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JP2015505667A - コラーゲン様絹遺伝子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、コラーゲン様構造を有する絹を産生するために用いられ得る絹タンパク質、およびそのようなタンパク質をコードする核酸に関する。本発明は、絹タンパク質を合成する組換え細胞および/または生物にも関する。本発明の絹タンパク質は、パーソナルケア製品、プラスチック、織物および生物医学的製品の産生においてなどの種々の目的のために用いられ得る。

Description

本発明は、コラーゲン様構造を有する絹を産生するために用いられ得る絹タンパク質およびそのようなタンパク質をコードする核酸に関する。本発明は、絹タンパク質を合成する組換え細胞および/または生物にも関する。本発明の絹タンパク質は、パーソナルケア製品、プラスチック、織物および生物医学的製品の製造においてなどの種々の目的のために用いられ得る。
「絹」は、進化において古代からの産生物である非常に広範な生物学的材料のための単一のあらゆるものを含む種類となっている(Sutherland et al.、2010)。絹は、広範な昆虫によって産生され、例えば、変態の際の防御のために繭が形成される昆虫の幼虫によって、生息場所となるクモの巣状の袋または地下の穴を作るための構造を前肢に有する、絹を紡ぐシロアリモドキなどの成虫によって、絹が巣の構成の一部である膜翅類(ハチ、スズメバチおよびアリを含む)において、および多数の他の節足動物、最も注目すべきは獲物を捕まえるために球状のクモの巣が用いられることが一般的であるクモなどの種々の蛛形類によって産生される(Sutherland et al.、2010)。
絹は、並外れた強度および強靱性を示す繊維状タンパク分泌物であり、それ自体が広範囲な研究の対象になってきた。絹は、30,000を超えるクモの種および多数の昆虫によって産生される。さらに他の節足動物と比較してクモは、さまざまな目的のためにさまざまな特性をそれぞれ有し、大部分はクモの巣の構築に関与する1種類より多い(典型的には5から7種類)絹の型を産生する。命綱としておよびクモの巣の外縁およびスポークのために用いられ、「ドラッグライン絹」としても周知のこれらの大瓶状(major ampullate)絹は、それらが単位重量あたりで鋼と同様に強い場合があり、より強靱であり得ることから、より関心を引きつけてきた。
構造および分布の多様性にもかかわらず絹は共通の特性を有する、特に(非結晶性マトリクス内に規則正しい分子構造(結晶子)の領域を有する材料である)半結晶性材料であり、すべてが典型的にはしばしばアラニン、セリンおよび/またはグリシンに富む類似するタンパク質組成を示す(Sutherland et al.、2010)。
全体として、これらの絹で特徴付けられているのはごく一部であり、大部分の研究が、家畜化されたカイコであるボンビックス・モリ(Bombyx mori)の繭の絹、および円形の網を張るクモであるジョロウグモ(Nephila clavipes)、ニワオニグモ(Araneus diadematus)およびナーサリーウェブスパイダー(Euprosthenops australis)のドラッグライン絹に集中している。
鱗翅類およびクモでは、フィブロイン絹遺伝子は、いずれかの端に顕著な親水性末端ドメインを有し、疎水性ブロックと親水性ブロックとが交互にある広範囲の領域が広がる一般に大きなタンパク質をコードしている(Bini et al.、2004)。一般にこれらのタンパク質は、β-シート、β-スパイラル、α-らせんおよびアモルファス領域と緩く会合しているβ-プリーツシートの結晶性配列のさまざまな組み合わせを含む(総説について、CraigおよびRiekel、2002を参照されたい)。
家畜化されたカイコB.モリ絹の迅速な商業的供給力は、組換えカイコ絹を作るための(特にこれほど大きく高度に反復性の構造を中心に構築されているタンパク質について組換え産生物を作る工程における困難を考慮すると)商業的推進力がないことを意味している。この絹は、2本鎖、約390kDaの重鎖および約26kDaの軽鎖を1:1の比で含み、これら2本の鎖は重要なジスルフィド結合によって連結されている。
クモ絹については非常に限定的な完全配列データが入手可能である。これは、高度に反復性の構造を研究することの困難さのためである(Arcidiacono et al.、1998)。主な例は、クロゴケグモ由来のドラッグライン絹(Ayoub et al.、2007)およびジョロウグモ由来の鞭状絹(HayashiおよびLewis、2000)を含む。繭の絹については大きな成功を提供している一方で、養蚕(cultivation)がクモの絹については飼育は選択肢ではない。主な問題は、大部分のクモは、縄張り意識が強く、攻撃的で共食いすることである。しかしこれは、クモの絹を産生するために組換え技術を用いることが注目に値する努力であることを意味している。天然のクモドラッグライン絹は、さまざまな種由来のドラッグライン絹がさまざまな特性を示すが顕著に強く、重量あたりで鋼より5倍強くおよび/またはKevlar(Dupont)より3倍強靱な絹の例が存在する(Gosline et al.、1999、VolrathおよびKnight、2001)。すべてのドラッグライン絹は、高いMW、250〜320kDaを有し(Ayoub et al.、2007)、それ自体が組換え発現についての困難さを与える。ドラッグライン絹は、典型的には2つの主なタンパク質、巣大瓶状スピドロイン(major ampulate spidroin)からなる。
スピドロイン(spidroin)は、高度な反復性の構造を有し、それらはモジュラーであり、別個の共通モチーフの数百個の縦列反復を含有する。MaSp1スピドロインは、一般に2つのモチーフ、ポリアラニンおよびGlyGlyXaaを含み、式中XaaはしばしばLeu、Tyr、GlnまたはAlaである。MaSp2スピドロインもポリアラニンおよびGlyProGlyXaaXaa反復を含有し、式中XaaはしばしばGly、GlnまたはTyrである。ポリアラニンまたはポリ(グリシル-アラニン)配列は、堅固に充填されたβ-シート結晶子を形成する。
近年、ミツバチ、セイヨウミツバチ(Apis melifera)由来の新たな構造の絹が、注目されている。初期X線の証拠(Rudall、1962)および異なるアミノ酸組成は、アルファらせん構造を有する異なるクラスの絹分子がミツバチ絹に存在することを示唆した。さらなる分析は、4本鎖コイルドコイルが存在することを示唆した(Atkins、1967)。近年の分子研究は、これを確認している(Sutherland et al.、2006)。絹遺伝子4つが同定され(アメルフィブロイン(AmelFibroin)1〜4)、それぞれが1659〜1796塩基の短い領域によって分離された遺伝子を含む単一のエクソンを含み、セイヨウミツバチゲノム中で連続的にクラスター化されている。それらは、他の絹の高度な反復配列を含有していない。したがって鎖は組換え的方法によってより容易に産生され得るサイズおよび構造のものである。ミツバチ絹は、新規医用材料として有用である可能性がある。例えば、およそ200nmの均一な繊維を含むシートにエレクトロスパンされ得る。
絹繊維が、ある種の周知の最も強い天然繊維であることから、それらはその合成を再生する試みにおいて広範な研究の対象となってきた。しかし鱗翅類およびクモのフィブロイン遺伝子の発現に伴って頻発する問題は、有害な組換え事象を生じる反復性ヌクレオチドモチーフ、大きな遺伝子サイズおよび、tRNAプールの欠乏を生じる各アミノ酸に対するコドンの数の少なさの組み合わせによる、種々の組換え発現系における低発現率である。組換え発現は、コドン優先度およびコドン要求の結果としての翻訳休止期および遺伝子の短縮化を生じる高い組換え率などの翻訳の際の困難を生じる。短く少ない反復配列は今日までの絹遺伝子発現に関連する問題の多くを回避する。
絹は、それらが典型的には生体適合性、生分解性であり、低い免疫原性を有することから長い間医用材料としての応用を見いだされてきた。生物医学的適用のために組換え絹は、種々の形態に加工され得る。これらに含まれるのは、天然繊維の加工、および物理的または化学的架橋結合のいずれかを通じた結合性を用いて形成されるハイドロゲルである。特性における変更は、具体的な臨床的必要性に合わせても作製でき、それにより絹は、破損の前に高い緊張が必要である適用のために、または伸展性が必要である場合(血管においてなど)および適切な係数が細胞応答を改変または制御するために必要である場合(例えば組織工学のため)に作製され得る(VepariおよびKaplan、2007)。例えばこの絹は、不織布(non-woven mat)を形成するために用いられており(Dal Pra et al.、2004)、ナノメーターからミクロンの繊維サイズを有する繊維および繊維布(fibre mat)にエレクトロスパンされている(Jin et al.、2002)。絹フィブロイン薄膜は、水性および非水性溶媒から成形され得る(Minoura et al.、1990)。多孔性スポンジは絹溶液から、例えばHFIP中において(Nazarov et al.、2004)または完全に水性系(Kim et al.、2005)においてフィブロインと共に塩または糖をポロゲン(porogen)として用いることによって作製され得る。
1960年代初期には、繭またはネマツス・リベシイ(Nematus ribesii)の唾液腺から引かれた絹繊維から得られたX線回折パターンによっていくつかの膜翅類の絹が、コラーゲン構造を有することが示唆された(Rudall 1967および1968、LucasおよびRudall、1968)。X線回折パターンは、大きさ直径30Aのコラーゲン分子のねじれたケーブルを示唆し、2本または3本鎖ケーブルを示唆している(Rudall、1967および1968)。コラーゲンに特徴的なX線回折パターンを有するタンパク質は、ネマツス属内の他の種:ヘミクロア属(Hemichroa)、プリスティフォラ属(Pristiphora)、パキネマルス属(Pachynemalus)、ピコネマ属(Pikonema)およびネマツス属種(ネマツス亜科)の絹糸腺において、トモステタツス属(Tomostethus)およびテチダ属(Tethida)種(マルハバチ(Blennocampinae)亜科)の絹糸腺の前半分においても見いだされた(RudallおよびKenchington、1971)。
ネマツス・リベシイの絹糸腺の内容物を0.2Mホウ酸緩衝液に溶解後、次いでエタノール中に沈殿させ、続いてアミノ酸分析(4つの異なる沈殿由来)を得た(Gly:336(std dev=16)、Ala:122(2)、Ser:33(12)、Pro:100(3)、ヒドロキシ-Lys:37(3)、Lys:14(4):RudallおよびKenchington、1971)。この分析は、絹がコラーゲンに特徴的な高いGly含有量を高いAla含有量と共に有することを示した。しかしこれらのアミノ酸は、繭およびクモ絹においても多量に見いだされる。
US5,792,294 US5,939,288 US4,943,674 US2004/0170827 US2005/0054830 US5,981,718 US5,856,451 US6,303,752 US6,284,246 US6,358,501 WO2007/038837 US6,280,747 US2004/0170590 US6,139,851 US6,013,250 US6,398,821 US6,129,770 US2005/0161058 US2005/0130857 US5,643,672 US6,175,053 US2005/0055051 US2004/0199241 US2005/0089552 US2005/0266992 US2005/0019297 US2004/0005363 US2012/0195967 US2012/0189669 US2012/0172985 US2012/0171257 US2011/0293685 US20090214614 US20110238179 US20070041952 US6,416,558 US5,232,611 JP2004284246 US2005175825 US4,515,737 JP47020312 WO2005/017004 JP2000139755 WO2005/045122 US2005268443
J.Perbal,A Practical Guide to Molecular Cloning,John Wiley and Sons(1984) J.Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory Press(1989) T.A.Brown(編),Essential Molecular Biology:A Practical Approach,Volumes1および2,IRL Press(1991) D.M.Glover and B.D.Hames(編),DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes1〜4,IRL Press(1995および1996) F.M.Ausubel et al.(編),Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience(1988、現在までのすべての更新情報を含む) Ed Harlow and David Lane (編)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory,(1988) J.E.Coligan et al.(編) Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons(現在までのすべての更新情報を含む) http://catalog.takara-bio.co.jp/en/product/basic_info.asp?unitid=U100005856 A.Slater et al.,Plant Biotechnology - The Genetic Manipulation of Plants,Oxford University Press(2003) P.Christou and H.Klee,Handbook of Plant Biotechnology,John Wiley and Sons(2004) Houdebine,Transgenic animals Generation and Use(Harwood Academic,1997) O'Brien et al.(""Design,Synthesis and Fabrication of Novel Self-Assembling Fibrillar Proteins"",in Silk Polymers:Materials Science and Biotechnology,pp.104〜117,Kaplan, Adams,Farmer and Viney,eds.,(1994) by American Chemical Society,Washington,D.C. Ramshaw et al.(2000)Stabilisation of collagen in clinical applications.In:Handbook of Biomaterials Engineering,Wise,D.L.(Ed.),Marcel Dekker Inc.,New York,pp.717〜738 Houdebine,Transgenic animals - Generation and Use(Harwood Academic,1997)
昆虫によって産生される絹の特有の特性およびそれらが天然では微量しか得られないことを考慮すると、絹タンパク質をコードしているさらなる新規核酸の同定が必要である。
本発明者らは、一次アミノ酸配列レベルで特徴付けられている他の絹タンパク質とは異なる絹タンパク質をコードしている多数のポリヌクレオチドを同定した。
したがって本発明の第一態様では、コラーゲン様絹ポリペプチドをコードしている単離および/または外来性ポリヌクレオチドを提供する。
一実施形態では、ポリヌクレオチドは
i)配列番号7から12、22もしくは23のいずれか1つにおいて提供されるヌクレオチドの配列、
ii)配列番号1から6のいずれか1つにおいて提供されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードしているヌクレオチドの配列、
iii)配列番号1から6のいずれか1つもしくは複数と少なくとも30%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードしているヌクレオチドの配列、
iv)ii)もしくはiii)の生物学的に活性な断片をコードしているヌクレオチドの配列、
v)配列番号7から12、22もしくは23のいずれか1つもしくは複数と少なくとも30%同一であるヌクレオチドの配列、または
vi)ストリンジェントな条件下でi)からv)のいずれか1つもしくは複数にハイブリダイズする配列
の1つまたは複数を含む。
より好ましくはポリヌクレオチドは、配列番号1から6のいずれか1つまたは複数と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードしているヌクレオチドの配列を含む。
特に好ましい実施形態では、ポリヌクレオチドは本発明のポリペプチドをコードする。
別の態様では本発明は、本発明の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。
好ましい実施形態ではベクターは、発現ベクターである。より好ましくはポリヌクレオチドは、発現ベクター中でプロモーターに作動可能に連結されている。
さらなる態様では本発明は、本発明の少なくとも1つのポリヌクレオチドおよび/または本発明の少なくとも1つのベクターを含む宿主細胞を提供する。
宿主細胞は、任意の細胞型であってよい。例は、これだけに限らないが、細菌性、酵母、動物または植物細胞を含む。好ましい実施形態では細胞は、細菌性細胞である。
さらなる態様では本発明は、実質的に精製されたおよび/または組換えコラーゲン様絹ポリペプチドを提供する。
一実施形態では、ポリペプチドは、
i)配列番号1から6のいずれか1つにおいて提供されるアミノ酸配列、
ii)配列番号1から6のいずれか1つもしくは複数と少なくとも30%同一であるアミノ酸配列、または
iii)i)もしくはii)の生物学的に活性な断片
の1つまたは複数を含む。
一実施形態ではコラーゲン様絹ポリペプチドは、三重らせん構造を有するまたは好適な条件下で形成できる。
好ましくはポリペプチドは膜翅類の種から精製され得る。
好ましくは膜翅類の属は、ヘミクロア属、プリスティフォラ属、パキネマルス属、ピコネマ属、トモステツス属(Tomostethus)、テチダ属(Tethida)またはネマツス属の種(ネマツス・リベシイもしくはネマツス・オリゴスピルス(Nematus oligospilus)など)である。
さらなる実施形態ではポリペプチドは、少なくとも1つの他のポリペプチドに融合されている。好ましい実施形態では少なくとも1つの他のポリペプチドは、本発明のポリペプチドの安定性を増強するポリペプチド、融合タンパク質の精製を補助するポリペプチド、三重らせんの形成を促進するポリペプチド、および本発明のポリペプチドが細胞から分泌されること(例えば、細菌性細胞から分泌される)を補助するポリペプチドからなる群から選択される。そのような融合タンパク質の例は、配列番号16から18として提供されている。
さらに別の態様では本発明は、本発明による少なくとも1つのポリペプチドをコードしている本発明の外来性ポリヌクレオチドを含む非ヒト遺伝子導入生物を提供する。
一実施形態では遺伝子導入生物は、植物または遺伝子導入非ヒト動物である。
本発明の宿主細胞、本発明のベクター、本発明の遺伝子導入生物の1つまたは複数を、ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドの発現を可能にする条件下で培養する工程、および発現されたポリペプチドを回収する工程を含む、本発明のポリペプチドを調製するための方法も提供される。当業者が理解するとおり、発現系におけるベクターの培養は無細胞発現としても周知である。
天然タンパク質を模倣する哺乳動物コラーゲンは、プロリル-4-ヒドロキシラーゼと共発現される必要がある。プロリル-4-ヒドロキシラーゼの共発現は、酵母(特にピキア(Pichia))において代表的発現が達成されたが、細菌においては非常に問題があった。しかし、ピキアは適正な水酸化を得るために添加される酸素の存在下で誘導のためにメタノールを必要とし、これは培養が難燃性の系を必要とすることを意味する。したがって好ましい実施形態では、本発明のポリペプチドを調製するための方法はプロリル-4-ヒドロキシラーゼの発現/存在を含まない。
さらなる実施形態では方法は、パーソナルケア製品、織物、プラスチックまたは生物医学的製品などのポリペプチド由来の産生物を作製する工程をさらに含む。
別の態様では本発明は、本発明のポリペプチドに特異的に結合する単離および/または組換え抗体を提供する。
別の態様では本発明は、本発明の少なくとも1つのポリペプチドを含む絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルまたは粒子を提供する。
好ましくはポリペプチドは、組換えポリペプチドである。
さらなる態様では本発明は、本発明の少なくとも2つのポリペプチドを含む共重合体を提供する。
好ましくはポリペプチドは、組換えポリペプチドである。
別の態様では本発明は、本発明の少なくとも1つのポリペプチド、本発明の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子または本発明の少なくとも1つの共重合体の1つまたは複数を含む産生物を提供する。
本発明の産生物の例は、これだけに限らないが、パーソナルケア製品、織物、プラスチックおよび生物医学的製品を含む。
一実施形態では、本発明の絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲル、粒子、共重合体または産生物中のポリペプチドの少なくとも一部は架橋結合されている。
好ましい実施形態では本発明の産生物は、ハバチなどの昆虫によって産生される繭などの産生物ではない。
さらなる態様では本発明は、本発明の少なくとも1つのポリペプチド、本発明の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子または本発明の少なくとも1つの共重合体の1つまたは複数と、1つまたは複数の許容される担体とを含む組成物を提供する。
一実施形態では組成物は、薬物をさらに含む。
別の実施形態では組成物は、医薬品、医療用具または化粧品としての使用のためである。
さらに別の態様では本発明は、本発明の少なくとも1つのポリヌクレオチドおよび1つまたは複数の許容される担体を含む組成物を提供する。
さらなる態様では本発明は、コラーゲン様絹ポリペプチドを含む産生物を産生するための方法であって、
i)コラーゲン様絹ポリペプチドを得る工程、および
ii)産生物を産生するためにポリペプチドを処理する工程
を含む方法を提供する。
当業者が理解するとおり処理工程の性質は最終産生物の形態に依存し、処理工程は十分に当業者の能力の範囲内の多数の異なる形態をとり得る。例えば絹繊維を含む産生物は、繊維を産生するためにポリペプチドを紡ぐ工程、次いで産生物を産生するために繊維を織る工程を通じて産生され得る。
典型的にはコラーゲン様絹ポリペプチドは、本発明のポリペプチドを調製するための方法を実施する工程によって、またはこの方法を実行する第三者から得られる。
さらなる態様では本発明は、疾患を治療または予防するための少なくとも1つの薬物の1つまたは複数および薬学的に許容される担体を含む組成物を投与する工程を含む、疾患を予防または治療する方法であって、薬学的に許容される担体が、本発明の少なくとも1つのポリペプチド、本発明の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、本発明の少なくとも1つの共重合体、本発明の少なくとも1つの産生物または本発明の少なくとも1つの組成物から選択される方法を提供する。
疾患を治療または予防するための医薬の製造のための、本発明の少なくとも1つのポリペプチド、本発明の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、本発明の少なくとも1つの共重合体、本発明の少なくとも1つの産生物または本発明の少なくとも1つの組成物の1つまたは複数および少なくとも1つの薬物の使用も提供される。
さらに、疾患を予防または治療するための医薬としての、本発明の少なくとも1つのポリペプチド、本発明の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、本発明の少なくとも1つの共重合体、本発明の少なくとも1つの産生物または本発明の少なくとも1つの組成物の1つまたは複数および少なくとも1つの薬物の使用も提供される。
さらに別の態様では本発明は、本発明の少なくとも1つのポリペプチド、本発明の少なくとも1つのポリヌクレオチド、本発明の少なくとも1つのベクター、本発明の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、本発明の少なくとも1つの共重合体、本発明の少なくとも1つの産生物または本発明の少なくとも1つの組成物の1つまたは複数を含むキットを提供する。
本明細書の任意の実施形態は、他に具体的に述べない限り変更すべきところは変更して任意の他の実施形態に適用されると解釈されるべきである。
本発明は、例示の目的のみを意図する本明細書に記載の具体的な実施形態によって範囲において限定されない。機能的に等価な産生物、組成物および方法は、本明細書に記載のとおり明確に本発明の範囲内である。
本明細書全体を通じて、他に具体的に述べるまたは内容が他を必要としない限り、単一の工程、物質の組成、工程群または物質の組成群を参照することは、これらの工程、物質の組成、工程群または物質の組成群の1つおよび複数(すなわち1つまたは複数)を包含すると解釈されるべきである。
本発明は、次の非限定的例の方法によっておよび添付の図を参照して本明細書以下に記載される。
ExPASy(ETH)プログラムを用いるコラーゲン様ドメインの配列比較を示す図である(配列番号13から15)。 ハバチ絹タンパク質発現のクーマシーブルー染色SDS PAGEゲルを示す図である。MW:分子量マーカー、A:cDNA SF21の発現、B:SF9 cDNAの発現、C:V-SF30 cDNAの発現。 SF9、SF21、SF30、ウシコラーゲンおよびフィブロネクチンの線維芽細胞への結合を示すグラフである。 組換えハバチ絹タンパク質がコラーゲンである生物物理学的証拠を示す図である。上(A) SDS PAGE分離後の各絹タンパク質の全長およびペプシン抵抗性(+P)断片。不完全な消化がSfC B鎖につい観察された。分子量標準(kDa)は左に示されている。(B)約220nmに特徴的なコラーゲン極大を示す、ペプシン処置後の精製された組換えハバチ繭コラーゲンの円二色性スペクトルSfC A (短破線)、SfC B (二点鎖線)およびSfC C (長破線)。実線は、代表的なコラーゲンスペクトルを示す。
主な配列表
配列番号1 - ハバチコラーゲン様絹ポリペプチドA型配列
配列番号2 - シグナル配列を含まないハバチコラーゲン様絹ポリペプチドA型配列
配列番号3 - ハバチコラーゲン様絹ポリペプチドB型配列
配列番号4 - シグナル配列を含まないハバチコラーゲン様絹ポリペプチドB型配列
配列番号5 - ハバチコラーゲン様絹ポリペプチドC型配列
配列番号6 - シグナル配列を含まないハバチコラーゲン様絹ポリペプチドC型配列
配列番号7 - ハバチコラーゲン様絹ポリペプチドA型配列をコードしている翻訳領域
配列番号8 - シグナル配列を含まないハバチコラーゲン様絹ポリペプチドA型配列をコードしている翻訳領域
配列番号9 - ハバチコラーゲン様絹ポリペプチドB型配列をコードしている翻訳領域
配列番号10 - シグナル配列を含まないハバチコラーゲン様絹ポリペプチドB型配列をコードしている翻訳領域
配列番号11 - ハバチコラーゲン様絹ポリペプチドC型配列をコードしている翻訳領域
配列番号12 - シグナル配列を含まないハバチコラーゲン様絹ポリペプチドC型配列をコードしている翻訳領域
配列番号13 - A型絹タンパク質のコラーゲン様ドメイン(図1)
配列番号14 - B型絹タンパク質のコラーゲン様ドメイン(図1)
配列番号15 - C型絹タンパク質のコラーゲン様ドメイン(図1)
配列番号16 - A型コラーゲン様絹融合タンパク質(実施例2)
配列番号17 - B型コラーゲン様絹融合タンパク質(実施例2)
配列番号18 - C型コラーゲン様絹融合タンパク質(実施例2)
配列番号19 - 配列番号16をコードしている翻訳領域
配列番号20 - 配列番号17をコードしている翻訳領域
配列番号21 - 配列番号18をコードしている翻訳領域
配列番号22 - 細菌性発現(シグナルを含まない)のためのコドン最適化翻訳領域A型
配列番号23 - 細菌性発現(シグナルを含まない)のためのコドン最適化翻訳領域B型
本発明の詳細な記載
一般的技術および定義
他に具体的に定義しない限り、本明細書で用いられるすべての技術的および科学的用語は、当業者(例えば、細胞培養、分子遺伝子学、組換え生物学、絹技術、免疫学、タンパク質化学および生化学における)によって通例理解されるものと同じ意味を有すると解釈されるべきである。
他に示さない限り、本発明において利用される組換えタンパク質、細胞培養、および免疫学的技術は、標準的手順であり、当業者に十分周知である。そのような技術は、J.Perbal,A Practical Guide to Molecular Cloning,John Wiley and Sons(1984)、J.Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory Press(1989)、T.A.Brown(編),Essential Molecular Biology:A Practical Approach,Volumes1および2,IRL Press(1991)、D.M.Glover and B.D.Hames(編),DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes1〜4,IRL Press(1995および1996)ならびにF.M. Ausubel et al.(編),Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience(1988、現在までのすべての更新情報を含む)、Ed Harlow and David Lane(編)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory,(1988)ならびにJ.E.Coligan et al.(編)Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons(現在までのすべての更新情報を含む)などの情報源における文献全体を通じて記載および説明されている。
用語「および/または」例えば「Xおよび/またはY」は「XおよびY」または「XまたはY」のいずれかを意味すると理解されるべきであり、両方の意味またはいずれかの意味に対する明確な支持を示すと解釈されるべきである。さらに、句「および/または」を最後から2番目と最後の特色との間に含む表または特色は、列挙された特色のいずれか1つまたは複数が任意の組み合わせで存在できることを意味する。
本明細書において用いられる用語、約は(異なると述べない限り)指定の値の+/-20%、より好ましくは+/-10%、より好ましくは+/-5%、より好ましくは+/-1%を意味する。
本明細書において用いられる用語「絹タンパク質」および「絹ポリペプチド」は、絹繊維および/または繊維状タンパク質複合体を産生するために用いられ得る繊維状タンパク質/ポリペプチドを指す。
コラーゲンは、天然に存在するタンパク質群であり、動物、特に哺乳動物の肉および結合組織において見いだされる。それは、結合組織の主な構成要素であり、哺乳動物において最も豊富なタンパク質であり、全身のタンパク質含有量の約25%から35%を構成する。ヒトを含む哺乳動物では、それぞれ異なる構造(組成)および機能を有する29型が明確にある。伸長された線維形態でのコラーゲンは、腱、靱帯および皮膚などの線維組織において主に見いだされる。コラーゲンは、同一の鎖(α1)2本とその化学組成がわずかに異なる追加的鎖(α2)とでしばしば存在する三重らせんからなる。コラーゲンのアミノ酸組成は、タンパク質に関して非定型的(具体的には高いヒドロキシプロリン含有量に関して)である。コラーゲンのアミノ酸配列における最も多い共通モチーフは、グリシン-X-ヒドロキシプロリンおよびグリシン-プロリン-Yであり、式中XおよびYは、特定の組み合わせに対する優先傾向は存在するが任意のアミノ酸であってよい(Ramshaw et al.、1998)。本明細書において用いられる用語「コラーゲン様」は、Gly-X-Yトリプレットを含むポリペプチドを指し、式中XおよびYは任意のアミノ酸であってよい。本発明の絹タンパク質は「コラーゲン絹」タンパク質とも称される場合がある。特に好ましい実施形態では、コラーゲンとは異なり、本発明のコラーゲン様絹タンパク質は、いかなるヒドロキシプロリンも有さない。好ましくは本発明のコラーゲン様絹タンパク質は、Gly-X-Yトリプレットを少なくとも約40個、より好ましくは少なくとも約50個含む。さらに好ましくはGly-X-Yトリプレットは、タンパク質の一次アミノ酸配列の少なくとも約40%、より好ましくは少なくとも約50%を構成する。一実施形態では本発明のコラーゲン様絹ポリペプチドは、三重らせん構造を有する、または好適な条件下で形成できる。一実施形態では本発明のコラーゲン様絹タンパク質は、トリプシン消化に抵抗性である。
本明細書において用いられる「絹繊維」は、織物などの種々の品目に織られ得る本発明のタンパク質を含むフィラメントを指す。この用語は、昆虫の繭などの天然に存在する絹繊維を除外する。
本明細書において用いられる「共重合体」は、本発明の2つ以上の異なる絹タンパク質(例えば、本明細書において定義のA型およびB型コラーゲン様絹タンパク質)を含む組成物である。この用語は、昆虫の繭などの天然に存在する共重合体を除外する。
本明細書において用いられる用語「少なくとも1つ」は、例えば本発明の絹繊維中のポリペプチドに関する場合、絹繊維がポリペプチド分子1個だけを含むことを明らかに意味せず、ポリペプチドの均一な集団(例えばA型コラーゲン様絹タンパク質)が存在し、本発明の他の関連する分子(B型および/またはC型などのコラーゲン様絹タンパク質)が非存在であることを意味する。
用語「植物」は、植物全体、植物性構造(例えば、葉、茎、根)、花の器官/構造、種子(胚、胚乳および種皮を含む)、植物組織(例えば、維束管組織、基本組織、など)、細胞ならびに同物の後代を含む。
「遺伝子導入植物」は、同種の野生型植物、変種または栽培品種において見いだされない遺伝子構築物(「導入遺伝子」)を含有している植物を指す。本明細書において参照する「導入遺伝子」は、バイオテクノロジーの分野における通常の意味を有し、組換えDNAまたはRNA技術によって産生されたまたは改変され、植物細胞に導入されている遺伝子配列を含む。導入遺伝子は、植物細胞由来の遺伝子配列を含み得る。典型的には導入遺伝子は、例えば形質転換によるなどのヒトの操作によって植物に導入されているが、当業者が認識するとおり任意の方法が用いられ得る。
「ポリヌクレオチド」は、オリゴヌクレオチド、核酸分子またはその任意の断片を指す。それは、ゲノムまたは合成起源のDNAまたはRNA、2本鎖または1本鎖であってよく、本明細書に定義の具体的な活性を実施するために炭水化物、脂質、タンパク質、または他の材料と組み合わされてよい。
本明細書において用いられる「作動可能に連結」は、2つ以上の核酸(例えばDNA)セグメントの間の機能性関係を指す。典型的にはそれは、転写される配列に対する転写調節エレメントの機能的関係を指す。例えばプロモーターは、適切な宿主細胞においてそれがコード配列の転写を刺激または調節する場合に本明細書に定義のポリヌクレオチドなどのコード配列に作動可能に連結される。一般的に、転写される配列に作動可能に連結されているプロモーター転写調節エレメントは、転写される配列に物理的に近接している、すなわちそれらはシス作用性である。しかし、エンハンサーなどのいくつかの転写調節エレメントは、物理的に近接しているまたは、それらが転写を増強するコード配列の近近接に位置づけられる必要はない。
用語「シグナルペプチド」は、分泌成熟タンパク質に先行するアミノ末端ポリペプチドを指す。シグナルペプチドは切除され、したがって成熟タンパク質中に存在しない。シグナルペプチドは、細胞膜を越えて分泌タンパク質を方向付けるおよびトランス移行させる機能を有する。シグナルペプチドは、シグナル配列とも称される。
本明細書において用いられる「形質転換」は、ポリヌクレオチドの組み込みによる細胞への新規遺伝子の獲得である。
本明細書において用いられる用語「薬物」は、具体的な疾患を治療または予防するために用いられうる任意の化合物を指し、本発明の絹タンパク質と共に製剤され得る薬物の例は、これだけに限らないが、タンパク質、核酸、抗腫瘍薬、鎮痛剤、抗生物質、抗炎症化合物(ステロイド性および非ステロイド性の両方)、ホルモン、ワクチン、標識された物質などを含む。
ポリペプチド
「実質的に精製されたポリペプチド」または「精製されたポリペプチド」によって本発明者らは、一般に脂質、核酸、他のポリペプチドおよび、ワックスなどの天然の状態でそれと会合している他の混入分子から分離されているポリペプチドを意味する。本発明の他のタンパク質とは別に、実質的に精製されたポリペプチドが天然では会合している他の構成成分を、少なくとも60%含まない、より好ましくは少なくとも75%含まない、およびより好ましくは少なくとも90%含まないことは好ましい。一態様では本発明は、天然には存在しない本発明のコラーゲン様絹タンパク質の1つの型の均一な集合またはそれを含む組成物に関する。
用語「組換え」は、ポリペプチドの内容では、その天然の状態と比較して変化した量または変化した速度で細胞によってまたは無細胞発現系において産生されるポリペプチドを指す。一実施形態では細胞は、天然ではポリペプチドを産生しない細胞である。しかし細胞は、産生されるポリペプチドの量を変化させる、好ましくは増加させる非内在性遺伝子を含む細胞であってよい。本発明の組換えポリペプチドは、それが産生される遺伝子導入(組換え)細胞または無細胞発現系の他の構成成分から分離されていないポリペプチド、およびそのような細胞または無細胞系において産生され次に少なくとも一部の他の構成成分から精製されるポリペプチドを含む。
用語「ポリペプチド」および「タンパク質」は、一般に互換的に用いられ、非アミノ酸基の付加によって修飾される場合があるまたはない単一ポリペプチド鎖を指す。一実施形態では本明細書において用いられる用語「タンパク質」および「ポリペプチド」は、本明細書に記載の本発明のポリペプチドの変種、変異体、修飾物、類似物および/または誘導体も含む。
ポリペプチドの%同一性は、GAP(NeedlemanおよびWunsch、1970)分析(GCGプログラム)、gap作製ペナルティー=5、およびgap伸長ペナルティー=0.3によって決定される。クエリー配列は少なくとも長さ50アミノ酸であり、GAP分析は2つの配列を少なくとも50アミノ酸の領域にわたって配列比較する。より好ましくは、クエリー配列は少なくとも長さ100アミノ酸であり、GAP分析は2つの配列を少なくとも100アミノ酸の領域にわたって配列比較する。さらにより好ましくは、クエリー配列は少なくとも長さ250アミノ酸であり、GAP分析は2つの配列を少なくとも250アミノ酸の領域にわたって配列比較する。さらにより好ましくは、GAP分析は2つの配列をその全長にわたって配列比較する。
本明細書において用いられる「生物学的に活性な」断片は、全長ポリペプチドの規定の活性(すなわち絹を産生するために用いられる能力)を維持している本発明のポリペプチドの部分である。生物学的に活性な断片は、それらが規定の活性を維持している限り任意のサイズであってよい。好ましくは生物学的に活性な断片は(関連がある場合)、長さ少なくとも100、より好ましくは少なくとも200およびさらにより好ましくは少なくとも225アミノ酸である。一実施形態では本発明の「生物学的に活性な」断片は、図1に示されるものなどの本発明のポリペプチドのコラーゲン様ドメインを含む。
定義のポリペプチドに関して、上に示されるものよりも高い%同一性値を示すものが好ましい実施形態を包含することは、適切である。したがって(適用可能である場合)、示される最小%同一性値を考慮すると、ポリペプチドが、関連する指定の配列番号と少なくとも40%、より好ましくは少なくとも45%、より好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも55%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも91%、より好ましくは少なくとも92%、より好ましくは少なくとも93%、より好ましくは少なくとも94%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも96%、より好ましくは少なくとも97%、より好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.1%、より好ましくは少なくとも99.2%、より好ましくは少なくとも99.3%、より好ましくは少なくとも99.4%、より好ましくは少なくとも99.5%、より好ましくは少なくとも99.6%、より好ましくは少なくとも99.7%、より好ましくは少なくとも99.8%、およびさらにより好ましくは少なくとも99.9%同一であるアミノ酸配列を含むことは好ましい。
本発明のポリペプチドのアミノ酸配列変異体は、本発明の核酸に適切なヌクレオチド変更を導入することによってまたは所望のポリペプチドのin vitro合成によって調製され得る。そのような変異体は、例えばアミノ酸配列内の残基の欠失、挿入または置換を含む。欠失、挿入および置換の組み合わせは、最終ポリペプチド産生物が所望の特徴を有する条件で、最終構築物に達するように作製され得る。
変異体(改変された)ポリペプチドは、当技術分野において周知の任意の技術を用いて調製され得る。例えば本発明のポリヌクレオチドは、in vitro変異導入に供され得る。そのようなin vitro変異導入技術は、好適なベクターへのポリヌクレオチドのサブクローニング、大腸菌(E.coli)XL-1 red(Stratagene)などの「ミューテーター」株にベクターを形質転換することおよび形質転換した細菌を好適な世代数について増殖させることを含む。別の例では本発明のポリヌクレオチドは、Harayama(1998)によって広範に記載されたDNAシャフリング技術に供される。これらのDNAシャフリング技術は、本明細書において特徴付けられる具体的な種以外の膜翅類由来の絹遺伝子などの、本発明の遺伝子に関連するものに場合により加えて本発明の遺伝子を含み得る。変異導入された/改変されたDNA由来の産生物は、それらが絹タンパク質として用いられ得るかどうかを決定するために、本明細書に記載の技術を用いて容易にスクリーニングされ得る。
アミノ酸配列変異体の設計では、変異導入部位の位置および変異の性質は、改変される特徴に依存する。変異導入のための部位は、例えば(1)保存的アミノ酸選択で最初に、次いで達成された結果に応じてより過激な選択で置換する工程、(2)標的残基を欠失させる工程、または(3)位置づけられた部位に近接して他の残基を挿入する工程、によって個々にまたは系列として改変され得る。
アミノ酸配列欠失は、一般に約1から約150残基の範囲である。
置換変異体は、ポリペプチド分子中で除去され、異なる残基がその位置に挿入された少なくとも1つのアミノ酸残基を有する。置換変異導入について最も大きな関心がある部位は、機能のために重要であると同定されている部位を含む。目的の他の部位は、種々の株または種から得られる具体的な残基が同一であるものである。これらの位置は、生物学的活性のために重要である可能性がある。これらの部位、特に他の同一に保存された少なくとも3個の部位の配列範囲内に入るものは、好ましくは比較的保存的な様式で置換される。その様な保存的置換は「例示的置換」の表題の下でTable1(表1)に示されている。
Figure 2015505667
特に好ましい実施形態では、コラーゲンとは異なり、本発明のコラーゲン様絹タンパク質は、いかなるヒドロキシプロリンも有さない。
好ましくは本発明のコラーゲン様絹タンパク質は、Gly-X-Yトリプレットを少なくとも約40個、より好ましくは少なくとも約50個含み、式中XおよびYは任意のアミノ酸であってよい。さらなる実施形態では、本発明のコラーゲン様絹タンパク質は、Gly-X-Yトリプレットを約40個から約150個の間、より好ましくは約50個から約100個の間で含む。
さらに好ましい実施形態ではGly-X-Yトリプレットは、タンパク質の一次アミノ酸配列の少なくとも約40%、より好ましくは少なくとも約50%を構成する。
アミノ酸置換に関する、詳細にはコラーゲン様ドメインについてのさらなる指針は、Persikov et al.(2005)において見いだされ得る。
一実施形態では、Y位置での置換が分枝β-炭素を有するアミノ酸によってではないことは好ましい。
一実施形態では、配列番号2、4および6として提供されるポリペプチドはN-末端メチオニンを含む。
一実施形態では、本発明のコラーゲン様絹ポリペプチドは三重らせん構造を有するまたは好適な条件下で形成できる。絹タンパク質の三重らせん構造への折りたたみは、三重らせん促進配列、例えばS.ピオゲネス(S.pyogenes)由来のScl2 V-ドメインの添加(例えば、融合タンパク質としての産生)によって増強され得る。他の例は、これだけに限らないが、折りたたみ(foldon)または三量体コイルドコイル配列を含む。
別の実施形態では、本発明のポリペプチド(および/または融合タンパク質)は、コラーゲン様ドメインの多量体、または三重らせん構造を形成できるその断片を含む(そのようなドメインの例は図1に示される)。多量体は、本発明の多数の異なるポリペプチド由来のコラーゲン様ドメインもしくはその断片を含む場合があり、または同じドメインもしくはその断片の同一の反復を含む場合がある。反復回数は、例えば、4から15回または5から12回であってよい。
さらに必要に応じて非天然アミノ酸または化学的アミノ酸類似物は、本発明のポリペプチドへの置換または付加として導入され得る。そのようなアミノ酸は、これだけに限らないが、一般的なアミノ酸のD-アイソマー、2,4-ジアミノ酪酸、α-アミノイソ酪酸、4-アミノ酪酸、2-アミノ酪酸、6-アミノヘキサン酸、2-アミノイソ酪酸、3-アミノプロピオン酸、オルニチン、ノルロイシン、ノルバリン、ヒドロキシプロリン、サルコシン、シトルリン、ホモシトルリン、システイン酸、t-ブチルグリシン、t-ブチルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、β-アラニン、フルオロ-アミノ酸、デザイナーアミノ酸(β-メチルアミノ酸、Cα-メチルアミノ酸、Nα-メチルアミノ酸などの)および一般的アミノ酸類似物を含む。
同様に本発明の範囲内に含まれるのは、例えば、ビオチン化、ベンジル化、グリコシル化、アセチル化、リン酸化、アミド化、周知の保護基/遮断基による誘導体化、タンパク質分解性切断、抗体分子または他の細胞性リガンドへの結合などによって、合成中または後に差次的に修飾される本発明のポリペプチドである。これらの修飾は、本発明のポリペプチドの安定性および/または生理活性を増大させるために役立ち得る。
本発明のポリペプチドは、天然ポリペプチドの産生および回収、組換えポリペプチドの産生および回収ならびにポリペプチドの化学合成を含む種々の方法において産生され得る。一実施形態では本発明の単離ポリペプチドは、ポリペプチドを産生するために有効な条件下で、ポリペプチドを発現できる細胞を培養することおよびポリペプチドを回収することによって産生される。培養するために好ましい細胞は、本発明の組換え細胞である。有効な培養条件は、これだけに限らないが、ポリペプチド産生を可能にする有効な培地、バイオリアクター、温度、pHおよび酸素条件である。有効な培地は、細胞が本発明のポリペプチドを産生するために培養される任意の培地を指す。そのような培地は、典型的には同化できる炭素、窒素およびリン酸源、適切な塩、ミネラル、金属およびビタミンなどの他の栄養素を含んでいる水性培地を含む。本発明の細胞は、従来の発酵バイオリアクター、震盪フラスコ、試験管、マイクロタイターディッシュおよびペトリプレート中で培養され得る。培養は、組換え細胞のために適切な温度、pHおよび酸素含有量で実行され得る。そのような培養条件は、当業者の専門知識内である。
ポリヌクレオチド
DNA、RNAまたはこれらの組み合わせ、1本鎖または2本鎖、センスもしくはアンチセンス方向または両方の組み合わせ、dsRNAなどを含む「単離ポリヌクレオチド」によって、本発明者らは、その天然状態で会合されるまたは連結されるポリヌクレオチド配列から少なくとも部分的に分離されているポリヌクレオチドを意味する。好ましくは単離ポリヌクレオチドは、それらが天然で会合される他の構成成分を少なくとも60%含まない、好ましくは少なくとも75%含まない、および最も好ましくは少なくとも90%含まない。さらに、用語「ポリヌクレオチド」は本明細書において用語「核酸」と互換的に用いられる。
用語「外来性」は、ポリヌクレオチドの内容では細胞、または無細胞発現系でその天然状態と比較して異なる量で存在するポリヌクレオチドを指す。一実施形態では細胞は、天然でポリヌクレオチドを含まない細胞である。しかし細胞は、コードされたポリペプチドの産生量に変化が生じた、好ましくは増大した、非内在性ポリヌクレオチドを含む細胞であってよい。本発明の外来性ポリヌクレオチドは、それが存在する遺伝子導入(組換え)細胞または無細胞発現系の他の構成成分から分離されていないポリヌクレオチド、およびそのような細胞または無細胞系において産生され次に少なくとも一部の他の構成成分から精製されるポリヌクレオチドを含む。
ポリヌクレオチドの%同一性は、GAP(NeedlemanおよびWunsch、1970)分析(GCGプログラム)、gap作製ペナルティー=5、およびgap伸長ペナルティー=0.3によって決定される。他に述べない限り、クエリー配列は少なくとも長さ45ヌクレオチドであり、GAP分析は2つの配列を少なくとも45ヌクレオチドの領域にわたって配列比較する。好ましくは、クエリー配列は少なくとも長さ150ヌクレオチドであり、GAP分析は2つの配列を少なくとも150ヌクレオチドの領域にわたって配列比較する。より好ましくは、クエリー配列は少なくとも長さ300ヌクレオチドであり、GAP分析は2つの配列を少なくとも300ヌクレオチドの領域にわたって配列比較する。さらにより好ましくは、GAP分析は2つの配列をその全長にわたって配列比較する。
定義のポリヌクレオチドに関して、上に示されたものよりも高い%同一性値が好ましい実施形態を包含することは、理解される。したがって(適用可能である場合)、最小%同一性値を考慮すると、本発明のポリヌクレオチドが、関連する指定の配列番号と少なくとも40%、より好ましくは少なくとも45%、より好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも55%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも91%、より好ましくは少なくとも92%、より好ましくは少なくとも93%、より好ましくは少なくとも94%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも96%、より好ましくは少なくとも97%、より好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.1%、より好ましくは少なくとも99.2%、より好ましくは少なくとも99.3%、より好ましくは少なくとも99.4%、より好ましくは少なくとも99.5%、より好ましくは少なくとも99.6%、より好ましくは少なくとも99.7%、より好ましくは少なくとも99.8%、およびさらにより好ましくは少なくとも99.9%同一である配列を含むことは好ましい。
本発明のポリヌクレオチドは、天然に存在する分子と比較して、ヌクレオチド残基の欠失、挿入または置換である1つまたは複数の変異を有してよい。変異体は、天然に存在する(換言すると、天然供給源から単離された)または合成的(例えば、核酸に部位特異的変異導入を実施することによる)のいずれであってもよい。
本発明のオリゴヌクレオチドおよび/またはポリヌクレオチドは、本発明の絹遺伝子または前記遺伝子に隣接する領域にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。本明細書において用いられる用語「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」などは、オリゴヌクレオチドの長さでのハイブリダイゼーション温度の変更を含む当技術分野でよく知られたパラメーターを指す。核酸ハイブリダイゼーションパラメーターは、そのような方法をまとめている参考文献、Sambrook、et al.(上記)およびAusubel、et al.(上記)において見いだせる。例えば、本明細書において用いられるストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、65℃でのハイブリダイゼーション緩衝液(3.5×SSC、0.02%フィコール、0.02%ポリビニルピロリドン、0.02%ウシ血清アルブミン(BSA)、2.5mM NaH2PO4(pH7)、0.5%SDS、2mM EDTA)中でのハイブリダイゼーションに続く、50℃での0.2×SSC、0.01%BSA中での1回または複数回の洗浄を指す。代替的に核酸および/またはオリゴヌクレオチド(「プライマー」または「プローブ」とも称される場合がある)は、PCRなどの核酸増幅技術において用いられる条件下でネマツス属種(Nematus sp)のゲノムなどの目的の昆虫ゲノムの領域に、ハイブリダイズする。
本発明のオリゴヌクレオチドは、RNA、DNAまたは誘導体のいずれであってもよい。用語ポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドは重複する意味を有するが、オリゴヌクレオチドは、典型的には比較的短い1本鎖分子である。そのようなオリゴヌクレオチドの最小サイズは、オリゴヌクレオチドと標的核酸分子上の相補的配列との間の安定なハイブリッド形成のために必要とされるサイズである。好ましくはオリゴヌクレオチドは、長さ少なくとも15ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも18ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも19ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも20ヌクレオチド、さらにより好ましくは少なくとも25ヌクレオチドである。
通常ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの単量体は、ホスホジエステル結合またはその類似物によって比較的短い単量体単位、例えば12〜18から単量体単位数百個までのサイズ範囲のオリゴヌクレオチドを形成するように連結されている。ホスホジエステル結合の類似物は、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニロチオエート、ホスホロアニリデート、ホスホロアミデートを含む。
本発明は、例えば核酸分子を同定するためのプローブ、または核酸分子を産生するためのプライマーとして用いられ得るオリゴヌクレオチドを含む。プローブとして用いられる本発明のオリゴヌクレオチドは、典型的には、放射性同位元素、酵素、ビオチン、蛍光分子または化学発光分子などの検出可能な標識とコンジュゲートされる。
組換えベクター
本発明の一実施形態は、ポリヌクレオチド分子を宿主細胞に送達できる任意のベクターに挿入されている本発明の少なくとも1つの単離ポリヌクレオチド分子を含む組換えベクターを含む。そのようなベクターは、異種性ポリヌクレオチド配列(本発明のポリヌクレオチド分子に近接しては天然では見いだされず、好ましくはポリヌクレオチド分子が由来する種以外の種由来であるポリヌクレオチド配列)を含有する。ベクターは、RNAまたはDNAのいずれであっても、原核性または真核性のいずれであってもよく、典型的にはトランスポゾン(US5,792,294に記載など)、ウイルスまたはプラスミドである。
組換えベクターの1種は、発現ベクターに作動可能に連結された本発明のポリヌクレオチド分子を含む。句、作動可能に連結されたは、宿主細胞に形質転換された場合に分子が発現可能であるようなやり方での発現ベクターへのポリヌクレオチド分子の挿入を指す。本明細書において用いられる発現ベクターは、宿主細胞を形質転換でき、具体的なポリヌクレオチド分子の発現に影響を及ぼし得るDNAまたはRNAベクターである。好ましくは、発現ベクターは、宿主細胞内で複製できる。発現ベクターは、原核性または真核性のいずれであってもよく、典型的にはウイルスまたはプラスミドである。本発明の発現ベクターは、細菌性、真菌性、内部寄生虫、節足動物、動物、および植物細胞を含む本発明の組換え細胞において機能する(すなわち、直接遺伝子発現)任意のベクターを含む。特に好ましい本発明の発現ベクターは植物細胞中で、直接遺伝子発現できる。本発明のベクターは、無細胞発現系においてポリペプチドを産生するためにも用いることができ、そのような系は当技術分野において周知である。
詳細には本発明の発現ベクターは、組換え細胞に適合性であり、本発明のポリヌクレオチド分子の発現を調節する転写調節配列、翻訳調節配列、複製開始点および他の制御配列などの制御配列を含有する。詳細には本発明の組換え分子は、転写調節配列を含む。転写調節配列は転写の開始、伸長および終了を調節する配列である。特に重要な転写調節配列は、プロモーター、エンハンサー、オペレーターおよびリプレッサー配列などの転写開始を調節するものである。好適な転写調節配列は、本発明の組換え細胞の少なくとも1つにおいて機能できる任意の転写調節配列を含む。種々のそのような転写調節配列は、当業者に周知である。好ましい転写調節配列は、これだけに限らないが、tac、lac、trp、trc、oxy-pro、omp/lpp、rrnB、バクテリオファージラムダ、バクテリオファージT7、T7lac、バクテリオファージT3、バクテリオファージSP6、バクテリオファージSP01、メタロチオネイン、アルファ-接合因子、ピキア(Pichia)アルコールオキシダーゼ、アルファウイルスサブゲノムプロモーター(シンドビスウイルス(Sindbis virus)サブゲノムプロモーターなど)、抗生物質耐性遺伝子、バキュロウイルス(baculovirus)、ヘリオシス・ジー(Heliothis zea)昆虫ウイルス、ワクチニアウイルス、ヘルペスウイルス、アライグマポックスウイルス、他のポックスウイルス、アデノウイルス、サイトメガロウイルス(中間体初期プロモーターなど)、サルウイルス40、レトロウイルス、アクチン、レトロウイルス末端反復配列、ラウス肉腫ウイルス、熱ショック、リン酸および硝酸塩転写調節配列ならびに原核または真核細胞における遺伝子発現を調節できる他の配列などの、細菌性、酵母、節足動物、植物または哺乳動物細胞において機能するものを含む。
有用な発現ベクターの例は、これだけに限らないが、pColdI、pColdII、pColdIIIおよびpColdIVを含む(pColdベクター情報、http://catalog.takara-bio.co.jp/en/product/basic_info.asp?unitid=U100005856)。
特に好ましい転写調節配列は、構成的にまたは、植物またはその部分の使用に応じてステージおよび/もしくは組織特異的のいずれかで、植物での転写方向付けに活性なプロモーターである。これらの植物プロモーターは、これだけに限らないが、構成的発現を示すプロモーター(カリフラワーモザイクウイルス(Cauliflower Mosaic Virus)(CaMV)の35Sプロモーターなど)、葉特異的発現のためのもの(リブロース二リン酸脱炭酸酵素小サブユニット遺伝子のプロモーターなど)、根特異的発現のためのもの(グルタミン合成酵素遺伝子由来プロモーターなど)、種子特異的発現のためのもの(セイヨウアブラナ(Brassica napus)由来のクルシフェリン(cruciferin)Aプロモーターなど)、塊茎特異的発現のためのもの(ジャガイモ由来クラス-Iパタチンプロモーターなど)または果実特異的発現のためのもの(トマト由来ポリガラクツロナーゼ(PG)プロモーターなど)を含む。
本発明の組換え分子は、(a)発現される本発明のポリペプチドを、ポリペプチドを産生する細胞から分泌されるようにする分泌シグナル(すなわち、シグナルセグメント核酸配列)も含有できる、および/または(b)融合タンパク質としての本発明の核酸分子の発現をもたらす融合配列も含有できる。好適なシグナルセグメントの例は、本発明のポリペプチドの分泌を方向付け得る任意のシグナルセグメントを含む。好ましいシグナルセグメントは、これだけに限らないが、組織プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)、インターフェロン、インターロイキン、増殖ホルモン、ウイルス外皮糖タンパク質シグナルセグメント、ニコチアナ・ネクタリン(Nicotiana nectarin)シグナルペプチド(US5,939,288)、タバコエクステンシンシグナル、ダイズオレオシン油体結合タンパク質シグナル、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)液胞塩基性キチナーゼシグナルペプチド、および本発明のポリペプチドの天然シグナル配列を含む。付加的に本発明の核酸分子は、ユビキチン融合セグメントなどのコードされたポリペプチドをプロテオソームに方向付ける融合セグメントに結合され得る。組換え分子は、本発明の核酸配列の周囲および/または内に介在配列および/または非翻訳配列も含む場合がある。
宿主細胞
本発明の別の実施形態は、本発明の1つもしくは複数の組換え分子で形質転換された宿主細胞またはその後代細胞を含む組換え細胞を含む。細胞へのポリヌクレオチド分子の形質転換は、ポリヌクレオチド分子が細胞に挿入され得る任意の方法によって達成され得る。形質転換技術は、これだけに限らないが、形質移入、電気穿孔法、微量注入、リポフェクション、吸着およびプロトプラスト融合を含む。組換え細胞は、単細胞のままでよい、または組織、器官または多細胞生物に成長してもよい。本発明の形質転換されたポリヌクレオチド分子は、染色体外のままであってよく、または発現されるそれらの能力が保持されるようなやり方で、形質転換された(すなわち、組換え)細胞の染色体内の1つまたは複数の部位に組み込まれてもよい。
形質転換するために好適な宿主細胞は、本発明のポリヌクレオチドで形質転換され得る任意の細胞を含む。本発明の宿主細胞は、内因的に(すなわち、天然で)本発明のポリペプチドを産生できる、または本発明の少なくとも1つのポリヌクレオチド分子で形質転換された後にそのようなポリペプチドを産生できるのいずれかである。本発明の宿主細胞は、本発明の少なくとも1つのタンパク質を産生できる任意の細胞であってよく、細菌、真菌(酵母を含む)、寄生虫、節足動物、動物および植物の細胞を含む。宿主細胞の例は、サルモネラ(Salmonella)、大腸菌(Escherichia)、バシルス(Bacillus)、リステリア(Listeria)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、スポドプテラ(Spodoptera)、マイコバクテリア(Mycobacteria)、トリコプルシア(Trichoplusia)、BHK(ベビーハムスター腎臓)細胞、MDCK細胞、CRFK細胞、CV-1細胞、COS(例えば、COS-7)細胞およびVero細胞を含む。宿主細胞のさらなる例は、大腸菌K-12誘導体を含む大腸菌;サルモネラ・チフィ(Salmonella typhi);弱毒化株を含むサルモネラ・チフィリウム(Salmonella typhimurium);スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda);イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni);および非腫瘍原性マウス筋芽細胞G8細胞(例えば、ATCC CRL 1246)を含む。追加的な適切な哺乳動物細胞宿主は、他の腎臓細胞系統、他の線維芽細胞系統(例えば、ヒト、ネズミまたはニワトリ胚線維芽細胞系統)、ミエローマ細胞系統、チャイニーズハムスター卵巣細胞、マウスNIH/3T3細胞、LMTK細胞および/またはHeLa細胞を含む。特に好ましい宿主細胞は、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(German Collection of Microorganisms and Cell Cultures)から入手可能なものなどの植物細胞である。
組換えDNA技術は、形質転換されたポリヌクレオチド分子の発現を、例えば宿主細胞中のポリヌクレオチド分子のコピー数、これらのポリヌクレオチド分子が転写される効率、得られた転写物が翻訳される効率、および翻訳後修飾の効率を操作することによって改善するために用いられ得る。本発明のポリヌクレオチド分子の発現を増大させるために有用な組換え技術はこれだけに限らないが、ポリヌクレオチド分子を高コピー数プラスミドに作動可能に連結すること、1つまたは複数の宿主細胞染色体へのポリヌクレオチド分子の組み込み、ベクター安定性配列のプラスミドへの付加、転写調節シグナル(例えば、プロモーター、オペレーター、エンハンサー)の置換または改変、翻訳調節シグナル(例えば、リボソーム結合部位、シャイン-ダルガーノ配列)の置換または改変、宿主細胞のコドン使用に対応するための本発明のポリヌクレオチド分子の改変、および転写物を不安定化させる配列の欠失を含む。
遺伝子導入植物
用語「植物」は、植物全体、植物器官(例えば、葉、茎、根など)、種子、植物細胞などを指す。本発明の実施における使用のために検討される植物は、単子葉類および双子葉類の両方を含む。標的植物は、これだけに限らないが以下を含む:穀類(コムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、イネ、モロコシおよび関連する作物);ビート(糖ビートおよび飼料用ビート);ナシ状果、核果ならびにソフトフルーツ(リンゴ、セイヨウナシ、セイヨウスモモ、モモ、アーモンド、サクランボ、イチゴ、ラズベリーおよびブラックベリー);マメ科植物(マメ、レンズマメ、エンドウマメ、ダイズ);油植物(アブラナ、カラシナ、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、ヒマシ油植物、ココアマメ、ラッカセイ(groundnuts));キュウリ植物(マロー、キュウリ、メロン);繊維植物(ワタ、亜麻、大麻、ジュート);柑橘類果実(オレンジ、レモン、グレープフルーツ、マンダリン);野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ);クスノキ科(アボカド、シナモン、樟脳);または、トウモロコシ、タバコ、ナッツ、コーヒー、サトウキビ、チャ、つる植物(vine)、ホップ、芝生、バナナおよび天然ゴム植物などの植物、ならびに観賞植物(花、低木、広葉樹および(コニファーなどの)常緑樹)を含む。
本発明の内容において定義する遺伝子導入植物は、所望の植物または植物器官において本発明の少なくとも1つのポリペプチドの産生をもたらす組換え技術を用いて遺伝的に改変されている植物(ならびに前記植物部分および細胞)ならびにそれらの後代を含む。遺伝子導入植物は、A.Slater et al.、Plant Biotechnology - The Genetic Manipulation of Plants,Oxford University Press(2003)およびP.Christou and H.Klee,Handbook of Plant Biotechnology,John Wiley and Sons(2004)において一般に記載されているものなどの当技術分野において周知の技術を用いて産生され得る。
本発明のポリヌクレオチドは、遺伝子導入植物において発達のすべてのステージの際に構成的に発現され得る。植物または植物器官の使用に応じて、ポリペプチドはステージ特異的なやり方で発現され得る。さらにポリヌクレオチドは、組織特異的に発現され得る。
植物において目的のポリペプチドをコードしている遺伝子の発現をもたらすことが周知であるまたは見いだされている制御配列は、本発明において用いられ得る。用いられる制御配列の選択は、目的の標的植物および/または標的器官に依存する。そのような制御配列は、植物もしくは植物ウイルスから得られ得るまたは化学的に合成され得る。そのような制御配列は、当業者に十分周知である。
構成的植物プロモーターは、十分周知である。既に述べたプロモーターに加えて、いくつかの他の好適なプロモーターは、これだけに限らないが、ノパリン合成酵素プロモーター、オクトピン合成酵素プロモーター、CaMV 35Sプロモーター、リブロース-1,5-二リン酸脱炭酸酵素プロモーター、Adh1に基づく(Adh1-based)pEmu、Act1、SAM合成酵素プロモーターおよびUbiプロモーターならびにクロロフィルa/b結合タンパク質のプロモーターを含む。代替的に、制御された様式で発現される導入遺伝子を有することも望ましい場合がある。ポリペプチドの制御された発現は、絹タンパク質のコード配列を、組織特異的、発生特異的または誘導性であるプロモーターの調節下に位置づけることによって可能である。いくつかの組織特異的に制御される遺伝子および/またはプロモーターが植物において報告されている。これらは、種子保存タンパク質(ナピン(napin)、クルシフェリン、β-コングリシニン、グリシニンおよびファゼオリンなど)、ゼインもしくは油体タンパク質(オレオシンなど)をコードしている遺伝子、または脂肪酸生合成(アシル担体タンパク質、ステアロイルACP不飽和化酵素および脂肪酸不飽和化酵素(FAD2-1)を含む)に関与する遺伝子、ならびに胚の発達の際に発現される他の遺伝子(Bce4など)を含む。種子特異的発現のために特に有用なのは、エンドウマメビシリンプロモーターである。成熟葉における発現のための他の有用なプロモーターは、老化の発生でスイッチが入るものである(シロイヌナズナ由来SAGプロモーターなど)。開花期にまたは開花から果実の発達を通じて、少なくとも熟化の最初まで発現される、果実特異的プロモーターのクラスは、US4,943,674において考察されている。組織特異的プロモーターの他の例は、塊茎での(例えば、パタチン遺伝子プロモーター)および繊維細胞での(発生的に制御される繊維細胞タンパク質の例はE6繊維である)発現を方向付けるものを含む。
ターミネーター配列およびポリアデニル化シグナルなどの他の制御配列は、植物においてそのように機能する任意のそのような配列を含み、その選択は当業者に明らかである。発現カセットにおいて用いられる終結領域は、終結領域が比較的互換的であると考えられることから主として利便性のために選択される。用いられる終結領域は、転写開始領域の本来のものであってよく、目的のポリヌクレオチド配列の本来のものであってよく、または別の供給源由来であってもよい。終結領域は、天然に存在するものでよく、または全体的にもしくは部分的に合成的であってもよい。好都合な終結領域は、オクトピン合成酵素およびノパリン合成酵素終結領域などのA.ツメファシエンス(A.tumefaciens)のTi-プラスミドから、またはβ-ファゼオリンに対する遺伝子、化学的に誘導可能な植物遺伝子、pINから入手可能である。
いくつかの技術は、目的のポリペプチドをコードする核酸配列を含有する発現構築物の標的植物への導入のために利用可能である。そのような技術は、これだけに限らないが、カルシウム/ポリエチレングリコール方法を用いるプロトプラストの形質転換、電気穿孔法および微量注入または(コートされた)微粒子銃衝突を含む。これらのいわゆる直接DNA形質転換法に加えて、ウイルス性および細菌性ベクター(例えばアグロバクテリウム属(Agrobacterium)由来)などのベクターが関与する形質転換系が広く利用可能である。選択および/またはスクリーニング後に、形質転換されたプロトプラスト、細胞または植物部分は、当技術分野において周知の方法を用いて植物全体に再生され得る。形質転換および/または再生技術の選択は、本発明に必要不可欠ではない。
遺伝子導入細胞および植物において導入遺伝子の存在を確認するために、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅またはサザンブロット分析は、当業者に周知の方法を用いて実施され得る。導入遺伝子の発現産生物は、産生物の性質に応じてウエスタンブロットおよび酵素アッセイを含む任意の種々の方法で検出され得る。タンパク質発現を定量するためおよびさまざまな植物組織における複製を検出するために有用な具体的な1つの方法は、GUSなどのリポーター遺伝子を用いることである。ひとたび遺伝子導入植物が得られると、それらは望ましい表現型を有する植物組織または部分を産生するように成育され得る。植物組織または植物部分は、収集され得るおよび/または種子が回収される。種子は、所望の特徴を有する組織または部分を含む追加的植物を成育させるための供給源として役立ち得る。
遺伝子導入非ヒト動物
遺伝子導入動物を産生するための技術は、当技術分野において周知である。この課題について有用な一般的教科書は、Houdebine,Transgenic animals - Generation and Use(Harwood Academic,1997)である。
異種性DNAは、例えば、受精された哺乳動物卵に導入され得る。例えば、全能性または多能性幹細胞は、微量注入、リン酸カルシウム媒介沈殿、リポソーム融合、レトロウイルス感染または他の手段によって形質転換でき、形質転換された細胞は次いで胚に導入され、次いで胚は遺伝子導入動物に成育する。非常に好ましい方法では、発達している胚は所望のDNAを含有しているレトロウイルスで感染され、遺伝子導入動物が感染胚から産生される。しかし最も好ましい方法では適切なDNAは、好ましくは単一細胞ステージで胚の前核または細胞質に共注入され、胚は成熟遺伝子導入動物に成育される。
遺伝子導入動物を産生するために用いられる別の方法は、核酸を前核ステージの卵に標準的方法によって微量注入することを含む。次いで注入された卵は、偽妊娠したレシピエントの卵管に移植される前に培養される。
遺伝子導入動物は、核移植技術によっても産生され得る。この方法を用いて、ドナー動物由来の線維芽細胞は、制御配列の調節下に目的の結合ドメインまたは結合パートナーについてのコード配列を組み込んでいるプラスミドで安定に形質移入される。次いで安定形質移入体は、除核した卵母細胞に融合され、培養され、メスレシピエントに移植される。
一実施形態では遺伝子導入非ヒト動物は、ボンビックス(Bombyx)カイコである(Tomita et al.、2011)。
絹の回収方法および産生
本発明の絹タンパク質は、前記タンパク質を産生している植物、動物、細菌または酵母細胞などの組換え細胞から種々の方法によって抽出および精製され得る。一実施形態では方法は、ホモジナイズした細胞/組織/植物などからpHを低下させることおよび加熱すること(4℃以下、好ましくは10℃以下、三重らせんの融解温度より低く)によるタンパク質の除去、続いて硫酸アンモニウム分画を含む。簡潔には全可溶性タンパク質は、細胞/組織/植物をホモジナイズすることによって抽出される。タンパク質は、pH4.7でおよび次いで60℃での沈殿によって除去される。次いで得られた上清は、硫酸アンモニウム40%飽和で分画される。得られたタンパク質は、95%程度の純度である。追加的精製は、従来のゲルまたは親和性クロマトグラフィーで達成され得る。
別の例では細胞可溶化物は、pHを約1〜2に低下させるために高濃度の酸(例えばHClまたはプロピオン酸)で1時間以上処置される(絹タンパク質を可溶化するが他のタンパク質を沈殿させる)。
タンパク質濃度が選択されたpHおよびイオン強度条件での臨界値を超える場合に本発明の絹タンパク質の自発性自己集合によって溶液から細線維凝集物が形成する。凝集物は、O'Brien et al.("Design,Synthesis and Fabrication of Novel Self-Assembling Fibrillar Proteins",in Silk Polymers:Materials Science and Biotechnology,pp.104〜117,Kaplan,Adams,Farmer and Viney,eds.,(1994)by American Chemical Society,Washington,D.C.)の方法によって集められ、マクロ(macroscopic)繊維に機械的に紡がれ得る。
本発明の産生物は、低い加工必要性を有する。本発明の絹タンパク質は、強い繊維を形成するために最小限の加工(例えば紡糸)を必要とする。これは、二次構造(β-シート)および繊維の強度を得るために複雑化した紡糸技術を必要とするB.モリおよびクモの組換え絹ポリペプチドとは対照的である。
しかし繊維は、液体結晶相に特徴的な特性を有する溶液から紡がれ得る。相転移が生じ得る繊維濃度は、溶液中に存在するタンパク質またはタンパク質の組み合わせの組成に依存する。しかし相転移は、溶液の透明性および複屈折をモニタリングすることによって検出され得る。液体結晶相の発生は、溶液が半透明の外観を獲得し、交差させた偏光フィルターを通して観察した場合に複屈折を記録する場合に検出され得る。
繊維形成の一技術では、繊維は、機械的手段によって取り上げられるために十分な長さが産生されるまで、タンパク質溶液から開口部を通じてメタノールに、最初に押し出され得る。次いで繊維は、そのような機械的手段によってメタノール溶液を通して引かれ、回収され、乾燥され得る。繊維を引くための方法は、当技術分野において十分周知であると見なされる。
一実施形態では、ポリエチレングリコールの硫酸アンモニウム塩などの沈殿剤への押し出しが用いられる。
本発明の産生物を産生するために用いられ得る方法のさらなる例は、US2004/0170827およびUS2005/0054830に記載されている。
好ましい実施形態では本発明の絹タンパク質は、管、棒またはスポンジの形態などの場合などでは架橋結合される。一実施形態ではタンパク質は、目的の表面/品物/産生物などに当技術分野において周知の技術を用いて架橋結合される。別の実施形態では(または前述の実施形態との組み合わせでは)、少なくともいくつかの絹タンパク質は、相互に架橋結合される。そのような架橋結合は、当技術分野において周知の化学的および/または酵素的技術を用いて実施され得る。例えば酵素的な架橋結合がリジル酸化酵素によって触媒され得る一方で、非酵素的架橋結合は糖化されたリジン残基から(Reiser et al.、1992)またはトランスグルタミナーゼを用いて生成され得る。別の実施形態では、本発明の絹タンパク質は、グルタルアルデヒドによって架橋結合される。Tyr残基優勢(特にBおよびC鎖において)では、この残基だけが関与する光化学的架橋結合が有用である場合がある(Elvin et al.、2010)。架橋結合の詳細については、Ramshaw et al.(2000)Stabilisation of collagen in clinical applications.In:Handbook of Biomaterials Engineering,Wise,D.L.(Ed.),Marcel Dekker Inc.,New York,pp.717〜738を参照されたい。
抗体
本発明において用いられる用語「抗体」は、未処理分子ならびにエピトープ決定基に結合できるFab、F(ab')2およびFvなどのその断片を含む、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、二重特異性抗体、ディアボディー、トリアボディー、ヘテロコンジュゲート抗体、キメラ抗体ならびに他の抗体様分子を含む。
抗体断片は、その抗原または受容体に選択的に結合するいくつかの能力を保持しており、次のとおり定義される:
(1)Fab、抗体分子の一価抗原結合断片を含有している断片は、未処理軽鎖および重鎖1本の部分を生じさせる酵素パパインでの全抗体の消化によって産生され得る、
(2)Fab'、抗体分子の断片は、未処理軽鎖および重鎖の部分を生じさせる全抗体のペプシンでの処置に続く還元によって得られ得る、抗体分子あたりFab'断片2本が得られる、
(3)(Fab')2、続く還元を伴わずに全抗体の酵素ペプシンでの処置によって得られ得る抗体の断片、F(ab)2はジスルフィド結合2本によって結ばれているFab'断片2本の二量体である、
(4)Fv、軽鎖の可変領域および重鎖の可変領域を含有し、2本鎖として発現される遺伝的に操作された断片として定義される、ならびに
(5)1本鎖抗体(「SCA」)、遺伝的融合された1本鎖分子として好適なポリペプチドリンカーによって連結された軽鎖の可変領域、重鎖の可変領域を含有する遺伝的に操作された分子として定義される。
これらの断片を作製する方法は、当技術分野において周知である(例えば、Harlow and Lane,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,New York(1988)を参照されたい)。
(6)単一ドメイン抗体、典型的には軽鎖を欠いている可変重鎖ドメイン。
句「特異的に結合」は、具体的な条件下で化合物が本発明のポリペプチドに結合し、他の、例えばタンパク質または炭水化物には顕著な量で結合しないことを意味する。特異的結合は、その特異性について選択される抗体を必要とする場合がある。別の実施形態では抗体は、別のタンパク質、特に絹タンパク質またはコラーゲンタンパク質(例えば哺乳動物由来)と比較して、抗体の本発明のポリペプチドへの結合に10倍を超える差異、好ましくは25、50または100倍の差異がある場合に「特異的に結合」するとみなされる。
本明細書において用いられる用語「エピトープ」は、抗体によって結合される本発明のポリペプチドの領域を指す。エピトープは、エピトープに対する抗体を生成するために動物に投与され得るが、本発明の抗体は、ポリペプチド全体の内容では好ましくはエピトープ領域に特異的に結合する。
ポリクローナル抗体が望ましい場合は、選択された哺乳動物(例えば、マウス、ウサギ、ヤギ、ウマなど)は、本発明の免疫原性ポリペプチドで免疫化される。免疫化された動物由来の血清は、回収され、周知の手順に従って処理される。ポリクローナル抗体を含有している血清が他の抗原に対する抗体を含有している場合は、ポリクローナル抗体は免疫親和性クロマトグラフィーによって精製され得る。ポリクローナル抗血清を産生するおよび加工するための技術は、当技術分野において周知である。そのような抗体が作製され得るように、本発明は、動物における免疫原としての使用のために別のポリペプチドとハプテン化された本発明のポリペプチドまたはその断片も提供する。
本発明のポリペプチドに対して方向付けられたモノクローナル抗体は、当業者によって容易に産生され得る。融合細胞によってモノクローナル抗体を産生するための一般的方法は、十分周知である。不死化抗体産生細胞系統は、細胞融合によって、および発がんDNAでのBリンパ球の直接形質転換またはエプスタイン・バーウイルス(Epstein-Barr virus)での形質移入などの他の技術によっても作出できる。産生されたモノクローナル抗体のパネルは、種々の特性について、すなわちアイソタイプおよびエピトープ親和性についてスクリーニングされうる。
代替的技術は、ファージデイスプレイライブラリーをスクリーニングすることを含む、例えばファージが多種多様な相補性決定領域(CDR)を有するscFv断片をそれらの外被の表面上に発現する場合。この技術は、当技術分野において十分周知である。
本発明の抗体を産生するための他の技術は、当技術分野において周知である。
本発明の抗体は、固体支持体に結合され得るおよび/または、好適な試薬、対照、説明書などと共に好適なコンテナ中のキットに包装され得る。
一実施形態では本発明の抗体は、検出可能に標識される。抗体結合の直接測定を可能にする例示的な検出可能な標識は放射標識、フルオロフォア、染料、磁気ビーズ、化学発光物質(chemiluminescer)、コロイド粒子などを含む。結合の間接的測定を可能にする標識の例は、基質が着色されたまたは蛍光の産生物を示し得る酵素を含む。追加的例示的な検出可能標識は、好適な基質の添加後に検出可能な産生物シグナルを示し得る共有結合で結合された酵素を含む。コンジュゲートにおける使用のため好適な酵素の例は、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、リンゴ酸脱水素酵素などを含む。商業的に入手可能ではない場合、そのような抗体-酵素コンジュゲートは、当業者に周知の技術によって容易に産生される。さらに、例示的な検出可能な標識は、アビジンまたはストレプトアビジンに高親和性で結合するビオチン;蛍光活性化セルソーターで用いられ得る蛍光色素(例えば、フィコビリタンパク質、フィコエリトリンおよびアロフィコシアニン;フルオレセインおよびテキサスレッド);ハプテンなどを含む。好ましくは、検出可能標識はプレートルミノメーター、例えば、ビオチンでの直接測定を可能にする。そのような標識化された抗体は、当技術分野において周知の技術において本発明のポリペプチドを検出するために用いられ得る。
組成物
本発明の組成物は「許容される担体」を含み得る。そのような許容される担体の例は、水、生理食塩水、リンゲル溶液、ブドウ糖溶液、ハンクス溶液および他の水性生理学的平衡塩溶液を含む。固定油、ゴマ油、オレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの非水性ビヒクルも用いられる場合がある。
一実施形態では「許容される担体」は「薬学的に許容される担体」である。用語、薬学的に許容される担体は、動物、詳細には哺乳動物、より詳細にはヒトに投与された場合にアレルギー性、毒性または他の有害反応を生じない分子実体および組成物を指す。薬学的に許容される担体または希釈剤の有用な例は、これだけに限らないが、本発明のポリペプチドの活性に影響を及ぼさない溶媒、分散媒、コーティング剤、安定化剤、保護コロイド、粘着剤、増粘剤、チキソトロピック薬、浸透剤、封鎖剤ならびに等張剤および吸収遅延剤を含む。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤の使用によって、分散剤の場合は所望の粒子サイズの維持によっておよびサーファクタントの使用によって維持され得る。さらに一般に本発明のポリペプチドは、通常の製剤技術に合致する任意の非毒性固体または液体添加剤と組み合わされ得る。
本明細書で概説されるとおりいくつかの実施形態では、本発明の絹タンパク質を含む産生物は薬学的に許容される担体として用いられる。
他の好適な組成物は、本発明のポリペプチドの具体的な使用を具体的に参照して下に記載される。
使用
絹タンパク質は、それらの並外れた強靱性および強度により新規生体材料の作出のために有用である。しかしクモおよび昆虫の繊維状タンパク質は、一般に大きなタンパク質(100kDaを超える)であり、高度に反復性のアミノ酸配列からなる。これらのタンパク質は、非常に偏ったコドンを含有する大きな遺伝子によってコードされており、それらを組換え系において産生することを特に困難にしている。対照的に本発明の絹タンパク質は、短く、反復性が低い。これらの特性は、これらのタンパク質をコードしている遺伝子を新規生体材料の組換え産生のために非常に魅力的なものにしている。
本発明の絹タンパク質は、医療用、軍事用、産業用および商業用応用の多種多様な利用に用いられ得る。絹タンパク質(例えば絹繊維の形態において)は、縫合糸、皮膚移植、細胞増殖マトリクス、靱帯置換および手術用メッシュなどの医療用具の製造において、および産業用および商業用の広範な製品において、例えば、ケーブル、ロープ、ネット、釣り糸、生地、防弾チョッキ裏地、包装素材(container fabric)、バックパック、ナップサック、バッグまたはパースストラップ(purse strap)、接着結合材料、非接着結合材料、ストラップ材料(strapping material)、テント生地、防水布、プールカバー、ビヒクルカバー、柵用材料、封止剤、建築資材、耐候性材料(weatherproofing material)、可動性仕切り材料、スポーツ設備;および実際に、高い伸長強度および弾性が所望の特徴である繊維または生地のほとんどいかなる使用のためにも用いられ得る。本発明の絹タンパク質(例えば絹繊維の形態での)および/または共重合体は、化粧品、スキンケア、ヘアケアおよび染毛剤などのパーソナルケア製品;ならびに色素などの粒子のコーティングのための組成物においても適用を有する。
絹タンパク質は、それらの天然形態において用いられ得る、またはそれらはより有益な効果を提供する誘導体を形成するように修飾され得る。例えば絹タンパク質は、US5,981,718およびUS5,856,451に記載のとおりアレルゲン性を低下させるためにポリマーへのコンジュゲーションによって修飾され得る。好適な修飾ポリマーは、これだけに限らないが、ポリアルキレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリカルボキシレート、ポリビニルピロリドンおよびデキストランを含む。別の例では絹タンパク質は、選択的消化および他のタンパク質修飾因子のスプライシングによって修飾され得る。例えば絹タンパク質は、約60℃に上昇させた温度での酸処理によってより小さなペプチド単位に切断され得る。有用な酸は、これだけに限らないが、希塩酸、硫酸またはリン酸を含む。代替的に絹タンパク質の消化は、水酸化ナトリウムなどの塩基での処理によっても行われ得る、または好適なプロテアーゼを用いる酵素消化も用いられ得る。
タンパク質は、パーソナルケア製品用の具体的な適用において有益である性能特性を提供するためにさらに修飾され得る。パーソナルケア製品における使用のためのタンパク質の修飾は、当技術分野において十分周知である。例えば通常用いられる方法は、US6,303,752、US6,284,246およびUS6,358,501に記載されている。修飾の例は、これだけに限らないが、水-油乳剤増強を促進するエトキシ化、親油適合性を提供するためのシロキシル化およびセッケンおよび界面活性組成物との適合を補助するためのエステル化を含む。追加的に絹タンパク質は、これだけに限らないが、アミン、オキシラン、シアン酸、カルボン酸エステル、シリコンコポリマー、シロキサンエステル、四級化アミン脂肪族、ウレタン、ポリアクリルアミド、ジカルボン酸エステルおよびハロゲン化エステルを含む官能基で誘導体化され得る。絹タンパク質は、ジイミンとの反応によっておよび金属塩の形成によっても誘導体化され得る。
「ポリペプチド」(および「タンパク質」)の上記定義と一致して、そのような誘導体化および/または改変された分子も本明細書において広く「ポリペプチド」および「タンパク質」と称される。
本発明の絹タンパク質は、他の繊維型と、一緒に紡糸され得るおよび/または束ねられ得る、もしくは編まれ得る。例は、これだけに限らないが、ポリマー繊維(例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル)、他の植物および動物供給源の繊維および絹(例えば、ワタ、ウール、ボンビックス・モリ、クモ絹またはミツバチ(例えば、WO2007/038837を参照されたい)、ならびにガラス繊維を含む。好ましい実施形態は、10%ポリプロピレン繊維と共に編まれた絹繊維である。本発明は、そのような繊維の組み合わせの産生が、絹タンパク質含有製品、例えば(医療用、産業用または商業用応用のための)繊維の製造および生産において一般に求められる場合がある任意の所望の特徴(例えば、外観、柔軟性、重量、耐久性、撥水特性、製造経費の改善)を増強するために容易に実施され得ることを検討する。
本発明の絹タンパク質は、化合物(例えばワクチンおよび抗生物質などの治療薬)を輸送および/または保存する際に安定化させるために用いられ得る(例えば、Zhang et al.、2012を参照されたい)。
パーソナルケア製品
化粧用およびスキンケア組成物は、化粧品用に許容される(cosmetically acceptable)媒質中に絹タンパク質の有効量を含む無水組成物であってよい。これらの組成物の使用は、これだけに限らないが、スキンケア、スキンクレンジング、メークアップおよびアンチリンクル製品を含む。化粧用およびスキンケア組成物のための絹タンパク質の有効量は、本明細書において組成物の総重量に対して重量で約10-4から約30%、しかし好ましくは重量で約10-3から15%の割合と定義される。この割合は、化粧用またはスキンケア組成物の種類に応じて変化する場合がある。化粧品用に許容される媒質のための好適な組成物は、US6,280,747に記載されている。例えば化粧品用に許容される媒質は、脂肪相が少なくとも1つの液体、固体または半固体脂肪性物質を含有する場合に、脂肪性物質を組成物の総重量に対して一般に重量で約10から約90%の割合で含有する場合がある。脂肪性物質は、これだけに限らないが、油、ワックス、ガムおよびいわゆるペースト状脂肪性物質を含む。代替的に組成物は、油中水または水中油乳剤などの安定分散剤の形態であってもよい。追加的に組成物は、1つまたは複数の従来の化粧品または、これだけに限らないが、抗酸化物質、保存剤、注入剤、サーファクタント、UVAおよび/またはUVBサンスクリーン、芳香剤、増粘剤、湿潤剤およびアニオン性、非イオン性もしくは両イオン性ポリマーを含む皮膚科的添加剤またはアジュバントならびに染料または色素を含有できる。
少なくとも1つの本発明の絹タンパク質を含む乳化材料を用いて生産され得る乳化化粧品および医薬部外品は、例えば、クレンジング化粧品(美容石けん、洗顔料、シャンプー、リンスなど)、ヘアケア製品(毛髪染料、毛髪化粧品など)、基礎化粧品(basic cosmetics)(一般的クリーム、乳液、シェービングクリーム、コンディショナー、コロン、シェービングローション、整髪油、パック(facial mask)など)、メークアップ化粧品(ファンデーション、アイブローペンシル、アイクリーム、アイシャドウ、マスカラなど)、アロマティック化粧品(香水など)、タンニングおよびサンスクリーン化粧品(タンニングおよびサンスクリーンクリーム、タンニングおよびサンスクリーンローション、タンニングおよびサンスクリーンオイルなど)、ネイル化粧品(ネイルクリームなど)、アイライナー化粧品(アイライナーなど)、リップ化粧品(口紅、リップクリームなど)、オーラルケア製品(歯磨き粉など)、浴用化粧品(浴用製品など)などを含む。
化粧品組成物は、マニキュアなどのネイルケア用製品の形態である場合もある。マニキュアは、化粧品用に許容される媒質中に絹タンパク質の有効量を含む、爪のトリートメントおよびカラーリングための組成物として本明細書において定義される。マニキュア組成物における使用のための絹タンパク質の有効量は、本明細書においてマニキュアの総重量に対して重量で約10-4から約30%の割合と定義される。マニキュア用の化粧品用に許容される媒質の構成成分は、US6,280,747に記載されている。典型的にはマニキュアは、溶媒およびセルロース誘導体、ポリビニル誘導体、アクリルポリマーまたは共重合体、ビニル共重合体およびポリエステルポリマーなどの薄膜形成物質を含有する。組成物は、有機または無機色素も含有する場合がある。
ヘアケア組成物は本明細書において、これだけに限らないが、シャンプー、コンディショナー、ローション、エアロゾル、ゲルおよびムースを含み、化粧品用に許容される媒質中に絹タンパク質の有効量を含む毛髪のトリートメントのための組成物として定義される。ヘアケア組成物における使用のための絹タンパク質の有効量は、本明細書において組成物の総重量に対して重量で約10-2から約90%の割合と定義される。ヘアケア組成物のために化粧品用に許容される媒質の構成成分は、US2004/0170590、US6,280,747、US6,139,851およびUS6,013,250に記載されている。例えばこれらのヘアケア組成物は、水性、アルコール性または水性-アルコール性溶液であってよく、水性-アルコール性溶液についてアルコールは、好ましくは総重量に対して重量で約1から約75%の割合にあるエタノールまたはイソプロパノールである。追加的にヘアケア組成物は、上に記載のとおり1つまたは複数の従来の化粧品または皮膚科的添加剤もしくはアジュバントを含み得る。
染毛用組成物は、化粧品用に許容される媒質中に絹タンパク質の有効量を含む、毛髪を染める、染色するまたは脱色するための組成物として本明細書において定義される。染毛用組成物における使用のための絹タンパク質の有効量は、本明細書において組成物の総重量に対して重量で約10-4から約60%の割合と定義される。染毛用組成物用の化粧品用に許容される媒質の構成成分は、US2004/0170590、US6,398,821およびUS6,129,770に記載されている。例えば、一般に染毛用組成物は、無機過酸素(peroxygen)-ベース染料酸化剤と、易酸化性染色剤との混合物を含有する。過酸素ベース染料酸化剤は、最も一般的には過酸化水素である。酸化染毛剤は、初期中間体(例えばp-フェニレンジアミン、p-アミノフェノール、p-ジアミノピリジン、ヒドロキシインドール、アミノインドール、アミノチミジンまたはシアノフェノール)の酸化的カップリングによって形成され、二次中間体(例えばフェノール、レゾルシノール、m-アミノフェノール、m-フェニレンジアミン、ナフトール、ピラゾロン、ヒドロキシインドール、カテコールまたはピラゾール)を有する。追加的に染毛用組成物は、酸化性酸、捕捉剤、安定化剤、増粘剤、緩衝剤担体、サーファクタント、溶媒、抗酸化物質、ポリマー、非酸化性染料およびコンディショナーを含有する場合がある。
絹タンパク質は、化粧用およびコーティング組成物における使用のための粒子の分散性を改善するために、色素および化粧用粒子をコートするために用いられ得る。化粧用粒子は、本明細書において、化粧用組成物において用いられる色素または不活性粒子などの粒子状材料として定義される。好適な色素および化粧用粒子は、これだけに限らないが、無機着色色素、有機色素および不活性粒子を含む。無機着色色素は、これだけに限らないが、二酸化チタン、酸化亜鉛ならびに鉄、マグネシウム、コバルトおよびアルミニウムの酸化物を含む。有機色素は、これだけに限らないが、D&C Red No.36、D&C Orange No.17、D&C Red No.7、11、31および34のカルシウムレーキ、D&C Red No.12のバリウムレーキ、D&C Red No.13ストロンチウムレーキ、FD&C Yellow No.5のアルミニウムレーキならびにカーボンブラック粒子を含む。不活性粒子は、これだけに限らないが、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、雲母、タルク、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、粉末Nylon(商標)、全フッ素置換アルカンおよび他の不活性プラスチックを含む。
絹タンパク質は、デンタルフロスにおいても用いられ得る(例えば、US2005/0161058を参照されたい)。フロスはモノフィラメント糸またはマルチフィラメント糸であってよく、繊維はより合わされていてもいなくてもよい。デンタルフロスは、1本ずつ包装されても、任意の所望の長さに切るためのカッター付きのロール入りでもよい。デンタルフロスは、これだけに限らないが、条片およびシートなどの、フィラメント以外の種々の形状で提供され得る。フロスは、これだけに限らないが、ワックスなどのさまざまな材料でコートされてよい(フロス用のポリテトラフルオロエチレンモノフィラメント糸)。
絹タンパク質は、セッケンにおいても用いられ得る(例えば、US2005/0130857を参照されたい)。
色素および化粧用粒子コーティング
色素および化粧用粒子コーティングにおける使用のための絹タンパク質の有効量は、本明細書において粒子の乾燥重量に対して重量で約10-4から約50%、しかし好ましくは重量で約0.25から約15%の割合と定義される。用いられる絹タンパク質の最適量は、コートされる色素または化粧用粒子の種類に依存する。例えば、無機着色色素と共に用いられる絹タンパク質の量は、好ましくは重量で約0.01%から20%の間である。有機色素の場合は絹タンパク質の好ましい量は重量で約1%から約15%の間であり、一方不活性粒子については好ましい量は重量で約0.25%から約3%の間である。コートされた色素および粒子の調製方法は、US5,643,672に記載されている。これらの方法は、絹タンパク質の水性溶液を粒子に回転または混合しながら添加する工程、絹タンパク質と粒子とのスラリーを形成する工程および乾燥する工程、絹タンパク質の溶液を粒子上で噴霧乾燥する工程または絹タンパク質のスラリーおよび粒子を凍結乾燥する工程を含む。これらのコートされた色素および化粧用粒子は、化粧用処方、塗料、インクなどにおいて用いられ得る。
生物医学的
絹タンパク質は、創傷治癒を促進するための絆創膏上の被膜(coating)として用いられ得る。本出願のために絆創膏材料は、絹タンパク質の有効量でコートされる。創傷治癒絆創膏の目的のために、絹タンパク質の有効量は本明細書において絆創膏材料の重量に対して重量で約10-4から約30%の割合と定義される。コートされる材料は、任意の柔軟な、生物学的に不活性、多孔性の生地または繊維であってよい。例は、これだけに限らないが、綿、絹、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、ポリエステルおよびその組み合わせを含む。生地または繊維のコーティングは、当技術分野において周知の多数の方法によって達成され得る。例えばコートされる材料は、絹タンパク質を含有する水性溶液に浸漬され得る。代替的に絹タンパク質を含有する溶液は、吹きつけ器を用いてコートされる材料の表面に吹き付けられ得る。追加的に絹タンパク質を含有する溶液は、ローラーコート印刷(roller coat printing)工程を用いて表面にコートされ得る。創傷絆創膏は、これだけに限らないが、ヨウ素、ヨウ化カリウム、ポビドンヨウ素、アクリノール、過酸化水素、塩化ベンザルコニウムおよびクロロヘキシジンなどの殺菌剤;アラントイン、ジブカイン塩酸塩およびリンゴ酸クロロフェニルアミンなどの治癒促進剤;ナファゾリン塩酸塩などの血管収縮剤;酸化亜鉛などの収斂剤;およびホウ酸などの痂皮生成剤を含む、他の添加物を含んでもよい。
本発明の絹タンパク質は、創傷被覆材料としての薄膜の形態でも用いられ得る。創傷被覆材料としてのアモルファス薄膜の形態での絹タンパク質の使用は、US6,175,053に記載されている。アモルファス薄膜は、絹タンパク質の有効量を含有する結晶化度10%未満の高密度で無孔性の薄膜を含む。創傷ケアのための薄膜について、絹タンパク質の有効量は本明細書において重量で約1から99%と定義される。上に記載のとおり薄膜は、これだけに限らないが、セリシンなどの他のタンパク質および殺菌剤、治癒促進剤、血管収縮剤薬物、収斂剤ならびに痂皮生成剤を含む他の構成成分も含有し得る。セリシンなどの他のタンパク質は、重量で組成物の1から99%を占める場合がある。列挙された他の成分の量は全部で、好ましくは重量で組成物の約30%未満であり、より好ましくは重量で約0.5から20%の間である。創傷被覆薄膜は、上に述べた材料を水性溶液に溶解する工程、ろ過または遠心分離によって不溶物を除去する工程および、アクリルプレートなどのなめらかな固体表面上で溶液を成形する工程に続いて乾燥させる工程によって調製され得る。
本発明の絹タンパク質は、縫合糸においても用いられ得る(例えば、US2005/0055051を参照されたい)。そのような縫合糸は、超高分子量繊維および絹繊維から作られた編組被覆(braided jacket)を特徴とする場合がある。ポリエチレンは、強度を提供する。ポリエステル繊維は、束縛性の改善を提供する高分子量ポリエチレンと共に織られ得る。絹は、縫合糸認識および同定の改善のためのトレースを提供するために対比色で提供され得る。絹は、他の繊維よりも組織適合性(tissue compliant)であり、縫合糸の端と周囲組織との間の有害な相互作用に配慮することなく結び目の近くで切断され得る。高強度縫合糸の取り扱い特性は、縫合糸をコートするために種々の材料を用いることによって増強され得る。縫合糸は、No.2縫合糸の直径、感触および結び目性能(tie-ability)を有しながらEthibond No.5縫合糸の強度を有利に有する。結果として縫合糸は、回旋筋腱板修復、アキレス腱修復、膝蓋腱修復、ACL/PCL再建、臀部および肩再建手術ならびに縫合糸アンカーにおいてまたはそれと共に用いられた縫合糸の置換のためなどの大部分の整形外科的手術のために理想的である。縫合糸は、編組の潤滑性、結び目の安全性または摩耗抵抗性を改善するために、例えばワックス(ハチワックス、石油ワックス、ポリエチレンワックスまたは他)、シリコン(Dow Corning silicone fluid 202Aまたは他)、シリコンラバー、PBA(ポリブチル化酸)、エチルセルロース(Filodel)または他のコーティング剤、でコートされてもされなくてもよい。
本発明の絹タンパク質は、ステントにおいても用いられ得る(例えば、US2004/0199241を参照されたい)。例えばステント移植片は、腔内ステントおよび移植片を含んで提供され、ステント移植片は絹を含む。絹は、ステント移植を受けた宿主において応答を誘発し、応答は絹ステント移植片と、絹ステント移植片の絹に近接する宿主の組織との間の癒着の増強を生じさせる。絹は、任意の種々の手段によって移植片に付けられている場合がある、例えば、絹を移植片に編み込むことによってまたは絹を移植片に接着することによって(例えば、接着剤の手段によってもしくは縫合糸の手段によって)。絹は、より糸(thread)、編組、シート、粉末などの形態である場合がある。ステント移植片での絹の位置について、絹はステントの外側にだけ付けられている場合があり、および/または、これらの末端領域の宿主の組織への隣接の確保を補助するために絹はステント移植片の末端領域に付けられている場合もある。多種多様なステント移植片が、所望の処置の部位および性質に応じて本発明の内容において利用され得る。ステント移植片は、例えば、二分枝または管移植片、円筒状もしくは先細の、自己拡張型またはバルーン拡張型、ユニボディ(unibody)またはモジュラーなどである場合がある。
絹に加えて、ステント移植片は、絹の一部または全体に被膜を含有する場合があり、宿主へのステント移植の挿入で被膜が分解する場合、それにより被膜は絹と宿主との間の接触を遅らせる。好適なコーティング剤は、非限定的に、ゼラチン、分解性ポリエステル(例えば、PLGA、PLA、MePEG-PLGA、PLGA-PEG-PLGA、ならびにこれらの共重合体および混合物)、セルロースおよびセルロース誘導体(例えば、ヒロドキシプロピルセルロース)、多糖(例えば、ヒアルロン酸、デキストラン、デキストラン硫酸、キトサン)、脂質、脂肪酸、糖エステル、核酸エステル、ポリ酸無水物、ポリオルトエステルおよびポリビニルアルコール(PVA)を含む。絹-含有ステント移植片は、生物学的活性剤(薬物)を含有する場合があり、薬物はステント移植片から放出され、次いで、ステント移植片が挿入された宿主において細胞応答(例えば、細胞性または細胞外マトリクス沈着)および/または線維性応答の増強を誘発する。
本発明の絹タンパク質は、靱帯および腱をex vivoで産生するためのマトリクスにおいても用いられ得る(例えば、US2005/0089552を参照されたい)。絹-繊維-ベースのマトリクスは、骨髄間質細胞(BMSC)などの多能性細胞と共に播種され得る。生物工学によって作られた靱帯または腱は、細胞配向および/または適用された機械力の方向でのマトリクス圧着様式によって、ならびに機械力または刺激(そのような力が適用される場合)によって産生される機械負荷の軸に沿うコラーゲンI型、コラーゲンIII型およびフィブロネクチンタンパク質を含む靱帯および腱特異的マーカーの産生によっても有利に特徴付けられる。好ましい実施形態では靱帯または腱は、らせん構造に配置される線維束の存在によって特徴付けられる。産生され得る靱帯または腱のいくつかの例は、前十字靱帯、後十字靱帯、回旋筋腱板、肘および膝の内側側副靱帯、手の屈筋腱、足首および腱の外側靱帯ならびに顎または側頭下顎の関節の靱帯を含む。本発明の方法によって産生され得る他の組織は、軟骨(関節および半月板の両方)、骨、筋肉、皮膚および血管を含む。
本発明の絹タンパク質は、ハイドロゲルにおいて用いられ得る(例えば、US2005/0266992を参照されたい)。絹フィブロインハイドロゲルは、組織工学スキャホールド、細胞培養用基質、創傷および熱傷被覆、軟組織置換、骨充填剤、ならびに薬学的にまたは生物学的に活性な化合物のための支持体としてのそれらの使用を可能にする開ポア構造によって特徴付けられ得る。
絹タンパク質は、皮膚科的組成物においても用いられ得る(例えば、US2005/0019297を参照されたい)。さらに本発明の絹タンパク質およびその誘導体は、除放性組成物においても用いられ得る(例えば、US2004/0005363およびUS2012/0195967を参照されたい)。
本発明の絹タンパク質を含む産生物は、培養(細胞および/または組織培養など)ならびに/または幹細胞などの細胞のインプラントのためのスキャホールドとしてもより広く用いられ得る(例えば、US2012/0189669、US2012/0172985、US2012/0171257、US2011/0293685、US20090214614、US20110238179およびUS20070041952を参照されたい)。
織物
本発明の絹タンパク質は、織物での続く使用のために繊維の表面に適用され得る。これは、繊維上にタンパク質薄膜の単層を与え、滑らかな仕上がりを生じる。US6,416,558およびUS5,232,611は、繊維への仕上げコートの添加を記載する。これらの開示において記載される方法は、良好な感触および滑らかな表面を提供するために繊維を仕上げることの多様性の例を提供する。本出願のために繊維は絹タンパク質の有効量でコートされる。織物での使用のために繊維をコーティングする目的のための絹タンパク質の有効量は、本明細書において繊維材料の重量に対して重量で約1から約99%の割合と定義される。繊維材料は、これだけに限らないが、綿、ポリエステル(レーヨンおよびLycra(商標)など)の織物繊維、ナイロン、ウールおよび天然絹を含む他の天然繊維を含む。繊維に絹タンパク質を適用するために好適な組成物は、エタノール、イソプロパノール、ヘキサフルオラノール、イソチオシアノウラン酸および、溶液またはマイクロ乳剤を形成するように水と混合され得る他の極性溶媒などの共溶媒を含み得る。絹タンパク質含有溶液は、繊維上に噴霧され得るまたは繊維は溶液に浸漬され得る。必要ではないが、コートされた材料の気流乾燥は好ましい。代替的プロトコールは、織られた繊維上に絹タンパク質組成物を適用する。本出願の理想的実施形態は、ストッキングのために用いられるなどの伸縮性の織り方をコートするための絹タンパク質の使用である。
複合材料
絹タンパク質(例えば、繊維の形態)は、パネルボードおよび他の建設材料を調製するためにポリウレタン、他のレジンまたは熱可塑性注入剤に添加され得る、または木製およびパーティクルボードを置き換える家具およびベンチトップとして成形される。複合物は、建造物および自力推進構築物(特にルーフトップおよびドアパネル)においても用いられ得る。絹は、レジンを再強化し材料をさらに強くさせ、他のパーティクルボードおよび複合材料と同程度のまたは優れた強さである軽量建設を可能にする。絹タンパク質は、例えば繊維の形態において、単離でき、合成複合物形成レジンに添加でき、または生物学に基づく複合材料を生産するために植物由来タンパク質、デンプンおよび油との組み合わせで用いられ得る。そのような材料の生産のための方法は、JP2004284246、US2005175825、US4,515,737、JP47020312およびWO2005/017004に記載されている。
紙添加剤
本発明の絹の繊維特性は、製紙に強度およびテクスチャ品質を付加できる。絹紙は、特別に滑らかな手製紙を調製するために、絹より糸をワタパルプに混ぜる(mottling)ことによって作製され、贈答用包装、ノートカバー、キャリーバッグのために用いられる。本発明の絹タンパク質を含み得る紙製品の生産のための方法は、一般にJP2000139755に記載されている。
先端材料
本発明の絹は、相当な強靱性を有し、濡れた場合にもこれらの特性を維持していることから他の絹から傑出している(Hepburn et al.、1979)。
生地織物工業での実質成長分野は、産業用織物およびインテリジェント織物である。健康的、高価値機能性、環境に優しい、個別化した織物製品に対する需要が増大している。濡れた場合に特性が変化せず、詳細にはそれらの強さおよび伸長性を維持する本発明のものなどの繊維は、スポーツおよびレジャーウエアのための機能性被服ならびに作業着および保護衣のために有用である。
武器および監視技術における開発は、個々の防護設備ならびに戦場関連システムおよび構造におけるイノベーションを刺激している。長時間暴露への材料耐久性、重い衣服および外的環境からの保護などの従来の必要要件に加えて、本発明の絹織物は、弾道発射体(ballistic projectile)、火災および化学物質に耐性があるように加工され得る。そのような材料の産生のための方法は、WO2005/045122およびUS2005268443に記載されている。
(実施例)
(実施例1)
終齢後期(late last instar)唾液腺cDNAの調製および分析
ハバチ(ネマツス・オリゴスピルス、ウィロウハバチ(willow sawfly))絹において見いだされるタンパク質は、終齢後期(late final instar)幼虫の唾液線から単離されたcDNAから同定された。ウィロウハバチ幼虫(ネマツス属からのN.オリゴスピルス)は、Canberr(Australia)のBurley Griffin湖周辺でヤナギ属(Salix)(ヤナギ)種から採取した。必要な限り幼虫を研究室内で新鮮ヤナギ葉の食餌で維持した。
ハバチ幼虫10匹の口唇腺からRNAqueous-4PCR kit(Ambion)を用いて単離した総RNA28.1μgからMicro-FastTrack(商標)2.0mRNA Isolation kit(Invitrogen)を用いてmRNAを単離した後にN.オリゴスピルス絹糸腺cDNAライブラリーを構築した。cDNAライブラリーは、CloneMiner(商標)cDNAキット(Invitrogen)を用いてmRNAから構築した。cDNAライブラリーは、1%未満の元のベクターを含んでおよそ2.9×107コロニー形成単位(cfu)を含んだ。ライブラリー中の平均挿入サイズは、1.1kbpであった。
50個の無作為に選んだクローンを配列分析のために送った(Table2(表2))。導入したcDNA配列は、28個のクローン中に(残りの挿入物は元のcDNAクローニングベクター)見いだされた。同定された20個のcDNA配列は、翻訳された配列の大部分が3残基反復配列Gly-Xaa-Yaa(コラーゲンおよび他の三重らせん含有構造に特徴的である)を含有する配列を含有していた。Glyは、このアミノ酸だけが三重らせんの中央にはまるように十分に小さいことから3残基ごとに必要である。Gly-Xaa-Yaa反復を含有する配列は、3つの異なるクラスに分けられ、コラーゲンA、BおよびCと呼ばれた。他の配列の潜在的同一性は、データベース比較から予測された。
Expasy(ETH)プログラムを用いるコラーゲン様ドメインの配列比較を図1に提供する。3つのコラーゲンセグメントについて、AおよびBでは126残基ならびにC鎖では120残基。Glyではない位置、120〜126アミノ酸の20個は3つすべての鎖に共通である。A鎖とB鎖の間では、さらに21個の位置が共通である(=41)。A鎖とC鎖の間では、さらに24個の位置が共通である(=44)。B鎖とC鎖の間では、さらに13個の位置が共通である(=33)。各タンパク質の末端にチロシンを有して、タンパク質のC末端にチロシンに富む領域もある。
Figure 2015505667
(実施例2)
ハバチコラーゲン様絹タンパク質の組換え発現
cDNA配列3個(3つのアミノ酸配列A型(SF21)、B型(SF9)およびC型(SF30)のそれぞれに由来)を、発現研究のために選択した。cDNAはpDONR 222中にあった。Stratagene Site-directed Mutagenesis Kit(#200519)を製造者の指示に従って用いるPCR変異導入によって制限酵素消化部位を元の構築物に導入した。制限酵素消化部位の導入は、各ハバチ絹遺伝子についてのDNAの単離、および発現ベクターへのその挿入を可能にした。
ハバチコラーゲン様絹A型遺伝子をNdeIおよびEcoRIを介してpColdIベクターに挿入した。ハバチコラーゲン様絹B型遺伝子をNdeIおよびEcoRIを介してpColdIVベクターに挿入した。ハバチコラーゲン様絹C型遺伝子をBamHIおよびSalIを介してpCold IIIに、S.ピオゲネス由来の細菌性コラーゲンScl2由来の三重らせん促進配列(V-ドメイン)を含んで挿入した。
ハバチ絹タンパク質の発現のために、形質転換大腸菌BL21細胞のコロニー1個を100ml開始培養培地2×YT-Ampに添加し、37℃、200rpmで撹拌しながら一晩インキュベートした。次いでこの培養物に100ml新鮮2×YT-2%グルコース-Ampを添加し、1mM IPTGで、25℃、10時間、次いで20℃でさらに16時間誘導した。細胞ペーストを遠心分離(3000×g、30分間)によって収集した。タンパク質は細胞沈殿に伴っていた。抽出のために、細胞ペースト1グラムを40mM Na/リン酸緩衝液、pH8.0、10mlに再懸濁し、超音波処理によって細胞を破裂させた。細胞可溶化物混合物を遠心分離(20k×g、40分間)によって清澄化し、清澄上清を保管した。
発現された絹タンパク質をPall 50ml IMAC HyperCel columnを用いる親和性精製を用いて精製した。200mM Na/リン酸、4.4M NaClおよび2Mイミダゾールの個々の保存溶液を、最終濃度20mM Na/リン酸緩衝液、pH7.6、500mM NaClおよび30mMイミダゾールの最終濃度で清澄可溶化物に添加した。この溶液を親和性カラムにロードし、続いて5カラム容積の緩衝液A(20mM Na/リン酸緩衝液pH7.6、300mM NaClおよび40mMイミダゾール)で280nmでの材料の残存溶出の吸収が無いようにカラムを十分に洗浄した。次いでカラムを種々の量のイミダゾール(70、100、150、250および500mMイミダゾール)の連続的段階的な増加を含む緩衝液Aの1カラム容積の系列で溶出させた。溶出画分を214nmまたは280nmでの吸収によってモニターし、次いでさらにSDS-PAGE分析によって分析した。次いで絹タンパク質を含有している試料をプールし、濃縮し、緩衝液を膜ろ過(10KDaカットオフ)によって20mMリン酸pH8.0に交換した。次いでこの材料をアニオン-1mlQカラムおよびカチオン-1mSPカラムでのイオン交換クロマトグラフィーによってさらに精製し、次いでSuperdex200カラムでのゲルろ過によってさらに精製した。多数の方法がタンパク質を精製するために用いられ得る。
pColdベクターからのハバチ絹タンパク質発現の例を図2に示す。この例では、SF30はV-ドメインを有する融合タンパク質として発現させた。
(実施例3)
コラーゲン様絹は線維芽細胞に結合する。
細胞接着研究のために、組織培養96ウエルマイクロタイタープレートをPBS中のタンパク質2μgで4℃、一晩コートした。2%BSAを含有するPBSでの2時間のブロッキング後、マウス線維芽細胞L929細胞をコートされた表面に1cm2あたり細胞250,000個で播種した。播種に先立って、細胞をTryple(商標)Express(Gibco #12605)に短時間暴露し、無血清培地に再懸濁し、続いて細胞を無血清培地で3回洗浄することによって収集した。37℃/5%CO2での2時間暴露に続いて、ウエル中の細胞を温めたPBSで2回広範にリンスし、MTS溶液100μlをプレートに添加し、さらに1〜3時間インキュベートした。細胞はファロイジン(アクチン用)およびDAPI(DNA用)でも染めた。
本発明のコラーゲン様絹タンパク質は、(恐らくインテグリン受容体を介して)L929細胞の細胞接着を支持する(図3)。本発明の絹は、哺乳動物コラーゲンおよびフィブロネクチンと同様に良好であった。これらの結果は、本発明のコラーゲン様絹タンパク質が生物医学的インプラントの生産において有用であることを示している。
(実施例4)
組換えハバチ絹タンパク質はコラーゲン様構造を形成する。
ハバチコラーゲン様絹AからC型タンパク質が三重らせん構造に折りたたむことができることを実証するために、各型の配列を大腸菌で個々に発現させた(図4)。全長で発現された絹タンパク質は、親和性クロマトグラフィーおよびゲル浸透クロマトグラフィーを次のとおり用いて精製した:細胞を40mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH8.0中での超音波処理によって可溶化し、細胞可溶化物を遠心分離(20,000×g、40分間)によって清澄化し、清澄上清を保存した。発現された絹タンパク質を清澄化可溶化物をIMAC HyperCel(商標)column(Pall)に吸収させ、HClでpH8に調整した500mMイミダゾールまでの段階的増加による溶出で精製した。交差流ろ過を、塩含有量を低下させ、タンパク質溶液を濃縮するために用いた。最終精製は、HiPrep Sephacryl(商標)S-200 column(GE Healthcare)でのゲル浸透クロマトグラフィーによってであった。個々の三重らせんコラーゲンセグメントを50mM酢酸中0.1mg/mlペプシンでのタンパク質の消化によって調製した。すべての産生物の純度は、SDS-PAGEによって評価した。
一般にコラーゲンは、ペプシン消化に抵抗性であり、処置はコラーゲン分子を精製するために一般に用いられる。コラーゲン構造と合致して、組換え的に産生されたハバチ絹タンパク質の大部分は、20℃でペプシン消化に抵抗性であった(図4A)。対照的に、高温でのタンパク質構造の変性後、分子全体がプロテアーゼ感受性であった。ペプシン-抵抗性断片の円二色性スペクトルは、各スペクトルが極大およそ220nmで正の楕円率を示してタンパク質がコラーゲン三重らせんにホールドされたことを確認した(図B)。
具体的な実施形態において示されるとおり、広範に記載された本発明の精神または範囲から逸脱することなく、多数の変更および/または改変が本発明に作製され得ることは、当業者に理解される。したがって本実施形態はすべての観点において例示的であり制限的ではないと見なされる。
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる2011年11月16日出願US61/560,649の優先を主張する。
本明細書において考察および/または参照したすべての刊行物は、その全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書に含まれている記録、行為、材料、装置、論文などの任意の考察は、本発明の内容を提供する目的のためだけである。これらの事項の任意またはすべてが、本出願の各特許請求の優先日より前に存在したとして、先行技術基盤の部分を形成するまたは本発明が関連する分野における通常の一般的知識であったことの承認として解釈されるべきではない。
(参考文献)
Figure 2015505667

Claims (31)

  1. コラーゲン様絹ポリペプチドをコードしている単離および/または外来性ポリヌクレオチド。
  2. i)配列番号7から12、22もしくは23のいずれか1つにおいて提供されるヌクレオチドの配列、
    ii)配列番号1から6のいずれか1つにおいて提供されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードしているヌクレオチドの配列、
    iii)配列番号1から6のいずれか1つもしくは複数と少なくとも30%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードしているヌクレオチドの配列、
    iv)ii)もしくはiii)の生物学的に活性な断片をコードしているヌクレオチドの配列、
    v)配列番号7から12、22もしくは23のいずれか1つもしくは複数と少なくとも30%同一であるヌクレオチドの配列、または
    vi)ストリンジェントな条件下でi)からv)のいずれか1つもしくは複数にハイブリダイズする配列
    の1つまたは複数を含む、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  3. 配列番号1から6のいずれか1つまたは複数と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードしているヌクレオチドの配列を含む、請求項2に記載のポリヌクレオチド。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含むベクター。
  5. 発現ベクターである、請求項4に記載のベクター。
  6. 請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチドおよび/または請求項4または請求項5に記載の少なくとも1つのベクターを含む宿主細胞。
  7. 細菌性、酵母、動物または植物細胞である、請求項6に記載の宿主細胞。
  8. 実質的に精製されたおよび/または組換えコラーゲン様絹ポリペプチド。
  9. i)配列番号1から6のいずれか1つにおいて提供されるアミノ酸配列、
    ii)配列番号1から6のいずれか1つもしくは複数と少なくとも30%同一であるアミノ酸配列、または
    iii)i)もしくはii)の生物学的に活性な断片
    の1つまたは複数を含む、請求項8に記載のポリペプチド。
  10. 膜翅類(Hymenoptera)の種から精製され得る、請求項8または請求項9に記載のポリペプチド。
  11. 膜翅類の属がネマツス属(Nematus)である、請求項10に記載のポリペプチド。
  12. 少なくとも1つの他のポリペプチドに融合されている、請求項8から11のいずれか一項に記載のポリペプチド。
  13. 請求項8から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチドをコードしている、請求項1から3のいずれか一項に記載の外来性ポリヌクレオチドを含む遺伝子導入非ヒト生物。
  14. 請求項6または請求項7に記載の宿主細胞、請求項5に記載のベクター、請求項13に記載の遺伝子導入生物の1つまたは複数を、ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドの発現を可能にする条件下で培養する工程、および発現されたポリペプチドを回収する工程を含む、請求項8から12のいずれか一項に記載のポリペプチドを調製するための方法。
  15. 請求項8から12のいずれか一項に記載のポリペプチドに特異的に結合する単離および/または組換え抗体。
  16. 請求項8から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチドを含む絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルまたは粒子。
  17. ポリペプチドの少なくとも一部が架橋結合している、請求項16に記載の繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルまたは粒子。
  18. 請求項8から12のいずれか一項に記載の少なくとも2つのポリペプチドを含む共重合体。
  19. ポリペプチドの少なくとも一部が架橋結合している、請求項18に記載の共重合体。
  20. 請求項8から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチド、請求項16もしくは請求項17に記載の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子または請求項18もしくは請求項19に記載の少なくとも1つの共重合体の1つまたは複数を含む産生物。
  21. パーソナルケア製品、織物、プラスチックおよび生物医学的製品からなる群から選択される、請求項20に記載の産生物。
  22. 産生物中のポリペプチドの少なくとも一部が架橋結合している、請求項20または請求項21に記載の産生物。
  23. 請求項8から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチド、請求項16もしくは請求項17に記載の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、請求項18もしくは請求項19に記載の少なくとも1つの共重合体、または請求項20から22のいずれか一項に記載の少なくとも1つの産生物の1つまたは複数と、1つまたは複数の許容される担体とを含む組成物。
  24. 薬物をさらに含む、請求項23に記載の組成物。
  25. 医薬品、医療用具または化粧品としての使用のための、請求項24に記載の組成物。
  26. 請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチドおよび1つまたは複数の許容される担体を含む組成物。
  27. i)コラーゲン様絹ポリペプチドを得る工程、および
    ii)産生物を産生するためにポリペプチドを処理する工程
    を含む、コラーゲン様絹ポリペプチドを含む産生物を産生するための方法。
  28. 疾患を治療または予防するための少なくとも1つの薬物および薬学的に許容される担体を含む組成物を投与する工程を含む、疾患を治療または予防する方法であって、薬学的に許容される担体が、請求項8から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチド、請求項16もしくは請求項17に記載の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、請求項18もしくは請求項19に記載の少なくとも1つの共重合体、請求項20から22のいずれか一項に記載の少なくとも1つの産生物または請求項23から26のいずれか一項に記載の少なくとも1つの組成物の1つまたは複数から選択される、方法。
  29. 疾患を治療または予防するための医薬の製造のための、請求項8から13のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチド、請求項16もしくは請求項17に記載の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、請求項18もしくは請求項19に記載の少なくとも1つの共重合体、請求項20から22のいずれか一項に記載の少なくとも1つの産生物または請求項23から26のいずれか一項に記載の少なくとも1つの組成物の1つまたは複数および少なくとも1つの薬物の使用。
  30. 疾患を治療または予防するための医薬としての、請求項8から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチド、請求項16もしくは請求項17に記載の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、請求項18もしくは請求項19に記載の少なくとも1つの共重合体、請求項20から22のいずれか一項に記載の少なくとも1つの産生物または請求項23から26のいずれか一項に記載の少なくとも1つの組成物の1つまたは複数および少なくとも1つの薬物の使用。
  31. 請求項8から12のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチド、請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチド、請求項4もしくは請求項5に記載の少なくとも1つのベクター、請求項16もしくは請求項17に記載の少なくとも1つの絹繊維、スポンジ、薄膜、ハイドロゲルもしくは粒子、請求項18もしくは請求項19に記載の少なくとも1つの共重合体、請求項20から22のいずれか一項に記載の少なくとも1つの産生物、または請求項23から26のいずれか一項に記載の少なくとも1つの組成物の1つまたは複数を含むキット。
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