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JP2009185392A - 塗装前処理方法 - Google Patents

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JP2009185392A
JP2009185392A JP2009125249A JP2009125249A JP2009185392A JP 2009185392 A JP2009185392 A JP 2009185392A JP 2009125249 A JP2009125249 A JP 2009125249A JP 2009125249 A JP2009125249 A JP 2009125249A JP 2009185392 A JP2009185392 A JP 2009185392A
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Masahiko Matsukawa
真彦 松川
Kazuhiro Makino
一宏 牧野
Toshiaki Shimakura
俊明 島倉
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

【課題】環境への負荷が少なく、かつ、鉄、亜鉛、アルミニウム等のすべての金属に対して良好な処理を行うことができる塗装前処理方法を提供する。
【解決手段】化成処理剤によって被処理物を処理し、化成皮膜を形成する塗装前処理方法であって、上記化成処理剤は、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種、並びに、フッ素を必須成分とし、上記化成皮膜は、フッ素濃度が元素比率で10%以下であり、上記被処理物は、少なくとも一部が鉄系基材である塗装前処理方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗装前処理方法に関する。
金属材料表面にカチオン電着塗装、粉体塗装等を施す場合、通常、耐食性、塗膜密着性等の性質を向上させる目的で、化成処理が施されている。塗膜の密着性や耐食性をより向上させることができる観点から化成処理において用いられてきたクロメート処理は、近年、クロムの有害性が指摘されるようになっており、クロムを含まない化成処理剤の開発が必要とされてきた。このような化成処理としては、リン酸亜鉛による処理が広く行われている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、リン酸亜鉛系処理剤は、金属イオン及び酸濃度が高く非常に反応性の強い処理剤であるため、排水処理における経済性、作業性が良好でない。更に、リン酸亜鉛系処理剤による金属表面処理に伴って、水に不溶な塩類が生成して沈殿となって析出する。このような沈殿物は、一般にスラッジと呼ばれ、このようなスラッジを除去し、廃棄することによるコストの発生等が問題とされている。また、リン酸イオンは、富栄養化によって環境に対して負荷を与えるおそれがあるため、廃液の処理に際して労力を要し、使用しないことが好ましい。更に、リン酸亜鉛系処理剤による金属表面処理においては、表面調整を行うことが必要とされており、工程が長くなるという問題もある。
このようなリン酸亜鉛系処理剤又はクロメート化成処理剤以外の金属表面処理剤として、ジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤が知られている(例えば、特許文献2参照)。このようなジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤は、スラッジの発生が抑制される点で上述したようなリン酸亜鉛系処理剤に比べて優れた性質を有している。
しかし、ジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤によって得られた化成皮膜は、特にカチオン電着塗装により得られる塗膜との密着性が悪く、通常、カチオン電着塗装の前処理工程として使用されることは少なかった。このようなジルコニウム化合物からなる金属表面処理剤においては、リン酸イオン等の成分を併用することによって、密着性の向上や耐食性を改善することが行われている。しかし、リン酸イオンを併用した場合、上述したような富栄養化という問題が生じる。また、このような金属表面処理剤による処理を、カチオン電着塗装等の各種塗装の前処理方法として使用することについての検討は一切なされていない。また、このような金属表面処理剤によって鉄系基材を処理する場合、充分な塗膜の密着性や塗装後の耐食性が得られないという問題があった。
更に、自動車車体や部品等の鉄、亜鉛、アルミニウム等の種々の金属素材からなる物品に対して一回の処理ですべての金属の表面処理を行わなければならない場合もあり、このような場合であっても問題なく化成処理を施すことができる塗装前処理方法の開発が望まれている。他方、粉体塗料、溶剤塗料、水性塗料等によるカチオン電着塗装以外の塗装においても、上述のような問題を生じることなく化成処理を行うことができる前処理方法の開発も望まれている。
特開平10−204649号公報 特開平7−310189号公報
本発明は、上記に鑑み、環境への負荷が少なく、かつ、鉄、亜鉛、アルミニウム等のすべての金属に対して良好な処理を行うことができる塗装前処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、化成処理剤によって被処理物を処理し、化成皮膜を形成する塗装前処理方法であって、上記化成処理剤は、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種、並びに、フッ素を必須成分とし、上記化成皮膜は、フッ素濃度が元素比率で10%以下であり、上記被処理物は、少なくとも一部が鉄系基材であることを特徴とする塗装前処理方法である。
上記化成皮膜のフッ素濃度を元素比率で10%以下にするために、上記化成処理剤は、更に、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ケイ素含有化合物及び銅からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有するものであることが好ましい。
上記化成処理剤は、更に、化成処理剤は、更に、イソシアネート基及び/又はメラミン基を含有する水性樹脂(i)、水性樹脂、及び、ポリイソシアネート化合物及び/又はメラミン樹脂の混合物(ii)、並びに、少なくとも一部に下記式(1);
Figure 2009185392
及び/又は下記式(2);
Figure 2009185392
で表される構成単位を有する水溶性樹脂(iii)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有するものであることが好ましい。
上記塗装前処理方法は、上記化成皮膜のフッ素濃度を元素比率で10%以下にするために、上記化成処理剤による処理後に化成皮膜を30℃以上で加熱乾燥するものであることが好ましい。
上記塗装前処理方法は、上記化成皮膜のフッ素濃度を元素比率で10%以下にするために、上記化成処理剤による処理後にpHが9以上である塩基性水溶液によって、5〜100℃で化成皮膜を処理するものであることが好ましい。
上記化成処理剤は、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の含有量が、金属換算で20〜10000ppmであり、pHが1.5〜6.5であることが好ましい。
本発明の塗装前処理方法は、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種及びフッ素を必須成分とする化成処理剤を使用し、得られる化成皮膜に含まれるフッ素比率を10%以下とすることで、従来ジルコニウム等からなる化成処理剤での前処理が不適であった鉄系基材に対しても皮膜としての安定性及び塗膜との密着性に優れた化成皮膜を形成することができる。
また、本発明の塗装前処理方法は、表面調整工程を必要としないため、効率的に基材の化成処理を行うことができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、クロム、バナジウム等の有害な重金属イオンやリン酸イオン等を実質的に使用することなく、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を用いて塗装前処理を行う方法である。例えば、ジルコニウム含有化成処理剤による金属表面処理においては、通常、金属の溶解反応により化成処理剤中に溶出した金属イオンがZrF 2−のフッ素を引き抜くことにより、又、界面pHの上昇により、ジルコニウムの水酸化物又は酸化物が生成され、このジルコニウムの水酸化物又は酸化物が基材表面に析出しているとされている。この過程で、フッ素が完全に引き抜かれるわけではないため、一定量のフッ素が化成皮膜中に含まれることになってしまう。このように、フッ素が化成皮膜中に残留することによって、塗膜形成後に腐食環境にさらされた場合、発生した水酸基と更にフッ素の置換が起こってフッ素イオンが発生することにより、塗膜と金属との結合を切断して充分な密着性が得られなくなっていると考えられる。このような作用は、特に被処理基材が鉄である場合に顕著に発生するものである。このため、少なくとも一部に鉄系基材を含む被処理物に対して、ジルコニウム等によって塗装の前処理を行った場合には、塗膜との密着性が低下するという問題が発生する。本発明は、このような知見に基づいて、化成皮膜中のフッ素濃度を元素比率で10%以下に低減することによって上記問題を改善するものである。
本発明の塗装前処理方法により、少なくとも一部が鉄系基材である被処理物を処理し、塗膜との密着性に優れた化成皮膜を形成することができる。被処理物は、すべてが鉄系基材からなるものであっても、一部がアルミニウム系基材及び/又は亜鉛系基材からなるものであってもよい。
上記鉄系基材とは、鉄及び/又はその合金からなる基材であり、上記アルミニウム基材とは、アルミニウム及び/又はその合金からなる基材であり、上記亜鉛系基材とは、亜鉛及び/又はその合金からなる基材を意味する。
上記鉄系基材としては特に限定されず、例えば、冷延鋼板、熱延鋼板等を挙げることができる。上記アルミニウム系基材としては特に限定されず、例えば、5000番系アルミニウム合金、6000番系アルミニウム合金等を挙げることができる。上記亜鉛系基材としては特に限定されず、例えば、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケルめっき鋼板、亜鉛−鉄めっき鋼板、亜鉛−クロムめっき鋼板、亜鉛−アルミニウムめっき鋼板、亜鉛−チタンめっき鋼板、亜鉛−マグネシウムめっき鋼板、亜鉛−マンガンめっき鋼板等の亜鉛系の電気めっき、溶融めっき、蒸着めっき鋼板等の亜鉛又は亜鉛系合金めっき鋼板等を挙げることができる。
本発明の塗装前処理方法において使用される化成処理剤に含まれるジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種は、化成皮膜形成成分である。ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む化成処理剤で処理することによって、基材にジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む化成皮膜が形成され、これによって基材の耐食性や耐磨耗性が向上し、更に、次に形成される塗膜との密着性が良好なものとなる。上記ジルコニウムの供給源としては特に限定されず、例えば、KZrF等のアルカリ金属フルオロジルコネート;(NHZrF等のフルオロジルコネート;HZrF等のフルオロジルコネート酸等の水性フルオロジルコネート等;フッ化ジルコニウム;酸化ジルコニウム等を挙げることができる
上記チタンの供給源としては特に限定されず、例えば、アルカリ金属フルオロチタネート、(NHTiF等のフルオロチタネート;HTiF等のフルオロチタネート酸等の水性フルオロチタネート等;フッ化チタン;酸化チタン等を挙げることができる。
上記ハフニウムの供給源としては特に限定されず、例えば、HHfF等のフルオロハフネート酸;フッ化ハフニウム等を挙げることができる。
上記ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の供給源としては、皮膜形成能が高いことからZrF 2−、TiF 2−、HfF 2−からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する化合物が好ましい。
上記化成処理剤に含まれるジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の含有量は、金属換算で下限20ppm、上限10000ppmの範囲内であることが好ましい。上記下限未満であると得られる化成皮膜の性能が不充分であり、上記上限を超えると、それ以上の効果は望めず経済的に不利である。上記下限は50ppmがより好ましく、上記上限は2000ppmがより好ましい。
上記化成処理剤に含まれるフッ素は、基材のエッチング剤としての役割を果たすものである。上記フッ素の供給源としては特に限定されず、例えば、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化ホウ素酸、フッ化水素アンモニウム、フッ化ナトリウム、フッ化水素ナトリウム等のフッ化物を挙げることができる。また、錯フッ化物としては、例えば、ヘキサフルオロケイ酸塩が挙げられ、その具体例としてケイフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸亜鉛、ケイフッ化水素酸マンガン、ケイフッ化水素酸マグネシウム、ケイフッ化水素酸ニッケル、ケイフッ化水素酸鉄、ケイフッ化水素酸カルシウム等を挙げることができる。
上記化成処理剤は、実質的にリン酸イオンを含有しないものであることが好ましい。実質的にリン酸イオンを含まないとは、リン酸イオンが化成処理剤中の成分として作用する程含まれていないことを意味する。上記化成処理剤は、実質的にリン酸イオンを含まないことから、環境負荷の原因となるリンを実質的に使用することがなく、リン酸亜鉛系処理剤を使用する場合に発生するリン酸鉄、リン酸亜鉛等のようなスラッジの発生を抑制することができる。
上記化成処理剤は、pHが下限1.5、上限6.5の範囲内であることが好ましい。1.5未満であると、エッチング過剰となり充分な皮膜形成ができなくなる。6.5を超えると、エッチングが不充分となり良好な皮膜が得られない。上記下限は、2.0がより好ましく、上記上限は、5.5がより好ましい。上記下限は、2.5が更に好ましく、上記上限は、5.0が更に好ましい。化成処理剤のpHを調整するために、硝酸、硫酸等の酸性化合物、及び、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の塩基性化合物を使用することができる。
本発明の塗装前処理方法は、得られる化成皮膜中のフッ素濃度を元素比率で10%以下にすることにより、塗膜との密着性に優れる化成皮膜を形成するものである。上記フッ素濃度は、8.0%以下であることがより好ましい。
上記フッ素濃度は、X線光電子分光分析装置(島津製作所社製AXIS−HS)を用いて化成皮膜中に含まれる元素を測定し、そのピーク強度面積から計算したものである。
化成皮膜中のフッ素濃度を10%以下にする方法としては特に限定されず、例えば、以下の方法等を挙げることができる。
(1)化成処理剤に、更に、マグネシウム、カルシウム、ケイ素含有化合物、亜鉛、及び、銅からなる群より選ばれる少なくとも一種を配合する方法
(2)化成皮膜を30℃以上で加熱乾燥する方法
(3)pHが9以上である塩基性水溶液によって、5〜100℃で化成皮膜を処理する方法
上記(1)〜(3)の方法は、化成皮膜中のフッ素濃度を10%以下にするために行われるものであり、この目的が達成される限りにおいて、上記方法のうち、2つ以上の方法を併用してもよい。
上記(1)の方法は、上記マグネシウム、カルシウム、ケイ素含有化合物、亜鉛、及び、銅からなる群から選ばれる少なくとも一種を化成処理剤に配合することにより、化成処理剤中のフッ素とジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の解離が促進され、化成皮膜中に存在するフッ素濃度が低減されるものであると推測される。
上記マグネシウム、カルシウム、亜鉛及び銅は、金属イオンとして上記化成処理剤に配合するものである。上記金属イオンは、それぞれ、硝酸化物、硫酸化物、フッ化物等を供給源として配合することができる。なかでも、化成反応に悪影響を与えないため、硝酸化物を供給源とすることが好ましい。上記マグネシウム、カルシウム、亜鉛、又は、銅は、上記ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の含有量に対して、質量比で下限0.01倍、上限50倍の範囲内で配合されることが好ましい。上記下限は、0.1倍であることがより好ましく、上記上限は、10倍であることがより好ましい。
上記(1)の方法において使用する金属化合物は、亜鉛化合物又は銅化合物であることがより好ましい。更に、上記化合物のうち、2種以上の化合物を併用して使用するものであることが好ましい。好ましい組み合わせとしては、亜鉛化合物とマグネシウム化合物の併用等を挙げることができる。
上記ケイ素含有化合物としては特に限定されず、例えば、シリカ、水溶性ケイ酸塩化合物、ケイ酸エステル類、アルキルシリケート類、シランカップリング剤等を挙げることができる。なかでも、シリカが好ましく、化成処理剤中での分散性が高いことから水分散性シリカがより好ましい。上記水分散性シリカとしては特に限定されず、例えば、ナトリウム等の不純物が少ない、球状シリカ、鎖状シリカ、アルミ修飾シリカ等を挙げることができる。上記球状シリカとしては特に限定されず、例えば、「スノーテックスN」、「スノーテックスO」、「スノーテックスOXS」、「スノーテックスUP」、「スノーテックスXS」、「スノーテックスAK」、「スノーテックスOUP」、「スノーテックスC」、「スノーテックスOL」(いずれも日産化学工業株式会社製)等のコロイダルシリカや、「アエロジル」(日本アエロジル株式会社製)等のヒュームドシリカ等を挙げることができる。上記鎖状シリカとしては特に限定されず、例えば、「スノーテックスPS−M」、「スノーテックスPS−MO」、「スノーテックスPS−SO」(いずれも日産化学工業株式会社製)等のシリカゾル等を挙げることができる。上記アルミ修飾シリカとしては、「アデライトAT−20A」(旭電化工業株式会社製)等の市販のシリカゾル等を挙げることができる。
上記シランカップリング剤としては特に限定されず、例えば、アミノ基含有シランカップリング剤等を好適に使用することができる。上記アミノ基含有シランカップリング剤は、分子中に少なくとも1つのアミノ基を有し、かつ、シロキサン結合を有する化合物であって、例えば、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕エチレンジアミン等の公知のシランカップリング剤等を挙げることができる。上記シランカップリング剤としては、その加水分解物、重合物等を使用してもよい。
上記ケイ素含有化合物は、ケイ素成分として、上記ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の含有量に対して、下限0.01倍、上限50倍の範囲内で配合することが好ましい。
上記ケイ素含有化合物は、単独で使用するものであってもよいが、上記マグネシウム、カルシウム、亜鉛及び銅化合物からなる群より選択される少なくとも一種と併用して使用することによって、より優れた効果が得られるものである。
本発明の塗装前処理方法において、化成処理剤に上記マグネシウム、カルシウム、ケイ素含有化合物、亜鉛、及び、銅からなる群より選ばれる少なくとも一種を配合する場合、更に、イソシアネート基及び/又はメラミン基を含有する水性樹脂(i)、水性樹脂、及び、ポリイソシアネート化合物及び/又はメラミン樹脂の混合物(ii)、並びに、少なくとも一部に下記式(1);
Figure 2009185392
及び/又は下記式(2);
Figure 2009185392
で表される構成単位を有する水溶性樹脂(iii)からなる群より選ばれる少なくとも一種を配合することが好ましい。上記(i)〜(iii)の少なくとも一種を配合することにより、フッ素濃度低減効果が更に高められるため、化成皮膜の乾燥工程が不要となる点で好ましい。
上記イソシアネート基及び/又はメラミン基を有する水性樹脂(i)は、イソシアネート基及び/又はメラミン基によって、架橋反応が生じ、硬化膜を形成することができるものである。
上記水性樹脂としては、必要量を化成処理剤中に溶解できる程度の溶解性を有するものであれば特に限定されず、エポキシ樹脂を骨格とするもの等を挙げることができる。上記エポキシ樹脂を骨格とする水性樹脂としては特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加型エポキシ樹脂、ビスフェノールFプロピレンオキサイド付加型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。なかでも、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールFエピクロルヒドリン型エポキシ樹脂がより好ましい。
上記イソシアネート基は、例えば、ブロック剤によってブロックされたハーフブロックジイソシアネート化合物を水性樹脂と反応させることによって水性樹脂中に導入することができる。
上記ハーフブロックジイソシアネート化合物は、ジイソシアネート化合物とブロック剤とを、イソシアネート基が過剰となる割合で反応させることによって得ることができる。上記ハーフブロックジイソシアネート化合物の合成、及び、ハーフブロックジイソシアネート化合物と水性樹脂との反応は、特に限定されず、公知の方法によって行うことができる。
上記メラミン基を水性樹脂中に導入する方法としては特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等に後述するメラミン樹脂等を添加し、80℃で2時間、加熱しながら攪拌する方法等を挙げることができる。
水性樹脂、及び、ポリイソシアネート化合物及び/又はメラミン樹脂の混合物(ii)は、上記イソシアネート基及び/又はメラミン基を有する水性樹脂(i)と同様に硬化性を有するものである。
上記水性樹脂としては特に限定されず、上述のものを挙げることができる。
上記ポリイソシアネート化合物は、2以上のイソシアネート基を有する化合物であり、水性の化成処理剤中に安定して配合するために、ブロック剤でブロックされたブロックポリイソシアネート化合物又はハーフブロックポリイソシアネート化合物を使用することが好ましい。
上記メラミン樹脂としては特に限定されず、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基等のアルコキシ基を有するアルコキシメチルメラミン樹脂等を挙げることができる。上記アルコキシメチルメラミン樹脂は、通常メラミンにホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等のアルデヒドを付加反応又は付加縮合反応させて得たメチロールメラミン樹脂を、炭素数1〜4の1価アルコールでエーテル化して得られる。本発明においては、メチルエーテル基が好適である。
上記メラミン樹脂の具体例としては、メトキシ基を有するタイプ(メチルエーテル型)として、サイメル303、サイメル325、サイメル327、サイメル350、サイメル370、サイメル385(いずれも三井サイアナミッド(株)製)や、スミマールM40S、スミマールM50S、スミマールM100(いずれも住友化学工業(株)製)等が挙げられる。またブトキシ基を有するタイプ(ブチルエーテル型)としては、ユーバン20SE60、ユーバン20SE125、ユーバン20SE128(いずれも三井東圧化学(株)製)や、スーパーベッカミンG821、スーパーベッカミンJ820(いずれも大日本インキ化学工業(株)製)や、マイコート506、マイコート508(いずれも三井サイアナミッド(株)製)等が挙げられる。さらに、混合エーテル型メラミンとしては、サイメル235、サイメル238、サイメル254、サイメル266、サイメル267、サイメル285、サイメル1141(いずれも三井サイアナミッド(株)製)や、ニカラックMX−40、ニカラックMX−45(いずれも三和ケミカル(株)製)等が挙げられる。
上記少なくとも一部に上記式(1)及び/又は上記式(2)で表される構成単位を有する水溶性樹脂(iii)の製造方法としては特に限定されず、公知の方法によって製造することができる。
上記水溶性樹脂(iii)は、上記式(1)で表される構成単位のみからなる重合体であるポリビニルアミン樹脂及び上記式(2)で表される構成単位のみからなる重合体であるポリビニルアミン樹脂が特に好ましい。上記ポリビニルアミン樹脂及びポリアリルアミン樹脂は、特に、密着性を向上する効果に優れている点で好ましい。上記ポリビニルアミン樹脂としては特に限定されず、PVAM−0595B(三菱化学株式会社製)等の市販のポリビニルアミン樹脂を使用することができる。上記ポリアリルアミン樹脂としては特に限定されず、例えば、PAA−01、PAA−10C、PAA−H−10C、PAA−D11HCl(いずれも日東紡株式会社製)等の市販のポリアリルアミン樹脂を使用することができる。また、ポリビニルアミン樹脂とポリアリルアミン樹脂とを併用して使用するものであってもよい。
上記水溶性樹脂(iii)は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記ポリビニルアミン樹脂及び/又はポリアリルアミン樹脂のアミノ基の一部をアセチル化する等の方法によって修飾したもの、アミノ基の一部又は全部が酸により中和されたもの、溶解性に影響を与えない範囲で架橋剤によって架橋したもの等も使用することができる。
上記水溶性樹脂(iii)は、樹脂100g当たり、下限0.01モル、上限2.3モルの範囲内のアミノ基を有することが好ましい。0.01モル未満であると、充分な効果が得られず好ましくない。2.3モルを超えると、目的とする効果が得られないおそれがある。上記下限は、0.1モルがより好ましい。
上記上記(i)〜(iii)の少なくとも一種は、固形分として、上記ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の含有量に対して、下限0.01倍、上限50倍の範囲内で配合することが好ましい。
上記(2)の方法は、化成皮膜を30℃以上で加熱乾燥することにより、化成皮膜中に含有されているフッ素を揮発させ、更に、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種と結合するフッ素の水酸基への置換を促進することによりフッ素比率を減少させるものである。乾燥時間は特に限定されないが、皮膜表面の温度が乾燥雰囲気温度に達すればよい。乾燥温度の上限は特に限定されないが、作業性の問題から300℃以下が好ましい。上記乾燥温度は、40℃以上であることがより好ましい。上記(2)の方法において用いられる乾燥機は、通常用いられている乾燥機であれば特に限定されず、例えば、熱風乾燥機、電気乾燥炉等を挙げることができる。化成処理を行った後、効率よくフッ素量を低減するためには、化成処理反応を行った後、加熱乾燥を行う前に水洗処理を行うことが好ましい。
上記(3)の方法は、塩基性水溶液で化成皮膜を処理することにより、化成皮膜中に存在するフッ素を化成皮膜から除去するものである。上記塩基性水溶液としては特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等の水溶液を挙げることができる。なかでも、後工程で水洗しやすいため、アンモニアの水溶液が好ましい。得られた化成皮膜を、pH9以上、温度5〜100℃に調整した上記塩基性水溶液に30〜300秒間浸漬して処理することが好ましい。上記(3)の方法の後は、表面に付着した塩基性化合物を除去するために、水洗処理を行うことが好ましい。
上記化成処理剤による金属の化成処理は、特に限定されるものではなく、通常の処理条件によって化成処理剤と金属表面とを接触させることによって行うことができる。上記化成処理における処理温度は、下限20℃、上限70℃の範囲内であることが好ましい。上記下限は30℃であることがより好ましく、上記上限は50℃であることがより好ましい。上記化成処理における化成時間は、下限5秒、上限1200秒の範囲内であることが好ましい。上記下限は30秒がより好ましく、上記上限は120秒がより好ましい。化成処理方法としては特に限定されず、例えば、浸漬法、スプレー法、ロールコート法等を挙げることができる。
本発明の塗装前処理方法により得られる化成皮膜は、皮膜量が化成処理剤に含まれる金属の合計量で下限0.1mg/m、上限500mg/mの範囲内であることが好ましい。0.1mg/m未満であると、均一な化成皮膜が得られず好ましくない。500mg/mを超えると、経済的に不利である。上記下限は、5mg/mがより好ましく、上記上限は、200mg/mがより好ましい。
本発明の塗装前処理方法は、脱脂処理、脱脂後水洗処理を行った基材表面に対して化成処理を行い、化成後水洗処理を行うことが好ましい。
上記脱脂処理は、基材表面に付着している油分や汚れを除去するために行われるものであり、無リン・無窒素脱脂洗浄液等の脱脂剤により、通常30〜55℃において数分間程度の浸漬処理がなされる。所望により、脱脂処理の前に、予備脱脂処理を行うことも可能である。
上記脱脂後水洗処理は、脱脂処理後の脱脂剤を水洗するために、大量の水洗水によって1回又はそれ以上スプレー処理を行うことにより行われるものである。
上記化成後水洗処理は、その後の各種塗装後の密着性、耐食性等に悪影響を及ぼさないようにするために、1回又はそれ以上により行われるものである。この場合、最終の水洗は、純水で行われることが適当である。この化成後水洗処理においては、スプレー水洗又は浸漬水洗のどちらでもよく、これらの方法を組み合わせて水洗することもできる。
また、本発明の塗装前処理方法は、リン酸亜鉛系化成処理剤を用いて処理する方法において、必要となっている表面調整処理を行わなくてもよいため、より少ない工程で基材の化成処理を行うことができる。
本発明の塗装前処理方法により処理された金属基材に対して行うことができる塗装としては特に限定されず、カチオン電着塗料、溶剤塗料、水性塗料、粉体塗料等の従来公知の塗料を用いた塗装を行うことができる。例えば、上記カチオン電着塗料としては特に限定されず、アミノ化エポキシ樹脂、アミノ化アクリル樹脂、スルホニウム化エポキシ樹脂等からなる従来公知のカチオン電着塗料を塗布することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
市販の冷間圧延鋼板(日本テストパネル社製、70mm×150mm×0.8mm)を基材として、下記の条件で塗装前処理を施した。
(1)塗装前処理
脱脂処理:2質量%「サーフクリーナー53」(日本ペイント社製脱脂剤)で40℃、2分間スプレー処理した。
脱脂後水洗処理:水道水で30秒間スプレー処理した。
化成処理:ジルコンフッ化水素酸、水酸化ナトリウムを用いて、ジルコニウム濃度100ppm、pH4である化成処理剤を調製した。調整した化成処理剤の温度を40℃とし、浸漬処理した。処理時間は60秒であり、処理の初期段階における皮膜量は、10mg/mであった。
化成後水洗処理:水道水で30秒間スプレー処理した。更にイオン交換水で30秒間スプレー処理した。
乾燥処理:水洗処理後の冷間圧延鋼板を電気乾燥炉において、80℃で5分間乾燥した。なお、得られた皮膜中の化成処理剤中に含まれる金属の合計量(皮膜量)及びフッ素濃度は、「AXIS−HS」(島津製作所製蛍光X線分析装置;X線源:mono−Al)を用いて分析した。
(2)塗装
化成処理剤1L当たり1mの冷間圧延鋼板を処理した後に、「パワーニクス110」(日本ペイント社製カチオン電着塗料)を用いて乾燥膜厚20μmになるように電着塗装し、水洗後、170℃で20分間加熱して焼き付け、試験板を作成した。
実施例2
乾燥条件を35℃、10分に代えたこと以外は、実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例3
乾燥条件を35℃、60分に代えたこと以外は、実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例4
乾燥条件を120℃、5分に代えたこと以外は、実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例5
乾燥条件を170℃、5分に代えたこと以外は、実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例6
乾燥条件を180℃、3分に代えたこと以外は、実施例1と同様にして試験板を得た。
比較例1
乾燥処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして試験板を得た。
比較例2
乾燥条件を25℃、10分に代えたこと以外は、実施例1と同様にして試験板を得た。
比較例3
脱脂後水洗処理の後に、サーフファイン5N−8M(日本ペイント社製)を用いて室温で30秒間表面調整を行い、サーフダインSD−6350(日本ペイント社製リン酸亜鉛系化成処理剤)を用いて35℃で2分間化成処理を行い、乾燥処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
比較例4
乾燥処理を80℃で5分間行ったこと以外は、比較例3と同様にして試験板を得た。
実施例7
ジルコニウム濃度を500ppmに、硝酸亜鉛を加えて亜鉛濃度を500ppmに、乾燥条件を25℃で10分に変更したこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例8
ジルコニウム濃度を500ppmに、硝酸亜鉛を加えて亜鉛濃度を500ppmに、硝酸マグネシウムを用いてマグネシウム濃度を200ppmに、乾燥条件を25℃で10分に変更したこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例9
ジルコニウム濃度を500ppmに、硝酸亜鉛を加えて亜鉛濃度を500ppmに、シリカ(アエロジル300:日本アエロジル株式会社製)を用いてケイ素濃度を200ppmに、乾燥条件を25℃で10分に変更したこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例10
ジルコニウム濃度を500ppmに、硝酸マグネシウムを加えてマグネシウム濃度を500ppmに、シリカ(スノーテックスO:日産化学工業株式会社製)を加えてケイ素濃度を200ppmに、乾燥条件を25℃で10分に変更したこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例11
硝酸銅を加えて銅濃度を5ppmに、乾燥条件を25℃で10分に変更したこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例12
ジルコニウム濃度を500ppmに、硝酸亜鉛を加えて亜鉛濃度を500ppmにしたこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例13
シランカップリング剤Aとして、KBP−90(3−アミノプロピルトリメトキシシラン加水分解物:有効濃度32%:信越化学工業株式会社製)を200ppm添加し、乾燥処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
製造例1
エポキシ等量190のビスフェノールFエピクロルヒドリン型エポキシ化合物190質量部にジエタノールアミン30部、酢酸セロソルブ110部を加え、100℃で2時間反応させ、不揮発分70%のアミノ基を含有する水性エポキシ樹脂を得た。
製造例2
NCOが13.3%、不揮発分75%のトリメチロールプロパンの2,4−トルエンジイソシアネートプレコポリマーを100部、ノニルフェノール44部、ジメチルベンジルアミン5部、酢酸セロソルブ65部を混合し、窒素下80℃で3時間攪拌、反応させ、不揮発分70%、NCO%が20%の部分ブロック化ポリイソシアネートを得た。
上記製造例1で製造したアミノ基を含有する水性エポキシ樹脂70部と上記部分ブロック化ポリイソシアネート30部を混合し、80℃で4時間攪拌して反応させた後、赤外線分光分析でNCO基の吸収が完全になくなることを確認した。その後酢酸3部を混合し、さらにイオン交換水で希釈して不揮発分25%、pH4.1であるイソシアネート基及びアミノ基を含有する水性樹脂Aを得た。
実施例14
硝酸マグネシウムを用いてマグネシウム濃度を200ppmにし、上記イソシアネート基及びアミノ基を含有する水性樹脂Aを固形分で300ppm添加し、乾燥処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例15
硝酸マグネシウムを用いてマグネシウム濃度を200ppmにし、硝酸亜鉛を加えて亜鉛濃度を400ppmにし、シランカップリング剤Bとして、KBE−903(3−アミノプロピルトリエトキシシラン:有効濃度100%:信越化学工業株式会社製)を200ppm添加し、乾燥処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例16
化成後水洗処理の後に、pHが10の水酸化アンモニウム水溶液を用いて、50℃で3分アルカリ処理を行い、再度水洗処理をした後、乾燥処理を行わずに塗装を行ったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例17
化成後水洗処理の後に、pHが9の水酸化アンモニウム水溶液を用いて、50℃で10分アルカリ処理を行い、再度水洗処理をした後、乾燥処理を行わずに塗装を行ったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例18
化成後水洗処理の後に、pHが12の水酸化カリウム水溶液を用いて、40℃で3分アルカリ処理を行い、再度水洗処理をした後、乾燥処理を行わずに塗装を行ったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例19
化成後水洗処理の後に、pHが12の水酸化リチウム水溶液を用いて、40℃で3分アルカリ処理を行い、再度水洗処理をした後、乾燥処理を行わずに塗装を行ったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
実施例20
化成後水洗処理の後に、pHが9の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、50℃で5分アルカリ処理を行い、再度水洗処理をした後、乾燥処理を行わずに塗装を行ったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
比較例5
化成後水洗処理の後に、pHが8の水酸化アンモニウム水溶液を用いて、50℃、10分でアルカリ処理を行い、再度水洗処理をした後、乾燥処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして試験板を得た。
評価試験
〈スラッジ観察〉
化成処理剤1L当たり1mの冷間圧延鋼板を処理した後、化成処理剤中の濁りを目視観察した。
〇:濁りなし
×:濁りあり
〈二次密着性試験(SDT)〉
得られた試験板に、素地まで達する縦平行カットを2本入れた後、5%NaCl水溶液中において50℃で実施例1〜6で得られた試験板を96時間、実施例7〜15で得られた試験板を480時間、実施例16〜20で得られた試験板を120時間、比較例1〜4で得られた試験板を96時間、及び、比較例5で得られた試験板を120時間それぞれ浸漬した。その後、カット部をテープ剥離し、塗料の剥離を観察した。
◎:剥離なし
〇:若干剥離
×:剥離幅3mm以上
Figure 2009185392
Figure 2009185392
Figure 2009185392
表1、2及び3より本発明の前処理方法によって形成された化成皮膜は、塗膜との密着性に優れ、化成処理剤中にスラッジは発生しないことが示された。一方、比較例においては、スラッジの発生を抑え、かつ、塗膜との密着性にも優れる化成皮膜を得ることはできなかった。
本発明により、環境に対する負荷が少なく、スラッジの発生も見られない塗装前処理方法を得ることができた。本発明の塗装前処理方法により、鉄系基材に対しても皮膜としての安定性及び塗膜との密着性に優れる化成皮膜を形成することができる。又、本発明の塗装前処理方法は、表面調整を行わなくても良好な化成皮膜が形成されることから、作業性及びコストの面でも良好な塗装前処理方法である。

Claims (6)

  1. 化成処理剤によって被処理物を処理し、化成皮膜を形成する塗装前処理方法であって、
    前記化成処理剤は、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種、並びに、フッ素を必須成分とし、
    前記化成皮膜は、フッ素濃度が元素比率で10%以下であり、
    前記被処理物は、少なくとも一部が鉄系基材であることを特徴とする塗装前処理方法。
  2. 化成皮膜のフッ素濃度を元素比率で10%以下にするために、化成処理剤は、更に、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ケイ素含有化合物及び銅からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有するものである請求項1記載の塗装前処理方法。
  3. 化成処理剤は、更に、イソシアネート基及び/又はメラミン基を含有する水性樹脂(i)、水性樹脂、及び、ポリイソシアネート化合物及び/又はメラミン樹脂の混合物(ii)、並びに、少なくとも一部に下記式(1);
    Figure 2009185392
    及び/又は下記式(2);
    Figure 2009185392
    で表される構成単位を有する水溶性樹脂(iii)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有するものである請求項2記載の塗装前処理方法。
  4. 化成皮膜のフッ素濃度を元素比率で10%以下にするために、化成処理剤による処理後に化成皮膜を30℃以上で加熱乾燥するものである請求項1、2又は3記載の塗装前処理方法。
  5. 化成皮膜のフッ素濃度を元素比率で10%以下にするために、化成処理剤による処理後にpHが9以上である塩基性水溶液によって、5〜100℃で化成皮膜を処理するものである請求項1、2、3又は4記載の塗装前処理方法。
  6. 化成処理剤は、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の含有量が、金属換算で20〜10000ppmであり、pHが1.5〜6.5である請求項1、2、3、4又は5記載の塗装前処理方法。
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