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JP2013038560A - 高周波電力増幅装置及びその高周波電力増幅装置を搭載した通信機能を有する電子機器 - Google Patents

高周波電力増幅装置及びその高周波電力増幅装置を搭載した通信機能を有する電子機器 Download PDF

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JP2013038560A JP2011172432A JP2011172432A JP2013038560A JP 2013038560 A JP2013038560 A JP 2013038560A JP 2011172432 A JP2011172432 A JP 2011172432A JP 2011172432 A JP2011172432 A JP 2011172432A JP 2013038560 A JP2013038560 A JP 2013038560A
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variable
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周二 西本
Setsuo Misaizu
摂夫 美齊津
Kazuyoshi Kikuta
和義 菊田
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D Clue Technologies Co Ltd
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Abstract

【課題】広帯域かつ高効率化の両立が図れる高周波電力増幅装置及びそれを搭載した通信機能を有する電子器機器を提供すること。
【解決手段】増幅器の後段に該増幅器の出力インピーダンスを、該インピーダンスより高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路(固定の整合回路)と、該インピーダンス変換回路のインピーダンスの信号を受け、負荷インピーダンスを制御し、負荷との整合をとる可変インピーダンス回路(可変の整合回路)を備えた高周波電力増幅装置及びその高周波電力増幅装置を搭載した通信機能を有する電子機器。
【選択図】図9

Description

本発明は、例えば、700MHz〜2.0GHzに対応可能なマルチバンド電力増幅装置に関し、1つの入力端子に入力される入力信号を増幅して1つまたは2つ以上(複数)の出力端子に出力することが可能な高周波電力増幅装置及びその高周波電力増幅装置を搭載した通信機能を有する電子機器に関する。
更に詳しくは、周波数帯域が異なる複数の通信方式、つまり多様化する通信方式、または広帯域の周波数帯域に対応可能なトランジスタ等増幅素子によって構成される増幅器(Amplifier)及び前段回路である該増幅器の出力インピーダンス(特性インピーダンス)と後段回路である負荷の入力インピーダンス(特性インピーダンス)を整合させて、電力損失を抑える整合回路を含む高周波電力増幅装置及びその高周波電力増幅装置を利用した通信機能を有する電子機器に関する。
電子機器としては、例えば次世代のモバイル通信方式に対応する携帯電話などや携帯情報端末、無線ルータ、ノートパーソナルコンピュータなどのモバイル機器が挙げられる。
最も単純に複数の帯域に対応する方法として、各周波数帯域に対応して複数の高周波電力増幅装置を用いるものがある。このように複数の高周波電力増幅装置を設けるものにあっては、複数の増幅素子に対応して複数の整合回路も必要とし、コスト的に高価となる課題がある。
増幅装置の数を減らすことを可能とした従来技術では複数の周波数帯域の信号に対して対応可能としたマルチバンド増幅器(特開2008−113202号公報)や高周波電力増幅装置(特開2008−118624号公報)が提案されている。
しかし、前者は、複数の帯域に対応するために、高精度な分波器が必要とされ、面積やコストに課題が残る。後者にあっては、広帯域と高効率の両方を両立させることについては開示、若しくは示唆もされていない。また、本出願人が知る限り、そのような高周波電力増幅装置は確認できていない。
特開2008−113202号公報 特開2008−118624号公報
日経産業新聞 7月8日 1面
高周波電力増幅装置を広帯域に対応させる方法として、例えば上記従来技術(特開2008−118624号公報)に示すように増幅器の出力インピーダンスと負荷の入力インピーダンスを整合する整合回路にインピーダンス可変素子を用いて、インピーダンスを可変する方法が考えられる。
しかし、係る方法によれば、寄生抵抗に発生する損失を無視できる高インピーダンス設計、例えば無線LANのような近距離無線用で最大100mWの比較的出力電力の低い高周波電力増幅装置には適用可能であるも、寄生抵抗に発生する損失を無視することができない低インピーダンス設計、例えば携帯電話のような広域無線で最大1Wクラスの高周波電力増幅装置には適用できない問題があった。
つまり、低電圧、例えば3.3Vの電源電圧で1W以上の出力電力が必要になる高周波電力増幅装置のインピーダンスは1〜3Ωの低インピーダンスになり、インピーダンス可変素子に生じる寄生抵抗による電力損失を無視することができないためである。
本発明は係る点に鑑み、広帯域に対応でき、かつ電力損失が少なく高効率化が図れる高周波電力増幅装置を提供することにある。
また、本発明は小型化、軽量化が要求されるような電子機器に適用して好適な高周波電力増幅装置を提供することにある。
また、本発明は上記高周波電力増幅装置を搭載した通信機能を有する電子機器を提供することにある。
上記課題を達成するため、本発明では、高周波電力増幅装置の電力増幅素子と整合回路を構成するインピーダンス可変素子を含む可変インピーダンス回路との間に、増幅器の出力インピーダンスを、該インピーダンスより高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路を設けたものである。
換言すれば、増幅器の出力インピーダンスを、インピーダンス変換回路により、該インピーダンスよりも高インピーダンスに変換した後に、可変インピーダンス回路によりインピーダンス整合を行うものである。
例えば、本発明は増幅器と、該増幅器の出力インピーダンスと負荷の入力インピーダンスを整合する整合回路を備えた高周波電力増幅装置において、前記整合回路は前記増幅器の後段に配置され、該増幅器の出力インピーダンスを、該インピーダンスより高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路と、前記変換された高インピーダンスを可変する可変インピーダンス回路からなる高周波電力増幅装置である。
また、本発明の前記増幅器は広帯域または複数の帯域に対応可能な低インピーダンスで構成された増幅器からなり、前記インピーダンス変換回路は前記低インピーダンスより高いインピーダンスに変換する固定値の素子を含む回路からなり、前記可変インピーダンス回路は前記インピーダンス変換回路により変換された高インピーダンスを可変する可変素子を含む回路からなり、前記インピーダンス変換回路と前記可変インピーダンス回路を含む整合回路により、広帯域または複数の帯域に対応可能とし、該帯域の周波数の電力効率を高めるように構成したものである。
また、前記可変インピーダンス回路は、前記増幅器と共にICまたはモジュール化構成としたものである。また、本発明の前記インピーダンス変換回路は前記増幅器と前記可変インピーダンス回路と共にICまたはモジュール化構成としたものである。入力信号は所望の広帯域の周波数(例えば、700MHz〜2.0GHzや2.3〜2.7GHzの携帯端末向けの帯域)である。
また、本発明は高周波電力増幅装置に1つの入力端子と複数の出力端子を設け、該1つの入力端子と該複数の出力端子との間に1つの増幅器と、第1のインピーダンス変換回路、第1の可変インピーダンス回路を含む第1の整合回路と、第2のインピーダンス変換回路、第2の可変インピーダンス回路を含む第2の整合回路を設け、該第1、第2の整合回路の一方をセレクト可能な構成にしたものである。
また、例えば、本発明は前記高周波電力増幅装置が搭載された通信機能を有する電子機器において、前記整合回路は前記増幅器の後段に配置され、該増幅器の出力インピーダンスを、該インピーダンスより高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路と、前記変換された高インピーダンスを可変する可変インピーダンス回路からなり、前記可変インピーダンス回路は、前記増幅器と同じ半導体チップ上に設け、ICまたはモジュール化し、前記インピーダンス変換回路は前記半導体チップとは別個の半導体チップ上か基板に設け、ICまたはモジュール化し、前記増幅器の入力端子が電子機器の入力側回路部に接続され、出力端子が電子機器の出力側回路部に接続された電子機器である。
また、更に本発明は増幅器と、該増幅器の出力インピーダンスと負荷の入力インピーダンスの整合をとる整合回路を備えた高周波電力増幅装置において、前記整合回路は前記増幅器の後段に配置され、該増幅器の出力インピーダンスを、該インピーダンスより高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路と、前記変換された高インピーダンスを可変する可変インピーダンス回路からなり、前記可変インピーダンス回路は前記増幅器と同じ半導体チップ上に設け、ICまたはモジュール化した高周波電力増幅装置である。
本発明によれば、広帯域に対応でき、かつ高効率の高周波電力増幅装置を提供することができる。
また、本発明によれば、広帯域に対応でき、かつ高効率が要求される通信機能を有する電子機器を提供することができる。
負荷インピーダンスと電力効率と周波数の関係を示す特性図。 インピーダンスを可変する機能を有した可変の整合回路の一例を示す構成図。 インピーダンスを可変する機能を有した可変の整合回路の他の例を示す構成図。 本発明の一実施例を示す基本構成ブロック図。 本発明の高周波電力増幅装置の一例を示す回路図。 本発明の可変の整合回路において、スイッチ素子のオン時における周波数、キャパシティブ、インダクティブとの変化の様子を示す特性図。 本発明の可変の整合回路においてスイッチ素子のオン時における周波数、キャパシティブ、インダクティブとの変化の様子を示す特性図。 2つの可変の整合回路の各(i)点、(ii)点における電圧振幅の変化の様子を示す特性図。 本発明の他の実施例を示す基本構成ブロック図。 本発明の高周波電力増幅装置の他の例を示す回路図。 本発明の更に他の実施例を示す基本構成ブロック図。
広帯域と電力効率の両立を実現する目的のため、本発明は高周波電力増幅装置に増幅器の出力インピーダンスより高いインピーダンス(負荷インピーダンス)に変換するインピーダンス変換回路と、該変換インピーダンスを可変する機能を有する可変インピーダンス回路からなる整合回路を設けて実現した。
以下、本発明の実施例を説明する前に、上述した背景技術と従来技術の課題について更に詳細に説明する。
まず、増幅器は一般的にその出力インピーダンスと、その負荷となる入力インピーダンスを整合させる必要がある。該両インピーダンスの整合には、インダクタ(Inductor)やキャパシタ(Capacitor)/容量(コンデンサ)などから構成される整合回路(マッチング回路:Matching Circuit)が用いられる。
それらのインピーダンスを整合させる理由は、周知のとおり、高周波電力増幅装置の電力損失を軽減することにある。換言すれば、インピーダンスに不整合があると、電力の損失が生じ、電力効率(Power Efficiency)が低下するからである。
なお、高周波電力増幅器は該高周波電力増幅器が搭載される通信機器の特定の周波数帯域のみに対応するように作られているのが一般的であり、また整合回路は増幅器とは別途構成、例えば増幅器IC、またはモジュールとは別個に専用IC化される。
図1は負荷インピーダンス(Load Impedance)と電力効率(Power Efficiency)と周波数(Frequency)の関係を示す特性図である。
この特性図は、整合特性が相違する整合回路1と整合回路2と整合回路3において、インピーダンスの不整合があると、電力の損失が生じ、電力効率が低下する様子を示している。なお、同図において、横軸に周波数を示し、縦軸に負荷インピーダンスと電力効率を示している。
この電力効率の低下は、発熱による性能の劣化や例えば携帯端末のバッテリの持続時間減少を引き起こす。従って、電力効率の低下を抑えることが望まれる。
また、通信方式は多様化しており、更にこの通信方式においても、国・地域・通信事業者の違いにより、様々な周波数帯域が使用されている。無線通信機器、特に携帯端末の送受信機においては、何時でも何処でも(場所を問わず)、最適な通信ができるように、複数の周波数帯域への対応が必須となっている。
従来は、係る要求される複数の周波数帯域に対して、例えば従来技術のようにそれぞれの周波数帯域に対応して個別の複数の高周波電力増幅装置を用意し、それらの中から一つの高周波電力増幅装置を選択して使用するのが通常であった。
しかし、このように複数の周波数帯域または広帯域に対応した高周波電力増幅装置を個別に用意するものにあっては、これらの高周波電力増幅装置を通信機器である携帯端末に組み込んだとき、その分だけ携帯端末のサイズが大型化とならざるを得ない。また、重量も増し、小型化、軽量化が望まれる携帯端末としての利便性を損なう。のみならず、コスト高となる問題がある。
係る問題を解決する方法として、上述したように例えば図2に示すように増幅器13の後段に整合回路14を設け、該整合回路の一部のキャパシタ146を可変構成とするバリアブルキャパシタ(Variable Capacitor)方法である。または図3に示すように複数のキャパシタ142,142に複数のスイッチ144,144をそれぞれ直列に接続し、該スイッチのオンオフによりキャパシタ値を可変構成とするスイッチ(Switch)方法である。
整合回路14は一般的にキャパシタ(容量)やインダクタ(コイル)といった、インピーダンス(electrical impedance)が周波数に依存する素子や周波数と反比例の関係にある波長と線路長の比により特性が容量性または誘電性に変わる伝送線路を組み合わせて実現される。そのため、整合回路14のインピーダンスもまた周波数に依存し、広帯域で整合させることは容易でない。
ここで伝送線路とは、例えばマイクロストリップライン(Microstrip
Line)やコプレーナ線路(Coplaner
Waveguide)のことである。
一方、近年、通信機器は省電力化の傾向にあり、送受信機全体の電源の低電圧化が進んでいる。通信機器に搭載される高周波電力増幅装置も例外ではない。高周波電力増幅装置にあっては、最大出力電力を変えずに電源電圧を下げるには、高周波電力増幅装置を構成する増幅器の出力インピーダンスを下げる必要がある。
例えば、携帯電話や高速無線通信で使用される数ワットクラスの増幅器では、増幅器の出力インピーダンスは数Ω(2Ω程度)と極めて低いインピーダンスにする必要がある。このように低いインピーダンスに整合するためには、必要な負荷インピーダンス数Ωを実現する整合回路が要求される。
整合回路14を構成する素子には、一般的に知られているように必ず寄生抵抗(Parasitic resistance)が存在する。この寄生抵抗に発生する電力は上述したように電力損失(パワーロス:Power loss)になる。周波数に応じて個別に使用される整合用のキャパシタもしくはインダクタの寄生抵抗は、実現したい数Ωの低インピーダンスに対して小さく、寄生抵抗に発生する損失は、多くの場合無視できる。
これに対して、広帯域での整合を実現するために整合回路として、上述した可変インピーダンス回路を用いる場合、使用する可変キャパシタ(可変容量)やスイッチ等の寄生抵抗は、整合用のキャパシタもしくはインダクタの寄生抵抗よりも大きい。このため、可変インピーダンス回路を用いない狭帯域な整合回路と比べて数倍の電力損失を生む。従って、寄生抵抗に発生する損失は、無視できない。
また、一般に寄生抵抗が小さい可変キャパシタやスイッチなどの素子サイズは、固定の容量値やインダクタ値を持つ固定キャパシタや固定インダクタなどの素子のサイズと比べて数倍と大きい。このため、例えば、増幅器をIC(専用のIC等)やモジュール化し、該増幅器IC/モジュール内に整合回路を内蔵しようとしても実現が困難である。
その理由としては、可変キャパシタやスイッチなどの寄生抵抗による悪影響が大きいことにある。また実装面積の増加を招き、近年の携帯デバイスに求められる省面積化に反することにある。
本発明は上述した課題を是正するものであり、以下、その実施例について説明する。
図4は本発明の高周波電力増幅装置の基本構成を示すブロック図である。
同図において、100は広帯域に対応可能な高周波電力増幅装置を示し、該高周波電力増幅装置は入力端子11に入力される信号を増幅する増幅器(Amplifier)13と、前段の増幅器13の出力インピーダンスと出力端子12に接続される後段の負荷入力インピーダンスを整合する整合回路1415を備えている。
増幅器13は入力端子11に入力される信号を増幅するものであるが、例えば数ワットクラスの出力電力への電力増幅も目的としている。数ワットクラスの出力電力を低い電源電圧、例えば3Vで動作させるためには、増幅器13の出力インピーダンスが低インピーダンス(例えば数Ω:2〜3Ω)になるように構成する。
入力信号は所望の広帯域の周波数帯(例えば、700MHz〜2.0GHzや2.3〜2.7GHzの携帯端末向けの帯域)である。
また、増幅器13はいろいろな周波数帯域に対応可能、つまり広帯域に対応可能とするためには、その全ての帯域で出力インピーダンスが低インピーダンスになるように構成する。
本発明の整合回路は寄生抵抗による影響を軽減するため、増幅器13の出力インピーダンスを、該インピーダンスよりも高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路(Impedance Converter Circuit)15と、該回路により変換されたインピーダンスを可変する可変インピーダンス回路(Variable Impedance Circuit)14から構成されている。
本発明において、インピーダンス変換回路15とは、インピーダンス変換を主目的とした素子の集合体を意味する。整合回路1415とは、整合を主目的とした素子の集合体を意味し、インピーダンス変換回路15も含まれる。可変インピーダンス回路14とは、以下を意味する。すなわち、可変インピーダンス回路14には、各構成素子の値を連続的に変えることができる回路、またスイッチ素子を用いて離散的に素子の値を変えることのできる可変素子を含む回路、若しくは離散的にインピーダンスを変えることのできる回路を含む。この可変インピーダンス回路14は例えば後述する帯域制御回路の制御信号を受けて、制御可能に構成すると良い。例えば、1つの周波数帯が混雑している時には、他の周波数帯に可変し、また切り替え若しくは選択して通信が可能となるように構成すれば良い。
ここで、整合回路1415として、上述した従来の如く、増幅器13の出力インピーダンスと負荷の入力インピーダンスを、可変インピーダンス回路14のみをもって構成すると、該可変インピーダンス回路を構成する素子の寄生抵抗に発生する電力損失は無視することができず、上述したように広帯域でかつ高効率の高周波電力増幅装置を得ることができない問題があった。
係る問題を是正するため、本発明では、増幅器13と可変インピーダンス回路14との間に増幅器13の出力インピーダンスを、該インピーダンスよりも高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路15を設けたものである。
インピーダンス変換回路15は可変インピーダンス回路14と共に増幅器13の出力インピーダンスと負荷のインピーダンスを整合する機能も兼ねている。
ここで、高インピーダンスとは、増幅器13の出力インピーダンスよりも高いインピーダンスであり、かつ該高インピーダンスが増幅器13に対して悪影響、つまり寄生抵抗により生じる電力損失を無視できる程度のインピーダンスを意味する。具体的には、例えば、増幅器13の出力インピーダンスが2〜3Ωに設計した場合には、数十Ω、例えば10〜50Ω程度である。
これにより、可変インピーダンス回路14を構成する素子の寄生抵抗による電力損失を減少することができる。その結果として、広帯域でかつ高効率の高周波電力増幅装置を得ることが可能となった。
また、他の実施例として後述するが、可変インピーダンス回路14は増幅器13と共に同一半導体チップ上にICまたはモジュール化することが可能となる。
また、増幅器13はICまたはモジュール化され、トランジスタや抵抗、コンデンサなどの素子の組合せにより構成されるが、その構成自身は周知のものを利用することができる。
可変インピーダンス回路14はインピーダンスを可変することが可能なキャパシタやインダクタなどの素子の組合せにより構成している。このことから、可変インピーダンス回路14は可変の整合回路とも言える。
インピーダンス変換回路15は増幅器13と可変インピーダンス回路14の間に設けられ、増幅器13の出力インピーダンス(例えば、数Ω:2〜3Ω)を該インピーダンスよりも高いインピーダンス(例えば、数十Ω:10〜50Ω)に変換するインピーダンス変換回路を構成している。
なお、インピーダンス変換回路15は固定値のキャパシタや固定値のインダクタなどの素子の組合せによりインピーダンス変換回路を構成していることから、固定の整合回路とも言える。
ここで、可変インピーダンス回路(可変の整合回路)14における可変(Variable)の技術的意義は、上述したように周波数帯域を連続的に可変すること、また周波数帯域を切替えることまたは選択することも含まれる。従って、可変インピーダンス回路14とは、周波数帯域可変制御信号などに基づいて、周波数帯域を連続的に可変することは勿論、周波数を切替(Switch)えたり、また選択(Selector)したりする回路を意味する。
因みに、上述した高周波電力増幅装置が通信機器の、例えば送信回路に適用される場合には、入力端子11は信号処理や変調回路を含む入力側回路部に接続され、出力端子はアンテナを含む送信回路部に接続される。
図5は整合回路1415のインピーダンス変換回路15及び可変インピーダンス回路14の一具体例を示す回路図である。同図において、インピーダンス変換回路15は、例えば伝送線路151と容量で構成されている。2GHzにおいてインピーダンス変換回路15で2Ωから10Ωにインピーダンスを変換したい場合、例えば伝送線路151は特性インピーダンス50Ωかつ電気長2mmとなり、容量は15pFとなる。
伝送線路151の一端は増幅器13の出力側に接続され、他端は伝送線路17を介して出力端子12に接続されている。また、該他端はチップコンデンサ等の容量性素子を介して接地されている。
可変インピーダンス回路14は直列接続された2つのキャパシタ(コンデンサ)142,140と、キャパシタ140に並列に接続され、制御回路(Control Circuit)18からの制御信号(論理値1または0)を受けてスイッチングするスイッチ144から構成されている。スイッチ144は、制御信号が“1”のとき、オンし、“0”のとき、オフする。
スイッチ144は例えばNMOS(Negative
Channel Metal Oxide Semiconductor)スイッチである。
制御回路18は周波数検出器(Frequency Detector)19、電力検出器(Power Detector)20の検出結果、またはモード制御(Mode Control)21からの信号を元にスイッチ144の制御信号を生成する。
周波数検出器(Frequency Detector)19は本高周波電力増幅装置または、本高周波電力増幅装置が搭載される電子機器が送受信する周波数および周波数の変化を検出する。
電力検出器(Power Detector)20は本高周波電力増幅装置の入出力電力または、本高周波電力増幅装置が搭載される電子機器が送受信する電力を検出する。
モード制御21は周波数の使用状況や通信方式の規格に合わせて電子機器側から複数の帯域を切り替え、選択したり、広帯域への適用を可能とするためにインピーダンスを可変したいとき、利用者により利用されるものである。
これら制御回路や検出器は、本高周波電力増幅装置が搭載される電子器機器側に設けても良い。また、制御回路18の制御は周波数検出器19、電力検出器20、モード制御21は、少なくとも何れか一つがあれば制御可能である。
図6及び図7は可変インピーダンス回路14を示す構成図及びスイッチ144がオン、オフ時における周波数(Frequency)、キャパシティブ(Capacitive)、インダクティブ(Inductive)との変化の様子を示す特性図である。
図6は可変インピーダンス回路14として、キャパシタ141、142とインダクタ143を直列接続し、キャパシタ142にスイッチ144を接続した構成例及びその特性を示すものである。
図7はキャパシタ141、142とインダクタ143を並列接続し、キャパシタ142にスイッチ144を接続した構成例及びその特性を示すものである。
図6及び図7において、何れも各素子の組合せで、可変インピーダンス回路14を構成し、スイッチ144のオンオフでキャパシタ値を変え、インピーダンスを可変として誘導性を制御している。実線はスイッチ144がオフ、点線がオブにおける特性曲線であり、スイッチ144をオンすることで周波数曲線などが実線から点線に示すように可変する。
上述したように、インピーダンス変換回路15により、増幅器13の出力インピーダンスを高インピーダンスに変換した場合、変換する前に比べて電圧振幅が増加し、スイッチ144がオフ時に耐圧を超える場合がある。
図8(a)、(b)はそのときの可変インピーダンス回路14のキャパシタ142とスイッチ144の状態を示し、同図(C)は同図(a)、(b)の可変インピーダンス回路14の各(i)点、(ii)点における電圧振幅の変化の様子を示す特性図である。同図において、横軸は時間(Time)を示し、縦軸に電圧振幅(Voltage)を示している。
電圧振幅が増加し、スイッチ144がオフ時に耐圧を超える場合の対策としては、図8(b)に示すように直列に接続したキャパシタ142とスイッチ144の間に片方の端子を接地したキャパシタ(容量)140を接続し、インピーダンスを可変する可変インピーダンス回路14を使用することである。係る可変インピーダンス回路14によれば、スイッチ144をオフにした場合でも電圧振幅がキャパシタで分割されるため、スイッチ144に要求される耐電圧を低減できる。
以上述べたように本実施例では、インピーダンス変換回路15により、増幅器13の出力インピーダンスを、該インピーダンスよりも高インピーダンスに変換し、しかるのち、後段の可変インピーダンス回路14により、インピーダンスを可変し、負荷の入力インピーダンスと整合を図る構成としている。
ここで、例えば数ワットのクラスの高周波電力増幅装置に必要な数Ωの負荷インピーダンスを、電力損失の少ない固定値の容量値を持つキャパシタ若しくはインダクタを用いたインピーダンス変換回路15で5〜10倍に変換することにより、可変インピーダンス回路14における寄生抵抗による電力損失を減少させることができる。
これにより、増幅器13の直後に可変インピーダンス回路14を配置する場合に比べ、広帯域に対応しながら高効率(可変インピーダンス回路14の寄生抵抗による電力損失を減少)化を図ることができる。
また、本実施例によれば、増幅器の出力インピーダンスを高インピーダンスに変換するインピーダンス変換回路15を設けるだけの簡便な構成により、高周波電力増幅器の電力負荷効率を最適またはそれに近い状態に維持したまま、広帯域化ができる。例えば、高周波電力増幅器で主に使われる700MHz帯と2GHz帯の20帯域(バンド)を、バンド切り替え機能により1つの高周波電力増幅器でカバーすることが可能となる。
図9及び図10は本発明の他の実施例を示すブロック図及び回路図である。本実施例は増幅器13をICまたはモジュール構成とし、かつ該増幅器ICまたはモジュールと共に可変インピーダンス回路14も併せてICまたはモジュール構成としたことである。
上述したインピーダンス変換回路15は、外付け構成とし、インピーダンス変換回路15の入力端を増幅器13の出力端に接続し、インピーダンス変換回路15の出力端を伝送線路、例えばマイクロストリップライン(Microstrip Line)やボンディングワイヤ(Bonding wire)17を用いて可変インピーダンス回路14に接続したものである。例えば、インピーダンス変換回路15により、増幅器13のインピーダンスを2Ωから10Ωに変換し、インピーダンス変換回路15と50Ωの信号出力端子12の間の結線17を特性インピーダンス50Ωかつ電気長11mmで形成し、信号出力端子12と可変インピーダンス回路14の間の結線を1nH程度のインダクタを持つボンディングワイヤで形成する。可変インピーダンス回路14内の容量140と142は1.2pF、容量145を1.1pFにする。この時スイッチ144がオンで2.0GHzで整合し、スイッチ144がオフ時に1.7GHzで整合する。
係る実施例によれば、上述した第1の実施例による効果に加え、例えばボンディングワイヤをインダクタとして利用することができ、これにより部品点数の削減が図れ、小面積、つまり小型化でき、また低コスト化ができる。
すなわち、可変インピーダンス回路14を増幅器13と共にIC若しくはモジュール構成とすることより、該可変インピーダンス回路14を構成するインピーダンス可変素子、若しくはスイッチ素子の寄生抵抗が大きくても、インピーダンス変換回路15により、増幅器13の出力インピーダンスは高インピーダンスに変換されるため、可変インピーダンス回路14のインピーダンスとの関係から該寄生抵抗による増幅器13に対する影響は無視でき、電力損失を抑えることができる。このため、可変インピーダンス回路14を増幅器IC若しくは増幅器モジュールに内蔵が可能となり、また内蔵可能なサイズで、実現できる。例えば、数mm四方角、つまり少なくとも約5mm×5mm程度まで小面積/小型化が可能である。
本実施例では、インピーダンス変換回路15を、増幅器13や可変インピーダンス回路14とは別個にモジュール構成としているが、可変インピーダンス回路14と共に増幅器IC若しくは増幅器モジュールに内蔵するように構成しても良い。この場合には、より小型化が期待できる。
図11は図9、図10に示す第2の実施例の応用例を示すブロック図である。本実施例は1つの増幅器13に対して、上述した可変インピーダンス回路14及びインピーダンス変換回路15をそれぞれ複数、例えば2つ用意し、図示の如く、2つの経路、例えば伝送線路またはボンディングワイヤで構成したものである。
すなわち、増幅器13の出力を分岐させ、それぞれのインピーダンス変換回路15、15に入力する。インピーダンス変換回路15、15はそれぞれ所望の高インピーダンスに変換し、該高インピーダンス変換された信号を、別々の可変インピーダンス回路14,14に戻し、これらの可変インピーダンス回路により、インピーダンス整合させる。
係る実施例によれば、複数の周波数を個別に制御することができる。つまり。複数の周波数の中から一つの周波数をセレクトして利用することが可能となり、通信事業者の要求に簡便な方法により対応することができる。特に、本高周波電力増幅装置を通信機器に搭載した場合、通信機器の利便性をより向上させることが可能である。
また、2つの出力端子12,12のうち、使用しない端子側の整合回路のインピーダンスを交流的に開放または短絡に近づけ、複数の経路の整合回路を使い分けすることで高効率、広帯域化できる。
上述した本発明の高周波電力増幅装置は通信機器、例えば携帯端末に適用できる。この場合には、例えば信号処理回路や変調回路を含む回路が高周波電力増幅装置の入力側回路部となり、またアンテナを含む送信回路部が出力側(負荷側)回路部となる。
以上述べた本実施例によれば、1個の高周波電力増幅装置で複数の帯域(バンド)に対応可能となり、また、低消費電力で、電池駆動のモバイル機器に適している。
高周波電力増幅回路を搭載した通信機器に限らず、高周波電力増幅回路を搭載し、通信する機能を執する電子機器であれば適用可能である。例えば、携帯電話などの通信機器や、ルータ、パーソナルコンピュータを含む情報処理機器などにも適用可能である。
100 高周波電力増幅装置
11 信号入力端子
12 信号出力端子
13 増幅器
14 可変インピーダンス回路(可変の整合回路)
15 インピーダンス変換回路(固定の整合回路)
16 増幅器IC/モジュール
17 結線(伝送線路/ボンディングワイヤ)
18 制御回路
19 周波数検出器
20 電力検出器
21 帯域制御

Claims (13)

  1. 増幅器と、該増幅器の出力インピーダンスと負荷の入力インピーダンスの整合をとる整合回路を備えた高周波電力増幅装置において、
    前記整合回路は前記増幅器の後段に配置され、該増幅器の出力インピーダンスを、該インピーダンスより高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路と、前記変換された高インピーダンスを該負荷インピーダンスに整合させるための可変インピーダンス回路からなることを特徴とする高周波電力増幅装置。
  2. 前記増幅器は広帯域または複数の帯域に対応可能な低インピーダンスの増幅器からなり、
    前記インピーダンス変換回路は前記低インピーダンスより高いインピーダンスに変換する固定値の素子を含む回路からなり、
    前記可変インピーダンス回路は前記インピーダンス変換回路により変換された高インピーダンスを可変する可変素子を含む回路からなり、
    前記インピーダンス変換回路と前記可変インピーダンス回路からなる前記整合回路により、広帯域または複数の帯域に対応可能としたことを特徴とする請求項1記載の高周波電力増幅装置。
  3. 前記可変インピーダンス回路に、キャパシタとスイッチの各素子を用い、該各素子により前記高インピーダンスを前記負荷インピーダンスに整合させるため可変することを特徴とする請求項1記載の高周波電力増幅装置。
  4. 前記可変インピーダンス回路に、キャパシタとインダクタンスとスイッチの各素子を用い、該各素子の組合せにより、該可変インピーダンス回路のインピーダンスの誘導性または容量性を制御することを特徴とする請求項1記載の高周波電力増幅装置。
  5. 前記可変インピーダンス回路は、前記増幅器と共にICまたはモジュール化構成としたことを特徴とする請求項1記載の高周波電力増幅装置。
  6. 前記インピーダンス変換回路は前記増幅器、前記可変インピーダンスと共にICまたはモジュール化構成としたことを特徴とする請求項1記載の高周波電力増幅装置。
  7. 第1キャパシタとスイッチを直列で構成した前記可変インピーダンス回路において、前記スイッチに並列に第2キャパシタを接続したことを特徴とする請求項5または請求項6記載の高周波電力増幅装置。
  8. 前記可変インピーダンス回路は、該回路の一部であって、該回路の前段に配置される前記可変インピーダンス回路と接続される配線部分がボンディングワイヤまたは伝送線路からなり、該ワイヤーや伝送線路のインダクタンスを利用してなることを特徴とする請求項5または請求項6記載の高周波電力増幅装置。
  9. 前記高周波電力増幅装置は1つの入力端子と複数の出力端子を設け、該1つの入力端子と該複数の出力端子との間に1つの増幅器と、第1のインピーダンス変換回路、第1の可変インピーダンス回路を含む第1の整合回路と、第2のインピーダンス変換回路、第2の可変インピーダンスを含む第2の整合回路を設け、該第1、第2の整合回路の一方をセレクト可能な構成したことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の高周波電力増幅装置。
  10. 請求項1に記載の高周波電力増幅装置が搭載された通信機能を有する電子機器において、前記回路は前記増幅器の後段に配置され、該増幅器の出力インピーダンスを、該インピーダンスより高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路と、前記変換された高インピーダンスを可変する可変インピーダンス回路からなり、
    前記可変インピーダンス回路は、前記増幅器と同じ半導体チップ上に設け、ICまたはモジュール化とし、前記インピーダンス変換回路は前記半導体チップ上とは別個の半導体チップまたは基板上に設け、ICまたはモジュール化し、
    前記増幅器の入力端子が電子機器の入力側回路部に接続され、出力端子が電子機器の出力側回路部に接続されたことを特徴とする電子機器。
  11. 増幅器と、該増幅器の出力インピーダンスと負荷の入力インピーダンスの整合をとる整合回路を備えた高周波電力増幅装置において、
    前記整合回路は前記増幅器の後段に配置され、該増幅器の出力インピーダンスを、該インピーダンスより高いインピーダンスに変換するインピーダンス変換回路と、前記変換された高インピーダンスを該負荷インピーダンスに整合させるための可変インピーダンス回路からなり、
    前記可変インピーダンス回路は、前記増幅器と同じ半導体チップ上に設け、ICまたはモジュール化したことを特徴とする高周波電力増幅装置。
  12. 前記インピーダンス変換回路は前記可変インピーダンス回路と共に前記半導体チップと同じ半導体チップ上に設け、ICまたはモジュール化したことを特徴とする請求項11記載の高周波電力増幅装置。
  13. 請求項11または請求項12に記載の高周波電力増幅装置が搭載された通信機能を有する電子機器。
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