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JP2012237848A - 偏光変換素子 - Google Patents

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JP2012237848A JP2011106197A JP2011106197A JP2012237848A JP 2012237848 A JP2012237848 A JP 2012237848A JP 2011106197 A JP2011106197 A JP 2011106197A JP 2011106197 A JP2011106197 A JP 2011106197A JP 2012237848 A JP2012237848 A JP 2012237848A
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Takashi Sannomiya
俊 三宮
Takakuni Minewaki
隆邦 嶺脇
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Abstract

【課題】同一光路において効率的に偏光変換機能を発現することが可能な偏光変換素子を提供する。
【解決手段】本実施形態の偏光変換素子(100)は、支持体(101)上または支持体(101)内に、同一形状の金属構造体(102)を二次元平面内に複数個配置して構成した偏光変換素子(100)であり、金属構造体(102)は、入射する光の波長以下の隣接間距離で配置されると共に、少なくとも細幅部と広幅部との2つの部位を有し、細幅部と広幅部とが連続的に接続する形状であり、該連続した形状が2回転対称性を有し、更に、細幅部および広幅部のそれぞれが漸近する直線の傾きが異なることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶プロジェクタ等の表示装置に利用可能な偏光変換素子に関する。
液晶プロジェクタ等のように偏光を利用して画素のオン・オフを制御する表示装置では、特定の方向に傾いた直線偏光を空間変調デバイス(液晶パネル)に導入する必要がある。
従来は、光源から得られるランダム偏光を、偏光板(偏光選択素子)を介して一方向の直線偏光成分のみを取り出していたため、50%以上の光を利用していなかった。
しかし、近年では、偏光制御素子(偏光変換素子)を利用し、従来不要にしていた残りの偏光成分の偏光面を90°回転させ、再度、空間変調デバイスに導入し、光利用効率の向上を実現している。これにより、近年では、高輝度な液晶プロジェクタ等の表示装置が実現されている。
液晶プロジェクタ等の表示装置で広く利用されている偏光変換素子は、通常、2つの直交する偏光成分の光路を分岐する偏光分離素子と、一方の偏光面を90°回転させる1/2波長板(位相シフタ)と、を貼り合わせ、斜め方向に切り出すことにより偏光変換機能を実現している。
この種の偏光変換素子に利用される偏光分離素子としては、ガラス製のプリズム、平面基板面に屈折率の異なる誘電体の多層膜を交互に積層した偏光ビームスプリッタなどがあり、膜のそれぞれの界面でブリュースター角となるように、膜の構造や、入射角を設定することで、P偏波(入射面に平行な偏波)は直進し、S偏波(入射面に垂直な偏波)は直角方向に反射され、偏光を分離することを可能にしている。
しかし、上述した偏光分離素子は、結晶の複屈折率を利用したプリズム型偏光素子に比べると、分離性能が低くなる(十数dB)。また、屈折率の異方性を利用する位相シフタは、複屈折性を示す光学結晶材料を利用しており、通常、ルチルや方解石などの高価な異方性結晶をくさび形あるいはプリズム型に精密な研磨加工することで実現している。このため、上述した偏光分離素子は、極めて高価であり、また、小形化が困難、使用できる波長領域に制限があるなどの課題が残されている。
偏光変換素子は、偏光分離素子および位相シフタを貼り合わせ、膜厚、即ち、光路差を調整し、偏光状態を制御している。このため、光学結晶材料に対する依存性が強く、偏光制御性の自由度が低いという問題がある。また、偏光制御素子を組み合わせた偏光変換素子においては、光学素子数の低減が困難であり、低価格化や小型化に問題がある。
このようなことから、位相シフタと偏光分離素子との複合構造により単板型の偏光変換素子が実現されており、小型化、作製工程やアライメントの簡略化、機械的安定性を図った偏光変換素子の構成が数多く提案されている(例えば、特許文献1〜5:特開平7−294906号公報、特開2007−279693号公報、特開2006−317965号公報、特開2007−155835号公報、特開2005−77545号公報参照)。
上記特許文献1〜5に示す偏光変換素子は、単板の偏光変換素子を実現している。しかし、偏光ビームスプリッタと反射膜とを積層して斜め方向に切り出し、さらに一方の偏光成分が透過する領域に1/2波長板を設ける構成により偏光変換機能を実現しているため、作製工程が極めて複雑となる課題があった。また、異方性材料の膜である1/2波長板は、十分な偏光変換機能を得るためにはある程度の膜厚が必要であり、薄く小型の偏光変換素子を実現するには限界がある。さらには、2つの偏光成分を空間的に分割するために、強度ムラが生じ、これを回避するためにマイクロレンズアレイを設けるなどの必要があり、小型化や光学素子数の低減に課題があった。
上記特許文献1〜5の技術の課題は、従来の偏光変換素子が、直交する二つの偏光成分に対して、独立に振幅または位相を変調する素子であって、一方の成分のみを他方に変換する機構を有していないことに起因している。
このため、直交する二つの偏光成分に対して異なる偏光制御機能を有し、光学素子数を低減することが可能な偏光変換素子について開示された文献がある(例えば、特許文献6:特開2009-223074号公報参照)。
上記特許文献6では、支持体上または支持体内部に、入射する光の伝搬方向に平行な方向に少なくとも導電性材料による構造体(1)と導電性材料による構造体(2)とを光の波長以下の間隔(v)で配したユニットを同一面内に複数個配置した構成を有し、該構造体(1)は、入射する光の伝搬方向と垂直な面内において点対称であり且つ線対称性のない形状を有し、該構造体(2)は、入射する光の伝搬方向に直交する2つの軸に対して長さの異なる形状を有し、入射する光の二つの直交する偏光成分のうち、一方の偏光成分のみを他方に変換することにしている。
また、薄い平板型の光学素子で、高い偏光制御効率を有する偏光制御素子を提供する技術について開示された文献がある(例えば、特許文献7:特開2010-156871号公報参照)。
上記特許文献7では、偏光制御素子1は、支持基板2上に、上面から見た形状が正方形の金属ドット構造を接合した第1の形状の金属構造体3と、上面から見た形状が正方形の金属ドット構造を所定間隔だけ隔てて配置した第2の形状の金属構造体4を平面内に周期配列し、第1の形状の金属構造体3と第2の形状の金属構造体4に励振されるプラズモンの共鳴効果を利用することにより、高い偏光制御効率を有することができると共に、薄く、平板状の構成で偏光変換機能を実現でき、光学素子数の低減や画像表示装置の小型化を図ることにしている。
また、微小構造体の形状や配置条件を制御し、設計どおりの偏光制御特性が得られる偏光素子について開示された文献がある(例えば、特許文献8:特開2009-104074号公報参照)。
上記特許文献8では、ガラス層12内に、X方向に延長されてなる微小構造体11が配列されており、複数個の微小構造体11を互いに離間させた状態でX方向に向けて配列させて構成される第1の構造体列13と第2の構造体列14とが、Y方向に交互に配列されて構成している。
また、平坦な基板上に金属パターンを配置した光学素子において、偏光特性の制御を可能にした技術について開示された文献がある(例えば、特許文献9:WO03/54592参照)。
上記特許文献9では、平滑なSi基板上に、卍型やC型またはその鏡像対称の金属パターンを有し、パターンのサイズは、700nmから4μmであり、パターンの端部の傾きが直角から傾いたカイラリティを有しており、この傾きの大きさに依存して、偏光方向の二成分に位相差が生じ、また、パターン端部の向きに依存して、右回り、および、左回り偏光の違いが生じるようにしている。また、圧電体層を設けることにより、偏光特性の制御を可能にしている。
上記特許文献6,7には、金属構造の形状異方性を利用して、同一光路において2つの偏光成分のうちの一方のみの電場振動面を回転させる構成について開示されている。しかし、特許文献6,7に開示されている構成は、2回転対称性(180°回転するごとに同一の構造単位が繰り返し現れること)を有しており、電場振動面の回転を誘起しているが、偏光変換効率は必ずしも大きいとは言えない。
また、上記特許文献8,9には、基板上に形成するパターンの形状について開示されているが、同一光路において偏光変換機能を発現する点については何ら記載も示唆もされていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、同一光路において効率的に偏光変換機能を発現することが可能な偏光変換素子を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有することとする。
本発明にかかる偏光変換素子は、
支持体上または支持体内に、同一形状の金属構造体を二次元平面内に複数個配置して構成した偏光変換素子であって、
前記金属構造体は、入射する光の波長以下の隣接間距離で配置されると共に、
前記金属構造体は、少なくとも細幅部と広幅部との2つの部位を有し、前記細幅部と前記広幅部とが連続的に接続する形状であり、該連続した形状が2回転対称性を有し、更に、前記細幅部および前記広幅部のそれぞれが漸近する直線の傾きが異なることを特徴とする。
本発明によれば、同一光路において効率的に偏光変換機能を発現することができる。
本実施形態の偏光変換素子100の機能を説明するための図である。 第1の実施形態の偏光変換素子100の構成例を示す図である。 本実施形態の偏光変換素子100における金属構造体102の配置例を示す図である。 本実施形態の偏光変換素子100における金属構造体102の形状例を説明する平面図および断面図である。 数値シミュレーションにおける金属構造体102のモデル形状を説明する図である。 数値シミュレーションにより算出した透過率の波長依存性をプロットした図である。 数値シミュレーションにより算出した透過光の偏光変換効率の波長依存性をプロットした図である。 第2の実施形態の偏光変換素子100における金属構造体102の形状例を説明する平面図および断面図である。 数値シミュレーションにおける金属構造体102のモデル形状を説明する図である。 数値シミュレーションにより算出した透過率の波長依存性をプロットした図である。 数値シミュレーションにより算出した透過光の偏光変換効率の波長依存性をプロットした図である。
<本実施形態の偏光変換素子100の概要>
まず、図4を参照しながら、本実施形態の偏光変換素子100の概要について説明する。
本実施形態における偏光変換素子100は、支持基板(支持体)101上または支持基板(支持体)101内に、同一形状の金属構造体102を二次元平面内に複数個配置して構成した偏光変換素子100である。
本実施形態の金属構造体102は、入射する光の波長以下の隣接間距離で配置されると共に、少なくとも細幅部と広幅部との2つの部位を有し、細幅部と広幅部とが連続的に接続する形状であり、該連続した形状が2回転対称性を有し、更に、細幅部および広幅部のそれぞれが漸近する直線の傾きが異なることを特徴とする。
本実施形態の偏光変換素子100は、上記構成を有することで、同一光路において効率的に偏光変換機能を発現することができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の偏光変換素子100について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
<偏光変換素子100の構成例>
まず、図1〜図3を参照しながら、本実施形態の偏光変換素子100について説明する。
図1は、本実施形態の偏光変換素子100の機能を説明する図である。
本実施形態の偏光変換素子100は、偏光変換素子100に入射するランダム偏光(入射ランダム偏光)を1つの軸方向に偏った直線偏光または楕円偏光に変換する機能を有している。本実施形態の偏光変換素子100は、入射ランダム偏光に対し、入射光のx軸方向の偏光成分のみをy軸方向の偏光成分に変換し、また、入射光のy軸方向の偏光成分はそのまま透過させることにより、直線偏光を高効率で取得することにしている。
図2は、本実施形態の偏光変換素子100の構成例を示す平面図である。
本実施形態の偏光変換素子100は、支持基板101上に金属構造体102を二次元的に配列して構成し、金属構造体102は、一方向に細く伸びた構造を有している。図2では、金属構造体102を正方格子の格子点に配列している。しかし、隣接する金属構造体102の間隔が入射する光の波長よりも小さな間隔であれば、図2に示す配列に限定せず、金属構造体102を任意に配列することが可能である。
例えば、図3に示すように、直方格子配列(a)、六方格子配列(b)、ランダム配列(c)などが適用可能である。なお、金属構造体102の間隔を入射する光の波長よりも小さく設定する理由は、偏光変換素子100を透過する光を均一に出射するために光の回折の影響を除去する、即ち、0次回折光だけを取り出すためである。
<金属構造体102の形状例>
次に、図4を参照しながら、金属構造体102の具体的な形状について説明する。
本実施形態の金属構造体102は、入射する光の波長以下の隣接間距離で配置されると共に、図4に示すように、少なくとも細幅部と広幅部との2つの部位を有し、細幅部と広幅部とが連続的に接続する形状であり、該連続した形状が2回転対称性を有し、更に、細幅部および広幅部のそれぞれが漸近する直線の傾きが異なるように構成している。2回転対称性とは、180°回転するごとに同一の構造単位が繰り返し現れることである。
金属構造体102は、図4に示すように、斜め方向に伸びた形状で構成しており、端部に向かうほど構造の幅が狭く、中央部ほど線幅の広い形状となっている。図4に示す金属構造体102は、両端部が細幅部になっており、中央部が広幅部になっている。本実施形態の金属構造体102は、細幅部と広幅部とが連続的につながり、1つの金属材料により構成されている。
細線状の金属ナノ構造においては、線幅が細くなると吸収特性を発現することができるため、細幅部では吸収特性の誘起が偏光変換機能に寄与している。このため、細幅部のサイズは曲率直径を50nm以下に設定する必要がある。また、広幅部は、偏光選択性を有した構造になっており、広幅部の幅が50nm〜200nm、金属構造体102の高さが100〜300nmの範囲であることが好ましい。これらの値は、既存のワイヤグリッド偏光板と同等の数値である。
線幅が細くなると、発現する吸収特性は、金属表面または金属内部の電子が入射する光と共鳴的に結合して生じることになる。これは、プラズモンまたはプラズモンポラリトンと呼ばれる。プラズモンは、金属と誘電体との界面領域の金属側に励起される表面プラズモンと、金属による構造がナノスケールに微小になった場合に金属材料全体に渡って励起される局在表面プラズモンと、に大別される。本実施形態では、表面プラズモン、局在表面プラズモンを、プラズモンとして説明する。従って、本実施形態の偏光変換素子100に用いる金属材料は、プラズモンを強く励起できる材料が好ましい。プラズモンを励振できる金属材料としては、Au、Ag、Pt、Al、Ni、Cr、Cuのいずれか、または、これらの組み合わせ、あるいは、これらを主成分とする合金材料・混合材料が好ましい。特に、本実施形態の偏光変換素子100においては、Al材料が最も好適である。Alが最も好適であることは、後述する数値シミュレーションにより説明する。
<金属構造体102の作製方法例>
次に、金属構造体102の作製方法例について説明する。
入射光の波長以下の大きさを有する金属構造体102を作製する場合は、可視光の回折限界以下の加工精度を有する手法が必要となる。具体的な手法としては、電子ビームリソグラフィによる方法、DUV・EUVリソグラフィ、ナノインプリント、材料物性の変質を利用したエッチングなどが利用できる。以下に、電子ビームリソグラフィによる方法を説明する。但し、以下の作製方法に限定するものではない。
まず、支持基板101として透明なガラス基板を用い、その平坦な面にAlなどの金属材料をスパッタ法や真空蒸着法により堆積し、この金属膜上にフォトレジスト膜を形成する。
次に、電子ビーム描画により金属配列パターンを残すようにネガパターンを露光する。
その後、不要な金属部分をRIEなどによりエッチングし、続いて残ったフォトレジストパターンを除去する。
これにより、支持基板101上に金属構造体102による2次元配列パターンを形成することができる。
上記の作製方法では、電子ビーム描画を用いることが特徴であり、2次元平面内にCADデータにより作成した自由な形状を作製することができる。また、エッチングにより金属構造体102の2次元配列パターンを形成する代わりに、フォトレジストパターンに金属材料を堆積し、その後、フォトレジストを除去するリフトオフ法を用いて、金属構造体102の2次元配列パターンを形成する方法も有効である。
なお、本実施形態の偏光変換素子100を構成する支持基板(支持体)101に用いる材料は、高効率を得るために可視光領域の波長において吸収の低い透明な材料が好ましく、石英ガラス、BK7、パイレックス(登録商標)などの硼珪酸ガラス、CaF2、ZnSe、Al2O3などの光学結晶材料などを利用する。
また、本実施形態の偏光変換素子100は、図4(b)に示すように、支持基板(支持体)101上に形成した金属構造体102を透明な材料で被覆した構成で機能することも可能である。このような構成においては、透明な被膜材料が金属構造体102の周囲の屈折率を所望の動作波長近傍に調整する機能を有すると共に、外的損傷や酸化に対する耐性を向上する効果を有することになる。被膜材料としては、支持基板101と同様に、吸収の少ない、光学素子のコーティング材料として一般的である、石英ガラス、BK7、パイレックス、ZnS-SiO2などの硼珪酸ガラス、CaF2、Si、ZnSe、Al2O3、ZnOなどの材料を利用することができる。また、スピンオングラス材料を用いて、スピンコート法により成膜することができる。
<偏光変換素子100の動作検証>
次に、図5を参照しながら、本実施形態の偏光変換素子100の動作を検証するために実施した数値シミュレーションについて説明する。数値シミュレーション手法には、電磁場の時間・空間応答を記述するマクスウェル方程式を時間領域、空間領域に差分化して解く、有限差分時間領域法(FDTD法)を利用した。
図5は、数値シミュレーションに用いた偏光変換素子100のモデルを説明する断面図である。数値シミュレーションに用いた形状パラメータは、金属構造体102の両端の細幅部の幅d1=16nm、中央の広幅部の幅d2=80nm(構造周期方向で定義)、高さh=240nmに設定した。また、金属構造体102の周期をPx=320nm、Py=304nmに設定した。これらの形状パラメータは、FDTD法を評価関数に用いた形状最適化アルゴリズムにより算出した数値である。支持基板(支持体)101の構成には、SiO2基板と透明被覆材料を用い、図5に示す金属構造体102が、計算領域を光の伝播方向に2分割した一方の半空間を占めるSiO2基板(屈折率n=1.51)上に形成され、他方の半空間を占める屈折率n=1.38の誘電体材料(スピンオングラス材料を想定)により被覆されるようにモデル化した。ここで、金属構造体102の材料はAlとし、光電場に対する電子の応答を与えるDrudeモデルにより金属材料の誘電率を与えることにより、金属材料の波長依存性を導入した。入射光として、SiO2基板側から、時間幅の十分に短い(スペクトル幅が可視光領域に十分に広がった)パルス光を、SiO2基板界面から600nm離れた面に均一に入射した。透過光の偏光特性を算出するために、金属構造体102の周期配列方向をx、y軸とし、x軸、y軸方向に電場振動面をもつ2つの入射偏光について、シミュレーションを行った。透過率の算出は、SiO2基板界面から600nm離れた透過面において、電場を積算し、周波数特性に変換することにより、透過光の偏光特性を評価した。
次に、図6、図7を参照しながら、数値シミュレーションによる結果について説明する。図6は数値シミュレーションにより得られた透過率の波長依存性をプロットした図である。x軸方向に電場振動面をもつ偏光(x偏光)に対する透過光の2つの出射偏光成分をx→x、x→yと記し、y軸方向に電場振動面をもつ偏光(y偏光)に対する透過光の2つの出射偏光成分をy→x、y→yと記している。
波長480nm近傍に着目すると、x→y成分、y→x成分に共鳴的な変動が見られると共に、y→x成分の透過率とx→y成分の透過率に大きな差が生じていることが確認できた。従って、一方の偏光成分に限定して、電場振動面の変換が生じるという偏光変換素子100に必要な機能を確認することができた。図7は、図6の透過率の波長依存性から、x→y成分とy→x成分との差の絶対値を算出した結果である。
本実施形態の偏光変換素子100では、図7に示すように、480nm近傍の波長において、約18%の偏光変換効率が得られている。偏光変換素子100では、偏光変換に係わらない成分(x→x成分、y→y成分)の値が小さく、トータルの透過率は高くないが、これは反射光として損失している成分があるためであり、この成分を重畳させることにより真の偏光変換機能が実現できる。
<本実施形態の偏光変換素子100の作用・効果>
このように、本実施形態の偏光変換素子100は、支持基板101上に細幅部と広幅部とを異なる角度で有する金属構造体102を配置し、細幅部を金属構造体102の両端部に配し、各々の幅および高さを最適に設定することで、二次元平面に配置した金属構造体102のみで偏光変換機能を実現することができる。従って、薄い平板状の構造で偏光変換素子100を構成することが可能となり、構造の簡略化や、素子の薄型化、低価格化が可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
以下、図8〜図11を参照しながら、本実施形態の偏光変換素子100について説明する。
図8は、本実施形態の偏光変換素子100における金属構造体102の形状を示す平面図である。本実施形態の金属構造体102は、第1の実施形態と同様に細幅部と広幅部とを有しており、細幅部が金属構造体102の中央部分に位置し、広幅部が両端部に位置した形状で構成している。
なお、図8では、細幅部が中心位置で切断された形状になっているが、連続的につながった形状であっても構わない。第1の実施形態と同様に、吸収特性を誘起させるために、細幅部のサイズは曲率直径で50nm以下である必要がある。また、広幅部の幅が50nm〜200nm、金属構造体102の高さが100nm〜300nmの範囲であることが好ましい。支持基板101上における金属構造体102の配置は、図3に示すように、直方格子配列、六方格子配列、ランダム配列などが適用可能である。
本実施形態の偏光変換素子100を構成する材料は、第1の実施形態と同様であり、支持基板(支持体)101には、石英ガラス、BK7、パイレックスなどの硼珪酸ガラス、CaF2、ZnSe、Al23などの光学結晶材料などが適用可能である。また、金属構造体102を被膜した構成でも良く、この場合は、光学素子のコーティング材料として一般的である、石英ガラス、BK7、パイレックス、ZnS-SiO2などの硼珪酸ガラス、CaF2、Si、ZnSe、Al2O3、ZnO、スピンオングラス材料などにより構成する。金属構造体102の材料は、Au、Ag、Pt、Al、Ni、Cr、Cuのいずれか、または、これらの組み合わせ、あるいは、これらを主成分とする合金材料・混合材料が適用可能である。なお、効果の高い材料としてAlを用いるのが好ましい。また、入射光の波長以下のサイズをもつ金属構造体102を二次元平面内に作製する際は、電子ビームリソグラフィによる方法、DUV・EUVリソグラフィ、ナノインプリントなどを用いたレジストパターニングと、金属エッチングと、を組み合わせて行う。
<偏光変換素子100の動作検証>
次に、図9を参照しながら、第2の実施形態の偏光変換素子100の動作を検証するために実施した数値シミュレーションについて説明する。数値シミュレーション手法は、第1の実施形態と同様にFDTD法を用いた。
図9は、数値シミュレーションに用いた偏光変換素子100のモデルを説明する断面図である。図9の実線で囲まれた領域が実際に数値シミュレーションに用いた領域であり、形状を説明するために、隣接する構造(点線で囲まれた領域)も同時に示している。数値シミュレーションを用いた形状パラメータは、金属構造体102中央の細幅部の幅d1=16nm、中央の広幅部の幅d2=96nmに設定した。また、金属構造体102中央にギャップ部分を有している。構造周期はx軸、y軸方向にそれぞれPx=320nm、Py=304nmである。入射する光源および透過率の観測面は、第1の実施形態で説明した数値と同様である。
図10は、図9のモデルにより算出した透過率の波長依存性を表わすグラフである。第1の実施形態における数値シミュレーション結果と同様に、波長480nm近傍において偏光成分のx→y成分とy→x成分の差が大きくなり、入射偏光の一方の偏光成分のみが電場振動面を変換していることが確認できた。
第1の実施形態に比べて透過率が低くなっているのは、サイズや構造周期が十分に最適化できていないためである。第1の実施形態と第2の実施形態とを比較すると、金属構造体102に細幅部と広幅部とを有することが偏光変換機能を発現するために重要であることが確認できる。
図11は、図10の透過率の波長依存性から、x→y成分とy→x成分との差の絶対値を算出した結果である。波長480nm近傍の波長において、約11%の偏光変換効率が得られている。偏光変換素子100では、偏光変換に係わらない成分(x→x成分、y→y成分)の値が小さく、トータルの透過率は高くはないが、これは反射光として損失している成分があるためであり、この成分を重畳させることにより真の偏光変換機能が実現できる。
<本実施形態の偏光変換素子100の作用・効果>
このように、本実施形態の偏光変換素子100は、支持基板101上に細幅部と広幅部とを異なる角度で有する金属構造体102を配置し、細幅部を金属構造体102の中央部に配し、各々の幅および高さを最適に設定することにより、二次元平面に配置した金属構造体102のみで偏光変換機能を実現することができる。従って、薄い平板状の構造で偏光変換素子100を構成することが可能となり、構造の簡略化や、素子の薄型化、低価格化が可能となる。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、支持基板(支持体)101上に金属構造体102を形成し、透明な被膜材料で金属構造体102を覆うようにした。しかし、支持基板(支持体)101内に金属構造体102を形成することも可能である。
100 偏光変換素子
101 支持基板(支持体)
102 金属構造体
特開平07−294906号公報 特開2007−279693号公報 特開2006−317965号公報 特開2007−155835号公報 特開2005−077545号公報 特開2009−223074号公報 特開2010−156871号公報 特開2009−104074号公報 WO03/54592

Claims (4)

  1. 支持体上または支持体内に、同一形状の金属構造体を二次元平面内に複数個配置して構成した偏光変換素子であって、
    前記金属構造体は、入射する光の波長以下の隣接間距離で配置されると共に、
    前記金属構造体は、少なくとも細幅部と広幅部との2つの部位を有し、前記細幅部と前記広幅部とが連続的に接続する形状であり、該連続した形状が2回転対称性を有し、更に、前記細幅部および前記広幅部のそれぞれが漸近する直線の傾きが異なることを特徴とする偏光変換素子。
  2. 前記細幅部は、前記金属構造体の両端部に位置し、前記広幅部は、前記金属構造体の中央部に位置することを特徴とする請求項1記載の偏光変換素子。
  3. 前記広幅部は、前記金属構造体の両端部に位置し、前記細幅部は、前記金属構造体の中央部に位置することを特徴とする請求項1記載の偏光変換素子。
  4. 前記細幅部の最小幅または曲率直径が50nm以下であり、
    前記広幅部の最大幅が50〜200nm以下であり、
    前記金属構造体の高さが100〜300nmの範囲であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の偏光変換素子。
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