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JP2009030116A - 高炉用鉱石原料の製造方法 - Google Patents

高炉用鉱石原料の製造方法 Download PDF

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JP2009030116A JP2007195567A JP2007195567A JP2009030116A JP 2009030116 A JP2009030116 A JP 2009030116A JP 2007195567 A JP2007195567 A JP 2007195567A JP 2007195567 A JP2007195567 A JP 2007195567A JP 2009030116 A JP2009030116 A JP 2009030116A
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史朗 渡壁
Koichi Nushishiro
晃一 主代
Takeshi Sato
健 佐藤
Jun Ishii
純 石井
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Abstract

【課題】焼結粉や炉前篩下粉を用いて、高炉用鉱石原料である非焼成塊成鉱を製造する方法を提案すること。
【解決手段】焼結鉱の製造に際して発生する5mm以下の焼結粉を、焼結返鉱とすることなくこれを成形して塊成化することにより、非焼成塊成鉱である高炉用鉱石原料とする方法において、成形用原料として、前記焼結粉の他、少なくとも結合材および微粉酸化鉄を混合したのち造粒し、その後、予備養生と蒸気養生との2段階にわたる養生処理を施して非焼成塊成鉱からなる高炉用鉱石原料を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉用鉱石原料の製造方法に関し、とくに焼結鉱の製造時に発生する焼結粉を使って高炉用鉱石原料を製造する方法についての提案である。
一般に、製鉄プロセスにおける高炉用鉱石原料として使用されている焼結鉱は、鉄鉱石粉等の鉄含有原料に副原料および炭材を加えてDL式焼結機を用いて加熱焼成することによって製造されている。
例えば、図1に示すように、粉鉄鉱石に生石灰、石灰石等の媒溶剤と粉コークスとを添加し、これらをミキサーで混合したのち成形(造粒)し、その後、焼結機のパレット上に装入し堆積させてから、加熱焼成し、さらにその後、破砕−冷却−篩分けの各工程を経て、約5超〜50mm粒径の成品焼結鉱(焼成塊成鉱)とし、これを高炉内に供給している。一方で、篩下となる粒径が5mm以下の焼結鉱、いわゆる、焼結粉は返鉱として焼結機に戻され、再び焼成されることになる。その他、前記成品焼結鉱が高炉に向う搬送過程等で発生する5mm以下の粉を篩にて除去したもの、いわゆる、炉前篩下粉もまた、高炉に装入されることなくヤードに戻され焼結原料の一部として返鉱と同様に再焼成(再焼結)される。即ち、これらの返鉱および炉前篩下粉は、いずれも一旦は、焼結工程を経て焼成されたものであり、これらを再循環することは、焼成コストおよび輸送コストの面から考えて好ましい処理法とは言えない。
そこで、従来、既に焼成されたものである焼結粉を使って団鉱をつくり、この団鉱をそのまま高炉等に直接、装入できるようにした塊成化の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、焼結返鉱に20〜25mass%の水とセメントとを添加し混練したのち造粒し、これを水和養生処理して団鉱成品とする方法が開示されている。
また、特許文献2、3には、こうした焼結返鉱や炉前篩下粉を、高炉用鉱石原料として使用するため、これらをバインダーを使って造粒してなる非焼成塊成鉱の製造方法についての開示がある。
特開昭58−123839号公報 特開平7−224329号公報 特開平7−71824号公報
上記従来技術のうち、特許文献1に記載の団鉱法は、焼成したために濡れ性と造粒性が悪くなっている焼結粉(−5mm)を造粒するために、急結剤としてポルトランドセメントを添加して混合し、これを造粒して団鉱したものを高炉用原料とする技術である。しかし、この方法により製造した団鉱は、高炉装入原料としてみたとき、低温および高温域での圧壊強度、還元粉化特性(JIS−RDI、以下、単に「RDI」という)、還元性(JIS−RI、以下、単に「RI」という)がともに悪く、改善の必要性があった。
次に、特許文献2および3に記載の方法は、いずれも非焼成塊成鉱を製造する技術であり、バインダーの工夫や炭酸塩化養生処理による冷間強度の向上を目指すところに特徴がある。しかし、これらの従来技術によって得られた塊成鉱もまた還元粉化特性(RDI)や還元性(RI)が不十分であり、高炉内で還元粉化を起こして棚吊りや通気性の低下を招くという問題があった。従って、これまでの塊成鉱は、返鉱用焼結粉や炉前篩下粉を焼結機で再使用することなく直接、高炉用鉱石原料として使用するには不安が残っていた。
本発明の目的は、焼結粉や炉前篩下粉を用いて、高炉用鉱石原料である非焼成塊成鉱を有利に製造できる方法を提案することにある。
本発明の他の目的は、常温および高温での圧壊強度が高く、還元粉化特性(RDI)や還元性(RI)の良好な非焼成塊成鉱を確実に製造することのできる技術を提案することにある。
発明者らは、従来技術が抱えている上述した問題点がなく、上記目的の実現に有効な方法として、下記要旨構成に係る高炉用鉱石原料の製造方法を提案する。即ち、本発明は、焼結鉱の製造に際して発生する5mm以下の焼結粉を、焼結返鉱とすることなくこれを成形して塊成化することにより非焼成塊成鉱とし、これを高炉用鉱石原料とする方法において、前記非焼成塊成鉱とするための成形用原料が、前記焼結粉と、セメントおよび/または無機バンイダーからなる結合材を加えて混練したのち成形し、その後、予備養生と蒸気養生との2段階にわたる養生処理を行って非焼成塊成鉱とすることを特徴とする高炉用鉱石原料の製造方法である。
本発明において、前記成形用原料には、さらに炉前篩下粉を含むこと、前記成形用原料には、さらにダストやスラッジ、鉄鉱石粉のいずれか1種以上を含むこと、前記セメントが、アルミナセメントまたはポルトランドセメントであること、前記無機バインダーが、高炉水砕スラグ、ベントナイトおよび水ガラスの中から選ばれる1種以上であること、前記予備養生が、40℃以下の温度に30分〜5時間の間、ヤード上に放置する処理であること、前記蒸気養生が、70〜90℃の温度で15〜48時間程度、水蒸気中に曝す処理であること、前記養生処理は、水和養生処理、またはこの水和養生処理とともに炭酸塩化養生処理を行う処理であること、前記養生処理を施した非焼成塊成鉱を乾燥すること、前記非焼成形塊成鉱は、RI(還元性)が65%以上であること、前記非焼成形塊成鉱は、RDI(還元粉化性)が30%以下であることが、より有効な解決手段を与える。
上述した構成に係る本発明によれば、本来は循環再処理や再焼成を行っていた焼結返鉱や炉前篩下粉を、再循環させることなく直ちに塊成化し、これを、高炉装入原料として直接、使用することができるようになるため、焼結コストや各種原単位の低減、焼結設備費、保全コストの削減を達成することができる。しかも、この提案技術によれば、資源の有効活用、環境保護(CO削減)への貢献といった波及効果をもたらす。
また、本発明によれば、圧縮成型性に優れる他、圧壊強度や冷間強度(DI)の高い非焼成塊成鉱を、返鉱用焼結粉や炉前篩下粉等を原料として製造することができる。しかも、得られたその非焼成塊成鉱は、高炉用鉱石原料として炉内に装入した場合でも、低温域・高温域での還元粉化特性(RDI)や還元性(RI)に優れるため、高炉の操業を安定化させると共に銑鉄製造コストを下げるという効果を生む。
焼結鉱(成品)は、通常、焼成後にパレットエンドにて破砕され、振動篩等で5〜50mmの大きさとなるように、粒度調整される。このときに、その振動篩の篩下で発生する焼結粉(粒径:−5mm)は、一般には焼結機に戻し、返鉱として新しい鉄鉱石粉と共に再度焼結処理に供されるのが普通である。焼結粉を返鉱として再循環させることは、上述したように、製造コストや輸送コストの上昇、環境保護(CO削減)の面からは、こうした利用の仕方は見直しが必要である。それは返鉱(焼結粉)と成品焼結鉱との差異が、単に粒径が異なるというだけのことである。従って、この焼結返鉱となる焼結粉を、成品(焼結鉱)と同じ粒径(>5mm)に成形すれば、そのまま高炉用鉱石原料とすることができる筈である。
本発明は、このような考え方の下で、焼結返鉱となる−5mmの焼結粉を、5〜50mm程度の大きさのものに塊成化することにより、返鉱として再焼結することなくそのまま高炉用鉱石原料として有効な塊成鉱を得る方法である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。図1は、非焼成塊成鉱からなる高炉用鉱石原料の製造プロセスのフロー図である。以下に説明する例は、成型機によるブリケットの製造例であるが、成型機の代わりに造粒機を用いてペレットを製造する場合であっても同様の効果が得られることは勿論である。
本発明において、主要な出発原料となる焼結粉や炉前篩下粉、微粉酸化鉄等の非焼成塊成鉱とするための成形用原料は、配合槽1、2、3にそれぞれ貯鉱され、定量切出し装置4によって、所定の配合割合となるようにコンベア5上に切り出される。次いで、これらの成形用原料は第1ミキサー6および、必要に応じて第2ミキサー7にて混合される。この混合工程において必要があれば調湿(水分添加)してもよい。
その後、混合原料は原料槽8に送られる。この原料槽8には、セメントや高炉水砕スラグなどの無機バインダー等の結合材が貯蔵されている。これらの結合材は、混合機9(通常はハグミルを用いる)において前記混合原料と混合し、ここでも必要に応じて調湿を行い、混練する。次いで、かかる混合原料は、ニーダー10を介して成型機11に供給し、所定の大きさのものに塊成化される。次いで、得られた塊成鉱は、振盪篩12を経て排出され、高炉へ直接もしくはヤード上に搬出される。
上記のようにして製造される非焼成塊成鉱の製造プロセスの中で、本発明において用いられる成形用原料は、主に、本来は焼結返鉱となるべき5mm以下の大きさの焼結粉および炉前篩下粉(高炉に向う搬送過程で発生する5mm以下の篩下粉、とくに炉前で発生する炉前篩下粉)である。これらの成形用原料に対し、本発明では、水硬性結合材であるセメント、例えば、アルミナセメントやポルトランドセメントや同種の作用をもつ高炉水砕スラグやベントナイト、水ガラスなどからなる結合材を加え、その後これらをミキサー(混合機)に入れて混練し、次いで、成型機や造粒機に入れて成形(造粒)する。以下に、成形用主原料である代表的な焼結粉と炉前篩下粉の粒度分布と化学成分について示す。
Figure 2009030116
Figure 2009030116
Figure 2009030116
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本発明において、成形用原料として主に用いられる前記焼結粉は、鉄鉱石原料などと比較すると、一旦は焼成されたものであるため濡れ性が悪く、例えば、高炉用鉄鉱石原料(マウントニューマンやローブリバー、センディ)の場合、水との接触角が37.0〜48.3degであるのに対し、該焼結粉は74.1degと高いため親水性が悪く、それ故にこれを成形するには少なくとも粘結性の結合材の使用が必須となる。そこで、本発明においては、上述したように、アルミナセメントやポルトランドセメントなどの水硬性結合材、高炉水砕スラグやベントナイト等の無機バインダーを用いる。
セメントなどの水硬性結合材を使うとたしかに、常温での圧壊強度を向上させることができ、高炉への移送も容易になり、高炉内では上部の低温域において、塊成物としての形状を保持させる作用に優れている。しかし、高炉内の中部〜下部の高温域では、セメント水和物が熱分解するために強度が著しく低下し、この領域(高炉中部〜下部)での粉化とそれに伴う通気性の悪化を招く。
このような問題に対しては、アスファルトやピッチなどの粘着性炭化水素混合物をバインダーとして混合してもよい。ただし、このようなバインダーを用いて成形した非焼成塊成鉱は、200℃で揮発分が蒸発し、高温でガス状の炭素を生じて高温強度を向上させるものの、高炉上部での低温域での圧壊強度が却って悪くなるという問題点が生じる。
ところで、上述した原料を用いて製造される非焼成塊成鉱は、これを高炉に直送して使用する場合、コンベヤなどを介して搬送するときに、落差の大きいシュート部や高炉装入設備において各種の衝撃を受けて粉化が生じやすく、歩留りの低下を招くという問題がある。そこで、本発明では、成形後において、この生の成形体に耐衝撃強度を発現させることが必要である。
その方法として本発明では、得られる生成形体(生造粒物)を養生する際に、以下に説明する方法で行うことにより、この段階で、必要な強度を付与するようにした。本発明の場合、造粒物には、焼結粉や炉前篩下粉等からなる成形用原料を結合させて擬似粒子化させるため、結合材として、セメントなどの水硬性結合材が用いられる。こうした水硬性結合材は、成形後の生塊成鉱を養生するとき、水分の存在下において、水和反応を利用することにより、成形用原料粉どうしの結合力を高めて、該非焼成塊成鉱自体の強度を発現させる作用を発揮する。
一般に、水和反応を利用した生塊成鉱の強度の発現方法としては、生塊成鉱をヤード堆積などの養生方法によって行うのが普通である。こうした養生の処理は、結合材中のCaOと水分との水和反応(CaO+HO→Ca(OH))の他に、結合材中のCaOが水分中に溶出してCa(OH)となり、それが大気中のCOと反応してCaCO3を生成する炭酸塩化反応によって、該生塊成鉱の強度を発現させるのに有効である。しかしながら、ヤード堆積などの通常の養生方法では、必要な強度を発現するまでに長時間(48時間以上)を要し、広いヤードスペースを確保しなければならず、さらにはこのような養生では、炭酸塩化反応は起こり難いことが多い。
そこで、発明者らは、セメント等の水硬性結合材の使用を前提として、この場合においても、高い成形体強度を得るための方法、とくに養生処理の方法について研究を行った。その結果、望ましい養生処理としては、従来のような一回の蒸気養生や炭酸塩化養生ではなく、2段階に亘る下記のような養生処理が有効であることを知見した。即ち、本発明は、成型機にて3mm以上の大きさに塊成化する際に、調湿した混合原料を、まず室温(40℃以下)下で所定の養生時間(30分〜5時間)を設けて放置する予備養生と、この予備養生のあとに70〜90°で15〜48時間程度水蒸気中に曝して、蒸気養生を行うことにしたのである。図2は、本発明で採用する養生パターンの図である。
なお、上記の2段階に亘る養生において、40℃以下の常温で行う予備養生の時間としてはは少なくとも30時間以上とし、好ましくは2時間以上5時間以内での養生を行うることが望ましい。それは予備養生がこれらの時間を外れると、造粒物の圧壊強度がかえって低下するからである。ここで、混合調湿した後に、混合原料を直ちに成型機にて成型せず、まず室温下で放置する予備養生を30分〜5時間の範囲で行う理由は、生石灰状態のCaO(フリーライム)が焼結原料中のあるいは原料調湿時に添加される水分と水和反応を生じてCa(OH)等に転化し、これが他のバインダーと緩やかに反応することによって、急激な反応の抑制に有効に働くからである。このことは、図3として示す、予備養生時間と圧壊強度との関係(養生温度毎)からも明らかである。
そして、本発明において特徴的なことは、前記予備養生に引き続き、成形物(非焼成塊成鉱)を水蒸気雰囲気中に曝す上述した蒸気養生を行うことにある。この蒸気養生を行うことで、前記無機バインダーの粘結作用が害されるようなことがなくなり、該成形物(非焼成塊成鉱)の強度を向上させることができると共に非焼成塊成鉱を高い歩留りで得ることができるようになる。このような養生の処理を経て得られた非焼成塊成鉱は、搬送時のハンドリングにも十分に耐え得る圧壊強度(例えば、100N/個以上)を発揮するようになる。このことは、図4として示すグラフからも明らかである。
かかる蒸気養生の方法としては、養生塔や蒸気吹込み装置を用いる方法の他、ヤード上にある予備養生を終えた造粒物の上にカバーをかけて、そのカバーの下に水蒸気を吹むという簡単な方法を実施しても、同様の効果を得ることができる。なお、この蒸気養生処理において、雰囲気内温度を、70〜90℃とした理由は、水和反応を効率的に発現させるためであり、70℃未満では十分な強度が得られず、一方、90℃を超えると温度上昇による強度の変化が小さくなる。そして、その時間を15〜48時間としたのでは、15時間未満では水和反応が十分に進行せず、強度が上がらないためであり、48時間にしたのは、この時間で水和反応がほぼ完了するために、それ以上の養生は非効率だからである。
上述した2段階に亘る養生処理に際し、特に後半の蒸気養生に当っては、高温蒸気と共に炭素ガスを吹込み、いわゆる炭酸塩化処理を行ってもよい。この方法は、結合材としてセメントなどの水硬性結合材を含む場合に限らず、造粒物中、とくに焼結粉中または炉前篩下粉中に含まれるカルシウムフェライトなどの溶媒の溶解速度が上昇し、炭酸塩化による硬化反応が促進され、短時間で非焼成塊成鉱の耐衝撃強度を上げることができる。
本発明において、養生後は乾燥を行ってもよい。この点、従来の非焼成塊成鉱の製造では、養生後の乾燥は特には実施せず、養生後に得られた非焼成塊成鉱をそのまま高炉用鉱石原料として高炉に装入していた。これに対し、本発明では、必要に応じて、該非焼成塊成鉱を養生後から高炉投入までの間に、乾燥装置等で80〜150℃程度の温度で乾燥して該非焼成塊成鉱の耐衝撃強度を向上させると共に、該非焼成塊成鉱中の自由水分の含有量を4amss%以下、好ましくは2mass%以下に低減させて、高炉内通気性の維持を図ることが好ましい。
即ち、このような乾燥処理を行うと、この非焼成塊成鉱中の自由水分を蒸発させることができる。その結果、該非焼成塊成鉱は、これを高炉に投入したときに、その蒸気圧(内圧)により膨張し爆裂して粉化し、炉内の通気性を悪化させるようなことがなくなる。
上述したような特徴的な特性を有する本発明の非焼成塊成鉱の製造に当たっては、焼結粉等の成形用原料、セメントおよび無機バインダーを主たる構成成分として含むものであるが、必要に応じて、他の成分、例えば、鉄鉱石粉、各種分散剤、硬化促進剤、石灰石微粉、フライアッシュ、シリカ微粉などの1種以上を、本発明の効果を損なわない限度で適量配合することができる。また、コークス粉等の還元材については、別途、その使用目的に応じて20mass%程度を上限として配合してもよい。
本発明方法の適用によって製造された非焼成塊成鉱の粒径(常温雰囲気下での球換算粒径)は、5mm超〜50mm未満、好ましくは8〜30mm程度の大きさのものが好ましい。非焼成塊成鉱の粒径が5mm以下では、高炉に装入した際の原料充填層の通気性が悪化するおそれがあり、一方、粒径が50mm以上では還元性が低下するおそれがあり、それは8〜30mmの大きさのときにより顕著になる。
本発明方法に基づき、前記非焼成塊成鉱を製造する場合、まず、前記成形用原料等からなる混合原料に、必要に応じてその他の成分を加えたのち、さらに水を添加して攪拌(混練)することにより成形(造粒)する。その成形(造粒)後、得られた造粒物を、本発明に特有な上述した養生処理を行うことにより、さらに乾燥を行って、望ましい非焼成塊成鉱が得られるようにする。
成形方法としては、ブリケット成形機を用いる圧縮造粒法などの他、ディスクぺレタイザーやドラム型造粒機を用いる転動造粒法のいずれを用いてもよい。ブリケット成形機は、粒子群を機械的に圧縮するため、成形物の充填率が高まり、グリーン強度(成形直後の強度)は増大する傾向にあるが、養生後の冷間強度は、バインダーの質や量に依存するところが大きく、転動造粒法と圧縮造粒法との間に大きな違いはない。一般的には、圧縮造粒法は転動造粒法に比較して粒度や性状の均一なものができやすい一方で、設備費や補修費用が高いという特色がある。
本発明に適合する上述した製造プロセスを経て製造された非焼成塊成鉱は、特に高温圧壊強度が高くなる。即ち、発明者らが行った荷重軟化試験(550℃、700℃、900℃での還元、除冷後、個々の粒子(12サンプル)の重量変化から還元率を算出し、オートグラフで圧壊強度を測定)結果を、図5〜図7に焼結鉱と比較して示したが、いずれも目標圧壊強度よりも高く、焼結鉱との差もなかった。
また、本発明方法に適合する方法によって製造された非焼成塊成鉱は、還元粉化特性(RDI)は30%より小さく、還元性(RI)は65%よりも高いものが得られる。発明者らが行った実験によると、図8に示すように、RDIは20%以下、RIは73%以上の結果が得られており、同じ条件で測定した焼結鉱、焼成ペレット、塊鉱などと比べて、明らかに高炉用鉱石原料として優れた特性を示すものであることがわかった。
なお、上記の実験は、試料500gを用い、これを
(a)RI試験:CO30vol%、N30vol%の雰囲気中、900℃で3時間還元した。
(b)RDI試験:CO30vol%、N30vol%の雰囲気中、550℃で0.5時間還元し、ドラム試験→2.8mmの比率
についての結果を示すものである。
成形用原料である返鉱用焼結粉および炉前篩下粉(表1〜表4に示すもの)に、結合材としてアルミナセメント、高炉水砕スラグのいずれか1種以上を加えた混合原料を、図1に示すような製造フローに従って成形し、所定の養生処理と乾燥を行って非焼成塊成鉱を製造した。
使用した成形用原料その他の配合原料の化学成分組成を表5に示す。焼結粉と炉前篩下粉の成分は同じであるが、焼結粉は粒度がやや細かく、平均粒径が1.49mmのものである。一方、炉前篩下粉は、粒度がやや粗く、平均粒径が2.53mmのものである。
Figure 2009030116
各実施例の非焼成塊成鉱を鉄鉱石原料とともに高炉内に装入し、非焼成塊成鉱の冷間強度と高炉操業状況の変化を調査した。その結果を、焼結原料の配合粒度分布やバインダー配合量とともに表6に示す。なお、高炉への装入原料の配合割合は、非焼成塊成鉱:12mass%、焼結鉱:79mass%、塊鉱石:9mass%とした。
非焼成塊成鉱の冷間強度については、ヤードにおける粉率と高炉炉頂における粉率を測
定し、その差(輸送時粉化率)で評価した。塊成鉱が5mmを超える粒径であれば高炉の原料として使用可能であるため、−5mm(=粒径5mm以下)の粒子を粉と定義し、その質量割合を−5mmの粉率とした。
また、表6中に示した吹き抜け回数の「吹き抜け現象」とは、高炉内の圧力損失が増大することで還元性ガスの流れが止められ、炉内の圧力が上昇し、一定の圧力に達したとき、爆発的に還元性ガスの上昇が再開される現象を指す。この場合、ガス流れの再開と同時に炉内の装入物がガスに同伴されて移動するため、層状に堆積された装入物の分布が乱れることになる。装入物の分布が乱れると、通気性がさらに悪化したり、酸化鉄の還元不良等の問題を生じるため、還元材比が上昇するなど高炉操業に極めて悪い影響を与えるのみならず、圧力の上昇により炉体への機械的ダメージを与えたり、急激に高温ガスが噴出することによる諸設備への熱的悪影響も懸念される。
(1)発明例1は、40℃×5hrの予備養生と70℃×24hrの蒸気養生の例である。
(2)発明例2は、40℃×5hrの予備養生と70℃×24hrの蒸気養生の例である。
(3)発明例3は、30℃×4hrの予備養生と90℃×48hrの蒸気養生の例である。
(4)発明例4は、40℃×1hrの予備養生と70℃×24hrの蒸気養生の例である。
(5)発明例5は、30℃×0.5hrの予備養生と70℃×24hrの蒸気養生の例である。
(6)比較例1は、予備養生を行わず、70℃×24hrの蒸気養生のみを行う例である。
(7)比較例2は、40℃×5hrの予備養生のみを行う例である。
(8)比較例3は、予備養生、蒸気養生ともにない例である。
(9)比較例4は、予備養生、蒸気養生ともにない例である。
表6に示す操業結果から判るように、本発明に適合する非焼成塊成鉱を装入した発明例では、比較例で示す不適合例である非焼成塊成鉱に比べて高炉への搬送中の粉化が少ないことがわかる。また、高炉の操業を見ると、出銑量も多く還元材比も低く、吹き抜け現象も起きていない。これらの結果から、本発明方法によって製造した非焼成塊成鉱を用いた場合、高炉操業が格段に改善できることがわかる。
Figure 2009030116
本発明は、高炉用鉱石原料として、返鉱用焼結粉を用いた非焼成塊成鉱の製造方法に関する説明であるが、焼成塊成鉱などの製鉄原料製造技術にも応用できる。
非焼成塊成鉱からなる高炉用鉱石原料の製造フローを示す線図である。 本発明に適合する養生処理パターンの線図である。 予備養生処理が圧壊強度に及ぼす影響を示すグラフである。 蒸気養生処理が圧壊強度に及ぼす影響を示すグラフである。 本発明方法を適用して製造した非焼成塊成鉱の550℃における還元率と圧壊強度との関係を示すグラフである。 本発明方法を適用して製造した非焼成塊成鉱の700℃における還元率と圧壊強度との関係を示すグラフである。 本発明方法を適用して製造した非焼成塊成鉱の900℃における還元率と圧壊強度との関係を示すグラフである。 本発明方法を適用して製造した非焼成塊成鉱についての還元性と還元粉化特性との関係を示すグラフである。
符号の説明
1〜3 配合槽
4 定量切出し装置
5 コンベア
6 第1ミキサー
7 第2ミキサー
8 原料槽
9 混合機
10 ニーダー
11 成型機
12 振盪篩

Claims (11)

  1. 焼結鉱の製造に際して発生する5mm以下の焼結粉を、焼結返鉱とすることなくこれを成形して塊成化することにより非焼成塊成鉱とし、これを高炉用鉱石原料とする方法において、
    前記非焼成塊成鉱とするための成形用原料が、前記焼結粉と、セメントおよび/または無機バンイダーからなる結合材を加えて混練したのち成形し、その後、予備養生と蒸気養生との2段階にわたる養生処理を行って非焼成塊成鉱とすることを特徴とする高炉用鉱石原料の製造方法。
  2. 前記成形用原料には、さらに炉前篩下粉を含むことを特徴とする請求項1に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  3. 前記成形用原料には、さらにダストやスラッジ、鉄鉱石粉のいずれか1種以上を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  4. 前記セメントが、アルミナセメントまたはポルトランドセメントであることを特徴とする請求項1に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  5. 前記無機バインダーが、高炉水砕スラグ、ベントナイトおよび水ガラスの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  6. 前記予備養生が、40℃以下の温度に30分〜5時間の間、ヤード上に放置する処理であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  7. 前記蒸気養生が、70〜90℃の温度で15〜48時間程度、水蒸気中に曝す処理であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  8. 前記養生処理は、水和養生処理、または水和養生処理とともに炭酸塩化養生処理を行う処理であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  9. 前記養生処理を施した非焼成塊成鉱を乾燥することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  10. 前記非焼成形塊成鉱は、RI(還元性)が65%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
  11. 前記非焼成形塊成鉱は、RDI(還元粉化特性)が30%以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の高炉用鉱石原料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014224286A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 新日鐵住金株式会社 高炉の操業方法
JP2016077965A (ja) * 2014-10-16 2016-05-16 新日鐵住金株式会社 フライアッシュのリサイクル方法及び非焼成塊成鉱
JP2018048390A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 新日鐵住金株式会社 高炉用含炭非焼成塊成鉱の製造方法

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