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JP2016196454A - 涙腺ドラッグデリバリーシステム - Google Patents

涙腺ドラッグデリバリーシステム Download PDF

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JP2016196454A
JP2016196454A JP2016073887A JP2016073887A JP2016196454A JP 2016196454 A JP2016196454 A JP 2016196454A JP 2016073887 A JP2016073887 A JP 2016073887A JP 2016073887 A JP2016073887 A JP 2016073887A JP 2016196454 A JP2016196454 A JP 2016196454A
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JP
Japan
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drug
lacrimal gland
preparation
administration
eyelid skin
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Application number
JP2016073887A
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English (en)
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健二 隠樹
Kenji Onki
健二 隠樹
博之 浅田
Hiroyuki Asada
博之 浅田
達也 宮崎
Tatsuya Miyazaki
達也 宮崎
孝司 稲垣
Koji Inagaki
孝司 稲垣
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Santen Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Santen Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

【課題】1日1回の投与により、薬物を涙腺に送達できる、ドライアイの予防及び/又は治療方法の提供。
【解決手段】薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与する経皮吸収型製剤の提供であって、薬物を効率的に涙腺に送達するための非侵襲性ドラッグデリバリーシステムの提供。ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物組成物は、ベタネコールまたはカルポロニウムといったムスカリン受容体アゴニストを含有する軟膏またはクリーム剤が好ましい、経皮吸収型ドラッグデリバリーシステム。
【選択図】なし

Description

本発明は、薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、薬物を涙腺に送達するための非侵襲性ドラッグデリバリーシステムに関する。
ドライアイは目が乾く、ゴロゴロするという不快感程度の症状から始まり、悪化すると日常生活に多大な支障をきたす疾患である。ドライアイの病態については完全には明らかとなっていないものの、涙液分泌の減少、涙液蒸発の亢進などを原因とする角結膜上の涙液量の減少がその主な病因であると考えられている。
涙液は涙腺から分泌されるため、涙腺の異常をきたすと、涙液の質的および/または量的異常が生じることとなり、結果として、ドライアイを引き起こす。従って、ドライアイ治療においては、薬物を涙腺に移行させることが治療効果を高める為の1つの重要な手段となる。
特許文献1に記載されているように、シクロスポリンはドライアイに対して治療効果を有する化合物として知られており、米国等では、シクロスポリンを含有する点眼液(Restasis(登録商標)0.05%)がドライアイ治療剤として使用されている。
一方で、点眼により薬物を持続的に涙腺に移行させることは容易ではなく、実際、非特許文献1には、点眼によっては十分量のシクロスポリンが涙腺に移行しないため、これを可能とする新規上強膜インプラントが提案されている。
しかしながら、非侵襲的に薬物を涙腺に持続的に送達する方法については、知られていない。
特許第4711516号公報
Investigative Ophthalmology and Visual Science, 46(2), 655−662 (2005)
本発明が解決しようとする課題は、薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与することによって、薬物を涙腺に送達することができる非侵襲性ドラッグデリバリーシステムを提供することである。
本発明者らは、非侵襲的な涙腺ドラッグデリバリーシステムを探索するため鋭意研究を行なったところ、正常ウサギの眼瞼にベタネコール、メテノロン酢酸エステル、GTx−024(オスタリン:MK−2866)、ナンドロロンデカン酸エステル、レボフロキサシンまたはボリコナゾールを投与した場合に、これらの薬物を点眼した場合より、より効率的かつ持続的に涙腺に薬物が移行することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下に関する。
(1)薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、薬物を涙腺に送達するための非侵襲性ドラッグデリバリーシステム。
(2)薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚に1日1回投与する、(1)記載のドラッグデリバリーシステム。
(3)眼局所組織を介して薬物を涙腺に送達する、(1)記載のドラッグデリバリーシステム。
(4)眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡って薬物を涙腺に送達する、(1)記載のドラッグデリバリーシステム。
(5)眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡ってC1>C2となるように薬物を涙腺に送達する、(1)記載のドラッグデリバリーシステム、ここで
C1は該薬物を含有する経皮吸収型製剤の眼瞼皮膚投与X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;
C2は前記経皮吸収型製剤が含有する量の該薬物を含有する眼局所投与用製剤の点眼X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;そして
Xは1〜24までの任意の自然数を示す。
(6)前記薬物が、涙腺に対して薬理作用を有する薬物である、(1)記載のドラッグデリバリーシステム。
(7)前記薬物が、ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物である、(1)記載のドラッグデリバリーシステム。
(8)前記ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物が、ムスカリン受容体アゴニストである、(7)記載のドラッグデリバリーシステム。
(9)前記ムスカリン受容体アゴニストが、ベタネコールまたはカルポロニウムである、(8)記載のドラッグデリバリーシステム。
(10)前記経皮吸収型製剤が、軟膏またはクリーム剤である、(2)記載のドラッグデリバリーシステム。
(11)眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、涙腺に薬物を非侵襲的に送達するための経皮吸収型製剤。
(12)眼局所組織を介して薬物を涙腺に送達するための経皮吸収型製剤。
(13)眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡って薬物を涙腺に送達するための経皮吸収型製剤。
(14)眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡ってC1>C2となるように薬物を涙腺に送達するための経皮吸収型製剤、ここで
C1は該薬物を含有する経皮吸収型製剤の眼瞼皮膚投与X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;
C2は前記経皮吸収型製剤が含有する量の該薬物を含有する眼局所投与用製剤の点眼X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;そして
Xは1〜24までの任意の自然数を示す。
(15)前記経皮吸収型製剤が、涙腺に対して薬理作用を有する薬物を含有する、(11)記載の経皮吸収型製剤。
(16)前記経皮吸収型製剤が、ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物を含有する、(11)記載の経皮吸収型製剤。
(17)前記ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物が、ムスカリン受容体アゴニストである、(16)記載の経皮吸収型製剤。
(18)前記ムスカリン受容体アゴニストが、ベタネコールまたはカルポロニウムである、(17)記載の経皮吸収型製剤。
(19)剤形が、軟膏またはクリーム剤である、(11)〜(18)のいずれか一項記載の経皮吸収型製剤。
(20)眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、ムスカリン受容体アゴニストを含有する涙液分泌促進剤。
(21)眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、ムスカリン受容体アゴニストを含有するドライアイ治療剤。
また、本発明は、以下にも関する。
(22)薬物を被検体の涙腺に非侵襲的に送達する方法であって、薬物を該被検体の眼瞼皮膚に1日1回投与することを含む、方法。
(23)薬物を含有する経皮吸収型製剤を該被検体の眼瞼皮膚に1日1回投与することを含む、(22)記載の方法。
(24)眼局所組織を介して薬物を涙腺に送達する、(22)記載の方法。
(25)眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡って薬物を涙腺に送達する、(22)記載の方法。
(26)眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡ってC1>C2となるように薬物を涙腺に送達する、(22)記載の方法、ここで
C1は該薬物を含有する経皮吸収型製剤の眼瞼皮膚投与X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;
C2は前記経皮吸収型製剤が含有する量の該薬物を含有する眼局所投与用製剤の点眼X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;そして
Xは1〜24までの任意の自然数を示す。
(27)前記薬物が、ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物である、(22)記載の方法。
(28)前記ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物が、ムスカリン受容体アゴニストである、(27)記載の方法。
(29)前記ムスカリン受容体アゴニストが、ベタネコールまたはカルポロニウムである、(28)記載の方法。
(30)前記経皮吸収型製剤が、軟膏またはクリーム剤である、(23)記載の方法。
(31)涙腺に対して薬理作用を有する薬物の予防及び/又は治療効果を増加させるための方法であって、それを必要とする被検体の眼瞼皮膚に1日1回投与することを含む、方法
(32)ムスカリン受容体アゴニストを眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、涙液分泌を促進させる方法。
(33)ムスカリン受容体アゴニストを眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、ドライアイ治療方法。
(34)涙腺に薬物を非侵襲的に送達するための経皮吸収型製剤を製造するための薬物の使用であって、該経皮吸収型製剤が眼瞼皮膚に1日1回投与されることを特徴とする、使用。
(35)前記経皮吸収型製剤が、涙腺に対して薬理作用を有する薬物を含有する、(34)記載の使用。
(36)前記経皮吸収型製剤が、ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物を含有する、請求項(34)記載の使用。
(37)前記ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物が、ムスカリン受容体アゴニストである、(36)記載の使用。
(38)前記ムスカリン受容体アゴニストが、ベタネコールまたはカルポロニウムである、(37)記載の使用。
(39)剤形が、軟膏またはクリーム剤である、(34)〜(38)のいずれか一項記載の使用。
(40)涙液分泌促進剤を製造するためのムスカリン受容体アゴニストの使用であって、該涙液分泌促進剤が眼瞼皮膚に1日1回投与されることを特徴とする、使用。
(41)ドライアイ治療剤を製造するためのムスカリン受容体アゴニストの使用であって、該ドライアイ治療剤が眼瞼皮膚に1日1回投与されることを特徴とする、使用。
本発明は、薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与することによって、薬物を点眼した場合と比較して、薬物をより多く持続的に涙腺に送達することができ、長期間にわたって涙腺に対して薬理効果を発揮することができ、かつ薬物の副作用を低減することができる。
ベタネコール点眼および眼瞼皮膚投与後の涙腺中および房水中濃度の推移を示す図である。 メテノロン酢酸エステルの眼瞼皮膚投与後の涙腺中濃度の推移を示す図である。 GTx−024の点眼および眼瞼皮膚投与後の涙腺中濃度の推移を示す図である。 ナンドロロンデカン酸エステルの点眼および眼瞼皮膚投与後の涙腺中濃度の推移を示す図である。 レボフロキサシンおよびボリコナゾールの眼瞼皮膚投与後の涙腺中濃度の推移を示す図である。
<ドラッグデリバリーシステム>
本発明は、薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、薬物を涙腺に送達するための非侵襲性ドラッグデリバリーシステムに関する。本発明において、薬物は、眼瞼皮膚から眼局所組織を介して涙腺に送達される。
<眼瞼皮膚>
本発明において、眼瞼皮膚とは、上眼瞼、下眼瞼、またはそれらの近傍の皮膚を意味し、好ましくは上眼瞼の皮膚を意味する。
<眼局所組織>
本発明において、眼局所組織とは、眼瞼皮膚の裏側に位置する眼組織、例えば、結膜組織および強膜組織を意味する
<薬物>
本発明において、薬物は、医薬として許容される薬物であれば特に限定されてない。例えば、眼疾患の予防及び/又は治療に使用される薬物が挙げられる。
本発明において、薬物としては、薬物の塩も含まれ、医薬として許容される塩であれば特に制限はなく、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸との塩、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、グルコヘプト酸、グルクロン酸、テレフタル酸、メタンスルホン酸、乳酸、馬尿酸、1,2−エタンジスルホン酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸、オレイン酸、パモ酸、ポリガラクツロン酸、ステアリン酸、タンニン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸ラウリルエステル、硫酸メチル、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸などの有機酸との塩;臭化メチル、ヨウ化メチルなどとの四級アンモニウム塩;臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオンとの塩;リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;鉄、亜鉛などとの金属塩;アンモニアとの塩;トリエチレンジアミン、2−アミノエタノール、2,2−イミノビス(エタノール)、1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−2−D−ソルビトール、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、プロカイン、N,N−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミンなどの有機アミンとの塩などが挙げられる
<薬物の分子量>
本発明において、薬物又はその塩の分子量、脂溶性、融点が皮膚透過性に影響を及ぼしており、分子量は例えば、130〜820であり、より好ましくは160〜480である。
<薬物の薬理作用>
本発明において、薬物は、涙腺に対して薬理作用を有する薬物であれば特に限定されないが、例えば、涙液分泌促進作用、ムチン分泌促進作用、免疫抑制作用、抗菌作用、抗真菌作用を有する薬物が好ましく、眼疾患の予防及び/又は治療に使用される薬物、特にドライアイ、涙腺炎、涙腺における微生物感染、涙腺腫瘍の予防及び/又は治療効果を有する薬物が更に好ましい。
ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物としては、例えば、ベタネコール、カルポロニウム、ピロカルピン、セビメリン、ムスカリン等のムスカリン受容体アゴニスト(コリンエステル類)、シクロスポリン、ラパマイシン(シロリムス)、タクロリムス等の免疫抑制剤(マクロライド類)、ジクアホソルまたはその塩(ヌクレオチド誘導体)、レバミピドまたはその塩(キノリノン誘導体)、GTx−024(選択的アンドロゲン受容体調節剤)などが挙げられるが、ムスカリン受容体アゴニストが好ましく、ベタネコールまたはカルポロニウムが更に好ましい。
ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物としては、例えば、メテノロン酢酸エステル、ナンドロロンデカン酸エステル、ベタネコール、カルポロニウム、ピロカルピン、セビメリン、ムスカリン、シクロスポリン、ラパマイシン(シロリムス)、タクロリムス、ジクアホソルまたはその塩、レバミピドまたはその塩、GTx−024であり、好ましくはナンドロロンデカン酸エステルである。
涙腺炎の予防及び/又は治療効果を有する薬物としては、例えば、ジクロフェナク、ブロムフェナクである。
涙腺における微生物感染の予防及び/又は治療効果を有する薬物としては、例えば、抗菌薬であればレボフロキサシン、シタフロキサシン、トスフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシンであり、抗真菌薬であればボリコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ホスフルコナゾールであり、抗ウイルス薬としてはアシクロビル、バラシクロビル、ビタラビンであり、好ましくはボリコナゾールである。
<化合物>
本発明において、薬物は、例えば、ベタネコール、カルポロニウム、ピロカルピン、セビメリン、ムスカリン等のムスカリン受容体アゴニスト(コリンエステル類)、シクロスポリン、ラパマイシン(シロリムス)、タクロリムス等の免疫抑制剤(マクロライド類)、ジクアホソルまたはその塩(ヌクレオチド誘導体)、レバミピドまたはその塩(キノリノン誘導体)、GTx−024(選択的アンドロゲン受容体調節剤)、メテノロン酢酸エステル、ナンドロロンデカン酸エステル等のステロイド剤、ノルフロキサシン、オフロキサシン、レボフロキサシン、シタフロキサシン、トスフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン等のニューキノロン系合成抗菌薬、フルコナゾール、イトラコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール等のアゾール系抗真菌薬、ジクロフェナク、ブロムフェナク等のNSAID、アシクロビル、バラシクロビル、ビダラビン等の抗ウイルス薬も含まれるが、ムスカリン受容体アゴニスト、選択的アンドロゲン受容体調節剤、ステロイド剤、ニューキノロン系合成抗菌薬、アゾール系抗真菌薬が好ましく、特に、ベタネコール、GTx−024、メテノロン酢酸エステル、ナンドロロンデカン酸エステル、レボフロキサシン、ボリコナゾールが好ましい。
ベタネコールは下記式で表される化合物である。
カルポロニウムは下記式で表される化合物である。
メテノロン酢酸エステル(17β−アセチルオキシ−1−メチル−5α−アンドロスタ−1−エン−3−オン)は下記式で表される化合物である。
GTx−024((2S)−3−(4−シアノフェノキシ)−N−[4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンアミド)は下記式で表される化合物である。
レボフロキサシン((3S)−9−フルオロ−3−メチル−10−(4−メチル−1−ピペラジニル)−7−オキソ−2,3−ジヒドロ−7H−[1,4]オキサジノ[2,3,4−ij]キノリン−6−カルボン酸)は下記式で表される化合物である。
ボリコナゾール((2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(5−フルオロ−4−ピリミジニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノール)は下記式で表される化合物である。
ナンドロロンデカン酸エステル(17β−ヒドロキシ−19−ノルアンドロスト−4−エン−3−オン−17−デカノエート)は下記式で表される化合物である。
<薬物の投与方法、投与回数>
本発明において、薬物は眼瞼皮膚に1日1回投与されることが好ましいが、年令、体重、医師の判断などに応じて、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回または7日に1回の頻度で、眼瞼皮膚に投与されることができる。本発明において、「投与」には、例えば、薬物を含む軟膏剤やクリーム剤を投与部位に塗付すること、薬物を含むスプレー剤を投与部位に噴霧すること、及び薬物を含む貼付剤を投与部位に貼付することが含まれる。したがって、例えば、投与剤型として貼付剤を選択した場合、「1日1回の頻度で眼瞼皮膚に投与される」には、「1日1回の頻度で眼瞼皮膚に貼付する」ことをも意味する。
<薬物の投与量>
本発明において、眼瞼皮膚に投与される薬物の量は、0.000001〜1000mg、好ましくは0.000005〜500mg、より好ましくは0.00001〜100mgであり、さらに好ましくは0.00005〜50mgであり、0.0001〜10mgであることが最も好ましい。
<経皮吸収型製剤>
本発明において、薬物は経皮吸収型製剤として投与することができる。
<経皮吸収型製剤の構成>
本発明において、経皮吸収型製剤は、薬物、基剤、及び場合により吸収促進剤などの添加剤を含有する。
<経皮吸収型製剤中の薬物量>
本発明において、経皮吸収型製剤に含有される薬物の濃度は、その投与形態および投与剤形によって異なるが、クリーム剤、軟膏などの眼瞼皮膚投与に適した剤型を選択した場合には、0.000001〜50%(w/w)、好ましくは0.000005〜40%(w/w)、より好ましくは0.00001〜30%(w/w)であり、さらに好ましくは0.00005〜20%(w/w)であり、0.0001〜10%(w/w)であることが最も好ましい。
<経皮吸収型製剤中の基剤>
本発明において、経皮吸収型製剤に使用される基剤は、外用剤に使用される基剤であれば特に限定されないが、例えば、炭化水素類(白色ワセリン、流動パラフィンなど)、脂肪酸エステル類(ミリスチン酸イソプロピルなど)、ロウ類(ミツロウ、ラノリンなど)、高級脂肪酸(ステアリン酸など)、高級アルコール(ステアリルアルコール、セタノールなど)、植物油(ヒマシ油など)、ビタミンE、水、多価アルコール(グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなど)、低級アルコール(エタノール、イソプロパノールなど)、及びそれらの混合物が挙げられる。
<経皮吸収型製剤中の添加剤>
本発明において、経皮吸収型製剤に使用される添加剤は、外用剤に使用される添加剤であれば特に限定されないが、例えば、界面活性剤(乳化剤)、吸収促進剤、保存剤(防腐剤)、抗酸化剤、pH調節剤、等張化剤などが挙げられる。
本発明において、経皮吸収型製剤に使用される界面活性剤は(乳化剤)、外用剤に使用される界面活性剤であれば特に限定されないが、例えば、W/O型乳化剤、O/W型乳化剤などが挙げられ、具体的には、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリソルベート60などが挙げられる。
本発明において、経皮吸収型製剤に使用される吸収促進剤は、外用剤に使用される吸収促進剤であれば特に限定されないが、例えば、水、アルコールなどの溶媒や界面活性剤、ミリスチン酸イソプロピルのような脂肪酸エステル、その他、アルキルエステルやイプシロンアミノカプロン酸、メントールなどのテルペン類、ピロリドン類、尿素、リン脂質などが挙げられる。
本発明において、経皮吸収型製剤に使用される保存剤(防腐剤)は、外用剤に使用される界面活性剤であれば特に限定されないが、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、フェノキシエタノール、チモールなどが挙げられる。
本発明において、経皮吸収型製剤に使用される抗酸化剤は、外用剤に使用される抗酸化剤であれば特に限定されないが、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸、トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、エデト酸ナトリウム水和物、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
本発明において、経皮吸収型製剤に使用されるpH調節剤は、外用剤に使用されるpH調節剤であれば特に限定されないが、例えば、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、乳酸、ジイソプロパノールアミン、酢酸、酢酸ナトリウム水和物などが挙げられる。
本発明において、経皮吸収型製剤に使用される等張化剤は、外用剤に使用される等張化剤であれば特に限定されないが、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿素などが挙げられる
<経皮吸収型製剤の剤形>
本発明において、経皮吸収型製剤は、薬物を含有し、皮膚を通して薬物を送達する製剤であれば特に限定されないが、外用剤であり、特に外用固形剤、外用散剤、外用液剤、リニメント剤、ローション剤、スプレー剤、外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼布剤、テープ剤、パップ剤、ローション剤などが挙げられ、更に特にクリーム剤、軟膏剤、貼布剤、外用液剤、ローション剤などが挙げられる。
軟膏は、鉱物性の白色ワセリン、流動パラフィンまたは動植物性の油を用いて油脂性軟膏を調製することができる。またマクロゴールなどを基剤とすると、水溶性軟膏を調製することができる。
クリーム剤は、油分として、動物系、植物系、石油系、合成系の炭化水素、油脂、ロウエステル、高級アルコール;界面活性剤として多価アルコール脂肪酸エステル、酸化エチレン付加型非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、レシチン誘導体;および粘剤としてポリカーボフィル、カルボキシビニルポリマーなどの増粘高分子類を用い、必要に応じて防腐剤および/または吸収促進剤を用いて、調製することができる。
貼付剤は、粘着剤(添加物として粘着付与樹脂、架橋剤、可塑剤、界面活性剤、酸化防止剤などを含んでもよい)および支持体を用い、必要に応じて防腐剤および/または吸収促進剤を用いて、調製することができる。なお、眼瞼皮膚投与に用いられる場合、粘着テープの機能として、剥離力が低いものが用いられる。
貼付剤に用いる粘着剤としては、アクリル系、シリコン系、ゴム系が挙げられる。粘着剤に加える粘着付与樹脂としてはロジン系、テルペン系、石油樹脂系などが挙げられる。架橋剤としては主としてポリイソシアネート系のものが用いられる。支持体としては不織布、フィルムまたはシートなどが挙げられる。防腐剤としてはパラベン類およびクロロブタノール、ソルビン酸などが挙げられ、吸収促進剤としてはアルコール類、脂肪酸とその塩、アルコールアミン、アルキルエーテル類、グリセリド、界面活性剤ならびにジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ピロリドン類などの水溶性溶媒が挙げられる。
液剤またはローション剤は、水(精製水、蒸留水等)、エタノール等の低級アルコール、グリセリン等の多価アルコール、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油等の界面活性剤などの汎用される基剤を用い、調製することができる。
<経皮吸収型製剤の投与方法、投与回数>
本発明において、経皮吸収型製剤は眼瞼皮膚に1日1回投与されることが好ましいが、年令、体重、医師の判断などに応じて、2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回または7日に1回の頻度で、眼瞼皮膚に投与されることができる。なお、本発明において、「投与」には貼付剤を投与部位に貼付することが含まれるものとする。したがって、例えば、投与剤型として貼付剤を選択した場合、「1日1回の頻度で眼瞼皮膚に投与される」には、「1日1回の頻度で眼瞼皮膚に貼付する」ことをも意味する。
<本発明の経皮吸収型製剤と眼局所投与用製剤の比較>
また、本発明のドラッグデリバリーシステムは、眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡ってC1>C2となるように薬物を涙腺に送達することができる。
C1は該薬物を含有する経皮吸収型製剤の眼瞼皮膚投与X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;
C2は前記経皮吸収型製剤が含有する量の該薬物を含有する眼局所投与用製剤の点眼X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;そして
Xは1〜24までの任意の自然数を示す。
<眼局所投与用製剤>
本発明において、眼局所投与製剤とは、結膜嚢等の眼組織に適用する製剤であり、点眼(点入を含む)可能な製剤であれば特に限定されないが、点眼剤または眼軟膏剤であることが好ましい。
本発明のドラッグデリバリーシステムは、薬物を効率的かつ持続的に涙腺に移行させることができる。具体的には、薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚投与した場合の涙腺中濃度は、前記経皮吸収型製剤が含有する量の該薬物を含有する眼局所投与製剤を点眼した場合と比較して、投与後24時間に渡り、高値を示す。
<送達方法>
本発明は、薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、薬物を涙腺に送達するための方法に関する。上記の本発明のドラッグデリバリーシステム及び経皮吸収型製剤の詳細な説明は、本発明の送達方法にも適用される。
以下に、薬理試験および製剤例の結果を示すが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
[薬理試験1]
ベタネコール塩化物を正常ウサギに眼瞼皮膚投与または点眼した後のベタネコールの涙腺中濃度および房水中濃度を測定し、それぞれ比較検討した。
(薬物調製方法)
・20%ベタネコール塩化物含有軟膏
0.9g白色ワセリンおよび0.7gミリスチン酸イソプロピルをよく混合し、その混合した軟膏基剤に0.4gベタネコール塩化物を加えてよく練合して調製した(全量2g)。なお、ベタネコール塩化物については、abcam社から購入したもの(カタログ番号:ab141045)を使用した(以下、実施例において同じ)。
・2%ベタネコール塩化物含有点眼液
0.2gベタネコール塩化物、0.001gリン酸二水素ナトリウム、0.009g塩化ナトリウムを精製水に溶解した後、水酸化ナトリウムを適量加え、pH6に調製した(全量10mL)
(試験方法)
試験には、ウサギ(日本白色種、雄性、北山ラベス株式会社より購入)を用いた。軟膏塗布のためバリカンおよびシェーバーを用いて皮膚を傷つけないようウサギ眼瞼周辺部を除毛処理し、さらにテープストリッピング処理をした。ウサギ片眼の上眼瞼皮膚に20%ベタネコール塩化物含有軟膏を約50μL塗布し、1、3および6時間後の両眼の涙腺中薬物濃度ならびに房水中薬物濃度を測定した。
また、2%ベタネコール塩化物含有点眼剤については、両眼に50μLを点眼後、1および3時間後の両眼の涙腺中薬物濃度ならびに房水中薬物濃度をLC/MSを用いて測定した。
(結果)
試験結果を図1、表1および表2に示す。
(考察)
表1に示すように、20%ベタネコール塩化物含有軟膏の投与1および3時間後の涙腺中薬物濃度(投与眼)は、10.6および14.4μg/gであった。したがって、2%ベタネコール塩化物含有軟膏の投与1および3時間後の涙腺中薬物濃度は、1.06および1.44μg/g程度であると推定される。一方、2%ベタネコール塩化物含有点眼液の投与1および3時間後の涙腺中薬物濃度(投与眼)は、0.145および0.128μg/gであった。すなわち、ベタネコール塩化物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚投与した場合、同量のベタネコール塩化物を含有する点眼剤を点眼する場合よりも、10倍程度の量のベタネコールを涙腺中に送達することができた。
また、20%ベタネコール塩化物含有軟膏の投与1および3時間後の涙腺中薬物濃度/房水中濃度(いずれも投与眼)の比は、2%ベタネコール塩化物含有点眼液のそれの19.0倍および48.3倍となり、眼瞼皮膚投与によって、点眼と比較して、涙腺により多くの薬物を送達することができた。
[薬理試験2]
メテノロン酢酸エステルの眼瞼皮膚投与後の涙腺中メテノロン濃度の経時変化を検討した。
(薬物調製方法)
メテノロン酢酸エステル0.4gをヒマシ油で20mLにメスアップして溶解させ、2%(w/v)メテノロン酢酸エステル含有軟膏を調製した。
(試験方法および薬物投与方法)
試験にはウサギ(日本白色種、雄性、北山ラベスより購入)を用いた。薬物投与前日に、全身麻酔下でバリカンにより右上眼瞼を毛刈りし、投与前にエリザベスカラーを装着した。2%(w/v)メテノロン酢酸エステル含有軟膏(50μL)を右上眼瞼皮膚に単回塗布した。
(評価方法)
投与後2、4、8および24時間にウサギを安楽殺処置し、右上方涙腺組織を摘出した(各時点3匹)。涙腺組織をメタノールでホモジナイズし、遠心上清中のメテノロン(メテノロン酢酸エステルの活性本体)濃度をLC−MS/MSにより測定した。ホモジナイズ前に測定した組織湿重量と測定検体のメテノロン濃度から、涙腺組織中メテノロン濃度を算出した。
(結果)
図2に示すように、メテノロン酢酸エステルの眼瞼皮膚投与後の涙腺中メテノロン濃度は投与後4時間から24時間までほとんど変化することなく、長時間維持されることが確認された。
(考察)
以上のように、メテノロン酢酸エステルを眼瞼皮膚投与した場合、涙腺組織中のメテノロン濃度は少なくとも24時間持続することから、メテノロン酢酸エステルは、1日1回の頻度で眼瞼皮膚に投与することで、持続的に涙腺に送達されることが示唆された。
[薬理試験3]
ベタネコール、メテノロン酢酸エステルとは全く構造の異なる化合物であるGTx−024を正常ウサギに眼瞼皮膚投与または点眼した後のGTx−024の涙腺中濃度を測定し、それぞれ比較検討した。
(薬物調製方法)
・25%GTx−024含有軟膏
0.5gGTx−024を1.5gヒマシ油に溶解させて調製した(全量2g)。
(試験方法)
試験には、ウサギ(日本白色種、雄性、北山ラベス株式会社より購入)を用いた。軟膏塗布のためバリカンおよびシェーバーを用いて皮膚を傷つけないようウサギ眼瞼周辺部を除毛処理した。ウサギ片眼の上眼瞼皮膚に25%GTx−024含有軟膏を約50μL塗布し、2、4、8および24時間後の両眼の涙腺中薬物濃度を測定した。
また、25%GTx−024含有軟膏を片眼に50μL点眼後、1hr後、2hr後および4hr後の両眼の涙腺中薬物濃度をLC/MSを用いて測定した。
(結果)
図3および表3に示すように、25%GTx−024含有軟膏を眼瞼皮膚投与した場合、投与後24時間に渡って、高い涙腺中濃度が維持されることが示された。一方、25%GTx−024含有軟膏を点眼した場合、投与後4時間で涙腺中濃度の顕著な低下が確認された。
(考察)
以上の結果から、ムスカリン受容体アゴニストのみならず、これとは異なる化学構造式、薬理作用を有する薬物であっても、当薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚投与した場合、同量の当該薬物を含有する点眼剤を点眼する場合よりも、より多くの薬物を涙腺に送達することができた。さらに、涙腺中の薬物濃度が維持されるため、薬理効果を、眼瞼皮膚投与後24時間に渡って持続することができる。
したがって、薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚に1日1回投与することによって、少なくとも投与後24時間に渡り、該薬物を含有する眼局所投与用製剤を点眼する場合と比較して、多くの薬物を涙腺中に移行させることができる。
[薬理試験4]
ナンドロロンデカン酸エステルの眼瞼皮膚投与、点眼後の涙腺中ナンドロロン濃度の経時変化を検討した。
(薬物調製方法)
ナンドロロンデカン酸エステルを0・06g秤量し、ヒマシ油を加え、3mLにメスアップし、2%(w/v)ナンドロロンデカン酸エステル含有軟膏を調製した。
(試験方法および薬物投与方法)
試験にはウサギ(日本白色種、雄性、北山ラベスより購入)を用いた。薬物投与前日に、全身麻酔下でバリカンにより右上眼瞼を毛刈りし、投与前にエリザベスカラーを装着した。2%(w/v)ナンドロロンデカン酸エステル含有軟膏(50μL)を右上眼瞼皮膚に単回塗布した。また別の動物には当製剤を右眼に点眼した。
(評価方法)
投与後2、4、8および24時間にウサギを安楽殺処置し、右上方涙腺組織を摘出した(各時点3匹)。涙腺組織をメタノールでホモジナイズし、遠心上清中のナンドロロン(ナンドロロンデカン酸エステルの活性本体)濃度をLC−MS/MSにより測定した。ホモジナイズ前に測定した組織湿重量と測定検体のナンドロロン濃度から、涙腺組織中ナンドロロン濃度を算出した。
(結果)
図4および表4に示すように、ナンドロロンデカン酸エステルの眼瞼皮膚投与後の涙腺中ナンドロロン濃度は投与後4時間から24時間まで高濃度で維持されることが確認された。一方で、ナンドロロンデカン酸エステル点眼後の涙腺中ナンドロロン濃度は投与後2時間から24時間に至るまで、眼瞼皮膚投与した場合のそれよりもはるかに低いことが明らかとなった。
(考察)
以上から、ムスカリン受容体アゴニスト、メテノロン酢酸エステル、GTx−024とは異なる化学構造式、薬理作用を有する薬物であっても、当薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚投与した場合、同量の当該薬物を含有する点眼剤を点眼する場合よりも、より多くの薬物を涙腺に送達することが確認できた。さらに、涙腺中の薬物濃度が維持されるため、薬理効果を、眼瞼皮膚投与後24時間に渡って持続することができる。
したがって、薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚に1日1回投与することによって、少なくとも投与後24時間に渡り、該薬物の涙腺中濃度を一定に維持できることが改めて確認された。
[薬理試験5]
レボフロキサシン、ボリコナゾールの眼瞼皮膚投与後の涙腺中化合物濃度の経時変化を検討した。
(薬物調製方法)
レボフロキサシンを0・03g秤量し、ビタミンEで2mLにメスアップし、1.5%(w/v)レボフロキサシン含有軟膏を調製した。また、ボリコナゾールを0.1g秤量し、ビタミンEで2mLにメスアップし5%(w/v)ボリコナゾール含有軟膏を調製した。
(試験方法および薬物投与方法)
試験にはウサギ(日本白色種、雄性、北山ラベスより購入)を用いた。薬物投与前日に、全身麻酔下でバリカンにより右上眼瞼を毛刈りし、投与前にエリザベスカラーを装着した。1.5%(w/v)レボフロキサシン含有軟膏(50μL)を右上眼瞼皮膚に、5%(w/v)ボリコナゾール含有軟膏(50μL)を左上瞼皮膚に単回塗布した。
(評価方法)
投与後3、6、24時間にウサギを安楽殺処置し、左右上方涙腺組織を摘出した(各時点4匹)。涙腺組織を50%アセトニトリルでホモジナイズし、遠心上清中のレボフロキサシンおよびボリコナゾール濃度をLC−MS/MSにより測定した。ホモジナイズ前に測定した組織湿重量と測定検体中の薬物濃度から涙腺組織中の化合物濃度を算出した。
(結果)
図5に示すように、レボフロキサシンおよびボリコナゾールの眼瞼皮膚投与後の涙腺中濃度は薬物投与後3時間から24時間まで高濃度で維持されることが確認された。
(考察)
以上から、ムスカリン受容体アゴニスト、メテノロン酢酸エステル、GTx−024、ナンドロロンデカン酸エステルとは異なる化学構造式、薬理作用を有する薬物であっても、当薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚投与した場合、涙腺中の薬物濃度が維持されるため、薬理効果を眼瞼皮膚投与後24時間に渡って持続することができる。
したがって、薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚に1日1回投与することによって、少なくとも投与後24時間に渡り、該薬物の涙腺中濃度を一定に維持できることが改めて確認された。
処方例1:クリーム剤(2%(w/w))
100g中
ベタネコール塩化物 2.0g
1% ポリカーボフィル 60.0g
ポリオキシエチレンヒマシ油 5.0g
中鎖脂肪酸 30.0g
パラオキシ安息香酸メチル 0.05g
パラオキシ安息香酸プロピル 0.02g
等張化剤 適量
pH調整剤 適量
中鎖脂肪酸とポリオキシエチレンヒマシ油の混合物に、ベタネコール塩化物を十分に溶解させた1%ポリカーボフィルを加えることでクリーム剤を調製する。ベタネコール塩化物の添加量を変えることにより、ベタネコール塩化物の濃度が1%(w/w)〜20%(w/w)であるクリーム剤を調製できる。
処方例2;軟膏(2%(w/w))
100g中
ベタネコール塩化物 2.0g
流動パラフィン 39.2g
白色ワセリン 58.8g
均一に溶融した白色ワセリンおよび流動パラフィンに、ベタネコール塩化物を加え、これらを十分に混合して後に徐々に冷却することで軟膏を調製する。ベタネコール塩化物の添加量を変えることにより、ベタネコール塩化物の濃度が0.01%(w/w)〜10%(w/w)である軟膏を調製できる。
処方例3:クリーム剤(2%(w/w))
100g中
ナンドロロンデカン酸エステル 2.0g
1% ポリカーボフィル 60.0g
ポリオキシエチレンヒマシ油 5.0g
中鎖脂肪酸 30.0g
パラオキシ安息香酸メチル 0.05g
パラオキシ安息香酸プロピル 0.03g
等張化剤 適量
pH調整剤 適量
中鎖脂肪酸とポリオキシエチレンヒマシ油の混合物にナンドロロンデカン酸エステルを加えて溶解させた後、1% ポリカーボフィルを加えることでクリーム剤を調製する。ナンドロロンデカン酸エステルの添加量を変えることにより、ナンドロロンデカン酸エステルの濃度が0.01%(w/w)〜10%(w/w)であるクリーム剤を調製できる。
処方例4;軟膏(2%(w/w))
100g中
ナンドロロンデカン酸エステル 2.0g
流動パラフィン 39.2g
白色ワセリン 58.8g
均一に溶融した白色ワセリンおよび流動パラフィンにナンドロロンデカン酸エステルを加え、これらを十分に混合して後に徐々に冷却することで軟膏を調製する。ナンドロロンデカン酸エステルの添加量を変えることにより、ナンドロロンデカン酸エステルの濃度が0.01%(w/w)〜10%(w/w)である軟膏を調製できる。
本発明は、薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、薬物を効率的に涙腺に送達するための非侵襲性ドラッグデリバリーシステムを提供することができる。

Claims (21)

  1. 薬物を眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、薬物を涙腺に送達するための非侵襲性ドラッグデリバリーシステム。
  2. 薬物を含有する経皮吸収型製剤を眼瞼皮膚に1日1回投与する、請求項1記載のドラッグデリバリーシステム。
  3. 眼局所組織を介して薬物を涙腺に送達する、請求項1記載のドラッグデリバリーシステム。
  4. 眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡って薬物を涙腺に送達する、請求項1記載のドラッグデリバリーシステム。
  5. 眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡ってC1>C2となるように薬物を涙腺に送達する、請求項1記載のドラッグデリバリーシステム、ここで
    C1は該薬物を含有する経皮吸収型製剤の眼瞼皮膚投与X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;
    C2は前記経皮吸収型製剤が含有する量の該薬物を含有する眼局所投与用製剤の点眼X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;そして
    Xは1〜24までの任意の自然数を示す。
  6. 前記薬物が、涙腺に対して薬理作用を有する薬物である、請求項1記載のドラッグデリバリーシステム。
  7. 前記薬物が、ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物である、請求項1記載のドラッグデリバリーシステム。
  8. 前記ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物が、ムスカリン受容体アゴニストである、請求項7記載のドラッグデリバリーシステム。
  9. 前記ムスカリン受容体アゴニストが、ベタネコールまたはカルポロニウムである、請求項8記載のドラッグデリバリーシステム。
  10. 前記経皮吸収型製剤が、軟膏またはクリーム剤である、請求項2記載のドラッグデリバリーシステム。
  11. 眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、涙腺に薬物を非侵襲的に送達するための経皮吸収型製剤。
  12. 眼局所組織を介して薬物を涙腺に送達するための、請求項11記載の経皮吸収型製剤。
  13. 眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡って薬物を涙腺に送達するための、請求項11記載の経皮吸収型製剤。
  14. 眼瞼皮膚投与後少なくとも24時間に渡ってC1>C2となるように薬物を涙腺に送達するための請求項11記載の経皮吸収型製剤、ここで
    C1は該薬物を含有する経皮吸収型製剤の眼瞼皮膚投与X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;
    C2は前記経皮吸収型製剤が含有する量の該薬物を含有する眼局所投与用製剤の点眼X時間後の該薬物の涙腺中濃度を示し;そして
    Xは1〜24までの任意の自然数を示す。
  15. 前記経皮吸収型製剤が、涙腺に対して薬理作用を有する薬物を含有する、請求項11記載の経皮吸収型製剤。
  16. 前記経皮吸収型製剤が、ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物を含有する、請求項11記載の経皮吸収型製剤。
  17. 前記ドライアイの予防及び/又は治療効果を有する薬物が、ムスカリン受容体アゴニストである、請求項16記載の経皮吸収型製剤。
  18. 前記ムスカリン受容体アゴニストが、ベタネコールまたはカルポロニウムである、請求項17記載の経皮吸収型製剤。
  19. 剤形が、軟膏またはクリーム剤である、請求項11〜18のいずれか一項記載の経皮吸収型製剤。
  20. 眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、ムスカリン受容体アゴニストを含有する涙液分泌促進剤。
  21. 眼瞼皮膚に1日1回投与することを特徴とする、ムスカリン受容体アゴニストを含有するドライアイ治療剤。
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