[go: up one dir, main page]

JP2018146106A - 摩擦材の製造方法 - Google Patents

摩擦材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018146106A
JP2018146106A JP2017113086A JP2017113086A JP2018146106A JP 2018146106 A JP2018146106 A JP 2018146106A JP 2017113086 A JP2017113086 A JP 2017113086A JP 2017113086 A JP2017113086 A JP 2017113086A JP 2018146106 A JP2018146106 A JP 2018146106A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction material
coating
carbon
material composition
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017113086A
Other languages
English (en)
Inventor
良尚 高橋
Yoshihisa Takahashi
良尚 高橋
永吉 央幸
Hisayuki Nagayoshi
央幸 永吉
一也 馬場
Kazuya Baba
一也 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Publication of JP2018146106A publication Critical patent/JP2018146106A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】自動車等の制動に用いられるディスクブレーキパッド等の摩擦材の製造方法において、摩擦材組成物の配合組成に依存することなく、粉体塗装時の塗料付着が十分で塗料の造膜が良好である摩擦材の製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも結合材、有機充填材、無機充填材および繊維基材からなる摩擦材組成物を混合する摩擦材組成物混合工程と、得られた摩擦材組成物または、得られた摩擦材組成物を予備成形した予備成形体と、バックプレートを熱圧成形する成形工程と、得られた成形体を熱処理する熱処理工程と、熱処理体に粉体塗装を施す塗装工程を、少なくとも有する摩擦材の製造方法において、前記摩擦材組成物が、銅を含まない、または銅の含有量が0.5質量%以下であり、前記塗装工程前に粉体塗装予定面の一部または全部に炭素系粒子分散液を塗布する塗装前処理工程を追加する。【選択図】なし

Description

本発明は、自動車等の制動に用いられるディスクブレーキパッドに適した摩擦材の製造方法に関する。
ディスクブレーキパッドは、摩擦材を鉄系金属からなるバックプレートに接着して形成された構造となっている。ディスクブレーキパッドは、摩擦材を鉄系金属からなるバックプレートに接着したままであると、使用時に水分が付着した場合等、錆が発生することから、一般に、バックプレートおよび摩擦材側面に塗装を施したものが用いられる。ディスクブレーキパッドの塗装方法の一つに粉体塗装法がある。これは、帯電させた塗装粉体をアースしたディスクブレーキパッド表面に付着させるとともに、ディスクブレーキパッド表面に溜まる電荷をアースを介して逃がすことで、ディスクブレーキパッド表面に塗装粉体を積層させ、その後、粉体塗料を帯電付着させたディスクブレーキパッドを焼き付け炉で加熱し、粉体塗料を溶融させてディスクブレーキパッドの表面に塗膜を形成する方法である(例えば、特許文献1等)。
近年、摩擦材中に使用される銅が、ブレーキの摩耗粉として飛散し、河川、湖および海洋を汚染する虞があることが指摘され、汚染の原因となる摩擦材中の銅の使用を制限する動きが高まっている。しかしながら、銅は摩擦材を構成する素材の中で導電性が高いものであり、このような銅の使用を制限すると、ディスクブレーキパッドの導電性が低下して粉体塗装時にディスクブレーキパッドが帯電し、塗料の静電付着量が減少することとなり、その結果、塗装の造膜量が減少して耐食性を備えた良好な塗膜を得ることが難しくなる。
銅を含まない摩擦材において良好な塗料造膜を得る手段として、摩擦材組成物に特定の黒鉛を含有させる、あるいは黒鉛量を増量することで摩擦材の導電性を高めることが提案されている。(例えば、特許文献2参照)
特開2003−166574号公報 国際公開WO2014/147807号公報
摩擦材に含まれる黒鉛の割合を増加させることで、静電塗装性は改善されると考えられる。しかし、摩擦材中の黒鉛の割合を増加させると、黒鉛が有する潤滑作用により、摩擦係数が低下する問題が生じる。そのため、他の素材の含有量を調整して対応する必要が生じ、目的の摩擦特性を有する摩擦材を作製するのが難しくなっている。この点、特許文献2は、特定の黒鉛を含有させることで銅を含まない摩擦材において静電粉体塗装性を良好にできることを記載するが、特定の黒鉛を用いるため、摩擦材の配合組成が限定されることとなる。すなわち、これらの方策においては、摩擦材組成物の配合組成が限定されることとなり、幅広い摩擦材組成物に対応することが難しい。
本発明は、上記事情を鑑みなされたもので、摩擦材組成物の配合組成に依存することなく、粉体塗装時の塗料付着が十分で塗料の造膜が良好である摩擦材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、摩擦材の粉体塗装に先立ち、摩擦材の粉体塗装予定面に炭素系粒子を塗布する塗装前処理を施すことで、銅を含有しない組成において、摩擦材組成物の黒鉛量に規定されずとも塗料付着が十分で塗料の造膜が良好であることを見出した。すなわち、本発明の摩擦材の製造方法は、少なくとも結合材、有機充填材、無機充填材および繊維基材からなる摩擦材組成物を混合する摩擦材組成物混合工程と、得られた摩擦材組成物または、得られた摩擦材組成物を予備成形した予備成形体と、バックプレートを熱圧成形する成形工程と、得られた成形体を熱処理する熱処理工程と、熱処理体に粉体塗装を施す塗装工程を、少なくとも有する摩擦材の製造方法において、前記摩擦材組成物が、銅を含まない、または銅の含有量が0.5質量%以下であり、前記塗装工程前に粉体塗装予定面の一部または全部に炭素系粒子分散液を塗布する塗装前処理工程を追加するものである。
本発明の摩擦材の製造方法は、前記塗装前処理工程における前記炭素系粒子分散液の炭素系粒子濃度が炭素系粒子分散液に対し0.1〜10質量%であることが好ましく、前記塗装前処理工程における前記炭素系粒子分散液中に分散する炭素系粒子が平均一次粒子径60nm以下、BET比表面積30g/m2以上、DBP吸油量100cm3/100g以上であることが好ましく、前記炭素系粒子がカーボンブラックであることが好ましい。
本発明によれば、自動車用ディスクブレーキパッド等の摩擦材に用いた際に、環境負荷の高い銅を含有せずとも、また摩擦材組成物の黒鉛量を規定せずとも、粉体塗装時の塗料付着が十分で塗料の造膜が良好であるディスクブレーキパッドを提供することができる。
以下、本発明の摩擦材の製造方法について詳述する。なお、本発明における摩擦材は、アスベストを含まない、いわゆるノンアスベスト材である。
[摩擦材組成物]
本実施形態の摩擦材組成物は、銅を含有しない、もしくは銅を含有する場合において銅の含有量が0.5質量%以下である摩擦材組成物である。すなわち、環境有害性の高い銅および銅合金を実質的に含有せず、元素としての銅の含有量が0.5質量%以下であり、好ましくは含有量が0質量%である。このため、制動時に摩耗粉が生成しても、河川、湖および海洋汚染の原因とならない。
(結合材)
結合材は、摩擦材用組成物に含まれる有機充填材、無機充填材および繊維基材等を一体化し、強度を与えるものである。本発明の摩擦材用組成物に含まれる結合材としては特に制限はなく、通常、摩擦材の結合材として用いられる熱硬化性樹脂を用いることができる。上記熱硬化性樹脂としては、例えば、(1)フェノール樹脂、(2)アクリルエラストマー分散フェノール樹脂およびシリコーンエラストマー分散フェノール樹脂等の各種エラストマー分散フェノール樹脂、(3)アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、エポキシ変性フェノール樹脂およびアルキルベンゼン変性フェノール樹脂等の各種変性フェノール樹脂などが挙げられ、これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。特に、良好な耐熱性、成形性および摩擦係数を与えることから、フェノール樹脂、アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、アルキルベンゼン変性フェノール樹脂を用いることが好ましい。
本発明の摩擦材組成物中における、結合材の含有量は、5〜20質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることがより好ましい。結合材の含有量を5〜20質量%の範囲とすることで、摩擦材の強度低下をより抑制でき、また、摩擦材の気孔率が減少し、弾性率が高くなることによる鳴き等の音振性能悪化をより抑制できる。
(有機充填材)
有機充填材は、摩擦材の音振性能および耐摩耗性等を向上させるための摩擦調整剤として含まれるものである。本発明の摩擦材組成物に含まれる有機充填材としては、上記性能を発揮できるものであれば特に制限はなく、通常、有機充填材として用いられる、カシューダストおよびゴム成分等を用いることができる。上記カシューダストは、カシューナッツシェルオイルを硬化させたものを粉砕して得られる、通常、摩擦材に用いられるものであればよい。上記ゴム成分としては、例えば、アクリルゴム、イソプレンゴム、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、塩素化ブチルゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム等が挙げられ、これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用される。また、古タイヤを破砕したタイヤゴムを単独または上記のゴムと組み合わせて使用してもよい。
本発明の摩擦材組成物中における、有機充填材の含有量は、1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましく、3〜8質量%であることが特に好ましい。有機充填材の含有量を1〜20質量%の範囲とすることで、摩擦材の弾性率が高くなること、鳴き等の音振性能の悪化を避けることができ、また耐熱性の悪化、熱履歴による強度低下を避けることができる。
(無機充填材)
無機充填材は、摩擦材の耐熱性の悪化を避けるため、および耐摩耗性を向上させるため、摩擦係数を向上する目的で添加される摩擦調整剤として含まれるものである。本発明の摩擦材用組成物は、通常、摩擦材に用いられる無機充填材であれば特に制限はない。上記無機充填材としては、例えば、硫化錫、二硫化モリブデン、硫化ビスマス、硫化鉄、三硫化アンチモン、硫化亜鉛、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、硫酸バリウム、コークス、黒鉛、マイカ、バーミキュライト、硫酸カルシウム、タルク、クレー、ゼオライト、ムライト、クロマイト、酸化チタン、酸化マグネシウム、シリカ、ドロマイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、粒状または板状のチタン酸塩、珪酸ジルコニウム、γアルミナ、二酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、ジルコニア等を用いることができ、これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。粒状または板状のチタン酸塩としては、6チタン酸カリウム、8チタン酸カリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸マグネシウムカリウム、チタン酸ナトリウム等を1種または2種以上の組み合わせて用いることができる。
本発明の摩擦材組成物中における、無機充填材の含有量は、30〜80質量%であることが好ましく、40〜70質量%であることがより好ましく、50〜60質量%であることが特に好ましい。無機充填材の含有量を30〜80質量%の範囲とすることで、耐熱性の悪化を避けることができ、摩擦材のその他成分の含有量バランスの点でも好ましい。
(繊維基材)
繊維基材は、摩擦材において補強作用を示すものである。本発明の摩擦材組成物は、通常、繊維基材として用いられる、無機繊維、金属繊維、有機繊維、炭素系繊維等を用いることができ、これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記無機繊維としては、セラミック繊維、生分解性セラミック繊維、鉱物繊維、ガラス繊維、シリケート繊維等を用いることができ、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これら、無機繊維の中では、SiO2、Al23、CaO、MgO、FeO、Na2O等を任意の組み合わせで含有した生分解性鉱物繊維が好ましく、市販品としてはLAPINUS FIBERS B.V製のRoxulシリーズ等が挙げられる。
上記金属繊維としては、通常、摩擦材に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、アルミ、鉄、鋳鉄、亜鉛、錫、チタン、ニッケル、マグネシウム、シリコーン、銅、黄銅等の金属または合金を主成分とする繊維を用いることができる。また、これらの金属もしくは合金は、繊維形状以外に、粉末の形状で含有してもよい。しかし、銅および銅を含有する合金は、環境有害性の観点で含有しないことが好ましい。
上記有機繊維としては、アラミド繊維、セルロース繊維、アクリル繊維、フェノール樹脂繊維等を用いることができ、これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。上記炭素系繊維としては、耐炎化繊維、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、活性炭繊維等を用いることができ、これらを単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の摩擦材組成物における、繊維基材の含有量は、摩擦材組成物において5〜40質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。繊維基材の含有量を5〜40質量%の範囲とすることで、摩擦材としての最適な気孔率が得られ、鳴き防止ができ、適正な材料強度が得られ、耐摩耗性を発現し、成形性をよくすることができる。
[摩擦材の製造方法]
本実施形態の摩擦材は、本発明の摩擦材組成物を一般に使用されている方法で混合、成形、熱処理、加工して製造することができ、好ましくは加熱加圧成形して製造される。
1.混合工程
前記摩擦材組成物を例えば、レーディゲミキサー(「レーディゲ」は登録商標)、加圧ニーダー、アイリッヒミキサー(「アイリッヒ」は登録商標)等の混合機を用いて均一に混合する。
2.成形工程
(予備成形工程)
前記混合工程で得られた混合物を必要に応じて成形金型で予備成形する。予備成形は通常結合材の硬化反応が始まるより低い温度で行われ、120℃以下であることが好ましく、100℃以下であることが特に好ましい。また、成形時間は1〜10秒であることが好ましい。本発明の摩擦材の製造方法においては、この予備成形工程を省略して後述の熱成形工程を実施してもよい。
(熱成形工程)
前記混合工程で得られた混合物、もしくは前記予備成形工程で得られた予備成形物を成形金型で熱成形することで、摩擦材組成物に含まれる結合材が硬化し、有機充填材、無機充填材、繊維基材同士が結合材を介して結着する。成形温度は130〜200℃であることが好ましく、130〜170℃であることがより好ましい。成形時間は2〜10分間であることが好ましい。
3.熱処理工程
前記熱成形工程で得られた熱成形物を必要に応じて熱処理することで、結合材の硬化度を高める。熱処理温度は150〜300℃であることが好ましく、180〜250℃であることがより好ましい。熱処理時間は1〜10時間であることが好ましく、2〜7時間であることがより好ましい。このとき、熱成形物をクランプ等で2MPa以下の圧力で加圧してもよい。
4.加工工程
本実施形態の摩擦材の製造方法では、前記熱処理工程後に塗装前処理と粉体塗装を実施する。また必要に応じて研磨およびスコーチ処理を行う。塗装前処理は粉体塗装前に実施されるが、研磨およびスコーチ処理の順番に制限はなく、塗装前処理の前、塗装前処理と粉体塗装の間、粉体塗装の後のいずれに実施してもよい。
5.塗装前処理工程
本実施形態の摩擦材の製造方法では、塗装前処理工程において、摩擦材の粉体塗装予定面の一部または全部に、炭素系粒子分散液を塗布する。炭素系粒子とは、炭素を主体とする粒子であり、カーボンブラック、黒鉛、フラーレン、グラフェン等が挙げられる。本実施形態の摩擦材の製造方法では、摩擦材の帯電抑制効果の点ことから、平均一次粒子径が60nm以下、BET比表面積が30g/m2以上、DBP吸油量が100cm3/100g以上の炭素系粒子を用いることが好ましい。平均一次粒子径が60nm以下、BET比表面積が30g/m2以上、DBP吸油量が100cm3/100g以上の炭素系粒子とすることで、摩擦材の粉体塗装予定面にストラクチャーの発達した微細な炭素系粒子の塗膜が形成されるため、少ない塗布量で炭素系粒子による導電経路が形成され、摩擦材の帯電が抑制されるため粉体塗装時の塗料の付着が良好になる。なお、上記の炭素系粒子としてはカーボンブラックが好ましい。
なお、本発明において、平均一次粒子径の測定は、炭素系粒子の一次粒子を電子顕微鏡で観察して求めた算術平均径とする。また、BET比表面積は、JIS規格のK6217−7に規定の方法による。さらに、DBP吸油量はJIS規格のK6217−4に規定の方法による。
前記炭素系粒子分散液中の炭素系粒子濃度は0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜8質量%であることがより好ましく、0.3〜6質量%であることがさらに好ましい。濃度を0.1質量%以上とすることで、導電性を有する炭素系粒子が均一に塗布されることとなり、粉体塗装時の塗料の付着が良好になる。濃度を10%以下とすることで、炭素系粒子によるコスト増を避けることができる。
前記炭素系粒子を分散する液体としては、常温常圧で揮発するものであれば制限はなく、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン等の炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等を用いることができ、これらを単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本実施形態の摩擦材の製造方法では、水、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトンを用いることが好ましく、水、2−プロパノール、メチルエチルケトンを用いることがより好ましい。また、脂肪酸、界面活性剤、アクリル系高分子等を炭素系粒子の分散剤として0.1%以下の濃度で加えてもよい。
前記炭素系粒子分散液の塗布方法は、前記炭素系粒子分散液が摩擦材の粉体塗装面に均一に塗布できる方法であれば特に制限はなく、例えばスプレーによる塗布、浸漬による塗布、刷毛による塗布等が挙げられる。前記炭素系粒子分散液塗布時の摩擦材温度に特に制限はないが、分散媒が速やかに揮発することから、50℃以上であることが好ましい。
6.粉体塗装工程
前記塗装前処理工程後の摩擦材に粉体塗装を実施する。粉体塗装は粉体状の塗料を被塗装物の表面に静電的に付着させ、その後の焼付により塗料に含まれる樹脂を硬化させ、塗膜を形成させる塗装方法であり、本実施形態の摩擦材の製造方法では粉体塗装であれば方式に制限はなく、トリボ式およびコロナ式のいずれも適用することができる。前記粉体塗料は従来から用いられているものを使用することができ、例えばエポキシ樹脂系の粉体塗料を使用することができる。前記焼付の温度は通常150〜300℃、時間は5〜30分であり、熱源として電熱ヒーターまたは赤外線ヒーター等を用いることができる。
[摩擦部材]
本実施形態の摩擦部材としては、例えば下記の構成が挙げられる。
(1)摩擦材のみの構成。
(2)裏金と、該裏金の上に摩擦面となる摩擦材とを有する構成。
(3)上記(2)の構成において、裏金と摩擦材との間に、裏金の接着効果を高めるための表面改質を目的としたプライマー層、および、裏金と摩擦材との接着を目的とした接着層をさらに介在させた構成。上記裏金は、摩擦部材の機械的強度の向上のために、通常、摩擦部材として用いるものであり、材質としては、金属または繊維強化プラスチック等、具体的には、鉄、ステンレス、無機繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック等が挙げられる。プライマー層および接着層は、通常、ブレーキシュー等の摩擦部材に用いられるものであればよい。
以下、本発明の摩擦材の製造方法について、実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明は何らこれらに制限されるものではない。
[実施例1〜4および比較例1〜3]
(ディスクブレーキパッドの作製)
表1に示す配合比率に従って材料を配合し、摩擦材組成物を得た。表中の配合比率は質量%である。この摩擦材組成物をレーディゲミキサー(株式会社マツボー製、商品名:レーディゲミキサーM20)で混合し、得られた混合物を成形プレス(王子機械工業株式会社製)で予備成形した。得られた予備成形物を成形温度140〜160℃、成形圧力30MPa、成形時間5分間の条件で、成形プレス(三起精工株式会社製)を用いて鉄製の裏金(日立オートモティブシステムズ株式会社製)とともに加熱加圧成形した。得られた成形品を200℃で4.5時間熱処理し、ロータリー研磨機を用いて研磨し、ディスクブレーキパッドを作製した。次いで表2に示す配合でカーボンブラック分散液を調製し、ディスクブレーキパッドの摩擦面を正面としたときの側面部にスプレーで均一に塗布し、風乾した。なお、実施例および比較例では、裏金の厚さ6mm、摩擦材の厚さ11mm、摩擦材投影面積52cm2のディスクブレーキパッドを作製した。
なお、実施例および比較例において使用した各種材料は次のとおりである。
[摩擦材組成物]
(結合材)
・フェノール樹脂
(有機充填材)
・カシューダスト
・タイヤゴム粉
(無機充填材)
・チタン酸カリウム
・ジルコニア
・マイカ
・硫化錫
・硫酸バリウム
・水酸化カルシウム
(フィブリル化有機繊維)
・アラミド繊維
[炭素系粒子分散液]
(炭素系粒子)
・カーボンブラックA:三菱化学株式会社製「#3030」、平均一次粒子径55nm、BET比表面積32m2/g、DBP吸油量130cm3/100g
・カーボンブラックB:ライオン・スペシャリティ・ケミカル株式会社製「ケッチェンブラックEC300J」、平均一次粒子径39.5nm、BET比表面積800m2/g、DBP吸油量360cm3/100g
・カーボンブラックC:三菱化学株式会社製「#5」、平均一次粒子径76nm、BET比表面積29m2/g、DBP吸油量71cm3/100g
・黒鉛:株式会社中越黒鉛工業所製「BF−1AT」、平均粒子径1μm
(分散媒)
・水
・2−プロパノール
(粉体塗装の評価)
前記の方法で作成した実施例1〜3および比較例1〜2のディスクブレーキパッドを、旭サナック株式会社製静電粉体塗装装置「SFC−QTR100」で粉体塗装し、バックプレート(裏金)の塗膜厚みと摩擦材側面の粉体塗装の程度を下記に従い評価した。バックプレートの塗膜厚みは、株式会社ケツト化学研究所製デュアルタイプ膜厚計「LZ−200J」で計測した。この計測結果について、バックプレートの塗装厚みが、20μmを超えるものを「◎」、10〜20μmのもの「○」、10μmを下回るものを「×」として評価し、表1に記載した。また、併せて目視観察を行い、摩擦材側面において、摩擦材が塗膜で隠れ、目視で確認不可能なものを「○」、摩擦材が露出し目視で確認可能なものを「×」と評価し、この結果についても表2に記載した。
Figure 2018146106
Figure 2018146106
炭素系粒子分散液で前処理した実施例1〜3は、炭素系粒子分散液を塗布しない比較例1、また粒子径が大きく、BET比表面積、DBP吸油量が小さい炭素系粒子分散液で前処理した比較例2に対し優れた粉体塗装の評価を示した。
本発明の摩擦材の製造方法は、環境負荷の高い銅を含有しない摩擦材に対して、摩擦材組成物の黒鉛量に規定されず粉体塗装時の塗料付着が十分で塗料の造膜が良好である摩擦材を提供することができるため、乗用車用ブレーキパッド等に好適である。

Claims (4)

  1. 少なくとも結合材、有機充填材、無機充填材および繊維基材からなる摩擦材組成物を混合する摩擦材組成物混合工程と、
    得られた摩擦材組成物または、得られた摩擦材組成物を予備成形した予備成形体と、バックプレートを熱圧成形する成形工程と、
    得られた成形体を熱処理する熱処理工程と、
    熱処理体に粉体塗装を施す塗装工程を、少なくとも有する摩擦材の製造方法において、 前記摩擦材組成物が、銅を含まない、または銅の含有量が0.5質量%以下であり、
    前記塗装工程前に、粉体塗装面の一部または全部に炭素系粒子分散液を塗布する塗装前処理工程を追加する摩擦材の製造方法。
  2. 前記塗装前処理工程における前記炭素系粒子分散液の炭素系粒子濃度が炭素系粒子分散液に対し0.1〜10質量%である請求項1記載の摩擦材の製造方法。
  3. 前記塗装前処理工程における前記炭素系粒子分散液中に分散する炭素系粒子が平均一次粒子径60nm以下、BET比表面積30g/m2以上、DBP吸油量100cm3/100g以上である請求項1または2記載の摩擦材の製造方法。
  4. 前記炭素系粒子がカーボンブラックである請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦材の製造方法。
JP2017113086A 2017-03-01 2017-06-08 摩擦材の製造方法 Pending JP2018146106A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017037962 2017-03-01
JP2017037962 2017-03-01

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018146106A true JP2018146106A (ja) 2018-09-20

Family

ID=63590856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017113086A Pending JP2018146106A (ja) 2017-03-01 2017-06-08 摩擦材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018146106A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2439247B1 (en) Friction material composition, friction material obtained from same, and friction member
CN103429695B (zh) 摩擦材料
CN107849431B (zh) 摩擦材料
JP6235217B2 (ja) 摩擦材
US20180216686A1 (en) Friction material composition, and friction material and friction member using said friction material composition
KR20160058102A (ko) 마찰재
WO2016060129A1 (ja) 摩擦材組成物、摩擦材および摩擦部材
WO2014115594A1 (ja) 摩擦材
WO2017183439A1 (ja) 摩擦材
EP3919582B1 (en) Friction material composition, friction material and friction member
JP6557006B2 (ja) 摩擦材組成物、摩擦材組成物を用いた摩擦材および摩擦部材
JP6512817B2 (ja) 摩擦材組成物、摩擦材組成物を用いた摩擦材および摩擦部材
JP6493957B2 (ja) 摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材
JP7128323B2 (ja) 摩擦材
WO2017014173A1 (ja) 摩擦材
JP2017186469A (ja) 摩擦材組成物、該摩擦材組成物を用いた摩擦材および摩擦部材
US20180010661A1 (en) Friction material composition, friction material using said friction material composition, and friction member
JP2018146106A (ja) 摩擦材の製造方法
JP7184094B2 (ja) 摩擦部材、下張り材用摩擦材組成物及び下張り材
JP2016098362A (ja) 摩擦材組成物、該摩擦材組成物を用いた摩擦材および摩擦部材
JP6480145B2 (ja) 摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材
JP6482294B2 (ja) 摩擦材
WO2023085287A1 (ja) 摩擦材
WO2023085286A1 (ja) 摩擦材
JP2016079248A (ja) 摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材