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JP2018017970A - 光シート顕微鏡、及び、光シート顕微鏡の制御方法 - Google Patents

光シート顕微鏡、及び、光シート顕微鏡の制御方法 Download PDF

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JP2018017970A JP2016149530A JP2016149530A JP2018017970A JP 2018017970 A JP2018017970 A JP 2018017970A JP 2016149530 A JP2016149530 A JP 2016149530A JP 2016149530 A JP2016149530 A JP 2016149530A JP 2018017970 A JP2018017970 A JP 2018017970A
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佳弘 島田
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Abstract

【課題】光シート面に応じて変動する球面収差を補正しながら対物レンズの焦点面を光シート面に素早く合わせる技術を提供する。
【解決手段】光シート顕微鏡100は、対物レンズ7と、サンプルに光シートを照射するシート照明光学系4と、補正環18と、サンプルの画像を取得する撮像装置12と、光シート面と対物レンズ7との相対位置を調整するZ駆動部8と、光シート面とサンプルとの相対位置を調節するステージ6と、制御装置20を備える。制御装置20は、ステージ6により相対位置を変化させたとき対物レンズ7を介して検出される光シート面からの光に基づいて、光シート面と対物レンズ7の焦点面が近づくようにZ駆動部8を制御し、Z駆動部8により相対位置を変化させたとき撮像装置12で取得されるサンプルの画像の評価値が大きくなるように補正環18を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明の開示は、光シート顕微鏡、及び、光シート顕微鏡の制御方法に関する。
蛍光顕微鏡の分野では、対物レンズの光軸に直交する方向からサンプルにレーザ光を照射して、サンプル中に光シートを形成する技術が知られている。この技術を用いた光シート顕微鏡は、例えば、特許文献1、特許文献2に記載されていて、蛍光の退色を抑えてサンプルの良好な三次元立体像を高速に生成することができる。
近年では、この技術の用途は、蛍光タンパクをターゲット分子に標識したゼブラフィッシュのような生物の立体像を得るといった用途に限られない。この技術は、スフェロイド、オルガノイドのような3次元培養細胞の3次元立体像を取得し、画像解析技術を利用して薬効の評価を行う、所謂、“創薬スクリーニング”への適用を目的とした技術としても注目される等、幅広いアプリケーションへの応用が期待されている。
米国特許出願公開第2015/0286042号明細書 国際公開第2015/184124号
光シート顕微鏡は通常、サンプルの3次元立体像を得るため、光シートとサンプルを観察光軸(対物レンズの光軸)に沿って相対的に移動させながら、複数の断層像を取得する。多くの場合、光シートが対物レンズの焦点面に形成されるように設定された後、光シートと対物レンズは固定され、サンプルを光軸方向に順次移動させることで、複数の断層像が取得される。
しかしながら、この方法でサンプルの観察場所(つまり、サンプル中の光シートが形成されている面、以降、光シート面と記す)を変更すると、対物レンズと光シート面との間の媒質の構成比率(例えば、空気と培養液とサンプル内部の比率)が変化する。これにより、対物レンズと光シート面の間の光路長が変化するため、対物レンズを動かしてないにも関わらず対物レンズの焦点面が光軸方向に移動し、対物レンズの焦点面が光シート面に一致しなくなってしまう。また、サンプル内部の屈折率分布によっても焦点面の移動量が変化してしまう。そして、このズレが及ぼす影響は、三次元立体像の光学的な分解能を上げようとすればするほど、つまり、光シートの厚さを薄くし、対物レンズの開口数を大きくすればするほど、焦点深度は浅くなるため大きくなる。
上述した特許文献1、特許文献2には、観察前に観察対象物を用いてキャリブレーションを行うことで、対物レンズの焦点面のズレを補正するデータを作成する技術が記載されている。この技術を用いることで、対物レンズの焦点面と光シート面のズレをある程度抑えることができる。
ただし、サンプルの屈折率が内部で急峻な変化を有する場合などには、十分な精度でズレを抑制することは難しい。キャリブレーションにおいてより多くの画像を取得することで補正精度を改善することは可能であるが、多くの画像を取得すると、キャリブレーションに時間がかかってしまう。また、キャリブレーションによってサンプルがダメージを受けてしまう虞がある。さらに、対物レンズと光シート面の間の光路長の変化は、球面収差量の変動も引き起こす。上述した特許文献1、特許文献2では、球面収差量の変動については考慮されていない。
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面は、光シート面に応じて変動する球面収差を補正しながら対物レンズの焦点面を光シート面に素早く合わせる技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る光シート顕微鏡は、対物レンズと、前記対物レンズの光軸方向とは異なる方向からサンプルに光シートを照射する照明光学系と、球面収差を補正する補正装置と、前記対物レンズを介して前記サンプルの画像を取得する撮像装置と、前記光シートが形成される光シート面と前記対物レンズとの相対位置を前記対物レンズの光軸方向に調整する第1の調整手段と、前記光シート面と前記サンプルとの相対位置を前記対物レンズの光軸方向に調節する第2の調節手段と、前記第2の調節手段により前記光シート面と前記サンプルとの相対位置を変化させたとき、前記対物レンズを介して検出される前記光シート面からの光に基づいて、前記光シート面と前記対物レンズの焦点面が近づくように前記第1の調整手段を制御する第1合焦処理と、前記第1の調節手段により前記光シート面と前記対物レンズとの相対位置を変化させたとき、前記撮像装置で取得される前記サンプルの画像の評価値が大きくなるように前記補正装置を制御する球面収差補正処理と、を行う制御装置と、を備える。
本発明の一態様に係る制御方法は、対物レンズと球面収差を補正する補正装置とサンプルの画像を取得する撮像装置とを備える光シート顕微鏡の制御方法であって、前記対物レンズの光軸方向とは異なる方向からサンプルに光シートを照射し、前記光シートが形成された光シート面と前記サンプルとの相対位置を前記対物レンズの光軸方向に調整し、前記光シート面と前記サンプルとの相対位置が調整されたときに前記対物レンズを介して検出される前記光シート面からの光に基づいて、前記光シート面と前記対物レンズの焦点面が近づくように前記光シート面と前記対物レンズとの相対位置を調整する第1合焦処理を行い、前記光シート面と前記対物レンズとの相対位置が調整されたときに前記撮像装置で取得される前記サンプルの画像の評価値が大きくなるように前記補正装置を制御する球面収差補正処理を行う。
本発明の一側面によれば、光シート面に応じて変動する球面収差を補正しながら対物レンズの焦点面を光シート面に素早く合わせることができる。
第1の実施形態に係る光シート顕微鏡100の構成を例示した図である。 制御装置20のハードウェアの構成を例示した図である。 第1の実施形態に係る断層像取得処理の手順を示すフローチャートである。 合焦処理の手順を示すフローチャートである。 球面収差補正処理の手順を示すフローチャートである。 ピンホールアレイ19aを備える遮光板19の構成を例示した図である。 第2の実施形態に係る断層像取得処理の手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る断層像取得処理の手順を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る光シート顕微鏡200の構成を例示した図である。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係る光シート顕微鏡100の構成を例示した図である。光シート顕微鏡100は、培養液、透明化溶液などの媒質Mに浸されているサンプルSの断層像を取得する装置であり、サンプルSは、例えば、蛍光色素により標識された生体細胞である。サンプルSは、ステージ6に載置された、例えばキュベットなどのサンプル容器5に収容されている。
光シート顕微鏡100は、レーザ1と、光ファイバー2と、シート照明光学系4と、ステージ6と、乾燥系の対物レンズ7と、Z駆動部8と、結像レンズ9と、ダイクロイックミラー10と、エミッションフィルタ11と、撮像装置12と、補正環18を備える。
シート照明光学系4は、例えば、コレクタレンズとシリンドリカルレンズを含み、対物レンズ7の光軸方向とは異なる方向からサンプルSに光シートを照射する。より具体的には、シート照明光学系4は、シート照明光学系4の出射光軸が対物レンズ7の光軸と略直交するように配置されていて、対物レンズ7の光軸と略直交する方向からサンプルSに光シートLSを照射するように構成されている。ここで、光シートとはシート形状の照明領域を形成する照明光のことである。光シートLSは、サンプルS内で対物レンズ7の光軸方向に薄いシート形状を有する。また、略直交とは、直交した状態から当業者が設定上又は製造上の誤差と認識し得るような範囲をいう。
ステージ6は、対物レンズ7の光軸方向へ移動する電動ステージであり、光シート面とサンプルSとの相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する第2の調整手段である。ステージ6の移動は後述する制御装置20によって制御される。
Z駆動部8は、対物レンズ7を対物レンズ7の光軸方向に動かす電動部であり、光シートLSが形成される光シート面と対物レンズ7との相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する第1の調整手段である。Z駆動部8を介した対物レンズ7の移動は後述する制御装置20によって制御される。
ダイクロイックミラー10は、レーザ光を反射することで、レーザ光と蛍光を分離する。エミッションフィルタ11は、レーザ光を遮断し蛍光を透過させる。ダイクロイックミラー10及びエミッションフィルタ11により、撮像装置12へのレーザ光の入射が制限される。
撮像装置12は、光シートLSが照射されたサンプルSの画像を、対物レンズ7を介して取得する。撮像装置12は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの2次元イメージセンサを備えたデジタルカメラである。撮像装置12は、受光面S1を有し、対物レンズ7の前側焦点位置が受光面S1に投影されるように配置されている。図1に示す受光面S1上の位置P1は、対物レンズ7の前側焦点位置が投影される位置、即ち、対物レンズ7の前側焦点位置と光学的に共役な位置である。
補正環18は、球面収差を補正する補正装置である。補正環18は、対物レンズ7を構成するレンズを対物レンズ7の光軸方向に移動する電動補正環であり、補正環18による球面収差の補正は後述する制御装置20によって制御される。
光シート顕微鏡100は、さらに、ダイクロイックミラー10の反射光路(ダイクロイックミラー10により撮像装置12と対物レンズ7の間の光路から分岐した光路)上に、ビームスプリッタ13と、2つの遮光板(ピンホール板14、ピンホール板16)と、2つの光検出器(光検出器15、光検出器17)を備える。
ビームスプリッタ13は、ダイクロイックミラー10で反射したレーザ光を50:50の割合で分離する。ピンホール板14及び光検出器15は、ビームスプリッタ13で分岐した一方の光路上に配置され、ピンホール板16及び光検出器17は、ビームスプリッタ13で分岐した他方の光路上に配置されている。
ピンホール板14は、開口を有する第1の遮光板であり、対物レンズ7の前側焦点位置が投影される位置P2よりも後方に配置されている。一方、ピンホール板16は、開口を有する第2の遮光板であり、対物レンズ7の前側焦点位置が投影される位置P3よりも前方に配置されている。位置P2及び位置P3は、対物レンズ7の前側焦点位置と光学的に共役な位置であり、換言すると、撮像装置12の受光面S1(位置P1)に対応する位置である。以降では、位置P2及び位置P3のことを、それぞれ必要に応じて基準位置とも記す。ここで、前方とは光の進行方向を基準にして手前側のことであり、後方とは光の進行方向を基準にして奥側のことである。
光検出器15は、ピンホール板14を通過した光シート面からの光を検出する第1の光検出器であり、専らレーザ光を検出する。光検出器17は、ピンホール板16を通過した光シート面からの光を検出する第2の光検出器であり、専らレーザ光を検出する。光検出器15及び光検出器17は、例えば、光電子増倍管(PMT:Photomultiplier Tube)であり、検出光量に応じた信号を出力する。
光シート顕微鏡100は、さらに、制御装置20を備える。制御装置20は、サンプルSの複数の断層像を取得する断層像取得処理を実行するように構成されている。断層像取得処理の詳細については後述するが、その概要は次のとおりである。
断層像取得処理では、制御装置20は、光シートをサンプルSの異なる位置に照射して複数の断層像を取得するために、ステージ6を制御して光シート面とサンプルSとの相対位置を変化させる。このとき、光シート面と対物レンズ7の間の媒質(空気と媒質MとサンプルS内部を含む)の屈折率分布が変化するため、対物レンズ7を動かしてないにも関わらず対物レンズ7の焦点面が光軸方向に動いてしまう。従って、ステージ6を制御するだけでは、光シート面と対物レンズの焦点面にズレが生じてしまう。このため、制御装置20は、ステージ6を制御すると、さらに、対物レンズ7を介して検出される光シート面からの光に基づいて、Z駆動部8を制御し、光シート面と対物レンズ7の相対位置を調整する。より具体的には、対物レンズ7の焦点面を光シート面に近づけることで、これらの位置が合うようにZ駆動部8を制御する。
さらに、光シート面と対物レンズ7の間の媒質の屈折率分布の変化は、球面収差量の変動も引き起こす。このため、制御装置20は、Z駆動部8を制御すると、さらに、撮像装置12で取得されるサンプルSの画像のコントラスト又は明るさが大きくなるように、補正環18を制御し、球面収差を補正する。これにより、対物レンズ7の焦点面と光シート面が高精度に合った状態で、球面収差が補正された複数の断層像を取得することができる。
図2は、制御装置20のハードウェアの構成を例示した図である。制御装置20は、例えば、標準的なコンピュータであり、プロセッサ21、メモリ22、入出力インターフェース23、ストレージ24、及び、可搬記録媒体26が挿入される可搬記録媒体駆動装置25を備え、これらがバス27によって相互に接続されている。なお、図2は、制御装置20のハードウェア構成の一例であり、制御装置20はこの構成に限定されるものではない。
プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などであり、プログラムを実行してプログラムされた処理、例えば、上述した断層像取得処理を行う。メモリ22は、例えば、RAM(Random Access Memory)であり、プログラムの実行の際に、ストレージ24または可搬記録媒体26に記録されているプログラムまたはデータを一時的に記憶する。
入出力インターフェース23は、制御装置20以外の装置(例えば、ステージ6、Z駆動部8、光検出器15、光検出器17、補正環18など)と信号をやり取りする回路である。ストレージ24は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリであり、主に各種データやプログラムの記録に用いられる。可搬記録媒体駆動装置25は、光ディスクやコンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬記録媒体26を収容するものである。可搬記録媒体26は、ストレージ24を補助する役割を有する。
図3は、断層像取得処理の手順を示すフローチャートである。図4は、合焦処理の手順を示すフローチャートである。図5は、球面収差補正処理の手順を示すフローチャートである。以下、図3から図5を参照しながら、光シート顕微鏡100で行われる断層像取得処理について具体的に説明する。
光シート顕微鏡100は、まず、断層像を取得する高さ範囲の指定を受け付ける(ステップS101)。ここでは、利用者が図示しない入力装置を用いて断層像を取得する高さ範囲を入力することで、制御装置20が高さ範囲の指定を受け付ける。制御装置20は、さらに、受け付けた高さ範囲に基づいて、断層像を取得する位置、つまり、サンプルS中における光シート面の位置を決定する。
次に、光シート顕微鏡100は、サンプルSに光シートLSを照射し(ステップS102)、サンプルSの画像を取得する(ステップS103)。ここでは、サンプルS中における光シート面の位置は特に限定されない。このため、光シートLSを任意の位置に照射し、サンプルSの画像、つまり、光シート面の画像を、撮像装置12で取得すればよい。
その後、光シート顕微鏡100は、取得した画像に基づいて、合焦判定を行う(ステップS104)。ここでは、対物レンズ7の焦点面が光シート面に合っているか否かを、例えば、制御装置20が画像のコントラストに基づいて判定する。また、制御装置20が判定する代わりに、人間が画像を目視することで判定し、その判定結果に従って制御装置20が合焦状態か否かを判定してもよい。
合焦状態に無いと判定されると(ステップS104NO)、光シート顕微鏡100は、光シート面と対物レンズ7の相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する(ステップS105)。ここでは、制御装置20がZ駆動部8を制御して光シート面と対物レンズ7の相対位置を調整する。その後、再びサンプルSの画像を取得する(ステップS103)。そして、合焦状態にあると判定されるまで(ステップS104YES)、ステップS103からステップS105の処理を繰り返す。なお、この合焦判定処理は取得した画像全体に対して行う必要はない。撮像装置12が有する撮像素子の一部分により取得された画像の一部分に対して行っても良い。
合焦状態にあると判定されると、光シート顕微鏡100は、合焦評価値を算出する(ステップS106)。ここでは、制御装置20が光シート面で散乱したレーザ光を検出した光検出器15及び光検出器17からの出力信号に基づいて所定の演算を行うことで、合焦評価値を算出する。合焦評価値は、対物レンズ7の焦点面と光シート面の一致度合いに応じて変化する値である。合焦評価値は、光検出器15からの出力信号値をAとし、光検出器17からの出力信号値をBとすると、特にこれに限定されないが、例えば、(A−B)/(A+B)で算出されてもよい。
その後、光シート顕微鏡100は、ステップS106で算出した値から基準範囲を設定する(ステップS107)。ステップS106で算出した値は、合焦状態において算出される合焦評価値であるため、合焦評価値がステップS106で算出した値を含む所定範囲内にある場合には、光シート顕微鏡100は合焦状態にあるとみなすことができる。このため、ステップS107では、ステップS106で算出した値を含む所定範囲を後述するステップで利用するために、基準範囲に設定する。
次に、光シート顕微鏡100は、光シート面が初期位置に移動するように、光シート面とサンプルSの相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する(ステップS108)。ここでは、制御装置20は、ステージ6を制御して、ステップS101で決定した断層像を取得する位置のうちの一つである初期位置に光シート面を動かす。
ステージ6により光シート面とサンプルSとの相対位置を変化させると、その後、光シート顕微鏡100は、合焦処理を行う(ステップS109)。ここでは、制御装置20が、対物レンズ7を介して検出される光シート面からの光に基づいて、光シート面と対物レンズ7の焦点面が近づくようにZ駆動部8を制御する合焦処理(以降、第1合焦処理と記す。)を行う。
具体的には、図4に示すように、まず、光シート顕微鏡100は、合焦評価値を算出する(ステップS201)。この処理は、ステップS106と同様である。次に、光シート顕微鏡100は、ステップS201で算出した合焦評価値がステップS107で設定した基準範囲内か否かを判定する(ステップS202)。この処理は、ステップS108でのステージ6の移動により対物レンズ7の焦点面が移動している可能性があるために行われる。なお、ステップS202の処理は、合焦状態にあるか否かを判定する点はステップS104と同様であるが、光検出器15及び光検出器17からの出力信号に基づいて合焦判定を行う点が、撮像装置12で取得した画像に基づいて合焦判定を行うステップS104とは異なる。
ステップS202で合焦評価値が基準範囲内にないと判定されると、光シート顕微鏡100は、光シート面と対物レンズの相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する(ステップS203)。ここでは、制御装置20は、合焦評価値が基準値に近づくようにZ駆動部8を制御して、光シート面と対物レンズ7の相対位置を調整する。
光シート顕微鏡100は、その後、再び合焦評価値を算出する(ステップS201)。そして、合焦評価値が基準範囲内にあると判定されるまで、即ち、合焦評価値が所定範囲内の値になるまで、ステップS201からステップS203の処理を繰り返す。
そして、合焦処理が終了すると、即ち、合焦評価値が基準範囲内にあると判定されると、光シート顕微鏡100は、球面収差補正処理を行う(ステップS110)。ここでは、制御装置20が、撮像装置12で取得されるサンプルSの画像の評価値が大きくなるように補正環18を制御する球面収差補正処理を行う。
具体的には、図5に示すように、まず、光シート顕微鏡100は、サンプルの画像を取得し(ステップS301)、画像評価値を算出する(ステップS302)。ここでは、制御装置20は、撮像装置12で取得した画像から画像評価値を算出する。画像評価値は、球面収差の補正度合いに応じて変化する値であり、例えば、画像のコントラスト又は明るさを示す値である。
次に、光シート顕微鏡100は、所定の複数の補正値で画像評価値を算出済みか否かを判定する(ステップS303)。補正値とは、補正装置で補正される球面収差量(即ち、補正量)を決定する値であり、例えば、補正装置の設定値である。所定の複数の補正値は、補正装置に設定可能な設定値の範囲内から選択された複数の設定値であり、例えば、一定の設定値間隔で選択された複数の設定値である。ここでは、制御装置20は、補正環18を所定の複数の設定値の各々に設定した状態で画像を取得し、取得したそれぞれの画像の画像評価値を算出済みか否か判定する。
ステップS303で所定の複数の補正値で画像評価値を算出済みではないと判定されると、光シート顕微鏡100は、補正装置の補正値を調整する(ステップS304)。ここでは、制御装置20は、補正環18の設定値を所定の複数の設定値のうちの画像評価値が算出されていない設定値に変更する。
光シート顕微鏡100は、その後、サンプルの画像を取得し(ステップS301)、画像評価値を算出する(ステップS302)。そして、所定の複数の補正値で画像評価値を算出済みであると判定されるまで、ステップS301からステップS304の処理を繰り返す。
所定の複数の補正値で画像評価値を算出済みであると判定されると、光シート顕微鏡100は、補正装置の補正値を画像評価値が最大になる補正値に調整する(ステップS305)。ここでは、制御装置20は、まず、所定の複数の設定値とステップS302で算出された複数の画像評価値に基づいて、画像評価値が最大になる設定値を算出する。例えば、ステップS302で算出された複数の画像評価値のうちの最大の画像評価値を選択し、選択された画像評価値に対応する補正環18の設定値を画像評価値が最大になる設定値として算出してもよい。また、ステップS302で算出された複数の画像評価値と対応する複数の設定値の組み合わせから画像評価値と設定値の関係を算出し、算出された関係に基づいて画像評価値が最大となる設定値を推定してもよい。その後、制御装置20は、補正環18の設定値を画像評価値が最大になる設定値に変更する。これにより、球面収差が補正される。
そして、球面収差補正処理が終了すると、光シート顕微鏡100は、サンプルSの画像である断層像を取得する(ステップS111)。これにより、対物レンズ7の焦点面と光シート面が合った状態で且つ球面収差が補正された状態で断層像が取得される。
その後、光シート顕微鏡100は、光シート面が最終位置まで移動済みか否かを判定する(ステップS112)。ここでは、制御装置20は、ステップS101で決定した断層像を取得する位置のうちの一つである最終位置にまで光シート面が移動済みか否かを判定する。
最終位置まで移動していないと判定すると、光シート顕微鏡100は、光シート面とサンプルSの相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する(ステップS113)。ここでは、制御装置20は、ステージ6を制御して、ステップS101で決定した断層像を取得する位置のうちの次の位置に光シート面を移動する。その後、光シート顕微鏡100は、ステップS109からステップS113の処理を繰り返し、ステップS112で光シート面が最終位置まで移動済みと判定されると、図3に示す断層像取得処理を終了する。
光シート顕微鏡100では、ステージ6により光シート面とサンプルSとの相対位置を変化させたときに、制御装置20が合焦処理を行う。具体的には、光シート面とサンプルSの相対位置を変更後に取得される光検出器からの出力信号に基づいて合焦状態が判定される。このため、人間が画像に基づいて合焦状態を判定する場合よりも、光シート面を対物レンズ7の焦点面に素早く合わせることができる。制御装置が画像に基づいて合焦状態を判定する場合と比較しても計算量が少ないため、光シート面を対物レンズ7の焦点面に素早く合わせることができる。
また、光シート顕微鏡100では、Z駆動部8により光シート面と対物レンズ7との相対位置を変化させたときに、制御装置20が球面収差補正処理を行う。具体的には、光シート面を対物レンズ7の焦点面に合わせた後に、撮像装置12で取得した画像に基づいて補正環18の設定値が変更される。これにより、対物レンズと光シート面との間の媒質の構成比率の変動に起因して生じた球面収差を補正することができる。
また、光シート顕微鏡100では、2つの検出器と2つのピンホール板の組み合わせによって、いわゆる、前ピン状態と後ピン状態とを判別することができる。これにより、対物レンズ7の焦点面と光シート面の間でズレが生じている方向を知ることが可能であり、光シート面と対物レンズ7の相対位置を調整する方向を特定することができる。この点も、光シート面を対物レンズ7の焦点面に素早く合わせることに寄与する。
さらに、光シート顕微鏡100では、光シート面とサンプルSの相対位置を変更する度に、その相対位置で実際に検出された信号に基づいて合焦処理が行われる。このため、キャリブレーションデータに基づいて合焦処理を行う場合よりも、光シート面を対物レンズ7の焦点面に高精度にあわせることができる。
以上のように、光シート顕微鏡100によれば、光シート面に応じて変動する球面収差を補正しながら、対物レンズ7の焦点面を光シート面に高精度に素早く合わせることができる。
なお、本実施形態では、サンプルSを対物レンズ7の光軸の方向に動かしたときのみを説明したが、サンプルSが大きなときには、シート光に対してサンプルSを対物レンズ7の光軸と直交する方向に相対的に動かして撮像することがある。この場合、サンプルS内の位置によって屈折率が変化し対物レンズ7の焦点面がずれる可能性があるが、このときも本方法で光シート面に合焦させることが可能である。
また、光シート顕微鏡100では、制御装置20がソフトウェア処理により合焦評価値を算出してZ駆動部8を制御する例を示したが、例えば、制御装置20の代わりにコンパレータなどの回路によって合焦評価値を評価して評価結果に応じた制御信号をZ駆動部8へ出力してもよい。この場合、ソフトウェア処理よりも更に高速に合焦処理を行うことができる。
また、光シート顕微鏡100では、ピンホール板14及びピンホール板16を備える例を示したが、ピンホール板14及びピンホール板16のそれぞれの代わりに、例えば、図6に示すピンホールアレイ19aを有する遮光板19を備えてもよい。遮光板19を用いることで、サンプルS中の多点からの光を検出することができる。これにより、サンプルS中の特異な点(散乱が少ない場所)が及ぼす影響を軽減することができるため、より信頼性の高い合焦判定結果を得ることができる。
また、光シート顕微鏡100では、光シート面とサンプルの相対位置が調整される度に、制御装置20が合焦処理を行う例を示したが、このような動作は、制御装置20がコンティニュアスオートフォーカス(以降、コンティニュアスAFと記す)処理を行うことで実現されてもよい。即ち、制御装置20は、対物レンズ7を介して光検出器15及び光検出器17で検出される光シート面からの光に基づいて、光シート面と焦点面が近づくようにZ駆動部8を継続的に制御するコンティニュアスAF処理を行ってもよい。
また、光シート顕微鏡100では、球面収差補正処理において、所定の複数の補正値でサンプルの画像を取得することで画像評価値が最大となる補正値を算出する例を示したが、球面収差補正処理は特にこの方法に限らない。例えば、山登り法(hill-climbing)などの任意の探索法を用いて、画像評価値が最大となる補正値を算出してもよい。
また、光シート顕微鏡100では、光シート面とサンプルの相対位置が変化する度に、球面収差補正処理において、補正値を算出するために画像を取得する例を示したが、画像取得はすべての相対位置で行われなくてもよい。少なくとも2つの相対位置で補正値を算出するために画像を取得すればよく、その他の相対位置における補正値は、既に算出された少なくとも2つの相対位置における補正値から補間等によって算出されてもよい。この場合、画像取得回数を大幅に減らすことができるため、球面収差の補正に要する時間を短縮することができる。また、画像取得のために光シートを照射する回数が減るため、サンプルSに与えるダメージを抑えることができる。
[第2の実施形態]
図7は、本実施形態に係る断層像取得処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態に係る光シート顕微鏡(以降、単に光シート顕微鏡と記す。)は、制御装置20が図3に示す断層像取得処理の代わりに、図7に示す断層像取得処理を行う点を除き、光シート顕微鏡100と同様である。なお、図7に示す断層像取得処理は、球面収差補正処理の後に再度、合焦処理が行われる点が、図3に示す断層像取得処理と異なる。
光シート顕微鏡は、断層像取得処理を開始すると、まず、断層像を取得する高さ範囲の指定を受け付ける(ステップS401)。この処理は、図3のステップS101と同様である。次に、光シート顕微鏡は、基準範囲設定処理を行い(ステップS402)、その後、光シート面が初期位置に移動するように、光シート面とサンプルSの相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する(ステップS403)。基準範囲設定処理は、図3のステップS102からステップS107と同様であり、ステップS403の処理は、図3のステップS108と同様である。その後、光シート顕微鏡は、合焦処理を行い(ステップS404)、さらに、球面収差補正処理を行う(ステップS405)。これらの処理は、図3のステップS109、ステップS110と同様である。
球面収差補正処理が終了すると、光シート顕微鏡は、再度、合焦処理を行う(ステップS406)。つまり、制御装置20は、補正環18により球面収差を補正したときに、対物レンズ7を介して検出される光シート面からの光に基づいて、光シート面と対物レンズ7の焦点面が近づくようにZ駆動部8を制御する合焦処理(以降、第2合焦処理と記す)を行う。なお、第2合焦処理の内容は、ステップS404の第1合焦処理と同様である。
第2合焦処理が行われる理由は、対物レンズ7によっては補正環18の設定により焦点距離が変化することがあるからである。補正環18の設定により焦点距離が変化する対物レンズ7が使用されている場合に球面収差補正処理が行われると、補正環18の設定値の変更により焦点面が光軸方向に移動してしまう。このため、第1合焦処理によって一致した光シート面と焦点面が再びずれてしまうことがある。第2合焦処理は、このズレに対処するものである。
通常の顕微鏡では、球面収差補正処理により対物レンズ7の焦点面がわずかに移動しても移動後の焦点面で球面収差が補正されていれば明るく高画質な画像が得られる。これに対して、光シート顕微鏡では、対物レンズ7の焦点面がわずかに移動するだけで、焦点面が光シート面からずれてしまい、画像が暗くなってしまう。このため、球面収差補正処理後に再度合焦処理を行うことは、光シート顕微鏡では特に効果的である。
第2合焦処理が終了すると、光シート顕微鏡は、サンプルSの画像である断層像を取得し(ステップS407)、光シート面が最終位置まで移動済みか否かを判定する(ステップS408)。最終位置まで移動していないと判定すると、光シート顕微鏡は、光シート面とサンプルSの相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する(ステップS409)。なお、ステップS407からステップS409までの処理は、図3のステップS111からステップS113までの処理と同様である。
その後、光シート顕微鏡は、ステップS404からステップS409の処理を繰り返し、ステップS408で光シート面が最終位置まで移動済みと判定されると、図7に示す断層像取得処理を終了する。
本実施形態に係る光シート顕微鏡によっても、光シート顕微鏡100と同様に、光シート面に応じて変動する球面収差を補正しながら、対物レンズ7の焦点面を光シート面に高精度に素早く合わせることができる。特に、本実施形態に係る光シート顕微鏡によれば、球面収差補正処理後に再度合焦処理が行われるため、補正環18の設定値によって焦点距離が変化する対物レンズが使用される場合であっても、上記の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る光シート顕微鏡も、光シート顕微鏡100と同様に、種々の変形が可能である。例えば、制御装置20がコンティニュアスAF処理を行うことで、ステップS404及びステップS406の合焦処理が行われてもよい。
[第3の実施形態]
図8は、本実施形態に係る断層像取得処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態に係る光シート顕微鏡(以降、単に光シート顕微鏡と記す。)は、制御装置20が図3に示す断層像取得処理の代わりに、図8に示す断層像取得処理を行う点を除き、光シート顕微鏡100と同様である。なお、図8に示す断層像取得処理は、球面収差補正処理と合焦処理が所定の条件が満されるまで繰り返し行われる点が、図3に示す断層像取得処理と異なる。
光シート顕微鏡は、断層像取得処理を開始すると、まず、断層像を取得する高さ範囲の指定を受け付ける(ステップS501)。この処理は、図3のステップS101と同様である。次に、光シート顕微鏡は、基準範囲設定処理を行い(ステップS502)、その後、光シート面が初期位置に移動するように、光シート面とサンプルSの相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する(ステップS503)。基準範囲設定処理は、図3のステップS102からステップS107と同様であり、ステップS503の処理は、図3のステップS108と同様である。
光シート面とサンプルSの相対位置が調整されると、光シート顕微鏡は、繰り返し変数iに1を設定する(ステップS504)。その後、光シート顕微鏡は、合焦処理(第1合焦処理)を行い(ステップS505)、球面収差補正処理を行う(ステップS506)。これらの処理は、図3のステップS109、ステップS110と同様である。球面収差補正処理が終了すると、光シート顕微鏡は、球面収差補正処理で設定した補正装置の補正値に対応する画像評価値C(0)を記憶する(ステップS507)。ここでは、制御装置20は、メモリ22に画像評価値C(0)を記憶させる。
画像評価値C(0)が記憶されると、光シート顕微鏡は、合焦処理(第2合焦処理)を行い(ステップS508)、球面収差補正処理を行う(ステップS509)。球面収差補正処理が終了すると、光シート顕微鏡は、球面収差補正処理で設定した補正装置の補正値に対応する画像評価値C(i)を記憶する(ステップS510)。ここでは、制御装置20は、メモリ22に画像評価値C(i)を記憶させる。なお、ステップS508からステップS510までの処理は、ステップS505からステップS507までの処理と同じである。
画像評価値C(i)が記憶されると、光シート顕微鏡は、所定の条件が満たされているか否かを判定する(ステップS511)。ここでは、制御装置20は、メモリ22から画像評価値C(i)と画像評価値C(i−1)を読み出して、所定の条件C(i)/C(i−1)<αを満たしているか否かを判定する。
C(i)/C(i−1)は、直前に行われた球面収差補正処理で算出された画像評価値C(i)とそれよりも以前に行われた球面収差補正処理で算出された画像評価値C(i−1)の比であり、合焦処理と球面収差補正処理の組み合わせの実行前後で画像評価値がどの程度変化したかを示している。補正環18の設定値によって焦点距離が変化する対物レンズが使用される場合、合焦処理と球面収差補正処理を繰り返し行うことで、画像評価値が球面収差補正された状態で且つ合焦状態で得られる一定の値に向かって収束するのが通常である。そこで、ステップS511では、C(i)/C(i−1)が1に十分に近づいたか否かを判定することで、値が収束したか否かを判定する。なお、αは、特に限定されないが、例えば1.1である。
所定の条件が満たされていないと判定されると、光シート顕微鏡は、繰り返し変数iをインクリメントし(ステップS512)、その後、所定の条件が満されるまで、ステップS508からステップS512の処理を繰り返す。つまり、制御装置20は、第2合焦処理と球面収差補正処理とを、所定の条件を満たすまで、つまり、合焦状態で且つ球面収差が補正された状態を得られるまで繰り返す。
所定の条件が満たされたと判定されると、光シート顕微鏡は、サンプルSの画像である断層像を取得し(ステップS513)、光シート面が最終位置まで移動済みか否かを判定する(ステップS514)。最終位置まで移動していないと判定すると、光シート顕微鏡は、光シート面とサンプルSの相対位置を対物レンズ7の光軸方向に調整する(ステップS515)。なお、ステップS513からステップS515までの処理は、図3のステップS111からステップS113までの処理と同様である。
その後、光シート顕微鏡は、ステップS504からステップS515の処理を繰り返し、ステップS514で光シート面が最終位置まで移動済みと判定されると、図8に示す断層像取得処理を終了する。
本実施形態に係る光シート顕微鏡によっても、光シート顕微鏡100と同様に、光シート面に応じて変動する球面収差を補正しながら、対物レンズ7の焦点面を光シート面に高精度に素早く合わせることができる。特に、本実施形態に係る光シート顕微鏡によれば、合焦処理と球面収差補正処理を繰り返し行うことで、補正環18の設定値によって焦点距離が変化する対物レンズが使用される場合であっても、合焦状態で且つ球面収差が補正された状態を得ることができる。
また、本実施形態に係る光シート顕微鏡も、光シート顕微鏡100と同様に、種々の変形が可能である。例えば、制御装置20がコンティニュアスAF処理を行うことで、ステップS505及びステップS508の合焦処理が行われてもよい。
また、本実施形態に係る光シート顕微鏡では、合焦処理と球面収差補正処理の繰り返しを終了するための所定の条件として、補正値の比(C(i)/C(i−1))を利用する例を示したが、所定の条件は、特にこの例に限らない。合焦状態で且つ球面収差が補正された状態に達したか否かを判定できる条件であればよい。
[第4の実施形態]
図9は、本実施形態に係る光シート顕微鏡200の構成を例示した図である。光シート顕微鏡200は、補正環18の代わりに、レンズ30、LCOS−SLM(Liquid Crystal On Silicon-Spatial Light Modulator)31及びレンズ32を備える点と、ビームスプリッタ13、2つのピンホール板及び2つの光検出器の代わりに、位相差AFセンサ33を備える点、制御装置20の代わりに制御装置40を備える点が、光シート顕微鏡100とは異なる。その他の点は、光シート顕微鏡100と同様である。
レンズ30は、結像レンズ9とともに瞳リレー光学系を構成するレンズであり、LCOS−SLM31に対物レンズ7の瞳を投影するように構成されている。LCOS−SLM31は、球面収差を補正する補正装置である。LCOS−SLM31は、対物レンズ7と撮像装置12の間に配置されたプログラマブルな瞳変調素子であり、対物レンズ7の瞳位置と光学的に共役な位置に配置される。レンズ32は、レンズ30とともに像リレー光学系を構成するレンズであり、位置P1に形成されたサンプルSの像を撮像装置12に投影するように構成されている。
位相差AFセンサ33は、セパレータレンズ34とセンサ35を備える、位相差AF処理を実行するセンサユニットであり、撮像装置12と対物レンズ7の間の光路から分岐した光路上に設けられている。
制御装置40は、LCOS−SLM31及び位相差AFセンサ33に接続されている点、球面収差が補正されるようにLCOS−SLM31を制御する点、位相差AFセンサ33からの出力信号に基づいてZ駆動部8を制御する点が制御装置20とは異なる。制御装置40のハードウェア構成は、制御装置20のハードウェア構成と同様である。また、制御装置40は、図3に示す断層像取得処理を実行するように構成されている点も制御装置20と同様である。ただし、制御装置40は、制御装置20とは異なり、位相差AFセンサ33からの出力信号に基づいて合焦処理を行い、LCOS−SLM31を制御して球面収差補正処理を行う。
光シート顕微鏡200によっても、光シート顕微鏡100と同様に、光シート面に応じて変動する球面収差を補正しながら、対物レンズ7の焦点面を光シート面に高精度に素早く合わせることができる。また、光シート顕微鏡200では、補正装置として補正環18の代わりにLCOS−SLM31を備えるため、機械的な駆動を伴うことなく球面収差を補正することができる。このため、高速に球面収差を補正することができる。さらに、焦点移動が生じないように球面収差を補正することができる。また、耐久性も高いため、長寿命で信頼性の高い装置を提供することができる。さらに、光シート顕微鏡200では、位相差AFセンサ33を用いて合焦状態を検出することで、光シート顕微鏡100と比較して光学系の構成をシンプルにすることができる。このため、安価に装置を構成することができる。
上述した実施形態は、発明の理解を容易にするための具体例を示したものであり、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。光シート顕微鏡、及びその制御方法は、特許請求の範囲に記載された発明を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
光シート顕微鏡100は、合焦状態を検出するための構造として、ビームスプリッタ13、2つのピンホール板及び2つの光検出器の代わりに、位相差AFセンサ33を備えるように変形されてもよい。また、光シート顕微鏡100は、合焦状態を検出するための構造として、ビームスプリッタ13、2つのピンホール板及び2つの光検出器の代わりに、像面位相差センサを備えてもよく、像面位相差センサは、撮像装置12に設けられてもよい。また、光シート顕微鏡200は、合焦状態を検出するための構造として、位相差AFセンサ33の代わりに、像面位相差センサを備えてもよく、像面位相差センサは、撮像装置12に設けられてもよい。
1・・・レーザ、2・・・光ファイバー、4・・・シート照明光学系、5・・・サンプル容器、6・・・ステージ、7・・・対物レンズ、8・・・Z駆動部、9・・・結像レンズ、10・・・ダイクロイックミラー、11・・・エミッションフィルタ、12・・・撮像装置、13・・・ビームスプリッタ、14、16・・・ピンホール板、15、17・・・光検出器、18・・・補正環、19・・・遮光板、19a・・・ピンホールアレイ、20、40・・・制御装置、21・・・プロセッサ、22・・・メモリ、23・・・入出力インターフェース、24・・・記憶装置、25・・・可搬記録媒体駆動装置、26・・・可搬記録媒体、27・・・バス、30、32、・・・レンズ、31・・・LCOS−SLM、33・・・位相差AFセンサ、34・・・セパレータレンズ、35・・・センサ、100、200・・・光シート顕微鏡、S・・・サンプル、S1・・・受光面、LS・・・光シート、M・・・媒質、P1、P2、P3・・・位置

Claims (11)

  1. 対物レンズと、
    前記対物レンズの光軸方向とは異なる方向からサンプルに光シートを照射する照明光学系と、
    球面収差を補正する補正装置と、
    前記対物レンズを介して前記サンプルの画像を取得する撮像装置と、
    前記光シートが形成される光シート面と前記対物レンズとの相対位置を前記対物レンズの光軸方向に調整する第1の調整手段と、
    前記光シート面と前記サンプルとの相対位置を前記対物レンズの光軸方向に調節する第2の調節手段と、
    前記第2の調節手段により前記光シート面と前記サンプルとの相対位置を変化させたとき、前記対物レンズを介して検出される前記光シート面からの光に基づいて、前記光シート面と前記対物レンズの焦点面が近づくように前記第1の調整手段を制御する第1合焦処理と、前記第1の調節手段により前記光シート面と前記対物レンズとの相対位置を変化させたとき、前記撮像装置で取得される前記サンプルの画像の評価値が大きくなるように前記補正装置を制御する球面収差補正処理と、を行う制御装置と、を備える
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の光シート顕微鏡において、
    前記制御装置は、さらに、前記補正装置により球面収差を補正したとき、前記対物レンズを介して検出される前記光シート面からの光に基づいて、前記光シート面と前記焦点面が近づくように前記第1の調整手段を制御する第2合焦処理を行う
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  3. 請求項2に記載の光シート顕微鏡において、
    前記制御装置は、さらに、前記第2合焦処理と前記球面収差補正処理とを、所定の条件を満たすまで繰り返す
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光シート顕微鏡において、
    前記制御装置は、前記対物レンズを介して検出される前記光シート面からの光に基づいて、前記光シート面と前記焦点面が近づくように前記第1の調整手段を継続的に制御するコンティニュアスAF処理を行う
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の光シート顕微鏡において、
    前記評価値は、前記サンプルの画像のコントラスト又は明るさを示す値である
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の光シート顕微鏡において、
    前記補正装置は、前記対物レンズを構成するレンズを前記光軸方向に移動する電動補正環である
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の光シート顕微鏡において、
    前記補正装置は、前記対物レンズと前記撮像装置の間に配置された、瞳変調素子である
    である
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  8. 請求項7に記載の光シート顕微鏡において、
    前記瞳変調素子は、LCOS−SLM(Liquid Crystal On Silicon-Spatial Light Modulator)である
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光シート顕微鏡において、さらに、
    前記撮像装置と前記対物レンズの間の光路から分岐した光路上の位置であって前記撮像装置の受光面に対応する位置より後方に配置される、開口を有する第1の遮光板と、
    前記撮像装置と前記対物レンズの間の光路から分岐した光路上の位置であって前記受光面に対応する位置より前方に配置される、開口を有する第2の遮光板と、
    前記第1の遮光板を通過した前記光シート面からの光を検出する第1の光検出器と、
    前記第2の遮光板を通過した前記光シート面からの光を検出する第2の光検出器と、を備え、
    前記制御装置は、前記第1の光検出器からの出力信号と前記第2の光検出器からの出力信号に基づいて、前記第1合焦処理を行う
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光シート顕微鏡において、さらに、
    前記撮像装置と前記対物レンズの間の光路から分岐した光路上に設けられた位相差AFセンサと、を備え、
    前記制御装置は、前記位相差AFセンサからの出力信号に基づいて、前記第1合焦処理を行う
    ことを特徴とする光シート顕微鏡。
  11. 対物レンズと球面収差を補正する補正装置とサンプルの画像を取得する撮像装置とを備える光シート顕微鏡の制御方法であって、
    前記対物レンズの光軸方向とは異なる方向からサンプルに光シートを照射し、
    前記光シートが形成された光シート面と前記サンプルとの相対位置を前記対物レンズの光軸方向に調整し、
    前記光シート面と前記サンプルとの相対位置が調整されたときに、前記対物レンズを介して検出される前記光シート面からの光に基づいて、前記光シート面と前記対物レンズの焦点面が近づくように前記光シート面と前記対物レンズとの相対位置を調整する第1合焦処理を行い、
    前記光シート面と前記対物レンズとの相対位置が調整されたときに、前記撮像装置で取得される前記サンプルの画像の評価値が大きくなるように前記補正装置を制御する球面収差補正処理を行う
    ことを特徴とする制御方法。
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