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JP2012166991A - 原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置 - Google Patents

原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置 Download PDF

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JP2012166991A
JP2012166991A JP2011030298A JP2011030298A JP2012166991A JP 2012166991 A JP2012166991 A JP 2012166991A JP 2011030298 A JP2011030298 A JP 2011030298A JP 2011030298 A JP2011030298 A JP 2011030298A JP 2012166991 A JP2012166991 A JP 2012166991A
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JP2011030298A
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Yoshikazu Nakayama
喜萬 中山
Toshihiro Tsutsui
俊博 筒井
Takashi Nagasaka
岳志 長坂
Toshiyuki Abe
敏行 安部
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Nippon Sanso Holdings Corp
University of Osaka NUC
Original Assignee
Osaka University NUC
Nippon Sanso Holdings Corp
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Abstract

【課題】カーボンナノ構造物の連続合成過程で原料ガスの拡散を防止して原料ガスの初期濃度を高濃度に維持でき、高品質のカーボンナノ構造物の量産を行うことのできる原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置を提供することである。
【解決手段】触媒層31を表面に形成した搬送ベルト19により反応炉1内に搬入して昇温領域3及び反応領域2を順に搬送し、昇温領域3を通過した触媒層を反応領域2に移送して原料ガスにより触媒層上にCNTを成長させる。拡散抑制体6、7により、搬送ベルト19が通過可能な間隙8を残して炉内断面を縮減して昇温領域3及び反応領域2の境界領域を仕切り、反応領域2に供給された原料ガスの、昇温領域3側への拡散を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブやカーボンナノコイル等のカーボンナノ構造物を製造するためのカーボンナノ構造物製造装置に関し、特には、反応領域において原料ガスの拡散を抑制して高品質のカーボンナノ構造物を製造する原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置に関する。
本発明のカーボンナノ構造物とは炭素原子から構成されるナノサイズの物質であり、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノチューブにビーズが形成されたビーズ付CNT、CNTが多数林立したブラシ状CNT、CNTが捩れを有したカーボンナノツイスト、コイル状のカーボンナノコイル(CNC)、カーボンナノホーンなどである。以下では、これら多数の炭素物質をカーボンナノ構造物と総称する。
これらのカーボンナノ構造物を製造する方法として、炭化水素などの原料ガスを分解して目的物質を成長させる化学的気相成長法(CVD法、Chemical Vapor Deposition)の一種である、熱CVD法、つまり触媒を利用して目的物質を成長させる触媒化学的気相成長法(CCVD法、Catalyst Chemical Vapor Deposition)が知られている。
触媒化学的気相成長法に基づきカーボンナノ構造物を量産する場合には、触媒基体を用いて連続的にカーボンナノ構造物を成長させる反応領域を広域化して、カーボンナノ構造物製造装置を大型化する必要がある。
末金 皇、長坂岳志、野坂俊紀、中山喜萬、応用物理13、第73巻(2004)、第5号、615〜619頁 M.Ymaguchi,L.Pan,S.Akita, and Y.Nakayama. Effect of Residual Accetylene Gas on Growth of Vertically Aligned Carbon Nanotubes.Japanese Journal of Applied Physics,Vol.47,No.4,pp.1937−1940,2008.
非特許文献1には、ブラシ状CNTの合成に関する形成メカニズムの考察が開示されている。この考察による形成メカニズムは以下の通りである。原料ガスのアセチレンガスCを反応炉に供給する前に700℃付近まで昇温すると、Fe触媒膜は粒子化する。CVD合成の初期段階として、粒子化した触媒へC分子から炭素原子が吸収され、一部は触媒内部に拡散し、他は触媒表面を泳動する。触媒表面で曲率をもつグラフェン層(以下、キャップという。)が形成されると、一気にCNTが成長するものと考えられるので、高品質のブラシ状CNTを製造するには効率よくキャップ形成を行うことが重要になる。特に、非特許文献1には、原料ガスの反応初期の濃度を高くすれば、キャップ形成を効率的に行えることが示唆されている。
また、非特許文献2には、より良質の高配向CNTを合成するには、反応前には炭素源となるアセチレンCガス濃度が10ppm以下の低濃度にする必要があることが開示されている。
原料ガスの初期濃度を高くしてCNTの連続合成を行うには、触媒基体を昇温領域で昇温してから反応領域に移送し原料ガスをその表面に供給するといった、昇温過程と原料ガス供給による合成過程を順次行う製造工程が有効である。しかしながら、係る製造工程を試みたところ、反応炉内部が開放されているため、原料ガスが反応領域から領域外に流出、拡散し、触媒基体が昇温過程で高い濃度のCに曝され、且つ原料ガスの初期濃度の低下によりCNT成長が不十分になってしまい、高品質のCNTを製造できないといった問題を生じた。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、カーボンナノ構造物の連続合成過程で原料ガスの拡散を防止して、触媒基体が昇温過程で高い濃度のCに曝されることなく原料ガスの初期濃度を高濃度に維持でき、高品質のカーボンナノ構造物の量産を行うことのできる原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、触媒基体を合成温度まで昇温する昇温領域と、昇温した触媒基体に原料ガスを供給してカーボンナノ構造物を成長させる成長領域(反応領域)の間に、原料ガスの拡散を抑制する拡散抑制領域を設けることにより、高品質のカーボンナノ構造物を連続合成することに成功した。
本発明の第1の形態は、反応領域及び昇温領域を設けた反応炉と、前記反応領域に設けられた原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記昇温領域にキャリアガスを供給するキャリアガス供給手段と、前記反応領域をカーボンナノ構造物の成長温度に加熱する加熱手段と、前記昇温領域を昇温する昇温手段と、前記反応炉内に触媒基体を搬入して、前記昇温領域及び前記反応領域を順に搬送する触媒基体搬送手段とを備え、前記昇温領域を通過した前記触媒基体を前記反応領域に移送し、前記原料ガスにより前記触媒基体上にカーボンナノ構造物を成長させるカーボンナノ構造物製造装置であって、前記触媒基体が通過可能な間隙を残して炉内断面を縮減して前記昇温領域及び前記反応領域の境界領域を仕切り、前記反応領域に供給された前記原料ガスの、前記昇温領域側への拡散を抑制する拡散抑制体を有する原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第2の形態は、第1形態において、前記拡散抑制体は、前記反応領域と接する仕切端で前記原料ガスの濃度分布を急峻に立ち下げる所定の厚さを有する単一の仕切板又は所定の合計厚さを有する複数の仕切板からなる原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第3の形態は、第2形態において、前記拡散抑制体を介して前記反応領域から前記昇温領域に拡散する層流連続体としてのモデル流体の運動方程式、連続の式及び前記原料ガスの質量分率輸送式を設定して、これらの式から導出される前記モデル流体の速度と圧力に、前記原料ガスの特性値を適用して、少なくとも前記反応領域及び前記拡散抑制体における前記原料ガスの濃度分布を求め、この求めた濃度分布に従って前記所定の厚さ又は前記所定の合計厚さと前記拡散抑制体の縮減部分断面形状を決定した原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第4の形態は、第2形態において、前記モデル流体の密度をρ、粘性係数をμ、速度をu(uは、u=(u,u,u)で表されるベクトルであり、以下成分表示を省略する。)、前記モデル流体の圧力をp、流速uに対する生成項(単位時間・単位体積あたりの発生量)をS、前記原料ガスの質量分率をmi、前記原料ガスの拡散流束をJi(Jiは、Ji=(Jix,Jiy,Jiz)で表される表されるベクトルであり、以下成分表示を省略する。)としたとき、前記運動方程式は
ρ(u・grad)u=div(μgradu)−gradu+S…(F1)
であり、
前記連続の式は、
div(ρu)=0…(F2)
であり、
前記原料ガスの質量分率輸送式は、
div(ρumi)=−divJi…(F3)
であり、
圧力p及び速度uに前記原料ガスの特性値を適用して前記濃度分布を求める原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第5の形態は、第2、第3又は第4形態において、前記原料ガスの濃度分布が前記キャリアガスに対する前記原料ガスのモル分率で示され、少なくとも前記仕切端のおける前記原料ガスのモル分率が100ppm以下である原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第6の形態は、第2〜第5のいずれかの形態において、前記所定の厚さ又は前記所定の合計厚さが15mm以上である原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第7の形態は、第1〜第6のいずれかの形態において、前記触媒基体搬送手段は前記反応炉内を走行する無端ベルトからなる原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第8の形態は、第7形態において、前記無端ベルトはSUS材から形成されている原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第9の形態は、第1〜第6のいずれかの形態において、巻回ローラに巻き付けたベルト体の一端側を巻取ローラに巻き取りながら前記ベルト体を前記反応炉内を走行させるロールツーロール(roll to roll)装置により前記触媒基体搬送手段を構成し、前記ベルト体の表面側に触媒層を形成して前記触媒基体とし、前記ベルト体を前記昇温領域から前記間隙を通過させて前記反応領域に移送して前記触媒層に前記カーボンナノ構造物を成長させ、成長した前記カーボンナノ構造物を回収して前記ベルト体を前記巻取ローラに巻き取る原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第10の形態は、第9形態において、前記ベルト体はSUS材から形成されている原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第11の形態は、第1〜第10のいずれかの形態において、前記触媒基体搬送手段は前記原料ガスを前記反応領域に供給する供給口を前記触媒基体の幅方向に複数個備えた原料ガス供給管からなり、前記反応領域に供給された前記原料ガスを前記触媒基体の裏側に流出させる流出路と、前記流出路より流出した前記原料ガスを排気する排気手段とを設けた原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第12の形態は、第1〜第11のいずれかの形態において、前記カーボンナノ構造物が前記触媒基体上に成長させたブラシ状カーボンナノチューブである原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置である。
本発明の第1の形態によれば、前記触媒基体搬送手段により前記反応炉内に触媒基体を搬入して前記昇温領域及び前記反応領域を順に搬送し、前記昇温領域を通過した前記触媒基体を前記反応領域に移送して前記原料ガスにより前記触媒基体上にカーボンナノ構造物を成長させると共に、前記拡散抑制体により、前記触媒基体が通過可能な間隙を残して炉内断面を縮減して前記昇温領域及び前記反応領域の境界領域を仕切り、前記反応領域に供給された前記原料ガスの、前記昇温領域側への拡散を抑制するので、カーボンナノ構造物の連続合成過程で前記原料ガスの拡散を防止して、前記触媒基体が前記昇温領域において高濃度の前記原料ガスに曝されずに、前記反応領域において前記原料ガスの初期濃度を高濃度に維持でき、高品質のカーボンナノ構造物の量産を行うことができる。前記間隙は少なくとも前記触媒基体が通過可能な大きさを有し、前記原料ガスの前記昇温領域への拡散を出来るだけ抑制する幅狭な空隙により形成することができる。
本発明に係るカーボンナノ構造物製造装置は、CNT、ビーズ付CNT、ブラシ状CNT、カーボンナノツイスト、CNC、カーボンナノホーンなどのカーボンナノ構造物の製造に使用することができる。
前記原料ガスにはアセチレンに限らず、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタンなどのアルカン類、エチレンなどのアルケン類、アセチレン以外のアルキン類等の炭化水素ガスを用いることができる。
前記キャリアガスには、HeやAr等の希ガスを用いることができる。
本発明のカーボンナノ構造物の成長に用いる触媒には、Feの他、FeInSnやFeInCoのFe−In−Sn系触媒、Inを安価なMgに代替したFe−Mg−Sn系触媒のFeMgSnやFeMgCo、更に、Coを添加したFe−Mg−Sn−Co系触媒のFeInSnCo、FeMgSnCoを使用することができる。
本発明の第2の形態によれば、前記拡散抑制体は、前記反応領域と接する仕切端で前記原料ガスの濃度分布を急峻に立ち下げる所定の厚さを有する単一の仕切板又は所定の合計厚さを有する複数の仕切板からなるので、前記触媒基体が前記拡散抑制体を通過する際に前記原料ガスの濃度が前記仕切端付近よりを急峻に立ち上がり、前記原料ガスの初期濃度を高濃度に維持して円滑なカーボンナノ構造物の成長を行え、高品質のカーボンナノ構造物を製造することができる。
本発明の第3の形態によれば、前記拡散抑制体を介して前記反応領域から前記昇温領域に拡散する層流連続体としてのモデル流体の運動方程式、連続の式及び前記原料ガスの質量分率輸送式を設定して、これらの式から導出される前記モデル流体の速度と圧力に、前記原料ガスの特性値を適用して、少なくとも前記反応領域及び前記拡散抑制体における前記原料ガスの濃度分布を求め、この求めた濃度分布に従って前記所定の厚さ又は前記所定の合計厚さと前記拡散抑制体の縮減部分断面形状を決定するので、前記モデル流体の拡散態様を前記求めた濃度分布から把握して、前記原料ガスの初期濃度を高濃度に維持可能な前記所定の厚さ又は前記所定の合計厚さと前記拡散抑制体の縮減部分断面形状を決定することにより、高品質のカーボンナノ構造物を製造可能にする原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置を実現することができる。
本発明の第4の形態によれば、前記(F1)の運動方程式、前記(F2)の連続の式及び前記(F3)の質量分率輸送式から、圧力p及び速度uに前記原料ガスの特性値を適用して前記濃度分布を求めるので、前記モデル流体の拡散態様を、前記運動方程式、前記連続の式及び前記質量分率輸送式に基づいて求めた前記濃度分布から把握して、前記原料ガスの初期濃度を高濃度に維持可能な前記所定の厚さ又は前記所定の合計厚さと前記拡散抑制体の縮減部分断面形状を決定でき、高品質のカーボンナノ構造物を製造可能にするカーボンナノ構造物製造装置を実現することができる。
例えば、前記昇温領域への前記原料ガスの拡散による漏出量が1000ppm程度であって、前記反応領域における原料ガス濃度の低下を無視できる量といえども、前記昇温領域において前記触媒基体を高い濃度の前記原料ガスに曝してしまうと、前記反応領域において良質のカーボンナノ構造物を成長させることができない。即ち、本発明の第5の形態によれば、前記拡散抑制体により、少なくとも前記仕切端のおける前記原料ガスのモル分率を100ppm以下にすることによって、前記昇温領域における加熱に際して前記原料ガスとの非接触状態を保持できるので、前記反応領域の合成と前記昇温領域での昇温を分離して行え、前記反応領域において成長不良を生じさせずに、円滑に高品質のカーボンナノ構造物を成長させることができる。特に、好ましくは前記原料ガスのモル分率を10ppm以下にすることにより、より良質のカーボンナノ構造物を成長させることができる。
本発明の第6の形態によれば、前記所定の厚さ又は前記所定の合計厚さが15mm以上である前記拡散抑制体により、前記原料ガスの、前記昇温領域側への拡散を抑制するので、カーボンナノ構造物の連続合成過程で原料ガスの拡散を防止して原料ガスの初期濃度を高濃度に維持でき、高品質のカーボンナノ構造物の量産を行うことができる。
本発明の第7の形態は、前記触媒基体搬送手段は前記反応炉内を走行する無端ベルトからなるので、前記無端ベルト上に触媒基体に載置して、前記昇温領域及び前記反応領域を順に搬送して、高品質のカーボンナノ構造物の連続合成を行うことができる。
本発明の第8の形態によれば、前記無端ベルトはSUS材から形成されているので、耐熱性、防錆性及び強度に優れたSUS材により、高温処理を行う連続合成によるカーボンナノ構造物の高品質化及び量産化に寄与する。
本発明の第9の形態によれば、前記ロールツーロール装置により前記触媒基体搬送手段を構成し、前記ベルト体の表面側に触媒層を形成して前記触媒基体とし、前記ベルト体を前記昇温領域から前記間隙を通過させて前記反応領域に移送して前記触媒層に前記カーボンナノ構造物を成長させ、成長した前記カーボンナノ構造物を回収して前記ベルト体を前記巻取ローラに巻き取るので、前記ベルト体自体を触媒担持体に使用して、成長した前記カーボンナノ構造物の回収により前記ベルト体を再使用することができ、カーボンナノ構造物の高品質化、量産化及び低コスト化を実現することができる。
本発明の第10の形態によれば、前記ベルト体はSUS材から形成されているので、耐熱性、防錆性及び強度に優れたSUS材を触媒担持体に使用して、高温処理を行う連続合成によるカーボンナノ構造物の高品質化及び量産化に寄与する。
本発明の第11の形態によれば、前記触媒基体搬送手段は前記原料ガスを前記反応領域に供給する供給口を前記触媒基体の幅方向に複数個備えた原料ガス供給管からなり、前記反応領域に供給された前記原料ガスを前記触媒基体の裏側に流出させる流出路と、前記流出路より流出した前記原料ガスを排気する排気手段とを設けたので、前記原料ガス供給管により前記触媒基体の幅方向に前記原料ガスを均一に供給して、前記排気手段により前記流出路より流出した前記原料ガスを排気することができ、前記触媒基体の触媒面全体に前記前記原料ガスの定量的供給を行って均質な成長による高品質のカーボンナノ構造物の量産化及び歩留まり向上を図ることができる。
本発明に係る原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置によって、連続合成過程で原料ガスの拡散を防止して原料ガスの初期濃度を高濃度に維持して各種カーボンナノ構造物の連続合成及び高品質化が可能となる。特に、本発明の第12の形態によれば、前記触媒基体上に十分に成長させた高配向のブラシ状カーボンナノチューブの量産化を実現することができる。
本発明の実施形態に係る原料ガス拡散抑制型CNT製造装置の概略断面構造を示す概略断面図である。 本発明に係る拡散抑制体を示す外観斜視図である。 前記実施形態の反応炉1の縦断面図及び部分横断面図である。 本発明の別の実施形態に係る原料ガス拡散抑制型CNT製造装置の概略断面図である。 反応炉の変形例を示す縦断面図及び部分横断面図である。 反応炉1のCNT成長処理要部を模式的に示す図、各領域Z1〜Z3における加熱温度分布図、CNT合成領域Z1及び拡散抑制領域Z2における理想的なアセチレン濃度分布図である。 解析モデルのCNT反応処理部を示す概略縦断面図である。 熱流体モデルの解析に基づくC濃度分布図、反応炉1の長手方向に沿ったガス流れを模式的に示す反応炉1の概略縦断面図、及びスライダー32下方のガス流れを模式的に示す反応炉1の概略横断面図である。 仕切り板の個数又は形状を異ならせた拡散抑制体(仕切り板)の仕切り板配置モデルの概略断面図である。 図9の(9A)〜(9E)の各仕切り板配置条件に基づいて計算したC濃度分布図である。 図9の(9A)及び(9B)の仕切り板設置例の斜視図である。 図9の(9C)及び(9E)の仕切り板設置例の斜視図である。 He導入形態を異ならせた仕切り板配置モデルの概略斜視図である。 He導入形態を異ならせた仕切り板配置モデルの概略断面図である。 前記実施形態のCNT合成処理制御部200の概略ブロック図である。 CNT合成処理制御部200によるCNT合成処理の処理手順を示すフローチャートである。 Heの導入部分を(1)拡散抑制領域から、(2)昇温領域から、(3)触媒基体の搬入端からと3種類に変化させたシミュレーションにおいて計算したC濃度分布図である。 Heガス及びArガスをキャリアガスに用いたときの夫々のC濃度分布図である。 図4のCNT製造装置によりArガスのキャリアガスを用いて合成したCNTのSEM断層写真である。 キャリアガスにArガスを、原料ガスにCを使用して合成したCNTのSEM断層写真及びキャリアガスにHeガスを、原料ガスにCを使用して合成したCNTのSEM断層写真である。 原料ガス吹付実験に用いた原料ガス供給管307の配備を示す平面図、側面図、正面図、該原料ガス吹付実験により合成したCNTのSEM断層写真及び撮像位置写真である。 別の原料ガス吹付実験により合成したCNTのSEM断層写真及び撮像位置写真である。 加熱温度変化とCガス供給期間(反応時間t2)との関係を示す図と、反応時間t2を可変してCNT合成を種々行って得られたCNT高さを示す高さ−反応時間のグラフである。 3種の炉内圧力に対する物質拡散係数及び熱拡散係数の拡散抑制領域前後における変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る原料ガス拡散抑制型CNT製造装置を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係る原料ガス拡散抑制型CNT製造装置の概略断面構造を示す。
本実施形態の原料ガス拡散抑制型CNT製造装置は、炉内にCNT成長を行う反応領域2及び昇温領域3を配設した円形の石英製反応炉1と、反応炉1外周に配設され、反応領域2及び昇温領域3を加熱する加熱装置9とを有する。反応炉1内には、表面側に触媒層を形成した搬送ベルト19が炉心長手方向に沿って配設されている。搬送ベルト19は炉心長手方向に沿って配設された石英板製スライダー32に沿って走行可能になっている。反応領域2は、ベルト面に成長させたCNT50を搬出する搬出側の隔壁4と拡散抑制体6、7により区画された区画領域である。昇温領域3はCNTを成長させるためのベルト面を搬入する搬入側の隔壁5と拡散抑制体6、7により区画された区画領域である。加熱装置9は赤外線ランプからなる。反応炉1内には、反応領域2に原料ガス(アセチレンCガス)を供給する原料ガス供給管11と、昇温領域3にキャリアガス(ヘリウムHeガス)を供給するキャリアガス供給管10が炉心長手方向に沿って配管されている。炉内の幅は1000mm、反応領域2、昇温領域3の各全長は夫々、8000mm、1000mmである。拡散抑制体6、7の厚さは100mmである。搬送ベルト19の走行速度は1000mm/minである。
拡散抑制体6、7は反応領域2及び昇温領域3の間を分離する半月形状の仕切板であり、夫々、搬送ベルト19の表側、裏側に位置する。
図2の(2A)は表側の拡散抑制体6を示す。拡散抑制体6の上側にはキャリアガス供給管10及び原料ガス供給管11を夫々、挿通させる貫通穴6a、6bが上下方向に穿設されている。拡散抑制体6の両側部には、反応領域2及び昇温領域3の炉内温度を計測するための熱電対を配設するための熱電対用石英配管53(図3の(3A)参照)を挿通させる貫通穴6c、6dが穿設されている。図1において該熱電対用配管は省略している。
図3は反応炉1の縦断面(3A)及び横断面(3B)を示す。図3の(3A)は反応領域2内の縦断面を示し、同図(3B)は(3A)のA−A矢視断面を示す。
拡散抑制体6、7は搬送ベルト19及びスライダー32が遊挿可能な間隙8を置いて、両端のスペーサ48を介して対向配置され、炉内壁に密着して取着されている。拡散抑制体6、7及びスペーサ48は石英により形成されている。
搬送ベルト19はSUS材からなり、巻回ローラ20と巻取ローラ22間に懸架されている。巻回ローラ20及び巻取ローラ22は夫々、反応炉1の入口側、出口側に配置されている。反応炉1の入口側はカバー体17により覆われて炉内ガスが漏洩しない密封構造となっている。反応炉1の出口側はCNT回収処理部を構成するカバー体16により覆われている。反応炉1内部には反応領域2の充填ガスを搬送ベルト19下方より排気する下方排気ポンプ25が配設され、またカバー体16の開放口23から炉内ガスを排気するメイン排気ポンプ24が配設されている。下方排気ポンプ25及びメイン排気ポンプ24による排気ガスは開放口23を通じて外部に排出される。メイン排気ポンプ24及び下方排気ポンプ25による合計排気能力が250〜3000L/minに設定することができる。
搬送ベルト19は触媒担持体として使用されている。搬送ベルト19のSUSU表面18には、図1のベルト断面の拡大部分33に示すように、ポリイミド等の耐熱性樹脂層29及び、耐熱性樹脂層29上に蒸着したAl層30をバッファ層として形成し、更にAl層30上にFeの触媒層31を形成した多層構造を形成している。反応領域2に導入した触媒層31上にCNT50がCVD合成される。
搬送ベルト19は巻回ローラ20から引き出してその一端側を巻取ローラ22に巻き取りながら反応炉1内を走行させるロールツーロール(roll to roll)装置を構成する。ベルト表面側に形成した触媒層31を本発明の触媒基体とし、搬送ベルト19を昇温領域3から間隙8を通過させて反応領域2に移送して触媒層31にCNT50を成長させた後、成長したCNT50を回収してから処理済み搬送ベルト21が巻取ローラ22に巻き取られる。
触媒担持体として使用する搬送ベルト19はSUS製であり、SUS材は耐熱性、防錆性及び強度に優れており、高温処理を伴うCNT連続合成による高品質化及び量産化に好適である。
キャリアガス供給管10はカバー体17外側に設置したHeボンベ(図示せず)からHeガスを導入するキャリアガス導入口14を有し、キャリアガス導入口14はカバー体17外壁に設置されている。キャリアガス供給管10には昇温領域3に向けてキャリアガスを供給する供給口12が隔壁5前後にわたって4個穿設されている。
原料ガス供給管11はカバー体17外側に設置したアセチレンCガスボンベ(図示せず)からアセチレンガスを導入する原料ガス導入口15を有し、原料ガス導入口15はカバー体17外壁に設置されている。原料ガス供給管11には反応領域2に向けて原料ガスを供給する供給口13が反応領域2内に5個穿設されている。本実施形態では、Cガスと比べて熱分解温度の低いCを炭素源と使用している。
図1のCNT製造装置と同様の構成で、反応領域2、昇温領域3及び拡散抑制体6、7の全長を100mmとした小型予備実験装置により、予めCNTの収率を測定したところ、Cガスを90sccm、Heガスを210sccmとしたとき、供給炭素量は128mg/minで、8分間の供給により総供給炭素量は772mgとなり、合成CNTの質量が9.3mg得られた。この予備実験によるCNT収率は1.2%である。
本実施形態においては、搬送ベルト19の走行速度を1000mm/minとし、反応領域2、昇温領域3及び拡散抑制体6、7の全長を9100mmとしているので、必要な炭素量は3075mg/minとなり、前記予備実験と同様の収率を得るために必要な供給炭素量は256250mg/minとなる。これには、原料ガス供給管11を通じて、239L/min(0℃、1atm換算)でCガスを反応領域2に供給する。また、キャリアガス供給管10を通じて、558L/min(0℃、1atm換算)でHeガスを炉内に供給する。
スライダー32には、図3の(3B)に示すように、反応領域2において長手方向に沿って切り欠けられた幅狭部分49が形成されている。(3B)の破線52は触媒層31の形成幅域を示す。幅狭部分49によりスライダー32の反応炉1炉壁との間隔が拡幅され、炉内ガスを搬送ベルト19裏側下方に逃がすガス流出路が形成されるので、原料ガス供給管11の供給口13から供給された原料ガスは下方排気ポンプ25の排気作用を受けて、滞留することなく前記ガス流出路を通じて、搬送ベルト19、つまり触媒層31の裏側に流通容易となっている。係る幅狭部分49による原料ガスの流通容易化によって、触媒層31上に原料ガスの定量的供給が可能になるので、CNTを触媒層31全面に均質に成長させることができる。
カバー体16の開放口23には、CNT回収用アクチュエータ装置28の伸縮自在アーム27が出入可能に配設されている。伸縮自在アーム27の先端にはCNT掬い取り部材26が取着されている。反応領域2において鉛直上方に林立して成長されたCNT50はCNT掬い取り部材26を触媒層31上に沿って移動させることにより掬い取られ、伸縮自在アーム27の後退移動により開放口23より外部に取り出して回収される。従って、搬送ベルト19を巻回ローラ20から引き出してその一端側を巻取ローラ22に巻き取りながら反応炉1内を走行させ、昇温領域3及び反応領域2を順次移送して、CNT成長を行って回収することによりCNTの連続合成による量産化を行うことができる。特に、本実施形態においては、搬送ベルト19自体を触媒担持体として使用したロールツーロール装置を使用してベルト面上にCNT成長させて連続合成を行う構成を有するので、成長したCNTを回収して搬送ベルト19を巻取ローラ22に巻き取り、巻き取った搬送ベルト19に再び触媒層を形成して再使用することが可能になり、CNTの製造コストの低減を図ることができる。
上記構成のCNT製造装置によれば、触媒層31を表面に形成した搬送ベルト19により反応炉1内に搬入して昇温領域3及び反応領域2を順に搬送し、昇温領域3を通過した触媒層を反応領域2に移送して原料ガスにより触媒層上にCNTを成長させると共に、拡散抑制体6、7により、搬送ベルト19が通過可能な間隙8を残して炉内断面を縮減して昇温領域3及び反応領域2の境界領域を仕切り、反応領域2に供給された原料ガスの、昇温領域3側への拡散を抑制するので、触媒層が昇温領域3において高濃度の原料ガスに曝されることなく昇温された後、反応領域2に移送される。従って、CNTの連続合成過程で原料ガスの拡散を防止して原料ガスの初期濃度を高濃度に維持でき、高配向CNTの量産を行うことができる。
上記ロールツーロール装置に代えて、個別に設けた触媒基体を昇温領域3から間隙8を通過させて反応領域2に順次移送して、各触媒基体に形成したCNTを回収することによりCNTの連続合成による量産化を行うようにしてもよい。
図4は本発明の別の実施形態に係る、個別触媒基体を搬送してCNT連続合成を行う原料ガス拡散抑制型CNT製造装置の概略断面構造を示す。図4においては図1と同一部材には同じ符号を付している。
図4の場合、上記ロールツーロール装置に代えて、触媒基体としての触媒基板39を搬送する無端ベルト34からなる触媒基体搬送手段を用いている。無端ベルト34は反応炉1の炉心長手方向に沿って配設され、駆動軸36により回転する駆動ローラ35と、回転軸38により回転する従動ローラ37間に懸架されている。
触媒基板39は6インチ角のシリコン基板からなる。触媒基板39は、シリコン基板上にポリイミド等の耐熱性樹脂層及び、該耐熱性樹脂層上に蒸着したAl層のバッファ層が形成され、更に該Al層上にFeの触媒層が形成された多層構造となっている。触媒形成用基板材料にはシリコンの他に、アルミナAl、酸化シリコンSiO、窒化ケイ素Si等を使用することができる。カバー体17に設けた基板導入口(図示せず)より触媒基板39を搬入して無端ベルト34上に所定間隔をおいて載置しセットする。無端ベルト34を反応領域2側に向けて回動駆動することにより、無端ベルト34上の触媒基板39、40は昇温領域3、反応領域2に順次送り出される。反応領域2において原料ガスの供給によりCNT42が触媒基板41の触媒層上に成長され、カバー体16の回収側に搬送される。無端ベルト34の走行速度は1000mm/minであり、1時間あたり触媒基板39を約3400枚処理することができる。
カバー体16の開放口23には、CNT51を成長させた触媒基板43を基板ごと回収するための基板回収用アクチュエータ装置47の伸縮自在アーム46が出入可能に配設されている。伸縮自在アーム46の先端には基板把持可能なロボットハンド装置45が取着されている。反応領域2において鉛直上方に林立して成長されたCNT51が形成された触媒基板43は、ロボットハンド装置45の爪部材44により挟持され、伸縮自在アーム46を無端ベルト34から後退移動させることにより開放口23から取り出すことができる。取り出された触媒基板43は回収トレー(図示しない)に移し替えられて基板ごと回収される。図4の場合においても、個別の触媒基板39を導入して昇温領域3及び反応領域2を順次移送し、昇温処理及びCNT成長処理を繰り返すことによって連続合成を行うことができる。
無端ベルト34は搬送ベルト19と同様にSUS製であり、SUS材は耐熱性、防錆性及び強度に優れており、高温処理を伴うCNT連続合成による高品質化及び量産化に好適である。
図1及び図4の実施形態においては円形反応炉1を使用しているが、角型反応炉を使用すれば、搬送ベルト19又は無端ベルト34の下方空間を削減することができる。
図5は反応炉の変形例を示し、同図(5A)及び(5B)は夫々、変形例の角型反応炉の縦断面、部分横断面を示す。(5B)は(5B)のB−B矢視断面を示す。
図5の反応炉は断面コ字形の炉材100と、炉材100の開口部を閉塞する上板101からなり、全体として矩形枠断面形状を形成している。炉材100及び上板101は石英からなる。図5は図1の実施形態における搬送ベルト19及びスライダー32を炉内に導入した設置例を示す。
炉材100及び上板101により構成された角型反応炉は矩形枠断面を有するので、反応領域及び余熱領域を分離する拡散抑制体102を矩形形状の石英板により構成することができる。
図2の(2B)は拡散抑制体102を示す。
拡散抑制体102の上側中央にはキャリアガス供給管105を挿通させる貫通穴105aが穿設されている。図5の角型反応炉においては原料ガス供給管に直進管を使用せずに、屈曲管を使用している。即ち、(5B)に示すように、原料ガス供給管106は反応領域内において搬送ベルト19の幅方向にL字状に屈曲した枝管107が5本配設されている。枝管107には複数個の原料ガスの供給口108が穿設されている。拡散抑制体102の上方側部に原料ガス供給管106を挿通させる貫通穴106aが穿設されている。更に、拡散抑制体102の両側部には、反応領域の炉内温度を計測するための熱電対を配設するための熱電対用配管(図示せず)を挿通させる貫通穴109が穿設されている。
拡散抑制体102は矩形炉内に両端側のスペーサ103を介して搬送ベルト19及びスライダー32の上方に間隙110を置いて配置され、炉内壁に密着して取着されている。間隙110は図1の間隙8に対応する。
上記構成の角型反応炉によれば、搬送ベルト19及びスライダー32を炉材100底部に近接して配置することができるので、図1における下側の拡散抑制体を設置しなくて済み、矩形断面の大半を1枚の拡散抑制体102により覆って搬送ベルト19の下方空間104の容積を大幅に縮小化することができる。従って、下方空間104の縮小化に伴って、原料ガス供給管106により反応領域に供給する原料ガスの供給量を削減でき、CNT製造コストの低減に寄与する。
図5の場合には、原料ガス供給管106に連通した枝管107を通じて触媒層31表面に向けて原料ガスを供給するので、触媒層31の幅方向に原料ガスを均一にむらなく供給することができる。しかも、前述の幅狭部分49によるガス流出路を通じて下方排気ポンプ25の吸引により、原料ガスを滞留することなく下方空間104に排気、流通させて、触媒層31の幅全域に原料ガスの均一供給が可能になるので、CNTを触媒層31全面に均質に成長させることができる。
図1のCNT製造装置に用いる拡散抑制体6、7を詳細に説明する。
より良質の高配向CNTを合成するためには、昇温領域3において炭素源となるアセチレンCガス(原料ガス)濃度が10ppm以下の低濃度となり、且つ拡散抑制体6、7による間隙8により形成された拡散抑制領域で急峻にアセチレンガス濃度が上昇する必要がある(非特許文献2参照)。
図6の(6A)は反応炉1のCNT成長処理要部を模式的に示す。
触媒層31が表面に形成された搬送ベルト19は矢印xの搬送方向に沿って移動し、昇温領域Z3、拡散抑制領域Z2及びCNT合成領域Z1を順に通過して、CNT50が成長形成され巻き取られていく。CNT合成領域Z1、拡散抑制領域Z2及び昇温領域Z3は夫々、反応領域2、昇温領域3、一対の拡散抑制体6、7に対応する。
図15は本実施形態のCNT合成処理制御部200の概略ブロック図である。
CNT合成処理制御部200はCPU201からなるマイクロプロセッサにより構成され、CPU201にはCNT合成処理プログラムを格納したROM202及び各種データのワークエリアからなるRAM203が接続されている。
CPU201には外部入力手段として、各種データの設定入力に用いるキー入力装置206、起動スイッチ(SW)207及び熱電対208が接続されている。更に、後述する搬送ベルト19に形成した反応処理開始位置マーク及び反応終了位置マークを検出する光学センサ209のセンサ出力が入力可能になっている。キー入力装置206のキー入力操作により、加熱温度カーブの設定温度の入力値や搬送ベルト19の駆動時間等を設定入力することができる。光学センサ209は昇温領域3の手間近傍で、且つ移動してくる搬送ベルト19の前記反応処理開始位置マーク及び前記反応終了位置マークを検出可能な位置に設置されている。CPU201には外部出力手段として、搬送ベルト19の従動ローラ37を回転駆動する搬送ベルト駆動装置204、加熱装置9の加熱コントローラ205及び原料ガス供給路の電磁弁210が接続されている。電磁弁210は原料ガス供給管11の原料ガス導入口15と前記アセチレンガスボンベとの間の供給路に設けられた原料ガス供給制御電磁弁及び、キャリアガス供給管10のキャリアガス導入口14と前記Heガスボンベとの間の供給路に設けられた原料ガス供給制御電磁弁である。
図6の(6B)は各領域Z1〜Z3における加熱装置9による加熱温度分布を示す。CNT合成時の反応炉1内の内圧は10Torrとする。
図16はCNT合成処理制御部200によるCNT合成処理の処理手順を示すフローチャートである。
CNT合成処理制御部200によるCNT合成処理の処理手順を図26に従って説明する。
合成処理開始前には、反応炉1内には電磁弁210を開成してキャリアガスを供給開始して予め流通させている。起動SW207をオンすると、CNT合成処理プログラムが起動する(ステップS1)。この起動により、電磁弁210を開成して原料ガスの供給を開始すると共に、加熱コントローラ205による加熱装置9の反応炉1の加熱制御を開始する(ステップS2)。更に、搬送ベルト駆動装置204が駆動開始されて搬送ベルト19の駆動がオンされる(ステップS3)。
搬送ベルト19の駆動により、反応処理開始位置マークの検出が行われる(ステップS4)。反応処理開始位置マークは搬送ベルト19の触媒層31の形成開始前端側に形成されていて、光学センサ209により検出される。このセンサ検出によりタイマ監視が開始され、反応処理開始位置マークの検出後、一定時間(昇温領域3から反応領域2までの搬送時間t1)、ベルト搬送が行われる(ステップS5、S6)。この搬送時間t1は1分である。
搬送時間t1経過により、未反応の触媒層31が昇温領域Z3を経てCNT合成領域Z1に移送される。この昇温領域Z3の通過により、例えば25℃(装置周辺温度)からCNT合成温度の730℃まで昇温加熱される。昇温加熱された触媒層31は速やかに拡散抑制領域Z2を通過してCNT合成領域Z1に搬入され、反応時間t2の間ベルト駆動が停止される。ベルト駆動の停止からの合成時間、即ち、反応時間t2は8分である(ステップS7)。拡散抑制領域Z2及びCNT合成領域Z1の温度はCNT合成温度の730℃に保持されており、CNT合成領域Z1において触媒層31上にCNT50を成長させるCNT合成処理が行われる。CNT50はCNT掬い取り部材26により順次掬い取られて回収される。
反応時間t2の経過により1回分の合成を終了する。以上の昇温及び合成を1回終了すると、再び搬送ベルト19を駆動して次の合成処理に移る(ステップS9)。搬送ベルト19上の全ての触媒層31について合成を終了するまで、上記昇温及び合成を繰り返して連続合成を行うことができる。搬送ベルト19の駆動により、触媒層31の周縁部に形成された反応終了位置マークの検出が行われる(ステップS9)。反応終了位置マークの光学センサ209による検出によって、電磁弁210を閉成して原料ガス及びキャリアガスの供給を停止すると共に、ベルト駆動及び加熱制御が停止されてCNT合成処理を終了する(ステップS10)。
なお、反応時間t2の設定は、Si基板上に湿式法によりFe触媒層を形成して、圧力10TorrのCVD条件下で予め計測したデータに基づいて行った。
図23の(23A)は該計測に用いた加熱温度変化とCガス供給期間(反応時間t2)との関係の一例を示す。同図(23B)は反応時間t2を可変してCNT合成を種々行って得られたCNT高さを示すグラフである。該計測は本実施形態における原料ガス供給量及び加熱条件に基づき行われている。(23B)に示すように、本実施形態における原料ガス供給量においては8分加熱が最適であることがわかる。
図6の(6C)はCNT合成領域Z1及び拡散抑制領域Z2における理想的なアセチレン濃度分布を示す。昇温領域Z3に導入された搬送ベルト19は、Cガス濃度が極めて低い、好ましくは10ppm以下の状態M2で合成温度まで昇温された後、拡散抑制領域Z2を迅速に通過することにより、(6C)のM1に示すように、触媒層31に触れるCガス濃度が急峻に立ち上がって、CNT合成領域Z1にて高配向CNTの成長が可能になる。本実施形態では図3に示した拡散抑制体6、7の炉内を縮減する縮減部分断面形状及び厚さを適正に設定して、拡散抑制領域Z2におけるCガスの拡散を十分に抑制して高配向CNT成長の円滑処理を可能にしている。
拡散抑制体6、7を間隙8を隔てて互いに対向配置して縮減部分断面形状を形成している。下側の拡散抑制体7は搬送ベルト19の裏側を出来るだけ閉塞する形態を有すればよい。ここで、高配向CNTの合成のために、昇温領域3側への原料ガスの拡散漏洩を防止すべく、触媒層31の導入側に設置された拡散抑制体6の厚さを厳密に設定する必要がある。この設定のために、各種拡散抑制体の形態につきモデル流体シミュレーションを行って、Cガス濃度を求めて拡散抑制体6の適正な厚さを決定している。
図1のCNT製造装置において実行したモデル流体シミュレーションの手法と解析結果を以下に説明する。
モデル流体シミュレーション解析では反応炉1内の3次元定常流れ、つまり層流連続体としてのモデル流体を想定して解析し、拡散抑制体6の間隙8の前後に亘る原料ガスの拡散による濃度分布を求めた。なお、以下に説明するいくつかのシミュレーションに用いる解析モデルにおいては、図1と同じ部材については同じ符号を付している。但し、キャリアガス供給管10や原料ガス供給管11のガス排出口の位置を解析内容に応じて変更している。
解析では連続の式,運動方程式,エネルギー輸送式,質量分率輸送式を解いた。
図7は解析モデルとして設定したCNT反応処理部を示す。この解析モデルでは加熱装置9による輻射加熱領域内に仕切り板W2、W3を配置し、輻射加熱領域外にはHeガス導入側に仕切り板W4を設け、排気側にも仕切り板W1を設けている。HeガスはHeの流入面54から導入され、CガスはCの流入面55から導入され、更に排気ガスは排気面56から排出される。反応領域2は対称性を有するため、解析上、反応炉1の透明石英管中心を含む垂直断面が対称面となる半分の領域とした。原料ガス及びキャリアガスは夫々、C、Heとする。
三次元直交座標系(x,y,z)におけるスカラー変数φの輸送方程式は以下の一般式で記述できる。
ここで、t は時間(s)u、v、wはそれぞれx方向、y方向、z方向速度(m/s)、ρは密度(kg/m)、Γは拡散係数、Sは生成項(単位時間・単位体積あたりの発生量)である。x方向、y方向、z方向は夫々、搬送ベルト19の進行方向、ベルト幅方向、ベルト面の垂直方向に対応する。式(1)において、左辺第一項は非定常項,第二項から第四項が対流項(移流項)、右辺第一項から第三項が拡散項、第四項が生成項である。定常解析では各変数の時間微分が0となるため非定常項は省略され、二次元平面(x,y)ではzに関する偏微分の項が無くなる。また、式(1)をベクトル形式で記述すると以下のようになる。
式(1)においてφを1とすると連続の式(質量保存則)となる。
ここで、右辺第一項Smは生成項であり、単位体積・単位時間当たりの質量発生量を意味する。
式(1)におていてφを速度ベクトル(u,v,w)、拡散係数をΓ、粘性係数μ(Pa・s)とすると運動方程式(運動量保存則)となる。
ここで、pは圧力(Pa)である。各式の右辺第四項は生成項の一種である圧力勾配項であり、第五項は外力の発生を組み込む生成項である。
式(1)においてφをエンタルピーh(J/kg)、拡散係数Γをk/cとするとエネルギーの輸送式となる。
ここで、kは熱伝導率(W/m・K)、cは比熱(J/kg・K)である。流体を対象とする場合は一般に比熱として定圧比熱c(J/kg・K)を用いる。
化学種iの輸送式は次式のように書くことができる。
ここで、ρは密度(kg/m)、miは化学種iの質量分率、Jは拡散流速(kg/m2・s)のベクトル表示である。拡散流速Jは濃度勾配と温度勾配に起因して発生する。層流の場合拡散流速Jは以下のように書き表すことができる。
ここで、Di,mは混合物中の化学種iに対する物質拡散係数(m/s)、
T,iは化学種iの熱拡散係数(kg/(m・s))である。本解析では定常三次元流れを扱うので、以下の説明では非定常項を省略する。
次に、有限体積法により、一般のスカラー輸送方程式を数値的に解くことのできる代数方程式に変換する。有限体積法では、まず輸送方程式を各コントロールボリュームにおいて積分して離散化方程式を求め、コントロールボリューム単位で保存則を表現している。
支配方程式の離散化は、スカラー量φの輸送に関する保存式(2)を考えてみると、最も簡単に表すことができる。本解析では定常三次元流れを扱うので、非定常項を省略すると式(2)は以下のようになる。
任意のコントロールボリュームVについて、式(3)を積分すると、以下の式が成立する。
ここで、Aは面積ベクトルA(A,A,A)であり、以下成分表示を省略する。
あるコントロールボリュームについて式(4)を離散化すると以下のようになる。
ここで、下付文字fはフェイス番号、Nfacesはセルを取り囲むフェイスの数、φはフェイスfを通過するφの値(対流項)、Aはフェイスfの面積ベクトル(A=(Afx,Afy,Afz)であり、以下成分表示を省略する。)、ρφ・Aはフェイスを通過する質量流束、gradφはフェイスfにおけるφの勾配、Vはセル体積である。
更に、式(5)を線形化すると、次式のようになる。
ここで、下付文字nb隣接セルを示し、aとanbはφとφnbの線形化された係数、bは定数項である。グリッド内の各セルについて、同様の式を記述することができる。この結果、連立代数方程式が得られる。
式(5)の対流項の計算(拡散項は中心差分であり常に二次精度)においてφのフェイス値が必要であるため、格納されたセル中心値から補間する必要がある。フェイス値の補間は二次精度風上差分法により行う。一次精度風上差分法では、セル中心値をセル平均値であり、セル全体において同じ値であると仮定して、フェイス値φは、風上側のセルにおけるφのセル中心値とする。
本解析では圧力と速度の連成をSIMPLEアルゴリズム(越塚誠一、数値流体力学、培風館、1997参照)で行う。解析を行う上で運動方程式から流れ場を求める必要がある。しかし、流れ場を求めるためには圧力場pが既知である必要があり、圧力場pは連続の式では間接的にしか規定されていない。もし圧力場pが既知でなく、推測した圧力場pから運動方程式より求めた不完全な速度場u,v,wは連続の式を満足しない。この問題を解決するためには、不完全な速度場u,v,wが連続の式を満足するように初めに推測した圧力場pを改善(圧力と速度の連成)していく必要がある。
x方向の運動方程式と連続の式をそれぞれ以下のように記述できる。
式(7)を上記離散化に基づきを離散化すると以下のようになる。
ここで、下付文字nbは隣接セルを示し、aとanbはuとunbの線形化された係数、pf1、pf2はコントロールボリューム二面のフェイス圧力、Aは面積、bは定数項である。式(9)を解くためには圧力と速度のフェイス値が必要であるが、それらはセルの中心に格納されている。そこで、圧力のフェイス値は以下の式で与える。
ここで、pc0、pc1はフェイス中心圧力、ap,c0、ap,c1は離散化係数である。速度については、線形平均しフェイス値を求めると圧力が物理的にあり得ないチェッカーボード状の分布となるため、運動量により重み付けをして平均する。また、式(8)を離散化すると以下のようになる。
ここで、Jはフェイスfを通過する質量流束、Aはフェイスfの面積である。正確な圧力pが下記のように
補正できたとする。(p’は圧力補正値と呼ばれる)すると次に、この圧力の変化に対して速度成分がどのように変化するのかを知る必要がある。このときの速度成分は同様に、
と表現できる(u’,v’,w’は速度補正値と呼ばれる)。速度補正値u’、v’,w’は圧力補正値p’から求めることができる。圧力補正値p’から速度補正値u’,v’,w’を求める式は速度補正式と呼ばれる。
以上を基にSIMPLEアルゴリズムでは以下の手順で計算を進める。
1.不完全な圧力場pを推測する。
2.式(8)を解きu、同様にv、wを求める。
3.式(9)から求められる圧力補正式より離散方程式を解き圧力補正値p’を求める。
4.得られたp’をpに加えてpを求める。
5.さらにp’と速度補正式よりu’,v’,w’を求め、式(21)よりu,v,wを求める。
6.他の変数φ(エンタルピー、質量分率)に対する離散方程式を解き、流れ場に影響を与える流体の性質や生成項を更新する。
7.補正された圧力pを新しく推測した圧力pとして、以上の手続きを収束するまで繰り返す。
解を求めるためには,式(6)の離散化方程式を解く必要がある。本解析ではガウス・ザイデル法と代数マルチグリッド(AMD)法を組み合わせて離散化方程式を解いた。
本解析においては、原料ガス(C)やキャリアガス(He)等の特性値(物性値)を設定して解析結果を導出した。
以下に、ガスとしてキャリアガスのHeと炭素源のCの二種類を考慮している。また、固体として石英管製反応炉1と石英製スライダー32の石英ガラス、触媒基板使用時のSi、搬送ベルト19又は無端ベルト34のステンレス(SUS)の三種類、ガスと固体合わせて合計5つの物性を定義している。ここではそれぞれの物性値の設定について述べる。
Heの物性値を以下のように定めた。
定圧比熱(cp,he):5193(J/kg・K)
熱伝導率(khe):動力学的理論による定義(W/m・K)
粘性係数(μhe):動力学的理論により定義(kg/m・s)
分子量:4.0026
Lennard−Jones特性長:2.551Å
Lennard−Jonesエネルギーパラメーター:10.22K
の物性値を以下のように定めた。
定圧比熱(cp、c2h2):多項式により近似した。
300≦T<1000:cp、c2h2(T)=642.95581+4.85052T+−0.0051611108T+2.8990371×10−6+−6.1076×10−12
1000≦T<5000:cp、c2h2(T)=1416.7169+1.7166374T+−0.00061078637T+1.04938241×10−7+−6.8866449×10−12(J/kg・K)
熱伝導率(kc2h2):動力学的理論による(W/m・K)
粘性係数(μc2h2):動力学的理論による定義(kg/m・s)
分子量:26.04
Lennard−Jones特性長:2.551Å
Lennard−Jonesエネルギーパラメーター:10.22K
また、HeとCの混合気体を扱う必要がある。この混合気体の物性については、密度、定圧比熱、熱伝導率、粘性係数、物質拡散係数、熱拡散係数を定義した。
密度:非圧縮性理想気体の法則よる定義(kg/m
定圧比熱:組成に依存(J/kg・K)
熱伝導率:理想気体の混合則よる定義(W/m・K)
粘性係数:理想気体の混合則よる定義(kg/m・s)
物質拡散係数:動力学的理論による定義(m/s)
熱拡散係数:経験則による下記の定義
ここで、DT,iは温度Tのときの化学種iの熱拡散係数、Mw,iは化学種iの分子量、Xは化学種iのモル分率、Yは化学種iの質量分率である。
図24は3種の炉内圧力(10、100、760Torr)に対して求めたCの物質拡散係数(24A)及び熱拡散係数(24B)の拡散抑制領域前後における変化を示すグラフである。(24A)に示すように、Cの物質拡散係数は圧力に反比例して変化し、また(24B)に示すように、Cの熱拡散係数は圧力に依存しないことがわかる。
ステンレスの物性値を不透明体として以下のように定めた。
密度(ρSUS):7640(kg/m
比熱(cSUS):区分的線形関数で下記のように近似した。
(T,cSUS)=(300,499)(400,511)(600,556)(800,620)(1000,644)(J/kg・K)
熱伝導率(kSUS):区分的線形関数で下記のように近似
(T,kSUS)=(300,16)(400,16.5)(600,19)(800,22.5)(1000,25.7)(W/m・K)
石英ガラスの物性値を透明体として以下のように定めた。
密度(ρqrz):2201(kg/m
比熱(cqrz):1052(J/kg・K)
熱伝導率(kqrz):区分的線形関数で下記のように近似した。
(T,kqrz)=(293.15,1.38)(373.15,1.47)(473.15,1.55)(573.15,1.67)(673.15,1.84)(1223.15,2.68)(W/m・K)
解析モデルにおける境界条件を以下のように定めた。なお、基準圧力は1.33×10Pa(10torr)とする。
まず、Heの流入面54においては、流量を3.12513×10−7kg/s(210sccm)とし、温度Tを298.15K(25℃)とした。
の流入面55については、流量を8.71344×10−7kg/s(90sccm)とし、温度Tを298.15K(25℃)とした。また、排気面56における相対圧力は0Paとする。
石英反応管(反応炉1)表面の加熱面については、外部輻射エネルギーが一定とし、温度Tを973.15K(700℃)とした。また、非加熱面については、温度を断熱条件とし、放射率を1とした。
気相とステンレスベルトの境界については放射率を0.45とし、石英製スライダー32とステンレスベルトの境界については放射率を0.22とした。
離散化方程式を解くためのプログラムには、ANSYS社製汎用熱流体解析ソフトFLUENT(Version:6.3.26)を倍精度ソルバーで使用した。解析の結果、格子のセル数は、2789256、フェイス数は8633662、ノード数は3048317となった。
図8は上記熱流体モデルの解析に基づくC濃度分布(8A)、反応炉1の長手方向に沿ったガス流れを模式的に示す反応炉1の概略縦断面(8B)、スライダー32下方のガス流れを模式的に示す反応炉1の概略横断面(8C)を示す。
(8A)のC濃度分布図において、破線8a、8b、8c、8dは夫々、仕切り板W1〜W4(図7参照)、つまり、ガス排出側の隔壁、反応領域内の仕切り板、反応領域と昇温領域82間の仕切り板、昇温側の隔壁((8B)参照)の各位置を示す。HZは加熱装置9による輻射加熱領域(反応領域)を示す。8eは反応炉1の長手方向の位置xに対するCモル濃度(%)の変化を示す。8fは位置xに対する炉内温度(℃)の変化を示す。
搬送ベルト19は図8の右側から搬入され、炉内ガスは左側より排出される。右から二つ目の反応領域と、Heガスを100%充填した昇温領域82間の仕切り板W3あたりに注目すると、少量のCが右側のHe供給領域にまで達して流出していることが分かる。
炉内に供給されたCの流れは2通り生ずる。一つが(8B)に示すように、仕切り板W3の下方を流れる反応炉1の長手方向の流れ81である。もう一つが、(8C)に示すように、スライダー32の横の隙間を流れてスライダー32の下部に流れる流れ57である。
図6の(6C)に示した理想的なC濃度と温度を満たすためには、(8B)に示した仕切り板W3の下側を流れる流れ83、特に原料ガス供給部(原料ガス供給口)80からの流入側(右側)に流れる流れ81は0が望ましい。そのためスライダー32横の面積を、仕切り板W3下の面積(例えば、91.5mm)と比べて大きい、例えば840.0mmとすることにより、Cガスが長手方向に流れず、下方の方向のみに流れるようにすることができる。
上記面積設定例において、(8B)及び(8C)の各流れにおけるCの質量流量の比を計算結果から求めると、4.2:95.8となり、意図したように大部分のCガスが下方方向に流れていることが分かる。しかし、一部のCガスは長手方向にも流れており、この流れが原因で流入側(右側)のHeのみが望まし昇温領域でもCガスが存在していることが図7から分かる。このため、本実施形態においては拡散抑制体6、7の最適化を図り、昇温側へのCガスの流れを防止している。
CNT合成領域において理想的なC濃度分布を形成して、高配向のCNTを連続合成を行うには、基本的要件として、拡散抑制領域を狭く長い形状にすること、搬送ベルト19(触媒基体)が通過する場所以外の隙間を限りなく0にすること、及びキャリアガスを昇温側より供給することである。
上記3つの基本的要件を満たすべく、拡散抑制体の各種形態につきシミュレーションを行って拡散抑制体6、7の最適化を図った。
ひとつめが昇温領域と合成領域の間の仕切り形状であり、拡散抑制領域の形状を変化させたシミュレーションを行った。
図9は仕切り板の個数又は形状を異ならせた拡散抑制体(仕切り板)の仕切り板配置モデルを示す。図9の(9A)〜(9E)は夫々、拡散抑制領域内に(1)仕切りなし、(2)1枚の仕切り板91を、(3)3枚の分離した仕切り板92を、(4)5枚の分離した仕切り板93を、(e)長尺状の一つの仕切り部材94を設置した場合を示す。各仕切り板配置モデルにおいては、スライダー32の下方を拡散抑制領域の中で密閉状に仕切る隔壁90を配置している。
図11の(11A)及び(11B)は夫々、(9A)の仕切りなし設置例、(9B)の仕切り板91の1枚設置例の斜視図である。
図12の(12A)及び(12B)は夫々、(9C)の仕切り板92の3枚設置例、(9E)の長尺状仕切り部材94の設置例の斜視図である。
図13の(13B)は(9D)の仕切り板93の5枚設置例の斜視図である。図11、図12及び(13B)において反応炉1の内壁を符号95で示している。
上記5通りの仕切り板配置条件に基づいてC濃度を計算した。
図10は図9の(9A)〜(9E)の各仕切り板配置条件に基づいて計算したC濃度分布(モル分率ppm)を示す。図中の一点鎖線は、高配向CNTの合成条件となる、昇温領域で抑える必要のある限界値(10ppm)を示す。
この計算結果から、長い仕切り(5)を設けたものが最も拡散を抑制していることがわかる。従って、拡散抑制領域はできるだけ小さくて長い形状が好ましく、また仕切り板の数は少なくとも1枚以上必要であり、特に5枚がより好ましいと考えられる。
拡散抑制領域においてベルトが通過する領域以外に隙間を設けない点については、搬送ベルト19が通過する領域以外の隙間に起因するCガスの昇温領域への拡散が生じやすいので、装置の大型化するうえで反応領域には不必要な隙間をなくすのが好ましい。
最後に、キャリアガスとなるHeの導入方法については、最適なHeの導入形態を探るべく、Heの導入部分を(1)拡散抑制領域から、(2)昇温領域から、(3)触媒基体の搬入端からと3種類にHe導入形態を変化させたシミュレーションを行って、夫々のCガスのモル分率分布を求めた。
図14は5枚の仕切り板93を設置した場合においてHe導入形態を異ならせた3例を示す。
図14の(14A)は、キャリアガス供給管10のHeガスの排出口96を、5枚の仕切り板93による拡散抑制領域に4個配設した場合である。同図(14B)はHeガスの排出口96を、該拡散抑制領域の前方の昇温領域に5個配設した場合である。同図(14C)はキャリアガス供給管10の該昇温領域側の端部を大きく切り欠いた切欠部98よりHeガスを導入する場合である。(14C)の場合には、Heガスは切欠部98より炉内に供給されるので、配管されたキャリアガス供給管10は実質的に供給管として機能せずダミー配管として図示している。図14において原料ガス供給管11の原料ガス排出口97を5個、CNT合成領域に設けている。図14の(14A)、(14B)及び(14C)の設置例の概略斜視図を夫々、図13の(13A)、(13B)及び(13C)に示す。
図17は図13及び図14に示したように、Heの導入部分を(1)拡散抑制領域から、(2)昇温領域から、(3)触媒基体の搬入端からと3種類に変化させたシミュレーションにおいて計算した、反応炉1の長手方向のC濃度分布(モル分率ppm)を示す。図17においてC濃度は、スライダー32表面から1mm上側の値を示している。
図17のC濃度分布から、昇温領域から導入した場合(2)と、触媒基体の搬入端から導入した場合(3)は同じ濃度分布を示し、拡散抑制領域から導入した場合(1)と比較して、より急峻に濃度分布が減少している。従って、昇温領域から導入ないし端部から導入するのが好ましい。図1及び図4の実施形態では、拡散抑制領域及び昇温領域にHeの排出口を設けているが、触媒基体の搬入端から導入して、装置構造の単純化を図るようにしてもよい。
原料ガスのCに対するキャリアガスの種類による影響を検証した。
−Ar系でのシミュレーションを、拡散抑制体による拡散抑制作用を受けない状態で、即ち図9の(9A)に示した仕切り板なしの場合でのC濃度分布を求めた。なお、炉内圧力は10Torrとした。
Arの物性値を以下のように定めた。
定圧比熱(cp,ar):520.64(J/kg・K)
熱伝導率(kar):動力学的理論による定義(W/m・K)
粘性係数(μar):動力学的理論により定義(kg/m・s)
分子量:39.948
Lennard−Jones特性長:3.542Å
Lennard−Jonesエネルギーパラメーター:93.3K
また、Arの流入面の境界条件は以下のように定義した。
Arの流量を3.11899×10−6kg/s(210sccm)とし、温度Tを298.15K(25℃)とした。
図18はHeガスとArガスの2種類のキャリアガスを用いた場合夫々において求めたC濃度分布を示す。図18において、図9の(9B)の仕切り板91を設定したときの拡散抑制領域に対応して拡散抑制領域の範囲を仮想的に示している。
Heガスの場合には、合成領域と拡散抑制領域の境界付近で拡散抑制体がないので、C濃度が急峻に降下していないが、Arガスの場合には10ppmまでほぼ急峻に降下している。これは、Arの分子量がHeより各段に大きいためArガス自体が拡散抑制効果を発揮することを示す。
図19の(19A)は図4のCNT製造装置、つまり1枚の仕切り板からなる拡散抑制体6、7を設置したCNT合成処理部を模式的に示す。
この合成においては、Arガスをキャリアガスにして触媒基板300、301にCNTを成長させた。隔壁4と拡散抑制体6、7により区画された反応領域302に触媒基板300を設置して原料ガスCを供給しCNT合成を行った。隔壁5と拡散抑制体6、7により区画された昇温領域303に触媒基板301を設置し、反応領域302に原料ガスCを供給してCNT合成を行った。
図19の(19B)及び(19C)は夫々、CNT合成処理後の触媒基板300、301のSEM(走査型電子顕微鏡:Scanning Electron Microscope)の断層写真である。
(19B)に示すように、反応領域302において合成処理された触媒基板300には高配向CNT304が形成されている。一方、(19C)に示すように、昇温領域303に配置した触媒基板301の表面305には、原料ガスC漏出が極めて少ないためCNT成長は見られない。
図20の(20A)及び(20B)は図19の合成実験と同様にして、キャリアガスにArガスを、原料ガスにCを使用して合成したCNTのSEM断層写真である。(20B)は(20A)の拡大写真である。
図20の(20C)及び(20D)は図19の合成実験と同様にして、キャリアガスにHeガスを、原料ガスにCを使用して合成したCNTのSEM断層写真である。(20D)は(20C)の拡大写真である。
図20のSEM写真から、キャリアガスにHeガス又はArガスを使用しても、いずれも高配向CNTを形成することができることは明らかである。
図19及び図20に示した合成実験から、Arガスをキャリアガスに用い、且つ拡散抑制体6、7を反応領域302と昇温領域303の間に介在させることにより、Heガスを使用する場合と同様に、高品質のCNT合成が可能であることがわかる。更に、原料コストの比較でいえば、例えば窒素は低価格であるが、シアンを発生する可能性があり、Heよりも安価なArは低価格CNTの生産に好適である。
反応領域2における原料ガスの吹き付け方向の影響の有無を検証した。
図21の(21A)、(21B)及び(21C)は原料ガス吹付実験に用いた原料ガス供給管307の配備を示し、夫々、配管配備の平面図、側面図、正面図を示す。
図21の(21C)、(21D)及び(21E)は原料ガス吹付実験により合成したCNTのSEM断層写真である。同図(21F)は(21C)、(21D)及び(21E)の撮像位置写真である。
この原料ガス吹付実験においては、反応領域においてSUSベルト306上に触媒基板309を載置し、触媒基板309上方にベルト長手方向(x軸方向)又はベルト幅方向(y軸方向)に原料ガス供給管307を配置して、原料ガスCの供給を行った。図21の(21A)、(21B)及び(21C)はベルト長手方向(x軸方向)に原料ガス供給管307を配置した配置例を示す。原料ガス供給管307のガス供給口308は内径0.5mmを有し、10mmのピッチ間隔Pで5個配設している。SUSベルト306表面と原料ガス供給管307の距離Hは5mmである。触媒基板309は大きさ20×20mmで、厚さ0.625mmのSi基板を有し、Si基板面にFe触媒層を形成している。SUSベルト306のベルト幅は30mmである。
図21の(21C)、(21D)及び(21E)はベルト長手方向(x軸方向)に原料ガス供給管307を配置したときのCNT合成結果を示す。(21C)、(21D)及び(21E)のSEM断層写真は夫々、原料ガス供給管307のガス供給口308が触媒基板309の触媒層に対しx軸方向に沿って左端、中心、右端に位置する箇所において形成されたCNTを示す。これらのSEM写真から、x軸方向に並べたガス供給口308によるガス吹き付けによってCNT成長のムラが生じないことがわかる。
図22の(22A)、(22B)及び(22C)はベルト幅方向(y軸方向)に原料ガス供給管307を配置したときのCNT合成結果を示す。同図(22D)は(22A)、(22B)及び(22C)の撮像位置写真である。
(22A)、(22B)及び(22C)のSEM断層写真は夫々、原料ガス供給管307のガス供給口308が触媒基板309の触媒層に対しy軸方向に沿って上端、中心、下端に位置する箇所において形成されたCNTを示す。これらのSEM写真から、y軸方向に並べたガス供給口308によるガス吹き付けによってもCNT成長のムラが生じないことがわかる。従って、ベルト長手方向(x軸方向)又はベルト幅方向(y軸方向)に原料ガス供給管307を配置した場合、いずれにおいても吹き付け方向の違いによるCNT成長への影響は顕著には見受けられなかった。両者を比較すると、ベルト幅方向(y軸方向)配置の場合には、図5の(5B)に示したように、ベルト長手方向(x軸方向)の配置よりも幅方向に均一な原料ガス吹付を行える利点がある。また、装置の大型化を図るうえで、x軸方向に長尺状の配管が困難となるので、ベルト幅方向(y軸方向)配置の場合の方が組立が簡易になる利点もある。なお、CNTの成長状況からみて、ガス供給口308のピッチ間隔Pは20mm程度まで広げても十分なCNT合成が可能である。
本発明は、上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。
本発明によれば、高品質のCNT等のカーボンナノ構造物を量産することができ、高伝導性、バネ的な機械特性、電磁波活性に優れており、GHz電磁波遮蔽(吸収)材、透明電極膜、制震材料等に好適なカーボンナノ構造物を安価に提供することができる。
1 反応炉
2 反応領域
3 昇温領域
4 隔壁
5 隔壁
6 拡散抑制体
6a 貫通穴
6b 貫通穴
6c 貫通穴
6d 貫通穴
7 拡散抑制体
8 間隙
9 加熱装置
10 キャリアガス供給管
11 原料ガス供給管
12 供給口
13 供給口
14 キャリアガス導入口
15 原料ガス導入口
16 カバー体
17 カバー体
18 SUSU表面
19 搬送ベルト
20 巻回ローラ
21 処理済み搬送ベルト
22 巻取ローラ
23 開放口
24 メイン排気ポンプ
25 下方排気ポンプ
26 CNT掬い取り部材
27 伸縮自在アーム
28 CNT回収用アクチュエータ装置
29 耐熱性樹脂層
30 Al層
31 触媒層
32 スライダー
33 拡大部分
34 無端ベルト
35 駆動ローラ
36 駆動軸
37 従動ローラ
38 回転軸
39 触媒基板
40 触媒基板
41 触媒基板
42 CNT
43 触媒基板
44 爪部材
45 ロボットハンド装置
46 伸縮自在アーム
47 基板回収用アクチュエータ装置
48 スペーサ
49 幅狭部分
50 CNT
51 CNT
52 破線
53 熱電対用石英配管
54 流入面
55 流入面
56 排気面
57 流れ
80 原料ガス供給部
81 流れ
82 昇温領域
83 流れ
90 隔壁
91 仕切り板
92 仕切り板
93 仕切り板
94 仕切り板
95 内壁
96 排出口
97 排出口
98 切欠部
100 炉材
101 上板
102 拡散抑制体
103 スペーサ
104 下方空間
105 キャリアガス供給管
105a 貫通穴
106 原料ガス供給管
106a 貫通穴
107 枝管
108 供給口
109 貫通穴
110 間隙
300 触媒基板
301 触媒基板
302 反応領域
303 昇温領域
304 高配向CNT
305 表面
306 SUSベルト
307 原料ガス供給管
308 ガス供給口
309 触媒基板
Z1 CNT合成領域
Z2 拡散抑制領域
Z3 昇温領域
W1 仕切り板
W2 仕切り板
W3 仕切り板
W4 仕切り板

Claims (12)

  1. 反応領域及び昇温領域を設けた反応炉と、前記反応領域に設けられた原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記昇温領域にキャリアガスを供給するキャリアガス供給手段と、前記反応領域をカーボンナノ構造物の成長温度に加熱する加熱手段と、前記昇温領域を昇温する昇温手段と、前記反応炉内に触媒基体を搬入して、前記昇温領域及び前記反応領域を順に搬送する触媒基体搬送手段とを備え、前記昇温領域を通過した前記触媒基体を前記反応領域に移送し、前記原料ガスにより前記触媒基体上にカーボンナノ構造物を成長させるカーボンナノ構造物製造装置であって、前記触媒基体が通過可能な間隙を残して炉内断面を縮減して前記昇温領域及び前記反応領域の境界領域を仕切り、前記反応領域に供給された前記原料ガスの、前記昇温領域側への拡散を抑制する拡散抑制体を有することを特徴とする原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  2. 前記拡散抑制体は、前記反応領域と接する仕切端で前記原料ガスの濃度分布を急峻に立ち下げる所定の厚さを有する単一の仕切板又は所定の合計厚さを有する複数の仕切板からなる請求項1に記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  3. 前記拡散抑制体を介して前記反応領域から前記昇温領域に拡散する層流連続体としてのモデル流体の運動方程式、連続の式及び前記原料ガスの質量分率輸送式を設定して、これらの式から導出される前記モデル流体の速度と圧力に、前記原料ガスの特性値を適用して、少なくとも前記反応領域及び前記拡散抑制体における前記原料ガスの濃度分布を求め、この求めた濃度分布に従って前記所定の厚さ又は前記所定の合計厚さと前記拡散抑制体の縮減部分断面形状を決定した請求項2に記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  4. 前記モデル流体の密度をρ、粘性係数をμ、速度をu(uは、u=(u,u,u)で表される。)、前記モデル流体の圧力をp、流速uに対する生成項(単位時間・単位体積あたりの発生量)をS、前記原料ガスの質量分率をmi、前記原料ガスの拡散流束をJi(Jiは、Ji=(Jix,Jiy,Jiz)で表される。)としたとき、前記運動方程式は
    ρ(u・grad)u=div(μgradu)−gradu+Sであり、
    前記連続の式は、
    div(ρu)=0であり、
    前記原料ガスの質量分率輸送式は、
    div(ρumi)=−divJiであり、
    圧力p及び速度uに前記原料ガスの特性値を適用して前記濃度分布を求める請求項3に記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  5. 前記原料ガスの濃度分布が前記キャリアガスに対する前記原料ガスのモル分率で示され、少なくとも前記仕切端のおける前記原料ガスのモル分率が100ppm以下である請求項2、3又は4に記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  6. 前記所定の厚さ又は前記所定の合計厚さが15mm以上である請求項2〜5のいずれかに記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  7. 前記触媒基体搬送手段は前記反応炉内を走行する無端ベルトからなる請求項1〜6のいずれかに記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  8. 前記無端ベルトはSUS材から形成されている請求項7に記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  9. 巻回ローラに巻き付けたベルト体の一端側を巻取ローラに巻き取りながら前記ベルト体を前記反応炉内を走行させるロールツーロール装置により前記触媒基体搬送手段を構成し、前記ベルト体の表面側に触媒層を形成して前記触媒基体とし、前記ベルト体を前記昇温領域から前記間隙を通過させて前記反応領域に移送して前記触媒層に前記カーボンナノ構造物を成長させ、成長した前記カーボンナノ構造物を回収して前記ベルト体を前記巻取ローラに巻き取る請求項1〜6のいずれかに記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  10. 前記ベルト体はSUS材から形成されている請求項9に記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  11. 前記触媒基体搬送手段は前記原料ガスを前記反応領域に供給する供給口を前記触媒基体の幅方向に複数個備えた原料ガス供給管からなり、前記反応領域に供給された前記原料ガスを前記触媒基体の裏側に流出させる流出路と、前記流出路より流出した前記原料ガスを排気する排気手段とを設けた請求項1〜10のいずれかに記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
  12. 前記カーボンナノ構造物が前記触媒基体上に成長させたブラシ状カーボンナノチューブである請求項1〜11のいずれかに記載の原料ガス拡散抑制型カーボンナノ構造物製造装置。
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