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JP2009294037A - 酵素センサ - Google Patents

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JP2009294037A JP2008147007A JP2008147007A JP2009294037A JP 2009294037 A JP2009294037 A JP 2009294037A JP 2008147007 A JP2008147007 A JP 2008147007A JP 2008147007 A JP2008147007 A JP 2008147007A JP 2009294037 A JP2009294037 A JP 2009294037A
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Abstract

【課題】長期安定性を有する酵素センサを提供する。
【解決手段】酵素センサ1において、酵素100と、補酵素300と、を含有する検出部10を備え、酵素100は、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された状態で検出部10に含有され、検出部10には、分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子及び/又は電解質が添加されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、酵素センサに関する。
従来、酵素を利用して、試料中の検出対象物質を検出する酵素センサの研究・開発が盛んに行われている(例えば、特許文献1〜4参照)。
ところで、このような酵素センサにおいて、酵素は、様々な担体に固定された状態で利用される場合が多い。具体的には、酵素の固定化方法として、例えば、不溶性の担体に酵素(タンパク質)を結合させる担体結合法、酵素をゲルの微細な格子の中に包み込む包括固定法や半透性のポリマー被膜により被覆するマイクロカプセル法などの包括法などが知られている。
特許第3805442号公報 特開2006−131893号公報 特許第2624236号公報 特表2003−513230号公報
しかしながら、担体結合法では、共有結合により酵素を直接樹脂等に固定するため、酵素が簡単に脱離することはないが、固定化の操作が複雑であり、さらに、タンパク質分解酵素により酵素が分解されたり、外部環境の変化によって酵素の立体構造が変化したりするという問題がある。
また、包括固定法やマイクロカプセル法などの包括法では、ゲル格子やカプセルの構造安定性が不十分であるため、外部環境の変化に伴う酵素の立体構造の変化が生じ、酵素の活性が低下してしまう。
したがって、これらの固定化方法で固定された酵素を利用する酵素センサには、長期安定性に欠けるという問題がある。
本発明の課題は、長期安定性を有する酵素センサを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
酵素センサにおいて、
酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、
前記酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で前記検出部に含有され、
前記検出部には、分子量1000以上の生体高分子が添加されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
酵素センサにおいて、
酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、
前記酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で前記検出部に含有され、
前記検出部には、分子量1000以上の合成高分子が添加されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
酵素センサにおいて、
酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、
前記酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で前記検出部に含有され、
前記検出部には、電解質が添加されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3の何れか一項に記載の酵素センサにおいて、
前記検出部には、電子伝達体として下記の一般式(1)で表される化合物、下記の一般式(2)で表される化合物及び下記の一般式(3)で表される化合物のうちの少なくとも1種類が添加されていることを特徴とする。

(式中R1、R2、R3は、アルキル基を表す。(式中Meは、金属原子を表す。)式中Xは、陰イオンを表す。)

(式中Meは、金属原子を表す。)

(式中Meは、金属原子を表す。)
請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4の何れか一項に記載の酵素センサにおいて、
前記検出部には、電子伝達体として所定の多孔体に吸着された電子伝達体が添加されていることを特徴とする。
本発明によれば、酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で検出部に含有され、検出部には、分子量1000以上の生体高分子が添加されている。
すなわち、酵素をシリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定することによって、外部環境の変化に伴う酵素の立体構造の変化を防止することができるため、酵素の活性の低下を抑制することができる。
さらに、補酵素をシリカ系メソ多孔体と共存させると、補酵素がシリカ系メソ多孔体の表面に吸着して酵素の活性の低下を引き起こすことが分かっているが、検出部に分子量1000以上の生体高分子を添加することによって、分子量1000以上の生体高分子がシリカ系メソ多孔体の表面に吸着し、補酵素のシリカ系メソ多孔体への吸着が抑制されるため、酵素の活性の低下を抑制することができる。
したがって、優れた長期安定性を有する酵素センサを提供することができる。
また、本発明によれば、酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で検出部に含有され、検出部には、分子量1000以上の合成高分子が添加されている。
すなわち、酵素をシリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定することによって、外部環境の変化に伴う酵素の立体構造の変化を防止することができるため、酵素の活性の低下を抑制することができる。
さらに、補酵素をシリカ系メソ多孔体と共存させると、補酵素がシリカ系メソ多孔体の表面に吸着して酵素の活性の低下を引き起こすことが分かっているが、検出部に分子量1000以上の合成高分子を添加することによって、分子量1000以上の合成高分子がシリカ系メソ多孔体の表面に吸着し、補酵素のシリカ系メソ多孔体への吸着が抑制されるため、酵素の活性の低下を抑制することができる。
したがって、優れた長期安定性を有する酵素センサを提供することができる。
また、本発明によれば、酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で検出部に含有され、検出部には、電解質が添加されている。
すなわち、酵素をシリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定することによって、外部環境の変化に伴う酵素の立体構造の変化を防止することができるため、酵素の活性の低下を抑制することができる。
さらに、補酵素をシリカ系メソ多孔体と共存させると、補酵素がシリカ系メソ多孔体の表面に吸着して酵素の活性の低下を引き起こすことが分かっているが、検出部に電解質を添加することによって、電解質が電離して生じるイオンがシリカ系メソ多孔体の表面に吸着し、補酵素のシリカ系メソ多孔体への吸着が抑制されるため、酵素の活性の低下を抑制することができる。
したがって、優れた長期安定性を有する酵素センサを提供することができる。
以下、図を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、発明の範囲は、図示例に限定されない。
本発明の酵素センサ1は、例えば、気体試料又は液体試料中の検出対象物質を、その検出対象物質と選択的に反応する酵素100を利用して、電極20を用いて電気化学的計測法により検出するセンサである。
酵素センサ1は、例えば、反応器10aに導入された所定の電解液からなる検出部10を有しており、電極20は検出部10内に配置され、酵素100は検出部10に含有されている。
酵素センサ1においては、例えば、反応器10aに導入された所定の電解液に気体試料や液体試料を溶解させることによって、当該気体試料や液体試料中の検出対象物質を検出するようになっている。
具体的には、酵素センサ1は、例えば、図1に示すように、検出部10と、検出部10内に配置された作用電極(電極20)、対照電極30及び参照電極40と、作用電極(電極20)において発生した電流値を測定するためのポテンショスタット50と、などを備えて構成される。
検出部10は、例えば、反応器10aに導入された所定の電解液からなり、検出部10には、例えば、酵素100と、酵素100が固定されたシリカ系メソ多孔体110と、電子伝達体200と、補酵素300と、などが含有されている。
ポテンショスタット50は、例えば、定電圧計500aと、電流計測器500bと、などを有しており、作用電極(電極20)、対照電極30及び参照電極40に接続されたリードと接続している。
(酵素)
酵素100は、例えば、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された状態で検出部10に含有されている。
なお、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100は、検出部10に含有されていれば任意である。すなわち、例えば、酵素100が固定されたシリカ系メソ多孔体110を反応器10aに導入された所定の電解液に分散させることによって、検出部10に含有させても良いし、例えば、酵素100が固定されたシリカ系メソ多孔体110を電極20等に固定させることによって検出部10に含有させても良いが、酵素センサ1の高感度化等の観点から、酵素100が固定されたシリカ系メソ多孔体110を電極20に固定させることによって検出部10に含有させるのが好ましい。
酵素100をシリカ系メソ多孔体110に固定する方法としては、例えば、シリカ系メソ多孔体110に酵素100を含む溶液を滴下するディップ法、酵素100を含む溶液にシリカ系メソ多孔体110を漬侵する漬侵法などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これにより、高次構造と活性を保持したまま、酵素100をシリカ系メソ多孔体110に固定化することができる。
さらに、必要に応じて、公知の酵素固定化法(例えば、導電性高分子、グルタルアルデヒド、光架橋性樹脂等を用いる固定化法等)と併用することもできる。
酵素100は、検出対象物質と選択的に反応する酵素であれば任意であり、検出対象物質の種類によって適宜変更可能である。
具体的には、酵素100は、例えば、酸化還元酵素、加水分解酵素、転移酵素、異性化酵素などの酵素(酵素タンパク質)である。
また、酵素100は、例えば、生来の酵素分子であっても、活性部位を含む酵素の断片であっても良い。当該酵素分子又は当該活性部位を含む酵素の断片は、例えば、動植物や微生物から抽出したものであっても良いし、所望によりそれを切断したものであっても良いし、遺伝子工学的に又は化学的に合成したものであっても良い。
酸化還元酵素としては、例えば、グルコースオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、ホルムアルデヒドオキシダーゼ、ソルビトールオキシダーゼ、フルクトースオキシダーゼ、ザルコシンオキシダーゼ、フルクトシルアミンオキシダーゼ、ピルビン酸オキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、アミンオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、ホルムアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、グルタメートデヒドロゲナーゼ、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、ウリカーゼ等を用いることができる。この他に、コレステロールエステラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、ブチリルコリンエステラーゼ、クレアチニナーゼ、クレアチナーゼ、DNAポリメラーゼ、さらにこれら酵素のミュータント等を用いることができる。
加水分解酵素としては、例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、インベルターゼ、マルターゼ、β−ガラクトシダーゼ、リゾチーム、ウレアーゼ、エステラーゼ、ヌクレアーゼ群、ホスファターゼ群等を用いることができる。
転移酵素としては、例えば、各種アシル転移酵素、キナーゼ群、アミノトランスフェラーゼ群等を用いることができる。
異性化酵素としては、例えば、ラセマーゼ群、ホスホグリセリン酸ホスホムターゼ、グルコース6−リン酸イソメラーゼ等を用いることができる。
ここで、特に好ましい酵素100としては、例えば、各種脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ)が挙げられる。
検出部10に含有される酵素100は、1種類の酵素であっても、2種類以上の酵素であっても良い。
具体的には、検出部10に含有される酵素100は、例えば、1種類の酵素であっても、分子量及び/又はサイズ(径)が略同一の2種類以上の酵素であっても、分子量及び/又はサイズが異なる2種類以上の酵素であっても良い。また、検出部10に含有される酵素100が2種類以上である場合、酵素100は、例えば、同種の特定物質(基質)に作用する2種類以上の酵素であっても、異種の特定物質に作用する2種類以上の酵素であっても、同種及び/又は異種の特定物質に作用する2種類以上の酵素であっても良い。
また、検出部10に含有される酵素100が2種類以上である場合、その2種類以上の酵素は、シリカ系メソ多孔体110における別々の細孔の内部に固定されていても、同一の細孔の内部に固定されていても良い。
ここで、特に、検出部10に含有される酵素100が2種類以上であって、その2種類以上の酵素が異種の特定物質に作用する場合、酵素センサ1は、その異種の特定物質(2種類以上の特定物質)を同時に検出することができる。
(シリカ系メソ多孔体)
シリカ系メソ多孔体110は、例えば、ケイ酸やアルミナなどの各種金属酸化物、ケイ酸と他種の金属との複合酸化物等によって構成することができる。
例えば、ケイ酸により構成されるシリカ系メソ多孔体110の作製においては、例えば、カネマイトのような層状シリケート、アルコキシシラン、シリカゲル、水ガラス、ケイ酸ソーダ等を好ましく用いることができる。
具体的には、シリカ系メソ多孔体110は、例えば、無機材料を界面活性剤と混合反応させて、界面活性剤のミセルの周りに無機の骨格が形成された界面活性剤/無機複合体を形成させた後、例えば、400℃〜600℃で焼成したり有機溶剤で抽出したりする等して界面活性剤を除去することにより作製される。これにより、シリカ系メソ多孔体110は、無機骨格中に、界面活性剤のミセルと同じ形状のメソポア細孔を有するものとなる。
シリカ系メソ多孔体110の作製において、ケイ酸等のケイ素含有化合物を出発材料とする場合には、例えば、カネマイトのような層状シリケートを形成して、この層間にミセルを挿入し、そして、ミセルが存在しない層間をシリケート分子でつなぎ、その後、ミセルを除去することによって細孔を形成することができる。
また、シリカ系メソ多孔体110の作製において、水ガラス等のケイ素含有物質を出発材料とする場合には、例えば、ミセルの周囲にシリケート分子を集合させて重合させることによりシリカを形成し、その後、ミセルを除去することによって細孔を形成することができる。この場合、通常、ミセルの形状は柱状となり、その結果、シリカ系メソ多孔体110に、柱状の細孔が形成されることになる。
シリカ系メソ多孔体110は、作製段階で、界面活性剤のアルキル鎖の長さを変えてミセルの径を変化させることによって、細孔の内径を制御することができる。また、界面活性剤と併せて、トリメチルベンゼン、トリプロピルベンゼン等の比較的疎水性の分子を添加することによって、ミセルを膨潤させ、さらに大きな内径の細孔を形成することもできる。
シリカ系メソ多孔体110の細孔のサイズ(細孔の径)は、固定する酵素100のサイズ(酵素100の径)に応じて決定される。すなわち、例えば、ミセルのサイズ(ミセルの径)が、酵素100のサイズの0.5〜2.0倍となる界面活性剤を用いてシリカ系メソ多孔体110を作製することによって、細孔のサイズが、固定する酵素100のサイズの0.5〜2.0倍となるシリカ系メソ多孔体110を得ることができる。
シリカ系メソ多孔体110の形状としては、例えば、粉末状、顆粒状、シート状、バルク状、膜状等がある。
また、シリカ系メソ多孔体110における細孔の配向は、ランダムであっても、一次元シリカナノチャンネルの集合体のように方向性が制御されたものであっても良い。
シリカ系メソ多孔体110の種類としては、細孔のサイズが均一であり、且つ、大きな空隙率を持つという特徴を有する、例えば、KSW、FSM、SBA、MCM、HOM等の公知の種類を採用することができる。
さらに、シリカ系メソ多孔体110の種類としては、細孔のサイズが均一であり、且つ、細孔(チャンネル)の方向が一方向に向いているという特徴を有する、例えば、CTAB−M、P123−M、F127-M等の公知の種類を採用することができる。具体的には、CTAB−M、P123−M、F127-M等は、例えば、円筒形のアルミナ細孔内に界面活性剤を鋳型として作製される、アルミナ細孔の方向と同一のチャンネル方向を有するメソポーラスシリカナノチャンネル集合体(一次元シリカナノチャンネルの集合体)が充填された膜状のシリカ系メソ多孔体110である。
シリカ系メソ多孔体110の細孔のサイズは、固定された酵素100の立体構造の変化を防止可能な程度に設定されている。これによって、固定された酵素100の立体構造を維持することができ、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100を安定化することができる。
具体的には、シリカ系メソ多孔体110の細孔のサイズは、例えば、固定される酵素100(酵素分子又は活性部位を含む酵素の断片)のサイズの0.5〜2.0倍程度であることが好ましく、固定される酵素100のサイズの0.7〜1.4倍程度であることがより好ましく、固定される酵素100のサイズとほぼ同等であることが最も好ましい。すなわち、シリカ系メソ多孔体110における細孔の直径(中心細孔直径)は、固定される酵素100の直径の0.5〜2.0倍程度であることが好ましく、固定される酵素100の直径の0.7〜1.4倍程度であることがより好ましく、固定される酵素100の直径とほぼ同等であることが最も好ましい。なお、具体的な中心細孔直径の値は、酵素100の直径との関係で決定されるので一律には規定できないが、例えば、1〜50nm程度とすることができる。
ここで、酵素100が多量体を形成する場合には、固定される酵素100のサイズ(直径)は、多量体のサイズ(直径)とすることができる。ここで、多量体とは、2以上の酵素(タンパク質)が、直接に、又は水などの低分子を介して結合してなる化合物をいい、結合には、共有結合、イオン結合、水素結合、配位結合が含まれる。しかし、これらの結合の種類は、特に制限されない。
シリカ系メソ多孔体110の比表面積は、例えば、200〜1500m程度である。
シリカ系メソ多孔体110の細孔の深さは、2nm以上である。具体的には、好ましい深さの範囲は20〜1000μmであり、より好ましい深さの範囲は50〜500nmであり、最も好ましい深さの範囲は50〜150nmである。
シリカ系メソ多孔体110の細孔のピッチは、細孔のピッチを細孔の中心間の距離と定義すると、好ましいピッチは2〜500nmであり、より好ましいピッチは2〜100nmであり、最も好ましいピッチは2〜50nmである。
シリカ系メソ多孔体110の細孔のサイズを、固定する酵素100のサイズの0.5〜2.0倍程度(より好ましくは0.7〜1.4倍程度、最も好ましくはほぼ同等)にすることによって、固定する酵素100の立体構造の維持が容易となるため、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100を安定化することができる。
具体的には、酵素100として、例えば、ホルムアルデヒド脱水素酵素(直径:約8nm)を採用した場合、シリカ系メソ多孔体110の細孔のサイズを、好ましくはホルムアルデヒド脱水素酵素の直径の0.5〜2.0倍程度、より好ましくはホルムアルデヒド脱水素酵素の直径の0.7〜1.4倍程度、最も好ましくはホルムアルデヒド脱水素酵素の直径とほぼ同等に設定する。これにより、ホルムアルデヒド脱水素酵素は、例えば、図2に示すように、立体構造が維持されたまま、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内壁に吸着して固定化されることになる。
また、例えば、シリカ系メソ多孔体110として、例えば、図3に示すような、一次元シリカナノチャンネルの集合体が充填された膜状のものを用いる場合にも、細孔のサイズは、好ましくはホルムアルデヒド脱水素酵素の直径の0.5〜2.0倍程度、より好ましくはホルムアルデヒド脱水素酵素の直径の0.7〜1.4倍程度、最も好ましくはホルムアルデヒド脱水素酵素の直径とほぼ同等に設定する。これにより、ホルムアルデヒド脱水素酵素は、立体構造が維持されたまま、シリカ系メソ多孔体110の細孔(チャンネル)の内壁に吸着して固定化されることになる。
(電子伝達体)
電子伝達体200は、酵素100と電極20との間の電子の受け渡しを促進するためのものである。
なお、電子伝達体200は、検出部10に含有されていれば任意であり、例えば、反応器10aに導入された所定の電解液に溶解した状態で検出部10に含有されていても良いし、例えば、シリカ系メソ多孔体110(反応器10aに導入された所定の電解液に分散されたシリカ系メソ多孔体110、或いは、電極20等に固定されたシリカ系メソ多孔体110)の細孔の内部に導入された状態で検出部10に含有されていても良いし、例えば、作用電極(電極20)に直接固定された状態で検出部10に含有されていても良い。
酵素100は、細孔のサイズが酵素100のサイズの0.5〜2.0倍程度の、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に安定的に固定されているため、生成物が直接電極20で酸化又は還元される場合を除き、酵素分子内の活性中心が電極20と電子移動を行うことが難しい。また、酵素100が、一次元シリカナノチャンネルの集合体のように方向性が制御されたアスペクト比の大きな細孔を有するシリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定されている場合には、生成物が直接電極20で酸化又は還元される場合においても応答が非常に遅くなる。したがって、検出部10に、電子伝達体200を添加するのが好ましい。
また、電極20として酸素電極、過酸化水素電極等を利用した場合、反応が溶存酸素濃度に律速されて低濃度の試料しか測定できない、アスコルビン酸等の酸化物質の影響を受けやすく選択性が悪い等の問題が生じる。この場合にも、検出範囲の拡大、選択性の向上を目的として酵素100とともに電子伝達体200を使用することが効果的である。
ここで、ナフトキノンなどのキノン系化合物を電子伝達体として使用すると、酵素100の活性が低下することが分かっている。これは、ナフトキノンなどのキノン系化合物が、酵素100の活性中心に吸着するためであると考えられる。
そこで、電子伝達体200は、例えば、ナフトキノンなどのキノン系化合物と比較して、酵素100の活性中心に吸着しにくい、酵素100の活性の低下を抑制することができる活性低下抑制型の電子伝達体であるのが好ましい。
活性低下抑制型の電子伝達体としては、具体的には、例えば、メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体や、所定の多孔体に吸着された電子伝達体などが挙げられる。
メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体としては、具体的には、例えば、上記の一般式(1)で表される化合物、上記の一般式(2)で表される化合物及び上記の一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
以下、上記の一般式(1)で表される化合物、上記の一般式(2)で表される化合物及び上記の一般式(3)で表される化合物を、「メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体」と呼ぶ場合がある。また、メタロセン骨格を有する電子伝達体のうち、上記の一般式(1)で表される化合物、上記の一般式(2)で表される化合物及び上記の一般式(3)で表される化合物以外の化合物を、「メタロセン骨格を有するその他の電子伝達体」と呼ぶ場合がある。
ここで、特に好ましいメタロセン骨格を有する一部の電子伝達体としては、例えば、上記の一般式(1)、(2)、(3)中MeがFeのフェロセン系化合物が挙げられる。
上記の一般式(1)中MeがFeのフェロセン系化合物としては、フェロセニルメチルドデシルジメチルアンモニウムブロミドやフェロセニルメチルドデシルジメチルアンモニウムヨージド、フェロセニルメチルトリメチルアンモニウムブロミド、フェロセニルメチルトリメチルアンモニウムヨージドなどのフェロセニルメチルアンモニウム塩が挙げられる。
また、上記の一般式(2)中MeがFeのフェロセン系化合物としては、フェロセンカルボン酸が挙げられる。
また、上記の一般式(3)中MeがFeのフェロセン系化合物としては、1−1’フェロセンジカルボン酸が挙げられる。
すなわち、特に好ましいメタロセン骨格を有する一部の電子伝達体としては、フェロセニルメチルドデシルジメチルアンモニウムブロミドやフェロセニルメチルドデシルジメチルアンモニウムヨージド、フェロセニルメチルトリメチルアンモニウムブロミド、フェロセニルメチルトリメチルアンモニウムヨージドなどのフェロセニルメチルアンモニウム塩、フェロセンカルボン酸、1−1’フェロセンジカルボン酸等が挙げられる。
また、所定の多孔体に吸着された電子伝達体は、具体的には、シリカ系多孔体やカーボン多孔体などの任意の多孔体に吸着された電子伝達体である。
ここで、所定の多孔体に吸着される電子伝達体は、電子伝達体であれば任意であり、具体的には、例えば、ポリアニリンなどの導電性高分子、キノンやキノン誘導体(ナフトキノンやベンゾキノンなど)などのキノン系化合物、フェロセンやフェロセン誘導体などのフェロセン系化合物、フェリシアン化カリウム、オスミウム錯体、などを用いることができる。
なお、検出部10には、電子伝達体200として、メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体(上記の一般式(1)で表される化合物や、上記の一般式(2)で表される化合物、上記の一般式(3)で表される化合物など)及び/又は所定の多孔体に吸着された電子伝達体が添加されていれば良い。
また、検出部10に添加されるメタロセン骨格を有する一部の電子伝達体の種類は、1種類であっても複数種類であっても良い。検出部10に添加される所定の多孔体に吸着された電子伝達体の種類は、1種類であっても複数種類であっても良い。
(補酵素)
補酵素300は、酵素100の活性の発現を触媒するためのものである。
なお、補酵素300は、検出部10に含有されていれば任意であり、例えば、反応器10aに導入された所定の電解液に溶解した状態で検出部10に含有されていても良いし、例えば、シリカ系メソ多孔体110(反応器10aに導入された所定の電解液に分散されたシリカ系メソ多孔体110、或いは、電極20等に固定されたシリカ系メソ多孔体110)の細孔の内部に導入された状態で検出部10に含有されていても良いし、例えば、作用電極(電極20)に直接固定された状態で検出部10に含有されていても良い。
また、補酵素300は、例えば、補因子としての各種金属原子や金属イオン、金属錯体、各種色素など(例えば、Fe2+、Mn2+、Cu2+、Zn2+、Co3+等)とともに検出部10に含有されていても良い。
例えば、不安的中間体を経由する反応等、酵素100のアミノ酸側鎖の触媒作用では容易に進まない反応の場合、適当な構造を有し、酵素反応の発現に関与する低分子量の有機小分子や金属イオン、金属錯体などを補因子(cofactor)として使用することが多い。補因子の中でも有機小分子や金属錯体を補酵素と呼ぶ。特に、酵素100として、補酵素依存型酵素を用いた場合、検出部10に補酵素300を導入することによって、酵素反応を効率よく行わせることができる。
補酵素300は、酵素100(補酵素依存型酵素)の種類に応じて、適宜選択することができる。具体的には、補酵素300としては、例えば、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)、補酵素I、補酵素II、フラビンモノヌクレオチド(FMN)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、リポ酸、アデノシン三リン酸(ATP)、チアミンピロリン酸(TPP)、ピリドキサルリン酸(PALP)、テトラヒドロ葉酸(THF,Coenzyme F)、UDPグルコース(UDPG)、補酵素A、補酵素Q、ビオチン、補酵素B12(コバラミン)、S−アデノシルメチオニン等の1種又は2種以上の組み合わせが挙げられる。
ここで、NADなどの補酵素300を使用すると、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100の活性が低下することが分かっている。これは、NADなどの補酵素300が、シリカ系メソ多孔体110表面のシラノール基と反応して、酵素100の活性に影響を与えるためであると考えられる。
そこで、検出部10に、補酵素300を使用した際に生じる酵素100の活性の低下を抑制するための補酵素用活性低下抑制物質を添加するのが好ましい。
補酵素用活性低下抑制物質としては、例えば、生体高分子や、合成高分子、電解質などが挙げられる。
なお、補酵素用活性低下抑制物質は、検出部10に含有されていれば任意であり、例えば、反応器10aに導入された所定の電解液に溶解した状態で検出部10に含有されていても良いし、例えば、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に導入された状態で検出部10に含有されていても良い。
生体高分子は、分子量1000以上の生体高分子であれば任意であり、具体的には、例えば、血清アルブミン、ゼラチン、セルロース、デンプンなどである。
また、合成高分子は、分子量1000以上の合成高分子であれば任意であり、具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、デキストランなどである。
また、電解質は、反応器10aに導入された所定の電解液に溶解して、陽イオンと陰イオンとに電離する物質であれば任意であり、具体的には、例えば、塩化カリウムなどである。
なお、検出部10には、補酵素用活性低下抑制物質として、分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子及び/又は電解質が添加されていれば良い。
また、検出部10に添加される分子量1000以上の生体高分子の種類は、1種類であっても複数種類であっても良い。検出部10に添加される分子量1000以上の合成高分子の種類は、1種類であっても複数種類であっても良い。検出部10に添加される電解質の種類は、1種類であっても複数種類であっても良い。
(電極)
酵素センサ1の電極方式は、作用電極と対照電極との二極方式、作用電極と対照電極と参照電極との三極方式の何れを採用しても良い。
作用電極である電極20としては、例えば、金、白金、銅、アルミニウム等の貴金属や、SnO、In、WO、TiO、グラファイト、グラッシカーボンなどを用いることができる。
対照電極30としては、例えば、二極方式の場合は銀、三極方式の場合は銀やその他の金属を用いることができる。
参照電極40としては、例えば、カロメル電極、銀/塩化銀等を用いることができる。
作用電極(電極20)、対照電極30及び参照電極40の一例として、例えば、図1に示すように、電解セルで使用する電極を挙げることができるが、これらの電極は、その大きさ、形状、構成に特に制限されるものではない。
具体的には、例えば、これらの電極は、市販の電解セル、測定セル等で使用する大きな電極であっても良いし、ディスク電極、回転リングディスク電極、ファイバー電極等であっても良いし、例えば、フォトリソグラフィー等の公知の微細加工技術により作製した微小電極(円盤電極、円筒電極、帯状電極、配列帯状電極、配列円盤電極、リング電極、球状電極、櫛型電極、ペア電極等)であっても良い。
また、これらの電極は、所定の絶縁性基板上に設けることもできる。
具体的には、絶縁性基板上に、各電極を、公知の方法、例えば、スクリーン印刷法、蒸着法、スパッタリング法等によって形成することができる。なお、各電極は、全て同一基板上に形成して一体型の酵素センサ1として作製しても良いし、複数の基板上に形成して酵素センサ1を構成しても良いし、別々の電極として作製して酵素センサ1を構成しても良い。
絶縁性基板としては、例えば、セラミックス、ガラス、プラスチック、紙、生分解性材料(例えば、微生物生産ポリエステル等)等を用いることができる。
(センシング方法)
酵素センサ1によるセンシング方法としては、例えば、電気化学的計測法を用いることができる。すなわち、酸化電流又は還元電流を測定するクロノアンペロメトリー法、クーロメトリー法、サイクリックボルタンメトリー法等の公知の計測法を適用することが可能である。測定方式としては、デスポーザブル方式、バッチ方式、フローインジェクション方式等、何れあっても良い。
また、電気化学的計測法において、色源体を酸化又は還元した色変化を検出する光検出測定法を適用することも可能である。
具体的には、例えば、グルコースセンサでは、グルコースオキシダーゼとペルオキシダーゼの2種類の酵素を固定して、酵素反応(“グルコース+O ―(グルコースオキシダーゼ)→ グルコン酸+H”、“H+色源体 ―(ペルオキシダーゼ)→ 赤紫色素”)により生成又は消費される過酸化水素と色源体(例えば、4−アミノアンチピリンとN−エチル−N(2−ヒドロキシ−3−スルフォプロピル)−m−トルイジンとの混合物)がペルオキシダーゼを触媒として赤紫色になる色変化を検出することによって、グルコース濃度を測定することができる。
測定の際に酵素センサ1を取り付ける測定器本体は、例えば、データをパソコンに有線又は無線で送信できる機能を有し、リアルタイムで測定値を確認できることが好ましい。また、複数種類の酵素センサ1を取り付け可能に構成され、複数種類の酵素センサ1による検出結果を同時に計測して、データを相互比較したり検討したりできる機能を有することが望ましい。
以下、具体的な実施例によって本発明を説明するが、発明はこれらに限定されるものではない。実施例1では、酵素100の活性を評価するための実験を行った。
(1)シリカ系メソ多孔体110の合成
まず、シリカ系メソ多孔体110の合成を行った。
具体的には、水ガラス1号271.59gを水828.41gと混合した後、80℃に加熱した。別途、ドコシルトリメチルアンモニウムクロライド(DTMA−Cl)80gを70℃の水1Lに添加し、完全透明液になってから、トリイソピルベンゼン70mLを更に添加し、ホモミキサーで30分間激しく攪拌した。この乳化液を水ガラス溶液に瞬時に添加して、更に5分間攪拌した。これに2規定塩酸を約1時間かけて添加し、pH8.5の状態で約3時間攪拌した。これを吸引濾過した後、70℃の熱水に再分散・濾過を繰り返した。これを45℃で3日間乾燥した後、550℃の電気炉で6時間焼成することにより、白色粉末状のシリカ系メソ多孔体110を得た。
この白色粉末の構造を粉末X線回折装置(理学RAD−B装置)を用いて測定し、細孔径や表面積及び細孔総容積を窒素吸着装置を用いて測定した結果、白色粉末が平均細孔直径約8.2nmの2次元ヘキサゴナルの細孔配列構造を有するメソポーラスシリカ多孔体の粉末であることを確認した。得られたシリカ系メソ多孔体110を、以下「大口径FSM」という場合もある。
(2)酵素100の固定化
次に、シリカ系メソ多孔体110に酵素100を固定した。ここで、酵素100として、ホルムアルデヒド脱水素酵素を用いた。
具体的には、大口径FSMの粉末50mgと、ホルムアルデヒド脱水素酵素の濃度が4.2mg/mLのホルムアルデヒド脱水素酵素の水溶液(リン酸バッファpH6.9)5mLと、を混合し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で24時間緩やかに攪拌した。その後、この混合液を7000rpmで3分間遠心分離して固形分を回収して、脱イオン水5mLによる洗浄と、同上の条件での遠心分離とを3回繰り返した。これにより、ホルムアルデヒド脱水素酵素を大口径FSMに固定化した。得られた物質、すなわち、ホルムアルデヒド脱水素酵素が固定された大口径FSMを、以下「FDH固定化FSM」という場合もある。
さらに、上記遠心分離で得られた上澄みを用いて大口径FSMに対するホルムアルデヒド脱水素酵素の吸着量を測定したところ、大口径FSMに対する吸着量は132mg/gであった。
(3)酵素100の活性試験
次に、酵素100の活性を測定した。
ここで、ホルムアルデヒド脱水素酵素が、補酵素(NAD)の存在下で、基質であるホルムアルデヒドをギ酸に酸化する反応(HCHO + NAD + 3HO ―(ホルムアルデヒド脱水素酵素)→ HCOO + NADH + 2H)を利用して、酵素100の活性を測定した。すなわち、NAD(酸化型)の還元により生じるNADH(還元型)に特徴的な波長340nm(ε340=6222M−1cm−1)を選び、その吸光度の変化から、生成したNADH濃度を求めることによって、酵素100の活性を測定した。
(3−1)固定化酵素の活性
まず、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100の活性を測定した。
具体的には、リン酸緩衝液2.5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを0.64mg加えて分散させ、1.2mgの補酵素(NAD)と、300μLの基質水溶液(ホルムアルデヒドの濃度が0.3%のホルムアルデヒド水溶液)と、を加え、30℃で反応させた。そして、補酵素及び基質水溶液を添加してから反応が平衡に達するまでの間、340nmの吸光度を測定した。比較のために、遊離酵素(遊離ホルムアルデヒド脱水素酵素)に対しても同様の測定を行った。なお、測定に使用した、大口径FSMに固定された酵素100と、遊離酵素と、の酵素量は同一に設定した。その結果を図4に示す。
図4においては、横軸に反応時間、縦軸に340nmの吸光度を示す。実線は大口径FSMに固定された酵素100(固定化酵素)、破線は遊離酵素を示す。
図4によれば、大口径FSMに固定された酵素100は、遊離酵素と同程度に反応が進行することが分かった。
これにより、大口径FSMの細孔の内部に固定された酵素100が変性せずに活性を維持していることが分かった。
(3−2)固定化酵素の活性の経時変化
次に、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100の活性の経時変化を測定した。
具体的には、まず、試料[1]〜[4]を作成した。
試料[1]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[2]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADを添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[3]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.3mgのナフトキノンを添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[4]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADと1.3mgのナフトキノンとを添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
次いで、上記作成した試料のそれぞれに、1.2mgの補酵素(NAD)と、300μLの基質水溶液(ホルムアルデヒドの濃度が0.3%のホルムアルデヒド水溶液)と、を加え、30℃で反応させた。そして、補酵素及び基質水溶液を添加してから反応が平衡に達するまでの間、340nmの吸光度を測定した。その後、吸光度測定に使用した試料のそれぞれを30℃で保存し、3日後、7日後、9日後、13日後、16日後及び22日後に同様の測定を行った。その結果を図5に示す。
図5においては、横軸に日数、縦軸に初日(0日目)における酵素活性を100%とした場合の相対活性、すなわち、初日における平衡状態での340nmの吸光度を100%とした場合の相対吸光度を示す。丸プロット(○)は試料[1]の結果、三角プロット(△)は試料[2]の結果、四角プロット(□)は試料[3]の結果、菱型プロット(◇)は試料[4]の結果を示す。
図5によれば、試料[1]、すなわち、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100は、20日後も80%以上の酵素活性を保つことが分かった。
これにより、酵素100をシリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定することによって、酵素100の活性の低下を抑制できることが分かった。
また、図5によれば、NADを添加した試料(試料[2])は、NADを添加していない試料(試料[1])と比較して、酵素活性の低下の度合いが大きいことが分かった。
これは、NADが、大口径FSM表面のシラノール基と反応して、酵素活性に影響を与えているためと考えられる。
また、図5によれば、ナフトキノンを添加した試料(試料[3])は、ナフトキノンを添加していない試料(試料[1])と比較して、酵素活性の低下の度合いが大きいことが分かった。さらに、ナフトキノンを添加した試料(試料[3])は、NADを添加した試料(試料[2])と比較して、酵素活性の低下の度合いが大きいことが分かった。
これは、ナフトキノンが、FDH固定化FSM中の酵素100の活性中心に吸着して、活性を阻害しているためと考えられる。
また、図5によれば、NAD及びナフトキノンを添加した試料(試料[4])は、NAD及びナフトキノンを添加していない試料(試料[1])と比較して、酵素活性の低下の度合いが大きいことが分かった。さらに、NAD及びナフトキノンを添加した試料(試料[4])は、NADのみを添加した試料(試料[2])と比較して、酵素活性の低下の度合いが大きく、ナフトキノンのみを添加した試料(試料[3])と比較して、酵素活性の低下の度合いが小さいことが分かった。
これは、酵素100の活性中心付近のNADの存在によって、酵素100の活性中心へのナフトキノンの吸着が抑制されたためと考えられる。
(3−3)NAD及び補酵素用活性低下抑制物質の添加に伴う固定化酵素の活性の経時変化
次に、NAD及び補酵素用活性低下抑制物質(電解質、分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子)の添加に伴う、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定化された酵素100の活性の経時変化を測定した。
具体的には、まず、試料[5]〜[7]を作成した。また、比較のために試料[8]を作成した。
試料[5]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADを添加するとともに、電解質(12mgの塩化カリウム)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[6]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADを添加するとともに、分子量1000以上の生体高分子(20mgのウシ血清アルブミン)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[7]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADを添加するとともに、分子量1000以上の合成高分子(20mgのデキストラン)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[8]は、ホルムアルデヒド脱水素酵素が固定されたアミノ基修飾FSMを作成し、そして、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、作成したアミノ基修飾FSMを加えて分散させ、1.8mgのNADを添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
具体的には、上記作成した大口径FSM50mgに、3−APTESを2mL、エタノールを18mL添加して緩やかに3時間攪拌し、大口径FSM表面のシラノール基にアミノ基を修飾した。次いで、脱水エタノールで洗浄し、45℃で一晩乾燥させ、アミノ基修飾FSMを作成した。そして、作成したアミノ基修飾FSMの粉末と、ホルムアルデヒド脱水素酵素の濃度が4.2mg/mLのホルムアルデヒド脱水素酵素の水溶液(リン酸バッファpH6.9)5mLと、を混合し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で24時間緩やかに攪拌した。その後、この混合液を7000rpmで3分間遠心分離して固形分を回収して、脱イオン水5mLによる洗浄と、同上の条件での遠心分離とを3回繰り返した。これにより、ホルムアルデヒド脱水素酵素が固定されたアミノ基修飾FSMを作成した。
次いで、上記作成した試料のそれぞれに、1.2mgの補酵素(NAD)と、300μLの基質水溶液(ホルムアルデヒドの濃度が0.3%のホルムアルデヒド水溶液)と、を加え、30℃で反応させた。そして、補酵素及び基質水溶液を添加してから反応が平衡に達するまでの間、340nmの吸光度を測定した。その後、吸光度測定に使用した試料のそれぞれを30℃で保存し、1日後、2日後、3日後、7日後、10日後、21日後及び34日後に同様の測定を行った。その結果を図6に示す。
図6においては、横軸に日数、縦軸に初日(0日目)における酵素活性を100%とした場合の相対活性、すなわち、初日における平衡状態での340nmの吸光度を100%とした場合の相対吸光度を示す。丸プロット(○)は試料[5]の結果、三角プロット(△)は試料[6]の結果、四角プロット(□)は試料[7]の結果、菱型プロット(◇)は試料[8]の結果を示す。
図6によれば、分子量1000以上の生体高分子(ウシ血清アルブミン)を添加した試料(試料[6])では、測定の期間中、NADの添加に伴う酵素活性の低下が生じないことが分かった。
また、図6によれば、電解質(塩化カリウム)を添加した試料(試料[5])や分子量1000以上の合成高分子(デキストラン)を添加した試料(試料[7])では、NADの添加に伴う酵素活性の低下が抑制されることが分かった。
これにより、電解質の電離により生じる陽イオンや分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子が、大口径FSM表面に吸着して、NADが大口径FSM表面のシラノール基と反応するのを抑制し、NADの添加に伴う酵素活性の低下が抑制されることが分かった。中でも、分子量1000以上の生体高分子(ウシ血清アルブミン)は、NADが大口径FSM表面のシラノール基と反応するのを好適に抑制できることが分かった。
(3−4)活性低下抑制型の電子伝達体の添加に伴う固定化酵素の活性の経時変化
次に、活性低下抑制型の電子伝達体(メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体(上記の一般式(1)で表される化合物や、上記の一般式(2)で表される化合物、上記の一般式(3)で表される化合物など)、所定の多孔体に吸着された電子伝達体)の添加に伴う、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100の活性の経時変化を測定した。
具体的には、まず、試料[9]〜[13]、[15]、[16]を作成した。また、比較のために試料[14]、[17]、[18]を作成した。
試料[9]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体(1.2mgのフェロセンカルボン酸)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[10]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、メタロセン骨格を有するその他の電子伝達体(1.1mgのヒドロキシメチルフェロセン)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[11]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、メタロセン骨格を有するその他の電子伝達体(1.2mgのジメチルアミノメチルフェロセン)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[12]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、メタロセン骨格を有するその他の電子伝達体(1.7mgのη-ベンゼンヘキサフルオロフォスファート)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[13]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体(1.7mgのフェロセニルメチルトリメチルアンモニウムブロミド)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[14]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、電子伝達体として金属錯体(3.5mgのルテニウムレッド)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[15]は、所定の多孔体(10mgのモレキュラーシーブ(孔径:1nm))に、電子伝達体としてキノン系化合物(1.3mgのナフトキノン)を吸着させ、遠心分離によりキノンで着色された残留物を抽出することによって、ナフトキノン吸着モレキュラーシーブを作成した。そして、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加え、作成したナフトキノン吸着モレキュラーシーブを全て添加して分散させ、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[16]は、所定の多孔体(8.0mgのカーボン多孔体)に、電子伝達体として導電性高分子(2.0mgのポリアニリン)を吸着させることによって、ポリアリニン吸着カーボン多孔体を作成した。そして、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加え、作成したポリアリニン吸着カーボン多孔体を全て添加して分散させ、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[17]は、試料[8]と同様にしてホルムアルデヒド脱水素酵素が固定されたアミノ基修飾FSMを作成し、そして、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、作成したアミノ基修飾FSMを加えて分散させ、1.3mgのナフトキノンを添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[18]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.3mgのナフトキノンを添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
次いで、上記作成した試料のそれぞれに、1.2mgの補酵素(NAD)と、300μLの基質水溶液(ホルムアルデヒドの濃度が0.3%のホルムアルデヒド水溶液)と、を加え、30℃で反応させた。そして、補酵素及び基質水溶液を添加してから反応が平衡に達するまでの間、340nmの吸光度を測定した。その後、吸光度測定に使用した試料のそれぞれを30℃で保存し、1日後、2日後、3日後、7日後、10日後、21日後及び34日後に同様の測定を行った。その結果を図7に示す。
図7においては、横軸に日数、縦軸に初日(0日目)における酵素活性を100%とした場合の相対活性、すなわち、初日における平衡状態での340nmの吸光度を100%とした場合の相対吸光度を示す。白丸プロット(○)は試料[9]の結果、白三角プロット(△)は試料[10]の結果、白四角プロット(□)は試料[11]の結果、白菱型プロット(◇)は試料[12]の結果、白逆三角プロット(▽)は試料[13]の結果、黒丸プロット(●)は試料[14]の結果、黒三角プロット(▲)は試料[15]の結果、黒四角プロット(■)は試料[16]の結果、黒菱型プロット(◆)は試料[17]の結果、黒逆三角プロット(▼)は試料[18]の結果を示す。
図7によれば、電子伝達体200として所定の多孔体に吸着された電子伝達体(キノン系化合物)を添加した試料、すなわち、ナフトキノン吸着モレキュラーシーブを添加した試料(試料[15])や、電子伝達体200として所定の多孔体に吸着された電子伝達体(導電性高分子)を添加した試料、すなわち、ポリアリニン吸着カーボン多孔体を添加した試料(試料[16])では、酵素活性の低下が抑制され、試料[16]は、30日後も90%程度の酵素活性が保たれ、試料[15]は、30日後も80%程度の酵素活性が保たれることが分かった。
これにより、キノン系化合物や導電性高分子などの電子伝達体を所定の多孔体に吸着させることによって、キノン系化合物や導電性高分子などの電子伝達体が酵素100の活性中心に吸着しにくくなり、酵素活性の低下が抑制されることが分かった。
また、図7によれば、フェロセン系化合物の中でも、メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体を添加した試料(すなわち、フェロセンカルボン酸を添加した試料(試料[9])、フェロセニルメチルトリメチルアンモニウムブロミドを添加した試料(試料[13]))では、酵素活性の低下が抑制されることが分かった。特に、試料[13]は、20日後も70%程度の酵素活性が保たれ、試料[9]は、20日後も50%程度の酵素活性が保たれることが分かった。
これにより、メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体は、ナフサキノンなどのキノン系化合物と比較して、酵素100の活性中心に吸着しにくく、酵素活性の低下を引き起こしにくいことが分かった。
一方、フェロセン系化合物の中でも、メタロセン骨格を有するその他の電子伝達体を添加した試料(すなわち、ヒドロキシメチルフェロセンを添加した試料(試料[10])、ジメチルアミノメチルフェロセンを添加した試料(試料[11])、η-ベンゼンヘキサフルオロフォスファートを添加した試料(試料[12]))では、酵素活性の低下を引き起こし、長期安定性は見込めないことが分かった。
(3−5)NAD、補酵素用活性低下抑制物質及び活性低下抑制型の電子伝達体の添加に伴う固定化酵素の活性の経時変化
次に、NAD、補酵素用活性低下抑制物質(分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子)及び活性低下抑制型の電子伝達体(メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体、所定の多孔体に吸着された電子伝達体)の添加に伴う、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100の活性の経時変化を測定した。
具体的には、まず、試料[19]〜[22]を作成した。また、比較のために試料[23]を作成した。
試料[19]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADを添加するとともに、分子量1000以上の生体高分子(20mgのウシ血清アルブミン)及びメタロセン骨格を有する一部の電子伝達体(1.2mgのフェロセンカルボン酸)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[20]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADを添加するとともに、分子量1000以上の生体高分子(20mgのウシ血清アルブミン)及びメタロセン骨格を有する一部の電子伝達体(1.7mgのフェロセニルメチルトリメチルアンモニウムブロミド)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[21]は、所定の多孔体(8.0mgのカーボン多孔体)に、電子伝達体として導電性高分子(2.0mgのポリアニリン)を吸着させることによって、ポリアリニン吸着カーボン多孔体を作成した。そして、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加え、1.8mgのNADを添加するとともに、分子量1000以上の生体高分子(20mgのウシ血清アルブミン)と作成したポリアリニン吸着カーボン多孔体の全てとを添加して分散させ、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[22]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADを添加するとともに、分子量1000以上の合成高分子(20mgのポリエチレングリコール)及びメタロセン骨格を有する一部の電子伝達体(1.8mgのフェロセニルメチルトリメチルアンモニウムブロミド)を添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
試料[23]は、リン酸緩衝液5mL(pH=7.41)に、上記作成したFDH固定化FSMを56.6mg加えて分散させ、1.8mgのNADを添加するとともに、1.3mgのナフトキノンを添加し、回転装置(約100rpm)にかけて4℃で1時間緩やかに攪拌することにより作成した。
次いで、上記作成した試料のそれぞれに、1.2mgの補酵素(NAD)と、300μLの基質水溶液(ホルムアルデヒドの濃度が0.3%のホルムアルデヒド水溶液)と、を加え、30℃で反応させた。そして、補酵素及び基質水溶液を添加してから反応が平衡に達するまでの間、340nmの吸光度を測定した。その後、吸光度測定に使用した試料のそれぞれを30℃で保存し、1日後、2日後、3日後、6日後、15日後、22日後及び28日後に同様の測定を行った。その結果を図8に示す。
図8においては、横軸に日数、縦軸に初日(0日目)における酵素活性を100%とした場合の相対活性、すなわち、初日における平衡状態での340nmの吸光度を100%とした場合の相対吸光度を示す。丸プロット(○)は試料[19]の結果、三角プロット(△)は試料[20]の結果、四角プロット(□)は試料[21]の結果、菱型プロット(◇)は試料[22]の結果、逆三角プロット(▽)は試料[23]の結果を示す。
図8によれば、補酵素用活性低下抑制物質及び活性低下抑制型の電子伝達体を添加していない試料(試料[23])と比較して、補酵素用活性低下抑制物質(分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子)及び活性低下抑制型の電子伝達体(メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体、所定の多孔体に吸着された電子伝達体)の添加した試料、すなわち、分子量1000以上の生体高分子及びメタロセン骨格を有する一部の電子伝達体を添加した試料(試料[19]、[20])、分子量1000以上の生体高分子及び所定の多孔体に吸着された電子伝達体を添加した試料(試料[21])、分子量1000以上の合成高分子及びメタロセン骨格を有する一部の電子伝達体を添加した試料(試料[22])では、酵素活性の低下が抑制され、20日後も90%以上の酵素活性が保たれることが分かった。
以上説明した本発明の酵素センサ1によれば、酵素100と、電子伝達体200と、を含有する検出部10を備え、検出部10内には、作用電極(電極20)が配置され、電子伝達体200は、所定の多孔体に吸着された電子伝達体である。
したがって、電子伝達体を所定の多孔体に吸着させることによって、この電子伝達体が酵素100の活性中心に吸着するのを抑制できるため、電子伝達体200を使用した場合であっても、また、電子伝達体200が溶解する緩衝液中で保存した場合であっても、優れた長期安定性を有する酵素センサ1を提供することができる。
ここで、所定の多孔体に吸着された電子伝達体は、酵素センサ1の高感度化等の観点から、酵素100が固定されたシリカ系メソ多孔体110とともに電極20近傍に固定させることによって、検出部10に含有させるのが好ましい。具体的には、例えば、電子伝達体が吸着している多孔体と、酵素100が固定されたシリカ系メソ多孔体110と、を混合したり積層したりして、電極20に固定するのが好ましい。固定化の方法は任意であり、例えば、ナイロンメッシュ及びOリングを用いてこれらを電極20上に密着固定する方法であっても良いし、公知の固定化方法であっても良い。
また、以上説明した本発明の酵素センサ1によれば、酵素100と、電子伝達体200と、を含有する検出部10を備え、検出部10内には、作用電極(電極20)が配置され、電子伝達体200は、メタロセン骨格を有する一部の電子伝達体(上記の一般式(1)で表される化合物、上記の一般式(2)で表される化合物、上記の一般式(3)で表される化合物)である。
したがって、側鎖として4級アンモニウム塩基を有する構造を持つメタロセン骨格を有する化合物(上記の一般式(1)で表される化合物)や、側鎖としてカルボシキル基を有する構造を持つメタロセン骨格を有する化合物(上記の一般式(2)で表される化合物、上記の一般式(3)で表される化合物)は、キノン系化合物などの電子伝達体と比較して、酵素100の活性中心に吸着しにくいため、電子伝達体200を使用した場合であっても、また、電子伝達体200が溶解する緩衝液中で保存した場合であっても、優れた長期安定性を有する酵素センサ1を提供することができる。
また、以上説明した本発明の酵素センサ1によれば、酵素100と、補酵素300と、を含有する検出部10を備え、酵素100は、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された状態で検出部10に含有され、検出部10には、分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子及び/又は電解質が添加されている。
すなわち、酵素100をシリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定することによって、外部環境の変化に伴う酵素100の立体構造の変化を防止することができるため、酵素100の活性の低下を抑制することができる。
さらに、補酵素300をシリカ系メソ多孔体110と共存させると、補酵素300がシリカ系メソ多孔体110の表面に吸着して酵素100の活性の低下を引き起こすことが分かっているが、検出部10に補酵素用活性低下抑制物質(分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子及び/又は電解質)を添加することによって、検出部10に分子量1000以上の生体高分子、分子量1000以上の合成高分子及び/又は電解質が電離して生じるイオンがシリカ系メソ多孔体110の表面に吸着し、補酵素300のシリカ系メソ多孔体110の表面への吸着が抑制されるため、補酵素用活性低下抑制物質を添加することによって、補酵素300を使用した場合であっても、また、補酵素300が溶解する緩衝液中で保存した場合であっても、酵素100の活性の低下を抑制することができる。
したがって、優れた長期安定性を有する酵素センサ1を提供することができる。
なお、補酵素用活性低下抑制物質をシリカ系メソ多孔体110の表面に吸着させることによって、補酵素300のシリカ系メソ多孔体110の表面への吸着を抑制したが、例えば、適切な官能基等でシリカ系メソ多孔体110の表面を修飾する等して、補酵素300のシリカ系メソ多孔体110の表面への吸着を抑制するようにしても良い。
また、以上説明した本発明の酵素センサ1によれば、シリカ系メソ多孔体110と、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100と、を備え、シリカ系メソ多孔体110の細孔のサイズが、酵素100のサイズの0.5〜2.0倍に設定されている。
したがって、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に、酵素100をしっかりと固定することができるとともに、酵素100を高い自由度をもって固定することができるため、酵素100の立体構造の変化が防止され、酵素100の活性の低下を抑制することができる。
また、シリカ系メソ多孔体110は多孔質であり、比表面積が非常に大きい。したがって、シリカ系メソ多孔体110を担体として用いると、シリカ系メソ多孔体110よりも比表面積が小さい担体を用いる場合と比較して、より大きな吸着量でより高濃度に酵素100を固定することができる。さらに、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に酵素100をしっかりと固定することで、酵素100は適度に分散された状態に維持されるため、酵素100が凝集を起こして失活する等を避けることができる。すなわち、細孔のサイズが、酵素100のサイズの0.5〜2.0倍に設定されているシリカ系メソ多孔体110を担体として用いることで、より大きな吸着量でより高濃度に酵素100を固定することができるとともに、酵素100が凝集を起こして失活する等を避けることができるため、優れた感度を有する酵素センサ1を提供することができる。
また、酵素100は、適度に分散された状態に固定されることになるため、物質の透過拡散性が良好となり、酵素反応が効率的に進行する。
また、以上説明した本発明の酵素センサ1によれば、シリカ系メソ多孔体110が、検出対象物質の濃縮作用を有するため、気相又は液相中の微量な検出対象物質を極めて高感度に検出することができる。また、電子伝達体200を利用することにより、シリカ系メソ多孔体110の細孔の内部に固定された酵素100の活性中心と電極20との間の電子移動が媒介・促進され、高感度で高速な応答を得ることが可能となる。これらの作用により、電気化学的計測による極めて高速且つ高感度な検出対象物質の検出が可能となり、高速且つ高感度で、長寿命な、安定性に優れた酵素センサ1を構成することができる。
また、以上説明した本発明の酵素センサ1によれば、気相又は液相中の微量な検出対象物質を極めて高感度に検出することにより、特定の匂い、又は、ガスを検出するためのセンサとして使用することができる。また、液相中での特定の味を検出するためのセンサや、バイオリアクター中で特定物質の生成及び/又は生成量を検出するために用いることもできる。
また、以上説明した本発明の酵素センサ1によれば、測定に際しては、参照電極40に対する作用電極(電極20)の電圧を特定の電圧に設定することにより、測定妨害物質の影響を避け、検出対象物質を高感度かつ選択的に測定することができる。特に、電子伝達体200を利用することにより、この設定電圧を下げることができ、選択性を向上することが可能となる。
また、以上説明した本発明の酵素センサ1によれば、検出対象物質によって分子識別素子としての酵素100の種類を変えることが必要である。例えば、酵素100として、検出対象物質(測定対象)がグルコースの場合にはグルコースオキシターゼ又はグルコースデヒドロゲナーゼを、測定対象がエタノールの場合にはアルコールオキシターゼ又はアルコールデヒドロゲナーゼを、測定対象がホルムアルデヒドの場合にはホルムアルデヒドオキシターゼ又はホルムアルデヒドデヒドロゲナーゼを、測定対象が総コレステロールの場合にはコレステロールエステラーゼとコレステロールオキシダーゼとの混合物等を用いることができる。
なお、本発明は、上記した実施の形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
酵素センサ1にポテンショスタット50を含むよう構成したが、これに限ることはなく、酵素センサ1とポテンショスタット50とは別体であっても良い。
酵素センサ1による電気化学的計測は、一つの基板上に形成した二極構造(作用電極(電極20)と対照電極30)又は三極構造(作用電極(電極20)と対照電極30と参照電極40)の電極を用いても良いし、独立した各電極(作用電極(電極20)、対照電極30、参照電極40)を組み合わせて用いても良い。
二極構造(作用電極(電極20)と対照電極30)又は三極構造(作用電極(電極20)と対照電極30と参照電極40)の各電極を、所定の絶縁性基板上に形成した場合、例えば、この絶縁性基板上における電極20が形成された領域を含む領域(以下、「分析領域」という。)上に所定の電解液を滴下して、この分析領域上を検出部10としても良いし、例えば、分析領域上に所定の電解液で満たされた液相室を設けて、この分析領域上(液相室内)を検出部10としても良い。
酵素100は、検出部10に含有されていれば任意であり、例えば、反応器10aに導入された所定の電解液に溶解された遊離酵素の状態で検出部10に含有されていても良いし、例えば、シリカ系メソ多孔体110以外の担体に固定された状態で検出部10に含有されていても良いし、例えば、電極20等に直接固定された状態で検出部10に含有されていても良い。
本発明の酵素センサの一例を示す模式図である。 細孔の内部に酵素が固定されたシリカ系メソ多孔体の第1の例を模式的に示す図である。 細孔の内部に酵素が固定されたシリカ系メソ多孔体の第2の例を模式的に示す図である。 シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された酵素活性を測定して得た結果である。 シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された酵素の活性の経時変化を測定して得た結果である。 NAD及び補酵素用活性低下抑制物質の添加に伴う、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定化された酵素の活性の経時変化を測定して得た結果である。 活性低下抑制型の電子伝達体の添加に伴う、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された酵素の活性の経時変化を測定して得た結果である。 NAD、補酵素用活性低下抑制物質及び活性低下抑制型の電子伝達体の添加に伴う、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された酵素の活性の経時変化を測定して得た結果である。
符号の説明
1 酵素センサ
10 検出部
100 酵素
110 シリカ系メソ多孔体
200 電子伝達体
300 補酵素

Claims (5)

  1. 酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、
    前記酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で前記検出部に含有され、
    前記検出部には、分子量1000以上の生体高分子が添加されていることを特徴とする酵素センサ。
  2. 酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、
    前記酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で前記検出部に含有され、
    前記検出部には、分子量1000以上の合成高分子が添加されていることを特徴とする酵素センサ。
  3. 酵素と、補酵素と、を含有する検出部を備え、
    前記酵素は、シリカ系メソ多孔体の細孔の内部に固定された状態で前記検出部に含有され、
    前記検出部には、電解質が添加されていることを特徴とする酵素センサ。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の酵素センサにおいて、
    前記検出部には、電子伝達体として下記の一般式(1)で表される化合物、下記の一般式(2)で表される化合物及び下記の一般式(3)で表される化合物のうちの少なくとも1種類が添加されていることを特徴とする酵素センサ。
    (式中R1、R2、R3は、アルキル基を表す。式中Meは、金属原子を表す。式中Xは、陰イオンを表す。)
    (式中Meは、金属原子を表す。)
    (式中Meは、金属原子を表す。)
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の酵素センサにおいて、
    前記検出部には、電子伝達体として所定の多孔体に吸着された電子伝達体が添加されていることを特徴とする酵素センサ。
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