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JP2010067866A - 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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JP2010067866A JP2008234064A JP2008234064A JP2010067866A JP 2010067866 A JP2010067866 A JP 2010067866A JP 2008234064 A JP2008234064 A JP 2008234064A JP 2008234064 A JP2008234064 A JP 2008234064A JP 2010067866 A JP2010067866 A JP 2010067866A
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Abstract

【課題】高速に照明条件を切り替え、それに応じて高速に結像特性を補正する。
【解決手段】照明光ILでレチクルRのパターン及び投影光学系PLを介してウエハWを露光する露光方法であって、複数の傾斜角可変のミラー要素3を持つ空間光変調器13によって、レチクルRのパターンに応じて照明瞳面PP1における照明光ILの強度分布を制御し、この強度分布に応じた分布で、補正用照射系40A,40Bから照明光ILと波長域の異なる補正用照明光LBを投影光学系PLを構成するレンズL2A,L2Bに照射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、それぞれ光に空間的な変調を与えることが可能な複数の光学素子を用いて照明光の強度分布を設定する露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
例えば半導体素子又は液晶表示素子等のデバイス(電子デバイス、マイクロデバイス)を製造するためのリソグラフィ工程中で、レチクル(又はフォトマスク等)のパターンを投影光学系を介してウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するために、ステッパ等の一括露光型の投影露光装置、又はスキャニングステッパ等の走査露光型の投影露光装置等の露光装置が使用されている。これらの露光装置においては、照明光学系の照明瞳面において例えば輪帯状や多極状(例えば、2極状や4極状)の光強度分布を形成するための変形照明を行い、投影光学系の焦点深度や解像力を向上させる照明技術が注目されている。
その照明技術の一つとして、二次元のアレイ状に配列された多数の微小なミラー要素を有する空間光変調器(例えば、デジタルマルチミラーデバイス)を備え、ミラー要素のそれぞれの傾斜角及び傾斜方向を変化させることにより、例えば照明瞳面又はそれと共役な面において輪帯状や多極状等の種々の光強度分布を形成する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。このように空間光変調器を用いることにより、ほぼ任意の光強度分布を極めて高速に切り替えて生成することが可能である。
特開2002−353105号公報
従来より、例えば照明瞳面において2極照明のような回転非対称な光強度分布を生成すると、露光光の照射熱によって投影光学系の像に光軸上の非点収差(いわゆるセンターアス)のような回転非対称な収差が発生することが知られている。これは空間光変調器を用いた場合も同様であり、そのような回転非対称な収差が発生した場合には、何らかの手法でその収差を高速に補正しないと、例えばその収差が許容範囲内に収まるまで露光を中断する必要がある。従って、空間光変調器によって高速に光強度分布を切り替えることができるという特徴を十分に活用できない恐れがあった。
本発明は、このような事情に鑑み、高速に照明条件を切り替えることができ、かつそれに応じて高速に結像特性を補正できる露光技術及びデバイス製造技術を提供することを目的とする。
本発明による露光方法は、第1照明光でパターンを照明し、その第1照明光でそのパターン及び投影光学系を介して物体を露光する露光方法であって、その第1照明光内の光束の位置に応じて該光束に空間的な変調を与える複数の光学素子によってそのパターンに応じて所定面におけるその第1照明光の強度分布を制御し、その所定面におけるその第1照明光の強度分布に応じた分布で、その第1照明光と波長域の異なる第2照明光をその投影光学系を構成する所定の光学部材に照射するものである。
また、本発明による露光装置は、照明光学系からの第1照明光でパターンを照明し、その第1照明光でそのパターン及び投影光学系を介して物体を露光する露光装置であって、その照明光学系内に配置されて、その第1照明光内の光束の位置に応じて該光束に空間的な変調を与える複数の光学素子を含む光学デバイスと、そのパターンに応じて所定面におけるその第1照明光の強度分布を制御するために、その複数の光学素子を制御する第1制御系と、その第1照明光と波長域の異なる第2照明光をその投影光学系を構成する所定の光学部材に照射する照射系と、その所定面におけるその第1照明光の強度分布に応じた分布で、その照射系を介してその第2照明光をその所定の光学部材に照射する第2制御系と、を備えるものである。
また、本発明によるデバイス製造方法は、本発明の露光方法又は露光装置を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成された基板を処理することと、を含むものである。
本発明によれば、光束に空間的な変調を与える複数の光学素子によって、所定面における第1照明光の強度分布を制御することで、高速に照明条件を切り替えることができる。また、その強度分布に応じて所定の光学部材に第2照明光を照射することによって、高速に結像特性を補正できる。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態のスキャニングステッパよりなる走査露光型の露光装置(投影露光装置)100の概略構成を示す図である。図1において、露光装置100は、露光用の光源7と、光源7からの露光用の照明光(露光光)ILでレチクルR(マスク)のパターン面を照明する照明光学系ILSと、レチクルRを移動するレチクルステージRSTと、レチクルRのパターンの像をウエハW(感光基板)上に投影する投影光学系PLと、ウエハWを移動するウエハステージWSTと、装置全体の動作を統括制御するコンピュータよりなる主制御系5と、各種制御系等とを備えている。図1において、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を設定し、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面に平行な方向にY軸を、図1の紙面に垂直な方向にX軸を設定し、X軸、Y軸、Z軸に平行な軸の周りの回転方向をθx、θy、θz方向として説明する。本実施形態では、露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向はY軸に平行な方向(Y方向)である。
光源7としては、波長193nmでほぼ直線偏光のレーザ光を4〜6kHz程度の周波数でパルス発光するArFエキシマレーザ光源が使用されている。なお、光源7として、波長248nmのレーザ光を供給するKrFエキシマレーザ光源、YAGレーザ又は固体レーザ(半導体レーザ等)から出力されるレーザ光の高調波を生成する高調波発生装置等も使用可能である。
本実施形態においては、主制御系5が、パルス発光のタイミング及び光量(パルスエネルギー)を指示する発光トリガパルスTP、並びに照明条件の情報を露光制御部6に供給する。その発光トリガパルスTPに同期して露光制御部6は、指示されたタイミング及び光量で光源7にパルス発光を行わせる。
光源7から射出されたほぼ直線偏光の照明光ILは、1対の凹レンズ及び凸レンズよりなるビームエキスパンダ8に入射して断面形状が拡大された後、光軸AXIを有する照明光学系ILSにおいて、照明光ILの偏光状態をレチクルR上でX方向若しくはY方向の直線偏光、又はランダム偏光(非偏光)等に制御する偏光光学系9に入射する。偏光光学系9は、駆動部10によって回転される1/2波長板と、所定方向の直線偏光を非偏光に変換するデポラライザとを備えている。このような偏光光学系の詳細な構成及びその動作については国際公開第2004/051717号パンフレットに開示されている。
偏光光学系9を通過した照明光ILは、光路折り曲げ用のミラー11によって+Y方向に反射された後、光軸AXIに沿って、光軸AXIに垂直な入射面12d及び射出面12eを有するプリズム12の入射面12dに入射する。プリズム12は、照明光ILを透過する蛍石(CaF2)又は石英等の光学材料から形成されている。また、プリズム12は、一例として、入射面12dに対してX軸に平行な軸を中心として時計周りにほぼ60°で交差する第1反射面12aと、この第1反射面12aとXZ平面に平行な面に対してほぼ対称な第2反射面12bと、XY平面に平行で入射面12d(射出面12e)に対して直交する透過面12cとを有している。
また、プリズム12の近傍に、図2に示すように、二次元のアレイ状に配列されたそれぞれ傾斜角が可変の微小なミラーである多数のミラー要素3と、これらのミラー要素3を駆動する駆動部4とを有する空間光変調器13が設置されている。空間光変調器13の多数のミラー要素3は、全体として透過面12cにほぼ平行に、かつ近接して配置されている。また、各ミラー要素3は、それぞれθx方向及びθy方向の反射面の傾斜角が所定の可変範囲内でほぼ連続的に制御可能である。一例として、その可変範囲内の中央においては、各ミラー要素3の反射面は透過面12cにほぼ平行である。露光制御部6が変調制御部31に照明条件及びこの切り替えタイミングの情報を供給し、変調制御部31では、その照明条件に応じて多数のミラー要素3の2軸の周りの傾斜角の分布を設定するように駆動部4を制御する。ここで、空間光変調器13は、その遠視野に所望の瞳輝度分布を形成する。
現状では、ミラー要素3の形状は例えば10μm角〜数10μm角程度であり、X方向、Z方向のミラー要素3の配列数は例えば数1000であるが、照明条件の細かな変更を可能とするために、ミラー要素3は可能な限り小さいことが好ましい。また、ミラー要素3の傾斜角の切り替えは、例えば照明光ILのパルス発光毎に高速に行うことが可能である。
なお、空間光変調器13としては、例えば特表平10−503300号公報及びこれに対応する欧州特許公開第779530号公報、特開2004−78136号公報及びこれに対応する米国特許第6,900,915号公報、特表2006−524349号公報及びこれに対応する米国特許第7,095,546号公報、並びに特開2006−113437号公報に開示される空間光変調器を用いることができる。これらの空間光変調器を照明光学系ILSに用いた場合には、空間光変調器の個別の反射面を介したそれぞれの光が所定の角度で強度分布形成光学系(リレー光学系14)に入射し、複数のミラー要素(反射要素)への制御信号に応じた所定の光強度分布を照明瞳面において形成することができる。
また、空間光変調器13としては、例えば二次元的に配列されて反射面の高さを個別に制御可能な空間光変調器を用いることもできる。このような空間光変調器としては、例えば特開平6−281869号公報及びこれに対応する米国特許第5,312,513号公報、並びに特表2004−520618号公報及びこれに対応する米国特許第6,885,493号公報の図1dに開示される空間光変調器を用いることができる。これらの空間光変調器では、複数の位相要素(光学素子)によって二次元的な高さ分布を形成することで位相型の回折格子と同様の作用を入射光に与えることができる。
なお、上述した二次元的に配列された複数の反射面を持つ空間光変調器を、例えば特表2006−513442号公報及びこれに対応する米国特許第6,891,655号公報、又は特表2005−524112号公報及びこれに対応する米国特許公開第2005/0095749号公報の開示に従って変形しても良い。
図1において、光軸AXIに平行又は略平行にプリズム12の入射面12dに入射した照明光ILは、第1反射面12aで全反射された後、透過面12cを透過して空間光変調器13の多数のミラー要素3に入射する。そして、多数のミラー要素3で反射された照明光ILは、再び透過面12cに入射した後、第2反射面12bで全反射されて射出面12eから射出される。従って、第1反射面12aの入射面12dに対する角度は、入射面12dに垂直に入射した光束が第1反射面12aで全反射するとともに、第1反射面12aで全反射された光束が透過面12cを透過する範囲であればよい。この際には、任意のミラー要素3の反射面が透過面12cにほぼ平行であれば、そのミラー要素3で反射された照明光ILは、透過面12cを透過して第2反射面12bで全反射された後、射出面12eを経て光軸AXIにほぼ平行に射出される。従って、各ミラー要素3の2軸の周りの傾斜角を制御することによって、そのミラー要素3で反射されてプリズム12から射出される照明光ILの光軸AXIに対する直交する2方向の角度を制御できる。
このようにプリズム12の反射面12a,12bは全反射を用いているが、その反射面12a,12bに反射膜を形成して、この反射膜で照明光ILを反射してもよい。
そして、プリズム12から射出された照明光ILは、リレー光学系14を介してフライアイレンズ15(オプティカルインテグレータ)に入射する。ここでは、リレー光学系14のほぼ前側焦点面に各ミラー要素3の反射面が配置され、リレー光学系14のほぼ後側焦点面にフライアイレンズ15の入射面が配置されているが、必ずしもこの配置に限定されない。
図3(A)は、図1のプリズム12からフライアイレンズ15までの光学系を示す。図3(A)において、リレー光学系14は、各ミラー要素3によって反射された照明光ILを、その光軸AXIに対する直交する2方向の角度に応じて定まる、フライアイレンズ15の入射面上のX方向及びZ方向の位置(図3(A)では領域25A,25B)に集光する角度・位置変換機能を備えている。
フライアイレンズ15に入射した照明光ILは、多数のレンズエレメントにより二次元的に分割され、各レンズエレメントの後側焦点面にはそれぞれ光源が形成される。こうして、フライアイレンズ15の後側焦点面である照明光学系ILSの瞳面(照明瞳面PP1)には、フライアイレンズ15への入射光束によって形成される照明領域とほぼ同じ強度分布を有する二次光源(実質的な面光源)が形成される。本実施形態においては、空間光変調器13の各ミラー要素3の反射面の傾斜方向及び傾斜角を個別に制御することによって、フライアイレンズ15の入射面上の光強度分布、ひいては照明瞳面PP1における二次光源の強度分布をほぼ任意の分布に極めて高速に制御することが可能である。
例えば図1のレチクルRのパターン面(レチクル面)において、Y方向(又はX方向)に解像限界に近いピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターン(以下、L&Sパターンという。)を主に露光する場合には、照明瞳面PP1における二次光源は図3(B)のZ方向(レチクル面のY方向に対応する)に2極の二次光源24A,24B(又は図3(D)のX方向に2極の二次光源24C,24D)に設定される。図3(D)の場合には、フライアイレンズ15の入射面において、図3(C)に示すように照明光ILはX方向に離れた2箇所の領域25C,25Dに集光される。
同様に、空間光変調器13によって、照明瞳面PP1上の二次光源を、図3(E)のX方向、Z方向に4極の二次光源24A〜24D、図3(F)の通常照明用の円形の二次光源28A、図3(G)の輪帯照明用の二次光源28B、及び図3(H)の斜め方向に4極の二次光源24E〜24H等の任意の強度分布に設定可能である。さらに、空間光変調器13によって、例えば図3(B)において、二次光源24A,24Bの間隔、及び/又は二次光源24A,24Bの個々の大きさを任意の値に変更することも可能である。
ここで、本実施形態では、上述の二次光源が形成される面(照明瞳面PP1)は、投影光学系PLの開口絞りASが配置される瞳面PP2と共役である。なお、フライアイレンズ15による波面分割数が大きい場合には、フライアイレンズ15の入射面に形成される大局的な輝度分布と、二次光源全体の大局的な輝度分布(瞳輝度分布)とが高い相関を示すため、フライアイレンズ15の入射面及びその入射面と共役な面における輝度分布についても瞳輝度分布ということができる。
なお、フライアイレンズ15の代わりに、マイクロレンズアレイ等も使用可能である。また、プリズム12の使用によって、光軸AX1にほぼ平行に空間光変調器13の反射面を配置できるが、プリズム12を省略する配置も可能である。
図1において、照明瞳面PP1に形成された二次光源からの照明光ILは、第1リレーレンズ16、レチクルブラインド(視野絞り)17、第2リレーレンズ18、光路折り曲げ用のミラー19、及びコンデンサ光学系20を介して、レチクルRのパターン面(下面)のX方向に細長い矩形の照明領域21Rを均一な照度分布が得られるように重畳して照明する。ビームエキスパンダ8からコンデンサ光学系20までの光学部材を含んで照明光学系ILSが構成されている。照明光学系ILSの空間光変調器13を含む各光学部材は、不図示のフレームに支持されている。
レチクルRの照明領域21R内のパターンは、両側(又はウエハ側に片側)テレセントリックの投影光学系PLを介して、レジスト(感光材料)が塗布されたウエハWの一つのショット領域上の露光領域27に所定の投影倍率(例えば1/4,1/5等)で投影される。
また、レチクルRはレチクルステージRST上に吸着保持され、レチクルステージRSTは、不図示のレチクルベース上にY方向に一定速度で移動可能に、かつ少なくともX方向の位置、及びθz方向の回転角が制御可能に載置されている。レチクルステージRSTの2次元的な位置は不図示のレーザ干渉計によって計測され、この計測情報に基づいて主制御系5が、リニアモータ等の駆動系(不図示)を介してレチクルステージRSTの位置及び速度を制御する。
また、投影光学系PLとしては例えば石英及び/又は蛍石より形成された複数の光学部材(レンズ等)を有する屈折系が使用されているが、その代わりに反射屈折系等も使用できる。さらに、本実施形態の投影光学系PLは、ディストーション(倍率を含む)、コマ収差等の回転対称な収差を補正するための結像特性補正機構23と、センターアスのような回転非対称な収差及び高次の収差を補正するための補正用照射系40A,40Bとを備えている。補正用照射系40A,40Bは、投影光学系PLの瞳面PP2の近傍の例えば2つのレンズL2A,L2BにそれぞれウエハW上のレジストを感光しない波長域の光(照明光ILと波長域の異なる光)である補正用の照明光LBを照射する。
主制御系5が結像特性制御部22に、照明条件(照明瞳面PP1上の強度分布)、照明条件の切り替えタイミング、及び照明光ILの積算露光量(照度及び露光時間)の情報と、補正対象の結像特性の情報とを供給する。これに応じて結像特性制御部22は、一例として、照明条件及び積算露光量から補正対象の結像特性の変動量を計算(予測)し、この予測される変動量を補正するように結像特性補正機構23及び補正用照射系40A,40Bの動作を制御する。また、別の例として、照明条件が2極照明のような回転非対称な強度分布である場合には、結像特性制御部22は、投影光学系PLの瞳面PP2の近傍のレンズL2A,L2Bの照射熱の分布ができるだけ回転対称になるように補正用照射系40A,40Bを制御してもよい。
図1中の結像特性補正機構23は、投影光学系PLの鏡筒内で、複数の光学部材中から選択されたn枚(例えば5枚)のレンズL11〜L1nをそれぞれ3箇所でZ方向(光軸方向)に駆動する駆動素子D1〜Dnを備えている。駆動素子D1〜Dnとしては、例えばピエゾ素子のような圧電素子、磁歪素子、又は電動マイクロメータ等を使用することができる。結像特性制御部22が、3個ずつの駆動素子D1〜Dnの伸縮量を独立に制御して、n枚のレンズL11〜L1nのZ方向の位置、及びθx、θy方向の傾斜角を独立に制御することによって、投影光学系PLの所定の回転対称な収差を補正する。
また、補正用照射系40A,40Bで使用される照明光LBとして、一例として炭酸ガスレーザ(CO2 レーザ)からパルス発光される例えば波長10.6μmの赤外光を使用する。なお、CO2 レーザとして連続光を用いてもよい。この波長10.6μmの赤外光は、石英の吸収性が高く、投影光学系PL中の1枚のレンズによってほぼ全て(望ましくは90%以上)吸収されるため、他のレンズに対して影響を与えることなく収差を制御するために使用し易いという利点がある。また、本実施形態のレンズL2A,L2Bに照射された照明光LBは、90%以上が吸収されるように設定されている。なお、照明光LBとしては、その他にYAGレーザなどの固体レーザ光から射出される波長1μm程度の近赤外光、又は半導体レーザから射出される波長数μm程度の赤外光なども使用することができる。
図1の補正用照射系40A,40Bにおいて、結像特性制御部22が補正対象の結像特性に応じて制御部39を介して光源系41A,41Bを互いに独立に発光させる。光源系41A,41Bから射出された照明光LBは、それぞれ複数のガルバノミラー(図4参照)によって複数(本実施形態では8個)の光路及び光電センサ43(図4参照)に向かう光路に分岐される。図4の光電センサ43で検出される照明光LBの光量に対応する検出信号は、制御部39を介して光源系41A,41Bにフィードバックされる。
補正用照射系40A,40Bの構成は同様であるため、以下では補正用照射系40Aの構成例につき説明する。
図4は、補正用照射系40Aの詳細な構成例を示す。図4において、光源系41Aから射出された照明光LBは、それぞれ照明光LBの光路を90°折り曲げる状態(閉じた状態)と照明光LBをそのまま通過させる状態(開いた状態)との何れかに高速に切り換えることができる可動ミラーとしてのガルバノミラー45G,45C,45E,45A,45H,45D,45F,45Bを経て光電センサ43に入射し、光電センサ43の検出信号が制御部41Bに供給されている。制御部41Bは、光源系41Aの発光のタイミング、出力、及びガルバノミラー45A〜45Hの開閉を制御する。
また、8個のガルバノミラー45A〜45Hで順次光路が折り曲げられた補正用照明光LBは、それぞれ光ファイバー束46A〜46H(又は金属管等も使用できる)を介して照射機構44A〜44Hに導かれている。8個の照射機構44A〜44Hは同一構成であり、その内の投影光学系PLをX方向に対称に挟むように配置された照射機構44A及び44Bは、集光レンズ47と、小さい所定の反射率を持つビームスプリッタ48と、光ファイバー束又はリレーレンズ系等からなる光ガイド部49と、集光レンズ51と、集光レンズ51及び光ガイド部49をビームスプリッタ48に固定する保持枠50とを備えている。照明光LBは、照射機構44A及び44Bからそれぞれ補正用照明光LBA及びLBBとして投影光学系PL内のレンズL2Aに照射される。この場合、第1の1対の照射機構44A及び44Bと、第2の1対の照射機構44C及び44Dとは、それぞれ投影光学系PLをX方向及びY方向に挟むように対向して配置されている。そして、第3の1対の照射機構44E及び44Fと、第4の1対の照射機構44G及び44Hとは、それぞれ照射機構44A及び44Bと照射機構44C及び44Dとを投影光学系PLの光軸を中心として時計回りに45°回転した角度で配置されている。そして、照明光LBは、照射機構44C〜44Hからそれぞれ補正用照明光LBC〜LBHとして投影光学系PL内のレンズL2Aに照射される。
この場合、1対の補正用照明光LBA及びLBBがレンズL2A上(ほぼ瞳面PP2上)で照射する領域は、ほぼ図7(B)の光軸AXをX方向に挟む対称な円形領域27A,27Bであり、1対の補正用照明光LBC及びLBDがレンズL2A上で照射する領域は、ほぼ図5(B)の光軸AXをY方向に挟む対称な円形領域27C,27Dである。そして、補正用照明光LBE及びLBF、並びに補正用照明光LBG及びLGHがレンズL2A上で照射する領域は、それぞれ図5(B)の対称な円形領域27E,27F及び27G,27Hである。即ち、円形領域27A〜27Hは、光軸AXを中心として8等分した方向に配置されている。
また、図4の照射機構44A〜44Hの各ビームスプリッタ48で反射された一部の非露光光をそれぞれ受光する光電センサ52A〜52Hが設けられており、8個の光電センサ52A〜52Hの検出信号も制御部39に供給されている。制御部39は、光電センサ52A〜52Hの検出信号によって、照射機構44A〜44Hから投影光学系PL内のレンズL2Aに照射される直前の補正用照明光LBA〜LBHの光量を正確にモニタすることができ、このモニタ結果に基づいて補正用照明光LBA〜LBHの照射量の各々が例えば結像特性制御部22によって指示された値になるようにする。投影光学系PLの直前で、光電センサ52A〜52Hによって補正用照明光LBの照射量を計測することによって、光ファイバー束46A〜46Hの長さ(光路長)が様々であっても、更に光学系等の経時変化の影響を受けることなく、レンズL2Aに照射される補正用照明光LBA〜LBHの照射量を正確にモニタできる。
また、補正用照明光LBA〜LBHは、図1に示すように、照明光ILの光路に斜めに交差する方向にレンズL2Aに入射する。これによって、補正用照明光LBA〜LBHのレンズ2A内での光路が長くなり、補正用照明光LBA〜LBHはレンズL2A内で殆どが吸収されると共に、投影光学系PLから殆ど射出されなくなる。
なお、補正用照明光LBA〜LBHでレンズL2Aの底面側を照明してもよい。この場合には、補正用照明光LBA〜LBHの投影光学系PLのウエハ側から漏れ出る量を更に低減することができる。
図4において、光源系41A、制御部39、光電センサ43、ガルバノミラー45A〜45H、光ファイバー束46A〜46H、照射機構44A〜44H、及び光電センサ52A〜52Hから補正用照射系40Aが構成されている。そして、例えば2つのX方向の補正用照明光LBA及びLBBのみをレンズL2Aに照射する場合には、ガルバノミラー45A〜45Hを全部開いた状態(補正用照明光LBを通過させる状態)から、ガルバノミラー45Aを所定時間だけ閉じる動作(補正用照明光LBを反射する状態)とガルバノミラー45Bを所定時間だけ閉じる動作とを交互に繰り返せばよい。収差への影響が無い十分短い時間(例えば1msec)でガルバノミラーを切り換えることにより、収差への影響を無くすことができる。また、本実施形態の補正用照明光LBはパルス光であるため、ガルバノミラー45A〜45Hの開閉動作は所定パルス数を単位として行ってもよい。同様に、2つのY方向の補正用照明光LBC及びLBDのみをレンズL2Aに照射する場合には、ガルバノミラー45Cを所定時間だけ閉じる動作とガルバノミラー45Dを所定時間だけ閉じる動作とを交互に繰り返せばよい。このようにガルバノミラー45A〜45Hを用いることによって、補正用照明光LBを光量損失が殆ど無い状態でレンズL2Aに効率的に照射することができる。
図1の補正用照射系40Bは補正用照射系40Aと同様に構成され、補正用照射系40BからレンズL2Bに対して、光軸AXを中心として8等分した方向に配置される円形領域にそれぞれ独立に補正用照明光が照射される。ただし、レンズL2Bは、レンズL2Aよりも瞳面PP2から離れているため、レンズL2Bを通過する0次光及び回折光の領域はレンズL2A上よりも広がる可能性がある。この場合には、より高精度に回転非対称な収差を補正するために、補正用照射系40BからレンズL2Bに照射される補正用照明光LBA〜LBHの照射領域(例えば図5(B)の円形領域27C,27Dに対応する領域)は、レンズL2Aに照射される補正用照明光LBA〜LBHの照射領域よりも広くしてもよい。
なお、補正用照射系40A,40Bから補正用照明光LBA〜LBHが照射される光学部材の位置及び個数、並びにその光学部材上での補正用照明光LBA〜LBHの照射領域の形状及びサイズは、実験やシミュレーションによりできるだけ回転非対称な収差が低減されるように決定される。
また、図4の構成例では、レンズL2A上の8箇所の領域を補正用照明光で照明できるようにしているが、例えばレンズL2A上のX方向及びY方向の4箇所の領域のみを補正用照明光で照明できるようにしても、通常の用途で発生する殆どの収差を補正することができる。また、ガルバノミラー45A〜45Hを用いる代わりに、例えば固定のミラー及びビームスプリッタを組み合わせて補正用照明光LBを8個の光束に分岐し、これらの光束をシャッタを用いて開閉してもよい。この構成では、複数箇所を同時に補正用照明光LBで照射することができる。更に、光源として例えば炭酸ガスレーザ又は半導体レーザを用いる場合には、レンズL2A上で必要な照射領域の個数(図4では8個)だけその光源を用意し、それらの光源の発光のオン・オフ若しくはシャッタによってレンズL2A上の照射領域を直接制御してもよい。これは、レンズL2Bに補正用照明光を照射する補正用照射系40Bについても適用される。
図1に戻り、ウエハWはウエハホルダ(不図示)を介してウエハステージWST上に吸着保持され、ウエハステージWSTは、不図示のベース部材上でX方向、Y方向にステップ移動を行うとともに、Y方向に一定速度で移動可能である。ウエハステージWSTのベース部材上でのX方向、Y方向の位置、及びθx、θy、θz方向の回転角は不図示のレーザ干渉計によって計測され、この計測情報に基づいて主制御系5が、リニアモータ等の駆動系(不図示)を介してウエハステージWSTの位置及び速度を制御する。なお、ウエハWのアライメントを行うために、ウエハW上のアライメントマークの位置を検出するウエハアライメント系(不図示)、及びレチクルRのアライメントマークの像の位置を計測してレチクルRのアライメントを行う空間像計測系(不図示)等も備えられている。
次に、図1の本実施形態の露光装置100による露光動作の一例につき図6のフローチャートを参照して説明する。
先ず、レチクルRがレチクルステージRST上にロードされ、レチクルRのアライメントが行われる(ステップ101)。レチクルRのパターン領域には、一例として図5(A)に示すように、投影光学系PLの解像限界に近い周期でX方向に配列されたL&Sパターン33Vが主に形成されているものとする。なお、説明の便宜上、L&Sパターン33V(後述の33Hも同様)は極めて大きく表現されている。次に、主制御系5は、露光データファイルからレチクルRのパターンの情報を読み出し、そのパターンに最適な照明条件を選択する。ここでは、照明瞳面PP1における強度分布が図3(D)の回転非対称な分布となるX方向の2極照明が選択され、この照明条件の情報が露光制御部6及び結像特性制御部22に供給される。露光制御部6は、変調制御部31を介して空間光変調器13の各ミラー要素3の傾斜方向及び傾斜角を個別に制御してX方向の2極照明を設定する(ステップ102)。
その後、1ロットの先頭のウエハWがウエハステージWST上にロードされ、ウエハWのアライメントが行われる(ステップ103)。続いて、ウエハステージWSTのX方向、Y方向へのステップ移動によってウエハWが走査開始位置に移動する。その後、光源7の発光を開始して、レチクルステージRSTを介してレチクルRを照明領域21Rに対してY方向に移動するのに同期して、ウエハステージWSTを介してウエハWを露光領域に対して対応する方向に投影倍率を速度比として移動することで、ウエハWの一つのショット領域が走査露光される(ステップ104)。
この走査露光中に主制御系5から結像特性制御部22に対して照明光ILの積算露光量又は積算の照射量(照度×露光時間)の情報が供給されている。そこで、結像特性制御部22は、照明条件(ここではX方向の2極照明)及び積算露光量から補正対象の結像特性(例えばディストーション(倍率を含む)及びセンターアス)の変動量を計算(予測)する(ステップ105)。この計算は、予め実測又はシミュレーションによって求められている係数を用いて行うことができる。続くステップ106において、結像特性制御部22は、計算された結像特性の変動量のうち、回転対称な収差(例えばディストーション)の変動については、結像特性補正機構23(レンズ駆動系)を介して補正し、回転非対称な収差(例えばセンターアス)については補正用照射系40A,40B(赤外光照射系)からレンズL2A,L2Bに補正用照明光を照射することで補正する。
ここでは、X方向の2極照明が使用されているため、投影光学系PLの瞳面PP2における結像光束は、図5(B)に示すように、光軸AXをX方向にほぼ対称に挟む領域34A,34Bで強度が大きくなる。そこで、一例として、補正用照射系40AからレンズL2Aに対して、領域34A,34Bの間の円形領域27C〜27Hに補正用照明光LBC〜LBHをその収差の変動を相殺する量だけ照射する。同様にレンズL2Bに対しても、円形領域27C〜27Hに対応する領域(例えばこれよりも僅かに広い領域)に補正用照明光が照射される。
なお、ステップ105及び106の結像特性の補正動作は、1ショットの露光中にも所定の周期で継続して行うようにしてもよい。
その後、ウエハW上で未露光のショット領域があるかどうかを判定し(ステップ107)、未露光のショット領域がある場合にはステップ104〜106が繰り返して実行される。このようにウエハWのステップ移動と走査露光とを繰り返すステップ・アンド・スキャン動作によって、ウエハW上の全部のショット領域にレチクルRのパターンの像が露光される。ステップ107で未露光のショット領域がなくなったときに、ウエハのアンロードが行われる(ステップ108)。
その後、未露光のウエハがあるかどうかを判定し(ステップ109)、未露光のウエハがある場合にはステップ103〜108が繰り返して実行される。このように本実施形態によれば、露光中に結像特性補正機構23及び補正用照射系40A,40Bを介して回転対称及び回転非対称な収差(残存収差)を補正しているため、照明光ILの照射熱が投影光学系PL内に蓄積されても、常に高精度にレチクルRのパターンの像をウエハW上の各ショット領域に露光できる。
なお、露光対象のレチクルが図7(A)のレチクルR2であり、レチクルR2のパターン領域には、投影光学系PLの解像限界に近い周期でY方向に配列されたL&Sパターン33Hが主に形成されている場合には、ステップ102において、照明瞳面PP1における強度分布が図3(B)の回転非対称な分布となるZ方向(Y方向)の2極照明が選択される。この場合には、投影光学系PLの瞳面PP2における結像光束は、図7(B)に示すように、光軸AXをY方向にほぼ対称に挟む領域34C,34Dで強度が大きくなる。そこで、ステップ106では、一例として、補正用照射系40AからレンズL2Aに対して、領域34C,34Dの間の円形領域27A,27B,27E〜27Hに補正用照明光LBA〜LBHが照射される。これはレンズL2Bについても同様である。
このように、補正用照射系40A,40Bを用いる場合には、例えばレンズL2A,L2Bの照射熱がほぼ回転対称になるように補正用照明光を照射すればよいため、どのような強度分布の照明条件を用いる場合にも、高速にかつ容易に回転非対称な収差の変動を抑制できる。
本実施形態の作用効果等は以下の通りである。
(1)本実施形態の図1の露光装置100による露光方法は、照明光ILでレチクルRのパターンを照明し、照明光ILでそのパターン及び投影光学系PLを介してウエハWを露光する露光方法であって、照明光IL内の光束の位置に応じて該光束の反射角を変えて空間的な変調を与える複数のミラー要素3を持つ空間光変調器13によって、そのパターンに応じて照明瞳面PP1における照明光ILの強度分布を制御し(ステップ102)、この強度分布に応じた分布で、照明光ILと波長域の異なる補正用照明光を投影光学系PLを構成するレンズL2A,L2Bに照射している(ステップ106)。
また、露光装置100は、照明光学系ILS内に配置された空間光変調器13と、空間光変調器13の複数のミラー要素3を制御する露光制御部6及び変調制御部31(第1制御系)と、補正用照明光をレンズL2A,L2Bに照射する補正用照射系40A,40Bと、補正用照射系40A,40Bを制御する結像特性制御部22及び制御部39(第2制御系)とを備えている。
本実施形態によれば、空間光変調器13の複数のミラー要素3によって照明光ILの角度を個別に制御する(空間的に変調を与える)ことで、照明光ILの利用効率を高く維持して、フライアイレンズ15の入射面における照明光ILの強度分布、ひいてはフライアイレンズ15の射出面である照明瞳面PP1における強度分布を制御して、高速に照明条件を制御できる。従って、高速に照明条件を切り替えることができる。また、その強度分布に応じてレンズL2A,L2Bに補正用照明光を照射することによって、高速に結像特性、特に回転非対称な収差を補正できる。
(2)また、補正用照射系40A,40Bからの補正用照明光の照射と並行して、結像特性補正機構23によって投影光学系PLを構成するレンズL11〜L1nの光軸方向の位置及び傾斜角を制御している。従って、結像特性補正機構23によって回転対称な収差の変動量を容易に補正することができる。また、補正用照明光の照射によって回転対称な収差が発生した場合に、この回転対称な収差を結像特性補正機構23で補正することも可能である。
(3)また、本実施形態では、照明瞳面PP1を所定面として、照明瞳面PP1での照明光ILの強度分布を制御しているため、照明条件を正確に制御できる。しかしながら、照明瞳面PP1と共役な面を所定面としてもよい。さらには、照明瞳面PP1の近傍の面、又は照明瞳面PP1との共役面の近傍の面をその所定面とみなして、これらの面での光強度分布を制御してもよい。
また、フライアイレンズ15を用いる場合には、フライアイレンズ15の入射面の光強度分布がその射出面(照明瞳面PP1)の光強度分布とほぼ同様の分布となる。従って、そのフライアイレンズ15の入射面又はこの近傍の面を所定面とみなすことも可能である。
(4)また、本実施形態においては、複数の光学要素を含む光学デバイスとして、照明光ILを反射する傾斜角が可変の反射面を含む複数のミラー要素3(反射要素)を備える空間光変調器13が使用されている。このように反射面を用いる場合には照明光ILの利用効率が高い。
また、図1の空間光変調器13の各ミラー要素3の反射面は直交する2軸の周りの傾斜角が可変であるため、各ミラー要素3からの反射光をプリズム12及びリレー光学系14を介してフライアイレンズ15の入射面、ひいては照明瞳面PP1上の2次元的な任意の位置に導くことができる。従って、照明光ILの利用効率をほぼ100%に維持して、任意の照明条件を高精度に設定できる。
なお、各ミラー要素3の傾斜角は、少なくとも1軸(例えば図1のX軸に平行な軸)の周りの傾斜角が制御できるだけでもよい。1軸の周りの傾斜角のみが制御できる場合には、空間光変調器13の各列の複数のミラー要素3からの反射光を、フライアイレンズ15の入射面上の対応する1列の領域のいずれかに集光させればよい。また、対応する1列の領域で照明光ILを集光する部分がない場合には、その列に対応するミラー要素3の傾斜角は、反射光がフライアイレンズ15の入射面から外れるように設定すればよい。この場合には、照明光ILの利用効率は多少低下するが、空間光変調器13の制御が簡単になる。
(5)なお、空間光変調器13の代わりに、それぞれ透過光の光量を制御する複数の画素(透過要素)を含む液晶セルを用いることも可能である。この場合には、各画素を通過する光に対する透過率を制御することが空間的な変調となる。
(6)また、空間光変調器13の代わりに、それぞれ通過光の位相を制御する複数の位相要素(可変段差要素等)を含む上記の空間光変調器を用いることも可能である。この位相要素を含む空間光変調器は、回折パターンが可変の回折光学素子として使用できる。
次に、本発明の実施形態の他の例につき図8及び図9を参照して説明する。この実施形態においても図1の露光装置100がそのまま使用される。この実施形態では、例えば所定の複数ロットのウエハに対して図5(A)のレチクルRのL&Sパターン33Vの像を露光した後、次のロットのウエハに対して図7(A)のレチクルR2のL&Sパターン33Hの像を露光するものとする。この場合、図5(A)のパターンの露光時には図3(D)の2極照明が使用され、結像特性のうちの倍率の変動量Magは、例えば図8の曲線38Aで示すように露光時間tの経過によって次第に増加し、その変動量Magは図1の結像特性補正機構23によって補正される。なお、図8の横軸の時刻t1、t2は、次のロットの露光に移行する時刻であり、この時刻以降の所定の待ち時間には露光がないため、結像特性の変動量は小さくなる。
また、図8の時点t3は、レチクルをレチクルRからレチクルR2に交換して次のロットの露光に移行する時刻であり、これ以降の待ち時間中にも結像特性の変動量は小さくなる。しかしながら、その後で照明瞳面PP1の強度分布を図3(D)から図3(B)に切り替えて露光を開始すると、倍率Magの変動量が理論的に計算される点線の曲線38Bから外れて、例えば実線の曲線38Cのように変化する可能性がある。これは、投影光学系PL内の光学部材のそれまでの露光による回転非対称な照射熱の分布に影響されて、その後の結像特性の変動量に跳び等が生じる可能性があることを示している。
そこで、このように、照明瞳面PP1における照明光ILの強度分布が例えば回転非対称な分布で大きく切り替わるような場合には、図1の補正用照射系40A,40Bから投影光学系PLのレンズL2A,L2Bに照射熱の分布ができるだけ回転対称になるように補正用照明光を照射してもよい。これによって、その後の結像特性の変動量は理論的に正確に計算できるようになるため、結像特性の変動量を高精度に補正できる。
また、露光対象のレチクルが図9(A)のレチクルR3であり、レチクルR3のパターン領域の−Y方向側に主にX方向に周期的なL&Sパターン33Vが形成され、そのパターン領域の+Y方向側に主にY方向に周期的なL&Sパターン33Hが形成されているような場合には、図6のステップ104Aで示すように、ウエハの各ショット領域(区画領域)の1回の走査露光中に照明条件の切り替え、及び切り替えられた照明条件に応じた結像特性の補正動作を実行してもよい。
即ち、図9(A)に示すように、照明光ILの照明領域21Rに対してレチクルR3を−Y方向に走査する場合、照明領域21Rが主にL&Sパターン33Vが形成されている領域を走査する期間では、X方向の2極照明を用いる。この際に、図9(B)に示すように、投影光学系PLの瞳面PP2上での結像光束は主に領域34A,34Bを通過するため、照射熱の分布をできるだけ回転対称にするために、図1の補正用照射系40AからレンズL2A上の円形領域27C,27Dに補正用照明光LBC,LBDを照射する。これは図1の補正用照射系40Bについても同様である。
そして、走査露光が進行して、図9(C)に示すように、照明領域21Rが主にL&Sパターン33Hが形成されている領域を走査する期間では、Y方向の2極照明を用いる。このとき、図9(D)に示すように、投影光学系PLの瞳面PP2上での結像光束は主に領域34C,34Dを通過するため、照射熱の分布をできるだけ回転対称にするために、補正用照射系40AからレンズL2A上の円形領域27A,27Bに補正用照明光LBA,LBBを照射する。これによって、走査露光中に空間光変調器13を駆動して照明瞳面PP1上の照明光の強度分布を高速に回転非対称な分布に切り替えるときに、投影光学系PLのレンズL2A,L2Bの照射熱の分布は回転対称に近い分布に維持される。従って、センターアス等の回転非対称な収差の変動が抑制されて、レチクルの種々のパターンを1回の走査露光でウエハの各ショット領域に高精度に露光できる。
なお、上記の実施形態では、図1の投影光学系PL中のレンズL2A,L2Bへの補正用照明光LBの照射は照射機構44A〜44Hを介して行っている。その他に、空間光変調器13と同様の多数の可動の小型ミラーを有する空間光変調器を介して、レンズL2A,L2B等に補正用照明光を照射してもよい。この場合には、空間光変調器の多数の小型ミラーの傾斜角を個別に制御することによって、レンズL2A,L2B等に任意の分布で補正用照明光を照射できるため、様々な回転非対称な収差を容易に補正できる。
また、上記の実施形態では、例えば転写対象のパターンである図5(A)のL&Sパターン33V及び図7(A)のL&Sパターン33Hは、単純な矩形パターンをX方向、Y方向に配列したものであるが、実際の転写対象のパターンは、例えば光学的近接効果を補正して結像性能を向上させるために、両端部のパターンの線幅が僅かに異なったり、ドット状の微小パターンが付加されたりすることがある。このように、転写対象のパターンの形状が元の単純な形状から変更された場合には、これに応じて図3(B)及び図3(D)の二次光源24A〜24Dの形状も単純な形状(円形、楕円形等)以外の形状に最適化してもよい。
また、投影光学系PL中のレンズに照射される補正用照明光のパターン(強度分布)も、図5(B)のような円形領域27C等ではなく、楕円又は扇型等であってもよい。また、補正用照明光は、全体としてレンズ上の輪帯状の領域を照射するように配置してもよい。
また、図1の波面分割型のインテグレータであるフライアイレンズ15に代えて、内面反射型のオプティカルインテグレータとしてのロッド型インテグレータを用いることもできる。この場合、一例として、リレー光学系14よりもレチクルR側に集光光学系を追加して空間光変調器13の反射面(ミラー要素3の反射面)の共役面を形成し、この共役面近傍に入射端が位置決めされるようにロッド型インテグレータを配置する。
また、このロッド型インテグレータの射出端面又は射出端面近傍に配置されるレチクルブラインド17(視野絞り)の像をレチクルRのパターン面(レチクル面)上に形成するためのリレー光学系(リレーレンズ18、ミラー19、及びコンデンサ光学系20)を配置する。この他の照明光学系の構成は、図1の照明光学系ILSと同様である。
また、本発明は、ステッパ等の一括露光方式の投影露光装置で露光する場合にも適用できる。
また、本発明は、例えば国際公開第99/49504号パンフレットなどに開示される液浸型露光装置にも適用できる。
また、上記の実施形態の露光装置を用いて半導体デバイス等のデバイス(電子デバイス、マイクロデバイス)を製造する場合、このデバイスは、図10に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造するステップ223、前述した実施形態の露光装置100(投影露光装置)によりマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
言い換えると、上記のデバイスの製造方法は、上記の実施形態の露光装置100又は露光方法を用いてウエハWを露光する工程と、露光されたウエハWを処理する工程(ステップ224)とを含んでいる。このデバイス製造方法によれば、露光時に照明条件を高速に最適化し、かつ回転非対称な収差の変動を抑制できるため、微細パターンを含むデバイスを高精度に製造できる。
また、本発明は、半導体デバイスの製造プロセスへの適用に限定されることなく、例えば、液晶表示素子、プラズマディスプレイ等の製造プロセスや、撮像素子(CMOS型、CCD等)、マイクロマシーン、MEMS(Microelectromechanical Systems:微小電気機械システム)、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイス(電子デバイス)の製造プロセスにも広く適用できる。
このように本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
実施形態の一例の露光装置の概略構成を示す図である。 図1の空間光変調器13の一部を示す拡大斜視図である。 (A)は空間光変調器13のミラー要素の傾斜角の状態の一例を示す図、(B)はZ方向の2極照明時の二次光源を示す図、(C)は空間光変調器13のミラー要素の傾斜角の状態の他の例を示す図、(D)はX方向の2極照明時の二次光源を示す図、(E)の4極照明時の二次光源を示す図、(F)は円形の二次光源を示す図、(G)は輪帯照明時の二次光源を示す図、(H)は他の4極照明時の二次光源を示す図である。 図1の補正用照射系40Aの構成例を示す一部を切り欠いた図である。 (A)は図1のレチクルRのパターンを示す平面図、(B)は投影光学系PLのレンズL2A上の結像光束及び補正用照明光を示す図である。 実施形態の露光動作の一例を示すフローチャートである。 (A)は別のレチクルR2のパターンを示す平面図、(B)は投影光学系PLのレンズL2A上の結像光束及び補正用照明光を示す図である。 実施形態の他の例における結像特性の変動の一例を示す図である。 (A)は実施形態の他の例のレチクルR3のパターンを示す平面図、(B)は図9(A)に対応するレンズL2A上の結像光束及び補正用照明光を示す図、(C)は走査露光が進行した後のレチクルR3を示す平面図、(D)は図9(C)に対応するレンズL2A上の結像光束及び補正用照明光を示す図である。 デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
ILS…照明光学系、R…レチクル、PL…投影光学系、W…ウエハ、L2A,L2B…レンズ、3…ミラー要素、6…露光制御部、12…プリズム、13…空間光変調器、14…リレー光学系、15…フライアイレンズ、22…結像特性制御部、23…結像特性補正機構、31…変調制御部、40A,40B…補正用照射系、41A,41B…光源系、44A〜44H…照射機構、45A〜45H…ガルバノミラー、46A〜46H…光ファイバー束

Claims (15)

  1. 第1照明光でパターンを照明し、前記第1照明光で前記パターン及び投影光学系を介して物体を露光する露光方法であって、
    前記第1照明光内の光束の位置に応じて該光束に空間的な変調を与える複数の光学素子によって前記パターンに応じて所定面における前記第1照明光の強度分布を制御し、
    前記所定面における前記第1照明光の強度分布に応じた分布で、前記第1照明光と波長域の異なる第2照明光を前記投影光学系を構成する所定の光学部材に照射することを特徴とする露光方法。
  2. 前記所定面における前記第1照明光の強度分布は回転非対称であり、
    前記第2照明光の前記所定の光学部材に対する照射を、前記投影光学系の回転非対称な収差を補正するために行うことを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 前記物体上の一つの区画領域を露光するために、前記第1照明光で前記パターンの一部及び前記投影光学系を介して前記区画領域を露光しつつ、前記パターンと前記物体とを相対移動するときに、
    前記複数の光学素子によって前記所定面における前記第1照明光の強度分布を切り替え、
    該切り替えられた強度分布に応じた分布で、前記第2照明光を前記所定の光学部材に照射することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光方法。
  4. 前記複数の光学素子によって前記所定面における前記第1照明光の強度分布を第1分布に設定して、前記第1照明光で第1パターン及び前記投影光学系を介して物体を露光し、
    前記複数の光学素子によって前記所定面における前記第1照明光の強度分布を前記第1分布と異なる第2分布に設定して、前記第1照明光で前記第1パターンと異なる第2パターン及び前記投影光学系を介して物体を露光する際に、
    前記所定面における前記第1照明光の強度分布の変化に伴う前記投影光学系の結像特性の変化を補正するように、前記第2照明光を前記所定の光学部材に照射することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の露光方法。
  5. 前記光学素子は、傾斜角が可変のミラー素子であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の露光方法。
  6. 前記所定の光学部材は、前記第1照明光によって異なる強度分布で照明される少なくとも2つの光学部材を含み、
    前記第1照明光の照射と並行して、前記投影光学系を構成する光学部材の光軸方向の位置及び傾斜角を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の露光方法。
  7. 前記所定面は、前記第1照明光で前記パターンを照明する照明光学系の瞳面又はこの近傍の面であり、
    前記所定の光学部材は、前記投影光学系の瞳面の近傍に配置された光学部材であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の露光方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された基板を処理することと、を含むデバイス製造方法。
  9. 照明光学系からの第1照明光でパターンを照明し、前記第1照明光で前記パターン及び投影光学系を介して物体を露光する露光装置であって、
    前記照明光学系内に配置されて、前記第1照明光内の光束の位置に応じて該光束に空間的な変調を与える複数の光学素子を含む光学デバイスと、
    前記パターンに応じて所定面における前記第1照明光の強度分布を制御するために、前記複数の光学素子を制御する第1制御系と、
    前記第1照明光と波長域の異なる第2照明光を前記投影光学系を構成する所定の光学部材に照射する照射系と、
    前記所定面における前記第1照明光の強度分布に応じた分布で、前記照射系を介して前記第2照明光を前記所定の光学部材に照射する第2制御系と、
    を備えることを特徴とする露光装置。
  10. 前記所定面における前記第1照明光の強度分布は回転非対称であり、
    前記第2照明光の前記所定の光学部材に対する照射を、前記投影光学系の回転非対称な収差を補正するために行うことを特徴とする請求項9に記載の露光装置。
  11. 前記パターンと前記物体とを相対移動するステージ系を備え、
    前記物体上の一つの区画領域を露光するために、前記第1照明光で前記パターンの一部及び前記投影光学系を介して前記区画領域を露光しつつ、前記ステージ系によって前記パターンと前記物体とを相対移動するときに、
    前記第1制御系は、前記複数の光学素子によって前記所定面における前記第1照明光の強度分布を切り替え、
    前記第2制御系は、前記切り替えられた強度分布に応じた分布で、前記照射系を介して前記第2照明光を前記所定の光学部材に照射することを特徴とする請求項9又は10に記載の露光装置。
  12. 前記光学素子は、傾斜角が可変のミラー素子であることを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載の露光装置。
  13. 前記所定の光学部材は、前記第1照明光によって異なる強度分布で照明される少なくとも2つの光学部材を含み、
    前記投影光学系を構成する光学部材の光軸方向の位置及び傾斜角を制御する光学部材駆動機構を備え、
    前記第2制御系は、前記光学部材駆動機構を介して、前記照射系から前記第2照明光を前記所定の光学部材に照射した際に残存する結像特性の誤差を補正することを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の露光装置。
  14. 前記所定面は、前記第1照明光で前記パターンを照明する照明光学系の瞳面又はこの近傍の面であり、
    前記所定の光学部材は、前記投影光学系の瞳面の近傍に配置された光学部材であることを特徴とする請求項9から13のいずれか一項に記載の露光装置。
  15. 請求項9から14のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された基板を処理することと、を含むデバイス製造方法。
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