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JP2013172486A - 回転電機 - Google Patents

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JP2013172486A
JP2013172486A JP2012033193A JP2012033193A JP2013172486A JP 2013172486 A JP2013172486 A JP 2013172486A JP 2012033193 A JP2012033193 A JP 2012033193A JP 2012033193 A JP2012033193 A JP 2012033193A JP 2013172486 A JP2013172486 A JP 2013172486A
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oil
coil
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conductor
insulating coating
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JP2012033193A
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Kiyotaka Koga
清隆 古賀
Shinya Katayama
慎也 片山
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Aisin AW Co Ltd
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Aisin AW Co Ltd
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Abstract

【課題】コイルの占積率及び冷却効率の双方に優れた回転電機を実現する。
【解決手段】コア2と当該コア2に巻装されたコイル3とを備える回転電機100。コイル3が、複数本の導体素線とその周囲を被覆する可撓性の絶縁被覆材とを備える被覆導線により構成され、被覆導線は、絶縁被覆材の内側に被覆内隙間を有し、被覆導線が、コイルの冷却用の油を収容する油収容空間Oに配置されていると共に、被覆内隙間と油収容空間Oとを連通する連通部47を更に有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、コアと当該コアに巻装されたコイルとを備える回転電機に関する。
様々な機器において、駆動用の動力源の1つとして回転電機が用いられている。回転電機は、一般に、コイルを有するステータとロータとを備えて構成される。このような回転電機では、被駆動側の機器を駆動するために磁界を発生させるべくコイルに電流を流すと、銅損や鉄損等による損失が熱エネルギー(ジュール熱)として発散されるため、コイルが発熱する。回転電機のエネルギ効率を高めるためにはコイルの発熱を効率的に抑制することが求められ、そのための各種の構造が提案されている。例えば特開2007−312569号公報(特許文献1)には、コイルエンド部の周囲に設けられた環状の油管に、その内部を通って供給される油をコイルエンド部に向けて放出させるための放出孔を形成した冷却装置が記載されている。特許文献1の回転電機では、放出孔から放出される油をコイルエンド部へと導き、油とコイルを構成する導線との熱交換によりコイルを冷却する。
ところで、例えば特開2011−91943号公報(特許文献2)に記載されているように、コイルを構成する導線として、複数本の導体素線とその周囲を被覆する可撓性の絶縁被覆材とを備える被覆導線が用いられる場合がある。このような被覆導線を用いることで、スロット形状に応じてコイルの外形を変形させることが容易となり、比較的容易にコイルの占積率を高めることができる。
しかし、特許文献2に示される被覆導線では、仮に複数本の導体素線と絶縁被覆材とが互いに密着し合う状態であったとしても、絶縁被覆材の内側には、絶縁被覆材と導体素線との間又は導体素線どうしの間に、必然的に多少の空隙が生じてしまう。このような空隙を構成する空気は熱伝導率が低く、空隙は断熱層として機能する。そのため、特許文献2の被覆導線を用いて構成された回転電機に対して、例えば特許文献1の冷却構造を適用したとしても、油と絶縁被覆材内の導体素線との間の熱交換効率はあまり高くなく、コイルの冷却効果は限定的であった。
特開2007−312569号公報 特開2011−91943号公報
そこで、コイルの占積率及び冷却効率の双方に優れた回転電機の実現が望まれる。
本発明に係る、コアと当該コアに巻装されたコイルとを備える回転電機の特徴構成は、前記コイルが、複数本の導体素線とその周囲を被覆する可撓性の絶縁被覆材とを備える被覆導線により構成され、前記被覆導線は、前記絶縁被覆材の内側に被覆内隙間を有し、前記被覆導線が、前記コイルの冷却用の油を収容する油収容空間に配置されていると共に、前記被覆内隙間と前記油収容空間とを連通する連通部を更に有する点にある。
ここで、複数本の導体素線の周囲とは、被覆導線の延在方向に直交する平面での断面の周囲のことである。また、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
この特徴構成によれば、複数本の導体素線とその周囲を被覆する可撓性の絶縁被覆材とを備える被覆導線を用いることで、その外形を変形させることが容易となる。よって、スロット形状に応じたコイル形状とすることが容易となり、コイルの占積率を高めることが容易となる。また、被覆導線が絶縁被覆材の内外を連通する連通部を有するので、当該連通部を介して、絶縁被覆材の外側の油収容空間内の油を、その内側の被覆内隙間へと導くことができる。よって、被覆内隙間に存在する空気の少なくとも一部を、当該空気よりも熱伝導率の高い油で置換することができるので、油と絶縁被覆材内の導体素線との間の熱交換効率を全体として向上させることができる。従って、コイルの冷却効率を向上させることができる。
ここで、前記油収容空間に前記油を噴出する油供給部が備えられ、前記連通部が、前記油供給部からの油の噴出方向の先に配置されていると好適である。
この構成によれば、油供給部から噴出される油を効率的に連通部へと供給することができる。よって、絶縁被覆材の内側の被覆内隙間に、効率的に油を導くことができる。従って、コイルの冷却効率を更に向上させることができる。
また、前記連通部が、鉛直方向で、通常の使用状態における前記油の油面レベルより下に配置されていると好適である。
この構成によれば、回転電機の通常の使用状態において、連通部が油中に浸った状態となるので、油収容空間に貯留されている油を確実に連通部へと供給することができる。よって、絶縁被覆材の内側の被覆内隙間に、確実に油を導くことができる。従って、コイルの冷却効率を更に向上させることができる。
また、前記被覆導線の一部に、前記絶縁被覆材が除去されて導電性の圧着部材が圧着されている圧着部が設けられ、前記連通部が、前記圧着部において前記絶縁被覆材が除去された部分と前記絶縁被覆材との境界部により形成されていると好適である。
回転電機のコイルを構成する被覆導線は、一般に、例えば端子部材等を介して、電源としての蓄電装置に電気的に接続される。また、回転電機が複数相のコイルを備える場合には、各相コイルが互いに電気的に接続される場合がある。上記の構成によれば、それらの各接続部を、絶縁被覆材を除去して圧着部材を圧着した圧着部により、比較的簡易な構成で実現することができる。また、そのような圧着部を構成するために絶縁被覆材の一部を除去した部分を利用して、被覆導線と端子部材との接続部に、特別な工程を要することなく連通部を設けることができる。
また、前記コイルは、前記コアから当該コアの軸方向に突出するコイルエンド部を有し、前記被覆導線における前記コイルエンド部を構成する部分に、前記連通部が設けられていると好適である。
この構成によれば、回転電機の駆動によって発熱するコイルの一部であるコイルエンド部を、直接的に冷却することができる。また、被覆導線におけるコイルエンド部を構成する部分は、例えばコアに巻装される部分に比べて油収容空間に対する露出度が高いため、連通部を設ける位置を上記のようにすることで、連通部に対して効率的に油を供給することができる。よって、冷却対象となるコイルを効率的に冷却することができる。
また、前記連通部が、前記絶縁被覆材を厚さ方向に貫通する貫通孔により構成されていると好適である。
この構成によれば、被覆内隙間と油収容空間とを連通する連通部を適切に構成できる。また、全周に亘って絶縁被覆材を除去して導体素線を全面的に露出させるのではなく、絶縁被覆材を部分的に除去して貫通孔を形成するので、被覆導線において要求される絶縁性能を維持しつつ、連通部を適切に構成することができる。
実施形態に係る回転電機の斜視図 ステータの部分拡大断面図 回転電機の制御系の回路図 被覆導線の構造を示す斜視図 被覆導線の構造を示す断面図 動力線端子と被覆導線との接続部の斜視図 回転電機の軸方向に沿った断面図 被覆導線の他の形態を示す斜視図 被覆導線の他の形態を示す斜視図 被覆導線の他の形態を示す斜視図
本発明に係る回転電機の実施形態について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明を、車両(車輪)の駆動力源としての回転電機100に適用した場合を例として説明する。回転電機100は、図7に示すようにケース(例えば駆動装置ケース等)6内に収容されており、ケース6内に形成された油収容空間Oに配置されている。また、回転電機100のステータ1のコイル3は、図4に示すように、複数本の導体素線41とその周囲を被覆する可撓性の絶縁被覆材46とを備える被覆導線4により構成されている。このような構成において、被覆導線4は、絶縁被覆材46の内側に被覆内隙間Gを有すると共に、被覆内隙間Gと油収容空間Oとを連通する連通部47を更に有する点に特徴を有している。以下、回転電機100の全体構成、被覆導線4の構成、ケース6内における回転電機100の配置構成の順に詳細に説明する。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、「軸方向L」、「周方向C」、「径方向R」は、後述するステータコア2の円筒状のコア基準面21(例えばステータコア2の内周面)の軸心を基準として定義している。
1.回転電機の全体構成
本実施形態に係る回転電機100の全体構成について、図1〜図3を参照して説明する。図1に示すように、回転電機100は、ステータ1と、このステータ1の径方向Rの内側に回転可能に設けられたロータ5とを備えている。ステータ1は、ステータコア2と、このステータコア2に巻装されたコイル3とを備えている。なお、図1では、ステータコア2から軸方向Lに突出するコイル3の部分であるコイルエンド部32については、一部のみを示して他の部分の図示を省略している。図1では、残りのスロット22の軸方向Lの端部には、コイル3を構成する複数本の被覆導線4の断面が表れている。また、図1では、ロータ5の一部を透視的に描いている。
ステータコア2は、磁性材料を用いて形成されている。図1に示すように、ステータコア2は、円筒状のコア基準面21の周方向Cに分散配置された複数のスロット22と、周方向Cに互いに隣接する2つのスロット22の間に形成された複数のティース23とを有する。「円筒状のコア基準面21」は、スロット22の配置や構成に関して基準となる仮想的な面である。本実施形態では、複数のティース23の径方向Rの内側の端面を含む仮想的な円筒状の面(コア内周面)をコア基準面21としている。なお、ステータコア2の径方向Rの外側の面(コア外周面)等をコア基準面21としても良い。
複数のスロット22は、周方向Cに沿って一定間隔で分散配置されている。各スロット22は、軸方向Lに延びると共に、ステータコア2の軸心から放射状に径方向Rに延びるように形成されている。各スロット22は、互いに同じ形状とされており、軸方向L及び径方向Rに延びると共に周方向Cに所定の幅を有する溝状に形成されている。各スロット22は、径方向Rの内側に開口(コア内周面に開口)している。図2に示すように、各スロット22の径方向Rの内側の開口幅は、それよりスロット22の奥側(径方向Rの外側)の部分に比べて狭くなっている。このように、本実施形態に係るステータコア2は、セミオープン型のスロット22を有する。なお、各スロット22には、絶縁粉体塗装の塗膜等により形成されるスロット絶縁部24が設けられている。更に、各スロット22の径方向Rの内側の開口部には、当該開口部を塞ぐための閉塞部材25が配置されている。
複数のティース23は、それぞれ周方向Cに隣接する2つのスロット22の間に形成され、周方向Cに沿って一定間隔で分散配置されている。各ティース23は、互いに同じ形状とされており、軸方向L及び径方向Rに延びると共に周方向Cに所定の幅を有する厚板状に形成されている。図2に示すように、本実施形態では、各ティース23は、当該ティース23における周方向Cを向く2つの側面が互いに平行となるように形成されている。すなわち、本実施形態におけるステータコア2は、平行ティースを有する。
このため、図2に示すように、各スロット22は、周方向Cの幅が径方向Rの外側へ向かうに従って次第に広くなるように形成されている。具体的には、各スロット22は、周方向Cに互いに対向すると共に径方向Rの外側へ向かうに従って互いの間隔が広くなるように形成された2つの平面を有する。また、各スロット22は、上記の2つの平面よりも径方向Rの外側に形成されて軸方向Lに延びる、断面円弧状の面を有する。各スロット22には、複数本(本例では6本)の被覆導線4が配置されている。これら複数本の被覆導線4は、隣り合うものどうしが互いに接する状態で、径方向Rに沿って一列に並ぶように配置されている。また、同じスロット22内に配置された複数本の被覆導線4は、互いに異なる断面形状を有している。
図3に示すように、回転電機100は、インバータ装置INを介して蓄電装置(バッテリやキャパシタ等)Bに電気的に接続されている。インバータ装置INは、直流電力と交流電力との間の電力変換を行うインバータ回路を備えており、必要に応じて電圧変換を行うコンバータ回路を併備しても良い。また、回転電機100は多相交流(本例では三相交流)で駆動される交流電動機であり、ステータ1のコイル3は、位相が互いに異なる交流電流が流れる3つのコイル(U相コイル3u,V相コイル3v,W相コイル3w)を有する。各相のコイル3u,3v,3wは、それぞれ動力線端子38を介してインバータ装置INに電気的に接続されると共に、中性点N(中性点端子39)を介して互いに電気的に接続されている。
このように、コイル3は、互いに異なる3相のコイル3u,3v,3wを有する。これに応じて、ステータコア2には、U相用、V相用、及びW相用のスロット22が、周方向Cに沿って繰り返し現れるように配置されている。なお、毎極毎相あたりのスロット数(周方向Cに沿って繰り返し現れる各相用のスロット22の数)や、毎相あたりの磁極数、交流電力の相数は、回転電機100に要求される出力特性等を考慮して適宜設定することができる。これらそれぞれの設定数に基づいて、ステータコア2に設けられるスロット22の個数が決定される。
各相のコイル3は、被覆導線4をステータコア2に巻き付けて構成される。この場合における、ステータコア2への被覆導線4の巻き方としては、公知の各種巻装方法を適用することができる。例えば、重ね巻及び波巻のいずれか一方と集中巻及び分布巻のいずれか一方との組み合わせにより被覆導線4をステータコア2に巻き付けて、コイル3を構成することができる。
本実施形態では、被覆導線4により構成される各相のコイル3のうち、ステータコア2のスロット22内に配置される部分を、コイル辺部31という(図1及び図2を参照)。各コイル辺部31は、軸方向Lに沿って延びる直線状に形成されている。また、コイル3のうち、ステータコア2から当該ステータコア2の軸方向Lに突出する部分を、コイルエンド部32という(図1を参照)。コイルエンド部32は、周方向Cに互いに所定間隔を隔てた位置にある2つのスロット22に配置されたコイル辺部31間をつなぐ部分となっている。つまり、各相のコイル3は、被覆導線4の延在方向Aに沿って、スロット22内に配置されるコイル辺部31と、ステータコア2から軸方向Lに突出するコイルエンド部32とが、交互に繰り返し現れるように構成されている。なお、被覆導線4は、コイル3を実質的に構成するコイル辺部31及びコイルエンド部32以外にも、これらと動力線端子38や中性点端子39とをつなぐリード線部34(図7等を参照)を有している。
電機子としてのステータ1の径方向Rの内側には、永久磁石や電磁石を備えた界磁としてのロータ5が、ステータ1に対して相対回転可能に配置される。そして、ステータ1から発生する回転磁界によりロータ5が回転する。すなわち、本実施形態に係る回転電機100は、インナーロータ型で回転界磁型の回転電機となっている。
2.被覆導線の構成
次に、コイル3を構成する被覆導線4について説明する。被覆導線4は、各相のコイル3を構成する導体であり、この被覆導線4をステータコア2に巻装することにより、コイル3が構成される。図4及び図5に示すように、この被覆導線4は、複数本の導体素線41とその周囲を被覆する可撓性の絶縁被覆材46とを有する。
導体素線41は、例えば銅やアルミニウム等の金属材料により構成された線状の導体である。本実施形態では、導体素線41として、裸線を用いている。ここで、「裸線」とは、表面が絶縁体により覆われていないむき出しの導体素線41のことである。すなわち、この裸線でなる導体素線41は、銅やアルミニウム等の導体の表面が絶縁体によって覆われておらず、導体表面がむき出しになっている。なお、導体の表面が酸化してできる酸化皮膜は弱い電気的絶縁性を有する場合があるが、このような酸化皮膜はここでいう絶縁体には含まれない。つまり、導体の表面に酸化皮膜が形成されたものも、ここでは裸線でなる導体素線41に含まれる。
なお、導体素線41が裸線として構成されずに、その表面に樹脂(例えばポリアミドイミド樹脂やポリイミド樹脂等)等の電気的絶縁材料からなる絶縁皮膜が形成されていても好適である。このような絶縁皮膜は、後述する絶縁被覆材46とは異なり、各導体素線41の表面を覆う皮膜として形成される。
また、図5に示すように、本実施形態では、各導体素線41は、延在方向Aに直交する平面である延在直交平面P(図4を参照)での断面形状が円形状のものが用いられる。導体素線41の直径(素線径)は比較的小径であり、例えば0.2mm以下のものが好適に用いられる。そして、複数本の導体素線41が集合して、導体素線束42が構成される。本実施形態では、複数本の導体素線41を撚って束ねることにより、導体素線束42が構成されている。なお、導体素線束42を構成する導体素線41の本数は、最終的な被覆導線4の太さ(断面積)と各導体素線41の太さ(断面積)及び形状とに基づいて設定することができる。
絶縁被覆材46は、可撓性を有する電気的絶縁部材であり、導体素線束42を構成する複数本の導体素線41の周囲を被覆するように設けられている。ここで、複数本の導体素線41(導体素線束42)の周囲とは、延在直交平面Pでの導体素線束42の断面の周囲(外周)のことであり、導体素線束42の延在方向Aの端部は含まれない。すなわち、絶縁被覆材46は、導体素線束42の周囲の全周を覆うと共に、導体素線束42の延在方向Aの端部に設けられた後述する動力線端子38や中性点端子39の部分を除いて、基本的には延在方向Aに沿った全域を覆うように設けられている。なお、導体素線41の延在方向は、被覆導線4の延在方向Aと等しいため、ここでは、導体素線41や導体素線束42の延在方向も同じ符号「A」で表している。
絶縁被覆材46としては、可撓性を有すると共に電気的絶縁性を有する材質が用いられ、例えば、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンスルファイド等の各種合成樹脂が用いられる。ここで、「可撓性」とは、曲げたり撓ませたりすることができる性質のことである。また、本実施形態に係る絶縁被覆材46は、被覆導線4を曲げたり撓ませたりしてステータコア2に巻き付けるために必要十分な伸縮性を有しておれば良く、伸縮性はあまり高くなくても良い。ここで、「伸縮性」とは、伸びたり縮んだりすることができる性質のことである。また、絶縁被覆材46を構成する材料は、後述する通電カシメに供されることを考慮すれば、熱可塑性(加熱により軟化する性質)を有していると好適である。このような絶縁被覆材46は、本実施形態では、導体素線束42の周囲を包む可撓性のシート状部材又は筒状部材によって構成されている。
図5に示すように、絶縁被覆材46の内側では、各導体素線41は、完全には互いに密着し合うことなく集合している。これら複数本の導体素線41どうしの間には、被覆内隙間Gが形成される。すなわち、被覆導線4は、絶縁被覆材46の内側に被覆内隙間Gを有している。このような被覆内隙間Gは、軸方向Lに延びる比較的大きい隙間として形成される。例えば、その周囲が互いに密接する複数(例えば3本)の導体素線41の外表面によって囲まれて軸方向Lに延びるように形成される隙間を「線間隙間」として定義すると、被覆内隙間Gはそのような線間隙間よりも大きい隙間として形成される。被覆内隙間Gは、そのような線間隙間が、互いに所定間隔を空けて隣接する導体素線41の間を介して互いにつながったものとして形成される。
また、本実施形態では、導体素線束42と絶縁被覆材46とが完全には接着されず、非接着状態とされる。そのため、導体素線41どうしの間だけでなく、導体素線41と絶縁被覆材46との間にも被覆内隙間Gが形成される。各導体素線41は、被覆内隙間Gを介して互いに離間して配置されることで、大きな外力が作用しなくても容易に、互いに相対移動可能となっている。絶縁被覆材46の内側の複数本の導体素線41は、それぞれ被覆導線4の径方向及び周方向の少なくとも一方に、互いに相対移動可能となっている。なお、延在直交平面Pでの断面における、絶縁被覆材46内の断面積に対する被覆内隙間Gの断面積の割合(隙間割合)は、例えば5%〜50%、その中でも15%〜30%等とすることができる。
以上のように、本実施形態に係る被覆導線4では、絶縁被覆材46は可撓性を有しているため、当該絶縁被覆材46は容易に変形可能である。これに加えて、絶縁被覆材46の内側に被覆内隙間Gが存在するので、この被覆内隙間Gの部分において導体素線41どうしが相対移動可能となり、絶縁被覆材46の材質によらずにその外形を比較的自由に変形させることができる。これにより、被覆導線4(複数本の導体素線41及び絶縁被覆材46)は、延在直交平面Pでの断面形状を比較的自由に変形可能となっている(図2も参照)。すなわち、スロット22の形状に応じた絶縁被覆材46の変形に追従して、その内部の被覆内隙間Gの部分において導体素線41どうしが相対移動することで、被覆導線4の断面形状を容易に変形可能である。これにより、コイル3の外形をスロット22の形状に応じた形状とすることができ、コイル3の占積率を高めることができる。
被覆導線4は、絶縁被覆材46の内外を連通する連通部47を有している。連通部47は、絶縁被覆材46の内側の被覆内隙間Gと、絶縁被覆材46の外側の、ケース6内の油収容空間Oとを連通している。本実施形態では、このような連通部47は、基本的には、絶縁被覆材46を当該絶縁被覆材46の厚さ方向に貫通する孔部(貫通孔)により構成されている。すなわち、連通部47は、絶縁被覆材46の厚さ方向から見て、閉曲線によって囲まれた状態で絶縁被覆材46を貫通する貫通孔として構成されている(図6も参照)。ここで、「閉曲線」とは、絶縁被覆材46の厚さ方向から見て少なくとも閉じた囲み線であることを表し、その一部に直線部分や折線部分等を有していても良い。なお、絶縁被覆材46が全周に亘って除去されており、当該除去された部分(被覆除去部)により絶縁被覆材46が延在方向Aに分断されているような形態は、ここでいう貫通孔には含まれない。但し、そのような構成に限定されず、貫通孔ではなく被覆除去部として連通部47が構成されても良い。
図6及び図7に示すように、各相のコイル3を構成する被覆導線4は、それぞれリード線部34の一方側の端部に、当該被覆導線4に接続された動力線端子38を有する。動力線端子38は、例えばアルミニウム等の金属材料により構成された導電性部材である。本実施形態では、動力線端子38は、挿通孔が形成された平板部38aと、当該平板部38aと一体的に形成された筒状部38bとを有する。平板部38aの挿通孔に挿通されるボルトにより、インバータ装置INとのインターフェースとなる端子台81(図7を参照)に動力線端子38が固定される。また、筒状部38bには、被覆導線4(リード線部34)の端部が、絶縁被覆材46が部分的に除去された状態で挿入される。図6に示すように、本例では、絶縁被覆材46の周方向の所定範囲及び延在方向Aの所定範囲を占める部分が切り出されて除去され、矩形状の連通部47が形成された状態で挿入されている。この状態で、通電カシメにより、被覆導線4と動力線端子38とが電気的に接続されている。
ここで、通電カシメは、接続対象部材を例えばタングステン電極等の一対の電極(図示せず)で挟持し、予め定められた大きさの圧力で加圧してかしめつつ、電極間に通電して接続する方法である。この通電カシメでは、通電された電極はジュール熱を発して急激に発熱し、その熱は動力線端子38を介して被覆導線4(絶縁被覆材46)に伝達される。本実施形態では、このような通電カシメにより、絶縁被覆材46が全周に亘って除去されると共に、動力線端子38の筒状部38bが圧着されて複数本の導体素線41と動力線端子38とが電気的に接続される。本実施形態では、動力線端子38が本発明における「圧着部材」に相当し、当該動力線端子38においてカシメにより圧着されている筒状部38bの部分が圧着部36となる。
上述したように、本実施形態では、連通部47が、被覆導線4と動力線端子38との接続部に設けられている。すなわち、連通部47が、圧着部36において絶縁被覆材46が予め除去された部分(先行的除去部)と絶縁被覆材46との境界部により形成されている。また、本実施形態では、通電カシメにより、圧着部36において絶縁被覆材46が全周に亘って除去される。そのため、圧着部36において絶縁被覆材46が事後的に除去された部分(後発的除去部)と絶縁被覆材46との境界部により形成される部分を、連通部47に含めても良い。本実施形態では、連通部47が、圧着部36における先行的除去部及び後発的除去部の双方により構成されている。
なお、ここでは被覆導線4(リード線部34)と動力線端子38との電気的な接続についてのみ説明したが、被覆導線4(リード線部34)と中性点端子39との電気的な接続についても、同様の構成を採用することができる。つまり、筒状部を有する導電性の中性点端子39を用いて、通電カシメにより、各相コイルを構成する被覆導線4を相互に電気的に接続することができる。この場合、中性点端子39が本発明における「圧着部材」に相当し、当該中性点端子39において圧着されている筒状部の部分が圧着部36となる。そして、中性点端子39の周辺部分においても、連通部47が、圧着部36において絶縁被覆材46が除去された部分(先行的除去部及び後発的除去部の双方)と絶縁被覆材46との境界部により形成される。
連通部47は、動力線端子38の周辺部分や中性点端子39の周辺部分に限らず、被覆導線4における任意の位置に設けられて良い。但し、ステータコア2との間の電気的絶縁性や異相のコイル3間の電気的絶縁性を確保することを考慮すれば、連通部47は、ステータコア2や他の被覆導線4に近接する部分ではなく、被覆導線4における油収容空間Oに臨む部分(油収容空間Oへの露出部)に設けられることが好ましい。本実施形態では、図6及び図7に示すように、被覆導線4における油収容空間Oに臨む、リード線部34の中間部にも、連通部47が設けられている。一方、本実施形態では、スロット22内に配置されるコイル辺部31や、被覆導線4どうしが重なって配置されるコイルエンド部32には、連通部47は設けられていない。
3.ケース内における回転電機の配置構成
次に、ケース6内における回転電機100の各部の配置構成について説明する。図7に示すように、ケース6は、回転電機100の軸方向Lの一方側(図7の右側)を覆う第一支持壁61と、回転電機100の軸方向Lの他方側(図7の左側)を覆う第二支持壁62と、回転電機100の外周を覆う周壁63とを備えている。本例では、第一支持壁61と周壁63とが一体的に形成されると共に、第二支持壁62を構成するカバー部材がボルト(図示せず)等によって周壁63に固定されている。
回転電機100のステータ1はケース6に固定されている。本実施形態では、複数の円環板状の部材を積層して形成された円筒状のステータコア2が、その外周面を周壁63に当接させた状態で当該周壁63に固定されている。図示の例では、周壁63における他の部分よりも小径に形成された部分(小径部)に当接した状態で、ステータコア2が固定されている。このステータコア2にコイル3が巻装されており、当該コイル3におけるコイルエンド部32が、ステータコア2に対して軸方向Lの両側に突出している。すなわち、ステータ1は、ステータコア2に対して軸方向Lの両側に配置された一対のコイルエンド部32を有する。
ロータ5は、ステータ1の径方向内側に回転自在に支持されている。ロータ5は、複数の円環板状の部材を積層して形成された円筒状のロータコア5aと、当該ロータコア5aと一体回転するように固定されたロータ軸65とを有する。また、ロータ軸65の軸方向Lの一方側の端部には有底の凹部が形成され、この凹部に、第一支持壁61を貫通して配置された連結軸66の端部が挿入されている。ロータ軸65と連結軸66とは互いに嵌合し、これらは一体的に回転する。そして、ロータ5は、ロータ軸65及び連結軸66を介して、ロータコア5aの両側で、支持軸受68によりケース6(第一支持壁61及び第二支持壁62)に回転自在に支持されている。
ケース6(ここでは特に周壁63)の内部には、ケース内油路(図示せず)が形成されている。ケース内油路は、少なくとも周壁63における鉛直方向Vでの上部領域(最上部を含む周方向Cの所定範囲内の領域)を軸方向Lに延びるように形成されている。本実施形態では、周壁63の軸方向Lのほぼ全域に亘って延びるように、ケース内油路が形成されている。また、周壁63には、ケース内油路から連通してケース6内の油収容空間Oに開口する油噴出口52が形成されている。本実施形態では、このような油噴出口52が、軸方向Lに所定間隔を隔てて複数(本例では4つ)形成されている。これらの油噴出口52は、鉛直方向Vで、コイル3より上に配置されている。本実施形態では、これらのケース内油路及び複数の油噴出口52により、ケース6経由の油供給部(第一油供給部)51が構成されている。
本例における4つの油噴出口52を、ここでは軸方向Lの一方側から他方側に向かって順に、第一油噴出口52a〜第四油噴出口52dとして区別して表す。第一油噴出口52a及び第二油噴出口52bは、径方向Rに見てコイルエンド部32と重複する部分を有する位置に配置されている。なお、2つの部材の配置に関して、「ある方向に見て重複する部分を有する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線に直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの部材の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを表す。本実施形態では、第一油噴出口52a及び第二油噴出口52bは、径方向Rに見て一対のコイルエンド部32のそれぞれと重複する部分を有する位置に配置されている。また、第三油噴出口52cは、径方向Rに見て、リード線部34の中間部に設けられた連通部47と重複する部分を有する位置に配置されている。第四油噴出口52dは、径方向Rに見て、動力線端子38と被覆導線4との接続部に設けられた連通部47と重複する部分を有する位置に配置されている。
ロータ軸65及び連結軸66の内部には、これらに亘って軸方向Lに延びる軸方向油路72が形成されている。軸方向油路72は、連結軸66から見て、軸方向Lで少なくともロータコア5aを超える位置まで軸方向Lに沿って延びるように形成されている。また、ロータ軸65の内部には、軸方向油路72とロータ軸65の外側の油収容空間Oとを連通するように径方向Rに延びる径方向油路73が形成されている。径方向油路73は、軸方向油路72から径方向Rに沿って延びてロータ軸65の外周面に開口している。このような径方向油路73が少なくとも2つ、軸方向Lでロータコア5aの両側に分かれて形成されている。本実施形態では、ロータコア5aの軸方向Lの両側における、それぞれ同じ軸方向L位置かつ異なる周方向C位置に、2つの径方向油路73がそれぞれ形成されている。本実施形態では、これらの軸方向油路72及び複数の径方向油路73により、ロータ軸65経由の油供給部(第二油供給部)71が構成されている。
ロータ軸65の外周面における径方向油路73の開口部は、コイルエンド部32に対して径方向Rの内側の、径方向Rに見てコイルエンド部32と重複する部分を有する位置に配置されている。本実施形態では、ロータコア5aに対して軸方向Lの両側の径方向油路73のそれぞれの開口部は、径方向Rに見て一対のコイルエンド部32のそれぞれと重複する部分を有する位置に配置されている。
ケース内油路及び軸方向油路72は、それぞれオイルポンプ(図示せず)に連通している。オイルポンプから吐出される油の一部は、第一油供給部51のケース内油路を通って流れ、その後、油噴出口52から油収容空間Oに噴出される。本例では、鉛直方向Vの下側に向かって噴出される(図7の破線矢印を参照)。また、オイルポンプから吐出される油の他の一部は、第二油供給部71の軸方向油路72及び径方向油路73を通って流れ、その後、ロータ軸65の外周面の開口部から油収容空間Oに噴出される。本例では、ロータ軸65から、径方向Rの外側に向かって噴出される(図7の破線矢印を参照)。
ここで、本実施形態では、上述したように第一油噴出口52a及び第二油噴出口52bは、径方向Rに見てコイルエンド部32と重複する部分を有する位置に配置されている。また、ロータ軸65における径方向油路73の開口部も、径方向Rに見てコイルエンド部32と重複する部分を有する位置に配置されている。すなわち、本実施形態では、一対のコイルエンド部32はいずれも、第一油供給部51及び第二油供給部71からの油の噴出方向の先に配置されている。このため、第一油供給部51及び第二油供給部71から噴出される油を、コイル3の冷却用の油として、効率的にコイルエンド部32に供給することができる。よって、コイル3(ここではコイルエンド部32)を効果的に冷却することができる。
また、本実施形態では、上述したように第三油噴出口52c及び第四油噴出口52dはそれぞれ、径方向Rに見て、被覆導線4(リード線部34)に設けられた連通部47と重複する部分を有する位置に配置されている。すなわち、本実施形態では、ロータ軸65よりも鉛直方向Vの上側に設けられた動力線端子38側の連通部47はいずれも、第一油供給部51からの油の噴出方向の先に配置されている。このため、第一油供給部51から噴出される油を、効率的に連通部47へと供給することができる。
なお、本実施形態では、ロータ軸65よりも鉛直方向Vの下側に設けられた中性点端子39側の連通部47は、鉛直方向Vで、通常の使用状態における油の油面レベルLvより下に配置されている。ここで、「通常の使用状態」とは、本実施形態のように車両の駆動力源としての使用の場合には、例えば平坦な路上での車両の定速走行状態(予め定められた速度域内での走行を含む概念)や走行停止状態を例示することができる。このような位置に連通部47を配置することで、回転電機100の通常の使用状態において、中性点端子39側の連通部47を定常的に油中に浸った状態とすることができる。よって、ケース6の底部に貯留されている油を確実に連通部47へと供給することができる。
連通部47に供給された油は、当該連通部47を介して、絶縁被覆材46の内側の被覆内隙間Gに到達する。このようにして、結果的に、第一油供給部51から噴出される油やケース6の底部に貯留されている油を、効率的に被覆内隙間Gへと供給することができる。被覆内隙間Gに到達した油は、被覆内隙間G内において毛細管現象により導体素線41どうしの間を浸透し、空気に置き換わる。すなわち、被覆内隙間Gに存在していた空気の少なくとも一部(好ましくは50%以上、その中でも特に80%以上)が、当該空気よりも熱伝導率の高い油で置換される。よって、油と導体素線41との間の熱交換効率を全体として向上させることができ、コイル3の冷却効率を向上させることができる。
また、油は導体素線41どうしの間を浸透し、各導体素線41の表面に油膜を形成する。すなわち、各導体素線41の表面に、当該導体素線41を構成する金属材料よりも電気伝導率(誘電率)の低い油で形成された油膜が、絶縁層として形成される。よって、本実施形態のように裸線でなる導体素線41を有する被覆導線4を用いた場合であっても、事後的に、各導体素線41の表面に比較的高い電気的絶縁性を付与することができる。これにより、コイル3に電流が流れる際に、導体素線41の表面に生じる渦電流による損失(鉄損)を低減することができるという利点もある。よって、回転電機100のエネルギ効率を更に高めることができる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係る回転電機の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、油収容空間Oに油を噴出する油供給部として、第一油供給部51及び第二油供給部71の双方が備えられている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、上記の実施形態において、第一油供給部51のみが備えられた構成としても好適である。なお、第二油供給部71のみが備えられた構成とすることも可能であり、この場合、径方向Rに見て、被覆導線4(リード線部34)に設けられた連通部47と重複する部分を有する位置にも、第二油供給部71を構成する径方向油路73の開口部が設けられていると好適である。すなわち、それらの連通部47が、第二油供給部71からの油の噴出方向の先に配置されていると好適である。なお、第一油供給部51及び第二油供給部71の双方が備えられることなく、全ての連通部47が油面レベルLvより下に配置された構成とすることも可能である。
(2)上記の実施形態では、第三油噴出口52c及び第四油噴出口52dが、径方向Rに見て連通部47と重複する部分を有する位置に配置されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、それらが、径方向Rに見て連通部47とは重複しない位置(異なる軸方向L位置)に配置された構成としても良い。この場合、第三油噴出口52c及び第四油噴出口52dは、油を放射状に散布するための噴射構造を備えると好適である。このような噴射構造は、例えばケース内油路側に形成された比較的小径の孔部と、ケース内油路から油収容空間Oに向かうに従って開口面積が次第に大きくなるように形成された傾斜面とにより構成することができる。このような噴射構造を有する第三油噴出口52c及び第四油噴出口52dから、軸方向L及び周方向Cの所定範囲に広がるように噴霧状に油が噴出される。この場合、その一部の油の噴出方向の先に連通部47が配置されていると好適である。
(3)上記の実施形態では、動力線端子38側の連通部47がロータ軸65よりも鉛直方向Vの上側に設けられると共に、中性点端子39側の連通部47がロータ軸65よりも鉛直方向Vの下側に設けられた構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されず、これらの配置関係を逆転させても良い。この場合、中性点端子39側の連通部47に対しても、第一油供給部51や第二油供給部71から噴出される油を供給する構成とすることができる。また、動力線端子38側の連通部47を鉛直方向Vでロータ軸65と油面レベルLvとの間に配置し、当該連通部47に第二油供給部71から噴出される油を供給する構成とすることができる。或いは、ケース6の底部に貯留されている油の純度次第では、動力線端子38側の連通部47を油面レベルLvより下に配置することも可能である。
(4)上記の実施形態では、連通部47が、コイル3を構成する各部分のうちのリード線部34にのみ設けられている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えばリード線部34に代えて又はこれに加えて、被覆導線4におけるコイルエンド部32を構成する部分に連通部47が設けられた構成としても良い。この場合、互いに重なり合って配置される被覆導線4どうしの間の電気的絶縁性を適切に確保する観点からは、コイルエンド部32における油収容空間Oへの露出部に、連通部47が設けられていると好適である。このようにすれば、連通部47を通って被覆内隙間Gに供給される油により、コイルエンド部32における導体素線41をより直接的に冷却することができる。なお、スロット絶縁部24等によるコイル3とスロット22との間の電気的絶縁性次第では、被覆導線4におけるコイル辺部31を構成する部分に連通部47が設けられた構成とすることも可能である。
(5)上記の実施形態では、連通部47が、絶縁被覆材46が部分的に除去されてなる先行的除去部と、通電カシメによって絶縁被覆材46が全周に亘って除去されてなる後発的除去部との双方により構成される例について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば連通部47が、絶縁被覆材46が部分的に除去されてなる先行的除去部のみにより構成されても良い。また、絶縁被覆材46が当初から全周に亘って除去されて先行的除去部が構成され、連通部47が、圧着部36におけるその先行的除去部のみにより構成されても良い。これらの場合には、被覆導線4と動力線端子38(中性点端子39)との電気的な接続は、通電カシメではなく、通常のカシメ操作により行っても良い。
(6)上記の実施形態では、連通部47が、絶縁被覆材46の周方向の所定範囲及び延在方向Aの所定範囲を占める矩形状に形成された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、連通部47の具体的形状は、各種のものを採用することができる。この場合、例えば連通部47を、図8に示すように延在方向Aに沿って延びるスリット状の貫通孔として形成したり、図9に示すようにスポット的に形成される小孔(図示の例では円形孔となっているが、角形孔等としても良い)として形成したりしても良い。なお、これらの図においては、導体素線41を省略して描いている。また、図10に示すように、絶縁被覆材46の一部を切り出すのではなく、当該絶縁被覆材46の内外を連通するように形成された切り込みからなる切込部として、連通部47が形成されても良い。このような切込部として形成される連通部47は、電気的絶縁性を比較的確保しやすく、かつ、被覆導線4の屈曲部分では切込部による開口面積が広がって油も通り易くなる。そこで、被覆導線4におけるコイルエンド部32を構成する部分に連通部47を設ける場合には、その連通部47を切込部として形成しても好適である。なお、これらの図に示すように、同じ延在方向A位置(図9に示すようにある程度の幅を有する概念)に、複数の連通部47が形成されて良い。
(7)上記の実施形態では、被覆導線4が、絶縁被覆材46の内側に導体素線41どうしが相対移動可能な被覆内隙間Gを有している構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、被覆導線4が、絶縁被覆材46の内側に、そのような被覆内隙間Gを有することなく上述した線間隙間のみを有する構成としても良い。このような構成の被覆導線4を用いて構成された回転電機100でも、本発明を適用することで、線間隙間を構成する空気の少なくとも一部を油で置換することができるので、上記の実施形態と同様にコイル3の冷却効率を向上させることができる。
(8)上記の実施形態では、本発明に係る回転電機を、インナーロータ型の回転電機100に適用した例について説明した。しかし、本発明の適用対象はこれに限定されない。すなわち、ステータ1に対して径方向Rの外側にロータ5が配置されるアウターロータ型の回転電機100を適用対象としても良い。或いは、ラジアルギャップ型の回転電機100に限らず、アキシャルギャップ型の回転電機100を適用対象とすることも可能である。更に、回転電機100のロータ5がコイルを備える場合にも、本発明を適用することが可能である。すなわち、そのロータ5のコイルを被覆導線4により構成すると共に、当該被覆導線4が、絶縁被覆材46の内外を連通する連通部47を有する構成とすることができる。
(9)上記の実施形態では、本発明に係る回転電機を、車両の駆動力源としての回転電機100に適用した例について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば空気調和装置に備えられる電動機等、車両駆動用以外の他の用途に用いられる回転電機100に対しても、本発明を適用することが可能である。
(10)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載されていない構成に関しては、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、コアと当該コアに巻装されたコイルとを備える回転電機に利用することができる。
100 :回転電機
2 :ステータコア(コア)
3 :コイル
4 :被覆導線
32 :コイルエンド部
36 :圧着部
38 :動力線端子(圧着部材)
41 :導体素線
46 :絶縁被覆材
47 :連通部(被覆除去部、貫通孔)
51 :第一油供給部
71 :第二油供給部
L :軸方向
C :周方向
R :径方向
V :鉛直方向
G :被覆内隙間
O :油収容空間
Lv :油面レベル

Claims (6)

  1. コアと当該コアに巻装されたコイルとを備える回転電機であって、
    前記コイルが、複数本の導体素線とその周囲を被覆する可撓性の絶縁被覆材とを備える被覆導線により構成され、
    前記被覆導線は、前記絶縁被覆材の内側に被覆内隙間を有し、
    前記被覆導線が、前記コイルの冷却用の油を収容する油収容空間に配置されていると共に、前記被覆内隙間と前記油収容空間とを連通する連通部を更に有する回転電機。
  2. 前記油収容空間に前記油を噴出する油供給部が備えられ、
    前記連通部が、前記油供給部からの油の噴出方向の先に配置されている請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記連通部が、鉛直方向で、通常の使用状態における前記油の油面レベルより下に配置されている請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記被覆導線の一部に、前記絶縁被覆材が除去されて導電性の圧着部材が圧着されている圧着部が設けられ、
    前記連通部が、前記圧着部において前記絶縁被覆材が除去された部分と前記絶縁被覆材との境界部により形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記コイルは、前記コアから当該コアの軸方向に突出するコイルエンド部を有し、
    前記被覆導線における前記コイルエンド部を構成する部分に、前記連通部が設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機。
  6. 前記連通部が、前記絶縁被覆材を厚さ方向に貫通する貫通孔により構成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機。
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