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JP2018000624A - 光照射プローブ及びその製造方法 - Google Patents

光照射プローブ及びその製造方法 Download PDF

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JP2018000624A JP2016132738A JP2016132738A JP2018000624A JP 2018000624 A JP2018000624 A JP 2018000624A JP 2016132738 A JP2016132738 A JP 2016132738A JP 2016132738 A JP2016132738 A JP 2016132738A JP 2018000624 A JP2018000624 A JP 2018000624A
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荒井 恒憲
Tsunenori Arai
恒憲 荒井
恵美悠 小川
Emiyu Ogawa
恵美悠 小川
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Abstract

【課題】内視鏡やカテーテルのルーメンや、生体の細い管腔臓器に挿入して用いることが可能な細径の光照射プローブ及びその製造方法を提供する。【解決手段】光源からの光を伝送するプラスチック製光ファイバ2と、光ファイバ2の先端に連続して設けられた光拡散体3と、を備えた光照射プローブ1である。光拡散体3及び光ファイバ2を被覆する透明チューブ4を備え、透明チューブ4の内面と光拡散体3及び光ファイバ2の外面との間には、隙間6が形成されている。光ファイバ2は、光拡散体3側の端部側で、透明チューブ4に対して、光ファイバ2の長尺方向において固定されると共に、透明チューブ4の外周よりも中心軸側の位置に位置決め固定されている。光拡散体3の先端側は、透明チューブ4の外周よりも中心軸側の位置に配置され、透明チューブ4に対して固定されない。【選択図】図1

Description

本発明は、光線力学的療法等に用いられる光照射プローブ及びその製造方法に関する。
癌治療や頻脈性不整脈の治療等に、光線力学的治療(Photodynamic Therapy:PDT、光化学治療ともいう)が、用いられている。光線力学的治療とは、生体内に光感受性物質(光増感剤)を注入し、標的となる生体組織にある波長のレーザ光等の光を照射して光感受性物質から活性酸素を生じ、これによって癌や感染症などの病巣を治療する術式である。
例えば、癌の光線力学的治療では、光感受性物質を静脈注射等により投与し、癌組織に選択的に吸収・集積させた後、集積された癌組織に特定波長のレーザ光等の光線を照射することによって光化学反応を起こさせ、標的組織中に活性酸素やラジカルを生成させ、癌細胞を壊死させて癌等の疾患を治療しようとするものである。
光線力学的療法において、レーザ光の生体内部の組織への照射は、光線を伝送する光ファイバを含むカテーテルを、消化器や血管等の管腔臓器内に挿入し、光ファイバの光線射出部位を生体組織に近接させることにより行われる。
このような光ファイバを備えたレーザ光照射プローブとして、従来は、ファイバの先端からのみレーザ光を放出し、ピンポイント照射を行うものが主流であった。しかし、ファイバの先端からのみレーザ光を放射するタイプのレーザ光照射プローブでは、レーザ光の照射領域が狭く、治療すべき病変部の体積が大きい場合には、ピンポイントで照射した点を繋ぐことにより線状又は面状の治療域を得る必要があった。
そこで、コアを構成するファイバの先端部の周側面に凹溝構造を備え、ファイバを通して伝送されるレーザ光を先端部の周側面からコアの光軸方向に対して折曲する方向に拡散させるようにしたレーザ光拡散照射プローブが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、レーザ光を先端部の周側面からコアの光軸方向に対して折曲する方向に拡散させるため、レーザ光が拡散する範囲に一括で照射できると共に、治療対象となる生体組織が大きい場合、例えば、治療すべき腫瘍等の病変部の体積が大きい場合にも、レーザ光線をより均一に照射できる。
特開2001−204831号公報
しかし、特許文献1のレーザ光照射プローブは、直径0.5mmのコアガラスが直径2mmのジャケットで被覆されてなり、例えば、内視鏡やカテーテルの直径1〜2mm程度のルーメンに通して用いる用途には、外径が大きすぎて用いることができなかった。更に、特許文献1のレーザ光照射プローブは、コア及びクラッドがガラスからなるため、細径のレーザ光照射プローブとして用いた場合に折れやすく、実用的な細径のレーザ光照射プローブを作製することはできなかった。
外側のカバーも含めた径が0.9mm以下のレーザ光照射プローブは、知られていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、内視鏡やカテーテルのルーメンや、生体の細い管腔臓器に挿入して用いることが可能な細径の光照射プローブ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、光線力学的治療中の光拡散体における発熱が抑制される細径の光照射プローブ及びその製造方法を提供することにある。
前記課題は、本発明の光照射プローブによれば、光源からの光を伝送するプラスチック製光ファイバと、該光ファイバの先端に連続して設けられた光拡散体と、を備えた光照射プローブであって、前記光拡散体及び前記光ファイバを被覆する透明チューブを備え、該透明チューブの内面と前記光拡散体及び前記光ファイバの外面との間には、隙間が形成され、前記光ファイバは、前記光拡散体側の端部側で、前記透明チューブに対して、前記光ファイバの長尺方向において固定されると共に、前記透明チューブの外周よりも中心軸側の位置に位置決め固定されており、前記光拡散体の先端側は、前記透明チューブの外周よりも中心軸側の位置に配置され、前記透明チューブに対して固定されないこと、により解決される。
なお、本明細書において、近位とは、光照射プローブを生体内に挿入した状態において、生体外側、つまり、施術者側をいい、遠位とは、生体内に挿入された部分の先端側,つまり、治療又は診断対象組織側をいう。
従って、本発明において、光ファイバの光拡散体側の端部側とは、光ファイバの遠位側の端部側である。また、光拡散体の先端側とは、光拡散体の遠位側である。
このように、透明チューブの内面と光拡散体及び光ファイバの外面との間には、隙間が形成されているため、透明チューブの温度が上昇したときでも、隙間が、断熱効果を発揮して、光拡散体及び光ファイバの温度が上昇することを抑制できる。その結果、融点が低く耐熱性の低いプラスチック製の光拡散体及び光ファイバの温度上昇を抑制して、光拡散体及び光ファイバを発熱から保護することができる。
また、細径のプラスチック製の光ファイバは、非常に軟らかく、長尺方向の引張力によって容易に伸長して、光照射の特性が変化するが、本発明では、光拡散体及び光ファイバの周囲が隙間となっているため、光拡散体及び光ファイバに外力が掛かることを抑制して、光拡散体の光照射の特性が変化することを抑制できる。
更に、細径のプラスチック製の光ファイバは、非常に軟らかいため、透明チューブに挿通させることが難しいが、透明チューブの内面と光拡散体及び光ファイバの外面との間に、隙間を設けるため、光ファイバを透明チューブに挿通する工程が容易になる。
このとき、前記透明チューブの内面と前記光拡散体及び前記光ファイバの外面との間の平均距離は、50μm以上であるとよい。
このように構成しているため、外部からの光拡散体及び光ファイバへの熱伝達の抑制が充分果たされると共に、透明チューブ内へ光拡散体及び光ファイバを挿通する作業において、充分な作業性を確保できる。
また、前記光ファイバの前記光拡散体側の前記端部側は、前記光照射プローブを巻締める巻締め部材によって固定されているとよい。
このように、巻締め部材によって、光ファイバの光拡散体側の端部側を固定するので、簡易に、光拡散体の近位側を、光ファイバの長尺方向において固定することが可能となる。更に、径方向の固定位置を厳密に調整しなくても、簡易に、透明チューブの外周よりも中心軸側の位置に位置決め固定することが可能となる。
前記透明チューブの先端には、内側の面に窪みを備えたキャップが固定され、前記光拡散体の前記先端側は、前記窪みの内部に配置されていてもよい。
このように構成すると、簡易な構成で、光拡散体遠位側の先端側を、透明チューブに対して固定せずに透明チューブの外周よりも中心軸側の位置に配置することができる。
また、光照射プローブの外径が900μm以下であるとよい。
このように構成しているため、内視鏡の鉗子口,吸引口や、内視鏡やカテーテルの空気流通・水流通ルーメンなど、直径2mm以下のルーメン内に、本発明の光照射プローブを挿通して用いることが可能となる。特に、呼吸器内視鏡の空気流通ルーメンのように、直径が1mm強のルーメンには、従来知られていた直径1mm程度の光照射プローブは挿入することができないが、本発明の光照射プローブは、外径が900μm以下であるため、挿入可能となったものである。更に、生体内の狭小な部位にも用いることが可能である。
前記課題は、本発明の光照射プローブの製造方法によれば、光源からの光を伝送するプラスチック製光ファイバと、該光ファイバの先端に連続して設けられた光拡散体と、を備えた光照射プローブの製造方法であって、前記光ファイバの前記光拡散体逆側の先端に、ワイヤを連結する工程と、前記ワイヤを、透明チューブの一端から挿通し、前記透明チューブの他端から引き出して、前記光ファイバ及び前記光拡散体を前記透明チューブ内に格納し、前記光拡散体の先端を、前記透明チューブの前記他端に並ぶ位置に配置する工程と、前記光照射プローブを、前記光ファイバの前記光拡散体側の端部側で、巻締め部材によって巻締める工程と、前記光拡散体の前記先端が、窪みの内部に位置するように、前記窪みを内面に有するキャップを、前記透明チューブの前記一端に固定する工程と、を順次行うこと、により解決される。
このように、前記光ファイバの前記光拡散体逆側の先端に、ワイヤを連結する工程と、前記ワイヤを、透明チューブの一端から挿通し、前記透明チューブの他端から引き出して、前記光ファイバ及び前記光拡散体を前記透明チューブ内に格納し、前記光拡散体の先端を、前記透明チューブの前記他端に並ぶ位置に配置する工程と、を備えているため、非常に軟質のプラスチック製光ファイバを、透明チューブ内に挿通することが可能となる。
また、前記光照射プローブを、前記光ファイバの前記光拡散体側の端部側で、巻締め部材によって巻締める工程と、前記光拡散体の前記先端が、窪みの内部に位置するように、前記窪みを内面に有するキャップを、前記透明チューブの前記一端に固定する工程と、を備えているため、光拡散体の近位側を、センタリングしながら長尺方向及び径方向において固定すると共に、光拡散体の遠位側を、固定せずにセンタリングすることが可能となる。その結果、光拡散体の近位側が固定されると共に遠位側の先端が自由端又は単純支持端となるため、光拡散体にテンションを掛けずに透明チューブ内の外周よりも中心軸側の位置に位置決めし、光拡散体の周囲に隙間を形成することが可能となる。
本発明によれば、透明チューブの内面と光拡散体及び光ファイバの外面との間には、隙間が形成されているため、透明チューブの温度が上昇したときでも、隙間が、断熱効果を発揮して、光拡散体及び光ファイバの温度が上昇することを抑制できる。その結果、融点が低く耐熱性の低いプラスチック製の光拡散体及び光ファイバの温度上昇を抑制して、光拡散体及び光ファイバを発熱から保護することができる。
また、細径のプラスチック製の光ファイバは、非常に軟らかく、長尺方向の引張力によって容易に伸長して、光照射の特性が変化するが、本発明では、光拡散体及び光ファイバの周囲が隙間となっているため、光拡散体及び光ファイバに外力が掛かることを抑制して、光拡散体の光照射の特性が変化することを抑制できる。
更に、細径のプラスチック製の光ファイバは、非常に軟らかいため、透明チューブに挿通させることが難しいが、透明チューブの内面と光拡散体及び光ファイバの外面との間に、隙間を設けるため、光ファイバを透明チューブに挿通する工程が容易になる。
本発明の一実施形態に係る光照射プローブの縦断面説明図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の一実施例に係る光照射プローブの温度上昇抑制効果の確認試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の光照射プローブの一実施形態に係る光照射プローブ1について、図1〜図2を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る光照射プローブ1は、図1で示すように、長尺の光ファイバケーブル2と、光ファイバケーブル2の先端に連続して一体に設けられた光拡散体3と、光ファイバケーブル2及び光拡散体3を内部に挿通するチューブ4(特許請求の範囲の透明チューブに該当)と、チューブ4の先端に設けられたキャップ5と、を主要構成要素としている。
光ファイバケーブル2は、図1に示すように、長尺円柱状のコア21の周囲がクラッド22で被覆されて構成されている。コア21は、ポリメタクリル酸メチル,ポリスチレン,ポリカーボネート等から構成され、クラッド22は、フッ素化ポリマー等から構成された直径200μm以上、300μm以下、好ましくは、直径230μm以上、300μm以下、更に好ましくは、直径250μm以上、275μm以下のプラスチック製の光ファイバから構成されており、光ファイバケーブル2は、曲げに強いプラスチック製の光ファイバで構成されている。
光照射プローブ1を、不図示のカテーテルや内視鏡の鉗子口等に挿通して使用する場合には、カテーテルや内視鏡の持つ操作性を利用することとなり、光照射プローブ1自体に操作性は必要ない。但し、光照射プローブ1に操作性を付与してもよいし、光照射プローブ1を形状記憶素材から形成してもよい。
光拡散体3は、図1のように、光ファイバケーブル2の先端から所定長Lに亘り、クラッド22が除去されて、コア21が露出してなる。
光拡散体3は、コア21と一体からなり、コア21にサンドブラスト加工を施して形成され、光拡散体3の長さ方向に対して角度を持った側方への出射光が均一化されている。なお、光拡散体3の構成はこれに限定されるものではなく、光拡散体3は、中央に中空部を設けてその内面に光反射ミラーを設けたり、内面に刻み目を設けたりすることによって、側方への出射光が均一化されていてもよい。
発光領域となる光拡散体3の長さは、5mm〜50mmである。
なお、光拡散体3は、図1の方式のものに限られず、他の方式のものを用いることもできる。
光拡散体3を構成する方式としては、大きく分けて、光ファイバケーブル2のコア21を延長させて光拡散体3を構成する場合と、コア21とは別体の光拡散体3を設ける場合と、に大別され、いずれも、本実施形態の光拡散体3として用いることができる。
前者では、コア21が拡散物質自体を構成する場合と構成しない場合とがある。具体的には、伝送光漏洩方式(クラッド22に細かい傷をつけて一部コア21を露出する方式、曲げにより漏洩を構成する方式など)と、拡散物質を用いる方式に大別される。
伝送光漏洩方式としては、キズ加工(サンドブラスト、スタンピング、溶剤処理など)、ファイバーブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating:FBG)、マイクロベンディングなどがある。
また、拡散物質を用いる方式としては、コア21/クラッド22内に拡散物質を入れる方式、クラッド22を除去してコア21を露出させ、コア21を被覆する不図示の被覆内に拡散物質を入れる方式などがある。なお、サンドブラストは、細かい粒子を吹き付ける方法であるため、この拡散物質を用いる方式にも当てはまる。
後者の、コア21とは別体の光拡散体3を設ける場合としては、光拡散体3として、コア21とは別の光学素子を用いる場合が当てはまる。例えば、光拡散体3として、多面体プリズム、セルフォック(登録商標)レンズ(屈折率分布型レンズ)等の光学素子を用いる場合である。
チューブ4は、光透過性を有すると共に、融点が200℃以上と高く、生体内で温度が上がったときにも融解しにくく破れにくいフッ素樹脂製の軟質チューブからなる。
チューブ4の材料としては、フッ素樹脂が好適に用いられ、特に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素化炭素樹脂が好適に用いられる。
図1のA−A断面図を図2に示す。図2では、コア21又は光拡散体3,クラッド22と、チューブ4の径の関係を示している。
本実施形態のチューブ4の外径は、900μm以下、好ましくは、600μm以上で850μm以下、更に好ましくは、700μm以上で810μm以下であり、コア21及び光拡散体3の径は250〜300μm、クラッド22の厚みは10μm以下、好ましくは3〜7μmである。
チューブ4とコア21,クラッド22及び光拡散体3は、略同軸状に配置されており、クラッド22又は光拡散体3の外面とチューブ4の内面との間は、円筒状の隙間6が形成されている。隙間6は、全周の平均が少なくとも50μm以上、好ましくは75μm以上、更に好ましくは100μm以上である。
生体の組織内や管腔臓器内に光照射プローブ1を導入してレーザ光照射を行ったとき、光拡散体3及び光ファイバケーブル2における発熱は極僅かであるが、光照射プローブ1の外側に熱源があると、チューブ4への伝熱が生じる。本実施形態では、チューブ4と光拡散体3及び光ファイバケーブル2との間に円筒状の隙間6が形成されているため、チューブ4の熱が、チューブ4よりも融点が低く耐熱性の低い光拡散体3に伝達することを抑制できる。
光拡散体3とチューブ4との間に、透明の断熱材を挿入することも可能だが、断熱材を挿入すると、断熱材と接触することにより、光拡散体3には物理的なテンションが掛かり、光拡散体3が部分的に伸長してしまう。その結果、光拡散体3の光照射の特性が、場所によって変化し、不均一となる。それに対し、本実施形態では、空気層である隙間6によって、チューブ4から光拡散体3への熱の伝達を抑制する断熱効果を得るため、光拡散体3に物理的な圧力が掛からず、均一な特性の光照射プローブ1を達成できる。
また、円筒状の隙間6が形成されているため、チューブ4内に光ファイバケーブル2を円滑に挿入可能となる。
なお、隙間6は、光照射プローブ1に外力が掛かっていないときには、光拡散体3の周囲を囲む略円筒状となっている。光照射プローブ1の使用時には、内視鏡,カテーテル等の各種ルーメン内や生体管腔内で、種々の方向,角度で湾曲するため、光照射プローブ1が配置されている状態によっては、光拡散体3がチューブ4内壁に一時的に接触するときもあるが、光拡散体3がチューブ4内壁に常時接触しなければよい。常時接触しなければ、面接触とはならず、チューブ4側からの熱の光拡散体3への伝達は、問題にならない程度であるためである。
チューブ4の遠位側の先端には、チューブ4の先端の開口を塞ぐように、キャップ5が固定されている。
キャップ5は、円筒形状の一方の底面に、光拡散体3の遠位側の先端3eの面より僅かに大きな径の円筒状の凹部5hが形成されてなる。キャップ5は、チューブ4と同じフッ素樹脂製の軟質素材からなり、キャップ5を加熱してチューブ4の先端の開口を塞ぐよう、溶着固定されている。
キャップ5は、光拡散体3の遠位側の先端3eから前方への照射が必要な用途の場合には、透明体から構成され、光拡散体3の遠位側の先端3eから前方への照射が不要な場合には、白濁した材料を用いて構成される。
光照射プローブ1が組み立てられた状態において、光拡散体3の遠位側の先端3eは、凹部5hの内部空間に配置されている。先端3eは、自由端又は単純支持端であり、キャップ5の凹部5hに固定されない。先端3eは凹部5hの内面によって形成される空間内に位置する。
また、光照射プローブ1が組み立てられた状態において、チューブ4は、光拡散体3よりも近位側で、環状の巻締め部材7により、チューブ4の径を縮める方向に巻締められている。巻締め部材7は、チューブ4の外周に巻回されており、この巻締め部材7により、チューブ4と光ファイバケーブル2とが、長尺方向において、ずれないように相互に固定されている。
巻締め部材7は、白金(Pt)等、X線不透視マーカーとしても機能する素材から形成すると好適である。
チューブ4が巻締め部材7によって巻締められることにより、光ファイバケーブル2は、チューブ4の外周よりも中心軸側の所定の位置、つまり、チューブ4の外周に囲まれた領域内の中心軸側の位置であって、中央近傍の位置に位置決めされている。チューブ4の中央近傍の位置としては、実質的にチューブ4の中心と同一視できる位置とすることも可能である。巻締め部材7で巻締めた際に、軟性を備えたチューブ4が撚れる場合もあり、このような場合には、チューブ4の中心ではないが、実質的にチューブ4の中心と同一視できる位置に固定されることとなる。なお、本明細書において、「実質的にチューブ4の中心と同一視できる位置」との用語は、チューブ4の中心も含む意味として用いている。
光拡散体3は、剛性が低いため、光ファイバケーブル2と光拡散体3とのうち、巻締め部材7で光ファイバケーブル2が巻回されている位置から先端3eまでの長さが、例えば、8mm以上など、十分長い場合などには、自由端又は単純支持端となった先端3e側が重力によって垂れ下がり、先端3e近傍の側面において、凹部5hを形成する内面のいずれかの部分に当接する。但し、巻締め部材7で光ファイバケーブル2が巻回されている位置から先端3eまでの光ファイバケーブル2と光拡散体3の長さが短い場合や、光拡散体3の剛性が高い場合などには、先端3eが垂れ下がらず、光拡散体3の先端3e近傍の側面は、凹部5h内面に当接しないで、凹部5hの内面との間に隙間をもって中央近傍に保持される状態にもなり得る。
<光照射プローブの製造方法>
次に、本実施形態の光照射プローブ1の製造方法について説明する。
まず、300μm以下の直径のプラスチック製の光ファイバケーブル2の遠位側の先端部分を、所定長Lに亘って、クラッド22を除去し、図1に示すように、光拡散体3とする。
次いで、光ファイバケーブル2の近位側である光拡散体3逆側の先端に、不図示のワイヤを接着剤又は粘着テープで連結する。
光ファイバケーブル2を、光透過性のフッ素樹脂製の軟質のチューブ4に挿通する。チューブ4は、光ファイバケーブル2の外周との間に50μm以上の平均隙間が空くような内径を有しており、外径が900μm以下である。
光ファイバケーブル2遠位側の光拡散体3の先端3eを、チューブ4の端部と並ぶように配置する。
光拡散体3よりも近位側、つまり、光ファイバケーブル2の光拡散体3に隣接する位置で、チューブ4の周囲を巻締め部材7で巻締め、光ファイバケーブル2とチューブ4とを相互に固定する。
光ファイバケーブル2の近位側の先端で切断することによって、光ファイバケーブル2から、ワイヤを除去する。
光拡散体3の先端3eが、キャップ5の内面の凹部5hの空間内に配置されるようにして、チューブ4の先端にキャップ5を溶着固定する。
このとき、光拡散体3の遠位側の先端3eは、凹部5hに固定せず、自由端或いは単純支持端とする。ここで、単純支持端とは、光ファイバケーブル2の、巻締め部材7で巻回された位置が、単純支持の支点となった、単純支持端を意味する。光ファイバケーブル2の巻締め部材7で巻回された位置は、単純支持の固定点になるため、モーメントが発生するが、先端3eは自由端或いは単純支持端となるのでモーメントは発生しない。
以上で、光照射プローブ1を完成する。
プラスチック製光ファイバは非常に軟らかいため、チューブ4内に光ファイバケーブル2を挿通しただけでは、光拡散体3は、重力に従って低い方に垂れ落ち、低い側のチューブ4の内面に当接して、光拡散体3とチューブ4の内面とが面接触する。この状態では、光拡散体3の全周囲にチューブ4との間の隙間6を維持することができない。
そこで、本実施形態では、光拡散体3の遠位側の先端3eを、チューブ4の径方向の中心に設けられた凹部5hの空間内に配置すると共に、光拡散体3の近位側で光ファイバケーブル2を巻締め部材7でチューブ4の径方向の中心に固定することにより、光拡散体3をチューブ4の径方向中心に位置決めし、光拡散体3の周囲に隙間6を維持可能としている。
また、径300μm以下の極細いプラスチック製光ファイバケーブル2は、柔軟性が高く、長尺方向に掛かる引張力の有無により伸縮する性質がある。従って、プラスチック製光ファイバケーブル2を長さ方向の複数箇所でチューブ4側に固定すると、チューブ4の動きに伴って、固定箇所に挟まれた部分が引きつったり、撚れたりすることにより伸縮し、その結果、光拡散体3による光照射特性が変化してしまう。
そこで、本実施形態では、光拡散体3の遠位側の先端3eと凹部5hとは固定せず、プラスチック製光ファイバケーブル2とチューブ4との固定箇所を、光拡散体3の近位側の巻締め部材7の一箇所のみとすることによって、光拡散体3が伸縮しないようにしている。
以下、具体的実施例により、本発明をより詳細に説明する。但し、本発明の技術的範囲は、以下の具体的実施例に限定されるものではない。
<試験1 温度上昇抑制効果の確認試験>
本試験では、光照射プローブの光拡散体から光放射を行って、光放射による光照射プローブの温度上昇を計測し、本発明の実施例の光照射プローブ1による温度上昇抑制効果を確認した。
本試験で用いた実施例1及び比較例1の光照射プローブは、以下の通りである。
つまり、コア21及びクラッド22がそれぞれPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)からなり、クラッド22の厚みが約5μmの径250μmの光ファイバケーブル2(日星電気株式会社製)の先端から所定長Lに亘りクラッド22を除去した光ファイバケーブル2を作製した。
この光ファイバケーブル2と、内径が400μm,外径が800μmで、フッ素樹脂製の透明,軟質のチューブ4(日星電気株式会社製)とを用いて、図1に示す実施の形態の光照射プローブ1を、拡散長50mmとして作製し、実施例1の光照射プローブ1とした。
また、Medlight社製のCylindrical Diffuserを、比較例1の光照射プローブとした。比較例1の光照射プローブは、プラスチック製光ファイバの周囲がチューブで被覆されてなり、径が0.98mm,コア径が500μm,拡散長50mm,最小曲げ半径が10mmである。ファイバを被覆するチューブは、透明でなく白濁しており、チューブとファイバとの間には、隙間がなく、チューブとファイバとは密着していた。従って、図1のキャップ5の凹部5hと巻締め部材7によるファイバの長尺方向及び径方向への固定機構も備えていなかった。
実施例1及び比較例1の光照射プローブを空気中に置き、光照射プローブへの入力パワーを500mW、照射時間500秒として、各光照射プローブから照射を行い、サーモグラフィカメラを用いて、光照射プローブ表面温度を測定した。光照射プローブとサーモグラフィカメラとの間の距離は、約15cmとし、環境温度は、室温の22℃であった。
測定結果を、図3に示す。
図3に示すように、500秒の照射時間における最大温度上昇は、比較例1の光照射プローブでは5.6℃であったのに対し、実施例1の光照射プローブでは1.94℃であり、優位に低くなっていた。実施例1の光照射プローブでは、光拡散体からの光放射による光照射プローブの温度上昇が抑制されることが分かった。
L 所定長
1 光照射プローブ
2 光ファイバケーブル
3 光拡散体
3e 先端
4 チューブ
5 キャップ
5h 凹部
6 隙間
7 巻締め部材
21 コア
22 クラッド

Claims (6)

  1. 光源からの光を伝送するプラスチック製光ファイバと、該光ファイバの先端に連続して設けられた光拡散体と、を備えた光照射プローブであって、
    前記光拡散体及び前記光ファイバを被覆する透明チューブを備え、
    該透明チューブの内面と前記光拡散体及び前記光ファイバの外面との間には、隙間が形成され、
    前記光ファイバは、前記光拡散体側の端部側で、前記透明チューブに対して、前記光ファイバの長尺方向において固定されると共に、前記透明チューブの外周よりも中心軸側の位置に位置決め固定されており、
    前記光拡散体の先端側は、前記透明チューブの外周よりも中心軸側の位置に配置され、前記透明チューブに対して固定されないことを特徴とする光照射プローブ。
  2. 前記透明チューブの内面と前記光拡散体及び前記光ファイバの外面との間の平均距離は、50μm以上であることを特徴とする請求項1記載の光照射プローブ。
  3. 前記光ファイバの前記光拡散体側の前記端部側は、前記光照射プローブを巻締める巻締め部材によって固定されていることを特徴とする請求項1記載の光照射プローブ。
  4. 前記透明チューブの先端には、内側の面に窪みを備えたキャップが固定され、
    前記光拡散体の前記先端側は、前記窪みの内部に配置されることを特徴とする請求項1記載の光照射プローブ。
  5. 外径が900μm以下であることを特徴とする請求項1記載の光照射プローブ。
  6. 光源からの光を伝送するプラスチック製光ファイバと、該光ファイバの先端に連続して設けられた光拡散体と、を備えた光照射プローブの製造方法であって、
    前記光ファイバの前記光拡散体逆側の先端に、ワイヤを連結する工程と、
    前記ワイヤを、透明チューブの一端から挿通し、前記透明チューブの他端から引き出して、前記光ファイバ及び前記光拡散体を前記透明チューブ内に格納し、前記光拡散体の先端を、前記透明チューブの前記他端に並ぶ位置に配置する工程と、
    前記光照射プローブを、前記光ファイバの前記光拡散体側の端部側で、巻締め部材によって巻締める工程と、
    前記光拡散体の前記先端が、窪みの内部に位置するように、前記窪みを内面に有するキャップを、前記透明チューブの前記一端に固定する工程と、を順次行うことを特徴とする光照射プローブの製造方法。
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