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JP2009036525A - 示温剤及び示温シール - Google Patents

示温剤及び示温シール Download PDF

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Takeshi Odashiro
健 小田代
Reiko Kanzaki
礼子 神崎
Satoshi Fujita
聡 藤田
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G Quest Co Ltd
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G Quest Co Ltd
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Abstract

【課題】発色現象によって設定温度超過の事実を不可逆的に表示する温度感知シールにおいては、色紙が必要であり、色紙に由来する不良品が発生する余地があり、製造も面倒であった。
【構成】あらかじめ設定された任意の温度で融解する熱融解物質を粉末状に粉砕した粉状熱融解物資と、任意の色彩を有する粉状の着色物質と、粘ちょう剤、とを溶剤中に分散せしめて示温剤を構成した。
【選択図】 図2

Description

この発明は示温剤及び示温シール、詳しくは、発色現象によって設定温度超過の事実を不可逆的に表示する示温剤、及びこの示温剤を用いた示温シールに関するものである。
ラベル状をなした示温シールは、各種機器類の所望部位に簡単に貼付でき、狭いスペースにも適用可能で、電源等を必要としないので、各種機器類の温度管理の為、あらゆる産業界において広く用いられている。
この示温シールには、あらかじめ設定された温度に達すると、発色によってその事実を表示し、被測定物の温度が設定温度以下に戻ったとしても、同じ表示を続ける不可逆的示温シールと、被測定物の温度変化に応じて表示を変化させる可逆的示温シールが存在するが、不可逆的示温シールは、遠隔地に設置された無人機器類や一定期間毎に定期的なチェックを必要とする機器類の温度管理の為などに広く用いられている。
特開2001−83020公報 特開2006−29945公報 なし。
この不可逆的示温シールの発色機構には種々のタイプが存在するが、現在主流になっているものは、あらかじめ設定された設定温度で融解する熱融解物質を浸み込ませたシート状の示温剤と色紙とを重畳し、該熱融解物質の融解現象によってそれまで外部からは遮蔽され見えていなかった色紙の彩色面が透けて見える様にするタイプである。このタイプのものにおいては、あらかじめの設定された設定温度で融解する熱融解物質が極めて重要な要素となっており、この熱融解物質が感知精度の良否に決定的な影響を与えることは言うまでもないが、熱融解物質としてワックスを用いるものと、ワックス以外の化学物質を用いるものの二種が存在している。
ワックス以外の化学物質を用いるタイプのものにおいては、特定の温度で融解する化学物質を実験などによりあらかじめ選び出しておき、設定温度に応じてそれに適した化学物質を用いて示温剤を製作する様にしている。つまり、設定温度45℃の場合にはトリラウリンを、50℃の場合にはミリスチン酸を、70℃の場合にはベヘン酸を、95℃の場合にはステアリン酸アミドを、と言った様に、各種化学物質を選択的に用いて示温剤を製作していたのである。この化学物質を用いるタイプは比較的正確に温度感知できると共に、120℃以上の高温でも温度感知可能であるといった長所を有しているが、設定温度毎に異なった化学物質を用意しなければならない為、製造現場においては在庫管理だけでも大変であり、示温シールの製造コストが非常に高くなってしまうという欠点があった。
一方、熱融解物質としてワックスを用いるタイプのものは、上述の化学物質を用いるタイプのものよりはるかに低コストで製造できるという大きな長所を有している。即ち、ワックスは古くからあらゆる工業分野において広く用いられている物質であり、従来からその組成や特性の解明が進んでおり、豊富なデータの蓄積により、現在では精製処理やブレンドによってコンマ以下のレベルまで融解温度(メルティング ポイント)を自由に設定することが可能となっている。又、調達も極めて容易であるので、示温シール用の熱融解物質としては、極めてすぐれた特性を持っていると言えるが、現状においては、融解温度の設定は120℃程度までが限界であり、それ以上の温度ではコスト的にも無理であり、ワックス以外の化学物質に頼らざるを得なかった。
又、これら示温シールにおいては、耐候性において問題が残っていた。即ち、何らかの理由により、透明フィルムにピンホールなどの欠損が生じると、これを通って内部に水分が侵入し、色紙自体が吸水したり、色紙と熱融解物質層との間に水分が滞溜したりして、設定温度における正確な発色を妨げてしまうことがあった。又、熱融解物質の多くはそれ自体高温で気化する性質があるので、設定温度を高くした場合には熱融解物質がわずかではあるが気化してしまい、十分な発色が起きない場合があった。
本発明者は、上記従来の問題点に鑑み、多種多様な設定温度のものを低コストで生産できるというワックスの長所をそのまま生かしつつ、耐候性や高温特性においても化学物質利用のものに劣らないワックス利用の示温シールを特開2006−29945として提案した。
この特開2006−29945として提案した示温シールは、任意の平面形状を有する色紙の彩色面上に、あらかじめ設定された任意の温度で融解するワックスを粉末状に粉砕したものと適量の粘ちょう剤とからなるワックス層が形成された感温片を、シート状をなした基材上にワックス層側を表面側にして貼付し、更に基材の表面側全体を透明フィルムで被覆せしめたものである。この示温シールは、熱融解物質としてワックスを用いるので、化学物質を用いたものの様に、設定温度毎に様々な化学物質をあらかじめ準備する必要がなく、精製やブレンドによって設定温度を自由に選ぶことが可能なので、原料の在庫管理が容易になると共に、調達コストも極めて低くなり、多品種少量生産の要求にも、低コストで十分応えることが出来る、豊富なデータの蓄積があるワックスを熱融解物質として用いるので、より精度の高い示温シールとすることが出来る、色紙の上面に撥水性を有するワックス層が形成されているので、何らかの原因によって透明フィルムにピンホールなどの欠損が生じ、これから水分が侵入したとしても、水分はこのワックス層によってそれ以上内部への侵入が阻止されるので、水分の侵入による機能劣化が生じるおそれはない、色紙原紙にワックス混合物を塗布して乾燥させた後、適宜形状で打ち抜くだけで示温シールの主要部を作り出すことが出来るので、従来のものに比べより少ない工程数で示温シールを生産出来る、などの長所を有し、従来の示温シールよりはるかにすぐれたものであるが、色紙を必要とする点においては、従来の示温シールと何ら変わらず、色紙に起因する問題点を解決するには至らなかった。そこで、本発明者は、色紙を必要としない示温シールを実現すべく研究を行った結果、色紙を全く必要としない画期的な示温剤及び示温シールを開発することに成功し、本発明としてここに提案するものである。
あらかじめ設定された任意の温度で融解して透明になる熱融解物質を粉末状に粉砕した粉状熱融解物資と、任意の色彩を有する粉状の着色物質と、粘ちょう剤、とを溶剤中に分散せしめて示温剤を構成することにより、上記課題を解決した。又、前記示温剤を基材上に塗布して示温部とすることにより、色紙を必要としない示温シールを構成した。更に、基材上にそれぞれ異なる設定温度で発色する異なる色の示温剤を重層的に塗布して示温部を形成する様にしても良い。
この示温剤は、それ自体ドロドロした粘性を有する流動物であり、シート状の基板の上に塗布したり、対象物に直接塗布して温度感知の用に供する。この示温剤を塗布後、一定時間放置すると、溶剤が蒸発し、固形状の示温部が形成される。この状態においては、示温部は真っ白ではなく、若干着色物質の色彩が薄く現われているが、あらかじめ設定された設定温度を超えると、粉末状の熱融解物質は融解し、相互に集合して液状になり、この相の変化によってそれまで白濁していた状態が透明に変化し、着色物質の色彩が外部から透けて見える様になる。従って、今まで薄く現われていた着色物質の色は、彩度が急激に上り、はっきりと見える様になり、これによって設定温度超過の事実を表示することになる。なお、一旦設定温度を超えた後、温度が低下した場合には、熱融解物質は液体から固体に再び相が変化するが、粉末状に戻ることはないので、固体になったとしても、発色現象が消滅することはない。この様に、この示温剤においては、色紙を用いる必要が全くないので、示温シールに示温部を形成するだけではなく、対象物に直接塗布して温度感知の用に供することも可能で、不可逆的温度感知の領域を更に広げることが可能である。又、色紙を用いる必要がないので、色紙に由来する不良品発生の余地はなく、又、示温シールの製造工程はその分簡略化され、生産性及び品質の向上にも資することが出来、極めて高い実用性を有する。更に、異なる温度で発色する異なる色の示温剤を基材上に重層的に塗布して感温部を形成しておけば、感温部は異なる設定温度に達する毎に異なる色に変化し、単一の感温部で複数の設定温度を不可逆的に知ることも出来る。
粉末状の熱融解物質中に着色物質の粉末を混合せしめ、温度感知前においては、この粉末状の熱融解物質によって着色物質の彩度を低下させておく様にした点に最大の特徴が存する。
この示温剤は、あらかじめ設定された任意の温度で融解して透明になる熱融解物質を粉末状に粉砕した粉状熱融解物質と、任意の色彩を有する粉状の着色物質と、粘ちょう剤、を溶剤中に分散せしめたものであり、流動物状を呈している。熱融解物質としては、ワックスのほかにトリラウリン、ミリスチン酸、ベヘン酸、ステアリン酸アミドなど、従来から示温シールの示温剤として用いられている化学物質を用いることが出来るが、コスト面からはワックスが有利である。しかし、設定温度が120℃以上の高温の場合、現状においては、ワックス以外の化学物質が使用される。この実施例においては、熱融解物質としてワックスを用い、粘ちょう剤としてエチレンセルロースを、溶剤としてブタノールを、粉状の着色物質として市販の染料を用い、これらの適量と固形状のワックスとをボールミルに入れ、これを約70時間粉砕混練し、不透明かつ流動物状を呈する示温剤とした。着色物質としては、顔料を用いても良く、何らかの手段で着色された粉末状の物質であっても良い。又、粘ちょう剤及び溶剤は、上記のもの以外を用いても良い。
なお、ワックスをはじめとする熱融解物質は、本来半透明か半透明な性状を有しているが、ボールミルによって粉末状に粉砕されており、この粉末状の熱融解物質の集合体は、光をストレートに透過させずに乱反射させるので、白濁した状態を呈しており、着色物質が分散せしめられた状態においては、着色物質が本来有している色彩は、その彩度が低下し、白濁したぼやけた状態になっている。
図1は請求項3に係る示温シールの斜視図であり、ドロドロした粘性を有する流動物である上記示温剤を基材1上に塗布し、一定時間放置すると、溶剤が蒸発し、基材1上にそれぞれの設定温度で発色する固形状の示温部2が形成される。そして、必要に応じて、その上に保護フィルム3を重畳する。この状態においては、示温部2は真っ白ではなく、若干着色物質の色彩が薄く現われてはいるが、あらかじめ設定された設定温度、例えば、図2に示す様に、60℃及び70℃を超えると、粉末状の熱融解物質は融解し、相互に集合して液状になり、この相の変化によってそれまで白濁していた状態が透明に変化し、着色物質の色彩が外部から透けて見える様になる。従って、今まで薄く現われていた着色物質の色は、彩度が急激に上り、図2に示す様に、はっきりと見える様になり、これによって設定温度超過の事実を表示することになる。なお、一旦設定温度を超えた後、温度が低下した場合には、熱融解物質は液体から固体に再び相が変化するが、粉末状に戻ることはないので、固体になったとしても、発色現象が消滅することはない。
又、たとえば、90℃で赤く発色する示温剤4a、80℃青く発色する示温剤4b、70℃で黄に発色する示温剤4c、60℃で緑に発色する示温剤4dという様に設定温度及び色がそれぞれ異なる示温剤を用意し、これらを図3に示す様に、基材1上に温度設定が高い順に下から上に重層的に塗布し、示温部2を形成しておけば、たとえば、60℃に達すれば示温剤4dだけが、70℃に達すれば示温剤4dと4cが、80℃に達すれば示温剤4d、4c、4bがそれぞれ発色するという様に、別々の設定温度に応じてそれぞれ対応する示温剤が発色するので、外部からはそれぞれの示温剤の色が重なりあった複合的な色彩が視認され、その複合的な色彩によって単一の示温部2にもかかわらず、複数の設定温度到達の事実を不可逆的に知ることが出来る。
なお、図4に示す様に、示温剤4a、4b、4c、4dをそれぞれずらして重なり合わない部分が残る様に重ね合わせても良く、この様にすれば、複数の示温剤の色が重なり合った複合的な色彩とそれぞれの示温剤固有の色彩とによって、単一の示温部2によって複数の設定温度到達の事実を不可逆的により一層明確に知ることが出来る。
更に、図5に示す様に、基材1上に一定の広がりを持たせて複数の示温剤4a、4b、4c、4dを重層的に塗布して面的な広がりを持たせた示温部2を形成させておけば、各示温剤4a、4b、4c、4dの発色によって、図6に示す様に、示温部2の領域内における温度分布をあたかもサーモグラフィーの如く、面的(2次元的)に正確に把握することが出来る。即ち、図6において、5aは90℃に、5bは80℃、5cは70℃、5dは60℃にそれぞれ達して発色した発色域であり、従来の示温シールにおいては到底不可能であった、この様に面的(2次元的)な広がりでの複数の設定温度到達の事実の不可逆的な検知が可能となる。
この様に、この示温剤においては、色紙を用いる必要が全くないので、示温シールとするだけではなく、対象物に直接塗布して温度感知の用に供することも可能で、不可逆的温度感知の応用領域を更に広げることが可能である。又、色紙を用いる必要がないので、色紙に由来する不良品発生の余地はなく、又、示温シールの製造工程はその分簡略化され、生産性及び品質の向上にも資することが出来、極めて高い実用性を有する。
電力業界、食品製造業界、半導体製造業界をはじめ温度管理を必要とするあらゆる分野において利用可能である。
この発明に係る示温剤を用いて構成した示温シールの発色前の状態の斜視図。 同じく、発色後の状態の斜視図。 示温剤4を重層的に塗布して示温部2を形成した示温シールの拡大断面図。 示温部2の他の実施例の拡大断面図。 示温部2の更に別の実施例の拡大断面図。 図5に示す示温シールの発色状況を示したその斜視図。
符号の説明
1 基材
2 示温部
3 保護フィルム
4 示温剤
5 発色域

Claims (5)

  1. あらかじめ設定された任意の温度で融解して透明になる熱融解物質を粉末状に粉砕した粉状熱融解物質と、任意の色彩を有する粉状の着色物質と、粘ちょう剤、とを溶剤中に分散せしめたことを特徴とする示温剤。
  2. 熱融解物質がワックスであることを特徴とする請求項1記載の示温剤。
  3. あらかじめ設定された任意の温度で融解して透明になる熱融解物質を粉末状に粉砕した粉状熱融解物質と、任意の色彩を有する粉状の着色物質と、粘ちょう剤、とを溶剤中に分散せしめた示温剤を基板上に塗布して示温部を形成せしめたことを特徴とする示温シール。
  4. 熱融解物質がワックスであることを特徴とする請求項3記載の示温シール。
  5. 異なる温度で発色する異なる色の示温剤を基材上に重層的に塗布して示温部を形成せしめたことを特徴とする請求項3記載の示温シール。
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