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JP2013193898A - ガーネット型酸化物結晶及びその製造方法 - Google Patents

ガーネット型酸化物結晶及びその製造方法 Download PDF

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JP2013193898A
JP2013193898A JP2012060692A JP2012060692A JP2013193898A JP 2013193898 A JP2013193898 A JP 2013193898A JP 2012060692 A JP2012060692 A JP 2012060692A JP 2012060692 A JP2012060692 A JP 2012060692A JP 2013193898 A JP2013193898 A JP 2013193898A
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type oxide
oxide crystal
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powder
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JP2012060692A
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Akira Yoshikawa
彰 吉川
Takeyuki Yanagida
健之 柳田
Yutaka Fujimoto
裕 藤本
Makoto Sugiyama
誠 杉山
Takashi Goto
孝 後藤
Akihiko Ito
暁彦 伊藤
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Tohoku University NUC
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Tohoku University NUC
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Abstract

【課題】透光性が高く、これまでドープできなかったEu2+を含有させた新規なガーネット型酸化物結晶並びにその製造方法を提供する。
【解決手段】Eu:YAGやEu:LuAG等に代表される、下記化学式、M:A12で表されるガーネット型酸化物結晶であって、M元素は、Euのカチオンであって少なくともEu2+を含み、A元素が、Y、Lu、およびGdからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であり、B元素が、Al、Ga、およびScからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であることを特徴とする、好適には透光性のガーネット型酸化物結晶。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なガーネット型酸化物結晶およびその製造方法に関する。詳しくは、二価のユーロピウム(Eu2+)を含有するガーネット型酸化物結晶に関する。
ガーネット型酸化物結晶の代表的な結晶である、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Yttrium Aluminum Garnet;略称YAG)は、イットリウムとアルミニウムの複合酸化物(YAl12)から成るガーネット構造の人工結晶である。
上記結晶は、レーザ発振媒質、蛍光発光体、人造宝石など幅広い分野で利用されている。例えば、ネオジウム(Nd)をドープしたNd:YAG結晶は、固体レーザの発振用媒質として、レーザ溶接、レーザマーキングなどの工業用レーザ用途に広く用いられている。エルビウム(Er)をドープしたEr:YAG結晶やホロニウム(Ho)をドープしたHo:YAG結晶は、同じく固体レーザの発振用媒質として、医療用レーザ用途に用いられている。尚、上記ドープ(添加)した元素は、YAG結晶構造内のイットリウム或いはアルミニウムの一部を置き換えたものと解析されている。
セリウム(Ce)をドープしたCe:YAG結晶は、黄色の蛍光を発する発光体として、青色LEDと組み合わせて、白色LEDの発光体として利用されている。また、EuをドープしたEu:YAG結晶は、紫外レーザ発振媒質や発光体としての研究がなされている(特許文献1)。特許文献1において、Eu:YAG結晶の製造方法が開示されているが、ドープされたEuは、Y3+の一部をEu3+で固溶置換していると記載されている。また、該結晶の発光(蛍光)スペクトルは、589nmに最強発光ピークがあり、400〜700nmに多数の発光が認められていることから、この発光は、発光中心であるEu3+の4f−4f遷移に基づく発光と考えられる。
従って、これまで、Eu2+を含むガーネット型酸化物結晶は知られていなかった。Eu2+を含むYAG結晶は、例えば、5d−4f遷移に基づく青〜緑色の発光が期待される。このような結晶材料が開発されれば、YAG結晶を母結晶材料(母材)として、Eu3+、Eu2+、またはCe3+を各々ドープした、異なる波長の蛍光発光体が得られる。これらを組み合わせ当て白色LEDとした場合、母材が同一であるため発光体を透明にすることができ、光の取り出し効率を飛躍的に向上させることが期待される。現行の技術では、R(赤橙色)、G(緑色)、B(青色)の発光体がそれぞれ異なる母材を用いた粉末が用いられているため、粒界における散乱のために光の取り出し効率が低下している。更には、マイクロ秒の蛍光寿命を有し、高輝度であるため、X線CT用のシンチレータとしての用途も期待できる。
特開2007−254723号公報
本発明は、これまでドープできなかったEu2+を含有させた新規なガーネット型酸化物結晶、並びに透光性が高い当該結晶を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、透光性のガーネット型酸化物結晶の製造方法について種々検討する過程で、焼結時の雰囲気および焼結容器の材質に着目し、特定の還元雰囲気下にて結晶を製造した場合に、Eu2+を安定的に含有したガーネット型酸化物結晶が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、下記化学式、
M:A12
で表されるガーネット型酸化物結晶であって、M元素は、Euのカチオンであって少なくともEu2+を含み、A元素は、Y、Lu、およびGdからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であり、B元素は、Al、Ga、およびScからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であることを特徴とするガーネット型酸化物結晶が提供される。
上記ガーネット型酸化物結晶が、透光性を有することが好適である。
本発明によれば、また、Eu元素の酸化物、A元素の酸化物、およびB元素の酸化物の各原料粉末の混合物を、1350℃以上1900℃以下で熱処理してガーネット型酸化物結晶前駆体とし、次いで、該ガーネット型酸化物結晶前駆体の微粉末をカーボン製の加圧焼結容器中で、真空中または不活性雰囲気下、1350℃以上1900℃以下の温度、圧力10MPa以上300MPa以下で、還元雰囲気状態にして焼結することを特徴とする前記ガーネット型酸化物結晶の製造方法が提供される。
本発明によれば、高い透光性を有し、青〜緑の発光を行う、新規なガーネット型酸化物結晶が提供される。当該ガーネット型酸化物結晶は、新しい蛍光発光体として有用で、他の発光体との幅広い組み合わせ、展開が可能となる。更に、Eu2+を発光中心として含んでいるので、高発光量の発光体、更には高発光量のシンチレータとして有用である。
R(赤橙色)に発光波長のあるEu3+に加えてG、Bに発光波長域のあるEu2+が同時に存在するので、GaNのLEDで励起した際、一つの発光体のみで白色を実現できる。加えて、母材が同一であり透明体を形成しやすいため、散乱などによるロスを低減することができ、光の取り出し効率を飛躍的に向上させることが期待される。また、Eu2+は発光量が高く、1μs程度の短い蛍光寿命を有するため、Eu2+を発光中心として含んでいる透明体はシンチレータとしても有用である。
放電プラズマ焼結装置の模式図である。 各実施例で得られたガーネット型酸化物結晶である。 実施例1で得られたガーネット型酸化物結晶(Eu0.5%:YAG)の光発光スペクトルと蛍光寿命を示す図である。 Euのドープ量と光発光スペクトルの変化を示す図である。 実施例4で得られたガーネット型酸化物結晶の光発光スペクトルを示す図である。
本発明のガーネット型酸化物結晶は、Y、LuまたはGdからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素からなるA元素、並びにAl、Ga、およびScからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素からなるB元素の酸化物結晶を基本構成(母結晶)とし、当該結晶中にEu2+を少なくとも含むEu元素がドープされているものである。なお、ドープされたEu2+を少なくとも含むEu元素は、A元素の一部と置換しているものと推測される。
当該ガーネット型酸化物結晶は、ドーパントとして、Eu2+を少なくとも含有しているため、ガーネット型酸化物結晶としてはこれまでにない波長の発光を行い、新規な蛍光発光体、更にはシンチレータとして機能する。
本発明のガーネット型酸化物結晶は、その母結晶が化学式A12(式中、A元素は、Y、Lu、およびGdからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であり、B元素は、Al、Ga、およびScからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素である)で表わされる酸化物結晶であり、無色透明な結晶であって、立方晶系のガーネット構造を有する。該結晶は良好な化学安定性を有しており、通常の使用においては短期間での性能の劣化は認められない。機械強度および加工性も良好であり、所望の形状に加工して用いることができる。結晶性は多結晶であっても単結晶であっても特に問題はないが、透光性の観点から単結晶もしくは透明セラミックスであることが好ましい。
上記化学式において、A元素は、Y、Lu、およびGdからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素である。B元素は、Al、Ga、およびScからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素である。
具体的に母結晶を例示すれば、YAl12、(GdY)Al12、LuAl12、GdGa12等が例示されるが透光性が高いと云う点で、YAl12、LuAl12が好ましい。
本発明のガーネット型酸化物結晶は、上記母結晶中に、Eu元素がカチオンとして含まれ、且つ、該Eu元素カチオンは、その一部がEu2+であることに最大の特徴を有する。当該Eu2+は、ドープされたEu元素の全てがEu2+であることが好ましいが、必ずしもその必要は無く、Eu3+と共存していても、その特性を発現するので問題はない。3価の希土類元素のサイトを置換してドープする場合、通常、ドープされたEu元素はほぼ全てEu3+である。
本発明のガーネット型酸化物結晶は、不可避不純物を含んでいてもよい。更に、必要に応じて、Eu以外の、Ce、Pr、Nd等の発光性希土類元素を共にドープしてもよい。
本発明のガーネット型酸化物結晶においては、母結晶に対するEuの含有量が高いほど、高輝度の発光を得ることができる。しかしながら、該含有量が高すぎる場合には、該結晶の透光性が低下し、発光した光を結晶自身が吸収してしまう、ないしは濃度消光を生じるため、結果として発光量が低下する。従って、Euの含有量は、前記母結晶を基準にして0.01〜10モル%であることが好ましい。含有量を0.1モル%以上とすることにより、高輝度な発光を得ることができ、また、10モル%以下とすることにより、透光性が高い、EuをドープしたA12結晶を得ることができる。
上記Euの含有量およびEu2+/Eu3+の比は、結晶を製造する際に原料混合物に添加するEu源となるEu原料の量によって調整することができる。
本発明のガーネット型酸化物結晶の製造方法としては、特定の還元雰囲気を発現し保持できる限り、その製法に限定は無いが、好適には、放電プラズマ焼結(Spark Plasma Sintering;SPS)法が採用される。
具体的には、先ず、ガーネット型酸化物結晶前駆体を作製し、次いで、該前駆体を、カーボン製の加圧焼結容器中で、しかも極めて高い還元雰囲気状態を発現し保持しうる焼結法、例えばSPS法で、高温度で熱還元しながら焼結することで、EuカチオンとしてEu2+が存在するガーネット型酸化物結晶が製造し得るものである。
SPS法とは、図1に示すような装置を用いて、機械的な加圧とともに、特殊なON-OFF直流パルス電圧・電流を、焼結容器並びに材料に直接印加して、固体圧縮焼結する方法である。一般的な焼結に用いられる熱的および機械的エネルギーに加えて、パルス通電による電磁的エネルギーや被加工物の自己発熱および粒子間に発生する放電プラズマエネルギーなどを複合的に焼結の駆動力としている点に特徴がある。加圧ならびに急速昇温により、粒成長を抑制した緻密な焼結体の作製方法として、それ自体公知の焼結法である。以下、SPS法でもって本発明のガーネット型酸化物結晶を製造する方法を説明する。
〔ガーネット型酸化物結晶前駆体の製法〕
ガーネット型酸化物結晶前駆体は、各成分元素の酸化物を原料とし、各原料の混合物を熱処理して得られる。
A元素源となる原料としては、その酸化物である、Y、Lu、Gdが挙げられる。該酸化物は、通常、平均粒径が0.01〜5μmの粉末状態のものが用いられるが、得られるガーネット型酸化物結晶が高い透光性を確保するために、平均粒径1μm以下の粉末であることが好ましい。その純度は、高い発光量を発現するために99.99%以上であることが好ましい。
B元素源となる原料としては、その酸化物である、α−Al、β−Ga、Scが挙げられる。該酸化物は、通常、平均粒径が0.01〜5μmの粉末状態のものが用いられるが、得られるガーネット型酸化物結晶が高い透光性を確保するために、A元素原料と同様に、平均粒径1μm以下の粉末であることが好ましい。その純度は、同じく高い発光量を発現するために99.99%以上であることが好ましい。
ドーパントのEu元素源となる原料としては、Euの粉末が用いられる。上記の理由と同じ理由により、該粉末は平均粒径が1μm以下であり、純度が99.99%以上であることが好ましい。
A元素源となる酸化物とB元素源となる酸化物とは、目的とするガーネット型酸化物結晶の化学組成に対応させ、必要に応じて、原料の揮発性等を勘案して秤量し混合される。
ドープするEu元素量は、上記A元素源となる酸化物とB元素源となる酸化物との合計量を基準に、Euの添加量を変えることにより、任意の組成とすることができる。
上記A元素源となる酸化物粉末、B元素源となる酸化物粉末、およびEu粉末は、秤量後混合される。混合の方法は特に制限されないが、エチルアルコールなどの溶媒を使用した湿式混合が好ましく採用される。
各原料を混合した混合物は、ホットプレスなどの通常の固体圧縮焼結法で、例えば、大気中で、1350℃〜1900℃の温度で熱処理してガーネット型酸化物結晶前駆体とする。該前駆体は、ガーネット型酸化物結晶となっているが、ドーパントのEu元素は、そのほとんどがEu3+の状態である。
〔ガーネット型酸化物結晶の製法〕
上記の方法で得られたガーネット型酸化物結晶前駆体は、必要に応じて解砕して、微粉末とする。微粉末の平均粒径は特に制限はないが、平均粒径が0.01〜5μmの粉末、特に、平均粒径1μm以下の粉末であることが好ましい。
次いで、該ガーネット型酸化物結晶前駆体の微粉末を、グラファイトなどのカーボン製加圧焼結容器に充填する。本発明においては、このカーボン製加圧焼結容器を使用することが、高度な還元雰囲気を維持して、下記工程においてEu2+を生成させるために重要である。
カーボン製加圧焼結容器にガーネット型酸化物結晶前駆体の微粉末を充填した後、真空或いはアルゴンなどの不活性雰囲気下、例えばこのような雰囲気状態にしたチャンバー内に前記加圧焼結容器を収納し、次いで、図1に示す装置を用いて、1350℃以上1900℃以下の温度、圧力10MPa以上300MPa以下の条件で、SPS法で還元雰囲気下に熱還元焼結する。SPSプロセスは、圧粉体粒子間隙に低電圧でパルス状大電流を投入し、火花放電現象により瞬時に発生する放電プラズマの高エネルギーを熱拡散・電界拡散などへ効果的に応用したものである。
上記カーボン製加圧焼結容器による還元作用、更に、高温度での熱還元が相乗的に作用して、ガーネット型酸化物結晶中にEu2+を生成させたものと推測される。
得られたガーネット型酸化物結晶は非常に安定な透明多結晶体であり、必要に応じてアニーリング処理或いは所望の形状に加工して、諸用途に供される。
以下、本発明を、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
実施例1
〔ガーネット型酸化物結晶の作製〕
粉末(平均粒径1μm、純度99.9%)3.9896g、α−Al粉末(平均粒径1μm、純度99.99%)3.0012g、及びEu粉末(平均粒径1μm、純度99.99%)0.00310gを、エチルアルコール20ml中に入れ、室温で1時間湿式混合を行った。得られた混合粉末スラリー中のエチルアルコールを、自然揮発により除去した後、得られた乾燥粉末を乳鉢で軽く解砕した。解砕した乾燥粉末を、高速昇温電気炉(SUPER-C、モトヤマ)を用いて、1350℃、12時間熱処理して、ガーネット型酸化物結晶前駆体を作製した。
次に、得られたガーネット型酸化物結晶前駆体の塊状物を、メノウ乳鉢を使用して解砕し平均粒径1μmの微粉末とした。この微粉末をグラファイト製加圧焼結容器(直径10mm)に充填し、SPS装置(SPS-1050、SPSシンテックス)のチャンバー内に収納した。チャンバー内をロータリーポンプおよびメカニカルポンプを使用して10Pa以下の真空にした後、焼結容器に10MPaの圧力を掛け、電圧1.5V、電流270Aの直流パルス電圧・電流を印加して、30分で室温から1100℃へ昇温し、次いで1100℃を30分間維持した。その後、圧力を100MPaに上げ、電圧を1.7V、電流480Aにして、10分で1100℃から1600℃へ温度を上げ、次いで1600℃を45分間維持した。その後、直流パルス電圧・電流をシャットダウンし、急冷した。
得られたガーネット型酸化物結晶(Eu:YAG)は、図2(a)に示すように透光性を有する、多結晶体であった。電子線プローブ微小部分析(EPMA)の結果から、Euのドープ量は、0.5であった。ガーネット結晶構造は、粉末X線回折測定で確認された。
〔ガーネット型酸化物結晶の発光特性〕
得られたEu:YAG試料に、工業用ブラックライトを用いて紫外線を照射したところ、肉眼で青〜緑に発光する様子が観察された。更に、該試料について、蛍光光度計(FLS920、inburgh Instruments)を用いて、発光スペクトル(蛍光スペクトル)測定を行った。励起光の波長λexは、励起スペクトルを取ったときに最大発光強度を示す322nmとした。発光スペクトルを図3(a)に示す。400〜600nmの波長域に発光ピークが見られ、λem=480nmにEu2+に基づく発光が確認された。
次に、蛍光寿命を、Edinburgh Instruments社製蛍光寿命スペクトロメータ(FLS920)を用いて測定した。励起光源として窒素レーザ励起色素レーザ(40Hz)を用い、280nmの波長にセレクトして励起した。測定結果を図3(b)に示す。図3(b)に示すように、本試料の蛍光寿命は750n秒であり、CT用シンチレータとして充分に短い蛍光寿命(高速応答)を有することが示された。
実施例2、3
Eu粉末の配合量を変化させて、Euのドープ量を変えた以外は実施例1と同様にして、Eu:YAGを作製した{図2(b)、(c)}。Euのドープ量は、実施例2が3モル%、実施例3が10モル%であった。
各試料について、実施例1と同様にして、発光スペクトルを測定した。その結果を図4(a)〜(c)に示す。Euのドープ量を変えることにより最適な発光量を示すEuの添加量の探索を行った。Eu3+に基づく発光は、Euの添加量が大きい時に顕著となり、図4(b)、(c)の500nm、600nm付近のシャープなピークとして確認された。
実施例4
粉末に代えてLu粉末(平均粒径1μm、純度99.99%)4.8829gを用いた以外は実施例1と同様にして、Euをドープしたルテニウム・アルミニウム・ガーネット(Eu:LuAG)を作製した{図2(d)}。Euのドープ量は、0.5モル%であった。
実施例1と同様にして、発光スペクトルおよび蛍光寿命を測定した。その結果を図5に示す。励起光(λex=290nm)に対して、250〜600nmの波長域に発光ピークが見られ、Eu2+に基づく発光がλem=462nmに確認された。蛍光寿命は768n秒であった。該試料に紫外線を照射したところ、肉眼で強く青色に発光する様子が観察された。

Claims (3)

  1. 下記化学式、
    M:A12
    で表されるガーネット型酸化物結晶であって、M元素は、Euのカチオンであって少なくともEu2+を含み、A元素は、Y、Lu、およびGdからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であり、B元素は、Al、Ga、およびScからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であることを特徴とするガーネット型酸化物結晶。
  2. 前記ガーネット型酸化物結晶が、透光性を有することを特徴とする請求項1に記載のガーネット型酸化物結晶。
  3. Eu元素の酸化物、A元素の酸化物、およびB元素の酸化物の各原料粉末の混合物を、1350℃以上1900℃以下で熱処理してガーネット型酸化物結晶前駆体とし、次いで、該ガーネット型酸化物結晶前駆体の微粉末をカーボン製の加圧焼結容器中で、真空中または不活性雰囲気下、350℃以上1900℃以下の温度、圧力10MPa以上300MPa以下で、還元雰囲気にて焼結することを特徴とする請求項1または2の何れか一項に記載のガーネット型酸化物結晶の製造方法。
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