JP2011091110A - 酸化物半導体素子を用いた回路及びその製造方法、並びに表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板10の上に、ゲート電極層11と蓄積容量下部電極層12bとが形成され、それらの上に、ゲート絶縁層13が形成され、ゲート絶縁層13の上に、酸化物半導体層14が形成され、酸化物半導体層14の上に、チャネル保護層15がゲート電極層11に対して自己整合的に形成され、酸化物半導体層14とチャネル保護層15の上に、保護層16が形成され、ゲート電極層11は所定波長の光透過率が30%以下、蓄積容量下部電極層14aは所定波長の光透過率が70%以上であり、酸化物半導体層14がソース領域、ドレイン領域、チャネル領域及び蓄積容量上部電極層を有する回路。
【選択図】図8
Description
しかし、これらのTFTの作製には高温プロセスが不可欠であり、プラスチック基板やフィルム基板など耐熱性が低いとされるフレキシブルな基板の使用は困難である。
一方、近年、ZnOを主成分として用いた酸化物半導体をチャネル層に用いたTFTの開発が活発に行われている。
前記酸化物半導体は、低温での成膜が可能であり、プラスチック基板やフィルム基板上にフレキシブルなTFTを形成することが可能である。
また、最近ではIn、Ga、Zn、Oからなるアモルファス酸化物半導体をTFTのチャネル層に用いる技術が研究されている。
このように酸化物半導体TFTを用いた回路は、フレキシブル基板を使用した表示装置の駆動回路として非常に有望であると言える。
しかし、プラスチックやフィルムなどのフレキシブル基板は、ガラス基板などと比べて熱などによる基板の収縮や反りなどが大きい。そのため、駆動回路形成過程における基板の変形やそれに伴うアライメントずれにより、基板面内でのTFTの電気特性や寄生容量のバラツキを生じやすい。そのため、TFTの特性を決定付けるチャネル領域およびソース・ドレイン領域を自己整合的に形成するのが望ましい。
また、特許文献1にはトップゲート型アモルファス酸化物半導体TFTにおいてゲート絶縁層およびゲート電極をマスクとして利用して酸化物半導体層に水素プラズマ処理を行う方法が開示されている。これにより半導体層が低抵抗化し、自己整合的にソース・ドレイン電極が形成され、コプラナー構造のTFTが得られる。
このことから、ゲート絶縁膜と酸化物半導体チャネル層との界面にダメージが入りにくい、ボトムゲート型TFTを自己整合的に形成するのが望ましい。
図1は、本発明の回路における代表例の一部を抽出したものである。本発明においては、図1の回路を二次元状に複数配する(同一平面上に縦横に複数配置する)ことで形成される。図8は、図1の回路におけるA−A’断面図であり、配線交差部、薄膜トランジスタ部、蓄積容量部を示している。
図1及び図8において、10は基板、11はゲート電極層、12aはゲート配線層、12bは蓄積容量下部電極層、13はゲート絶縁層、14は酸化物半導体層(チャネル領域)、14aはソース領域・ドレイン領域、酸化物半導体配線層および蓄積容量上部電極層である。そして、15はチャネル保護層、16は保護層である。
製造方法は六つの工程から構成され、その流れは図6のフローチャートに示すとおりである。図7は本発明の一実施形態としての回路の製造工程を示す断面図である。
まず、基板10の上にゲート電極層11を形成する。ゲート電極層11の形成には、スパッタ法、パルスレーザー蒸着法(PLD法)、電子ビーム蒸着法、化学気相蒸着法(CVD法)等を用いることができる。電極材料は、所定波長の光(例えば、400nm未満の少なくとも一部の領域の紫外光)に対して遮光性を有する材料であり、かつ、良好な電気伝導性を有するものであればよい。遮光性を有するとは、透過率0%である必要はない。透過率が30%以下であれば良く、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、更に好ましくは、0.01%以下である。例えば、Ti、Pt、Au、Ni、Al、Moなどの金属やそれらの合金などの金属電極材料およびそれらの積層膜を用いることができる。もちろん、材料自体の遮光性は低くても、膜厚を厚くすることで、上記透過率に相当する遮光性が確保できれるのであれば、本発明のゲート電極層の材料は特に限定されるものではない。
そして、パターニングされたゲート電極層11を有する基板10の上にゲート配線層12aおよび蓄積容量下部電極層(以下、「容量下部電極層」とも記す)12bを形成する。ゲート配線12aおよび容量下部電極12bの形成には、スパッタ法、パルスレーザー蒸着法(PLD法)、電子ビーム蒸着法、化学気相蒸着法(CVD法)等を用いることができる。電極材料は、所定波長の光(例えば、400nm未満の少なくとも一部の領域の紫外光)に対して透明性を有する材料であり、かつ、良好な電気伝導性を有するものであればよい。透明性を有するとは、透過率が70%以上であれば良く、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である。例えば、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの酸化物導電体を用いることができる。次にフォトリソグラフィー法等を用いて、ゲート配線12aおよび容量下部電極12bのパターンを形成する。
前述の例では、ゲート電極層11の形成後にゲート配線層12aおよび蓄積容量下部電極層12bを形成しているが、逆の順番で形成しても構わない。
そして、パターニングされたゲート配線層12aおよび蓄積容量下部電極層12bを有する基板10の上にゲート絶縁層13を形成する。ゲート絶縁層の形成には、スパッタ法、パルスレーザー蒸着法(PLD法)、電子ビーム蒸着法、プラズマCVD法(PECVD法)等を用いることができる。ゲート絶縁材料は、400nm未満の少なくとも一部の領域の紫外光に対して透明性を有する材料であり、かつ、良好な絶縁特性を有するものであればよい。例えば、PECVD法やスパッタ法などによるシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を用いることができる。
さらにゲート絶縁層13の上に酸化物膜からなる酸化物半導体層14を形成する。作製には、スパッタ法、PLD法、電子ビーム蒸着法等を用いることができる。酸化物半導体層14は、In、Ga、Zn、Snから選択される少なくとも1種類の元素を含むアモルファス酸化物半導体を用いることが可能である。酸化物半導体層14はフォトリソグラフィー法とエッチング法を用いてパターニングされる。
次に酸化物半導体層14の上にスパッタ法によりチャネル保護層15を形成する。酸化物半導体層14と直接接するチャネル保護層15にはチャネル保護層形成の際に酸化物半導体を低抵抗化させない機能が要求される。さらにチャネル保護層15の上に水素を含有する絶縁層(保護層16)を形成した際にチャネル保護層の膜厚で水素の透過量を制御し、酸化物半導体の抵抗率を制御できる機能も必要である。具体的にはシリコン酸化膜やシリコン酸窒化膜などのOを含有する絶縁層が望ましい。また、これらの絶縁層の組成がストイキオメトリーから外れていても何ら問題はない。チャネル保護層15は、裏面露光を用いたフォトリソグラフィー法とエッチング法を用いてパターニングされる。このとき、ゲート電極層11をマスクとして裏面露光が行われるので、チャネル保護層15はゲート電極層11が存在する領域上のみに自己整合的に形成される。
次に保護層16を成膜し、酸化物半導体層の所定領域を低抵抗化する。保護層16には、酸化物半導体層上に直接形成した際に酸化物半導体層を低抵抗化させる機能が要求される。酸化物半導体は水素を添加することにより低抵抗化させることが可能である。よって、酸化物半導体層の上に水素を含む絶縁層を形成する。具体的には、水素を含むシリコン窒化膜、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、シリコン炭化膜およびこれらの積層膜などが望ましい。また、これらの絶縁層の組成がストイキオメトリーから外れていても何ら問題はない。
最後に外部と電気的な接続を行うために、フォトリソグラフィー法とエッチング法により、保護層16にコンタクトホールを形成する。
こうして、ボトムゲート型コプラナー構造酸化物半導体TFTを有する本発明の回路が完成する。
(実施例1)
図1及び図8に示す1つの蓄積容量に対して1つのボトムゲート型コプラナー構造の酸化物半導体TFTを有する回路を作成する。ただし、図1は作成する回路の一部分を示すものであり、作成する回路は図1に示す蓄積容量とTFTを二次元状に複数配する(同一平面上に縦横に複数配置する)ことで形成される。
電極材料にはMoを用い、膜厚は100nmである。その後、フォトリソグラフィー法とエッチング法とを用いて電極をパターニングし、ゲート電極層11とする。
ゲート配線12aおよび容量下部電極12bの材料には、ITOを用い、膜厚は100nmである。
該シリコン酸化膜はRFスパッタ装置を用いて基板温度は室温(25℃)で形成する。ターゲットは4インチ径のSiO2を用い、投入RFパワーは500Wである。成膜時の雰囲気は、全圧0.5Paであり、その際のガス流量はAr=100%である。
該酸化物半導体層は、DCスパッタ装置を用いて基板温度は室温(25℃)で形成する。ターゲットは4インチ径のInGaZnO4組成を有する多結晶焼結体を用い、投入RFパワーは150Wとする。成膜時の雰囲気は、全圧0.5Paとし、その際のガス流量はAr:O2=98:2とする。その後、フォトリソグラフィー法とエッチング法を用いて酸化物半導体層14をパターニングする。
該シリコン酸化膜はRFスパッタ装置を用いて基板温度は室温で形成する。ターゲットは4インチ径のSiO2を用い、投入RFパワーは500Wとする。シリコン酸化膜成膜時の雰囲気は、全圧0.5Paであり、その際のガス流量はAr:O2=90:10である。そして、ゲート電極層11をマスクとして裏面露光を用いたフォトリソグラフィー法とエッチング法により、チャネル保護層15をパターニングする。(図7(e))
保護層16の形成と同時にチャネル保護層15の無い領域の酸化物半導体層が、水素添加処理によって低抵抗化し、ソース領域・ドレイン領域、酸化物半導体配線層および蓄積容量上部電極14aとなる。
以上の工程により、本発明の酸化物半導体TFTを有する回路が完成する。
本発明の回路の構成により、電気特性や寄生容量の基板内でのバラツキが小さい酸化物半導体TFTを有する回路を作製することが可能である。
図3に示す1つの蓄積容量に対して2つのボトムゲート型コプラナー構造の酸化物半導体TFTを有する回路を作成する。ただし、図3は作成する回路の一部分を示すものであり、作成した回路は図3に示す蓄積容量とTFTを二次元状に複数配する(同一平面上に縦横に複数配置する)ことで形成される。図10は、図3の回路におけるB−B’断面図であり、配線交差部、薄膜トランジスタ部、蓄積容量部を示す。
ゲート配線12aおよび容量下部電極12bの材料には、ITOを用い、膜厚は100nmである。
実施例1と異なり、酸化物半導体配線層および蓄積容量上部電極層14aが上部に形成される領域周辺以外のゲート配線層のほとんどは第1のゲート配線層11aで形成される。
該シリコン酸化膜はRFスパッタ装置を用いて基板温度は室温で成膜する。ターゲットにはSiO2を用い、投入RFパワーは500Wである。成膜時の雰囲気は、全圧0.5Paであり、その際のガス流量はAr=100%である。
その後、酸化物半導体層14、チャネル保護層15及び保護層16を実施例1と同様に形成する。(図9(e))
次にフォトリソグラフィー法とエッチング法により、保護層16に第2のコンタクトホール19を形成する。
以上の工程により、本発明の酸化物半導体TFTを有する回路が完成となる。
本発明の回路の構成により、電気特性や寄生容量の基板内でのバラツキが小さい酸化物半導体TFTを有する回路を作製することが可能である。
本実施例ではボトムゲート型コプラナー構造の酸化物半導体TFTを用いた図4の表示装置について説明する。酸化物半導体TFTを有する回路(駆動回路)の製造工程は、前記実施例1と同様である。実施例1と同様の方法で、プラスチック基板110の上に酸化物半導体TFT121を有する回路120を形成後、フォトリソグラフィー法とエッチング法により、保護層16にコンタクトホールを形成する。
さらに、画素電極140をスパッタ法により成膜する。電極材料には、ITOを用い、膜厚は100nmである。この上にポリイミド膜150を塗布し、ラビング工程を施す。
本発明の回路の構成では、ゲート電極層以外、可視光に対して透明な材料で形成されているため、非常に開口率の高い回路を実現することが可能である。
本実施例ではボトムゲート型コプラナー構造の酸化物半導体TFTを有する回路を用いた図5の表示装置について説明する。酸化物半導体TFTを有する回路の製造工程は、前記実施例2と同様である。まず本発明の酸化物半導体TFTを有する回路120の上に平坦化層310を形成する。平坦化層310にはポリイミド膜を用いる。そして、保護層16および平坦化層310にフォトリソグラフィー法とエッチング法を用いてコンタクトホールを形成する。そして、酸化物半導体配線層300上に保護層16および絶縁層310に形成されたコンタクトホールを介して電極320を形成する。電極320にはスパッタ法により形成したITOを用いる。次に電極320の上に正孔輸送層330、発光層340を蒸着法により形成する。正孔輸送層330、発光層340にはそれぞれα‐NPD(4,4’-bis[N-(1-naphthyl)-N-phenyl-amino]biphenyl)、Alq3(tris(8-hydroxyquinoline))を用いる。さらに発光層340の上に電極350を蒸着法により形成する。電極材料にはAlを用いる。このようにして、図5に示す、ボトムエミッション型の有機EL素子を表示素子とする表示装置を作製する。
本発明の回路の構成では、画素回路内はゲート電極層以外、可視光に対して透明な材料で形成されているため、非常に開口率の高い画素回路を実現することが可能である。
11 ゲート電極層
11a ゲート配線層
12a ゲート配線層および画素内配線層
12b 蓄積容量下部電極
13 ゲート絶縁層
14 酸化物半導体層
14a ソース・ドレイン領域、酸化物半導体配線層および蓄積容量上部電極
15 チャネル保護層
16 保護層
Claims (5)
- 基板の上に、ゲート電極層と蓄積容量下部電極層とが形成され、
前記基板と前記ゲート電極層と前記蓄積容量下部電極層の上に、ゲート絶縁層が形成され、
前記ゲート絶縁層の上に、酸化物半導体層が形成され、
前記酸化物半導体層の上に、チャネル保護層が前記ゲート電極層に対して自己整合的に形成され、
前記酸化物半導体層と前記チャネル保護層の上に、保護層が形成され、
前記ゲート電極層は所定波長の光の透過率が30%以下であり、前記蓄積容量下部電極層は前記所定波長の光の透過率が70%以上であり、前記酸化物半導体層がソース領域、ドレイン領域、チャネル領域及び蓄積容量上部電極層を有することを特徴とする回路。 - 前記酸化物半導体層がIn、Ga、Zn、Snから選択される少なくとも1種類の元素を含むアモルファス酸化物半導体であることを特徴とする請求項1に記載の回路。
- 前記所定波長の光が、波長400nm未満の紫外光であることを特徴とする請求項1又は2に記載の回路。
- 基板の上に、所定波長の光の透過率が30%以下であるゲート電極層を形成する工程と、
前記基板の上に、前記所定波長の光の透過率が70%以上である蓄積容量下部電極層を形成する工程と、
前記基板と前記ゲート電極層と前記蓄積容量下部電極層の上に、ゲート絶縁層を形成する工程と、
前記ゲート絶縁層の上に、酸化物半導体層を形成する工程と、
前記酸化物半導体層の上に、第1の保護層を形成し、前記所定波長の光を裏面露光し、前記第1の保護層をエッチングして、前記ゲート電極層に対して自己整合的なチャネル保護層を形成する工程と、
前記チャネル保護層によって保護されていない領域に水素添加処理を施して、前記酸化物半導体層の前記チャネル保護層によって保護されていない領域を低抵抗化する工程と、を含むことを特徴とする回路の製造方法。 - 発光素子と駆動回路が接続されて成る表示装置であって、該駆動回路が請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回路であることを特徴とする表示装置。
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