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JP2013118849A - 果実製品製造用キットならびにこれを用いた果実シロップの製造方法および果実酒の製造方法 - Google Patents

果実製品製造用キットならびにこれを用いた果実シロップの製造方法および果実酒の製造方法 Download PDF

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JP2013118849A JP2011268814A JP2011268814A JP2013118849A JP 2013118849 A JP2013118849 A JP 2013118849A JP 2011268814 A JP2011268814 A JP 2011268814A JP 2011268814 A JP2011268814 A JP 2011268814A JP 2013118849 A JP2013118849 A JP 2013118849A
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Abstract

【課題】果実から旨み成分を多量に抽出することにより、美味しい果実製品を短時間で得ることのできる果実製品製造用キットならびにこれを用いた果実シロップの製造方法および果実酒の製造方法の提供が求められている。
【解決手段】製造用キット1は、漬込み用の密閉容器4と、密閉容器4内に収容される凍結果実6と、密閉容器4内に収容される糖類8と、を備えて成ることを特徴とするものである。果実製品製造用キット1を用いて果実シロップを得る製造方法であって、凍結果実6および糖類8を密閉容器4内に収容して放置することにより凍結果実6を解凍させて果実シロップを得るものである。製造用キット1を用いて果実酒を得る製造方法であって、凍結果実6、糖類8および飲用アルコール10を密閉容器4内に収容して放置することにより凍結果実6を解凍させて果実酒を得るものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、果実シロップ、果実酒、ジャム、ゼリーなどといった果実製品の製造に用いられる密閉容器を含む果実製品製造用キット、ならびに果実シロップおよび果実酒の製造方法に関する。
従来、種々の果実と糖類を原料とする果実シロップ、果実酒、ジャム、ゼリーなどの製造レシピが、多くの書籍やインターネットホームページなどに紹介されている。例えば、家庭手法により果実酒を作る場合、密閉容器内に生果実と糖類と飲用アルコールを仕込み常温下に放置して数週間ないし数ヶ月ほど熟成させることにより、果実からの抽出物を含む果実酒を得るようにしている。生果実と糖類から果実シロップを得る場合も同様である。このような方法で果実酒または果実シロップを製造すると、非常に時間がかかり製造効率が低いという問題があった。
そこで、果実シロップの製造効率を向上させるための専用装置を用い、当該専用装置の抽出容器に果実と粒状糖を仕込んで回転させることにより、果実の抽出物を含む果実シロップを得る製造方法が、下記の特許文献1に記載されている。
特開2007−259722号公報
ところで、生野菜や生果実は細胞膜が比較的強固であるため、細胞内に含まれている旨み成分を細胞外に抽出させることは困難であると知られている。そのため、生果実を原料にして上記の家庭的手法や専用装置により果実シロップや果実酒を得たとしても、細胞内の旨み成分を多量に抽出することができない。そのために、ありきたりの風味の製品しか得られず、製造完了時間も長くならざるを得なかったのである。また、生果実を原料としているため、生果実の収穫期のみしか果実シロップや果実酒を製造できないという問題もあった。
一方で、レモン、イチゴ、オレンジ、キウイ、パイナップル、バナナ、モモ、カキ、ミカン、またはマンゴーを凍結させて凍結果実を得ることは可能である。しかしながら、これらの凍結果実は利用形態、流通形態が確立されていないため、適用範囲が狭く全く利用されていなかったのである。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、果実から旨み成分を多量に抽出することにより、美味しい果実製品を短時間で得ることのできる果実製品製造用キットならびにこれを用いた果実シロップの製造方法および果実酒の製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る果実製品製造用キットは、漬込み用の密閉容器と、密閉容器内に収容される凍結果実と、密閉容器内に収容される糖類と、を備えて成ることを特徴とする構成にしてある。
また、前記構成において、凍結果実が、レモン、イチゴ、オレンジ、キウイ、パイナップル、バナナ、モモ、カキ、ミカン、マンゴーから成る群より選ばれた1種または2種以上の果実を凍結させて成る凍結物であることを特徴とするものである。
そして、前記構成において、凍結果実が、未熟果時に摘果されたモモの摘果果実を凍結させて成る凍結物、または、パイナップル果実から剥かれた果皮を凍結させて成る凍結物であることを特徴とするものである。
更に、前記した各果実製品製造用キットを用いて果実シロップを得る製造方法であって、凍結果実および糖類を密閉容器内に収容して放置することにより凍結果実を解凍させて果実シロップを得ることを特徴とするものである。
また、前記した各果実製品製造用キットを用いて果実酒を得る製造方法であって、凍結果実、糖類および飲用アルコールを密閉容器内に収容して放置することにより凍結果実を解凍させて果実酒を得ることを特徴とするものである。
そして、前記の構成における飲用アルコールが、予め凍結させて成る凍結アルコールであることを特徴とするものである。
本発明に係る果実製品製造用キットによれば、漬込み用の密閉容器内に、凍結果実と糖類とを密閉容器内に収容したのちに放置することにより凍結果実を解凍させるので、果実から抽出したエキスを多量に含む美味しい果実シロップや果実酒などの果実製品を短時間で得ることができる。また、この製造用キットの構成は非常に簡素であり安価に入手できるから、一般家庭などでも果実製品を手軽に製造することができる。
また、凍結果実が、レモン、イチゴ、オレンジ、キウイ、パイナップル、バナナ、モモ、カキ、ミカン、マンゴーから成る群より選ばれた1種または2種以上の果実を凍結させて成る凍結物であるものでは、種々の果実由来の美味しい果実製品を簡便に製造することができる。
ところで、農場で間引きされたモモの摘果実や、パイナップル果実から剥かれた果皮は、従来廃棄されてきたのが現状である。しかしながら、未熟果時に摘果されたモモの摘果実を凍結させて成る凍結物、またはパイナップル果実から剥かれた果皮を凍結させて成る凍結物を、製造用キットの凍結果実として用いると、これらの凍結物からも優れた果実製品を得ることができる。加えて、これまでは廃棄されていた果実の一部を無駄にすることなく有効に利用でき、製品コストの削減化を図ることができる。
更に、果実製品製造用キットにより果実シロップを得る場合は、凍結果実および糖類を密閉容器内に収容したのちに放置して凍結果実を解凍させるので、簡便かつ迅速に果実シロップを得ることができる。
また、果実製品製造用キットにより果実酒を得る場合は、凍結果実、糖類および飲用アルコールを密閉容器内に収容して放置することにより凍結果実を解凍させるので、簡便かつ迅速に果実酒を得ることができる。
そして、飲用アルコールとして、予め凍結させて成る凍結アルコールを用いるものでは、製造用キットおよび凍結アルコールを冷凍庫中に同時に保管している場合、あるいは製造用キットの密閉容器内に果実および飲用アルコールを共に収容して凍結させている場合は、凍結果実および凍結アルコールの双方を冷凍庫から単に出すだけ、あるいは密閉容器を冷凍庫から単に出すだけで、果実およびアルコールの双方の解凍が始まって果実の熟成が進むから、よりいっそう簡便に果実酒を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る果実製品の製造用キットと飲用アルコールを示す一部破断した外観図である。 前記製造用キットの容器本体内に糖類および凍結果実を仕込んだ状態を示す平面図である。 前記製造用キットの密閉容器内で果実酒を製造する状態を示す一部断面を含む正面図である。 前記製造用キットにより製造中の果実酒の総ポリフェノール濃度を示し、(a)は製造開始後3時間経過したときの総ポリフェノール濃度を示す棒グラフの図、(b)は各々(a)と同じサンプルについて製造開始後7日間経過したときの総ポリフェノール濃度を示す棒グラフの図である。 前記製造用キットにより製造中の果実酒の総ポリフェノール濃度を示し、(a)は製造開始後4日間経過したときの総ポリフェノール濃度を示す棒グラフの図、(b)は各々(a)と同じサンプルについて製造開始後7日間経過したときの総ポリフェノール濃度を示す棒グラフの図である。 前記製造用キットによる製造開始後7日間経過したときの果実シロップの総ポリフェノール濃度を示す棒グラフの図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
この実施形態に係る果実製品の製造用キットは、漬込み用の密閉容器と、密閉容器内に収容される凍結果実と、密閉容器内に収容される糖類とを備えて成るものである。
前記の密閉容器としては、解凍後に放置中の果実を変質させることなく確実に熟成させることのできるものであれば、特に限定されないが、例えば合成樹脂製容器、陶製容器、ガラス製容器などが挙げられる。密閉容器の容器本体としてはガラス製のものを用いることが、果実の熟成を損なわせないうえで好ましい。但し、合成樹脂製の容器本体や密閉蓋を用いることも可能である。最終の製品化直前にアルコールなどを用いて消毒処理を施しておくことが、その後のカビ発生などを防止するうえで特に望ましい。
前記の糖類としては、甘味があって、果実からエキスを抽出して熟成させる機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばショ糖類、デンプン糖類などが挙げられる。ショ糖類としては、例えば黒糖、粉糖、角砂糖、氷砂糖などが挙げられる。果実酒の製造に用いるショ糖類としては、大きなショ糖結晶になる氷砂糖が最も好ましい。それは、氷砂糖が飲用アルコール中で溶けていき、全ての氷砂糖が溶解し終えた頃合いが、果実酒の製造完了のひとつの目安となるからである。全ての氷砂糖が溶解し終える時期は、凍結果実の種類にもよるが、概ね4日〜7日程度である。
前記の凍結果実に用いる果実の種類は、製造用キットの密閉容器内に収容でき、且つ、糖類と共に用いることにより果実シロップを製造できるものであれば、特に限定されない。例えば、レモン、イチゴ、オレンジ、キウイ、パイナップル、バナナ、モモ、グレープフルーツ、アカオレンジ、ミカン、カキ、マンゴー、ウメなどの果実が挙げられる。尚、果実シロップを製造可能な製造用キットの材料に対して飲用アルコールを加えると、果実酒が得られる。
凍結に先立つ果実への前処理としては、表皮表面の洗浄、剥皮、果実カッティング、水切り、乾燥などが挙げられる。例えば、イチゴ、摘果により得られた小粒のモモ(皮をむき取ったもの)、ウメなどは、表皮表面の洗浄、乾燥を施されたものを丸ごと使用することができる。レモン、オレンジ、ミカン、キウイ、バナナなどは、輪切りにしたものを使用することができる。これらは皮付きであっても皮を剥き取ったものであっても構わない。パイナップル、マンゴー、グレープフルーツ、カキなどは、適当な大きさにカットしたものを使用することができ、皮付きでも皮なしでも構わない。あるいは、未熟果時に摘果された、モモ、イチゴ、マンゴー、カキ、ミカン、オレンジなどの摘果実や、パイナップルやレモンなどの果実から剥かれた果皮を、凍結果実の原料として用いることも可能である。
前記のように前処理された果実は、冷凍処理が施されて凍結果実にされる。冷凍処理条件としては、果実を凍結させることができ食品として扱う上で好適な態様であれば、特に限定されない。例えば密閉袋を用いることも構わない。その場合、密閉袋内に真空パックとして封入した果実をその後凍結させてもよいし、凍結させた後の果実を密閉袋内に真空パックしたものであってもよい。尚、1種の果実を凍結させたものだけを製造用キットに用いてもよいし、種類の異なる果実の凍結物を2種以上含むものを製造用キットに用いても構わない。
冷凍温度は、果実を凍結させることのできる温度であれば特に限定されないが、例えば−10〜−35℃が好適である。低い温度になるほど凍結状態に到達するまでの時間を短くでき、果実の鮮度保持および工程時間の短縮化を図ることができるが、多大な冷凍エネルギーすなわち消費電力と大型の設備を必要とし、大きな設備コストおよび製造コストがかかる。これらの観点も踏まえて、適切な冷凍温度を選択することが肝要である。
本発明に係る果実シロップは前記の果実製品製造用キットを用いて得られる。また、本発明に係る果実酒は前記の果実製品製造用キットおよび飲用アルコールを用いて得られる。果実酒製造の際に用いる飲用アルコールとして、予め凍結されて得られた凍結アルコールを用いることも可能である。一般的な冷凍庫(庫内温度が−18℃)で凍結され得る飲用アルコールは、例えばアルコール度数が21度以下のアルコール水溶液を凍らせたものである。かかる凍結アルコールは、凍結果実とは別個に凍らせたものに限らず、液体の飲用アルコール中に生果実を浸漬させたものを一緒に凍結させたものであっても構わない。
続いて、この実施形態に係る製造用キットを図面により説明する。図1に示すように、製造用キット1は、密閉蓋2付きのガラス製の容器本体3から成る密閉容器4と、真空パック状態で密封袋5内に収容された凍結果実6と、密封袋7内に収容された氷砂糖(糖類の例)8と、から構成されている。容器本体3は、例えば内径が約70mm、内容量が220mLで外周に雄ネジ付きの口部3Aを有する有底円筒状に形成されている。凍結果実6は、例えば摘果された小粒の摘果モモを洗浄し皮をはぎ取ったものを、例えば−18℃の冷凍庫内で24時間以上保管して凍結させた凍結物である。この製造用キット1は、凍結果実6入りの密封袋5および氷砂糖8入りの密封袋7が密閉容器4内に収容された一体製品として、庫内が例えば−18℃に設定された保管庫内に保管される。
前記した製造用キット1を用いて「果実シロップ」を作るに際しては、密閉容器4の密閉蓋2を開けて容器本体3から密封袋5,7をいったん取り出してそれぞれを開封し、更に密封袋5,7から凍結果実6および氷砂糖8を取り出す。そして、図2に示すように、氷砂糖8と凍結果実6を口部3Aから容器本体3内に戻す。密閉蓋2で口部3Aを閉めて密閉容器4を密閉し、直射日光の当らない20〜25℃の常温下で放置する。これにより、凍結果実6は自然に解凍されながら熟成していき、解凍により果実の細胞膜が破壊されて細胞内の果実エキスが湧出し、湧出した果実エキスにより氷砂糖が溶解する。そうして1週間程度の常温放置により、氷砂糖が原形を留めなくなった頃、ペースト状の果実シロップができあがる。このようにして得られた果実シロップは、適量の水で割ると美味しい果実ジュースとなり、適量の炭酸水で割ると美味しい果実ソーダ水になる。
一方、前記した製造用キット1を用いて「果実酒」を作るに際しては、凍結果実6および氷砂糖8と共に、図1に示す飲用アルコール10が使用される。飲用アルコール10は密閉蓋付き容器9内に貯留された市販品(アルコール度数35度のホワイトリカーなど)を用いると、好都合である。この製造態様の一例としては、凍結果実6、氷砂糖8および飲用アルコール10を密閉容器4内に収容して放置することにより、凍結果実6が、図3に示すように、解凍された果実6Aとなり、4日間〜1週間程度で美味しい果実酒11ができあがる。
上記した構成の製造用キット1によれば、密閉容器4内に凍結果実6と氷砂糖8とを収容したのちに放置することにより凍結果実6を解凍させるので、果実の細胞膜が破壊されて細胞内から抽出されたドリップを多量に含む美味しい果実シロップや果実酒11などの果実製品を短時間で得ることができる。また、この製造用キット1の構成は非常に簡素であり安価に入手できるから、一般家庭などでも果実製品を手軽に製造することができる。無論、店舗に冷凍機付きショーケースを用意し、このケース内に多数の製造用キット1を冷凍状態にしながら商品として陳列しておけば、製造用キット1を氷菓と同様の取扱いで好適に販売することができる。
一方、製造用キット1は比較的小さいので、家庭では電気冷蔵庫の冷凍室内に保管しておくことができる。これにより、美味しい果実シロップや果実酒をいつでも簡便に手早く作ることができる。あるいは、アミューズメント開催時に冷凍庫機能付き遊戯機の景品などとして、好適に提供され得る。また、収穫した果実を凍結果実にして保存でき必要時に原料として使用できるので、果実の収穫期のみならず年間を通して果実シロップや果実酒を製造することができる。更には、未熟果時に摘果されたモモの摘果実を凍結させて成る凍結物、またはパイナップル果実から剥かれた果皮を凍結させて成る凍結物を、製造用キット1の凍結果実6として用いると、これらの凍結物からも優れた果実製品を得ることができる。加えて、これまでは廃棄されていた果実の一部を無駄にすることなく有効に利用でき、製品コストの削減化を図ることも可能となる。
次に、本発明に係る実施例と比較例を説明する。
「果実酒の製造」(3時間後と7日後):
[実施例1]
果実酒を製造するために、凍結果実としてレモンの輪切りの凍結物(皮つき)50g、糖類としての氷砂糖50g、および飲用アルコールとしてのホワイトリカー(アルコール度数35度)100mLを、密閉蓋付きの密閉容器(総内容量220mL)内に収容したのちに密封し直射日光の当らない25℃の場所に放置した。放置開始から3時間後と7日後にそれぞれ密閉蓋を開けて少量のサンプルを採取し、各サンプル中の総ポリフェノール濃度を得た。総ポリフェノール値の測定は、Folin−ciocalteu法に準拠した、AOAC公定法であるFolin−Denis法の改良測定法により、和歌山県工業技術センターで実施して頂いた。すなわち、フェノール性水酸基がアルカリ側で示す還元力(ビタミンCなど還元性物質の還元力)により、モリブデン酸が還元されて生じる青色(D765nm)を吸光度計で測定し、測定した吸光度から果実製品中の総ポリフェノール濃度(mg/kg)を算出した。かかる総ポリフェノール濃度は、果実から抽出された旨み成分の量を示す指標となり、値が高いほど果実製品が美味しいことを示している。
[実施例2〜実施例14]
実施例2〜実施例14については、実施例1の凍結レモンの替わりに他の種類の凍結果実を用いたこと以外は、実施例1と同じ条件により試験、測定および算出を行なった。すなわち、凍結果実の果実種は、実施例2がオレンジの輪切り(皮つき)、実施例3がパイナップルの角切り(皮をむき取ったもの(以下、皮なしという))、実施例4がパイナップルの角切り(皮つき)、実施例5がバナナの輪切り(皮なし)、実施例6がバナナの輪切り(皮つき)、実施例7がキウイの輪切り(皮なし)、実施例8がキウイの輪切り(皮つき)、実施例9がイチゴの丸ごと(米国産の輸入品)、実施例10がイチゴの丸ごと(日本国産)、実施例11がモモのフルーツカット品(皮なし)、実施例12が摘果された小粒モモの丸ごと(皮なし)、実施例13がウメの丸ごと(皮つき)、実施例14がウメの丸ごと(皮つき)である。モモ(皮なし)は丸ごと凍結させたのちに皮をむいた。尚、実施例1〜実施例13は常温の飲用アルコールを使用し、実施例14は凍結させた飲用アルコールを使用している。
[比較例1〜比較例9]
実施例1〜実施例9と共通の例番号(図4(a),(b)中に○数字で標記)にそれぞれ対応する比較例1〜比較例9に用いた果実は、同じ種類の果実および商品形態であり、且つ、生の果実である。また、生果実として、比較例10は生グレープフルーツのフルーツカット品(皮つき)、比較例11は生パイナップル果実からむき取った皮をそれぞれ用いた。実施例10に対応する日本国産の生イチゴは季節外れで入手できず、比較例試験を行なえなかった。これらの比較例1〜比較例11は、凍結果実に替えて生果実を用いたこと以外は、実施例1と同じ条件により試験、測定および算出を行なった。
前記した実施例1〜実施例14および比較例1〜比較例11の試験結果を下記の表1に示す。また、放置開始後3時間後の実施例1と比較例1から実施例9と比較例9までを個別に並べて図4(a)に示し、放置開始後7日間後の実施例1と比較例1から実施例9と比較例9までを個別に並べて図4(b)に示す。
Figure 2013118849
表1および図4(a)に示すように、凍結果実を用いて果実酒を得る試験における「3時間後」のものは、美味しさの指標となる総ポリフェノール濃度が、国産イチゴ(実施例10)、米国産イチゴ(実施例9)、レモン(実施例1)、オレンジ(実施例2)、パイナップル皮なし(実施例3)、キウイ皮なし(実施例7)、パイナップル(実施例4)、ウメ(実施例13)、キウイ(実施例8)、モモ摘果実皮なし(実施例12)、バナナ皮なし(実施例5)、バナナ(実施例6)、モモ皮なし(実施例11)、ウメ(実施例14:凍結アルコール使用)の順であった。
中でも、国産イチゴ(実施例10)、米国産イチゴ(実施例9、レモン(実施例1)、オレンジ(実施例2)は、際立って高い値を示している。国産イチゴ(実施例10)と米国産イチゴ(実施例9)は僅か1〜2時間程度でアルコール部分が赤く変化してきた。他の凍結果実については、着色が淡い色であり、色の経時変化はわかりにくかった。
また、生果実を用いて果実酒を得る試験における「3時間後」のものは、比較例2の生オレンジが実施例2の凍結オレンジと同等の値を示したことと、生グレープフルーツ(比較例10)の値が高かったこと以外、いずれの生果実(比較例1、比較例3〜比較例9)も凍結果実(実施例1、実施例3〜実施例9)と同様の傾向を示すと共に、いずれも低い値を示した。
表1および図4(b)に示すように、果実酒を得る試験における「7日間後」の試験結果は、実施例1〜実施例9の値と、対応する比較例1〜比較例9の値とがいくぶん逆転している種類の果実もあるが、果実ごとの値の大きさは「3時間後」のものと同様の傾向を示している。すなわち、「7日間後」のものも、国産イチゴ(実施例10)、米国産イチゴ(実施例9)、レモン(実施例1)、オレンジ(実施例2)は非常に高い値を示しており、美味しい果実酒が得られることが判る。中でも、レモン酒とイチゴ酒は美味しさが抜きん出ている。
尚、比較例11に示すように、生パイナップル果実から剥き取った皮を用いて果実酒を製造する場合も、生パイナップル(比較例3、比較例4)と同等の結果が得られており、剥き取った皮を凍結させて凍結果実として用いることが可能なことを示唆している。一方で、実施例12と対比させるために、生モモの摘果実も糖類および飲用アルコールと共に漬込んでみたが、3ヶ月経過しても、得られたものは青臭い風味で非常にまずく、とても飲めるシロモノではなかった。
「果実酒の製造」(4日後と7日後):
次に、3時間と7日間との間が空き過ぎていると考えたので、実施例15〜実施例20と比較例12〜比較例17において、ほぼ中間時点である4日間後のデータもいくつかの果種について測定し算出した。このとき、念のために7日間後のデータも合わせて測定し算出した。
[実施例15〜実施例20]
凍結果実の果実種は、実施例15がレモンの輪切り(皮つき)、実施例16がオレンジの輪切り(皮つき)、実施例17がパイナップルの角切り(皮なし)、実施例18がパイナップルの角切り(皮つき)、実施例19がキウイの輪切り(皮なし)、実施例20がイチゴの丸ごと(米国産の輸入品)である。これらの実施例15〜実施例20も、実施例1と同じ条件によりほぼ同時に試験、測定および算出を行なった。
[比較例12〜比較例17]
生果実の種類は、比較例12が生レモンの輪切り(皮つき)、比較例13が生オレンジの輪切り(皮つき)、比較例14が生パイナップルの角切り(皮なし)、比較例15が生パイナップルの角切り(皮つき)、比較例16がキウイの輪切り(皮なし)、比較例17がイチゴの丸ごと(米国産の輸入品)である。これらの比較例12〜比較例17も、実施例1と同じ条件によりほぼ同時に試験、測定および算出を行なった。
前記した実施例15〜実施例20および比較例12〜比較例17の試験結果を下記の表2に示す。また、放置開始後4日間後の実施例15と比較例12から実施例20と比較例17までを個別に並べて図5(a)に示し、放置開始後7日間後の実施例15と比較例12から実施例20と比較例17までを個別に並べて図5(b)に示す。
Figure 2013118849
表2および図5(a),(b)に示すように、果実酒を得る試験における「4日間後」の試験結果(実施例15〜実施例20、対応する比較例12〜比較例17)は、同じ種類の果実について表1および図4(a),(b)の試験結果(実施例1〜実施例4、実施例7、実施例9、対応する比較例1〜比較例4、比較例7、比較例9)と比べてみると、いくぶんデータにバラツキを有するものもあるが、果実ごとの値の大きさは「3時間後」および「7日間後」のものと同様の傾向を示している。すなわち、「4日間後」のものも、米国産イチゴ(実施例20)、レモン(実施例15)、オレンジ(実施例16)は高い値を示している。
「果実シロップの製造」:
[実施例21]
果実シロップを製造するために、レモンの輪切りの凍結物(皮つき)50g、および氷砂糖50gを密閉蓋付きの密閉容器(総内容量220mL)内に収容したのちに密封し直射日光の当らない25℃の場所に放置した。放置開始から7日後に密閉蓋を開けて少量のサンプルを採取し、サンプルの吸光度を測定し、その吸光度から総ポリフェノール濃度を算出した。
[実施例22〜実施例25]
実施例23〜実施例25については、実施例21の凍結レモンの替わりに他の種類の凍結果実を用いたこと以外は、実施例21と同じ条件により試験、測定および算出を行なった。すなわち、凍結果実の果実種は、実施例22がオレンジの輪切り(皮つき)、実施例23がパイナップルの角切り(皮なし)、実施例24がイチゴの丸ごと(米国産の輸入品)、実施例25がウメの丸ごと(皮つき)である。
[比較例18〜比較例22]
生果実として、比較例18は生グレープフルーツのフルーツカット品(皮つき)、比較例19は生パイナップル果実からむき取った皮をそれぞれ用いた。これらの比較例19〜比較例22は、凍結果実に替えて生果実を用いたこと以外は、実施例21と同じ条件により試験、測定および算出を行なった。
前記した実施例21〜実施例25および比較例18〜比較例22の試験結果を下記の表3に示す。また、放置開始後7日間後の実施例21と比較例18の対から実施例25と比較例22の対までの対データを並べて図6に示す。
Figure 2013118849
表3および図6に示すように、凍結果実を7日間放置熟成して製造した果実シロップ(実施例21〜実施例25)は、生果実から得た果実シロップ(比較例18〜比較例22)よりも総ポリフェノール濃度が高く美味しいシロップであることが判る。ここでも、凍結果実由来のレモンシロップとイチゴシロップは美味しさが抜きん出ており、オレンジシロップとパイナップルシロップも遜色なかった。尚、凍結ウメから得られたウメシロップ(実施例25)は、総ポリフェノール濃度がさほど高くならなかった。
1 製造用キット
4 密閉容器
6 凍結果実
8 氷砂糖(糖類)
10 飲用アルコール
11 果実酒

Claims (6)

  1. 漬込み用の密閉容器と、密閉容器内に収容される凍結果実と、密閉容器内に収容される糖類と、を備えて成ることを特徴とする果実製品製造用キット。
  2. 凍結果実が、レモン、イチゴ、オレンジ、キウイ、パイナップル、バナナ、モモ、カキ、ミカン、マンゴーから成る群より選ばれた1種または2種以上の果実を凍結させて成る凍結物であることを特徴とする請求項1に記載の果実製品製造用キット。
  3. 凍結果実が、未熟果時に摘果されたモモの摘果実を凍結させて成る凍結物、または、パイナップル果実から剥かれた果皮を凍結させて成る凍結物であることを特徴とする請求項1に記載のシロップ製造用キット。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の果実製品製造用キットを用いて果実シロップを得る製造方法であって、凍結果実および糖類を密閉容器内に収容して放置することにより凍結果実を解凍させて果実シロップを得ることを特徴とする果実シロップの製造方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の果実製品製造用キットを用いて果実酒を得る製造方法であって、凍結果実、糖類および飲用アルコールを密閉容器内に収容して放置することにより凍結果実を解凍させて果実酒を得ることを特徴とする果実酒の製造方法。
  6. 飲用アルコールが、予め凍結させて成る凍結アルコールであることを特徴とする請求項5に記載の果実酒の製造方法。
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