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JP2010235671A - フェノール樹脂組成物 - Google Patents

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Junji Imai
淳司 今井
Toru Kamata
徹 鎌田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract


【課題】 硬化時に有害ガスを発生せず、生産安定性に優れ、さらに硬化性及び強度に優れたフェノール樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 レゾール型フェノール樹脂及びノボラック型レゾルシン樹脂を必須成分として含有し、前記レゾール型フェノール樹脂のジメチレンエーテル基量が、フェノール類に由来する芳香環同士を結合しているアルデヒド類に由来する全結合基に対して、20〜80mol%であることを特徴とするフェノール樹脂組成物であり、前記ノボラック型レゾルシン樹脂が、フェノール樹脂組成物全体に対して、1〜50重量%であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フェノール樹脂組成物に関するものである。
熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂は、主に成形品の基材となる材料同士を結合させるバインダーや成形品の補強剤として広く用いられ、優れた機械的特性や電気的特性、接着性を有することから、様々な分野で使用されている。フェノール樹脂は合成時の触媒の種類を変化させることによりノボラックとレゾールの二種類の樹脂を得ることができる。フェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒の下で合成されるノボラックは熱可塑性であり、加熱しただけでは硬化しないため、一般的にヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤が加えられる。しかしながら、ヘキサメチレンテトラミンによる硬化物は、硬化に際し、ヘキサメチレンテトラミンの分解に由来するアンモニアやホルムアルデヒドのガスによる臭気、毒性等の環境問題、更には硬化成形物中にボイドの発生、ヘキサメチレンテトラミンあるいはその分解生成物が硬化物中に残存することによる物性の低下という問題が指摘されている。
一方、レゾールは、フェノール類とアルデヒド類とを、水酸化ナトリウム、アンモニア水、第3級アミン、アルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物、炭酸ナトリウムなどのアルカリ性触媒を用いて反応させることにより得られるメチロール型のレゾール型フェノール樹脂のほか、酢酸亜鉛などの二価金属塩を用いて反応させることにより得られるジメチレンエーテル型のレゾール型フェノール樹脂がある。
メチロール型のレゾール型フェノール樹脂は高い反応性を有するため、硬化速度が速いという特徴がある。しかし、反応性が高いため、製造時の熱安定性に劣り、製造条件のコントロールが難しいという欠点がある。一方、ジメチレンエーテル型のレゾール型フェノール樹脂はメチロール型フェノール樹脂と異なり、反応性が低いため、生産安定性に優れるという利点がある。しかし、反応性が低いがゆえに、実使用における硬化速度が遅いという問題があった。
レゾールの硬化性向上手法として、硬化促進剤の添加が挙げられる。(例えば特許文献1参照。)しかしながら、本手法では十分な硬化性を得ることはできなかった。
特開平7−316396号公報
本発明の目的は、硬化時に有害ガスを発生せず、生産安定性に優れ、さらに硬化性及び強度に優れたフェノール樹脂組成物を提供することである。
このような目的は、以下の本発明[1]〜[6]により達成される。
[1]レゾール型フェノール樹脂及びノボラック型レゾルシン樹脂を必須成分として含有してなるフェノール樹脂組成物であって、前記レゾール型フェノール樹脂のジメチレンエーテル基量が、フェノール類に由来する芳香環同士を結合しているアルデヒド類に由来する全結合基に対して、20〜80mol%であることを特徴とするフェノール樹脂組成物。
[2]前記ノボラック型レゾルシン樹脂が、フェノール樹脂組成物全体に対して、1〜50重量%である[1]に記載のフェノール樹脂組成物
[3]前記ノボラック型レゾルシン樹脂が、レゾルシンと、アルデヒド類とのモル比(アルデヒド類/レゾルシン)を0.4〜0.8で反応させるものである[1]又は[2]に記載のフェノール樹脂組成物。
[4]更に充填材を含むものである[1]〜[3]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物。
[5]前記充填材が乾式シリカであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物
[6]形状が粉末又は固形である[1]〜[5]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物。
本発明のフェノール樹脂組成物を、成形品のバインダーや補強剤に用いた場合、成形時に有害ガスを発生せず、短時間で成形可能であり、機械的強度に優れた成形品を得ることができる。
まず、本発明のフェノール樹脂組成物について説明する。
本発明のフェノール樹脂組成物は、レゾール型フェノール樹脂及びノボラック型レゾルシン樹脂を必須成分として含有し、前記レゾール型フェノール樹脂のジメチレンエーテル基量が、フェノール類に由来する芳香環同士を結合しているアルデヒド類に由来する全結合基に対して、20〜80mol%であることを特徴とする。
本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を反応させて合成し、ノボラック型レゾルシン樹脂はレゾルシンとアルデヒド類を反応させて合成する。
本発明のレゾール型フェノール樹脂に用いるフェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール類、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のブチルフェノール類、p−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等のアルキルフェノール類、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノール類、p−フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール等の1価フェノール置換体、及び、1−ナフトール、2−ナフトール等の1価のフェノール類、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール類などが挙げられる。これらを単独あるいは2種以上を混合して使用することができる。
これらのフェノール類の中でも、経済的に有利なフェノール、クレゾール類、ビスフェノールAから選ばれるものが好ましい。
本発明のレゾール型フェノール樹脂及びノボラック型レゾルシン樹脂に用いるアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
これらのアルデヒド類の中でも、反応性が優れ、安価であるホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドから選ばれるものが好ましい。
本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂の合成方法としては、上述したフェノール類、及びアルデヒド類を、アルカリ金属やアミン類、二価金属塩などの触媒の存在下で反応させることによって得ることができる。
本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂を合成する際に用いる触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、カルシウム、マグネシウム、バリウムなどアルカリ土類金属の酸化物及び水酸化物、炭酸ナトリウム、アンモニア水、トリエチルアミン、ヘキサメチレンテトラミンなどのアミン類、酢酸マグネシウムや酢酸亜鉛などの二価金属塩などの物質等を単独または2種類以上併用することができる。
本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂の合成において、フェノール類とアルデヒド類との反応モル比としては、フェノール類1モルに対して、アルデヒド類0.80〜2.50モルとすることが好ましい。さらに好ましくは、アルデヒド類1.00〜2.30モルである。前記モル比が前記下限値未満であるとレゾール型樹脂を得られない場合があり、前記上限値を超えると反応制御が困難になる場合がある。
本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂のジメチレンエーテル基量は、フェノール類に由来する芳香環同士を結合しているアルデヒド類に由来する全結合基に対して、20〜80mol%であることが好ましく、更には25〜75mol%であることが好ましい。20mol%未満であると、熱安定性に劣り品質バラツキが大きくなる場合があり、80mol%を超えると硬化性が悪すぎて実使用するのが難しい場合がある。
本発明のノボラック型レゾルシン樹脂に用いるレゾルシン類としては、例えば、レゾルシン、2−メチルレゾルシン、5−メチルレゾルシン、2,5−ジメチルレゾルシン等のメチルレゾルシン類、4−エチルレゾルシン、4−クロロレゾルシン、2−ニトロレゾルシン、4−ブロモレゾルシン、4−n−ヘキシルレゾルシンなどが挙げられる。これらを単独あるいは2種以上を混合して使用することができる。
これらのレゾルシン類の中でも、経済的に有利なレゾルシン、メチルレゾルシン類から選ばれるものが好ましい。
本発明に用いるノボラック型レゾルシン樹脂の合成方法としては、レゾルシン、及び上述したアルデヒド類を、酸性触媒の存在下で反応させた後、脱水工程により水を除去して得ることができる。
本発明に用いるノボラック型レゾルシン樹脂に用いる触媒としては、蓚酸、塩酸、硫酸、ジエチル硫酸、パラトルエンスルホン酸等の酸類を単独または2種類以上併用して使用できる。また、レゾルシンそのものが酸性を示すため、無触媒でも合成することができる。
本発明に用いるノボラック型レゾルシン樹脂の合成において、レゾルシンとアルデヒド類との反応モル比としては、レゾルシン1モルに対して、アルデヒド類0.40〜0.80モルとすることが好ましい。さらに好ましくは、アルデヒド類0.45〜0.75モルである。前記モル比が前記下限値未満であると樹脂の取り扱いが難しくなる場合があり、前記上限値を超えると反応制御が困難になる場合がある。
本発明のフェノール樹脂組成物において、ノボラック型レゾルシン樹脂の割合としては、フェノール樹脂組成物全体に対して、ノボラック型レゾルシン樹脂の割合が1〜50重量%とすることが好ましい。さらに好ましくは、5〜45重量%である。
これにより、本発明のフェノール樹脂組成物を用いた成形品の強度を損なうことなく、硬化性を向上させることができる。
更に、前述のフェノール樹脂組成物に、充填材を添加することも可能である。前記充填材としては、種々のものが使用できるが、例えば、炭酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、黒鉛、が挙げられ、単独または2種以上を併用して用いることが可能である。これらの中でもシリカを用いることが好ましく、更に乾式シリカであることが好ましい。前記充填材の添加量としては、フェノール樹脂組成物100重量部に対して、充填材を1〜40重量部の範囲で使用するのが好ましい。これにより、フェノール樹脂組成物の硬化性や強度を阻害することなく、ブロッキング性を改善することができる。
本発明のフェノール樹脂組成物において、レゾール型フェノール樹脂とノボラック型レゾルシン樹脂を混合する方法は、両成分が均一に混合分散しうる方法であればよく、特に限定されない。例えば、反応途中のレゾール型フェノール樹脂中にノボラック型レゾルシン樹脂を添加し混合する方法、反応途中のノボラック型レゾルシン樹脂中にレゾール型フェノール樹脂を添加し混合する方法、あるいは、レゾール型フェノール樹脂とノボラック型ノボラック樹脂とを単に粉砕混合する方法、二軸押出機やオープンロール、加圧式混錬機で混錬する方法等がある。
本発明のフェノール樹脂組成物において、その形状は粉末又は固形であることが好ましい。その形状が粉末又は固形でなく、半固形または液状であると成形品への配合時に作業性が劣るという問題を生じ好ましくない。
本発明において、上記レゾール型フェノール樹脂の結合基の比率は、1H−NMR法に準拠して測定したものである。レゾール型フェノール樹脂をピリジン触媒中、無水酢酸で処理して、メチロール基をアセチル化し、アセチル化物の1H−NMRを測定した。アセトンのピーク(2.04ppm)を基準に、メチレン基(約3.8ppm)、ジメチレンエーテル基(約4.5ppm)、メチロール基(約5.0ppm)とし、そのピークの積分強度比をメチレン基、メチロール基は1/2倍、ジメチレンエーテル基については1/4倍とした値の比率より、結合基の比率を算出した。装置は、日本電子社製・「JNM−AL300」(周波数300MHz)を使用した。なお、上記測定方法は、レゾール型フェノール樹脂の原料としてフェノールとホルムアルデヒドとを用いた場合であるが、これ以外のフェノール類及びアルデヒド類を用いた場合でも、基本的に同じ原理で測定することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
ここに記載されている「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を示す。
(製造例1)
撹拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応装置に、フェノール1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液1121部を加え(モル比=1.30)、酢酸亜鉛5部を加えた。1時間還流させ、反応によって生じる水の真空除去を行ない、90℃になった時点で更に1時間反応させ、常温で固形のレゾール型フェノール樹脂1115部を得た。1H−NMRにて解析した結果、ジメチレンエーテル基量は35mol%であった。
(製造例2)
製造例1において、37%ホルムアルデヒド水溶液を1553部(モル比=1.80)変えた以外は、製造例1と同様に反応を行ない、常温で固形のレゾール型フェノール樹脂1180部を得た。1H−NMRにて解析した結果、ジメチレンエーテル基量は60mol%であった。
(製造例3)
製造例1において、酢酸亜鉛5部を25%水酸化ナトリウム水溶液70部に変えた以外は、製造例1と同様に反応を行ない、常温で固形のレゾール型フェノール樹脂1180部を得たものの、樹脂取り出しの途中で一部のレジンがゲル化した。1H−NMRにて解析した結果、ジメチレンエーテル基量は10mol%であった。
(製造例4)
製造例1において、37%ホルムアルデヒド水溶液を2040部(モル比=2.40)に変えた以外は、製造例1と同様に反応を行ない、常温で固形のレゾール型フェノール樹脂1280部を得た。1H−NMRにて解析した結果、ジメチレンエーテル基量は85mol%であった。
(製造例5)
製造例1と同様の反応装置に、レゾルシン1000部、シュウ酸3部を加えた。100℃になるまで加熱して、37%ホルムアルデヒド水溶液369部を30分間かけて逐添した(モル比=0.50)。その後1時間還流させ、反応によって生じる水の常圧除去、真空除去を170℃になるまで行ない、常温で固形のノボラック型レゾルシン樹脂1040部を得た。
(製造例6)
製造例5において、37%ホルムアルデヒド水溶液を516部(モル比=0.70)に変えた以外は、製造例1と同様に反応を行ない、常温で固形のノボラック型レゾルシン樹脂1065部を得た。
(製造例7)
製造例5において、レゾルシンを5−メチルレゾルシン変えた以外は、製造例1と同様に反応を行ない、常温で固形のノボラック型レゾルシン樹脂1040部を得た。
(実施例1)
製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂900部、製造例5で得られたノボラック型レゾルシン樹脂100部を混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(実施例2)
製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂700部、製造例5で得られたノボラック型レゾルシン樹脂300部を混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(実施例3)
製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂900部、製造例5で得られたノボラック型レゾルシン樹脂100部、シリカ(日本アエロジル社製、AEROSIL R972)を50部混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物1040部を得た。
(実施例4)
製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂700部、製造例5で得られたノボラック型レゾルシン樹脂300部、シリカ(日本アエロジル社製、AEROSIL R972)を50部混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物1040部を得た。
(実施例5)
製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂900部、製造例6で得られたノボラック型レゾルシン樹脂100部を混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(実施例6)
製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂700部、製造例6で得られたノボラック型レゾルシン樹脂300部を混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(実施例7)
製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂700部、製造例7で得られたノボラック型レゾルシン樹脂300部を混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(実施例8)
製造例2で得られたレゾール型フェノール樹脂900部、製造例5で得られたノボラック型レゾルシン樹脂100部を混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(実施例9)
製造例2で得られたレゾール型フェノール樹脂700部、製造例5で得られたノボラック型レゾルシン樹脂300部を混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(比較例1)
製造例1で得られたフェノール樹脂1000部を粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(比較例2)
製造例2で得られたフェノール樹脂1000部を粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(比較例3)
製造例3で得られたフェノール樹脂1000部を粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(比較例4)
製造例4で得られたフェノール樹脂1000部を粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
(比較例5)
製造例4で得られたレゾール型フェノール樹脂700部、製造例6で得られたノボラック型レゾルシン樹脂300部を混合、粉砕し、フェノール樹脂組成物990部を得た。
フェノール樹脂組成物の評価(ゲル化時間、曲げ強度)
硬化性は150℃熱板でのゲル化時間を測定し、比較した。ゲル化時間が短いほど、硬化性に優れることを意味する。
フェノール樹脂組成物10重量%、ガラス繊維20重量%、炭酸カルシウム70重量%で混合した。この配合物を温度160℃、圧力200kg/cm2 で10分間成形した後、180℃で3時間焼成してテストピースを作製した。得られたテストピースの常態曲げ強度をJIS K 7203に従って測定した。
評価結果を、表1〜4にまとめた。
Figure 2010235671
Figure 2010235671
Figure 2010235671
Figure 2010235671
実施例1〜9はいずれも、本発明のフェノール樹脂組成物であり、これらの硬化性は比較例よりも大幅に改善することができた。また、曲げ強度は比較例とほぼ同等の結果であった。比較例1、2、4はレゾール型フェノール樹脂単独であるため、硬化性に劣る結果であった。比較例3はレゾール型フェノール樹脂単独で、硬化性に優れるものの、樹脂合成時に一部ゲル化する結果であった。比較例5は硬化性が不十分な結果であった。以上の結果より、実施例1〜9はいずれも硬化性と強度に優れたものとすることができた。
本発明のフェノール樹脂組成物は、材料同士を結合させるバインダー及び材料を補強する補強剤として用いた場合に、成形時に有害ガスを発生するこになく、短時間で成形可能であり、機械的強度に優れた成形品を得ることができる。従って、本発明のフェノール樹脂組成物は、有機繊維粘結剤、砥石粘結剤、無機繊維粘結剤、摩擦材用粘結剤、摺動部材用粘結剤、ゴム用補強剤等の用途に好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. レゾール型フェノール樹脂及びノボラック型レゾルシン樹脂を必須成分として含有してなるフェノール樹脂組成物であって、前記レゾール型フェノール樹脂のジメチレンエーテル基量が、フェノール類に由来する芳香環同士を結合しているアルデヒド類に由来する全結合基に対して、20〜80mol%であることを特徴とするフェノール樹脂組成物。
  2. 前記ノボラック型レゾルシン樹脂が、フェノール樹脂組成物全体に対して、1〜50重量%である請求項1に記載のフェノール樹脂組成物。
  3. 前記ノボラック型レゾルシン樹脂が、レゾルシンと、アルデヒド類とのモル比(アルデヒド類/レゾルシン)を0.4〜0.8で反応させるものである請求項1又は2に記載のフェノール樹脂組成物。
  4. 更に充填材を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物。
  5. 前記充填材が乾式シリカであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物
  6. 形状が粉末又は固形である請求項1〜5のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物。
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