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JP2011228589A - 光半導体装置用部品ならびにその製造方法 - Google Patents

光半導体装置用部品ならびにその製造方法 Download PDF

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JP2011228589A JP2010099064A JP2010099064A JP2011228589A JP 2011228589 A JP2011228589 A JP 2011228589A JP 2010099064 A JP2010099064 A JP 2010099064A JP 2010099064 A JP2010099064 A JP 2010099064A JP 2011228589 A JP2011228589 A JP 2011228589A
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Yasuaki Naito
保昭 内藤
Takahiro Fukunaga
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Abstract

【課題】外囲樹脂材料由来のアウトガスによる悪影響を低減し、ダイパッドエリアとワイヤーボンディングエリアのめっき面積比が極めて大きくなってもワイヤーボンディング性の低下を効果的に防止でき、またパッケージの大型化を図っても、反射面の変色等の問題による信頼性の低下を抑制できる光半導体装置のリードフレームを提供する。
【解決手段】リードフレーム2のダイパッドエリア8において下地めっき層3、第1めっき層4、第2めっき層6、第2有機被膜7を順次積層する。リードフレーム2のワイヤーボンディングエリア9において、下地めっき層3、第1めっき層4、第一有機被膜5を順次積層する。
【選択図】図1

Description

本発明は光半導体装置用リードフレームとその製造方法に関し、特に光半導体装置組立時におけるワイヤーボンディング性の向上と封止樹脂との密着性向上および光源として長期間使用した場合における光半導体装置の劣化を防止する技術に関する。
従来の光半導体装置用リードフレームでは、外囲樹脂に包囲された領域の最表層に、反射被膜として銀被膜が形成されている。この領域はリードフレームの外側に効率よく反射させて発光効率を向上させる役目をなす。銀被膜は長期間の使用により硫化、酸化等の化学変化を生じ、変色して反射率の低下を招く問題がある。この不都合を防止するために、反射被膜を外部から被覆して外気と遮断することで、反射特性を維持する特性維持層を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
図6(a)は、特性維持層を用いた従来の光半導体装置用リードフレームを示す断面図である。図6(b)は図6(a)のB部拡大図である。
図6(a)、(b)において、リードフレーム100は、例えば銅薄板であるリードフレーム素材101の略全面に、ニッケルめっき、パラジウムめっきなどからなる下地めっき102、金めっき103をこの順に施している。さらに外囲樹脂104に包囲される領域の最表層には、所定の波長の光に対して所定の反射率を示す特性を備えた、銀または銀合金からなる反射層105を選択的に形成している。また反射層105の表面には、当該反射層105が硫化や酸化による変色で反射率が低下する問題を防止するため、無機系材料または有機系材料からなる特性維持層106が形成されている。内部空間107には所定の光半導体素子及びワイヤーボンディングを行った後、封止樹脂が充填される。
ところで近年、光半導体装置は、電子機器の液晶表示部バックライト、照明用の各種光源などとして用いられている。光半導体装置は高輝度高出力化に伴い、光半導体素子を複数個搭載したり、面積の大きな光半導体素子が搭載されるようになり、光半導体素子を搭載する領域の面積が非常に大きくなっている。
一方、小型化、薄型化、高密度実装化の市場要求は依然として高い。この要求を満たすため、光半導体素子を搭載する領域の面積を増すと、光半導体素子と導通接続するボンディングワイヤーの接続領域が狭くなる。具体的には、「ボンディングワイヤーの接続領域」と「光半導体素子を搭載する領域」との面積比が、従来は約1:1〜3未満であったのに対し、近年の小型化、薄型化、高密度実装化の市場要求に伴って約1:3〜100もしくはそれ以上になる傾向にある。
特開2009−135355号公報
ここで、前記した従来の光半導体装置用リードフレームでは、リードフレーム素材101の略全面に、下地めっき102、金めっき103、反射層105、特性維持層106をこの順に施した後、反射層105を包囲するように外囲樹脂104を形成している。このため、外囲樹脂104を構成する樹脂材料由来の主に有機成分からなるアウトガスが特性維持層106上に堆積し、アウトガスの塊が付着して黒点変色が発生するという問題がある。これは、特性維持層106の機能低下を招き、反射率の低下を誘発する原因となる。

また、前記堆積したアウトガスにより、光半導体素子と導通接続するボンディングワイヤーの接合不具合が発生するという問題もある。これは、装置の小型化、薄型化、高密度実装化の要求に伴って、ボンディングワイヤーの接続領域が狭くなるほど影響が顕著になる。
なお一般的に、ダイパッドエリアを拡大するためにワイヤーボンディングエリアを縮小する場合、面積比率に起因する電流密度のバラツキで発生するめっき不具合により、一定条件でワイヤーボンディングを実施することが出来ないという問題がある。これは、同一リードフレーム内であっても、局部的に見れば電流密度が均一にならず、ワイヤーボンディングエリアに対するダイパッドエリアの面積比率が大きくなるにつれて、ワイヤーボンディングエリアの電流密度が過度に高くなることや、ダイパッドエリアの電流密度が過度に低くなることにより、めっき不具合(ヤケ、色調異常、膜厚異常など)となり反射率の低下にも繋がる。この現象は、ワイヤーボンディングエリアとダイパッドエリアの面積比が1:3〜100もしくはそれ以上になると発生する傾向にあり、ダイパッドエリアの比率が高くなるほどより顕著になる。
また、パッケージ開口部を拡大してダイパッドエリアを拡大する場合、パッケージ自体が大型化することやパッケージを形成する樹脂と封止樹脂との界面の面積が大きくなり、外部環境から浸入するガスや水分、さらには封止樹脂に含まれる物質により、ダイパッドエリアは硫化、酸化などによる変色が発生し信頼性が低下するという問題がある。
本発明は以上の各課題に鑑みてなされたものであって、外囲樹脂を配設する際に生じる当該樹脂材料由来のアウトガスによる悪影響を低減し、ダイパッドエリアとワイヤーボンディングエリアのめっき面積比が極めて大きくなってもワイヤーボンディング性の低下を効果的に防止するとともに、パッケージの大型化を図っても、反射面の変色等の問題による信頼性の低下を抑制することが期待できるリードフレームの提供を目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の光半導体装置は、光半導体素子の搭載領域と光半導体素子と接続する接続領域とを有した金属基材と、搭載領域と接続領域を囲繞するよう形成された樹脂外囲と、少なくとも搭載領域と接続領域に施された第一被膜(下地)と、第一被膜上に施された第二被膜(Au、Pd)と、搭載領域の第二被膜上の最表層に施された第三被膜(Ag、Ag合金)と、第二被膜上に施された機能性有機分子からなる第一有機被膜と、第三被膜上に施された機能性有機分子からなる第二有機被膜とからなる。さらに、その製造方法は、光半導体素子の搭載領域と光半導体素子と接続する接続領域とを有した金属基材に第一被膜を形成する第一被膜形成工程と、第一被膜上に第二被膜を形成する第二被膜形成工程と、第二被膜上に第一有機被膜を形成する第一有機被膜形成工程と、搭載領域に形成された第一有機被膜を選択除去する第一有機被膜除去工程と、第一有機被膜が除去された搭載領域に第三被膜を選択形成する第三被膜形成工程と、第三被膜上に第二有機被膜を形成する第二有機被膜形成工程と、搭載領域を接続領域とを囲繞する樹脂外囲を形成する樹脂外囲形成工程とを備える。
以上のように本発明においては、半導体素子を搭載する搭載領域(ダイパッドエリア)と、金属ワイヤーの接続を行う接続領域(ワイヤーボンディングエリア)の最表面に、それぞれ異なるめっき被膜(第三被膜及び第二被膜)を形成する。これにより、ダイパッドエリアに最適化されためっき条件で、ダイパッドエリアにめっきを施し、ワイヤーボンディングエリアに最適化されためっき条件でワイヤーボンディングエリアにめっきを施すことができる。これにより、面積比率が極めて大きくなる場合であっても、例えばワイヤーボンディングエリアのように表面積の小さい部位の電流密度が高くなるなど、局部的に電流密度が不均一になる問題を回避できる。
一般にめっき被膜を構成する結晶粒径は、電流密度に依存することが多いが、本発明ではダイパッドエリアとワイヤーボンディングエリアの面積比が大きくなっても、搭載領域と接続領域の各めっき条件をそれぞれ最適化できるため、1製品内での電流密度のバラツキを抑制することができる。ダイパッドエリアとワイヤーボンディングエリアの面積比が今後ますます大きくなると予測される状況において、本発明では銀の結晶粒径や表面粗さをリードフレームデザインに合わせて調整でき、めっきヤケや、膜厚異常、色調異常などの異常析出がなく、ワイヤーボンディング性、樹脂密着性を低下させてしまうという不具合を解決することができる。
さらに、ダイパッドエリアに形成される第三被膜上には、第二有機被膜が形成され、ワイヤーボンディングエリアに形成される第二被膜上には、第一有機被膜が形成される。ここで、ダイパッドエリアには塩化銀や硫化銀の抑制および樹脂密着性の向上を目的に最適化された第二有機被膜を形成し、またワイヤーボンディングエリアにはワイヤーボンディング性、樹脂密着性の向上に最適化された第一有機被膜を形成することができる。
このように、ダイパッドエリア、ワイヤーボンディングエリアそれぞれに最適化された各有機被膜を形成することで、光半導体装置にLED素子を搭載し、実際に長時間点灯させた場合、LED素子搭載部であるシリコーン樹脂で封止されたリードフレーム上の銀めっき層表面の一部が、黒褐色に変色することがない。これは第一有機被膜が、金属硫化物や、塩化白金酸を代表とする金属塩化物等の樹脂硬化触媒が含まれるシリコーン樹脂と銀の反応を抑制し、塩化銀や硫化銀の生成を抑制する為である。発光素子が搭載されるダイパットエリア付近の銀めっき層表面が黒褐色等に変色することがない。従って反射率の高い本来の銀の特性が損なわれず、光半導体装置として十分な発光輝度が得られるという効果が奏される。
本発明の実施の形態1における半導体装置用リードフレームの構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る機能性有機分子の構成を示す模式図である。 実施の形態1に係る有機被膜の構成を示す模式図である。 実施の形態2に係る半導体装置用リードフレームの製造工程図である。 実施の形態2に係る有機被膜の成膜工程を示す図である。 特性維持層を用いた従来の光半導体装置用リードフレームを示す断面図と拡大断面図である。
以下、本発明の各実施の形態を添付の図面を参照しながら説明する。
尚、当然ながら本発明はこれらの実施形式に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
<実施の形態1>
(リードフレームの構成)
図1(a)は、本発明の実施の形態1における半導体装置用リードフレーム2(以下、単に「リードフレーム2」と称する。)の断面図である。図1(b)は、図1(a)のA部拡大図である。
図1(a)において、リードフレーム2は、銅または鉄、ニッケルもしくはそれらを含む合金からなる金属基材1をプレスまたはエッチングなどの成型技術により所望の形状に加工し、所定の表面処理および外囲樹脂10の樹脂成形を施すことで構成されている。
本発明の構成では、半導体素子(図示せず)を搭載するダイパッドエリア(搭載領域)8には、光の反射率を向上させるための銀または銀を含む合金めっき層(3、4、6)を形成する。また、半導体素子を電気接続するためのワイヤーボンディングエリア(接続領域)9には、金属ワイヤー接続性および樹脂密着性に優れるパラジウムまたはパラジウムを含む合金めっき層(3、4)を形成している。
具体的には図1(b)に示すように、ダイパッドエリア8では金属基材1の表面に対し、下地めっき層(第一被膜)3、第一めっき層(第二被膜)4、第二めっき層(第三被膜)6、第二有機被膜7を順次積層している。一方、ワイヤーボンディングエリア9では金属基材1の表面に下地めっき層3、第一めっき層4を順次形成し、その最表面に第一有機被膜5を形成している。このように、ダイパッドエリア8及びワイヤーボンディングエリア9では、それぞれ別々にめっき層の積層構造を形成している。
なお、製造工程の特性上、図1(a)に示すようにダイパッドエリア8においても外部(紙面上側)に露出しない領域(樹脂に埋設された側面及び下面領域)では、第一めっき層4の上に第一有機被膜5が形成されているが、この第一有機被膜5は必須ではない。
このようにリードフレーム2は、ダイパッドエリア8とワイヤーボンディングエリア9の最表面に目的に応じた異なるめっき被膜を、段階的に形成した構成を持つ。このため、ダイパッドエリア8とワイヤーボンディングエリア9に銀めっき被膜を同時に形成する従来の方法に比べ、ダイパッドエリア8とワイヤーボンディングエリア9の面積比が大きくなっても、それぞれに最適な電流条件を設定することができ、局部的に電流密度が不均一になることを回避できる。
この効果により、例えばダイパッドエリア8のみに対し、選択的に高電流密度で部分銀めっき等を行うことが可能である。ダイパッドエリア8のみに選択的に銀または銀を含む合金めっきを形成することで、ワイヤーボンディングエリア9に当該めっき処理を行うための高密度な電流を流す必要がない。従って、たとえダイパッドエリア8の面積がワイヤーボンディングエリア9の面積に対して極めて大きい場合でも、面積の小さなワイヤーボンディングエリア9に局部的に電流が集中し、電流密度が不均一になる不具合の発生を効果的に回避できる。
さらに、ダイパッドエリア8に形成される第2めっき被膜6上には、塩化銀や硫化銀の抑制および樹脂密着性の向上を目的とする第二有機被膜7が形成され、ワイヤーボンディングエリア9に形成される第1めっき被膜4上には、ワイヤーボンディングエリア9にはワイヤーボンディング性、電気特性、樹脂密着性の向上を目的とする第一有機被膜5がそれぞれ形成されている。
かかる構成によれば、ダイパッドエリア8の銀または銀を含む合金めっきが硫化、酸化による変色を防止し、ワイヤーボンディングエリア9にはワイヤーボンディング性を向上することができる。
以下、本発明のリードフレーム2について、その全体的な製造工程とともに具体的に説明する。
金属基材1の表面に、第一被膜3としてニッケルめっきまたはニッケル合金めっきが施され(第一被膜形成工程)、さらに第一被膜3上には第二被膜4であるパラジウムまたはパラジウム合金めっきを施す(第二被膜形成工程)。さらにダイパッドエリア8には、第三被膜6である銀または銀を含む合金めっきを形成する。(第三被膜形成工程)
(第一被膜形成工程について)
金属基材1の表面に第一被膜3としてニッケルめっきまたはニッケル合金めっきを施す。第一被膜3は0.1μm〜5.0μmの厚さが好ましい。第一被膜3を形成することで、金属基材1の熱履歴による表面拡散が防止される。
(第二被膜形成工程について)
第一被膜3の表面に、第二被膜4としてパラジウムまたはパラジウム合金めっきを施す。この第二被膜4は0.003〜0.5μmであることが好ましい。第二被膜4を設けることで、ワイヤーボンディングや半田付け性が向上する効果が奏される。なお、半導体組み立て工程で高温がかかる場合には、第二被膜4の表面に0.001〜0.1μmのフラッシュ金めっき(図示せず)を施してもよい。これによれば、パラジウムやパラジウム合金めっきの高温環境下での酸化が抑制され、ワイヤーボンディング性および半田濡れ性が大きく向上する。
(第一有機被膜形成工程について)
ワイヤーボンディングエリア9では、少なくとも第二被膜4の上面に対し、後述する方法に基ついて第一有機被膜5を形成する。この段階では、ダイパッドエリア8にも第一有機被膜5を形成してもよい。このように第一有機被膜5を設けることで、外囲樹脂10等に由来する樹脂材料から発せられるアウトガス等や大気中の汚染物質が第二被膜4に付着するのが抑制され、ワイヤーボンディング性が安定する効果が奏される。また、第一有機被膜5にシリコーン樹脂等の封止樹脂との結合機能を持たせることにより、内部空間12に満たされる封止樹脂(不図示)等との樹脂密着性を向上させる効果も発揮される。
(第三被膜形成工程について)
続いて、ダイパッドエリア8の少なくとも第二被膜4上面に、第三被膜6として銀または銀を含む合金めっきを形成する。第三被膜6の膜厚は0.001〜5μmであることが好ましい。第三被膜6を設けることで、これにより後に表面に実装する発光素子から発せられる光の反射率が向上する。
(第一有機被膜除去工程について)
ここでは、ダイパッドエリア8に付着した第一有機被膜5を除去する。この際、第一有機被膜5の第一官能基がアニオン性を持っていれば、電気めっきを行うことで、第一有機被膜5が第三被膜6を形成する部分のみ電気的に剥離する。これによりダイパッドエリア8表面のみ良好な密着性の第三被膜6が得られる。
(第二有機被膜形成工程について)
次に、前記第一有機被膜5と同様の手法により、第三被膜6の表面に第二有機被膜7を形成する。第二有機被膜7を形成することで、第三被膜6のシリコーン樹脂中の硬化触媒による変色や大気中の硫化水素ガス等による銀めっきの変色を抑制する効果が奏される。更に、第二有機被膜7にシリコーン樹脂等の封止樹脂との結合機能を持たせることにより、樹脂密着性向上効果も発揮される。
(樹脂外囲形成工程について)
続いて、フォトリソグラフィー等の手法に基づき、ダイパッドエリア8及びワイヤーボンディングエリア9の外周を囲うように外囲樹脂10を形成する。外囲樹脂10を設けることで、ダイパッドエリア8とワイヤーボンディングエリア9との絶縁および、発光素子から発せられる光のリフレクターとしての機能が発揮される。なお、外囲樹脂10は光の反射率の高い白色顔料が含まれている事が好ましく、ポリアミドや液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いる事ができる。
以上の各工程を経ると、リードフレーム2が得られる。
次に、有機被膜5、7の構成について具体的に説明する。
(第一有機被膜5および第二有機被膜7の構成について)
図2(a)は機能性有機分子11の模式的な構造図である。当図に示される機能性有機分子11は、第一官能基A1、主鎖部B1、第二官能基C1が同順に結合されてなる。
主鎖部B1は、グリコール鎖、メチレン鎖、フルオロメチレン鎖、またはシロキサン鎖等から構成される。
第一官能基A1は、金属との結合性を呈する一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体で構成された機能部である。
第二官能基C1は、熱硬化性樹脂との結合機能や成形樹脂等から発せられるアウトガス等の大気中の汚染物質の付着が抑制する一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体で構成された機能部である。
このような機能性有機分子11の各々は、図3に示すように、金属材料からなるリードフレームの表面に第一官能基A1が配向結合するので、主鎖部B1の他方末端に配された第二官能基C1が前記表面外方へ向けて配向される。これにより、分子配向性に係る化学特性(相互親和性)が整えられ、いわゆる自己組織化構造体としての単分子膜(有機被膜110)が自然に構成されている。当該有機被膜の膜厚は、前記機能性有機分子11の大きさに依存し、ここでは数nmオーダーに調整される(図3)。
これにより有機被膜110は、リードフレーム表面を単分子レベルのサイズで緻密に保護することができるので、結果としてシリコーン樹脂が付加重合する際に必要な白金族触媒や腐食性ガスによるAgの変色および酸素ガスや水分付着による腐食の防止、良好な貴な金属塩との置換防止機能を発揮できる。
機能性有機分子11の一般式は、A1−B1−C1で表される。主鎖部B1を構成する鎖状の炭素数は4〜40程度が好適である。この鎖状炭素数が小さ過ぎると主鎖部B1が短すぎ、第一官能基A1がリードフレームに被着する際に複数の上記機能性有機分子11間において、主鎖部B1の有する疎水性によって当該分子同士の疎水的親和作用が弱くなり、第二官能基C1の外方への配向性が失われ易くなる。また、鎖状炭素数が大き過ぎると主鎖部Bが長すぎ、リードフレームへのハンダ付け性、ワイヤーボンディング性、ダイボンディング性等が損なわれ易くなる。
なお、主鎖部B1には適宜側鎖が結合されていてもよい。
以下、本実施の形態1の機能性有機分子11として取りうる化学的構造について、詳細を説明する。
(第一官能基A1について)
前記の通り第一官能基A1には、金属材料に対する親和性、金属結合性(配位結合を含む)、金属結合性を有することが要求される。この特性を有するものであれば、第一官能基A1は、一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体のいずれであってもよい。
例えばチオール及びこれを含むチオール化合物、スルフィド化合物(ジスルフィド化合物等)、含窒素複素環化合物(アゾール化合物、アジン化合物等)、またはこれらの一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体のいずれかであれば、金属原子に対して水素結合性又は配位結合性を有するので好適である。
第一官能基A1がチオール基(R−SH、ただし、Rはアルカンやアルケン等の任意の官能基)を有する場合、金(Au)や銀(Ag)、パラジウム(Pd)など1価以上の陽イオンになりうる金属原子に配位し、Au−S−R又はAg−S−R等の共有結合により、機能性有機分子11が金属表面に被着される。同様に、第一官能基A1がジスルフィド基(R1−S−S−R2)の場合、Au(−S−R1)(−S−R2)又はAg(−S−R1)(−S−R2)等の共有結合がなされ、強固な結合構造が形成される。
第一官能基A1が、アゾール化合物、アジン化合物を含む場合は、当該化合物をなす分子中の窒素原子の非共有電子対が2価以上の陽イオンになりうる金属に配位結合できる。例えば、イミダゾール化合物、トリアゾール化合物、チアゾール化合物、トリアジン化合物等は、主にCu等の金属と配位結合を形成しやすいため好適である。
上記化合物の種類によっては、共有結合や配位結合または水素結合等が同時に形成されうるが、このような複数種類の結合がなされることで、より強固な結合構造を期待できるものである。
(主鎖部B1について)
主鎖部B1は、一般的なメチレン系有機分子及びその類型種(メチレン鎖、フルオロメチレン鎖、シロキサン鎖、グリコール鎖のうち一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体)等である。メチレン鎖は、分子間で互いに会合し、超分子的に炭化水素鎖の緻密な炭素鎖を形成できるので好適である。また、メチレン鎖を用いれば、比較的迅速に有機被膜を形成できることが発明者らの検討により明らかにされている。
主鎖部B1にフルオロメチレン鎖を用いた場合、疎水性がメチレン鎖よりも強いため、有機被膜形成後には金属表面と当該被膜との間への水分の浸入が強く抑制される。その結果、有機被膜と金属表面との良好な結合が保たれ、熱履歴によって有機被膜の剥離が生じにくくなるので好適である。
主鎖部B1にシロキサン鎖を用いた場合、耐熱性および耐候性に優れる有機被膜を形成できる。このため、例えば半導体素子等の実装工程において、有機被膜が比較的高温環境下に曝された場合にも、当該被膜自体の変質・損傷の防止効果が奏される。
主鎖部B1にグリコール鎖を用いた場合、水等の極性溶媒に簡単に溶解させることができるので、被膜を形成する上で利点を有する。従って、主鎖部B1に、グリコール鎖を用いること、あるいは、メチレン鎖、フルオロメチレン鎖、シロキサン鎖の一種以上とグリコール鎖とで構成された構造を用いることも好ましい。
(第二官能基C1)について
第二官能基C1には、熱硬化性樹脂との結合機能や成形樹脂等から発せられる疎水性アウトガス等の大気中の汚染物質の付着を抑制する機能が要求される。当該性能を有すれば、一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体のいずれの構成であってもよい。
例えば、水酸基を有する化合物、カルボン酸を有する化合物、酸無水物を有する化合物、第一級アミンを有する化合物、第二級アミンを有する化合物、第三級アミンを有する化合物、第四級アンモニウム塩を有する化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物、ヒドラジド基を有する化合物、イミン基を有する化合物、アミジン基を有する化合物、イミダゾールを有する化合物、トリアゾールを有する化合物、テトラゾールを有する化合物のうちの一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体のいずれか等が挙げられる。これらの化合物又はその誘導体等を用いれば、熱硬化樹脂と接触した場合に瞬時に硬化反応を生じ、第二官能基C1と当該樹脂とが結合する。
機能性有機分子11以外に、図2(b)に示す機能性有機分子16を用いることもできる。
機能性有機分子16の構造は、A1−B11(窒素を2原子以上含有する含窒素複素環化合物またはそれらの誘導体)−B12(アリール骨格、アセン骨格、ピレン骨格、フェナントレン骨格、フルオレン骨格の一種以上から構成される化合物またはそれらの誘導体)−C1で表される。

主鎖部B11には、窒素を2原子以上含有する含窒素複素環化合物(イミダソール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリアジンまたはそれらの誘導体)の一種以上が含まれ、主鎖部B12には、アリール骨格(フェニル、ビフェニル、ターフェニル、クオターフェニル、キンキフェニル、セキシフェニル)、アセン骨格(ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ペンタセン)、ピレン骨格、フェナントレン骨格、フルオレン骨格またはそれらの誘導体の一種以上が含まれている。
一方、主鎖部B12に含まれる芳香環の数は1〜10であるのが好ましく、より好ましくは2〜6が好適である。主鎖部B12を構成する芳香環の数が少な過ぎると主鎖部B12が短すぎ、第一官能基A1が金属表面に被着する際に複数の上記機能性有機分子11どうしの間において、主鎖部B2の有する疎水性によって当該分子同士の疎水的親和作用が弱くなり、第二官能基C1の外方への配向性が失われ易くなる。一方、主鎖部B12を構成する芳香環の数が多過ぎると主鎖部B2が長すぎ、金属表面すなわちリードフレーム表面のハンダ付け性、ワイヤーボンディング性等が損なわれ易くなる。
なお、主鎖部B11、B12は、適宜側鎖が結合された構造であってもよい。
また、主鎖部B11と第二官能基B12との間、並びに、主鎖部B11と第二官能基C1との間に、メチレン鎖、フルオロメチレン鎖、シロキサン鎖またはグリコール鎖を導入してもよい。それによって、分子内の原子の回転が容易になり、主鎖がフレキシブルになる事により主鎖同士の緻密な強い配向性を得ることもできる。
また、主鎖部B11と主鎖部B12との間、もしくは主鎖部B11と第二官能基C1の間に、エーテル、チオエーテル、ケトン、チオケトン、第二級アミン、第三級アミン、アミド、スルホンが介在してもよく、同様に分子内の原子の回転を容易する事ができ、さらに水素結合等の分子間相互作用により主鎖部の配向性および緻密性を向上させることもできる。
以下、機能性有機分子16として取りうる化学的構造についてさらに詳述する。
(主鎖部B11について)
主鎖部B11は、窒素を2原子以上含有する含窒素複素環系有機分子及びその類型種(イミダソール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリアジンのうち一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体のいずれか)等を利用できる。窒素を2原子以上含有する含窒素複素環化合物は、化合物自身の耐熱性が高く、第一官能基C1と金属との結合の熱安定性を向上させる事ができるので好適である。また、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾール等の五員環化合物を用いれば、有機被膜を形成した後に熱履歴を加えた場合、金属内部から表面拡散しようとする金属と窒素原子中の非共有電子対が表面で錯体を形成する事により拡散金属の最表面への露出をブロックする事が発明者らの検討により明らかにされている。
主鎖部B11にピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリアジン等の六員環化合物を用いた場合、化学構造上、第一官能基A1を2つ結合させる事が可能である為、第一官能基の結合力を五員環化合物の2倍相当にする事が可能となり、有機被膜自身の結合安定性を更に強くできる。その結果、有機被膜と金属表面との良好な結合が保たれ、熱履歴によって有機被膜の剥離が生じにくくなるので好適である。
このような主鎖部B11を用いれば、有機被膜110において隣接する機能性有機分子16の主鎖部B11同士の間に、強力な相互結合作用(水素結合やロンドン分散力によるスタッキング効果)が発揮され、これによって有機被膜11体を強化することが可能となる。すなわち、高温環境下における有機被膜110の飛散が前記相互結合作用により効果的に防止されるので、有機被膜110の耐熱性を飛躍的に向上させることができる。
(主鎖部B12について)
主鎖部B12は、アリール骨格(フェニル、ビフェニル、ターフェニル、クオターフェニル、キンキフェニル、セキシフェニル)、アセン骨格(ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ペンタセン)、ピレン骨格、フェナントレン骨格、フルオレン骨格またはそれらの誘導体のうち一種以上を含む化合物、化学構造体若しくは誘導体のいずれか)等の芳香族化合物を利用できる。
主鎖部B12がアリール骨格の場合、芳香族環の数が増えるほど主鎖部B2同士の間に、強力な相互結合作用(ロンドン分散力によるπ−πスタッキング効果)が発揮され、さらに機能性有機分子自身の融点が高くなる為に熱安定性が著しく向上する。
また、主鎖部B12がアセン骨格の場合、芳香環の数が増えるほどアリール骨格より強固な主鎖部B12同士の間の相互結合作用が発揮される。それにより腐食性ガスや水分の透過性を大きく減少させる事ができる。更にアセン骨格は、芳香環の数が増加するにつれて共役系が大きくなり光の吸収スペクトルが長波長側にシフトする。それにより、銀などの短波長領域(紫外領域)に光吸収を持つ金属の変質(酸化銀の生成による黒変色等)をアセン骨格の光の吸収効果(紫外線カット効果)により抑制する事が可能になる。これは、アセン骨格で顕著に効果が表れるがアリール骨格も同様の効果を有する。
さらに、ピレン骨格、フェナントレン骨格、フルオレン骨格においては芳香族環同士の相互結合作用および紫外線カット効果に加え、その光エネルギーを蛍光または燐光発光に利用する効果が強く発揮される。
主鎖部B11と主鎖部B12との間、もしくは主鎖部B11と第二官能基C1の間に、メチレン鎖が存在すれば、分子間で互いに会合し、超分子的に炭化水素鎖の緻密な炭素鎖を形成できるので好適である。また、メチレン鎖を用いれば、比較的迅速に有機被膜を形成できることが発明者らの検討により明らかにされている。
主鎖部B11と主鎖部B12との間、もしくは主鎖部B11と第二官能基C1の間に、フルオロメチレン鎖が存在すれば、疎水性がメチレン鎖よりも強いため、有機被膜形成後には金属表面と当該被膜との間への水分の浸入が強く抑制される。その結果、有機被膜と金属表面の良好な結合が保たれ、熱履歴によって有機被膜の剥離が生じにくくなるので好適である。
主鎖部B11と主鎖部B12との間、もしくは主鎖部B11と第二官能基C1の間に、シロキサン鎖が存在すれば、耐熱性および耐候性に優れる特性が発揮される。このため、例えば半導体素子等の実装工程において、有機被膜が比較的高温環境下に曝された場合にも、当該被膜自体の変質・損傷の防止効果が奏される。
なお、主鎖部B11と主鎖部B12との間、もしくは主鎖部B11と第二官能基C1の間に、グリコール鎖が存在する場合、水等の極性溶媒に簡単に溶解させることができるという利点、並びに親水性基の相互作用による強固な有機被膜を形成できる利点を有する。
また、主鎖部B11と主鎖部B12との間、もしくは主鎖部B11と第二官能基C1の間に、エーテル、チオエーテル、ケトン、チオケトン、第二級アミン、第三級アミン、アミド、スルホンが介されていても同様に分子内の原子の回転を容易する事ができ、さらに水素結合等の分子間相互作用により主鎖部の配向性および緻密性を向上させることもできる。
主鎖部B1にグリコール鎖を有する場合も、親水性の相互作用による有機被膜を形成でき、水等の極性溶媒に簡単に溶解させることができる利点を有する。従って、主鎖部B1に、グリコール鎖、またはメチレン鎖、フルオロメチレン鎖、シロキサン鎖の内の一種以上とグリコール鎖とで構成されたものを用いることも好適である。
なお、以上説明した機能性有機分子11における主鎖部B1、機能性有機分子16における主鎖部B11、B12については、実施の形態1に限定されず、適宜、以下に述べるその他の実施の形態で用いる機能性有機分子の主鎖部として適用することも可能である。
なお、第一有機被膜5については、機能性有機分子11を用いる事が好ましいが、成形樹脂等から発せられるアウトガス等による大気中の汚染物質の付着抑制機能や樹脂密着性機能が必要ない場合は、機能性有機分子11の第二官能基C1または主鎖部B1がなくても良く、第一官能基A1を含む有機化合物であればよい。
さらに、第二有機被膜7については、機能性有機分子16を用いる事が好ましく、封止樹脂との優れた密着性を確保すると共に銀の変色を防止して反射率を長期間維持することが可能になる。
<実施の形態2>
以下、本発明の実施の形態2の半導体装置用リードフレームの製造方法について説明する。
図4(a)〜(g)は半導体装置用リードフレームの製造方法の工程フローに沿った断面図である。図4において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図4において、銅または鉄、ニッケルもしくはそれらを含む合金からなる金属基材1を、プレスまたはエッチングなどの成型技術を用いてリードフレーム形状に加工する(図4(a))。
金属基材1表面に、第一被膜3として、ニッケルまたはニッケル合金めっきを施す(図4(b)第一被膜形成工程)。このとき、第一被膜3の厚みは0.1〜5μmが好適である。
つぎに、第一被膜3表面に第二被膜4としてパラジウムまたはパラジウム合金めっきを0.003〜0.5μmの厚みで形成する。次に、前記形成した第二被膜4の表面に、第一有機被膜5を施す。(図4(c)、(d)に示す第二被膜形成工程、第一有機被膜形成工程)。
ここで有機被膜の形成工程の詳細を下記に示す。なお、以下には第一有機被膜の形成工程を示すが、手順は第二有機被膜についても同様である。
[有機被膜形成工程]
有機被膜形成工程は、分散液調整サブ工程と、成膜サブ工程と、洗浄サブ工程とを順次経る(図5(a))。
(分散液調整サブ工程)
ここでは、機能性有機分子11を用いて有機被膜を形成する場合について説明するが、機能性有機分子16を用いる場合も同様に実施できる。
まず、機能性有機分子11を所定の溶媒に分散させ、分散液を作製する。溶媒は有機溶媒または水の少なくともいずれかが利用できる。水を溶媒に用いる際には、機能性有機分子11の分散性を得るため、必要に応じてアニオン系、カチオン系またはノニオン系の界面活性剤を添加することが好適である。さらに機能性有機分子11を安定化させるため、ホウ系、リン酸系等のpH緩衝剤、酸化防止剤を添加しても良い。
(成膜サブ工程)
次に、上記作製した分散液中に、リードフレームの所定表面を浸漬させる。
分散液中では、各々の機能性有機分子11は比較的高いギブス自由エネルギーを有するエネルギー準位にあり、単分子毎に反発方向への相互作用によりランダムな運動(所謂ブラウン運動)をしている。従って、当該分散液中に金属材料からなるリードフレームを浸漬すると、ミクロ的に機能性有機分子は第一官能基によりリードフレームと金属結合し、より安定な状態に移行しようとする。この安定状態への移行は、マクロ的には各機能性有機分子11の各々が第一官能基をリードフレーム表面に結合させつつ、主鎖部B1及び第二官能基C1を同順に整列させた状態で互いに安定化し、単分子膜としての自己組織化形態をなす(図3(b))。
以上の原理で自己組織化膜が形成され、分散液から引き上げれば、リードフレーム上に有機被膜が形成された部材(以下、「リードフレーム10x」と称する。)が得られることとなる。なお説明上、図3ではリードフレーム表面全体に有機被膜を形成する場合を例示しているが、当然ながら所定形状の開口部を持つパターンマスクを予めリードフレームの表面に配設しておき、当該開口部に対応するリードフレーム表面部分のみに有機被膜を形成するようにしてもよい。
なお、分散液を利用した浸漬法を例示しているが、有機被膜の形成方法はこれに限定しない。例えば噴き付け等の他の方法を用い、同様の有機被膜を形成してもよい。
(洗浄サブ工程)
分散液中から得たリードフレーム10xについて、有機溶媒または水の少なくともいずれかを洗浄媒体とし、余分な機能性有機分子11を除去すべく洗浄処理する。リードフレームに直接第一官能基A1で金属結合していない機能性有機分子11は、本発明の効果を得ることができないので除去すべきである。当該洗浄サブ工程を行えば、リードフレームと金属結合していない機能性有機分子11は簡単に除去することができる。
以上で有機被膜形成工程は終了する。
つぎに、ダイパッドエリア8表面に第三被膜6として銀または銀合金めっきを0.001〜5μm施す(図4(e)第三被膜形成工程)。この際、電気めっきを行えば第一有機被膜5の第一官能基がアニオン性を持つため、第一有機被膜5が第三被膜6を形成する部分のみ電気的に剥離する為、ダイパッドエリア8表面のみ良好な密着性の第三被膜6が得られる。(第一有機被膜除去工程)
つぎに、第三被膜6表面に第二有機被膜7を形成する(図4(f)第二有機被膜形成工程)。この際、第三被膜6以外の表面には既に第一有機被膜5が形成されているため、リードフレーム全面に第二有機被膜7の形成処理を施しても第三被膜6表面のみに第二有機被膜7が形成されるため、部分的にマスキングする設備を導入する必要もなく、簡便なプロセスで部分的な第二有機被膜7の形成が可能となる。
その後、半導体素子搭載エリアの外周を囲うように外囲樹脂8を成形する。(図4(g)樹脂外囲形成工程)それによりダイパッドエリア8とボンディングエリア9との絶縁や搭載される発光素子から発光される光の集光が可能になる。
リードフレームのワイヤーボンディング性向上および封止樹脂とめっきとの密着性向上、およびめっき被膜の変色防止に有用であり、特に光半導体装置用リードフレームに適している。
A1 第一官能基
B1、B11、B12 主鎖部
C1 第二官能基
1、101 金属部材
2、100 光半導体装置用リードフレーム
3、102 第一被膜(下地めっき層)
4、103 第二被膜(第一めっき層)
5 第一有機被膜
6 第三被膜(第二めっき層)
7 第二有機被膜
8 ダイパッドエリア(搭載領域)
9 ワイヤーボンディングエリア(接続領域)
10 外囲樹脂(リフレクター)
10x 有機被膜が形成されたリードフレーム部材
11、16 機能性有機分子
12、107 内部空間
103 金めっき
105 反射層
106 特性維持層

Claims (6)

  1. 光半導体素子の搭載領域と、前記光半導体素子に対して電気接続するための接続領域とを有する金属基材を有し、前記搭載領域および前記接続領域を囲繞するように外囲樹脂が形成された光半導体装置用リードフレームであって、
    前記金属基材の前記搭載領域には、第一被膜及び第二被膜、並びに第三被膜が順次積層形成され、
    前記接続領域には第一被膜及び第二被膜が順次積層形成されており、
    前記接続領域における前記第二被膜の上には、第一有機被膜が形成され、
    前記搭載領域における前記第三被膜の上には、第二有機被膜が形成されている
    ことを特徴とする光半導体用リードフレーム。
  2. 前記第二被膜がパラジウムまたは金もしくはそれらの合金であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  3. 前記第三被膜が銀または銀を含む合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  4. 前記第二被膜と前記第三被膜とが銀または銀を含む合金であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  5. 前記第一有機被膜は、主鎖部の一端に前記第二被膜に対して金属結合、水素結合、若しくは金属錯体による配位結合の少なくともいずれかの結合態様を呈する第一官能基、他端に樹脂結合性を呈する第二官能基がそれぞれ配された化学構造を有する機能性有機分子からなり、
    前記有機化合物の主鎖部は、窒素を2原子以上含有する含窒素複素環を有し、
    前記第二有機被膜はチオール化合物、スルフィド化合物、含窒素複素環化合物から選択される一種以上を有する有機化合物からなる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光半導体装置用リードフレーム。
  6. 光半導体素子の搭載領域と前記光半導体素子と接続する接続領域とを有した金属基材に第一被膜を形成する第一被膜形成工程と、
    前記第一被膜上に第二被膜を形成する第二被膜形成工程と、
    前記第二被膜上に第一有機被膜を形成する第一有機被膜形成工程と、
    前記搭載領域に形成された第一有機被膜を選択除去する第一有機被膜除去工程と、
    前記第一有機被膜が除去された前記搭載領域に第三被膜を選択形成する第三被膜形成工程と、
    前記第三被膜上に第二有機被膜を形成する第二有機被膜形成工程と、
    前記搭載領域を前記接続領域とを囲繞する樹脂外囲を形成する樹脂外囲形成工程とを経る
    ことを特徴とする光半導体装置の製造方法。
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