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JP2008511719A - イオン性高分子膜 - Google Patents

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JP2008511719A
JP2008511719A JP2007529823A JP2007529823A JP2008511719A JP 2008511719 A JP2008511719 A JP 2008511719A JP 2007529823 A JP2007529823 A JP 2007529823A JP 2007529823 A JP2007529823 A JP 2007529823A JP 2008511719 A JP2008511719 A JP 2008511719A
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Abstract

流体混合物の経済的分離のための組成物及びプロセスが開示される。広義には、本発明は、選択透過性膜分離に有利なイオン性高分子組成物を開示する。特に、本発明のイオン性高分子は、窒素含有アニオン及び/又はカチオンからなる有機イオン性部位を構成要素として有する複数の繰り返し構造単位を含む。無孔性膜の形態において、本発明のイオン性高分子は、選択透過性膜分離による流体混合物からの精製有機生成物及び精製無機生成物の回収を促進する。本発明は、イオン性高分子を形成する方法、たとえば所与の窒素含有有機高分子を酸で処理するか、又は複数のカルボキシレート基を含有する高分子物質をアミンで処理することによる方法をも提供する。本発明のイオン性高分子組成物は、異なる沸点の少なくとも2種の化合物を含有する流体混合物から、増加した濃度の浸透生成物及び所望の非浸透流を同時回収するために特に有用である。

Description

本発明は、選択透過性膜分離に有用なイオン性高分子組成物に関する。特に、本発明のイオン性高分子は、構成要素として窒素含有アニオン及び/又はカチオンからなる有機イオン性部位を有する複数の繰り返し構造単位を含む。無孔性膜の形態において、本発明のイオン性高分子は選択透過性膜分離によって流体混合物からの精製有機生成物及び精製無機生成物の回収を促進する。
本発明のイオン性高分子組成物は、少なくとも2種の異なる沸点の化合物を含有する流体混合物からの高濃度の浸透生成物及び所望の非浸透流の同時回収に特に有用である。
詳細は後述するが、本発明は、例えば所与の窒素含有有機高分子を酸で処理するか、又は複数のカルボキシレート基を含む高分子物質をアミンで処理することにより、イオン性高分子を形成する方法を提供する。
フィルム、肉薄シート又は膜の形態である物質を異なる有機化合物が浸透し通過する異なる速度を示す物質は、数年にわたり探求されている。このような物質は、有利なことに、たとえば、費用のかかる蒸留工程なしに、望ましい軽質炭化水素類の濃縮及び回収を可能とする。
多孔性拡散隔壁を通過する拡散による気体の分離は、米国特許1,496,757号明細書(Lewis, et al., 1924年6月3日、"Process of Separating Gases")に提案されている。多孔性物質において、異種の気体が拡散する速度は、気体の密度又は分子量の平方根に反比例して変動する。多孔性拡散は、たとえば二酸化炭素から水素の分離又は天然ガスからヘリウムの分離など密度又は分子量が大きく異なる気体を分離するために慣用的に用いられているが、プロピレン及びプロパンなどの密度又は分子量がほぼ同じ気体を分離するためには全体的に不適切である。
米国特許2,159,434号明細書(Frederick E. Frey、1939年5月23日)において、気体状態での炭化水素類は、炭化水素分子の分子量、飽和及び分子構造に依存する速度で、ゴムなどの無孔性物体を通過するという知見に基づいて炭化水素類を濃縮する方法が提案されている。Freyは、炭化水素のゴム及びその等価物中への溶解度が、炭化水素蒸気がゴム膜の一方の面から通過して入り他方の面から通過して出る機構のように見えると述べている。低級パラフィン類及びオレフィン類では、肉薄ゴム壁を通過する速度は炭素数と共に増加することが知見されている。
促進輸送膜システムは、数年にわたり知られており、特に空気からの酸素精製について広く研究されている。Recent Advances in Separations Science Vol. 5, N. N. Li, Ed. CRC Press, Clevland, 1979, p. 11におけるS. G. Kimura, S. L. Matson and W. J. Ward, IIIのレビュー参照。促進輸送システムは、たとえばエタン及びメタンからのエチレンの分離を促進するために、金属錯体技術と一緒に膜を使用すると記載されている。銀イオンは、米国特許3,758,603号明細書(Edward F. Steigelmann and Robert D. Hughes)に最初に開示されてから、これらのシステムにおいて、及びたとえば米国特許3,864,418号明細書、3,980,605号明細書、4,060,566号明細書、4,106,920号明細書及び4,239,506号明細書にあるようなこれらのタイプの改良されたプロセスにおいて専ら使用されている。
これらの特許の幾つかは、不飽和脂肪族炭化水素及び一酸化炭素などの物質をこれらの物質を含む混合物から分離するための方法を記載しており、これらの手順は、高い選択係数を示し得る液体障壁浸透技術及び金属錯体技術を組み合わせて使用することを含む。プロセスにおいて、液体障壁は、分離されるべき物質との錯体となる金属含有イオンを有する水溶液であり、液体障壁は、液体の通過に対して本質的に不浸透性である半浸透性膜と一緒に用いられる。このタイプの幾つかのシステムにおいて、錯体形成イオンを含む液体障壁は、膜と接触し、典型的には少なくとも部分的に、親水性半浸透性フィルム膜内に含まれる。この態様で作用する場合、フィルムと、別個の又は連続の水性錯体形成液相の接触をプロセスの間維持することは必要ではない。
これらのタイプのプロセスは、分離されるべき物質と一緒に水溶性錯体を形成する水性液体障壁含有イオンを内部に有する本質的に固体の水不溶性親水性半浸透性膜を利用することによって、物質が流体混合物から分離され、分離中に、水性液体媒体、すなわち水性非スイープ(non-sweep)液体媒体、たとえば液相中水は、他の成分の有無にかかわらず、外部源から膜の外面に与えられてフィルムからの水損失を減少させ、こうして分離システムの作用を増強する。このプロセスにおいて、混合物中の物質の分圧よりも十分に小さい物質の分圧を半浸透性膜の二次側すなわち外側にかけながら、供給混合物が膜の一次側と接触することによって、膜の二次側上に分離された物質を現出させ、物質は供給混合物から分離される。分離された物質は、例えばスイープガス(sweep gas)により、膜の二次側の近辺から除くことができる。本発明のプロセスにより、膜内での水性液体障壁からの水損失は、著しく減少し、作動中の浸透性及び選択性の減少は最小化される。同様の結果は、供給混合物及びスイープガス(sweep gas)を単に水分で飽和させた場合には得られなかった。記載されているすべての促進輸送システムは、透過流中の生成物の分圧を減少させるために典型的にはスイープガス(sweep gas)を用いて、低い輸送膜圧で作動した。
プロパンからのプロピレンの分離に対する促進輸送膜プロセスの評価は、公開された論文("Facilitated Transport Membrane Hybrid Systems for Olefin Purification" Sep. Sci. Tech 28, 463-476 (1993))においてJ. Davisらによって記載されている。Davisらは、ハイブリッド膜システムにて硝酸銀溶液を用いて、150を超えるプロピレン輸送に対する選択率を得た。
イオン交換膜は、O. H. LeBlanc, Jr.らによりJ. Membr. Sci. 6, 339 1980において最初に報告された。GEのLeBlancらは、非オレフィン類からオレフィンを分離するために、Nafion(登録商標)及び銀イオンを付加した他のカチオン交換基を用いた。幾つかの他の研究グループもこれらのシステムを研究している。
金属錯体及び膜ハイブリッドシステムは、たとえばRobert L. Yahnkeにより米国特許4,060,566号明細書に記載されている。Yahnkeが1977年に報告したシステムでは、銀イオン溶液流を中空繊維の外側にしたたらせて、膜ポア内に液体を維持した。彼は、また、低い輸送膜圧に制限し、スイープガス(sweep gas)を用いた。
同様の金属錯体及び膜ハイブリッドプロセスは、水フリー炭化水素分離膜についてMenahem A. Kraus により米国特許4,614,524号明細書に記載されており、多孔性膜及び促進用液体を用いることについてRonald J. Valus らにより米国特許5,057,641号明細書に記載されている。これらのプロセスは、供給側及び浸透側を有する膜を含み、供給側及び浸透側の間で液体が金属含有イオン錯体化剤を含む分離ユニットを利用する。所望の成分の輸送は、以下のようにして生じると記載されている。a)膜の供給側の促進用液体内に成分を溶解させ; b)成分担持錯体を形成し;c)錯体を膜の浸透側に拡散させ;d)キャリアから成分を放出させる。膜の選択率は、所望の成分に対する高い親和性を有する錯体化剤を選択することによって、最大化される。錯体化剤は、供給流から浸透流への所望の成分の輸送を促進する。
文献のシステムの多くは研究室で研究されているが、ひとつだけパイロット規模で試験されたと記載されているものがある。Hughes, Mahoney及びSteigelmannは、窒素からプロピレンを分離するための銀溶液の液体膜支持体として、酢酸セルロース中空繊維膜を使用したと報告している(Recent Advances in Separations Science Vol. 9, N. N. Li, and J. M. CaIo, Eds. CRC Press, Clevland, 1986, p. 173)。用いられた膜は、RO-4K 浸透装置としてthe Dow Chemical Co.から販売されている逆浸透用に設計された薄肉濃密スキンを有する非対称形であった。
促進膜を用いるこの分離に関する最新入手可能なデータの多くは、イオン交換膜又は微孔膜のいずれかの使用を報告する。イオン交換膜の場合、実質的な輸送膜圧に耐えるであろうが、我々の研究室での研究では、実質的により高い輸送膜圧において膜流束は低圧におけるよりも大幅に高くはなかったことを示している。微孔膜は、孔径に起因する低い泡立ち点からの影響を受け、液体を強制的に孔から出すことなく緩やかな輸送膜圧だけが許容され得る。Hughesらの研究(5)にみられるように、セルロース膜は、硝酸銀溶液によって激しく弱体化される。その結果として、Hughesの膜が耐えることができる輸送膜圧は実質的に減少した。これは、共通の課題であり、多くの高分子が強い遷移金属イオン溶液中で膨潤するか又は溶解する。よって、オレフィン促進膜系のすべては、必要な輸送膜圧で作動できないか、又は作動しても利点がみられない。
高分子産業における広範囲な使用及び溶媒としての使用ゆえに、アルケン類及び他の不飽和有機化合物をアルカン類から良好に分離するためのプロセスが引き続き必要とされている。銀(I)イオンとイオン交換されているNafion(登録商標)などのパーフルオロスルホネート膜は、同様の物理的特性を有する飽和炭化水素に関して多くの不飽和炭化水素類に対する大きな輸送選択性を示す。これらの選択性は、不飽和分子とAg+との間の可逆的錯体形成反応の結果であり、膜を通しての輸送を促進する。
単純な気体状アルケン類の促進輸送、特にエチレン/エタン分離を促進するための液体膜にてAg+を使用するコンセプトは、J. Membr. Sci. 1980, 6, 339 でのLaBlanc らによる論文及びたとえばJ. Membr. Sci. 1990, 50, 269でのTeramotoらによる論文で始まった。このプロセスにおける関心は、供給原料中に存在していたアセチレンとの爆発性副産物をAg+が形成したことを開示した時にいくらか薄れた。この潜在的な問題にもかかわらず、BP Americaの研究者たちは、プロペン/プロパン分離のためのAg+系分離プロセスを開発した。
幾つかの研究グループは、Ag+交換Nafion(登録商標)膜を種々の液相不飽和物の分離に使用することを研究している(たとえば、Thoen et al. C. A. J. Phys. Chem. 1994, 98, 1262参照)。Nafion(登録商標)は、化学物質耐性及び熱的安定性を有するパーフルオロスルホネート膜である。パーフルオロスルホネートイオノマーの化学特性、モホロジー特性及び構造特性の多くの研究がなされている。Nafion(登録商標)の化学構造は、エーテル結合されておりスルホネート基で終結する側鎖を含むテフロン様骨格からなる。極度に親水性のスルホネート基及び非常に疎水性のフッ化炭素骨格ゆえに、Nafion(登録商標)の微細構造は、チャネルのネットワークにより相互連結されている一連のイオンクラスターからなる。Nafion(登録商標)は、イオンクラスターの親水性ゆえに、比較的多量(約10〜30mass %)の水及び他の極性溶媒を吸着することができる。X線及び中性子散乱実験からのデータは、イオンクラスターの直径が約50Åであり、イオンクラスターに結合するチャネルは10Å幅であることを示す。
市販のNafion(登録商標)は、180μm厚みであり、1100g/molの当量を有し、膜の質量の殆どはフッ化炭素骨格に由来するものであることを示す。1100当量のNafion(登録商標)もまた溶液として市販されている。この溶液からの膜のキャスティングは研究されており、2.5μm程度に小さい厚みを有する膜を製造する手順が開発されている。
この促進輸送型膜ユニットの欠点の一つは、高い投資費用及び複雑な取り扱いである。他には、溶液の大型内部循環ゆえの運転費用が高いことである。加えて、流出流は溶媒から蒸留によって分離されなければならない。よって、エネルギー費用は非常に高くなる。
しかし、現在、炭化水素類の産業規模の分離の実質的に全ては蒸留によってなされている。蒸気/液体平衡線がMcCabe-Thiele図における運転線と近接している場合には、蒸留単独では本来的に効果的ではない。これは、成分が共沸混合物と同様の揮発性を有する場合又は高い製品純度が要求される場合に、生じる。
したがって、選択透過性膜分離に有用な改良された組成物に対する現存するニーズがある。特に望ましいのは、選択透過性膜分離によって流体混合物から精製された有機生成物の回収を促進し、適切な選択浸透性を示す高分子である。
膜分離用の新規物質は、長時間に亘り運転条件に曝される場合に、優れた安定性を有利に示すべきである。特に有利なのは、周囲条件で無視できる蒸気圧を示す無孔性膜を形成する新規物質である。
さらに、新規組成物は、有利に、表面漏洩が生じるかもしれない連続相と断続相の粒子との間の界面がない膜のための安定な物質を提供すべきである。
本発明の目的は、上述の問題の1以上を解決することである。
本発明の他の利点は、図面及び特許請求の範囲と共に以下の詳細な説明を読むことにより当業者には明らかであろう。
広い側面において、本発明は、選択透過性膜分離によって流体混合物から精製された生成物の回収を促進する能力を示すイオン性高分子組成物に関する。特に、本発明の高分子は、典型的には1以上の有機化合物を含む流体混合物から浸透生成物及び非浸透生成物の回収用の選択透過性膜における成分として有用である。
適切な駆動力差の下で、本発明の高分子を含む固体選択透過性膜は、有利に、浸透性及び所望の分離に適切な他の特性を示し、本発明による分離プロセスに用いることができる。有利なことに、本発明の膜は、供給原料の化合物の1種に対して少なくとも0.1 Barrerの浸透性を示す。
本発明は、窒素含有有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を具備する高分子塩として理解され得るイオン性高分子組成物を提供する。これらの一体的なイオン性部位は、一価又は多価のアニオン又はカチオンを含み得る。イオン性高分子は、単独塩又は塩の混合物のイオン性部位を含み得る。
本発明のイオン性高分子組成物は、周囲条件下で無視できる蒸気圧を有利に有する。したがって、これらのイオン性高分子は、化合物の流体混合物から浸透及び非浸透の生成物を回収する選択透過プロセスでの無孔性膜の特に有用な成分である。
本発明は、窒素含有アニオン及び/又はカチオンからなる有機イオン性部位を構成要素として有する複数の繰り返し構造単位を含む繰り返し構造単位を含有するイオン性高分子組成物に関する。一側面において、本発明によるイオン性高分子組成物は、水酸化物、塩素化合物、臭化物、ヨウ化物、ホウ酸塩、テトラフルオロボレート、ホスフェート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、過塩素酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩、スルホンイミド及びホスホン酸塩からなる群より選択される窒素含有カチオン及びアニオンからなる有機イオン性部位を少なくとも複数含む。
本発明の一側面において、イオン性高分子組成物は、アニオンと、1〜3個の窒素原子及び2〜5個の炭素原子を含む5〜6員の環構造を有する窒素含有カチオンとからなる有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を含有する。
本発明の別の側面において、イオン性高分子組成物は、アニオンと、2又は3個の窒素原子及び2又は3個の炭素原子を含む5員環構造を有する窒素含有カチオンとからなる有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を含有する。
本発明の別の側面において、イオン性高分子組成物は、アニオンと、1〜2個の窒素原子、2〜3個の炭素原子及び酸素原子、硫黄原子及び有機窒素含有基からなる群より選択される員を含む5員環構造を有する窒素含有カチオンとからなる有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を含有する。
本発明によれば、化合物の流体混合物からの浸透生成物及び非浸透生成物の回収用の選択透過性膜成分として有用なイオン性高分子組成物は、1-エチル-2-ブチルピロリジン、トリエチルアミン、プロピルアミン、1,5-ジメチル-2-ピロリジン、1-ブチルピロリジン、トリブチルアミン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、1-メチルピペリジン、1-ピロリジンブチロニトリル及び4-ヒドロキシ-1-メチルピペリジンの分類の少なくとも一員の酢酸塩、硝酸塩又はスルホン酸塩を含むイオン性部位を有する繰り返し有機構造を含む。
本発明のまた別の側面において、イオン性高分子組成物は繰り返し構造単位を含み、繰り返し構造単位の少なくとも複数は
Figure 2008511719
(式中、K+-は窒素含有カチオンK+及びアニオンA-からなる有機イオン性部位であり、Rは2以上の炭素原子を含む有機基である)
で表される。
これらのイオン性高分子組成物において、窒素含有カチオンは、1〜3個の窒素原子及び2〜5個の炭素原子からなる5〜6員の環構造;2又は3個の窒素原子及び2又は3個の炭素原子を含む5員環構造;及び/又は1個の窒素原子と、3個の炭素原子と酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1個の原子とを含む5員環構造を含み得る。本発明の組成物において有用な有機イオン性部位は、酢酸塩、フッ素化合物、塩素化合物、硝酸塩、硫酸塩、テトラフルオロボレート、トリフルオロメタンスルホネート、ヘキサフルオロホスフェート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート及びトリブロモアセテートからなる群より選択されるアニオンを含む。本発明の組成物中有機カチオンは、1-エチル-2-ブチルピロリジン、トリエチルアミン、プロピルアミン、1,5-ジメチル-2-ピロリジン、1-ブチルピロリジン、トリブチルアミン、1-メチルピペリジン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、1-ピロリジンブチロニトリル及び4-ヒドロキシ-1-メチルピペリジンからなる群の一員を有利に含んでいてもよい。本発明のイオン性高分子組成物において、有機イオン性部位は、1-エチル-2-ブチルピロリジン、トリエチルアミン、プロピルアミン、1,5-ジメチル-2-ピロリジン、1-ブチルピロリジン、トリブチルアミン、1-メチルピペリジン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、4-ヒドロキシ-1-メチルピペリジン及び1-ピロリジンブチロニトリルからなる群の少なくとも一員の酢酸塩、硝酸塩又はスルホン酸塩を有利に含む。
本発明は、化合物の流体混合物から浸透生成物及び非浸透生成物の回収用の選択透過性膜成分として有用なイオン性高分子組成物をも提供する。このイオン性高分子組成物は、繰り返し構造単位を含み、繰り返し構造単位の少なくとも複数は
Figure 2008511719
(式中、O=C−O-+はイオン性部位であり、M+はアミンからの窒素含有カチオンであり、Rは2以上の炭素原子を含む有機基である)
で表される。
用語「アミン」とは、一級アミン、二級アミン、三級アミン、ジアミン及びエタノールアミンを含む脂肪族アミン及び/又はベンジルアミン、アニリン、ニトロアミン類及びジフェニルアミンなどの芳香族アミンをいう。これらのイオン性高分子組成物において、窒素含有カチオンは、12個以下の炭素原子の脂肪族アミン及び/又は12個以下の炭素原子の芳香族アミンから誘導されたものでもよい。
別の側面において、本発明は、化合物の流体混合物からの浸透生成物及び非浸透生成物の回収用選択透過性膜成分として有用なイオン性高分子組成物を提供する。このイオン性高分子組成物は1個以上の窒素原子を含む繰り返し構造単位を含み、繰り返し構造単位の少なくとも複数は
Figure 2008511719
(式中、Rは2個以上の炭素原子を含む有機単位であり、A-はアニオンである)
で表される。
本発明は、イオン性高分子膜を製造するプロセスを提供する。本プロセスは、(a)窒素含有高分子物質を液体系中酸で処理する工程と;(b)処理された物質から固体膜を形成する工程とを含む。たとえば、本発明のイオン性高分子膜は、(a)窒素含有高分子物質を溶媒含有液体媒体中酸で処理し;(b)得られた混合物から溶媒を取り除いて、固体膜を形成することにより製造される。
たとえば、窒素含有高分子物質は、適切な分子量の所与のポリエチレンイミンであってもよい。ポリエチレンイミンは、エチレンイミンの重合により製造され、接着剤、凝集剤、イオン交換樹脂、錯化剤、吸着剤などの広範囲の商業的な用途を有している。一級:二級:三級の比率が約1:2:1であるアミノ窒素を有する高分枝ポリアミンである。約600〜100,000の広範囲の分子量で入手可能であり、すべてが、わずかにかすんだ外観の溶液を与える水溶性である。
ポリエチレンイミンの分子量は本発明にとって重要な因子ではないが、最適値は、担体のタイプ、供給混合物の性質及び所望の分離及び所望の流束など種々の因子によって変動するかもしれない。一般に、約600〜100,000の分子量が適切であり、約12,000〜100,000が通常好ましい。
処理済みポリエチレンイミンのフィルムは、たとえばイオン性高分子の水溶液から調製され得る。この溶液は、所望の濃度が得られるまで処理済みポリエチレンイミンを水で段階的希釈することによって、通常最も容易に調製される。均一なかすんだ外観の溶液が得られるまで混合が続けられ、次いで溶液は好ましくは濾過される。最良の結果のために、水溶液中イオン性高分子の濃度は、イオン性高分子の分子量に依存する。より高い分子量、すなわち約50,000〜100,000について、通常0.3〜2%の濃度が最良の結果を与える。より低い分子量すなわち約600〜12,000について、通常約2〜6 %の濃度が好ましい。
担体上のイオン性高分子フィルムは、任意の慣用の手順によって調製され得る。このような手順の例としては、イオン性高分子溶液を担体上にキャスティングし、担体を溶液中に浸漬又は含浸させること(処理済みポリエチレンイミンに対する最も実用的で有用な溶媒は水である)を含む。
このタイプのイオン性高分子膜は、ポリビニルピロリドン及び/又はコポリビドンを液体系中酸で処理すること及び(b)処理された物質から固体膜を形成することにより製造されてもよい。本発明において、たとえばポリビニルピロリドンは、数千〜数百万の範囲、典型的には約10,000〜約2,000,000の範囲の平均分子量を有する1-ビニル-2-ピロリドンの直鎖高分子である。コポリビドンは、たとえば6:4の比率での鎖状構造ビニルピロリドン及びビニルアセテートのコポリマーである。上述のように、ポリビニルピロリドン及びコポリビドンは、単独でも組み合わせでも用いることができる( HYPERLINK "http://www.psrc.usm.edu" www.psrc.usm.eduでのMaterials Research Science and Engineering Centerの"polyvinylpyrrolidone"参照)。
適切な出発高分子物質としては、限定されるものではないが、スチレン、ビニルアセテート、種々のアミノメタクリレート、及びビニルピロリドンと重合し得る他のモノマーなどのコモノマーとビニルピロリドンとの任意のコポリマーを挙げることができる。用いることができる多くの他の窒素含有高分子は、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール、ビニルカプロラクタム、アミノメタクリレート及びビニルピペリジンから作られるホモポリマー又はコポリマーを挙げることができるがこれらに限定されない。窒素は、重合の前後で中性であるか又はイオン化されていてもよい。窒素担持部位を有する他の高分子は周知のグラフト方法により作ることができ、候補と考えることができる。(Membrane Handbook/editors, W. S. Winston Ho and Kamalesh K Sirkar, Van Nostrand Reinhold, New York (1992),たとえば186頁から参照)
別の側面において、本発明は、イオン性高分子膜を製造するプロセスを提供する。本プロセスは、(a)複数のカルボキシレート基を含む高分子物質を液体系中アミンで処理する工程、(b)処理された物質から固体膜を形成する工程を含む。たとえば、本発明のイオン性高分子膜は、(a)適切な分子量のポリ(アクリル酸)及び/又はポリ(メタクリル酸)などの複数のカルボキシレート基を含む高分子物質を、溶媒を含む液体媒体中アミンで処理し、(b)得られた混合物から溶媒を除去し、こうして膜を形成することによって製造される(F. W. Billmeyer, Jr., "Textbook of Polymer Science" 2ed, John Wiley & Sons, (1971),たとえば412頁から参照)。
本発明は、化合物の流体混合物から浸透生成物及び非浸透生成物の回収方法をも提供する。本方法は、2以上の揮発性化合物の流体混合物を、窒素含有有機カチオン又はアニオンからなる有機イオン性部位を有する繰り返し構造単位のイオン性高分子を含む膜の一次側と接触させ;一次側から反対の浸透側へと膜を横断する適切な駆動力差を維持し、駆動力差の下、膜は流体混合物のうちの1種の化合物に対する浸透性を示し;膜の浸透側から1以上の化合物を回収することを含む。流体混合物の化合物の一つに対して少なくとも 0.1 Barrerの浸透性を示す膜が、これらのプロセスに特に有用である。
有利なことに、本発明のイオン性高分子組成物を含む選択透過性膜を有する装置は、有機化合物を含む混合物から非常に純粋な浸透生成物及び他の所望の生成物を同時回収するために用いられる。本発明は、有機化合物、特に分留単独などの慣用の手段では分離が困難である化合物の分離に特に有用である。典型的には、これらは、たとえば同様の炭素数のアルカン類及びアルケン類として化学的に関連する有機化合物を含む。
フィルム膜は、種々の形状に形成するために適切な本質的に均質な物質であってよく、膜はたとえば押出によって形成されてもよく、中空繊維形態に製造されてもよい。これらの繊維は好ましい膜形状である。なぜなら、これらは単位容積あたりの表面積が大きく、高い輸送速度のための薄い壁を有し、膜又は繊維壁を横断する実質的な圧力差に耐える高い強度を有するからである。
本発明を更に完全に理解するために、下記に詳述する実施形態及び本発明の実施例を参照すべきである。
実施形態
本発明は、選択透過性膜分離に有用なイオン性高分子組成物を意図する。特に、本発明のイオン性高分子は、窒素含有アニオン及び/又はカチオンからなる有機イオン性部位を含む複数の繰り返し構造単位を有する。
アニオンとして有用なカルボン酸塩としては、たとえば酢酸塩のようにアルキルカルボキシレート類、たとえば乳酸塩のように置換アルキルカルボキシレート類、及びたとえばトリフルオロアセテートのようにハロアルキルカルボキシレート類を挙げることができる。
アニオンとして有用なスルホネート類としては、たとえばメシラートのようにアルキルスルホネート、たとえばトリフラート(triflate)及びノナフラート(nonaflate)のようにハロアルキルスルホネート、たとえばトシレート及びメシチチレートのようにアリールスルホネートを挙げることができる。
アニオンとして有用なスルホンイミド類としては、たとえばメタンスルホンイミド及びビスエタンスルホンイミドのように一置換もしくは二置換スルホンイミド類、たとえばビストリフルオロメタンスルホンイミドのように任意のハロゲン化スルホンイミド類、たとえばビス(4-メトキシベンゼン)スルホンアミドのようにアリールスルホンイミド類でもよい。
アニオンとして有用なホスホネート類としては、たとえばtert-ブチルホスホネートのようにアルキルホスホネート類、たとえば3,4-ジクロロフェニルホスホネートのようにアリールホスホネート類を挙げることができる。
一実施形態において、イオン性高分子は、イミダゾリウム塩、ピラゾリウム塩、オキサゾリウム塩、チアゾリウム塩、トリアゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピリダジニウム塩、ピリミジニウム塩及びピラジニウム塩からなる群より選択される窒素を含む有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を含有する高分子塩として理解され得る。このような化合物の例は、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド、1-ブチル-3-エチルイミダゾリウムクロリド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムブロミド、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムクロリド、1-メチル-3-ヘキシルイミダゾリウムクロリド、1-メチル-3-オクチルイミダゾリウムクロリド、1-メチル-3-デシルイミダゾリウムクロリド、1-メチル-3-ドデシルイミダゾリウムクロリド、1-メチル-3-ヘキサデシルイミダゾリウムクロリド、1-メチル-3-オクタデシルイミダゾリウムクロリド、1-エチルピリジニウムブロミド、1-エチルピリジニウムクロリド、1-ブチルピリジニウムクロリド及び1-ベンジルピリジニウムブロミド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムヨーダイド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムナイトレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムブロミド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムヨーダイド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムナイトレート、1-ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート、1-ブチルピリジニウムブロミド、1-ブチルピリジニウムヨーダイド、1-ブチルピリジニウムナイトレート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-オクチル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-オクチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルサルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムトリフラート(triflate)、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムアセテート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロアセテート及び1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)である。
本発明により、イオン性高分子組成物は、適切な駆動力差下で浸透性及び所望の分離に適切なその他の特徴を示す任意の固体選択透過性膜において用いられる。適切な膜は、たとえばゲル、固体又は液体相を組み込んでもよい均質膜、複合膜又は非対称膜の形態を取り得る。広範囲に用いられる高分子としては、シリコンゴム及び天然ゴム、酢酸セルロース、ポリスルホン類及びポリイミド類を挙げることができる。
本発明の分離実施形態に用いるに好ましい膜は一般に2タイプである。第1は、選択透過層が超薄コーティングとして堆積している微孔性担体を含む複合膜である。複合膜は、ゴム性イオン性高分子が選択透過物質として用いられる場合に好ましい。第2は、非対称膜の薄くて濃密なスキンが選択透過層である非対称膜である。複合膜も非対称膜も当該分野で公知である。膜が本発明で用いられる形態は重要ではない。これらは、たとえば平坦なシート又はディスク、被覆された中空繊維、螺旋巻きされたモジュールその他任意の慣用の形態で用いられ得る。
イオン性高分子膜透過による蒸気成分の分離用駆動力は、たとえば膜の一次側と二次側との間の分圧差を主として含む化学ポテンシャルの差である。イオン性高分子膜を横断する圧力降下は、第1ゾーンを加圧することにより、第2ゾーンを排出することにより、掃引(スイープ)流を導入することにより、又はこれらの任意の組み合わせにより、達成され得る。
膜モジュールの適切なタイプとしては、中空微細繊維、キャピラリ繊維、螺旋巻きタイプ、プレート−フレームタイプ及び管状タイプを挙げることができる。特定の膜分離用の最も適切な膜モジュールタイプの選択は多数の因子を釣り合わせなければならない。決定に至る基本的なモジュール設計パラメータは、膜物質の特定のタイプ、高圧運転に対する適合性、浸透側圧力降下、濃度分極汚染制御、任意の掃引(スイープ)流の浸透性及び最も重要なことであるが製造費用によって制限される。
中空繊維膜モジュールは2種の基本的な形状で用いられる。一つのタイプは、シェル側供給設計であり、水素分離システム及び逆浸透システムで用いられている。このようなモジュールにおいて、繊維束は圧力容器内に収容される。このシステムは、シェル側から加圧され、繊維壁を通して浸透物が通過し、繊維開放端部から出る。この設計は、製造が容易で、非常に大きな膜面積を経済的なシステム内に収容することができる。繊維壁はかなりの水圧を支持しなければならないから、繊維は通常小径で厚い壁、例えば100μm〜200μm外径、典型的には外径の約1/2の内径を有する。
第2のタイプの中空繊維モジュールは、ボア側供給タイプである。ユニットのこのタイプの繊維は両端部で開放しており、供給流体は繊維のボアを通って循環する。繊維内部での圧力降下を最小化するために、直径はシェル側供給システムで用いられる微細繊維よりも通常大きく、一般に溶液紡績により製造される。これらのいわゆるキャピラリ繊維は、限外濾過、パーベーパレーション及び低圧〜中圧ガス用途に用いられる。
濃度分極は、ボア側供給モジュール内で良好に制御される。供給溶液は、膜の活性表面を直接横断して、よどんだデッドスペースを発生させない。これは、顕著な濃度分極問題を生じさせる繊維間のフローチャネリング及びよどんだ領域を避けることが難しいシェル側供給モジュールの場合とは大きく異なる。供給溶液中に懸濁している粒子は、これらのよどんだ領域に容易に捕捉され、膜の不可逆的な汚染を導く。供給流を方向付けるためのバッフルが試行されているが幅広く用いられてはいない。濃度分極を最小化するより一般的な方法は、供給流を中空繊維の方向に直交するように方向付ける。これは、繊維表面を横断する比較的良好な流れ分布を伴う交流モジュールを発生させる。幾つかの膜モジュールは直列に連結されてもよく、非常に高い供給溶液速度を用いることができる。この基本的設計の多数の変形例は、たとえば米国特許3,536,611号明細書(Fillip et al.,)、5,169,530号明細書(Sticker et al.,)、5,352,361号明細書(Parsed et al.,)及び5,470,469号明細書(Beckman)(これらは本願明細書に援用される)に記載されている。中空繊維モジュール単独の最大の利点は、単独モジュールに非常に大きな膜面積を充填する能力である。
以下の実施例は、本発明の特定の実施形態を説明するために提示される。しかし、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りで本発明の多くの変形例がなされてもよい。
[一般的記載]
流体の選択透過性移動は、収着−拡散タイプの分子規模相互作用を含む種々の機構によって生じ得る。これらは、大きく3つのグループに分類することができる。
収着−拡散機構は、熱的扇動運動(thermally agitated motion)(マトリックス内又は浸透剤によって)が収着された浸透剤を膜の上流側から下流側に拡散させるための機会を与えると考えられる。逆浸透のように、ガス分離に対する駆動力は、膜の供給側及び浸透側の間に付与された濃度差に関連する化学ポテンシャル差である。ガス分離について、この化学ポテンシャル差は、上流膜面及び下流膜面の間に浸透する種の分圧(又は逸散性(fugacity))差から生じる(Koros, W. J. and Heliums, M. W. 1989 in "Concise Encyclopedia of Polymer Science and Engineering," 2nd ed. pp. 1211-1219, Wiley- Interscience, New York)。このような膜は、さらに3つのグループ、高分子溶液−拡散、分子ふるい及び選択表面流に分けることができる。
いかなる場合にも、所与のガス(A)の膜物質内での「浸透性」PAは、圧力−厚さ−正規化流束(pressure-and-thickness-normalized flux)と単純に等しい。このパラメータは、物質を通してガスを移動させる容易さの全体的な測定を提供する。
Figure 2008511719
上記式(1)において、駆動力はΔρAであり、抵抗ΩA = L/PAである。有効皮厚Lは既知ではないことが多いが、いわゆる浸透PA/Lは、圧力正規化流束を単純に測定することによって決定することができる。すなわちPA/L = [Aの流束]/ΔPA、この抵抗は既知である。
浸透性は膜の厚みの効果を正規化するから、高分子物質の基本的性質である。物質特性の基本的対比は、浸透よりも浸透性に基づいてなされるべきである。浸透は収着工程及び拡散工程の結合を含むから、浸透性は、溶解度係数とよばれる熱力学因子SAと、拡散係数とよばれる速度パラメータDAの積である。
Figure 2008511719
式(2)の係数は、透過性浸透剤近くの他の収着された浸透剤のタイプ及び量に依存するそれ自身複雑な関数である。温度もまた、拡散ジャンプを活性化し、収着された浸透剤とマトリックスとの間の熱力学相互作用を緩和する重要な因子である。
両成分の無視できる下流圧力を伴う理想的な条件下で、成分A対Bについての分離因子αABは、移動度及び溶解度制御された貢献に織り込まれる「理想膜選択性」に等しくなり得る。すなわち、
Figure 2008511719
欠陥のない理想的な膜について、選択性は厚みに依存せず、浸透度比又は浸透比率のいずれかは異なる物質の選択性比較に用いることができる。
式(3)のパラメータの一つは、溶解度係数の比率である。別の成分に対する一成分の溶解度を決定するための単純な方法は、開発されている。この方法は、トルエンとイソオクタンの当容積混合物からトルエン対イソオクタンの相対的溶解度を決定する。この方法は、詳細は下記実施例で述べるが、均一な高分子フィルムをバイアル瓶の基部でキャスティングし、1日以上、室温で、既知の組成のトルエンとイソオクタンの混合物中でフィルムを濡らすことを含む。浮遊物の屈折率(nD)を決定し、ブランクバイアル瓶中に保存されている出発混合物のサンプルで測定したnDと比較する。浮遊物のnDが出発混合物のnDよりも大幅に低く、最小の蒸発(5 %未満)があった場合には、トルエンの屈折率はイソオクタンの屈折率よりも高いから、固体フィルムがイソオクタンよりもトルエンにより多く吸着されたことを示す。
フィルムによって吸着されたトルエン及びイソオクタンの量は、乾燥フィルム、溶媒湿潤フィルム及び出発液体の質量と、浮遊物及び出発液体のnDを一緒に用いるマスバランスによって計算することができる。吸着選択率(αトルエン/イソオクタン)は、吸着されたイソオクタンに対する吸着されたトルエンの比率として定義される。
[実施例1]
本実施例は、ポリビニルピロリドンとポリビニルアセテートとのコポリマー(PVP-VAc)からの高分子組成物の調製を説明する。コポリマーは、Aldrich Chemical Company, Milwaukee, WI 53566 USA (Catalog Number 19,084-5)から入手した。平均高分子分子量(Mw)は50,000であり、ビニルピロリドンとビニルアセテートの1/1 wt/wt 混合物(ピロリドン/アセテートのモル比1.3/1)からなる。高分子を40℃で16時間かけて真空炉内で乾燥させた。
乾燥させたコポリマー2.27gとメタノール9.0gとを20mLバイアル瓶中に置いた。バイアル瓶のキャップを閉めて、1時間かけて振って、透明なコポリマーのメタノール溶液を得た。次に、透明な溶液のアリコート1.0mLを2mLの風袋測定後の(tared)バイアル瓶4個の各々に添加した。開栓バイアル瓶をホットプレート上に40℃で18時間静置し、その間、溶媒メタノールをゆっくりと蒸発させた。透明なフィルムがバイアル瓶の基部に形成され、PVP-VAcコポリマーとして同定された。バイアル瓶を空気中で1.5時間にわたり冷却し、蓋をして4桁の小数位まで再計量して、各フィルムの正味質量を得た。
[実施例2]
本実施例は、実施例Aに準拠して調製したポリビニルピロリドン及びポリビニルアセテート(PVP- VAc)のコポリマーフィルム上でのトルエン/イソオクタン混合物の非選択性吸着を測定する。
トルエンとイソオクタンの混合物1/1 v/vストック(いずれもAldrichからのHPLC級)を調製した。液体混合物約0.3gを実施例Aで調製したPVP-VAcフィルムを含む4個のバイアル瓶の各々に添加した。バイアル瓶を4桁の小数位まで再計量して、添加した液体の正味質量を計算した。トルエン/イソオクタン混合物の計測量を4個のバイアル瓶各々に添加した(平均g液体/g固体は0.357g/gであった)。バイアル瓶にきつく蓋をして、次いで1分間、激しく振った。バイアル瓶を48時間、室温に放置した。バイアル瓶質量に大きな変化はなく、蒸発が約2%未満であったことを示す。4種の浮遊物の屈折率を測定し、21.98℃で平均1.44177(+/- 0.0002)であることがわかった。ブランクバイアル瓶中に保管されている出発混合物サンプルの屈折率を同時に測定して、21.56℃で1.44171であることがわかった。同じオペレータによるこの機器を用いる繰り返し測定での屈折率の典型的な標準偏差は、0.0005単位であった。したがって、屈折率の差は実験誤差範囲であり、大きな差ではなかった。液体を注意深くバイアル瓶から取り除き、フィルムの表面及びバイアル瓶内壁を小さな吸収紙片で簡単にたたいた。バイアル瓶を素早く再計量して、固体の「湿潤質量」を得た。次いで、バイアル瓶を3時間かけて50℃で炉内で乾燥させ、空気中で1時間冷却し、再計量して乾燥質量を得た。吸着された溶媒の量は、湿潤質量と乾燥質量との差により決定した。吸着された溶媒の平均量は、0.02g液体/g固体であった。
[実施例3]
本実施例は、ポリビニルピロリドンとポリビニルアセテートのコポリマー(PVP-VAc)からのイオン性高分子組成物の調製を説明する。
乾燥させたコポリマーの一部3.0gとメタノール20mLを20mLバイアル瓶内に置いた。混合物を1時間、室温で振って、透明なコポリマーのメタノール溶液を得た。次に、70%硝酸(13.0 mmol HNO3)0.84mLをピペットで透明な溶液に添加して、混合物を小さな磁石撹拌棒で2時間撹拌した。溶液のアリコート(2.0mL)を風袋測定後(tared)10mLガラスバイアル瓶に添加し、約70〜80℃のホットプレート上で真空下で4時間、溶媒を蒸発させて、固体イオン性高分子を形成させた。次いで、バイアル瓶を冷却して、メタノール2mLを添加して固体イオン性高分子を再溶解させた。次いで、バイアル瓶を約40〜50℃で一晩(14時間)ホットプレート上に置いて、バイアル瓶の基部に(PVP-VAc)/HNO3として同定されたイオン性高分子の透明淡黄色フィルムを得た。フィルムを含むバイアル瓶を3時間、50℃で真空炉内で乾燥させ、空気中で1時間冷却し、蓋をして、再計量し、乾燥フィルムの質量を得た(4桁小数位まで測定して0.3gに近似した)。
[実施例4]
本実施例は、実施例1に準拠して調製したイオン性高分子組成物(PVC- Va.)/HNO3のフィルムを用いてイソオクタンを上回るトルエンの選択吸着を示す。
1/1 v/v トルエン/イソオクタンストック溶液の少量を実施例2に記載した(PVP-VAc)/HNO3フィルムを含むバイアル瓶に添加した。添加した液体の平均量は、0.89g/g固体であった。イオン性高分子のフィルムを液体中に3日間、室温にて浸漬させた。浮遊物の屈折率を測定した。平均は1.44134 +/- 0.0002(20.96℃)であった。ブランクバイアル瓶中に貯蔵されている出発液体混合物の一部の屈折率は1.44257(20.86℃)と測定された。0.00123単位の出発混合物からの屈折率の平均差は、統計的に顕著であり、実施例1のイオン性高分子により、イソオクタンよりもトルエンが優先的に吸着されたことを示す。
吸着された液体の平均量は、0.04g/g固体であった。吸着の選択率の比αトルエン/イソオクタンは、 物質収支により>2.8 +/-0.7と計算された。
これらの実施例は、硝酸をPVP-VAcコポリマーに添加して形成されたイオン性高分子がイソオクタンよりもトルエンを吸着するための選択率を増加させることを示す。
[実施例5 - 24]
少なくとも1の窒素原子を含む適切な有機イオン性部位の合成は、包括的に実施例5〜24に示されている。本発明によるこれらの有機イオン性部位としては、1-エチル-2-ブチルピロリジン、トリエチルアミン、プロピルアミン、1,5-ジメチル-2-ピロリジン、1-ブチルピロリジン、トリブチルアミン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、1-メチルピペリジン、1-ピロリジンブチロニトリル及び4-ヒドロキシ-1-メチルピペリジンの酢酸塩、硝酸塩及び/又はスルホン酸塩を挙げることができる。
[実施例5]
トリブチルアミン(37.2g)0.2molを100mL H2O中に溶解させ、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO3 17.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。トリブチルアンモニウムナイトレート生成物は無色透明な溶液であった。
[実施例6]
トリエチルアミン(20.2g)0.2molを100mL H2O中に溶解させ、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。水25mL中氷酢酸12.0gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。トリエチルアンモニウムアセテート生成物は無色透明な液体であった。
[実施例7]
1,5-ジメチル-2-ピロリジノン95%(23.8g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。1,5-ジメチル-2-ピロリジノンナイトレート生成物は無色透明な溶液であった。
[実施例8]
1-ブチルピロリジン(25.9g)0.2molを100mL H2O中に溶解させ、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。1-ブチルピロリジンナイトレート生成物は無色透明な溶液であった。
[実施例9]
トリエチルアミン(20.3 g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。トリエチルアンモニウムナイトレート生成物は無色透明な溶液であった。
[実施例10]
トリエチルアミン61.3gを水300gと混合した。トリフルオロ酢酸69.1gを水75gに添加した。2つの溶液を混合して、2時間撹拌した。真空下80℃で水を蒸発させ、イオン性液体を真空下室温で乾燥させた。トリエチルアンモニウムトリフルオロアセテート生成物の質量は約130gであった。
[実施例11]
トリエチルアミン61.3gを水300gと混合した。トリクロロ酢酸98.9gを水75gに添加した。2つの溶液を混合して2時間撹拌した。真空下80℃で水を蒸発させ、イオン性液体を真空下室温で乾燥させた。トリエチルアンモニウムトリクロロアセテート生成物の質量は、約41gであった。
[実施例12]
トリエチルアミン8.6gを水40gと混合した。トリブロモ酢酸25.0gを水50gに添加した。2つの溶液を混合して、NaCl-氷浴で冷却し、2時間撹拌した。真空下80℃で水を蒸発させ、イオン性液体を真空下室温で乾燥させた。トリエチルアンモニウムトリブロモアセテート生成物の質量は約12gであった。
[実施例13]
トリエチルアミン33.4gを水150gと混合した。トリフルオロメタンスルホン酸50.0gを水40g中に混合した。2つの溶液を混合して、NaCl-氷浴で冷却し、2時間撹拌した。真空下80℃で水を蒸発させ、イオン性液体を真空下室温で乾燥させた。トリエチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート生成物の質量は約83gであった。
[実施例14]
1,5-ジメチル-2ピロリドン(95%)35.4gを水150g中に溶解させた。HCl(水中37%)29.3gを滴下して撹拌した。その後、キシレンスルホン酸ナトリウム(sodium xylene sulfulfonate)(水中40%水)61.8gを添加して、混合物を2時間撹拌した。真空下80℃で水を取り除いた。得られた混合物は2相、液相及び固相を有しており、これらは濾過によって分離された。液体の質量は約78gであり、固体の質量は約8gであった。
[実施例15]
1,5-ジメチル-2ピロリジノン(95%)40gを水140g中に溶解させた。トリフルオロメタンスルホン酸溶液(50g H2O中50g)を滴下して、2時間撹拌した。真空下80℃で水を取り除いた。1,5-ジメチル-2ピロリジノントリフルオロメタンスルホネート生成物の質量は92.5gであった。
[実施例16]
プロピルアミン(11.8g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。プロピルアンモニウムナイトレート生成物は無色透明な溶液であった。
[実施例17]
1-エチルピロリジン(23.1g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。1-エチル-2-ピロリジノンナイトレート生成物は黄色透明であった。
[実施例18]
1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン(23.7g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジンナイトレート生成物は茶色透明な溶液であった。
[実施例19]
1-メチルピペリジン(20.0g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。1-メチルピペリジンナイトレート生成物は黄色透明な溶液であった。
[実施例20]
1-ピロリジンブチロニトリル(28.5g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを1時間かけて滴下し、1時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。1-ピロリジンブチロニトリルナイトレート生成物は茶色透明な溶液であった。
[実施例21]
4-ヒドロキシ-1-メチルピペリジン(23.0g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。濃(70 vol%)HNO317.3gを2時間かけて滴下し、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。4-ヒドロキシ-1-メチルピペリジンナイトレート生成物は茶色透明な溶液であった。
[実施例22]
プロピルアミン(11.8g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。水25mL中氷酢酸12.0gを2時間かけて滴下して、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。
[実施例23]
トリブチルアミン(37.1g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。水25mL中氷酢酸12.0gを2時間かけて滴下して、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。
[実施例24]
1-ブチルピロリジン(25.4g)0.2molを100mL H2O中に添加して、NaCl氷-塩浴中で0℃から−10℃まで冷却した。水25mL中氷酢酸12.0gを2時間かけて滴下して、2時間撹拌した。真空下80℃でH2Oを蒸発させた。
Table Iは、トルエン(ToI)、メチルシクロヘキサン(mC6)及びn-ヘプタン(C7)の等量混合物に対する各実施例3〜13の生成物中に溶解している炭化水素全量のパーセンテージを示す。加えて、Table Iは、各生成物中に溶解している炭化水素(HC)の組成を与える。生成物:炭化水素の質量比は1:1であった。これらのデータは、実施例5〜24の生成物中に少なくとも1の窒素原子を含むイオン性部位がシクロパラフィン類及びオレフィン類よりも芳香族を優先的に溶解させ、パラフィン類よりもオレフィン類を優先的に溶解させることを示す。
Figure 2008511719
Figure 2008511719
Table IIは、トルエン、メチルシクロヘキサン、1-ヘプテン及びn-ヘプタンの等量混合物に対する各モデルのイオン性部位中に溶解している炭化水素の全量のパーセンテージを示す。加えて、Table IIは、IL中に溶解している炭化水素の組成を与える。モデルのイオン性部位:炭化水素の質量比は5:1、2.5:1及び1:1であった。Table IIは、これらのモデル有機イオン性部位がシクロパラフィン類及びパラフィン類よりもオレフィン類を優先的に溶解させることを示す。
本発明の目的にとって、「主として」とは約50%を超えることを意味する。「実質的に」とは、関連する化合物又は系の巨視的特性に十分な頻度で存在するか又は測定可能な影響を与えるほどの割合で存在することを意味する。このような影響の頻度又は割合が明らかでない場合には、「実質的に」とは約20%以上であることを意味する。用語「本質的になる供給原料」とは供給原料の少なくとも95vol%を意味する。用語「本質的に含まない」とは巨視的品質及び最終製品に対する無視できる影響よりも小さい変動が許されることを除いて絶対的にという意味であり、典型的には約1%以下である。

Claims (11)

  1. 窒素含有アニオン及び/又はカチオンからなる有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を含有してなるイオン性高分子組成物。
  2. 窒素含有カチオン及びアニオンからなる有機イオン性部位の少なくとも複数は、水酸化物、塩素化合物、臭化物、ヨウ化物、ホウ酸塩、テトラフルオロボレート、ホスフェート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、過塩素酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩、スルホンイミド及びホスホン酸塩からなる群より選択される、請求項1に記載のイオン性高分子組成物。
  3. アニオンと、1〜3個の窒素原子及び2〜5個の炭素原子を含む5〜6員環構造を有する窒素含有カチオンとからなる有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を有するイオン性高分子組成物。
  4. アニオンと、2又は3個の窒素原子及び2又は3個の炭素原子を含む5員環構造を有する窒素含有カチオンとからなる有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を有するイオン性高分子組成物。
  5. アニオンと、1〜2個の窒素原子、2〜3個の炭素原子、及び酸素原子、硫黄原子及び有機窒素含有基からなる群より選択される員を含む5員環構造を有する窒素含有カチオンとからなる有機イオン性部位を含む繰り返し構造単位を有するイオン性高分子組成物。
  6. 繰り返し構造単位を含むイオン性高分子組成物であって、繰り返し構造単位の少なくとも複数は、
    Figure 2008511719
    (式中、K+-は、窒素含有カチオンK+及びアニオンA-からなる有機イオン性部位であり、Rは2個以上の炭素原子を含む有機基である)
    により表されるイオン性高分子組成物。
  7. 繰り返し構造単位を含むイオン性高分子組成物であって、繰り返し構造単位の少なくとも複数は、
    Figure 2008511719
    (式中、O=C−O-+は、イオン性部位(M+はアミンからの窒素含有カチオンである)であり、Rは2個以上の炭素原子を含む有機基である)
    により表されるイオン性高分子組成物。
  8. 繰り返し構造単位を含むイオン性高分子組成物であって、繰り返し構造単位の1個以上の窒素原子は、
    Figure 2008511719
    (式中、Rは2個以上の炭素原子を含む有機単位であり、A-はアニオンである)
    により表されるイオン性高分子組成物。
  9. (a)液体系中で窒素含有高分子物質を酸で処理し、(b)処理された物質から固体膜を形成する、ことを含むイオン性高分子膜を作る方法。
  10. (a)液体系中で複数のカルボキシレート基を含む高分子物質をアミンで処理し、(b)処理された物質から固体膜を形成する、ことを含むイオン性高分子膜を作る方法。
  11. 2種以上の揮発性化合物の流体混合物を、窒素含有有機カチオン又はアニオンからなる有機イオン性部位を有する繰り返し構造単位のイオン性高分子を含有する膜の一次側と接触させ;一次側から反対側の浸透側まで膜を横断する適切な駆動力差を維持し、この駆動力差下で膜は流体混合物の化合物の1種に対する浸透性を示し;膜の浸透側から1種以上の化合物を回収する、ことを含むプロセス。
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