JP2015053982A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015053982A JP2015053982A JP2013187567A JP2013187567A JP2015053982A JP 2015053982 A JP2015053982 A JP 2015053982A JP 2013187567 A JP2013187567 A JP 2013187567A JP 2013187567 A JP2013187567 A JP 2013187567A JP 2015053982 A JP2015053982 A JP 2015053982A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic resonance
- imaging apparatus
- resonance imaging
- coil
- magnetic field
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
Abstract
【課題】RFコイルの振動を低減して騒音を低減する磁気共鳴イメージング装置を提供する。【解決手段】RFボビン8と回路部9からなるRFコイル3の外周側に配置される外層部材11と、外層部材11に貼付される制振材12とで構成される振動減衰部13を複数の外層支持部材10でRFボビン8に支持する。振動減衰部13は回路部9と間隙を有すると共に複数の穿孔14を有する。この構成により、ボア径を小さくすることなく、また、RFコイル3の回路部9の冷却性能を低下させることなく、RFコイル3の振動を低減することができる。【選択図】図3
Description
本発明は磁気共鳴を利用した磁気共鳴イメージング装置に係り、特に、撮影時に発生する騒音の低減を図る技術に関する。
磁気共鳴イメージング装置は、原子核の核磁気共鳴現象を利用して撮影空間内に置かれた被検者の物理的性質を表す磁気共鳴画像を得るものである。一般に、磁気共鳴イメージング装置は、被検者が入る空間(ボア)中心部の撮影空間に均一な静磁場を発生させる静磁場発生系と、核磁気共鳴を生じさせるための高周波の電磁波を発生させる高周波(Radio Frequency:RF)コイルと、核磁気共鳴信号を検出する受信コイルと、核磁気共鳴信号に位置情報を付与するために傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル等を備えている。
撮影時には、所望のパルスシーケンスに従い、均一な静磁場中に置かれた被検者にX、Y、Z軸の3方向に線形傾斜磁場が重ねられ、被検者の原子スピンが磁気的に励起される。このように撮影時には傾斜磁場コイルにパルス的な電流が流される。静磁場中に配置された傾斜磁場コイルにパルス電流を流すと、静磁場と電流のカップリングによりローレンツ力が作用し、傾斜磁場コイルが振動して、振動放射音を発生する。この振動放射音が被検者に伝わり、被検者が騒音に曝されることになる。そこで、傾斜磁場コイルを覆うように密閉空間を構成することにより傾斜磁場コイルの振動放射音を遮音する構造をとり、被検者への騒音を低減する。
傾斜磁場コイルの撮影空間側(内周側)には、RFコイルや装置外観を形成するガントリカバーが配置される。従来は、内周側からガントリカバー、RFコイル、傾斜磁場コイルと同心円状に3層に配置し、ガントリカバーで傾斜磁場コイルを覆う密閉空間を構成すると共にボアを形成していた。近年、このボア径を大きく確保するために、傾斜磁場コイルとガントリカバーのギャップを小さくすることが求められている。そこで、RFコイルにガントリカバー機能を兼ねさせて、RFコイルとガントリカバーを同位置に配置することにより、傾斜磁場コイルとガントリカバーのギャップを小さくしている。このガントリカバーとRFコイルは遮音部材とも呼ばれ、ボアを構成するとともに傾斜磁場コイルを覆う密閉空間を構成している。
傾斜磁場コイルの振動は傾斜磁場コイルの支持部材等を介した固体伝搬により、また、傾斜磁場コイル振動により発生した放射音は空気を介した気体伝搬により密閉空間を構成する遮音部材を振動させる。これらの伝搬により遮音部材が振動し、振動放射音が発生する。遮音部材からの振動放射音が大きいと遮音部材による十分な遮音効果を得られないことになる。
近年、撮影画像の画質を向上させるために、静磁場強度や傾斜磁場強度を増大させているが、ローレンツ力が増大し、傾斜磁場コイルの振動及び放射音が増大することになる。そのため、遮音部材への固体伝搬及び気体伝搬も増大し、騒音も増大する。そこで、これらの伝搬を低減する方法とともに、遮音部材自体の振動を低減する方法が検討される。遮音部材自体の振動を低減する方法としては、遮音部材に減衰を付与して、遮音部材の振動エネルギを消散させる方法がある。このような遮音部材への減衰付与方法は特許文献1に示される。
特許文献1においては、内側層が粘弾性材料、外側層が拘束層の積層構造体であるノイズ減衰構造体を遮音部材に接着等により一体化するように取り付けることによって、遮音部材の振動エネルギをノイズ減衰構造体で消散させ、遮音部材の振動を低減することができる。ただし、ノイズ減衰構造体を遮音部材の内周側に取り付けるとボア径を狭めてしまうことになるため、ボア径を大きく確保するためには遮音部材の外周側に取り付けることになる。
遮音部材であるガントリカバーとRFコイルのうち、RFコイルの外周側にはコンデンサ等の素子や銅箔からなるコイル回路部がある。この回路部があるためRFコイルにノイズ減衰構造体を接着等により一体化して取り付けることが困難である。また、回路部は撮影時に発熱するため、回路部へのノイズ減衰構造体の接着は回路部の冷却性能を低下させることになる。特に、撮像性能の向上に伴い回路部の発熱が増加しており、回路部の信頼性確保のために、ノイズ減衰構造体を回路部に取り付けることは困難である。なお、回路部以外にはノイズ減衰構造体を取り付け可能であるが、その範囲は小さいため、十分な減衰付与効果を得ることができない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決するため、ボア径を小さくすることなく、また、RFコイル回路部の冷却性能を低下させることなく、RFコイルの振動を低減する磁気共鳴イメージング装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明においては、撮影空間に静磁場を発生するための静磁場発生系と、撮影空間に傾斜磁場を発生するための傾斜磁場発生系と、高周波(RF)電磁波を照射する回路部と当該回路部を支持するRFボビンとを有するRFコイルと、傾斜磁場発生系とRFコイルの間に配置された振動減衰部と、を備え、振動減衰部は外層部材と制振材からなり、外層部材が複数の外層支持部材により回路部と間隙を有してRFボビンに支持される構成の磁気共鳴イメージング装置を提供する。
RFコイルに減衰を付与する振動減衰部をRFコイルと傾斜磁場コイルの間に設けることができ、振動減衰部がRFコイルの回路部と間隙を有するため、磁気共鳴イメージング装置のボア径を小さくすることなく、また、回路部の冷却性能を低下させることなく、RFコイルの振動を低減することができる。
以下、図面に従い、本発明を実施するための形態を説明するが、まず、本発明が適用される磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging :MRI)装置の一般的な全体構成例を、図5を用いて説明する。
MRI装置は、核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance:NMR)現象を利用して被検者の断層画像を得るもので、図5に示すように、静磁場発生系22と、傾斜磁場発生系23と、送信系25と、受信系26と、信号処理系27と、シーケンサ24と、処理部である中央処理部(Central Processing Unit、以下CPUという)28とを備えて構成される。
静磁場発生系22は、垂直磁場方式であれば、被検者21の周りの空間にその体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば、体軸方向に均一な静磁場を発生させるもので、被検者21の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源が配置されている。
傾斜磁場発生系23は、MRI装置の座標系(静止座標系)であるX,Y,Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル29と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源30とから成り、後述のシ−ケンサ24からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源30を駆動することにより、X,Y,Zの3軸方向に傾斜磁場Gx,Gy,Gzを印加する。撮影時には、スライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検者21に対するスライス面を設定し、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置についての情報をエンコードする。
シーケンサ24は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という)と傾斜磁場パルスをある所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御のための手段で、CPU28の制御で動作し、被検者21の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系25、傾斜磁場発生系23、および受信系26に送る。シーケンサ24とCPU28とを総称して制御部と称することができる。
送信系25は、被検者21の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検者21にRFパルスを照射するもので、高周波発振器31と変調器32と高周波増幅器33と送信側の高周波コイル(RFコイル)34aとから成る。高周波発振器31から出力された高周波パルスをシーケンサ24からの指令によるタイミングで変調器32により振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器33で増幅した後に被検者21に近接して配置されたRFコイル34aに供給することにより、RFパルスが被検者21に照射される。
受信系26は、被検者21の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を受信信号として検出するもので、受信側のRFコイル34bと信号増幅器35と直交位相検波器36と、アナログデジタル(A/D)変換器37とから成る。送信側のRFコイル34aから照射された電磁波によって誘起された被検者21の応答のNMR信号が被検者21に近接して配置されたRFコイル34bで検出され、信号増幅器35で増幅された後、シーケンサ24からの指令によるタイミングで直交位相検波器36により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器37でディジタル量に変換されて、信号処理系27に送られる。
信号処理系27は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、光ディスク39、磁気ディスク38等の外部記憶装置と、液晶ディスプレイ(LCD)等からなるディスプレイ40とを有し、受信系26からのデータがCPU28に入力されると、制御部を構成するCPU28が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検者21の断層画像をディスプレイ40に表示すると共に、外部記憶装置の磁気ディスク38等に記録する。
操作部45は、MRI装置の各種制御情報や上記信号処理系27で行う処理の制御情報を入力するもので、トラックボール又はマウス43、及び、キーボード44から成る。この操作部45はディスプレイ40に近接して配置され、操作者がディスプレイ40を見ながら操作部45を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御するために用いられる。
なお、図5のMRI装置において、送信側のRFコイル34aと傾斜磁場コイル29は、被検者21が挿入される静磁場発生系22の静磁場空間内に、垂直磁場方式であれば被検者21に対向して、水平磁場方式であれば被検者21を取り囲むようにして設置されている。また、受信側のRFコイル34bは、被検者21に対向して、或いは取り囲むように設置されている。
現在、MRI装置の撮像対象核種は、臨床で普及しているものとしては、被検者の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像することができる。
実施例1として、静磁場磁石として超電導コイルを用い、水平方向に均一な静磁場を発生させる超電導磁石を採用した水平磁場方式のMRI装置の実施例を説明する。図1及び図2は実施例1に係るMRI装置の主要部の断面図であり、図1は被検者1の体軸方向の断面図、図2は被検者1の体軸に垂直な方向の断面図であるなお、図2では被検者は図示を省略した。
本実施例に係るMRI装置は、被検者1を覆うように配置された超電導磁石2と、被検者1の生体組織を構成する水素原子核(プロトン)に核磁気共鳴(NMR)を起こさせるための高周波信号を照射するRFコイル3と、被検者1から発せられる信号を受信するための、図示を省略した受信コイルと、被検者から発せられる各々の信号に位置情報を与えるための傾斜磁場コイル4と、超電導磁石や傾斜磁場コイルを覆うように配置されるガントリカバー5と、被検者を搭載する、図示を省略した寝台等で構成されている。なお、図1及び図2における超電導磁石2、RFコイル3、受信コイル、傾斜磁場コイル4は、図5における静磁場発生系22、RFコイル34a、RFコイル34b、傾斜磁場コイル29に対応している。
静磁場発生系として機能する超電導磁石2は、被検者1を覆うように被検者の体軸方向に複数個配置されたリング状の超電導コイルと、超電導コイルを収納する冷却容器と、輻射熱をシールドする輻射シールド板と、これらを真空環境下に収納する真空容器と、真空容器設置床面に支持する真空容器支持脚と、冷却容器及び輻射シールド板を真空容器内に断熱支持する荷重支持体等からなる。図1及び図2には、超電導磁石の外表面側の部材である真空容器6と、真空容器支持脚7のみ図示している。
図1、図2より明らかなように、真空容器6は中空円筒状であり、真空容器6の内周側にある円筒状の真空容器内筒面6a、真空容器の外周側にある円筒状の真空容器外筒面6b、真空容器の側面にある円板状の真空容器側面6cからなる。また、真空容器6は真空耐力を必要とするために、一般には、ステンレス鋼の部材を溶接した構造となり、真空容器外筒面6bの下側に設けた真空容器支持脚7で支持される。
磁気共鳴信号の位置情報を付与するために静磁場中に傾斜した磁場を形成する傾斜磁場発生系を構成する傾斜磁場コイル4が真空容器内筒面6aの内周側に配置される。この傾斜磁場コイル4は、X方向、Y方向、Z方向の3方向に傾斜磁場を発生する導体を樹脂でモールドした中実円筒状のものであり、図示を省略した傾斜磁場コイル取付部材を介して真空容器6に取り付けられる。
被検者の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴(NMR)を起こさせるために高周波信号を照射するRFコイル3は、傾斜磁場コイル4の内周側に配置される。RFコイル3は高周波の電磁波を照射するコイル回路部と、回路部を支持するRFボビンからなる。RFボビンは磁気共鳴画像へ影響を及ぼすことを避けるために、非磁性及び非金属材料、例えば、繊維強化樹脂で構成した円筒状のボビンであり、図示を省略したRFコイル取付部材を介して真空容器に取り付けられる。
本実施例の構成においては、RFコイル3、傾斜磁場コイル4、真空容器6は、被検者側からRFコイル3、傾斜磁場コイル4、真空容器6という順で同心円状に配置される。ここで、デザイン、安全性の観点から傾斜磁場コイル4、真空容器6を覆うようにガントリカバー5が配置される。RFコイル3まで覆うようにガントリカバー5を配置する場合もあるが、本実施例では省スペース化によりボア径を大きく確保するためにRFコイル3がガントリカバー5の一部を兼ねるようにしている。ガントリカバー5は中空円筒状であり、傾斜磁場コイル4の内周側にある円筒状のガントリカバー内筒面5a、真空容器外筒面6bの外周側にある円筒状のガントリカバー外筒面5b、装置の側面にあるガントリカバー側面5cからなる。
ガントリカバー5はRFコイル3と同様、磁気共鳴画像へ影響を及ぼすことを避けるために、非磁性及び非金属材料、例えば、繊維強化樹脂で構成される。主に、デザインの観点で設置されているため、ガントリカバー5の厚さは2〜5mm程度とカバー形状を維持できる最低限の強度を有する程度に小さい。真空容器6への取り付けは、ガントリカバー5の据付精度を確保するために、図示を省略したボルト等のガントリカバー取付部材で複数箇所取り付けられる。
ガントリカバーは複数の部材で構成されるが、必ずしも内筒面、外筒面、側面と分割されておらず、デザイン性や設置作業性を考慮した分割となっている。デザインの観点からガントリカバー内筒面5aとRFコイル3の内周径は同じになっており、ガントリカバー内筒面5aとRFコイル3は隙間が生じないように設置される。MRI装置の寸法はガントリカバーにより規定される。
RFコイル3及びガントリカバー5で振動源である傾斜磁場コイル4を覆う閉空間を構成することにより、RFコイル3及びガントリカバー5は遮音部材の役割を担う。閉空間の隙間からの漏出音は遮音効果を低減させるため、RFコイル3とガントリカバー内筒面5aの隙間、ガントリカバーを構成する部材間の隙間はシーリングされ、漏出音が発生しないようにされる。
被検者は寝台に搭載され、RFコイル3及びガントリカバー5で構成された円筒状の空間(ボア)内に挿入される。このボアの断面径(ボア径)が小さいと被検者は閉塞感等を感じ、心理的、肉体的に影響を受け、検査に支障が生じる可能性がある。また、検査者が被検者に図示を省略した受信コイルを設置する時等のアクセス性がよくない。そのため、ボア径を大きく確保することが製品の付加価値を高める要因の1つとなる。
図3、図4を用いて、実施例1のMRI装置の傾斜磁場コイル4の内径側に設置されたRFコイル3他の詳細構成の一例を説明する。言い換えると、図3及び図4は図1及び図2の傾斜磁場コイル4とRFコイル3部分のみを図示したものである。
本実施例のRFコイル3はRFボビン8と回路部9からなり、RFボビン8の外周側にその回路部9が配置される。回路部9はコンデンサ等の素子や銅箔からなり、高周波の電磁波を照射する。回路部9は傾斜磁場コイル4との電気的絶縁や照射性能の観点から、傾斜磁場コイル4からは所定の間隔で配置される必要がある。この所定の間隔に加え、RFコイル3の自重撓み、据付精度を考慮して、RFコイル3と傾斜磁場コイル4の間隔は決定されるが、その間隔は10〜30mm程度である。この間隔を小さくすることにより上述したボア径を大きく確保するようにしている。RFボビン8は回路部9を所定の位置に設置するため、据付精度を確保できるだけの剛性、板厚が必要である。一方、ボア径を大きく確保するために、RFボビン8の厚さは小さい方がよい。そのため、RFボビン8の厚さは最低限の剛性を確保できる板厚となっており、3〜10mm程度である。なお、図3及び図4ではRFボビン8は単純な円筒としているが、その周囲にリング状のリブを設けることによりRFボビンの剛性向上を図ることもある。
そして、RFボビン8上に設けた複数の外層支持部材10により薄板状の外層部材11をRFボビン8に支持し、外層部材11の外周側に、制振材12を貼付して、外層部材11と制振材12からなる振動減衰部13を設ける。磁気共鳴画像へ影響を及ぼすことを避けるために、外層部材11及び外層支持部材10の材料はRFボビン8と同様、非磁性及び非金属材料、例えば、繊維強化樹脂が使用される。高分子制振材料等からなる制振材12も磁気共鳴画像へ影響を及ぼさないものを使用する。
なお、図3及び図4では、外層部材11を円筒形状を有する1つの円筒部材として示しているが、円筒部材の軸方向、又は周方向、或いは両方向に複数に分割してもよい。外層部材11を周方向に複数に分割する時は、円弧状の部材でも、平板状の部材でもよい。ここで、円筒部材の軸方向とは、被検体の体軸方向と同一の方向である。外層部材11はRFボビン8を覆うように全面に配置されなくてもよく、また、複数の部材に分割する時は配置した部材間に隙間があってもよい。外層部材11はRFボビン8より小さい板厚であり、1〜3mm程度である。制振材12も外層部材と同じように分割して配置してもよく、制振材12の厚さは外層部材11の板厚と同等以上とすることが好ましい。以上説明した本実施例の振動減衰部13は、RFコイル3と傾斜磁場コイル4の間に配置できる厚さとし、回路部9及び傾斜磁場コイル4それぞれとの間に間隙を有する。
外層支持部材10は柱状またはリブ状であり、回路部のない位置に配置し、外層部材11を剛に支持する。外層支持部材10のRFボビン8への取り付けや、外層部材11の外層支持部材10への取り付けは接着等により行う。外層支持部材10の配置は外層部材11が変形により回路部9や傾斜磁場コイル4に接触することがないように選定する。図3及び図4では、外層支持部材10は軸方向3箇所、周方向4箇所に配置しているが、この限りではない。
さて、図3に示すように、本実施例の振動減衰部13には複数の穿孔14を有する。穿孔14の形状は、円形やスリット状である。穿孔14は振動減衰部13の支持に影響を及ぼさない位置に設ける。振動減衰部13が複数に分割して配置される場合、分割した振動減衰部13の隙間でスリットを構成してもよい。
その他、図1−図4では図示を省略したが、本実施例のMRI装置には、図5に示した構成同様、超電導コイルや傾斜磁場コイル、RFコイルに電源を供給する電源装置、MRI装置全体を制御する制御部を備え、核磁気共鳴信号に基づき磁気共鳴画像を得る画像再構築機能等が付属していることは言うまでもない。
次に、上述してきた本実施例に係るMRI装置の動作を、以下に説明する。撮影時には静磁場中に配置された傾斜磁場コイル4にパスル状の電流が流れて、静磁場と電流がカップリングしてローレンツ力が作用して傾斜磁場コイル4が振動する。この傾斜磁場コイル4の振動は、図示を省略した傾斜磁場コイル4の支持部材等を介して、RFコイル3やガントリカバー5に伝搬する。また、傾斜磁場コイル4の振動により振動放射音が発生する。この傾斜磁場コイル4の振動放射音は空気を介してRFコイル3、及びガントリカバー5に伝搬する。この部材を介した伝搬である固体伝搬と、空気を介した伝搬である気体伝搬によるRFコイル8及びガントリカバー5の振動により、RFコイル3及びガントリカバー5の振動放射音が発生し、空気を介して被検者1に伝搬して騒音となる。特に、被験者に対しては、被験者近傍にあるRFコイル3の振動による放射音の寄与が大きいため、RFコイル3の振動を低減することが重要となる。
上述した本実施例の構成のMRI装置においては、固体伝搬及び気体伝搬により発生したRFコイル3、主にRFボビン8の振動エネルギは、外層支持部材10を介して振動減衰部13に伝搬されて、振動減衰部13で消散される。そのため、RFコイル振動は低減し、RFコイル3からの振動放射音は低減する。
振動減衰は共振時に大きな効果を発揮する。外層部材11は薄板構造であり、外層部材11の一部のみを支持する構造であるため、多くの固有モードを有し、共振を生じやすい構造となっている。そのため、効果的に振動減衰部13での振動減衰を行うことができる。また、振動減衰部13に穿孔14を設けることにより、振動減衰部13の外層部材11の剛性が低下するため、より多くの固有モードを有することになる。
さらに、振動減衰部13をRFコイル8と傾斜磁場コイル4の間に設けたことにより、振動減衰部13が気体伝搬である音響エネルギを受けて、消散させるために、RFコイル8への気体伝搬自体も低減することになり、RFコイル8の振動が低減する。
更に、振動減衰部13に設けた穿孔14により、特定の周波数で大きな音響エネルギの減衰効果を得ることができる。その周波数は穿孔14の寸法や個数により調整可能であり、例えば、騒音が大きくなる要因である傾斜磁場コイル4の共振周波数やボアの共鳴周波数に設定することに、大きな騒音低減効果を得ることができる。また、その径や長さを変更して複数の寸法を有する穿孔14を設けることにより、複数の周波数に対応した音響減衰を得ることができる。
この穿孔14の一具体例を示すと、例えば、RFコイル3の回路部9と振動減衰部13の外層部材11との距離を5mm、振動減衰部13の厚さを5mm、開孔率を0.04、穿孔14の直径を25mmとすると、共振周波数は970Hzとなる。この様に、振動減衰部13、穿孔14等のパラメータを適宜設定することにより、吸音したい共振周波数を得ることができる。
また更に、制振材は歪むことによりその減衰性能を発揮するため、制振材は歪の大きい位置に配置するのがよい。そのため、穿孔14は振動減衰部13の振動の固有モードの歪エネルギが小さい位置に設けることが好ましい。例えば、低次モードの場合、外層支持部材10の位置での歪エネルギが大きくなるため、外層支持部材10から離れた位置に穿孔14を設けるとよい。また、高次モードの場合、固有モードの節の位置の歪エネルギが小さくなるため、固有モードの節に穿孔14を設けるとよい。このようにすることにより振動減衰部13の振動減衰性能と穿孔14による音響減衰性能を両立することができる。
外層支持部材10により振動減衰部13を回路部9から浮かした構造であるため、回路部9の放熱を阻害することはない。また、振動減衰部13に設けた穿孔14により、振動減衰部13により回路部9からの放熱が篭るのを防ぐことができる。従って、回路部9の冷却性能を低下させることなく、RFコイル8の振動を低減することができる。
以上述べてきた実施例の構成により、ボア径を小さくすることなく、また、RFコイルの回路部の冷却性能を低下させることなく、RFコイルの振動を低減して、騒音を低減することが可能である。また、RFコイルと傾斜磁場コイルの間に設置可能な構造であるため、既存の装置にも追加設置可能である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。例えば、静磁場磁石は超電導磁石として説明したが、常電導磁石、永久磁石でも本発明を適用可能である。また、以上説明した実施例では、水平方向に静磁場を発生させる超電導磁石を例示したが、垂直方向に静磁場を発生させる超電導磁石においても同様に本発明を適用可能である。
1、21 被検者
2 超電導磁石
3、34a、34b RFコイル
4、29 傾斜磁場コイル
5 ガントリカバー
6 真空容器
7 真空容器支持脚
8 RFボビン
9 RFコイル回路部
10 外層支持部材
11 外層部材
12 制振材
13 振動減衰部
14 穿孔
22 静磁場発生系
23 傾斜磁場発生系
24 シーケンサ
25 送信系
26 受信系
27 信号処理系
28 CPU
29 垂直コイル
30 傾斜磁場電源
2 超電導磁石
3、34a、34b RFコイル
4、29 傾斜磁場コイル
5 ガントリカバー
6 真空容器
7 真空容器支持脚
8 RFボビン
9 RFコイル回路部
10 外層支持部材
11 外層部材
12 制振材
13 振動減衰部
14 穿孔
22 静磁場発生系
23 傾斜磁場発生系
24 シーケンサ
25 送信系
26 受信系
27 信号処理系
28 CPU
29 垂直コイル
30 傾斜磁場電源
Claims (12)
- 撮影空間に静磁場を発生するための静磁場発生系と、
前記撮影空間に、傾斜磁場を発生するための傾斜磁場発生系と、
高周波(RF)電磁波を照射する回路部と当該回路部を支持するRFボビンとを有するRFコイルと、
前記傾斜場発生系と前記RFコイルの間に配置された振動減衰部と、を備え、
前記振動減衰部は外層部材と制振材からなり、前記外層部材が複数の外層支持部材により前記回路部と間隙を有して前記RFボビンに支持される、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記振動減衰部に複数の穿孔を設ける、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
複数の前記穿孔は複数の寸法を有する、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記穿孔は、円形、あるいはスリット状である、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記穿孔を、前記振動減衰部の固有モードの歪エネルギが小さい位置に設ける、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項5記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記穿孔を、前記外層支持部材から離れた位置に設ける、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項5記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記穿孔を、前記固有モードの節の位置に設ける、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記傾斜磁場発生系は、傾斜磁場コイルからなり、
前記振動減衰部は、前記傾斜磁場コイルと間隔を有して配置される、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記外層部材は、円筒形状を有する、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項9記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記外層部材は、前記円筒形状の軸方向、或いは周方向に複数に分割される、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 請求項10記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記制振材は、前記円筒形状の軸方向、或いは周方向に複数に分割される、
ことを特徴とする磁気イメージング装置。 - 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記外層支持部材は、柱状またはリブ状であり、前記回路部のない前記RFボビンに配置される、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013187567A JP2015053982A (ja) | 2013-09-10 | 2013-09-10 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013187567A JP2015053982A (ja) | 2013-09-10 | 2013-09-10 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2015053982A true JP2015053982A (ja) | 2015-03-23 |
Family
ID=52818817
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2013187567A Pending JP2015053982A (ja) | 2013-09-10 | 2013-09-10 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2015053982A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017127549A (ja) * | 2016-01-22 | 2017-07-27 | 株式会社日立製作所 | 磁気共鳴イメージング装置 |
-
2013
- 2013-09-10 JP JP2013187567A patent/JP2015053982A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017127549A (ja) * | 2016-01-22 | 2017-07-27 | 株式会社日立製作所 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7372271B2 (en) | Main magnet perforated eddy current shield for a magnetic resonance imaging device | |
| JP5427604B2 (ja) | オープン型磁気共鳴イメージング装置 | |
| US7375526B2 (en) | Active-passive electromagnetic shielding to reduce MRI acoustic noise | |
| US7141974B2 (en) | Active-passive electromagnetic shielding to reduce MRI acoustic noise | |
| JP2002219112A5 (ja) | ||
| JP5243437B2 (ja) | オープン型mri装置及びオープン型超電導mri装置 | |
| JP5932815B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP5771354B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置用受信コイル装置、およびそれを用いた磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP3897958B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP2015053982A (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP3886622B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| US10656225B2 (en) | Magnetic resonance imaging apparatus | |
| JP5670037B2 (ja) | 静磁場測定器 | |
| US20200064422A1 (en) | Acoustic generator for mri devices, and mri device provided with same | |
| JP6334444B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP2015039461A (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP4988385B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| KR20040029149A (ko) | 기계 진동을 감쇠시킴으로써 소음을 억제하는 기능을 가진자기 공명 단층촬영 장치 | |
| JP4266110B2 (ja) | 磁気共鳴映像装置 | |
| JP4641727B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP5410022B2 (ja) | 超電導磁石装置及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP2014039633A (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP2007135948A (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 | |
| WO2016199640A1 (ja) | 開放型磁気共鳴イメージング装置 | |
| JP6296576B2 (ja) | 磁気共鳴イメージング装置 |