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JP2013218171A - 光学素子、撮像装置、電子機器及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子、撮像装置、電子機器及び光学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質の反射防止層を無機系材料の透光性基材に容易に成膜できる光学素子の提供。
【解決手段】無機系の透光性基材11と、透光性基材11の主面に設けられ有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含む有機系反射防止層12とを備え、透光性基材11と、有機ケイ素化合物及びエポキシ基含有有機化合物の少なくとも何れか一方と、が共有結合している構成とした。成膜時に透光性基材11の主面にゴミや塵等が付着することがないので、有機系反射防止層12に欠陥が生じることを防止することができる。有機系反射防止層12は、その接触角が無機系材料の反射防止層の接触角より大きな値であるため、防塵効果が無機系の反射防止層より大きくなり、ゴミや塵等の付着がしにくいものとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は光学素子、光学素子を含む撮像装置及び電子機器、並びに、光学素子の製造方法に関する。
デジタルカメラ等には撮像装置が使用される。この撮像装置は、容器の底部にCCD等の撮像素子が設けられ、この撮像素子に対向して配置されたリッドが容器に取り付けられ、リッドとともに光学ローパスフィルターが撮像素子に対向配置された構造である。
リッドや光学ローパスフィルター等の光学素子には無機系材料からなる透光性基板に反射防止膜が形成されているものがある。
反射防止膜として、水晶の基材の上に、チタン及びランタンの混合酸化膜を主成分とする層とシリコン酸化膜を主成分とする層とを積層した無機材料からなる従来例(特許文献1)がある。特許文献1では、真空蒸着法で無機系材料の反射防止膜が水晶の基材の上に成膜される。
さらに、従来例として、ガラスやプラスチックからなる基材の表面にシリカ粒子とオルガノポリシロキサンとの反応物からなる材料と、この材料が分散し硬化性シリコーン樹脂を硬化させた薄膜とを有する反射防止膜(特許文献2)や、樹脂製の基材フィルムの一面に高屈折率層が設けられ、この高屈折率層の上に中空シリカを含有する低屈折率層が設けられた反射防止フィルム(特許文献3)や、透明プラスチック基材の片面にハードコート層、中空シリを含有した低屈折率層及び防汚層を順次積層し、ハードコート層の表面をアルカリ処理した反射防止フィルム(特許文献4)や、さらに、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる基材フィルムの上にハードコート層が設けられ、このハードコート層の上に、ジシラン化合物、シランカップリング剤で処理された中空シリカ粒子を含有する低屈折率層が設けられた反射防止フィルム(特許文献5)がある。
特開2008−32874号公報 特開2011−88787号公報 特開2011−237802号公報 特開2002−277604号公報 特開2009−157233号公報
特許文献1では、反射防止膜の成膜のために真空蒸着法を用いるため、蒸着対象である基材の治具へのセット、治具のドームへのセット、ドームの蒸着装置内への搬入、蒸着装置内の真空引き、無機系反射防止膜の蒸着といった一連の作業が必要となる。特許文献1では、このような一連の複雑で煩雑な工程が必要であるため、作業上の管理項目が多くなり、成膜に手間がかかり、その結果として製造コストが大きなものになる問題があった。その上、基材の治具へのセットから蒸着装置内での真空引きまでの作業時に発生するパーティクル、ゴミ、塵等に起因して欠陥のある反射防止膜が成膜されてしまうという不都合が生じるという問題もあった。さらに、反射防止膜等の材料としてチタンとランタンとを混合してなる混合酸化膜を使用する場合、前記混合酸化膜の中に不純物として放射線元素であるウラン(U)、トリウム(Th)が含まれていることがあり、これらの元素から放出される放射線(α線)によって撮像素子の受光部に欠陥が生じる等の不都合が生じる問題があった。さらに、成膜後に、反射防止膜を構成する例えば最表層に配置されているシリコン酸化膜上にゴミや塵が付着するといった不都合があり、高い品質を維持できないという問題があった。
特許文献2は、分光特性の向上を狙ったものであり、特許文献1で生じる前述の不都合を解決するものではない。
特許文献3は、低屈折率層が樹脂製のフィルム基材に設けられる構成であり、無機系材料の透光性基板に成膜される反射防止膜ではない。
特許文献4は、特許文献3と同様に、低屈折層が透明プラスチック基板に設けられる構成であり、無機系材料の透光性基板に成膜される反射防止膜ではない。その上、透明プラスチック基材と低屈折率層との間には、表面がアルカリ処理されたハードコート層が不可欠である。
特許文献5は、特許文献4と同様に、低屈折率層が二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる基材フィルムに設けられる構成であり、無機系材料の透光性基板に成膜される反射防止膜ではない。その上、基材フィルムと低屈折率層との間にはハードコート層が不可欠な構成とされている。
本発明の目的は、高品質の反射防止層を無機系材料の透光性基材に容易に成膜できる光学素子、撮像装置、電子機器及び光学素子の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係わる光学素子は、無機系の透光性基材と、前記透光性基材の主面に設けられ、有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含む有機系反射防止層と、を備え、前記透光性基材と、前記有機ケイ素化合物及び前記エポキシ基含有有機化合物の少なくとも何れか一方と、が共有結合していることを特徴とする。
この構成の本適用例では、透光性基材は無機系材料からなるため、その表面には−OH基が存在している。有機ケイ素化合物及びエポキシ基含有有機化合物の少なくとも何れか一方が、前記透光性基材の−OH基と加水分解反応と縮合反応が行われることにより、透光性基材と水素シロキサン結合等の共有結合をすることになる。さらに、中空シリカの有機系反射防止層に対する比率や大きさを設定することで、有機系反射防止層の屈折率を所望の値とする。
従って、本適用例では、有機系反射防止層として無機系材料ではなく有機系材料を用いているため、成膜のために真空蒸着法を用いる必要がない。そのため、成膜時に透光性基材の主面にゴミや塵等が付着する要素が大幅に減るので、成膜が確実に行えて反射防止層に欠陥が生じることを防止することができる。さらに、有機系反射防止層は無機系材料の反射防止層に比べて接触角が大きいので、成膜後において、有機系反射防止層にゴミや塵等の付着が少なくなり、防塵性能を高いものにできる。また、有機系反射防止層は有機系材料からなり、チタン及びランタンの混合酸化膜を含まないため、材料中に不純物として放射線元素であるウラン(U)、トリウム(Th)が含まれないことになり、これらの元素から放出される放射線(α線)によって光学素子に近接配置される電子機器、例えば、撮像装置に悪影響を及ぼすことがない。
[適用例2]
本適用例に係わる光学素子は、前記有機系反射防止層の厚さdは、前記有機系反射防止層の屈折率をn、透過する光の波長をλとしたとき、d=λ/(4×n)を満足していることを特徴とする。
この構成の本適用例では、d=λ/(4×n)という、薄膜設計における式に基づいて有機系反射防止層の厚さを設定するため、反射防止効果の高い有機系反射防止層を提供することができる。
[適用例3]
本適用例に係わる光学素子は、前記有機系反射防止層の厚さdは、67nm≦d≦151nmであることを特徴とする。
この構成の本適用例では、ピックアップ装置、液晶プロジェクター、カメラ等の種々の電子機器で使用される光の波長帯を考慮し、有機系反射防止層の厚さを適正な値とした。そのため、それぞれの機器で用いられる光学素子の反射防止効果を高いものにできる。
[適用例4]
本適用例に係わる光学素子は、前記透光性基材は、Si基を含むことを特徴とする。
この構成の本適用例では、種々の光学製品において、透光性基材の無機系材料として、Si基を含む材料、例えば、水晶、リチウムナイオベート及びガラスという入手しやすい材料を選択したので、光学素子を容易に製造することができる。
[適用例5]
本適用例に係わる撮像装置は、光学素子と、撮像素子と、前記撮像素子を収容する容器と、を備えていることを特徴とする。
この構成の本適用例では、撮像装置を前述の効果を有する光学素子を備えた構成とするため、光学素子の欠陥に起因する撮像素子への欠陥写りこみが大幅に減り、ゴミや塵等が撮像素子に写り込まない高品質の撮像装置を提供することができる。
[適用例6]
本適用例に係わる電子機器は、光学素子を備えたことを特徴とする。
この構成の本適用例では、電子機器を前述の効果を有する光学素子を備えた構成とするので、ゴミや塵等が写り込まない高品質の電子機器を提供することができる。
[適用例7]
本適用例に係わる光学素子の製造方法は、無機系の透光性基材を準備する工程と、有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含む溶液の入った溶液槽を準備する工程と、前記溶液槽に前記透光性基材を浸漬し、前記透光性基材に前記溶液を塗布する工程と、前記溶液が塗布された前記透光性基材を加熱して、前記透光性基材と、前記有機ケイ素化合物及び前記エポキシ基含有有機化合物の少なくとも何れか一方と、を共有結合させる工程と、を含むことを特徴とする。
この構成の本適用例では、透光性基材を溶液に浸漬するというディップコート法で透光性基材に有機系反射防止層を成膜するので、無機系反射防止層を成膜するために用いられる真空蒸着法に比べて、成膜作業の管理等が簡単となり、光学素子を安価にかつ欠陥を少なく製造することができる。
[適用例8]
本適用例に係わる光学素子の製造方法は、無機系の透光性基材を準備する工程と、有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含む溶液を準備する工程と、前記溶液を前記透光性基材に塗布しスピンコートする工程と、前記溶液がスピンコートされた前記透光性基材を加熱して、前記透光性基材と、前記有機ケイ素化合物及び前記エポキシ基含有有機化合物の少なくとも何れか一方と、を共有結合させる工程と、を含むことを特徴とする。
この構成の本適用例では、透光性基材に溶液を滴下し、回転させるスピンコート法で透光性基材に有機系反射防止層を成膜するので、ディップコート法と同様に、光学素子を容易に製造することができる他、ディップコート法に比べて、有機系反射防止層の膜厚調整が容易に行える。
本発明の実施形態の光学素子の一部を拡大した断面図。 使用する光の波長λと反射率R(%)との関係を示すグラフ。 光学素子を製造する一つの例を説明するための概略図。 光学素子を製造する他の例を説明するための概略図。 実施形態の光学素子が組み込まれた撮像装置を示す概略図。 実施形態の光学素子が組み込まれた電子機器の一例を示す概略図。 実施形態の光学素子が組み込まれた電子機器の一例を示す概略図。 実施形態の光学素子が組み込まれた電子機器の一例を示す概略図。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には実施形態にかかる光学素子1の要部断面が示されている。
図1において、光学素子1は、透光性基材11と、透光性基材11の主面に直接設けられる有機系反射防止層12と備えて構成されている。有機系反射防止層12は透光性基材11の2つの主面のうち一方あるいは双方に設けられている。
本実施形態では、有機系反射防止層12の上に撥水膜13が設けられるものでもよい。
光学素子1は、デジタルカメラの撮像装置に用いられる複屈折板、リッド、カバーガラス、あるいは、液晶プロジェクター並びにピックアップ装置に用いられる波長板、防塵ガラス、その他の光学素子である。
(1.透光性基材)
透光性基材11は無機系材料からなる板状部材である。
無機系材料として、水晶、リチウムナイオベート(LiNbO)、サファイヤ、BBO、方解石、YVO4、ガラスのいずれかを例示できる。ガラスには、BK7等の光学ガラス、白板ガラス、ホウケイ酸ガラス、青板ガラスを例示できる。
有機系反射防止層12は、有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含有し、シロキサン(Si−O)結合を含む原子構造を有するSi骨格と、前記Si骨格に結合する脱離基とを含み、前記Si骨格のうち前記脱離基が脱離したSi骨格の未結合手が活性手となってシロキサン結合又は共有結合で透光性基材11の主面と接合するものである。
(2.有機系反射防止層)
有機系反射防止層12は、透光性基材11の主面に直接形成される。
有機系反射防止層12は、透光性基材11の屈折率よりも0.10以上低い屈折率を有する有機薄膜であり、少なくとも「A1成分」;一般式、X2 3−mSi−Y−SiR2 3−mで表される有機ケイ素化合物(R2は炭素数1〜6の一価炭化水素基。Yはフッ素原子を1個以上含有する二価有機基。Xは加水分解性基。mは1〜3の整数である。)、「A2成分」;分子中に1個以上のエポキシ基を含有するエポキシ基含有有機化合物、および「A3成分」;平均粒径20nm以上150nm以下のシリカ系微粒子を有する。
「A1成分」は、一般式、X2 3−mSi−Y−SiR2 3−mで表される有機ケイ素化合物であるが、式中のYは、フッ素原子を1個以上有する二価有機基であり、フッ素原子の個数は好ましくは4〜50個、特に好ましくは4〜24個とする。特に、反射防止性、防汚性、撥水性等の諸機能を良好に発現させるためには、フッ素原子を多量に含有していることが好ましいが、多すぎると、架橋密度が低下するため十分な耐擦傷性が得られない場合が生ずる。従って、Yとしては下記の構造のものが好ましい。
−CHCH(CF)nCHCH
−C−CF(CF)−(CF)n−CF(CF)−C
上記構造中のnとしては2〜20の値を満たす必要があるが、より好ましくは2〜12、特に好ましくは4〜10の範囲を満たすのがよい。これより少ないと、反射防止性、防汚性、撥水性等の諸機能、及び耐薬品性を十分に得ることができない場合があり、多すぎると、架橋密度が低下するため十分な耐擦傷性が得られない場合が生ずる。
なお、本実施形態では、「A1成分」において、フッ素原子を含まないものとしてもよい。
2は、炭素数1〜6の一価炭化水素基を表すが、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等を例示することができる。良好な耐擦傷性を得るには、メチル基が好ましい。
mは1〜3の整数であるが、好ましくは2又は3とするものであり、特に高硬度な被膜にするにはm=3とするのが好ましい。
Xは、加水分解性基を表す。具体例としては、Clなどのハロゲン原子、ORX(RXは炭素数1〜6の一価炭化水素基)で示されるオルガノオキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、イソプロペノキシ基などのアルケノキシ基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、メチルエチルケトキシム基等のケトオキシム基、メトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基などを挙げることができる。これらの中でアルコキシ基が好ましく、特にメトキシ基、エトキシ基のシラン化合物が取り扱い易く、加水分解時の反応の制御もし易いため、好ましい。
このような「A1成分」の具体例としては、例えば下記のものが挙げられる。
Figure 2013218171
「A1成分」は、有機系反射防止層12を形成する反射防止層用組成物中の樹脂成分全量に対して60重量%以上99重量%以下の範囲、好ましくは60重量%以上90重量%以下の範囲で含有されるものであり、このため「A1成分」の有機ケイ素化合物による被膜の耐薬品性の向上をなすことができる。
「A2成分」である分子中に1個以上のエポキシ基を含有するエポキシ基含有有機化合物としては、適宜のものを用いることができる。組成物中において樹脂成分全量に対して5重量%以上20重量%以下の範囲で含有させることが好ましく、この範囲よりも少ないと被膜の耐クラック性及び透光性基材11との密着性を十分に向上することができず、またこの範囲より多いと、また被膜の耐摩耗性が低下するおそれがある。
エポキシ基含有有機化合物としては、好ましくは一般式R3nR4pSiZ4−〔n+p〕〔R3,R4は炭素数1〜16の有機基であり、少なくとも一方はエポキシ基を含む。Zは加水分解性基。n,pは0〜2の整数であって1≦n+p≦3である。〕で表される化合物と、下記一般式(1)で示される化合物とから選ばれるものを用いるものであり、このような化合物から一種又は複数種を用いることができる。この場合、被膜の耐薬品性及び耐摩耗性を低下させることなく、耐クラック性を更に向上することができる。これらの化合物の合計の含有量は、樹脂成分全量に対して1重量%以上20重量%以下の範囲であることが好ましく、この含有量が過小であると耐クラック性の向上を十分になすことができないおそれがあり、また含有量が過剰であると耐薬品性及び耐摩耗性を低下させるおそれがある。
Figure 2013218171
上記一般式R3nR4pSiZ4−〔n+p〕で表される化合物としては、透光性基材11への付着性、得られる膜の硬度及び低反射性、組成物の寿命等の目的に応じて適宜選択されるが、例えば、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、上記一般式(1)で示される化合物では、式中のR5〜R16はメチル基等の適宜の炭化水素基などの有機基を挙げることができる。また、このR5〜R16のうち少なくとも一つはエポキシ基を含むものであり、例えば下記構造を有するものを挙げることができる。
Figure 2013218171
このような一般式(1)で示される化合物の具体例としては、例えば下記に示すものを挙げることができる。
Figure 2013218171
Figure 2013218171
エポキシ基含有有機化合物としては、一般式R3nR4pSiZ4−〔n+p〕、及び一般式(1)に示すもののほか、適宜のエポキシ化合物を用いることもできる。このようなエポキシ化合物としては、例えば下記に示すものを挙げることができる。
Figure 2013218171
「A3成分」のシリカ系微粒子は、低屈折率化のために、例えば内部に空洞ないし空隙が形成されている中空シリカ系微粒子からなるシリカゾルを用いる。シリカ系微粒子の内部空洞内にシリカよりも屈折率が低い気体または溶媒が包含されることによって、空洞のないシリカ系微粒子に比べてより屈折率が低減し、有機系反射防止層12の低屈折率化が達成される。
内部に空洞を有するシリカ系微粒子は、平均粒径が20nm以上150nm以下、好ましくは、40nm以上60nm、最適値が50nmにあり、かつ屈折率nが1.16〜1.39の範囲にあるものを使用する。粒子の平均粒径が20nm未満になると、粒子内部の空隙率が小さくなって、所望の低屈折率が得られなくなる。平均粒径が150nmを超えると、有機薄膜のヘーズが増加するので好ましくない。
有機系反射防止層12の反射防止層用組成物において、微粒子として「A3成分」以外に他の微粒子を併用することも可能である。それらの微粒子の添加総量としてはその他の樹脂成分との重量割合は、特に限定されるものではないが、微粒子/その他の成分(固形分)=80/20〜10/90の範囲になるように設定するのが好ましい。微粒子が80より多いと、反射防止層用組成物によって得られる硬化被膜の機械的強度が低下するおそれがあり、逆に中空微粒子が10より少ないと、硬化被膜の低屈折率を発現させる効果が小さくなるおそれがある。
また、上記成分のほかに有機系反射防止層12の反射防止層用組成物中に併用可能な有機ケイ素化合物としては、テトラエトキシシラン等のシリケート類、メチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等のアルキルシラン類、フェニルトリメトキシシラン等のフェニルシラン類、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤類等の各種化合物を挙げることができる。
これらの有機ケイ素化合物は、樹脂成分全量に対して20重量%以下とすることが好ましい。この含有量が過剰であると被膜の耐クラック性が低下したり親水性が高くなり耐薬品性が低下したりするおそれがある。
また、他の有機ケイ素化合物としては、一般式RF−SiX3〔RFはフッ素原子を一個以上含有する一価有機基。Xは加水分解性基。〕で示されるフッ化アルキル基含有アルコキシシランを含有させることもできる。このようなものを含有させると、形成される被膜の屈折率を更に低減させることができる。
一般式RF−SiX3において、RFにおけるフッ素原子の数は3〜25個であることが好ましい。中でも、下記のような構造単位は、極性部分を含んでいないため特に好ましい。
CF
CF(CF
CF(CF
加水分解性基であるXは、「A1成分」におけるものと同様とすることができる。
このような一般式RF−SiX3に示すフッ化アルキル基含有アルコキシシランとしては、例えば下記に示すものが挙げられる。
CF−Si(OCH
CF(CF−Si(OCH
CF(CF−Si(OCH
この一般式RF−SiX3で示されるフッ化アルキル基含有アルコキシシランとその加水分解物(部分加水分解物)の含有量は適宜調整されるが、添加量が多くなると被膜の耐擦傷性が低下することから、組成物中の樹脂成分全量に対して1〜30重量%の範囲とすることが好ましく、特に10重量%以下が好ましい。
また、他の有機ケイ素化合物としては、下記一般式に示すジアルキルシロキシ系の加水分解性オルガノシランを挙げることができる。
Figure 2013218171
このようなジアルキルシロキシ系の加水分解性オルガノシランとしては、例えば下記に示す構造のものを挙げることができる。
Figure 2013218171
nを有機系反射防止層12の屈折率、λを使用する光の波長帯に含まれるとすると、有機系反射防止層12の厚さdは、有機系反射防止層12の表面で反射する光と透光性基材11の表面で反射する光とが弱め合う条件の
d=λ/(4×n) の式から求められる。
つまり、有機系反射防止層12の使用する光の波長帯の波長λと反射率R(%)との関係において、最も反射率Rの小さな波長λの値λoを選び、この波長λoと既知の屈折率nを前記式に代入して厚さdを求める。
例えば、有機系反射防止層12の使用する光の波長帯の波長λと反射率R(%)との関係を示す図2において、反射率Rが最も小さい波長λoは490nmである。屈折率nを従来の真空蒸着法で成膜される反射防止層と同じ屈折率の1.36とすると、上記の式から、厚さdは90nmとなる。
有機系反射防止層12の厚さdは、67nm≦d≦151nmとなる。種々の光学素子1により使用する波長帯が相違するので、具体的な範囲が異なる。
例えば、光学素子1が液晶プロジェクターやデジタルカメラで使用されるものである場合には、80nm≦d≦92nm(d=86nm中心±7%)であり、ブルーレイ対応のピックアップ装置で使用されるものである場合には、67nm≦d≦77nm(d=72nm中心±7%)であり、DVD対応のピックアップ装置で使用されるものである場合には、111nm≦d≦127nm(d=119nm中心±7%)であり、CD対応のピックアップ装置で使用されるものである場合には、131nm≦d≦151nm(d=141nm中心±7%)である。
(3.撥水膜)
撥水膜13は、フッ素を含有する有機ケイ素化合物からなる層である。フッ素を含有する有機ケイ素化合物は、下記の一般式(2)で表される含フッ素シラン化合物を用いることが好ましい。
Figure 2013218171
一般式(2)中のRGは炭素数1〜16の直鎖状または分岐状パーフルオロアルキル基であるが、好ましくはCF3−,C25−,C37−である。Xはヨウ素または水素、Yは水素または低級アルキル基、Zはフッ素またはトリフルオロメチル基である。R17は加水分解可能な基であり、例えばハロゲン、−OR19、−OCOR19、−OC(R19)=C(R202、−ON=C(R192、−ON=CR21が好ましい。ここで、R19は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基、R20は水素または低級脂肪族炭化水素基、R21は炭素数3〜6の二価の脂肪族炭化水素基である。
18は水素または不活性な一価の有機基であるが、好ましくは、炭素数1〜4の一価の炭化水素基である。a、b、c、dは0〜200の整数であるが、好ましくは1〜50であり、eは0または1である。m及びnは0〜2の整数であるが、好ましくは0である。pは1以上の整数であり、好ましくは1〜10の整数である。また、分子量は5×102〜1×105であるが、好ましくは5×102〜1×104である。
また、上記一般式(2)で示される含フッ素シラン化合物の好ましい構造のものとして、下記一般式(3)で示されるものが挙げられる。下記式中、qは1〜50の整数を、mは0〜2の整数、rは1〜10の整数を表す。
Figure 2013218171
一般式(2)、あるいは一般式(3)で表される含フッ素シラン化合物は、有機溶剤に溶解し、所定濃度に調整した撥水処理液を用いて有機系反射防止層上に塗布する方法を採用することができる。塗布方法としては、ディップコート法、スピンコート法、スプレー法、フロー法、ドクターブレード法、ロールコート塗装、グラビアコート塗装、カーテンフロー塗装、刷毛塗り等を用いることができる。
有機溶剤としては、含フッ素シラン化合物の溶解性に優れるパーフルオロ基を有し、炭素数が4以上の有機化合物が好ましく、例えば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロシクロブタン、パーフルオロオクタン、パーフルオロデカン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン、パーフルオロ−4−メトキシブタン、パーフルオロ−4−エトキシブタン、メタキシレンヘキサフロライドを挙げることができる。また、パーフルオロエーテル油、クロロトリフルオロエチレンオリゴマー油を使用することができる。
有機溶剤で希釈するときの濃度は、0.03〜1wt%の範囲が好ましい。濃度が低すぎると十分な厚さの防汚層の形成が困難であり、十分な撥水撥油効果が得られない場合があり、一方、濃すぎると防汚層が厚くなり過ぎるおそれがあり、塗布後塗りむらをなくすためのリンス作業の負担が増すおそれがある。
撥水膜13の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは、0.001μm以上0.5μm以下であり、より好ましくは0.001μm以上0.03μm以下である。
なお、本実施形態では、撥水膜を真空蒸着法によって成膜するものでもよい。
次に、光学素子の製造方法にかかる実施形態を図3及び図4に基づいて説明する。
まず、有機系反射防止層12をディップコート法で成膜する実施形態について、図3に基づいて説明する。
図3は光学素子1を製造するためのラインの概略を示す図である。
(成膜準備)
図3(A)に示される通り、予め製造された透光性基材11を保持する保持治具2にセットする。透光性基材11の大きさは、縦横が50mm×50mmである。
保持治具2で保持された透光性基材11を、図3(B)に示される洗浄装置3で洗浄する。透光性基材11はアルカリ洗浄された後に、洗浄装置3で純水洗浄され、その後、乾燥、放冷される。
その後、図3(C)で示される通り、透光性基材11に反射防止層用組成物を塗布する。
(溶液:反射防止層用組成物の調合)
「A1成分」の有機ケイ素化合物を有機溶剤で希釈し、そこに「A2成分」の有機ケイ素化合物を添加する。さらに、「A3成分」のシリカ系微粒子を有機溶剤中にコロイド状に分散したものを添加する。その後、必要に応じ、硬化触媒、光重合開始剤、酸発生剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を添加して十分に撹拌し、その後、硝酸水溶液、又は薄い塩酸、酢酸等を添加して加水分解を行う。
このとき、硬化後の固形分に対する希釈濃度は、固形分濃度として0.5〜15重量%、例えば、2重量%である。固形分濃度が15重量%を越えた場合には、ディピング法で引き上げ速度を遅くしても、所定の膜厚を得ることが困難であり、有機系反射防止層12の厚さdが必要以上に厚くなってしまう。また、固形分濃度が0.5重量%に満たない場合には、ディピング法で引き上げ速度を速くしても、厚さdが必要よりも薄くなる。
調合された反射防止層用組成物を溶液槽4に収納しておく。
(反射防止層用組成物の塗布)
保持治具2で保持された透光性基材11を溶液槽4に収納された反射防止層用組成物に浸漬(ディッピング)し、100mm/min以上600mm/min以下、例えば、150mm/minの引き上げ速度で引き上げる。
(焼成)
図3(D)に示される通り、反射防止層用組成物が塗布された透光性基材11を焼成炉5に投入する。焼成炉5の内部において、透光性基材11が所定温度で加熱される。この加熱温度は、反射防止層用組成物の組成、透光性基材11の耐熱性等を考慮して決定されるが、50℃以上200℃以下、例えば、150℃である。透光性基材11は焼成炉5の内部を3分から8分の間、例えば、5分かけて移動する。つまり、透光性基材11に塗布された反射防止層用組成物は所定温度、例えば、150℃で、所定時間、例えば、5分間加熱されることになる。
図3(E)に示される通り、焼成炉5から搬出された透光性基材11はその両主面に有機系反射防止層12が形成されたことになり、光学素子1として完成する。完成した光学素子1の有機系反射防止層12の水での接触角を測定したところ、80°より大きいものであった。これに対し、無機系材料からなる従来の反射防止層の接触角を測定したところ15°より小さいものであった。
なお、本実施形態では、有機系反射防止層12の表面に撥水膜13を必要に応じて設けてもよい。
次に、有機系反射防止層12をスピンコート法で成膜する実施形態について、図4に基づいて説明する。
図4は光学素子1を製造する方法を説明するための概略を示す図である。
(成膜準備)
保持治具2で保持された透光性基材11を、図4(A)に示される洗浄装置3で洗浄する。つまり、ディップコート法の場合と同様に、透光性基材11をアルカリ洗浄した後に、純水洗浄し、その後、乾燥、放冷する。
(反射防止層用組成物の溶液の塗布)
その後、図3の実施形態と同様に調合された溶液、つまり、反射防止層用組成物をスピンコート法で透光性基材11の主面に塗布する。
つまり、図4(B)で示される通り、回転テーブル61の上に透光性基材11を載置し、透光性基材11の主面にノズル62から反射防止層用組成物を0.5ml以上1.5ml以下、例えば、1ml滴下し、その後回転テーブル61によって透光性基材11を回転速度10400rpm以上201600rpm以下、例えば、1500rpmで、10秒以上30秒以下の間、例えば、20秒間回転させる。
(焼成)
図4(C)に示される通り、反射防止層用組成物が塗布された透光性基材11を焼成炉5に投入する。焼成条件は、ディップコート法と同じである。
透光性基材11の両主面に有機系反射防止層12を形成する場合には、有機系反射防止層12が形成されていない透光性基材11の主面に、図4(B)で示す反射防止層用組成物の塗布、図4(C)で示される焼成を実施する。
焼成炉5から搬出された透光性基材11はその両主面あるいは1つの主面にディップコート法と同様の接触角を有する有機系反射防止層12が形成された。なお、有機系反射防止層12の表面に撥水膜13を必要に応じて設けてもよい。
従って、本実施形態では、次の作用効果を奏することができる。
(1)無機系材料からなる透光性基材11の主面に直接設けられる有機系反射防止層12を、有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含有し、シロキサン(Si−O)結合を含む原子構造を有するSi骨格と、Si骨格に結合する脱離基とを含み、Si骨格のうち脱離基が脱離したSi骨格の未結合手が活性手となってシロキサン結合又は共有結合で透光性基材11の主面と接合する構成としたから、成膜のために真空蒸着法を用いることの不都合を回避できる。つまり、成膜時に透光性基材11の主面にゴミや塵等が付着する要素が大幅に減るため、光学素子1の有機系反射防止層12に欠陥が生じることを防止することができ、さらに、有機系反射防止層12は、その接触角が無機系材料の反射防止層の接触角より大きな値であるため、防塵効果が無機系の反射防止層より大きくなり、ゴミや塵等の付着がしにくいものとなる。しかも、有機系反射防止層12にチタン及びランタンの混合酸化膜が含まれないから、材料中に不純物として放射線元素であるウラン(U)、トリウム(Th)が含まれることがなく、光学素子1に近接配置される電気部品に悪影響を及ぼすことがない。
(2)有機系反射防止層12の厚さdを、d=λ/(4×n)の式を満たすようにして設定したから、反射防止効果の高い有機系反射防止層12を提供することができる。
(3)有機系反射防止層12の厚さdを、光学素子1が液晶プロジェクターやカメラで使用されるものである場合には、80nm≦d≦92nmとし、ブルーレイ対応のピックアップ装置で使用されるものである場合には、67nm≦d≦77nmとし、DVD対応のピックアップ装置で使用されるものである場合には、111nm≦d≦127nmとし、CD対応のピックアップ装置で使用されるものである場合には、131nm≦d≦151nmとしたから、各種の光学製品に対応して有機系反射防止層12の反射防止効果が高いものとなった。
(4)透光性基材11の無機系材料を、比較的入手しやすい、水晶、リチウムナイオベート及びガラスのいずれかとしたから、光学素子1を容易に製造することができる。
(5)透光性基材11を複屈折板とすれば入射する光の光路を2つの光路に分離する光学ローパスフィルターとして好適である。
(6)反射防止層用組成物からなる溶液を無機系材料からなる透光性基材11にディップコート法を用いて有機系反射防止層12を形成すれば、真空蒸着法に比べて、成膜管理が簡単となり、光学素子1を容易に製造することができる。つまり、透光性基材11を反射防止層用組成物に浸漬するだけでよいから、真空蒸着法のように、複雑な工程を得る必要がなくなる。
(7)反射防止層用組成物を無機系材料からなる透光性基材11にスピンコートして有機系反射防止層12を形成すれば、ディップコート法に比べて、有機系反射防止層12の膜厚調整を容易に行える。つまり、透光性基材11の回転速度、回転時間、透光性基材11に滴下する反射防止層用組成物の量を調整することで、有機系反射防止層12の厚さdを容易にコントロールすることができる。
(8)透光性基材11を洗浄した後に、透光性基材11にディップコート法あるいはスピンコート法を用いて有機系反射防止層12を成膜することで、真空蒸着法と比較して工程数や洗浄から成膜されるまでの時間が少なくなるため、透光性基材11の主面にゴミや塵がついていない状態で成膜することになり、この点からも、有機系反射防止層12の欠陥をなくすことができる。
(9)有機系反射防止層12の上にフッ素系の撥水膜13を設ければ、この点からも、光学素子1の防塵性能を向上することができる。
前述の光学素子1が組み込まれた撮像装置の実施形態を図5に基づいて説明する。
図5には本実施形態で製造された光学素子が組み込まれた撮像装置が示されている。
図5において、撮像装置100Aはデジタルカメラ、ビデオカメラ、電子スチルカメラ、その他のカメラに用いられるものであり、互いに対向配置された撮像アッセンブリー101及び光学ローパスフィルター群102を備えている。
撮像アッセンブリー101は、セラミック製の容器103と、この容器103の中央部分に設けられた板状の撮像素子104と、この撮像素子104に対向して配置され容器103に外縁部が接着固定されたリッド105とを備えている。撮像素子104はCCDやC−MOS等から構成されるものである。
光学ローパスフィルター群102は、複屈折板106、赤外線吸収ガラス107、1/4波長板108及び複屈折板106等から構成される。
リッド105、複屈折板106、赤外線吸収ガラス107及び1/4波長板108等の撮像装置100Aを構成する部材、さらには、撮像装置100A以外であって、デジタルカメラ、その他のカメラに設けられる図示しない光学製品は本実施形態の光学素子1である。
従って、本実施形態では次の作用効果を奏することができる。
(10)有機系反射防止層12が透光性基材11の主面に設けられた光学素子1と、撮像素子104と、撮像素子104を収納する容器103とを備えて撮像装置100Aを構成したから、光学素子1の有機系反射防止層12に欠陥がなく、防塵効果が高いことから、欠陥やゴミ等が撮像素子104に写り込むことを防止できる。
前述の光学素子1が組み込まれた電子機器の実施形態を図6から図8に基づいて説明する。
図6には電子機器の一例として、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラの概略が示されている。
図6において、電子機器としてのカメラ100は、前述の撮像装置100Aと、この撮像装置100Aより光入射側に配置されるレンズ100Bと、撮像装置100Aの出射側に配置された本体部100Cとを含んで構成される。
本体部100Cには、撮像信号の補正等を行う信号処理部、撮像信号を磁気テープ等の記録媒体に記録する記録部及びこの撮像信号を再生する再生部、再生された映像を表示する表示部など各種の構成要素が含まれる。
撮像装置100Aは、収納ケース109を備えている。
この収納ケース109には、前述の撮像アッセンブリー101と、駆動部100Dとが設けられている。駆動部100Dは撮像素子140を駆動する。
撮像アッセンブリー101は、容器103、撮像素子104及びリッド105を備えて構成されており、図6には、容器103には、リッド105を保持する窓103Aが設けられている。
図7には電子機器の一例としての液晶プロジェクターの概略が示されている。
図7において、プロジェクター200は、インテグレーター照明光学系110と、色分離光学系120と、リレー光学系130と、電気光学装置140と、投写レンズ150とを備えている。
インテグレーター照明光学系110は、光源111と、第1レンズアレイ112と、第2レンズアレイ113と、偏光変換素子114と、重畳レンズ115とを備えている。このインテグレーター照明光学系110は、電気光学装置140を構成する3枚の透過型液晶パネル141(赤、緑、青の色光毎にそれぞれ液晶パネル141R,141G,141Bとする)の画像形成領域をほぼ均一に照明する。
色分離光学系120は、2枚のダイクロイックミラー121,122と、反射ミラー123とを備えている。この色分離光学系120は、ダイクロイックミラー121、122によりインテグレーター照明光学系110から射出された複数の部分光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する。
ダイクロイックミラー121及び反射ミラー123は、青色光を透過型液晶パネル141Bに導く。
ダイクロイックミラー122は、ダイクロイックミラー121を透過した赤色光と緑色光のうちで緑色光を、フィールドレンズ151を通して、透過型液晶パネル141Gに導く。
リレー光学系130は、ダイクロイックミラー122を透過した赤色光を、入射側レンズ131と、リレーレンズ133と、反射ミラー132、134とを通して、赤色光を透過型液晶パネル141Rに導く。
電気光学装置140は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成する。この電気光学装置140は、透過型液晶パネル141R,141G,141Bと、各透過型液晶パネル141R,141G,141Bの光入射面に設けられる本実施形態の光学素子である防塵ガラス1と、クロスダイクロイックプリズム142とを備えている。
防塵ガラス1は、光源111とクロスダイクロイックプリズム142との間の光路に配置され、クロスダイクロイックプリズム142は、色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する。
投写レンズ150は、クロスダイクロイックプリズム142にて形成されたカラー画像を拡大して投写する。
図8には電子機器の一例としての光ピックアップ装置の概略が示されている。
図8において、光ピックアップ装置300は、焦点位置の異なる3種の光記録媒体である光ディスク(CD301、DVD302、BD303)に対して互いに波長の異なる3種類のレーザービームを照射し、それぞれ所定の信号を検出するように構成されている。
具体的には、光ピックアップ装置300は、CD301に関する光学系として、レーザー光を発生するレーザーダイオード310、コリメートレンズ311、本実施形態の光学素子としての偏光ビームスプリッター1、レンズ313、ダイクロイックプリズム314、1/4波長板315、開口フィルター316、対物レンズ317、及びCD301のデータピットから反射された反射レーザー光を受光し、電気信号に変換することにより前記データピットに書き込まれた信号を検出する信号検出系318を含んで構成される。
光ピックアップ装置300は、DVD302に関する光学系として、レーザービームを発生するLD321、レンズ322、偏光ビームスプリッター1、及びレーザービームでDVD302のデータピットから反射された反射レーザー光を受光し、電気信号に変換することにより前記データピットに書き込まれた信号を検出する信号検出系323を含んで構成される。
光ピックアップ300は、BD303に関する光学系として、レーザービームを発生するLD331、レンズ332、偏光ビームスプリッター1、レンズ333、ダイクロイックプリズム334及びレーザービームでBD303のデータピットから反射された反射レーザー光を受光し、電気信号に変換することにより前記データピットに書き込まれた信号を検出する信号検出系335を含んで構成される。
偏光ビームスプリッター1の概略構成は基板の形状を除いては図1で示される光学素子1と同じである。
(11)有機系反射防止層12が透光性基材11の主面に設けられた光学素子1を備えて電子機器、つまり、カメラカメラ100、液晶プロジェクター200及び光ピックアップ装置300を構成したため、ゴミ等が写り込まない高品質の電子機器を提供することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含む。
例えば、前記実施形態では、透光性基材11を板状のものとしたが、本発明では、球面を有するものとしてもよい。つまり、本発明の光学素子は、複屈折板やリッド等の平板状のものに限定されるものではなく、電子機器に利用されるレンズにも適用することができる。
また、成膜前に実施する透光性基材11の洗浄工程は複数枚の透光性基材11を籠等に収納して一度に実施するものでもよい。
本発明は、光学素子を有するデジタルカメラ、液晶プロジェクター、光ピックアップ装置等の電子機器に利用することができる。
1…光学素子、11…透光性基材、12…有機系反射防止層、100,200,300…電子機器、100A…撮像装置、103…容器、104…撮像素子、105…リッド、106…複屈折板、107…赤外線吸収ガラス、108…1/4波長板

Claims (8)

  1. 無機系の透光性基材と、
    前記透光性基材の主面に設けられ、有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含む有機系反射防止層と、
    を備え、
    前記透光性基材と、前記有機ケイ素化合物及び前記エポキシ基含有有機化合物の少なくとも何れか一方と、が共有結合していることを特徴とする光学素子。
  2. 請求項1において、
    前記有機系反射防止層の厚さdは、
    前記有機系反射防止層の屈折率をn、透過する光の波長をλとしたとき、
    d=λ/(4×n)
    を満足していることを特徴とする光学素子。
  3. 請求項2において、
    前記有機系反射防止層の厚さdは、
    67nm≦d≦151nm
    であることを特徴とする光学素子。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記透光性基材は、Si基を含むことを特徴とする光学素子。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光学素子と、
    撮像素子と、
    前記撮像素子を収容納する容器と、
    を備えていることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光学素子を備えていることを特徴とする電子機器。
  7. 無機系の透光性基材を準備する工程と、
    有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含む溶液の入った溶液槽を準備する工程と、
    前記溶液槽に前記透光性基材を浸漬し、前記透光性基材に前記溶液を塗布する工程と、
    前記溶液が塗布された前記透光性基材を加熱して、前記透光性基材と、前記有機ケイ素化合物及び前記エポキシ基含有有機化合物の少なくとも何れか一方と、を共有結合させる工程と、を含むことを特徴とする光学素子の製造方法。
  8. 無機系の透光性基材を準備する工程と、
    有機ケイ素化合物、エポキシ基含有有機化合物及び中空シリカを含む溶液を準備する工程と、
    前記溶液を前記透光性基材に塗布しスピンコートする工程と、
    前記溶液がスピンコートされた前記透光性基材を加熱して、前記透光性基材と、前記有機ケイ素化合物及び前記エポキシ基含有有機化合物の少なくとも何れか一方と、を共有結合させる工程と、を含むことを特徴とする光学素子の製造方法。
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