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JP2013528185A - タンパク質の標識法及びキット - Google Patents

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Abstract

本発明は、タンパク質反応性色素を使用して、試料中のタンパク質をその分離に先立って標識するための方法であって、a)色素反応体(タンパク質反応性色素と反応性のもの)を含む標識用緩衝液にタンパク質を溶解するか或いは上記標識用緩衝液でタンパク質を希釈するか或いは上記標識用緩衝液で既存のタンパク質緩衝液を交換して混合物を形成する段階と、b)上記混合物にタンパク質反応性色素を添加する段階と、c)上記混合物をインキュベートする段階であって、上記色素による上記タンパク質の標識を5分以内に完了させることができ、上記タンパク質と上記色素反応体とが上記色素で測定可能な反応生成物を形成する段階と、d)上記反応生成物を分離する段階とを含む方法に関する。本発明は、標識用緩衝液、色素、分子量マーカー及び試料ゲルローディング緩衝液を含む、タンパク質の前標識用キットにも関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、タンパク質を分離・分析する前の試料中のタンパク質の色素標識法に関する。本発明は、標識用緩衝液、色素、分子量マーカー及び試料ゲルローディング緩衝液からなる標識キットにも関する。
蛍光色素によるタンパク質の標識は、タンパク質の追跡及び定量化のための方法として好んで使われている。蛍光標識は良好な感度と広い線形検出域をもたらす。蛍光標識は、タンパク質染色法の簡便な代替法であり、放射性標識よりも安全な選択肢である。
色素及び標識条件の選択は用途に依存する。免疫学的用途(例えば抗体の標識)には、高いシグナル強度を得ることが重要であり、色素/タンパク質比はその目的に合わせて最適化される。電気泳動では、高いシグナル強度とシャープな電気泳動バンドを得るために、適当な色素/タンパク質比を用いる必要がある。さらに、等電点(IEF)電気泳動では、タンパク質の等電点を変化させないように適合した電荷の色素を用いる必要がある。電気泳動のための前標識は周知である(例えば、“Electrophoresis” by Anthony T. Andrews, Clarendon Press, Oxford, 1986参照)。
タンパク質のアミン、つまりリジンε−NH2基とα−NH2 N末端基の双方を標識するのが一般的である。アミン反応性蛍光色素を用いるタンパク質の標識は、第一級アミンを含まない緩衝液中で実施するのが通常である。しかし、第一級アミンである2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール(Tris)は幾つかの魅力的な特徴(例えば、低価格、非毒性及び最適標識pHでの良好な緩衝能)を有しており、標識用緩衝液中低濃度で使用されてきた。例えば、2Dディファレンスゲル電気泳動(DIGE)には、10〜40mM、場合によっては最高50mMのTris中での色素標識が製造業者から推奨されている。
しかし、タンパク質アミンの蛍光前標識は、DIGE CyDye(商標)N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステルを用いる2D電気泳動でのタンパク質の定量分析の最高水準のものとなっているが、従来のクーマシー及び銀染色は1D電気泳動ゲルの分析に依然として広く使用されている。1Dスラブゲル用の市販前標識キットがないのは、一つには、現在の標識法の技術的限界のためである。
主な技術的限界は、現在の標識プロトコルがすべて、数多くの手作業工程(例えば、タンパク質の総タンパク質濃度の予備測定、ジメチルホルムアミド(DMF)又はジメチルスルホキシド(DMSO)への色素の溶解、緩衝強度を低くするための試料の変更又は希釈、最適pHを得るための試料と標識用緩衝液の混合、色素及びタンパク質の体積を所望のタンパク質/色素比に調整すること、氷上での30分間の標識反応、標識後の停止液の添加混合など)で時間がかかることである。標識に必要な時間を最小限に抑えることができれば極めて望ましい。
もう一つの主な限界は、蛍光を用いる定量化には、関心タンパク質の蛍光シグナルを既知量の基準タンパク質からのシグナルと比較する必要があることである。しかし、多くの場合、標識反応は試料の内容物(例えば、試料pH、塩、変性剤、還元剤及び界面活性剤など)に大きく依存する。反応性及び拡散係数の異なるタンパク質が、限定された量の色素に対して競合する可能性もある。かかる試料では、あるタンパク質からのシグナル応答は試料中の他のタンパク質に依存するが、これは望ましくない。そこで、標識法がロバストであること、つまり試料組成によって影響されないことが極めて重要である。ロバストなプロトコルを得るには、例えば緩衝液の交換、タンパク質濃度の増大、同一条件下で標識反応が実施されるように担保するためなどの、時間のかかる工程が追加されるのが通例であった。pH誤差、温度誤差及びピペット操作誤差に起因する試料間のばらつきを最小限に抑えることも望ましい。結論として、迅速でロバストな標識プロトコル並びに標識効率を示す内部反応標準に対する大きなニーズが存在する。
国際公開第2007/030521号
WESTERMEISTER et al. "Difference Gel Electrophoresis Based on Lys/Cys Tagging," 2008, Methods in Molecular Biology vol 424, "2D PAGE:Sample Preparation and Fractionation, vol 1, pages 73-85,; Paragraphs 3.21 and 3.4
本発明は、上述の技術的問題を解決する方法及び組成物を提供する。本発明者らは、蛍光色素を消費する化合物(色素反応体と呼ぶ。)の存在下で標識反応を実施できることを見出した。適当な反応性の色素反応体を適当な色素/色素反応体比で標識反応に配合することによって、例えば、電気泳動に適した低タンパク質修飾レベルが得られるように標識反応を制御することができる。試料は、タンパク質を含有する混合物であればどのようなものであってもよい。標識反応のインキュベーション時間は5分未満とすることができ、タンパク質濃度を予め測定しておく必要はない。
本発明は、タンパク質の標識、分離及び定量分析のための方法及び組成物を提供する。特に、本発明は、迅速でタンパク質分離後の正確な定量分析が可能な標識法を提供する。本方法は、高い速度と感度が必要とされる分析用途に特に有用である。
そこで、第一の態様では、本発明は、アミン反応性、チオール反応性又はカルボニル反応性色素を含むタンパク質反応性色素を用いて、試料中のタンパク質をその分離に先立って標識する方法であって、a)色素反応体(タンパク質反応性色素と反応性のもの)を含む標識用緩衝液にタンパク質を溶解するか或いは上記標識用緩衝液でタンパク質を希釈するか或いは上記標識用緩衝液で既存のタンパク質緩衝液を交換して混合物を形成する段階と、b)上記混合物にタンパク質反応性色素を添加する段階と、c)上記混合物をインキュベートする段階であって、上記色素による上記タンパク質の標識を10分以内に完了させることができ、上記タンパク質と上記色素反応体とが上記色素で測定可能な反応生成物を形成する段階と、d)上記反応生成物を分離する段階とを含む方法に関する。
一実施形態では、色素反応体は、同じ試料タンパク質の反応性基(アミン、チオール又はカルボニル基など)に比して過剰に供給される。
反応生成物の測定方法は、選択されるタンパク質反応性色素に依存し、例えば蛍光色素を用いる場合には、得られた反応生成物の蛍光を測定する。
本発明の好ましい実施形態では、色素と色素反応体との反応生成物の量をタンパク質分離後に測定し、異なる標識反応で標識されたタンパク質からのタンパク質シグナルとの相関に用いる。
好ましくは、色素反応体はアミンであり、Tris、4−アミノ−1−ブタノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノエタノール、グリシン、リジン、アラニン、モルホリン及びイミダゾールのようなアミンから選択される。標識用緩衝液の色素反応体は、50〜5000mMのTris、好ましくは200〜2000mMのTrisを含んでいてもよい。
別の実施形態では、色素反応体は、ポリリジン、アルブミン、アプロチニン又は免疫グロブリン(IgG)のようなアミン含有ポリマーである。
タンパク質反応性色素は、好ましくは、アミン反応性色素のような蛍光色素である。好ましい蛍光色素はシアニン色素である。ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)のための一実施形態では、シアニン色素は、色素を水溶性にするための1個以上のスルホン酸基を含む。SDS−PAGEの別の実施形態では、色素は、結合後にタンパク質のpIが変化しないように電荷が適合している。IEF電気泳動では、色素は、好ましくは、結合後にタンパク質のpIが変化しないように電荷が適合している。色素はDMF又はDMSO中で予製(pre-dispense)してもよい。
色素反応体は、標識タンパク質の分離前に色素反応体を分離できるにする官能基を含んでいてもよい。
標識反応の後に、標識試料を、試料の追加処理(例えば電気泳動など)用に設計された第二の緩衝液と混合してもよい。かかる緩衝液の具体例は、125mMのTris−Cl pH6.8、4%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、17%(v/v)グリセロール、0.1mg/mlブロモフェノールブルー(BFB)及び200mMジチオスレイトール(DTT)である。
標識用緩衝液は界面活性剤を含んでいてもよく、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシル硫酸リチウム(LDS)、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)及びノニルフェノールエトキシレート(例えばNP−40)のような界面活性剤から選択される。標識用緩衝液が陰イオン界面活性剤を含んでいる場合、界面活性剤の濃度は好ましくは臨界ミセル濃度(cmc)未満である。
標識用緩衝液は、2M以下の濃度の塩(NaClなど)を含んでいてもよい。標識用緩衝液は、9M以下の濃度の変性剤(尿素及びチオ尿素など)を含んでいてもよい。
標識反応前にタンパク質ジスルフィド架橋を切断するため、DTT又はtris(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)のような還元剤及び任意成分としてヨードアセトアミド(IAA)のようなアルキル化剤を用いて試料を前処理してもよい。
第二の態様では、本発明は、標識用緩衝液、色素、分子量マーカー及び試料ゲルローディング緩衝液を含むタンパク質標識用キットにも関する。標識用緩衝液は、アミン(例えばTris)及び任意成分として塩(例えばNaCl)及び任意成分として界面活性剤(例えばSDS)及び任意成分として変性剤(例えば尿素)を含んでいてもよい。マーカーは、電気泳動後の分子量決定に使用される。試料ローディング緩衝液は、Tris−Cl、SDS、グリセロール、追跡用色素及び任意成分としてDTTのような還元剤を含んでいてもよい。
本発明は、試料中のタンパク質の分離に先立って試料中のタンパク質を標識するための保存安定性キットであって、標識用緩衝液、無水有機溶剤(DMF又はDMSOなど)中で予製した蛍光色素、分子量マーカー及び試料ゲルローディング緩衝液を含むキットを提供する。本キットは6ヵ月以上の有効期間を有する。
標識反応が迅速であることに加えて、本発明の新規なアプローチには幾つかの利点がある。第一に、色素反応体の反応性及び色素/色素反応体比は、望ましいレベルのタンパク質修飾が得られるように選択される。低タンパク質濃度では、色素/色素反応体比によってタンパク質修飾レベルを制御する。こうして、一定量の色素をng/μl未満の濃度レベルまでの様々な濃度のタンパク質試料と混合することに基づくロバストな方法が得られる。標識反応での高い色素/タンパク質比にもかかわらず、色素反応体との競合反応の結果タンパク質の修飾が制御され、バンドの広がりもバンドシフトもない狭いタンパク質バンド、並びにタンパク質量に対する蛍光シグナルの線形応答曲線が得られる。そのため、定量化のための較正曲線を作成する場合、標識前にタンパク質濃度を予め測定しておく必要がない。第二に、色素反応体の反応性及び色素/色素反応体比は、色素に対するタンパク質競合を最小限に抑えるように選択される。第三に、色素反応体は、分離及びその後の色素−色素反応体複合体からの蛍光シグナルの測定が可能な物理化学的特性を有する。このシグナルは、標識反応の内部標準として役立ち、関心タンパク質の蛍光シグナルと比較される。その結果、本方法は、温度及びpHのわずかな差異に影響されない。
色素反応体は、標識のための最適pHで高い緩衝能を有する化合物とすることができる。これによって、試料組成物の範囲を広げることができる。緩衝能が高いことから、多くの場合、標識前に標識用緩衝液で試料を直接希釈することができる。
上述の通り、タンパク質試料は、タンパク質の可溶化及び変性のための界面活性剤、アミン緩衝液及び任意成分として塩(例えばNaCl)を含有する標識用緩衝液で希釈し得る。標識用緩衝液は、変性剤(例えば尿素及び/又はチオ尿素)を含んでいてもよい。適宜、試料タンパク質緩衝液は標識用緩衝液で交換される。色素は標識用緩衝液中のタンパク質に添加され、標識反応は室温で5分以内に完了させることができる。SDS、グリセロール、追跡色素、Tris−Cl緩衝液及び任意成分としてタンパク質を還元するためのDTTからなる電気泳動用試料ローディング緩衝液を添加する。この試料ローディング緩衝液は、水平式及び垂直式ゲル電気泳動のいずれにも使用できる。混合物は、タンパク質を十分に変性するため適宜3〜5分間加熱される。試料をゲルに添加する。これら少数の工程と迅速プロトコルによって、本方法は後染色法よりも迅速な代替法となる。
100mM重炭酸緩衝液(A、C)pH8.5又は300mMのTris−Cl pH8.5(B、D)標識用緩衝液のいずれかを用いてCy(商標)5で標識した低分子量(LMW)マーカータンパク質の走査像を示す図である。標識は5分間(A、B)及び30分間(C、D)実施した。いずれの標識用緩衝液も0.1%SDS(w/v)を含んでいる。 325pmol/50μgタンパク質の一定の色素/タンパク質比を用いるプロトコル(A)又は色素/タンパク質比を変化させるプロトコル(B)のいずれかを用いた標識プロトコルの比較を示す図である。試料はCy5で標識したLMWタンパク質である。標識は、0.1%SDS(w/v)を含む120mMのTris−Cl,pH8.5中で実施した。 標識反応における色素に対するタンパク質競合をTris緩衝液がどのように低減させるかを示す図である。これは、ウシ血清アルブミン(BSA)試料にラクトアルブミン(LG)を添加し、標識用緩衝液に30又は300mMのTrisのいずれかを用いて標識した後のBSA Cy5シグナルの低下を測定することによって観測した。 12%Tris−グリシンゲルで泳動したCy5前標識UV照射HeLa細胞ライセート(約24μg)を示す図である。細胞ライセートは、300mMのTris−Cl pH8.5及び0.2M NaCl及び0.1%SDS(w/v)中で標識した。試料を次いでフッ化ポリビニリデン(PVDF)メンブランに移し、ウェスタンブロット分析を行った。プロービングに際しては、マウス由来の一次抗体p−ERKモノクローナルAbを適用し、次いでCy(商標)3ヤギ−α−マウス抗体(二次Ab)を適用した。PVDFメンブランはCy5中(B)及びCy3中(C)でスキャンした。細胞ライセートはCy5画像に見られ、プローブリン酸化タンパク質はCy3画像で検出される。 Cy5 NHSエステル(GE Healthcare社製PA15101)が、冷凍保存でも冷蔵保存でも、DMSO及びDMF中で8ヵ月間安定であることを示す図である。対照試料はDMSO中で新たに調製し、同じ量の色素及びタンパク質を標識反応に使用して標識効率を評価した。LMWマーカーは、300mMのTris−Cl pH8.5、0.2M NaCl及び0.1%SDS(w/v)中で標識した。低分子量マーカー中の各タンパク質について3回の実験の平均Cy5シグナル強度(図6)は、冷蔵保存(4℃〜8℃)では標識効率のわずかな減少を示しているが、冷凍保存(−20℃)では対照試料に比して効率の減少はない。 Cy5 NHSエステル(GE Healthcare社製PA15101)が、冷凍保存でも冷蔵保存でも、DMSO及びDMF中で8ヵ月間安定であることを示す図である。対照試料はDMSO中で新たに調製し、同じ量の色素及びタンパク質を標識反応に使用して標識効率を評価した。LMWマーカーは、300mMのTris−Cl pH8.5、0.2M NaCl及び0.1%SDS(w/v)中で標識した。低分子量マーカー中の各タンパク質について3回の実験の平均Cy5シグナル強度(図6)は、冷蔵保存(4℃〜8℃)では標識効率のわずかな減少を示しているが、冷凍保存(−20℃)では対照試料に比して効率の減少はない。
ある種の標識法では、標識前に全タンパク質濃度を決定しておく必要がある。この工程が必要となる理由は、タンパク質及び色素濃度が低すぎると標識が不十分となってシグナル/ノイズ比が低下することである。色素/タンパク質比は、バンドの広がりも余分なバンドも生じずに、感度をできるだけ高めるため、蛍光色素と反応するタンパク質残基の割合ができるだけ高くなるように選択すべきである。しかし、タンパク質濃度を予め求めておくのには、時間と手間がかかるだけでなく、タンパク質濃度を決定するために現在使用されている方法(2D Quant Kit、Bradford、UV及びビウレット式の方法)は試料中のアミン含有量と相関しない。試料のアミノ酸組成は、試料中に存在する主要なタンパク質の組成に応じて、広い限度内で変化することがある。SwissProt統計に基づけば、平均的なタンパク質は5.2%のリジン残基を含有するが、高移動性タンパク質1及び4(HMG−1及びHMG−4)は20.1%のリジンを含有し、ペプシンA及びペプシノーゲンCのリジン含有量はゼロ又はゼロに近い。UV、Bradford又はビウレットベースの方法を用いて決定されるタンパク質濃度に基づく量のCyDye NHSエステルを投与しても、色素に結合することになるアミン残基の割合を適当に制御することにはならない。特定のタンパク質から生じるシグナル強度は、変動する試料組成と共に広い限度内で変化することがある。その結果、試料のアミン含有量とCyDye NHSエステルの添加された量間の関係が非最適になることが非常に多い。したがって、標識に先立つタンパク質濃度の測定をはずすことが望ましい。
本発明の方法は、標識に先立ってタンパク質濃度を決定する必要性を除き、色素に対するタンパク質競合を最小限に抑えて、もっぱら色素/タンパク質比の固定化に基づく標識法に比してよりロバストで再現性のある方法をもたらす。本方法は、異なる組成の試料中に存在する類似する又は同一のタンパク質の濃度を比較したほうがよい場合に、理想的アプローチをなす。
別の実施形態では、標識のために利用可能なリジンの濃度は、例えばフルオレサミン又はTNBS(2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸)アッセイを使用して、標識に先立って決定され、必要であれば色素の量は調整される。
標識に続いて、標識タンパク質及び/又はタンパク質断片は、電気泳動、クロマトグラフィー、免疫アッセイ及び質量分析を含むが、これらに限定されない技法を使用して分離される。蛍光シグナルは、105までの広いダイナミックレンジを与える蛍光走査装置又は撮像装置(例えば、GE Healthcare社のTyphoon(商標)走査装置)により検出される。
別の実施形態は、標識から電気泳動のためにゲルに試料を添加するまでの時間が著しく減少されたキット及び方法を提供する。これは、一部には、標識反応時間を氷上で30分から室温で30秒に減少させることにより達成される。色素反応体の添加により、従来の停止液を使用する必要はなくなる。代わりに、標識試料は、標識のすぐ後で試料ローディング緩衝液と混合される。キットは、使用者に、標識用緩衝液中でタンパク質試料と直接混合する予製された色素も提供する。蛍光色素は従来、パッケージにされ乾燥状態で販売され、使用者は標識に先立って有機溶剤を添加する。しかし、色素は、完全な標識活性をもったまま無水DMSO又はDMF中で長期間低温保存することができることを我々は見出した。これによって、標識に先立って色素をDMSO又はDMF中で再構成しなければならない段階が省かれる。DMSOは無毒性の有機溶剤なので、これを使用するのが好ましい。
別の実施形態では、色素の大きな割合を消費する過剰なアミン含有化合物の存在下でのタンパク質試料とCyDye NHSエステルの反応は、試料のタンパク質含有量を極めて迅速に感度良く決定するものとしても使用することができる。必要なのは、CyDyeタグ付きタンパク質を、添加されたアミンと色素NHSエステル間の反応から生じる化合物から分離する迅速で簡単な方法である。簡単な解決策は、カラム又は類似物においてキャプチャとして使用することができる官能基を含有する一級アミンを使用することである。この方法は、試料中の反応性リジンの含有量を測定するので、DIGE実験に先立つタンパク質決定には理想的であるはずである。
別の実施形態では、タンパク質はアミン反応性蛍光色素を用いて標識される。反応性アミノ基を有する色素反応体が標識混合物に添加される。その後に、反応体はタンパク質から分離され、色素反応体複合体を検出する。蛍光シグナルの強度はタンパク質のシグナルと比較される。色素反応体は、タンパク質(例えばアプロチニン)又はアミン(例えばTris)であってよいが、これらに限定されない。
一実施形態では、SDS−PAGEのための標識は水溶性スルホン化色素を用いて実施することができる。したがって、色素は、乾燥形態で又は有機溶剤中で投与することができ、利用者は、標識に先立ってDMF又はDMSOを添加して色素を再構成する必要がない。
別の実施形態では、電荷の適合した色素を使用して、IEF電気泳動でもSDFS−PAGEでもタンパク質のpIを変更することなくタンパク質を標識する。
別の実施形態では、タンパク質はアミン反応性蛍光色素を用いて標識される。反応性アミノ基を有する色素反応体は標識混合物に添加される。反応体は緩衝化合物であり、標識混合物中において7〜11の間隔でpHを維持する。追加の実施形態では、反応体は8〜9の間隔でpHを維持する。
SDS電気泳動の別の実施形態では、色素反応体は、適当な反応性を有するアミノ基に加えて、反応体の他に反応体と色素間の反応で形成される生成物も試料適用後に確実に陰極に運ばれるように、正荷電基を有する。この組合せは、基本的な適用が使用されるIEF用途に先立っても適当であるはずである。
SDS電気泳動の別の実施形態では、スルホン酸基を含有する色素は負荷電反応生成物を与え、色素反応体生成物は、色素反応体シグナルの測定を可能にし又は走査に先立って色素反応体をゲルと離れさせる陽極に向かって先端に運ばれる。
IEF電気泳動の別の実施形態では、電荷の適合した色素を使用して、タンパク質のpIを変更することなくタンパク質を標識する。試料は、妨害を防ぐために陽極側で適用され、色素反応体生成物は陽極に向けて運ばれるはずである。これを確実にするには、色素反応体は反応性アミノ基及び最小の2つの酸性基を含有する必要がある。2つの可能な例は、アスパラギン酸及びグルタミン酸である。
一実施形態では、標識用緩衝液は、標識反応に対する試料塩の効果を最小限に抑えるためにNaClを含む。塩イオンは標識反応に影響を与え得ることを我々は見出した。例えば、標識用緩衝液にNaClを添加すると、スルホン化された負荷電モノ反応性Cy5 NHSエステルを使用する一部のタンパク質ではグラム当たりのCy5シグナルが増加する。NaClは、その後の電気泳動に影響を与えることなく標識用緩衝液において0.5Mまで添加することができることも我々は見出した。標識用緩衝液にNaClを含むと、ある場合には標識が一層ロバストになり、すなわち、標識用緩衝液で希釈すると試料の最初の塩濃度に対する感受性が低くなる。
本明細書において使用される用語「色素反応体」とは、蛍光色素と共有結合を形成することができる化合物のことである。使用される化学物質は、CyDye NHSエステルを消費する過剰な反応体も反応体とNHSエステル間の反応から生じる生成物も電気泳動分離を妨げないように選択される。
材料
Cy5:Cy5の保存液は、モノ反応性Cy5 NHSエステル(GE Healthcare社製PA15101)又はCy5−DIGE NHSエステル(258010−85 GE Healthcare社)を、無水DMF(227056 Sigma)又は無水DMSO(276855 Sigma)のいずれかにおいて0.1〜1mg/mlの範囲の濃度で溶解することにより調製した。
試料:低分子量(LMW)マーカータンパク質Kit(17−0446−01 GE Healthcare社)、ラクトアルブミン(L5385 Sigma Aldrich)及びウシ血清アルブミン(A7638 Sigma−Aldrich)を、リン酸緩衝食塩水(PBS)緩衝液に又は直接標識用緩衝液のいずれかに溶解した。HeLaライセート(SC 2221)及びp−ERK(SC 7383)はSanta Cruz Biotechnology社製であった。
2×試料ローディング緩衝液:0.125MのTris−Cl pH6.8、4%(w/v)SDS、17.4%(v/v)グリセロール、0.1mg/ml BFB及び0.2M DTTの溶液を使用した。化学物質のtris、グリセロール、SDS、BFB、及びDTTはGE Healthcare社製であった。
電気泳動:SDS−PAGEゲルPhastGel(商標)、ExcelGel(商標)及びGenegelは、使用説明書に従って、Multiphor(商標)、PhastSystem(商標)及びGenePhor電気泳動装置上に流した。12%tris−グリシンゲル(EC60055 Box invitrogen、Life Technologies)は、使用説明書に従って、MiniVE 垂直電気泳動システム上に流した。ゲルは、Typhoon(商標)スキャナーを使用して走査し、ある場合には続いて比較のためにクーマシーを用いて後染色した。
ウェスタンブロッティング:TE22Mini tank transfer unit及びAmersham(商標)Hybond(商標)ブロッティング紙を、使用説明書に従ってウェスタンブロッティングに使用した。
標識プロトコル:
1.タンパク質を標識用緩衝液に溶解するか或いはタンパク質を標識用緩衝液で希釈する。
2.色素をタンパク質混合物に添加し30秒から10分の時間インキュベートする。幾つかの試料を並行して標識する場合は、5〜10分の時間間隔を使用する。
3.試料を2×試料ローディング緩衝液と等容量で混合する。
4.試料を95℃で3〜5分間加熱する(適宜)。
5.試料を電気泳動ゲルに適用する。
必要な場合、タンパク質試料の緩衝液は、例えば、ゲル濾過又は透析を使用して、標識に先立って標識用緩衝液に交換することができる。試料は、電気泳動前又はその最中のタンパク質再酸化の結果としてのバンドの広がりを最小限に抑えるために段階4の後ヨードアセトアミド(IAA)で適宜処理する。
実施例1:色素反応体としてのTris
本発明者らは、Trisは標識用緩衝液において高濃度で使用することができることを見出した(図1〜6参照)。重炭酸塩のようなアミンのない緩衝液に比して標識用緩衝液中でTrisを使用することにより、図1の矢印により示される、電気泳動先端近くのタンパク質Cy5−シグナル及びCy5−Tris複合体から出る測定可能なシグナルが減少する。したがって、非タンパク質結合Cy5のシグナルは、標識反応の内部標準として使用することができる。低分子量マーカータンパク質は、100mM重炭酸緩衝液(A、C)pH8.5及び300mMのTris−Cl pH8.5緩衝液(B、D)中で5分間(A、B)及び30分間(C、D)標識した。両緩衝液は0.1%SDS(w/v)を含有していた。続いて、タンパク質は試料ローディング緩衝液と混合し、電気泳動ゲル上で分離した。Cy5走査像は、両緩衝液で非常に類似するバンドパターンを示している。5分間対30分間ではCy5シグナルパターンに違いはなく、標識反応が5分以内に完了していることを示している。
図2は、325pmol/50μgタンパク質の一定の色素/タンパク質比(A)及び色素/タンパク質比を変化させるプロトコル(B)を使用する2つの標識プロトコルの比較を示している。標識は、5分の標識時間を使用して、0.1%(w/v)SDSを有する120mMのTris−Cl,pH8.5中で実施した。B系列では、標識反応におけるタンパク質濃度は、0.1ng/μlから2.0ng/μlまで変化させ、一定量の325pmol色素を反応体積10μlにおいて使用した。高い色素/タンパク質比にもかかわらず、制御されたタンパク質修飾レベルでタンパク質を標識することが可能であった。このことは、高い理論的色素/タンパク質比にもかかわらず、バンドの広がりも検出可能なゲル上の位置の移動もないという事実により証明されており、これは色素の加水分解及び/又はTrisと色素との副反応がタンパク質標識反応と競合することを示している。さらに、標識プロトコルにより、較正曲線を使用する正確な定量化が可能になる。図2は、線形ラクトアルブミンCy5シグナル対標識反応における全タンパク質の濃度を示している。全タンパク質量(重量)に対するラクトアルブミン量の比は一定であり、ほぼ1/5であった。したがって、このプロトコルは、タンパク質濃度の前決定の必要性をなくす。12.5%ポリアクリルアミドゲル及び6μlのゲルへの試料添加体積を使用する検出限界は、ng未満であった。
標識反応でタンパク質が色素をめぐって競合することが起こり得る。しかし、Tris濃度を高くすると、色素に対するタンパク質競合は減少する。図3は、ウシ血清アルブミン(BSA)試料にラクトアルブミン(LG)を添加し、標識後のBSA Cy5シグナルの低下を測定することによって観察された色素に対するタンパク質競合を示している。Cy5及びBSAの量は標識系列では一定に保たれ、LGはBSAに過剰に(重量で9倍量)添加された。図1(左)は、300mM(レーンA及びB)並びに30mM(レーンC及びD)Tris−Cl pH8.5で標識された4つの試料のCy5走査像を示している。300mMのTris標識用緩衝液はタンパク質競合を著しく減少させ、より正確なLG/BSA比(約10)を与えている。三通りの試料をPastGels8〜25%とGeneGels12.5%上の両方に流し、BSAからのクーマシーシグナルの相対的標準偏差(N=24)は8%であった。この実験では、高濃度のTrisを使用する場合には、Cy5色素に対するタンパク質競合が減少することが示されている。タンパク質競合の減少は、標識反応で0.1〜1μg/μl間のタンパク質濃度及び範囲0.5〜5nmolのCy5量並びに反応体積80μlを使用して観察された。
標識用緩衝液中の高いTris濃度は、標識複合体試料、例えば、細胞ライセートの場合でも理想的である。標識用緩衝液(300mMのTris−Cl pH8.5及び0.2M NaCl、及び0.1% w/v SDS)の高い緩衝能により、標識に先立った試料と標識用緩衝液の容易な混合が可能になる。図4は、HeLaライセートの効率的で迅速な標識の結果を示しており、このために蛍光スキャナーを使用するメンブラン上の目標タンパク質p−ERKと全タンパク質含有量の両方の定量的検出が可能になる。
実施例2:色素反応体としての3−アミノ−1−プロパノール
この実施例では、3−アミノ−1−プロパノールを、標識反応で色素反応体として1〜300mM濃度で使用した。標識タンパク質、ベータラクトグロブリン、ウシ血清アルブミン及びウシ炭酸脱水酵素は、すべてが良好なシグナル/ノイズ比で検出された。色素反応体アミンとCyDye NHSエステル間の反応生成物は負電荷を帯びており、SDS−PAGEの間、陽極へ向けて運ばれた。
さらに、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノエタノール、及びモルホリンを含む幾つかの小さなアミンが、標識反応で試験され、タンパク質と、色素とアミンの反応生成物の両方から検出可能なシグナルを生じた。
実施例3:色素反応体としてのアミラーゼタンパク質
この実施例では、タンパク質アミラーゼが、目標LMWタンパク質に比して、標識反応で過剰に存在していた。標識反応におけるアミラーゼとCy5の量は一定に保たれ、LMWタンパク質の量は変化させた。LMWタンパク質とアミラーゼの両方が簡単に検出することができ、LMWタンパク質の妨げとなるバンドの広がりはなかった。アミラーゼタンパク質のシグナルを使用して、異なる標識反応で標識された目標タンパク質からのシグナルを相関することができた。
実施例4:DMSO中の予製色素を用いた前標識キット
本発明者らは、Cy5 NHSエステルが、無水有機溶剤(DMSOなど)中に溶解され、冷凍庫で冷保存される場合には非常に安定していることを見出した。図5及び図6は、Cy5 NHSエステルを冷凍庫(−20℃)において8ヶ月間を越えて貯蔵し、それでも完全な標識効率を示すことができることを示している。この発見により、タンパク質標識キット中の色素の新規の処方が可能になる。
これらの実施例は、迅速な標識が、標識用緩衝液において、高濃度の色素反応体、これらの実施例では反応性アミンを使用して実施することができることを示している。標的化緩衝液中で高濃度のアミンを使用して得られる、
緩衝能がより良好である結果として、標識に最適なpHを得るための試料の希釈が簡単であり、
色素に対するタンパク質競合の低減の結果として、タンパク質の定量化が正確であり、標識反応後の色素反応体について別個の停止液を使用する必要がなく、通常は375mMのTrisであるゲル緩衝液に適合するより良好な伝導性の結果として標識後緩衝液を交換する必要がないなど、幾つかの重要な利点がある。
さらに、発明者らは、標識に先立つ全タンパク質濃度の前測定の必要性を取り除く標識プロトコルを見出した。反応当たり一定量の色素及びタンパク質標識に利用することができる色素の量を制御する色素反応体を使用すれば、狭いバンド及びバンド位置の無移動、及び試料中の広範囲のタンパク質濃度(ng/μl未満からμg/μlまで)に対する線形応答曲線(シグナル対タンパク質の量)を得ることができる。
本発明は、標識用緩衝液を、色素反応体、保存安定性色素、分子量マーカー及び試料ゲルローディング緩衝液と共に含む、電気泳動に先立ってタンパク質を前標識するための新規のキットにも関する。

Claims (25)

  1. 試料中のタンパク質をその分離に先立ってタンパク質反応性色素で標識する方法であって、a)色素反応体(タンパク質反応性色素と反応性のもの)を含む標識用緩衝液にタンパク質を溶解するか或いは上記標識用緩衝液でタンパク質を希釈するか或いは上記標識用緩衝液で既存のタンパク質緩衝液を交換して混合物を形成する段階と、b)上記混合物にタンパク質反応性色素を添加する段階と、c)上記混合物をインキュベートする段階であって、上記色素による上記タンパク質の標識を10分以内に完了させることができ、上記タンパク質と上記色素反応体とが上記色素で測定可能な反応生成物を形成する段階と、d)上記反応生成物を分離する段階とを含む方法。
  2. 前記タンパク質の標識が5分以内に完了する、請求項1記載の方法。
  3. 前記タンパク質の標識が30秒以内に完了する、請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 前記色素反応体が、同じ試料タンパク質の反応性基(アミン、チオール又はカルボニル基など)に比して過剰に供給される、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記色素と色素反応体との反応生成物の量をタンパク質分離後に測定し、異なる標識反応で標識されたタンパク質からのタンパク質シグナルとの相関に用いる、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記色素反応体がアミンであって、Tris、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1−ブタノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノエタノール、グリシン、リジン、ポリリジン、アラニン、モルホリン及びイミダゾールのようなアミンから選択される、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記色素反応体がTrisであり、前記標識用緩衝液が50〜5000mMのTris、好ましくは200〜2000mMのTrisを含む、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の方法。
  8. 前記タンパク質反応性色素がシアニン色素のような蛍光色素である、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記色素が、色素を水溶性にするためのスルホン酸基を含むシアニン色素である、請求項8記載の方法。
  10. 前記色素が、結合後にタンパク質のpIが変化しないように電荷が適合している、請求項8記載の方法。
  11. 前記色素がDMF又はDMSO中に分配されており、標識反応当たり一定量の色素を使用する、請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の方法。
  12. 前記色素反応体が、アルブミン、アプロチニン又はIgGのような、試料中のタンパク質以外のアミン含有タンパク質である、請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の方法。
  13. 前記色素反応体が、標識タンパク質の分離前に色素反応体を分離できる官能基も含んでいる、請求項1乃至請求項12のいずれか1項記載の方法。
  14. 標識反応の後に、標識試料を、試料の追加処理(電気泳動など)用に設計された第二の緩衝液と混合する、請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の方法。
  15. 前記標識用緩衝液が界面活性剤も含んでおり、SDS、ドデシル硫酸リチウム(LDS)、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)及びノニルフェノールエトキシレートのような界面活性剤から選択される、請求項1乃至請求項14のいずれか1項記載の方法。
  16. 前記標識用緩衝液が、界面活性剤SDS及びLDSのようなcmc濃度未満の陰イオン界面活性剤及び/又は2M以下の濃度の塩(NaClなど)も含んでいる、請求項1乃至請求項15のいずれか1項記載の方法。
  17. 前記標識用緩衝液が9M以下の濃度の尿素及びチオ尿素のような変性剤も含んでいる、請求項1乃至請求項16のいずれか1項記載の方法。
  18. 標識前にタンパク質ジスルフィド架橋を切断するため、DTT又はtris(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)のような還元剤及び適宜IAAのようなアルキル化剤で試料を前処理する、請求項1乃至請求項17のいずれか1項記載の方法。
  19. 試料中のタンパク質の分離前に試料中のタンパク質を標識するためのキットであって、標識用緩衝液を、色素反応体、タンパク質反応性色素、分子量マーカー及び試料ゲルローディング緩衝液と共に含むキット。
  20. 前記色素が、DMF又はDMSOのような無水有機溶剤中で予製した保存安定性蛍光色素である、請求項19記載のキット。
  21. 前記色素が水溶性であって乾燥形態で予製されている、請求項19記載のキット。
  22. 前記色素が、標識後にタンパク質のpIを変化させない、請求項19乃至請求項21のいずれか1項記載のキット。
  23. 前記標識用緩衝液が、200〜2000mMの濃度のTrisなど、高濃度の色素反応体を含む、請求項19乃至請求項22のいずれか1項記載のキット。
  24. 前記標識用緩衝液が、アルブミン又はアプロチニンのような、標識すべきタンパク質とは異なるタンパク質色素反応体を含む、請求項19乃至請求項23のいずれか1項記載のキット。
  25. 標識後に、標識用緩衝液及び試料ローディング緩衝液を別個の停止液で置き換える、請求項19乃至請求項24のいずれか1項記載のキット。
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