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JP2010047625A - 可食性インクジェットインク組成物 - Google Patents

可食性インクジェットインク組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】食用色素に天然色素を用いていながら、ピエゾ式インクジェットプリンタにて、食品、化粧品、医薬品、医薬部外品にフルカラーで印刷が可能であり、インクジェットプリンタヘッドにおけるノズルの目詰まりが少なく、吐出が安定しており、良好なフルカラー画像を得ることが可能である可食性インクジェットインク組成物を提供する。
【解決手段】食品等に直接印刷可能であり、ピエゾ式インクジェットプリンタにて使用され、少なくとも、食用色素、乳化剤、水溶性溶剤、精製水を含有しており、食用色素が天然色素から選ばれる1種以上からなり、乳化剤が脂肪酸エステル、サポニンまたはレシチンから選ばれる1種以上からなり、水溶性溶剤がプロピレングリコールおよびグリセリンを含むものであり、インクの粘度が25℃で4.5mPa・s以下であり、インクの表面張力が38mN/m以下であり、フルカラー印刷用として使用可能であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は可食性インク組成物に関するものであり、食品、化粧品、医薬品、医薬部外品に直接印刷可能な可食性インクジェットインク組成物に関する。
インクジェットプリンタによる印刷技術は、少量多品種の可変印刷に優れており、プリンタと印刷対象物とを接触させずに印刷できる。このことから産業用途および工業用途での利用が期待されており、様々な用途に応じたインク開発が望まれている。
可食性インクは、食用可能な原料のみで構成され、食品、化粧品、医薬品、医薬部外品に製造日や消費期限、メッセージ、絵柄などを印刷できる為、用いられている。しかし、不均一、不規則な表面にスクリーン印刷、フレキソ印刷などの方法を用いて直接印刷する場合、印刷対象物に対して破損のような損傷を生じてしまう為に高品質な画像を得ることが困難であるのに対し、インクジェット印刷は小ロット生産および多品種生産に対応することができ、プリンタと印刷対象物とを接触させずに印刷できる為、高品質な画像を得ることが可能である。インクジェット印刷の可食性インクに用いられる着色剤としての食用色素には、合成色素と天然色素がある。
特開平9−302294号公報において、食用色素及び可食性安定剤を含有する可食性インクジェットインクが提案されている。ここで食用色素は、合成色素と天然色素の両方の例が示されているが、単色からなるものである。特開平9−302294号公報では、これら単色インクの複数の色を混色することで、フルカラー印刷を可能にしているものではない。一般にインクジェットプリンタの場合、インクの色がマゼンタ、シアン、イエローからなる少なくとも3色の組合せによりフルカラー印刷が可能となる。このフルカラー印刷の方法は、これら3色を印刷対象物上で混色して、これら3色以外の色を出すことによって、フルカラーにする方法であるが、各色の色調が良くなければ、混色の色をうまく出すことができない。複数の単色インクがあったとしても、色調が良くなければ、フルカラー印刷にはならないものである。
特開2006−169301号公報において、色調が良く、フルカラー印刷が可能であり、食用色素に合成色素を用いた可食性インクジェットインクが提案されている。合成色素は、天然色素に比べて少量でも着色し易く、色素の添加量を少なくすることができる。その為、合成色素を水溶性溶剤などで溶解した場合であっても、経時変化が起こり難く、溶解安定性が優れるものとなる。それゆえ、特開2006−169301号公報では吐出安定性に優れた可食性インクジェットインクとなっている。しかし、合成色素に対する一般需要者の不信感が未だ少なからず存在しており、食用色素に天然色素を用いた可食性インクジェットインクの需要の声が近年、高まりつつある。
特開2003−261802号公報において、天然色素であるクロロフィルに、鉄や銅を作用・精製した鉄クロロフィリンナトリウム及び銅クロロフィリンナトリウムを用いたインクジェットインクが提案されている。天然色素ではさらに合成色素に比べて少量では着色し難く、添加量を多くする必要のあるものが多い。また、天然色素は一般的に、色素成分とは別に天然由来の成分が含まれており、合成色素に比べて溶解し難い。その為、天然色素を水溶性溶剤などで溶解した場合、経時変化が起こり易く、吐出に問題が起こることとなる。特開2003−261802号公報では、色素中に繊維質、脂質等の不純物を多く含んでいるため、安定性に乏しいとともに、そのままインクジェットに用いてもノズルの目詰まりを起こすことが示されている。また、特開2003−261802号公報は、コンティニュアス式インクジェットプリンタにて使用される可食性インクジェットインクで、マーキング用途の緑色単色であるので、これもまたフルカラー印刷に適したものとはなっていない。
食用色素に天然色素を用いた可食性インクジェットインクであり、インクの安定性を確保する方法として、上記特開2003−261802号公報においては、セラミック膜又はポリプロピレン膜を用いたクロスフロー方式の精密濾過を用いているが、緑色単色しかない。特開2006−014634号公報においては、色素成分とは別の天然由来の成分を取り除く方法が提案されているが、色素源溶液から天然色素を抽出するという最初の段階からの生産であり、未だ工業的に確立されておらず、容易に入手ができる色素ではない。さらに、乾燥によって固形化する成分が低減されていると示されているように、完全に取り除かれているわけでもなく、長時間の連続使用に耐えうるだけの安定性が確保されているのかわからない。
特開平9−302294号公報 特開2006−169301号公報 特開2003−261802号公報 特開2006−014634号公報
本発明が解決しようとする課題は、食用色素に天然色素を用いていながら、ピエゾ式インクジェットプリンタにて、食品、化粧品、医薬品、医薬部外品にフルカラーで印刷が可能であり、インクジェットプリンタヘッドにおけるノズルの目詰まりが少なく、吐出が安定しており、良好なフルカラー画像を得ることが可能である可食性インクジェットインク組成物を提供することである。
本発明は、食品、化粧品、医薬品、医薬部外品に直接印刷可能であり、ピエゾ式インクジェットプリンタにて使用される可食性インクジェットインク組成物であって、少なくとも、食用色素、乳化剤、水溶性溶剤、精製水を含有しており、食用色素が天然色素から選ばれる1種以上からなり、乳化剤が脂肪酸エステル、サポニンまたはレシチンから選ばれる1種以上からなり、水溶性溶剤がプロピレングリコールおよびグリセリンを含むものであり、インクの粘度が25℃で4.5mPa・s以下であり、インクの表面張力が38mN/m以下であり、インクの色がマゼンタ、シアン、イエローからなる少なくとも3色の組合せ、またはこれらにブラックを加えた少なくとも4色の組合せによるフルカラー印刷用として使用可能であることを特徴とするものである。
本発明により、食用色素に天然色素を用いていながら、ピエゾ式インクジェットプリンタにて、食品、化粧品、医薬品、医薬部外品にフルカラーで印刷が可能であり、インクジェットプリンタヘッドにおけるノズルの目詰まりが少なく、吐出が安定しており、良好なフルカラー画像を得ることが可能である可食性インクジェットインク組成物を提供することができるようになった。
本発明者らは鋭意検討の結果、食用色素に天然色素を用いていながら、ピエゾ式インクジェットプリンタにてフルカラーが印刷できるほど色調が良い可食性インクジェットインク組成物を提供するに至った。
可食性インクジェットインク組成物は、少なくとも、食用色素、乳化剤、水溶性溶剤、精製水を含有するものである。色調を良くして、ピエゾ式インクジェットプリンタに適したインク物性にするために、食用色素は0.5〜65重量%、乳化剤は0.01〜2重量%、水溶性溶剤は14〜45重量%、精製水は10〜80重量%の範囲であるのが好ましい。
食用色素は、天然色素から選ばれる1種以上からなる。天然色素は、種類によっては着色し難いものがあるので、0.5〜65重量%の範囲であるのが好ましい。インクの色がマゼンタの場合、天然色素は赤色素である、アカゴメ、アカキャベツ、アカダイコン、シソ、ムラサキイモ、ムラサキヤマイモ、ムラサキコーン、エルダベリー、ブラックカーラント、ブドウ果皮、ブドウ果汁、ビートレッド、ベニコウジ、クチナシ赤、ベニバナ赤、トマト、コチニール、ラック、ノリ、ハイビスカス、レッドカーラント、クランベリー、ストロベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ホイゼンベリー、ホワートルベリー、ラズベリー、パープルキャロット、有色ジャガイモ、チョウマメ花エキス等から選ばれるが、水への溶解安定性および発色安定性が良好であることから、特にクチナシ赤色素、ビートレッドから選ばれる1種以上からなることが好ましい。また、色調を良くする為、他の色であるシアンやイエローで使用する天然色素を微量混合することもある。
インクの色がシアンの場合、天然色素は青色素である、スピルリナ、クチナシ青色素から選ばれる1種以上からなることが好ましい。また、色調を良くする為、他の色であるイエローやマゼンタで使用する天然色素を微量混合することもある。
インクの色がイエローの場合、天然色素は黄色素である、ウコン、クチナシ黄、サフラン、ベニバナ黄、β−カロチン、抽出カロチン、マリーゴールド、ベニコウジ黄等から選ばれるが、水への溶解安定性が良好であることから、特にクチナシ黄色素、ベニバナ黄色素から選ばれる1種以上からなることが好ましい。また、色調を良くする為、他の色であるマゼンタやシアンで使用する天然色素を微量混合することもある。
インクの色がブラックの場合、天然色素は少なくとも赤色素、青色素、黄色素の中から1色ずつは選ばれ、それらを含む3つ以上の色素の組合せからなるが、赤色素はクチナシ赤色素またはビートレッド、青色素はクチナシ青やスピルリナ、黄色素はクチナシ黄色素やベニバナ黄色素の中から選ばれることが好ましい。
これらの色の組合せ以外に、高精細な画像用に淡色系インクを組合せることがある。淡色系インクとしてはライトマゼンタやライトシアンなどである。この場合、上記のような食用色素を1/6〜1/2の割合に薄めて使用する。例えばライトマゼンタを作製する場合、マゼンタの通常の割合に対して1/2の割合に薄めて使用することがある。
乳化剤は、界面活性剤としてインクの表面張力を下げる効果が得られ、印刷対象物に対しての濡れ性向上に著しい効果が得られ、脂肪酸エステル、サポニンまたはレシチンから選ばれる1種以上からなる。脂肪酸エステルは、ソルビタン酸脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等から、サポニンは、キラヤサポニン、大豆サポニン、茶種子サポニン、ユッカサポニン等から、レシチンは、大豆レシチン、卵黄レシチン等から選ばれる。乳化剤は、印刷対象物に対しての濡れ性向上に著しい効果を出すために、0.01〜2重量%の範囲であるのが好ましい。
水溶性溶剤は、プロピレングリコールおよびグリセリンを含むものである。プロピレングリコールは、プリンタヘッドのノズルにおけるインクの乾燥を抑制する保湿効果やインクの静菌効果を高めるものであり、7〜20重量%の範囲であるのが好ましい。グリセリンは、天然色素に含まれている色素成分とは別の天然由来の成分がプリンタヘッドのノズルにおいて固着し易く、目詰まりの原因となる為、ノズルにおけるインクの乾燥を抑制する保湿効果を高めるものであり、7〜25重量%の範囲であるのが好ましい。さらに、腐敗防止効果を高めるために、エタノールを添加してもよい。ただし、エタノールは低沸点アルコールであるので、プリンタヘッドのノズルにおけるインクの乾燥を著しく促進させ易く、目詰まりの原因となる為、10重量%以下の範囲であるのが好ましい。これらを含めて、水溶性溶剤は14〜45重量%の範囲であるのが好ましい。
可食性インクジェットインク組成物をピエゾ式インクジェットプリンタに適したインク物性にするために、粘度が25℃で4.5mPa・s以下であり、且つ表面張力が38mN/m以下であることが好ましいが、粘度が2.5〜4.5mPa・s、表面張力が20〜38N/mであることがより好ましいものである。
印刷対象物の表面材質によっては、多糖類やシェラック等を含有させて、印刷適性を高めてもよい。また、その他の目的に応じて、pH調整剤や保存料、酸化防止剤等の食品添加物を含んでもよい。
本発明の可食性インクジェットインク組成物は、食品、化粧品、医薬品、医薬部外品又はこれらに直接触れる容器包装等への印刷することができる。このような食品としては、例えば、せんべい、まんじゅう、飴などの和菓子、クッキー、ビスケット、クラッカー、ケーキ、カステラ、チョコレート、キャラメル、キャンディー、チューインガム、パンなどの各種洋菓子、ポテトチップス、パフスナックなどのスナック菓子、アイスクリーム、アイスキャンディー、シャーベットなどの氷菓、チーズなどの乳製品、ハム、ソーセージ、ベーコン、ドライソーセージなどの畜肉製品類、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、蒲鉾、ちくわ、はんぺん等の魚介類製品またはその干物等の食品が挙げられる。化粧品、医薬品、医薬部外品の例として、ファンデーション、口紅、錠剤、カプセル剤、トローチなどが挙げられる。容器包装としては、紙、プラスチック、ポリ瓶、アルミ缶、スチール缶、などが挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明がこれによって限定されるものではない。なお、腐敗防止効果を高めるために、エタノールを添加しているものがある。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を作製した。精製水36.6重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、プロピレングリコール13重量%、グリセリン8重量%、エタノール4.3重量%を加えて5分間攪拌し溶解後、クチナシ赤色素24重量%、ビートレッド14重量%を加え、完全に溶解するまで攪拌し、その後ろ過処理することにより、実施例1の可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(シアン)を作製した。精製水46.9重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、プロピレングリコール13重量%、グリセリン10重量%を加えて5分間攪拌し溶解後、クチナシ青色素30重量%を加え、完全に溶解するまで攪拌し、その後ろ過処理することにより、実施例2の可食性インクジェットインク組成物(シアン)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(イエロー)を作製した。精製水32.9重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、プロピレングリコール15重量%、グリセリン15重量%を加えて5分間攪拌し溶解後、ベニバナ黄色素37重量%を加え、完全に溶解するまで攪拌し、その後ろ過処理することにより、実施例3の可食性インクジェットインク組成物(イエロー)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(ブラック)を作製した。精製水15.1重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、プロピレングリコール8重量%、グリセリン8重量%、エタノール4.8重量%を加えて5分間攪拌し溶解後、クチナシ青色素32重量%、クチナシ赤色素26重量%、ベニバナ黄色素6重量%を加え、完全に溶解するまで攪拌し、その後ろ過処理することにより、実施例4の可食性インクジェットインク組成物(ブラック)組成物を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を作製した。グリセリン脂肪酸エステルをキラヤサポニンに変えて、他は実施例1と同様にして実施例5の可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(シアン)を作製した。グリセリン脂肪酸エステルをキラヤサポニンに変えて、他は実施例2と同様にして実施例6の可食性インクジェットインク組成物(シアン)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(イエロー)を作製した。グリセリン脂肪酸エステルをキラヤサポニンに変えて、他は実施例3と同様にして実施例7の可食性インクジェットインク組成物(イエロー)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(ブラック)を作製した。グリセリン脂肪酸エステルをキラヤサポニンに変えて、他は実施例4と同様にして実施例8の可食性インクジェットインク組成物(ブラック)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を作製した。グリセリン脂肪酸エステルを大豆レシチンに変えて、他は実施例1と同様にして実施例9の可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(シアン)を作製した。グリセリン脂肪酸エステルを大豆レシチンに変えて、他は実施例2と同様にして実施例10の可食性インクジェットインク組成物(シアン)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(イエロー)を作製した。グリセリン脂肪酸エステルを大豆レシチンに変えて、他は実施例3と同様にして実施例11の可食性インクジェットインク組成物(イエロー)を得た。
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(ブラック)を作製した。グリセリン脂肪酸エステルを大豆レシチンに変えて、他は実施例4と同様にして実施例12の可食性インクジェットインク組成物(ブラック)を得た。
(比較例1)
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を作製した。精製水44.6重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、プロピレングリコール13重量%、エタノール4.3重量%を加えて5分間攪拌し溶解後、クチナシ赤色素24重量%、ビートレッド14重量%を加え、完全に溶解するまで攪拌し、その後ろ過処理することにより、比較例1の可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を得た。
(比較例2)
次の成分を混合することにより可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を作製した。精製水36.7重量%、プロピレングリコール13重量%、グリセリン8重量%、エタノール4.3重量%を加えて5分間攪拌し溶解後、クチナシ赤色素24重量%、ビートレッド14重量%を加え、完全に溶解するまで攪拌し、その後ろ過処理することにより、比較例2の可食性インクジェットインク組成物(マゼンタ)を得た。
このようにして得られた実施例1〜12および比較例1〜2の可食性インクジェットインク組成物を用いて、インク物性の保存安定性(粘度、表面張力)および印刷適性(滲み、吐出安定性)を評価した。評価の方法と結果(表1)を下記に表す。また、フルカラー印刷用として使用可能かどうかも評価した。なお、インク物性が適正でありながら、吐出安定性が不良であれば、目詰まりがあるものと判断している。
<粘度>
粘度は、B型粘度計を用いて初期と室温1ヶ月保存後での試料を25℃にて測定を行い、保存前後の粘度変化が±1.0mPa・s以内の場合は良好とし、それ以外の場合は不良とした。
<表面張力>
表面張力は、表面張力計(協和界面科学社製CBVP−A3)を用いて初期と室温1ヶ月保存後での試料を25℃にて測定を行い、保存前後の表面張力変化が±1.0mN/mで以内の場合は良好とし、それ以外の場合は不良とした。
<滲み>
印刷適性は、ピエゾ式インクジェットプリンタにて文字とベタを含むテストパターンを市販のビスケット表面に印刷して、目視観察によって、印刷したテストパターンに滲みがない場合は良好とし、それ以外の場合は不良とした。
<吐出安定性>
吐出安定性は、ピエゾ式インクジェットプリンタにてベタのテストパターンを市販の上質紙30枚に連続印刷して、インクがプリンタからうまく吐出されなかったために起こるドット欠けや飛行曲がりが30枚すべてのテストパターンにない場合は良好とし、それ以外の場合は不良とした。
Figure 2010047625
実施例1〜12では、インクの保存安定性(粘度、表面張力)および印刷適性(滲み、吐出安定性)の各評価において良好な結果が得られた。これにより、課題を解決するに至った可食性インクジェットインク組成物を提供することができるようになったものである。
比較例1は、実施例1のグリセリンを含まずにその分の精製水を増やしたものであるが、吐出不良を起こし、印刷することすらできなかったものである。これにより、グリセリンを含まず、プロピレングリコールの保湿効果だけではノズルにおけるインクの乾燥を抑制することができず、ノズルの目詰まりを起こしたものと判断している。
比較例2は、実施例1の乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)を含まずにその分の精製水を増やしたものであるが、吐出不良を起こし、こちらも印刷することすらできなかったものである。表1を見ると、表面張力の数値が大きいので、乳化剤が表面張力を下げていることがわかる。また、吐出不良であるが、こちらはノズルの目詰まりを起こしたものではなく、表面張力が大きいので、ノズルなどへのインク供給が不足して、吐出不良になったものと判断している。
これらのインクがフルカラー印刷用として使用可能かどうかを評価した。実施例1〜3(マゼンタ、シアン、イエロー)からなる3色の組合せ、及び、これらに実施例4(ブラック)を加えた4色の組合せにより、ピエゾ式インクジェットプリンタにてフルカラー画像を市販のビスケット表面に印刷した。目視観察によって、良好なフルカラー画像であることを確認した。なお、ブラックを加えた4色の組合せの方が3色の組合せよりも鮮明さを感じる。
実施例5〜7(マゼンタ、シアン、イエロー)からなる3色の組合せ、及び、これらに実施例8(ブラック)を加えた4色の組合せ、さらに、実施例9〜11(マゼンタ、シアン、イエロー)からなる3色の組合せ、及び、これらに実施例12(ブラック)を加えた4色の組合せにより、同様に、フルカラー画像を印刷した。目視観察によって、すべてにおいて良好なフルカラー画像であることを確認した。なお、ブラックを加えた4色の組合せの方が3色の組合せよりも鮮明さを感じる。

Claims (1)

  1. 食品、化粧品、医薬品、医薬部外品に直接印刷可能であり、ピエゾ式インクジェットプリンタにて使用される可食性インクジェットインク組成物であって、少なくとも、食用色素、乳化剤、水溶性溶剤、精製水を含有しており、食用色素が天然色素から選ばれる1種以上からなり、乳化剤が脂肪酸エステル、サポニンまたはレシチンから選ばれる1種以上からなり、水溶性溶剤がプロピレングリコールおよびグリセリンを含むものであり、インクの粘度が25℃で4.5mPa・s以下であり、インクの表面張力が38mN/m以下であり、インクの色がマゼンタ、シアン、イエローからなる少なくとも3色の組合せ、またはこれらにブラックを加えた少なくとも4色の組合せによるフルカラー印刷用として使用可能であることを特徴とする可食性インクジェットインク組成物。
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