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JP2012035798A - 車輪用軸受装置の製造方法 - Google Patents

車輪用軸受装置の製造方法 Download PDF

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JP2012035798A JP2010179167A JP2010179167A JP2012035798A JP 2012035798 A JP2012035798 A JP 2012035798A JP 2010179167 A JP2010179167 A JP 2010179167A JP 2010179167 A JP2010179167 A JP 2010179167A JP 2012035798 A JP2012035798 A JP 2012035798A
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Tomoko Baba
智子 馬場
Yasuhiro Aritake
恭大 有竹
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】内輪の圧入に伴うハブ輪の小径段部の縮径を考慮して、等速自在継手の組付けを容易に、かつスムーズに行うことができる車輪用軸受装置の製造方法を提供する。
【解決手段】ハブ輪4の外周に内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延び、内輪5が圧入される円筒状の小径段部4bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション4cが形成される第3世代構造の車輪用軸受装置の製造方法において、ハブ輪4の小径段部4bに内輪5が圧入された時、当該小径段部4bの弾性変形によって縮径するセレーション4cの縮径量を予め確認しておくと共に、ハブ輪4の内周面におけるセレーション4c形成範囲のうち、内輪5の圧入の影響を受ける範囲が部分的に風冷により冷却され、それ以外の範囲が高周波誘導加熱で部分的に昇温された状態で、ハブ輪4の内周面にセレーション4cがブローチ加工によって形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両を回転自在に支承する車輪用軸受装置に関し、詳しくは、駆動輪(前輪駆動車の前輪、後輪駆動車の後輪および四輪駆動車の全輪)を、懸架装置に対して回転自在に支持する車輪用軸受装置の製造方法に関するものである。
従来の車輪用軸受装置においては、図4に示すように、外方部材50の内径側に複数のボール51を介して、ハブ輪52および内輪53を回転自在に支持している。複数のボール51は保持器55によって保持されている。外方部材50は、その内周に複列の外側転走面50a、50aが形成され、外周に車体取付フランジ50bを一体に有し、懸架装置を構成するナックル(図示せず)に固定されている。
ハブ輪52には、その外端部に、駆動輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ54を一体に有し、外周の中間部に内側転走面52aが一体に形成され、内端部の小径段部52bに内輪53が外嵌固定されている。この内輪53には、外周に内側転走面53aが形成されている。駆動輪用の車輪用軸受装置では、ハブ輪52の中心部に図示しない等速ジョイントの雄セレーションをセレーション嵌合して固定するための雌セレーション52cが形成されている。
ここで、ハブ輪52の内周面に、予めブローチ加工を施して、雌セレーション52cが形成されるが、ハブ輪52の小径段部52bに内輪53を外嵌・圧入して固定する際、ハブ輪52の小径段部52bの外径寸法と内輪53の内径寸法との間にはシメシロを設ける必要があるため、圧入によって、ハブ輪52の小径段部52bの内周部が縮径し、ハブ輪52の内周に形成された雌セレーション52cのビトゥインピン径も、同様に、縮径してしまうことになる。その結果、ハブ輪52のビトゥインピン径に対して、等速自在継手の雄セレーションのオーバーピン径の方が大きくなり、シメシロを持ってしまうことになる。そして、最悪の場合は、ハブ輪52の雌セレーション52cに、等速自在継手の雄セレーションを挿入することができないといった恐れがある。
こうした問題を解決するために、ここでは、内輪53をハブ輪52の小径段部52bに圧入した後に、ハブ輪52の内周に軸方向に延びるセレーション52cを形成するためのブローチ加工を施し、完成品としている。これにより、ハブ輪52の内端部の縮径を防止して、等速自在継手の組付けを容易に且つスムーズに行うことができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−240942号公報
従来の車輪用軸受装置では、ハブ輪52の小径段部52bに内輪53が圧入された後、ハブ輪52の内周にブローチ加工が施される訳であるから、完成品の状態、すなわち、ボール51が既に組み込まれていることになる。然しながら、全ての部品が組み立てられた状態でブローチ加工を実施した場合、加工油だけでなく切削粉等がボール51等に付着する恐れが出てくる。そのため、加工油による汚染を防止する対策が別途必要となる。
また、ブローチ加工が最終工程となるため、軸受メーカでブローチ加工をすることになり、設備スペースの確保が難しくなるだけでなく、品質保証の面から加工効率が低下し、製造コストが高騰する問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、内輪の圧入に伴うハブ輪の小径段部の縮径を考慮して、等速自在継手の組付けを容易に、かつスムーズに行うことができる車輪用軸受装置の製造方法を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置の製造方法において、前記ハブ輪の小径段部に前記内輪が圧入された時、当該小径段部の弾性変形によって縮径する前記セレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲の内周面を前記縮径量に相当する量だけ変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成される。
このように、ハブ輪の外周に直接内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延び、内輪が圧入される円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成される第3世代構造の車輪用軸受装置の製造方法において、ハブ輪の小径段部に内輪が圧入された時、当該小径段部の弾性変形によって縮径するセレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、ハブ輪の内周面におけるセレーション形成範囲のうち、内輪の圧入の影響を受ける範囲の内周面を縮径量に相当する量だけ変形させた状態で、ハブ輪の内周面にセレーションがブローチ加工によって形成されるので、ブローチ加工後に内輪の圧入の影響を受ける範囲が、それ以外の範囲に比べて膨張し、組立工程で小径段部に内輪を圧入した際、圧入による縮径でこの膨張量が相殺され、所望の形状・寸法のセレーションを提供することができ、最終組立ラインにおける等速自在継手の組付けを容易に、かつスムーズに行うことができる。
また、請求項2に記載の発明は、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲と、それ以外の範囲に、前記縮径量に相当する量だけ温度差を生じさせて熱変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成されれば、ブローチ加工後に常温に戻った時、内輪の圧入の影響を受ける範囲が、それ以外の範囲に比べて膨張していることになり、その結果、組立工程で小径段部に内輪を圧入した際、圧入による縮径でこの膨張量が相殺され、所望の形状・寸法のセレーションを提供することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲が部分的に冷却された状態で、当該ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成されても良い。
また、請求項4に記載の発明のように、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲以外の範囲が高周波誘導加熱で部分的に昇温された状態で、当該ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成されても良い。
また、請求項5に記載の発明のように、前記ハブ輪の小径段部に前記内輪が圧入された時、当該小径段部の弾性変形によって縮径する前記セレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、前記ハブ輪を支持する固定治具のチャック範囲を、前記内輪の圧入により縮径する部位に設定し、前記固定治具に前記縮径量に相当するチャック力を付与して当該チャック範囲を弾性変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成されれば、ブローチ加工後、チャック範囲が復元し、他の部分に比べて膨張していることになり、組立工程で、小径段部に内輪を圧入した際、圧入による縮径でこの膨張量が相殺され、所望のセレーションを提供することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記ハブ輪の小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定されるセルフリテイン構造において、前記塑性変形によって縮径する前記セレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記加締加工によって影響を受ける範囲の内周面を前記加締加工による縮径量だけ変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成されれば、加締加工による塑性変形の範囲が、ハブ輪のセレーションのインナー側の端部にまで及ぶことがなく、所望の形状・寸法のセレーションが得られる。
本発明に係る車輪用軸受装置の製造方法は、外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置の製造方法において、前記ハブ輪の小径段部に前記内輪が圧入された時、当該小径段部の弾性変形によって縮径する前記セレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲の内周面を前記縮径量に相当する量だけ変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成されるので、ブローチ加工後に内輪の圧入の影響を受ける範囲が、それ以外の範囲に比べて膨張し、組立工程で小径段部に内輪を圧入した際、圧入による縮径でこの膨張量が相殺され、所望の形状・寸法のセレーションを提供することができ、最終組立ラインにおける等速自在継手の組付けを容易に、かつスムーズに行うことができる。
本発明に係る車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図1のハブ輪の製造加工方法を示す説明図である。 図1のハブ輪の他の加工方法を示す説明図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置の製造方法において、前記ハブ輪の小径段部に前記内輪が圧入された時、当該小径段部の弾性変形によって縮径する前記セレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲が部分的に風冷により冷却され、それ以外の範囲が高周波誘導加熱で部分的に昇温された状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置を示す縦断面図、図2は、図1のハブ輪の製造加工方法を示す説明図、図3は、同上ハブ輪の他の加工方法を示す説明図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される駆動輪用であって、内方部材1と外方部材2と複列の転動体(ボール)3、3とを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に固定された別体の内輪5とからなる。ハブ輪4は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる円筒状の小径段部4bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)4cが形成されている。また、車輪取付フランジ6の周方向等配位置にはハブボルト6aが植設されている。内輪5は、外周に他方(インナー側)の内側転走面5aが形成され、ハブ輪4の小径段部4bに所定のシメシロを介して圧入されている。
一方、外方部材2は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ2bを一体に有し、内周に前記内方部材1の複列の内側転走面4a、5aに対向する複列の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。これら両転走面間には保持器7で円周等配された複列の転動体3、3がそれぞれ転動自在に収容されている。
外方部材2の両端にはシール8、9が装着され、外方部材2と内方部材1との間に形成された環状空間の開口部を密封し、軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩を防止すると共に、外部からの雨水やダスト等の侵入を防止している。
ハブ輪4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面4aをはじめ、車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪5の嵌合部となる小径段部4bの耐フレッティング性が向上してハブ輪4の耐久性が向上する。また、内輪5および転動体3はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
外方部材2はハブ輪4と同様、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、少なくとも複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、ここでは、転動体3をボールとした複列アンギュラ玉軸受で構成された車輪用軸受装置を例示したが、これに限らず転動体3に円錐ころを使用した複列円錐ころ軸受で構成されたものであっても良い。
次に、図2を用いてハブ輪4の製造工程および加工方法について詳細に説明する。
ハブ輪4は、素材が熱間鍛造により鍛造仕上がり品とされ、この鍛造仕上がり品に旋削加工が施される。旋削工程では、車輪取付フランジ6をはじめ、ハブ輪4の外周面や、後述するセレーション4cの下穴となる内周面が旋削加工される。その後、内側転走面4aをはじめ車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部4bに亙る高周波焼入れ、焼戻し、ハブ輪4の内周面のブローチ加工、そして、内側転走面4aや小径段部4bの研削工程を経て組立工程の順序で行なわれる。
ここで、組立工程において、ハブ輪4の小径段部4bに内輪5が圧入されるが、この圧入によって小径段部4bが縮径し、セレーション4cのBPD(ビトゥインピン径)が狙いより小径にならないよう、この小径段部4bの縮径量を考慮した上でハブ輪4の内周面のブローチ加工が行われる。すなわち、ハブ輪4の小径段部4bに内輪5を圧入した際、小径段部4bの弾性変形によって縮径するセレーション4cの縮径量を予め確認しておくと共に、セレーション4cの形成範囲の全長のうち、内輪5の圧入の影響を受ける範囲Aと、それ以外の範囲Bに温度差(範囲Aの温度<範囲Bの温度)を生じさせて熱変形させた状態でブローチ加工を行う。
具体的には、範囲Aには風冷により部分的に冷却すると共に、範囲Bには高周波誘導加熱等で部分的に昇温させる。これにより、ブローチ加工後に常温に戻った時、範囲Aが範囲Bに比べて膨張(拡径)していることになる。その結果、組立工程で、小径段部4bに内輪5を圧入した際、圧入による縮径でこの膨張量が相殺され、所望の形状・寸法のセレーション4cを提供することができ、最終組立ラインにおける等速自在継手の組付けを容易に、かつスムーズに行うことができる。
前述した方法以外にも、内輪5の圧入時の縮径状態を再現するようにしても良い。すなわち、図3に示すように、内輪5を圧入した際の縮径量を予め確認しておくと共に、ハブ輪4を支持する固定治具のチャック範囲Sを内輪5の圧入により縮径する部位に設定し、固定治具に予め確認した縮径量に相当するチャック力を付与してチャック範囲Sを弾性変形させた状態でブローチ加工を行う。これにより、ブローチ加工後、チャック範囲Sが復元し、他の部分に比べて膨張(拡径)していることになる。その結果、組立工程で、小径段部4bに内輪5を圧入した際、圧入による縮径でこの膨張量が相殺され、所望のセレーション4cを提供することができる。
なお、ハブ輪4における小径段部4bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により内輪5が軸方向に固定される、所謂セルフリテイン構造の場合、本出願人の加締試験では、加締加工によって小径段部4bの内径部が縮径することが検証されている。この縮径量はサイズや加締条件等によって若干異なるも、60〜80μmの範囲でバラツクことが判った。
本実施形態では、加締加工による塑性変形の範囲が、ハブ輪4のセレーション4cのインナー側の端部にまで及ぶことがないよう、加締加工による縮径量に相当する量だけ、固定治具に付与してチャック範囲Sを弾性変形させた状態でブローチ加工を行い、その後、加締加工を行うと良い。また、セレーション4cの全長のうち、内輪5の圧入の影響を受ける範囲Aと、それ以外の範囲Bに温度差を生じさせた状態でブローチ加工を行うようにしても良い。
本発明は、外周に内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪に内輪が圧入された第3世代構造の駆動輪側の車輪用軸受装置に適用することができる。
1 内方部材
2 外方部材
2a 外側転走面
2b 車体取付フランジ
3 転動体
4 ハブ輪
4a、5a 内側転走面
4b 小径段部
4c セレーション
5 内輪
6 車輪取付フランジ
6a ハブボルト
6b 車輪取付フランジのインナー側の基部
7 保持器
8 アウター側のシール
9 インナー側のシール
50 外方部材
50a 外側転走面
50b 車体取付フランジ
51 ボール
52 ハブ輪
52a、53a 内側転走面
52b 小径段部
52c セレーション
53 内輪
54 車輪取付フランジ
55 保持器
A 内輪の圧入の影響を受ける範囲
B その他の範囲
S チャック範囲

Claims (6)

  1. 外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置の製造方法において、
    前記ハブ輪の小径段部に前記内輪が圧入された時、当該小径段部の弾性変形によって縮径する前記セレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲の内周面を前記縮径量に相当する量だけ変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成されることを特徴とする車輪用軸受装置の製造方法。
  2. 前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲と、それ以外の範囲に、前記縮径量に相当する量だけ温度差を生じさせて熱変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成される請求項1に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  3. 前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲が部分的に冷却された状態で、当該ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成される請求項2に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  4. 前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記内輪の圧入の影響を受ける範囲以外の範囲が高周波誘導加熱で部分的に昇温された状態で、当該ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成される請求項2または3に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  5. 前記ハブ輪の小径段部に前記内輪が圧入された時、当該小径段部の弾性変形によって縮径する前記セレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、前記ハブ輪を支持する固定治具のチャック範囲を、前記内輪の圧入により縮径する部位に設定し、前記固定治具に前記縮径量に相当するチャック力を付与して当該チャック範囲を弾性変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成される請求項1に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  6. 前記ハブ輪の小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定されるセルフリテイン構造において、前記塑性変形によって縮径する前記セレーションの縮径量を予め確認しておくと共に、前記ハブ輪の内周面における前記セレーション形成範囲のうち、前記加締加工によって影響を受ける範囲の内周面を前記加締加工による縮径量だけ変形させた状態で、前記ハブ輪の内周面に前記セレーションがブローチ加工によって形成される請求項1乃至5いずれかに記載の車輪用軸受装置の製造方法。
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