aで覆うことができるので、アンテナ導体3の外側を通る磁束φ1(図4参照)による誘導電流を相殺させる磁束φ3を低減することができる。その結果、アンテナ導体3に誘起される誘導電流の低減をアンテナ装置1と同様に抑制することができる。
また、変形例1に係るアンテナ装置1aでは、アンテナ導体3が開口31を有し、磁性体6aが開口61を有する。これにより、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向においてアンテナ導体3及び磁性体6aの中心部分を貫通させることができるので、例えば他の部品を開口31及び開口61に挿入することができ、実装の自由度を高めることができる。なお、図6A及び図6Bの例では、基材2及び保護層5は貫通しておらず、開口31及び開口61を塞いでいる。
実施形態1の変形例2として、アンテナ装置1bは、磁性体6(図1A及び図1B参照)に代えて、図7A及び図7Bに示すような磁性体6bを備える。磁性体6bは、枠状であり、アンテナ導体3の内周縁32と相手側アンテナ導体94(図4参照)との間に位置するように設けられている。要するに、磁性体6bは、少なくともアンテナ導体3の内周縁32と相手側アンテナ導体94との間に位置するように設けられている。
図8は、変形例2に係るアンテナ装置1bにおける磁束分布のシミュレーション結果を示す。変形例2に係るアンテナ装置1bにおいても、アンテナ導体3の中心付近の磁束は、磁性体6によってアンテナ導体3の外側へ向きを変更し、アンテナ導体3の外側を通る。
変形例2に係るアンテナ装置1bでは、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向においてアンテナ導体3の内周縁32と相手側アンテナ導体94との間に磁性体6bが設けられている。また、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向にみて、少なくともアンテナ導体3の内周縁32と重なるように設けられている。これにより、アンテナ導体3の開口31を通る相手側アンテナ導体94(図4参照)からの磁束とアンテナ導体3の内周縁32との鎖交を低減させることができる。したがって、アンテナ導体3の外側を通る磁束φ1(図4参照)による誘導電流を相殺させる磁束φ3(図4参照)を低減させることができ、アンテナ導体3に誘起される誘導電流の低減をアンテナ装置1と同様に抑制することができる。
実施形態1の変形例3として、アンテナ装置1cは、磁性体6(図1B参照)に代えて、図9Aに示すような磁性体6cを備える。磁性体6cは、基材2の第2主面22だけではなく、基材2の側面23及び保護層5の側面51にも設けられている。
また、実施形態1の変形例4として、アンテナ装置1dは、磁性体6(図1B参照)に代えて、図9Bに示すような磁性体6dを備える。磁性体6dは、アンテナ導体3の相手側アンテナ導体94(図4参照)側だけではなく、保護層5側にも設けられている。保護層5側にも磁性体6dが設けられていることにより、仮にアンテナ導体3の開口31を通る磁束φ3(図4参照)が残っている場合に、アンテナ導体3の内側に磁束を集中させることができる。これにより、通信特性を向上させることができる。また、アンテナ導体3の外側を通る磁束φ1(図4参照)による誘導電流を相殺させる磁束φ3(図4参照)を低減させることができ、アンテナ導体3に誘起される誘導電流の低減をアンテナ装置1と同様に抑制することができる。
さらに、実施形態1の変形例5〜8として、図10A〜図10Dに示すように、磁性体6e〜6hは、アンテナ導体3の開口31を覆うように設けられている。つまり、磁性体6e〜6hは、アンテナ導体3の巻回軸P1からの平面視において、開口31と重なるように設けられている。
実施形態1の変形例5として、アンテナ装置1eは、磁性体6(図1B参照)に代えて、図10Aに示すような磁性体6eを備える。磁性体6eは、アンテナ導体3の内周縁32及び開口31と相手側アンテナ導体94(図4参照)との間にのみ設けられている。実施形態1の変形例6として、アンテナ装置1fは、磁性体6に代えて、図10Bに示すような磁性体6fを備える。磁性体6fは、アンテナ導体3の内周縁32とアンテナ導体3の外周縁33との間の領域と相手側アンテナ導体94との間に位置するように設けられている。実施形態1の変形例7として、アンテナ装置1gは、磁性体6に代えて、図10Cに示すような磁性体6gを備える。磁性体6gは、基材2の第2主面22だけではなく、基材2の側面23及び保護層5の側面51にも設けられている。実施形態1の変形例8として、アンテナ装置1hは、磁性体6に代えて、図10Dに示すような磁性体6hを備える。磁性体6hは、アンテナ導体3の相手側アンテナ導体94側だけではなく、保護層5側にも設けられている。
変形例5〜8に係るアンテナ装置1e〜1hにおいても、アンテナ導体3の開口31を通る磁束φ3(図4参照)を更に低減させることができ、アンテナ導体3に誘起される誘導電流の低減をアンテナ装置1と同様に抑制することができる。
なお、上述した変形例1〜6のように、磁性体6a〜6fは、アンテナ導体3と相手側アンテナ導体94(図4参照)との間の全領域に設けられていなくてもよい。つまり、磁性体6a〜6fは、基材2の第2主面22の全面には設けられておらず、第2主面22の一部のみに設けられていてもよい。
磁性体6,6a〜6hは、アンテナ導体3の巻回軸P1と直交する全方向において、アンテナ導体3と相手側アンテナ導体94(図4参照)との間に設けられていなくてもよい。つまり、磁性体6,6a〜6hは、巻回軸P1の周りの一部には設けられていなくてもよい。例えば、アンテナ導体3は、切欠きなどを有していてもよい。
磁性体6,6a〜6hは、巻回軸P1と直交する方向からの平面視において、アンテナ導体3とは交差せずに設けられている。つまり、磁性体6,6a〜6hは、アンテナ導体3の開口31を挿通することがないように設けられている。言い換えると、磁性体6,6a〜6hは、アンテナ導体3のうち少なくとも巻回軸P1と直交し、かつ互いに直交する2つの方向で対向する2対の部分と相手側アンテナ導体94との間に位置するように設けられていればよい。
なお、アンテナ導体3は、導体が平面に沿って複数回巻回された平面コイルには限定されず、平面コイル以外のアンテナであってもよい。例えば、アンテナ導体3は、導体が巻回軸P1を中心として巻回軸P1の方向へ移動しながら複数回巻回されたらせん状のコイルであってもよい。要するに、アンテナ導体3は、導体が複数回巻回されたコイルアンテナであればよい。
また、アンテナ導体3は、導体が複数回巻回されたスパイラル状のアンテナには限定されず、導体が1回(1ターン)のみ巻回されたアンテナであってもよい。要するに、アンテナ導体3は、ループ状のアンテナであればよい。
基材2の平面形状は、四角形状であることに限定されず、四角形状以外の形状であってもよい。例えば、基材2の平面形状は、多角形状、円形状又は楕円形状であってもよい。
アンテナ装置1,1a〜1hは、保護層5を備えていなくてもよい。つまり、保護層5は、必須の構成ではない。
(実施形態2)
実施形態2では、アンテナ装置が内蔵された電子機器の例として、ワイヤレスイヤホンについて説明する。
実施形態2に係るワイヤレスイヤホン7k(電子機器)は、図11A〜図11Cに示すように、アンテナ装置1kと、筐体71と、回路基板72と、イヤーピース73とを備える。
実施形態2に係るアンテナ装置1kは、曲面状である点で実施形態1に係るアンテナ装置1(図1B参照)と相違する。なお、実施形態1に係るアンテナ装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
アンテナ装置1kは、基材2、アンテナ導体3、保護層5及び磁性体6に代えて、基材2kと、アンテナ導体3kと、保護層5kと、磁性体6kとを備える。基材2k、アンテナ導体3k、保護層5k及び磁性体6kは、曲面状に形成されている。
筐体71は、アンテナ装置1kと、回路基板72を収容している。より詳細には、筐体71の一部である曲面部分に沿って、曲面状のアンテナ導体3kが設けられている。
回路基板72は、複数の回路部品74と、複数の回路部品74が実装された基板75とを有する。回路基板72は、アンテナ導体3に電気的に接続されている。複数の回路部品74は、例えば、RFIC及び共振回路用のコンデンサである。イヤーピース73は、筐体71の一端に取り付けられている。
次に、実施形態2に係るワイヤレスイヤホン7kが外部機器9と通信するときについて説明する。ワイヤレスイヤホン7kと外部機器9との間の通信としては、例えば、ワイヤレスイヤホン7kと外部機器9との間の認証接続がある。
まず、ワイヤレスイヤホン7kのアンテナ導体3kと外部機器9(図4参照)の相手側アンテナ導体94(図4参照)とが向かい合うように、ワイヤレスイヤホン7kを外部機器9に近づける。このとき、アンテナ導体3kの巻回軸P2が外部機器9の相手側アンテナ導体94の巻回軸に沿うように、ワイヤレスイヤホン7kを外部機器9に近づける。
その後、外部機器9がワイヤレスイヤホン7kと通信するために外部機器9の相手側アンテナ導体94に電流が流れると、相手側アンテナ導体94で磁束が発生する。相手側アンテナ導体94で発生した磁束のうち、アンテナ導体3kの上方を通る磁束は、磁性体6kの内部を通ってアンテナ導体3kの中心側から外側に向かうようにアンテナ導体3kの周囲を通る。つまり、磁性体6kによって上記磁束の向きが変化する。これにより、アンテナ導体3kの開口31kを通る磁束を低減させることができる。
アンテナ導体3kの外側を通る磁束と、磁性体6kによって向きが変化する磁束とによって、アンテナ導体3kには同じ向きの誘導電流が誘起される。つまり、アンテナ導体3kの外側を通る磁束による誘導電流がアンテナ導体3kの開口31kを通る磁束で相殺されることを抑制できるから、アンテナ導体3kに誘起される誘導電流が低減しにくい。
以上説明した実施形態2に係るワイヤレスイヤホン7k(電子機器)においても、アンテナ導体3kの巻回軸P2の方向においてアンテナ導体3kと相手側アンテナ導体94とが向かい合うときにアンテナ導体3kと相手側アンテナ導体94との間に位置するように磁性体6kが設けられている。これにより、アンテナ導体3kの開口31が相手側アンテナ導体94の相手側開口97と重なるように、アンテナ導体3kと相手側アンテナ導体94とが向かい合うときに、相手側アンテナ導体94で発生した磁束の向きを磁性体6kにより変えることができる。その結果、アンテナ導体3kの外側を通る磁束がアンテナ導体3kの開口31kを通る磁束で相殺されることを抑制できる。つまり、相手側アンテナ導体94で発生した磁束によってアンテナ導体3kに誘起される誘導電流の低減をアンテナ装置1と同様に抑制することができる。
また、実施形態2に係るアンテナ装置1kでは、アンテナ導体3k及び磁性体6kが曲面状に形成されている。これにより、アンテナ装置1kの実装の自由度を高めることができる。例えば、実施形態2のように、アンテナ装置1kを筐体71の曲面に取り付けることができる。
なお、実施形態2の変形例として、ワイヤレスイヤホン7kは、アンテナ装置1kに代えて、実施形態1に係るアンテナ装置1(図1B参照)を備えてもよい。あるいは、ワイヤレスイヤホン7kは、アンテナ装置1kに代えて、実施形態1の変形例1〜8に係るアンテナ装置1a〜1h(図6B、図7B、図9A、図9B、図10A〜図10D参照)のいずれかを備えてもよい。
(実施形態3)
実施形態3では、アンテナとともにブースターアンテナが搭載されたアンテナ装置について説明する。
実施形態3に係るアンテナ装置1mは、図12A及び図12Bに示すように、ブースターアンテナ8を備える点で、実施形態1に係るアンテナ装置1(図1A及び図1B参照)と相違する。なお、実施形態1に係るアンテナ装置1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3mに隣接して設けられている。ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3mとともに、基材2の第1主面21に設けられている。より詳細には、ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3mの巻回軸P3と直交する平面上において、アンテナ導体3mと隣接するように、アンテナ導体3mの外周縁33mの外側に設けられている。また、ブースターアンテナ8の巻回軸がアンテナ導体3mの巻回軸P3と一致するように、ブースターアンテナ8は基材2に設けられている。
ブースターアンテナ8は、インダクタとしての枠状のコイル導体81と、キャパシタ82とを備える。ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3mと磁界結合するように構成されている。ブースターアンテナ8のコイル導体81の巻数は、アンテナ導体3mの巻数よりも小さい。
実施形態3のアンテナ導体3mは、巻回軸P3と直交する平面に沿って導体が複数回巻回された平面コイルである。アンテナ導体3mは、実施形態1のアンテナ導体3(図1A及び図1B参照)と同様に、開口31mを有し、基材2の第1主面21にスパイラル状に設けられている。ただし、上述したように、基材2には、ブースターアンテナ8が設けられているため、アンテナ導体3mは、実施形態1のアンテナ導体3に比べて、小さくなっている。なお、実施形態1のアンテナ導体3と同様の機能については説明を省略する。
実施形態3の磁性体6mは、アンテナ導体3mの内周縁32mからアンテナ導体3mの外周縁33mまでの領域を含む基材2の第2主面22全面に設けられている。なお、実施形態1の磁性体6(図1A及び図1B参照)と同様の機能については説明を省略する。
図13は、アンテナ装置1mの等価回路図である。図13に示すように、アンテナ導体3mの誘導成分L1が1次側コイルとなり、ブースターアンテナ8の誘導成分L2が2次側コイルとなる。1次側では、アンテナ導体3mの誘導成分L1がキャパシタの容量成分C1と並列に接続されている。2次側では、ブースターアンテナ8の誘導成分L2がキャパシタ82の容量成分C2と並列に接続されている。実施形態3に係るアンテナ装置1bの共振周波数は、1次側の誘導成分L1及び容量成分C1と、2次側の誘導成分L2及び容量成分C2とによって決まる。
また、ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3mと巻回軸を一致させてアンテナ導体3mの外周縁33mに沿って配置されているから、アンテナ導体3mとコイル導体81との間で高い結合係数を実現することができる。
さらに、ブースターアンテナ8のコイル導体81の巻数比(2次側の巻数比)がアンテナ導体3mの巻数比(1次側の巻数比)よりも小さいから、2次側の誘導成分L2は1次側の誘導成分L1よりも小さくなる。これにより、ブースターアンテナ8側の電圧が低くなり、ブースターアンテナ8に流れる電流が大きくなる。その結果、ブースターアンテナ8のコイル導体81で発生する磁束が大きくなる。
通信相手側である外部機器9(図4参照)で発生した磁束がブースターアンテナ8と鎖交すると、ブースターアンテナ8に誘導電流が誘起される。上記誘導電流により、ブースターアンテナ8では磁束が発生する。ブースターアンテナ8の磁束がアンテナ導体3mと鎖交することによって、アンテナ導体3mとブースターアンテナ8とは磁界結合する。その結果、アンテナ導体3mには誘導起電力が発生し、高周波電流(高周波信号)が流れる。
以上説明した実施形態3に係るアンテナ装置1mでは、インダクタ(コイル導体81)を含むブースターアンテナ8がアンテナ導体3mに隣接して設けられている。これにより、ブースターアンテナ8がアンテナ導体3mと磁界結合し、ブースターアンテナ8で発生する磁束がアンテナ導体3mと鎖交し、アンテナ導体3mに流れる電流を大きくすることができる。したがって、アンテナ装置1mの小型化を図りつつ、通信特性を向上させることができる。
なお、ブースターアンテナ8のコイル導体81は、1回のみ巻回されていることには限定されず、複数回巻回されていてもよい。ただし、コイル導体81の巻数がアンテナ導体3mの巻数よりも小さいほうが好ましい。
また、ブースターアンテナ8は、キャパシタ82を備えていなくてもよい。キャパシタ82は必須の構成ではなく、ブースターアンテナ8は、少なくともインダクタとしてのコイル導体81のみを備えていればよい。
ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3mの巻回軸P3と直交する平面上において、アンテナ導体3mと隣接して設けられていなくてもよい。例えば、図14Aに示すように、変形例1として、ブースターアンテナ8は、巻回軸P3の方向においてアンテナ導体3mの外周縁33mと隣接するように設けられていてもよい。あるいは、図14Bに示すように、変形例2として、ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3mの外周縁33mの斜め外側に設けられていてもよい。ただし、ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3mの外周縁33mよりも外側に設けられている場合のほうが好ましい。
なお、実施形態3の変形例として、ブースターアンテナ8は、実施形態1の変形例1〜8に係るアンテナ装置1a〜1h(図6A、図7A、図9A、図9B、図10A〜図10D参照)に適用してもよい。あるいは、ブースターアンテナ8は、実施形態2に係るアンテナ装置1k(図11A参照)に適用してもよい。
(まとめ)
以上述べた実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様に係るアンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mは、通信相手となる外部機器9と無線通信を行うために用いられる。外部機器9は、相手側開口97を有するループ状の相手側アンテナ導体94を備える。アンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mは、ループ状のアンテナ導体3;3k;3mと、磁性体6;6a〜6h;6k;6mとを備える。アンテナ導体3;3k;3mは、少なくとも1回巻回されている。アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向にみて、少なくとも一の方向においてアンテナ導体3;3k;3mの外周縁33;33m間の幅(寸法W1)は、相手側開口97の幅W2よりも小さい。磁性体6;6a〜6h;6k;6mは、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向において、相手側アンテナ導体94とアンテナ導体3;3k;3mとの間に位置し、アンテナ導体3;3k;3m上に設けられており、かつ、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向にみて、少なくともアンテナ導体3;3k;3mの内周縁32;32mと重なるように設けられている。
第1の態様に係るアンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mでは、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向においてアンテナ導体3;3k;3mに対してアンテナ導体3;3k;3mが相手側アンテナ導体94と対向する側に磁性体6;6a〜6h;6k;6mが設けられている。これにより、アンテナ導体3;3k;3mの開口31;31k;31mが相手側アンテナ導体94の相手側開口97と重なるように、アンテナ導体3;3k;3mと相手側アンテナ導体94とが向かい合うときに、相手側アンテナ導体94で発生した磁束φ2の向きを磁性体6;6a〜6h;6k;6mにより変えることができる。その結果、アンテナ導体3;3k;3mの外側を通る磁束φ1による誘導電流がアンテナ導体3;3k;3mの開口31;31k;31mを通る磁束φ3による誘導電流で相殺されることを抑制できる。つまり、相手側アンテナ導体94で発生した磁束によってアンテナ導体3;3k;3mに誘起される誘導電流の低減を抑制することができる。したがって、アンテナ導体3;3k;3mから取り出される受信電力を増加させることができる。
第2の態様に係るアンテナ装置1;1a;1c;1d;1f〜1h;1k;1mでは、第1の態様において、磁性体6;6a;6c;6d;6f〜6h;6k;6mは、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向において、相手側アンテナ導体94とアンテナ導体3;3k;3mとの間に位置し、アンテナ導体3;3k;3m上に設けられており、かつ、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向にみて、アンテナ導体3;3k;3mの内周縁32;32mとアンテナ導体3;3k;3mの外周縁33;33mとの間の領域と重なるように設けられている。
第2の態様に係るアンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mでは、アンテナ導体3;3k;3mの内周縁32;32mとアンテナ導体3;3k;3mの外周縁33;33mとの間の領域と相手側アンテナ導体94との間に磁性体6;6a;6c;6d;6f〜6h;6k;6mが設けられている。これにより、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1の方向においてアンテナ導体3;3k;3mが設けられている領域を磁性体6;6a;6c;6d;6f〜6h;6k;6mで覆うことができるので、アンテナ導体3;3k;3mの外側を通る磁束φ1と反対向きの磁束φ3を更に低減することができる。その結果、アンテナ導体3;3k;3mに誘起される誘導電流の低減を更に抑制することができる。
第3の態様に係るアンテナ装置1;1g;1h;1k;1mでは、第2の態様において、磁性体6;6g;6h;6k;6mは、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向において、相手側アンテナ導体94とアンテナ導体3;3k;3mとの間に位置し、アンテナ導体3;3k;3m上に設けられており、かつ、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向にみて、アンテナ導体3;3k;3mの全てと重なるように設けられている。
第3の態様に係るアンテナ装置1;1g;1h;1k;1mでは、アンテナ導体3;3k;3mと相手側アンテナ導体94との間に位置する第2主面22全体に磁性体6;6g;6h;6k;6mが設けられている。これにより、アンテナ導体3;3k;3mの開口31;31k;31mを通る磁束φ3をより低減することができるので、アンテナ導体3;3k;3mの外側を通る磁束φ1による誘導電流が相殺される原因となる磁束φ3を更に低減させることができる。その結果、アンテナ導体3;3k;3mに誘起される誘導電流の低減を更に抑制することができる。
第4の態様に係るアンテナ装置1a〜1dでは、第1〜3の態様のいずれか1つにおいて、アンテナ導体3は、内周縁32より内側において、開口31(第1開口)を有する。磁性体6a〜6dは、開口61(第2開口)を有する。開口61は、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向にみて、開口31の少なくとも一部と重なる。
第4の態様に係るアンテナ装置1a〜1dでは、アンテナ導体3が開口31を有し、磁性体6a〜6dが開口61を有する。これにより、アンテナ導体3の巻回軸P1の方向においてアンテナ導体3及び磁性体6a〜6dの中心部分を貫通させることができるので、例えば他の部品を開口31及び開口61に挿入することができ、実装の自由度を高めることができる。
第5の態様に係るアンテナ装置1;1e〜1hでは、第1〜3の態様のいずれか1つにおいて、アンテナ導体3;3k;3mは、内周縁32;32mより内側において、開口31(第1開口)を有する。磁性体6;6e〜6hは、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向からみて、開口31と重なる。
第6の態様に係るアンテナ装置1kでは、第1〜5の態様のいずれか1つにおいて、磁性体6kは曲面状に形成されている。
第6の態様に係るアンテナ装置1kでは、磁性体6kが曲面状に形成されている。これにより、アンテナ装置1kの実装の自由度を高めることができる。例えば、アンテナ装置1kを筐体71の曲面に取り付けることができる。
第7の態様に係るアンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mは、第1〜6の態様のいずれか1つにおいて、ブースターアンテナ8を更に備える。ブースターアンテナ8は、少なくともコイル導体81(インダクタ)を含み、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3にみて、アンテナ導体3;3k;3mに隣接して設けられている。
第7の態様に係るアンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mでは、インダクタ(コイル導体81)を含むブースターアンテナ8がアンテナ導体3;3k;3mに隣接して設けられている。これにより、ブースターアンテナ8がアンテナ導体3;3k;3mと磁界結合し、ブースターアンテナ8で発生する磁束がアンテナ導体3;3k;3mと鎖交し、アンテナ導体3;3k;3mに流れる電流を大きくすることができる。したがって、アンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mの小型化を図りつつ、通信特性を向上させることができる。
第8の態様に係るアンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mでは、第7の態様において、ブースターアンテナ8は、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向にみて、アンテナ導体3;3k;3mと重ならないように、かつ、アンテナ導体3;3k;3mの外周縁33;33mに沿って設けられている。
第9の態様に係るアンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mでは、第1〜8の態様のいずれか1つにおいて、アンテナ導体3;3k;3mが複数回巻回されている。
第10の態様に係る電子機器7;ワイヤレスイヤホン7k(電子機器)は、第1〜9の態様のいずれか1つのアンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mと、筐体71とを備える。筐体71は、アンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mを収容する。
第10の態様に係る電子機器7;ワイヤレスイヤホン7k(電子機器)では、アンテナ装置1;1a〜1h;1k;1mにおいて、アンテナ導体3;3k;3mの巻回軸P1;P2;P3の方向においてアンテナ導体3;3k;3mに対してアンテナ導体3;3k;3mが相手側アンテナ導体94と対向する側に磁性体6;6a〜6h;6k;6mが設けられている。これにより、アンテナ導体3;3k;3mの開口31;31k;31mが相手側アンテナ導体94の相手側開口97と重なるように、アンテナ導体3;3k;3mと相手側アンテナ導体94とが向かい合うときに、相手側アンテナ導体94で発生した磁束φ2の向きを磁性体6;6a〜6h;6k;6mにより変えることができる。その結果、アンテナ導体3;3k;3mの外側を通る磁束φ1による誘導電流がアンテナ導体3;3k;3mの開口31;31k;31mを通る磁束φ3による誘導電流で相殺されることを抑制できる。つまり、相手側アンテナ導体94で発生した磁束によってアンテナ導体3;3k;3mに誘起される誘導電流の低減を抑制することができる。
第11の態様に係る電子機器は、第10の態様において、イヤホンである。アンテナ導体3;3k;3mは、イヤホンの筐体71、又は、筐体71に内蔵される回路基板72(基板部)上に配置されている。
本発明は、上記の実施形態に限定されず、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
1,1a〜1h,1k,1m アンテナ装置
2,2k 基材
21 第1主面
22 第2主面
3,3k,3m アンテナ導体
31,31k,31m 開口(第1開口)
32,32m 内周縁
33,33m 外周縁
6,6a〜6h,6k,6m 磁性体
61 開口(第2開口)
7 電子機器
7k ワイヤレスイヤホン(電子機器)
71 筐体
72 回路基板(基板部)
8 ブースターアンテナ
81 コイル導体(インダクタ)
9 外部機器
94 相手側アンテナ導体
97 相手側開口
P1,P2,P3 巻回軸
W1 寸法
W2 幅

Claims (11)

  1. 通信相手となり相手側開口を有するループ状の相手側アンテナ導体を備える外部機器と無線通信を行うために用いられるアンテナ装置であって、
    ループ状のアンテナ導体と、
    磁性体とを備え、
    前記アンテナ導体は、少なくとも1回巻回されており、
    前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、少なくとも一の方向において前記アンテナ導体の外周縁間の幅は、前記相手側開口の幅よりも小さく、
    前記磁性体は、前記アンテナ導体の巻回軸の方向において、前記相手側アンテナ導体と前記アンテナ導体との間に位置し、前記アンテナ導体上に設けられており、かつ、前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、少なくとも前記アンテナ導体の内周縁と重なるように設けられている、
    アンテナ装置。
  2. 前記磁性体は、前記アンテナ導体の巻回軸の方向において、前記相手側アンテナ導体と前記アンテナ導体との間に位置し、前記アンテナ導体上に設けられており、かつ、前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、前記アンテナ導体の前記内周縁と前記アンテナ導体の外周縁との間の領域と重なるように設けられている、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記磁性体は、前記アンテナ導体の巻回軸の方向において、前記相手側アンテナ導体と前記アンテナ導体との間に位置し、前記アンテナ導体上に設けられており、かつ、前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、前記アンテナ導体の全てと重なるように設けられている、
    請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナ導体は、前記内周縁より内側において、第1開口を有するとともに、
    前記磁性体は、前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、前記第1開口の少なくとも一部と重なる第2開口を有する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記アンテナ導体は、前記内周縁より内側において、第1開口を有するとともに、
    前記磁性体は、前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、前記第1開口と重なる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記磁性体は曲面状に形成されている、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  7. 少なくともインダクタを含み、前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、前記アンテナ導体に隣接して設けられているブースターアンテナを更に備える、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記ブースターアンテナは、前記アンテナ導体の巻回軸の方向にみて、前記アンテナ導体と重ならないように、かつ、前記アンテナ導体の前記外周縁に沿って設けられている、
    請求項7に記載のアンテナ装置。
  9. 前記アンテナ導体が複数回巻回されている、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のアンテナ装置と、
    前記アンテナ装置を収容する筐体とを備える、
    電子機器。
  11. 前記電子機器は、イヤホンであり、
    前記アンテナ導体は、前記イヤホンの前記筐体、又は、前記筐体に内蔵される基板部上に配置されている、
    請求項10に記載の電子機器。
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