JP2009001438A - 炭酸カルシウムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】クラフト法によるパルプ製造工程で得られる緑液に、生石灰または生石灰を水酸化ナトリウム含有液と反応させて得た消和液を添加してこれを苛性化した際に生成する石灰スラッジから、製紙用填料あるいは塗被紙用顔料として使用可能な不純物の含まれない高白色度の炭酸カルシウムを取得する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】クラフト法によるパルプ製造工程で得られる緑液を、生石灰または生石灰を水酸化ナトリウム含有液と反応させて得た消和液にて苛性化し生成する石灰スラッジから炭酸カルシウムを製造する方法において、石灰スラッジを、白液回収工程を経た後、高温熱風を使用したサイクロンを通すことによって石灰スラッジを乾燥させると共に、不純物が分離された高白色度の石灰スラッジを得ることを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。また、サイクロンに用いられる高温熱風は、キルンからの排熱を利用したものであることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】クラフト法によるパルプ製造工程で得られる緑液を、生石灰または生石灰を水酸化ナトリウム含有液と反応させて得た消和液にて苛性化し生成する石灰スラッジから炭酸カルシウムを製造する方法において、石灰スラッジを、白液回収工程を経た後、高温熱風を使用したサイクロンを通すことによって石灰スラッジを乾燥させると共に、不純物が分離された高白色度の石灰スラッジを得ることを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。また、サイクロンに用いられる高温熱風は、キルンからの排熱を利用したものであることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、クラフト法によるパルプ製造工程で得られる緑液に、生石灰または生石灰を水酸化ナトリウム含有液と反応させて得た消和液を添加してこれを苛性化した際に生成する石灰スラッジから、製紙用填料あるいは塗被紙用顔料として使用可能な不純物の含まれない高白色度の炭酸カルシウムを取得する方法に関する。
炭酸カルシウムは、塗被紙用顔料として、あるいは製紙用填料として、従前から広く使用されているが、この種の炭酸カルシウムは、化学的に合成して得られる軽質炭酸カルシウムと、天然より産出する石灰石を湿式粉砕した重質炭酸カルシウムとに大別することができる。軽質炭酸カルシウムは、炭酸ガス法によって製造するのが一般的であり、反応条件を変化させることによって、粒子径や形状をコントロールできる利点があるものの、重質炭酸カルシウムに比較して高価である。一方、重質炭酸カルシウムは、軽質炭酸カルシウムより安価であるばかりでなく、塗被組成物に高配合してもその塗工作業に支障をきたさないため、塗被紙用顔料として多用されている。
ところで、炭酸ガス法を代表例とする合成法や天然鉱物に頼らない炭酸カルシウム源としては、クラフト法によるパルプ製造工程で副生される緑液を、生石灰にて苛性化した際に生成する石灰スラッジがある。この石灰スラッジは、不定形の炭酸カルシウム粒子が凝集した塊状物であり、その主成分は炭酸カルシウムであるので、夾雑物を全く含まない又は殆ど含まない石灰スラッジとして精製させることができれば、これを適宜粉砕することにより、製紙用填料として、あるいは高濃度で粉砕することにより塗被紙用顔料として使用可能な高白色度の炭酸カルシウムを得ることができる。
緑液を生石灰で苛性化した際に生成する石灰スラッジに、夾雑物を持ち込まないようにする従来技術としては、緑液の苛性化に先立ち、当該緑液中に空気を吹き込み、夾雑する遊離カーボンなどの黒色浮遊物を凝集させて緑液を清澄化させる方法が、既に提案されている(特許文献1参照)。しかし、空気吹込みによって凝集させ得る成分は、緑液中の夾雑物の一部でしかないので、この方法では、高品質の炭酸カルシウムを回収する上で一定の限界がある。
また、下記の特許文献2には、製紙用填料に使用できる炭酸カルシウムを、上記の石灰スラッジから製造する方法として、石灰スラッジに夾雑するシリカ及び不溶解物質含有量を所定量以下とし、シリカや不溶解物質の少ないこの石灰スラッジを粉砕することが開示されている。そして、シリカや不溶解物質の少ない石灰スラッジを取得する方法として、静置又はろ過手段による緑液の清澄化が記載されている。しかしながら、この公知文献は、緑液の清澄化をどの程度進めれば、着色夾雑物が少ない高品質の炭酸カルシウムからなる石灰スラッジが得られるかを、具体的に教示していない。
さらにパルプ製造工程で得られる緑液を、緑液200gを孔径1μmのガラス繊維製ろ紙に通過させ、ろ紙上に残るろ過残渣乾燥物を分光白色度測色計で測定した明度が50以上に保持されるよう、清澄化処理する工程と小粒子化された石灰スラッジのスラリーを、アルカリ成分の除去を目的とする水洗工程に供給し、排出されるろ液のpHが11.0以下になるまで洗浄し且つ脱水する工程を組み合わせ、塗被紙用顔料を精製しようとする方法が提案されているが、苛性化工程は複雑であり、以降の工程からも不純分は混入するため、この方法によっても塗被紙用顔料として必要とされる白色度に到達することは困難である(特許文献3)。
さらに、下記の特許文献4には、緑液を65℃以上の温度でろ過して緑液に含まれる固形不純物を予め除去した後、ろ液に相当する緑液に生石灰を加えて消和を行って未反応物質を除去し、しかる後、液中の炭酸カルシウムを粉砕又は粉砕することなく回収し、これを80℃以上の温水で洗浄した後、粉砕処理と酸化剤による漂白処理を施すことからなる炭酸カルシウムの回収方法が記載されている。しかし、この方法は、回収する炭酸カルシウムの粒度が微細すぎて、苛性化本来の目的つまり白液製造に大きな難点が生じてしまうという欠点がある。このようなことから、その実用化は困難である。
さらに、下記の特許文献5には、クラフト蒸解パルプの製造に際して、苛性化工程から得られる塊状の石灰スラッジを水中に分散し、濃度20〜70質量%となるように調整後、湿式粉砕処理する記載がなされているが、水中に分散し、20〜70質量%の濃度にしてしまうと、濃度が低すぎて、塗工用に用いることはもちろん、填料用に用いることも難しくなり、後工程として、脱水、乾燥工程を付加するとなると、経済的に大きな負担を要するものであった。
さらに、プロセスの消和、苛性化反応の部分で、再利用の為の別ラインを形成し、反応を制御して微細な炭酸カルシウムを得て、これを填料用などに用いる記載がなされているが、苛性化工程から別ラインを作るという大きな設備投資が必要となると同時に、塗工層用の顔料として用いる場合には、その濃度を高くする必要があるために、後工程として、脱水、乾燥工程を付加する必要があり、経済的に適さなかった(特許文献6〜8)。
特開昭61−53112号公報
特開昭61−179398号公報
特開2004−26639号公報
特開昭61−183120号公報
特開2001−98482号公報
特開平10−226517号公報
特開平10−226974号公報
特開平10−292283号公報
本発明の課題は、上記した従来技術の問題点を考慮すると共に、クラフト法によるパルプ製造工程で副生される石灰スラッジの性状、特にこれに夾雑する成分の種類や量が、蒸解する木材の種類やパルプ廃液である黒液の濃縮物を燃焼させる際の燃焼条件や補助燃料の種類などによって変化することにも配慮して、石灰スラッジに夾雑する着色成分の種類や量が変化しても、常に着色夾雑物が少ない石灰スラッジを回収することが出来、更にこの工程をプロセスの廃熱回収工程設備を用いることで行うという、経済的にも優れている、製紙用填料又は塗被紙用顔料として使用可能な、白色度が90%以上である高白色度の炭酸カルシウムを容易に製造できる方法を提供することにある。
クラフト法における緑液に生石灰または消和液を加えて生成される石灰スラッジは、通常、パルプ製造工程に使用される白液(水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム、炭酸ナトリウム等を主成分として含む)から分離され、次いで弱液(アルカリ成分)の回収を目的として、1段の希釈脱水洗浄工程に付されるのが通常である。これまで提案されている苛性化工程から副生する石灰スラッジの精選方法は希釈、或いは置換洗浄方法にのみよっており未然カーボンなどの不純分は本来不溶性であり、上記の方法では紙用填料、顔料として使用する高白色度の炭酸カルシウムは精製できない。
本発明に係る炭酸カルシウムの製造方法の一つは、これらクラフト法によるパルプ製造工程で得られる緑液を、消和生石灰液にて苛性化し、生成する石灰スラッジを固液分離して炭酸カルシウムを製造する方法において、石灰スラッジを、白液回収工程とアルカリ成分の回収工程を経た後、キルンからの排熱を利用したサイクロンによって未燃カーボンなどの不純物を排ガスと共に分離し、それと同時に乾燥化された石灰スラッジを得ることを特徴とする。
本発明の方法は苛性化から副生する石灰スラッジから、高温熱風を利用したサイクロンを通すことにより未燃カーボンなどの不純分を分離除去することにより、従来法では取得することが困難であった高品質の炭酸カルシウムを、容易に製造することができる。
最初に、木材チップから紙の素材となるパルプ繊維を製造するプロセスを概説する。クラフト法によるパルプ製造プロセスでは、苛性ソーダと硫化ソーダを主成分とする蒸解薬液を収めた蒸解釜中で、木材チップが高温・高圧下にて蒸煮される。この蒸煮によって、木材に含まれるリグニンなどの成分は蒸解薬液に溶出され、目的物であるパルプ繊維は、この薬液に分散した状態で蒸解釜から取り出されるので、これを固液分離することにより、紙の素材となるパルプ繊維が取得される。そして、固液分離によりパルプ繊維から分離されたパルプ廃液(黒液と呼ばれる)は、薬品回収および熱回収の目的で、多重効用缶などで濃縮され、黒液回収ボイラーで燃焼せしめられる。
濃縮黒液の燃焼で生成するスメルト(炭酸ナトリウム及び硫化ナトリウムを主成分とする無機溶融物)を、後述する弱液に溶解させたものが所謂緑液であって、通常のパルプ製造プロセスでは、この緑液に含まれるドレッグス(不溶性夾雑物)を沈降分離し、ドレッグスが分離除去された緑液は、これに生石灰を投入する苛性化工程に供され、当該工程で生起する消和反応と苛性化反応により、石灰スラッジが生成される。通常の工程ではこの消和反応と苛性化反応は同時に行われる。
次にこの石灰スラッジを含むスラリーを固液分離し、その液状成分に含まれる水酸化ナトリウム及び硫化ナトリウムは、白液として木材チップの蒸解に再利用される。一方、液状成分から分離された石灰スラッジは、ロータリーキルン、カルサイナーなどで焼成されて生石灰に転化し、その生石灰は緑液の苛性化工程に循環使用される。分離されたドレッグスや石灰スラッジを洗浄した際に得られる液状成分は弱液として、上記したスメルトの溶解に使用される。
連続操業されている通常のパルプ製造プロセスでは、蒸解工程で消失するナトリウム分及び硫黄分を補う目的で、例えば、硫酸ナトリウムを添加することと、緑液の苛性化に使用する生石灰が不足している場合には、これを系外から補充することを除いて、蒸解に必要な薬品は、緑液の苛性化工程で回収される白液で賄い、緑液の苛性化に必要な生石灰は、当該苛性化工程で生成される石灰スラッジの焼成物で賄うのが一般的である。
しかし、パルプ製造プロセスで副生される石灰スラッジを、炭酸カルシウムの供給源として考えた場合、特に紙用の填料、顔料として使用されるに必要な白色度が高い炭酸カルシウムの供給源として考えた場合には、ドレッグス成分にかなり含まれる有色の未燃カーボンや金属塩が炭酸カルシウムの白色度に大きく影響することから、石灰スラッジに含まれるドレッグス成分の多寡が極めて重要である。石灰スラッジよりこのドレッグス成分を洗浄などの方法により分離精選して炭酸カルシウムとして再生する提案がなされているがドレッグス成分は基本的に不溶性であり希釈洗浄、あるいは置換洗浄などの方法はドレッグス成分の分離精選には無力である。
本発明は、高温熱風を利用したサイクロンを通すことによって、石灰スラッジを乾燥させると共に、未燃カーボンなどの不純物を完全に分離、清浄化し、紙用填料、或いは塗被紙用顔料として使用できる水準の白色度にまで向上することを要件とする。
本発明は、高温熱風を利用したサイクロンを通すことによって、石灰スラッジを乾燥させると共に、未燃カーボンなどの不純物を完全に分離、清浄化し、紙用填料、或いは塗被紙用顔料として使用できる水準の白色度にまで向上することを要件とする。
本発明でいうサイクロンとは、いわゆる遠心力を利用した分離装置のことである。本発明で用いられるサイクロンの最大の特徴は、キルンで発生した排熱を利用し、石灰スラッジを乾燥しつつ、不純物を除去することであるため、通常のサイクロンで、熱風を使用して、石灰スラッジを乾燥しつつ、分級を行えるサイクロンであれば、一般に使用されるものを問題なく使用できる。例えば、フラッシュサイクロン、ホットサイクロンなどの名称で呼ばれているものなどを適宜使用することが出来る。
緑液の苛性化には、パルプ製造プロセスで常用されている反応条件を採用することができ、この苛性化により石灰スラッジが生成する。ここで得られた石灰スラッジの分散液(石灰乳)は、白液を回収する目的で固液分離され、次いでアルカリ成分の回収を目的として、固液分離された石灰スラッジを水に再分散して脱水し、ここで得られたろ液は弱液として再使用される。このための脱水機には、ベルトフィルター、ドラムフィルター、ディスクフィルター、フィルタープレス、シリンダープレス、デカンター、またはこれらを加圧条件下で行なう装置が挙げられる。これら脱水機から適宜選択された装置の1種を単段で用いることにより、目的とする白液とアルカリ成分の回収を行なうのが従来の慣行である。
しかしながら、アルカリ成分の回収を主目的とした脱水洗浄(弱液が得られる)では石灰スラッジに随伴する未燃カーボンなどの不純分を充分に除去することができないので、白色度の高い顔料、填料用、あるいは塗被紙用炭酸カルシウムの取得を目指す本発明では、弱液から分離された石灰スラッジに、キルンからの排熱を利用したサイクロンを通すことによって、石灰スラッジを乾燥させると共に、未燃カーボンなどの不純物を完全に分離、清浄化する工程を付加するものである。このサイクロンを付加することにより、不純物を除去できるようになり、キルンでの燃焼負荷を軽減することが可能となるし、キルンの廃熱を利用することから、サイクロンに要する経済的な負荷もかなり軽減することが可能となる。
白液を分離し、清水で洗浄した苛性化処理後の石灰スラッジは通常80%以上の濃度を有する。清水で洗浄した苛性化処理後の石灰スラッジは、ドラムフィルターなどの減圧濾過装置などで脱水され、上述のように80%以上の濃度まで濃縮されるが、常に一定の濃度に濃縮されるとは限らない。このように濃度に振れが生じると、例えば湿式の分離工程を通す場合に、その時々で濃度を調整する必要が出てくるし、不純物の除去を行う工程で希釈する必要性がある場合には、填料用、あるいは塗被紙用炭酸カルシウムとして使用することを考えると、ある程度の濃度まで、再度濃縮しなくてはいけない。
このような観点から、一度乾燥させ、その後、不純物を分離することが、その後の工程に有利であるが、清水で洗浄した苛性化処理後の石灰スラッジは通常80%以上の濃度を有しているため、完全に乾燥させるにはかなりのエネルギーコストが必要になり、経済的に好ましくない。
本発明では、このようなエネルギーコストを低減させるために、キルンから生じる排熱を利用したサイクロンを用いることにより、石灰スラッジの乾燥を行うと共に、不純物を分離することが可能となる。
キルンから生じる排熱を利用したサイクロンを用いることにはその他の重要な理由が含まれる。苛性化処理後の石灰スラッジに含まれる白色度を低下させる要因として、我々が調査した結果、蒸解工程で発生する未燃カーボンと無機化合物であることが明らかとなった。未燃カーボンは説明するまでもなく黒色であるがゆえに白色度を低下させるし、無機化合物は、詳細には分析出来てはいないものの、恐らく緑色や黒色を呈する硫黄化合物を主体とした無機化合物が白色度を低下させていると考えられる。
我々が検討した結果、未燃カーボンは粒子径が小さく、炭酸カルシウムよりも比重が小さいため、サイクロンを通すことで容易に分離可能であることが判明した。また、無機化合物に関しては、完全ではないが加熱処理を行うことで分解され、発色がほぼ無くなることが判明した。即ち、キルンから生じる排熱を利用したサイクロンを用いることにより、未燃カーボンは比重差から容易に分離可能になるし、排熱を利用することにより、加熱処理が同時に行われることとなり、緑色や黒色を呈する無機化合物が分解され、無色な無機化合物になることで、白色度が向上することが明らかとなった。また、その他に石灰スラッジの表面に付着している不純物なども、乾燥される脱水工程で、水分と一緒に除去されることにより、より純度の高い炭酸カルシウムを得ることが可能となる。
キルンからの排熱の温度は、特に制限はないが、あまりに高温すぎると炭酸カルシウムが脱炭酸反応を生じ、酸化カルシウムに分解されてしまうので好ましくなく、逆に低温すぎても未乾燥となるし、上記のような白色度を低下させる無機化合物の分解が促進されないので好ましくない。サイクロンで用いられるキルンの排熱の温度としては、150〜300℃の範囲が好ましい。この温度範囲で使用することで、石灰スラッジの水分を完全に無くし、完全に乾燥化した炭酸カルシウムを得ることが出来るし、同時に、白色度を低下させる無機化合物の分解を促進し、不純物を除去することが可能となる。
以下に実施例をあげて本発明をより具体的に説明するが、これら実施例は本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、例中の%は白色度の数値以外は質量%を示す。
実施例1
パルプ製造プロセスにおいて、濃縮黒液の燃焼によって得られるスメルトを弱液に溶解させて緑液を調製し、ステンレスビーカーに収め、オイルバス中で104℃まで加温した。次いで生石灰を緑液1リットル当り70gの割合で緑液に混合し、104℃で2時間、消和・苛性化反応を行って石灰乳を得た。白液回収を目的として、この石灰乳をポリプロピレン製ろ布にて吸引ろ過し、ケーキ固形分濃度が85%の石灰スラッジを得た。
パルプ製造プロセスにおいて、濃縮黒液の燃焼によって得られるスメルトを弱液に溶解させて緑液を調製し、ステンレスビーカーに収め、オイルバス中で104℃まで加温した。次いで生石灰を緑液1リットル当り70gの割合で緑液に混合し、104℃で2時間、消和・苛性化反応を行って石灰乳を得た。白液回収を目的として、この石灰乳をポリプロピレン製ろ布にて吸引ろ過し、ケーキ固形分濃度が85%の石灰スラッジを得た。
次に得られた石灰スラッジを小型のラボ用サイクロンに通した。サイクロンの処理はフロスとして分離される不純分の固形分が投入した全量の2.5%がリジェクトされるように実施し、この時の熱風の温度は200℃で行った。
サイクロン処理前とサイクロンで不純分を除去し、乾燥された石灰スラッジが得られるサイクロン処理後の白色度と水分値は、以下の方法にて測定した。
[白色度]:
得られた炭酸カルシウム粉末を真ちゅう製の型枠に入れ、鏡面処理を施した平板を型枠の上に置き、70kg/cm2で30秒間プレスしてペレット状とし、分光白色度測色計(SC−10WN、スガ試験機社製)を用いて鏡面にあたっていた側のペレットの白色度を測定した。なお、白色度の測定に際しては、D65光源、10度視野の条件を用いた。
[水分値]:
得られた炭酸カルシウム10gを100℃の乾燥機で30分乾燥させ、乾燥前後の質量差から、炭酸カルシウムの水分値を測定した。
[白色度]:
得られた炭酸カルシウム粉末を真ちゅう製の型枠に入れ、鏡面処理を施した平板を型枠の上に置き、70kg/cm2で30秒間プレスしてペレット状とし、分光白色度測色計(SC−10WN、スガ試験機社製)を用いて鏡面にあたっていた側のペレットの白色度を測定した。なお、白色度の測定に際しては、D65光源、10度視野の条件を用いた。
[水分値]:
得られた炭酸カルシウム10gを100℃の乾燥機で30分乾燥させ、乾燥前後の質量差から、炭酸カルシウムの水分値を測定した。
実施例2
サイクロンの熱風の温度を250℃にすること以外は、実施例1と同様に行った。
サイクロンの熱風の温度を250℃にすること以外は、実施例1と同様に行った。
実施例3
サイクロンの熱風の温度を300℃にすること以外は、実施例1と同様に行った。
サイクロンの熱風の温度を300℃にすること以外は、実施例1と同様に行った。
実施例4
フロスとして分離される不純分の固形分が投入した全量の5.0%にすること以外は、実施例2と同様に行った。
フロスとして分離される不純分の固形分が投入した全量の5.0%にすること以外は、実施例2と同様に行った。
実施例5
フロスとして分離される不純分の固形分が投入した全量の7.5%にすること以外は、実施例2と同様に行った。
フロスとして分離される不純分の固形分が投入した全量の7.5%にすること以外は、実施例2と同様に行った。
実施例5
フロスとして分離される不純分の固形分が投入した全量の10.0%にすること以外は、実施例2と同様に行った。
フロスとして分離される不純分の固形分が投入した全量の10.0%にすること以外は、実施例2と同様に行った。
比較例1
サイクロンの熱風の温度を100℃にすること以外は、実施例1と同様に行った。
サイクロンの熱風の温度を100℃にすること以外は、実施例1と同様に行った。
上記した各実施例並びに比較例において、得られた炭酸カルシウムのサイクロン前後の白色度と水分値をまとめて表1に示す。なお、製紙用填料あるいは塗被紙用顔料として使用可能な不純物の含まれない高白色度の炭酸カルシウムを取得する目的から、白色度90%以上を有する炭酸カルシウムを本発明のものとした。
Claims (2)
- クラフト法によるパルプ製造工程で得られる緑液を、生石灰または生石灰を水酸化ナトリウム含有液と反応させて得た消和液にて苛性化し生成する石灰スラッジから炭酸カルシウムを製造する方法において、石灰スラッジを、白液回収工程を経た後、高温熱風を使用したサイクロンを通すことによって石灰スラッジを乾燥させると共に、不純物が分離された高白色度の石灰スラッジを得ることを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。
- 該サイクロンの高温熱風が、キルンからの排熱を利用したものであることを特徴とする請求項1記載の炭酸カルシウムの製造方法。
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