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JP2018153936A - 立体造形物と流動体のセット、及び立体造形物の保管方法 - Google Patents

立体造形物と流動体のセット、及び立体造形物の保管方法 Download PDF

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JP2018153936A JP2017050369A JP2017050369A JP2018153936A JP 2018153936 A JP2018153936 A JP 2018153936A JP 2017050369 A JP2017050369 A JP 2017050369A JP 2017050369 A JP2017050369 A JP 2017050369A JP 2018153936 A JP2018153936 A JP 2018153936A
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斉藤 拓也
Takuya Saito
拓也 斉藤
義浩 法兼
Yoshihiro Norikane
義浩 法兼
松村 貴志
Takashi Matsumura
貴志 松村
寛 岩田
Hiroshi Iwata
寛 岩田
典晃 岡田
Noriaki Okada
典晃 岡田
新美 達也
Tatsuya Niimi
達也 新美
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】患者の体表面部に隙間なく密着できる密着性に優れる立体造形物と、成型形状を安定して維持することのできる立体造形物の形状保持性に優れる流動体とを有する立体造形物と保管用部材のセットの提供。【解決手段】立体造形物11と、立体造形物11の少なくとも一部を覆う流動体12と、を有する立体造形物11と流動体12のセットである。流動体12の比重が、立体造形物11に対して0.75〜1.25倍である。立体造形物11と流動体12との間にポリマーを更に有する態様が好ましく、立体造形物11が、流動体12に浮遊した状態、立体造形物11の硬度が、60以下であることが好ましい。前記ポリマーの水蒸気透過度が、1,000[g/(m2・day)]以下であることがより好ましい。立体造形物11の少なくとも一部を流動体12により覆う立体造形物11の保管方法。【選択図】図1

Description

本発明は、立体造形物と流動体のセット、及び立体造形物の保管方法に関する。
X線、γ線、電子線、中性子線、α線等の放射線やレーザー光線を人体に照射して、癌等の病気治療に利用することが、広く行われている。一般に、物質に放射線を照射すると、人体の深部にいくにしたがって、放射線の量は指数関数的に減少するが、散乱線は深部ほど比較的増大し、その方向は様々である。
特に、高活性エネルギー線では、反跳電子(散乱線)の方向が主に前方にあるため、側方への散乱が少なくなり、表面線量よりもある深さのところでの線量が最大となる。このような放射線の皮膚中での性質を考慮しないで治療を行うと、ターゲット(患部)以外の正常組織に対して、不必要な放射線の照射による有害な作用を及ぼすことがある。
このことを防ぐため、ボーラス(Bolus)という、高活性エネルギー線の吸収が人体組織と等価又は類似である物質を用いて、人体等の不規則な表面を平坦に、又は欠損した部分を充填し、ターゲットのみに高活性エネルギー線を照射するという方法が行われている。
ここで、前記人体組織と等価な物質とは、放射線の吸収又は散乱について実質的に人体組織と同じ性質を示す物質を意味する。
一般に、実用に値するボーラスは、(1)人体組織と等価な物質であること、(2)均質なものであること、(3)可塑性に優れ、適当に弾力性を有し、生体への形状適合性及び密着性がよいこと、(4)毒性がないこと、(5)エネルギー変化等がないこと、(6)厚みが均一であること、(7)空気の混入がないこと、(8)透明性が高いこと、(9)消毒の容易性があること、などの特性及び機能を満たすことが望まれる。
特に、前記(3)「可塑性に優れること」、及び「密着性がよいこと」は、ボーラスの機能を果たすために重要となる。
この特性を有する材料としては、例えば、合成ゴム、シリコーン、ガムベース、寒天、アセトアセチル化水溶液高分子化合物(例えば、特許文献1参照)、特定のポリビニルアルコールを凍結乃至解凍操作を繰り返して作製した非流動性ゲル(例えば、特許文献2参照)、特定の天然有機高分子含水ゲル(例えば、特許文献3参照)、透明性シリコーンゲル(例えば、特許文献4参照)を用いたボーラスなどが提案されている。
本発明は、患者の体表面部に隙間なく密着できる密着性に優れる立体造形物と、成型形状を安定して維持することのできる立体造形物の形状保持性に優れる流動体と、を有する立体造形物と流動体のセットを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明の立体造形物と流動体のセットは、立体造形物と、前記立体造形物の少なくとも一部を覆う流動体と、を有する。
本発明によると、患者の体表面部に隙間なく密着できる密着性に優れる立体造形物と、成型形状を安定して維持することのできる立体造形物の形状保持性に優れる流動体と、を有する立体造形物と流動体のセットを提供することができる。
図1は、本発明の立体造形物と流動体のセットにおける保管方法の一例を示す斜視図である。 図2は、図1における立体造形物と流動体のセットにおける平面図である。 図3は、図2に示す立体造形物と流動体のセットにおける保管時の状態の一例を示すA−A線における断面図である。 図4は、図2に示す立体造形物と流動体のセットにおける保管時の状態の他の一例を示すA−A線における断面図である。 図5は、図2に示す立体造形物と流動体のセットにおける保管時の状態の他の一例を示すA−A線における断面図である。 図6は、図2に示す立体造形物と流動体のセットにおける保管時の状態の他の一例を示すA−A線における断面図である。 図7は、図2に示す立体造形物と流動体のセットにおける保管時の状態の他の一例を示すA−A線における断面図である。 図8は、図2に示す立体造形物と流動体のセットにおける保管時の状態の他の一例を示すA−A線における断面図である。 図9は、ボーラスを患者の体表面部に適用した時の状態の一例を示す概略模式図である。 図10は、ボーラスと患者の体表面部との接触部分の分布の一例を示す概念図である。 図11は、型を用いた立体造形物の製造方法の一例を示す概略図である。 図12は、図11に示す型を用いた立体造形物の製造方法の一例を示す概略図である。 図13は、図11に示す型を用いた立体造形物の製造方法の一例を示す概略図である。 図14は、立体造形物を作製するための三次元プリンターの一例を示す概略図である。 図15は、作製した立体造形物と支持体の一例を示す概略図である。 図16は、立体造形物を作製するための三次元プリンターの他の一例を示す概略図である。
(立体造形物と流動体のセット)
本発明の立体造形物と流動体のセットは、立体造形物と、前記立体造形物の少なくとも一部を覆う流動体と、を有し、前記立体造形物と流動体との間にポリマーを有していてもよく、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
本発明の立体造形物と流動体のセットは、従来の可塑性に優れるボーラスでは、繰り返し使用すると、その特性により自立できず変形してしまい、初期の形状から変形して経時で密着性が悪くなり、照射する深さと狙いとする深さにズレが生じ、ボーラスとしての機能を著しく低下させるという問題があるという知見に基づくものである。
前記立体造形物の少なくとも一部を覆うとは、立体造形物の法線方向に流動体が存在し、且つ立体造形物と流動体との距離が5mm以内である部分を有している状態を意味する。また、立体造形物と流動体の間にポリマーを有する場合は、ポリマーと流動体との距離が5mm以内である部分を意味する。
前記立体造形物の少なくとも一部を覆う状態としては、例えば、前記立体造形物が、前記流動体に浮遊している状態などが挙げられる。
図1は、本発明の立体造形物と流動体のセットにおける保管方法の一例を示す斜視図であり、図2は、図1における立体造形物と流動体のセットの平面図であり、図3から図5は、図2に示す立体造形物11と流動体12のセットにおける保管方法の例を示すA−A線における断面図であり、図6から図8は、図2に示す立体造形物と流動体のセットの他の一例のA−A線における断面図を示す。
図1において、立体造形物11は、流動性を有する流動体12の入った容器13に設置され、図4に示すように、前記立体造形物11の少なくとも一部が覆われている状態である。前記立体造形物11の少なくとも一部が覆われている状態であると、立体造形物の形状を保持することができる。また、図6から図8に示すように、立体造形物11を流動体12中に保持させる保持部材16、17、18を容器13設けることにより、比重の違いにより沈降又は浮上する立体造形物11の表面全体を流動体12により完全に覆わせることができる。このような構成にすることにより、立体造形物の形状保持性を向上させることができる。
前記保持部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナイロン製の糸(ナイロンテグス)、孔の開いたアクリル製の板などを用いることができる。
<流動体>
前記流動体としては、流動性を有し、更に必要に応じてその他の成分を有する。
前記流動性とは、液体あるいは自由な粒状の固体が流れによって動きうる状態を意味する。
前記流動性としては、18℃以上28℃以下において流動性を有することが好ましい。
前記流動体の比重としては、前記立体造形物の比重に対して、0.75倍以上1.25倍以下が好ましく、0.83倍以上1.16倍以下がより好ましく、0.91倍以上1.02倍以下がさらに好ましく、0.97倍以上1.0倍以下が特に好ましい。前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重に対して、0.75倍以上1.25倍以下であると、前記立体造形物の形状を保持することができる。
前記立体造形物の比重とは、立体造形物単体、又は前記立体造形物がポリマーを有している場合は立体造形物及びポリマー全体の比重を意味する。
前記立体造形物の比重の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、JIS Z 8807:2012「固体の密度及び比重の測定方法」などが挙げられる。
前記流動体の比重の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、JIS Z 8804:2012「液体の密度及び比重の測定方法」などが挙げられる。
前記流動体の比重としては、前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重よりも大きいことが好ましい。前記流動体の比重が立体造形物の比重よりも大きいことにより、前記流動体中に保管する立体造形物の表面が露出せず、且つ流動体を入れた容器に接触することを防ぐことができる。
前記流動体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塑性流体、準(擬)粘性流体、準(擬)塑性流体、ダイラタント流体、ニュートン流体などが挙げられる。これらの中でも、流動体から取り出した後の取扱いのしやすさの点から、塑性流体、準(擬)粘性流体、準(擬)塑性流体が好ましく、保管する立体造形物の形状保持性に優れる点から、ダイラタント流体が好ましく、流動体から取り出した後の取扱いのしやすさ、及び形状保持性のバランスの良さの点から、ニュートン流体が好ましい。
前記流動体としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテルなどの多価アルコールの低級アルコールエーテル類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;精製サフラワー油、サフラワーサラダ油、精製ぶどう油、ぶどうサラダ油、精製大豆油、大豆サラダ油、精製ひまわり油、ひまわりサラダ油、精製とうもろこし油、とうもろこしサラダ油、綿実油、精製綿実油、綿実サラダ油、ごま油、精製ごま油、ごまサラダ油、なたね油、精製なたね油、なたねサラダ油、精製こめ油、こめサラダ油、落花生油、精製落花生油、オリーブ油、精製オリーブ油、精製パーム油、食用パームオレイン、食用パームステアリン、精製パーム核油、精製やし油、調合油、精製調合油、調合サラダ油、香味食用油、などの植物油;ステアリン酸・パルミチン酸・オレイン酸・リノール酸などから構成される脂肪酸、またこれらを用いた脂肪酸エステル;ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、これらに類する変性シリコーンオイル;LPG(液化石油ガス)、自動車用ガソリン、ジェット燃料油、灯油、軽油、重油、潤滑油、などの石油;生理食塩水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度調整剤、比重調整剤、防腐剤、防黴剤、安定化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、着色剤、分散剤などが挙げられる。
<ポリマー>
前記ポリマーとしては、水に不溶であるポリマーを含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記水に不溶であるとは、顆粒、粉末、及びフィルムの形態をしたポリマー10gを、25℃の純水100gに入れ、10分間撹拌後、ろ過し、水を蒸発させた残存物に含まれるポリマーが0.5g以下であることを意味する。
前記ポリマーとしては、前記水に不溶であることに加えて、水蒸気透過度が小さいことが好ましい。
前記ポリマーの水蒸気透過度としては、1,000[g/(m・day)]以下が好ましく、0.01[g/(m・day)]以上100[g/(m・day)]以下がより好ましい。前記水蒸気透過度が、1,000[g/(m・day)]以下であると、前記ポリマーが立体造形物の形状に追従しやすく、前記水蒸気透過度が、0.01[g/(m・day)]以上であると、立体造形物が余分な水分を吸収して膨潤することを防ぐことができる。
前記水蒸気透過度の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することでき、例えば、JIS K 7129:「プラスチック−フィルム及びシート−水蒸気透過度の求め方(機器測定法)」などが挙げられる。
前記ポリマーの形状としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図4に示すように、前記立体造形物と分離した形状、又は図5に示すように、立体造形物の形状に密着している形状が好ましい。前記形状が、前記立体造形物と分離した形状であると、流動体と前記立体造形物が直接接触することを防止でき、流動体から取り出す操作を容易にできる。また、前記形状が、立体造形物に密着している形状であると、前記流動体が覆う前記立体造形物の表面積が大きくなり、保管時における立体造形物の変形を抑制することができる。
前記ポリマーの大きさとしては、前記立体造形物を包装することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ポリマーの材質としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セロハン、アセテート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリイミド、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、フッ素樹脂、パラフィンワックス、これらの変性体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<立体造形物>
前記立体造形物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ボーラスなどが挙げられる。
<<ボーラス>>
前記ボーラスとしては、放射線治療を受ける患者の放射線照射対象となる体表面部に沿った形状を有し、前記患者の患部に対応した放射線の透過率分布を有することが好ましい。
前記体表面部とは、放射線照射対象となる体表面部であり、放射線照射源と患部を結んだ線が、患者の体表面部と交差する領域を意味する。前記領域において、ボーラス表面と患者の体表面部の形状が追従することにより、前記ボーラスが患者に密着した状態を形成できる。
前記体表面部に沿った形状としては、患者個人の放射線照射対象となる体表面部の凹部及び凸部のそれぞれに対して、凹部及び凸部となるような一定の形状を有していることが好ましい。前記体表面部に沿った形状とすることにより、患者の体表面部に追従する表面を持つ形状となるため、照射した放射線が目的の患部以外の組織に照射されるのを防ぐことができる。
前記ボーラスは、前記患者の患部に対応した放射線の透過率分布を有することにより、患部以外の正常組織への悪影響を低減することができる。例えば、X線照射による癌治療において、前記患者の患部に対応した放射線の透過率分布を有することにより、以下に示す問題を解決することができる。
・癌細胞以外の体表面部が、癌細胞よりも多くの放射線の影響を受け、さらに癌細胞より後ろにある細胞にも影響を及ぼす。
・生体に入射するX線の形を加工することができない。
・心臓や肺等の障害が発生すると致命的な臓器を避けて照射する必要がある。
前記X線の透過率分布を形成するためには、次に示す通り、ボーラスのX線透過率分布を設ける場合と、形状によりコントロールする(形状制御)場合の2通り、あるいは両者の組み合わせがある。
−X線透過率分布−
X線透過率分布の形成方法として例えば、インクジェット方式の三次元プリンターを用い、複数の立体造形物造形用液体材料を用いることで達成可能である。
−形状制御−
前記X線透過率分布をボーラスに付与する方法としては、前記ボーラスの膜厚を任意に変化させ、形状を制御する形状制御を用いることもできる。
このように、ボーラス組成分布、膜厚の任意なコントロール、及び両者の組合せは、三次元プリンターによる造形方法で行うことが好ましい。
図9は、ボーラス21を患者の体表面部22に適用した時の概略模式図であり、図10は、ボーラス21と患者の体表面部22との接触部分の分布の一例を示す概念図である。前記ボーラス21と前記患者の体表面部22が追従するとは、前記ボーラス21の凸(convex)/凹(concave)形状が、前記患者の体表面部22の凹/凸形状に対応していることを意味し、前記ボーラス21の形状と前記患者の体表面部22の形状が追従している領域23が存在する。図10において前記ボーラス21と前記患者の体表面部22との接触する領域23と、前記ボーラス21と前記患者の体表面部22との接触しない領域24があり、図10においてボーラス21の保管状態における前記ボーラス21と前記患者の体表面部22との接触する領域23の面積が、前記ボーラス21における前記患者の体表面部22へ対向する面の面積の少なくとも80%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、98%以上が特に好ましい状態を意味する。このような状態であると、任意の深さのところで線量を最大とすることができ、ターゲット(患部)への放射線の照射が期待できる。
前記ボーラスと前記患者の体表面部が互いに対応する凸(convex)/凹(concave)形状で接している状態で、外周に囲まれた領域の中で前記ボーラスと前記患者の体表面部が接触している部分を接触面積と規定する。接触していることを確認する方法としては、前記ボーラスが透明である場合は、目視で接触している領域を確認し、デジタルカメラ等により撮影した画像を、画像処理ソフト(ソフト名:PhotoShop、アドビシステムズ株式会社製)等による2階調化を実施して接触面積を計算することができる。
前記ボーラスが透明ではない場合、前記ボーラスと前記患者の体表面部の間にゼラチン溶液を挟み固化させ、膜厚が1mm以上になる領域を測定する方法や、レーザー顕微鏡などで表面の凹凸を観察し、接触している領域を算出する方法などがある。
前記ボーラスが透明である場合は、荷重をかけずに密着性を評価できるが、前記ボーラスと前記患者の体表面部の間に溶液を挟む場合は、必要に応じて荷重をかけてもよい。
前記ボーラスの構造としては、患者の放射線照射対象となる体表面部に沿った形状を有していれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ボーラスの表面に、前記ポリマーとは別に皮膜を設けることが好ましい。前記皮膜を設けることにより、前記ボーラスの形状を維持することができ、前記ボーラスの保存性(耐乾燥性及び防腐性)を向上することができ、前記ボーラスの外観性を改善することができる。
−−皮膜−−
前記皮膜としては、前記ボーラスの耐乾燥性及び防腐性を向上できるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリマーと同様の材料が挙げられる。
前記皮膜を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記皮膜の形成材料を溶剤に溶解してボーラスの表面に塗布する方法、前記皮膜の形成材料として熱収縮フィルムを用いボーラスとなる材料の表面にラミネート形成する方法などが挙げられる。前記塗布する方法、前記フィルムを用いてラミネート形成する方法を用いることにより、ボーラスの表面形状に沿った皮膜を形成することができるため好ましい。
前記塗布する方法としては、例えば、刷毛、スプレー、浸漬塗工などを用いる方法などが挙げられる。
さらに、前記皮膜の形成材料を溶剤に溶解して、立体造形物造形用液体材料を用いて前記三次元プリンターでボーラスを造形する際に同時に皮膜を形成してもよい。
いずれの場合も、皮膚への密着性が重要であるため、患者の放射線照射対象となる体表面部の三次元データに基づき、作製したボーラス表面形状を損ねることのない皮膜を形成することが好ましい。
前記皮膜の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がより好ましい。前記皮膜の平均厚みが100μm以下であると、ボーラスの質感を向上することができる。
前記耐乾燥性を向上させる方法としては、前記皮膜の水蒸気透過度(JIS K7129)が500g/m・d以下が好ましく、且つ、酸素透過度(JIS Z1702)が100,000cc/m/hr/atm以下であることが好ましい。前記皮膜の水蒸気透過度が500g/m・d以下、及び酸素透過度が100,000cc/m/hr/atm以下であることにより、前記ボーラスが水を含むゲルの場合に前記ボーラスの耐乾燥性及び防腐性を向上させることができる。
前記防腐性を向上させるためには、前記皮膜に防腐剤を添加することが好ましい。前記防腐剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、デヒドロ酢酸塩、ソルビン酸塩、安息香酸塩、ぺンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、2,4−ジメチル−6−アセトキシ−m−ジオキサン、1,2−ベンズチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
前記ボーラスの形状を維持するためには、前記ボーラスの自重による崩壊を防ぐため、皮膜に弾性力をもたせることが好ましい。前記皮膜の有無におけるボーラスのヤング率の差が0.01MPa以上であることが好ましい。
前記ボーラスのヤング率の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オートグラフ万能機(装置名:AG−IS型、株式会社島津製作所製)等を使用し測定することができる。
前記ボーラスの表面に皮膜を形成することで、ボーラスの外観性を改善することができる。例えば、ボーラスの表面に傷及び表面荒れが存在する場合、皮膜により外観性を補うことができる。また、表面の皮膜が保護層となることで、内部のボーラスを保護することができる。
さらに、前記ボーラスの表面にマーキングなどの記入を行うことができない場合には、ボーラスの表面に皮膜を形成することにより、放射線治療時の手順や、患者名などを書き込むことができるため、ボーラスとしての機能性を付与することができる。
前記ボーラスの大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性エネルギー線照射時に、照射線と患部を結んだ軸から見て下限値としては、10mm以上が好ましく、100mm以上がより好ましく、上限値としては、1,000mm以下が好ましく、500mm以下がより好ましい。また、平均厚さの下限値としては、1mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、上限値としては、100mm以下が好ましく、12mm以下がより好ましく、5mm±0.5mm又は10mm±0.5mmが特に好ましい。
前記ボーラスの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハイドロゲル、天然ゴム、合成ゴム、シリコーンゴムなどのゴム、天然有機高分子由来の含水ゲル、アセトアセチル化水溶液高分子化合物、ポリビニルアルコールを凍結乃至解凍操作を繰り返して作製した非流動性ゲルなどが挙げられる。これらの中でも、ハイドロゲル、天然有機高分子由来の含水ゲルが好ましく、水を主成分とすることから、CT値が人体の値に近いハイドロゲルがより好ましい。
<<<天然有機高分子由来の含水ゲル>>>
前記天然有機高分子由来の含水ゲルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カラギーナン、ローカストビーンガム、グルコマンナン、デンプン、カードラン、グアーガム、寒天、カシアガム、デキストラン、アミロース、ゼラチン、ペクチン、キサンタンガム、タラガム、ジェランガムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記天然有機高分子由来の含水ゲルの含有量としては、前記ボーラスが含有する水に対して10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以上が特に好ましい。前記含有量が、10質量%以下であると、ゲル化を起こし、かつ、適度な硬さのボーラスを得ることができる。
前記天然有機高分子由来の含水ゲルは、更に必要に応じてカルシウム、カリウム、ナトリウム、バリウムなどの金属塩、pH調整剤を添加してもよい。前記カルシウム、カリウム、ナトリウム、バリウムなどの金属塩、pH調整剤を添加することにより、ゲル化の促進、強度上昇の抑制、ゲル化した物質の経時安定性を向上させることができる。
<<<ハイドロゲル>>>
前記ハイドロゲルとしては、水、ポリマー、鉱物、有機溶媒を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記ハイドロゲルは、溶液中に分散された前記鉱物と、重合性モノマーが重合した前記ポリマーとが複合化して形成された三次元網目構造の中に、前記水が包含されている。前記ハイドロゲルであると、優れた可塑性、適度な弾力性、及び密着性の高いボーラスを得ることができるため好ましい。
さらに、前記ハイドロゲルは、ポリマーと水を主成分として構成されていることから、前記CT値は人体の値に近くなるため好ましい。
−ポリマー−
前記ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基などを有するポリマーが挙げられ、ホモポリマー(単独重合体)及びヘテロポリマー(共重合体)であってもよく、ホモポリマーが好ましい。さらに、前記ポリマーとしては、変性されていてもよく、公知の官能基が導入されていてもよく、また塩の形態であってもよいが、水溶性であることが好ましい。
本発明において、前記水溶性とは、例えば、30℃の水100gに前記ポリマーを1g混合して撹拌したとき、90質量%以上が溶解するものを意味する。
−水−
前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
前記水には、保湿性付与、抗菌性付与、導電性付与、硬度調整などの目的に応じて有機溶媒等のその他の成分を溶解及び分散させてもよい。
−鉱物−
前記鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水膨潤性層状粘土鉱物などが挙げられる。
前記水膨潤性層状粘土鉱物としては、例えば、水膨潤性スメクタイト、水膨潤性雲母などが挙げられる。より具体的には、ナトリウムを層間イオンとして含む水膨潤性ヘクトライト、水膨潤性モンモリナイト、水膨潤性サポナイト、水膨潤性合成雲母などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、高弾性のボーラスが得られる点から、水膨潤性ヘクトライトが好ましい。
前記水膨潤性ヘクトライトは、適宜合成したものであってもよいし、市販品であってもよい。前記市販品としては、例えば、合成ヘクトライト(ラポナイトXLG、RockWood社製)、SWN(Coop Chemical Ltd.製)、フッ素化ヘクトライトSWF(Coop Chemical Ltd.製)などが挙げられる。これらの中でも、ボーラスの弾性率の点から、合成ヘクトライトが好ましい。
前記水膨潤性とは、層状粘土鉱物の層間に水分子が挿入され、水中に分散されることを意味する。
前記鉱物の含有量は、ボーラスの弾性率及び硬度の点から、ボーラスの全量に対して、1質量%以上40質量%以下が好ましく、1質量%以上25質量%以下がより好ましい。
−有機溶媒−
前記有機溶媒は、ボーラスの保湿性を高めるために含有される。
前記有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルコールエーテル類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、保湿性の点から、多価アルコールが好ましく、グリセリン、プロピレングリコールがより好ましい。
前記有機溶媒の含有量としては、ボーラスの全量に対して、10質量%以上50質量%以下が好ましい。前記含有量が、10質量%以上であると、乾燥防止の効果が十分に得られる。また、50質量%以下であると、層状粘土鉱物が均一に分散される。
前記有機溶媒の含有量が、10質量%以上50質量%以下であると、人体の組成からのずれが小さく、ボーラスとしての良好な機能を得ることができる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸等のホスホン酸化合物、安定化剤、表面処理剤、重合開始剤、着色剤、粘度調整剤、接着性付与剤、酸化防止剤、老化防止剤、架橋促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、防腐剤、分散剤などが挙げられる。
前記ボーラスのコンピュータ断層撮影法で測定したCT値(HU)としては、−100以上100以下であり、0以上100以下であることが好ましく、0以上70以下がより好ましい。
前記CT値とは、コンピュータ断層撮影装置で骨1,000、水0、空気−1,000としてキャリブレーションされた値である。
ボーラスは、放射線治療に供されるものであり、体組成に近いことが好ましい。前記体組成におけるCT値は、身体の部位によって異なり、筋肉では35〜50程度、内臓も部位により異なり、肝臓は45〜75程度、膵臓では25〜55程度、脂肪は−50〜−100程度、血液は10〜30程度であることが知られている。
このため、照射する部位にもよるが、概ね前記CT値が、−100以上100以下であると、放射線の吸収、又は散乱について実質的な人体組織と同じ性質を示すボーラスが得られる。前記CT値としては、0以上100以下が好ましく、0以上70以下がより好ましい。前記CT値が0以上100以下であると、人体組織に非常に近い性質であると言える。
前記ボーラスとしては、患者の体表面部との密着性を向上させるために、適当な範囲のボーラスの硬度を有することが好ましい。
前記ボーラスの硬度としては、アスカーゴム硬度計C2型で測定した硬度が80以下であることが好ましく、60以下であることがより好ましく、下限値としては20以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上が特に好ましい。前記硬度が80以下であると、前記ボーラスと患者の体表面部とを十分に密着させることができる。
(立体造形物の製造方法)
第一の態様の立体造形物の製造方法としては、例えば、前記立体造形物造形用液体材料を型に注入する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
第二の態様の立体造形物の製造方法としては、立体造形装置を用いた立体造形方法において、立体造形物の形状に基づく3Dデータを用いて前記立体造形物を造形する立体造形物造形工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
立体造形物の製造方法は、本発明の立体造形物と流動体のセットの製造に好適に用いることができる。
−立体造形物造形用液体材料−
前記立体造形物造形用液体材料は、水、鉱物、及び重合性モノマーを含有し、有機溶媒、を含有することが好ましく、更に必要に応じて重合開始剤及びその他の成分を含有する。
前記水、前記鉱物、前記有機溶媒、及び前記その他の成分としては、前記立体造形物におけるボーラスのハイドロゲルと同様のものを用いることができる。
−−重合性モノマー−−
前記重合性モノマーとしては、不飽和炭素−炭素結合を1つ以上有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単官能モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。
−−−単官能モノマー−−−
前記単官能モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、N−置換メタクリルアミド誘導体、N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体、その他の単官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記N−置換アクリルアミド誘導体、前記N,N−ジ置換アクリルアミド誘導体、前記N−置換メタクリルアミド誘導体、及び前記N,N−ジ置換メタクリルアミド誘導体としては、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)、N−イソプロピルアクリルアミドなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記その他の単官能モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記単官能モノマーを重合させることにより、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基などを有する水溶性有機ポリマーが得られる。
前記アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基、エポキシ基などを有する水溶性有機ポリマーは、ボーラスの強度を保つために有利な構成成分である。
前記単官能モノマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、立体造形物造形用液体材料の全量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。前記含有量が、1質量%以上10質量%以下の範囲であると、立体造形物造形用液体材料中の層状粘土鉱物の分散安定性が保たれ、かつ立体造形物の延伸性を向上させることができる。前記延伸性とは、立体造形物を引っ張った際に伸び、破断しない特性のことを意味する。
−−−多官能モノマー−−−
前記多官能モノマーとしては、2官能モノマー、3官能モノマー、4官能以上のモノマーなどが挙げられる。
前記2官能性モノマーとしては、例えば、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記3官能モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアネート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記4官能以上のモノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレートエステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記多官能モノマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、立体造形物造形用液体材料の全量に対して、0.001質量%以上1質量%以下が好ましく、0.01質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.001質量%以上1質量%以下であると、得られる立体造形物の弾性率や硬度を適正な範囲に調整することができる。
−−重合開始剤−−
前記重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記熱重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤、レドックス(酸化還元)開始剤などが挙げられる。
前記アゾ系開始剤としては、例えば、VA−044、VA−46B、V−50、VA−057、VA−061、VA−067、VA−086、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 33)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(VAZO 50)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 52)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO 64)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(VAZO 67)、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO 88)(いずれもDuPont Chemical社から入手可能)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(メチルイソブチレ−ト)(V−601)(いずれも和光純薬工業株式会社製)などが挙げられる。
前記過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(Perkadox 16S)(Akzo Nobel社から入手可能)、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレート(Lupersol 11)(Elf Atochem社から入手可能)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(Trigonox 21−C50)(いずれもAkzo Nobel社製)、過酸化ジクミルなどが挙げられる。
前記過硫酸塩開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記レドックス(酸化還元)開始剤としては、例えば、前記過硫酸塩開始剤とメタ亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤との組合せ、前記有機過酸化物と第3級アミンに基づく系(例えば、過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンに基づく系)、有機ヒドロパーオキシドと遷移金属に基づく系(例えば、クメンヒドロパーオキシドとコバルトナフテートに基づく系)などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、光(特に波長220nm〜400nmの紫外線)の照射によりラジカルを生成する任意の物質を用いることが好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、テトラメチルエチレンジアミンは、アクリルアミドをポリアクリルアミドゲルとする重合・ゲル化反応の開始剤として用いられる。
<第一の態様>
前記第一の態様は、前記立体造形物造形用液体材料を型に注入し硬化させる工程を含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
−型−
前記型としては、前記立体造形物造形用液体材料に侵されない材質で構成されていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記立体造形物造形用液体材料の液漏れしないものを用いることが好ましい。
前記型としては、印象材、機械研磨、切削、材料押出堆積法(FDM)、マテリアルジェッティング、バインダージェッティング、粉末焼結積層造形(SLS/SLM)などにより作製することができるが、公知のインクジェット光造形装置(例えば、三次元プリンター、装置名:アジリスタ、株式会社キーエンス製)を用いて作製することが好ましい。
前記第一の態様の一例として、立体造形物としてボーラスを造形する例を示して説明するが、本発明は以下の説明により制限されるものではない。
<<立体造形物造形用液体材料を型に注入し硬化させる工程>>
前記立体造形物造形用液体材料を型に注入し硬化させる工程としては、前記型を患者の治療すべき部位の皮膚表面に固定し、前記立体造形物造形用液体材料を前記型に流し込み、硬化させることが好ましい。これにより、患者の放射線照射対象となる体表面部(治療すべき部位;患部)に沿った形状の立体造形物であるボーラスを作製することができる。
ここで、前記体表面部に沿った形状を有するとは、患者の放射線照射対象となる体表面部における、身体の凹部又は凸部のそれぞれに対して凸部又は凹部となるような一定の形状を保持していることを意味する。これにより、患者の皮膚に完全に追従する表面形状をもつボーラスが形成される。
前記立体造形物造形用液体材料を光重合開始剤を用いて硬化する場合には、硬化手段として、紫外線等のエネルギー線を立体造形物造形用液体材料に照射する必要があるため、使用する型はエネルギー線に対して透明な材質であることが好ましい。
前記光重合開始剤を用いて硬化する方法としては、前記型に立体造形物造形用液体材料を注入し、密閉して空気(酸素)を遮断した後、型の外側からエネルギー線を照射すし、重合が完了した後、型から取り出すことにより、ボーラスを形成する方法等が挙げられる。
図11は乳房形状に合わせた型を用いて乳房用三次元ボーラスを作製する場合の概略図である。乳房形状に合わせた型を作製する場合、患者の乳房のCTデータを取得し、これを元にオス−メスの型を作製できるように三次元(3D)データに変換する。この3Dデータを基に、三次元プリンターにより、患者の乳房用三次元ボーラスを作製するためのオス型31を作製する。患者個人データを用い三次元プリンターにより、乳房用三次元ボーラスを作製するためのメス型32を作製する。図12に示すように、作製したオス型31とメス型32とを組み合わせることにより、両者の間に隙間33が形成される。この隙間33に立体造形物造形用液体材料を注入し、硬化すると、図13に示す乳房用三次元ボーラス34を作製することができる。
<第二の態様>
前記第二の態様としては、前記立体造形物造形用液体材料を吐出して成膜し、前記成膜した膜を硬化させ前記立体造形物を造形する立体造形物造形工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
<<立体造形物造形工程>>
前記立体造形物造形工程は、立体造形装置を用いた立体造形方法において、立体造形物の形状の3Dデータに基づき立体造形物形成用液体材料を吐出し、前記立体造形物造形用液体材料を硬化させ前記立体造形物を造形する工程であり、更に必要に応じて、支持体造形工程、及びその他の工程を含む。前記立体造形物造形工程は、立体造形物造形手段により実施される。
前記立体造形物造形手段としては、前記立体造形物造形用液体材料を適切な精度で目的の場所に付与することができる方式であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスペンサー方式、スプレー方式、インクジェット方式などが挙げられる。これらの方式を実施するには、公知の装置を好適に使用することができる。
これらの中でも、液滴の定量性が良く、塗布面積を広くでき、複雑な立体形状を精度良くかつ効率よく形成し得る点からインクジェット方式が好ましい。
前記インクジェット方式を用いる場合、前記立体造形物造形用液体材料を吐出可能なノズルを有する。
前記ノズルとしては、公知のインクジェットプリンターにおけるノズルを好適に使用することができる。
前記インクジェットプリンターとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リコーインダストリー株式会社製のMH5420/5440などが挙げられる。前記インクジェットプリンターであると、ヘッド部から一度に吐出できるインク量が多く、塗布面積が広く、塗布の高速化を図ることができる点から好ましい。
前記三次元プリンターを用いて直接立体造形物を形成する方法としては、例えば、インクジェット方式の三次元プリンター、光造形方式の三次元プリンターを用いる方法などが挙げられる。前記方法を用いることにより、患者個人の治療部位の状態に合わせて、組成分布や形状制御を行うことができ、放射線透過率の分布を持たせた立体造形物を形成することができる。
<支持体造形工程>
前記支持体造形工程は、支持体造形用液体材料を吐出する工程などが挙げられる。
前記支持体造形用液体材料を吐出する工程は、造形中の立体造形物の変形を抑制するために、立体造形物の造形と同時に行うことができる。
−支持体造形用液体材料−
前記支持体造形用液体材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、寒天、パラフィンワックス(合成WAX)、ポリメタクリルメチルアクリレートなどが挙げられる。さらに、熱溶融又は溶媒に溶解したプラスチック、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。
前記熱溶融又は溶媒に溶解したプラスチックを用いる場合、放冷及び脱溶剤によって固化させてもよいし、石膏及び砂のような無機微粒子を成型した後に固化させる方法、若しくは樹脂に無機微粒子を加えて成型してもよい。
前記第二の態様の一例として、立体造形物としてボーラスを造形する例を示して説明するが、本発明は以下の説明により制限されるものではない。
例えば、患者の個人データを用い、放射線照射対象となる体表面部に沿った形状を有することは勿論、必要に応じて放射線の透過率分布を設けることができる。また、乳房形状に合わせた型を作製する場合、乳房のCTデータを取得し、これを元にオス−メスの型を作製できるように三次元(3D)データに変換する。前記三次元(3D)データを基に、三次元プリンターを用いて直接ボーラスを形成する。
前記三次元プリンターは、立体造形物の材料を印字できる方式が好ましく、インクジェット(マテリアルジェット)方式、あるいはディスペンサー方式によりボーラス形成用液体材料を吐出し、UV光により硬化する方式が有効に用いられる。こちらの方法の場合、ボーラスを形成する材料を複数用いることができるため、ボーラス全体を同一組成ではなく、組成に分布を設けることが可能になる。特に、患者の治療すべき患部に合わせ、X線透過率をコントロールできるようなX線透過率分布を設けることができる。これは、癌細胞以外の正常細胞に与えるダメージを極力減少させることができる有効な手法である。
例えば、図14に示すようなインクジェット(IJ)方式の三次元プリンター110は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニットを用いて、立体造形物造形用液体材料吐出ヘッドユニット111から立体造形物造形用液体材料を、支持体造形用液体材料吐出ヘッドユニット112から支持体造形用液体材料を吐出し、隣接した紫外線照射機113で立体造形物造形用液体材料及び支持体造形用液体材料を硬化させ、更に平滑化部材116を用いて平滑化を行いながら積層する。
立体造形物造形用液体材料吐出ヘッドユニット111、支持体造形用液体材料吐出ヘッドユニット112及び紫外線照射機113と、ボーラス117及び支持体118とのギャップを一定に保つため、積層回数に合わせて、造形物支持基板114及びステージ115を下げながら積層する。
前記三次元プリンター110では、紫外線照射機113は矢印A、Bいずれの方向に移動する際も使用し、その紫外線照射に伴って発生する熱により、積層された支持体造形用液体材料表面が平滑化され、結果としてボーラスの寸法安定性が向上できる。
造形終了後、図15に示すようにボーラス117と支持体118を垂直方向に引っ張り、剥離したところ、支持体118は一体として剥離され、ボーラス117を容易に取り出すことができる。
なお、支持体造形用液体材料を用いて支持体を形成した後に、支持体上にボーラス形成用液体材料を吐出し、硬化することにより、連続的に造形することもできるが、造形体用液体材料吐出ヘッドユニット111及び支持体造形用液体材料吐出ヘッドユニット112を同時に用いることにより、支持体部分及びボーラス部分を同時に造形していくことも可能である。つまり、支持体部分をサポート部として、ボーラス部分をモデル部として製造することも可能である。
また、図16に示すように、光造形方式の三次元プリンターでは、立体造形物造形用液体材料を液槽134に溜め、液槽の表面137にレーザー光源131により出射された紫外線レーザー光133をレーザースキャナー132から照射して、造形ステージ136上に硬化物を作製する。造形ステージ136はピストン135の作動により降下し、これを順次繰り返し、造形物138が作られボーラスが得られる。
前記三次元プリンターは、支持体造形用液体材料を印字できる方式が好ましく、インクジェット(マテリアルジェット)方式、ディスペンサー方式が好ましい。印字した支持体造形用液体材料を固化する方法としては、例えば、印字前に予め支持体造形用液体材料を加温し印字後に放冷して固化させる方法、支持体造形用液体材料に揮発成分を含有し印字後に揮発して固形分濃度を高めることで固化させる方法、重合可能なモノマーと熱重合開始剤を含む支持体造形用液体材料を印字し、印字面を加温することで固化させる方法、重合可能なモノマーを含む支持体造形用液体材料を印字し、印字面にUV光を照射することで固化させる方法など挙げられる。
前記重合可能なモノマーとしては、例えば、アクリル系モノマー、アクリル系オリゴマーなどが挙げられる。 前記アクリル系モノマーとしては、例えば、多官能性のアクリル系モノマーであるトリプロピレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが挙げられる。 また、前記アクリル系オリゴマーとしては、例えば、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(立体造形物の保管方法)
本発明の立体造形物の保管方法としては、立体造形物の少なくとも一部を流動体により覆い、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の立体造形物の保管方法は、本発明の立体造形物と流動体のセットにおける立体造形物の保管方法に好適に用いることができる。
前記流動体としては、前記立体造形物と流動体のセットのものと同様のものを使用することができる。
(流動体)
流動体は、立体造形物を保管する部材であって、前記流動体が、流動性を有し、前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重に対して0.75倍以上1.25倍以下の範囲であり、且つ前記流動体が前記立体造形物の表面の少なくとも一部を覆っていることが好ましい。
前記流動体としては、前記立体造形物が長期間保管されていても流動体により膨潤することがなく、前記立体造形物中に含まれる水分の蒸発を防ぐことができる部材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
流動体は、本発明の立体造形物と流動体のセットに用いられる流動体を好適に用いることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
本実施例では立体造形物として、ボーラスを使用した場合の実施例を示す。
(実施例1)
−立体造形物造形用液体材料1の調整−
純水400質量部を撹拌させながら、水膨潤性鉱物として[Mg5.34Li0.66Si20(OH)]Na 0.66の組成を有する合成ヘクトライト(ラポナイトXLG、RockWood社製)30質量部を少しずつ添加し、更に1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(東京化成株式会社製)1.6質量部添加し、撹拌して分散液を得た。
また、ペルオキソ2硫酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.6質量部を純水29.4質量部に入れて撹拌し、ペルオキソ2硫酸ナトリウム2質量%水溶液30質量部を得た。
次に、前記分散液を氷浴で冷却し、撹拌しながらペルオキソ2硫酸ナトリウム2質量%水溶液30質量部、及びテトラメチレンジアミン(和光純薬工業株式会社製)を2質量部添加し、撹拌混合の後、減圧脱気を10分間実施し、ろ過により不純物を除去して立体造形物造形用液体材料1を得た。
−ボーラスの作製−
被治療者(患者)の顔面のCTデータを取得し、これを下にオス−メスの型を作製するための三次元(3D)データに変換した。この三次元データを基にオス−メスに対応する型を成型した。
得られた立体造形物造形用液体材料を前記型に流し込み、室温(25℃)で6時間反応させ、硬化した。硬化後、型から取り出し、水洗いして縦150mm×横150mm×厚み10mmの顔面形状のボーラス1を得た。
得られたボーラス1の比重を、アルキメデス法(アズプロミニスケール ACS5000デジタル測り、アズワン社製)で測定した結果、1.09であった。
−流動体1によるボーラス1の保管−
縦200mm×横200mm×深さ150mm(内寸)のアクリル樹脂製容器に流動体1として食用落花生油(比重:0.913)3,600質量部を入れ、その中に作製した顔面形状のボーラス1を完全に浸るように入れた。その状態のまま室温(25℃)で3週間保持後、前記食用落花生油から前記ボーラス1を取り出し、表面に付着した食用落花生油を除去して保管済み顔面形状のボーラス101を得た。
得られたボーラス101は、前記ボーラス101よりも比重の小さい食用落花生油に保管すると、沈降した。また、前記ボーラス101を取り出す際には、油の除去に手間を有することがわかった。
(実施例2)
−流動体2によるボーラス1の保管−
実施例1における流動体1の食用落花生油を流動体2としてグリセリン(比重:1.261)5,000質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして、保管済み顔面形状ボーラス102を得た。
得られたボーラス102は、前記ボーラス102よりも比重の大きいグリセリンに保管すると、浮遊した。また、前記ボーラス102を取り出す際には、グリセリンの除去に手間を有することがわかった。
(実施例3)
−流動体3の調整−
水3,964質量部に塩化ナトリウム36質量部を入れ、十分撹拌し塩化ナトリウムが完全に溶解したのを確認して、0.9質量%食塩水の流動体3を得た。前記食塩水の比重は、1.07であった。
−流動体3によるボーラス1の保管−
実施例1における流動体1の食用落花生油を流動体3である0.9質量%食塩水4000質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして保管済み顔面形状のボーラス103を得た。
(実施例4)
−流動体4の調整−
水3,990質量部に防腐剤PROXEL LV(S)(ロンザジャパン株式会社製)10質量部を添加し、十分撹拌後、0.25質量%防腐剤含有水溶液の流動体4を得た。前記防腐剤含有水溶液の比重は、1.01であった。
−流動体4によるボーラス1の保管−
実施例1における流動体1の食用落花生油を流動体4である防腐剤含有水溶液4,000質量部に置き換えた以外は、実施例1と同様にして保管済み顔面形状のボーラス104を得た。
(実施例5)
−流動体5によるボーラス1の保管−
実施例1における流動体1の食用落花生油を流動体5である食用落花生油2,000質量部と防腐剤含有水溶液2,000質量部の混合液(比重:1.00)に置き換えた以外は、実施例1と同様にして保管済み顔面形状のボーラス105を得た。
(実施例6)
−ポリマー1の作製−
ポリ塩化ビニリデンフィルム(商品名:ニュークレラップ レギュラー、幅30cm、株式会社クレハ製)を60cm切り出し、2つ折りにし両端を卓上式シーラー(装置名:FR−200LB、有限会社三邦コーポレーション製)で綴じ、ポリマー1として袋状のポリ塩化ビニリデンを得た。前記ポリマー1の水蒸気透過度を同圧法(装置名:AQUATRAN MODEL−1、MOCON製)により測定した結果、12[g/(m・day)]であった。
−ボーラス内包物1の作製−
前記ポリマー1の中に、実施例1で作製した顔面形状のボーラス1を入れ、卓上式シーラーによりポリマー1を密封し、ボーラス内包物1を得た。
−流動体4によるボーラス内包物1の保管−
縦200mm×横200mm×深さ150mm(内寸)のアクリル樹脂製容器に流動体4を4,000質量部入れ、その中に作製したボーラス内包物1を完全に浸るように入れた。その状態のまま室温(25℃)で3週間保持後、流動体4から前記ボーラス内包物1を取り出し、ポリマー1から前記ボーラス1を取り出して保管済み顔面形状のボーラス106を得た。
(実施例7)
−ポリマー2の作製−
二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)(商品名:N−1100、厚さ:15μm、東洋紡株式会社製)に、透明蒸着フィルム(商品名:テックバリアHX、三菱樹脂株式会社製)と、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(商品名:ノバテックLL、厚さ:50μm、日本ポリエチレン株式会社製)とを二軸延伸フィルム製造装置(西華産業株式会社製)により圧着する。得られたフィルムを2つ折りにし、両端を卓上式シーラーで綴じ、ポリマー2として袋状のラミネートフィルムを得た。実施例6と同様にして、前記ポリマー2の水蒸気透過度を測定した結果、0.09[g/(m・day)]であった。
−流動体4によるボーラス内包物2の保管−
実施例6において、ポリマー1をポリマー2に変更した以外は、実施例6と同様にして保管済み顔面形状のボーラス107を得た。
(実施例8)
−ポリマー3の作製−
エチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン725、東ソー株式会社製)6,400質量部を内径20cmの円筒形のステンレス缶に入れ、前記ステンレス缶全体を80℃で24時間加温し、前記共重合体を溶融した状態にする。この中に、実施例1で作成したものと同様の方法で作製した顔面形状のボーラス1を浸して表面を前記エチレン−酢酸ビニル共重合体で被覆し、室温(25℃)で3時間放冷することにより、厚さ50μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体からなるポリマー3で被覆されたボーラス内包物3を得た。実施例6と同様にして、前記ポリマー3の水蒸気透過度を測定した結果、22[g/(m・day)]であった。
−流動体4によるボーラス内包物3の保管−
実施例6において、ポリマー1をポリマー3に変更した以外は、実施例6と同様にして保管済み顔面形状のボーラス108を得た。
(実施例9)
−ポリマー4の作製−
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ソルバインA、日信化学工業株式会社製)1,200質量部を内径20cmの円筒形のステンレス缶に入れ、トルエン(和光純薬工業株式会社製)2,400質量部を加えて撹拌し十分分散させる。そこに、メチルエチルケトン(和光純薬工業株式会社製)2,400質量部を滴下し、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を溶解する。更に、60℃に加温した状態で2時間撹拌し、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体のメチルエチルケトン/トルエン混合溶液を得た。この中に、実施例1で作製したものと同様の方法で作製した顔面形状のボーラス1を浸して表面を共重合体で被覆し、室温(25℃)で1時間放冷することにより、厚さ50μmの塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体からなるポリマー4で被覆されたボーラス内包物4を得た。実施例6と同様にして、前記ポリマー4の水蒸気透過度を測定した結果、8[g/(m・day)]であった。
−流動体4によるボーラス内包物4の保管−
実施例6において、ポリマー1をポリマー4に変更した以外は、実施例6と同様にして保管済み顔面形状のボーラス109を得た。
(実施例10)
−ボーラス内包物5の作製−
実施例9におけるボーラス内包物4を、ナイロンテグス(直径:0.91mm、まつうら工業株式会社製)に結びつけボーラス内包物5を得た。
−流動体1によるボーラス内包物5の保管−
縦200mm×横200mm×深さ150mm(内寸)のアクリル樹脂製容器に流動体1 3,600質量部を入れ、その中に作製したボーラス内包物5を結んであるテグスを上方から引っ張ってボーラス内包物5の表面が流動体1に覆われる状態にした。その状態のまま室温(25℃)で3週間保持後、流動体1から前記ボーラス内包物5を取り出し、ポリマー1から前記ボーラス1を取り出して保管済み顔面形状のボーラス110を得た。
(実施例11)
−ボーラス内包物6の作製−
実施例6において、ボーラス内包物1の端にナイロンテグスを結びつけた以外は、実施例6と同様にしてボーラス内包物6を得た。
−流動体1によるボーラス内包物6の保管−
実施例10において、ボーラス内包物5をボーラス内包物6に変えた以外は、実施例10と同様にして保管済み顔面形状のボーラス111を得た。
(実施例12)
−流動体2によるボーラス内包物7の保管−
縦200mm×横200mm×深さ150mm(内寸)のアクリル樹脂製容器に流動体2を5,000質量部入れ、その中に作製したボーラス内包物6を結んであるテグス(商品名:TOHOテグス4号、トーホー株式会社)に重石(商品名:お漬物 重石、重量:600g、池永鉄工株式会社製)を結びつけ下方に引っ張られるようにし、ボーラス内包物7を得た。ボーラス内包物7の表面が流動体2に覆われる状態にした。その状態のまま室温(25℃)で3週間保持後、流動体2から前記ボーラス内包物7を取り出し、ポリマー1から前記ボーラス1を取り出して保管済み顔面形状のボーラス112を得た。
(実施例13)
−流動体4によるボーラス内包物1の保管−
縦200mm×横200mm×深さ150mm(内寸)のアクリル樹脂製容器に流動体4を2,000質量部入れ、穴開き(パンチング)したアクリル板をボーラス内包物1がアクリル板と流動体4の間に位置するように設置する。設置後、更に流動体4を2,000質量部添加し、図8に示すように、ボーラス内包物1の表面が完全に流動体4に覆われる状態にした。その状態のまま室温(25℃)で3週間保持後、流動体4から前記ボーラス内包物1を取り出し、ポリマー1から前記ボーラス1を取り出して保管済み顔面形状のボーラス113を得た。
(実施例14)
−立体造形物造形用液体材料2の調製−
純水165質量部を撹拌させながら、水膨潤性鉱物として[Mg5.34Li0.66Si20(OH)]Na 0.66の組成を有する合成ヘクトライト(ラポナイトXLG、RockWood社製)47質量部を少しずつ添加し、3時間撹拌を行った。更に、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(東京化成株式会社製)0.7質量部添加し、1時間撹拌し分散液を得た。
次に、得られた分散液に、重合性モノマーとして活性アルミナのカラムを通過させ重合禁止剤を除去したアクロイルモルフォリン(KJケミカルズ株式会社製)を17質量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(和光純薬工業株式会社製)を4質量部、及びライトアクリレート9EG−A(共栄社化学株式会社製)を2質量部添加した。更に、界面活性剤としてエマルゲンLS−106(花王株式会社製)を1質量部添加して混合した。
次に、氷浴で冷却しながら、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184、BASF社製)のメタノール4質量%溶液を2.4質量部添加し、撹拌混合の後、減圧脱気を20分間実施し、ろ過により不純物等を除去し、立体造形物造形用液体材料2を得た。
−支持体造形用液体材料の調製−
ウレタンアクリレート(商品名:ダイヤビームUK6038、三菱レイヨン株式会社製)10質量部、重合性モノマーとしてネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート(商品名:KAYARAD MANDA、日本化薬株式会社製)90質量部、及び重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、BASF社製)3質量部を、ホモジナイザー(装置名:HG30、日立工機株式会社製)を用いて、回転数2,000rpmで均質な混合物が得られるまで分散し、その後ろ過を行い、不純物等を除去し、最後に真空脱気を10分間実施し、均質な支持体造形用液体材料を得た。
−3Dボーラスの形成−
図14に示すインクジェット方式の三次元プリンターに、前記立体造形物造形用液体材料2、及び支持体造形用液体材料を充填し、インクジェットヘッド(リコーインダストリー株式会社製、GEN4)2個に充填し、噴射させ、成膜を行った。
造形は、患者(被治療者)の顔表面のCTデータを用い、これを元に3Dプリント用のデータに変換した。このデータを基に、ハイドロゲルからなるボーラスを三次元プリンターにより造形した。
紫外線照射機(ウシオ電機株式会社製、SPOT CURE SP5−250DB)を用いて350mJ/cmの光量を照射して前記立体造形物造形用液体材料、及び前記支持体造形用液体材料を硬化させながら、ボーラス及び支持体の形成を行った。
造形後、図15に示すようにボーラス117と支持体118を水平方向に引っ張り剥離したところ、支持体118は一体として剥離され、ボーラス117を容易に取り出すことができた。このようにして、顔面形状のボーラス2を形成した。
−ボーラス内包物8の作製−
実施例11において、ボーラス1をボーラス2に変えた以外は実施例11と同様にして、ボーラス内包物8を得た。
−流動体4によるボーラス内包物8の保管−
実施例6において、ボーラス内包物1をボーラス内包物8に変えた以外は実施例6と同様にして顔面形状のボーラス114を得た。
(比較例1)
−流動体6の準備と保管−
顔面形状ボーラス1を流動体6であるポリプロピレン(PP)製平板の上に置き、常温常湿下で3週間保持し、保管済み顔面形状ボーラス201を得た。
保管済み顔面形状ボーラス201は流動体6に長期間置かれたことで変形し、機能が著しく低下した。
(比較例2)
−流動体7の準備と保管−
顔面形状ボーラス1を流動体7であるポリプロピレン(PP)製半球型(半径10cm、R=45cm)の上に置き、常温常湿下で3週間保持し、保管済み顔面形状ボーラス202を得た。
保管済み顔面形状ボーラス202は流動体7に長期間置かれたことで変形し、機能が著しく低下した。
次に、得られたボーラスと流動体を用いて、「密着性」及び「利便性」を評価した。結果を下記表3に示す。
(密着性)
図9に示すように、保管済み顔面形状ボーラスを患者の体表面部(患部)上に位置を合わせて載せ、デジタルカメラ(装置名:CX6、株式会社リコー製)により撮影し、撮影画像を画像処理ソフト(ソフト名:PhotoShop、アドビシステムズ株式会社製)により解析することにより接触面積を測定した。同様の手順で3回測定し、得られた測定結果の最大値を用いて、下記式1にしたがって密着率(%)を算出し、下記評価基準に基いて「密着性」を評価した。なお、「密着性」が「○」以上であれば使用上問題のないレベルである。
・密着率(%)={(接触面積(mm))/(ボーラスの下底面の面積(mm))}×100・・・式1
[評価基準]
◎:95%以上
○:80%以上95%未満
×:80%未満
(利便性)
ボーラスを流動体に入れた状態から、患者に使用するまでの状態にするために行う流動体の除去工程の煩雑さを、保管時から使用時までの「利便性」とし、下記評価基準に基づいて「利便性」を評価した。結果を下記表3に示した。なお、「利便性」が「○」であれば使用上問題のないレベルである。
[評価基準]
○:ボーラスから流動体を簡単に除去することができる
△:ボーラスから流動体を簡単に除去することができない
なお、実施例において作製したボーラスと患者の体表面部の表面形状は追従していたことを目視にて確認した。
Figure 2018153936
Figure 2018153936
Figure 2018153936
実施例1〜14の結果から、保管後のボーラスが患者の体表面部への密着性に優れることがわかった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 立体造形物と、前記立体造形物の少なくとも一部を覆う流動体と、を有することを特徴とする立体造形物と流動体のセットである。
<2> 前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重に対して、0.75倍以上1.25倍以下である前記<1>に記載の立体造形物と流動体のセットである。
<3> 前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重に対して、0.83倍以上1.16倍以下である前記<2>に記載の立体造形物と流動体のセットである。
<4> 前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重に対して、0.91倍以上1.02倍以下である前記<3>に記載の立体造形物と流動体のセットである。
<5> 前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重に対して、0.97倍以上1.0倍以下である前記<4>に記載の立体造形物と流動体のセットである。
<6> 前記立体造形物と前記流動体との間にポリマーを更に有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<7> 前記ポリマーの水蒸気透過度が、1,000[g/(m・day)]以下である前記<6>に記載の立体造形物と流動体のセットである。
<8> 前記ポリマーの水蒸気透過度が、0.01[g/(m・day)]以上100[g/(m・day)]以下である前記<7>に記載の立体造形物と流動体のセットである。
<9> 前記ポリマーが、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セロハン、アセテート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリイミド、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、フッ素樹脂、パラフィンワックス、及びこれらの変性体から選択される少なくとも1種である前記<6>から<8>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<10> 前記立体造形物が、前記流動体に浮遊した状態である前記<1>から<9>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<11> 前記立体造形物の硬度が、60以下である前記<1>から<10>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<12> 前記流動体が、前記立体造形物の表面全体を覆っている前記<1>から<11>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<13> 前記流動体が、塑性流体、準(擬)粘性流体、準(擬)塑性流体、ダイラタント流体、及びニュートン流体から選択される少なくとも1種である前記<1>から<12>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<14> 前記流動体が、食用落花生油、グリセリン、生理食塩水、防腐剤含有水溶液から選択される少なくとも1種である前記<1>から<13>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<15> 前記立体造形物が、患者の放射線照射対象となる体表面部に沿った形状を有するボーラスである前記<1>から<14>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<16> 前記立体造形物が、ハイドロゲルを含む前記<1>から<15>のいすれかに記載の立体造形物と流動体のセットである。
<17> 立体造形物の少なくとも一部を流動体により覆うことを特徴とする立体造形物の保管方法である。
<18> 前記流動体が、食用油、グリセリン、生理食塩水、及び防腐剤含有水溶液から選択される少なくとも1種である前記<17>に記載の立体造形物の保管方法である。
<19> 立体造形物を保管する前記立体造形物の少なくとも一部を覆う流動体であって、
前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重に対して、0.75倍以上1.25倍以下の範囲であることを特徴とする流動体である。
<20> 前記立体造形物が、患者の放射線照射対象となる体表面部に沿った形状を有するボーラスである前記<19>に記載の流動体である。
<21> 前記流動体が、食用油、グリセリン、生理食塩水、及び防腐剤含有水溶液から選択される少なくとも1種である前記<19>から<20>のいずれかに記載の流動体である。
前記<1>から<16>のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセット、前記<17>から<18>のいずれかに記載の立体造形物の保管方法、及び前記<19>から<21>のいずれかに記載の流動体によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特公平3−26994号公報 特公平6−47030号公報 特許第2999184号公報 特開平3−115897号公報
11 立体造形物
12 流動体
14 袋状のポリマー
15 皮膜のポリマー
16、17、18 保持部材
21、117 ボーラス
22 患者の体表面部
34 乳房用三次元ボーラス

Claims (9)

  1. 立体造形物と、前記立体造形物の少なくとも一部を覆う流動体と、を有することを特徴とする立体造形物と流動体のセット。
  2. 前記流動体の比重が、前記立体造形物の比重に対して、0.75倍以上1.25倍以下である請求項1に記載の立体造形物と流動体のセット。
  3. 前記立体造形物と前記流動体との間にポリマーを更に有する請求項1から2のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセット。
  4. 前記立体造形物が、前記流動体に浮遊した状態である請求項1から3のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセット。
  5. 前記立体造形物の硬度が、60以下である請求項1から4のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセット。
  6. 前記流動体が、前記立体造形物の表面全体を覆っている請求項1から5のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセット。
  7. 前記立体造形物が、患者の放射線照射対象となる体表面部に沿った形状を有するボーラスである請求項1から6のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセット。
  8. 前記立体造形物が、ハイドロゲルを含む請求項1から7のいずれかに記載の立体造形物と流動体のセット。
  9. 立体造形物の少なくとも一部を流動体により覆うことを特徴とする立体造形物の保管方法。
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