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JP2017032690A - 模擬臓器 - Google Patents

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治郎 伊藤
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Takeshi Seto
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Abstract

【課題】模擬血管周辺での模擬実質の切開や切開を想定した手術練習に適した模擬臓器を提供する。【解決手段】模擬臓器は、人体の血管を模した模擬血管を、人体の実質細胞を模した模擬実質に埋設して備え、模擬実質は、0.01〜0.07MPaの単位面積当たりのピン押し破断強度を備える。また、模擬血管は、0.3〜1.5MPaの引張破断強度を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、模擬臓器に関する。
近年では、手術技能向上のための手術練習に人体の模擬臓器を用いることが常態化している。こうした模擬臓器において、人体における血管を取り囲む人体部位を模擬するよう、人体の筋肉の模擬筋肉層と、筋肉に重なる組織の模擬実質層と、皮膚の模擬皮膚層とを積層した上で、それぞれの硬度の関係を規定することが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平2012−203153
手術手技は、模擬臓器における模擬血管への模擬皮膚層の側からの注射針の穿刺に限られず、ウォータージェットメスを用いた模擬血管周辺での切開や切除も含まれる。こうした手術練習においては、ウォータージェットメスからのパルスジェットによる模擬血管周辺の模擬実質の切開や切除の際に、模擬血管の損傷が起き得るのかを把握したり、模擬血管の損傷を起こさないで模擬実質を切開・切除する練習を行ったりできることが望ましい。また、模擬血管周辺での切開や切除の際に、その術式内容から、模擬血管に血管を延ばすような力が作用せざるを得ない場合も有り得る。しかしながら、上記の特許文献で提案された模擬臓器では、血管への穿刺の練習には適しているとは言え、模擬血管周辺での手術練習に対しての配慮に欠けているのが実情である。こうしたことから、本願発明は、模擬血管周辺での模擬実質の切開や切開を想定した手術練習に適した模擬臓器を提供することをその課題とする。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためのものであり、以下の形態として実現できる。
(1)本発明の一形態によれば、模擬臓器が提供される。この模擬臓器は、人体の血管を模した模擬血管と人体の実質細胞を模した模擬実質とを備え、前記模擬血管を前記模擬実質に埋設した模擬臓器であって、前記模擬実質は、0.01〜0.07MPaの単位面積当たりのピン押し破断強度を備え、前記模擬血管は、0.3〜1.5MPaの単位面積当たりの引張破断強度を備える。この形態の模擬臓器では、模擬血管周辺の模擬実質に当該模擬実質の破断が起き得る力が作用し、この力が模擬血管に模擬血管を延ばすよう仮に作用しても、模擬血管は損傷を起こさない。また、0.01〜0.07MPaの単位面積当たりのピン押し破断強度は、人体の脳実質細胞とほぼ同程度である。よって、この形態の模擬臓器によれば、模擬血管周辺の模擬実質の切開や切除を想定した手術状況を、人体の脳実質細胞についてのピン押し破断強度の関係が反映した状態で提供できる。
(2)上記形態において、前記模擬実質は、0.1〜6kPaの単位面積当たりのピン押し弾性率を備え、前記模擬血管は、0.5〜1.5MPaの単位面積当たりの引張弾性率を備える。0.1〜6kPaのピン押し弾性率は、人体の脳実質細胞とほぼ同程度である。よって、この形態の模擬臓器によれば、模擬血管周辺の模擬実質の切開や切除を想定した手術状況を、人体の脳実質細胞についてのピン押し弾性率の関係が反映した状態で提供できる。
(3)上記形態において、前記模擬実質は、150〜800Paの損失弾性率を備え、前記模擬血管は、1.0〜3.0の引張破断歪み率を備える。150〜800Paの損失弾性率は、人体の脳実質細胞とほぼ同程度である。よって、この形態の模擬臓器によれば、模擬血管周辺の模擬実質の切開や切除を想定した手術状況を、人体の脳実質細胞についての損失弾性率の関係が反映した状態で提供できる。
(4)上記形態において、前記模擬実質は、0.015〜0.03MPaの単位面積当たりのピン押し破断強度と、0.6〜5kPaの単位面積当たりのピン押し弾性率と、250〜400Paの損失弾性率とを備える。この形態の模擬臓器によれば、模擬血管周辺の模擬実質の切開や切除を想定した手術状況を、模擬実質の単位面積当たりのピン押し破断強度とピン押し弾性率と損失弾性率とがより一層と人体の脳実質細胞に模して反映した状態で提供できる。
(5)本発明の他の形態によれば、模擬臓器が提供される。この模擬臓器は、人体の血管を模した模擬血管と人体の実質細胞を模した模擬実質とを備え、前記模擬血管を前記模擬実質に埋設した模擬臓器であって、前記模擬実質は、0.01〜0.07MPaの単位面積当たりのピン押し破断強度を備える。この形態の模擬臓器によれば、模擬血管を埋設した模擬実質の切開や切除を想定した手術状況を、人体の脳実質細胞についての単位面積当たりのピン押し破断強度が反映した状態で提供できる。
(6)本発明のまた別の形態によれば、模擬臓器が提供される。この模擬臓器は、人体の血管を模した模擬血管と人体の実質細胞を模した模擬実質とを備え、前記模擬血管を前記模擬実質に埋設した模擬臓器であって、前記模擬血管は、0.3〜1.5MPaの単位面積当たりの引張破断強度を備える。この形態の模擬臓器によれば、模擬血管周辺の模擬実質の切開や切除を想定した手術状況を、模擬血管に模擬血管を延ばすような力が仮に作用しても、模擬血管に損傷を抑制するような状態で提供できる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現できる。例えば、模擬臓器の作製方法として実現できる。
液体噴射装置の構成を概略的に示す説明図である。 模擬臓器の上面図である。 図2に示された3−3線断面図である。 ピン押し破断強度試験について説明するための図である。 上記の強度試験によって得られる実験データを例示する図である。 損失弾性率の計測の様子を概略的に示す図である。 引張破断強度といった物性を得るための引張試験について説明するための図である。 引っ張り試験によって得られる実験データを例示する図である。 模擬臓器の作製手順を示すフローチャートである。 第1部材に第1軟性部材が挿入済みの状態を上面視して示す説明図である。 図10に示された11−11線断面図である。 第1模擬血管と第2模擬血管と第3模擬血管が配置済みの状態を上面視して示す説明図である。 図12の13−13線断面と第2部材642の組付けの様子を合わせて示す説明図である。 第2軟性部材が挿入済みの状態を上面視して示す説明図である。 図14の15−15線断面図である。 模擬実質が配置済みの状態を上面視して示す説明図である。 図16の17−17線断面図である。 切除部位を上面視して示す説明図である。 図18の19−19線断面図である。
図1は、液体噴射装置20の構成を概略的に示す説明図である。液体噴射装置20は、医療機関において利用される医療機器であり、患部に対して液体をパルス状に噴射することによって、患部を切開・切除する機能を有する。
液体噴射装置20は、制御部30と、アクチュエーター用ケーブル31と、ポンプ用ケーブル32、フットスイッチ35と、吸引装置40と、吸引チューブ41と、液体供給装置50と、ハンドピース100とを備える。
液体供給装置50は、給水バッグ51と、スパイク針52と、第1〜第5コネクター53a〜53eと、第1〜第4給水チューブ54a〜54dと、ポンプチューブ55と、閉塞検出機構56と、フィルター57とを備える。ハンドピース100は、ノズルユニット200と、アクチュエーターユニット300とを備える。ノズルユニット200は、噴射管205と、吸引管400とを備える。
給水バッグ51は、透明な合成樹脂製であり、内部に液体(具体的には生理食塩水)が充填されている。なお、本願では、水以外の液体が充填されていても、給水バッグ51と呼ぶ。スパイク針52は、第1コネクター53aを介して、第1給水チューブ54aに接続されている。給水バッグ51にスパイク針52が刺されると、給水バッグ51に充填された液体が第1給水チューブ54aに供給可能な状態になる。
第1給水チューブ54aは、第2コネクター53bを介して、ポンプチューブ55に接続されている。ポンプチューブ55は、第3コネクター53cを介して、第2給水チューブ54bに接続されている。チューブポンプ60は、ポンプチューブ55を挟み込んでいる。チューブポンプ60は、ポンプチューブ55内の液体を、第1給水チューブ54a側から、第2給水チューブ54b側に送り出す。
閉塞検出機構56は、第2給水チューブ54b内の圧力を測定することで、第1〜第4給水チューブ54a〜54d内の閉塞を検出する。
第2給水チューブ54bは、第4コネクター53dを介して、第3給水チューブ54cに接続されている。第3給水チューブ54cにはフィルター57が接続されている。フィルター57は、液体に含まれる異物を捕集する。
第3給水チューブ54cは、第5コネクター53eを介して、第4給水チューブ54dに接続されている。第4給水チューブ54dは、ノズルユニット200に接続されている。第4給水チューブ54dを通じて供給された液体は、アクチュエーターユニット300の駆動によって、噴射管205の先端から間欠的に噴射される。このように液体が間欠的に噴射されることによって、少ない流量で切除能力が確保できる。
噴射管205および吸引管400は、噴射管205を内管、吸引管400を外管とする二重管を構成する。吸引チューブ41は、ノズルユニット200に接続されている。吸引装置40は、吸引チューブ41を通じて、吸引管400内を吸引する。この吸引によって、吸引管400の先端付近の液体や切除片などが吸引される。
制御部30は、チューブポンプ60と、アクチュエーターユニット300とを制御する。具体的には、制御部30は、フットスイッチ35が踏まれている間、アクチュエーター用ケーブル31と、ポンプ用ケーブル32とを介して駆動信号を送信する。アクチュエーター用ケーブル31を介して送信された駆動信号は、アクチュエーターユニット300に含まれる圧電素子(図示しない)を駆動させる。ポンプ用ケーブル32を介して送信された駆動信号は、チューブポンプ60を駆動させる。よって、ユーザーがフットスイッチ35を踏んでいる間は液体が間欠的に噴射され、ユーザーがフットスイッチ35を踏んでいない間は液体の噴射が停止する。
以下、模擬臓器について説明する。模擬臓器は、ファントムとも呼ばれ、本実施形態においては、液体噴射装置20によって一部が切除される人工物である。本実施形態における模擬臓器は、液体噴射装置20の性能評価や、液体噴射装置20の操作の練習などを目的とした模擬手術に用いられる。
図2は、模擬臓器600の上面図である。図3は、図2に示された3−3線断面図である。模擬臓器600は、模擬実質610と、軟性部材620と、第1模擬血管631と、第2模擬血管632と、第3模擬血管633と、ケース640とを備える。第1模擬血管631と、第2模擬血管632と、第3模擬血管633とをまとめて呼ぶ場合は、模擬血管630という。
ケース640は、第1部材641と、第2部材642とを備える。第1部材641の上に第2部材642が固定されることによって、ケース640が構成される。ケース640がこのように2つの部材から構成されているのは、模擬臓器600の作製を容易にするためである(詳しくは後述)。
第1部材641および第2部材642は、軟性部材620と模擬血管630とを支持するのに十分な剛性を有する材質(鉄、アルミニウム、硬質樹脂など)で作製されている。第1部材641および第2部材642は、上記十分な剛性を有するために、軟性部材620よりも十分、弾性率が高い材質で形成されている。
本実施形態におけるケース640は、透明な合成樹脂で作製されている。ケース640が透明であることによって、ケース640の側面から軟性部材620を視認できる。なお、本願の図面においては、何れの部材も透明でないものとして図示する。
軟性部材620は、ケース640の中央部に形成された円柱状の窪みの内部に配置されている。軟性部材620は、第1軟性部材621と、第2軟性部材622とが積層されることによって形成されている。軟性部材620は、模擬実質610を保持できるように内部が窪んでおり、円形のコップのような形状を有する。軟性部材620は、ケース640よりも柔らかく、模擬実質610よりも硬い材質で形成されている。本実施形態における軟性部材620は、模擬実質610と比較して、ピン押し破断強度が5倍、弾性率も5倍となる材質で形成されている。
模擬実質610は、生体の臓器(例えばヒトの脳、肝臓等)の本来の生理機能を営む組織である実質(実質細胞)を模した人工物である。本実施形態では、模擬実質610は、人体の脳の実質細胞を模しており、軟性部材620の中央部に形成された円柱状の窪みの内部に配置されている。模擬実質610は、液体噴射装置20による切開・切除の対象となる部位である。
模擬血管630は、人体の脳血管を模した人工物である。模擬血管630は、ケース640によって保持されており、模擬実質610と軟性部材620とケース640とを貫通することで、模擬実質610に埋設されていることになる。第1模擬血管631、第2模擬血管632および第3模擬血管633は、3本ともほぼ水平に配置されている。
第1模擬血管631および第2模擬血管632は、それぞれ、第3模擬血管633に対する交点を有するように配置されている。第1模擬血管631および第2模擬血管632は、互いに平行に配置され、交点を有しない。ここでいう交点とは、模擬血管630を面S(図3)に投影した場合に、第1模擬血管631および第2模擬血管632それぞれが、第3模擬血管633に対して交わる部位のことである。面Sは、ケース640の上端に接すると共に、模擬実質610がケース640から露出した面に接する面である。
本実施形態においては、第1から第3の模擬血管が3本ともが平行にならないように配置されている。第1模擬血管631と第2模擬血管632が平行に配置され、第3模擬血管633が第1模擬血管631と第2模擬血管632とに対して、水平面における角度が45°になるように配置されている。第3模擬血管633は、第1模擬血管631および第2模擬血管632と立体交差しており、交差点において第1模擬血管631および第2模擬血管632よりも上を走っている(図3参照)。
ここで、模擬実質610と模擬血管630の物性について説明する。本実施形態の模擬臓器600は、人の脳の模擬手術を想定したものであり、豚の脳組織、具体的には豚の脳血管とこれを埋めた豚の脳実質は、人体と強度においてほぼ同程度であることが知られている。よって、豚の脳実質が備える単位面積当たりのピン押し破断強度(以下、単に、ピン押し破断強度と称する)と単位面積当たりのピン押し弾性率(以下、単に、ピン押し弾性率と称する)と損失弾性率とが模擬実質610で得られるようにした。また、模擬血管630については、豚の脳血管が備える引張破断強度と引張弾性率と引張破断歪み率とが模擬血管630で得られるようした。この点について、模擬実質610における上記物性値から説明する。
豚の脳実質は、0.02〜0.06MPaのピン押し破断強度と、0.5〜5kPaのピン押し弾性率と、200〜600Paの損失弾性率とを備えることが判明している。こうした物性値は、後述の各種物性値測定装置での豚の脳実質の実際の測定結果や、各種研究結果から得られている。そして、模擬実質610は、PVA(ポリビニルアルコール)の作製条件を変化させることで、強度を変化させることができる。こうしたことから、本実施形態では、豚の脳実質の上記の物性値が反映するよう、模擬実質610を作製する際のPVAの作製条件を変化させることで強度を調整した。
図4は、ピン押し破断強度試験について説明するための図である。図に示す模擬実質試験サンプル610Sは、模擬実質610の作製条件と同じ条件でPVAの強度調整を図って形成した模擬実質610の試験サンプルである。強度測定機800(島津製作所製:小型卓上試験機 EZ−S)は、ピン820をロードセル810を用いて試験サンプルに押し付ける。試験サンプルは、図4に示す強度測定機800での測定条件に合わせて、厚みが調整される。
模擬実質試験サンプル610Sは、上記した強度測定機800の試験台(図示しない)に載せられて、強度試験に処される。強度測定機800は、強度試験に処される模擬実質試験サンプル610Sに、ロードセル810の押し付け力を、ピン820を経て作用させる。強度試験では、模擬実質試験サンプル610Sの破壊が起こるまで、ピン820を押し込み、変形させる。こうした変形の過程でのピン820の押し込み力を、ロードセル810からリアルタイムで計測する。模擬実質610の試験サンプルである模擬実質試験サンプル610Sのピン押し破断強度の測定に用いるピン820は、ピン径が1.0mmであり、1mm/sの押し込み速度で試験サンプルに押し込むようにした。
図5は、上記の強度試験によって得られる実験データを例示する。縦軸はピン820の押し込み力、横軸はピン820による押し込み深さを表す。ピン820の押し込みは、1mm/secで実施されるので、図5に示すように、押し込み深さは時間の経過と共に大きくなり、押し込み力は、押し込み深さに対してほぼ線形に増大する。この図5のグラフから、次のようにして模擬実質610の物性値が得られる。
図5に示すように、押し込み深さが深さδ2までは、押し込み深さの増大に伴い、押し込み力も増大していく。模擬実質試験サンプル610Sのピン押し弾性率(MPa)は、線形領域の一部として、押し込み深さが深さδ1(<δ2)までの領域におけるデータの傾きに基づき算出する。この算出には、次の式(1)を利用する。式(1)は、ヘルツ−スネドン方程式(Hertz Sneddon equation)である。
F=2R{E/(1−ν2)}δ…(1)
式(1)におけるFは押し込み力、Rはピン820のピン先の半径、Eは弾性率、νはポアソン比、δは押し込み深さである。深さδ1は、データが線形であると近似できる程度に大きな値に設定するのが好ましい。一方で、ヘルツ−スネドン方程式は、深さδが半径R(=0.5mm)に対して十分、小さい場合に有効であるので、深さδ1を半径Rに対して十分、小さく設定するのが好ましい。式(1)を変形すると、次の式(2)になる。
E={(1−ν2)/2R}(F/δ)…(2)
式(2)におけるF/δは、データの傾きである。模擬実質試験サンプル610Sがほぼ非圧縮性であることに基づき、ポアソン比νは、推定値として0.49を採用できる。半径Rは、先述の通り既知である。よって、データの傾きを測定することによって、模擬実質試験サンプル610Sのピン押し弾性率Eを算出できる。
図5に示すように、押し込み力は、ある押し込み深さで、ピークアウトする。このようにピークアウトするのは、模擬実質試験サンプル610Sが破断したからだと考えられる。ピークアウト時の押し込み力を最大押し込み力Fmax、最大押し込み力Fmax時の押し込み深さを深さδ2とする。ピン押し破断強度P(MPa/mm2)は、次の式(3)によって算出する。この式における半径Rは、先述の通り既知である。
P=Fmax/(πR2)…(3)
PVAの強度調整を経た模擬実質試験サンプル610Sの作製と上記の試験を繰り返すことによって、模擬実質610を作製するためのPVAの各種調整を、豚の脳実質が備えるピン押し破断強度(0.02〜0.06MPa)とピン押し弾性率(0.5〜5kPa)を包含したピン押し破断強度(0.01〜0.07MPa)とピン押し弾性率(0.1〜6kPa)、および以下に記す損失弾性率が得られるように規定し、その規定したPVAの各種調整を、後述の作製工程において行う。そして、規定したPVAの各種調整を経て作製された模擬実質610は、ピン押し破断強度とピン押し弾性率について、豚の脳実質の物性値が反映したものとなる。この場合、PVAの強度の調整により、模擬実質610のピン押し破断強度を0.015〜0.03MPaとしたり、ピン押し弾性率を0.6〜5kPaとすることもできる。
本実施形態では、模擬実質610について、上記したピン押し破断強度とピン押し弾性率に加え、損失弾性率についても、次のように規定した。損失弾性率は、粘弾性体に正弦振動歪みを与えたときに観察される粘弾性体の物性値であり、粘弾性体である豚の脳実質について、測定可能である。図6は、損失弾性率の計測の様子を概略的に示す図である。図示する動的粘弾性計測定装置900(TA Instruments社製 DHR−2)は、滑り止め機能付きサンプルテーブル920に載置されたサンプルをパラネルプレート910で挟み込み、パラネルプレート910にて、サンプルに正弦波振動歪みを与え、サンプルに現れる歪みに基づいて、損失弾性率を計測する。図では、サンプルとして円柱状の模擬実質試験サンプル610SBが示されており、この模擬実質試験サンプル610SBは、模擬実質610の損失弾性率の計測の代用に用いられる。模擬実質610の損失弾性率を規定するに当たり、まず、豚の脳実質の損失弾性率を図6の動的粘弾性計測定装置900で測定した。この測定では、図示する模擬実質試験サンプル610SBと同一サイズの豚の脳実質を用意し、この脳実質で損失弾性率を測定した。異なる部位の複数の脳実質や異なる固体の脳実質について損失弾性率を測定したところ、豚の脳実質は、200〜600Paの損失弾性率を有することが確認できた。
本実施形態では、模擬実質試験サンプル610SBの損失弾性率(G”)が豚の脳実質の弾性率を含む150〜800Paとなるように、PVAの各種調整の条件を規定し、その規定したPVAの調整条件で、模擬実質610を後述の作製工程において作製することで、150〜800Paの損失弾性率(G”)を備える模擬実質610を模擬臓器600に作製する。この場合、PVAの強度調整により、模擬実質610の損失弾性率(G”)を、250〜400Paとすることもできる。なお、TA Instruments社製のHR−2たる動的粘弾性計測定装置900での損失弾性率の計測条件は、以下の通りである。
パラネルプレート910のサイズ:φ20mm;
正弦波周波数:1Hz;
正弦振動歪み:1%;
試験温度:20℃;
サンプルサイズ(径X厚み):φ25X5(mm);
次に、模擬血管630の物性値について説明する。本実施形態の模擬臓器600は、模擬血管630に当該血管を延ばすような力が作用し得ることを想定している。よって、豚の脳血管の延びに関与する物性値として、単位面積当たりの引張破断強度(以下、単に、引張破断強度と称する)と単位面積当たりの引張弾性率(以下、単に、引張弾性率と称する)と引張破断歪み率を想定した。豚の脳血管は、0.5〜1.2MPaの引張破断強度と、0.7〜1.2MPaの引張弾性率と、1.2〜2.7の引張破断歪み率とを備えることが判明している。こうした物性値は、図4の強度測定機800を引張強度測定に使用して豚の脳血管の実際の引張物性を測定した結果や、各種研究結果から得られている。そして、模擬血管630は、PVA(ポリビニルアルコール)から作製され、PVAは、周知のように、作製条件を変化させることで、強度を変化させることができる。こうしたことから、本実施形態では、豚の脳血管の上記の物性値が反映するよう、模擬血管630を作製する際のPVAの作製条件を規定した。
図7は、引張破断強度といった物性を得るための引張試験について説明するための図である。図に示す模擬血管サンプル630STは、模擬血管630の作製条件と同じ条件で中空の血管形状に作製した模擬血管630の試験サンプルである。なお、模擬血管630そのものを模擬血管サンプル630STとしてもよい。引張試験には、既述した強度測定機800(島津製作所製:小型卓上試験機 EZ−S)を用いることができることから、図示するように、ロードセル810とテーブル840に、それぞれサンプル把持治具830を装着し、このサンプル把持治具830で、模擬血管サンプル630STをその両端で把持する。こうして模擬血管サンプル630STを規定の測定長で把持した後に、引張試験が開始される。なお、模擬血管サンプル630STを、矩形断面のテープ状に作製するようにしてもよい。
強度測定機800は、引張試験に処される模擬血管サンプル630STに、ロードセル810を定速で持ち上げることで引っ張り張力(以下、引張力)を及ぼし、模擬血管サンプル630STを、破断するまで引っ張る。模擬血管サンプル630STは、引っ張り試験の経過に伴って延び、やがて破断する。強度測定機800は、こうした引っ張りの過程での引張力を、ロードセル810からリアルタイムで計測する。本実施形態では、この引っ張り試験を、1mm/secの引っ張り速度で行った。
図8は、引っ張り試験によって得られる実験データを例示する。縦軸は単位時間ごとに得られた引張力であり、横軸は、試験経過時間ごとの模擬血管サンプル630STの長さを試験当初のサンプル把持治具間距離で除算して得た歪み率である。模擬血管サンプル630STの引っ張りは、1mm/secで実施されるので、図8の横軸は、経過時間に対応する。そして、図8に示すように、引張力は時間の経過するほど、換言すれば歪み率が大きくなるほど大きくなり、引張力は、試験開始当初の内は、歪み率に対してほぼ線形に増大する。この図8のグラフから、次のようにして模擬血管サンプル630STの物性値が得られる。
図8に示すように、引張力は、試験開始から歪み率に対してほぼ線形に増大した後、増大変曲してピークとなり、このピークからゼロに急降下(ピークアウト)する。このピークアウトは、模擬血管サンプル630STの破断によって起きるので、ピークアウト時の最大引張力Fmaxと歪み率が、引張破断強度と引張破断歪み率として得られる。引張破断強度は、最大引張力Fmaxを模擬血管サンプル630STが有する血管理論断面積で除算して得られる。そして、引張破断歪み率は、引張試験開始時の模擬血管サンプル630STの規定長(mm)に対するピークアウト時までのストローク(延び:mm)の比で得られる。また、引張弾性率は、図8における引張試験開始当初の引張力推移の直線領域の引張力の傾きに基づいて算出される。
PVAを用いた模擬血管サンプル630STの作製と上記の引張試験を繰り返すことによって、模擬血管630を作製するためのPVAの各種調整を、豚の脳血管が備える引張破断強度(0.5〜1.2MPa)と引張弾性率(0.7〜1.2MPa)と引張破断歪み率(1.2〜2.5)を包含した引張破断強度(0.3〜1.5MPa)と引張弾性率(0.5〜1.5MPa)と引張破断歪み率(1.0〜3.0)が得られるように規定し、その規定したPVAの各種調整を、後述の作製工程において行う。そして、規定したPVAの各種調整を経て作製された模擬血管630は、引張破断強度と引張弾性率および引張破断歪み率について、豚の脳血管の物性値が反映したものとなる。この場合、PVAの各種調整により、模擬血管630の上記の物性値を豚の脳血管とより近似するよう、引張破断強度を0.7〜1.0MPaとしたり、と引張弾性率を0.8〜1.0MPaとしたり、引張破断歪み率を1.4〜2.0とすることもできる。
図9は、模擬臓器600の作製手順を示すフローチャートである。まず、第1軟性部材621を作製する(ステップS710)。具体的には、別途、用意した型(図示しない)に対して、ウレタンの主剤と硬化剤とを混ぜて攪拌した混合物を流し込む。この後、ウレタンがエラストマーゲル状にゲル化して第1軟性部材621となる。こうした型成形により、上端が開口した凹状の第1軟性部材621が得られる。
次に、第1軟性部材621を第1部材641の窪みに挿入する(ステップS720)。図10は、第1部材641に第1軟性部材621が挿入済みの状態を上面視して示す説明図である。図11は、図10に示された11−11線断面図である。
次に、模擬血管630を作製する(ステップS730)。本実施形態では、模擬血管630の材料として、PVA(ポリビニルアルコール)を採用する。本実施形態の場合、模擬血管630は中空部材であるので、次の作製方法が採用できる。その方法とは、極細線の外周に硬化前のPVAを塗布し、PVAの硬化後に極細線を引き抜くという手法である。極細線の外径は、血管内径に合わせる。極細線は、金属製であり、例えばピアノ線などで形成する。PVAを用いた模擬血管630の作製に当たっては、既述したように、0.3〜1.5MPaの引張破断強度と、0.5〜1.5MPaの引張弾性率と、1.0〜3.0の引張破断歪み率とが得られるようにPVAの作製条件を調整し、条件調整済みのPVAとピアノ線等の極細線を用いて、模擬血管630を形成する。なお、第1模擬血管631と第2模擬血管632と第3模擬血管633において、相違する模擬血管とする場合には、用いる極細線の径を変えればよい。
次に、模擬血管630を配置する(ステップS740)。図12は、第1模擬血管631と第2模擬血管632と第3模擬血管633が配置済みの状態を上面視して示す説明図である。図13は、図12の13−13線断面図と第2部材642の組付けの様子を合わせて示す説明図である。ステップS740の血管配置は、図12,図13に示すように、第1模擬血管631と第2模擬血管632とを所定位置に配置し、その後、第3模擬血管633を所定位置に配置することでなされる。
第1模擬血管631と第2模擬血管632との間隔Gは、吸引管400(図1参照)の直径よりも大きい距離に設定される。こうすることによって、模擬実質610の切開・切除の際に、吸引管400を第1模擬血管631と第2模擬血管632との間に挿入できる。但し、間隔Gが広すぎても、切除対象付近に模擬血管630が存在する影響が小さくなってしまうので、吸引管400の直径の数倍程度に設定される。
次に、第2部材642を、第1部材641に固定する(ステップS750)。具体的には、図13の下段に示すように、矩形枠状の第2部材642を第1部材641の上に載せて、第1部材641と第2部材642とによって模擬血管630を挟み込む。この状態で、ねじ(図示しない)を用いて、第2部材642を第1部材641に固定する。これにより、ケース640が完成し、第1軟性部材621の上方領域が、第2部材642に取り囲まれる。
次に、第2軟性部材622を作製する(ステップS760)。作製方法は、第1軟性部材621の作製方法(ステップS710)と同様である。但し、第2軟性部材622は、第1軟性部材621と形状が異なり、リング形状をなすので、ステップS710とは別の型を用いる。
次に、第2軟性部材622を第2部材642の孔に挿入する(ステップS770)。図14は、第2軟性部材622が挿入済みの状態を上面視して示す説明図である。図15は、図14の15−15線断面図である。ステップS770の第2軟質部材挿入によりは、図14,図15に示すように、模擬血管630が、第1軟性部材621と第2軟性部材622との間に挟み込まれる。第2軟性部材622は、図15に示すように、ステップS770において、第2部材642よりも高く盛り上がる。つまり、第2軟性部材622は、ステップS760において、第2部材642の高さよりも厚いリング状に作製されている。
次に、模擬実質610を作製して配置する(ステップS780)。図16は、模擬実質610が配置済みの状態を上面視して示す説明図である。図17は、図16の17−17線断面図である。ステップS780の模擬実質610の作製では、PVAが用いられ、PVA素材の調合の他、冷凍による硬化が行われる。模擬実質610の配置では、第2軟性部材622で取り囲まれた窪みへPVA素材が流し込まれる。そして、模擬実質610の作製の作製に当たっては、0.01〜0.07MPaのピン押し破断強度と、0.1〜6kPaのピン押し弾性率と、150〜800Paの損失弾性率とが得られるように、PVA素材の混合比調整や、作製条件を変化させることで強度等の調整がなされる。なお、模擬実質610の作製では、既述したように、破断強度および弾性率が軟性部材620の1/5となるようにも、各種調整がなされる。
ステップS780が完了した後、模擬臓器600の使用直前になったら、模擬実質610および軟性部材620の上部を切除する(ステップS790)。これによって、図2,図3に示される模擬臓器600が完成し、この模擬臓器600は、ピン押し破断強度が0.2MPaの模擬血管630を、ピン押し破断強度が0.01〜0.07MPaの模擬実質610に埋設して備える。なお、模擬実質610および軟性部材620の上部とは、ケース640の上面よりも盛り上がった部位のことである。
得られた模擬臓器600について、模擬実質610の切除実験を実施した。この切除実験は、図1に示す液体噴射装置20の性能評価のために実施した。
図18は、切除部位Spを上面視して示す説明図である。図19は、図18の19−19線断面図である。切除部位Spは、第1模擬血管631と第3模擬血管633との交点近傍であり、且つ、第2模擬血管632と第3模擬血管633との交点近傍である部位として選択されている。液体噴射装置20では、噴射管205からの液体のパルスジェットが模擬実質610の切開・切除に適うよう調整され、その調整を経て噴射管205から間歇的に噴射された液体のパルスジェットにより、図示する切除部位Spにおける模擬実質610を特段の支障なく切開・切除できることが確認された。
以上説明した実施形態の模擬臓器600は、模擬実質610のピン押し破断強度を0.01〜0.07MPaとし、模擬血管630の引張破断強度を0.3〜1.5MPaとしたので、図19に示す模擬実質610の切開・切除の手技練習において、噴射管205から間歇的に噴射された液体のパルスジェットによる切開・切除の部位から模擬血管630を延ばすような力が模擬血管630に仮に作用しても、模擬血管630に損傷を起こさない。また、上記した模擬実質610のピン押し破断強度は人体の脳実質細胞とほぼ同程度であり、模擬血管630の引張破断強度にあっても引張破断強度は人体の脳血管とほぼ同程度である。これらの結果、この実施形態の模擬臓器600によれば、模擬血管630の周辺の模擬実質610の切開や切除を想定した手術状況を、人体の脳実質細胞についてのピン押し破断強度と脳血管についての引張破断強度の関係が反映した状態で提供できる。
以上説明した実施形態の模擬臓器600は、模擬実質610のピン押し破断強度と模擬血管630の引張破断強度に加え、模擬実質610のピン押し弾性率を0.1〜6kPaとし、模擬血管630の引張弾性率を0.5〜1.5MPaとした。よって、この実施形態の模擬臓器600によれば、模擬血管630の周辺の模擬実質610の切開や切除を想定した手術状況を、人体の脳実質細胞についてのピン押し弾性率と脳血管についての引張弾性率の関係も反映した状態で提供できる。
以上説明した実施形態の模擬臓器600は、模擬実質610のピン押し破断強度とピン押し弾性率および模擬血管630の引張破断強度と引張弾性率に加え、模擬実質610の損失弾性率を150〜800Paとし、模擬血管630の引張破断歪み率を1.0〜3.0とした。よって、この実施形態の模擬臓器600によれば、模擬血管630の周辺の模擬実質610の切開や切除を想定した手術状況を、人体の脳実質細胞についての損失弾性率と脳血管についての引張破断歪み率の関係が更に反映した状態で提供できる。
この他、以上説明した実施形態の模擬臓器600は、模擬実質610を作製する際のウレタンのゲル化状況の調整により、模擬実質610のピン押し破断強度を0.015〜0.03MPaとし、ピン押し弾性率を0.6〜5kPaとし、損失弾性率を250〜400Paとすることができる。よって、このように物性値を調整したこの実施形態の模擬臓器600によれば、模擬実質610のピン押し破断強度とピン押し弾性率と損失弾性率とがより一層と人体の脳実質細胞に模して反映した状態で提供でき、これに伴って、模擬手術の臨場感を高めることができる。
本発明は、本明細書の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、先述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、先述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことができる。その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除できる。例えば、以下のものが例示される。
模擬臓器600は、脳実質と脳内血管を想定して模擬血管630を模擬実質610に埋設したが、脳以外の臓器を想定することもできる。この場合には、模擬実質610についてのピン押し破断強度と、模擬血管630についての引張破断強度を、想定した臓器における実質細胞と血管に倣うようにすればよい。模擬実質610についてのピン押し破断強度以外の上記した物性値と、模擬血管630についての引張破断強度以外の上記した物性値についても同様である。
模擬臓器600は、間欠的に噴射される液体以外によって、切除されてもよい。例えば、連続的に噴射される液体によって切除されてもよいし、超音波によって切除能力が付与された液体によって切除されてもよい。或いは、金属製のメスによって切除されてもよい。
模擬血管630の本数は、1本や2本、或いは4本以上であってもよい。少なくとも1本以上の模擬血管630が模擬実質610に埋設される構成であればよい。
また、模擬血管630を中空の部材としたが、中実の部材としてもよい。
模擬血管630の材質は、上記の例示に限られない。例えば、PVA以外の合成樹脂(例えばウレタン)でもよいし、天然樹脂でもよい。
模擬実質610の材質は、上記の例示に限られない。例えば、PVA以外の合成樹脂(ウレタンやゴム系の材料)でもよい。
模擬血管630を、噴射堆積(インクジェット方式などによる3Dプリンティング)を用いて作製してもよい。
模擬実質610を、3Dプリンティングを用いて作製してもよい。
模擬血管630および模擬実質610をまとめて、3Dプリンティングを用いて作製してもよい。こうした3Dプリンティングに際しては、模擬実質610と模擬血管630との上記した強度関係がインク乾燥後に発現するよう、インクを予め調整すればよい。
実施形態においてはアクチュエーターとして圧電素子を用いる構成を採用したが、光メーザーを用いて液体を噴射する構成や、ヒーターによって液体中に気泡を発生させて液体を噴射する構成や、ポンプ等により液体を加圧し、液体を噴射する構成を採用してもよい。光メーザーを用いて液体を噴射する構成とは、光メーザーを液体に照射して液体中に気泡を発生させ、この気泡の発生によって引き起こされる液体の圧力上昇を利用する構成である。
以上説明した実施形態の模擬臓器600では、模擬実質610のピン押し破断強度等の上記の物性値と模擬血管630の引張破断強度等の上記の物性値とを備えるようにしたが、これに限らない。例えば、模擬実質610を0.01〜0.07MPaのピン押し破断強度を備えるようにしてもよい。こうしても、模擬血管630を埋設した模擬実質610の切開や切除を想定した手術状況を、人体の脳実質細胞についてのピン押し破断強度が反映した状態で提供できる。
この他、模擬血管630を0.3〜1.5MPaの引張破断強度を備えるようにしてもよい。こうしても、模擬血管630の周辺の模擬実質610の切開や切除を想定した手術状況を、模擬血管630に模擬血管630を延ばすような力が仮に作用しても、模擬血管630に損傷を抑制するような状態で提供できる。
実施形態においては、第1部材641の上に第2部材642が固定されることによって、ケース640が構成されることとしたが、これに限定されない。第1部材641と第2部材642とが誤って相対的に移動しないような構成であればよく、2つの部材が接触することによって発生する摩擦力を用いた接続や、2つの部材を着脱可能とした構成であってもよい。
実施形態においては、模擬血管630が、模擬実質610と軟性部材620とケース640とを貫通することで、模擬実質610に埋設される構成としたが、これに限定されない。模擬血管630が、模擬実質610と軟性部材620とケース640とのうち少なくとも一つを貫通する構成としても良いし、いずれの部材も貫通しない構成としてもよい。模擬血管630の少なくとも一部が模擬実質に埋設される構成であればよい。また、模擬血管がケース640に固定される構成としたが、これに限定されない。ケース640には固定されず、模擬実質との密着によって模擬血管が移動しにくい構成となっていてもよい。
20…液体噴射装置
30…制御部
31…アクチュエーター用ケーブル
32…ポンプ用ケーブル
35…フットスイッチ
40…吸引装置
41…吸引チューブ
50…液体供給装置
51…給水バッグ
52…スパイク針
53a…第1コネクター
53b…第2コネクター
53c…第3コネクター
53d…第4コネクター
53e…第5コネクター
54a…第1給水チューブ
54b…第2給水チューブ
54c…第3給水チューブ
54d…第4給水チューブ
55…ポンプチューブ
56…閉塞検出機構
57…フィルター
60…チューブポンプ
100…ハンドピース
200…ノズルユニット
205…噴射管
300…アクチュエーターユニット
400…吸引管
600…模擬臓器
610…模擬実質
610S…模擬実質試験サンプル
610SB…模擬実質試験サンプル
620…軟性部材
621…第1軟性部材
622…第2軟性部材
630…模擬血管
630ST…模擬血管サンプル
631…第1模擬血管
632…第2模擬血管
633…第3模擬血管
640…ケース
641…第1部材
642…第2部材
800…強度測定機
810…ロードセル
820…ピン
830…サンプル把持治具
840…テーブル
900…動的粘弾性計測定装置
910…パラネルプレート
920…サンプルテーブル
S…面
Sp…切除部位

Claims (6)

  1. 人体の血管を模した模擬血管と人体の実質細胞を模した模擬実質とを備え、前記模擬血管を前記模擬実質に埋設した模擬臓器であって、
    前記模擬実質は、0.01〜0.07MPaの単位面積当たりのピン押し破断強度を備え、
    前記模擬血管は、0.3〜1.5MPaの単位面積当たりの引張破断強度を備える、模擬臓器。
  2. 請求項1に記載の模擬臓器であって、
    更に、
    前記模擬実質は、0.1〜6kPaの単位面積当たりのピン押し弾性率を備え、
    前記模擬血管は、0.5〜1.5MPaの単位面積当たりの引張弾性率を備える、模擬臓器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の模擬臓器であって、
    更に、
    前記模擬実質は、150〜800Paの損失弾性率を備え、
    前記模擬血管は、1.0〜3.0の引張破断歪み率を備える、模擬臓器。
  4. 請求項3に記載の模擬臓器であって、
    前記模擬実質は、0.015〜0.03MPaの単位面積当たりのピン押し破断強度と、0.6〜5kPaの単位面積当たりのピン押し弾性率と、250〜400Paの損失弾性率とを備える、模擬臓器。
  5. 人体の血管を模した模擬血管と人体の実質細胞を模した模擬実質とを備え、前記模擬血管を前記模擬実質に埋設した模擬臓器であって、
    前記模擬実質は、0.01〜0.07MPaの単位面積当たりのピン押し破断強度を備える、模擬臓器。
  6. 人体の血管を模した模擬血管と人体の実質細胞を模した模擬実質とを備え、前記模擬血管を前記模擬実質に埋設した模擬臓器であって、
    前記模擬血管は、0.3〜1.5MPaの単位面積当たりの引張破断強度を備える、模擬臓器。
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