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JP2010126780A - 燃焼排ガス流路構成部材 - Google Patents

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憲一 森本
Wakahiro Harada
和加大 原田
Hiroki Tomimura
宏紀 冨村
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Abstract

【課題】排気ガスの凝縮−蒸発を繰り返す条件において十分な耐孔食性と耐隙間腐食性を併せ持つ自動車排気系部材を提供する。
【解決手段】200〜500℃の燃焼排ガス経路を構成するための材料であって、11〜25質量%のCrを含有する含Cr鋼を基材とし、5〜30g/mのZn−Niめっき層で被覆してなる燃焼排ガス流路構成部材。
【選択図】なし

Description

本発明は自動車マフラー、自動車排熱回収部材およびガス給湯器の二次熱交換器など、200〜500℃の燃焼排ガスの結露と蒸発が繰返される部材に好適で、ステンレス鋼より卑な金属を被覆したフェライト系ステンレス鋼に関する。
地球温暖化現象をもたらすCOは化石燃料の消費量増加とともに増え続け地球環境の破壊が進みつつある。化石燃料は自動車ガソリン、都市ガスなど生活に不可欠なため熱効率を高めることでその消費量の削減が図られている。熱効率を高める手段として排気されてきたCOの維持のためフェライト系ステンレス鋼のSUS436L(LowC,N−18Cr−1Mo−Ti)、SUS436J1L(LowC,N−17.5Cr−0.5Mo−Nb(Ti)は孔食、隙間腐食等の耐食性に優れ、しかもオーステナイト系ステンレス鋼で問題となる応力腐食割れの心配がないことから、自動車排気系部材の構成材料として用いられている。しかし、いずれも資源的に希少で高価なMoが添加されており、最近のMo高騰を契機にコスト削減や省資源の観点からMo添加量の低減が求められるようになった。
自動車の燃焼ガスは人体や環境に有害なガスを含むため、触媒コンバーターによって無害なものに浄化されるが、コールドスタート時は燃料過多の状態でエンジンは稼動され、しかも触媒コンバーターの温度が低いため浄化機能が十分に作動せず、有害な燃焼ガスは浄化しきれないでマフラーに排気される。マフラーの温度が排気ガスの露点以下の場合、排気ガスは結露して凝縮する。凝縮水の組成は主として無機塩と有機化合物である。無機塩は、Cl、SO 2−、SO 2−、NO 、HCO およびCO 2−のアンモニウム塩、有機化合物はアルデヒドおよびギ酸、酢酸のアンモニウム塩である。
凝縮水は排気ガスによって加熱され、水分が蒸発しイオン種は濃化するとともに各々のアンモニウム塩は分解しそれぞれ酸となる。酸としては、HCl、HSO、HSO、HNO、ギ酸および酢酸である。しかもこれらは系外にすべて排出されるわけではなく、次第にマフラー内で濃化する。このように、自動車マフラーなどの排気系部材は排気ガスの凝縮と蒸発の繰り返しによって腐食環境は厳しくなる。さらに最近では、中国などでガソリン精製を抑えたS分の高いガソリンも流通しており、そのようなガソリンの使用はより腐食環境を加速させる。Moはこのような環境において耐食性改善に有効に作用し、上記ステンレス鋼で認められる腐食形態は孔食である。
自動車マフラーへの適用を目的とした排気ガス凝縮水中で耐食性を有するステンレス鋼として、特開平4−17615「耐食性、加工成形性の優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造法」が開示されている。Cr含有量を18.5質量%以下とし0.2〜3.0質量%のMoを添加したTi,Nb添加フェライト系ステンレス鋼で、Ni、Cu等を選択添加成分として開示されている。開示された鋼は自動車マフラーとしての耐食性を得るために高価なMoの添加が必須でありコスト削減と省資源の問題は考慮されていない。しかもCr量の上限を18.5質量%に抑えているため、十分な耐食性を確保するためにMoの添加量が必然的に多くなる。
特開平6−41695「排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼および製造方法」では硫黄分の多い燃料の使用を想定し、さらにエンジンの高出力化への対応を囲った高耐食性フェライト系ステンレス鋼が開示された。すなわちCr量とMo量のアップを基本としたうえで、Alを添加して不働態皮膜にAl濃化層を持たせることで耐食性の改善を囲ったことに特長があるが、1.0質量%を超えるMoを添加するためコストの上昇と省資源の問題が存在する。
特開平4−17615 特開平6−41695
北米の融雪塩撒布地域を走行した車から回収したマフラーを調査したところ、二重構造のマフラーではほとんどのシェルに腐食が生じており、とくにインナーシェルとアウターシェル間の隙間での腐食が激しく、インナーシェルの孔食を凌ぐ腐食状態であった。自動車マフラーは薄い板厚のシェルを二重巻きにしてトップおよびエンドプレートとかしめる構造になっており、何らかの理由で凝縮水が二重巻きのシェル間に浸入すると隙間腐食が進行しやすい。さらに融雪塩撒布地域では上述のコールドスタートが頻繁に繰り返されるためマフラー内の腐食環境はより厳しくなっていると推定される。
したがって、マフラーなど自動車排気系部材に対しては、排気ガスの凝縮−蒸発を繰り返す条件において十分な耐孔食性と耐隙間腐食性を併せ持つことが要求される。
ステンレス鋼の隙間腐食を抑制する手段としてはZn、Alなど犠牲防食作用を有するめっきがある。本発明者らはステンレス鋼に亜鉛めっきを行った材料の耐食性に関して検討した結果、亜鉛の犠牲溶解による犠牲防食作用のみならず、亜鉛の腐食生成物の付着による腐食抑制作用があることを見出し、特開平1−132792、特開平2−4996で報告した。しかし、溶接部においては融点の低い金属の場合、溶接入熱による蒸散のため防食能の低下およびステンレス鋼への溶融液体金属脆化による割れ発生の問題がある。
特開平1−132792 特開平2−4996
したがって、CrやMo、Niなどを多量に含まない安価なステンレス鋼でマフラーなど自動車排気系部材に対して隙間腐食を抑制する手段、材料の開発に課題があった。
これらの問題を解決するために、本発明では溶接を施された隙間構造において溶着金属部のステンレス鋼表面にNiの被覆層を有し、かつ隙間内にZnあるいはZnとNi合金からなるめっき層が存在するステンレス鋼を用いることで溶接隙間部の隙間腐食を抑制することが可能となった。
また、溶接によらずに形成された隙間部においても、Zn−Ni系めっきを施したステンレス鋼板はその腐食性生物がカソード反応を抑制するため、Znめっきよりも更に優れた耐隙間腐食性を発揮する。
以下、本発明鋼の防食効果について説明する。本発明では、ステンレス鋼表面にZnあるいはZn−Niめっき層が存在すると、普通鋼を母材とした従来のZnあるいはZn−Niめっき鋼板では得られなかったZnの防食作用が期待されることを見出した。すなわち、従来の亜鉛めっき鋼板では、金属亜鉛が鋼板上に存在する時には亜鉛の犠牲溶解により下地鋼の腐食が抑制されているが、金属亜鉛が消失してしまうと、下地鋼は腐食する。この結果、赤さび流れとなり、美観を損なうとともに孔あきに至る。
本発明者らはステンレス鋼に亜鉛めっきを行った材料の耐食性に関して検討した結果、亜鉛の犠牲溶解による犠牲防食作用のみならず、亜鉛の腐食生成物の付着による腐食抑制作用があることを見出した。ここで、亜鉛の腐食生成物による腐食抑制作用とはステンレス鋼板表面に付着した亜鉛の腐食生成物が腐食過程における陰極反応である酸素還元反応を抑制する作用と、水酸化亜鉛の解離によるpH緩衝作用である。この作用はめっき下地鋼にステンレス鋼を用いた場合に発現されるもので、普通鋼を用いた場合には観察されなかった。これらの防食作用は亜鉛めっき層にFe、Ni、Co、MgおよびAlなどを含有する場合にも同様な効果が認められた。
亜鉛の腐食生成物の防食作用はステンレス鋼の隙間腐食を抑制するのに極めて有効である。隙間腐食は1)隙間内外の酸素濃淡電池に起因し、2)隙間内の腐食が進行することにより溶解したCrイオンが加水分解反応を起こす際pHが低下し、隙間内はより厳しい腐食環境となり、3)さらに電気的中性を保つために隙間外のClが隙間内に侵入するため、Cl濃度の濃縮が生じる。隙間内に亜鉛めっき層が存在するとその犠牲溶解は基より腐食生成物に変わることにより、2)の隙間内pH低下を腐食生成物の緩衝作用により抑制できる。その結果、3)のCl濃縮も生じない。亜鉛の腐食生成物は取り巻く環境によって異なるが、主に酸化亜鉛ならびに水酸化亜鉛からなる。亜鉛は中性の水溶液中でも容易に腐食する金属である。特に、Cl濃度が濃縮するような隙間環境では容易に腐食生成物が生成されるため、隙間構造でも有効に作用できる。
上述の隙間腐食抑制はめっき層が存在するのを前提とした隙間構造での現象である。しかし、構造物においてステンレス鋼は溶接されるため、溶接部のめっき層はその入熱により蒸散してしまう。また、オーステナイト系ステンレス鋼の場合には溶解しためっき金属が液体金属脆化割れを誘発しやすい。したがって、溶接をともなう隙間構造部位においてはめっき層が蒸散する溶着部近傍の隙間腐食を抑制するのは困難であった。
そこでめっき層が蒸散する溶着金属部を防食する手段としてめっき層に亜鉛より融点の高いNiが含有することで、溶着金属部ではZnの蒸散のみ生じ、Niが残存することを見出した。溶着部に残存するNiはステンレス鋼表面のスケールを被覆することで防食するとともに、Niが加水分解した際の下限界pHは6.1であるためにpHの低下抑制にも作用する。溶接熱影響部にはZnを含むめっき層が存在するために上述の隙間腐食防食作用が有効に作用できる。また、Zn−Ni合金めっき層はZnめっき層と比較してめっき層の耐食性が高いために犠牲防食作用に優れ耐食寿命の延命化が図れる。なお、この作用については下層にNiめっきを施し、上層にZnめっきを施した二相めっきにおいても同様の作用が認められる。
また、Zn−Niめっきの腐食性生物は、Znめっきのものに比べ密着性が良好であり、更にカソード反応を抑制(酸素遮断)する効果も有している。
そこで、本発明は200〜500℃の燃焼排ガス経路を構成するための材料であって、11〜25質量%のCrを含有する含Cr鋼を基材とし、5〜30g/mのZn−Niめっき層で被覆してなる燃焼排ガス流路構成部材とするものである。
鋼材の化学組成としては、質量%で、
C:0.015%以下
Si:2.0%以下
Mn:2.0%以下
Cr:11〜25%
さらに、Nb:0.05〜0.6%、Ti:0.05〜0.4%、Al:0.02〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%、Cu:0.1〜1.0%の1種以上を含有し、必要に応じてMo:0.5〜3.0%、B:0.0010〜0.0050%の1種以上を含み残部Fe及び不可避的不純物からなる自動車排気ガス凝縮液に対する耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼とすることが好ましい。
本発明によりマフラーなど自動車排気系部材に対して、排気ガスの凝縮−蒸発環境における孔食、隙間腐食の進行を抑制する材料を提供することが可能となった。
ステンレス鋼へのめっき方法は電気めっき、溶融めっき、蒸着めっきのいずれの方法でもよい。めっき層は5g/m以上あることが望ましい。めっき付着量が少ないと溶接熱によりZnが蒸散する相対量が多くなり、溶接隙間部に対する腐食生成物の防食作用が発現できない。溶接隙間部にNiおよび亜鉛めっき層を残すためには5g/m以上は必要である。ステンレス鋼の隙間腐食に対しては、5g/m以上のめっき層があれば充分防食可能である。上限は30g/mとする。コスト的に不利になることと、めっき膜厚が厚いと溶接時に液体金属脆化割れを起こすためである。また、Zn−Ni合金めっきのNi組成は5〜20%でよい。それ以上の組成でも防食作用は認められるがNiは異常型共析のために高組成でのめっきは困難となる。マフラー環境としては500℃付近まで上昇することが考えられ、Zn単体めっきの場合は融点より高くなるためめっき層が蒸散する懸念がある。一方、Zn−Niめっきであれば合金化により500℃の加熱環境でもめっき層が存在し防食に寄与できる。
以下、鋼組成の各成分の作用とその含有量の限定理由について説明する。
C:Cは鋼中に不可避的に含まれる元素である。C含有量を低減すると鋼は軟質になり加工性が向上するとともに炭化物の生成が少なくなり、溶接性および溶接部の耐食性が向上するため低い方が好ましく、C≦0.015質量%とする。
Si:Siはステンレス鋼の脱酸元素として添加されるが、鋼の耐酸化性を向上させる上でも有効な元素である。その効果を発現させるためには0.1質量%以上のSiを含有させることが必要である。Siの添加量は適用する部材に必要な酸化特性に応じて決定するが、あまり多く添加すると鋼を硬質にさせ加工性の低下や溶接部の靭性低下の原因となる。そこで本発明においては2.0質量%以下と定めた。
Mn:Mnは鋼中に不純物として存在するSと結合し、化学的に不安定な硫化物であるMnSを形成し耐食性を低下させる。さらに固溶するMnも耐食性を阻害するので低い方が好ましく、上限を2.0質量%とする。
Cr:Crは不働態皮膜の構成元素で耐孔食性、耐隙間腐食性および一般の耐食性を向上させる。本発明ではCu、Niの局部腐食の進行を抑制する作用に着目したことを特徴とするが、Cr量が多いほどその効果が大きくなる。しかし、あまりCrを多くすると機械的性質や靭性を損ねステンレス鋼の製造コスト増に繋がるため、適用する排気系部材で要求される加工性および耐食性の観点から必要量のCrを添加すればよい。本件発明では25質量%を上限とする。
Nb:NbはTiと同様にC、Nとの親和力が強く、フェライト系ステンレス鋼で問題となる粒界腐食を防止するのに有効な元素である。しかし、過剰に添加すると溶接高温割れが生じるようになり、溶接部靭性も低下するので上限を0.6質量%とする。下限は粒界腐食を防止する観点から決定され、0.05質量%以上を必要とする。
Ti:Tiは本発明を構成する上で重要な元素である。Alとの複合添加により排気ガスによる加熱で鋼の表面にAl酸化物皮膜を形成し、FeおよびCrの酸化を抑制し耐食性の低下を抑える。
さらに、Nbと同様にC、Nを固定する作用も有する。しかし、Tiの添加量が多くなると素材の表面品質や溶接性を低下させるので、0.4質量%を上限とする。下限はAl酸化物皮膜の形成および粒界腐食防止の観点から0.05質量%とする。
Al:Alは鋼の脱酸材として用いる元素であるが、Tiと複合して添加することで排気ガスの加熱で鋼表面にAl酸化物皮膜を形成し、FeやCrの酸化を抑制することにより耐食性の低下を小さくする。したがって、比較的高い温度で加熱を受ける部位に適用する場合に添加する。Al量が0.02質量%未満では有効なAl酸化物皮膜は形成しない。一方、1.0質量%を超えて添加すると素材の表面品質や溶接性が低下するため、Al量は0.02〜1.0質量%とする。
Ni:Niはフェライト系ステンレス鋼の靭性改善に有効な元素であり、耐食性の面では孔食や隙間腐食の進行を抑制する作用を有する。この効果はステンレス鋼のCr量が多いほど大きく、本発明では積極的に利用する。Niの効果を発現するために0.1質量%以上を添加する。しかし、多量に添加するとフェライト組織が維持できなくなり、しかも鋼を硬質にして加工性を阻害するので、2.0質量%を上限とする。
Cu:0.1質量%以上のCuはフェライト系ステンレス鋼の孔食電位を向上させるとともに、Niと同様に孔食や隙間腐食の進行を抑える。また、凝縮水の蒸発過程で生成する硫酸、亜硫酸に対して有効な耐食性改善効果を示す。これらの効果はCr量が多いほど大きくなるが、Cuを過剰に添加すると耐孔食性や耐隙間腐食性を阻害する側面も有する。本発明鋼においては上限を1.0質量%とする。
Mo:Moは耐食性を改善するのに有効な元素である。特に耐酸性の向上には有効で、0.5質量%以上でその作用は認められる。しかし、過度の添加はコストの上昇を招くので3.0質量%を上限とする。
B:BはNを固定し耐食性や加工性を改善する作用をもつ合金成分であり、必要に応じて添加される。上記作用を発揮させるためには、0.0010質量%以上添加することが望ましい。しかし、過剰に添加すると熱間加工性や溶接性の低下を招くため、0.0050質量%を上限とする。
ステンレス鋼に混入する不可避的不純物にV、Ca、REMがある。これらは副原料、電気炉を構成する耐火物レンガや炉壁の付着物、スラグなどからの混入が考えられる。Vの混入は特に不具合を生じないので上限は0.3質量%とする。CaおよびREMは一部のステンレス鋼では積極的に用いる場合もあるが、本発明では耐食性を阻害せず表面性状が損なわれない許容量の0.003質量%とする。
[実施例1]
以下に、実施例をあげて本発明の作用効果を具体的に示す。表1に示す化学成分を有するステンレス鋼を実験室的に溶製し、熱間圧延にて板厚3.0mmの熱延板を作製した。その後、板厚1.0mmにまで冷間圧延し、975〜1050℃で仕上焼鈍を施し酸洗した。
Figure 2010126780
表1中、A鋼〜G鋼は本発明で規定する組成範囲の鋼であり、H鋼は本発明で規定する組成範囲からCrが外れたものである。これらの鋼に電気めっきによりZn−NiめっきならびにZnめっきおよび溶融Alめっきを施した。電気めっきは硫酸系のめっき浴を用い、60℃で電流密度=20A/dmで実験室的に実施した。Zn−Niめっきの合金組成はNi=10%である。溶融Alめっきの場合には、硫酸系のFeめっき浴を用いて2g/mのプレめっきを施した後に還元式めっき炉で溶融Alめっきを実施した。めっき付着量は3〜30g/mとした。表2に供試材の明細を示す。No.1〜No.7が本発明の合金組成ならびにめっき材であり、No.8〜12が合金組成あるいはめっき条件が外れたものである。
Figure 2010126780
[実施例2]
排気ガスの凝縮と蒸発が繰返されるマフラーの内部湿食を模擬するため、図1に示す試験方法にて供試材の耐食性を評価した。試験片は各供試材から50×120mmと50×90mmの短冊型試験片を切り出し、重ね合わせて中央にスポット溶接して隙間構造試験片を作製した。図2に隙間構造試験片を示す。試験液は実車マフラーの凝縮水の分析例を参考に模擬凝縮水を作製した。模擬凝縮水の組成はHCO =2000ppm、CO 2−=2000ppm、SO 2−=3000ppm、SO 2−=7000ppmおよびCl=1000ppmとした。試験液の調整はいずれもアンモニウム塩で行った。塩化物イオンと亜硫酸イオンは腐食性が強い。これらのイオンは実車マフラーの凝縮水で分析される量よりも高い濃度を設定した。
煮沸・結露試験では試験片を試験液に半浸漬状態で浸漬し4h煮沸して試験液を6倍に濃縮し、その後30℃、相対湿度80%の湿潤状態で20h保持した。これを5回繰返し排気ガスによる加熱を模擬した加熱処理として500℃×2hを加えるサイクルを2回繰返した。長時間の急坂走行でマフラーが到達する温度を想定したものである。
表3に煮沸・結露試験結果を示す。スポット溶接のナゲットをドリルにてくりぬき、隙間面に生じた侵食深さを測定した。表3は最大侵食深さをまとめて示す。表より明らかなように、発明鋼である No.1〜No.7には0.1mm以上の孔食ならびに隙間腐食は認められず、マフラー環境で良好な耐食性を有することがわかる。一方、比較例であるNo.8では0.3mmを超える腐食が認められた。これはZn−Niめっきの付着量が充分でなく、防食しきれなかったことを意味する。No.9でも0.3mmを超える腐食が認められ、500℃の加熱ではZnめっき層が蒸散し、防食に有効でないことを意味する。No.10では0.3mm以下の腐食であるが、Alめっきでは充分な防食効果が期待できない。Cr濃度が25%あるNo.11でも0.3mm以下の腐食が認められ本環境では耐食性は充分でなく、めっきによる防食が必要であることを示唆する。No.12でも0.3mm以下の腐食が認められ、Zn−Niめっき層は存在するもののめっき素材のCrの含有量が少ないために耐食性を維持できないことがわかった。
Figure 2010126780
[実施例3]
これまで凝縮水によるマフラーの内部湿食について述べたが、寒冷地を走行する車両は融雪塩が撒布された道路を走行するため排気系部材の外面に対して耐塩害性が要求される。そこで、塩水噴霧−乾湿繰返し試験(CCT)にて本発明鋼の耐塩害性を調べた。試験方法を図3に示す。CCTは塩水噴霧、乾燥および湿潤の3ステップからなり、ステンレス鋼の赤さび発生に寄与しない塩水噴霧時間は短くしている。試験片は供試鋼から50×100mmの短冊型試験片を切り出し、切断端面をシリコン樹脂でシールし75°の角度で試験機に設置した。試験サイクルは200サイクルとした。
耐塩害性の評価として試験片に生じた孔食深さを調べた。
表3に測定結果を示す。本発明鋼であるNo.1〜No.7の孔食深さはいずれも0.1mm未満であり、隙間腐食も認められなかった。しかし、比較例であるNo.8では0.3mmを超える腐食が認められた。これはZn−Niめっきの付着量が充分でなく、防食しきれなかったことを意味する。
No.9では0.3mm以下の腐食であるが、Znめっきではめっき層が加熱処理により蒸散し、防食に有効でないことを意味する。No.10も0.3mm以下の腐食であるが、Alめっきでは充分な防食効果が期待できない。Cr濃度が25%あるNo.11では0.3mmを越える隙間腐食が認められ本環境では隙間腐食に対して耐食性は充分でなく、めっきによる防食が必要であることを示唆する。No.12でも0.3mm以下の腐食が認められ、Zn−Niめっき層は存在するもののめっき素材のCrの含有量が少ないために耐食性を維持できないことがわかった。
以上に説明したように、本発明は排気ガスによる500℃の加熱を受けても耐食性の低下が小さく、排気ガスの凝縮−蒸発環境において孔食、隙間腐食の進行が有効に抑制されている。また、融雪塩撒布地域で問題となる塩害に対しても孔食の進行が遅いため、自動車排気系部材への適用が可能である。さらに、自動車排熱回収部材やガス給湯器の二次熱交換器にも利用できる。
煮沸・結露試験方法を示した図 隙間試験片の形状を示した図 塩水噴霧−乾湿繰返し試験(CCT)条件を示した図

Claims (3)

  1. 200〜500℃の燃焼排ガス経路を構成するための材料であって、11〜25質量%のCrを含有する含Cr鋼を基材とし、5〜30g/mのZn−Niめっき層で被覆してなる燃焼排ガス流路構成部材。
  2. 請求項1の基材として、質量%で
    C:0.015%以下
    Si:2.0%以下
    Mn:2.0%以下
    Cr:11〜25%を含有し、
    さらに、Nb:0.05〜0.6%、Ti:0.05〜0.4%、Al:0.02〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%、Cu:0.1〜1.0%の1種以上を含み、残部Fe及び不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼を用いることを特徴とする、燃焼排ガス流路構成部材。
  3. 請求項2記載の成分に加えて、更にMo:0.5〜3.0%、B:0.0010〜0.0050%の1種以上を含有するフェライト系ステンレス鋼を用いることを特徴とする、燃焼排ガス流路構成部材。
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