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JP2009117729A - ドーパントホストおよびその製造方法 - Google Patents

ドーパントホストおよびその製造方法 Download PDF

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JP2009117729A JP2007291423A JP2007291423A JP2009117729A JP 2009117729 A JP2009117729 A JP 2009117729A JP 2007291423 A JP2007291423 A JP 2007291423A JP 2007291423 A JP2007291423 A JP 2007291423A JP 2009117729 A JP2009117729 A JP 2009117729A
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芳夫 馬屋原
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Abstract

【課題】耐熱性が高く、かつB23の揮発量が多いドーパントホストを提供することを目的とする。
【解決手段】SiO2 20〜50モル%、Al23 30〜60モル%(ただし、30モル%を含まない)、B23 10〜40モル%、RO(Rはアルカリ土類金属) 2〜10モル%の組成を含有することを特徴とするドーパントホスト。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリコン半導体中にホウ素を拡散させてP型半導体を得るために使用されるドーパントホストおよびその製造方法に関するものである。
シリコン半導体基板表面にP型領域を形成させる方法として、従来、ドーパントホスト法、対向BN法、熱分解法等が知られている。
ドーパントホスト法は、B23を含むガラスセラミックスのウエハーを半導体ウエハーと一定の距離を保って並列させ、ガラスセラミックスより揮発したB23を半導体ウエハー上にデポジションし、次いで熱拡散させる方法である(例えば、特許文献1参照)。対向BN法は、ドーパントホスト法とほぼ同じプロセスであるが、ガラスセラミックスの代わりに窒化ホウ素ウエハーを活性化処理(BNをB23に変換する処理)して使用するという違いがある。熱分解法は液状のBCl3、BBr3などをバブリングして気化し、それを予め加熱された半導体ウエハー上に被着、分解させ、B23のデポジション被膜を得た後、熱拡散させる方法である。
ドーパントホスト法は、特許文献1に記載の方法によれば、窒化ホウ素を使用する場合と比較して、ドーパントホスト使用時に活性化処理を施す必要がないためプロセスコストを低く抑えることができる。また、熱分解法では半導体ウエハー上にガスを被着させるので、大口径ウエハーにB23を拡散させる場合、被着量のばらつきが大きくなるという問題があるが、ドーパントホスト法では、シリコンウエハーと同じ面積のガラスセラミックスウエハーを対向させて熱処理するので、B23拡散のばらつきは小さく抑えられる。
特開昭52−55861号公報
特許文献1に開示されているドーパントホスト材料は耐熱性があまり高くないため、熱処理を繰り返すとガラスセラミックスウエハーがたわみだし、B23の拡散ばらつきが生じたり、シリコンウエハーに接触して歩留まりが低下するという問題があった。また、B23揮発量が、活性化処理を施した窒化ホウ素ウエハーより少ないため、熱拡散の効率が悪いという問題があった。
したがって、本発明は、耐熱性が高く、かつB23の揮発量が多いドーパントホストを提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討した結果、ドーパントホストが特定の組成を含有すること、または特定の結晶を含有することにより前記課題を解決できることを見いだし、本発明を提案するものである。
すなわち、本発明のドーパントホストは、SiO2 20〜50モル%、Al23 30〜60モル%(ただし、30モル%を含まない)、B23 10〜40モル%、RO(Rはアルカリ土類金属) 2〜10モル%の組成を含有することを特徴とする。本発明のドーパントホストは、Al23を30〜60モル%と多く含む組成で構成される。その一部あるいは大半がAl429(ホウ酸アルミニウム:2Al23・B23)結晶として含有する構成となっている。その結果、後述するように、本発明のドーパントホストは、耐熱性が高く、かつB23の揮発量が多いという特徴を有する。
第二に、本発明のドーパントホストは、Al429結晶相を20〜50質量%、ガラス相を20〜80質量%およびAl23結晶相を0〜60質量%含有することを特徴とする。本発明のドーパントホストは、Al429結晶を含有することを特徴としている。Al429結晶は、比較的大きなサイズを有する角柱状の結晶である。この結晶は、ドーパントホスト中において、均質に立体的に絡み合った構造(三次元網目構造)をとるため、得られるドーパントホストの耐熱性が非常に高くなる。また、各結晶の周りには多くの空隙が存在するため、それに起因してB23の揮発量も非常に多くなる。このように、本発明のドーパントホストは、Al429結晶を20〜50質量%と多く析出するために、従来のドーパントホスト材料よりも耐熱性が高く、かつB23の揮発量が多い。
第三に、本発明のドーパントホストは、長径3μm以上のAl429結晶を含有することを特徴とする。基本的に、Al429結晶の長径が大きいほど、各結晶が強固に絡み合やすく、かつ空隙の割合も大きくなるため、ドーパントホストの耐熱性およびB23の揮発量がともに向上しやすい。
第四に、本発明は前記ドーパントホストの製造方法に関し、B23含有結晶性ガラス粉末40〜90質量%およびアルミナ粉末10〜60質量%を含有する混合粉末を焼結することを特徴とする。このように、B23含有結晶性ガラス粉末とアルミナ粉末を混合して焼結させることにより、B23含有結晶性ガラス粉末とアルミナ粉末が反応しやすく、Al429結晶の析出が促進される。その結果、耐熱性が高く、かつB23の揮発量が多いドーパントホストを得ることができる。
第五に、本発明のドーパントホストの製造方法は、B23含有結晶性ガラス粉末およびアルミナ粉末の50%粒子径D50が、0.1〜10μmであることを特徴とする。このように、B23含有結晶性ガラス粉末およびアルミナ粉末を0.1〜10μmの微粉にして混合し焼結させることにより、B23含有結晶性ガラス粉末とアルミナ粉末が接触する面積が増加してAl429結晶の析出がより一層促進される。したがって、得られるドーパントホストの耐熱性およびB23の揮発量がより良好となる。
第六に、本発明のドーパントホストは、前記方法により製造されてなることを特徴とする。
本発明のドーパントホストは、SiO2 20〜50モル%、Al23 30〜60モル%(ただし、30モル%を含まない)、B23 10〜40モル%、RO(Rはアルカリ土類金属) 2〜10モル%の組成を含有することを特徴とする。
以下に、各成分の含有量を上記のように特定した理由を詳述する。
SiO2はガラスのネットワークを構成する基礎成分である。その含有量は20〜50モル%であり、20〜45モル%であることが好ましい。SiO2の含有量が20モル%未満であるとガラス化しにくくなり、50モル%を超えるとガラスの軟化点が高くなり、ガラス溶融時の溶融性が悪くなりガラスの成形が困難となる傾向がある。
Al23はAl429結晶の構成成分であり、かつSiO2とともにガラス相のネットワークを構成する成分である。その含有量は30〜60モル%(ただし、30モル%を含まない)であり、30〜50モル%であることが好ましい。Al23の含有量が30モル%以下であると、Al429結晶の含有量が少なくなり、ドーパントホストの耐熱性およびB23揮発量ともに不十分となる傾向がある。一方、Al23の含有量が60モル%を超えると、ドーパントホストの気孔率が大きくなり強度が低下してしまう。
23はAl429結晶の構成成分である。その含有量は10〜40モル%であり、15〜30モル%であることが好ましい。B23の含有量が15モル%未満であると、Al429結晶の含有量が少なくなり、ドーパントホストの耐熱性およびB23揮発量ともに不十分となる傾向がある。一方、B23の含有量が40モル%を超えても、Al429結晶の含有量の向上を期待することはできず、むしろ結晶の析出を妨げる虞がある。
ROはガラス化を促進する成分である。ROとしては、MgO、CaO、SrO、BaOを選択することができる。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることができ、その含有量(合量)は2〜10モル%であり、2.5〜10モル%であることが好ましい。ROの含有量が2モル%未満であるとガラス化しにくくなり、10モル%を超えると所望の結晶が析出しにくくなる傾向がある。
本発明のドーパントホストは、Al429結晶相を20〜50質量%、ガラス相を20〜80質量%およびAl23結晶相を0〜60質量%含有することを特徴とする。
前述したように、本発明のドーパントホストは、特定量のAl429結晶を含有することを特徴としており、当該Al429結晶がドーパントホスト中において、立体的に絡み合った構造をとるため、耐熱性およびB23の揮発量が良好となる。Al429結晶の含有量は20〜50質量%であり、30〜50質量%であることが好ましい。Al429結晶相が20質量%未満であると、ドーパントホストの耐熱性およびB23揮発量ともに不十分となる傾向がある。一方、Al429結晶相が50質量%を超えると、ドーパントホストの気孔率が大きくなりすぎ強度が低下してしまう。
Al429結晶としては、長径が3μm以上のものを含むことが好ましく、長径が5μ以上のものを含むことがより好ましい。Al429結晶の長径が3μm未満の結晶だけでは、結晶同士が互いに立体的に絡み合った構造とはなりにくい。そのため、結晶がガラス中で流動しやすく、結果として、耐熱性が低いものとなる。また結晶の周りに空隙ができにくいため、B23の揮発量も少なくなる傾向がある。なお、Al429結晶の短径は特に限定されないが、0.5μm以上であると結晶同士が三次元網目構造をとりやすくなるため好ましい。
Al429結晶以外の成分は、ガラス相とAl23結晶相(α−コランダム結晶相:ドーパントホスト製造の際に添加したアルミナ粉末の未反応成分)である。ガラス相は20〜80質量%、Al23相は0〜60質量%であり、好ましくは、ガラス相20〜70質量%、Al23相0〜50質量%である。
本発明のドーパントホストは、B23とAl23を含むガラスのみを熱処理してAl429結晶が析出させることにより得ることも可能であるが、大きな結晶には成長しにくく、また析出量も少ない傾向がある。そこで、B23含有結晶性ガラス粉末とアルミナ粉末を含有する混合粉末を焼結することにより、B23含有結晶性ガラス粉末中のB23とアルミナ粉末が反応してAl429結晶を大量に析出させることが可能となる。
23含有結晶性ガラス粉末としては、少なくともSiO2、B23、RO(Rはアルカリ土類金属)の3成分を含有するガラス粉末が挙げられる。ここで、アルミナ粉末と反応してAl429結晶を析出しやすくするために、ガラス成分にAl23を含むことが好ましい。具体的には、B23含有結晶性ガラス粉末は、SiO2 20〜60モル%、Al23 10〜40モル%、B23 10〜50モル%、RO(Rはアルカリ土類金属) 2〜15モル%の組成を含有することが好ましい。
以下に、各成分の含有量を上記のように特定した理由を詳述する。
SiO2はガラスのネットワークを構成する基礎成分である。その含有量は20〜60モル%であり、30〜50モル%であることが好ましい。SiO2の含有量が20モル%未満であるとガラス化しにくくなり、60モル%を超えるとガラスの軟化点が高くなり、ガラス溶融時の溶融性が悪くなりガラスの成形が困難となる傾向がある。
Al23はAl429結晶を析出しやすくするとともに、Al429結晶を構成する成分である。また、SiO2とともにガラス相のネットワークを構成する成分でもある。その含有量は0〜40モル%であり、10〜40モル%であることが好ましく、10〜30モル%であることがより好ましい。Al23の含有量が10モル%未満であると、Al429結晶が析出しにくくなる傾向がある。一方、Al23の含有量が40モル%を超えると、ガラスが失透しやすくなるためガラスの成形が困難となる傾向がある。
23はAl429結晶を析出させるための必須成分である。その含有量は10〜50モル%であり、15〜40モル%であることが好ましい。B23の含有量が10モル%未満であると、Al429結晶が十分に析出しなくなる傾向がある。一方、B23の含有量が50モル%を超えても、Al429結晶の含有量の向上を期待することはできず、むしろ結晶の析出を妨げる虞がある。
ROはガラス化を促進する成分である。ROとしては、MgO、CaO、SrO、BaOを選択することができる。これらを単独または2種以上を組み合わせて用いることができ、その含有量(合量)は2〜15モル%であり、3〜13モル%であることが好ましい。ROの含有量が2モル%未満であるとガラス化しにくくなり、15モル%を超えると所望の結晶が析出しにくくなる傾向がある。
23含有結晶性ガラス粉末とアルミナ粉末の混合粉末中における含有量としては、B23含有結晶性ガラス粉末40〜90質量%およびアルミナ粉末10〜60質量%であることが好ましく、B23含有結晶性ガラス粉末50〜80質量%およびアルミナ粉末20〜50質量%であることがより好ましい。アルミナ粉末が10質量%未満である場合、Al429結晶の析出量が少なくなる傾向がある。一方、アルミナ粉末の含有量が60質量%より大きくなっても、Al429結晶の析出量のさらなる増加は期待できず、むしろAl429結晶析出の妨げとなる虞がある。
23含有結晶性ガラス粉末とアルミナ粉末の50%粒子径D50は、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜8μmであることがより好ましく、1〜5μmであることがさらに好ましい。各粉末の50%粒子径D50が0.1μm未満の場合、製造コストが増大するとともに成型が困難となる。一方、各粉末の50%粒子径D50が10μmよりも大きくなると、粉末同士の反応が不十分となりAl429結晶の析出量が少なくなる傾向がある。
23含有結晶性ガラス粉末とアルミナ粉末を含有する混合粉末の焼結温度としては、粉末同士が十分に焼結一体化し、かつAl429結晶が析出する温度であれば特に限定されず、例えば900〜1300℃であることが好ましい。
本発明のドーパントホストの製造方法としては、例えば、原料粉末をスラリー化してグリーンシート状に加工された成形体を複数枚積層させ、その後焼結一体化させることによりウエハー状とする方法が挙げられる。この方法によれば、従来の製法で必要であった切断、研削などの工程がなくなり、歩留まりを向上させることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1は本発明の実施例1〜5および比較例を示している。
Figure 2009117729
まず表1に示すガラス組成となるようにガラス原料を調合した後、白金坩堝に入れて1400℃〜1650℃で3時間溶融してから、水冷ローラーによって薄板状に成形した。次いで、この成形体をボールミルにより粗砕した後、アルコールを加えて湿式粉砕し、50%粒子径D50が表中のガラス粉末粒度となるように調整した。さらに、表中に示す粒度のアルミナ粉末を表中の割合で添加し混合した。
次に、得られた混合粉末に結合剤(アクリル樹脂)、可塑剤(ブチルベンジルフタレート)および溶剤(メチルエチルケトン)を添加してスラリーを調製した。得られたスラリーをドクターブレード法によってグリーンシートに成形し、乾燥後、所定寸法に切断した。続いて、グリーンシートを複数枚積層し、熱圧着によって一体化した後、900℃〜1300℃で焼結して焼結体を得た。このようにして得られた焼結体について、ガラス、Al429結晶、Al23結晶の各含有量、Al429結晶のサイズ(長径および短径)、耐熱温度、B23揮発量を求めた。
Al429結晶量とAl23結晶量は、粉末X線回折により得られた回折ピークの強度を、それぞれの結晶の100%ピーク強度と比較して定量することにより求めた。ガラス量は、[100−(Al429結晶量+Al23結晶量)]より求めた。
Al429結晶の長径および短径は、焼結体の表面を1万倍の倍率でSEM観察し、観察視野中の最大長径および最大短径を測定した。
耐熱温度は次のようにして求めた。すなわち、焼結体を40×20×2mmの直方体に加工し、スパン30mmの支持台にのせて中央に15gの加重をかけ、試料全体を加熱して変形が開始する温度を耐熱温度とした。
23揮発量は、試料の表面積が10cm2になるように加工し、1150℃で72時間加熱後の重量減少より求めた。
表1より明らかなように、実施例1〜5の各試料はAl429結晶量が30〜45質量%と多く、結晶の長径も5μm以上と長いため、ドーパントホストの耐熱温度が1300℃以上と高く、B23揮発量が5質量%以上と多かった。一方、比較例の試料は、Al429結晶量が15質量%と少なく、また結晶の長径が1μmと短いため、耐熱温度が1100℃と低く、B23揮発量も0.8質量%と低いものであった。

Claims (6)

  1. SiO2 20〜50モル%、Al23 30〜60モル%(ただし、30モル%を含まない)、B23 10〜40モル%、RO(Rはアルカリ土類金属) 2〜10モル%の組成を含有することを特徴とするドーパントホスト。
  2. Al429結晶相を20〜50質量%、ガラス相を20〜80質量%およびAl23結晶相を0〜60質量%含有することを特徴とするドーパントホスト。
  3. 長径3μm以上のAl429結晶を含有することを特徴とする請求項2に記載のドーパントホスト。
  4. 23含有結晶性ガラス粉末40〜90質量%およびアルミナ粉末10〜60質量%を含有する混合粉末を焼結することを特徴とするドーパントホストの製造方法。
  5. 23含有結晶性ガラス粉末およびアルミナ粉末の50%粒子径D50が、0.1〜10μmであることを特徴とする請求項4に記載のドーパントホストの製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の方法により製造されてなるドーパントホスト。
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