JP2016008179A - 4h−クロモン誘導体、それらの製造方法およびそれらを用いる癌細胞の検出方法 - Google Patents
4h−クロモン誘導体、それらの製造方法およびそれらを用いる癌細胞の検出方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本発明は、癌細胞の蛍光プローブとして有用な4H−クロモン誘導体、それらの製造方法およびそれらを用いた癌細胞の検出方法に関する。
正常細胞あるいは正常組織中に混在する癌細胞の精度高い検出方法は、癌の早期発見や治療において重要な技術である。これまでに、様々な癌細胞の検出方法が開発されているが、蛍光プローブを用いた検出方法は、高感度な検出方法の一つである。グルタチオン−S−転移酵素(以下、GSTと称する。)は、癌細胞に高発現していることが報告されている。(非特許文献1)
GSTを発現している癌細胞株として、例えばマウス乳癌由来のFM3A細胞(非特許文献3)、ヒト肺腺癌由来の非小細胞肺癌細胞のPC−9細胞(非特許文献4)、ヒト乳腺癌由来のSK−BR−3細胞(非特許文献5)などがある。
GSTを発現している癌細胞株として、例えばマウス乳癌由来のFM3A細胞(非特許文献3)、ヒト肺腺癌由来の非小細胞肺癌細胞のPC−9細胞(非特許文献4)、ヒト乳腺癌由来のSK−BR−3細胞(非特許文献5)などがある。
前記GSTを高感度に蛍光検出することによって、正常細胞あるいは正常組組織中に混在する癌細胞を精度高く検出することができる。GSTは、細胞内に侵入した異物を解毒する解毒酵素であり、グルタチオン(以下、GSHと称する)と異物からグルタチオン−異物抱合体を形成する反応を触媒する。特に、異物が求電子性アリールスルホニル化合物の場合は、GSHと芳香族求核置換反応により抱合体を形成することが知られている。この反応を利用して、蛍光色素にアリールスルホニル化合物を導入し、GSHとの芳香族求核置換反応により、アリールスルホニル化合物を除去することで、細胞を蛍光検出する方法が開示されている。(特許文献1、非特許文献2)。
しかしながら、アリールスルホニル化合物は、GSHもしくはその他の細胞内チオール化合物(例えばシステイン)とも、酵素非依存的に芳香族求核置換反応が進行する可能性があり(非特許文献2)、正常細胞共存下、癌細胞の検出方法には課題があった。
Molecular Pharmacology,1996年,50巻,149−159頁
Organic Letters,2008年,10巻,37−40頁
Journal of Toxicologic Pathology,2012年,25巻,225−228頁
Japanese Journal of Cancer Research,1988年,79巻,301−304頁
Cancer Research,2001年,61巻,5168−5178頁
Cancer Research,1988年,48巻,527−537頁
The Journal of Biological Chemistry,1974年,249巻,7130−7139頁
本発明の課題は、癌細胞を検出するための蛍光プローブを提供することにある。特に、正常細胞共存下、癌細胞を検出するための蛍光プローブを提供することが本発明の課題である。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明の4H−クロモン誘導体を用いると、正常細胞共存下、癌細胞を蛍光検出できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]一般式(1)
[1]一般式(1)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。R7は水素原子または炭素数1から3のアルキル基を表す。R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表される4H−クロモン誘導体に関する。
また本発明は[2] R8がニトロ基またはトリフルオロメチル基、R9がニトロ基、R10が水素原子、kが1から6の整数である[1] に記載の4H−クロモン誘導体に関する。
また本発明は[3] R2およびR3がメチル基、R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3が水素原子である、[1]または[2]に記載の4H−クロモン誘導体に関する。
また本発明は[2] R8がニトロ基またはトリフルオロメチル基、R9がニトロ基、R10が水素原子、kが1から6の整数である[1] に記載の4H−クロモン誘導体に関する。
また本発明は[3] R2およびR3がメチル基、R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3が水素原子である、[1]または[2]に記載の4H−クロモン誘導体に関する。
また本発明は[4]一般式(2)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表されるアミン誘導体を、塩基の存在下、一般式(3)
(式中、R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)で表されるアリールスルホニル化合物と反応させることを特徴とする、一般式(1a)
(式中、R2、R3、R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2、R5−3、R6、R8、R9、R10、n、mおよびkは前記と同じ意味を表す。)で表される4H−クロモン誘導体の製造方法に関する。
また本発明は[5]一般式(1)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。R7は水素原子または炭素数1から3のアルキル基を表す。R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表される4H−クロモン誘導体よりなる蛍光プローブに関する。
また本発明は[6]一般式(1)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。R7は水素原子または炭素数1から3のアルキル基を表す。R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表される4H−クロモン誘導体を用いることを特徴とする、グルタチオン−S−トランスフェラーゼの検出方法に関する。
また本発明は[7]一般式(1)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。R7は水素原子または炭素数1から3のアルキル基を表す。R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表される4H−クロモン誘導体を用いることを特徴とする、癌細胞の検出方法に関するものである。
本発明の4H−クロモン誘導体は、正常細胞共存下、癌細胞を蛍光染色し、癌細胞が強い発光を示すので、癌細胞を検出する蛍光プローブとして有用である。
以下に本発明を詳細に説明する。本明細書における、R2、R3、R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2、R5−3、R6、R7、R8、R9、R10、Xおよびkの定義について説明する。
R2およびR3で表される炭素数1から3のアルキル基としては、直鎖状、分岐状または環状アルキル基のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロプロピル基およびイソプロピル基を例示することができる。蛍光強度が強い点で、R2およびR3としてはメチル基が好ましい。
R2およびR3で表される炭素数1から3のアルキル基としては、直鎖状、分岐状または環状アルキル基のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロプロピル基およびイソプロピル基を例示することができる。蛍光強度が強い点で、R2およびR3としてはメチル基が好ましい。
R4−1、R4−2、R4−3およびR4−4で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を例示することができる。蛍光強度が強い点で、R4−1、R4−2、R4−3およびR4−4としてはフッ素原子が好ましい。
R4−1、R4−2、R4−3およびR4−4としては、蛍光強度が強い点で、水素原子が好ましい。
R5−1、R5−2およびR5−3で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を例示することができる。
R5−1、R5−2およびR5−3としては、蛍光強度が強い点で、水素原子が好ましい。
R6で表される炭素数1から4のアルキル基としては、直鎖状、分岐状および環状アルキル基のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基を例示することができる。
R6で表される炭素数7もしくは8のアラルキル基としては、ベンジル基およびフェネチル基を例示することができる。蛍光強度が強い点で、R6としては水素原子またはベンジル基が好ましい。
R7で表される炭素数1から3のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソプロピル基を例示することができる。蛍光強度が強い点で、R7としては水素原子が好ましい。
R8、R9およびR10としては、検出感度が高い点で、R8がニトロ基またはトリフルオロメチル基、R9がニトロ基、R10が水素原子であることが好ましい。
Xで表されるハロゲン原子としては、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子を例示することができる。中でも収率が良い点で塩素原子が望ましい。またkとしては、蛍光強度が高い点で、1から6の整数が好ましい。
更に、本発明の4H−クロモン誘導体(1)の好ましい例として、(E)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン、(E)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−4H−クロメン−4−オン、(E)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−8−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン、2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−8−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン、3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−8−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン、(E)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]ブトキシ]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン、(E)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[[4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル]アミノ]エトキシ]−4H−クロメン−4−オン、(E)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]メチルアミノ]エトキシ]−4H−クロメン−4−オンを、挙げることができる。
次に、本発明の製造方法について詳細に説明する。本発明の4H−クロモン誘導体(1)は、下記スキームにより製造することができる。
(式中、R2、R3、R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2、R5−3、R6、R8、R9、R10、X、n、mおよびkは前記と同じ意味を表す。R6aは炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表し、R7aは炭素数1から3のアルキル基を表し、Yはハロゲン原子を表し、Zはハロゲン原子を表す。)
R6aで表される炭素数1から4のアルキル基としては、直鎖状、分岐状および環状アルキル基のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基を例示することができる。
R6aで表される炭素数1から4のアルキル基としては、直鎖状、分岐状および環状アルキル基のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基を例示することができる。
R6aで表される炭素数7もしくは8のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基を例示することができる。
R7aで表される炭素数1から3のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を例示することができる。
Yで表されるハロゲン原子としては、ヨウ素原子、臭素原子を例示することができる。
Zで表されるハロゲン原子としては、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子を例示することができる。
(1)工程−1について
工程−1は、ヒドロキシアセトフェノン誘導体(4)をアルデヒド誘導体(5)と塩基存在下反応させ、エノン誘導体(6)を製造する工程である。
工程−1は、ヒドロキシアセトフェノン誘導体(4)をアルデヒド誘導体(5)と塩基存在下反応させ、エノン誘導体(6)を製造する工程である。
本工程の原料であるヒドロキシアセトフェノン誘導体(4)は、文献記載の方法(Bioorganic Medicinal Chemistry,16,7358−7370(2008))を参考に調製することができる。
本工程の原料であるアルデヒド誘導体(5)は、文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society,133,6642−6649(2011)、Organic Letters,5,777−780(2003)、Synthetic Communications,18,1641−1650(1988))を参考に、対応する4−アミノベンズアルデヒドまたは4−アミノハロベンゼンから調製することができる。
工程−1の反応は、塩基の存在下に行なうことが必須である。塩基としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩を例示することができる。中でも収率が良い点で、ナトリウムメトキシド、水酸化ナトリウムが塩基として好ましい。
また工程−1の反応は、反応を阻害しない溶媒であれば溶媒中で行なってもよい。本工程で用いることのできる溶媒として、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、メタノール、エタノール等のアルコール、水等を例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。中でも収率が良い点で、ジメチルホルムアミド、エタノールが好ましい。
ヒドロキシアセトフェノン誘導体(4)とアルデヒド誘導体(5)とのモル比に特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:3がさらに好ましい。ヒドロキシアセトフェノン誘導体(4)と塩基とのモル比も特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:3がさらに好ましい。
工程−1の反応温度は、−78℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で行なうことができる。中でも収率が良い点で室温から120℃の範囲が好ましい。
工程−1の反応で得られるエノン誘導体(6)は、必要に応じて反応終了後、反応溶液から精製することができる。精製する方法には特に限定は無いが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層分取クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を精製することができる。
(2)工程−2について
工程−2は、エノン誘導体(6)を酸化して、3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)を製造する工程である。 工程−2の酸化は、酸化剤の存在下に行なうことが好ましい。用いることのできる酸化剤としては、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、3−クロロ過安息香酸、過安息香酸を例示することができる。収率が良い点で過酸化水素が好ましい。
工程−2は、エノン誘導体(6)を酸化して、3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)を製造する工程である。 工程−2の酸化は、酸化剤の存在下に行なうことが好ましい。用いることのできる酸化剤としては、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、3−クロロ過安息香酸、過安息香酸を例示することができる。収率が良い点で過酸化水素が好ましい。
また、塩基の存在下に行なうことにより収率を向上することができる。塩基としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩を例示することができる。中でも収率が良い点で、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが塩基として好ましい。
工程−2の反応は、反応を阻害しない溶媒であれば溶媒中で行なってもよい。本工程で用いることのできる溶媒として、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、メタノール、エタノール等のアルコール、水等を例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。中でも収率が良い点で、エタノールが好ましい。
エノン誘導体(6)と酸化剤とのモル比に特に制限はないが、1:1から1:30の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:10から1:15がさらに好ましい。エノン誘導体(6)と塩基とのモル比も特に制限はないが、1:1から1:30の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:10から1:15がさらに好ましい。
工程−2の反応温度は、−78℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で行なうことができる。中でも収率が良い点で室温から120℃の範囲が好ましい。
工程−2の反応で得られる3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)は、必要に応じて反応終了後、反応溶液から精製することができる。精製する方法には特に限定は無いが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層分取クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を精製することができる。
(3)工程−3について
工程−3は、3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)とハロゲン化物(9)を塩基存在下で反応させ、Boc保護アミン(8)を製造する工程である。
工程−3は、3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)とハロゲン化物(9)を塩基存在下で反応させ、Boc保護アミン(8)を製造する工程である。
本工程の原料であるハロゲン化物(9)は、一部市販されているが、文献記載の方法(Synlett,2012年,23巻,2692−2698頁、Tetrahedron,2002年,58巻,8689−8693頁、Organic Letters,2001年,3巻,3727−3728頁)を参考に調製することができる。
工程−3の反応は、塩基の存在下に行なうことが必須である。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩を例示することができる。中でも収率が良い点で、炭酸カリウムが塩基として好ましい。
工程−3の反応は、反応を阻害しない溶媒であれば溶媒中で行なってもよい。本工程で用いることのできる溶媒として、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、メタノール、エタノール等のアルコール、水等を例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。中でも収率が良い点で、ジメチルホルムアミドが好ましい。
3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)とハロゲン化物(9)とのモル比に特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:3がさらに好ましい。3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)と塩基とのモル比も特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:3から1:5がさらに好ましい。
工程−3の反応温度は、−78℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で行なうことができる。中でも収率が良い点で室温から100℃の範囲が好ましい。
工程−3の反応で得られるBoc保護アミン(8)は、必要に応じて反応終了後、反応溶液から精製することができる。精製する方法には特に限定は無いが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層分取クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を精製することができる。
(4)工程−4について
工程−4の反応は、3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)またはBoc保護アミン(8)を酸処理することにより、アミン誘導体(2)を製造する工程である。
工程−4の反応は、3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)またはBoc保護アミン(8)を酸処理することにより、アミン誘導体(2)を製造する工程である。
工程−4の反応で用いることのできる酸としては、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、トシル酸およびメシル酸等のブレンステッド酸を例示することができる。
工程−5の反応は、反応を阻害しない溶媒であれば溶媒中で行なってもよい。本工程で用いることのできる溶媒として、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、メタノール、エタノール等のアルコール、水等を例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。
3−ヒドロキシ−4H−クロモン誘導体(7)またはBoc保護アミン(8)と酸とのモル比も特に制限はないが、100:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で20:1から1:1がさらに好ましい。
工程−4の反応温度は、−78℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で行なうことができる。中でも収率が良い点で室温から100℃の範囲が好ましい。
工程−4の反応で得られるアミン誘導体(2)は、必要に応じて反応終了後、反応溶液から精製することができる。精製する方法には特に限定は無いが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層分取クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を精製することができる。
(5)工程−5について
工程−5の反応は、アミン誘導体(2)とアリールスルホニル化合物(3)を塩基存在下反応させ、4H−クロモン誘導体(1a)を製造する工程である。
工程−5の反応は、アミン誘導体(2)とアリールスルホニル化合物(3)を塩基存在下反応させ、4H−クロモン誘導体(1a)を製造する工程である。
本発明の製造方法の原料であるアリールスルホニル化合物(3)は、一部市販されているが、文献記載の方法(Angewandte Chemie International Edition,2009年,48巻,7591−7594頁)を参考に調製することができる。
工程−5の反応は、塩基の存在下に行うことが必須である。塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリイソプロピルアミン、N−メチルモルホリン等の第3級脂肪族アミン類、ピリジン、ピコリン、4−ジメチルアミノピリジン等の芳香族アミン類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩を例示することができる。中でも収率が良い点で、ジイソプロピルエチルアミンが塩基として好ましい。
工程−5の反応は、反応を阻害しない溶媒であれば溶媒中で行なってもよい。本工程で用いることのできる溶媒として、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、メタノール、エタノール等のアルコール、水等を例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。中でも収率が良い点で、ジメチルホルムアミドが好ましい。
アミン誘導体(2)とアリールスルホニル化合物(3)とのモル比に特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:3がさらに好ましい。アミン誘導体(2)と塩基とのモル比も特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:3がさらに好ましい。
工程−5の反応温度は、−78℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で行なうことができる。中でも収率が良い点で室温から50℃の範囲が好ましい。
工程−5で得られる4H−クロモン誘導体(1a)は、必要に応じて反応終了後、反応溶液から精製することができる。精製する方法には特に限定は無いが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層分取クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を精製することができる。
(6)工程−6について
工程−6は、4H−クロモン誘導体(1a)とハロゲン化アルキル(10)を塩基存在下で反応させ、4H−クロモン誘導体(1b)を製造する工程である。
工程−6は、4H−クロモン誘導体(1a)とハロゲン化アルキル(10)を塩基存在下で反応させ、4H−クロモン誘導体(1b)を製造する工程である。
本工程の原料であるハロゲン化アルキル(10)は、一部市販されているが、文献記載の方法(The Journal of Organic Chemistry,1990年,55巻,2927−2938頁)を参考に調製することができる。
工程−6の反応は、塩基の存在下に行なうことが必須である。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩を例示することができる。中でも収率が良い点で、炭酸カリウムが塩基として好ましい。
工程−6の反応は、反応を阻害しない溶媒であれば溶媒中で行なってもよい。本工程で用いることのできる溶媒として、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、メタノール、エタノール等のアルコール、水等を例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。中でも収率が良い点で、ジメチルホルムアミドが好ましい。
4H−クロモン誘導体(1a)とハロゲン化アルキル(10)とのモル比に特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:3がさらに好ましい。4H−クロモン誘導体(1a)と塩基とのモル比も特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:3から1:5がさらに好ましい。
工程−6の反応温度は、−78℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で行なうことができる。中でも収率が良い点で室温から100℃の範囲が好ましい。
工程−6の反応で得られる4H−クロモン誘導体(1b)は、必要に応じて反応終了後、反応溶液から精製することができる。精製する方法には特に限定は無いが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層分取クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を精製することができる。
次に、本発明の4H−クロモン誘導体(1)からなる蛍光プローブ(以下、本発明の蛍光プローブという)について説明する。
蛍光プローブは、特定のタンパク質、細胞、又は組織などに特異的に結合又は分布し、蛍光を発する物質であり、それにより特定のタンパク質、細胞、又は組織の観察を容易にする。通常、蛍光プローブといった場合は、その物質自体が蛍光を発する物質を指すが、本発明では、それ自体蛍光を発しないが、変換反応などにより蛍光を発するようになる前駆物質も蛍光プローブに含まれるものとする。
本発明の蛍光プローブは、それ自体では蛍光を発しないものの、癌細胞などの特定の細胞において発現しているGSTの触媒作用によりGSHと反応して、蛍光を発するアミン誘導体(11)に変換される。
(式中、R2、R3、R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2、R5−3、R6、R7、n、mおよびkは前記と同じ意味を表す。)
アミン誘導体(11)は、所定の励起光、例えば400〜500nm程度の励起光を照射した場合に、極めて強い蛍光(例えば600nmでの蛍光)を発する性質を有する一方で、本発明の蛍光プローブは、同程度の励起光を照射した場合であっても、ほとんど蛍光を発しない。アミン誘導体(11)に対する励起光の範囲の上限は、蛍光波長とのオーバーラップを避ける観点から、500nm以下が好ましく、特に好ましくは495nm以下であり、励起光の範囲の下限は、励起能力の観点から400nm以上が好ましい。蛍光観測の観点から、励起光は、所望される波長のみを透過する励起フィルターを通して得た単一波長の光であることが好ましいが、400〜495nmにピークを有するスペクトルを有する光源を使用することもできる。
アミン誘導体(11)は、所定の励起光、例えば400〜500nm程度の励起光を照射した場合に、極めて強い蛍光(例えば600nmでの蛍光)を発する性質を有する一方で、本発明の蛍光プローブは、同程度の励起光を照射した場合であっても、ほとんど蛍光を発しない。アミン誘導体(11)に対する励起光の範囲の上限は、蛍光波長とのオーバーラップを避ける観点から、500nm以下が好ましく、特に好ましくは495nm以下であり、励起光の範囲の下限は、励起能力の観点から400nm以上が好ましい。蛍光観測の観点から、励起光は、所望される波長のみを透過する励起フィルターを通して得た単一波長の光であることが好ましいが、400〜495nmにピークを有するスペクトルを有する光源を使用することもできる。
アミン誘導体(11)は、DNA、RNA等の核酸やタンパク質が存在する場合は、DNA、RNA等の核酸やタンパク質と相互作用し、強い蛍光を発する。アミン誘導体(11)は、結合するDNA、RNA等の核酸やタンパク質に応じて蛍光の波長が変化することがあるが、通常500〜700nm程度の蛍光が発せられ、好ましくは510〜650nm程度の蛍光が観察される。
GSTは、通常細胞質酵素として特に癌細胞で高発現している。癌細胞の細胞膜を透過して細胞内に拡散した蛍光プローブは、細胞質中でGSTの触媒作用によりGSHと反応して、アミン誘導体(11)へ変換され、次に細胞質中に存在する核酸や、タンパク質と相互作用し、癌細胞が強い蛍光を発するようになる。
本発明の蛍光プローブは、それ自体蛍光を発しないが、GSTの触媒作用によりGSHと反応して強い蛍光を発するアミン誘導体(11)に変換されるため、蛍光強度の変化を測定することでGSTを検出することができる。
次に、本発明の蛍光プローブを用いたGSTの検出方法について説明する。本発明の蛍光プローブを用いたGST検出方法は、(a)蛍光プローブをGSH存在下にGSTと反応させる工程;および(b)工程(a)の発光強度を測定する工程を含む。
GSTの種類及びその由来は特に限定されないが、サブタイプとしてπ、α、μに属するものが好ましい。
本発明の蛍光プローブをGSH存在下にGSTと作用させる工程に用いる溶媒は、GSTの活性が低下または失活しなければ特に制限はないものの、緩衝液を用いることが好ましい。用いることのできる緩衝液としては、HEPES緩衝液、トリス−塩酸緩衝液、リン酸緩衝液を例示することができる。さらに、緩衝液に混和可能な有機溶媒を添加してもよい。該有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド、N,N−ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノール、エチレングリコール、グリセリンを例示することができ、これらの有機溶媒のうち2種類以上を混合して用いてもよい。有機溶媒の割合は、GSTが安定的に触媒反応をおこなう点で、0%から10%の範囲が好ましい。
本発明の蛍光プローブをGSH存在下にGSTと作用させる工程の温度は、GSTの活性が低下または失活しない温度であれば特に制限はないものの、GSTが安定的に触媒反応をおこなう点で、5℃から40℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは20℃から37℃の範囲である。また、本発明の蛍光プローブとGSHとGSTを加える順番は特に限定されるものではない。
発光強度を測定する工程は、それぞれの測定方法に応じて、当業者であればその条件を適宜設定でき、特に制限はされず、蛍光の検出装置として従来公知のものを用いればよい。当該装置としては、例えばプレートリーダー、蛍光分光装置、蛍光顕微鏡等が好ましく挙げられる。
発光強度を測定する工程は、工程(a)をそのまま測定しても良いが、発光強度が増加する点で、核酸またはタンパク質存在下で行う方が好ましい。用いることのできる核酸の由来に特に制限は無く、血液、組織、細胞等から抽出されたポリヌクレオチドであってもよいし、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドであってもよい。また、用いることのできるタンパク質の由来に特に制限はない。入手が容易な点で、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミンが好ましい。用いる核酸またはタンパク質の濃度は、検出に影響を与えなければ特に制限はなく、蛍光強度を考慮の上、適宜設定すればよい。
次に、本発明の蛍光プローブを用いた癌細胞の検出方法について説明する。
本発明の蛍光プローブは、癌細胞検出用のプローブであり、癌の検出、判定、又は診断方法においても使用することができる。癌の検出、判定、又は診断方法は体外で行われる方法であってもよいし、体内で行われる方法であってもよい。
本発明の蛍光プローブは、プレパラート、ガラスボトムディッシュやスライドガラス、マルチウェルプレートなど、生体イメージングの手法において一般的に用いられる観察容器に保持した生体試料に対して作用させることができるが、特許文献2に記載の、生体試料固定装置に保持した生体試料に対して作用させることもできる。
前述のような生体試料固定装置として、例えば、図10に示すように上部電極基板と下部電極基板の間に、スペーサーを配置し、複数の微細孔をアレイ状に配置した平板状の絶縁体及び絶縁体と下部電極基板の間に設置した遮光部材からなる保持部をスペーサーと下部電極基板とで挟んだ構造を有する、生体試料固定装置(以下、「細胞診断チップ」と記載することがある)を、生体試料を保持するための容器として用いることができる。図10の例では、保持部に生体試料懸濁液を導入するための導入口と、保持部から溶液を排出するための排出口とを、前記スペーサーに設け、保持部への生体試料懸濁液の供給と排出が迅速に実施可能となるようにしてある。また、前記遮光部材は、前記下部電極基板の、前記微細孔の底部以外の全面を覆うように配置され、微細孔周辺の光ノイズを低減することができる。これにより、微細孔内において生体試料から発する微弱な蛍光などの情報をより高感度に検出することが可能となる。本発明により提供される蛍光プローブを用いると、白血球細胞と、癌細胞とが混合された状態の細胞群の中から、癌細胞のみを、生きたまま蛍光標識し、生体イメージング手法により、癌細胞と白血球細胞とを精度よく識別することが可能になる。
前述のような構成の細胞診断チップの保持部に細胞などの生体試料懸濁液を導入し、信号発生器と前記2つの電極を導線でそれぞれ接続し、2つの電極の間に所定の波形を有する交流電圧を前記信号発生器により印加することで、電気力線が微細孔へ集中し、懸濁液中の生体試料が、電気力線の集中する方向に力を受け、保持部分の微細孔内へ移動して容易に固定される。この時に発生する力を誘電泳動力という。
観察容器に保持された生体試料に対し、本発明の蛍光プローブ、又はその溶液を加えることにより接触させ、所定の時間インキュベートした後に、蛍光顕微鏡やマイクロプレートリーダーにより励起光を生体試料に照射し、生じた蛍光を検出することができる。蛍光を発する細胞を癌細胞と判定することができる。本発明では、例えば癌の転移を判定する観点から、生体試料は組織であっても血液であってもよく、さらに組織あるいは血液から得られた細胞群であってもよい。例えば転移性の癌を患う患者から採取された血液の細胞群には、大量の血球細胞と少数の癌細胞が含まれているが、本発明の蛍光プローブを用いることにより、大量の細胞のなかから、癌細胞を精度よく検出することが可能になる。被験者の血液細胞中に癌細胞が存在した場合に、被験者が転移性の癌を患っていると判定又は診断することができる。
別法では、インキュベート後に、フローサイトメトリーや蛍光顕微鏡による画像取得とそれに続くマイクロピペットによる細胞分取技法を用いて、癌細胞数の計測及び癌細胞の取得を行うこともできる。被験者の血液細胞中の癌細胞数を計測することにより、CTなどの画像診断では発見不可能な微小な固形癌の存在を診断することが可能となる。さらに、被験者の血液細胞中の癌細胞数を一定期間ごとに計測することにより、被験者に対する外科手術、放射線治療などによる局所治療、または化学療法などによる全身治療、または分子標的薬の投与などによる治療の効果を判定することが可能となる。また、被験者の血液細胞中の癌細胞を取得することにより、癌細胞に対して別途解析手法を適用することが可能となり、遺伝子解析、発現解析、局在解析などの性状解析が可能となる。
本発明の別の態様では、本発明の蛍光プローブを用いた癌細胞又は癌組織の検出方法に関する。当該検出方法では、本発明の蛍光プローブを、細胞又は組織に適用し、適用後の細胞又は組織に対し所定の励起光を照射することにより、細胞又は組織における蛍光を検出することを含む。例えばかかる方法は、血液中における癌細胞を検出する方法であり、その場合、血液中の細胞は、プレパラートなどの観察容器に固定されていてもよいし、上で説明した生体試料固定装置により固定された診断チップであってもよい。一方で、係る検出方法を、生体の組織に適用して、手術時における癌組織の確定診断に用いることもできる。その場合の適用方法としては、細胞又は組織に対する噴霧又は塗布することにより適用してもよいし、注射や輸液により適用されてもよい。
本発明のさらに別の態様は、本発明の癌細胞又は癌組織の検出方法を用いて、癌の切除領域を決定し、当該領域を切除する工程を含む、手術・治療方法に関してもよい。
本発明の癌細胞の検出方法は、転移癌の判定に用いることができる。すなわち、本発明の癌細胞の検出方法により、指標となる蛍光よりも高い蛍光が検出された場合に、転移癌が存在すると判定することができる。ここで、判定方法とは、指標との比較をすることにより、医師をはじめとした医療従事者による判断を含まずに特定する方法をいう。例えば指標となる蛍光として、蛍光を有する細胞を選択することができ、この場合、蛍光を有する細胞が検出された場合に、対象が転移癌を有すると決定することができる。別の態様では、蛍光強度や蛍光を有する細胞の数を指標とすることにより、転移癌の重篤度を判定することもできる。
本明細書において、「癌組織」の用語は癌細胞を含む任意の組織を意味している。「組織」の用語は、臓器の一部又は全体を含めて最も広義に解釈することができ、いかなる意味においても限定的に解釈してはならない。本発明の蛍光プローブは、癌組織において特異的に強発現しているGSTを検出する作用を有していることから、癌組織の中でも、GSTを高発現している組織が好ましく、このような癌組織は、例えばCancer Research,48,pp.527−537,1988(非特許文献6)に説明されている。癌の例として、頭頚部癌、咽頭癌、胃癌、肺癌、乳癌、大腸癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆嚢癌、膵臓癌、子宮体癌、卵巣癌、中皮腫、皮膚癌、メラノーマ、骨癌などの典型的な原発癌の他に、リンパ節などのリンパ組織や周囲組織への転移癌の組織も挙げられるが、これらの癌種に限定されることを意図するものではない。
次に本発明を実施例および参考例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1
4’−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2’−ヒドロキシアセトフェノン(248mg,0.84mmol)と(E)−3−[4−(ジメチアルアミノ)フェニル]−2−プロペナール(147mg,0.84mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(136mg,2.5mmol)を加えて、室温で30分間、80℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応混合液に1M塩酸を加えて液性をpH7とした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[14%酢酸エチル/ヘキサン、50%酢酸エチル/ヘキサンの順]で精製して、(2E,4E)−5−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1−[2−ヒドロキシ−4−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]フェニル]ペンタ−2,4−ジエン−1−オン(167mg,収率44%)を赤色固体として得て、参考例2に用いた。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ13.67(s,1H),7.76(d,J=8.7Hz,1H),7.71(dd,J=11.0,14.5Hz,1H),7.41(d,J=8.9Hz,2H),7.03(d,J=14.5Hz,1H),6.99(d,J=15.2Hz,1H),6.86(dd,J=11.0,15.2Hz,1H),6.69(d,J=8.9Hz,2H),6.45(dd,J=2.5,8.7Hz,1H),6.43(d,J=2.5Hz,1H),4.97(brs,1H),4.06(t,J=5.0Hz,2H),3.55(m,2H),3.03(s,6H),1.46(s,9H).
参考例2
参考例2
参考例1で得られた(2E,4E)−5−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1−[2−ヒドロキシ−4−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]フェニル]ペンタ−2,4−ジエン−1−オン(167mg,0.37mmol)をエタノール(2mL)に懸濁させ、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.92mL,3.7mmol)、30%過酸化水素水(420mg,3.7mmol)を加えて、2.5時間加熱還流した。反応終了後、反応混合液を室温まで冷却した後、1M塩酸を加えて液性をpH7とし、水を加えて沈殿物を析出させた。析出した沈殿物をろ取した後、得られた固体を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、(E)−7−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン(35mg,20%)を茶色固体として得て、参考例3に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.21(brs,1H),7.94(d,J=8.9Hz,1H),7.51(d,J=8.9Hz,2H),7.40(d,J=16.2Hz,1H),7.21(brs,1H),7.09(m,1H),7.07(d,J=16.2Hz,1H),6.98(dd,J=2.2,8.9Hz,1H),6.76(d,J=8.9Hz,2H),4.10−4.17(m,2H),3.34−3.39(m,2H),2.98(s,6H),1.39(s,9H).
参考例3
参考例3
参考例2で得られた(E)−7−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン(35mg,75μmol)をジクロロメタン(0.8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加えて、室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣にジエチルエーテルを加えて固化させ、(E)−7−(2−アンモニオエトキシ)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(25mg,69%)を茶色固体として得て、実施例1に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.28(brs,1H),8.00(d,J=8.8Hz,1H),7.88−8.17(m,3H),7.52(d,J=8.9Hz,2H),7.41(d,J=16.2Hz,1H),7.26(d,J=2.4Hz,1H),7.09(d,J=16.2Hz,1H),7.04(dd,J=2.4,8.8Hz,1H),6.76(d,J=8.9Hz,2H),4.33(t,J=4.9Hz,2H),3.24−3.35(m,2H),2.99(s,6H).
参考例4
参考例4
参考例3で得られた(E)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−7−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−4H−クロメン−4−オン(30mg,64μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、炭酸カリウム(27mg,0.19mmol)、ベンジルブロミド(11μL,96μmol)を加えて室温で12時間撹拌した。反応終了後、反応液に水(20mL)を加えた後、クロロホルム(20mL×3)で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、(E)−3−ベンジルオキシ−7−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−クロメン−4−オン(25mg,70%)を橙色固体として得た。得られた(E)−3−ベンジルオキシ−7−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−クロメン−4−オン(25mg,45μmol)をジクロロメタン(0.8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加えて室温で30分間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジエチルエーテルを加えて固化させ、(E)−7−(2−アンモニオエトキシ)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(15mg,58%)を橙色固体として得て、実施例2及び7に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.03(d,J=8.9Hz,1H),7.98(brs,3H),7.48−7.53(m,2H),7.30−7.47(m,6H),7.28(d,J=2.3Hz,1H),7.08(dd,J=2.3,8.9Hz,1H),6.88(d,J=16,1Hz,1H),6.76(d,J=8.9Hz,2H),5.16(s,2H),4.33(t,J=5.0Hz,2H),3.29−3.35(m,2H),3.00(s,6H).
参考例5
参考例5
6’−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−3’−ヒドロキシ−2’−アセトナフトン(511mg,1.5mmol)と(E)−3−[4−(ジメチアルアミノ)フェニル]−2−プロペナール(285mg,1.6mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(243mg,4.5mmol)を加えて、室温で2.5時間撹拌した。次いで、反応混合液にエタノール(7.5mL)、4M水酸化ナトリウム水溶液(3.8mL,15mmol)、30%過酸化水素水(1.7g,15mmol)を加えて、更に1.5時間加熱還流した。反応終了後、反応混合液を室温まで冷却した後、1M塩酸を加えて液性をpH7とし、水を加えて沈殿物を析出させた。析出した沈殿物をろ取した後、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2.5%メタノール/クロロホルム、5%メタノール/クロロホルムの順)で精製して、(E)−8−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(301mg,39%)を赤色固体として得て、参考例6に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.26(s,1H),8.67(s,1H),8.13(d,J=9.2Hz,1H),8.02(s,1H),7.57(d,J=8.8Hz,2H),7.50(d,J=16.2Hz,1H),7.42(d,J=2.5Hz,1H),7.14(dd,J=2.5,9.2Hz,1H),7.16(d,J=16.2Hz,1H),7.10(t,J=5.5Hz,1H),6.77(d,J=8.8Hz,2H),4.14(t,J=5.7Hz,2H),3.40(dt,J=5.5,5.7Hz,2H),3.00(s,6H),1.40(s,9H).
参考例6
参考例6
参考例5で得られた(E)−8−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(300mg,0.58mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えて、室温で1時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジエチルエーテルを加えて固化させ、(E)−8−(2−アンモニオエトキシ)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(282mg,95%)を茶褐色固体として得て、実施例3に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.30(brs,1H),8.71(s,1H),8.18(d,J=9.2Hz,1H),8.02(s,1H),7.95−8.07(m,3H),7.57(d,J=8.9Hz,2H),7.50(d,J=16.2Hz,1H),7.47(d,J=2.3Hz,1H),7.25(dd,J=2.3,9.2Hz,1H),7.17(d,J=16.2Hz,1H),6.78(d,J=8.9Hz,2H),4.35(t,J=5.0Hz,2H),3.35(m,2H),3.00(s,6H).
参考例7
参考例7
6’−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−3’−ヒドロキシ−2’−アセトナフトン(494mg,1.4mmol)と4−ジメチルアミノベンズアルデヒド(235mg,1.6mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、0℃に冷却した後、カリウムtert−ブトキシド(513mg,4.2mmol)を加えて、0℃で30分間撹拌した。反応液に水を加えて沈殿を析出させ、ろ過により回収した。得られた固体をフラッシュクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、(E)−3−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1−(2−ヒドロキシ−7−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシナフタレン−3−イル]プロパ−2−エン−1−オン(648mg,97%)を橙色固体として得て、参考例8に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ12.58(s,1H),8.92(s,1H),7.93(d,J=15.3Hz,1H),7.91(d,J=9.0Hz,1H),7.84(d,J= 15.3Hz,1H),7.79(d,J=8.9Hz,2H),7.17(d,J=2.4Hz,1H),7.16(s,1H),7.07(t,J=5.6Hz,1H),7.02(dd,J=2.4,9.0Hz,1H),6.79(d,J=8.9Hz,2H),4.09(t,J=5.6Hz,2H),3.37(q,J=5.6Hz,2H),3.05(s,6H),1.39(s,9H).
参考例8
参考例8
参考例7で得られた(E)−3−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1−(2−ヒドロキシ−7−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシナフタレン−3−イル]プロパ−2−エン−1−オン(86mg,0.18mmol)をエタノール(1mL)に懸濁させ、30%過酸化水素水(204mg,1.8mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.45mL,1.8mmol)を加えて1時間加熱還流した。反応液を室温に冷却後、1M塩酸を加えて液性をpH7とし、水を加えて沈殿物を析出させた。析出した沈殿物をろ取した後、得られた固体をフラッシュクロマトグラフィー(2%メタノール/クロロホルム)で精製して、8−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(20mg,23%)を黄色固体として得て、参考例9に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.06(s,1H),8.69(s,1H),8.18(d,J=9.1Hz,2H),8.13(d,J=9.1Hz,1H),8.05(s,1H),7.42(d,J=2.5Hz,1H),7.19(dd,J=2.5,9.1Hz,1H),7.08(m,1H),6.88(d,J=9.1Hz,2H),4.14(t,J=5.7Hz,2H),3.40(q,J=5.7Hz,2H),3.04(s,6H),1.40(s,9H).
参考例9
参考例9
参考例8で得られた8−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(20mg,41μmol)をジクロロメタン(0.8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加えて室温で30分間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジエチルエーテルを加えて固化させ、8−(2−アンモニオエトキシ)−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(14mg,68%)を黄色固体として得て、実施例4に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.73(s,1H),8.19(d,J=9.3Hz,2H),8.19(d,J=9.2Hz,1H),8.12(s,1H),7.46(d,J=2.4Hz,1H),7.25(dd,J=2.4,9.2Hz,1H),6.88(d,J=9.3Hz,2H),4.34(t,J=4.8Hz,2H),3.33(q,J=4.8Hz,2H),3.04(s,6H).
参考例10
参考例10
参考例8で得られた8−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(50mg,0.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、炭酸カリウム(42mg,0.3mmol)、ベンジルブロミド(18μL,0.15mmol)を加えて室温で24時間撹拌した。反応終了後、反応液に水(20mL)を加えた後、クロロホルム(20mL×3)で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム、次いで5%酢酸エチル/クロロホルム)で精製して、3−ベンジルオキシ−8−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(43mg,74%)を黄色固体として得て、参考例11に用いた。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ8.68(s,1H),8.15(d,J=9.3Hz,1H),8.08(d,J=9.3Hz,2H),8.06(s,1H),7.42−7.46(m,3H),7.29−7.40(m,3H),7.22(dd,J=2.3,9.3Hz,1H),7.07−7.13(m,1H),6.84(d,J=9.3Hz,2H),5.07(s,2H),4.14(t,J=5.5Hz,2H),3.40(q,J=5.5Hz,2H),3.04(s,6H),1.40(s,9H).
参考例11
参考例11
参考例10で得られた3−ベンジルオキシ−8−[2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(43mg,74μmol)をジクロロメタン(0.8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加えて室温で30分間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣にジエチルエーテルを加えて固化させ、8−(2−アンモニオエトキシ)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(19mg,51%)を黄色固体として得、実施例5に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.72(s,1H),8.20(d,J=9.1Hz,1H),8.12(s,1H),8.08(d,J=9.1Hz,2H),8.01(brs,3H),7.45−7.51(m,2H),7.45(s,1H),7.30−7.40(m,4H),7.27(dd,J=2.3,9.1Hz,1H),6.84(d,J=9.1Hz,2H),5.08(s,2H),4.35(t,J=4.8Hz,2H),3.35−3.40(m,2H),3.05(s,6H).
参考例12
参考例12
4’−[5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ブチルオキシ]−2’−ヒドロキシアセトフェノン(1.29g,3.9mmol)と(E)−3−[4−(ジメチアルアミノ)フェニル]−2−プロペナール(699mg,3.9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、カリウムtert−ブトキシド(1.36g,11mmol)を加えて、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応混合液に1M塩酸を加えて液性をpH1とした後、クロロホルム(50mL×3)で抽出した。有機層を1M塩酸(25mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)、飽和食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/ヘキサン、次に25%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、(2E,4E)−1−[4−[5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ブチルオキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−5−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ペンタ−2,4−ジエン−1−オン(500mg,収率28%)を赤色固体として得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ13.68(s,1H),7.74(d,J=8.9Hz,1H),7.70(dd,J=11.0,14.4Hz,1H),7.41(d,J=8.9Hz,2H),7.03(d,J=14.4,1H),6.99(d,J=15.3Hz,1H),6.86(dd,J=11.0,15.3Hz,1H),6.69(d,J=8.9Hz,2H),6.41−6.46(m,2H),4.59(brs,1H),4.02(t,J=6.1Hz,2H),3.15−3.25(m,2H),3.03(s,6H),1.78−1.88(m,2H),1.63−1.72(m,2H),1.45(s,9H).
参考例13
参考例13
(2E,4E)−1−[4−[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ブトキシ]−5−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−2−ヒドロキシフェニル]ペンタ−2,4−ジエン−1−オン(100mg,0.21mmol)をエタノール(1mL)に懸濁させ、4M水酸化カリウム水溶液(0.53mL,2.1mmol)、30%過酸化水素水(236mg,2.1mmol)を加えて、1.5時間加熱還流した。反応終了後、反応混合液を室温まで冷却した後、1M塩酸を加えて液性をpH1とし、更に水(25mL)を加えて反応液を希釈し、クロロホルム(50mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、(E)−7−[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)ブトキシ]−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン(49mg,47%)を茶色固体として得て、参考例14に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.21(s,1H),7.94(d,J=8.8Hz,1H),7.52(d,J=8.8Hz,2H),7.41(d,J=16.1Hz,1H),7.16−7.21(m,1H),7.08(d,J=16.1Hz,1H),6.99(dd,J=2.0,8.8Hz,1H),6.85−6.92(m,1H),6.76(d,J=8.8Hz,2H),4.13(t,J=6.0Hz,2H),2.99−3.04(m,2H),2.99(s,6H),1.70−1.82(m,2H),1.50−1.60(m,2H),1.38(s,9H).
参考例14
参考例14
実施例1
参考例3によって得られた(E)−7−(2−アンモニオエトキシ)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(20mg,42μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(22μL,0.13mmol)、2,4−ジニトロベンゼンスルホニルクロリド(17mg,62μmol)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応液に水(5mL)を加えて反応を停止させ、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、(E)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン(化合物3)(3.0mg,12%)を茶色固体として得て、実施例9乃至14及び比較例1乃至3に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.21(s,1H),8.84(d,J=2.2Hz,1H),8.55(dd,J=2.2,8.8Hz,1H),8.27(d,J=8.8Hz,1H),7.95(m,1H),7.87(d,J=8.8Hz,1H),7.52(d,J=8.7Hz,2H),7.38(d,J=16.2Hz,1H),7.07(1H,J=16.2Hz,1H),6.97(d,J=2.1Hz,1H),6.77(dd,J=2.1,8.8Hz,1H),6.76(d,J=8.7Hz,2H),4.13(t,J=4.7Hz,2H),3.43−3.49(m,2H),2.99(s,6H).
実施例2
実施例2
参考例4で得られた(E)−7−(2−アンモニオエトキシ)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−クロメン−4−オン(10mg,18μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(9.4μL,54μmol)、2,4−ジニトロベンゼンスルホニルクロリド(5.6mg,21μmol)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応液に水(5mL)を加えて反応を停止させ、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、(E)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−4H−クロメン−4−オン(化合物5)(5.6mg,45%)を暗赤色固体として得て、実施例8乃至14及び比較例1乃至3に用いた。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.83(brs,1H),8.81(d,J=2.2Hz,1H),8.53(dd,J=2.2,8.8Hz,1H),8.26(d,J=8.8Hz,1H),7.89(d,J=8.8Hz,1H),7.48−7.52(m,2H),7.42(d,J=8.9Hz,2H),7.31−7.43(m,4H),6.98(d,J=2.3Hz,1H),6.84(d,J=16.1Hz,1H),6.82(dd,J=2.3,8.8Hz,1H),6.76(d,J=8.9Hz,2H),5.14(s,2H),4.12(t,J=4.8Hz,2H),3.40−3.48(m,2H),3.00(s,6H).
実施例3
実施例3
参考例6で得られた(E)−8−(2−アンモニオエトキシ)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(13mg,25μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(13μL,75μmol)、2,4−ジニトロベンゼンスルホニルクロリド(10mg,38μmol)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応液に水(5mL)を加えて反応を停止させ、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、(E)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−8−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(化合物7)(4.0mg,25%)を暗紫色固体として得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.27(s,1H),8.88(brs,1H),8.80(d,J=2.3Hz,1H),8.64(s,1H),8.50(dd,J=2.3,8.7Hz,1H),8.29(d,J=8.7Hz,1H),8.04(d,J=9.3Hz,1H),7.97(s,1H),7.58(d,J=8.9Hz,2H),7.50(d,J=16.0Hz,1H),7.27(d,J=2.2Hz,1H),7.16(d,J=16.0Hz,1H),6.96(dd,J=2.2,9.3Hz,1H),6.78(d,J=8.9Hz,2H),4.17(t,J=4.8Hz,2H),3.47−3.55(m,2H),3.00(s,6H).
実施例4
実施例4
参考例9で得られた8−(2−アンモニオエトキシ)−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(10mg,20μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(10μL,60μmol)、2,4−ジニトロベンゼンスルホニルクロリド(8mg,30μmol)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応液に水(5mL)を加えて反応を停止させ、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−8−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−3−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(化合物9)(1.0mg,8%)を茶色固体として得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.10(s,1H),8.77(m,2H),8.65(s,1H),8.44(m,1H),8.22(m,1H),8.18(d,J=9.3Hz,2H),8.07(d,J=8.9Hz,1H),8.01(s,1H),7.28(d,J=2.3Hz,1H),7.00(dd,J=2.3,8.9Hz,1H),6.89(d,J=9.3Hz,2H),4.09−4.14(m,2H),3.37−3.43(m,2H),3.04(s,6H).
実施例5
実施例5
参考例11で得られた8−(2−アンモニオエトキシ)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(10mg,17μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(7.2μL,51μmol)、2,4−ジニトロベンゼンスルホニルクロリド(6.7mg,25μmol)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応液に水(5mL)を加えて反応を停止させ、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−8−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−4H−ベンゾ[g]クロメン−4−オン(化合物11)(3.0mg,25%)を茶色固体として得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.88(brs,1H),8.81(d,J=2.2Hz,1H),8.65(s,1H),8.50(dd,J=2.2,8.7Hz,1H),8.28(d,J=8.7Hz,1H),8.08(d,J=9.0Hz,2H),8.06(d,J=9.0Hz,1H),8.01(s,1H),7.43−7.48(m,2H),7.31−7.40(m,3H),7.29(d,J=2.3Hz,1H)6.99(dd,J=2.3,9.0Hz,1H),6.84(d,J=9.0Hz,2H),5.07(s,2H),4.17(t,J=5.3Hz,2H),3.48−3.53(m,2H),3.05(s,6H).
実施例6
実施例6
参考例14で得られた(E)−7−(2−アンモニオブトキシ)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(10mg,20μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(10μL,60μmol)、2,4−ジニトロベンゼンスルホニルクロリド(6.5mg,24μmol)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応液に水(5mL)を加えて反応を停止させ、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、(E)−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]ブトキシ]−3−ヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン(化合物13)(4.0mg,32%)を茶色固体として得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.22(s,1H),8.90(d,J=2.2Hz,1H),8.64(dd,J=2.2,8.6Hz,1H),8.53−8,60(m,2H),7.93(d,J=9.0Hz,1H),7.52(d,J=8.9Hz,2H),7.41(d,J=16.2Hz,1H),7.15(d,J=2.2Hz,1H),7.08(d,J=16.2Hz,1H),6.95(dd,J=2.2,9.0Hz,1H),6.76(d,J=8.9Hz,2H),4.06−4.14(m,2H),3.02−3.09(m,2H),2.99(s,6H),1.70−1.85(m,2H),1.55−1.68(m,2H).
実施例7
実施例7
参考例4で得られた(E)−7−(2−アンモニオエトキシ)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−クロメン−4−オン=トリフルオロアセテート(50mg,88μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(46μL,0.26mmol)、4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(31mg,0.11mmol)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応液に水(10mL)を加えて沈殿を析出させ、生じた沈殿をろ過により回収した。得られた固体をフラッシュクロマトグラフィー(40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、(E)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[[4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル]アミノ]エトキシ]−4H−クロメン−4−オン(化合物15)(10mg,16%)を茶色固体として得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.75(brs,1H),8.61(dd,J=2.3,8.6Hz,1H),8.52(d,J=2.3Hz,1H),8.39(d,J=8.6Hz,1H),7.89(d,J=8.9Hz,1H),7.47−7.53(m,2H),7.42(d,J=8.9Hz,2H),7.29−7.47(m,4H),6.99(d,J=2.3Hz,1H),6.85(d,J=16.1Hz,1H),6.79(dd,J=2.3,8.9Hz,1H),6.76(d,J=8.9Hz,2H),5.14(s,2H),4.14(t,J=4.9Hz,2H),3.48(t,J=4.9Hz,2H),3.00(s,6H).19F−NMR(376MHz,DMSO−d6):δ−56.8(s,3F).
実施例8
実施例8
実施例2によって得られた(E)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ]エトキシ]−4H−クロメン−4−オン(化合物5)(23mg,33μmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、炭酸カリウム(92mg,0.66mmol)、ヨウ化メチル(20μL,0.33mmol)を加えて、室温で1時間撹拌した。反応液に水(10mL)を加えて沈殿を析出させ、生じた沈殿をろ過により回収した。得られた固体を分取薄層クロマトグラフィー(5%メタノール/クロロホルム)で精製して、(E)−3−ベンジルオキシ−2−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−7−[2−[[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]メチルアミノ]エトキシ]−4H−クロメン−4−オン(化合物16)(15mg,65%)を茶色固体として得た。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ8.98(d,J=2.3Hz,1H),8.53(dd,J=2.3,8.8Hz,1H),8.31(d,J=8.8Hz,1H),7.94(d,J=8.8Hz,1H),7.48−7.52(m,2H),7.42(d,J=9.0Hz,2H),7.28−7.45(m,4H),7.10(d,J=2.3Hz,1H),6.92(dd,J=2.3,8.8Hz,1H),6.85(d,J=16.2Hz,1H),6.76(d,J=9.0Hz,2H),5.15(s,2H),4.33(t,J=5.2Hz,2H),3.74(t,J=5.2Hz,2H),3.06(s,3H),3.00(s,6H).
実施例9
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5、化合物15、化合物16)にGSTを添加して、発光強度を測定した。また同様に、GSTを添加しない場合の発光強度も測定し、その発光強度と比較することでGSTの検出を評価した。
実施例9
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5、化合物15、化合物16)にGSTを添加して、発光強度を測定した。また同様に、GSTを添加しない場合の発光強度も測定し、その発光強度と比較することでGSTの検出を評価した。
(a)方法
反応溶液:リン酸緩衝溶液(pH7.4)(137mM NaCl、2.68mM KCl、8.1mM Na2HPO4、1.47mM KH2PO4)
化合物3の濃度:15μM(1%DMSO)
GSHの濃度:1mM
GST P1−1,Human,Recombinat(オックスフォード バイオメディカル リサーチ社製)の濃度:20μg/mL
反応温度:37℃
GSTを添加しない場合は、GST溶液の代わりに、同量のリン酸緩衝溶液を反応溶液に加えた。
各時間に上記の反応溶液を抜き取り、ヒト血清アルブミン(200mg/mL)を含むリン酸緩衝溶液で10倍希釈した後、プレートリーダーで発光強度を測定した。
励起光:440nm
検出光:600nm
(b)結果
化合物3のGST存在下および非存在下の蛍光強度の経時変化を図1に示す。なお、図1において、実線黒四角はGST存在下での蛍光強度を、点線黒三角はGST非存在下での蛍光強度を、それぞれ示している。反応開始30分後、GST存在下での蛍光強度は、非存在下での蛍光強度より約5.3倍強い値を示した。このことから、本発明の4H−クロモン誘導体は、GSTを検出できることがわかる。
反応溶液:リン酸緩衝溶液(pH7.4)(137mM NaCl、2.68mM KCl、8.1mM Na2HPO4、1.47mM KH2PO4)
化合物3の濃度:15μM(1%DMSO)
GSHの濃度:1mM
GST P1−1,Human,Recombinat(オックスフォード バイオメディカル リサーチ社製)の濃度:20μg/mL
反応温度:37℃
GSTを添加しない場合は、GST溶液の代わりに、同量のリン酸緩衝溶液を反応溶液に加えた。
各時間に上記の反応溶液を抜き取り、ヒト血清アルブミン(200mg/mL)を含むリン酸緩衝溶液で10倍希釈した後、プレートリーダーで発光強度を測定した。
励起光:440nm
検出光:600nm
(b)結果
化合物3のGST存在下および非存在下の蛍光強度の経時変化を図1に示す。なお、図1において、実線黒四角はGST存在下での蛍光強度を、点線黒三角はGST非存在下での蛍光強度を、それぞれ示している。反応開始30分後、GST存在下での蛍光強度は、非存在下での蛍光強度より約5.3倍強い値を示した。このことから、本発明の4H−クロモン誘導体は、GSTを検出できることがわかる。
化合物5のGST存在下および非存在下の蛍光強度の経時変化を図2に示す。なお、図2において、実線黒四角はGST存在下での蛍光強度を、点線黒三角はGST非存在下での蛍光強度を、それぞれ示している。反応開始30分後、GST存在下での蛍光強度は、非存在下での蛍光強度より約4.8倍強い値を示した。このことから、本発明の4H−クロモン誘導体は、GSTを検出できることがわかる。
化合物15のGST存在下および非存在下の蛍光強度の経時変化を図3に示す。なお、図3において、実線黒四角はGST存在下での蛍光強度を、点線黒三角はGST非存在下での蛍光強度を、それぞれ示している。反応開始120分後、GST存在下での蛍光強度は、非存在下での蛍光強度より約3.5倍強い値を示した。このことから、本発明の4H−クロモン誘導体は、GSTを検出できることがわかる。
化合物16のGST存在下および非存在下の蛍光強度の経時変化を図4に示す。なお、図4において、実線黒四角はGST存在下での蛍光強度を、点線黒三角はGST非存在下での蛍光強度を、それぞれ示している。反応開始120分後、GST存在下での蛍光強度は、非存在下での蛍光強度より約3.8倍強い値を示した。このことから、本発明の4H−クロモン誘導体は、GSTを検出できることがわかる。
実施例10
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)に癌細胞内タンパク質抽出液を添加して、発光強度を測定した。また、癌細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合、白血球細胞内タンパク抽出液を添加した場合(比較例1)、並びに、癌細胞内タンパク質抽出液および2,4−dinitrochlorobenzene(CDNB)を添加した場合(比較例2)の発光強度も測定し、それらの発光強度と比較することでGSTおよび癌細胞検出能を評価した。
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)に癌細胞内タンパク質抽出液を添加して、発光強度を測定した。また、癌細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合、白血球細胞内タンパク抽出液を添加した場合(比較例1)、並びに、癌細胞内タンパク質抽出液および2,4−dinitrochlorobenzene(CDNB)を添加した場合(比較例2)の発光強度も測定し、それらの発光強度と比較することでGSTおよび癌細胞検出能を評価した。
(a)方法
マウス乳癌由来のFM3A細胞を、10%FBSを含むEMEM培地中で、5%CO2雰囲気下、37℃にて、浮遊培養用シャーレ90φ(深型)(住友ベークライト社製)内で24時間以上培養した。
マウス乳癌由来のFM3A細胞を、10%FBSを含むEMEM培地中で、5%CO2雰囲気下、37℃にて、浮遊培養用シャーレ90φ(深型)(住友ベークライト社製)内で24時間以上培養した。
細胞がサブコンフルエントに達した後に細胞を回収した。回収した細胞を遠心し(200×g、25℃、5分)、上澄みを捨てた後、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄した。さらに細胞を遠心し(200×g、25℃、5分)、上澄みを捨てた後、250μLのPBSで細胞を懸濁し、細胞懸濁液を得た。細胞懸濁液中の細胞数は、1.45×106個であった。続いて、細胞懸濁液を超低温フリーザー(−80℃)内で一旦凍結し、その後解凍した。続いて、解凍した細胞懸濁液をタッチミキサーで約10分間、氷上で冷却しながら激しく混合し、細胞膜を破壊した。続いて、遠心(10000×g、4℃、10分)し、上澄みを回収することで、癌細胞内タンパク質抽出液を得た。得られた癌細胞内タンパク質抽出液は、使用するまでは超低温フリーザー(−80℃)内で凍結保存した。
以下の条件で、本発明の化合物3または化合物5に癌細胞内タンパク質抽出液を添加して、蛍光強度を測定した。また同様に、癌細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合の蛍光強度も測定し、その蛍光強度と比較することで癌細胞内タンパク質抽出液に含まれるGSTの検出を評価した。
反応溶液
緩衝溶液:PBS(リン酸緩衝生理食塩水)
化合物3、または化合物5の濃度:15μM(1%DMSO)
GSHの濃度:1mM
癌細胞内タンパク質抽出液:反応溶液量の10分の1量
反応温度:37℃
癌細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合は、癌細胞内タンパク質抽出液の代わりに、同量のPBSを反応溶液に加えた。0分、30分、60分、及び120分経過時に上記の反応溶液を抜き取り、測定まで超低温フリーザー(−80℃)内で凍結保持した。解凍した反応溶液を、牛血清アルブミン(200μg/mL)を含むPBSで10倍希釈した後、プレートリーダーで蛍光強度を測定した。
化合物3
励起光:470nm
検出光:650nm
化合物5
励起光:450nm
検出光:579nm
(b)結果
その結果を図5に示す。癌細胞内タンパク質抽出液を添加した場合は、反応時間経過に伴い、化合物3を含む溶液の蛍光強度(図5A、実線黒四角)、及び化合物5を含む溶液の蛍光強度(図5B、実線黒四角)が増大した。一方、癌細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合(化合物3:図5A、破線黒丸、化合物5:図5B、破線黒丸)は、反応時間経過に伴う溶液の蛍光強度の変化は僅かであった。
緩衝溶液:PBS(リン酸緩衝生理食塩水)
化合物3、または化合物5の濃度:15μM(1%DMSO)
GSHの濃度:1mM
癌細胞内タンパク質抽出液:反応溶液量の10分の1量
反応温度:37℃
癌細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合は、癌細胞内タンパク質抽出液の代わりに、同量のPBSを反応溶液に加えた。0分、30分、60分、及び120分経過時に上記の反応溶液を抜き取り、測定まで超低温フリーザー(−80℃)内で凍結保持した。解凍した反応溶液を、牛血清アルブミン(200μg/mL)を含むPBSで10倍希釈した後、プレートリーダーで蛍光強度を測定した。
化合物3
励起光:470nm
検出光:650nm
化合物5
励起光:450nm
検出光:579nm
(b)結果
その結果を図5に示す。癌細胞内タンパク質抽出液を添加した場合は、反応時間経過に伴い、化合物3を含む溶液の蛍光強度(図5A、実線黒四角)、及び化合物5を含む溶液の蛍光強度(図5B、実線黒四角)が増大した。一方、癌細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合(化合物3:図5A、破線黒丸、化合物5:図5B、破線黒丸)は、反応時間経過に伴う溶液の蛍光強度の変化は僅かであった。
比較例1
(a)方法
EDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に採血したヒト健常者血液3mLを等量の生理食塩水で希釈して計6mLの希釈血液とした。前期希釈血液6mLを2mLのFicoll−Paque PREMIUM(GEヘルスケアジャパン社製)に重層し、遠心(1100×g、10分、25℃)し、白血球細胞層を回収した。回収した白血球細胞を生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)し、上澄みを捨てた後、再度生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)して上澄みを捨てることで、血小板の除去と、白血球細胞の洗浄とを同時に行い、白血球細胞を得た。
(a)方法
EDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に採血したヒト健常者血液3mLを等量の生理食塩水で希釈して計6mLの希釈血液とした。前期希釈血液6mLを2mLのFicoll−Paque PREMIUM(GEヘルスケアジャパン社製)に重層し、遠心(1100×g、10分、25℃)し、白血球細胞層を回収した。回収した白血球細胞を生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)し、上澄みを捨てた後、再度生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)して上澄みを捨てることで、血小板の除去と、白血球細胞の洗浄とを同時に行い、白血球細胞を得た。
白血球細胞を遠心し、上澄みを捨て、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で懸濁し、250μLの白血球細胞懸濁液を得た。白血球細胞懸濁液中の細胞数は、3.25×106個であった。続いて、細胞懸濁液を超低温フリーザー(−80℃)内で一旦凍結し、その後解凍し、細胞膜を破壊した。続いて、細胞膜を破壊した細胞懸濁液をタッチミキサーで約10分間、氷上で冷却しながら激しく混合した。続いて、遠心(10000×g、4℃、10分)し、上澄みを回収することで、白血球細胞内タンパク質抽出液を得た。得られた白血球細胞内タンパク質抽出液は、使用するまでは超低温フリーザー(−80℃)内で凍結保存した。
以下の条件で、本発明の化合物3、または化合物5に白血球細胞内タンパク質抽出液を添加して、蛍光強度を測定した。また同様に、白血球細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合の蛍光強度も測定した。
反応溶液
緩衝溶液:PBS(リン酸緩衝生理食塩水)
化合物3、または化合物5の濃度:15μM(1%DMSO)
GSHの濃度:1mM
白血球細胞内タンパク質抽出液:反応溶液量の10分の1量
反応温度:37℃
白血球細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合は、白血球細胞内タンパク質抽出液の代わりに、同量のPBSを反応溶液に加えた。0分、30分、60分、90分、及び120分経過時に上記の反応溶液を抜き取り、測定まで超低温フリーザー(−80℃)内で凍結保持した。解凍した反応溶液を、牛血清アルブミン(200μg/mL)を含むPBSで10倍希釈した後、プレートリーダーで蛍光強度を測定した。
化合物3
励起光:470nm
検出光:650nm
化合物5
励起光:450nm
検出光:579nm
(b)結果
その結果、図5A(化合物3:点線黒三角)及び図5B(化合物5:点線黒三角)に示すように、白血球細胞内タンパク質抽出液の存在下では、反応時間経過に伴う溶液の蛍光強度の変化は僅かであった。
反応溶液
緩衝溶液:PBS(リン酸緩衝生理食塩水)
化合物3、または化合物5の濃度:15μM(1%DMSO)
GSHの濃度:1mM
白血球細胞内タンパク質抽出液:反応溶液量の10分の1量
反応温度:37℃
白血球細胞内タンパク質抽出液を添加しない場合は、白血球細胞内タンパク質抽出液の代わりに、同量のPBSを反応溶液に加えた。0分、30分、60分、90分、及び120分経過時に上記の反応溶液を抜き取り、測定まで超低温フリーザー(−80℃)内で凍結保持した。解凍した反応溶液を、牛血清アルブミン(200μg/mL)を含むPBSで10倍希釈した後、プレートリーダーで蛍光強度を測定した。
化合物3
励起光:470nm
検出光:650nm
化合物5
励起光:450nm
検出光:579nm
(b)結果
その結果、図5A(化合物3:点線黒三角)及び図5B(化合物5:点線黒三角)に示すように、白血球細胞内タンパク質抽出液の存在下では、反応時間経過に伴う溶液の蛍光強度の変化は僅かであった。
比較例2
(a)方法
以下の条件で、本発明の化合物3または化合物5に、実施例10と同様に調製した癌細胞内タンパク質抽出液と、GSTの基質であり、化合物3及び化合物5に対し競合阻害的に作用する2,4−Dinitrochlorobenzene(CDNB)(非特許文献7)を添加して、蛍光強度を測定した。また同様に、CDNBを添加しない場合の蛍光強度も測定し、その蛍光強度と比較することで化合物3、または化合物5のGST酵素特異性を評価した。
反応溶液
緩衝溶液:PBS(リン酸緩衝生理食塩水)
化合物3、または化合物5の濃度:15μM(1%DMSO)
GSHの濃度:1mM
癌細胞内タンパク質抽出液:反応溶液量の10分の1量
CDNBの濃度:4mM(4%エタノール)
反応温度:37℃
CDNBを添加しない場合は、CDNBエタノール溶液の代わりに、同量のエタノールを加えた。0分、30分、60分、及び120分経過時に上記の反応溶液を抜き取り、測定まで超低温フリーザー(−80℃)内で凍結保持した。解凍した反応溶液を、牛血清アルブミン(200μg/mL)を含むPBSで10倍希釈した後、プレートリーダーで蛍光強度を測定した。
化合物3、及び化合物5
励起光:440nm
検出光:580nm
(b)結果
その結果を図5Cおよび図5Dに示す。CDNBを添加しなかった場合は、反応時間経過に伴い、化合物3を含む溶液の蛍光強度(図5C、点線黒三角)、及び化合物5を含む溶液の蛍光強度(図5D、点線黒三角)が増大した。一方、CDNBを添加した場合(図5Cおよび図5D、実線黒四角)は、反応時間経過に伴い溶液の蛍光強度が変化しなかった。
(a)方法
以下の条件で、本発明の化合物3または化合物5に、実施例10と同様に調製した癌細胞内タンパク質抽出液と、GSTの基質であり、化合物3及び化合物5に対し競合阻害的に作用する2,4−Dinitrochlorobenzene(CDNB)(非特許文献7)を添加して、蛍光強度を測定した。また同様に、CDNBを添加しない場合の蛍光強度も測定し、その蛍光強度と比較することで化合物3、または化合物5のGST酵素特異性を評価した。
反応溶液
緩衝溶液:PBS(リン酸緩衝生理食塩水)
化合物3、または化合物5の濃度:15μM(1%DMSO)
GSHの濃度:1mM
癌細胞内タンパク質抽出液:反応溶液量の10分の1量
CDNBの濃度:4mM(4%エタノール)
反応温度:37℃
CDNBを添加しない場合は、CDNBエタノール溶液の代わりに、同量のエタノールを加えた。0分、30分、60分、及び120分経過時に上記の反応溶液を抜き取り、測定まで超低温フリーザー(−80℃)内で凍結保持した。解凍した反応溶液を、牛血清アルブミン(200μg/mL)を含むPBSで10倍希釈した後、プレートリーダーで蛍光強度を測定した。
化合物3、及び化合物5
励起光:440nm
検出光:580nm
(b)結果
その結果を図5Cおよび図5Dに示す。CDNBを添加しなかった場合は、反応時間経過に伴い、化合物3を含む溶液の蛍光強度(図5C、点線黒三角)、及び化合物5を含む溶液の蛍光強度(図5D、点線黒三角)が増大した。一方、CDNBを添加した場合(図5Cおよび図5D、実線黒四角)は、反応時間経過に伴い溶液の蛍光強度が変化しなかった。
実施例10、比較例1、及び比較例2の結果から、本発明の化合物3、及び化合物5が細胞内タンパク質抽出液に含まれるGSTを検出できることが分かる。また、蛍光強度を比較することで、癌細胞と正常細胞とを識別することができることがわかる。
実施例11
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)を癌細胞に接触させ、癌細胞の蛍光検出能を評価した。また、同様に白血球細胞に接触させて、白血球細胞の蛍光検出能を評価した(比較例3)。
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)を癌細胞に接触させ、癌細胞の蛍光検出能を評価した。また、同様に白血球細胞に接触させて、白血球細胞の蛍光検出能を評価した(比較例3)。
(a)方法
ヒト乳腺癌由来のSK−BR−3細胞を、10%FBSを含むMcCoy‘s 5a培地中で、また、ヒト肺腺癌由来の非小細胞肺癌細胞のPC−9細胞を、10%FBSを含むD−MEM/Ham‘s F−12培地中で、どちらも5%CO2雰囲気下、37℃にて、マルチウェルプレート24F(接着系細胞用、住友ベークライト社製)内で24時間以上培養した。
ヒト乳腺癌由来のSK−BR−3細胞を、10%FBSを含むMcCoy‘s 5a培地中で、また、ヒト肺腺癌由来の非小細胞肺癌細胞のPC−9細胞を、10%FBSを含むD−MEM/Ham‘s F−12培地中で、どちらも5%CO2雰囲気下、37℃にて、マルチウェルプレート24F(接着系細胞用、住友ベークライト社製)内で24時間以上培養した。
SK−BR−3細胞、及びPC−9細胞がどちらも底面の半分程度を覆うような細胞密度になってから、上澄みの培地を捨てた後、フェノールレッドを含まないDMEM/F−12培地で洗浄し、1.5μMの化合物3、もしくは化合物5を含む前記フェノールレッドを含まないDMEM/F−12培地を150μL加えた。
細胞の蛍光画像を、励起波長470−495nm、蛍光波長510−550nmの条件で、倒立型リサーチ顕微鏡(IX71、オリンパス社製)を通じてEM−CCDカメラで10分、30分、及び60分経過時に撮像した(化合物3:図6上部、化合物5:図7上部)。
(b)結果
その結果、SK−BR−3細胞、及びPC−9細胞のどちらも、細胞質が蛍光標識された。また、時間経過に伴い、細胞が発する蛍光強度が増大した。蛍光強度は、SK−BR−3と比較してPC−9細胞の方が大きかった。
その結果、SK−BR−3細胞、及びPC−9細胞のどちらも、細胞質が蛍光標識された。また、時間経過に伴い、細胞が発する蛍光強度が増大した。蛍光強度は、SK−BR−3と比較してPC−9細胞の方が大きかった。
比較例3
(a)方法
EDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に採血したヒト健常者血液3mLを等量の生理食塩水で希釈して計6mLの希釈血液とした。前期希釈血液6mLを2mLのFicoll−Paque PREMIUM(GEヘルスケアジャパン社製)に重層し、遠心(1100×g、10分、25℃)し、白血球細胞層を回収した。回収した白血球細胞を生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)し、上澄みを捨てた後、再度生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)して上澄みを捨てることで、血小板の除去と、白血球細胞の洗浄とを同時に行い、白血球細胞を得た。
(a)方法
EDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に採血したヒト健常者血液3mLを等量の生理食塩水で希釈して計6mLの希釈血液とした。前期希釈血液6mLを2mLのFicoll−Paque PREMIUM(GEヘルスケアジャパン社製)に重層し、遠心(1100×g、10分、25℃)し、白血球細胞層を回収した。回収した白血球細胞を生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)し、上澄みを捨てた後、再度生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)して上澄みを捨てることで、血小板の除去と、白血球細胞の洗浄とを同時に行い、白血球細胞を得た。
前記白血球細胞を、1.5μMの化合物3、もしくは化合物5を含むフェノールレッドを含まないDMEM/F−12培地で懸濁し(細胞濃度2.0×106個/mL)、マルチウェルプレート24F(接着系細胞用、住友ベークライト社製)に150μL播種した。
前記白血球細胞の蛍光画像を、励起波長470−495nm、蛍光波長510−550nmの条件で、倒立型リサーチ顕微鏡(IX71、オリンパス社製)を通じてEM−CCDカメラで10分、30分、及び60分経過時に撮像した(化合物3:図6下部、化合物5:図7下部)。
(b)結果
その結果、時間経過に伴い、白血球細胞の発する蛍光強度の変化は僅かであった。
(b)結果
その結果、時間経過に伴い、白血球細胞の発する蛍光強度の変化は僅かであった。
実施例11、及び比較例3の結果から、本発明の化合物3及び化合物5は、癌細胞を蛍光染色し、正常細胞である白血球細胞の蛍光染色は僅かであることが分かる。
実施例12
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)を癌細胞及び白血球細胞の混合体に接触させ、癌細胞の蛍光検出能を評価した。
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)を癌細胞及び白血球細胞の混合体に接触させ、癌細胞の蛍光検出能を評価した。
(a)方法
EDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に採血したヒト健常者血液3mLを等量の生理食塩水で希釈して計6mLの希釈血液とした。前期希釈血液6mLを2mLのFicoll−Paque PREMIUM(GEヘルスケアジャパン社製)に重層し、遠心(1100×g、10分、25℃)し、白血球細胞層を回収した。回収した白血球細胞を生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)し、上澄みを捨てた後、再度生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)して上澄みを捨てることで、血小板の除去と、白血球細胞の洗浄とを同時に行った。次に、得られた白血球細胞をPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に懸濁し、10μg/mLのHoechst33342(同仁化学研究所社製)を加えて細胞核染色し、同時に抗CD−45抗体(APC標識)(ミルテニーバイオテク社製)を加えて細胞表面染色を行った。次に遠心(300×g、5分、25℃)し上澄みを捨て、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で白血球細胞を洗浄して抗原に結合しなかった抗CD45抗体(APC標識)を除去した。次に遠心(300×g、5分、25℃)し上澄みを捨て、フェノールレッドを含まないDMEM/F−12培地で懸濁し、白血球細胞懸濁液を得た。
EDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に採血したヒト健常者血液3mLを等量の生理食塩水で希釈して計6mLの希釈血液とした。前期希釈血液6mLを2mLのFicoll−Paque PREMIUM(GEヘルスケアジャパン社製)に重層し、遠心(1100×g、10分、25℃)し、白血球細胞層を回収した。回収した白血球細胞を生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)し、上澄みを捨てた後、再度生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)して上澄みを捨てることで、血小板の除去と、白血球細胞の洗浄とを同時に行った。次に、得られた白血球細胞をPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に懸濁し、10μg/mLのHoechst33342(同仁化学研究所社製)を加えて細胞核染色し、同時に抗CD−45抗体(APC標識)(ミルテニーバイオテク社製)を加えて細胞表面染色を行った。次に遠心(300×g、5分、25℃)し上澄みを捨て、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)で白血球細胞を洗浄して抗原に結合しなかった抗CD45抗体(APC標識)を除去した。次に遠心(300×g、5分、25℃)し上澄みを捨て、フェノールレッドを含まないDMEM/F−12培地で懸濁し、白血球細胞懸濁液を得た。
ヒト肺腺癌由来の非小細胞肺癌細胞のPC−9細胞を、10%FBSを含むD−MEM/Ham‘s F−12培地中で、5%CO2雰囲気下、37℃で培養した。細胞がサブコンフルエントに達した後にPBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄し、トリプシン−EDTAを用いて個々の細胞がばらばらになるよう細胞を剥がした。処理した細胞を遠心し(200×g、25℃、5分)、上澄みを捨てた後、フェノールレッドを含まないDMEM/F−12培地で懸濁し、PC−9細胞懸濁液を得た。次に、10μg/mLのHoechst33342(同仁化学研究所社製)を加えて細胞核染色した。
続いて、PC−9細胞の細胞密度が1.0×105個/mL、白血球細胞の細胞密度が1.0×106個/mLにそれぞれなるよう、前記PC−9細胞懸濁液と前記白血球細胞懸濁液とを混合し、癌細胞及び白血球細胞の混合体を作製した。
前記癌細胞及び白血球細胞の混合体に、1.5μMの化合物3、もしくは化合物5を加え、マルチウェルプレート24F(接着系細胞用、住友ベークライト社製)に400μL播種した。
前記癌細胞及び白血球細胞の混合体の蛍光画像を、倒立型リサーチ顕微鏡(IX71、オリンパス社製)を通じてEM−CCDカメラで10分、30分、及び60分経過時に撮像した(化合物3:図8、化合物5:図9)。なお、抗CD45抗体(APC標識)由来の蛍光像は励起波長600−650nm、蛍光波長670−720nmの条件で撮像し、またHoechst33342由来の蛍光像は励起波長360−370nm、蛍光波長420−460nmの条件で撮像し、また化合物3及び化合物5由来の蛍光像は励起波長470−495nm、蛍光波長510−550nmの条件で撮像した。
前記癌細胞及び白血球細胞の混合体の蛍光画像を、倒立型リサーチ顕微鏡(IX71、オリンパス社製)を通じてEM−CCDカメラで10分、30分、及び60分経過時に撮像した(化合物3:図8、化合物5:図9)。なお、抗CD45抗体(APC標識)由来の蛍光像は励起波長600−650nm、蛍光波長670−720nmの条件で撮像し、またHoechst33342由来の蛍光像は励起波長360−370nm、蛍光波長420−460nmの条件で撮像し、また化合物3及び化合物5由来の蛍光像は励起波長470−495nm、蛍光波長510−550nmの条件で撮像した。
(b)結果
以上の条件で撮像すると、全ての有核細胞はHoechst3342によりその細胞核が蛍光染色され、また白血球細胞は抗CD45(APC標識)により蛍光染色されることが分かる。従って、Hoechst33342により蛍光染色され、抗CD45抗体(APC標識)により蛍光染色される細胞が白血球細胞であり、またHoechst33342により蛍光染色され、かつ抗CD45抗体(APC標識)により蛍光染色されない細胞はPC−9細胞であることが分かる。その結果、時間経過に伴い、PC−9細胞が発する化合物3及び化合物5由来の蛍光強度が増大した。一方、白血球細胞が発する化合物3及び化合物5由来の蛍光強度は僅かであり、PC−9細胞と白血球細胞とを蛍光強度の違いから、白血球細胞の集団の中から癌細胞を検出することが可能であることが分かった。
以上の条件で撮像すると、全ての有核細胞はHoechst3342によりその細胞核が蛍光染色され、また白血球細胞は抗CD45(APC標識)により蛍光染色されることが分かる。従って、Hoechst33342により蛍光染色され、抗CD45抗体(APC標識)により蛍光染色される細胞が白血球細胞であり、またHoechst33342により蛍光染色され、かつ抗CD45抗体(APC標識)により蛍光染色されない細胞はPC−9細胞であることが分かる。その結果、時間経過に伴い、PC−9細胞が発する化合物3及び化合物5由来の蛍光強度が増大した。一方、白血球細胞が発する化合物3及び化合物5由来の蛍光強度は僅かであり、PC−9細胞と白血球細胞とを蛍光強度の違いから、白血球細胞の集団の中から癌細胞を検出することが可能であることが分かった。
実施例13
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)を細胞診断チップ上に固定化した癌細胞に接触させ、癌細胞の蛍光検出能を評価した。
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)を細胞診断チップ上に固定化した癌細胞に接触させ、癌細胞の蛍光検出能を評価した。
(a)方法
ヒト肺腺癌由来の非小細胞肺癌細胞のPC−9細胞を、10%FBSを含むD−MEM/Ham‘s F−12培地中で、5%CO2雰囲気下、37℃で培養した。細胞がサブコンフルエントに達した後にPBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄し、トリプシン−EDTAを用いて個々の細胞がばらばらになるよう細胞を剥がした。処理した細胞を遠心し(200×g、25℃、5分)、上澄みを捨てた後、0.5×105個/mLの細胞密度になるように300mMのマンニトール水溶液に懸濁した。
ヒト肺腺癌由来の非小細胞肺癌細胞のPC−9細胞を、10%FBSを含むD−MEM/Ham‘s F−12培地中で、5%CO2雰囲気下、37℃で培養した。細胞がサブコンフルエントに達した後にPBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄し、トリプシン−EDTAを用いて個々の細胞がばらばらになるよう細胞を剥がした。処理した細胞を遠心し(200×g、25℃、5分)、上澄みを捨てた後、0.5×105個/mLの細胞密度になるように300mMのマンニトール水溶液に懸濁した。
細胞を観察するための容器は、図10及び図11に示すような、孔間隔100μmでアレイ状に配置された、直径30μm、深さ30μmの複数の微細孔を有する絶縁体及び絶縁体と下部電極基板の間に設置した遮光性のクロム膜からなる保持部をスペーサーと下部電極基板とで挟んだ構造を有する、生体試料固定装置(以下、「細胞診断チップ」と記載することがある)を用いた。
細胞診断チップに調整した細胞懸濁液を導入し、信号発生器より交流電圧として電圧20Vpp、周波数3MHzの矩形波交流電圧を電極間に印加したところ、細胞に誘電泳動力が作用し、1分程度の時間でアレイ状に配置した複数の微細孔に細胞を1個ずつ固定することができた。なお、「固定することができた」とは、微細孔に細胞が入った場合を意味し、以下の実施例でも同じ定義とした。
1個の微細孔に概ね1個の細胞が固定された細胞診断チップに、引き続き交流電圧を印加しながら、0.01% ポリ−L−リジンを含む300mM マンニトール水溶液を導入し、2分静置後、交流電圧の印加を停止し、細胞診断チップ内の溶液を吸引除去し、すぐさまPBS(リン酸緩衝生理食塩水)を細胞診断チップに導入し、細胞診断チップ内のポリ−L−リジンを洗浄することで、微細孔内へ細胞を静電気的に結合することができた。なお、ポリ−L−リジンの作用により、細胞は微細孔内に静電気的に結合しているため、洗浄により微細孔から脱離することはない。
続いて、細胞診断チップ内の溶液を吸引除去し、5μMの化合物3、もしくは化合物5を含むPBS(リン酸緩衝生理食塩水)を導入した。細胞診断チップの蛍光画像を、励起波長470−495nm、蛍光波長510−550nmの条件で、倒立型リサーチ顕微鏡(IX71、オリンパス(株)製)を通じてEM−CCDカメラで0分、10分、30分、60分、120分経過時に撮像した(化合物3:図12A、化合物5:図12B)。
(b)結果
その結果、時間経過に伴い、細胞が発する蛍光強度が増大した。PC−9細胞の標識率は、化合物3、及び化合物5のどちらの場合も100%であった。なお、「標識率」とは、蛍光像撮像写真の視野に存在する細胞のうち、蛍光を発する細胞の割合を意味し、以下の実施例でも同じ定義とした。
その結果、時間経過に伴い、細胞が発する蛍光強度が増大した。PC−9細胞の標識率は、化合物3、及び化合物5のどちらの場合も100%であった。なお、「標識率」とは、蛍光像撮像写真の視野に存在する細胞のうち、蛍光を発する細胞の割合を意味し、以下の実施例でも同じ定義とした。
実施例14
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)を細胞診断チップ上に固定化した癌細胞及び白血球細胞の混合体に接触させ、癌細胞の蛍光検出能を評価した。
以下の条件で、本発明の4H−クロモン誘導体(1)(化合物3、化合物5)を細胞診断チップ上に固定化した癌細胞及び白血球細胞の混合体に接触させ、癌細胞の蛍光検出能を評価した。
(a)方法
EDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に採血したヒト健常者血液3mLを等量の生理食塩水で希釈して計6mLの希釈血液とした。前期希釈血液6mLを2mLのFicoll−Paque PREMIUM(GEヘルスケアジャパン社製)に重層し、遠心(1100×g、10分、25℃)し、白血球細胞層を回収した。回収した白血球細胞を生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)し、上澄みを捨てた後、再度生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)して上澄みを捨てることで、血小板の除去と、白血球細胞の洗浄とを同時に行った。次に、得られた白血球細胞をPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に懸濁し、10μg/mLのHoechst33342(同仁化学研究所社製)を加えて細胞核染色し、同時に抗CD−45抗体(APC標識)(ミルテニーバイオテク社製)を加えて細胞表面染色を行った。続いて、染色を行った白血球細胞を300mMのマンニトール水溶液に懸濁し白血球細胞懸濁液を得た。
EDTA−2K採血管(VP−DK050K、テルモ社製)に採血したヒト健常者血液3mLを等量の生理食塩水で希釈して計6mLの希釈血液とした。前期希釈血液6mLを2mLのFicoll−Paque PREMIUM(GEヘルスケアジャパン社製)に重層し、遠心(1100×g、10分、25℃)し、白血球細胞層を回収した。回収した白血球細胞を生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)し、上澄みを捨てた後、再度生理食塩水に懸濁して計30mLとし、遠心(300×g、5分、25℃)して上澄みを捨てることで、血小板の除去と、白血球細胞の洗浄とを同時に行った。次に、得られた白血球細胞をPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に懸濁し、10μg/mLのHoechst33342(同仁化学研究所社製)を加えて細胞核染色し、同時に抗CD−45抗体(APC標識)(ミルテニーバイオテク社製)を加えて細胞表面染色を行った。続いて、染色を行った白血球細胞を300mMのマンニトール水溶液に懸濁し白血球細胞懸濁液を得た。
続いて、実施例13と同様に培養したヒト肺腺癌由来の非小細胞肺癌細胞のPC−9細胞がサブコンフルエントに達した後にPBS(リン酸緩衝生理食塩水)で洗浄し、トリプシン−EDTAを用いて個々の細胞がばらばらになるよう細胞を剥がした。処理した細胞に10μg/mLのHoechst33342を加え、細胞核染色した。細胞核染色した細胞を遠心し(200×g、25℃、5分)、上澄みを捨てた後、1×105個/mLの細胞密度になるように300mMのマンニトール水溶液に懸濁し、PC−9細胞懸濁液を調製した。
続いて、PC−9細胞の細胞密度が0.5×105個/mL、白血球細胞の細胞密度が3.5×105個/mLにそれぞれなるよう、前記PC−9細胞懸濁液と前記白血球細胞懸濁液とを混合し、癌細胞及び白血球細胞の混合体を作製した。
細胞診断チップに前記癌細胞及び白血球細胞の混合体を導入し、交流電圧として電圧20Vpp、周波数3MHzの矩形波交流電圧を電極間に印加したところ、細胞に誘電泳動力が作用し、1分程度の時間でアレイ状に配置した複数の微細孔に白血球細胞、およびPC−9細胞を固定することができた。なお、細胞診断チップに導入した白血球細胞とPC−9細胞のそれぞれの細胞密度の合計が、微細孔の密度(4.0×105個/mL)と等しいため、1個の微細孔に概ね1個の白血球細胞もしくはPC−9細胞が固定された。
細胞が固定された細胞診断チップに、引き続き交流電圧を印加しながら、0.01% ポリ−L−リジンを含む300mM マンニトール水溶液を導入し、2分静置後、交流電圧の印加を停止し、細胞診断チップ内の溶液を吸引除去し、すぐさまPBS(リン酸緩衝生理食塩水)を細胞診断チップに導入し、細胞診断チップ内のポリ−L−リジンを洗浄することで、微細孔内へ細胞を静電気的に結合することができた。なお、ポリ−L−リジンの作用により、白血球細胞、およびPC−9細胞は微細孔内に静電気的に結合しているため、洗浄により微細孔から脱離することはない。
続いて、細胞診断チップ内の溶液を吸引除去し、5μMの化合物3、または化合物5を含むPBS(リン酸緩衝生理食塩水)を導入した。細胞診断チップの蛍光画像を、倒立型リサーチ顕微鏡(IX71、オリンパス社製)を通じてEM−CCDカメラで0分、15分、30分、60分、120分経過時に撮像した(化合物3:図13A、化合物5:図13B)。なお、抗CD45抗体(APC標識)由来の蛍光像は励起波長600−650nm、蛍光波長670−720nmの条件で撮像し、またHoechst33342由来の蛍光像は励起波長360−370nm、蛍光波長420−460nmの条件で撮像し、また化合物3及び化合物5由来の蛍光像は励起波長470−495nm、蛍光波長510−550nmの条件で撮像した。以上の条件で撮像すると、全ての有核細胞はHoechst3342によりその細胞核が蛍光染色され、また白血球細胞は抗CD45(APC標識)により蛍光染色されることが分かる。従って、Hoechst33342により蛍光染色され、抗CD45抗体(APC標識)により蛍光染色される細胞が白血球細胞であり、またHoechst33342により蛍光染色され、かつ抗CD45抗体(APC標識)により蛍光染色されない細胞はPC−9細胞であることが分かる。
(b)結果
その結果、時間経過に伴い、PC−9細胞が発する化合物3及び化合物5由来の蛍光強度が増大した。一方、白血球細胞が発する化合物3及び化合物5由来の蛍光強度は僅かであり、PC−9細胞と白血球細胞とを蛍光強度の違いから、細胞診断チップに固定した白血球細胞の集団の中から癌細胞を特異的に検出することが可能であることが分かった。
その結果、時間経過に伴い、PC−9細胞が発する化合物3及び化合物5由来の蛍光強度が増大した。一方、白血球細胞が発する化合物3及び化合物5由来の蛍光強度は僅かであり、PC−9細胞と白血球細胞とを蛍光強度の違いから、細胞診断チップに固定した白血球細胞の集団の中から癌細胞を特異的に検出することが可能であることが分かった。
1:下部電極基板
2:上部電極基板
3:微細孔
4:絶縁体
5:遮光部材
6:スペーサー
7:導入口
8:排出口
9:保持部
10:信号発生器
11:導線
12:生体試料固定装置(細胞診断チップ)
13:電気力線
14:誘電泳動力
15:生体試料
2:上部電極基板
3:微細孔
4:絶縁体
5:遮光部材
6:スペーサー
7:導入口
8:排出口
9:保持部
10:信号発生器
11:導線
12:生体試料固定装置(細胞診断チップ)
13:電気力線
14:誘電泳動力
15:生体試料
Claims (8)
- 一般式(1)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。R7は水素原子または炭素数1から3のアルキル基を表す。R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表される4H−クロモン誘導体。 - R8がニトロ基またはトリフルオロメチル基、R9がニトロ基、R10が水素原子、kが1から6の整数である請求項1に記載の4H−クロモン誘導体。
- R2およびR3がメチル基、R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3が水素原子である、請求項1または2に記載の4H−クロモン誘導体。
- 一般式(2)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表されるアミン誘導体を、塩基の存在下、一般式(3)
(式中、R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)で表されるアリールスルホニル化合物と反応させることを特徴とする、一般式(1a)
(式中、R2、R3、R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2、R5−3、R6、R8、R9、R10、n、mおよびkは前記と同じ意味を表す。)で表される4H−クロモン誘導体の製造方法。 - 一般式(1)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。R7は水素原子または炭素数1から3のアルキル基を表す。R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表される4H−クロモン誘導体よりなる蛍光プローブ。 - 一般式(1)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。R7は水素原子または炭素数1から3のアルキル基を表す。R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表される4H−クロモン誘導体を用いることを特徴とする、グルタチオン−S−トランスフェラーゼの検出方法。 - 一般式(1)
(式中、R2およびR3は各々独立に炭素数1から3のアルキル基を表す。R4−1、R4−2、R4−3、R4−4、R5−1、R5−2およびR5−3は各々独立に水素原子、ハロゲン原子またはメトキシ基を表す。R6は水素原子、炭素数1から4のアルキル基、炭素数7もしくは8のアラルキル基、またはベンゾイル基を表す。R7は水素原子または炭素数1から3のアルキル基を表す。R8、R9およびR10は各々独立に水素原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表す。ただし、R8、R9、R10のうち少なくとも一つはニトロ基を表す。nは0または1を表し、mは0または1を表し、kは1から12の整数を表す。)で表される4H−クロモン誘導体を用いることを特徴とする、癌細胞の検出方法。 - 正常細胞中に混在する癌細胞を検出する、請求項7に記載の癌細胞の検出方法。
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|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|
| JP2014128262A JP2016008179A (ja) | 2014-06-23 | 2014-06-23 | 4h−クロモン誘導体、それらの製造方法およびそれらを用いる癌細胞の検出方法 |
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| JP2016008179A true JP2016008179A (ja) | 2016-01-18 |
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| JP2014128262A Pending JP2016008179A (ja) | 2014-06-23 | 2014-06-23 | 4h−クロモン誘導体、それらの製造方法およびそれらを用いる癌細胞の検出方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2016008179A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9840488B2 (en) | 2015-01-26 | 2017-12-12 | Utah State University | Carbon monoxide releasing molecules and associated methods |
| CN113943261A (zh) * | 2021-09-15 | 2022-01-18 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 一种n-羧基环内酸酐、其制备方法及应用 |
| JP2024517417A (ja) * | 2021-04-20 | 2024-04-22 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | マイクロ流体デバイス用の少なくとも1つの電極を使用して少なくとも1つの核含有細胞を捕捉する方法及び装置 |
-
2014
- 2014-06-23 JP JP2014128262A patent/JP2016008179A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
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| JP2024517417A (ja) * | 2021-04-20 | 2024-04-22 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | マイクロ流体デバイス用の少なくとも1つの電極を使用して少なくとも1つの核含有細胞を捕捉する方法及び装置 |
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