JP2016030264A - レーザ加工ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】ドロスの付着防止とプラズマ抑制を両立した生産性と品質に優れた加工をするレーザ加工ヘッドを提供する。【解決手段】本発明のレーザ加工ヘッドは、レーザビームを集光する集光レンズと、アシストガスを導入し、前記集光したレーザビームの射出軸方向に前記アシストガスを通過させるノズルを備えたレーザ加工ヘッドであって、前記ノズルは同心に配置され、少なくとも3重以上の独立したガス流路を持ち、3重目以上外側のガス流路は、内側の2重目以下のガス流路に対して、中心に向けて斜め方向にガスを流すようにしたものである。【選択図】図1
Description
本発明は、主として板金切断用途に用いられるレーザ装置に用いられるレーザ加工ヘッドに関するものである。
図4はレーザ加工ヘッドを用いた従来の板金切断レーザ加工機の一例を示す構成図である。
この図に於いて、レーザ発振器1から出射されたレーザビーム8は、反射鏡15にて反射され、ワーク16近傍へ導かれる。レーザビーム8は、レーザ加工ヘッド17内部に備えられた集光レンズ18によって高密度のエネルギビームに集光され、ワーク16に照射され、切断加工が行われる。ワーク16は加工テーブル19上に固定されており、X軸モータ20あるいはY軸モータ21によって、レーザ加工ヘッド17はワーク16に対して相対的に移動することで、所定の形状の加工が行われる。
レーザ切断では、集光レンズを介してワークに照射されるレーザビームと同軸に、レーザ加工ヘッド先端に備えられたノズル24を通して、アシストガス22と呼ばれる気体をワークに吹き付けて加工を行なう。レーザ光によって溶融した金属を高圧のアシストガスによって吹き飛ばすことで、溶融金属の付着のない良好な切断面が得られる。特にキロワットクラスのCO2レーザ切断では、良好切断を実現する上でアシストガス流は非常に重要である。
従来、一般的に使用されるノズルは第1ノズルのみで構成された1重ノズル、または第1、第2ノズルとで構成された2重ノズルである。2重ノズルに関する従来例を図5に示す(特許文献1の図1を参照)。2重ノズルの狙いは第1ノズルと第2ノズルから噴出されるガス流のバランスによって、効率的にドロスを排出するガス流を実現することにある。
しかしながら、従来技術に係るレーザ加工ヘッドでは、特に5〜6kW以上のCO2レーザで、ステンレスの厚板20mm以上の切断を行う場合、良好切断が困難という問題があった。通常ステンレス厚板切断の場合、2MPa以上の高圧の窒素ガスをアシストガスとして使用し、レーザ光によって溶融した金属(以下ドロスと呼ぶ)をアシストガスによって吹き飛ばして切断を行う。ただしワークの板厚が厚くなるほど、ドロスを吹き飛ばすことが困難となる。
アシストガスはワークの上端から下端に向けて、切断面に沿って流れることになるが、切断幅1mm程度の隙間を流れる間で圧損によって流速が低下し、ワーク下端ではドロスを吹き飛ばす上で充分な流速が得られなくなる。
結果として、ドロスが凝固し、ワーク下端に付着することで良好切断が成立しないことになる。ドロス付着を防止し、厚板、特にステンレスにおいて良好切断を成立させることが重要な課題となっている。また、切断幅の中で気化したドロスのプラズマ化の悪影響もある。
そこで本発明は、ドロスの付着防止とプラズマ抑制を両立した生産性と品質に優れた加工をすることができるレーザ加工ヘッドを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るレーザ加工ヘッドは、レーザビームを集光する集光レンズと、アシストガスを導入し、前記集光したレーザビームの射出軸方向に前記アシストガスを通過させるノズルを備えており、前記ノズルは同心に配置され、少なくとも3重以上の独立したガス流路を持ち、3重目以上外側のガス流路は、内側の2重目以下のガス流路に対して、中心に向けて斜め方向にガスを流すことを特徴とするものである。
上記の構成により、本発明に係るレーザ加工ヘッドでは、3重目以上のノズルからのガス流が中心に向けて斜め方向に流れることによって、アシストガスの流速と分布を適切なものとできるので、ドロスの付着防止とプラズマ抑制を両立した生産性と品質に優れた加工をすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、同じ構成要素については同じ符号を付しているので説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は本発明のレーザ加工ヘッドの構成の一例を示す断面図である。この例では、同心円状に3重のノズルが配置されている。ここで内側より第1ノズル、第2ノズル、第3ノズルと呼ぶこととする。レーザ加工ヘッド側部より供給されたアシストガスはレーザ加工ヘッド内で分岐され、第1〜第3ノズルに分岐される。
図1は本発明のレーザ加工ヘッドの構成の一例を示す断面図である。この例では、同心円状に3重のノズルが配置されている。ここで内側より第1ノズル、第2ノズル、第3ノズルと呼ぶこととする。レーザ加工ヘッド側部より供給されたアシストガスはレーザ加工ヘッド内で分岐され、第1〜第3ノズルに分岐される。
2重目以上のガス流路は同心円上の隔壁25で分離されている。各流路内へはガス導入孔26が設けられていてアシストガスが流れ込む。隔壁25は3重目以上のノズルが、そこから噴出するガス流が中心に向けて斜め方向になるように形成している。
アシストガスを噴出するノズルを3重以上にする狙いは第1、第2ノズルから噴出されるガス流と3重目以上のノズルから噴出するガス流のバランスによって、効率的にドロスを排出するガス流を実現することにある。
特にステンレスの板厚が厚くなるにつれてガス流を改良する必要があり、2重ノズルまでで構成されている場合は、第1ノズルおよび第2ノズルのそれぞれの径を最適化する取り組みが従来よりなされてきたが十分ではなかった。
本発明において、最適化のポイントは、アシストガスの流速を如何に落とさずにワークの切断幅の中を上下方向に流すか、という点である。
例えばステンレス20mm厚のワークの切断幅は上下厚み方向20mmに対して約1mm程度である。この切断幅中を流れるアシストガス流速を上げるには、単純にノズルへ供給するアシストガスの圧力を上げれば良いというものでは無い。
本発明においては、第3ノズルからのガス流が中心に向けて斜め方向に流れることによって、第1〜第2ノズルで形成されたガス流と相乗されて、切断幅をカバーするために必要な幅で、且つ、切断幅内では十分に速い流速を実現できる。これによって、ドロス付着を低減させ、良好切断を実現できる。
また、レーザ切断においては、ドロスの悪影響がその他にも発生する可能性がある。切断幅の中でドロスが詰まってしまうと、レーザ光の照射で気化したドロスがレーザ光を吸収しプラズマ化し、プラズマによって切断面が浸食され、切断不良が発生するという問題も生じうる。
ドロスの付着防止とプラズマ抑制を両立させるためには、流速分布の最適化が必要である。特に6kWクラスのCO2レーザ発振器でステンレス20mm以上を安定切断するには特に重視する必要がある。
本発明においては、第3ノズルからのガス流が中心に向けて斜め方向に流れることによって、第1〜第2ノズルで形成されたガス流を外部の大気からシールドすることで、ガス流を安定させる効果があり、結果的に、ドロス付着を低減させ、良好切断を実現できる。
図2は本発明のレーザ加工ヘッドの構成の異なる一例を示す断面図である。本例では、第1〜第4ノズルで構成された4重ノズルとなっている。
第1〜第4ノズルは同心に配置され、3重目以上外側のガス流路は、内側の2重目以下のガス流路に対して、中心に向けて斜め方向にガスを流すように構成している。
ガス流路が更に増えたことでアシストガスの流速は上昇し、切断幅をカバーするのに必要な幅を確保しつつ、ガス流の中央では十分に速い流速を実現できる。
図3は、ノズルの流路数を、従来2重ノズル、本発明の実施形態における3重および4重ノズル、さらにその数を増やした5重、6重ノズルとした場合でのアシストガス流速分布を、模式的に表し比較をしたものである。
本図に示すように、2重ノズルでは、直下の噴出部分だけの狭い範囲で高い流速となるが、その幅は狭く、切断幅をカバーするには十分ではない。
2重ノズルに比べ、3重ノズル以上の構成にすることで、中心部のアシストガス流速が上昇し、かつ流れ方向と垂直な平面方向において、幅を持った流速分布が形成されていることがわかる。少なくとも3重ノズルとすることで、格段にアシストガス流速の安定と良好切断の実現に寄与することが判る。
各ノズルの機能としては、第1および第2ノズルが基本のガス流を形成し、第3ノズルより外側は、むしろ第1および第2ノズルによって形成された基本のガス流を安定させるシールド効果が大きい。5重構造以上の場合は、構造が複雑になる割には効果の程度は大きくは変わらない。この点から、3重構造と4重構造がもっとも現実的に効果を出せる領域と考えられる。
なお、本実施の形態で紹介したレーザ加工ヘッドでは、ガス導入孔26の径や数を調整すると、ガス流路を流れるアシストガスの流速をそれぞれのノズルごとに異なるものとすることができる。例えば、3重目のノズルの流速を切断幅内で十分に大きな流速となるように設定し、それ以上のノズルの流速を理想とする流速分布になるように漸近的に変化させることもできる。
以上に述べたように、本実施の形態のレーザ加工ヘッドによれば、3重目以上のノズルからのガス流が中心に向けて斜め方向に流れることによって、アシストガスの流速と分布を適切なものとできるので、ドロスの付着防止とプラズマ抑制を両立した生産性と品質に優れた加工をすることができる。
なお、3重ノズル以上の多重ノズル形状に関しては、従来例として特許文献2に記載の発明があるが、これは、第1および第2ノズルに異なるガスを流し、第3ノズルに相当する外周分については水を流すという全く異なる狙いと構成によるものであり、本発明とは異なるものである。
本発明にかかるレーザ加工ヘッドは、ドロスの付着防止とプラズマ抑制を両立した生産性と品質に優れた加工をすることができるものであり、主として板金切断用途に用いられるレーザ装置に用いられるレーザ加工ヘッド等において有用である。
1 レーザ発振器
2 ビーム出口
7 全反射ミラー
8 レーザビーム
9 レーザ制御装置
16 ワーク
18 集光レンズ
17 レーザ加工ヘッド
19 加工テーブル
20 X軸モータ
21 Y軸モータ
22 アシストガス
23 ワーク
24 ノズル
25 隔壁
26 ガス導入孔
2 ビーム出口
7 全反射ミラー
8 レーザビーム
9 レーザ制御装置
16 ワーク
18 集光レンズ
17 レーザ加工ヘッド
19 加工テーブル
20 X軸モータ
21 Y軸モータ
22 アシストガス
23 ワーク
24 ノズル
25 隔壁
26 ガス導入孔
Claims (3)
- レーザビームを集光する集光レンズと、アシストガスを導入し、前記集光したレーザビームの射出軸方向に前記アシストガスを通過させるノズルを備えたレーザ加工ヘッドであって、
前記ノズルは同心に配置され、少なくとも3重以上の独立したガス流路を持ち、
3重目以上外側のガス流路は、内側の2重目以下のガス流路に対して、中心に向けて斜め方向にガスを流すことを特徴とするレーザ加工ヘッド。 - 前記3重目以上の独立したガス流路を流れるアシストガスは、それぞれ異なる流速であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工ヘッド。
- 前記3重目以上の独立したガス流路は、それぞれ隔壁により分離されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014152552A JP2016030264A (ja) | 2014-07-28 | 2014-07-28 | レーザ加工ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2014152552A JP2016030264A (ja) | 2014-07-28 | 2014-07-28 | レーザ加工ヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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Family
ID=55440988
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2014152552A Pending JP2016030264A (ja) | 2014-07-28 | 2014-07-28 | レーザ加工ヘッド |
Country Status (1)
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Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017177155A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | レーザ加工ヘッド |
| WO2018035081A1 (en) * | 2016-08-15 | 2018-02-22 | Illinois Tool Works Inc. | Device for providing a laminar flow of shielding gas having a particular profile in a welding devic; corresponding welding device |
| CN111482699A (zh) * | 2020-04-22 | 2020-08-04 | 太原理工大学 | 高功率激光焊接等离子体抑制方法 |
| JP2023044982A (ja) * | 2021-09-21 | 2023-04-03 | 三菱重工業株式会社 | 複合材の加工装置及び複合材の加工方法 |
-
2014
- 2014-07-28 JP JP2014152552A patent/JP2016030264A/ja active Pending
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| CN109843496A (zh) * | 2016-08-15 | 2019-06-04 | 伊利诺斯工具制品有限公司 | 用于在焊接装置中提供具有特定轮廓的保护气体层流的装置;相应的焊接装置 |
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