JP2016204616A - 赤色蛍光体及び発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い発光スペクトルにわたる赤色発光を高輝度で実現することが可能な赤色蛍光体、並びに、当該赤色蛍光体を用いることにより演色性と輝度に優れた発光装置を提供する。【解決手段】主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3結晶相であって、455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が615nm以上630nm以下、その半値幅が75nm以上85nm以下の蛍光体Aを50重量%以上90重量%以下と、主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相であって、455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が590nm以上610nm以下、その半値幅が78nm以上85nm以下の蛍光体Bを10重量%以上50重量%以下とを含有することを特徴とする。【選択図】なし
Description
本発明は、LED(Light Emitting Diode)又はLD(Laser Diode)用の赤色蛍光体、及びこの赤色蛍光体を用いた発光装置に関する。より詳しくは、一定の演色性を満たしつつ高輝度を実現できる赤色蛍光体、並びに、当該赤色蛍光体を用いることにより演色性と輝度に優れた発光装置に関する。
白色LEDは、半導体発光素子と蛍光体との組み合わせにより疑似白色光を発光するデバイスであり、その代表的な例として、青色LEDとYAG黄色蛍光体の組み合わせが知られている。しかし、この方式の白色LEDは、その色度座標値としては白色領域に入るものの、赤色発光成分が不足しているために、照明用途では演色性が低く、液晶バックライトのような画像表示装置では色再現性が悪いという問題がある。そこで、不足している赤色発光成分を補うために、YAG蛍光体とともに、赤色を発光する窒化物又は酸窒化物蛍光体を併用することが提案されている(特許文献1)。
赤色を発光する窒化物蛍光体として、CaAlSiN3結晶相と同一の結晶構造を有する無機化合物を母体結晶とし、光学活性な元素、なかでもEu2+で付活したCaAlSiN3が知られ、特に高輝度で発光するとされている(特許文献2)。また、当該文献には、Caの一部をSrで置換することにより、発光ピーク波長が短波長側にシフトした蛍光体が得られることが記載されている。このEu2+付活した(Sr,Ca)AlSiN3蛍光体は、CaAlSiN3系窒化物蛍光体よりも発光波長が短く、視感度が高い領域のスペクトル成分が増えることから、高輝度白色LED用の赤色蛍光体として有効である。
しかし、CaAlSiN3系窒化物蛍光体は、深い赤色領域にスペクトル成分を多く含むため高い演色性を実現できる反面、視感度の低いスペクトル成分が多くなり、白色LEDとしての輝度は低くなってしまう。また、(Sr,Ca)AlSiN3系窒化物蛍光体は、CaAlSiN3系窒化物蛍光体と比べれば高輝度を実現する上で有利であるが、一定の演色性を維持しつつ輝度に対する昨今のさらなる要求を満たすには至っていない。
このように、従来の赤色蛍光体は、優れた演色性と高輝度とを両立することが難しく、一定の演色性を満たしつつ高輝度を実現できる赤色蛍光体が依然として求められている。
本発明は、演色性と輝度の両面に優れた赤色蛍光体を提供することを目的とする。さらに、係る赤色蛍光体を用いることにより、演色性と輝度に優れることに加え、長寿命の発光装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のピーク波長及び半値幅を有する二種類の蛍光体を特定の配合比率で混合することにより、演色性と輝度の両面に優れた赤色蛍光体となることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明に係る赤色蛍光体は、主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3結晶相であって、455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が615nm以上630nm以下、その半値幅が75nm以上85nm以下の蛍光体Aを50重量%以上90重量%以下、及び、主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相であって、455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が590nm以上610nm以下、その半値幅が78nm以上85nm以下の蛍光体Bを10重量%以上50重量%以下、含有する赤色蛍光体を要旨とする。
また、本発明に係る発光装置は、上記の赤色蛍光体と、発光素子とを有する発光装置を要旨とする。
本発明の赤色蛍光体は、赤色領域に発光ピークを有しかつ所定の狭い半値幅を満たす蛍光体Aと、より視感度の高い橙色〜赤色領域に発光ピークを有しかつ所定の狭い半値幅を満たす蛍光体Bとを、特定の配合比率となるように混合して用いることにより、一定の演色性を満たす赤色発光を高輝度で実現することができる。
さらに、本発明の赤色蛍光体は、安定性に優れた(Sr,Ca)AlSiN3結晶相、Ca−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相と同一の結晶構造を有することから、高温での輝度低下が少なく、高温に曝しても劣化しにくく、耐熱性に優れており、また、酸化雰囲気及び水分環境下においても長期間安定である。
さらに、本発明の赤色蛍光体は、安定性に優れた(Sr,Ca)AlSiN3結晶相、Ca−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相と同一の結晶構造を有することから、高温での輝度低下が少なく、高温に曝しても劣化しにくく、耐熱性に優れており、また、酸化雰囲気及び水分環境下においても長期間安定である。
また、本発明の発光装置は、この赤色蛍光体を用いることにより、従来よりも演色性と輝度の両面に優れた白色を発光することができる。さらに、安定性に優れた赤色蛍光体を含むため、その輝度低下及び色ズレが小さく、高輝度かつ長寿命を実現することができる。
本発明に係る赤色蛍光体は、異なる二つの蛍光体、すなわち蛍光体Aと蛍光体Bとを所定の配合比率で含有した混合物である。
<蛍光体A>
蛍光体Aは、主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3結晶相と同一の構造である。蛍光体の主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3結晶と同一の構造か否かは、粉末X線回折により確認できる。蛍光体A中に存在する結晶相は、前記結晶の単相が好ましいが、蛍光体特性に大きな影響がない限り、異相を含んでいても構わない。
蛍光体Aは、主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3結晶相と同一の構造である。蛍光体の主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3結晶と同一の構造か否かは、粉末X線回折により確認できる。蛍光体A中に存在する結晶相は、前記結晶の単相が好ましいが、蛍光体特性に大きな影響がない限り、異相を含んでいても構わない。
(Sr,Ca)AlSiN3結晶の骨格構造は、(Si,Al)−N4正四面体が結合することにより構成され、その間隙にCa原子及びSr原子が位置したものである。Ca2+又はSr2+の一部が発光中心として作用するEu2+で置換されることによって赤色蛍光体となる。
蛍光体Aの発光スペクトルのピーク波長は、あまりに短すぎると黄色みを帯びるため十分な演色性が得られず、また、あまりに長すぎると暗赤色を帯び視感度が低い赤色を発光する傾向にある。このため、455nmの波長の光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長は615nm以上630nm以下である。より好ましいピーク波長の下限は616nmであり、より好ましいピーク波長の上限は627nmである。ピーク波長は、例えばSrの占有率(Sr/(Sr+Ca))等を変更することによって調整でき、一般的に、Srの含有量が増えるとピーク波長が短くなる傾向がある。
また、蛍光体Aの発光ピークの半値幅(FWHM(full width at half maximum))は、あまりに狭すぎると演色性が低下し、あまりに広すぎると輝度が低下する傾向にある。そのため、455nmの波長の光で励起した際の発光スペクトルの半値幅は75nm以上85nm以下である。より好ましい半値幅の下限は76nmであり、より好ましい半値幅の上限は83nmである。半値幅は、発光中心として作用するEu2+の周囲の結晶格子により影響を受け、Ca及びSrの占有率、Si/Al比、及び焼成温度等を変更することによって調整できる。
蛍光体Aは、蛍光体Aの原料を混合する混合工程、混合した原料を焼成する焼成工程、焼成工程後の焼結体を粉砕する粉砕工程によって製造され、後処理として酸処理工程、アニール工程を追加することが好ましい。
混合工程では、原料である窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化ユーロピウム、窒化カルシウム及び窒化ストロンチウムを、(Sr,Ca)AlSiN3結晶相と同一の構造を形成する組成範囲となるように秤量し、V型混合機等で混合する。
混合工程では、原料である窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化ユーロピウム、窒化カルシウム及び窒化ストロンチウムを、(Sr,Ca)AlSiN3結晶相と同一の構造を形成する組成範囲となるように秤量し、V型混合機等で混合する。
焼成工程では、まず、混合工程後の混合原料を、少なくとも混合原料に接触する面の材質が高融点である焼成容器に充填する。焼成容器としては、高温の窒素雰囲気下において安定な材質で構成されることが好ましく、窒化ホウ素製、カーボン製、モリブデンやタンタルなどの高融点金属製のものを使用することが好ましい。
焼成は、1650℃以上2000℃以下、窒素雰囲気において行う。焼成温度が1650℃よりも低いと、(Sr,Ca)AlSiN3結晶の結晶欠陥や未反応物の残存量が多くなり、2000℃を超えると(Sr,Ca)AlSiN3と同一結晶構造の主相が分解するので好ましくない。焼成雰囲気の圧力は、焼成温度に応じて選択される。雰囲気圧力が高いほど、蛍光体の分解温度は高くなるが、工業的生産性を考慮すると1.00MPa未満とすることが好ましい。焼成時間は、未反応物の残存量や粒成長度合い、生産性等を考慮して適宜選択されるが、典型的には2〜24時間程度とすることができる。
焼成は、1650℃以上2000℃以下、窒素雰囲気において行う。焼成温度が1650℃よりも低いと、(Sr,Ca)AlSiN3結晶の結晶欠陥や未反応物の残存量が多くなり、2000℃を超えると(Sr,Ca)AlSiN3と同一結晶構造の主相が分解するので好ましくない。焼成雰囲気の圧力は、焼成温度に応じて選択される。雰囲気圧力が高いほど、蛍光体の分解温度は高くなるが、工業的生産性を考慮すると1.00MPa未満とすることが好ましい。焼成時間は、未反応物の残存量や粒成長度合い、生産性等を考慮して適宜選択されるが、典型的には2〜24時間程度とすることができる。
粉砕工程では、粉砕処理に由来する不純物元素の混入を防ぐため、蛍光体と接触する粉砕機器の部品が、窒化ケイ素、アルミナ、サイアロンといった高靭性セラミックス製であることが好ましい。
蛍光体の平均粒径は、あまりに小さいと励起光の吸収効率が悪く、十分な発光効率が得られなくなり、また、あまりに大きいと発光強度及び色調のバラツキを生じる傾向があり、発光素子への実装には不向きである。このため、平均粒径は1μm以上30μm以下とするのが好ましい。
蛍光体の平均粒径は、あまりに小さいと励起光の吸収効率が悪く、十分な発光効率が得られなくなり、また、あまりに大きいと発光強度及び色調のバラツキを生じる傾向があり、発光素子への実装には不向きである。このため、平均粒径は1μm以上30μm以下とするのが好ましい。
酸処理工程を行う場合、塩酸、蟻酸、酢酸、硫酸、硝酸の1種以上の酸の水溶液に粉砕工程後の蛍光体を分散させ、数分から数時間撹拌して反応させた後に、沸騰するまで加温して沸騰状態を数分から数時間維持しながら攪拌し、最後に水洗する。酸処理によって、原料に含まれる不純物元素、焼成容器由来の不純物元素、焼成工程で生じた異相、粉砕工程にて混入した不純物元素を溶解除去できる。また、煮沸により、蛍光体の粒子表面に蛍光体に含まれる元素と酸素との複合物からなる蛍光体表面層を形成し、安定性をさらに高めることができる。
熱処理(アニール)工程を行う場合、処理温度は、350℃以上であって、蛍光体が分解しない温度範囲内とすることができる。熱処理によって、酸処理工程で形成した表面層をより緻密化することができ、また、酸処理工程で表面に残存した不純物を気化除去することもできる。
<蛍光体B>
蛍光体Bは、主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相と同一の構造である。蛍光体の主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相と同一の構造か否かは、粉末X線回折により確認できる。蛍光体B中に存在する結晶相は、前記結晶の単相が好ましいが、蛍光体特性に大きな影響がない限り、異相を含んでいても構わない。
蛍光体Bは、主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相と同一の構造である。蛍光体の主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相と同一の構造か否かは、粉末X線回折により確認できる。蛍光体B中に存在する結晶相は、前記結晶の単相が好ましいが、蛍光体特性に大きな影響がない限り、異相を含んでいても構わない。
Ca−α−SiAlON結晶の骨格構造は、(MI)x(Eu)y(Si,Al)12(O,N)16(ただし、MIはLi、Mg、Ca、Sr、Ba、Y及びランタニド元素(LaとCeを除く)からなる群から選ばれる少なくともCaを含む1種以上の元素を示し、0<x≦3.0、0.005≦y≦0.4)で表され、MIがCaであるαサイアロンである。α−SiAlONにさらにCaを固溶させ、Eu2+で付活することによりYAG蛍光体よりも長波長の範囲で発光する黄〜橙色蛍光体となる。
(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶の骨格構造は、アルカリ土類原子としてBa、Sr、Caを含むアルカリ土類窒化ケイ素である。発光中心として作用するEu2+で付活することによって橙色〜赤色蛍光体となる。
蛍光体Bの発光スペクトルのピーク波長は、あまりに長すぎると蛍光体Aの発光スペクトルのピーク波長と重なるため十分な演色性が得られず、あまりに短すぎると黄色みを帯びた発光となり十分な赤色発光が得られない傾向にある。このため、455nmの波長の光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長は590nm以上610nm以下である。より好ましいピーク波長の下限は595nmであり、より好ましいピーク波長の上限は608nmである。ピーク波長は、例えばCaやEuの固溶量、結晶構成元素の比率等を変更することによって調整できる。
また、蛍光体Bの発光ピークの半値幅(FWHM)は、あまりに狭すぎると演色性が低下し、あまりに広すぎると輝度が低下する傾向にある。そのため、455nmの波長の光で励起した際の発光スペクトルの半値幅は78nm以上85nm以下である。より好ましい半値幅の下限は81nmであり、より好ましい半値幅の上限は83nmである。半値幅は、発光中心として作用するEu2+の周囲の結晶格子が影響し、結晶構成元素の比率及び焼成温度等を変更することによって調整できる。
蛍光体Bは、蛍光体Aと同様に、原料の混合工程、混合した原料を焼成する焼成工程、焼成工程後の焼結体を粉砕する粉砕工程によって製造され、後処理として酸処理工程、アニール工程を追加することが好ましい。蛍光体Bの材料としては、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化ユーロピウム及び窒化バリウム、窒化ストロンチウム、窒化カルシウムが適宜用いられる。
ただし、蛍光体Aの場合と比べて、焼成雰囲気の圧力は、工業的生産性を考慮して0.50MPa未満とすることが好ましい。
ただし、蛍光体Aの場合と比べて、焼成雰囲気の圧力は、工業的生産性を考慮して0.50MPa未満とすることが好ましい。
<蛍光体A及び蛍光体Bの配合比率>
本発明に係る赤色蛍光体は、蛍光体Aを50重量%以上90重量%以下、より好ましくは55重量%以上86重量%以下、及び、蛍光体Bを10重量%以上50重量%以下、より好ましくは14重量%以上45重量%以下の配合比率で混合して得られる赤色蛍光体である。蛍光体A及び蛍光体Bを上記の配合比率で混合することにより、一定の演色性を満たす赤色発光を高輝度で実現することができる。
本発明に係る赤色蛍光体は、蛍光体Aを50重量%以上90重量%以下、より好ましくは55重量%以上86重量%以下、及び、蛍光体Bを10重量%以上50重量%以下、より好ましくは14重量%以上45重量%以下の配合比率で混合して得られる赤色蛍光体である。蛍光体A及び蛍光体Bを上記の配合比率で混合することにより、一定の演色性を満たす赤色発光を高輝度で実現することができる。
さらに、本発明の赤色蛍光体を構成する蛍光体A及び蛍光体Bは、安定性に優れた(Sr,Ca)AlSiN3結晶相、Ca−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相と同一の結晶構造を有する。このため、本発明の赤色蛍光体は、高温での輝度低下が少なく、高温に曝しても劣化せず、耐熱性に優れており、また、酸化雰囲気及び水分環境下においても長期間安定である。
<発光装置>
本発明の発光装置は、少なくとも上記の赤色蛍光体を含む蛍光体と、発光素子とを備える。発光装置としては、照明装置、バックライト装置、画像表示装置及び信号装置等がある。
発光素子は240〜500nmの波長の光を発するものが望ましく、なかでも420nm以上500nm以下の青色LED発光素子が好ましい。
本発明の発光装置は、少なくとも上記の赤色蛍光体を含む蛍光体と、発光素子とを備える。発光装置としては、照明装置、バックライト装置、画像表示装置及び信号装置等がある。
発光素子は240〜500nmの波長の光を発するものが望ましく、なかでも420nm以上500nm以下の青色LED発光素子が好ましい。
発光装置に使用する蛍光体としては、本発明の赤色蛍光体に加えて、他の蛍光体を併用することができる。本発明の赤色蛍光体と併用できる他の蛍光体は、特に限定されるものではなく、発光装置に要求される輝度や演色性等に応じて適宜選択可能である。本発明の赤色蛍光体と他の蛍光体とを混在させることにより、昼白色〜電球色の様々な色温度の白色を実現することができる。
本発明の発光装置は、蛍光体A及び蛍光体Bからなる赤色蛍光体を用いるため、従来よりも演色性と輝度の両面に優れた白色を発光することができる。さらに、安定性に優れた赤色蛍光体を使用するため、その輝度低下及び色ズレが小さく、高輝度かつ長寿命を実現することができる。
本発明を以下に示す実施例によってさらに詳しく説明する。
[実施例1〜6及び比較例1〜10]
以下の表1に記載するように、蛍光体A群として、主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3であって455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が615〜630nmであり、かつ、その半値幅が75〜85nmである本発明における「蛍光体A」に該当する蛍光体(A1〜3)、ピーク波長及び半値幅の少なくとも一方が本発明における「蛍光体A」の範囲外である比較蛍光体(A'1〜2)、及び主結晶相が(Sr,Ba)含有シリケートである比較蛍光体(A'3〜A'4)を準備した。
一方で、蛍光体B群として、主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相であって455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が590〜610nmであり、かつ、その半値幅が78〜85nmである本発明における「蛍光体B」に該当する蛍光体(B1〜2)、ピーク波長が本発明における「蛍光体B」の範囲外である比較蛍光体(B'1)、及び主結晶相がSr含有シリケートである比較蛍光体(B'2)を準備した。
以下の表1に記載するように、蛍光体A群として、主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3であって455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が615〜630nmであり、かつ、その半値幅が75〜85nmである本発明における「蛍光体A」に該当する蛍光体(A1〜3)、ピーク波長及び半値幅の少なくとも一方が本発明における「蛍光体A」の範囲外である比較蛍光体(A'1〜2)、及び主結晶相が(Sr,Ba)含有シリケートである比較蛍光体(A'3〜A'4)を準備した。
一方で、蛍光体B群として、主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相であって455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が590〜610nmであり、かつ、その半値幅が78〜85nmである本発明における「蛍光体B」に該当する蛍光体(B1〜2)、ピーク波長が本発明における「蛍光体B」の範囲外である比較蛍光体(B'1)、及び主結晶相がSr含有シリケートである比較蛍光体(B'2)を準備した。
これらの蛍光体を、以下の表2に記載する配合比率(wt%)で混合して実施例1〜6及び比較例1〜10の赤色蛍光体を得た。得られた赤色蛍光体のピーク波長、半値幅、高温特性を以下の方法によって調べた。結果を表2に併せて示す。
ピーク波長と半値幅は、ローダミンBと副標準光源により補正を行った分光蛍光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、F−7000)を用いて測定した発光スペクトルから求めた。
また、高温特性は、温度調整ユニットを搭載した瞬間分光光度計(大塚電子社製、MCPD―7000)を用いて50℃、150℃の発光効率を測定し、30℃の発光効率を100%とした場合の相対値として表した。
ピーク波長と半値幅は、ローダミンBと副標準光源により補正を行った分光蛍光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、F−7000)を用いて測定した発光スペクトルから求めた。
また、高温特性は、温度調整ユニットを搭載した瞬間分光光度計(大塚電子社製、MCPD―7000)を用いて50℃、150℃の発光効率を測定し、30℃の発光効率を100%とした場合の相対値として表した。
得られた赤色蛍光体と、緑色蛍光体としてピーク波長545nmの電気化学工業社製のユーロピウム付活βサイアロン(商品名:アロンブライト)を、色温度3000Kとなるように混合した。混合した蛍光体組成物2.5gを、シリコーン樹脂(信越化学工業社製:KR2500)47.5gに添加して自転公転式の混合機(シンキー社製 あわとり練太郎:ARV−310)で混合してスラリーを得た。
凹型のパッケージ本体の底部に発光素子(チップ)を実装して基板上の電極とワイヤボンディングした後、発光素子を覆うように前記スラリーをマイクロシリンジから注入し、150℃で硬化させた。硬化後に、110℃、10hrsのポストキュアを施して封止し、白色LEDパッケージとした。発光素子の発光ピーク波長は448nmであり、発光素子は1.0×0.5mmの大きさのものを用いた。
凹型のパッケージ本体の底部に発光素子(チップ)を実装して基板上の電極とワイヤボンディングした後、発光素子を覆うように前記スラリーをマイクロシリンジから注入し、150℃で硬化させた。硬化後に、110℃、10hrsのポストキュアを施して封止し、白色LEDパッケージとした。発光素子の発光ピーク波長は448nmであり、発光素子は1.0×0.5mmの大きさのものを用いた。
得られた白色LEDパッケージについて、平均演色性評価数(Ra)、全光束値、耐熱性、長期信頼性を以下の方法で調べた。結果を表3に示す。
平均演色性評価数(Ra)及び全光束値は、全光束測定装置(大塚電子社製、ハーフムーン)を用いて測定した。全光束値は、実施例1の値を100%とした場合の相対値で表した。平均演色性評価数(Ra)の合格基準を80以上、全光束値の合格基準を95以上とした。
平均演色性評価数(Ra)及び全光束値は、全光束測定装置(大塚電子社製、ハーフムーン)を用いて測定した。全光束値は、実施例1の値を100%とした場合の相対値で表した。平均演色性評価数(Ra)の合格基準を80以上、全光束値の合格基準を95以上とした。
耐熱性は、120℃の恒温槽において白色LEDパッケージを点灯させた状態で500時間及び1000時間放置した後、恒温槽から取り出して室温に戻してから全光束値を測定し、耐熱性試験前の全光束値(初期値)を100%とした場合の相対値で表した。また、長期信頼性は、85℃、85%RHの恒温恒湿槽で放置時間を500時間及び2000時間に変更した以外は、耐熱性試験と同様の方法で評価した。
表3に示す通り、実施例1〜6の赤色蛍光体を使用した白色LEDパッケージでは、比較的良好な光束値を維持しながら高い平均演色性評価数(Ra)を示し、かつ、耐熱性や長期信頼性も良好であった。これに対し、比較例1〜7の赤色蛍光体では、平均演色性評価数及び全光束値の両方又は一方が不十分な結果となった。また、比較例8、9及び10に示すシリケート系蛍光体を用いた白色LEDパッケージでは、耐熱性及び長期信頼性の両方が著しく損なわれることが確認された。
Claims (2)
- 主結晶相が(Sr,Ca)AlSiN3結晶相であって、455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が615nm以上630nm以下、その半値幅が75nm以上85nm以下の蛍光体Aを50重量%以上90重量%以下、及び
主結晶相がCa−α−SiAlON結晶相又は(Ba,Sr,Ca)2Si5N8結晶相であって、455nmの光で励起した際の発光スペクトルのピーク波長が590nm以上610nm以下、その半値幅が78nm以上85nm以下の蛍光体Bを10重量%以上50重量%以下、
含有する赤色蛍光体。 - 請求項1に記載の蛍光体と、発光素子とを有する発光装置。
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