[go: up one dir, main page]

JP2014053420A - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2014053420A
JP2014053420A JP2012196319A JP2012196319A JP2014053420A JP 2014053420 A JP2014053420 A JP 2014053420A JP 2012196319 A JP2012196319 A JP 2012196319A JP 2012196319 A JP2012196319 A JP 2012196319A JP 2014053420 A JP2014053420 A JP 2014053420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide semiconductor
amorphous oxide
semiconductor layer
carrier concentration
photoelectric conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012196319A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5980059B2 (ja
Inventor
Hirofumi Yoshikawa
弘文 吉川
Makoto Izumi
真 和泉
Yasutaka Kuzumoto
恭崇 葛本
Naoki Koide
直城 小出
Kenichi Azuma
賢一 東
Yuichi Sano
雄一 佐野
Kotaro Saito
功太郎 齋藤
Masaaki Kuniyoshi
督章 國吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012196319A priority Critical patent/JP5980059B2/ja
Publication of JP2014053420A publication Critical patent/JP2014053420A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5980059B2 publication Critical patent/JP5980059B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/541CuInSe2 material PV cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】CIGS光電変換層とInGaZnO非晶質酸化物半導体層とのヘテロ界面でのキャリア再結合を抑制可能な構造を備えた太陽電池を提供すること。
【解決手段】太陽電池は、CIGS光電変換層と、CIGS光電変換層上に設けられ、InとGaとZnとを含み、キャリア濃度が異なる2以上の非晶質酸化物半導体層とを備える。キャリア濃度が異なる非晶質酸化物半導体層のうち低キャリア濃度の非晶質酸化物半導体層は、高キャリア濃度の非晶質酸化物半導体層よりも光電変換層側に配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、太陽電池に関し、特にInとGaとZnとを含む非晶質酸化物半導体層を備えた太陽電池に関する。
CIGSまたはCZTSに代表される化合物薄膜太陽電池には、光電変換層となる化合物半導体層の材料特性による高性能化、および、化合物半導体層の数μmオーダーへの薄膜化による低コスト化が見込める。そのため、近年、化合物薄膜太陽電池の開発が活発に進められている。
現在流通している化合物薄膜太陽電池は、主に、裏面電極と、p型光電変換層と、バッファ層と、高抵抗バッファ層と、透明導電膜とがこの順に積層されることにより構成されている。
一方で、バッファ層を用いずにp型光電変換層に直接n型透明導電膜を積層するという太陽電池の構造が提案されている(たとえば、非特許文献1および特許文献1など)。非特許文献1には、CIGS光電変換層上に直接酸化亜鉛層を電着またはスパッタ法により形成した構造(CIGS/ZnO/AlドープZnO)が記載されており、この構造では約11%の光電変換効率が得られることも記載されている。
透明導電膜を構成する材料としては、ZnOなどの多結晶酸化物半導体に限定されず、たとえばIn−Ga−Zn−Oなどの酸化物半導体(以下、「InGaZnO非晶質酸化物半導体」と記載する)も挙げられる。InGaZnO非晶質酸化物半導体は、約3eV以上という大きなバンドギャップエネルギーを有し、室温下で成膜した場合であってもZnOよりも大きな電子移動度(>10cm2/Vs)を有する。これらのことから、InGaZnO非晶質酸化物半導体は、電子ペーパー、液晶パネルおよび有機ELなどを駆動するTFTのチャネル層の材料として注目を集めている。
ワイドギャップ材料(バンドギャップエネルギーが大きな材料)であるInGaZnO非晶質酸化物半導体は、たとえば、p型シリコン基板とのヘテロ接合太陽電池において、開放電圧を向上させ且つ光学吸収ロスを減らすn型窓層を構成する材料としても魅力的である。特許文献1では、p型半導体基板と、p型半導体基板上に設けられたn型透明非結晶酸化物半導体層とを備えた光電デバイスを提案している。特許文献1に記載のn型透明非結晶酸化物半導体層は、主に、亜鉛酸化物(ZnO)、錫酸化物と亜鉛酸化物との混合体(ZnO−SnO2混合体)または亜鉛酸化物とインジウム酸化物との混合体(ZnO−In23混合体)から形成され、更に、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ホウ素、イットリウム、スカンジウム、フッ素、バナジウム、シリコン、ゲルマニウム、ジルコニウム、ハフニウム、窒素およびベリリウムの少なくとも一つを含む。
特開2009−283886号公報
D. Gal, et. al ‘Electrochemical deposition of zinc oxide films from non-aqueous solution: a new buffer/window process for thin film solar cells’, Thin Solid Films 361-362 (2000) 79-83 Alex Zunger, et. al ‘Intrinsic DX Centers in Ternary Chalcopyrite Semiconductors’ PHYSICAL REVIEW LETTERS 100, 016401 (2008)
Gaを含み、Cuと、Inと、SおよびSeのうちの少なくとも1つとをさらに含むカルコパイライト型結晶構造を有するp型化合物半導体材料からなる層の層内および界面では、キャリアトラップされやすい。図1は、CIGSにおいてGa/(In+Ga)を変更したときの状態密度を示すグラフである。非特許文献2によれば、点欠陥Gacuが2個の電子を捕獲してGacu 2+となり、これにより図1に示すようなDXセンターと呼ばれる深い準位が形成され、その結果、キャリアトラップされることが記載されている。つまり、CIGSにおけるGa/(In+Ga)を高くすると、そのCIGSのバンドギャップエネルギーが大きくなる一方、層内および界面にてキャリアトラップされやすくなる。
また、InGaZnO非晶質酸化物半導体では、酸素欠損により伝導電子が生成される一方で、酸素欠損によりバンドギャップ内に欠陥準位が形成されることが知られている。よって、導電性のInGaZnO非晶質酸化物半導体からなる層(以下、「InGaZnO非晶質酸化物半導体層」と記載する)では、キャリア濃度が高く、多くの欠陥準位が形成されるため、層内および界面にてキャリアトラップされやすい。
よって、Gaを含み、Cuと、Inと、SおよびSeのうちの少なくとも1つとを含むカルコパイライト型結晶構造を有するp型化合物半導体材料を含む光電変換層(以下、「CIGS光電変換層」と記載する)に、キャリア濃度の高い、導電性のInGaZnO非晶質酸化物半導体層を直接形成することによりヘテロ接合を形成すると、ヘテロ界面でのキャリア再結合の増大を招き、光電変換効率の低下を引き起こす。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、CIGS光電変換層と導電性のInGaZnO非晶質酸化物半導体層とのヘテロ界面でのキャリア再結合を抑制可能な構造を備えた太陽電池を提供することである。
本発明の太陽電池は、CuとGaとInとSおよびSeのうちの少なくとも1つとからなるカルコパイライト型結晶構造を有するp型化合物半導体材料を含む光電変換層と、光電変換層上に設けられ、InとGaとZnとを含み、且つ、キャリア濃度が異なる2以上の非晶質酸化物半導体層とを備える。光電変換層側に設けられた非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は、光電変換層から遠い位置に設けられた非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度よりも低い。
光電変換層におけるGa/(In+Ga)は、0.3以上であることが好ましい。光電変換層側に設けられた非晶質酸化物半導体層の厚さは、10nm以下であることが好ましい。キャリア濃度が異なる非晶質酸化物半導体層は、いずれも、スパッタ法により形成されることが好ましい。
CIGS光電変換層と導電性のInGaZnO非晶質酸化物半導体層との間に、このInGaZnO非晶質酸化物半導体層よりもキャリア濃度の低い別のInGaZnO非晶質酸化物半導体層を設けることで、CIGS光電変換層とキャリア濃度の低いInGaZnO非晶質酸化物半導体層とでヘテロ界面が形成される。そのため、ヘテロ界面におけるキャリア再結合が抑制されるので、本発明の太陽電池では光電変換効率が向上する。
CIGSにおいてGa/(In+Ga)を変更したときの状態密度を示すグラフである。 本発明の太陽電池の構成の一例を示す断面図である。 CIGSにおけるGa/(In+Ga)とその禁制帯幅Egとの関係を示すグラフである。 CIGSの禁制帯幅とそのCIGSを含む太陽電池の変換効率との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の太陽電池について詳細に説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
[太陽電池の構成]
図2は、本発明の太陽電池の構成の一例を示す断面図である。図2に示す太陽電池10では、基板11上に、裏面電極12、光電変換層13、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14(単に「非晶質酸化物半導体層14」と記すことがある)、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15(単に「非晶質酸化物半導体層15」と記すことがある)、および表面電極16が順に積層されている。以下、太陽電池10の構成を説明する。
<基板>
基板11は、その上に裏面電極12などが積層されるための基板であり、たとえば青板ガラスなどからなるガラス基板、ステンレス板などの金属基板、またはポリイミド膜などの樹脂基板であることが好ましい。基板11の厚さは特に制限されない。
<裏面電極>
裏面電極12は、基板11上に形成され、MoまたはTiなどの高耐蝕性且つ高融点の金属からなることが好ましい。裏面電極12の厚さは、特に制限されず200〜2000nm程度であることが好ましい。
<光電変換層>
光電変換層13は、裏面電極12上に形成され、光吸収により電荷を生じる層である。光電変換層13の主成分は、Cuと、Gaと、Inと、SおよびSeのうちの少なくとも1つとからなるカルコパイライト型結晶構造を有するp型化合物半導体材料であることが好ましい。光電変換層13の主成分がGaを含む上記p型化合物半導体材料であれば、DXセンターによってキャリアトラップされやすい。しかし、本発明の太陽電池10では、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14がキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15よりも光電変換層13側に設けられているため、ヘテロ界面におけるキャリア再結合を抑制することができ、よって、光電変換効率を向上させることができる。したがって、光電変換層13の主成分が上記p型化合物半導体材料であれば、本発明の効果が発揮される。
ここで、光電変換層13の主成分は、光電変換層13における含有率が50質量%以上である材料を意味する。光電変換層13における光電変換層13の主成分の含有率は、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。
図3は、CIGSにおけるGa/(In+Ga)とその禁制帯幅Egとの関係を示すグラフである。図4は、CIGSの禁制帯幅とそのCIGSからなる光電変換層を備えた太陽電池の変換効率との関係を示すグラフである。図3に示すようにCIGSにおけるGa/(In+Ga)を変更すると、そのバンドギャップエネルギーを約1.0eV〜1.7eVの範囲で変更することができる。図4に示すように、理想的なpn接合型太陽電池では、バンドギャップエネルギーが1.4eV付近で変換効率が最大となる。よって、CIGSにおけるGa/(In+Ga)を制御すれば、最適なバンドギャップエネルギーを有するCIGSを作製することが可能であり、したがって、CIGSからなる光電変換層を備えた太陽電池の変換効率を向上させることができる。
しかし、CIGSのバンドギャップエネルギーが約1.2eVを超えると、つまりGa/(In+Ga)が0.3以上となると、そのCIGSからなる光電変換層を備えた太陽電池の光電変換効率が低下することが報告されている。その理由は、Ga/(In+Ga)が0.3以上となると、DXセンターによるキャリアトラップが著しく増大するので、CIGSからなる光電変換層内および界面でのキャリアトラップが増大するためである。よって、Ga/(In+Ga)が大きいCIGS光電変換層、特にGa/(In+Ga)が0.3以上のCIGSからなる光電変換層と導電性のInGaZnO非晶質酸化物半導体層とでヘテロ界面を形成する場合、本発明の効果がより発揮される。
上記p型化合物半導体材料におけるGa/(In+Ga)の測定方法としては、特に限定されないが、たとえば、二次イオン質量分析法、オージェ電子分光法またはエネルギー分散型X線分光法などが挙げられる。
光電変換層13は、単一の材料からなる単層であっても良いし、二種以上の材料を含む単層であっても良いし、異なる材料からなる層が積層されて構成されていても良い。
光電変換層13の厚さは特に制限されず、1〜3μm程度であることが好ましい。光電変換層13が積層構造を有する場合には、光電変換層13の合計厚さが1〜3μm程度であることが好ましい。
<キャリア濃度が異なる非晶質酸化物半導体層>
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14は光電変換層13上に形成されており、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15はキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14上に形成されている。キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15とは、どちらも、InとGaとZnとを含む非晶質酸化物半導体層(InGaZnO非晶質酸化物半導体層)である。そして、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14におけるキャリア濃度は、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15におけるキャリア濃度よりも低い。
InGaZnO非晶質酸化物半導体では、酸素欠損により伝導電子が生成することが知られており、酸素欠損によりバンドギャップ内に欠陥準位が形成されることが知られている。一方、InGaZnO非晶質酸化物半導体におけるキャリア濃度が低ければ、InGaZnO非晶質酸化物半導体における酸素欠損が少ないことを意味するので、バンドギャップ内に欠陥準位が形成されることを防止できる。そこで、このようなキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を光電変換層13とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15との間に設ければ、InGaZnO非晶質酸化物半導体における酸素欠損がキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15よりも少ない層を光電変換層13とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15との間に設けることができる。よって、ヘテロ界面におけるキャリア再結合を抑制することができるので、成果物である太陽電池10の光電変換効率が向上する。
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14におけるキャリア濃度は、好ましくは5×1018cm-3以下であり、より好ましくは5×1015cm-3以下である。キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14におけるキャリア濃度が5×1018cm-3を超えると、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15との差別化が難しくなり、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を設けたことにより得られる効果が十分に得られないことがある。
キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15におけるキャリア濃度は、好ましくは1×1019cm-3以上であり、より好ましくは5×1019cm-3以上である。キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15におけるキャリア濃度が1×1019cm-3を下回ると、導電性の低下により短絡電流の低下を招くことがある。
キャリア濃度は、伝導電子または正孔の濃度を意味し、不純物および欠陥などに依存し、ドープされた導電型不純物の量だけで決まらない。つまり、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14におけるキャリア濃度はキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14にドープされた導電型不純物の量だけでは決まらず、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15におけるキャリア濃度はキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15にドープされた導電型不純物の量だけでは決まらない。
キャリア濃度は、ホール効果測定(Van der Pauw法による測定)を用いることにより得ることができる。ホール効果とは、電流の流れている方向とは垂直の方向に磁場をかけると、電流の方向および磁場の方向の両方に直交する方向に電場が生じて起電力Vが現れる現象である。キャリア濃度の算出に用いる膜厚は、たとえば、原子間力顕微鏡(AFM)により測定することができる。キャリア濃度は、太陽電池の電圧対容量特性(「C−V特性」と記すことがある。C−VはCapacitance-Voltageの略である。)の結果に基づいて算出されてもよい。
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を構成するInGaZnO非晶質酸化物半導体およびキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15を構成するInGaZnO非晶質酸化物半導体は、それぞれ、適量のGaを含むことが好ましい。Ga3+は、酸素と強い結合エネルギーを持つ。そのため、上記InGaZnO非晶質酸化物半導体が適量のGaを含んでいれば、過剰な酸素欠損を抑制することができる。その結果、非晶質酸化物半導体層14,15のそれぞれを構成するInGaZnO非晶質酸化物半導体がキャリア濃度安定性を有するため、キャリア濃度が安定した非晶質酸化物半導体層14,15を形成することができる。
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14およびキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15は、In、GaおよびZn以外に、Be、Na、Mg、Al、Si、Ca、Sc、Ti、V、Fe、Co、Ni、Ge、As、Y、Zr、Nb、Mo、Sn、Sb、Ba、Hf、Ta、W、およびPbなどの少なくとも1つの元素を添加元素として含んでいても良い。キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14およびキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15は、それぞれ、単一の材料からなる単一層であっても良いし、異なる組成の材料が2種以上含まれてなる単一層であっても良いし、異なる組成の材料からなる層が積層されて構成されていても良い。
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14の厚さは10nm以下であることが好ましい。これにより、短絡電流の低下を防止することができる。
キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15の厚さは特に限定されないが、10nm以上1.5μm以下であることが好ましい。
<表面電極>
表面電極16は、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15上に形成されている。表面電極16の材料は、導電性を有する材料であれば特に限定されず、たとえばAlまたはAgからなることが好ましい。表面電極16は、たとえば、Al金属またはAg金属をターゲットとする抵抗加熱もしくは電子ビームなどの真空蒸着法、スパッタリング法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、またはMBE(Molecular Beam Epitaxy)法などにより形成されても良いし、アルミニウム粉末または銀粉末などを含んだ導電性ペーストを塗布(スクリーン印刷)してから焼成することにより形成されても良い。表面電極16のパターニングには、たとえば、フォトプロセスを用いたエッチング法、リフトオフ法、または、メタルマスクを用いて堆積させる方法などの既存の手法を用いることができる。
表面電極16は、真空蒸着法などにより形成され、Ti/Pd/Agの順に積層されてなる電極であっても良い。
表面電極16は、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15の上面全体に形成されたITOからなる透明電極であっても良いし、導電性を付与するためにIII族元素がドーパントとして添加された導電性酸化亜鉛膜であっても良い。ドーパントとしては、B、AlおよびGaのいずれかを用いることができる。このような構成の表面電極16は、In23−SnO2またはAl23−ZnOなどをターゲットとするスパッタ法により形成されることが好ましい。
表面電極16は、透明電極と金属電極とが積層されてなる電極であっても良い。表面電極16は設けられていなくても良く、別の言い方をすると本発明の太陽電池は受光面に電極を持たない裏面電極型構造(バックコンタクト構造)からなっても良い。また、表面電極16は、ITOなどからなる透明電極上に設けられていても良い。
以上、本発明の太陽電池の一例として図2に示す太陽電池10を例に挙げて示したが、本発明の太陽電池ではキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14がキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15よりも光電変換層13側に設けられていれば良い。そのため、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14は、1つ以上の層(たとえば非晶質酸化物半導体層14よりもさらにキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層)を挟んで光電変換層13上に設けられていても良い。キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15は、1つ以上の層(たとえば非晶質酸化物半導体層14のキャリア密度より高く非晶質酸化物半導体層15のキャリア密度より低いキャリア濃度を有する非晶質酸化物半導体層)を挟んでキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14上に設けられていても良い。表面電極16は、1つ以上の層(たとえば非晶質酸化物半導体層15よりもさらにキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層)を挟んでキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15上に設けられていても良い。キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14と表面電極16との間には、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15とは別に任意のキャリア濃度を有する非晶質酸化物半導体層が1層以上設けられていても良い。
本発明の太陽電池は図2に示す構成に限定されない。たとえば、本発明の太陽電池は、表面電極16を備えていなくても良い。また、本発明の太陽電池は、必要に応じて、カバーガラス、保護フィルム、反射防止膜、および封止膜などの少なくとも1つを備えていても良い。ここで、反射防止膜はMgF2またはAl23などからなることが好ましく、封止膜はEVA(Ethylene-Vinyl Acetate、エチレンビニルアセテート)樹脂またはエポキシ樹脂などからなることが好ましい。
図2に示す太陽電池10において、基板11、裏面電極12および表面電極16の各材料は上記材料に限定されない。また、図2に示す太陽電池10において、光電変換層13および非晶質酸化物半導体層14,15は、上記材料以外の材料を含んでいても良い。
本発明における非晶質酸化物半導体層14,15は、単接合セルだけでなく多接合型太陽電池にも適用可能である。単接合セルとは、図2に示す太陽電池10などのように光電変換層を1層備えた太陽電池である。多接合型太陽電池とは、光電変換層を2層以上備えた太陽電池である。
[太陽電池の製造方法]
図2に示す太陽電池10の製造方法の一例を以下に示す。
まず、基板11上に、裏面電極12および光電変換層13を順次形成する。裏面電極12は、たとえば、裏面電極12を構成する金属材料をターゲットとしたスパッタ法などにより形成されることが好ましい。光電変換層13は、多源蒸着法、セレン化法、またはスパッタ法などといった気相状態の原料を用いて形成されても良いし、ナノ粒子塗布法、電着法、または溶液法などといった液相状態の原料を用いて形成されても良い。
次に、光電変換層13上に、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15およびITOからなる透明電極を順次形成する。その後、真空蒸着法(特に抵抗加熱蒸着法)などにより表面電極16を形成する。このようにして得られた太陽電池に対してアニール処理(たとえば280℃)を行なっても良い。
以下では、非晶質酸化物半導体層14,15の形成方法について示す。非晶質酸化物半導体層14,15の形成方法は特に限定されず、InGaZnO非晶質酸化物半導体層を形成可能な方法であれば良く、たとえば、DC(Direct Current)スパッタ法もしくはRF(Radio Frequency)スパッタ法などのスパッタ法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、PLD(Pulsed Laser Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法またはIBS(Ion Beam Sputtering)法などに代表される公知の薄膜形成法を挙げることができる。
上記薄膜形成法で用いられる材料源としては、In、GaおよびZnをそれぞれ単独または複数種含む酸化物を用いても良いし、In、GaおよびZnをそれぞれ単独または複数種含む金属体を用いても良い。In、GaまたはZnを単独で含む酸化物としては、In23、Ga23またはZnOなどを用いることができる。In、GaおよびZnを複数種含む酸化物としては、InGaZnOまたはInGaOなどを用いることができる。
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14として欠陥準位の少ないInGaZnO非晶質酸化物半導体層を形成できるのであれば、同じ組成の材料源を用いて非晶質酸化物半導体層14,15を形成しても良いし、異なる組成の材料源を用いて非晶質酸化物半導体層14,15を形成しても良い。また、上記材料源として酸化物および金属体のどちらを用いた場合であっても、真空中、希ガス中または酸素中において非晶質酸化物半導体層14,15を順次形成しても良いし、酸素を含むガス雰囲気中において金属を酸化させながら非晶質酸化物半導体層14,15を順次形成しても良い。しかし、以下に示す条件にしたがって非晶質酸化物半導体層14,15を形成することが好ましい。
材料源がInGaZnO系である場合には、酸素欠損により伝導電子が生成される。そのため、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を形成するときには、n型半導体の起源である伝導電子の生成を極力抑えることが好ましい。具体的には、酸素欠損が発生し難い材料源を用いて非晶質酸化物半導体層14を形成しても良いし、非晶質酸化物半導体層14の形成時において酸素欠損の発生が抑制されるように形成時のガス雰囲気を制御しても良い。形成時のガス雰囲気が酸素ガスを含んでいない場合には、形成後の熱処理時において酸素欠損の発生を抑制するように形成後の熱処理時のガス雰囲気を制御することが好ましい。
上記材料源を用いる場合、欠陥準位の少ない非晶質酸化物半導体層14を形成できれば、同じ組成の材料源を用いて非晶質酸化物半導体層14と非晶質酸化物半導体層15とを形成しても良いし、異なる材料源を用いて非晶質酸化物半導体層14と非晶質酸化物半導体層15とを形成しても良い。たとえば、同一の組成であるInGaZnO(In:Ga:Zn=1:1:1(原子比))を用いて、非晶質酸化物半導体層14と非晶質酸化物半導体層15とを形成しても良い。または、InGaZnO(In:Ga:Zn=1:1:1(原子比))を用いて非晶質酸化物半導体層14を形成する一方、InGaZnO(In:Ga:Zn=1:2:1(原子比))またはInGaZnO(In:Ga:Zn=1:3:1(原子比))を用いて非晶質酸化物半導体層15を形成しても良い。一般的に、Gaを含む酸化物半導体は、欠陥準位を形成しやすい。このことから、Ga含有率の高いInGaZnOを材料源に用いて非晶質酸化物半導体層15を形成した場合に本発明の効果がより発揮される。
形成時または形成後の熱処理時のガス雰囲気を制御することにより形成時または形成後の熱処理において酸素欠損の発生を抑制する場合には、形成時または形成後の熱処理時の酸素流量を制御することが好ましい。たとえば、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15を形成する場合よりも酸素ガスの含有率が高い混合ガス雰囲気下において、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14の形成またはキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14の形成後の熱処理を行なうことが好ましい。酸素ガスと希ガスとの混合ガス雰囲気下においてキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を形成する場合には、希ガスを含めた全導入量に対して酸素ガスの導入量を6体積%以上として非晶質酸化物半導体層14の形成および形成後の熱処理を行なうことが好ましく、希ガスを含めた全導入量に対して酸素ガスの導入量を12体積%以上として非晶質酸化物半導体層14の形成および形成後の熱処理を行なうことがより好ましい。これにより、キャリア濃度が5×1018cm-3以下、より好ましくはキャリア濃度が5×1015cm-3以下である非晶質酸化物半導体層14が形成される。酸素欠損が発生し難い材料源を用いて非晶質酸化物半導体層14を形成する場合においても、このような制御を行なうことが好ましい。
キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15を形成する場合、形成時のガス雰囲気の組成は特に限定されない。希ガスを含めた全導入量に対して酸素ガスの導入量を2体積%以下として非晶質酸化物半導体層15の形成および形成後の熱処理を行なうことが好ましく、希ガスのみの雰囲気下で非晶質酸化物半導体層15の形成および形成後の熱処理を行なうことがより好ましい。キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15の形成後の熱処理は任意である。
上記薄膜形成法の中でもスパッタ法により非晶質酸化物半導体層14,15を形成することが好ましい。これにより、原子レベルで平坦な、厚さがナノオーダーの非晶質酸化物半導体層14,15が形成される。以下では、非晶質酸化物半導体層14,15を形成する具体的な方法を示す。
スパッタのターゲットとしては、In、GaおよびZnが単独または複数種含まれた金属ターゲット、または、In、GaおよびZnが単独または複数種含まれた金属酸化物ターゲットを用いることができる。In、GaおよびZnが単独または複数種含まれた金属酸化物ターゲットとしては、上記酸化物を用いることができる。
スパッタ装置内の所定の箇所に光電変換層13まで形成された基板(以下「光電変換層13付き基板」と記載する)を固定し、Arガスに代表される希ガス、酸素ガスまたは希ガスと酸素ガスとの両方をスパッタ装置内に導入する。
次に、スパッタのターゲットに対してDC電力またはRF電力を供給することにより、ターゲット材料を叩き出す。これにより、光電変換層13上にキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14およびキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層15が順に形成される。このとき、同一の組成からなるターゲットを用いて非晶質酸化物半導体層14,15を形成する場合には、非晶質酸化物半導体層14の形成時または形成後の熱処理時のガス雰囲気を上述のように制御することが好ましい。また、InGaZnO(In:Ga:Zn=1:1:1(原子比))からなるターゲットを用いて非晶質酸化物半導体層14を形成し、且つ、InGaZnO(In:Ga:Zn=1:2:1(原子比))またはInGaZnO(In:Ga:Zn=1:3:1(原子比))からなるターゲットを用いて非晶質酸化物半導体層15を形成しても良い。
このとき、ターゲットに対して供給される電力は、ターゲットの種類などに依存するが、50W以上1000W以下であることが好ましい。
また、必要に応じて、光電変換層13付き基板を加熱することが好ましい。これにより、酸素ガスとターゲットとの反応性を高めることができる。
形成後の非晶質酸化物層に対しては、特にキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14に対しては、酸素欠損を抑制する目的または薄膜中の材料均一性を高める目的などにより、必要に応じて、真空中、希ガスを含む雰囲気中または酸素ガスを含む雰囲気中において熱処理を行っても構わない。キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を形成した雰囲気中において熱処理を行なっても良いし、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を形成した雰囲気とは異なる雰囲気中において熱処理を行なっても良い。たとえば希ガスのみをスパッタ装置内に導入してキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を形成した場合には、光電変換層13上にキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層14を形成した後に酸素ガスをスパッタ装置内に導入して酸素ガスを含む雰囲気中で熱処理を行うことが好ましい。
なお、裏面電極12、光電変換層13、非晶質酸化物半導体層14,15および表面電極16の各形成方法は、上記方法に限定されず、液相での形成方法であっても良いし、気相での形成方法であっても良い。各形成方法は、各層の形成に適する方法であれば、いかなる方法であっても良い。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
実施例1では、図2に示す構成を備えたCIGS系薄膜太陽電池を製造した。具体的には、SLG(soda-lime glass(ソーダライムガラス))基板上に、Mo裏面電極とCIGS光電変換層とを順次形成した。CIGS光電変換層上に、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層(厚さが9nm)とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層(厚さが25nm)とITOからなる透明電極(厚さが100nm)とを順次形成した。その後、透明電極上に、Alからなる表面電極を形成した。
ナノ粒子塗布法によりCIGS光電変換層を形成した。具体的には、まず、CuInGaSe2からなる核部分と、その核部分の周囲を取り囲み且つn−オクタンセレノールからなる配位子部分とからなるナノ粒子(直径が約10nmである)を準備した。
次に、このナノ粒子を無水トルエン溶媒に加えて30分間撹拌した。これにより、ナノ粒子の濃度が10質量%である無水トルエン溶液を調製した。
続いて、塗布プロセスおよび仮焼成プロセスを順に行った。まず、調製された無水トルエン溶液をSLG基板上に滴下した後に、窒素雰囲気下で15分静置させた。これにより、無水トルエン溶媒を簡易的に乾燥させた。次に、ホットプレート上でSLG基板を120℃で15分加熱することにより、無水トルエン溶媒が完全に除去された(無水トルエン溶媒を完全に乾燥させた)。その後、窒素雰囲気下において、ホットプレート上でSLG基板を300℃で15分加熱し、仮焼成処理を行なった。この塗布プロセスおよび仮焼成プロセスを複数回繰り返し行なった後、本塗布−仮焼成プロセスを複数回繰り返し、最後に450℃で30分加熱した。これにより、焼成処理が終了し、厚さが約2μmであるCIGS光電変換層を得た。二次イオン質量分析法によりCIGS光電変換層におけるGa/(In+Ga)を求めると、0.31であった。
DCマグネトロンスパッタリング法によりキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層およびキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層を形成した。ターゲットとしてInGaZnO(In:Ga:Zn=1:1:1(原子比))を使用し、成膜時のガスとしてはArおよびO2を用いた。
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層を形成するときには、アルゴン(Ar)ガスの流量を44sccmとし、酸素(O2)ガスの流量を6sccmに調整した。形成された非晶質酸化物半導体層に関してホール効果を測定したところ、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は4×1015cm-3であった。
キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層を形成するときには、アルゴン(Ar)ガスの流量を49sccmとし、酸素(O2)ガスの流量を1sccmに調整した。形成された非晶質酸化物半導体層に関してホール効果を測定したところ、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は2×1019cm-3であった。
このようにして製造された太陽電池に対してAM1.5Gの擬似太陽光を照射してセル特性を測定したところ、光電変換効率は0.63%であった。
<実施例2>
Ga/(In+Ga)を0.20としたことを除いては上記実施例1と同様にして、実施例2の太陽電池を製造した。
具体的には、SLG(soda-lime glass(ソーダライムガラス))基板上に、Mo裏面電極とCIGS光電変換層とを順次形成した。CIGS光電変換層上に、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層(厚さが9nm)とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層(厚さが25nm)とITOからなる透明電極(厚さが100nm)とを順次形成した。その後、透明電極上に、Alからなる表面電極を形成した。
ナノ粒子塗布法によりCIGS光電変換層を形成した。具体的には、まず、CuInGaSe2からなる核部分と、その核部分の周囲を取り囲み且つn−オクタンセレノールからなる配位子部分とからなるナノ粒子(直径が約10nmである)を準備した。
次に、このナノ粒子を無水トルエン溶媒に加えて30分間撹拌した。これにより、ナノ粒子の濃度が10質量%である無水トルエン溶液を調製した。
続いて、塗布プロセスおよび仮焼成プロセスを順に行った。まず、調製された無水トルエン溶液をSLG基板上に滴下した後に、窒素雰囲気下で15分静置させた。これにより、無水トルエン溶媒を簡易的に乾燥させた。次に、ホットプレート上でSLG基板を120℃で15分加熱することにより、無水トルエン溶媒が完全に除去された(無水トルエン溶媒を完全に乾燥させた)。その後、窒素雰囲気下において、ホットプレート上でSLG基板を300℃で15分加熱し、仮焼成処理を行なった。この塗布プロセスおよび仮焼成プロセスを複数回繰り返し行なった後、本塗布−仮焼成プロセスを複数回繰り返し、最後に450℃で30分加熱した。これにより、焼成処理が終了し、厚さが約2μmであるCIGS光電変換層を得た。二次イオン質量分析法によりCIGS光電変換層におけるGa/(In+Ga)を求めると、0.20であった。
DCマグネトロンスパッタリング法によりキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層およびキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層を形成した。ターゲットとしてInGaZnO(In:Ga:Zn=1:1:1(原子比))を使用し、成膜時のガスとしてはArおよびO2を用いた。
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層を形成するときには、アルゴン(Ar)ガスの流量を44sccmとし、酸素(O2)ガスの流量を6sccmに調整した。形成された非晶質酸化物半導体層に関してホール効果を測定したところ、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は4×1015cm-3であった。
キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層を形成するときには、アルゴン(Ar)ガスの流量を49sccmとし、酸素(O2)ガスの流量を1sccmに調整した。形成された非晶質酸化物半導体層に関してホール効果を測定したところ、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は2×1019cm-3であった。
このようにして製造された太陽電池に対してAM1.5Gの擬似太陽光を照射してセル特性を測定したところ、光電変換効率は0.56%であった。
<実施例3>
厚さを18nmとしてキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層を形成したことを除いては上記実施例1と同様にして、実施例3の太陽電池を製造した。
具体的には、SLG(soda-lime glass(ソーダライムガラス))基板上に、Mo裏面電極とCIGS光電変換層とを順次形成した。CIGS光電変換層上に、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層(厚さが18nm)とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層(厚さが25nm)とITOからなる透明電極(厚さが100nm)とを順次形成した。その後、透明電極上に、Alからなる表面電極を形成した。
ナノ粒子塗布法によりCIGS光電変換層を形成した。具体的には、まず、CuInGaSe2からなる核部分と、その核部分の周囲を取り囲み且つn−オクタンセレノールからなる配位子部分とからなるナノ粒子(直径が約10nmである)を準備した。
次に、このナノ粒子を無水トルエン溶媒に加えて30分間撹拌した。これにより、ナノ粒子の濃度が10質量%である無水トルエン溶液を調製した。
続いて、塗布プロセスおよび仮焼成プロセスを順に行った。まず、調製された無水トルエン溶液をSLG基板上に滴下した後に、窒素雰囲気下で15分静置させた。これにより、無水トルエン溶媒を簡易的に乾燥させた。次に、ホットプレート上でSLG基板を120℃で15分加熱することにより、無水トルエン溶媒が完全に除去された(無水トルエン溶媒を完全に乾燥させた)。その後、窒素雰囲気下において、ホットプレート上でSLG基板を300℃で15分加熱し、仮焼成処理を行なった。この塗布プロセスおよび仮焼成プロセスを複数回繰り返し行なった後、本塗布−仮焼成プロセスを複数回繰り返し、最後に450℃で30分加熱した。これにより、焼成処理が終了し、厚さが約2μmであるCIGS光電変換層を得た。二次イオン質量分析法によりCIGS光電変換層におけるGa/(In+Ga)を求めると、0.31であった。
DCマグネトロンスパッタリング法によりキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層およびキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層を形成した。ターゲットとしてInGaZnO(In:Ga:Zn=1:1:1(原子比))を使用し、成膜時のガスとしてはArおよびO2を用いた。
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層を形成するときには、アルゴン(Ar)ガスの流量を44sccmとし、酸素(O2)ガスの流量を6sccmに調整した。形成された非晶質酸化物半導体層に関してホール効果を測定したところ、キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は4×1015cm-3であった。
キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層を形成するときには、アルゴン(Ar)ガスの流量を49sccmとし、酸素(O2)ガスの流量を1sccmに調整した。形成された非晶質酸化物半導体層に関してホール効果を測定したところ、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は2×1019cm-3であった。
このようにして製造された太陽電池に対してAM1.5Gの擬似太陽光を照射してセル特性を測定したところ、光電変換効率は0.51%であった。
<比較例1>
キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層を形成することなく太陽電池を製造したことを除いては上記実施例1と同様にして、比較例1の太陽電池を作製した。
具体的には、SLG基板上に、Mo裏面電極とCIGS光電変換層とを順次形成した。CIGS光電変換層上にキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層(厚さが25nm)とITOからなる透明電極(厚さが100nm)とを順次形成した。その後、透明電極上に、Alからなる表面電極を形成した。
DCマグネトロンスパッタリング法によりキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層を形成した。ターゲットとしてInGaZnO(In:Ga:Zn=1:1:1(原子比))を使用し、成膜時のガスとしてはArおよびO2を用いた。アルゴンガスの流量を49sccmとし、酸素ガスの流量を1sccmに調整した。形成された非晶質酸化物半導体層に関してホール効果を測定したところ、キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は2×1019cm-3であった。
このようにして製造された太陽電池に対してAM1.5Gの擬似太陽光を照射してセル特性を測定したところ、光電変換効率は0.30%であった。
<考察>
実施例1〜3の太陽電池の光電変換効率は、比較例1の太陽電池の光電変換効率よりも高かった。その理由として次に示すことが考えられる。実施例1〜3の太陽電池では、CIGS光電変換層とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層との間にキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層が設けられているので、ヘテロ界面におけるキャリア再結合が抑制される。一方、比較例1の太陽電池では、CIGS光電変換層とキャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層との間にキャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層が設けられていないので、ヘテロ界面におけるキャリア再結合が抑制されず、よって、光電変換効率が低下した。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 太陽電池、11 基板、12 裏面電極、13 光電変換層、14 キャリア濃度の低い非晶質酸化物半導体層、15 キャリア濃度の高い非晶質酸化物半導体層、16 表面電極。

Claims (4)

  1. Cuと、Gaと、Inと、SおよびSeのうちの少なくとも1つとからなるカルコパイライト型結晶構造を有するp型化合物半導体材料を含む光電変換層と、
    前記光電変換層上に設けられ、InとGaとZnとを含み、キャリア濃度が異なる2以上の非晶質酸化物半導体層とを備えた太陽電池であって、
    前記光電変換層側に設けられた非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度は、前記光電変換層から遠い位置に設けられた非晶質酸化物半導体層におけるキャリア濃度よりも低い太陽電池。
  2. 前記光電変換層におけるGa/(In+Ga)は、0.3以上である請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記光電変換層側に設けられた非晶質酸化物半導体層の厚さは、10nm以下である請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 前記キャリア濃度が異なる非晶質酸化物半導体層は、いずれも、スパッタ法により形成される請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池。
JP2012196319A 2012-09-06 2012-09-06 太陽電池 Expired - Fee Related JP5980059B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012196319A JP5980059B2 (ja) 2012-09-06 2012-09-06 太陽電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012196319A JP5980059B2 (ja) 2012-09-06 2012-09-06 太陽電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014053420A true JP2014053420A (ja) 2014-03-20
JP5980059B2 JP5980059B2 (ja) 2016-08-31

Family

ID=50611641

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012196319A Expired - Fee Related JP5980059B2 (ja) 2012-09-06 2012-09-06 太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5980059B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019235461A1 (ja) * 2018-06-07 2019-12-12 京セラ株式会社 太陽電池素子
WO2024176285A1 (ja) * 2023-02-20 2024-08-29 シャープディスプレイテクノロジー株式会社 発光素子、表示装置、発光素子の製造方法及び金属酸化物ナノ粒子の製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0888379A (ja) * 1994-09-16 1996-04-02 Asahi Chem Ind Co Ltd カルコパイライト型化合物薄膜太陽電池
JP2004214300A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 National Institute Of Advanced Industrial & Technology ヘテロ接合を有する太陽電池
JP2009076842A (ja) * 2007-09-18 2009-04-09 Lg Electronics Inc 太陽電池の薄膜組成用インクとその製造方法、これを利用したcigs薄膜型太陽電池、及びその製造方法
JP2009283886A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Tatung Co 高性能な光電デバイス

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0888379A (ja) * 1994-09-16 1996-04-02 Asahi Chem Ind Co Ltd カルコパイライト型化合物薄膜太陽電池
JP2004214300A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 National Institute Of Advanced Industrial & Technology ヘテロ接合を有する太陽電池
JP2009076842A (ja) * 2007-09-18 2009-04-09 Lg Electronics Inc 太陽電池の薄膜組成用インクとその製造方法、これを利用したcigs薄膜型太陽電池、及びその製造方法
JP2009283886A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Tatung Co 高性能な光電デバイス

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019235461A1 (ja) * 2018-06-07 2019-12-12 京セラ株式会社 太陽電池素子
JPWO2019235461A1 (ja) * 2018-06-07 2021-06-17 京セラ株式会社 太陽電池素子
JP7042337B2 (ja) 2018-06-07 2022-03-25 京セラ株式会社 太陽電池素子
WO2024176285A1 (ja) * 2023-02-20 2024-08-29 シャープディスプレイテクノロジー株式会社 発光素子、表示装置、発光素子の製造方法及び金属酸化物ナノ粒子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5980059B2 (ja) 2016-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100472815C (zh) 电子器件及其制造方法
US10896991B2 (en) Photovoltaic devices and method of manufacturing
CN107658350B (zh) 光伏装置及制作方法
CN103229306B (zh) 具有氧化锌镁窗口层的薄膜光伏装置
JP2011086770A (ja) 光電変換素子及びその製造方法
JP2016063160A (ja) 光電変換素子および太陽電池
CN102810581B (zh) 基于碲化镉的薄膜光伏器件的多层n型堆栈及其制造方法
CN102237418B (zh) 基于碲化镉的薄膜光伏器件使用的硫化镉层及其制造方法
JP6377338B2 (ja) 光電変換素子、光電変換素子の製造方法及び太陽電池
JP3311873B2 (ja) 半導体薄膜の製造方法
US20140291147A1 (en) Target materials for fabricating solar cells
JP5980059B2 (ja) 太陽電池
CN102810597A (zh) 在基于碲化镉的薄膜光伏器件中形成窗口层的方法
JP5980060B2 (ja) 太陽電池
JP2013229506A (ja) 太陽電池
WO2011123117A1 (en) Photovoltaic cells with improved electrical contact
CN103348488B (zh) 具有金属硫氧化物窗口层的光伏装置
CN104465864A (zh) 光电转换元件的制造方法
CN103503159A (zh) 光电转换元件及太阳能电池
CN102810593A (zh) 基于碲化镉的薄膜光伏器件的多层n型堆栈及其制造方法
KR102015985B1 (ko) 태양전지용 cigs 박막의 제조방법
KR102212042B1 (ko) 원자층 증착법으로 형성된 버퍼층을 포함하는 태양전지 및 이의 제조방법
JP2011091249A (ja) 太陽電池
JP2014216504A (ja) 光吸収層及び光電素子
CN104051569B (zh) 薄膜太阳能电池及其制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5980059

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees