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JP2010215572A - 歯髄炎診断マーカー及び歯髄炎診断システム - Google Patents

歯髄炎診断マーカー及び歯髄炎診断システム Download PDF

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JP2010215572A JP2009065111A JP2009065111A JP2010215572A JP 2010215572 A JP2010215572 A JP 2010215572A JP 2009065111 A JP2009065111 A JP 2009065111A JP 2009065111 A JP2009065111 A JP 2009065111A JP 2010215572 A JP2010215572 A JP 2010215572A
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JP2009065111A
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Takao Ishida
敬雄 石田
Misako Nakajima
美砂子 中島
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Japan Health Sciences Foundation
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Abstract

【課題】正確且つ客観的に歯髄炎の診断を行うことができる歯髄炎診断システムを提供する。
【解決手段】歯髄炎診断システム300は、イメージングファイバ装置200と、歯髄炎診断マーカー100とを有する。歯髄炎診断マーカー100は、インドシアニングリーンを内包するリポソームの外側表面にE−セレクチン抗体が結合されている。イメージングファイバ210のファイバ先端にはシリコンチューブ420が取り付けられており、シリコンチューブ420が歯髄炎にかかっている歯の側部に押し当てられる。歯髄炎診断マーカー100は歯髄炎炎症部位に特異的に結合する。インドシアニングリーンの蛍光光がモニタ370で観察され、正確且つ客観的に歯髄炎の診断ができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、被検歯髄の状態を診断するために用いられる歯髄炎診断マーカー、及び、その歯髄炎診断マーカーを使用する歯髄炎診断システムに関する。
歯髄炎は例えば急性歯髄炎と慢性歯髄炎とに分類され、う触が原因として生じることが多い。急性歯髄炎の初期症状では、炎症部位に象牙芽細胞の変成萎縮、充血、漿液の滲出等が生じる。う触の進行が早い乳歯及び若年者の場合は、急性化膿性歯髄炎が起こるのとほぼ前後して象牙質が破壊され、開放性全部性化膿性歯髄炎が起こり、歯髄壊死を起こす。歯髄炎にかかった場合、治療をしないで放置しておくと歯根膜炎等に進行することもある。
細菌感染が根部歯髄まで波及し、不可逆的な全部性歯髓炎に陥った場合は、抜髄処置が行われる。抜髄とは歯牙の内部に存在する歯髄を除去する行為である。抜髄処置により感染又は感染の恐れのある歯髄を全部除去するので、歯周組織への炎症の波及を防ぐことができ、患歯を歯周組織に対し無害なものとし、再び咀嚼機能を回復させることが可能となる。
しかしながら、歯髄除去後は、血管による歯(象牙質・歯髄)の物質代謝が絶たれるため象牙質が脆弱化し割れやすくなる。また、痛みを伝える神経が無くなるので、再びう蝕が進行した場合に自覚症状が得られず、更に感染抵抗力もなくなるので、予期せぬ間にう蝕が悪化するという問題点がある。従って、近年では、歯の健康状態を維持し長持ちさせるためにはむしろ歯髄を保存するのが好ましいと考えられており、歯髄炎に感染している部位と健康な部位とを区別して、極力、健康部位を残存させる歯髄炎の診断手法が求められる。
従来の歯髄炎の診断手法として、非特許文献1〜3に記載されている温度診がある。温度診は、歯に冷刺激又は温熱刺激をあてて、温度刺激除去後の痛みの持続時間又は温度刺激後の冷刺激に対する反応で歯髄の炎症状態を判断する方法である。冷刺激にはドライアイス、ジクロロジフルオロメタン、エチルクロライド、氷、テトラフルオロエタン等が用いられる。温熱刺激は加熱ガッタパーチャが用いられる。しかしながら、温度診は、あくまでも患者の感覚に基づいており、客観的に診断することはできない。また、歯の条件(歯髄腔の狭窄の状態、修復物又は補綴物の有無、及びその材料の種類)、診査時の刺激を与える時間及びその温度によっても反応が異なり、また歯髄に病変が生じていても痛みを示さない場合がある等の問題点がある。
また、非特許文献4には歯髄炎の診断方法として電気診が記載されている。電気診は、歯の表面に電気刺激(デントテスター、アナリティック・パルプテスター)を加え、痛みの発生により、歯髄の生死の判断又は歯髄の病態を診査する方法であり、歯髄の生死の判定の信頼度が高いという利点がある。しかしながら、電気診では、根未完成歯、萌出途中の歯及び外傷直後の歯では、電気的閾値が上昇したり反応がなかったりする。また、複根歯の場合、一根が失活していても、別の根が生活していれば反応する。失活していても根管内が電解質の液体で満たされていれば痛覚がある場合がある。更に、金属修復物がある場合、電流が歯肉に流れれば使用できず、特に全部鋳造冠では電気診は行えない等の欠点がある。更に、ペースメーカーを装着している人には禁忌である。また、痛覚発生閾値は歯髄の病態をそのまま反映しているとはいえない。
また、歯髄炎の診断方法として、レーザードップラー血流測定がある。歯内治療におけるレーザードップラー血流測定を用いた歯髄診断の試みは、Gazelius B. et al., 1986 やWilder-Smith PE. et al., 1988 に始まり、Matthews らのグループもさまざまな研究を行っている(Matthews B. et al., 1993; Soo-ampon S. et al., 2003)。測定原理は、組織に照射されたレーザー光が血管内を運動中の赤血球にあたるとドップラー効果により周波数偏位を生じて反射されることにある。周波数偏位を解析することにより、赤血球の運動速度、即ち組織を循環する血流速度をベクトル演算し、解析するものである。上述の温度診及び電気診の歯髄の神経反応をみるものとは異なり、レーザードップラー血流測定では、歯髄血流の有無を測定するため、神経反応の測定が困難な症例でも適応できるという利点がある。しかしながら、装置が高価であり、測定誤差を受けやすいうえ、測定値の再現性に乏しく、測定術式に手間がかかること等の欠点がある。また、歯の表面から血流が導出された場合、その反射光が歯髄由来ものであるかどうか疑わしく、歯肉の血流も混ざってしまうため、失活歯であっても血流がモニタされてしまうことが多い。非特許文献5には、反射光ではなく透過光を解析する装置が記載されており、歯の唇側表面からレーザー光を送光し、その透過光を直線上の舌側歯面で受光し、失活歯の誤診を防ぐことができる装置が記載されており、歯髄腔の広い若年者の前歯の診断には有効であるものの、高齢者の歯や臼歯の診断には不十分である問題点がある。
また、歯髄炎の診断方法として、非特許文献6に記載されるように、核磁気共鳴画像(MRI)法がある。核磁気共鳴画像法は水素原子核の核磁気共鳴現象を利用して画像を作製し診断するもので、エネルギーの緩和時間T1と位相の緩和時間T2により決定される。T1強調画像を用いた場合、生活歯髄は明るく強調させ、失活歯髄は暗くなる。核磁気共鳴画像(MRI)法の利点として、放射線被爆が少なく、非侵襲性、任意方向の断面像が撮影、軟組織のコントラストが良いという長所がある。しかしながら、装置が高価であるうえに、磁気金属(アタッチメントや金属修復物)を装着した患者には適応できない問題点がある。
更に、特許文献1には、シュウ酸カリウム塩二水和物の溶液を歯の修復部のインターフェースの窩洞面等に適用し、可逆的歯髄炎症の確認となる歯科的苦痛が止まったかどうかを患者に指摘させる歯髄炎診断方法が記載されている。しかしながら、特許文献1記載の診断方法は、患者の感覚に基づくものであり、客観的に診断することはできない問題点がある。
特表2003−528800号公報(第13頁)
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本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、高感度でしかも正確に歯髄炎の炎症箇所を示すことのできる歯髄炎診断マーカーを提供すると共に、その歯髄炎診断マーカーを用いて正確且つ客観的に歯髄炎の診断を行うことができる歯髄炎診断システムを提供することを目的とする。
本発明に係る歯髄炎診断マーカーは、インドシアニングリーン及びその誘導体の内少なくとも何れか一方を含有する蛍光薬剤を内包するリポソームの外側表面に、歯髄炎の炎症箇所に特異的に結合する結合性物質が結合されていることを特徴とする。
上述の場合において、前記結合性物質は、CD62E抗体、CD54抗体、CD50抗体、CD106抗体、MHCクラスII抗体、PAF抗体、IL−8抗体、MIP−1B抗体、E−セレクチンのリガンド、及びE−セレクチンのリガンドの誘導体の少なくとも何れか一つを含むものであることが好ましい。
また、前記結合性物質は、リンカー蛋白質を介して前記リポソームの外側表面に結合していることが好ましい。
また、本発明に係る歯髄炎診断システムは、インドシアニングリーン及びその誘導体の内少なくとも何れか一方を含有する蛍光薬剤を内包するリポソームの外側表面に、歯髄炎の炎症箇所に特異的に結合する結合性物質が結合されていることを特徴とする歯髄炎診断マーカーと、前記蛍光薬剤を励起させるための励起光を発する光源部と、前記光源部からの励起光をフィルタを通して集光レンズに導き、前記集光レンズで集光された光をイメージファイバの端部に入射させる入力光学系と、光信号を検出する光検出部と、前記イメージングファイバの端部に戻ってくる歯髄炎患部に付着した前記歯髄炎診断マーカーの蛍光光をフィルタを通して集光レンズに導き、前記集光レンズで集光された光を前記光検出部に導く出力光学系と、前記光検出部で検出した蛍光光に基づき診断対象の歯髄画像を表示する画像表示部とを有するイメージングファイバ装置とを有することを特徴とする。
また、前記イメージングファイバのファイバ先端に、歯髄炎炎症部位を有する歯の側部に押し当てられるシリコンチューブが取り付けられていることが好ましい。
また、前記励起光の波長は770nm以上805nm以下、且つ、前記蛍光光の波長は810nm以上850nm以下であり、前記励起光と前記蛍光光との波長の差は15nm以上50nm以下であることが好ましい。
また、前記シリコンチューブの先端部は、内側に凹曲面形状であることが好ましい。
本発明の歯髄炎診断マーカーは、高感度でしかも正確に歯髄炎の炎症箇所を示すことができる。また、本発明の歯髄炎診断システムは、正確且つ客観的に歯髄炎の診断を行うことができる。
歯髄炎診断マーカーの概略を説明する説明図である。 歯髄炎診断マーカーが歯髄炎炎症部位に特異的に結合する状態を説明する説明図である。 イメージングファイバ装置の概略を説明する説明図である。 イメージングファイバの先端を説明する説明図であり、そのうち(a)は弾性チューブを取り付ける前の状態であり、(b)は対物レンズを弾性チューブで覆った状態である。 イメージングファイバのファイバ本体の断面図である。 歯髄炎診断システムの概略を説明する全体図である。 歯髄炎診断システムの一使用態様例を説明するフローチャートである。 シリコンチューブの先端部の形状の別実施形態を示す説明図であり、そのうち(a)は異なる方向からの複数の説明図であり、(b)は炎症箇所を有する歯の側面に押し当てる状態を示す説明図である。 歯髄炎の一分類例の模式図であり、そのうち(a)は一部性漿液性歯髄炎の模式図であり、(b)は全部性化膿性歯髄炎の模式図であり、(c)は一部性化膿性歯髄炎の模式図であり、(d)は全部性漿液性歯髄炎の模式図である。
〔歯髄炎診断マーカー〕
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、本実施形態に係る歯髄炎診断マーカー100の概略図であり、図2は、歯髄炎診断マーカー100が歯髄炎炎症部位に結合する様子を説明する説明図である。
図1に示すように、歯髄炎診断マーカー100は、インドシアニングリーン(ICG)140を内包するリポソーム110の外側表面に結合性物質120がリンカー蛋白質130を介して結合している。
インドシアニン化合物の一種であるインドシアニングリーン140は、式1に示される構造式であり、赤外線照射によって特異な吸収を示して暗緑青色の蛍光を発する物質である。
Figure 2010215572
インドシアニングリーン140の誘導体としては、インドシアニングリーン140の母核を修飾するもの、又は反応活性基を導入したものを使用することができる。反応活性基を導入した反応性インドシアニングリーン誘導体は水に対して難溶の場合があるが、インドシアニングリーン誘導体は有機溶媒等に溶解させて使用するのではなく、リポソーム110に内包されて使用するものなので、難なく使用できる。インドシアニングリーン誘導体は、特に限定されるものではないが、例えば式2に示されるものを使用することができる。
Figure 2010215572
ここで、R1及びR2は、夫々独立に水素原子、アルキル基、アリール基、スルホン酸基、又はアルコキシ基を示し、R3は、アルキル基、スルホン酸アルキル基、又はアミノアルキル基を示す。アルキル基は、炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖の低級アルキルを使用できる。
リポソーム110は、一枚以上の脂質二重層からなる膜内部に溶媒がカプセル化されている球状粒子(閉鎖小胞)である。リポソーム110の脂質組成、帯電状態、密度、重量、粒子径等は、リポソーム110の外側表面に結合する結合性物質等の性質等に応じて適宜設計することができる。
リポソーム110の脂質二重膜の成分は、特に限定されるものではないが、例えばリン脂質及び糖脂質である。リン脂質は、例えば、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミン、レシチン、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジミリストリルホスファチジルコリン、ジオレイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール、ジステアロイルホスファチジルセリン、ジステアロイルホスファチジルグリセロール、及びこれらの混合物である。また、糖脂質は、例えば、ガラクトシルセラミド、ガラクトシルセラミド硫酸エステル、ジガラクトシルジグリセリド、ガラクトシルジグリセリド硫酸エステル等のグリセロ脂質、ラクトシルセラミド、ガングリオシドG7、ガングリオシドG6、ガングリオシドG4等のスフィンゴ糖脂質、及びこれらの混合物である。
リポソーム110には、膜構成物質として必要に応じ他の物質を加えることもでき、例えば膜安定化剤としてシトステロール、コレステロール、ジヒドロコレステロール、コレステロールエステル、フィトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、コレスタノール、ラノステロール、1−O−ステロールグルコシド、1−O−ステロールマルトシド、及びこれらの混合物を含有させることができる。
リポソーム110は、全体的に正荷電、負荷電、又は電気的中性のいずれものとすることができる。負電荷に帯電させる場合は例えば負荷電物質であるジセチルホスフェートを添加し、正電荷に帯電させる場合は例えばステアリルアミン等の脂肪族アミンを添加させることができる。
リポソーム110の重量は特に限定されるものでなく、リポソーム内部に塩化セシウム等の高密度な溶液を充填させることにより上昇させることができる。リポソーム110の密度は、リポソーム内部にデキストラン・サルフェート等の多糖類を含有させることにより上昇させることができる。
歯髄炎診断マーカー100を歯髄炎炎症部位に適切に到達させるためには、細胞内皮系組織の貪食細胞から捕捉されにくくすることが好ましい。細胞内皮系組織の貪食細胞から捕捉されにくくするために、不活性な親水性ポリマーであるポリアルキレンオキシド鎖(ポリオキシアルキレン鎖)又はPEG鎖をリポソーム表面に付けることが可能である。PEGは、オキシエチレン単位が10〜3500のポリエチレングリコールが好適である。またPEGの使用量は、リポソームを構成する脂質に対して0.1〜30質量%とすることができる。
リポソーム110のカプセル内の平均内径は安定性等を考慮して適宜調整することができ、例えば30〜600nm、好ましくは50〜500nm、より好ましくは60nm〜400nmとすることができる。ここで、リポソーム110のカプセル内の平均内径はデジタルコールター原理により測定するものである。
歯髄炎の炎症箇所に特異的に結合する結合性物質120は、特に限定されるものではないが、例えばCD62E抗体、CD54抗体、CD50抗体、CD106抗体、MHCクラスII抗体、PAF抗体、IL−8抗体、MIP−1B抗体、E−セレクチンのリガンド、E−セレクチンのリガンドの誘導体、及びこれらの混合物である。
CD62E抗体は、E−セレクチンと結合する抗体である。E−セレクチンは、細胞接着分子であるセレクチン(selectin)ファミリーに属し、血管内皮細胞(endothelium)に特異的に発現し、歯髄炎等の炎症刺激により合成されて細胞表面に表出される。CD54抗体は、ICAM−1(intercellular adhesion molecule-1)と結合する抗体であり、ICAM−1は歯髄炎等の炎症刺激により血管内皮細胞表面に出現するインテグリンリガンドである。CD106抗体は、VCAM−1(vascular cell adhesion molecule-1)と結合する抗体であり、VCAM−1は、歯髄炎等の炎症刺激により血管内皮細胞表面にICAM−1に遅れて出現するインテグリンリガンドである。CD50抗体は、ICAM−3(intercellular adhesion molecule-3)と結合する抗体である。MHCクラスII抗体は、MHCクラスII分子に対する抗体である。MHCクラスII分子には、α鎖とβ鎖の2つの重合体があり、それぞれ2つの細胞外領域及び膜貫通領域、細胞内領域からなる。MHCクラスII分子はヒトではHLA−DR、HLA−DQ、HLA−DPの3種類がある。
PAF抗体は、炎症メディエーターの一つであるPAF(Platelet-activating factor:血小板活性化因子)に特異的に結びつく抗体である。IL−8抗体は、インターロイキン8に特異的に結びつく抗体である。インターロイキン8は、分子量8KDaの塩基性ポリペプチドで、好中球、Tリンパ球に選択時に働く走化性因子である。MIP−1B抗体は、ケモカイン受容体CCR5のリガンドであるMIP−1Bに特異的に結びつく抗体である。
E−セレクチンのリガンドは、例えばPSGL−1等の糖蛋白質リガンド、糖脂質リガンド、及びそれらの末端構造である糖鎖リガンドである。糖鎖リガンドとして、シアリルルイスX(SLeX)、ルイスX、硫酸糖等が挙げられる。SLeXは上記の糖蛋白質の糖鎖末端に存在する糖鎖である。
E−セレクチンのリガンドの誘導体は、セレクチンのリガンドである糖蛋白、糖脂質ならびに糖鎖の誘導体が含まれる。
歯髄炎の炎症箇所に特異的に結合する結合性物質120のリポソーム110の外側表面への結合は、特に限定されるものではないが、例えば図1に示すように、リンカー蛋白質130を介して結合することが好適である。
リンカー蛋白質は、例えば血清アルブミンが好適に使用され、より具体的にはヒト血清アルブミン、ウシ血清アルブミン等が使用される。
次に上述した歯髄炎診断マーカー100の製造方法の一例について説明する。
(インドシアニングリーン内包リポソームの作製)
リン脂質、ステロール、レシチン等の膜成分の存在下で、液体二酸化炭素を加え、例えば圧力50〜500kg/cm、温度31〜200℃にて、カチオン性物質、ステロール類及びグリコール類等とともに混合して溶解する。続いてインドシアニングリーンを含む水溶液を連続的に添加して、水相/二酸化炭素エマルジョンを形成する。このエマルジョン系において脂質成分はミセル状となり離合集散をしている。更に二酸化炭素相と水相とが分離するまで水溶液を連続的に添加する。水相の増大とともに系の相転移が起こる。系内を減圧して二酸化炭素を排出すると、インドシアニングリーン140を内包するリポソーム110が分散している水性分散液が生成する。その後、必要に応じて菌処理を施すことも可能である。
なお、リポソーム110への蛍光薬剤の内包含有量については、リポソーム膜脂質重量に対して、1〜15、好ましくは3〜10、より好ましくは5〜8の重量比で含有されていることが望ましい。リポソーム110内の蛍光薬剤の重量比が1未満であると、蛍光薬剤の歯髄炎炎症部位への送達効率が悪くなる可能性があるからである。一方、リポソーム110内の蛍光薬剤の重量比が10を超えると、リポソームが構造的に不安定となる可能性があるからである。
(リポソーム脂質膜表面上の親水性化)
続いて、bis(sulfosuccinimidyl)suberate(BS;Pierce Co.,USA)等の架橋試薬を加えて攪拌し、リポソーム膜上の脂質とBSとの化学結合を形成する。次に、例えばtris(hydroxymethyl)aminomethaneを加えて攪拌後、リポソーム膜上の脂質に結合したBSとtris(hydroxymethyl)aminomethaneとの化学結合反応を完結させて、インドシアニングリーンが内包されているリポソーム膜の脂質ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン上にtris(hydroxymethyl)aminomethaneの水酸基が配位して親水性化がなされる。
(リンカー蛋白質の結合)
次に、例えばメタ過ヨウ素酸ナトリウムを加えて攪拌してリポソームを酸化し、この酸化されたリポソームにヒト血清アルブミンを加えて攪拌し、カップリング反応によりヒト血清アルブミンを結合させる。
(歯髄炎の炎症箇所に特異的に結合する結合性物質の結合)
続いて、E−セレクチン抗体をNHHCO水溶液に加えて攪拌した後、E−セレクチン抗体のグリコシルアミン化合物を得る。次に、ヒト血清アルブミンが結合しているリポソーム液に架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinimidyl)propionate(DTSSP;Pierce Co.,USA)1mgを加えて攪拌し、DTSSPがリポソーム上のHSAに結合したリポソームを得る。次に、このリポソーム液に上記のE−セレクチン抗体のグリコシルアミン化合物を加えて一定時間攪拌し、リポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン上のDTSSPにE−セレクチン抗体の結合を行う。このようにして、インドシアニングリーンを内包するリポソームの表面にE−セレクチン抗体が結合している歯髄炎診断マーカーが得られる。
次に上述した歯髄炎診断マーカー100の一使用例について説明する。
まず、歯髄炎診断マーカー100が分散されている水溶液を静脈注射等により被験者に注入する。被験者への注入量は特に限定されるものではないが、例えば被験者体重1キログラムあたりインドシアニングリーンの量で0.2〜1.0mgとすることができる。一方、図2に示すように、被験者体内では、歯髄炎に基づく刺激によりE−セレクチンは体内で合成され、歯髄炎炎症部位190の血管表面に表出される。そして、歯髄炎診断マーカー100のE−セレクチン抗体がE−セレクチンと特異的に結合する作用を有することにより、歯髄炎診断マーカー100は歯髄炎炎症部位190近傍の血管180から歯髄炎炎症部位190に特異的に結合する。その後は、歯髄炎炎症部位190付近に励起光を照射することにより、歯髄炎診断マーカー100のインドシアニングリーン140が蛍光を発する。これにより歯髄炎炎症部位190を高感度且つ正確に把握することができる。
〔歯髄炎診断システム〕
次に、添付の図面を参照して本実施形態に係る歯髄炎診断システムの実施形態について具体的に説明する。歯髄炎診断システム300は、上述した歯髄炎診断マーカー100と、イメージングファイバ装置200とを有して構成される。
図3は、イメージングファイバ装置200の概略図である。イメージングファイバ装置200は、励起光を発する光源部260と、入力光学系と、出力光学系と、光信号を検出する光検出部340と、画像表示部370とを有する。入力光学系は、光源部260からの励起光をフィルタ240を通して集光レンズ220に導き、集光レンズ220で集光された光をイメージファイバ210の端部211に入射させる。励起光の波長は例えば770〜805nmであり、好ましくは780〜795nmである。出力光学系は、イメージングファイバ210の端部211に戻ってくる蛍光光をフィルタ310を通して集光レンズ330に導き、集光レンズ330で集光された光を光検出部340に導く。蛍光光の波長は例えば810〜850nmであり、好ましくは820〜840nmである。画像表示部(モニタ)370は、光検出部340で検出した蛍光光に基づき診断対象の歯髄画像を表示する。また、イメージングファイバ装置200は、光源制御部270、制御部280、操作部360、記録部380、外箱390とを有する。
イメージングファイバ210は、図4(a)に示すように、ファイバ本体213と、対物レンズ215と、筒状部材214とを有し、先端に円筒形状の弾性チューブ420が取り付けられる。対物レンズ215は、両端面が研磨され鏡面仕上げが施された両凸レンズである。対物レンズ215は、筒状部材214の一端側に接着固定されている。対物レンズ215は外側から光を取込み、ファイバ束の受光端面に結像させる。ファイバ本体213は、図5に示すように、複数の光ファイバ216を例えば1万〜3万本束ねて漏光防止用の被覆チューブに収めたファイバ束からなる。このファイバ束の直径は例えば1.0〜2.5mmである。ファイバ本体213は一定の弾力性を有し、所定の曲率以下にならないように曲げることが可能である。光ファイバ216は、特に限定されるものではないが、例えば石英系光ファイバ、プラスチック系光ファイバ等である。光ファイバ216の直径は例えば2〜4μmである。筒状部材214は対物レンズ215とファイバ束が収まる内径を有し、一端側に対物レンズ215が装着されると共に、他端側にファイバ束が装着され、対物レンズ215とファイバ束を一体としている。図4(b)に示すように、筒状部材214には弾性チューブ420が被せられる。後述するように、弾性チューブ420は歯髄炎が発生している歯191の側部に押し当てられることにより、対物レンズ215を固定させるためのものである。弾性チューブ420は、弾力を有し且つ生体適合性を有する材質であることが好ましく、例えばシリコンチューブである。弾性チューブ420の長さ及び外径は、特に限定されるものではないが押し当てられる歯の大きさ等により適宜設計され、例えば長さ420Lは5〜6mmである。
図3に戻り、イメージングファイバ装置200の動作について説明する。制御部280は操作部360からの指示に基づき光源制御部270に対し光源起動の制御信号を送る。光源制御部270はキセノンランプ等の光源部260を起動させる。光源部260の光は集光レンズ250で集光され励起フィルタ240によって励起され、集光レンズ220により集光されてイメージングファイバ210の端部211に導かれる。
イメージファイバ210の端部211に送られた励起光は、ファイバ先端212からエバネッセント光が照射される。そして、インドシアニングリーン140からの蛍光をイメージファイバ210のファイバ先端212で受光すると、イメージファイバ210の端部211から蛍光が出射され、集光レンズ220、ダイクロイックミラー230に入射する。ダイクロイックミラー230では蛍光を含む波長帯は反射され、凸レンズ290を通ってフィルタ310に導かれる。フィルタ310は蛍光領域以外のノイズ部分を除去するもので、ノイズを除去された蛍光は反射鏡320、集光レンズ330を介して光検出器340に入射する。励起光と蛍光光との波長の差は、例えば15nm〜50nmである。
光検出器340は光検出器制御部350から起動信号及びタイミング信号を受けることにより蛍光が検出可能状態になる。光検出器340で検出した蛍光は電気信号に変換され、光検出器用制御部350で増幅される。制御部280は、制御プログラムに基づきCPU等の演算素子によって光源制御及び測定動作を行うとともに受信した光検出器用制御部350の出力をA/D変換して所定の式に基づきインドシアニングリーン140の蛍光強度を演算する。そして蛍光強度に基づきインドシアニングリーン140の存在量を算出する。モニタ370には測定動作のためのメニュー画面が表示されるとともに、測定した蛍光強度及びインドシアニングリーン140の存在量が表示される。記録部380は時間とともにインドシアニングリーン140の蛍光強度の変化が記録される。
次に、本実施形態に係る歯髄炎診断システム300の使用態様について図6〜図9を参照して説明する。図6は、歯髄炎診断システム300の使用態様の模式図である。図7は、歯髄炎診断システム300の使用態様フローチャートである。図8は、弾性チューブ420の変形例の説明図であり、そのうち(a)は異なる方向からの複数の説明図であり、(b)は炎症箇所を有する歯の側面に押し当てる状態を示す説明図である。図9は、歯髄炎の一分類例の模式図であり、そのうち(a)は一部性漿液性歯髄炎の模式図であり、(b)は全部性化膿性歯髄炎の模式図であり、(c)は一部性化膿性歯髄炎の模式図であり、(d)は全部性漿液性歯髄炎の模式図である。
まずファイバ先端212に取り付けられている弾性チューブ420を歯髄炎炎症部位を有する歯191の側部に押し当てる(S001)。弾性チューブ420は弾力性を有するので、歯191に押し当てることにより、ファイバ先端212が固定される。なお、弾性チューブ420の形状は、図8(a)に示すように、弾性チューブ420の先端部421が内側に凹曲面形状であることが好ましい。このように構成することで、図8(b)に示すように、歯髄炎炎症部位を有する歯191の側面に、弾性チューブ420の先端部421を隙間を少なくして接することができる。
次に、イメージングファイバ装置200の電源をONにして励起光を照射する(S002)。そして戻ってくる蛍光光を光検出器340で検知し(S003)、この光出力をモニタ370にて確認して励起光出力が安定したか否かを判別する(S004)。励起光出力が安定しない場合は励起光照射を適宜調整する。
出力が安定したことを確認してから、注射410により被験者に歯髄炎診断マーカー100を静注する(S005)。歯髄炎診断マーカー100を炎症部位に適切に到達させるため、注射410は歯髄炎炎症部位を有する歯191の位置する歯茎に行うことが望ましい。注射された歯髄炎診断マーカー100は歯髄炎炎症部位に結合し、蛍光光強度がモニタ370に映し出される(S006)。ここで歯髄炎診断マーカー100の投入量は充分であるか否かを判別する(S007)。仮に不十分であると判断される場合は歯髄炎診断マーカー100を適宜補充注射する。
注射した後所定時間待機する(S008)。そして所定時間後に蛍光強度が観察されるか否かを判別する(S009)。蛍光強度が観察されない場合は歯髄炎に該当しない(S010)。被験者に炎症部位が存在しない場合は、インドシアニングリーンは血中のリポ蛋白と結合して肝臓に輸送され、類洞を通過する間に肝細胞に摂取され抱合を受けることなく胆汁に排泄されるからである。一方、蛍光強度が観察される場合は、更に蛍光強度の程度から歯髄炎の分類をすることにより細かい診断が可能であり、歯髄全体に蛍光が観察されるか否かを判別する(S011)。歯髄全体に蛍光が観察されず、一部に観察される場合は、図9(a)に模式的に示される一部性漿液性歯髄炎と診断される(S012)。次に、歯髄全体に蛍光強度が観察されるものの、蛍光強度に部分的に差異があるか否かを判別し(S013)、蛍光強度に部分的に差異がなく全体的に均一な蛍光強度を有している場合は、図9(b)に模式的に示すように全部性化膿性歯髄炎と診断される(S014)。次に、蛍光強度に部分的に差異がある場合は、髄角部のみに強い蛍光強度を有するか否かを判別し(S015)、髄角部のみに限定されない強い蛍光強度を有している場合は、図9(c)に模式的に示すように一部性化膿性歯髄炎と診断される(S016)。一方、髄角部のみに強い蛍光強度を有している場合は、図9(d)に模式的に示すように全部性漿液性歯髄炎と診断される(S017)。
なお、漿液性歯髄炎は、滲出物は主として形質細胞、リンパ球、白血球等の滲出細胞と漿液成分とよりなり、組織破壊の弱い歯髄炎であるが、化膿性歯髄炎は、滲出物は膿(脂肪変成に陥った好中球と濃清とからなる)よりなり組織破壊の強い歯髄炎であり、組織破壊の弱い漿液性炎症部より組織破壊の強い化膿性炎症部のほうがE−セレクチン等の発生量が多いため、化膿性炎症部は漿液性炎症部より強い蛍光強度を有する。また、図9(d)において、全部性漿液性歯髄炎にも関わらず、髄角部に化膿性炎症部が存在するのは、裂溝からう触が始まることが多く象牙細管の走行より髄角部には二次象牙質が出来にくく、細菌が侵入しやすいので髄角部に化膿性炎症が発生しやすいからである。
従来は、これら歯髄炎の分類乃至診断は、温度診による判断(冷水痛のみなら一部性漿液性歯髄炎、温水痛のみなら全部性化膿性歯髄炎、冷水痛>温水痛なら全部性漿液性歯髄炎、冷水痛<温水痛なら一部性化膿性歯髄炎)等によっていたものの、本実施形態に係る歯髄炎診断システムならばこのような主観的判断手法によらず、客観的且つ正確に判断乃至診断することができる。
歯髄炎の分類乃至診断は、このような実施形態に限定されず、例えば蛍光強度が冠部歯髄のみに存在するか、それとも根部歯髄にまで存在するかを観察することにより、抜髄法を行うか否かを正確に判断できる。即ち、炎症が冠部歯髄のみに限局し、根部歯髄にまで及んでいない場合には、冠部歯髄のみを除去し、根部歯髄組織を保存する断髄法を施す。しかし、炎症が根部歯髄にまで広がっている場合には、全歯髄組織を摘出除去し、炎症が歯周組織に広がるのを防止する。更に本実施形態に係る歯髄炎診断システムならば、炎症が根部歯髄にまで及んでいる場合はその蛍光強度画像を患者に見せて納得させてから処置を施すことが出来、インフォームド医療に資する。
また、歯髄炎は冠部歯髄より根部歯髄へと波及拡大されるのが一般的な拡大方向であるが、病変の高度に進行した辺縁性歯周炎又は隣在歯の根尖性歯周炎等の化膿性歯髄炎が健全歯の根尖部付近に発症した場合には、健全歯の根尖孔或いは根管側枝を介して根部歯髄組織内へと炎症が波及し、更に冠部歯髄組織へと波及する(上行性歯髄炎)。このように、一般的な歯髄炎の拡大方向とは逆方向に炎症が拡大する場合を上行性歯髄炎と呼ぶが、本実施形態に係る歯髄炎診断システムを使用することにより、根部歯髄組織から冠部歯髄組織へと強くなる蛍光強度が観察される場合は上行性歯髄炎と判断することができる。なお、上述した本発明の一具体例における歯髄炎判断手法は、蛍光強度を観察することにより一義的に判断を行うものではなく、最終的判断は歯科医師の経験等も合わせて判断を行うものであるが、歯科医師が症例を正確に判別する際の優れた手助けとなる点において多大なる利益を有する。
以上、従来では神経の反応又は患者の主観的感覚に頼っていた歯髄炎の病態を本発明に係る歯髄炎診断システムによれば客観的に診断することができ、深い虫歯又は歯髄炎での直接覆髄法、生活歯髄切断法、抜髄法の治療の選択基準が得られ、歯髄を除去せずに、残すことが可能な症例を正確に判別でき、歯髄更には歯の延命化につなげることができる。また、歯髄の再生を行う際の、治療前、治療途中、治療後の診断基準とすることもできる。
下記に、歯髄炎診断マーカー100の製造実験例を記載する。
(1)リポソーム調製
リポソームはコール酸透析法を用いて調製した。即ち、ジパルミトイルフォスファチジルコリン、コレステロール、ジセチルフォスフェート、ガングリオシド及びジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミンをモル比でそれぞれ36:40:4:15:5の割合で合計脂質量45.6mgになるように混合し、コール酸ナトリウム47.1mg添加し、クロロホルム/メタノール溶液2.9mlに溶解した。
この溶液を蒸発させ、沈殿物を真空中で乾燥させることによって脂質膜を得た。得られた脂質膜をTAPS緩衝液(pH8.5)2.9mlに懸濁、超音波処理し、透明なミセル懸濁液2.9mlを得た。このミセル懸濁液にPBS緩衝液(pH7.1)を加えて4.9mlにしてから、更にTAPS緩衝液(pH8.3)で2250mg/6mlになるよう完全に溶解したICGを攪拌しながらゆっくりと滴下して均一に混合した後、このICG入りミセル懸濁液をPM10膜(AmiconCo.,USA)とTAPS緩衝液(pH8.3)を用いた限外濾過にかけ、均一なICG封入リポソーム9.89mlを調製した。
(2)親水性化
(1)で調製したICG封入リポソーム溶液9.89mlをXM300膜(Amicon Co.,USA)とCBS緩衝液(pH8.6)を用いた限外濾過にかけ溶液のpHを8.6にした。次に、架橋試薬bis(sulfosuccinimidyl)suberate(BS;Pierce Co.,USA)10mlを加え、25℃で2時間攪拌した。その後、更に6.7℃で一晩攪拌してリポソーム膜上の脂質ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミンとBSとの化学結合反応を完結した。そして、このリポソーム液をXM300膜とCBS緩衝液(pH8.6)で限外濾過にかけた。
次に、CBS緩衝液(pH8.6)1mlに溶かしたtris(hydroxymethyl)aminomethane40mgをリポソーム液9.9mlに加えて、25℃で2時間攪拌後、6.8℃で一晩攪拌してリポソーム膜上の脂質に結合したBSとtris(hydroxymethyl)aminomethaneとの化学結合反応を完結した。これにより、ICG封入リポソーム膜の脂質ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン上にtris(hydroxymethyl)aminomethaneの水酸基が配位して水和親水性化された。
(3)ICG封入リポソーム膜面上へのヒト血清アルブミン(HSA)の結合
公知の手法(Yamazaki,N.,Kodama,M.and Gabius,H.-J.(1994)Methods Enzymol.242,56-65)により、カップリング反応法を用いて行った。即ち、この反応は2段階化学反応で行い、まず始めに、(2)で得られた9.9mlのリポソーム膜面上に存在するガングリオシドを1mlのTAPS緩衝液(pH8.3)に溶かしたメタ過ヨウ素酸ナトリウム43mgを加えて室温で2時間攪拌して過ヨウ素酸酸化した後、XM300膜とPBS緩衝液(pH8.0)で限外濾過することにより酸化されたリポソーム9.9mlを得た。このリポソーム液に、20mgのヒト血清アルブミン(HSA)を加えて25℃で2時間攪拌し、次にPBS(pH8.0)に2M NaBHCN 100μlを加えて10℃で一晩攪拌してリポソーム上のガングリオシドとHSAとのカップリング反応でHSAを結合した。そして、XM300膜とCBS緩衝液(pH8.6)で限外濾過をした後、HSA結合ICG封入リポソーム液9.9mlを得た。
(4) ICG封入リポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン(HSA)上へE−selectin抗体結合とリンカー蛋白質(HSA)の親水性化処理
E−セレクチン抗体 48μgを0.25gのNHHCOを溶かした0.5ml水溶液に加え、37℃で3日間攪拌した後、0.45μmのフィルターで濾過して糖鎖の還元末端のアミノ化反応を完結してE−セレクチン抗体のグリコシルアミン化合物48μgを得た。次に、(3)で得たリン酸プレドニゾロン封入リポソーム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinimidyl)propionate(DTSSP;Pierce Co.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とCBS緩衝液(pH8.6)で限外濾過してDTSSPがリポソーム上のHSAに結合したリポソーム1mlを得た。
次に、このリポソーム液に上記のE−セレクチン抗体のグリコシルアミン化合物48μgを加えて、25℃で2時間攪拌し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH8.0)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン上のDTSSPにE−セレクチン抗体の結合を行った。その結果、E−セレクチン抗体とヒト血清アルブミン(HSA)とリポソームとが結合したリンカー蛋白質(HSA)の親水性化処理をしたICG封入リポソーム2mlが得られた。
100:歯髄炎診断マーカー
110:リポソーム
120:結合性物質
130:リンカー蛋白質
140:インドシアニングリーン
190:歯髄炎炎症部位
200:イメージングファイバ装置
210:イメージングファイバ
213:ファイバ本体
214:筒状部材
215:対物レンズ
216:光ファイバ
220:集光レンズ
230:ダイクロイックミラー
240:フィルタ
250:集光レンズ
260:光源部
270:光源制御部
280:制御部
290:凸レンズ
300:歯髄炎診断システム
310:フィルタ
320:反射鏡
330:集光レンズ
340:光検出部
350:光検出器用制御部
360:操作部
370:画像表示部(モニタ)
380:記録部
390:外箱
420:弾性チューブ

Claims (7)

  1. インドシアニングリーン及びその誘導体の内少なくとも何れか一方を含有する蛍光薬剤を内包するリポソームの外側表面に、歯髄炎の炎症箇所に特異的に結合する結合性物質が結合されていることを特徴とする歯髄炎診断マーカー。
  2. 前記結合性物質は、CD62E抗体、CD54抗体、CD50抗体、CD106抗体、MHCクラスII抗体、PAF抗体、IL−8抗体、MIP−1B抗体、E−セレクチンのリガンド、及びE−セレクチンのリガンドの誘導体の少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする請求項1記載の歯髄炎診断マーカー。
  3. 前記結合性物質は、リンカー蛋白質を介して前記リポソームの外側表面に結合していることを特徴とする請求項1又は2記載の歯髄炎診断マーカー。
  4. インドシアニングリーン及びその誘導体の内少なくとも何れか一方を含有する蛍光薬剤を内包するリポソームの外側表面に、歯髄炎の炎症箇所に特異的に結合する結合性物質が結合されている歯髄炎診断マーカーと、前記蛍光薬剤を励起させるための励起光を発する光源部と、前記光源部からの励起光をフィルタを通して集光レンズに導き、前記集光レンズで集光された光をイメージファイバの端部に入射させる入力光学系と、光信号を検出する光検出部と、前記イメージングファイバの端部に戻ってくる歯髄炎炎症部位に結合した前記歯髄炎診断マーカーの蛍光光をフィルタを通して集光レンズに導き、前記集光レンズで集光された光を前記光検出部に導く出力光学系と、前記光検出部で検出した蛍光光に基づき診断対象の歯髄画像を表示する画像表示部とを有するイメージングファイバ装置とを有することを特徴とする歯髄炎診断システム。
  5. 前記イメージングファイバのファイバ先端に、歯髄炎炎症部位を有する歯の側部に押し当てられるシリコンチューブが取り付けられていることを特徴とする請求項4記載の歯髄炎診断システム。
  6. 前記励起光の波長は770nm以上805nm以下、且つ、前記蛍光光の波長は810nm以上850nm以下であり、前記励起光と前記蛍光光との波長の差は15nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項4又は5項に記載の歯髄炎診断システム。
  7. 前記シリコンチューブの先端部は、内側に凹曲面形状であることを特徴とする請求項5記載の歯髄炎診断システム。
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