JP2009203978A - アーム式動弁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アジャストスクリュの回転がスムーズなアーム式動弁装置を提供する。
【解決手段】シリンダヘッド1の上面に開口した収容穴12に挿入される筒状のハウジング13と、そのハウジング13の内周に形成された雌ねじ14にねじ係合する雄ねじ15を外周に有するアジャストスクリュ16と、そのアジャストスクリュ16をハウジング13から上方に突出する方向に付勢するリターンスプリング18と、アジャストスクリュ16のハウジング13からの突出端に形成された上方に開放する凹球面22に嵌合する下向きの凸球面24をもつアーム6とを有し、そのアーム6を凹球面22で揺動可能に支持した構成をアーム式動弁装置に採用する。
【選択図】図2
【解決手段】シリンダヘッド1の上面に開口した収容穴12に挿入される筒状のハウジング13と、そのハウジング13の内周に形成された雌ねじ14にねじ係合する雄ねじ15を外周に有するアジャストスクリュ16と、そのアジャストスクリュ16をハウジング13から上方に突出する方向に付勢するリターンスプリング18と、アジャストスクリュ16のハウジング13からの突出端に形成された上方に開放する凹球面22に嵌合する下向きの凸球面24をもつアーム6とを有し、そのアーム6を凹球面22で揺動可能に支持した構成をアーム式動弁装置に採用する。
【選択図】図2
Description
この発明は、内燃機関におけるアーム式動弁装置に関する。
エンジンの吸気ポートまたは排気ポートに設けたバルブを動作させる動弁装置として、一端部を支点として揺動可能に支持されたアームの中央部をカムで押し下げ、そのアームの他端部でバルブステムを押し下げるようにしたアーム式動弁装置が知られている。
この動弁装置は、エンジン作動中、動弁装置の構成部材間に生じる熱膨張差によって、動弁装置の構成部材間の隙間が変化し、その隙間の変化によって異音や圧縮漏れを生じるおそれがある。また、動弁装置の摺動部が摩耗しても、動弁装置の構成部材間の隙間が変化し、その隙間の変化によって異音を生じるおそれがある。
この異音や圧縮漏れを防止するため、ラッシュアジャスタを動弁装置に組み込み、そのラッシュアジャスタで動弁装置の構成部材間の隙間の変化を吸収することが多い。
このようなラッシュアジャスタとして、シリンダヘッドの上面に開口した収容穴に挿入される筒状のハウジングと、そのハウジングの内周に形成された雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するアジャストスクリュと、そのアジャストスクリュを前記ハウジングから上方に突出する方向に付勢するリターンスプリングとを有するものが知られている(特許文献1,2)。
ここで、特許文献1では、ハウジングから突出する方向の軸方向力をアジャストスクリュに付与する圧縮コイルばねがリターンスプリングとして用いられている。また、特許文献2では、ハウジングから突出する方向の回転力をアジャストスクリュに付与するねじりばねがリターンスプリングとして用いられている。
これらのラッシュアジャスタは、アジャストスクリュのハウジングからの突出端に形成された上向きの凸球面が、アームの下面に形成された凹球面に嵌合し、そのアジャストスクリュの凸球面を中心としてアームを揺動可能に支持する。
また、エンジン作動中、アジャストスクリュには押し込み方向の荷重が負荷されるが、アジャストスクリュの雄ねじとハウジングの雌ねじの間の摩擦抵抗によってアジャストスクリュの回転が防止され、その結果、アジャストスクリュの軸方向位置が固定される。
一方、動弁装置の熱膨張などによって、アームとシリンダヘッドの相対位置が変化したときは、その位置変化に応じて、アジャストスクリュがハウジング内を回転しながら軸方向に移動し、動弁装置の構成部材間の隙間の変化を吸収する。
ところで、上記の動弁装置は、エンジン作動中、アームの揺動に応じてアジャストスクリュの凸球面とアームの凹球面とが高速で摺動する。また、エンジン作動中、アームにはエンジンオイルが跳ね掛けられるが、アームの凹球面は、アームの下面に形成されているので、その凹球面内にエンジンオイルが入り込みにくい。そのため、上記の動弁装置は、アジャストスクリュの凸球面とアームの凹球面の間の潤滑が不足しやすく、動弁装置の構成部材間の隙間が変化したときに、アジャストスクリュがスムーズに回転しない恐れがあった。
この発明が解決しようとする課題は、アジャストスクリュの回転がスムーズなアーム式動弁装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、シリンダヘッドの上面に開口した収容穴に挿入される筒状のハウジングと、そのハウジングの内周に形成された雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するアジャストスクリュと、そのアジャストスクリュを前記ハウジングから上方に突出する方向に付勢するリターンスプリングと、前記アジャストスクリュのハウジングからの突出端に形成された上方に開放する凹球面に嵌合する下向きの凸球面をもつアームとを有し、そのアームを前記アジャストスクリュの凹球面で揺動可能に支持する構成をアーム式動弁装置に採用した。
このアーム式動弁装置は、前記アームを上下に貫通する通油孔を設け、その通油孔の下端を前記凸球面に開口させることができ、さらに、前記アームの上面に凹部を形成し、その凹部内に前記通油孔の上端を開口させることができる。
また、上記のアーム式動弁装置は、次の構成を加えることができる。
1)前記凹球面の中央に油溜りを設ける。
2)前記凹球面に、エンジンオイルを保持する油溝を形成する。
3)前記凸球面に、エンジンオイルを保持する油溝を形成する。
1)前記凹球面の中央に油溜りを設ける。
2)前記凹球面に、エンジンオイルを保持する油溝を形成する。
3)前記凸球面に、エンジンオイルを保持する油溝を形成する。
この発明は、ハウジングから突出する方向の軸方向力をアジャストスクリュに付与する圧縮コイルばねを前記リターンスプリングとして用いたアーム式動弁装置に適用することができる。この場合、前記雄ねじと雌ねじは鋸歯ねじを採用することができる。
また、この発明は、ハウジングから突出する方向の回転力をアジャストスクリュに付与するねじりばねを前記リターンスプリングとして用いたアーム式動弁装置にも適用することができる。この場合、前記雄ねじと雌ねじは鋸歯ねじ、三角ねじ、または台形ねじを採用することができる。ねじりばねとしては、例えば、ねじりコイルばね、ゼンマイばね、竹の子ばねが挙げられる。
前記アジャストスクリュは、前記ハウジング内に軸方向にスライド可能に挿入されたピボット部材と、そのピボット部材のハウジングへの挿入端を支持し、前記雄ねじを外周に有する雄ねじ部材と、前記ピボット部材と雄ねじ部材の間に挟まれた弾性部材とで構成することができる。
この場合、前記ピボット部材のハウジング内への挿入端に角穴を形成し、その角穴に嵌合する角軸を前記雄ねじ部材に形成し、その角軸と前記角穴の嵌合によって前記ピボット部材と雄ねじ部材が一体に回転するようにすると好ましい。このようにすると、ピボット部材の回転操作により雄ねじ部材を回転させることができるので、雄ねじ部材をハウジング内に組み付ける作業が容易である。
この発明のアーム式動弁装置は、アジャストスクリュの凹球面が上方に開放しているので、その凹球面内にエンジンオイルが入り込みやすく、アジャストスクリュの凹球面とアームの凸球面の間の潤滑が良い。そのため、動弁装置の構成部材間の隙間の変化に応じてアジャストスクリュがスムーズに回転する。また、凹球面と凸球面の間に、摩耗や焼き付きを生じにくいというメリットもある。
また、前記アームを上下に貫通する通油孔を設け、その通油孔の下端を前記凸球面に開口させたものは、アームに跳ね掛けられたエンジンオイルが、前記通油孔を通って凹球面と凸球面の間に導入されるので、凹球面と凸球面の間をより確実に潤滑することができる。
さらに、前記アームの上面に凹部を形成し、その凹部内に前記通油孔の上端を開口させたものは、アームの上面の凹部がエンジンオイルを集めて前記通油孔に導くので、アームに跳ね掛けられるエンジンオイルが少ないときにも、凹球面と凸球面の間を安定して潤滑することができる。
また、前記凹球面の中央に油溜りを設けたものは、その油溜りに保持されたエンジンオイルによって、凹球面と凸球面の間の油膜切れを防止することができる。また、コンタミや摩耗粉などの固形粒子がエンジンオイルに混入した場合に、その固形粒子が油溜りに落ち込むので、凹球面と凸球面の間にコンタミ等の固形粒子が噛み込みにくく、アジャストスクリュの動作の信頼性が高い。
また、前記凹球面に、エンジンオイルを保持する油溝を形成したものは、その油溝に保持されたエンジンオイルによって、凹球面と凸球面の間の油膜切れを防止することができる。また、コンタミ等の固形粒子がエンジンオイルに混入した場合に、その固形粒子が油溝に落ち込むので、凹球面と凸球面の間に固形粒子が噛み込みにくく、アジャストスクリュの動作の信頼性が高い。
また、前記凸球面に、エンジンオイルを保持する油溝を形成したものも、その油溝に保持されたエンジンオイルによって、凹球面と凸球面の間の油膜切れを防止することができる。
図1に、この発明の第1実施形態のアーム式動弁装置を示す。この動弁装置は、エンジンのシリンダヘッド1の吸気ポート2に設けられたバルブ3と、そのバルブ3に接続されたバルブステム4と、カム5の回転に応じて揺動するアーム6と、ラッシュアジャスタ7とを有する。
バルブステム4は、バルブ3から上方に延び、シリンダヘッド1を摺動可能に貫通している。バルブステム4の上部外周には、環状のスプリングリテーナ8が固定され、スプリングリテーナ8の下面とシリンダヘッド1の上面の間にバルブスプリング9が組み込まれている。バルブスプリング9は、スプリングリテーナ8を介してバルブステム4を上方に付勢し、その付勢力によってバルブ3をバルブシート10に着座させている。
アーム6は、一方の端部がラッシュアジャスタ7で支持され、他方の端部がバルブステム4の上端に接触している。また、アーム6の中央部にはローラ11が取り付けられ、ローラ11は、アーム6の上方に設けられたカム5に接触している。
図2に示すように、ラッシュアジャスタ7は、シリンダヘッド1の上面に開口した収容穴12に挿入される筒状のハウジング13と、ハウジング13の内周に形成された雌ねじ14にねじ係合する雄ねじ15を下部外周に有するアジャストスクリュ16と、ハウジング13の下端に固定された底部材17と、アジャストスクリュ16と底部材17の間に組み込まれたリターンスプリング18とからなる。
雄ねじ15と雌ねじ14は、軸線に沿った断面形状が非対称形状の鋸歯状に形成されており、アジャストスクリュ16をハウジング13に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク19のフランク角が、遊び側フランク20のフランク角よりも大きくなっている。
リターンスプリング18は圧縮コイルばねである。リターンスプリング18は、下端が底部材17で支持され、上端がスプリングシート21を介してハウジング13から突出する方向の軸方向力をアジャストスクリュ16に付与している。その軸方向力によって、アジャストスクリュ16は、ハウジング13から上方に突出する方向に付勢されている。
アジャストスクリュ16のハウジング13からの突出端には、上方に開放する凹球面22が形成されている。一方、アーム6には、下向きの凸部23が形成され、その凸部23の表面に形成された下向きの凸球面24が、アジャストスクリュ16の凹球面22に嵌合している。ここで、凹球面22は、アーム6の凸球面24と摺動可能に接触し、その摺動によりアーム6を揺動可能に支持する。
アーム6には、上下に貫通する通油孔25が形成されている。通油孔25の下端は、凸球面24に開口しており、アーム6に跳ね掛けられたエンジンオイルが、その通油孔25を通って凹球面22と凸球面24の間に導入されるようになっている。また、通油孔25の上端は、アーム6の上面に形成された凹部26内に開口している。凹部26は、その内径が通油孔25の内径よりも大きくなるように形成されている。
次に、このアーム式動弁装置の動作例を説明する。
エンジンの作動によりカム5が回転して、カム5のカム山部5aがアーム6を押し下げると、バルブ3がバルブシート10から離れて、吸気ポート2を開く。このとき、アジャストスクリュ16に押し込み方向の荷重が負荷されるが、雄ねじ15と雌ねじ14の圧力側フランク19,19間の摩擦抵抗によってアジャストスクリュ16の回転が防止され、その結果、アジャストスクリュ16の軸方向位置が固定される。
さらに、カム5が回転して、カム山部5aがローラ11の位置を過ぎると、バルブスプリング9の付勢力によってバルブステム4が上昇し、バルブ3がバルブシート10に着座して、吸気ポート2を閉じる。
また、エンジン作動中に、シリンダヘッド1、バルブステム4、アーム6など、動弁装置の構成部材間に熱膨張差が生じ、カム5とアーム6の間の距離が大きくなったときは、リターンスプリング18の付勢力によってアジャストスクリュ16が回転しながら突出方向に移動するので、カム5のベースサークル5bとローラ11の間に隙間が生じない。
反対に、バルブ3とバルブシート10の接触面が摩耗したときは、カム5のベースサークル5bがローラ11の位置にあるときにも、バルブスプリング9の付勢力がアジャストスクリュ16に押し込み荷重としてかかり続けるため、カム山部5aがローラ11の位置を通過する時に生じる雄ねじ15と雌ねじ14の間で生じる微小な滑りが累積され、アジャストスクリュ16が押し込み方向に徐々に移動する。その結果、バルブステム4が上昇するので、バルブ3とバルブシート10の接触面間に隙間が生じない。
このアーム式動弁装置は、アジャストスクリュ16の凹球面22が上方に開放しているので、その凹球面22内にエンジンオイルが入り込みやすく、アジャストスクリュ16の凹球面22とアーム6の凸球面24の間の潤滑が良い。そのため、動弁装置の構成部材間の隙間の変化に応じて、アジャストスクリュ16がスムーズに回転する。また、アジャストスクリュ16とアーム6の間に、摩耗や焼き付きを生じにくいというメリットもある。
また、このアーム式動弁装置は、アーム6に跳ね掛けられたエンジンオイルが、通油孔25を通って凹球面22と凸球面24の間に導入されるので、凹球面22と凸球面24の間を確実に潤滑することができる。
また、このアーム式動弁装置は、アーム6の上面の凹部26がエンジンオイルを集めて通油孔25に導くので、アーム6に跳ね掛けられるエンジンオイルが少ないときにも、凹球面22と凸球面24の間を安定して潤滑することができる。
アジャストスクリュ16は、図3に示すように、凹球面22の中央に油溜り27を設けることができる。このようにすると、その油溜り27に保持されたエンジンオイルによって、凹球面22と凸球面24の間の油膜切れを防止することができる。また、コンタミや摩耗粉などの固形粒子がエンジンオイルに混入した場合に、その固形粒子が油溜り27に落ち込むので、凹球面22と凸球面24の間にコンタミ等の固形粒子が噛み込みにくく、アジャストスクリュ16の動作の信頼性が高い。
また、凹球面22には、図4に示すように、周方向に延びる複数の油溝28を軸方向に間隔をおいて形成することができる。このようにすると、その油溝28に保持されたエンジンオイルによって、凹球面22と凸球面24の間の油膜切れを効果的に防止することができる。また、コンタミ等の固形粒子がエンジンオイルに混入した場合に、その固形粒子が油溝28に落ち込むので、凹球面22と凸球面24の間に固形粒子が噛み込みにくく、アジャストスクリュ16の動作の信頼性が高い。また、凹球面22には、図5に示すように、螺旋状に延びる油溝29を形成してもよく、図6に示すように、軸方向に延びる油溝30を形成してもよい。
また、アーム6の凸球面24には、図7に示すように、周方向に延びる複数の油溝31を軸方向に間隔をおいて形成することができる。このようにしても、その油溝31に保持されたエンジンオイルによって、凹球面22と凸球面24の間の油膜切れを効果的に防止することができる。また、凸球面24には、図8に示すように、螺旋状に延びる油溝32を形成してもよく、図9に示すように、軸方向に延びる油溝33を形成してもよい。
上記実施形態において、アーム6を鋼材で形成する場合、凸部23の形成は、例えば、アーム6のプレス成形(鍛造など)によって行なうことができる。一方、アーム6をアルミ材で形成する場合は、凸部23の形成は、例えば、鋼材で形成された凸部23を、アーム6に形成された下穴(図示せず)に圧入して行なうことができ、また、かしめ、ねじ止め等によってアーム6に固定しても行なうことができる。アルミ材のアーム6に鋼材の凸部23を固定すると、アーム6の重量を抑えながら、凸球面24の耐摩耗性を確保することができる。
上記実施形態では、アジャストスクリュ16をハウジング13から上方に突出する方向に付勢するリターンスプリング18として圧縮コイルばねを採用したが、図10に示すように、ねじりコイルばねを採用してもよい。
図10において、リターンスプリング18は、その下端が、底部材17に形成された係止孔34に係止し、上端が、アジャストスクリュ16に形成された係止孔35に係止しており、そのねじり変形によって、ハウジング13から突出する方向の回転力をアジャストスクリュ16に付与している。
リターンスプリング18としては、ねじりコイルばね以外のねじりばね(例えば、ゼンマイばねや竹の子ばね)を採用してもよい。リターンスプリング18としてねじりばねを採用する場合、アジャストスクリュ16の外周の雄ねじ15と、ハウジング13の内周の雌ねじ14は、図11に示すように、上下対称の三角ねじを採用してもよく、図12に示すように、上下対称の台形ねじを採用してもよい。
次に、この発明の第2実施形態のアーム式動弁装置を説明する。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
図13に示すように、アジャストスクリュ16は、ハウジング13内に軸方向にスライド可能に挿入されたピボット部材16Aと、そのピボット部材16Aのハウジング13への挿入端を支持し、雄ねじ15を外周に有する雄ねじ部材16Bと、ピボット部材16Aと雄ねじ部材16Bの間に挟まれたばね座金16Cとからなる。ばね座金16Cとしては、例えば、皿ばね座金や波形座金などを用いることができる。
ピボット部材16Aは、ハウジング13内への挿入端の中央に角穴36が形成されている。雄ねじ部材16Bには、角穴36に嵌合する角軸37が形成されており、ピボット部材16Aを回転操作したときに、角軸37と角穴36の嵌合によってピボット部材16Aと雄ねじ部材16Bが一体に回転するようになっている。
リターンスプリング18はねじりコイルばねである。リターンスプリング18は、その下端が、底部材17に形成された係止孔38に係止し、上端が、雄ねじ部材16Bに形成された係止孔39に係止しており、そのねじり変形によって、ピボット部材16Aがハウジング13から突出する方向の回転力を雄ねじ部材16Bに付与している。
このアーム式動弁装置は、第1実施形態と同様、アジャストスクリュ16の凹球面22が上方に開放しているので、その凹球面22内にエンジンオイルが入り込みやすく、アジャストスクリュ16の凹球面22とアーム6の凸球面24の間の潤滑が良い。その他の効果も、第1実施形態と同様である。
また、このアーム式動弁装置は、エンジンが高温の状態で停止し、その後、エンジンが冷却して動弁装置の構成部材間に収縮差が生じたときに、雄ねじ部材16Bとピボット部材16Aの間のばね座金16Cが圧縮することにより、その収縮差が吸収される。そのため、エンジンの再始動時に、動弁装置の構成部材間の収縮差による隙間がバルブ3とバルブシート10の間に生じず、圧縮漏れが生じない。
また、このアーム式動弁装置は、角軸37と角穴36の嵌合によってピボット部材16Aと雄ねじ部材16Bが一体に回転するようになっているので、ピボット部材16Aの回転操作により、雄ねじ部材16Bを回転させることができる。そのため、角軸37と角穴36を設けないものと比較して、雄ねじ部材16Bをハウジング13内に組み付ける作業が容易である。
この実施形態では、ピボット部材16Aと雄ねじ部材16Bの間に挟む弾性部材としてばね座金16Cを使用したが、ばね座金16Cにかえて他の弾性部材(例えば、圧縮コイルばね)を使用してもよい。
リターンスプリング18としてねじりコイルばねを用いる場合、リターンスプリング18は、図13に示すように、円筒状に巻いたものを用いてもよく、図14に示すように、円錐形に巻いたものを用いてもよい。
また、リターンスプリング18としては、図15〜図17に示すように、ねじりコイルばね以外のねじりばねを採用してもよい。
図15において、リターンスプリング18は、薄板状の素材を渦巻き状に巻いたゼンマイばねである。リターンスプリング18は、その大径端がハウジング13の底部材17に回り止めされ、小径端が、雄ねじ部材16Bのハウジング13内への挿入端の突起40に形成したスリットに差し込まれており、そのねじり変形によって、ピボット部材16Aがハウジング13から突出する方向の回転力を雄ねじ部材16Bに付与している。また、雄ねじ部材16Bの外周の雄ねじ15と、ハウジング13の内周の雌ねじ14は、上下対称の三角ねじである。
図16、図17において、リターンスプリング18は、薄板状の素材を螺旋状に巻いた竹の子ばねである。リターンスプリング18は、その大径端がハウジング13の底部材17に回り止めされ、小径端が、雄ねじ部材16Bのハウジング13内への挿入端の突起41に形成されたスリットに差し込まれており、そのねじり変形によって、ピボット部材16Aがハウジング13から突出する方向の回転力を雄ねじ部材16Bに付与している。また、雄ねじ部材16Bの外周の雄ねじ15と、ハウジング13の内周の雌ねじ14は、上下対称の台形ねじである。
1 シリンダヘッド
6 アーム
12 収容穴
13 ハウジング
14 雌ねじ
15 雄ねじ
16 アジャストスクリュ
16A ピボット部材
16B 雄ねじ部材
16C ばね座金
18 リターンスプリング
22 凹球面
24 凸球面
25 通油孔
26 凹部
27 油溜り
28,29,30,31,32,33 油溝
36 角穴
37 角軸
6 アーム
12 収容穴
13 ハウジング
14 雌ねじ
15 雄ねじ
16 アジャストスクリュ
16A ピボット部材
16B 雄ねじ部材
16C ばね座金
18 リターンスプリング
22 凹球面
24 凸球面
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26 凹部
27 油溜り
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37 角軸
Claims (11)
- シリンダヘッド(1)の上面に開口した収容穴(12)に挿入される筒状のハウジング(13)と、そのハウジング(13)の内周に形成された雌ねじ(14)にねじ係合する雄ねじ(15)を外周に有するアジャストスクリュ(16)と、そのアジャストスクリュ(16)を前記ハウジング(13)から上方に突出する方向に付勢するリターンスプリング(18)と、前記アジャストスクリュ(16)のハウジング(13)からの突出端に形成された上方に開放する凹球面(22)に嵌合する下向きの凸球面(24)をもつアーム(6)とを有し、そのアーム(6)を前記凹球面(22)で揺動可能に支持したアーム式動弁装置。
- 前記アーム(6)を上下に貫通する通油孔(25)を設け、その通油孔(25)の下端を前記凸球面(24)に開口させた請求項1に記載のアーム式動弁装置。
- 前記アーム(6)の上面に凹部(26)を形成し、その凹部(26)内に前記通油孔(25)の上端を開口させた請求項2に記載のアーム式動弁装置。
- 前記凹球面(22)の中央に油溜り(27)を設けた請求項1から3のいずれかに記載のアーム式動弁装置。
- 前記凹球面(22)に、エンジンオイルを保持する油溝(28,29,30)を形成した請求項1から4のいずれかに記載のアーム式動弁装置。
- 前記凸球面(24)に、エンジンオイルを保持する油溝(31,32,33)を形成した請求項1から4のいずれかに記載のアーム式動弁装置。
- 前記リターンスプリング(18)は、前記ハウジング(13)から突出する方向の軸方向力をアジャストスクリュ(16)に付与する圧縮コイルばねであり、前記雄ねじ(15)と雌ねじ(14)は鋸歯ねじである請求項1から6のいずれかに記載のアーム式動弁装置。
- 前記リターンスプリング(18)は、前記ハウジング(13)から突出する方向の回転力をアジャストスクリュ(16)に付与するねじりばねであり、前記雄ねじ(15)と雌ねじ(14)は鋸歯ねじ、三角ねじ、または台形ねじである請求項1から6のいずれかに記載のアーム式動弁装置。
- 前記ねじりばねが、ねじりコイルばね、ゼンマイばね、竹の子ばねのいずれかである請求項8に記載のアーム式動弁装置。
- 前記アジャストスクリュ(16)が、前記ハウジング(13)内に軸方向にスライド可能に挿入されたピボット部材(16A)と、そのピボット部材(16A)のハウジング(13)内への挿入端を支持し、前記雄ねじ(15)を外周に有する雄ねじ部材(16B)と、前記ピボット部材(16A)と雄ねじ部材(16B)の間に挟まれた弾性部材(16C)とからなる請求項1から9のいずれかに記載のアーム式動弁装置。
- 前記ピボット部材(16A)のハウジング(13)内への挿入端に角穴(36)を形成し、その角穴(36)に嵌合する角軸(37)を前記雄ねじ部材(16B)に形成し、その角軸(37)と前記角穴(36)の嵌合によって前記ピボット部材(16A)と雄ねじ部材(16B)が一体に回転するようにした請求項10に記載のアーム式動弁装置。
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